JP5590619B2 - 培養細胞が産生する石灰化物による骨形成・再生 - Google Patents

培養細胞が産生する石灰化物による骨形成・再生 Download PDF

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Description

本発明は、骨組織再生を目的とした基材及び人工骨用の石灰化物と、その製造方法及び利用方法とに関し、具体的には、培養細胞が産生する石灰化物と、その製造方法及び利用方法とに関する。
骨組織再生を目的とした基材は多種多様であるが、近年、骨伝導能だけでなく骨誘導能を備えた基材の開発が盛んである。しかし、もっともよく臨床応用されている基材のひとつであり、骨の主要無機質成分であるヒドロキシアパタイト(HAp)から作られたセラミックス基材は、高温で焼結されているため高い剛性が得られているものの、生体内での吸収はほとんど期待できない。また、骨伝導能に関する促進的効果はしばしば報告されているが、生吸収性が劣るためか、皮下に埋植した際に石灰化を誘導するという報告はない。
一方、リン酸カルシウム系セラミックスは、α−TCPやβ−TCPに代表されるように、生体内に埋植した際には破骨細胞によって比較的速やかに吸収される。さらに、近傍に骨芽細胞が存在していれば、分解されたカルシウム(Ca)及びリン(P)は直ちに骨形成に利用される。しかし、in vitroで骨芽細胞や骨膜シートに添加しても、そこには破骨細胞が存在しないため石灰化を誘導することはできない。したがって、β−TCPは間接的な骨誘導能を持っていると評価することも可能である。
発明者は、これまでヒト骨膜の採取方法及び培養方法を検討し、培養期間を短縮するための技術を開発した(特許文献1)。しかしかかる培養骨膜自体の石灰化能も、HAp、α−TCP、β−TCP等の人工物によっては促進されなかった。
HAp、α−TCP、β−TCP等の人工物と異なり、細胞はある一定の結晶の配向や析出物の形状の石灰化物を産生することができる。例えば、ウニの幼生の骨片は種ごとに特徴的な微細構造を有するが、これはウニの初期胚の特定の細胞系譜に属する数十個の細胞からなるシンシチウムによって形成されることが知られている(非特許文献1)。そこで、ヒトをはじめとするほ乳類でも、骨芽細胞が産生する石灰化物は、既存の硬組織に取り込まれ易く、また、破骨細胞によって分解されたり、骨芽細胞によって再利用されるのに適した微細構造を有すると考えられる。
国際公開第WO/2009/025374号パンフレット
Okazaki, K. and Inoue, S.Develop. Growth and Differ., 18:413(1976).
細胞が産生する石灰化物を用いて、より高く直接的な骨誘導能を有する基材を開発する必要がある。
本発明は、石灰化能を有する培養細胞から抽出された石灰化物を含む、骨組織再生用基材を提供する。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化能を有する培養細胞はほ乳類細胞の場合がある。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化能を有する培養細胞はヒト細胞の場合がある。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化能を有する培養細胞は硬組織に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化能を有する培養細胞は誘導性多分化能幹細胞に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化能を有する培養細胞は間葉系幹細胞に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化能を有する培養細胞は骨肉腫に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化物は高温で焼結することなく抽出される場合がある。
本発明の骨組織再生用基材において、前記石灰化物は界面活性剤を用いて抽出される場合がある。
本発明は、本発明の骨組織再生用基材を含む人工骨を提供する。
本発明は、本発明の骨組織再生用基材を添加するステップを含む、硬組織細胞の石灰化能を亢進する方法を提供する。
本発明は、本発明の骨組織再生用基材と、石灰化能を有する細胞とを含む骨充填材を提供する。
本発明は、石灰化能を有する培養細胞から石灰化物を抽出するステップを含む、前記石灰化物を含む骨組織再生用基材の製造方法を提供する。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化能を有する培養細胞はほ乳類細胞の場合がある。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化能を有する培養細胞はヒト細胞の場合がある。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化能を有する培養細胞は硬組織に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化能を有する培養細胞は誘導性多分化能幹細胞に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化能を有する培養細胞は間葉系幹細胞に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化能を有する培養細胞は骨肉腫に由来する場合がある。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化物を抽出するステップは前記石灰化物を高温で焼結することなく抽出される場合がある。
本発明の骨組織再生用基材の製造方法において、前記石灰化物を抽出するステップは前記石灰化物を界面活性剤を用いて抽出される場合がある。
培養ディッシュ上で5日間培養されたUMR−106細胞中の石灰化物についてアリザリン赤染色後の光学顕微鏡写真。 分化誘導培地に切り替えてから培養ディッシュ上で5日間培養されたUMR−106細胞中の石灰化物について走査電子顕微鏡写真。 分化誘導培地に切り替えてから培養ディッシュ上で5日間培養されたUMR−106細胞から抽出された石灰化物の低倍率走査電子顕微鏡写真。 分化誘導培地に切り替えてから培養ディッシュ上で24日培養されたヒト骨膜培養細胞から抽出された石灰化物の高低倍率走査電子顕微鏡写真。 培養ディッシュ上で5日間培養されたUMR−106細胞から抽出された石灰化物の高倍率走査電子顕微鏡写真。 分化誘導培地に切り替えてから培養ディッシュ上で24日培養されたヒト骨膜培養細胞から抽出された石灰化物の高倍率走査電子顕微鏡写真。 UMR−106細胞から抽出された石灰化物標品及びHApのフーリエ変換赤外分光スペクトル波形図。 UMR−106細胞から抽出された石灰化物標品及びβ−TCPのフーリエ変換赤外分光スペクトル波形図。 UMR−106細胞及びヒト骨膜培養細胞から抽出された石灰化物標品と、HAp及びβ−TCPとのX線回折分析結果図。 UMR−106細胞由来石灰化物標品を前記未分化ヒト培養骨膜シートに添加して8日目に固定して作成された組織標本にHE染色を施した光学顕微鏡写真。 UMR−106細胞由来石灰化物標品を前記未分化ヒト培養骨膜シートに添加して8日目に固定して作成された組織標本にvon Kossa染色を施した光学顕微鏡写真。 分化誘導骨膜シートにUMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して8日間培養後に固定して作成された組織標本にHE染色を施した光学顕微鏡写真。 分化誘導骨膜シートにUMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して8日間培養後に固定して作成された組織標本にvon Kossa染色を施した光学顕微鏡写真。 分化誘導骨膜シートに粉砕されたβ−TCP顆粒を添加して8日間培養後に固定して作成された組織標本にHE染色を施した光学顕微鏡写真。 分化誘導骨膜シートに粉砕されたβ−TCP顆粒を添加して8日間培養後に固定して作成された組織標本にvon Kossa染色を施した光学顕微鏡写真。 分化誘導骨膜シートにUMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して培養した後で背部両側皮下に埋稙されたヌードマウスを1週間後にμCTを用いて測定した結果得られた断層画像。 分化誘導骨膜シートにUMR−106細胞由来石灰化物標品を添加し、さらに8日間培養した後で、ヌードマウスの背部皮下に埋稙し、4週間後に埋稙組織を摘出し固定して作成された組織標本にHE染色を施した光学顕微鏡写真。 分化誘導骨膜シートにUMR−106細胞由来石灰化物標品を添加し、さらに8日間培養した後で、ヌードマウスの背部皮下に埋稙し、4週間後に埋稙組織を摘出し固定して作成された組織標本にvon Kossa染色を施した光学顕微鏡写真。
本発明において石灰化物とは、骨及び歯を含む硬組織で産生されるリン酸カルシウムを主成分とする物質をいう。石灰化能とは前記石灰化物を産生する能力をいう。
本明細書において用いるところの石灰化能を有する細胞とは、骨芽細胞又は造骨細胞、象牙芽細胞、エナメル芽細胞、セメント芽細胞を含むがこれらに限定されない生体内の硬組織細胞を含む。本発明の石灰化能を有する培養細胞は、前記生体内の硬組織細胞と共通の細胞系譜に属する細胞か、異形成又は分化転換により前記生体内の硬組織細胞に特異的な遺伝子を発現するようになった細胞かに由来して、培養条件下で増殖可能な細胞をいう。
本発明の石灰化能を有する培養細胞は、培養条件下で構成的に石灰化能を有する必要はなく、増殖培地で培養するときには石灰化能が弱いか又は全く示さないが、分化誘導培地で培養するときには石灰化能が検出できる細胞を含む。ここで分化誘導培地での培養には、本明細書の実施例に示すような1段階の分化誘導だけでなく、2段階または3段階以上の分化誘導を行う場合を含む。
2段階の分化誘導の例としては、間葉系幹細胞のように硬組織以外の細胞タイプ、例えば、筋肉、軟骨等にも分化することのできる細胞から、石灰化能を有する細胞に分化することのできる細胞へと分化誘導したうえで、石灰化物を産生するように分化誘導する場合がある。
また、3段階以上の分化誘導の例としては、間葉系以外の細胞タイプ、例えば、神経、感覚器、表皮、消化管上皮、血球、内分泌腺、外分泌腺、生殖細胞等の生体を構成する多数の細胞タイプに分化することのできる、誘導多分化能幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)、成体幹細胞等の多分化能細胞から、間葉系幹細胞にのみ分化することができる細胞へと分化誘導する段階がさらに付加される場合がある。
なお、間葉系以外の細胞タイプにも分化することができる前記多分化能細胞から、一足飛びに石灰化能を有する細胞に分化することのできる細胞へと分化誘導させる場合も、本発明の分化誘導培地での培養に含まれる。
さらに、本発明の石灰化能を有する培養細胞には、生体内の正常細胞だけでなく、骨肉腫を含むがこれに限定されない、硬組織と関連のある良性又は悪性腫瘍細胞か癌細胞かに由来して、培養条件下で増殖可能な細胞も含まれる。
本明細書において分化誘導のための条件とは、デキサメタゾン、β−グリセロリン酸、アスコルビン酸、レチノイン酸、5−アザシチジン、バルプロ酸等のような低分子化合物の添加又は細胞内への送達の他、塩基性繊維芽細胞成長因子、トランスフォーミング成長因子ベータ等のようなサイトカインと、Oct4、Sox2、c−Myc、Klf4、MyoD等のような転写因子と、これらの受容体その他これらと特異的に会合するタンパク質又はペプチドとを含むタンパク質タンパク質又はペプチドの添加又は細胞内への送達と、これらのタンパク質タンパク質又はペプチドをエンコードする遺伝子の発現を調節することができるポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド等の核酸の添加又は細胞内への送達と、これらの核酸を含むウイルス、プラスミド等のベクターの添加又は細胞内への送達と、2次元又は3次元の細胞の足場(scaffold)又はアーキテクチャーの使用と、振盪培養、旋回培養又はビーズ状の基質の使用とを含むが、これらに限定されない。
本発明の石灰化物を抽出することは、細胞が産生した石灰化物から培地及び細胞由来の有機物質を除去することをいう。石灰化物の抽出には、加熱により水分を蒸発させたり、微生物やウイルスを失活させる手順が含まれる場合がある。石灰化物の抽出には、高温で焼結しないことが好ましい。ここで高温で焼結するとは、細胞が産生した石灰化物の炭酸カルシウムの結晶構造又は結晶の配向に影響が生じるいずれかの温度をいう。
本発明の石灰化物を抽出することは、SDSその他の界面活性剤に曝露して該石灰化物に付着又は会合するタンパク質その他の生体分子を溶解させて洗浄することを含む。
以下に本発明の実施例によって、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
1.材料及び方法
(1)細胞培養と石灰化物抽出
ラット骨肉腫由来骨芽細胞様UMR−106細胞(Partridge, N.C.ら、Cancer Res.,43:4308(1983))は60mm径培養ディッシュに播種され、4.5g/Lグルコース及び10%ウシ胎児血清添加DMEM培地を用い、COインキュベータ中で培養された。細胞がコンフルエントに達してからは、骨芽細胞分化誘導用サプリメントKE−200(DS Pharma, Osaka)を3%培養液に添加した分化誘導培地に培地が切り替えられた。なお、前記サプリメント中には、デキサメタゾン、β−グリセロリン酸及びアスコルビン酸が主要成分として含まれている。細胞のグルコース消費が旺盛なため、培地交換は毎日実施された。
以下におけるヒト骨膜培養細胞を使用する試験に関しては、新潟大学歯学部倫理審査委員会にて審査され、承認を受けている実験計画に従った。ヒト骨膜はボランティアの同意を得たうえで採取され、10%ウシ胎児血清を添加したMedium199(以下、「通常培地」という。)で培養された。培地交換は、最初は培養開始から4−5日目で行い、その後は約3日ごとに行った。ヒト骨膜細胞は、100mm径培養ディッシュでコンフルエントに達するとトリプシン分散により新しいディッシュに継代された。3代継代後100mm径培養ディッシュでコンフルエント状態に達した細胞は、常法に従って、アンプル1本あたり約5×10個ずつ分注して凍結保存された。
石灰化物標品抽出の際には、前記アンプル1本から解凍されたヒト骨膜細胞を100mm径培養ディッシュ1枚に播種して、4−5日間通常培地で培養され、前記骨膜片から多孔質膜メッシュ上に細胞が遊走して骨膜シートとなった後、前記通常培地にKE−200を添加した分化誘導培地に切り替えて培養を続けた。
ラットUMR−106細胞では、増殖培地で2日間培養し、分化誘導培地に切り替えてから3−5日間培養した後、細胞が回収された。ヒト骨膜培養細胞では、増殖培地で4−5日間培養し、分化誘導培地に切り替えてから23−24日間培養した後、細胞が回収された。回収された細胞はLaemmli(Nature,227:680−5(1970))によるSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法のサンプルバッファーで溶解され、1.5mLのサンプルチューブに移され、98°Cで10分間煮沸処理された。煮沸処理後残った不溶性残渣は、遠心(2000rpm、10分間)と、超純水中でのボルテックス・ミキサーによる攪拌とを3回繰り返して洗浄された。さらに、前記超純水を70%エタノールに切り替えて、遠心と超音波処理とを3回繰り返して洗浄された。最終的には、少量の70%エタノールに懸濁された前記不溶性残渣は98°Cヒートブロックに20−30分戴置され、溶媒を蒸発させて、培養細胞由来の石灰化物標品が調製された。前記石灰化物標品は実験に供するまでデシケータ中で室温保存された。培養骨膜に添加する直前に、1個の骨膜片の培養あたり約10μgの前記石灰化物標品が、DMEM培地中に溶解された0.2%アテロコラーゲン(KOKENCELLGEN、高研、東京)の20μLに懸濁された。
(2)光顕および走査電顕による観察
培養中の石灰化物の状態を観察する目的で、UMR−106細胞が固定され、アリザリン赤染色により石灰化物の産生レベルが確認された。さらに、固定した細胞は臨界点乾燥に供され、走査電顕による観察が行われた。一方、前記石灰化物標品についても、その微細形態が走査電顕により観察された。
(3)X線マイクロアナライザ分析
X線マイクロアナライザ分析によるサンプルの成分元素の定量解析は、マイクロアナライザ用試料台に貼り付けた導電性カーボン両面テープにサンプルを付着させ、これをカーボン蒸着し、電子線マイクロアナライザ(EPMA−8705、島津製作所)を用いる定性分析およびスタンダードレス定量分析によって実施された。加速電圧は15kV、試料電流は0.1μAで、測定領域は直径約100μmの範囲とされた。測定結果は、リンに対するカルシウムのモル比(Ca/P)で表された。
(4)フーリエ変換赤外分光分析
サンプルのフーリエ変換赤外分光分析は、フーリエ変換赤外分光光度計としてSpectrum One(パーキンエルマージャパン)を用いて、常法に従ってKBr錠剤法で実施された。
(5)X線回折分析
サンプルのX線回折分析は、X線回折装置としてminiFlexII(リガク)を用いて、常法に従って粉末法で実施された。
(6)in vitro試験
ヒト骨膜はボランティアの同意を得たうえで採取され、多孔質膜メッシュ(VECELL、旭硝子)上に2mm x 2mmに切り出された骨膜片が静置され、通常培地で培養された。培地交換は、最初は培養開始から4−5日目で行い、その後は約3日ごとに行った。13−15日間通常培地で培養されて、前記骨膜片から多孔質膜メッシュ上に細胞が遊走して骨膜シートとなった後、分化誘導条件に移行する場合にはKE−200を添加した分化誘導培地に切り替えて培養を続けた。前記骨膜シートは、分化誘導条件に移行しない場合には、そのまま通常培地で培養を続けた。分化誘導培地又は通常培地でさらに7−10日間培養された後、1個の骨膜シートの培養あたり約10μgの前記石灰化物標品が20μLの0.2%アテロコラーゲン液に懸濁され、培養骨膜シートのうち最初に切り出されて前記多孔質膜メッシュ上に静置された骨膜片の中央部分に戴置されるように添加された。β−TCP顆粒は、前記石灰化物標品と肉眼的に同等の大きさにするために、マイクロスパーテルで粉砕してから、前記石灰化物標品と同様にアテロコラーゲン液に懸濁して培養骨膜に添加された。前記石灰化物標品又はβ−TCP顆粒が添加された後さらに8−9日前記多孔質膜メッシュ上で培養された培養骨膜シートが、直接組織学的検討に供されるか、in vivo埋植実験に供された。
(7)in vivo埋植実験
前記培養骨膜シートは、PBS(−)で3回リンスした後、5mm x 5mm程度の骨膜シート断片に切り出して埋植に供された。ヌードマウス(Balb/c nu/nu、雄、15−18g)の背部皮膚がイソジン及び消毒用エタノールで清拭され、7−10mm切開され、前記骨膜シート断片が皮下に埋植された。なお、本実験計画は新潟大学動物実験倫理審査委員会にて審査され、承認されたものである。
(8)組織学的検討
培養骨膜シートは前記多孔質膜メッシュ上で培養された状態のまま、アルコールの脱水シリーズとキシレンとで処理され、パラフィン包埋された。埋植した骨膜シートは周辺組織とともに摘出され、同様にパラフィン包埋された。薄切された組織標本は、HE染色のほか、von Kossa染色とTRAP(酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ)染色とに供された。
2.結果
(1)培養細胞由来石灰化物の光顕および走査電顕による観察
UMR−106細胞は、培養日数に応じて分化誘導サプリメントの添加がなくとも石灰化物を形成する。しかし、骨芽細胞分化誘導用サプリメントの添加によって、より旺盛に石灰化物を形成するようになった。図1は、分化誘導培地に切り替えてから培養ディッシュ上で5日間培養されたUMR−106細胞中の石灰化物についてアリザリン赤染色後の光学顕微鏡写真(図1A)と、走査電子顕微鏡写真(図1B)とを示す。図1A及びBのスケールバーはともに100μmを表す。
図2A及びBは、分化誘導培地に切り替えてから前記培養ディッシュ上で5日間培養されたUMR−106細胞と、分化誘導培地に切り替えてから培養ディッシュ上で24日培養されたヒト骨膜培養細胞とから抽出された石灰化物のそれぞれ低倍率走査電子顕微鏡写真を示す。図2Aのスケールバーは30μmを表す。図2C及びDはそれぞれ図2A及びBと同じサンプルの高倍率走査電子顕微鏡写真を示す。図2に示すとおり、前記UMR−106細胞及びヒト骨膜培養細胞から抽出された石灰化物の微細構造は、ともに直径1−2μm程度の顆粒状石灰化物の集合体を構成単位として、直径5−10μmのマイクロポア状の構造を形成する点で共通する。このマイクロポア状構造は市販のApaceram製のHAp顆粒の微細構造に類似している。
(2)X線マイクロアナライザ分析
UMR−106細胞から抽出された石灰化物標品の量は100mm径培養ディッシュ1枚あたり約15mgで、ヒト骨膜培養細胞から抽出された石灰化物標品の量は、100mm径培養ディッシュ1枚あたり約3mgであった。なお、マウス(ICR、6週齢、オス)の大腿骨1本から抽出された石灰化物標品の量は約7mgであった。UMR−106細胞及びヒト骨膜培養細胞から抽出された石灰化物標品のCa/P比の測定値は、それぞれ、1.472及び1.452であった。比較のために、HAp(HOYA株式会社製、Apaceram)及びβ−TCP(オリンパス光学工業株式会社製、OSferion)のCa/P比の測定値は、それぞれ、1.832及び1.681であった。HAp及びβ−TCPのCa/P比の理論値は、それぞれ、1.67及び1.50であるから、今回の測定値は理論値よりやや高い数値であった。培養細胞から抽出された石灰化物標品はHAp及びβ−TCPよりもCa/P比が低かった。
(3)フーリエ変換赤外分光分析
図3は、UMR−106細胞から抽出された石灰化物標品、HAp及びβ−TCPのフーリエ変換赤外分光スペクトル波形図である。図3Aでは前記石灰化物標品及びHApのスペクトル波形が重ね合わせられ、図3Bでは前記石灰化物標品及びβ−TCPのスペクトル波形が重ね合わせられる。図3A及びBから、前記石灰化物標品は、β−TCPよりHApに近い組成であることが推測された。
(4)X線回折分析
図4は、UMR−106細胞及びヒト骨膜培養細胞から抽出された石灰化物標品と、HAp及びβ−TCPとのX線回折分析結果図である。グラフは上からβ−TCP、HAp(HA)、UMR−106細胞石灰化物標品(rat UMR106)及びヒト骨膜培養細胞石灰化物標品(human perios)の回折曲線を表す。UMR−106細胞及びヒト骨膜培養細胞の石灰化物標品はともに非晶質ではあるが、最大ピークの角度から、β−TCPよりHApに近いと考えられる。これは前記フーリエ変換赤外分光分析の結果とも矛盾しない。そして、前記X線マイクロアナライザ分析の結果と合わせると、カルシウム欠損型のHApではないかと推測される。
(5)培養骨膜シート
ヒト培養骨膜シートは、通常の6週間培養では、骨芽細胞分化誘導サプリメントの添加によってはじめて石灰化が可能である。すなわち、このような分化誘導に頼らない自発的石灰化は期待できない。本実施例においては、通常のプラスチックディッシュの代わりに多孔質膜メッシュ膜上で培養を行なったが、通常培地だけで培養された場合には石灰化は認められなかった(図示されない)。以下、通常培地だけで培養された骨膜シートを「未分化骨膜シート」といい、途中から分化誘導培地で培養された骨膜シートを「分化誘導骨膜シート」という。
未分化骨膜シート及び分化誘導骨膜シートの両方に、それぞれ前記UMR−106細胞由来石灰化物標品か、前記粉砕されたβ−TCP顆粒かが添加された。図5A及びBは、それぞれ、前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を前記未分化ヒト培養骨膜シートに添加して8日目に固定して作成された組織標本にHE染色(図5A)及びvon Kossa染色(図5B)を施した光学顕微鏡写真である。図5A及びBに示すとおり、前記未分化骨膜シートに添加された前記UMR−106細胞由来石灰化物標品は、顆粒状の原型を留めた状態で、多層化した骨膜シートの表面下に埋め込まれていた。前記粉砕されたβ−TCP顆粒が前記未分化骨膜シートに添加された場合でも、同様に、β−TCP顆粒は顆粒状の原型を留めた状態で多層化した骨膜シートの表面下に埋め込まれていた(図示されない)。
図6A及びBは、前記分化誘導骨膜シートに前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して8日間培養後に固定して作成された組織標本にHE染色(図6A)又はvon Kossa染色(図6B)を施した光学顕微鏡写真である。図7A及びBは、前記分化誘導骨膜シートに粉砕されたβ−TCP顆粒を添加して8日間培養後に固定して作成された組織標本にHE染色(図7A)又はvon Kossa染色(図7B)を施した光学顕微鏡写真である。図6A及びBに示すとおり、分化誘導骨膜シートに前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加した場合には、前記UMR−106細胞由来石灰化物標品が原型を留めた状態と考えられる顆粒状のvon Kossa染色陽性の石灰化物は認められなかったが、von Kossa染色陽性の粉状の石灰化物は前記分化誘導骨膜シートに広範に分布していた。また前記分化誘導骨膜シートの一部には、von Kossa染色強陽性の石灰化物が塊状に認められた。これに対し、図7A及びBに示すとおり、分化誘導骨膜シートに前記粉砕されたβ−TCP顆粒を添加した場合には、該β−TCP顆粒が原型を留めた状態と考えられる顆粒状のvon Kossa染色陽性の石灰化物が認められた。
前記分化誘導骨膜シートに前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して培養した場合のvon Kossa染色陽性の石灰化物の量は、前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加しないで培養した場合に比べて明らかに多かった。そこで、添加された前記UMR−106細胞由来石灰化物標品は分解され、粉状又は塊状の石灰化物が新たに形成されたものと解釈できる。
(6)ヌードマウス背部皮下への埋植実験
図8は、前記分化誘導骨膜シートに前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して培養した後で背部両側皮下に埋稙されたヌードマウスを1週間後にμCTを用いて測定した結果得られた断層画像である。図8の灰色の部分はマウスの腹部の断面を表し、中央の白い構造は椎骨、その右側の白い帯状の構造は前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して培養された分化誘導骨膜シートの埋稙物で、前記椎骨の左側の白い帯状の構造は前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して培養された未分化骨膜シートの埋稙物である。図8に示すとおり、椎骨の右側に位置する、前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して培養された分化誘導骨膜シートの埋稙物は、埋稙から1週間で明りょうなX線吸収像を示し、石灰化の程度が高いことを示唆した。これに対し、椎骨の左側に位置する、前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加して培養された未分化骨膜シートの埋稙物は石灰化の程度が低かった。
図9A及びBは、分化誘導骨膜シートに前記UMR−106細胞由来石灰化物標品を添加し、さらに8日間培養した後で、ヌードマウスの背部皮下に埋稙し、4週間後に埋稙組織を摘出し固定して作成された組織標本にHE染色(A)又はvon Kossa染色(B)を施した光学顕微鏡写真である。図7Aに示すとおり、埋植期間を4週間に延ばすと、添加されたUMR−106細胞由来の石灰化物標品は、骨膜シートの中心部(すなわち、最初に切り出されて前記多孔質膜メッシュ上に静置された骨膜片に相当する部分)では原型を留めないで分解されて、新たな石灰化組織として形成されていた。図7Bに示すとおり破骨細胞の出現も増加していることから、いったん破骨細胞により吸収され、それが骨芽細胞の作用によって再石灰化したものと推定される。

Claims (21)

  1. 石灰化能を有する培養細胞から抽出されたCa/P比(モル比)が1.452〜1.472の石灰化物を含み、人工物のヒドロキシアパタイト及びβ―TCPを含まないことを特徴とする、ヒト骨組織を再生するための基材。
  2. 前記石灰化能を有する培養細胞はほ乳類細胞であることを特徴とする、請求項1に記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  3. 前記石灰化能を有する培養細胞はヒト細胞であることを特徴とする、請求項2に記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  4. 前記石灰化能を有する培養細胞は硬組織に由来することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  5. 前記石灰化能を有する培養細胞は誘導性多分化能幹細胞に由来することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  6. 前記石灰化能を有する培養細胞は間葉系幹細胞に由来することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  7. 前記石灰化能を有する培養細胞は骨肉腫に由来することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  8. 前記石灰化物は高温で焼結することなく抽出されることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  9. 前記石灰化物は界面活性剤を用いて抽出されることを特徴とする、請求項8に記載のヒト骨組織を再生するための基材。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載のヒト骨組織を再生するための基材を含むことを特徴とする、人工骨。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載のin vitroでヒト骨組織を再生するための基材を添加するステップを含むことを特徴とする、石灰化能が亢進したヒト硬組織細胞を製造する方法。
  12. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載のヒト骨組織を再生するための基材と、石灰化能を有するヒト細胞とを含むことを特徴とする、骨充填材。
  13. 石灰化能を有する培養細胞から石灰化物を抽出するステップを含むことを特徴とする、前記Ca/P比(モル比)が1.452〜1.472の石灰化物を含み、人工物のヒドロキシアパタイト及びβ―TCPを含まないヒト骨組織を再生するための基材の製造方法。
  14. 前記石灰化能を有する培養細胞はほ乳類細胞であることを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記石灰化能を有する培養細胞はヒト細胞であることを特徴とする、請求項14に記載の製造方法。
  16. 前記石灰化能を有する培養細胞は硬組織に由来することを特徴とする、請求項13ないし15のいずれか1つに記載の製造方法。
  17. 前記石灰化能を有する培養細胞は誘導性多分化能幹細胞に由来することを特徴とする、請求項13ないし15のいずれか1つに記載の製造方法。
  18. 前記石灰化能を有する培養細胞は間葉系幹細胞に由来することを特徴とする、請求項13ないし15のいずれか1つに記載の製造方法。
  19. 前記石灰化能を有する培養細胞は骨肉腫に由来することを特徴とする、請求項13ないし15のいずれか1つに記載の製造方法。
  20. 前記石灰化物を抽出するステップは前記石灰化物を高温で焼結することなく抽出されることを特徴とする、請求項13ないし19のいずれか1つに記載の製造方法。
  21. 前記石灰化物を抽出するステップは界面活性剤を用いて抽出されることを特徴とする、請求項20に記載の製造方法。
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