JP5578819B2 - コリオリ質量流量計及びその補正方法 - Google Patents

コリオリ質量流量計及びその補正方法 Download PDF

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本発明はコリオリ質量流量計に関し、より詳しくは、合成樹脂材料を主体に構成した振動チューブを備えたコリオリ質量流量計及びその補正方法に関する。
コリオリ質量流量計は、質量流量を直接的に且つ精度良く計測できる利点を備えているため、歴史的に、その適用が大流量の計測から始まり、今日では、微小流量の計測まで拡大している。
コリオリ質量流量計の原理は次の通りである。流体が流れている振動チューブの軸線方向中央部分を加振すると、振動チューブの入口側部分と出口側部分とに逆方向のコリオリ力が作用し、この逆方向のコリオリ力によって振動チューブに捩れが発生する。この捩れは質量流量に比例する。この振動チューブの捩れを、加振器を挟んで流体の流れ方向上流側と下流側の振動の変位や速度の位相差等として検出して、この位相差から質量流量を求める。
コリオリ質量流量計の振動チューブは様々な形状が既に提案されている。振動チューブは、その形状によって真っ直ぐな直管タイプと、湾曲した部分を備えた湾曲管タイプとに大別することができる。湾曲管タイプは、典型的には、振動チューブの入口と出口とが同じ側に位置するタイプと、入口と出口とが反対側に位置するタイプに分類することができ、前者つまり入口と出口とが同じ側に位置するタイプでは、平面視U字状、入口と出口との間隔を狭めた形状、ループ状等が知られている。また、コリオリ質量流量計は、振動チューブの本数によって、単一チューブ式と、2本の振動チューブを備えたデュアルチューブ式とに分類される。
特許文献1はデュアルチューブ式コリオリ質量流量計を開示している。この特許文献1に開示のコリオリ質量流量計は、各振動チューブの振動状態を検出するための検出器として、電磁駆動用コイルと永久磁石との組み合わせを採用し、一方の振動チューブにコイルを配設し、他方の振動チューブに永久磁石を配設することを開示している。
また、特許文献1は、加振器、検出器のコイルに対する配線を2本の振動チューブに分散配置させて、この配線を外部に延出させることを提案している。言うまでもないことであるが、この特許文献1の提案は、検出器や加振器に対するコントローラ(回路基板)を外部に配設することを前提としている。
特許文献2は、微小流量の流体に適用することを目的として、音叉振動する2本の湾曲管タイプの振動チューブを採用したデュアルチューブ式コリオリ質量流量計を開示しており、この2本の湾曲管タイプの振動チューブを採用した理由として、単一チューブ式では駆動効率が悪く、振動させるとアンバランスのため、振動漏洩が生じる問題点を指摘し、また、単一チューブ式では、検出器の支持剛性つまり振動に対する剛性を高めたフレーム構造が必要となると指摘している。特許文献2は、更に、ケイ素鋼などの磁性体を振動チューブにロウ付けし、この磁性体を磁化させる永久磁石をフレームに固定し、また、このフレームにコイルを配設することを提案している。特許文献2は、更に、一対の振動チューブの基端部を絶縁プレート(ブレースバー)で互いに連結することで、振動チューブの振動の節を作ることを開示している。
ちなみに、振動漏洩について説明すると、一対の振動チューブは理想的にはミラー対称に振動するため、自励振動による振動はフレーム上では相殺される。しかし、これは理想論であり、実際は、材質、形状、組み付けなどの非均質、非均一、非対称性によって完全なミラー対称ではないため、フレームや外部配管に関連付けられる振動チューブは、その組み付け状態によって、微小振動での振動状態が変化する。このことは、測定値のゼロ点がオフセットすることに通じる。この現象が振動漏洩である。この振動漏洩は、外乱要素となる外部からの振動とは別に発生する。
特許文献3は、一側から流体を受け入れ、他側に流体を排出するループ式のデュアルチューブ式コリオリ質量流量計を開示している。この特許文献4のコリオリ質量流量計では、加振器及び検出器が共に、永久磁石とコイルとの組み合わせで構成されており、そして、永久磁石を振動チューブに設置し、コイルをフレームに設置することを開示している。この特許文献3に開示の、コイルを設置する部材であるフレームは、一対の振動チューブの間に配設されている。
特許文献4は、コリオリ質量流量計に関する校正について詳しく説明している。例えば水や空気などの基準流体(標準流体)を使って、ρ=K・T−KのK、Kを求めることでコリオリ質量流量計の校正を行うことが開示されている。ここに、ρは被測定流体の密度であり、Tは振動チューブの振動周期つまり共振周波数の逆数である。すなわち、一般的には水と空気を基準流体(標準流体)として用い、そして、その共振周波数を測定して校正係数K、及び値Kを求めることを開示している。
特許文献5は、コリオリ質量流量計の基本原理に触れながら感度に関する様々な検討を加えている。特許文献5は、従来から、コリオリ質量流量計は、質量流量だけでなく、体積流量、密度粘度、温度も同時に計測できる複合機器であり、密度、粘度等の影響を基本的に受けないという特質を明らかにしている。更に、特許文献5は、コリオリ質量流量計は、バネ定数が温度により影響を受けるので温度補正が必要であることを明らかにしている。
特許文献6は、振動チューブの表面に結露が発生すると固有振動数が変動して計測精度が低下するため、ケーシングの内部に結露防止用の乾燥したガスを充填して密封するコリオリ質量流量計を開示している。
コリオリ質量流量計は、伝統的に金属材料(典型的にはステンレス鋼)を使った振動チューブが採用されている。近時、コリオリ質量流量計の適用を酸、アルカリなどの薬品にも拡大するために、上述した特許文献1は、耐蝕性に優れたプラスチック材料で振動チューブを構成することを開示しており、その例示として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化アルコキシ重合体(PFA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を挙げている。また、特許文献7は、金属管の内周側に、耐蝕性に優れた材料であるフッ素樹脂などの合成樹脂管を配置した振動チューブを提案している。
特表平11−510608号公報 特開2003−207380号公報 USP4,756,198号公報 特開2002−168672号公報 特開2004−361392号公報 特開平07−270208号公報 実開昭64−15921号公報(実願昭62−107307号)
コリオリ質量流量計に組み込む振動チューブとして、特許文献1、7に開示のように合成樹脂製のチューブを採用した場合に、この樹脂製の振動チューブが吸湿することで感度が変化するという問題がある。図21を参照して、この問題を明らかにすると、図21の白抜きの星印は、振動チューブが乾燥している状態のときの感度誤差を示し、塗り潰しの四角印は、振動チューブが吸湿している状態のときの感度誤差を示し、白抜きの三角印は、振動チューブが更に吸湿している状態のときの感度誤差を示す。この感度誤差は、25℃、40℃、60℃の水を振動チューブに流して計測した値である。
ここに、「感度」は「流量に対する位相差時間の感度因数」と定義でき、また、「感度誤差」は「感度因数の近似式により求まる値と真値との差」と定義することができる。
この図21から分かるように、同じ温度であっても、吸湿状態によって異なった感度誤差を示す。従来から金属製の振動チューブを採用したコリオリ質量流量計では、温度計測器によって振動チューブの温度を計測して、振動チューブの温度によるヤング率の変化を補正することが行われている。しかし、樹脂製の振動チューブでは、この温度だけでなく、湿度による影響を受けるため、温度補正だけでなく湿度補正を必要となる。
本発明は、合成樹脂を主体とした振動チューブを組み込んだコリオリ質量流量計を前提として、振動チューブの吸湿に伴う感度誤差を低減できるコリオリ質量流量計及びその補正方法を提供することを目的とする。
上記の技術的課題は、本発明の第一の観点によれば、
振動チューブが合成樹脂を主体に構成されたコリオリ質量流量計における前記振動チューブの吸湿に関連した補正方法であって、
基準温度において基準吸湿状態の前記振動チューブに基準流体を使ってコリオリ質量流量計を校正したときの前記振動チューブの固有振動数を基準流体の基準流体固有振動数とし
前記基準温度において前記基準吸湿状態かつ空管状態の前記振動チューブの固有振動数を空管状態の基準空管固有振動数とし、
前記基準流体の基準流体固有振動数、前記空管状態の基準空管固有振動数、基準流体の密度、空管内の気体の密度をメモリに記憶し、
また、計測時の計測流体の密度をメモリに記憶し、
該メモリから呼び出した前記基準流体の基準流体固有振動数、前記空管状態の基準空管固有振動数、前記基準流体の密度、前記空管内の気体の密度に基づいて基準温度での計測流体の基準固有振動数を求め、
該計測流体の基準固有振動数と現在の固有振動数とに基づいて感度補正値を求め、
該感度補正値によって前記計測流体の基準固有振動数を補正して、該補正した係数に基づいて前記計測流体の質量流量を求めることを特徴するコリオリ質量流量計の補正方法を提供することにより達成される。
上記の技術的課題は、本発明の第二の観点によれば、
合成樹脂を主体に構成された振動チューブ中を流れる計測流体の質量流量を、該振動チューブの振動状態を検出する一対の検出器の検出信号に基づいて求めるコリオリ質量流量計において、
基準吸湿状態の前記振動チューブの中を基準温度において所定の質量流量で流れる基準流体に対応する、前記一対の検出器の検出信号の時間位相差から前記質量流量を求めるための校正係数を求めて、該校正係数を記憶する校正手段と、
計測流体の密度の入力を受け付ける手段と、
前記一対の検出器の少なくとも一方の検出信号に基づいて前記振動チューブの固有振動数を求める固有振動数算出手段と、
前記計測流体の密度と、前記振動チューブの固有振動数とに基づいて補正値を求め、該補正値と、前記一対の検出器の検出信号の時間位相差と、前記校正係数とに基づいて、計測流体の質量流量を求める手段とを備えることを特徴とするコリオリ質量流量計を提供することにより達成される。
合成樹脂を主体にした振動チューブを備えたコリオリ質量流量計を用いて計測流体(校正に使用した基準流体)の質量流量の計測を行ったときに、(1)周囲の雰囲気が通常の乾燥状態であるとき(図1の白抜きの星印)、(2)振動チューブが吸湿状態のとき(図1の塗り潰しの四角印)、(3)周囲の雰囲気の湿度が高い状態のときに(図1の白抜きの三角印)、感度はヤング率に依存することから感度誤差と振動チューブの共振周波数(Hz)との関係は、図1に示すようになり、この図1から、上記(1)〜(3)の状態において感度誤差と振動チューブの共振周波数(Hz)の関係が線形又は非線形の近似式で表現できることが分かった。ちなみに、この例では一次関数:y=−0.4891x+174.84の式で表すことができる。
従来のコリオリ質量流量計は、計測流体の質量流量(Mass)を次の式1に基づいて算出する手法が採用されている。
式1:Mass=Kc×ΔT
ここに、Kcは校正係数であり、ΔTは、コリオリ力による位相差(時間)である。
時間位相差から質量流量を求めるための校正係数Kcは振動チューブの温度によって変化するが、従来の金属製の振動チューブは、材料が金属であるため、環境の湿度による影響を受けない、或いは、その変化が実質的に無視できる程度のものである。このため、校正係数Kcは環境湿度の影響を実質的に受けない。このことから、金属製の振動チューブを採用した従来のコリオリ質量流量計では、校正係数Kcに温度補正を加えることで感度誤差を補正する手法が採用されており、環境湿度に対する補正という概念を含んでいない。
これに対して、本発明のコリオリ質量流量計では、校正係数Kcを感度補正値ΔKwで補正する手法を採用してある。ここに、感度補正値ΔKwは、後に実施例で説明する感度補正係数と補正という意味では実質的に同義であり、感度補正係数は(1+ΔKw)で表すことができる。なお、後の説明から明らかになるが、感度補正は、環境温度に依存することなく、計測流体(測定流体)の密度をパラメータとするものである。
25℃、40℃、60℃で計測したときに上記の手法で、温度補正無しに、補正した結果を図2に示す。図2から分かるように、上記(1)〜(3)の状態のいずれでも感度誤差を0.49%以内に抑えることができていることが分かる。このように、合成樹脂製の振動チューブを採用したときに、この振動チューブの吸湿状態を計測することは事実上困難であるが、感度誤差と共振周波数とが一次関数で表すことのできる相互依存の関係があるという事実から、温度の計測無しに及び吸湿状態を検出すること無しに、共振周波数での感度を補正することで合成樹脂製の振動チューブを使った質量流量の計測での感度を良好なものにすることができる。
上記の図1、図2は、いずれも校正に使用した基準流体に関する効果を示すものであるが、任意の液体の代表例としてエタノールを被検出液体として実測したときの、図2に対応する感度誤差と温度との関係を調べたところ、図2と等価の図3の結果を得た。温度に関係なく、感度誤差が極めて小さな値に抑えられていることが分かるであろう。
合成樹脂を主体とする振動チューブを採用したコリオリ質量流量計の問題点として振動チューブの吸湿の問題に関して、共振周波数と感度との関係が一次関数の相関関係があることを示す図である。 感度補正を行ったときの振動チューブの温度と感度誤差とを示す図である。 計測流体が基準流体以外の流体(エタノール)であるときの振動チューブの温度と感度誤差とを示す図である。 本発明を好適に適用可能なコリオリ質量流量計の動作に関連した構成要素を説明するための図である。 互いに平行に配置された一対の振動チューブと、これを加振する加振器及び振動チューブの振動状態を検出する検出器を説明するための図である。 本発明を好適に適用可能なデュアルチューブ式コリオリ質量流量計の斜視図である。 図6のデュアルチューブ式コリオリ質量流量計の分解斜視図である。 メインフレームの開口を通じて挿入される基板ケースを説明するための図である。 本発明を好適に適用可能なデュアルチューブ式コリオリ質量流量計に内蔵した回路基板と加振器とを短い配線で接続可能であることを説明するための図である。 一対の振動チューブが連絡チューブによって互いに連結されたループ式振動チューブを示し、このループ式振動チューブが本発明に適用可能であることを説明するための図である。 一対の振動チューブが個々独立してマニホールドに連結された振動チューブを示し、この独立した2本の振動チューブが本発明に適用可能であることを説明するための図である。 フレームとこれを包囲したアウターチューブ(第1アウター)の平面図である。 図12のX13−X13線に沿った断面図である。 図12のX14−X14線に沿った断面図である。 防振材であるゴム片が合計4枚配置されることを説明するための図であり、アウターケースのうち第1アウターを、その開口の側から見た斜視図である。 コリオリ質量流量計の内部で計測流体の密度を演算により求める処理手順を説明するためのフローチャートである。 実施例のコリオリ質量流量計が2つの計測運用モードを有し、常温環境で使用する第1モード(通常運用モード)と、多湿環境で使用する第2モード(多湿運用モード)での処理を説明するためのフローチャートである。 コリオリ質量流量計を使って体積流量を求めるときに必要となる計測流体の密度に関して、この密度の値をユーザ入力する必要のある場合の条件を説明するための図である。 図17の処理の変形例を示すフローチャートである。 図19のフローチャートに続くフローチャートである。 合成樹脂を主体とした振動チューブを備えたコリオリ質量流量計の問題点として振動チューブの吸湿状態での感度誤差を説明するための図である。
図4、図5は、コリオリ質量流量計の構造および原理を説明するための図である。振動チューブ2は、入口2aと出口2bとが同じ側に位置する湾曲管で構成され、その典型例が平面視U字状のU字管である。参照符号4はフレームである。
フレーム4はメインフレーム6を有し、このメインフレーム6つまり支持台は振動チューブ2の基端部を横断して配置され、このメインフレーム6によってU字状の振動チューブ2が片持ち状態で支持される。振動チューブ2は、メインフレーム(支持台)6を挟んで、図4の左側が「計測部分」であり、右側が「給排部分」である。図5は、振動チューブ2の計測部分を示す図である。振動チューブ2は互いに平行に配置された一対の振動チューブ2A、2Bで構成され、サブフレーム18は、これら一対の振動チューブ2A、2Bで挟まれた空間に延びている。第1、第2の振動チューブ2A、2Bは、その基端部つまりメインフレーム6に隣接した部分が絶縁プレート(ブレースバー)10で互いに連結され、この絶縁プレート10で第1、第2の振動チューブ2A、2Bの振動の節が形成される。
U字形の計測部分の軸線方向中央部分に加振器12が配設されている。この加振器12は、永久磁石14と電磁駆動用コイル16とからなり(図5)、永久磁石14は第1、第2の振動チューブ2A、2Bに配設されている。他方、電磁駆動用コイル16はフレーム2、より詳しくはサブフレーム18に配設されており、加振回路20を通じて電磁駆動用コイル16に交番する電流を流すことで振動チューブ2を振動させることができる。最も好ましくは一対の振動チューブ2A、2Bが固有振動数で振動するように加振される。
サブフレーム18について説明すると、サブフレーム18は第1、第2の振動チューブ2A、2Bの間の空間で広がっており、その端が上述したメインフレーム6に連結されている。
振動チューブ2の計測部分には、図4、図5から分かるように、加振器12を挟んで上流部分と下流部分に、夫々、検出器22が配設される。以下の説明において、必要に応じて、上流部分に配設された検出器22を第1の検出器22Aと呼び、下流部分に配設された検出器22を第2の検出器22Bと呼ぶことにする。
各検出器22は、周知の電磁ピックアップからなり、永久磁石からなる被検出素子28とコイル30とで構成されており(図5)、被検出素子28が第1、第2の振動チューブ2A、2Bに配設され、他方、コイル30はフレーム2、より詳しくはサブフレーム18に配設されている。振動チューブ2A、2Bの振動に伴って被検出素子28がコイル30内を往復動することにより各振動チューブ2A、2Bの振動状態、具体的には振動速度が、検出器22によって検出される。上記被検出素子28として永久磁石を例示したが、この被検出素子28は、前記の引用文献3に開示のケイ素鋼などの磁性体で構成してもよい。
上記の説明から当業者であれば理解できるように、サブフレーム18には、加振器12、第1、第2の検出器22A、22Bが配設される箇所に、サブフレーム18を貫通した開口(作図上の理由から図面には現れていない)が設けられており、この開口にコイル16、30が配設されている。
振動チューブ2を流体が流れると、その質量、速度および励振する角速度に比例したコリオリ力が発生し、このコリオリ力の方向は流体の運動方向(速度ベクトル)と、振動チューブ2を励振する角速度のベクトル積の方向に一致する。また、振動チューブ2における流体の入口側と出口側とでは流体の流れ方向が反対となる。そのため、コリオリ力によって振動チューブ2に捻りトルクが発生する。このトルクは励振周波数と同一の周波数で変化し、その振幅値と流体の質量流量とは所定の関係になる。
加振器12による振動チューブ2の振動による撓みと、前記コリオリの力による振動チューブ2の捩れは重畳されるのであるが、メモリ36(図4)を備えたマイコンからなる算出手段32は、捻りの振幅の位相つまり各検出器22A、22Bおよび検出回路34で検出した各振動状態つまり各位置における振動の速度信号の位相差に基づいて振動チューブ2を通る測定流体の質量を算出する。
なお、図4に示す参照符号38は温度センサであり、この温度センサ38によって振動チューブ2の温度が検出され、検出した温度情報はマイコン32に入力される。また、参照符号40は後に説明する計測流体の密度をユーザが入力するための密度入力手段を示し、ユーザが入力した密度値はメモリ36に記憶される。密度入力手段40は、コリオリ質量流量計100に一体に組み込まれていてもよいし、又は、コリオリ質量流量計100に脱着可能に接続可能な例えばパーソナルコンピュータで構成してもよい。
図6は本発明を適用するのに好適なデュアルチューブ式のコリオリ質量流量計100の斜視図であり、図7は、その組立分解図である。コリオリ質量流量計100は、フレーム102と、これを包囲するアウターケース104とで概略構成されている。
図7を参照して、振動チューブ2は、前述したように互いに平行に配置された2本の振動チューブ2A、2Bで構成されているが、図7には作図上の理由から片方の振動チューブ2Bは現れていない。以下の説明では2本の振動チューブ2A、2Bを総称した参照符号「2」を付して説明する。フレーム102は振動チューブ2を片持ち状態で支持する支持台つまりメインフレーム106と、加振器12及び第1、第2の検出器22A、22Bを支持するサブフレーム108とで構成されている。メインフレーム106とサブフレーム108は別体構造である。メインフレーム106はプラスチック成型品で構成され、サブフレーム108は軽量金属、具体的にはアルミニウム合金からなる鋳造品で構成され、このサブフレーム108はメインフレーム106に対してボルト締結される。
サブフレーム108は、平面視U字形の振動チューブ2の計測部分とほぼ相似形の外形輪郭を有する比較的薄肉のサブフレーム本体108aと、このサブフレーム本体108aの外周に形成された外周壁108bとを有し、外周壁108bはメインフレーム106の高さ寸法と同じ高さ寸法を有している。サブフレーム108は、U字状の振動チューブ2の計測部分の内側に、該振動チューブ2の計測部分とほぼ相似形の切欠き108cを有している(図8)。切欠き108cはメインフレーム106に向けて開放しており、そして、この切欠き108cを規定するサブフレーム本体108aのU字形の内周縁には内周壁108dが形成されている。内周壁108dは切欠き108cに沿って連続的に延びており、この内周壁108dの高さ寸法は外周壁108bよりも低い。
このようにサブフレーム本体108aの外周縁及び内周縁に外周壁108b及び内周壁108dを設けることにより、サブフレーム108を軽量化しつつ剛性を確保することができる。サブフレーム108の本体108aは一対の振動チューブ2の間に位置決めされ、また、サブフレーム108に装着される加振器12及び第1、第2の検出器22A、22Bは外周壁108bと内周壁108dとの間に配設されため、第1、第2の検出器22A、22Bが配設される箇所には、加振器12、検出器22A、22Bの要素を受け入れるための開口(図示せず)が形成され、この開口は、サブフレーム本体108aを貫通している。
サブフレーム108の内周壁108dで規定される切欠き108cの部分には、後に説明する基板ケース110が配設され(図8)、この基板ケース110に収容された回路基板112が振動チューブ2の計測部分に隣接して位置決めされる。
アウターケース104は、振動チューブ2の計測部分を覆う第1アウター114と、振動チューブ2の給排部分を覆う第2アウター116とで構成され、第1、第2のアウター114、116はボルト及びナットの組み合わせ118によって締結されることにより一体化される。図6から最も良く分かるように、振動チューブ2の給排部分を覆う第2アウター116には、表示モニタを外部から見ることのできるモニタ用窓120が形成されている。
前述した基板ケース110は、振動チューブ2を片持ち支持するメインフレーム106を内外に貫通する開口122(図8)に密に嵌入されてビス止め(図示せず)される。基板ケース110に収容される回路基板112はメインフレーム106の開口122を貫通して連続的に延びており、この回路基板112には、振動チューブ2の計測部分に対応する部分に、前述した加振回路20、算出回路32、検出回路34の少なくとも一つの回路が形成されている。最も好ましくは、加振回路20、算出回路32、検出回路34の全てが回路基板112に形成される。他方、振動チューブ2の給排部分に対応する部分に、表示器である液晶モニタ(図示せず)が搭載され、またこの液晶モニタを駆動するモニタ駆動回路が回路基板112に形成されている。
当業者であれば直ちに理解できるように、メインフレーム106を貫通して延びる一枚の回路基板112を設けることで、加振器12及び第1、第2の検出器22A、22Bと回路基板112とを電気的に連結する配線を短縮することができ、また、液晶モニタと回路基板112とを電気的に接続する配線を短縮することができる。
図9は、例示的に、加振器12と回路基板112とを配線Wrで接続した状態を示している。第1、第2の検出器22A、22Bと回路基板112とを接続する配線についても図示を省略したが短い配線で接続可能であることは、当業者であれば容易に認識できるであろう。ちなみに、図示を省略したが、モニタ用窓120を臨んで位置決めされる液晶表示モニタは、回路基板112に搭載されている。勿論、振動チューブ2の給排部分の端にケーブルCbが接続され(図9)、このケーブルCbを通じて外部機器や電源に連絡される。
図10は、フレーム102に、振動チューブ2や基板ケース110を組み込んだ組立体を示す。この図10から分かるように、一対の振動チューブ2は給排部分が一本の連絡チューブ124で互いに連結され、これにより一対の振動チューブ2によってループ式の振動チューブが構成されている。図11は変形例を示すものであり、図11から分かるように、2本の振動チューブ2が個々に独立してマニホールド126に連結されている。
一対の振動チューブ2は、前述した耐蝕性プラスチック製のチューブ、典型的にはPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル)を主体に構成された弾性チューブが採用されており、この耐蝕性プラスチック製弾性チューブとして、その計測部分を補強したチューブであってもよい。図7を参照して、第2アウターケース116には、振動チューブ2に外部配管128を連結する一対のコネクタ130が装着可能であり、このコネクタ130と振動チューブ2との間にPFAチューブ132が介装されている。
外部からの振動には、壁面からの振動に限らず、振動チューブ2の入口2a、出口2bに連結される外部配管128から振動チューブ2に伝わる振動が含まれる。外部配管128の振動は、振動チューブ2の給排部分に配置したPFAチューブ132で遮断することができる。外部配管128を通じた外部からの振動をPFAチューブ132によって遮断する効果は、振動チューブ2がステンレス鋼のような金属製のチューブで構成されているとき効果的であるが、本発明が好適に適用可能なコリオリ質量流量計100のように振動チューブ2を耐蝕性プラスチック製のチューブで構成した場合や、この耐蝕性合成樹脂材料からなる振動チューブ2の外周を補強したチューブで構成した場合でも効果的である。なお、図11の例のようにマニホールド126を備えている場合には、このマニホールド126と振動チューブ2との間にPFAチューブ132を配設してもよい。
合成樹脂材料(典型的にはPFA:テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル)からなる振動チューブ2は、炭素繊維などで、フレーム102に固定する部分から加振器の部分に亘って振動チューブ2が振動する部分つまり計測部分を補強することで、この補強部分によって振動チューブ2として十分な剛性が得られる。これに加えて、フレーム102に固定する部分から外部配管128との接続部分に亘って、上述した補強を行わないで非補強部分とすることで、当該非補強部分によって外部配管128からの振動が補強部分つまり振動チューブ2の計測部分に伝わるのを遮断することができる。勿論、振動チューブ2の材料の主体を合成樹脂材料で構成することでコリオリ質量流量計の軽量化に寄与することができる。更に、振動チューブ2の材料として合成樹脂材料であるフッ素樹脂系樹脂材料を選択し、その外周側に繊維強化層を形成することで、フレーム、加振器、検出器との接合が容易となるため、コリオリ質量流量計の小型化及び軽量化を容易に実現することができる。
フレーム102には、支持台つまりメインフレーム106からサブフレーム108の深部に向けて延びる左右一対のアーム140を有している。このアーム140は、サブフレーム108の内周壁108dに沿って延びており、この内周壁108dと実質的に一体である。図7などでは、図面を見てサブフレーム108の上側に左右一対のアーム140、140が図示されているが、サブフレーム108の下側にも左右一対のアームが設けられており、作図上の理由から、この下側の左右一対のアームは図面に現れていない。サブフレーム108には、深部つまり加振器12及び第1、第2の検出器22A、22Bのような相対的に重量物が配設されている深部に向けて延びる合計4つのアーム140が形成されている。
各アーム140の先端部つまりメインフレーム106とは反対側の端部に水平面の第1の矩形座140aが形成され、この矩形座140aの三方が縦壁140bで規定されている。より詳しくは、アーム140の先端から前方に向けた部分を除いた三方に縦壁140bが形成されている。換言すると、第1の矩形座140aは、アーム140の前方つまりサブフレーム108の深部に向けて開放している。
サブフレーム108つまり振動チューブ2の計測部分を包囲する第1アウター114には、その上下の面に、上記フレーム102の各アーム140の第1の矩形座140aに対応する部分に窓142が形成され、この窓142を通じてアーム140の第1の矩形座140aにアクセス可能である。
第1アウター114には、窓142に連なる第2の矩形座142aが形成されている。この第2の矩形座142aは水平面で構成され、この第2矩形座142aには上記第1の矩形座140aとは反対側とその両側に縦壁142bで規定されている。換言すると、第1アウター114の第2の矩形座142aは、上記第1の矩形座140aに向けて開放されている。
第1アウター114の第2の矩形座142aの高さレベルは、第1アウター114の上下の面よりも低位に位置決めされ、この第2の矩形座142aは上記アーム140の第1の矩形座140aの高さレベルと同じである。また、この第2の矩形座142aと第1の矩形座140aとの間にはクリアランスCが設けられている。第1、第2の矩形座140a、142aは、各矩形座140a、142aの縦壁140b、142bによって規定される平面視長方形の収容空間に、これと相補的な平面視矩形の平たいゴム片146からなる防振材が配設され、この防振材146は、その端部が第1、第2の矩形座140a、142aに着座した状態でボルト148(図6、図13)によって固定される。
フレーム102は、第1、第2のアウター114、116によって包囲されるが、フレーム102と第1、第2のアウター114、116との間にはクリアランスCが設けられており、したがって、第1、第2のアウター114、116は、唯一、ゴム片つまり防振材146を介してフレーム102に連結されている。
コリオリ質量流量計100は、第1アウター114の頂部の1つの第1のボルト挿通孔150、第2アウター116の基部の左右一対の2つの第2のボルト挿通孔152に挿入可能なボルト及びこれに螺着されるナットによって壁面(図示せず)に固定される。
このようにコリオリ質量流量計100は、壁面に固定されるアウターケース104と、このアウターケース104に収容されるフレーム102との間にクリアランスCが設けられ、そして、アウターケース104とフレーム102とが防振材(平面視矩形の平たいゴム片)146によって連結されており、これによりフレーム102がアウターケース104にフローティング支持されていることから、壁面からのアウターケース104に伝わった振動が防振材146によってフレーム102に伝達するのを遮断することができ、また、その逆にコリオリ質量流量計100から壁面への振動伝達も防振材146によって遮断することができる。
また、防振材146がアウターケース104の窓142を通じて外部に露出し、外部からアクセスすることによって防振材146の交換作業を行うことができるため、防振材146の損傷を外部から目で確認できるだけでなく、防振材146の交換作業も容易である。すなわち、アウターケース104からフレーム102を抜き取って防振材146の損傷を確認する必要も無く、また、アウターケース104とフレーム102とを分解することなく、傷んだ防振材146を新しい防振材146に交換することができる。
また、フレーム102(メインフレーム106)から延びるアーム140で防振材146の取付部位をサブフレーム108の深部に設定してあることから、コリオリ質量流量計100の重心G(図6、図12)に接近した位置に防振材146を配設することができる。また、壁面に3点支持でコリオリ質量流量計100を設置する際に用いられる一つの第1のボルト挿通孔150と、二つの第2のボルト挿通孔152、152とを結ぶ直線L1、L2(図6)の近傍に防振材146を配設することで、図15にも示すように、アウターケース104(第1アウター114)の一対の面に対して夫々一対の防振材146を配置して合計4つの防振材146でアウターケース104とフレーム102との間の振動伝達を遮断できるだけでなく、防振材146としてゴム片146という簡単な形状及び構造の防振材を採用しても十分に防振効果を発揮することができる。この防振効果としては、外部振動による影響だけでなく、振動漏洩によるゼロ点調整が含まれる。
また、本発明を好適に適用可能なデュアルチューブ式のコリオリ質量流量計100にあっては、一対のU字状振動チューブ2A、2Bの間に位置するサブフレーム108が、このU字状振動チューブ2A、2Bの計測部で囲まれた部分に切欠き108cを有し(図8)、この切欠き108cの部分に回路基板112が配設され、この回路基板112は基板ケース110を介してメインフレーム106に支持されている。勿論、基板ケース110と、サブフレーム本体108aの内周壁108dとの間には、これらが互いに干渉しないようにクリアランスが設けられている。そして、この回路基板112には、加振器12、第1、第2の検出器22A、22Bに関連した加振回路20、検出回路34が形成されているため、加振器12、第1、第2の検出器22A、22Bと回路基板112とを電気的に接続する配線Wrが短くて済み、振動チューブ2A、2Bに何らの影響を及ぼすことなく配線Wrを配置することができる。また、回路基板112はメインフレーム6を貫通して振動チューブ2A、2Bの給排部分まで延びているため、外部機器に接続するケーブルCbを振動チューブ2A、2Bに影響を及ぼすことなく配置することができる。また、液晶表示モニタをコリオリ質量流量計100に設けたとしても、回路基板112における振動チューブ2A、2Bの給排部分の基板部分を使って液晶モニタを搭載することができる。
このように加振回路20、マイコン32、検出回路34、メモリ36を備えた回路基板112を内蔵したコリオリ質量流量計100であったとしても、湾曲管からなる振動チューブ2の形状に沿った輪郭の切欠き108cをサブフレーム108に形成することで、コリオリ質量流量計100の大きさに影響を及ぼすことなく、回路基板112をコリオリ質量流量計100に内蔵させることができる。また、この切欠き108cに沿って延びる内周壁108dをサブフレーム108に形成することで、サブフレーム108の外周壁108bと協働してサブフレーム108の剛性を高めることができる。したがって、一対の振動チューブ2A、2Bの間の間隔を、振動チューブ2の振動にとって最適な間隔に設定するために、この一対の振動チューブ2A、2Bの間に位置するサブフレーム108の本体108cを薄肉にしたとしても、サブフレーム108が備えるべき剛性を内外の壁108b、108dによって確保することができる。
コリオリ質量流量計100は、図外のモード切替えスイッチを有する。例えばタッチパネル付きモニタを採用したときには、このタッチパネルでモード切替えスイッチを構成することができる。モード切替スイッチを操作することにより第1運用モードつまり「通常運用モード」と、第2運用モードつまり「多湿運用モード」とに切り替えることができる。第1モードである「通常運用モード」は、一般的な環境でコリオリ質量流量計100を使用するときに選択される。
具体的には、合成樹脂を主体とする振動チューブ2の吸湿状態は空気中の単位体積あたりの水蒸気量に大きく依存するため、常温であれば例えば湿度50%以上、40℃であれば例えば湿度20〜30%以上、60℃であれば例えば湿度8〜10%以上で吸湿状態に起因する感度誤差を無視できなくなる。逆に、例えば10℃以下の低い温度の場合には、湿度によらず吸湿状態に起因する感度誤差が殆ど発生しなくなる。吸湿状態に起因する感度誤差の影響を受ける環境下(例えば高温(例えば60℃)で且つ湿度が高い(例えば湿度85%)環境下)では「多湿運用モード」が選択され、そうでないときには「通常運用モード」が選択される。
「通常運用モード」では、従来の金属製振動チューブのときと実質的に同じ処理に基づいて質量流量又は体積流量が算出される。他方、「多湿運用モード」では、図1〜図3を参照して前述した感度補正値(ΔKw)の算出が実行され、そして、感度補正係数(1+ΔKw)を校正係数Kcに乗算することで、合成樹脂を主体とした振動チューブ2の吸湿状態による感度係数Kの変化を校正係数Kcに反映させる補正を加えて質量流量又は体積流量が算出される。
体積流量を求めるときに必要とされる計測流体の密度の値は、既知であれば、作業者が密度入力手段40(図4)を使って入力した値を採用してもよいし、予め幾つかの計測流体の密度の値をメモリ36に記憶しておき、この中から選択した値を採用してもよい。この密度の値はメモリ36に記憶される。勿論、代表的な温度と密度との関係をテーブル形式でメモリ36に記憶しておき、これを線形補正することで実際の温度(振動チューブ2の温度)に対応した密度を演算により求めるようにしてもよい。
また、温度センサ38(図4)が検出した振動チューブ2の温度(流管温度)を使って計測流体の密度を算出してもよい。図16は、密度算出の手順を示すフローチャートである。この密度算出工程は、常時、実行されるが、コリオリ質量流量計100で計測流体の質量流量などの計測を開始する前に実行してもよい。
図16を参照して、先ず、ステップS101で、温度センサ38(図4)からの温度情報を取り込んで振動チューブ2の温度を検出する。次のステップS102で、従来と同様の手法に基づいて振動チューブ2の固有振動数を検出する。そして、次のステップS103で計測流体の密度が例えば次の式2に基づいて算出され、この算出した密度の値はステップS104でメモリ36に記憶される。
Figure 0005578819
ここに、
「ρm」は、計測流体の密度である。
「fm」は、計測流体の固有振動数である。
「fw」は、基準流体で校正したときの基準流体固有振動数であり、この基準流体固有振動数fwは予めメモリ36に記憶される。
「fa」は、流管である振動チューブ2が空である空管状態での校正時の基準空管固有振動数であり、この基準空管固有振動数faは予めメモリ36に記憶される。
「ρw」は基準流体(例えば水)の密度であり、この基準流体の密度ρwは予めメモリ36に記憶される。
「ρa」は、校正時における空管状態の気体の密度であり、この気体の密度ρaは予めメモリ36に記憶される。
「tcw」は、基準流体校正時における流管(振動チューブ2)の温度係数である。
「tca」は、空管校正時における流管の温度係数である。
「tcm」は、流体計測における流管の温度係数である。
ここに流管(振動チューブ2)の温度と上記各種の温度係数tcw、tca、tcmとの関係は次の通りである。
(1)tcw=1−α・t
(2)tca=1−α・t
(3)tcm=1−α・t
ここに、
「t」は、基準流体校正時における流管の温度である。
「t」は、空管校正時における流管の温度である。
「t」は、流体計測時における流管の温度である。
「α」は、流管の温度依存特性である。
流体計測における流管の温度係数「tcm」を校正時の基準状態で良いとすると、流体計測時における流管の温度「t」と、基準流体校正時における流管の温度「t」とが等しいと取り扱うことができる(t=t)。
以上のことから、校正時に上記の数値、つまりρw、ρa、fw、fa、tcw、tca、tcmを固定値としてメモリ36に記憶しておくことで、パラメータから温度を省いて、入力された計測流体の密度値ρmから当該計測流体の基準固有振動数fmを算出することができる。
したがって、温度、吸湿状態の変化に伴う感度誤差を温度を用いずに補正することができる。
図17は、コリオリ質量流量計100を使った計測流体の質量流量又は体積流量を検出して、これを液晶モニタに表示する一連の処理を説明するためのフローチャートである。
図17のフローチャートに基づいて一連の処理を説明する前に、以下の説明で使用する用語の説明をすると、次の通りである。
(1)時間位相差(ΔT)は、一対の検出器22A、22Bで検出される振動チューブ2の変位又は速度の位相差(時間)を意味する。
(2)校正係数(Kc)は、校正工程により求まる感度係数Kのことである。ここに、感度係数(K)は、時間位相差ΔTに乗算することで質量流量が算出される値である。この感度係数Kは温度や吸湿状態によって変化する。校正係数Kcは、所定流量で流れる校正用の流体(水など)を校正用の一定の条件下(温度、吸湿状態など)で時間位相差ΔTを測定し、その測定値と所定流量とから算出される値である。
(3)基準流量は、時間位相差ΔTに校正係数Kcを乗じた値である(前述の式1)。校正時と条件(温度、吸湿状態など)が同じであれば真の質量流量と同じになる。測定時の条件違いによる誤差を排除するには補正する必要がある。
(4)温度補正係数は、温度による感度係数Kの変化を校正係数に反映するために校正係数Kc(または基準流量)に乗ずるための比率係数であり、予め実験により求められる値である。温度が上がることで感度係数Kが小さくなる傾向にある場合には、校正時の温度で「1」に、温度が高くなるに従って「1」から小さくなるような、温度の関数式や参照テーブルなどの形式でメモリ36に記憶される。
(5)密度値は、測定流体の密度の値である。吸湿状態が一定であれば上記の式2により固有振動数と配管温度(典型的には振動チューブ2の温度)から算出することができる。ただし、吸湿状態が変化する場合は、式2では密度を求めることができないため、「多湿運用モード」では、密度入力手段40(図4)を使ったユーザ入力により入力された密度値をメモリ36に記憶しておいて、その密度値が補正に利用される。
(6)体積流量は、密度を乗ずることで質量流量が求まる。一般的な流量計は体積流量が求まるが、コリオリ質量流量計は時間位相差ΔTにより質量流量が直接的に算出される。
(7)基準固有振動数は、校正時と同一の吸湿状態・温度状態と仮定して求まる固有振動数である。例えば、密度値と固有振動数との関係式(吸湿状態・温度状態が一定)から、ユーザ入力による密度値により固有振動数を基準固有振動数として求めることができる。
(8)感度補正係数は、吸湿状態による感度係数Kの変化を校正係数に反映するために校正係数Kc(または基準流量)に乗ずるための比率係数であり、前述したように(1+ΔKw)で表すことができる。感度補正係数は予め実験によって求めることができる値である。吸湿状態が変化することで固有振動数が変化することを利用するため、少なくとも一方の検出器の検出信号22A(22B)に基づいて求められる固有振動数と基準固有振動数(校正時と同一の吸湿状態と仮定して求まる固有振動数)と変化に応じた値となる。測定される固有振動数が基準固有振動数よりも高くなることで感度係数Kが小さくなる傾向にある場合には、校正時の吸湿状態で「1」に、固有振動数が高くなるに従って「1」から小さくなるような、固有振動数及び基準固有振動数の関数式や参照テーブルなどの形式でメモリ36に記憶される
図17のフローチャートを参照して、先ずステップS201で振動チューブ2の温度の取り込み又は算出が行われる。振動チューブ2の温度は温度センサ38(図4)によって直接的に検出してもよいが、従来から既知の手法を使って演算により振動チューブ2の温度を検出してもよい。次のステップS202では、計測流体を流したときの振動チューブ2の固有振動数(fm)の算出が行われる。
また、次のステップS203では、検出回路34(図4)から取り込んだ位相差情報に基づいて時間位相差ΔTが算出される。そして、次のステップS204で、前述の式1で示すように時間位相差ΔTに校正係数Kcを乗算することで基準流量(Mass)の算出が行われる。
次のステップS205において、マイコン32は、ユーザにより第1運用モードが選択されているか否かを判断する。第1運用モード(「通常運用モード」)が選択されているときには、従来と同様の手法で質量流量又は体積流量が求められる。具体的には、第1運用モードつまり通常運用モードでは、先ずステップS206で上記基準流量(Mass)に温度補正係数を乗算することで、環境温度に依存した補正後の質量流量が求められる。そして、次のステップS207でユーザが質量流量の表示を求めているか体積流量の表示を求めているかを判定して、ユーザが質量流量の表示を求めているときには、ステップS208に進んで、上記ステップS206で求めた質量流量が前記液晶モニタに表示される。他方、ユーザが体積流量の表示を求めているときには、ステップS207からステップS209に進んで、メモリ36(図4)に記憶されている当該計測流体の密度値を呼び出し、そして、次のステップS210で、上記温度補正後の基準流量が、この密度値によって体積流量に換算され、これにより求めた体積流量が前記液晶モニタに数値表示される。
前記ステップS205で第2運用モードつまり多湿運用モードが選択されていると判定されたときには、ステップS211以降のステップに進んで、環境湿度の影響を低減する補正を加えた中で質量流量や体積流量の算出が行われる。具体的には、先ずステップS211で基準固有振動数の算出が行われる。この基準固有振動数は、前述したように、校正時と同一の吸湿状態と仮定したときの振動チューブ2の固有振動数である。次いでステップS212に進んで、測定された固有振動数と上記基準固有振動数から前述したように例えば関数式がメモリ36に用意されているときには、この関数式に基づいて感度補正値ΔKwが算出される。
そして、次のステップS213で、上述したS204で求めた基準流量に感度補正係数(1+ΔKw)を乗算することで、環境湿度(振動チューブ2の吸湿状態)に依存した補正後の質量流量が求められる。
計測流体の質量流量の演算に際して、メモリ36に記憶されている、校正時の数値であるρw、ρa、fw、fa、tw、ta、tを使って、また、演算又はユーザの入力によりメモリ36に記憶されている当該計測流体の密度値ρmを使った感度補正を行って、質量流量の値が求められる。前述したとおり、「ρw」は校正時の基準流体の密度であり、「ρa」は校正時の空管内の気体の密度であり、「fw」は基準湿度状態での基準流体固有振動数であり、「fa」は基準湿度状態での基準空管固有振動数であり、「tw」は、基準流体校正時における流管の温度であり、「ta」は、空管校正時における流管の温度であり、「t」は流体測定時における流管の温度であるが、感度補正の際は、基準流体時における流管の温度twを代入する。
そして、次のステップS214でユーザが質量流量の表示を求めているか体積流量の表示を求めているかを判定して、ユーザが質量流量の表示を求めているときには、ステップS215に進んで、上記ステップS213で求めた質量流量が前記液晶モニタに表示される。他方、ユーザが体積流量の表示を求めているときには、ステップS214からステップS216に進んで、メモリ36(図4)に記憶されている当該計測流体の密度値を読み出し、そして、次のステップS217で、上記吸湿補正後の基準流量が、この密度値によって体積流量に換算され、これにより求めた体積流量が前記液晶モニタに数値表示される。
上記ステップS209及びS216の密度値の呼び出しに関し、コリオリ質量流量計100の使用環境などに関連してユーザが何をなすべきかを場合分けしたのが図18である。図18はフローチャート化して図示してあるので、このフローチャートに付した参照符号を引用して、ユーザが行う処理を説明する。
(1)計測流体の密度が既に知られている場合(S301):
この場合には、ユーザは計測流体の密度値を密度入力手段40(図4)を使ってコリオリ質量流量計100に入力する(S302)。
(2)計測流体の密度が不明であり且つコリオリ質量流量計100の使用環境が高温多湿である場合(S302からS303):
(2-1)計測流体の密度に関し、その代表的な温度と密度との関係を記載した表をユーザが手元に有している又は既に知られている場合には、この表に記載の温度と密度との関係を線形補正して、コリオリ質量流量計100の使用環境の温度の密度値を求め、そして、この密度値を、ユーザが密度入力手段40(図4)を使ってコリオリ質量流量計100に入力する(S304)。
(2-2)代表的な温度と密度との関係を記載した計測流体の表をユーザが手元に無い場合やそのような表が利用できない場合には、計量容器に所定量の計測流体を入れて重さを計測することで計測流体の密度を計算で求め、この密度値を、ユーザが密度入力手段40(図4)を使ってコリオリ質量流量計100に入力する(S305)。
(3)計測流体の密度が不明であり且つコリオリ質量流量計100の使用環境が高温多湿ではない場合(S302からS306):
前述した密度算出機能を使ってコリオリ質量流量計100の内部で算出した密度値を取り込む(S306)。
図19、図20は、前述した図17の処理の変形例を説明するための図であり、図19、図20のフローチャートの各ステップで行っている処理は図17で説明した処理と実質的に同じである。図17を参照して説明した処理では、先ず基準流量を求めておいて(S204)、その後に、通常運用モードが選択されているか、それとも多湿運用モードが選択されているかの判定を行うようにしてあるが、この図19、図20の処理では、最初に、モード選択を判定して(S302)、その後で、基準流量を求める手法が採用されている(S308、S323)。
100 コリオリ質量流量計
2 振動チューブ
12 加振器
22 検出器
32 算出手段(マイコン)
34 検出回路
36 メモリ
40 密度入力手段

Claims (8)

  1. 振動チューブが合成樹脂を主体に構成されたコリオリ質量流量計における前記振動チューブの吸湿に関連した補正方法であって、
    基準温度において基準吸湿状態の前記振動チューブに基準流体を使ってコリオリ質量流量計を校正したときの前記振動チューブの固有振動数を基準流体の基準流体固有振動数とし
    前記基準温度において前記基準吸湿状態かつ空管状態の前記振動チューブの固有振動数を空管状態の基準空管固有振動数とし、
    前記基準流体の基準流体固有振動数、前記空管状態の基準空管固有振動数、基準流体の密度、空管内の気体の密度をメモリに記憶し、
    また、計測時の計測流体の密度をメモリに記憶し、
    該メモリから呼び出した前記基準流体の基準流体固有振動数、前記空管状態の基準空管固有振動数、前記基準流体の密度、前記空管内の気体の密度に基づいて基準温度での計測流体の基準固有振動数を求め、
    該計測流体の基準固有振動数と現在の固有振動数とに基づいて感度補正値を求め、
    該感度補正値によって前記計測流体の基準固有振動数を補正して、該補正した係数に基づいて前記計測流体の質量流量を求めることを特徴するコリオリ質量流量計の補正方法。
  2. 請求項1に記載のコリオリ質量流量計の補正方法において、
    前記計測流体の密度はユーザが入力した値である、コリオリ質量流量計の補正方法。
  3. 請求項1に記載のコリオリ質量流量計の補正方法において、
    前記計測流体の密度が演算によって求められる、コリオリ質量流量計の補正方法。
  4. 請求項2又は3に記載のコリオリ質量流量計の補正方法において、
    前記コリオリ質量流量計がモニタを有し、
    該モニタに、前記質量流量が数値表示される、コリオリ質量流量計の補正方法。
  5. 合成樹脂を主体に構成された振動チューブ中を流れる計測流体の質量流量を、該振動チューブの振動状態を検出する一対の検出器の検出信号に基づいて求めるコリオリ質量流量計において、
    基準吸湿状態の前記振動チューブの中を基準温度において所定の質量流量で流れる基準流体に対応する、前記一対の検出器の検出信号の時間位相差から前記質量流量を求めるための校正係数を求めて、該校正係数を記憶する校正手段と、
    計測流体の密度の入力を受け付ける手段と、
    前記一対の検出器の少なくとも一方の検出信号に基づいて前記振動チューブの固有振動数を求める固有振動数算出手段と、
    前記計測流体の密度と、前記振動チューブの固有振動数とに基づいて補正値を求め、該補正値と、前記一対の検出器の検出信号の時間位相差と、前記校正係数とに基づいて、計測流体の質量流量を求める手段とを備えることを特徴とするコリオリ質量流量計。
  6. 請求項5に記載のコリオリ質量流量計において、
    前記基準温度において基準流体が充満したときの前記基準吸湿状態の固有振動数である基準流体固有振動数前記基準温度において前記基準吸湿状態かつ空管状態の振動チューブの固有振動数である基準空管固有振動数、基準流体の密度、空管内の気体の密度を記憶するメモリを更に有し、
    前記計測流体の質量流量を求める手段は、前記計測流体の密度と前記基準流体固有振動数と前記基準空管固有振動数と前記基準流体の密度と前記空管内の気体の密度とに基づいて、前記基準温度における計測流体が充満したときの前記基準吸湿状態の振動チューブの固有振動数を推定し、該推定した固有振動数と前記固有振動数算出手段により求めた振動チューブの固有振動数との違いに基づいて補正値を求める、コリオリ質量流量計。
  7. 請求項5又は請求項6に記載のコリオリ質量流量計において、
    前記振動チューブの温度を検出する温度検出器と、
    第1の補正モードと第2の補正モードとから何れか一方の補正モードを指定する選択指定を受け付ける手段と、を更に有し、
    前記計測流体の質量流量を求める手段は、前記第1の補正モードが選択されたときは、前記計測流体の密度と前記振動チューブの固有振動数とに基づいて補正値を求め、前記第2の補正モードが選択されたときは、前記振動チューブの温度に基づいて補正値を求める、コリオリ質量流量計。
  8. 請求項7に記載のコリオリ質量流量計において、
    前記第1の補正モードが選択されたときは、前記質量流量と前記入力された密度とから体積流量を求め、前記第2の補正モードが選択されたときは、前記固有振動数算出手段により求めた前記振動チューブの固有振動数に基づいて計測流体の密度を求め、当該求めた計測流体の密度と前記質量流量とから体積流量を求める体積流量算出手段を更に有する、コリオリ質量流量計。
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