JP5573503B2 - タクティールスイッチの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種電子機器に使用されるタクティールスイッチの製造方法に関する。
携帯電話等の小型で薄型の電子機器に用いられる信号入力器としてタクティールスイッチが知られている。タクティールスイッチは厚みを薄くすることができると共に操作時に良好な操作感が得られ、しかも電気的に安定した接触が得られることから、小型で薄型の電子機器に多く採用されている。
このようなタクティールスイッチとして特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載のプッシュスイッチ(タクティールスイッチ)201は、図6に示すように、固定接点202と収容空間203aを備えたハウジング203と、その中央が固定接点202に対向するように収容空間203aに収容されたドーム状の可動接点204と、粘着層207により可動接点204に保持された可撓性シート205とを備えている。このプッシュスイッチ201は、可動接点204に付与される押圧操作力を可動接点204の中央部に集中させるために、可動接点204の固定接点202に対向する位置に操作力集中部材(操作用突起)206を備えている。この操作力集中部材206は、可撓性シート205の可動接点204の中央部に重なる箇所に形成された中空の位置決め用突出部205aに挿入され、粘着層207により粘着されている。
特開2009−140711号公報
ところで、特許文献1に記載のプッシュスイッチ201の位置決め用突出部205aは可撓性シート205からほぼ直角に立ち上がるように形成されている。このため、プッシュスイッチ201を押圧操作してドーム状の可動接点204を弾性変形させる時に、可撓性シート205から位置決め用突出部205aが立ち上がる角部205bに応力が集中し、角部205bに大きな歪みが生じる。したがって、押圧操作を何回も繰り返すと角部205bに亀裂が生じ、やがて亀裂が伸展して操作力集中部材206が可撓性シート205から脱落し、プッシュスイッチ201の寿命が低下してしまう虞があった。
そこで本発明の目的は、操作用突起が脱落する虞のない寿命の長いタクティールスイッチの製造方法を提供することにある。
記目的を達成するために、本発明によれば以下が提供される。
) 固定接点が設けられたベース部と、
前記固定接点に対向するように設けられたドーム状の弾性導電部材と、
前記弾性導電部材の上面を覆うカバーシートとを有し、
前記ドーム状の前記弾性導電部材が弾性変形することによって前記固定接点と前記弾性導電部材とが導通するタクティールスイッチであって、
前記カバーシートの表面には、前記固定接点に対応する位置に操作用突起が設けられ、 前記操作用突起は、先端部と、前記カバーシートに固定され前記先端部より大径の根本部と、前記先端部と前記根本部とを接続する屈曲部とを有し、
前記操作用突起の前記根本部の側壁が前記カバーシートの表面に対してなす根本角度は、前記操作用突起の前記先端部の側壁が前記カバーシートの表面に対してなす角度の補角である先端角度より小さいタクティールスイッチの製造方法であって、
前記カバーシートの表面に前記操作用突起となる原料樹脂を供給するノズルの吐出口を近接させ、
前記ノズルから前記原料樹脂を吐出して前記カバーシートの表面に前記ノズルの前記吐出口が没入するように前記樹脂溜まりを形成し、
前記ノズルを前記樹脂溜まりから引き上げ、
押さえ板を前記樹脂溜まりの上面に被せ、前記カバーシートの表面から所定高さに保持して原料樹脂を硬化させて前記操作用突起を形成することを特徴とするタクティールスイッチの製造方法。
) 前記操作用突起の設けられる前記カバーシートの表面には表面粗さRaが0.30μm以上0.36μm以下となるように粗面化処理が施されていることを特徴とする()のタクティールスイッチの製造方法。
) 前記樹脂溜まりの上面に前記押さえ板を被せた後に、前記押さえ板を持ち上げて前記原料樹脂を持ち上げることを特徴とする()または()のタクティールスイッチの製造方法。
発明に係るタクティールスイッチの製造方法によれば、ノズルの吐出口をカバーシートの表面まで近接させ、樹脂溜まりにノズルの吐出口が没入するまで原料樹脂を吐出した後にノズルを樹脂溜まりから引き上げることで、ノズルと共に原料樹脂が上方に持ち上げられ、操作用突起の周辺部に容易に弾性変形できる薄い領域を形成しやすい。よって操作用突起の根本部に応力が集中しにくく、操作用突起が剥がれにくい長寿命のタクティールスイッチを提供することができる。
本発明の実施形態に係るタクティールスイッチの分解斜視図である。 図1に示すタクティールスイッチの断面図である。 図1に示すタクティールスイッチのカバーシートの要部拡大断面図である。 図3に示すカバーシートの製造方法を示す模式図である。 比較例に係るカバーシートの製造方法を示す模式図である。 従来例に係るタクティールスイッチの断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るタクティールスイッチを、図面を参照しつつ説明する。
図1は本実施形態に係るタクティールスイッチ1の分解斜視図である。図1に示すように、タクティールスイッチ1は、上方に開口する収容凹部3aを備えたベース部3と、収容凹部3aの底面に固定された中央固定電極2a及び周辺固定電極2b(固定電極)と、収容凹部3aに収容され収容凹部3aの開口面側に向かって凸状となるように配置されたドーム状のクリックバネ(弾性導電部材)4と、ベース部3の上面3b及びクリックバネ4の上面を保護するカバーシート5とを有する。
図1,2を参照して、ベース部3は略直方体の樹脂部材であり、その上面中央に上部に開口する収容凹部3aが形成されている。収容凹部3aの底面中央に中央固定電極2aが設けられ、中央固定電極2aから離間した周辺領域に周辺固定電極2bが設けられている。
金属製のクリックバネ4は上部に凸状のドーム状をなしており、弾性変形が可能な部材である。また、クリックバネ4の端部の少なくとも一部は周辺固定電極2bと接触した状態で凹部3a内に配置されている。
このクリックバネ4に外部から何ら荷重が作用していない通常状態では、クリックバネ4の頂部4aは中央固定電極2aから離間しており、中央固定電極2aと周辺固定電極2bとは導通せず、タクティールスイッチ1はOFFの状態である。一方、クリックバネ4の頂部4aが下方に押圧された押圧状態では、クリックバネ4の頂部4aが中央固定電極2aと接触するようにクリックバネ4が弾性変形し、中央固定電極2aとクリックバネ4と周辺固定電極2bとが導通してタクティールスイッチ1はONの状態となる。
カバーシート5はクリックバネ4の上部に設けられた可撓性を有する絶縁性のフィルムである。クリックバネ4の頂部4aを押圧する際には、カバーシート5もクリックバネ4の変形に応じて下に凸となるように弾性変形する。また、カバーシート5はベース部3とクリックバネ4とを覆うことで、ベース部3の収容凹部3aに外部から埃や水分等が侵入することを防止し、クリックバネ4や中央固定電極2a及び周辺固定電極2bの腐食を防止している。
カバーシート5はポリイミド等の樹脂から形成することができる。カバーシート5の裏面は接着層を介してベース部3の上面3bと接着されている。
また、カバーシート5の表面の略中央部分であって中央固定電極2aに対応する位置には操作用突起6が形成されている。操作用突起6はカバーシート5の表面からクリックバネ4と反対側に突出するように設けられている。操作用突起6は、先端が平坦面の先端部6aと、カバーシート5に固定され先端部6aより大径の根本部6bと、先端部6aと根本部6bとを接続する屈曲部6cとを有し、これら先端部6aと根本部6bと屈曲部6cとが一体的に形成された部材である。また、操作用突起6は、先端部6aから根本部6bに向かってその径が徐々に拡径する形状に形成されている。
クリックバネ4の頂部4aを押圧してタクティールスイッチ1をONの状態にする場合、ボタン等の押圧面積の大きな押圧部材10が面積の小さい操作用突起6の先端部6aを介してクリックバネ4の頂部4aを押圧することで、押圧部材10による押圧力を集中させてクリックバネ4の頂部4aに大きな応力を作用させることができる。したがって、押圧部材10とタクティールスイッチ1との相対位置が多少ずれても確実に押圧動作を実現させることができる。
ところで、クリックバネ4の頂部4aを押圧する際には、クリックバネ4に応じてカバーシート5も下に凸状に弾性変形するため、操作用突起6をカバーシート5に接続している根本部6bもこれに応じて弾性変形しなければ、根本部6bに応力が集中することになる。この点について、根本部6bの厚みが大きければその剛性が高くなってしまい、カバーシート5の弾性変形に追随するように大きく弾性変形できない。一方、根本部6bの厚みが小さければ剛性は低くなり、カバーシート5の弾性変形に容易に追随できる。つまり、カバーシート5の弾性変形に追随するように根本部6bの広い領域が弾性変形できれば、根本部6bへの応力集中を緩和することができ、亀裂の発生や進展を抑制することができる。
そこで、本実施形態では、根本部6bの厚みの小さい領域を径方向に広く確保するために、操作用突起6の根本部6bの根本角度A1を、操作用突起6の先端部6aの先端角度A2より小さく設定している。根本部6bの根本角度A1を小さくすれば根本部6bの厚みの小さい領域を径方向に大きく確保することができ、大きな領域が弾性変形して応力の集中を抑制できるので、根本部6bにおいて亀裂の発生や進展を抑制することができるからである。なお、先端部6aには応力の集中は生じないので、先端部6aの側壁は急峻な形状(先端角度A2が大きい形状)となっていてもよい。
なお、ここでいう根本角度A1とは図3に示すように、根本部6bの側壁がカバーシート5の表面に対してなす角度である。先端角度A2とは先端部6aの側壁がカバーシート5の表面に対してなす角度の補角である。なお、本実施形態では根本部6bと先端部6aとが屈曲部6cで接続されており、根本角度A1と先端角度A2とを異ならせている。なお、先端部6aや根本部6bの側面が曲面である場合は、先端部6aの主要な部分がカバーシート5の表面となす角度の補角を先端角度A2、根本部6bの主要な部分がカバーシート5の表面となす角度を根本角度A1と定義する。
なお、本実施形態とは異なり、根本角度A1と先端角度A2とが等しい根本部と先端部が一直線状に形成された円錐台状の操作用突起において、根本角度A1を小さくしようとすれば操作用突起が径方向に大きくなりすぎ、押圧力を集中させようという本来の目的が果たせなくなる。また、根本角度A1を大きくすると、上述の如く操作用突起の剥離が生じやすくなる。
本実施形態における操作用突起の根本角度A1は15度以上、25度未満に設定することが好ましい。根本角度A1が15度未満では、根本部6bの厚みが小さくなり過ぎ、薄すぎて亀裂が生じやすい。また、根本角度A1が25度より大きいと、根本部6bの厚みが大きくなり、根本部6bが弾性変形しにくく亀裂が生じやすい。
なお、先端部6aと根本部6bと屈曲部6cとが同一の材料で一体的に形成されていると、それぞれの部位6a〜6cの間に界面が生じないので、操作用突起6に亀裂が生じることを更に効果的に防止できる。
また、先端部6aと根本部6bとの境界は、曲率半径が0.025mm以上、0.035mm以下の滑らかな曲面を有する屈曲部6cで接続されていることが好ましい。本実施形態では根本部6bの根本角度A1と先端部6aの先端角度A2とを異ならせているため、根本部6bと先端部6aとの境界に屈曲部6cが生じている。この屈曲部6cの曲率半径Rを0.025mm以上、0.035mm以下に設定することにより、屈曲部6cでの応力集中を抑制し亀裂の発生及び進展を抑制することができる。
以上のように、根本部6bの根本角度A1を先端部6aの先端角度A2よりも小さく設定したことで、クリックバネ4と共にカバーシート5が弾性変形しても、操作用突起6の根本角度A1が小さいので、操作用突起6の根本部6bに応力が集中しにくい。したがって、操作用突起6の根本部6bに亀裂が発生しにくく、操作用突起6が剥がれにくい。よって寿命の長いタクティールスイッチ1を提供することができる。
なお、上述した実施形態においては操作用突起6をクリックバネ4とは反対側に設けたが、クリックバネ4と同じ側に操作用突起6を設けても良い。この場合でも押圧力をクリックバネ4の頂部4aに集中させることができるので、良好な操作感を得ることができる。
<製造方法>
次に、タクティールスイッチ1の製造方法を説明する。図4(a)〜4(e)は、特に操作用突起6の製造工程を示す図である。操作用突起6は、カバーシート5を構成するポリイミドテープの上に形成される。
まず、図4(a)の如く、ノズル20の吐出口をカバーシート5の表面に近づける。このノズル20は、図示せぬ供給源から操作用突起6の材料となる紫外線硬化樹脂等の液状の原料樹脂をカバーシート5の表面に供給するものである。
次に、図4(b)の如く、ノズル20の吐出口をカバーシート5の表面に充分近づけた状態でノズル20から原料樹脂を吐出し、カバーシート5の表面に樹脂溜まり30を形成する。ノズル20の吐出口から吐出された原料樹脂はカバーシート5の表面にブロックされてカバーシート5の表面を放射状に広がるため、効率的に原料樹脂を広い面積に広げることができる。
吐出された原料樹脂の量が同じであれば、樹脂溜まり30のカバーシート5との接触面が広がるほど操作用突起6の厚みの小さい領域が増えて、操作用突起6が弾性変形しやすくなるので好ましい。なお、原料樹脂の吐出圧力や流量、ノズル20の吐出口とカバーシート5の表面との間隔を調整することで、樹脂溜まり30の底面の大きさを調節することができる。
次に、図4(c)に示すように、ノズル20の吐出口から原料樹脂を吐出してカバーシート5の表面にノズル20の吐出口が没入するように樹脂溜まりを形成したら、原料樹脂の吐出を停止し、ノズル20の吐出口を樹脂溜まり30から引き上げる。この時、ノズル20の引き上げ動作に伴って、原料樹脂の粘性によりノズル20先端に付着した原料樹脂も上方に持ち上げられ、結果として樹脂溜まり30の中央領域は上方に持ち上げられ、周辺領域も中央に引き寄せられる。したがって、先端部6aとなる樹脂溜まり30の中央領域に多くの原料樹脂が集まり、根本部6bの根本角度A1が先端部6aの先端角度A2よりも小さい操作用突起6を形成することができる。
なお、この樹脂溜まり30には表面張力が働いているので、操作用突起6の根本部6bを構成する部分の末端(図4(b)中の側方両端)には、カバーシート5の表面とのなす角度が大きくなる場合がある。しかし、上述のようにノズル20の引き上げ動作によって原料樹脂を上方に持ち上げると、樹脂溜まり30の周辺領域が中央領域に移動するので、操作用突起6の根本部6bの末端領域の厚みも小さくすることができ、より剥離しにくい操作用突起6を形成することができる。
次に、図4(d)に示すように、操作用突起6の先端部6aの平坦な先端面を形成するために、底面が平坦な押さえ板40を上方から樹脂溜まり30に被せ、一定時間保持しながら加熱して或いは紫外線を照射して原料樹脂を硬化させる。図4(e)に示すように、原料樹脂が硬化したら押さえ板40を取り除くと、カバーシート5の表面に操作用突起6を形成することができる。なおこの時、樹脂溜まり30に被せた後に、一旦持ち上げるように押さえ板40を上方に移動させると、原料樹脂が粘性を有するため押さえ板40の底面に原料樹脂が付着して原料樹脂全体が上方に持ち上げられ、前述と同様に、根本角度A1の小さな操作用突起6を形成することができるので好ましい。
このようにして得られた操作用突起6を備えたカバーシート5を、中央固定電極2a、周辺固定電極2b及びクリックバネ4が収容凹部3aに収容されたベース部3の上面に被せて接着することにより、上述した実施形態のタクティールスイッチ1を得ることができる。
操作用突起6の原料樹脂としては、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができ、カバーシート5の材質としては、ポリイミド樹脂の他にアクリル系の樹脂やポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、液晶ポリマー、ナイロン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂を挙げることができる。この中でも、耐熱性に優れたポリイミド樹脂を用いると、タクティールスイッチ1にはんだリフロー法を適用することができるので好ましい。
また、本実施形態に係る製造方法によれば、先端部6aと根本部6bと屈曲部6cとが一体的に形成されるため、先端部6aと根本部6bとを連続的に滑らかに接続する屈曲部6cを形成することができる。具体的には、曲率半径Rが0.025mm以上、0.035mm以下の滑らかな曲線を有する屈曲部6cを形成することができる。したがって、屈曲部6cでの亀裂の発生・進展をも抑制することができる。
なお、カバーシート5の表面に樹脂溜まり30を形成する前に、サンドブラスト法やサンドペーパーを用いた研磨などの粗面化処理でカバーシート5の表面を粗面化させておいてもよい。例えば表面粗さRa(算術平均粗さ)が0.30μm以上、0.36μm以下となるように粗面化処理を施すと、カバーシート5と操作用突起6の密着性が向上するので好ましい。特に、粗面化処理にサンドブラスト法を用いると、カバーシート5の剛性が下がり、タクティールスイッチ1の操作感を軽快なものにすることができるので好ましい。
<比較例>
図5(a)〜5(c)は比較例に係る操作用突起106の形成方法を示した模式図である。この比較例においては、図5(a)の如くノズル120の吐出口がカバーシート105の表面から離間した位置でノズル120から原料樹脂を滴下して液溜まり130を形成し、図5(b)の如く樹脂溜まり130の上面に押さえ板140を被せて操作用突起106の先端部106aの先端面を形成し、図5(c)の如く原料樹脂を硬化させ押さえ板140を外して操作用突起106を得る。
以上の比較例に係る製造方法によると、ノズル120から原料樹脂を滴下するだけなので、樹脂溜まり130が大きく広がらず、厚い領域が大きな操作用突起106が形成されてしまう。したがって、根本部106bの根本角度A1が先端部106aの先端角度A2よりも大きくなり、操作用突起106には弾性変形が容易な薄い領域が大きく形成されないので、タクティールスイッチのON/OFF動作に伴うカバーシート5の弾性変形に操作用突起106が追随しにくく、操作用突起106の特定部位に応力が集中して亀裂が発生及び進展して操作用突起106の剥離が生じやすい。
また、比較例に係る製造方法では、原料樹脂を上方に引き上げる工程が含まれていないので、特に樹脂溜まり130の周縁部に薄い領域が形成されにくい。したがって、形成された操作用突起106の根本部はカバーシート5の表面から急峻に立ち上がるので、比較例に係る製造方法によって形成された操作用突起106はカバーシート5の表面から剥離しやすい。
以上のように、比較例に係る操作用突起の形成方法と比較すると、本実施形態に係る操作用突起の形成方法によれば、ノズル20を樹脂溜まり30から引き上げる工程によって、樹脂溜まり30の周辺領域の厚みを薄くして根本部6bの根本角度A1を先端部6aの先端角度A2より小さくすることができる。したがって、タクティールスイッチ1のON/OFF動作に伴って操作用突起6の根本部6bを容易に弾性変形させることができ、根本部6bに応力が集中して亀裂が発生及び進展することを抑制できる。
また、ノズル20の先端をカバーシート5の表面に近接させてから樹脂溜まり30を形成する工程によって、樹脂溜まり30を広い面積に薄く形成し、操作用突起6の根本部6bの厚みの薄い領域を大きく形成することができる。したがって、タクティールスイッチ1のON/OFF動作に伴って操作用突起6の大きな領域を弾性変形させることができ、応力が集中して亀裂が発生及び進展することを抑制できる。
<実施例>
上述の図4(a)〜4(e)に示した本発明の実施形態に係る製造方法によって形成された操作用突起6を備えるタクティールスイッチ1について寿命試験を行った。以下の寿命試験は、操作用突起6の高さを0.146mmに、根本径を0.840mmの一定にし、操作用突起6の先端部6aの先端面の径を異ならせて操作感(クリック感)の異なる実施例1〜3のタクティールスイッチについて行った。この実施例1〜3に係るタクティールスイッチについて、操作用突起6がカバーシート5から剥離した時を試験終了としてその寿命を評価した。
また、比較例1として、図5(a)〜5(c)に示す製造方法にて操作用突起6を形成したタクティールスイッチを作成し、上述の実施例1〜3と比較した。
寿命試験の結果を表1に示す。
Figure 0005573503
表1に示すように、先端面の径が異なる実施例1〜3のいずれのタクティールスイッチにおいても、比較例に係るタクティールスイッチと比較して、押圧動作を30万回以上繰り返しても操作用突起6が剥離せず、寿命の長いタクティールスイッチを提供することができることが確認できた。
なお、操作用突起6の全周に亘って根本角度A1及び先端角度A2がばらついていたため、表1中で根本角度A1,先端角度A2のそれぞれの角度に幅を持った表記とした。同様に、屈曲部の曲率半径についても操作用突起6の全周に亘ってばらつきが生じていたため、曲率半径も幅を持った表記とした。
1 タクティールスイッチ、2a 中央固定電極(固定電極)、2b 周辺固定電極(固定電極)、3 ベース部、4 クリックバネ(弾性導電部材)、5 カバーシート、6 操作用突起、6a 先端部、6b 根本部、A1 根本角度、A2 先端角度、20 ノズル、30 樹脂溜まり、40 押さえ板

Claims (3)

  1. 固定接点が設けられたベース部と、
    前記固定接点に対向するように設けられたドーム状の弾性導電部材と、
    前記弾性導電部材の上面を覆うカバーシートとを有し、
    前記ドーム状の前記弾性導電部材が弾性変形することによって前記固定接点と前記弾性導電部材とが導通するタクティールスイッチであって、
    前記カバーシートの表面には、前記固定接点に対応する位置に操作用突起が設けられ、 前記操作用突起は、先端部と、前記カバーシートに固定され前記先端部より大径の根本部と、前記先端部と前記根本部とを接続する屈曲部とを有し、
    前記操作用突起の前記根本部の側壁が前記カバーシートの表面に対してなす根本角度は、前記操作用突起の前記先端部の側壁が前記カバーシートの表面に対してなす角度の補角である先端角度より小さいタクティールスイッチの製造方法であって、
    前記カバーシートの表面に前記操作用突起となる原料樹脂を供給するノズルの吐出口を近接させ、
    前記ノズルから前記原料樹脂を吐出して前記カバーシートの表面に前記ノズルの前記吐出口が没入するように前記樹脂溜まりを形成し、
    前記ノズルを前記樹脂溜まりから引き上げ、
    押さえ板を前記樹脂溜まりの上面に被せ、前記カバーシートの表面から所定高さに保持して原料樹脂を硬化させて前記操作用突起を形成することを特徴とするタクティールスイッチの製造方法
  2. 前記操作用突起の設けられる前記カバーシートの表面には表面粗さRaが0.30μm
    以上0.36μm以下となるように粗面化処理が施されていることを特徴とする請求項1
    に記載のタクティールスイッチの製造方法
  3. 前記樹脂溜まりの上面に前記押さえ板を被せた後に、前記押さえ板を持ち上げて前記原料樹脂を上方に持ち上げることを特徴とする請求項1または2に記載のタクティールスイッチの製造方法
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