JP5571147B2 - 無線媒体中のパケットを検出する適応パケット検出 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2004年2月20日に出願された「無線媒体中のパケットを検出する適応パケット検出」と題する同時係属中の米国仮特許出願第60/546,365号を基礎とする優先権を主張する。その出願は、参照することにより本文書中に全文記述されているかのように、実質的に本文書の一部を構成する。
本開示は、以下の同一出願人による出願または特許に関連している可能性がある。
米国特許第____号(米国特許出願第10/068,360号、2002年2月5日出願、名称「ベクトル復号化マルチアンテナ・無線受信機チェーン」、発明者Steele他(以下「Steele I」という)。
米国特許第7,161,996号(米国特許出願第10/376,079号、2003年2月26日出願、名称「ベクトル復号化マルチアンテナ・無線受信機チェーン」、発明者Steele他(以下「Steele II」という)。
米国特許第____号(米国特許出願第10/642,070号、2003年8月15日出願、名称「1台または複数台の受信機を有する無線通信システムにおける共同パケット検出」、発明者Awater他(以下「Awater」という)。
米国暫定特許出願第60/461,999号、2003年4月9日出願、名称「拡張IEEE802.11A用修正プリアンブル構造」。
米国特許第____号(米国特許出願第10/820,440号、2004年4月5日出願、名称「802.11a装置と高速データ転送速度、MIMO、または他の拡張装置の間の共存および相互運用を可能にする拡張IEEE802.11A用修正プリアンブル構造」、発明者Gardner他(以下「Gardner」という)。
これらの出願または特許のそれぞれの開示は、参照することにより実質的にその存在が本文書の一部を構成する。
無線ネットワークは、ますます人気が高くなっている。ネットワーク・ノード間に有線による接続を必要とせずに、コンピュータおよび他の装置をデータ通信のために接続できるからである。無線ネットワーク用の1組の標準はIEEE802.11標準であるが、他の無線標準またはプロトコルを代わりに使用してもよい。
無線ネットワークは、反射、干渉、ならびに受信機または送信機の移動等が存在するなどの好ましくない状況で運用することが求められているので、無線チャネル上で正しくデータを送受信するためには多くの努力が必要とされる。さらに、無線装置は携帯可能であることと移動可能であることの少なくともいずれかを求められることが多いので、その使用は、たいてい電力消費および演算能力の点で制約を受ける。
無線ネットワークの典型的なノード(標準の中では「局」と呼ばれる)は、受信チェーンおよび送信チェーンを有する。送信チェーンは通常、デジタル処理および信号を無線チャネルに送信するアナログRF回路を有する。受信チェーンは通常、1以上のアンテナ、RFおよびアナログ回路、デジタル処理を有し、デジタル処理は、送信チェーンの送信側が入力として受け取り無線ネットワークに送信した信号と同等のデータ・ストリームを出力する。
無線ネットワーク中の典型的なノードは、受信チェーンと送信チェーンを有し、各チェーンは1度に1基のアンテナだけを使用する。しかし、複数入力および複数出力(MIMO)通信システムでは、1以上の送信アンテナと1以上の受信アンテナとの少なくともいずれかが用いられる。ただし、各送信アンテナは、他の送信アンテナとおそらくは異なるビット・ストリームを送信し、各受信アンテナは、好ましくは、他の受信アンテナとは少なくとも少しは異なる入力をチャネルから受信する。
MIMO通信システムは、この技術分野では周知の技術である。このシステムは一般に、複数(Mr)の受信アンテナを有する受信機と通信する複数(Mt)の送信アンテナを有する送信機を有する。ここで、MrとMtは、等しくてもよいし、そうでなくてもよい。あるキーイング方式においては、送信されるデータのビットがグループ化され、ビットの各グループは信号群(signaling constellation)のシンボル(位相と振幅の特定の組み合わせ)にマッピングされる。二相位相変調(BPSK)、四相位相変調(QPSK)、四相振幅変調(QAM)を有するいくつかの群は、この技術分野では周知である。MIMO通信システムでは、Mt基の送信アンテナのそれぞれは、実質上同時に、異なるビット群に相当するシンボルを送信する。従って、各シンボルがBビットに相当する場合、チャネル「周期」当たり送信されるビット数はB×Mtである。
各受信アンテナが受ける信号は、チャネル特性(例えば、フェーディングおよび遅延)、雑音、および受信機の帯域内のチャネルに発信される他の装置または物体からの(故意または故意でない)干渉によりいくぶん変えられた、複数の送信アンテナからの信号の組み合わせである。受信機は、あり得る送信シンボルと通信チャネル特性の情報を使用しMr個の受信信号からMt個の送信信号を復号(すなわち復元)する。複数アンテナ・システムの受信能力が改善されたことにより、他のシステムより信号対雑音比(SNR)の小さい信号を受信することがたいてい期待されている。SNRの点で期待動作範囲が広いことから、SNRの小さいところで正確にパケットを検出できると予想されており、従来のパケット検出方式の多くを不適当なものにしている。
無線ネットワークは通常、ISO/OSIモデルと呼ばれるネットワーキング7階層などの階層構造で設計される。この階層の最下層は、物理レイヤであり、信号の送信に関与している。次のレイヤは、この物理レイヤと上位レイヤを結びつけるMAC(メディアアクセス制御)レイヤである。
802.11MACレイヤは、データ・トラヒックの時分割多重用に搬送波感知多重アクセス(CSMA)プロトコルを用意している。そのようなネットワークでは、データ・トラヒックは一連のパケットに分割される。CSMAでは、各無線は、無線媒体を使用する前にそれが他により使用されている(すなわち、他がパケットを送信している)かどうかを確かめるため、無線媒体を調査する。それゆえ、他の装置との干渉を避けるため、別の装置が媒体を使用しているか否かを各装置が正確に測定できることは重要である。従って、802.11受信機は、媒体が使用されているのを判定しようと試みるパケット検出器または論理回路を持つように設計されなければならない。またパケット検出器は、パケットが検出されたときパケット・データを復元するため、信号の復調および復号の開始を合図するのに使用してもよい。そうすることにより、復調器および復号器若しくはそのような論理回路を、パケットが存在しないとき、非動作にしておくことが可能になる。
典型的なパケット検出器は、復調器が感知する信号強度の増加をパケットが到着した指標として使用する。広く使用されている別の方法は、媒体から入ってくる標本(サンプル)と802.11パケットごとに送信が予想されるプリアンブル信号を相互に関係付ける。使用されているまた別の方法は、802.11パケット・プリアンブルと同様の周期的特性を持つかどうかを決定するため、入ってくる標本をその標本自体に関係付ける。
「誤検出」は、実際にはパケットが存在しないときに、媒体上にパケットが存在するとパケット検出器が判定するイベントと定義される。誤検出が発生すると、送受信機の性能がひどく低下する。誤検出は、搬送波感知機構がチャネル使用中と誤って測定し、無線送信機を不必要に待機させ(すなわち、媒体へのパケットの送信を延期する)、また無線受信機は媒体から到着する本当のパケットを感知することができないままのこともある。これにより、スループットは低下し、見逃したパケットおよびパケットを送信する機会を逃したことに起因して、性能の低下を引起す。
誤検出は、雑音レベル付近で受信したパケット(SNRが小さいパケット)のように見え、小型で携帯可能な電子機器(CPU、イーサネット(登録商標)制御装置)などの局部環境からの高レベルのバースト雑音のせいで、起こることがある。誤検出は、同一チャネル上の802.11に準拠しない他の装置(例えば、ブルートゥース装置)からの干渉により起こることもある。これらの干渉源および雑音源は、通常時間とともに変化し、いっそうの問題を作り出す。
同様の技術は、同様の欠点を有する非標準の802.11システムおよび非802.11システムで使用してもよい。
本発明の実施形態によるパケット検出器では、1以上の試験に関連するパケット検出パラメータに従ってパケット検出のために1以上の試験が実施され、誤検出の割合が測定され、測定値に応じて誤検出の割合を減らすようパケット検出パラメータが調整される。具体的な実施形態では、誤検出の割合は、パケットを表す信号と見なされた信号の検出後の処理を分析し、復号化の失敗は誤検出を示すと判定する。そのような分析には、SFD探索の失敗、トレーニング・シンボル異形、周波数オフセットおよびOFDMタイミング決定に使用されるメトリック(metric)の調整が悪いこと、間違ったデータ・フィールドなどに関する試験を含んでもよい。
特定の変形では、参加していないネットワークから受信したパケットを正しく復号化したことは、不参加ネットワークからのトラヒックを無視するために、誤検出と見なしてもよい。
パケット検出器は、1以上のアンテナからの信号を使用することができる。例えば、MIMO受信機では、パケット検出器は複数の受信アンテナの全部または一部からの信号を使用してよい。実施形態によっては、パケット検出器が、個々のアンテナの有用性を検出し、それに応じて検出を調整してもよいし、あるいは受信プロセスに役立たない個々のアンテナの処理を無効にする制御信号を出力してもよい。
以下の詳細な記述は、添付図面と共に、本発明の本質および利点についていっそうの理解をもたらすであろう。
詳細な説明
本発明の特徴に基づく送信機と受信機との少なくともいずれか一方の実施形態が、本文書中に記載される。特に、パケット検出器を使用する送信機および受信機の少なくともいずれかを有する無線装置が、特定の例を参照して記述される。ネットワーク・プロトコルおよびネットワーク標準などの特定の詳細が例により記載されるが、本発明は特定の例に限られないことを理解されたい。例えば、本文書中で一般に記載されている無線ネットワークは802.11無線ネットワークであるが、本発明は、パケット検出が重要でかつ干渉の可能性があるネットワークの他の無線ネットワークで使用してもよい。
送信機が供給する情報内容を有するビットの復号化に先立ち、受信機は通常、送信されているパケットを感知し、次いでチャネルを特徴づけるステップ、送信されたパケットと同期を取るなどのステップを実行する。パケットの検出は、パケットがチャネル上に存在する(すなわち、送信機が送信中である又は送信した)ことを判定し、パケットの種類を(少なくともパケットまたはその中身をさらに処理するのに必要な程度に)判定し、以後の処理を行う上で必要とされる受信機の構成要素を起動する。
受信機の中には、受信論理がデジタル信号処理(DSP)プロセッサに供給されるDSPコマンドの中に実装されているものがある。受信パケット・データのデータ処理を実施する論理が命令として実装されているところでは、その命令は、受信信号がさらに処理すべきパケットを含むとパケット検出器が知らせるまで実行しないでおくことができる。受信パケット・データのデータ処理を実施する論理が配線回路で実装されている場合は、受信信号がさらに処理すべきパケットを含むとパケット検出器が知らせるまで、受信機はこの配線回路への電力を取り除くかまたは下げるよう設計することができる。いずれにしても、処理能力および演算作業の少なくとも1つは、パケットが検出されないとき温存される。このことは、無線受信機にとってたいてい制約要因である電力要件および処理要件のうちの少なくとも1つを節約する。パケットの一部が失われないように、パケットの不可欠の要素が紛失する前に、受信機はパケットの存在を検出し、パケット処理を開始するのに必要なあらゆる措置を取るべきである。非能率を避けるため、パケット検出器は誤検出を避けるべきである。
802.11受信機は、ブルートゥース、科学装置、レーダー信号、医療装置または電子レンジなどの非802.11信号に対処しなければならず、更には、参加していないネットワークからの802.11信号に対処しなければならない。受信機のパケット検出器は、好適には、そのような干渉によって、誤ったトリガーを引き起こすべきではない。
図1は、本発明を使用することができる簡単な無線ネットワークを例示する。図1に示すように、無線ネットワーク10は複数のノード12を含み、各ノード12は、無線ネットワーク10の他の少なくとも1つのノード12と通信することができる。具体的な実施では、無線ネットワークは、建物、構内、車、または類似の環境内で使用されるようなローカル・エリア・無線ネットワークである。
具体的な実施形態では、無線ネットワーク10は、1以上のIEEE802.11標準に準拠するよう設計されている。しかし、他の標準および非標準のネットワークで置き換えることにより、802.11環境で解決された問題と同様の問題を解決できることは、理解されるべきである。例えば、IEEE802.11g標準では、802.11a標準または802.11b標準とは異なる信号を使用することを意図しており、802.11標準のグループは、802.11n標準の開発のような今後の開発のためにさらに修正される可能性がある。従って、本文書中に記載される例の多くは、802.11aおよび802.11bパケットが存在し、恐らく他の干渉する信号が存在する環境でパケットを検出(および他の作業)する問題を解くが、迷惑な干渉の有無にかかわらず、本開示が教示することは、2つ以上の他のプロトコル標準を使用しているシステムで使用することができる。1例としては、プロトコルの少なくとも1つは、プロトコルをサポートする装置間で使用可能な拡張802.11aプロトコルである。
図に示すように、ノードの中にはノード装置14と接続されているものがあるが、一方ネットワーク・インタフェース16に接続されているものもある。例えば、ノード12(1)はノード装置14(1)に接続されており、一方ノード12(3)は有線ネットワーク・インタフェース16に接続されている。図1は、無線ネットワークを簡単で一般化した図にすることを意図している。非参加ノード18などの干渉信号の発生器も存在すると想定されている。
ノード装置14の例には、他の装置と通信することを必要とするラップトップ装置、携帯情報端末(PDA)、または他の携帯用、移動用、半携帯用若しくは半移動用の電子装置、あるいはネットワーク若しくは他の装置への有線による接続ができない或いは容易に用意できない場所にあり且つ他の装置と通信することを必要とする固定電子装置が含まれる。携帯用装置は容易に移動可能な装置であり、移動用装置は一般的に運用中に移動している装置であるが、その区別は本開示の目的とは関係なく、携帯用装置、移動用装置、固定用装置は、別に指示されていない限りまたは文脈から明らかでない限り、互換性があると見なされるべきである。有線ネットワーク・インタフェース16は、それぞれのノードをネットワークに接続する。このようなネットワークの例には、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、TCP/IPパケット・ネットワークまたは他のパケット・ネットワークへの公衆または非公衆の接続が含まれる。
典型的な運用では、ノード12の機能を提供する回路およびソフトウェアの少なくともいずれかを装備している複数のノード装置、およびそのようなノード装置と有線ネットワーク・インタフェースが接続されているネットワークの間にアクセスを提供するために、1以上のネットワーク・アクセスポイントが、無線ネットワーク10内に用意される。ここで使用する術語は、ノード装置に接続されているノードを「局」と呼び、有線ネットワーク・インタフェースに接続されているノードを「アクセスポイント」と呼ぶ。各コンピュータにネットワーク用の配線を必要としないで、ビル内のコンピュータをネットワークに接続するのは、このようなシステム使用の1例に過ぎない。この例では、ビル内にはネットワークに接続されている固定アクセスポイントが備えられており、そのアクセスポイントは、ネットワークに接続されている局のそれぞれが装備している無線ネットワーク・カードの無線通信範囲内にある。
図2は、1台の装置と1つのネットワーク接続の間の接続をより詳細に示している。そこに示すように、ノード装置14は、ノード・ハードウェア20の装置入出力部に接続されている。ノード・ハードウェア20は、送信部と受信部を有し、それぞれは装置入出力部に接続されている。送信部は無線チャネル21を介してアクセスポイント・ハードウェア22の受信部に信号を送信する。受信部は、ネットワーク入出力部に接続されている。このようにして、装置14からネットワーク28へのデータ通信パスを提供している。ネットワーク28から装置14へのパスも、アクセスポイント・ハードウェア22のネットワーク入出力部、アクセスポイント・ハードウェア22の送信部、ノード・ハードウェア20の受信部、およびノード20の装置入出力部を介して提供される。無線チャネル21の特性は多くの要因に依存し、その要因には、ノード・ハードウェア20とアクセスポイント・ハードウェア22の位置、ならびに壁、建物、自然に存在する妨害物などの介在する物体、ならびに他の装置、送信機、受信機、信号を反射する表面による影響などがある。
通常ノード・ハードウェア20は、装置14と統合できる。例えば、装置14がラップトップ・コンピュータである場合、ノード・ハードウェア20は、ラップトップのPCMCIAスロットに挿入される付加のPCMCIAカードでもよい。通常アクセスポイント・ハードウェア22は、有線ネットワークを無線ネットワークに接続するためにだけ使われる有線ネットワーク・インタフェース装置の一部として実装される。典型的な実装にもかかわらず、図2の略図が完全に対称、すなわちノード・ハードウェア20およびアクセスポイント・ハードウェア22がほぼ同一のハードウェア装置の例であることを妨げるものはここには何もないことは理解されるべきである。受信部が受信する信号は、本文書中のほかのどこかに記載されている信号などの干渉発生源29からの信号を含んでいる可能性がある。ノード・ハードウェアが携帯可能または移動可能な場合、たいてい電池により駆動され、その場合消費電力は設計上の重要な考慮事項であり、少ない消費電力で受信できることが利益になることは明白である。受信部および送信部は、MIMO受信機および送信機として働くために、複数のアンテナを有することもできる。
図3は、受信部の構成要素をさらに詳しく例示したものである。受信部30は、アンテナ32を介して無線チャネル上で1以上の信号を受信する。その信号は、初めはRF部34で処理される。RF部34は、例えばデジタル信号ストリームを形成するため、ベースバンド信号を構成する信号を処理する。適応パケット検出器(ADJ:adaptive packet detector)36は入力信号を処理し、パケットの始まりを判定し、以後の処理が多少なりとも必要かどうかを指示するため他の要素にパケット検出器信号を提供してもよい。受信部30がデジタル信号処理装置に対する命令として実装される場合、適応パケット検出器36は、パケットが検出されたか否かを判定するコードでもよく、次いで、コードを他のブロックのために実行するかどうかを決定するために処理装置が使用するフラグを設定してもよい。
本文書中では十分には記載されていない受信部30の要素の詳細は、Steele IIに示されており、それは参照することにより実質上本文書の一部を構成する。本発明があちらこちらに示されている受信機の特定の実装に限定されないことは、理解されるべきである。パケット検出器がどのように作動するかの例が、Awaterに説明されており、それは参照することにより実質上本文書の一部を構成する。本発明がそこに示される特定の詳細に限られないことは理解されるべきである。
図3に例示されているように、FIR35の出力は適応パケット検出器36およびパケット処理装置38に供給される。適応パケット検出器36は、受信部30の他の要素を起動するのに使用可能な制御信号である検出信号(DET:detect signal)を出力する。受信部30に例示されている他の要素には、フレーム処理装置40、ルータ41、検定器44が含まれる。図に示すように、適応パケット検出器36は、その検出信号をパケット処理装置38、フレーム処理装置40、およびルータ41に供給する。起動されると、パケット処理装置38は、パケットが存在すると想定して入力信号を処理し、復号化されたフレームをフレーム処理装置40に出力する。パケット処理装置38が有効なフレームを復号化することができない場合、検定器44にエラー信号を送信してもよい。フレーム処理装置40は、起動されるとパケット処理装置38からフレームを受信し、送信されたデータを抽出するためフレームを処理する。パケット処理装置38は、ルータが起動されるとデータをルータ41に提供する。フレーム処理装置40が有効なデータを抽出することができない場合、検定器44にエラー信号を送信してもよい。次には、ルータ41は、受信機と共同して働く他のアプリケーション、ノード、回路などの意図された受信者にデータを提供する。例えば、受信者はネットワーク階層の次のレイヤの可能性もある。実施形態によっては、フレーム処理装置40によるデータ出力は、検証に使用するため検定器44に提供される。
検定器44は、入力を検討し、次いで1以上の誤検出のメトリックを出力する。出力は、単一の1次元のメトリックまたは複数次元のベクトルを含むことができる。比較的単純なケースでは、出力は誤検出の割合を表す簡単なメトリックである。その実施形態の基本的な実装では、誤検出の割合は単にパケットの失敗数を検出したパケット数で割ったものであり、ここでパケット失敗はパケット処理装置38またはフレーム処理装置からのエラーの受信あるいはフレーム処理装置40によるデータ出力中のエラーにより測定される。例示されているように、検定器44は、オプションで適応パケット検出器から検出信号を受信することができる。代わりに、検定器44は他の要素の活動状態からパケットの検出を推測することもできる。
図4は、受信機の複数の小部45、46、48を制御する適応パケット検出器を有する受信部の変形を例示している。各小部は、適応パケット検出器により起動される図3に示される要素の例を含む。適切な場合は、適応パケット検出器42は受信機小部を独立に制御する。図に示すように、受信部は、802.11a信号、802.11b信号、および802.11拡張信号をそれぞれ処理する小部45、46、48を有する。
適応パケット検出器42は、パケットの始まりを判定するため入力信号を処理し、小部45、46、48などの他の要素にパケット検出信号を提供し、以後の処理が多少なりとも必要かどうかを示してもよい。デジタル信号処理装置に対する命令として受信部30が実装される場合、適応パケット検出器42はパケットが検出されたか否かを判定するコードでもよく、次いで他のブロックのためにコードを実行するかどうかを判定するために処理装置が使用するフラグを設定する。
図4は、同じ処理から得られる他の信号(他の要素および適応パケット検出器42により使用される「補助信号」および適応パケット検出器42により生成されるが直接使用されない「通過信号」)とおそらくは一緒に供給される複数の検出信号を示す。
実装によっては、「検出」制御信号は2値表示であるが、他の実装では、制御信号は、パケットが本当に検出されたかどうかに関する確率、信頼性の値、または確実性の値を示す多値のものであってもよい。多値のパケット検出制御信号に依存する要素が、その制御信号に基づき3以上ある処理のパスから1つを選べるようにすることは可能である。簡単なケースでは、制御信号は2値であり、制御信号がある状態の場合は要素は活動を実施し、制御信号が別の状態の場合は活動をしない。例えば、制御信号は、パケット検出とパケット非検出をそれぞれ知らせる。通常2値の決定は活動を始めるかどうかに関して行われる必要があり、従って制御信号は究極的には2値信号に縮小することが予想される。
使用可能な検出法
前述の適応パケット検出器または本発明の特徴に基づく他の適応パケット検出器の中にあるパケットの存在を知るためには、1以上のパケット検出方法を使用してもよい。
1つの方法は、エネルギー検出器が、受信機が感知する信号強度の変化をパケット到着の指標として使用するものである。多種類のエネルギー検出器がある。1例として、雑音レベルと基本エネルギーの比較がある。式1は、そのような1台のエネルギー検出器により実施された試験結果を表す。そのエネルギー検出器は、入力標本x(k)の2乗の平均を、雑音レベルを表すエネルギー閾値EDと比較し、それによりパケットの到着を定義する。
Figure 0005571147
代わりに使える差分エネルギー検出器を、式2に示す。
Figure 0005571147
相互相関型のパケット検出器を式3に示す。ここでy(k)値は、802.11aパケット、802.11gパケット、または802.11bパケットのプリアンブルから得られる既知の値である。
Figure 0005571147
自己相関型のパケット検出器を式4に示す。ここで値Lは、802.11a、802.11g、または802.11bのプリアンブルから得られる循環構造の周期である。
Figure 0005571147
これら4種類のパケット検出器の他の変形が、よく知られている。例えば、AwaterまたはGardnerに記述されている変形があり、参照することにより実質上本書の一部を構成する。
パケット検出は、ED試験とACD試験の組み合わせなどの複数の試験を利用してもよい。
パケット検出が誤検出であることの判定
誤検出は、パケット検出器は媒体上にパケットが存在すると判定したが、パケット・データを取得するため信号の復調および復号を試みる受信機が、その後の処理の中で確認された間違った信号構造のため信号を拒否した事例を、比較することにより決定することができる。誤検出は、現実に存在するパケットを雑音のせいで復号に失敗したことと、通常区別できる。従って、誤検出に対しては、受信機は雑音または他の非パケット信号を復号しようと試みるが、信号が実際はパケットではないので失敗する。
誤検出の測定は、検出されたパケットの処理状態を監視することにより実施できる。例えば、ラップトップの雑音がパケット検出器を始動させると、次いで受信機はパケット・データを復元するため信号を復調し復号しようと試みる。周波数オフセット推定またはOFDMタイミング推定などの処理の状況によっては、受信機がパケットは実際には存在しないと結論を出し、誤検出を記録する。また、受信機は処理を中止し、リセットするのが好ましい。
パケットは、初期の段階では合格するが、後で信号フィールドが試験されるときなどに失敗することがある。誤検出は、複数のパケットの種類に対して監視できる。例えば、誤検出率は、OFDM型のパケットとCCK型のパケットを別々に追跡記録してもよい。
検出が誤検出であることを判定する処理の例には、以下を含んでもよい。
1.802.11bパケットに関しては、SFD探索が失敗したことは、分析中の標本は本当の802.11bパケットでないことを示す。
2.802.11bパケットまたは802.11aパケットに関しては、誤検出と判定したのと同じ検出メトリックを802.11aまたは802.11bのプリアンブルの二番目の部分に対して適用し再計算することができる。この二度目においても検出基準を満たさない場合、誤検出と考えることができる。
3.802.11aパケットに関しては、2つの長いトレーニング・シンボルの間に大きな差が存在することは誤検出を示す。
4.周波数オフセットとOFDMタイミングを決定するために使用されるメトリックの調整が悪いのは、誤検出を示す。例えば、周波数オフセットが理にかなった範囲の外にある場合、またはタイミング探索基準が明白な最適タイミング値を持たない場合である。
5.信号またはサービス・フィールドが誤っていることは、802.11aおよび802.11bの両方に関して、誤検出を示すことがある。
6.受信信号電力が急上昇したことは、本当のパケットはその時点で始まり、すでに分析されている標本は本当のパケットを表していないことを示している可能性がある。
7.別のBSSから送信されるパケットを正しく復号化したことは、受信機が他のBSS通信に感応しないことが望まれる場合、恐らく誤検出と見なされる。
適応検出方法
基本的な方法は本文書中に記載されており、続いてもっと複雑な例も記載されている。基本的な方法は、パラメータを調整して閾値を決定し、1以上の試験を行う。そのパラメータは、誤検出率(または同様のメトリック)の判定結果に基づき、誤検出数または誤検出率を減らすよう適応される。減少の態様は、相対割合(例えば50%減少)、閾値の割合(単位時間当たり誤検出がXを超えない)、または成果を反映する減少尺度(例えば、送受信機の性能が所望の基準を超えるまで、誤検出を減らす)とすることができる。
誤検出率は、連続的または周期的に監視でき、送受信機の性能悪化が測定できるほど大きくなる前の最大許容誤検出率などの、誤検出率に対する所望の値と比較できる。一旦誤検出率が性能に影響するほど大きくなると、検出率を下げるため検出閾値が調整される。
例えば、ラップトップPCがかなり大きい干渉電波を発生し始め、誤検出率が上昇する事例を考える。送受信機は、パケット検出の誤りのためにパケットの送信を遅らせ始めて、出て行くスループットを落とす。また、送受信機向けの本当のパケットは、送受信機が誤信号を処理している間に見逃されて、パケット・エラー率が増加される。適応検出プロセスは誤検出を減らすため検出閾値を変更することができ、この干渉が存在する中で性能を改善する。一旦干渉がおさまると、閾値は以前の値または他の低い値に下げられてもよく、従って再びもっと敏感なパケット検出を可能にする。
使用可能な一連のステップは、以下のとおりである。
1.誤検出率が所望の最大誤検出率より高い場合、所与の試験に対する閾値を調整して増分値だけ高くする。
2.誤検出率が所望の最小誤検出率より低い場合、所与の試験に対する閾値を調整して同じまたは異なる増分値だけ低くする。
3.誤検出率が所望の最小誤検出率と所望の最大誤検出率の間にある場合、閾値をそのままにしておく。
4.オプションで、誤検出率にかかわらず、それを超えて増加および減少することができない最小または最大の閾値があってもよい。
別の変形では、2つ以上の試験が使用され、変更可能な閾値は、前述の式1〜4中のED、DED、CCD、ACDの1以上の線形または非線形の組み合わせを含んでもよい。誤検出の割合は、予約された期間内の誤検出数、または検出された本当のパケット数と比較した誤検出数である誤検出率として長期にわたって計算できる。
時間の関数として滑らかな誤検出率を獲得するため、フィルタを適用することができる。誤検出率は、OFDMパケットに対する割合、CCKパケットに対する別の割合、Barkerパケットに対するまた別の割合などのように、異なるパケットの種類別に分けて保持できる。或いは、合計誤検出率を、OFDM、CCK、Barker、または他の誤検出の合計として演算することできる。
設定することができる他のパラメータには、所望の最小および最大誤検出率、各閾値(例えば、EDおよびACD)の増分および減分、最小および最大の閾値、ならびに評価プロセスを実行する頻度が含まれる。誤検出率の標本を抽出する2つの連続する標本の時間間隔は、雑音および干渉の状態に応じて変更し、早くしたり遅くしたりしてもよい。パケットが受信される割合に基づいて閾値の変化を調整するため、間隔の調整を行ってもよい。
運用する好ましいチャネルを決定するため、種々のプロセスが演算と使用との少なくとも何れかを行った値を、チャネル固有の特性に適応させるためチャネルごと、および、周波数帯域ごとの少なくとも何れかで、保存することができる。
プロセスに関する典型的な値は、最小検出閾値が1秒当たり5回、最大検出閾値が1秒当たり10回、EDの増加は2dBmごと、EDの減少は1dBmごと、最大ED値は−85dBm、最小ED値は−95dBm、および評価間隔は100msである。
パケット検出とチャネル・スキャンの組み合わせ
周波数チャネルごとに、最適な閾値設定が異なることがある。それゆえ、局が新しい周波数への変更を決定するとき、または元のアクセスポイントへの接続が失われるとき、適応閾値設定プロセスに戻らなければならない。しかし、プロセスの処理に要する時間が長すぎて、認証またはアソシエーション・メッセージを十分早く送出できない事態を引起す可能性がある。この問題に対する適用可能な解決策としては、スキャン中は遅らせないこと、新しいチャネルをスキャンしビーコンを見つけるときラップトップ(または他の装置)の雑音レベルより高いことがほぼ確実に保証される「高い」値に暫定的に閾値を設定すること、ビーコンからRSSIを読み取りそのRSSIより数dB低く閾値を設定すること、次いで通信路の設定を試みることが含まれる。一旦通信路が設定されると、閾値をデフォルト値に復帰させる。
パケット検出とチャネル・スキャンを組み合わせることは、多くの利点がある。例えば、雑音はチャネルごとに異なることがある。受信機および送受信機の少なくともいずれかが、各チャネルに対して適応パケット検出を実施し、その結果をどのチャネルを使用するかの決定に使用してもよい。良いチャネルを使用することは、より敏感な受信を可能にするなどの多くの利点がもたらされる。他のチャネル品質測定値の代わりにまたはそれと組み合わせて誤パケット検出基準を使用することにより、どのチャネルが好ましいかについてよりよい測定がもたらされる可能性がある。
本発明は例として役立つ実施形態に関して記述されているが、当業者は多数の改造が可能であると認識するであろう。例えば、本文書中に記述されたプロセスは、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、その組み合わせのうちの少なくとも1つを使用して実装することができる。従って、実施形態は例として役立つ実施形態に関して記述されているが、本発明は次の特許請求範囲の範囲内のすべての改造および同等物を網羅する意図があることは理解されるであろう。
以下に本件出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
無線チャネルから受信信号を受取り、前記受信信号からパケットの存在を検出する無線受信機であって、
適応パケット検出プロセスを有するパケット検出器と、
前記パケット検出器がパケットの存在を示すときに、前記受信信号を処理する論理回路と、
前記信号が本当にパケットを表すかどうかを判定する誤検出判定器と、
誤検出の測定基準が目標範囲外であるときに、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理回路と、
を備えることを特徴とする無線受信機。
[C2]
前記誤検出の測定基準は、誤検出率であることを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C3]
前記目標範囲は最大誤検出率内に制限され、
前記適応パケット検出プロセスを調整する論理回路は、
前記最大誤検出率が、近いか、等しいか、超えるかのうちの少なくとも何れかであるとき、検出に対する選択性が高くなるよう検出閾値を調整する論理を有する
ことを特徴とするC2記載の無線受信機。
[C4]
前記誤検出の測定基準は、
信号がパケットであると見なされた回数に対する、信号がパケットであると見なされたが実際はパケットではなかった比率である
ことを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C5]
前記誤検出判定器はSFDを探す論理を有し、その探索の失敗を誤検出であると判定することを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C6]
前記誤検出判定器はトレーニング・シンボルの異形が存在するかどうかを決定する論理を有し、その存在を誤検出に起因すると判定することを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C7]
周波数オフセット測定基準の調整が悪いことは、誤検出と見なす条件であることを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C8]
OFDMタイミングの調整が悪いことは、誤検出と見なす条件であることを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C9]
復号されたフレーム中に間違ったデータが存在することは、誤検出であると判定することを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C10]
前記誤検出判定器は、非参加ネットワークからのパケットを識別する論理を有し、非参加ネットワークからのパケットであると確認することは誤検出であると見なすことを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C11]
前記誤検出判定器は、
パケット・プリアンブルであると推定される受信信号の第1部分について検出の測定基準を使用し、
前記受信信号の第2部分に前記測定基準を使用し、
一方または両方の使用が誤検出を示す場合、前記信号を誤検出であると見なす
ことを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C12]
前記誤検出判定器は、
間違った信号または間違ったサービス・フィールドを検出し、そのようなものを誤検出と見なす論理を有する
ことを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C13]
前記誤検出判定器は、
パケット構造中の異形を検出し、その異形を誤検出と見なす論理を有する
ことを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C14]
前記誤検出判定器は、
当該無線受信機が信号をパケットと見なして処理している場合、受信信号電力の予期しない上昇を誤検出と見なす
ことを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C15]
前記適応パケット検出プロセスは、
前記適応パケット検出プロセスを調整する論理と、前記誤検出の測定基準と、の少なくとも何れかに基づき、それに応じて所与の検出試験に関する前記閾値を調整する
ことを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C16]
前記閾値の調整は、
前記誤検出率が所望の最大誤検出率より大きいとき、所与の試験に対する前記閾値を第1増分値だけ上げ、
前記誤検出率が所望の最小誤検出率より小さいとき、前記所与の試験に対する前記閾値を同じまたは異なる増分値だけ下げ、
前記誤検出率が前記所望の最小誤検出率と前記所望の最大誤検出率の間にあるとき、前記閾値を変更しないように行う
ことを特徴とするC15記載の無線受信機。
[C17]
前記誤検出率がある範囲を超えるにもかかわらず、増加および減少を行わないことを特徴とするC16記載の無線受信機。
[C18]
前記パケット検出器は、入って来る信号のエネルギー・レベルに基づいてパケットを検出することを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C19]
前記パケット検出器は、入って来る信号のエネルギー・レベルの差分に基づいてパケットを検出することを特徴とする、C1記載の無線受信機。
[C20]
前記パケット検出器は、相互相関試験に基づいてパケットを検出することを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C21]
前記パケット検出器は、自己相関試験に基づいてパケットを検出することを特徴とするC1記載の無線受信機。
[C22]
複数の受信アンテナを使用し、無線チャネルから受信MIMO信号を受取り、前記受信MIMO信号からパケットの存在を検出する無線MIMO受信機であって、
適応パケット検出プロセスを有するパケット検出器と、
前記パケット検出器がパケットの存在を示すときに、前記受信信号を処理する論理回路と、
前記信号が本当にパケットを表すかどうかを判定する誤検出判定器と、
誤検出の測定基準が目標範囲外であるときに、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理回路と、
を備えることを特徴とする無線MIMO受信機。
[C23]
前記誤検出の測定基準は誤検出率であり、前記目標範囲は所定の閾値未満の誤検出率であることを特徴とするC22記載の無線MIMO受信機。
[C24]
複数の受信アンテナを使用し、無線チャネルを複数の無線チャネルの中から選択し、当該無線チャネルから受信信号を受取り、前記受信信号からパケットの存在を検出する無線受信機であって、
複数の無線チャネルの中から信号を受信するチャネルを選択するチャネル選択器と、
前記複数のチャネルのそれぞれについて適応パケット検出プロセスを有するパケット検出器と、
前記選択されたチャネルにおいて前記パケット検出器がパケットの存在を示すときに、前記受信信号を処理する論理回路と、
前記信号が本当にパケットを表すかどうかを判定する誤検出判定器と、
誤検出の測定基準が目標範囲外であるときに、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理回路と、
前期選択されたチャネルに対する前記誤検出の測定基準に基づいて信号処理工程を調整する論理回路と、
を備えることを特徴とする無線受信機。
[C25]
前記誤検出の測定基準は誤検出率であり、前記目標範囲は所定の閾値未満の誤検出率であることを特徴とするC24記載の無線受信機。
本発明を使用することができる簡単な無線ネットワークのブロック図である。 恐らく干渉信号を含む、図1に示される無線ネットワークの、1台の装置と1つのネットワーク接続の間の接続を例示するブロック図である。 図2に例示されるハードウェアで使用可能なノード・ハードウェアの受信部の適応パケット検出器を含むブロック図である。 複数のパケットの種類を共同で検出する適応パケット検出器を含む受信機の一部のブロック図である。

Claims (23)

  1. 無線チャネルから受信信号を受取り、前記受信信号からパケットの存在を検出する無線受信機であって、
    適応パケット検出プロセスを有するパケット検出器と、
    前記パケット検出器がパケットの存在を示す場合、前記受信信号を処理する論理と、
    前記信号が本当にパケットを表すかどうかを判定する誤検出判定器と、
    誤検出のメトリックが目標範囲外である場合、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理と
    を備え、前記適応パケット検出プロセスは、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理および/または前記誤検出のメトリックに基づいて、所与の検出試験に関する閾値をしかるべく調整し、前記閾値の調整は、誤検出率が所望の最大誤検出率より高い場合、前記所与の試験に関する閾値を第1の増分値だけ上げ、前記誤検出率が所望の最小誤検出率より低い場合、前記所与の試験に関する閾値を同じまたは異なる増分値だけ下げ、前記誤検出率が前記所望の最小誤検出率と前記所望の最大誤検出率の間にある場合、前記閾値を変更しない、無線受信機。
  2. 前記誤検出のメトリックは、誤検出率である、請求項1に記載の無線受信機。
  3. 前記目標範囲は、最大誤検出率を限度とし、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理は、前記最大誤検出率に近づくか、前記最大誤検出率と等しいか、および/または、前記最大誤検出率を超える場合、検出閾値を、検出に関しより選択的であるように調整する論理を含む、請求項2に記載の無線受信機。
  4. 前記誤検出のメトリックは、信号がパケットであると見なされた回数と比較した、信号がパケットであると見なされたがそうではなかった比率である、請求項1に記載の無線受信機。
  5. 前記誤検出判定器は、フレーム開始デリミタ(SFD)を探索する論理を含み、その探索の失敗は、誤検出と判定される、請求項1に記載の無線受信機。
  6. 前記誤検出判定器は、トレーニング・シンボルの異形が存在するかどうかを判定する論理を含み、その存在は、誤検出に起因すると判定される、請求項1に記載の無線受信機。
  7. 周波数オフセットのメトリックの良好でないコンディショニングは、誤検出と見なされる条件である、請求項1に記載の無線受信機。
  8. OFDMタイミングの良好でないコンディショニングは、誤検出と見なされる条件である、請求項1に記載の無線受信機。
  9. 復号されたフレーム中の間違ったデータの存在は、誤検出と判定される、請求項1に記載の無線受信機。
  10. 前記誤検出判定器は、非参加ネットワークからのパケットを識別する論理を含み、非参加ネットワークからのパケットの識別は、誤検出と見なされる、請求項1に記載の無線受信機。
  11. 前記誤検出判定器は、パケット・プリアンブルであると仮定された受信信号の第1の部分についての検出メトリックを使用し、前記受信信号の第2の部分についての前記検出メトリックを使用し、一方または両方の使用が誤検出を示す場合、前記信号を誤検出と見なす、請求項1に記載の無線受信機。
  12. 前記誤検出判定器は、間違った信号または間違ったサービス・フィールドを検出し、それらを誤検出と見なす論理を含む、請求項1に記載の無線受信機。
  13. 前記誤検出判定器は、パケット構造中の異形を検出し、それを誤検出と見なす論理を含む、請求項1に記載の無線受信機。
  14. 前記誤検出判定器は、前記無線受信機が、見なしパケットとして信号を処理している場合、受信信号電力の予期しない上昇を誤検出と見なす、請求項1に記載の無線受信機。
  15. 前記閾値において、前記誤検出率にかかわらず、それを超えて増加および減少することができない最小または最大の閾値が設定される、請求項1に記載の無線受信機。
  16. 前記パケット検出器は、入って来る信号のエネルギー・レベルにしたがってパケットを検出する、請求項1に記載の無線受信機。
  17. 前記パケット検出器は、入って来る信号の差分エネルギー・レベルにしたがってパケットを検出する、請求項1に記載の無線受信機。
  18. 前記パケット検出器は、相互相関試験にしたがってパケットを検出する、請求項1に記載の無線受信機。
  19. 前記パケット検出器は、自己相関試験にしたがってパケットを検出する、請求項1に記載の無線受信機。
  20. 複数の受信アンテナを使用して、無線チャネルから受信MIMO信号を受取り、前記受信MIMO信号からパケットの存在を検出する無線MIMO受信機であって、
    適応パケット検出プロセスを有するパケット検出器と、
    前記パケット検出器がパケットの存在を示す場合、前記受信信号を処理する論理と、
    前記信号が本当にパケットを表すかどうかを判定する誤検出判定器と、
    誤検出のメトリックが目標範囲外である場合、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理と
    を備え、前記適応パケット検出プロセスは、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理および/または前記誤検出のメトリックに基づいて、所与の検出試験に関する閾値をしかるべく調整し、前記閾値の調整は、誤検出率が所望の最大誤検出率より高い場合、前記所与の試験に関する閾値を第1の増分値だけ上げ、前記誤検出率が所望の最小誤検出率より低い場合、前記所与の試験に関する閾値を同じまたは異なる増分値だけ下げ、前記誤検出率が前記所望の最小誤検出率と前記所望の最大誤検出率の間にある場合、前記閾値を変更しない、無線MIMO受信機。
  21. 前記誤検出のメトリックは、誤検出率であり、前記目標範囲は、所定の閾値未満の誤検出率である、請求項20に記載の無線MIMO受信機。
  22. 複数の受信アンテナを使用して、無線チャネルから受信信号を受取り、前記受信信号からパケットの存在を検出する無線受信機であって、前記無線チャネルは複数の無線チャネルの中から選択され、前記無線受信機は、
    複数の無線チャネルの中から、信号を受信するチャネルを選択するチャネル選択器と、
    前記複数のチャネルの各々に関する適応パケット検出プロセスを有するパケット検出器と、
    前記パケット検出器が前記選択されたチャネルにおけるパケットの存在を示す場合、前記受信信号を処理する論理と、
    前記信号が本当にパケットを表すかどうかを判定する誤検出判定器と、
    誤検出のメトリックが目標範囲外である場合、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理と、
    前記選択されたチャネルに関する前記誤検出のメトリックにしたがって信号処理ステップを調整する論理と
    を備え、前記適応パケット検出プロセスは、前記適応パケット検出プロセスを調整する論理および/または前記誤検出のメトリックに基づいて、所与の検出試験に関する限度をしかるべく調整し、前記限度の調整は、誤検出率が所望の最大誤検出率より高い場合、前記所与の試験に関する限度を第1の増分値だけ上げ、前記誤検出率が所望の最小誤検出率より低い場合、前記所与の試験に関する限度を同じまたは異なる増分値だけ下げ、前記誤検出率が前記所望の最小誤検出率と前記所望の最大誤検出率の間にある場合、前記限度値を変更しない、無線受信機。
  23. 前記誤検出のメトリックは、誤検出率であり、前記目標範囲は、所定の閾値未満の誤検出率である、請求項22に記載の無線受信機。
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