JP5565816B2 - 耐熱・耐酸化被覆材水溶液及び被覆処理方法 - Google Patents

耐熱・耐酸化被覆材水溶液及び被覆処理方法 Download PDF

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本発明は高温雰囲気下で使用される熱電対、発電用ボイラー水管、石油精製加熱炉金属パイプ等に使用される耐熱鋳物、ステンレス、鉄、耐熱金属の金属表面に微細な空隙を持つセラミックス被膜を形成することにより金属とセラミック被膜の膨張係数によるクラックの拡大を吸収し金属の酸化防止を可能にする耐熱・耐酸化被覆材水溶液及び被覆処理方法に関するものである。
焼却炉、焼頓炉、加熱炉、リフォーマー、ボイラー、溶融炉、内燃機関、熱交換器等の熱炉の高温に曝される耐熱鋳物、ステンレス、耐熱金属等が用いられている。特にガス化溶融炉や焼却灰溶融炉では1200℃〜1350℃の高温が掛かり炉内で使用される熱電対は極めて短時間で熱劣化による不具合が発生し熱電対の取替頻度が激しく大幅なコストアップに繋がっている。又、発電用ボイラー管では高温によりボイラー水管の酸化が発生する為、水管内の蒸気温度を抑えて運転しているのが現状であり発電効率を極めて悪くしている。
又、石油精製等に用いられる加熱炉、その他熱炉である焼頓炉、ボイラー等も同様に高温雰囲気下で使用する金属の酸化防止は避けられず頻繁に補修を行っている為、稼働効率の低下に繋がっている。
従来の特許第3399650号耐熱・耐酸化被覆材の被覆処理方法や特願2007−299829が金属の高温酸化防止被膜として有用であるが1200℃以上の温度帯で長時間に亘り連続使用すると炉内より発生する塩基性ガスと被膜構成要素のカリウムが反応し被膜表面に塩化カリウム結晶ができこれが被覆表面に細かなクラックを発生させることが判明した。これは、金属表面に高温酸化に有用なマンガンを配合し且つ、骨材となる粉末無機耐熱材料の粒子やマンガン粒子の大きさを変えることにより高温時の焼成により緻密なセラミック被膜が形成され高温ガスが被膜内部に侵入しない構造となっている。しかし1200℃以上の高温下で長時間の連続運転では緻密なセラミック被膜は金属の膨張係数を完全に吸収することは困難で被膜表面のクラック発生は避けられない問題がある。
特許第3399650号耐熱・耐酸化被覆材の被覆処理方法 特願2007−299829号耐熱・耐酸化被覆材水溶液及び被覆処理方法
課題を解決する為の手段
上記目的を達成するために本発明はアルカリ金属ケイ酸塩、ホウ酸化合物、亜鉛化合物、マイカ、及び20μm〜100μmの粒子径の範囲の所定粒径であって、粒度分布は所定粒径の±10%の粒径が90%以上である粉末無機耐熱骨材を含む金属用の耐熱・耐酸化被覆材水溶液とする。粉末無機耐熱骨材の好ましい所定粒径の範囲は30μm〜70μmであり、より好ましくは40μm〜50μmである。又、粉末無機耐熱骨材の所定粒径の±10%以外の粉末無機耐熱骨材は、所定粒径の+10%を超えるものである耐熱・耐酸化被覆材水溶液とする。
アルカリ金属ケイ酸塩とはケイ酸カリウム水溶液、ケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸リチウム水溶液或いはこれらにコロイダルシリカを配合しモル比調整を行ったものを指す。又はアルカリ金属ケイ酸塩とはケイ酸カリウム水溶液、ケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸リチウム水溶液単体の内の1又は2以上の要素を含むものである。或いはアルカリ金属ケイ酸塩とはケイ酸カリウム水溶液、ケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸リチウム水溶液にコロイダルシリカを配合したものの内の1又は2以上の要素を含むものである。更にアルカリ金属ケイ酸塩とは夫々の単体にコロイダルシリカを配合したものの混合物の内の1又は2以上の要素を含むものである。
ホウ酸化合物とはホウ酸ナトリウム、メタホウ酸塩、ラトラホウ酸塩、ピロウホウ酸塩、ホウ酸亜鉛、四ホウ酸塩、三酸化ホウ素、五ホウ酸ナトリウム、ホウ酸アンモニウムを指し、それらの内の1又は2以上の要素を含むものである。亜鉛化合物とは酸化亜鉛、水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、三二酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、珪酸亜鉛を指し、それらの内の1又は2以上の要素を含むものである。
本発明は特許第3399650号耐熱・耐酸化被覆材の被覆処理方法や特願2007−299829で使用してきたマンガンを除去し従来の特許第3399650号耐熱・耐酸化被覆材の被覆処理方法や特願2007−299829で使用してきた粉末無機耐熱骨材の粒径の大きさを20μm〜100μmの範囲とし所定粒径の±10%で90%以上としてその配合割合を変えた耐熱・耐酸化被覆材水溶液である。
粉末無機耐熱骨材とは少なくとも酸化アルミニウム、無水珪酸、酸化チタンなどの無機質高融点材料を指し、これらの内1又は2以上の要素を含む粉末の材料である。
本発明は請求項1の水溶液を使用し被処理物である金属の融点より低い温度で焼成してなることを特徴とする耐熱・耐酸化被覆材水溶液の被覆処理方法である。被処理物の金属とは熱電対、溶融炉、焼却炉、焼頓炉、加熱炉、リフォーマー、ボイラーなど熱炉や高温雰囲気下で使用される耐火鋳物、鉄、ステンレス、耐熱合金等である。これら金属に耐熱・耐酸化被覆材水溶液を塗布しセラミック被膜内に形成された空隙により金属とセラミック被膜の膨張係数を吸収させ高温酸化防止を可能にすることを特徴とする耐熱・耐酸化被覆材水溶液の被覆処理方法である。
尚、粉末無機耐熱骨材の所定粒径の設定方法は被覆する膜厚によって決定される。本発明の水溶液の焼成前の膜厚の30〜50%の粒径を所定粒径の目安とする。
発明の効果
本発明によれば、アルカリ金属ケイ酸塩化合物の液相と粉末無機耐熱骨材である酸化アルミニウム、無水珪酸、酸化チタンなどの固相に熱が掛かることにより液相焼結が起こり通常の難焼結性物質も液相の助けにより極めて早く焼結する。更には触媒的な役目を果たすホウ酸化合物、亜鉛化合物を配合することにより粉末無機耐熱骨材を金属の融点以下の温度で溶融させ被処理物に被覆させる事ができる。アルカリ金属ケイ酸塩化合物水溶液は塗料化して被処理物への塗布を容易にすると共に粉末無機耐熱骨材が溶融する一定の温度帯まで接着剤として被処理物の表面にガラス状被膜として高温腐食ガスの侵入防止及び耐酸化防止の役目を果たす。マイカは高温雰囲気下に於ける耐熱・耐酸化材被覆形成時に発生しやすいクラック防止のために用いられる。セラミック化合物からなる粉末無機耐熱骨材は粒径を同じような大きさにすることにより被膜内部に微細な空隙ができ、この空隙で膨張係数の違いを吸収しクラックの拡大を防止する。
請求項3に関し、請求項1及び請求項2の耐熱・耐酸化被覆材水溶液に明記された粉末材料と所定の濃度に調整したアルカリ金属ケイ酸塩化合物を目的の被処理物に応じて配合し(表1)、耐熱・耐酸化被覆材水溶液を作成する。この時、粉末材料がダマにならないよう良く攪拌して耐熱・耐酸化被覆材水溶液を処方する。被処理物である金属に塗布する場合はスプレーガン、刷毛、ローラーなどの使用が可能だが、スプレーガン塗布が効率的である。塗布後、十分に自然乾燥するか或いは低温にて強制乾燥を行った後、耐熱・耐酸化被覆材被膜内に含まれる水分を十分乾燥させた後アルカリ金属ケイ酸塩化合物が強固なシロキサン結合となる物温200℃以上で20〜30分仮焼成する。この段階で空気中の水分を吸着してチョーキングを起こすことはなく長期保管が可能となる。又仮焼成しておくことにより、いきなり温度を上昇させても形成被覆が被処理物と剥離、割れ、クラックを生じない。
本発明は高温雰囲気下で使用される耐熱金属として、耐熱鋳物、耐熱鋼管、耐熱合金などニッケル、炭素、クロム、タングステン他等の耐蝕性素材を使用しているが高価であること、元々如何なる金属であっても高温雰囲気下での酸化を止めることはできない。又、1200℃を超える高温下では如何なる金属でも耐久性に欠ける。従い本発明の耐熱・耐酸化被覆材水溶液である非酸化性のセラミック化合物被覆で且つ膨張係数を吸収する被覆材を用いれば金属表面での酸化防止することができる。従い現在使用されている耐熱金属の耐用期間を延長し使用することを可能にすると共に、これまで高温雰囲気下で使用できなかった鉄、ステンレスなどの金属も条件により使用可能となる。
表2を処方した熱電対の表面解析写真 表1を処方した熱電対の表面解析写真 表2を処方した熱電対の断面解析写真 表1を処方した熱電対の断面解析写真
発明を実施する為の最良の方法
以下、本発明を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施例は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。表1は実施例1に係わる耐熱・耐酸化被覆材水溶液を構成する材料の配合比率を示すもので、ごみのガス化溶融炉に使用する熱電対のSUS316製保護管の表面に塗布し割れ、クラック、熱電対の保護管の高温酸化による不具合発生期間を検証したものである。又、その使用方法について明記したものである。
金属用耐熱・耐酸化被覆材水溶液
表1のごとく、無機耐熱骨材他の粉末材料を所定の配合比率にて夫々計量し粉末混合機にて全体が良く混ざるように攪拌した。アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム液は所定の濃度に希釈調整する。粉末材料混合物が所定の濃度に調整したケイ酸カリウム液内でダマにならないように良く攪拌した。特に金属に使用する場合は水溶液中の粉末粒子同士をできるだけ分散するようにプラスチック容器に耐熱・耐酸化被覆材水溶液とアルミナビーズを入れシェーカーにて良く分散する方がよりきめ細かな被膜の形成を可能にする事が判明した。
粉末材料混合物とケイ酸カリウム液を混合して放置すると硬化現象を起こす為、施工前に混合攪拌する。
耐熱・耐酸化被覆材の被覆処理方法
表1の材料を使用して作成した耐熱・耐酸化被覆材水溶液をスプレーガン、刷毛、ローラー等で被処理物に塗布する。被覆の厚みは50μmから200μmが適当である。50μm以下では耐酸化防止には十分でなく200μm以上では冷却時に金属との膨張収縮の違いによりクラック、割れの可能性がある。試験を行った結果80μm〜120μmが最も安定した被覆厚みで金属の膨張係数の吸収及び酸化防止に最も有効な膜厚である事が判明した。塗布に際してはスプレーガンにて満遍なく塗布し表面が乾燥してから重ね塗布を4〜5回或いは所定の被覆の厚みが得られるまで塗布する。塗布後は自然乾燥か、低温強制乾燥或いは冷風にて塗布被覆内の水分を十分蒸発させてから焼成炉内で徐々に昇温させながら物温200℃で20〜30分程度仮焼成し安定化処理する。
安定化処理を施すことによりチョーキングを起こさず長期間の保存が行える。
「従来例との比較」
N市クリーンセンターの3系ガス化溶融炉の第一燃焼室(1200℃〜1350℃)で使用される熱電対(SUS316製保護管)に表1の通り配合した被覆材を施した熱電対と特許文献2の特願2007−299829の表2を施した熱電対を設置し、1系ガス化溶融炉の第一燃焼室には何も処理を施さなかった熱電対を設置し耐久性を比較した。
「結果」
非処理熱電対は、設置後9日間で熱電対先端が溶解し不具合発生したが表2を処方した熱電対と表1を処方した熱電対は合計で36日間使用可能となった。
然し、これらの被膜表面と被膜断面を解析した結果、表2を処方した熱電対は表1を処方した被膜に比べクラック量が多く、クラック巾や深度も大きいことが判明した。炉を一旦停止し再稼働をした場合には表2を処方した熱電対は表1を処方した熱電対も同時期に不具合の発生を見たが、炉停止を行わず更に長期間の連続運転を行った場合には表2を処方した熱電対の方が表1を処方した熱電対より耐久性に欠けると思われた。
表2を処方した熱電対と表1を処方した熱電対の比較を図1〜図4に示す。
図1は被膜表面に炉内より発生した塩基性ガスと被膜内部に元より含まれるカリウムは化学結合し塩化カリウムが生成され、この塩化カリウム部分よりクラックが発生して入る。
図2は塩化カリウムの生成がきわめて少なく被膜表面にはクラックの発生が見られない。
図3は被膜断面で緻密な被膜が形成されているが被膜の中程までクラックが成長している。
図4は被膜断面内部に多くの微細な空隙が形成されており被膜にクラックは見られない。
表1に於いて示す金属用に供する各構成材料の配合比率において、ホウ酸化合物、亜鉛化合物であるホウ酸亜鉛、マイカ、アルカリケイ酸塩化合物は置き換えることのできない材料である、使用目的である金属の高温酸化防止の対策目的により粉末無機耐熱骨材である酸化アルミニウム、無水珪酸、酸化チタンの粉末材料はこの配合内の1又は2以上の材料の要素或いはこれ以外の耐熱無機材料であっても使用できる。これ以外の耐熱無機材料とは例えば酸化ジルコニウムやマグネシウム化合物である。ホウ酸亜鉛は高温溶融材料で粉末無機耐熱骨材の酸化アルミニウム、無水珪酸、酸化チタン等の溶融点を下げる触媒として有用であり、アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム水溶液は液相焼結の粒子再配列や高融点材料が被処理物である耐火物と結合するまでの接着効果を発揮し温度が200℃でシロキサン結合によりガラス化することで高温腐食ガスの進入を防ぐ役目を果たしている。又アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム水溶液は単体のみならずケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸リチウム水溶液との混合物、或いはコロイダルシリカを配合して使用することも可能である。
アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム水溶液の濃度は所定の濃度(23〜28重ボーメ液)より高くしても、低くしても使用可能である。所定濃度(23〜28重ボーメ液)より高くすればするほど粉末材料との混合に於いて均一に混ざりにくく、又低くすればするほどシロキサン結合に於けるガラス被膜の厚みが薄くなり被膜形成上好ましくない。又、アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム水溶液と粉末無機耐熱骨材を含む粉末材料の配合比率は被処理物の性状と、使用目的、使用条件により異なるが概ねアルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム30〜70%重量比:粉末無機耐熱骨材を含む粉末材料70〜30%重量比の範囲が適当である。
表1に於いて示す被処理物の金属に供する各構成材料の配合比率においてアルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム、ホウ酸化合物、マイカは置き換えることのできない材料である。ホウ酸化合物であるホウ酸亜鉛は酸化亜鉛、水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、三二酸化亜鉛、珪酸亜鉛の内の1又は2以上の要素に置き換える事ができる、粉末無機耐熱骨材である酸化アルミニウム、無水珪酸、酸化チタンは使用条件の耐熱温度をはじめ、使用する目的により酸化アルミニウム、無水珪酸、酸化チタン等の粉末無機耐熱骨材はこの配合内の1又は2以上の材料の要素であれば使用できる。又酸化ジルコニウムやマグネシウム化合物である酸化マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、フッ化マグネシウムの内の1又は2以上の要素を追加することも可能である。ホウ酸亜鉛は粉末無機耐熱骨材である酸化アルミニウム、無水珪酸、酸化チタン等の溶融点を下げる触媒として有用であり、アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウムは液相焼結の粒子配列により非常に速く緻密化し高融点材料が被処理物と結合するまでの接着効果を発揮しガラス化になることにより高温酸素雰囲気下で被処理物の酸化を防ぐ、又アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウムは単体のみならずケイ酸ナトリウムとの混合物、或いはコロイダルシリカとケイ酸カリウム、又はこれにケイ酸ナトリウムなどを配合して使用することも可能である。特にシロキサン結合をより強固にするにはアルカリ金属ケイ酸塩化合物のケイ酸(シリカ)とアルカリ金属のモル比を上げる為にシリカ粉末やコロイダルシリカなどを配合する事ができる。
アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム水溶液の濃度は所定の濃度より高くしても、低くしても使用可能である。所定濃度より高くすればするほど粉末材料との混合に於いて均一に混ざりにくく、又低くすればするほどシロキサン結合に於けるガラス被膜の厚みが薄くなり被膜形成上好ましくない。又、アルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム水溶液と粉末無機耐熱骨材を含む粉末材料の配合比率は被処理物の性状と、使用目的、使用条件により異なるが概ねアルカリ金属ケイ酸塩化合物であるケイ酸カリウム30〜70%重量比:粉末無機耐熱骨材を含む粉末材料70〜30%重量比の範囲が適当である。
請求項1及び請求項2の組み合わせによる各材料構成とその被覆処理方法により処理されるが金属はその種類により点移転が異なり温度上昇時、或いは降下時に於いて大きな膨張収縮が起こる。この膨張係数の問題点を「実施例1」で検証している。この膨張係数を吸収するには粉末無機耐熱骨材は20μm〜100μmの粒径の範囲の所定粒径であって、粒度分布は所定粒径の±10%の粒径が90%以上であって、粉末無機骨材の所定粒径の±10%以外の粉末無機骨材は所定粒径の+10%を超えるものである粒径にすることにより被膜内部に微細な空隙を多く作り、被膜表面にクラックが入った場合でもクラックは金属表面迄達せず高温ガスの侵入を防いでいることが実証された。
尚、表4に本発明の耐熱・耐酸化被覆材水溶液の配分割合を示す。
粉末材料とアルカリ金属ケイ酸塩化合物の混合比重量部に於いては
好ましくは 粉末材料 40〜70w% ;アルカリ金属ケイ酸塩化合物 70〜30w%
より好ましくは 粉末材料 45〜65w% ;アルカリ金属ケイ酸塩化合物 55〜35w%
である。
粉末無機骨材の酸化アルミニウム(Al2O3)、無水珪酸(二酸化珪素)(SiO2)、酸化チタン(TiO2)の所定粒径は20〜100μmである。又、粒度分布は所定粒径の±10%が90%以上で、その他の粒子は所定粒径の+10%を超える粒径である。
産業上の利用可能性については、特に産業廃棄物焼却炉、行政の焼却炉、焼頓炉、加熱炉、リホーマー、ボイラー等のあらゆる熱炉の高温雰囲気環境下に於いて使用される金属として例えば、熱電対、発電用ボイラー管、焼却炉の火格子、熱交換器パイプ、加熱炉のパイプ、焼頓炉釜、その他タービンケースや内燃機関等の金属材料の耐酸化防止と耐久性の向上及びそれによるコストダウン。

Claims (3)

  1. アルカリ金属ケイ酸塩化合物水溶液とホウ酸化合物、亜鉛化合物、マイカを含むと共に、20μm〜100μmの粒子径の範囲の所定粒径であって、粒度分布は所定粒径の±10%の粒径が90%以上である粉末無機耐熱骨材を含み、フェローシリコン、マンガン化合物、コバルト化合物を含まない耐熱・耐酸化被覆材水溶液。
  2. 請求項1において無機耐熱骨材を含む耐熱・耐酸化被覆材水溶液。
  3. 請求項1又は2の水溶液を使用し被処理物の融点より低い温度で焼成してなることを特徴とする耐熱・耐酸化被覆材の被覆処理方法。
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