JP5565759B2 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents
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Description
そこで、燃料電池システムにおける運転の再起動の迅速化を図るために、従来のSOFCにおいては、例えば、特許文献1に記載されているように、燃料電池システムの所定の制御処理中に再起動要求がなされた場合には、燃料電池システムの停止処理ルーチンをすべて実行した後に最初の起動処理ルーチンから起動処理を実行するのではなく、起動処理を再起動要求がなされた時点の制御処理と同条件の時点に移行して実行するようにしたものが提案されている。
これに関し、本発明者らは、このような燃料電池セルやスタックが高温状態にあるときに、特にPOXによって再起動を行うとセルに大きな負担を与えてしまうという重要な新たな課題を見出した。
より具体的には、制御上の改質器温度はPOX運転が可能な状態に見えても、停止運転制御中からの再起動では燃料電池セルやスタックの一部が高温状態となっていることがあるため、燃料改質器の温度が部分酸化反応開始温度以上で水蒸気改質可能温度未満の温度帯域内にあるとしてPOXを行ってしまうと、POXは空気を投入して部分酸化を伴う発熱反応であるため、セルに酸化影響を与えたり、異常な高温状態になることがあり、これがセル自身の耐久性や発電能力を除々に低下させてしまうという重要な課題を見出した。この課題を解決し、さらに再起動に要する時間をも大幅に短縮させることをも実現すべくなされたものである。
このように構成された本発明においては、停止制御手段によって燃料電池モジュールの運転の停止が実行されている状態でATR温度帯域内で運転の再起動が行われた際には、通常起動時のSRをスキップして燃料電池セルや改質器に残存している余熱を積極的に利用したSRの実行による再起動を行うように構成されている。この結果、通常起動時のATRを行わないことによって、見かけ上の温度が低くても大きな余熱を持つことに起因して発生する燃料電池セルに酸化の影響を与えることを防止でき、セルの耐久性を向上させることができる。また、燃料電池セルや改質器に残存している余熱を積極的に利用した再起動制御を実行するように工夫したことにより、起動時間を大幅に短縮することができる。また、燃料電池セルや改質器に残存している余熱を積極的に利用した再起動制御を実行するように工夫したことにより、起動時間を大幅に短縮することができる。さらに、起動からの失火に基づいて再起動を行った場合には、改質状態温度が通常起動時のATR温度帯域内にあっても、セルや改質器の余熱を利用できる可能性が低いため、通常起動時のATRとは異なる再起動制御を禁止することにより燃料電池セルへのダメージを抑制することができる。また、ATR温度帯域内の所定温度未満では比較的温度が低いためATRを実行することで、外気等が低い条件下では、多くの水の供給及び吸熱反応だけとなるSRを実行することで急激な温度低下を招いてしまうことが生じるがこれを確実に防止して最適な状態で安定した温度の回復を図ることができる。
このように構成された本発明においては、停止制御手段によって燃料電池モジュールの運転の停止が実行されている状態でATR温度帯域内で運転の再起動が行われた際には、通常起動時のSRをスキップして燃料電池セルや改質器に残存している余熱を積極的に利用したSRの実行による再起動を行うように構成されている。この結果、通常起動時のATRを行わないことによって、見かけ上の温度が低くても大きな余熱を持つことに起因して発生する燃料電池セルに酸化の影響を与えることを防止でき、セルの耐久性を向上させることができる。また、燃料電池セルや改質器に残存している余熱を積極的に利用した再起動制御を実行するように工夫したことにより、起動時間を大幅に短縮することができる。また、燃料電池セルや改質器に残存している余熱を積極的に利用した再起動制御を実行するように工夫したことにより、起動時間を大幅に短縮することができる。さらに、起動からの失火に基づいて再起動を行った場合には、改質状態温度が通常起動時のATR温度帯域内にあっても、セルや改質器の余熱を利用できる可能性が低いため、通常起動時のATRとは異なる再起動制御を禁止することにより燃料電池セルへのダメージを抑制することができる。また、ATR温度帯域内の所定温度未満では比較的温度が低いためATRを実行することで、外気等が低い条件下では、多くの水の供給及び吸熱反応だけとなるSRを実行することで急激な温度低下を招いてしまうことが生じるがこれを確実に防止して最適な状態で安定した温度の回復を図ることができる。
このように構成された本発明においては、通常起動時のSRよりも燃料ガスの供給量を多くしたSRによる再起動制御を実行することにより、燃焼温度を高く保ったSRの実行によって比較的低い温度帯域での吸熱反応だけのSRであっても改質器等の温度降下を抑制し、迅速な温度回復を図ることができる。
このように構成された本発明においては、通常起動時のSRよりも水の供給量を少なくしたSRによる再起動制御を実行することにより、改質器の急激な温度低下及び、急激な吸熱反応による更なる温度低下という悪いスパイラル状態に一気に落ち込むことを抑制することができ、迅速で安定した昇温を図ることができる。
このように構成された本発明においては、再起動制御で行われるSRにおいて、改質状態温度の期待された温度上昇が図れた時点で通常起動時のSRに変更され、積極的なSRを実行するため、改質器温度の急低下を抑えつつ、安定した昇温を図ることができる。
このように構成された本発明においては、予め決定された燃料ガスの量、及び、水の供給量を変更させることなく一定量を維持したSRによる再起動を実行することにより、SR運転には温度が低い不安定な温度帯域中であっても、改質状態を変化させる要因を防止するようにしたことで改質器等の温度回復を迅速で安定的に行うことができる。
このように構成された本発明においては、水供給手段の保温手段が水配管を保温することにより、再起動時に水供給手段の水配管から改質器に供給される水の温度を高く維持することができるため、再起動時のSRにおける水の供給に伴う改質器やセルの温度低下を抑制することができる。
このように構成された本発明においては、セル集合体支持手段の排気ガス室内における排気ガスの熱を利用し、再起動時に水供給手段の水配管から改質器に供給される水の温度を高く維持することができるため、再起動時のSRにおける水の供給に伴う改質器やセルの温度低下を抑制することができ、比較的低い温度帯域でもSRによる再起動を確実に行うことが可能となる。
このように構成された本発明においては、水配管をハウジングに対して排気ガス通路と分離させたためハウジングからの熱交換を他の側面では水のみとできるため、再起動時に水供給手段の水配管から改質器に供給される水の温度を高く維持することができる。よって、再起動時のSRにおける水の供給に伴う改質器等の温度低下を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)を示す全体構成図である。この図1に示すように、本発明の一実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)1は、燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
また、この燃焼室18の上方には、燃料ガスを改質する改質器20が配置され、前記残余ガスの燃焼熱によって改質器20を改質反応が可能な温度となるように加熱している。さらに、この改質器20の上方には、燃焼熱を受けて空気を加熱するための空気用熱交換器22が配置されている。
また、燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。
さらに、燃料電池モジュール2には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
図2及び図3に示すように、燃料電池モジュール2のハウジング6内の密閉空間8には、上述したように、下方から順に、燃料電池セル集合体12、改質器20、空気用熱交換器22が配置されている。
空気分配室72のそれぞれには、空気導入管76が接続され、この空気導入管76は、下方に延び、その下端側が、発電室10の下方空間に連通し、発電室10に余熱された空気を導入する。
図2に示すように、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
図4に示すように、燃料電池セルユニット16は、燃料電池セル84と、この燃料電池セル84の上下方向端部にそれぞれ接続された内側電極端子86とを備えている。
燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の内側電極層90と、円筒形の外側電極層92と、内側電極層90と外側電極層92との間にある電解質層94とを備えている。この内側電極層90は、燃料ガスが通過する燃料極であり、(−)極となり、一方、外側電極層92は、空気と接触する空気極であり、(+)極となっている。
図5に示すように、燃料電池セルスタック14は、16本の燃料電池セルユニット16を備え、これらの燃料電池セルユニット16の下端側及び上端側が、それぞれ、セラミック製の下支持板68及び上支持板100により支持されている。これらの下支持板68及び上支持板100には、内側電極端子86が貫通可能な貫通穴68a及び100aがそれぞれ形成されている。
図6に示すように、固体電解質型燃料電池1は、制御部110を備え、この制御部110には、使用者が操作するための「ON」や「OFF」等の操作ボタンを備えた操作装置112、発電出力値(ワット数)等の種々のデータを表示するための表示装置114、及び、異常状態のとき等に警報(ワーニング)を発する報知装置116が接続されている。なお、この報知装置116は、遠隔地にある管理センタに接続され、この管理センタに異常状態を通知するようなものであっても良い。
先ず、可燃ガス検出センサ120は、ガス漏れを検知するためのもので、燃料電池モジュール2及び補機ユニット4に取り付けられている。
CO検出センサ122は、本来排気ガス通路80等を経て外部に排出される排気ガス中のCOが、燃料電池モジュール2及び補機ユニット4を覆う外部ハウジング(図示せず)へ漏れたかどうかを検知するためのものである。
貯湯状態検出センサ124は、図示しない給湯器におけるお湯の温度や水量を検知するためのものである。
発電用空気流量検出センサ128は、発電室10に供給される発電用空気の流量を検出するためのものである。
改質用空気流量センサ130は、改質器20に供給される改質用空気の流量を検出するためのものである。
燃料流量センサ132は、改質器20に供給される燃料ガスの流量を検出するためのものである。
水位センサ136は、純水タンク26の水位を検出するためのものである。
圧力センサ138は、改質器20の外部の上流側の圧力を検出するためのものである。
排気温度センサ140は、温水製造装置50に流入する排気ガスの温度を検出するためのものである。
燃焼室温度センサ144は、燃焼室18の温度を検出するためのものである。
排気ガス室温度センサ146は、排気ガス室78の排気ガスの温度を検出するためのものである。
改質器温度センサ148は、改質器20の温度を検出するためのものであり、改質器20の入口温度と出口温度から改質器20の温度を算出する。
外気温度センサ150は、固体電解質型燃料電池(SOFC)が屋外に配置された場合、外気の温度を検出するためのものである。また、外気の湿度等を測定するセンサを設けるようにしても良い。
また、制御ユニット110は、インバータ54に、制御信号を送り、電力供給量を制御するようになっている。
最初は、燃料電池モジュール2を温めるために、無負荷状態で、即ち、燃料電池モジュール2を含む回路を開いた状態で、運転を開始する。このとき、回路に電流が流れないので、燃料電池モジュール2は発電を行わない。
この直ぐ後、燃料流量調整ユニット38からも燃料ガスが供給され、改質用空気が混合された燃料ガスが、改質器20及び燃料電池セルスタック14、燃料電池セルユニット16を通過して、燃焼室18に到達する。
CmHn+xH2O → aCO2+bCO+cH2 (3)
図8に示すように、燃料電池モジュール2の運転停止を行う場合には、先ず、燃料流量調整ユニット38及び水流量調整ユニット28を操作して、燃料ガス及び水蒸気の改質器20への供給量を減少させる。
なお、図9(A)及び図9(B)における各通常起動モード及び各再起動モードの詳細については後述する。
まず、S1において、燃料電池モジュール2が停止運転中か否かを判定し、停止運転中である場合には、S2に進み、再起動を要求するか否かを判定する。
つぎに、S5に進み、改質器温度Trが600℃以上であるか否かを判定する。
S6において、改質器温度Trが200℃未満でない、すなわち、改質器温度Trが200℃以上600℃未満であると判定した場合には、S7に進み、図9(A)に示すデータテーブル中の「再起動モード1」による「通常起動ATR」を実行する。
S8において、改質器温度Trが650℃以上でない、すなわち、改質器温度Trが600℃以上650℃未満であると判定した場合には、S9に進み、図9(A)に示すデータテーブル中の「再起動モード1」による「再起動SR」を実行する。
S10において、スタック温度Tsが600℃以上であると判定した場合には、S11に進み、図9(A)に示すデータテーブル中の「再起動モード1」による「通常起動SR」を実行する。一方、S10において、スタック温度Tsが600℃以上でない、すなわち、改質器温度Trが600℃以上であるにもかかわらず、スタック温度Tsが600℃未満であると判定した場合には、S9に進み、図9(A)に示すデータテーブル中の「再起動モード1」による「再起動SR」を実行する。
S12において、起動中における失火に基づく再起動であると判定した場合、及び、S6において、改質器温度Trが200℃未満であると判定した場合には、温度センサーの値は見かけ上高くても燃料電池モジュール全てが長時間高温状態になっているわけではないので満遍なく蓄熱されている状況にないことから余熱に基く再起動制御が実行できる状況にはないのでS13に進み、図9(A)に示すデータテーブル中の「通常起動モード1」に基いて再起動を実行する。
図11は、図10に示す本実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)の再起動制御フローの第1例に基づいて再起動を実行した場合の動作を示すタイムチャートについて、通常起動時の動作を示すタイムチャートと比較した図である。
なお、図11の上段のタイムチャートは、図9(A)に示すデータテーブル中の「通常起動モード1」を実行した場合における固体電解質型燃料電池(SOFC)の通常起動の動作を示すタイムチャートであり、図11の下段のタイムチャートは、図9(A)に示すデータテーブル中の「再起動モード1」を実行した場合における固体電解質型燃料電池(SOFC)の再起動の動作を示すタイムチャートである。
図9(A)に示す「通常起動モード1」の「状態」という欄は、上段から下段に向かって時系列順に通常起動時の各運転状態をそれぞれ表したものであり、各運転状態について、「着火時」、「燃焼運転」、「通常起動POX」、「通常起動ATR」、「通常起動SR」と略記して区別している。
ちなみに、図11における「通常起動モード1」のタイムチャートの横軸である時間tについては、「着火時」の時間をt1とし、順次「通常起動POX」、「通常起動ATR」、及び、「通常起動SR」へと移行するときの時間をそれぞれt2、t3、及び、t4とし、時間tにおいて改質器温度センサ148が検出した改質器20の温度をTr(t)とし、時間tにおいて発電室温度センサ142により測定されたスタック温度をTs(t)とする。
また、図9(A)及び図9(B)に示す「改質用空気流量」という欄は、各運転状態において、補機ユニット4の酸化剤ガス供給手段である改質用空気流量調整ユニット44から、酸化剤ガス加熱手段である第1ヒータ46を経て改質器20に供給される酸化剤ガス(改質用空気)の流量[L/min]を示している。
また、図9(A)及び図9(B)に示す「水流量」という欄は、各運転状態において、補機ユニット4の純水を生成して改質器20に供給する水供給手段である水流量調整ユニット28から改質器20に供給される純水の流量[cc/min]を示している。
より具体的に説明すると、例えば、「通常起動モード1」の「燃焼運転」の状態欄における「移行温度条件」の「改質器温度」は「300℃以上」と示されているが、このことは、改質器温度センサ148が検出した改質器20の温度Tr(t)が300℃以上になると、「燃焼運転」の運転状態が「通常起動POX」の運転状態へ移行されることを意味している。
同様に、「通常起動モード1」の「通常起動POX」の状態欄における「移行温度条件」の「改質器温度」は「600℃以上」と示されており、「スタック温度」は「250℃以上」と示されているが、このことは、改質器温度センサ148が検出した改質器20の温度Tr(t)が600℃以上になり、発電室温度センサ142により測定されたスタック温度Tsが250℃以上になると、「通常起動POX」の運転状態から「通常起動ATR」の運転状態へ移行されることを意味している。
まず、図9(A)に示す「再起動モード1」の「状態」という欄は、上段から下段に向かって時系列順に再起動時の各運転状態をそれぞれ表したものであり、各運転状態について、「着火時」、「通常起動ATR」、「再起動SR」、「通常起動SR」と略記している。
ちなみに、図11における「再起動モード1」のタイムチャートの横軸である時間tについては、「着火時」の時間をt11とし、順次「通常起動ATR」、「再起動SR」、及び、「通常起動SR」へと移行するときの時間をそれぞれt13、t14a、及び、t14bとする。
一方、改質器20の温度Tr(t11)が所定温度(=200℃)以上である場合には、点火装置83を点火し、燃料ガスの着火後、直ちに「再起動モード1」の「通常起動ATR」の運転状態に移行される(図10のS6及びS7参照)。
この「再起動モード1」の再起動モードATR制御帯域B13で実行される「通常起動ATR」の運転状態は、「通常起動モード1」の通常起動モードATR制御帯域B3で実行される「通常起動ATR」の運転状態とは、改質器温度Tr及びスタック温度Tsの温度帯域のみが異なり、「燃料流量」、「改質用空気流量」、「発電用空気流量」、及び、「水流量」が同一となっている。
より具体的に説明すると、「再起動モード1」の再起動モードSR制御帯域B14aで「再起動SR」が実行される改質器温度Tr及びスタック温度Tsの温度帯域(以下「再起動SR温度帯域W14a」)は、「通常起動モード1」の通常起動モードATR制御帯域B3で「通常起動ATR」が実行される通常起動ATR温度帯域W3(600℃≦Tr(t)<650℃、250℃≦Ts<600℃)と一部重複する温度帯域(600℃≦Tr(t)<650℃、500℃≦Ts<600℃)となっている。
この結果、再起動時に「通常起動モード1」による通常起動モードATR制御帯域B3の通常起動ATRの実行をスキップすることなくそのまま通常起動ATRを実行した場合に比べて、燃料電池セル84の酸化や異常高温による燃料電池セル84への負担を軽減することができ、燃料電池セル84の耐久性を向上させることができる。
一方、例えば、起動時の失火に基づいて再起動を行った場合には、「再起動モード1」の再起動モード制御帯域における「再起動ATR」及び「通常起動SR」を禁止することができるため、燃料電池セルユニット16のダメージを抑制することができる。
まず、S101において、燃料電池モジュール2が停止運転中か否かを判定し、停止運転中である場合には、S102に進み、再起動を要求するか否かを判定する。
つぎに、S105に進み、改質器温度Trが400℃以上であるか否かを判定する。
S106において、改質器温度Trが200℃未満でない、すなわち、改質器温度Trが200℃以上400℃未満であると判定した場合には、S107に進み、図9(B)に示すデータテーブル中の「再起動モード2」による「通常起動ATR1」を実行する。
S108において、改質器温度Trが600℃以上でない、すなわち、改質器温度Trが400℃以上600℃未満であると判定した場合には、S109に進み、図9(B)に示すデータテーブル中の「再起動モード2」による「通常起動ATR2」を実行する。
S110において、スタック温度Tsが600℃以上であると判定した場合には、S111に進み、図9(B)に示すデータテーブル中の「再起動モード2」による「通常起動SR」を実行する。
一方、S112において、スタック温度Tsが500℃以上600℃未満の範囲内で50℃昇温していないと判定した場合には、S113に進み、図9(B)に示すデータテーブル中の「再起動モード2」による「再起動SR」を実行する。
S114において、失火に基づく再起動の要求があと判定した場合、及び、S106において、改質器温度Trが200℃未満であると判定した場合には、S115に進み、図9(B)に示す通常起動データテーブル中の「通常起動モード2」に従って再起動を実行する。
図13は、図14に示す本実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)の再起動制御フローの第3例に基づいて再起動を実行した場合の動作を示すタイムチャートについて、通常起動時の動作を示すタイムチャートと比較した図である。
なお、図13の上段のタイムチャートは、図9(B)に示すデータテーブル中の「通常起動モード2」を実行した場合における固体電解質型燃料電池(SOFC)の通常起動の動作を示すタイムチャートであり、図13の下段のタイムチャートは、図9(B)に示すデータテーブル中の「再起動モード2」を実行した場合における固体電解質型燃料電池(SOFC)の再起動の動作を示すタイムチャートである。
この「再起動モード2」の再起動モードATR制御帯域B203で実行される「通常起動ATR1」の運転状態は、「通常起動モード2」の通常起動モードATR制御帯域B103で実行される「通常起動ATR1」の運転状態とは、改質器温度Tr及びスタック温度Tsの温度帯域のみが異なり、「燃料流量」、「改質用空気流量」、「発電用空気流量」、及び、「水流量」が同一となっている。
より具体的に説明すると、「再起動モード2」の再起動モードATR制御帯域B203で「通常起動ATR1」が実行される改質器温度Tr及びスタック温度Tsの温度帯域(以下「通常起動ATR温度帯域W203」)は、「通常起動モード2」の通常起動モードPOX制御帯域B102で「通常起動POX」が実行される通常起動POX温度帯域W102(300℃≦Tr(t)<600℃、Ts<250℃)と一部重複する温度帯域(200℃≦Tr(t)<400℃、Ts<400℃)となっているが、「通常起動モード2」の通常起動モードATR制御帯域B103で「通常起動ATR1」が実行される通常起動ATR温度帯域W103(600℃≦Tr(t)<650℃、250℃≦Ts<400℃)とはスタック温度Tsのみが重複した温度帯域となっている。
より具体的に説明すると、「再起動モード2」の再起動モードATR制御帯域B204で「通常起動ATR2」が実行される改質器温度Tr及びスタック温度Tsの温度帯域(400℃≦Tr(t)<600℃、400℃≦Ts<500℃)(以下「通常起動ATR温度帯域W204」)は、「通常起動モード2」の通常起動モードATR2制御帯域B104で「通常起動ATR2」が実行される通常起動ATR2温度帯域W104(600℃≦Tr(t)<650℃、400℃≦Ts<600℃)とスタック温度Tsのみが一部重複する温度帯域となっている。
より具体的に説明すると、「再起動モード2」の再起動モードSR制御帯域B205aで「再起動SR」が実行される改質器温度Tr及びスタック温度Tsの温度帯域(600℃≦Tr(t)<650℃、500℃≦Ts<600℃)(以下「再起動SR温度帯域W205a」)は、「通常起動モード2」の通常起動モードATR2制御帯域B104で「通常起動ATR2」が実行される通常起動ATR温度帯域W104(600℃≦Tr(t)<650℃、400℃≦Ts<600℃)と一部重複する温度帯域となっている。
図20は本発明の他の実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)の燃料電池モジュールを示す正面断面図であり、図21は図20のXXI-XXI線に沿った断面図であり、図22は本発明の他の実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)の燃料電池モジュールにおけるマニホールド部分を斜め上方から見た斜視図である。
ここで、図20〜図22において、上述した本発明の一実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)の部分と同一の部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
このセル集合体支持ユニット204は、支持部材204aと仕切り板204bを備えている。
支持部材204aは、燃料電池モジュール200の基部であるベース部材206に固定され、仕切り板204bの長手方向の両側端部(図20の仕切り板204bの左側端部及び右側端部)をベース部材206から上方に所定間隔を置いて支持している。
さらに、図21に示すように、ハウジング202の長手方向に沿った面である前面202aと後面202bの内側には、上下方向に延びる排気ガス通路208が形成され、この排気ガス通路208の下端側は、排気ガス室204cと連通している。
また、排気ガス室204cの下面には、排気ガス排出管210が接続され、この排気ガス排出管210の下流端は、図1に示す上述した温水製造装置50に接続されている。
この混合室218内においては、純水導入管212から供給された水蒸気(純水)と被改質ガス導入管214から供給された改質される燃料ガスと改質用空気が混合されるようになっている。
また、これら純水導入管212と被改質ガス導入管214については、燃料電池モジュール200のベース部材206の下方側から排気ガス室204c内まで上方に延びた後、排気ガス室204c内で水平方向に延びて混合室218に接続されており、純水導入管212と被改質ガス導入管214を排気ガス室204c内に経由させることにより、排気ガス室204c内の排気ガスの熱を利用して改質器20に供給される前の水蒸気(純水)や改質用空気が保温され、温度低下を抑制することができるようになっている。
さらに、配管220は、排気ガス通路208を形成するハウジング202の対向する一対の前面202a及び後面202bとは異なる側面202c(図20のハウジング202の左側側面)に隣接して配置されており、配管220内の水蒸気(純水)が保温されることにより、改質器20に供給される前の水蒸気(純水)や改質用空気の温度低下を抑制することができるようになっている。
2 燃料電池モジュール
4 補機ユニット
8 密封空間
10 発電室
12 燃料電池セル集合体
14 燃料電池セルスタック
16 燃料電池セルユニット
18 燃焼室
20 改質器
22 空気用熱交換器
24 水供給源
26 純水タンク
28 水流量調整ユニット
30 燃料供給源
38 燃料流量調整ユニット
40 空気供給源
44 改質用空気流量調整ユニット
45 発電用空気流量調整ユニット
46 第1ヒータ
48 第2ヒータ
50 温水製造装置
52 制御ボックス
54 インバータ
83 点火装置
84 燃料電池セル
110 制御部
112 操作装置
114 表示装置
116 警報装置
126 電力状態検出センサ
142 発電室温度センサ
150 外気温度センサ
Claims (8)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることにより発電する固体電解質型燃料電池であって、
燃料電池モジュール内に配置された固体電解質型の燃料電池セルと、
燃料ガスを水素に改質して上記燃料電池セルに供給する改質器であって、燃料ガスと水蒸気を化学反応させることにより燃料ガスを水蒸気改質する改質反応であるSR、及び、所定の温度帯域に応じて燃料ガスと酸化剤ガスを化学反応させることにより燃料ガスを部分酸化改質する改質反応であるPOXと上記SRとを併用させることにより燃料ガスをオートサーマル改質する改質反応であるATRによって燃料ガスを改質する、上記燃料電池モジュール内に配置された上記改質器と、
上記燃料電池モジュール内の温度を検出する、上記燃料電池モジュール内に配置された温度検出手段と、
上記燃料電池モジュールの運転の起動を制御する起動制御手段と、上記燃料電池モジュールの運転の停止を制御する停止制御手段と、を備えた制御手段と、を有し、
上記起動制御手段は、上記温度検出手段により検出された温度が所定の定常温度未満のATR温度帯域内にある場合には、上記改質器を昇温させるために通常起動時のATRを実行し、上記温度検出手段により検出された温度が上記所定の定常温度以上である場合には、上記改質器を昇温させるために通常起動時のSRを実行し、
上記起動制御手段は、更に、上記燃料電池モジュールが高温状態からの停止に伴って上記停止制御手段による停止処理が実行され、上記ATR温度帯域内で運転の再起動が実行された場合には、上記温度検出手段により検出された温度が上記通常起動時のATR温度帯域内の所定温度未満である場合にはATRによる再起動制御を実行し、上記ATR温度帯域内の所定温度以上である場合には、通常起動時のATRをスキップして上記SRによる再起動制御を実行することを特徴とする固体電解質型燃料電池。 - 上記再起動制御で行われるSRは、上記通常起動時のSRよりも燃料ガスの供給量を多くするように構成されている請求項1に記載の固体電解質型燃料電池。
- 上記再起動制御で行われるSRは、上記通常起動時のSRより水の供給量を少なくするように構成されている請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池。
- 上記再起動制御で行われるSRは、上記温度検出手段により検出された温度が予め決定された所定温度以上上昇した時点で上記通常起動時のSRに移行される請求項2又は3に記載の固体電解質型燃料電池。
- 上記再起動制御は、予め決定された燃料ガスの供給量及び水の供給量を変更させることなく一定量を維持してSRによる再起動を実行する請求項1に記載の固体電解質型燃料電池。
- 更に、純水を生成して上記改質器に供給する水供給手段を有し、この水供給手段は、上記改質器に水を導入する水配管と、この水配管を保温する保温手段と、を備えている請求項1乃至5の何れか1項に記載の固体電解質型燃料電池。
- 更に、複数の燃料電池セルを備えたセル集合体の下部を支持すると共に燃料ガスと酸化剤ガスとの燃焼によって生成された排気ガスが排出される排気ガス室を形成するセル集合体支持手段を有し、上記保温手段は、上記水配管を上記排気ガス室内に経由させるように配置することにより、改質器に供給される水の温度低下を抑制するように構成されている請求項6記載の固体電解質型燃料電池。
- 更に、上記セル集合体を収容するハウジング部材を備え、このハウジング部材を形成する対向する一対の側面には上記排気ガス室に連通する排気ガス通路が配置され、他の側面には、上記水配管の通路が配置されている請求項7記載の固体電解質型燃料電池。
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