JP5565034B2 - 難燃性ポリアミド樹脂組成物及び押出成形品 - Google Patents
難燃性ポリアミド樹脂組成物及び押出成形品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5565034B2 JP5565034B2 JP2010075979A JP2010075979A JP5565034B2 JP 5565034 B2 JP5565034 B2 JP 5565034B2 JP 2010075979 A JP2010075979 A JP 2010075979A JP 2010075979 A JP2010075979 A JP 2010075979A JP 5565034 B2 JP5565034 B2 JP 5565034B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyamide resin
- polyamide
- flame retardant
- flame
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
なお、従来の難燃性ポリアミド樹脂組成物では、ポリアミド樹脂として、ポリアミド6、ポリアミド66等の汎用のポリアミド樹脂が用いられており、本発明で用いるポリアミド5Xが用いられた例はない。
更に、難燃性と共に導電性をも付与するべく、難燃剤と導電性付与剤とを配合した場合には、難燃剤配合により導電性が低下しやすい傾向にあるため、所望の導電性を付与するためには多量の導電性付与剤が必要となり、また、この導電性付与剤の多量配合により難燃性も低下してしまうため、これらの添加剤を添加することによる難燃性と導電性の両立が難しく、また、ポリアミド樹脂の特性が更に損なわれることが懸念される。
しかして、難燃剤は、この共連続構造等の2相構造を形成するポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bのうちのいずれか一方にのみ含有されるため、配合された難燃剤は、当該ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bのうちのいずれか一方の相内にのみ存在することにより、難燃剤配合相は、難燃剤含有相となる。このため、難燃性ポリアミド樹脂組成物の難燃剤配合量自体は少なくても、この相内で難燃剤が濃縮されて高い難燃性を発現する。一方で、難燃剤の配合されていない他方の相において、ポリアミド樹脂本来の優れた成形性、機械的特性が維持される。
本発明で用いるポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bとは、互いに溶解度パラメータが異なり、ポリアミド樹脂aの溶解度パラメータSPaとポリアミド樹脂bの溶解度パラメータSPbとの差の絶対値|SPa−SPb|が0.2〜3.7であることを特徴とする。
一般的に使用されているポリアミド、及び後述の実施例及び比較例で使用したポリアミド(表1中「PA」と記載する。)のモノマー構成、凝集エネルギーE(J/mol)、分子容V(cm3/mol)、溶解度パラメータSP値を表1に示す。
但し、3種類以上のポリアミド樹脂を含む組成物の場合には、下記の方法でSPaとSPbとの差を計算するものとする。
(1)樹脂種が異なっていてもSP値が同じ樹脂を2種以上含有する場合は、これら異樹脂を合算して一樹脂とみなすものとする。
(2)最も含有量の多いポリアミド樹脂と2番目に含有量の多いポリアミド樹脂の溶解度パラメータをSPa、SPbとする。
(3)含有量が同一で、SP値が異なるポリアミド樹脂が複数存在する場合で、該複数存在するポリアミド樹脂と異なる他方のポリアミド樹脂の含有量が、該複数存在するポリアミド樹脂のそれぞれの含有量よりも多い場合は、該他方のポリアミド樹脂のSP値と、該他方のポリアミド樹脂のSP値と最も近いSP値を有するポリアミド樹脂のSP値をSPa、SPbとする。
(4)含有量が同一で、SP値が異なるポリアミド樹脂が複数存在する場合で、該複数存在するポリアミド樹脂と異なる他方のポリアミド樹脂の含有量が、該複数存在するポリアミド樹脂のそれぞれの含有量よりも少ない場合は、該複数存在するポリアミド樹脂のうち、SP値の差が最も小さいポリアミド樹脂のSP値をSPa、SPbとする。
本発明で用いるポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bのうち、少なくとも一方は、ポリアミド樹脂5Xを含むことを特徴とする。
本発明において、ポリアミド5Xとは、ペンタメチレンジアミンを含むジアミンと、ジカルボン酸とを単量体成分として用いる重縮合反応により得られる重縮合体に相当する構造を有するポリアミド樹脂である。
即ち、ポリアミド5Xはγ型結晶を有する傾向にあるが、一般的に使用されているポリアミド6、ポリアミド66等はα型結晶のみを有する傾向にある。α型結晶はγ型結晶に比べて結晶サイズが大きく、難燃剤の作用や導電経路を遮断し易いが、γ型結晶はこのような不具合がないことが考えられる。
本発明に用いられるポリアミド5X以外のポリアミド樹脂としては特に制限はなく、以下に示す化合物の少なくとも1つをモノマー成分として用いる重縮合反応により得られるポリアミド樹脂が挙げられる。
即ち、ポリアミド5X以外のポリアミド樹脂を得るためのモノマー成分としては、ラクタム、ジカルボン酸、ジアミンが挙げられる。
本発明で使用するポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bの分子量は特に限定されず、目的に応じて適宜選択される。実用性の観点から、ポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bの分子量は、25℃における98%硫酸に溶解した溶液(ポリアミド樹脂a又はbの濃度:0.01g/ml)の相対粘度(ηr)として、通常1.5〜5.5、好ましくは1.6〜3.5、さらに好ましくは1.8〜3、特に好ましくは2〜2.8の範囲である。
この相対粘度が過度に低いと実用的強度が得られない傾向がある。また、相対粘度が過度に大きいと流動性が低下して成形加工性が損なわれる傾向がある。
本発明で使用するポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bの末端アミノ基濃度は特に限定されず、目的に応じて適宜選択される。実用性の観点から、ポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bの末端アミノ基濃度は16〜100μeq/g、特に20〜90μeq/g、とりわけ25〜80μeq/gであることが好ましい。末端アミノ基濃度が低過ぎると、導電性付与剤の反応性基との反応性が十分に得られず、高過ぎるとゲルが生成する恐れがあり好ましくない。
本発明で用いるポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bの少なくとも一方は、DSC(示差走査熱量測定)法による融点として測定される吸熱ピークを2つ有することが好ましく、その2つの吸熱ピークのピークトップの温度差が5〜50℃、特に10〜45℃であることが好ましい。また、吸熱ピークを2つ有する場合、それぞれの吸熱ピークのピークトップの温度は、高温側が好ましくは180〜280℃、より好ましくは200〜270℃であり、低温側が好ましくは150〜250℃、より好ましくは160〜250℃である。なお、本発明において、吸熱ピークとは、試料を一度加熱溶融させ熱履歴による結晶性への影響をなくした後、再度昇温した時に観測される吸熱ピークとする。具体的には、ポリアミド56の場合は、例えば、次の要領で求めることができる。30〜300℃まで20℃/minの速度で昇温し、300℃で3分間保持した試料を完全に溶解させた後、20℃/minの速度で30℃まで降温する。続いて、30℃で3分間保持した後、20℃/minの速度で300℃まで昇温し、昇温時に観測される吸熱ピークのピークトップの温度を求める。昇温時の最高温度は、予想される樹脂の吸熱ピークのピークトップの温度に応じて適宜調整すればよく、通常は吸熱ピークのピークトップの温度(吸熱ピークが2つ以上存在する場合は、高温側の吸熱ピークのピークトップの温度)+50℃の範囲で選択すればよい。
本発明で用いるポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bは、溶解度パラメータ差が本発明の範囲内であり、少なくとも一方がポリアミド5Xであればよく、その組み合わせには特に制限はないが、その組み合わせ例としては、ポリアミド56とポリアミド6、ポリアミド510、ポリアミド59、ポリアミド6/66、又はポリアミド6I/6Tとの組み合わせ、ポリアミド510とポリアミド56/6との組み合わせ等が挙げられるが、導電性が良好であることより、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bのいずれか一方がポリアミド510で、他方がポリアミド56/6であることが好ましい。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bのいずれか一方の少なくとも一部が、予め難燃剤を含有する組成物として配合されていることを特徴とする。
(1)メラミンとリン酸との反応生成物
(2)フォスフィン酸塩類
(3)ホスファゼン化合物
等を挙げることができる。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物においては、必要に応じて導電性付与剤を配合してもよい。この場合、導電性付与剤は、ポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bのうち、予め難燃剤を配合しない方のポリアミド樹脂に予め含有させた組成物として配合することが好ましい。これにより、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物では、ポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bで形成される2相構造の一方の相に難燃剤が含有され、他方の相に導電性付与剤が含有されたものとなり、それぞれの相内で難燃剤及び導電性付与剤が高濃縮されて存在することにより、良好な難燃性と導電性が発現される。
導電性カーボンブラックとしては、ASTM D2414に準拠して測定されるジブチルフタレー卜(DBP)吸油量が、30ml/100g以上であり、より好ましくは100ml/100g以上である導電性カーボンブラックが挙げられる。
好ましい導電性カーボンブラックとしては、アセチレンガスを熱分解して得られるアセチレンブラック、原油を原料としファーネス式不完全燃焼によって製造されるファーネスブラックやケッチェンブラック等が挙げられる。
これらの導電性カーボンブラックは、ペイント等に着色目的で加える顔料用カーボンブラックとは相違し、通常、微細な粒子が連なった形態を有している。
中空炭素フィブリルとしては、ASTM D2414に準拠して測定されるジブチルフタレー卜(DBP)吸油量が、100ml/100g以上であり、より好ましくは200ml/100g以上である中空炭素フィブリルが挙げられる。
ここで、本発明で使用する中空炭素フィブリルとしては、規則的に炭素原子が配列した本質的に連続的な多層からなる外側領域と、内部中空領域とを有し、外側領域の多層各層と中空領域とが実質的に同心に配置され、本質的に円筒状のフィブリルが挙げられる。
さらに、上記外側領域の規則的に配列した炭素原子が黒鉛状であり、上記中空領域の直径が2nm〜20nmの範囲のものが好ましい。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、各種の添加剤や他の重合体が配合される。
添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、離型剤、滑剤、顔料、染料、結晶核剤、可塑剤、帯電防止剤、充填剤、強化材等が挙げられる。
耐候剤としては、レゾルシノール系化合物、サリシレート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダードアミン系化合物等が挙げられる。
離型剤又は滑剤としては、脂肪族アルコール、脂肪族アミド、脂肪族ビスアミド、ビス尿素化合物、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
顔料としては、フタロシアニン、カーボンブラック等が挙げられる。
染料としては、ニグロシン、アニリンブラック等が挙げられる。
結晶核剤としては、タルク、シリカ、カオリン、クレー等が挙げられる。
可塑剤としては、p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等が挙げられる。
強化材としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維、窒化硼素、チタン酸カリウム、硼酸アルミニウム等が挙げられる。
他の重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリスチレン等が挙げられる。
なお、上記のその他の添加剤やその他の重合体は、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物に用いるポリアミド樹脂の重縮合工程から、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造工程、更には、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物の成形工程のうちの任意の段階で添加量、添加工程等を適宜選択して、添加すればよい。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物において、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bとの配合割合には特に制限はなく、いずれのポリアミド樹脂に難燃剤を配合するか、或いは、どの程度の難燃性が必要とされるか、更には、導電性付与剤の配合の有無や要求される導電性の程度などにより異なるが、その適切な溶解度パラメータ差で良好な2相構造、好ましくは共連続構造を形成するために、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bとの配合重量比は、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bとの合計を100重量部とした場合において、ポリアミド樹脂a5〜95重量部、ポリアミド樹脂b95〜5重量部、特にポリアミド樹脂a7〜93重量部、ポリアミド樹脂b93〜7重量部、とりわけポリアミド樹脂a9〜91重量部、ポリアミド樹脂b91〜9重量部とすることが好ましい。
難燃剤の配合量が少な過ぎると十分な難燃性を得ることができず、多過ぎると成形性、機械的特性等のポリアミド樹脂本来の特性が損なわれる。特に、本発明では、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bのいずれか一方にのみ難燃剤を配合することで、難燃剤の少量配合で優れた難燃性を得るものであり、難燃剤の多量配合は本発明の目的に反するものである。
導電性付与剤の配合量が少な過ぎると十分な導電性を得ることができず、多過ぎると成形性、機械的特性等のポリアミド樹脂本来の特性が損なわれる。特に、本発明では、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bのうち、難燃剤を配合しない他方にのみ導電性付与剤を配合することで、導電性付与剤の少量配合で優れた導電性を得るものであり、導電性付与剤の多量配合は本発明の目的に反するものである。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物を製造するには、まず、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bとのいずれか一方の少なくとも一部に難燃剤を予め含有させた組成物(以下、この組成物を「難燃性マスターバッチ」と称す。)を製造する。この難燃性マスターバッチは具体的には、ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bとのいずれか一方の少なくとも一部に難燃剤と必要に応じて配合されるその他の添加剤や重合体を添加して溶融混練することにより製造される。
また、難燃剤は、ポリアミド樹脂a又はポリアミド樹脂bの全量と混合してもよく、その一部と混合してもよいが、溶融混練時の安定性と難燃性に優れている点で、得られる難燃性マスターバッチの難燃剤含有量が10〜50重量%、特に15〜40重量%となるように調整することが好ましい。
また、この溶融混練条件は、一般的なポリアミド樹脂を溶融混練する場合の条件でよく、例えば、使用するポリアミド樹脂の融点(DSC法で測定される吸熱ピークのピークトップ温度。この吸熱ピークが2つある場合はそのうち、温度の高い方の吸熱ピークのピークトップ温度)より5〜50℃程度高い温度設定で溶融混練することが好ましい。
・難燃性マスターバッチのみを用いる場合は、難燃性マスターバッチと難燃性マスターバッチの製造に用いなかった方のポリアミド樹脂と、難燃性マスターバッチの製造に用いたポリアミド樹脂の残部がある場合はその残部と、更に必要に応じて添加される添加剤や他の重合体を公知の混合手段で混合する。
・難燃性マスターバッチと導電性マスターバッチとを用いる場合は、難燃性マスターバッチと導電性マスターバッチと、難燃性マスターバッチ及び/又は導電性マスターバッチの製造に用いたポリアミド樹脂の残部がある場合はその残部と、更に必要に応じて添加される添加剤や他の重合体を公知の混合手段で混合する。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物は、前述した比較的少ない難燃剤配合量でJIS K−7201に準拠して測定した臨界酸素指数(LOI)が26以上であり、かつUL−94規格VTM試験でVTM−0を満足する優れた難燃性を発現する。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物のうち、更に導電性付与剤を配合したものは、前述した比較的少ない導電性付与剤配合量で、体積固有抵抗値が1×108Ω・cm以下、好ましくは1×105Ω・cm以下の優れた導電性を発現する。
次に、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物を用いる押出成形品について説明する。本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物は、公知の押出成形方法により、押出成形品を製造することができる。
これらの中でも、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物を用いて得られる押出成形品は、高い難燃性、更には、導電性や帯電防止性が必要な部品や部材に好適である。
(1)ポリアミド樹脂の相対粘度(ηr)
ポリアミド樹脂の相対粘度(ηr)は、ポリアミド樹脂を98%硫酸に溶解した溶液(濃度:0.01g/ml)を調製し、25℃で、オストワルド式粘度計を使用して測定した。
ポリアミド樹脂の吸熱ピーク温度は、示差走査熱量測定(DSC)法により、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製「Diamond DSC」)を使用して、窒素雰囲気下にて測定した。ポリアミド樹脂試料約5mgを予想される吸熱ピークのピークトップの温度(吸熱ピークが2つ存在する場合は、高温側の吸熱ピークのピークトップの温度)よりも50℃高い温度まで、20℃/分の速度で昇温し、3分間保持し試料を完全に融解させた後、降温速度20℃/分で30℃まで降温した。続いて、30℃で3分間保持した後、昇温速度20℃/分で昇温したときに観測される吸熱ピークのピークトップの温度を測定した。
下記記載の押出成形により得られたフィルムをカッターを用いて100mm×100mmに切り出し、その両端に銀ペーストを塗布後、23℃で30分間、風乾したものを試験片とした。
測定は、銀ペーストを塗布した両端面の間の抵抗を測定し、体積抵抗率を算出し、これを体積固有抵抗値とした。
尚、測定器は、株式会社三菱化学アナリテック製「ロレスタEP」及び株式会社三菱化学アナリテック製「ハイレスタUP」を使用した。体積抵抗値が106Ω・cm以下の場合は「ロレスタEP」を用い、それを超える時は「ハイレスタUP」を用いた。プローブはESP型を使用した。
「ハイレスタUP」はリング法を用い、500Vで1分間チャージを行い、測定開始から1分後の値を採用した。体積固有抵抗値が低いほど導電性が優れている。
下記記載の押出成形により得られたフィルムを用い、UL94規格の薄手材料(フィルム/シート)の垂直燃焼試験(VTM試験)を実施した。
尚、当該試験結果は難燃性が優れている順にVTM−0、VTM−1、VTM−2と評価した。
下記記載の押出成形により得られたフィルムを用い、東洋精機製作所製「OXYGEN INDEXER」にて、JIS K−7201に準拠して測定した。
下記記載の押出成形において、製膜性を下記基準で評価した。
○:10分間以上安定連続製膜可能
×:10分間以上安定連続製膜不可
ε−カプロラクタム、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサメチレンジアミン・アジピン酸塩(AH塩)、12−アミノドデカン酸、ヘキサメチレンジアミンは、いずれも以下の市販品を使用した。
ε−カプロラクタム:三菱化学株式会社製
アジピン酸:旭化成ケミカルズ株式会社製
アゼライン酸:cognis社製
セバシン酸:小倉合成株式会社製
AH塩:Rhodia社製
12−アミノドデカン酸:宇部興産株式会社製
ヘキサメチレンジアミン:旭化成ケミカルズ株式会社製
以下の操作により、ペンタメチレンジアミンを調製した。
cadA増幅株を用い、リジン・アジピン酸塩を原料とし、以下の方法でカダベリン・アジピン酸塩水溶液調製した。
培養開始6時間後、この培養液全量を、3m3の2×LB培地が入った5m3容培養タンクに接種して更に培養を行った。5m3容培養タンクでの培養条件は、通気量0.5vvm、35℃であった。撹拌回転数は溶存酸素濃度が十分高い値になるように60rpm〜100rpmの範囲で調節した。培養4時間目に、滅菌したIPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を終濃度で0.5mMになるように添加し、その後14時間培養を継続した。
JM109/pCAD1の菌体をOD660が0.5になるように添加して反応を開始した。
また、リジン濃度318g/Lの基質濃厚溶液(600L)を開始から約130L/hで連続的にフィードし、約4.5時間で全量を添加した。さらに反応を継続して計22時間反応させた。
反応後の溶液(約4m3)は、菌体の不活化処理(80℃、30min)を実施したのち、分子量13,000以上をカットするUF膜モジュールACP−3053(旭化成工業株式会社製)を通して高分子量体の不純物除去を行った。
UF処理による回収率は99.3%であった。以上のようにして、ほぼカダベリンとアジピン酸をほぼ等モル含むペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液を取得した。
直径700mmの活性炭塔に三菱化学カルゴン株式会社製活性炭「MM−11」(105kg、約440L)を仕込み、2日間脱塩水を通水した。次に、上記のペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液(約4m3)を1.32m3/hの速度で通液し、最後に500Lの脱塩水を通水した。初期460Lをパージした後、活性炭処理したペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液を採取した。
活性炭処理前はペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液4076.5kg、含有するペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩603.9kgであった。活性炭処理後はペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液5029kg、含有するペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩603.7kgであった。
濃縮液の重量は918.4kg、ペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩濃度は63.5重量%であった。
を得た。
次いで、予め窒素置換した1m3のステンレス製容器に、脱塩水(100kg)と、含水率が約15重量%のペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩(250kg)とを仕込み、撹拌して溶解させた。
次に、この溶解液中に25重量%の水酸化ナトリウム水溶液(273.8kg)を仕込み、中和した(即ち、ペンタメチレンジアミンを脱塩して遊離アミンとした)。溶解液中に水酸化ナトリウム水溶液を仕込む際は、溶解液の内温が70℃を超えないように調整した。
中和処理を行った溶解液を、内温50℃、減圧度50Torrの条件で水を留去し、次いで、内温80℃、減圧度20Torrの条件でペンタメチレンジアミンを蒸留した。得られたペンタメチレンジアミンを内温80℃、減圧度20Torrの条件で再度蒸留を行い、ナトリウム含有率が約2ppmのペンタメチレンジアミンを得た。
(1)ポリアミド6
ε−カプロラクタム50kg、脱塩水1.5kg、及び亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48gを容器に入れ、窒素置換した後に100℃にて溶解した。この原料水溶液をオートクレーブに移送し、ジャケット温度を280℃に設定して加熱を開始した。内容物を270℃迄昇温した後、オートクレーブの圧力を徐々に放圧し、更に減圧して所定の撹拌動力に到達した時点で重縮合反応を終了した。反応終了後、窒素にて復圧し、内容物をストランド状に冷却水槽へ導入後、回転式カッターでペレット化した。得られたペレットに対し、得られたペレットの1.5倍量の沸騰水を使用して未反応のモノマー、オリゴマーを抽出除去した。未反応物を除去したペレットは120℃、1torr(0.13kPa)の条件で、水分量が0.1重量%以下となる迄乾燥を行い、ポリアミド6を得た。
ポリアミド6の相対粘度(ηr)は2.8、吸熱ピーク温度は224℃であった。
12−アミノドデカン酸50kgと亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48gをオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内の窒素置換を行った。その後、ジャケット温度を230℃に設定して加熱を開始した。内容物を220℃迄昇温した後、オートクレーブ内の圧力を徐々に放圧し、更に減圧して所定の撹拌動力に到達した時点で反応終了とした。反応終了後に窒素にて復圧し、内容物をストランド状に冷却水槽へ導入した後、回転式カッターでペレット化した。得られたペレットは、120℃、1torr(0.13kPa)の条件で、水分量が0.1重量%以下となる迄乾燥し、ポリアミド12を得た。
ポリアミド12の相対粘度(ηr)は2.8、吸熱ピーク温度は182℃であった。
濃度50重量%、数量100kgのペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液となるように、ペンタメチレンジアミン、アジピン酸、及び脱塩水を容器に入れ、さらに亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48gを容器に入れ、窒素雰囲気下で混合物を溶解させ、原料水溶液を得た。プランジャーポンプにて予め窒素置換したオートクレーブに、上記の原料水溶液を移送した。ジャケット温度を280℃に、オートクレーブの圧力を1.47MPaにそれぞれ調節し、内容物を270℃に昇温した。次に、オートクレーブ内の圧力を徐々に放圧した後、更に減圧して所定の撹拌動力に到達した時点で重縮合反応を終了した。反応終了後に窒素にて復圧し、内容物をストランド状に冷却水槽へ導入した後、回転式カッターでペレット化した。得られたペレットは、120℃、1torr(0.13kPa)の条件で、水分量が0.1重量%以下となる迄乾燥し、ポリアミド56を得た。
ポリアミド56の相対粘度(ηr)は2.8、吸熱ピーク温度は232℃と255℃であった。
濃度50重量%、数量100kgのペンタメチレンジアミン・アゼライン酸塩水溶液となるように、ペンタメチレンジアミン、アゼライン酸、及び脱塩水を容器に入れ、さらに亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48gを容器に入れ、窒素雰囲気下で混合物を溶解させ、原料水溶液を得た。以降は(3)ポリアミド56の製造と同様にして、ポリアミド59を得た。
ポリアミド59の相対粘度(ηr)は2.8、吸熱ピーク温度は190℃と210℃であった。
濃度50重量%、数量100kgのペンタメチレンジアミン・セバシン酸塩水溶液となるように、ペンタメチレンジアミン、セバシン酸、及び脱塩水を容器に入れ、さらに亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48gを容器に入れ、窒素雰囲気下で混合物を溶解させ、原料水溶液を得た。以降は(3)ポリアミド56の製造と同様にして、ポリアミド510を得た。
ポリアミド510の相対粘度(ηr)は2.8、吸熱ピーク温度は176℃と219℃であった。
ε−カプロラクタム40kgを容器に入れ、窒素置換した後に100℃にて溶解した。
この原料水溶液を第1のオートクレーブに移送し、ジャケット温度を270℃に設定して加熱を開始した。
濃度50重量%、数量20kgのヘキサメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液、及び亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48gを第2のオートクレーブに入れ、窒素置換した後に昇温を開始した。内容物の温度と圧力が、150℃、0.15MPaに到達するまでヘキサメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液の濃縮を行った。
第1のオートクレーブの内温が245℃に到達した時点で、第2のオートクレーブのヘキサメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液を第1のオートクレーブに移送した。ジャケット温度を250℃に、オートクレーブの圧力を0.20MPaにそれぞれ調節し、内容物を240℃に昇温した。次に、オートクレーブの圧力を徐々に放圧した後、更に減圧して所定の撹拌動力に到達した時点で重縮合反応を終了した。
反応終了後、窒素にて復圧し、内容物をストランド状に冷却水槽へ導入後、回転式カッターでペレット化した。得られたペレットに対し、得られたペレットの1.5倍量の沸騰水を使用して未反応のモノマー、オリゴマーを抽出除去した。未反応物を除去したペレットは120℃、1torr(0.13kPa)の条件で、水分量が0.1重量%以下となる迄乾燥を行い、ポリアミド6/66(6/66仕込み重量比=80/20)を得た。
ポリアミド6/66の相対粘度(ηr)は2.8、吸熱ピーク温度は191℃であった。
濃度50重量%、数量100kgのヘキサメチレンジアミン・セバシン酸塩水溶液となるように、ヘキサメチレンジアミン、セバシン酸、及び脱塩水を容器に入れ、さらに亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48gを容器に入れ、窒素雰囲気下で混合物を溶解させ、原料水溶液を得た。プランジャーポンプにて予め窒素置換したオートクレーブに、上記の原料水溶液を移送した。ジャケット温度を280℃に、オートクレーブの圧力を1.47MPaにそれぞれ調節し、内容物を270℃に昇温した。次に、オートクレーブ内の圧力を徐々に放圧した後、更に減圧して所定の撹拌動力に到達した時点で重縮合反応を終了した。反応終了後に窒素にて復圧し、内容物をストランド状に冷却水槽へ導入した後、回転式カッターでペレット化した。得られたペレットは、120℃、1torr(0.13kPa)の条件で、水分量が0.1重量%以下となる迄乾燥し、ポリアミド610を得た。
ポリアミド610の相対粘度(ηr)は2.8、吸熱ピーク温度は222℃であった。
濃度50重量%、数量80kgのペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩水溶液となるように、ペンタメチレンジアミン、アジピン酸、及び脱塩水を容器に入れ、さらにε−カプロラクタム10kg、亜リン酸水素2ナトリウム5水和物3.48g、及びペンタメチレンジアミン135gを容器に入れ、窒素雰囲気下で混合物を溶解させ原料水溶液を得た。プランジャーポンプにて予め窒素置換したオートクレーブに、上記の原料水溶液を移送した。ジャケット温度を280℃に、オートクレーブの圧力を1.47MPaにそれぞれ調節し、内容物を270℃に昇温した。次に、オートクレーブ内の圧力を徐々に放圧した後、更に減圧して所定の撹拌動力に到達した時点で重縮合反応を終了した。反応終了後に窒素にて復圧し、内容物をストランド状に冷却水槽へ導入した後、回転式カッターでペレット化した。
得られたペレットに対し、得られたペレットの1.5倍量の沸騰水を使用して未反応のモノマー、オリゴマーを抽出除去した。未反応物を除去したペレットは120℃、1torr(0.13kPa)の条件で、水分量が0.1重量%以下となる迄乾燥を行い、ポリアミド56/6(56/6仕込み重量比=80/20)を得た。
ポリアミド56/6の相対粘度(ηr)は3.5、吸熱ピーク温度は181℃と216℃であった。
<難燃剤>
難燃剤としては、ジエチルホスフィン酸アルミニウム塩(クラリアント社製「OP1240」)用いた。
中空炭素フィブリルとしては、DBP吸油量256ml/100gの三菱化学(株)製カーボンナノチューブ「MC−4」を用いた。
導電性カーボンブラックとしては、DBP吸油量495ml/100gのライオン製ケッチェンブラック「EC600JD」を用いた。
二軸押出機(日本製鋼所製「TEX−30α」)を用い、表2〜4に示すポリアミド樹脂と上記難燃剤とをシリンダ設定温度265℃、スクリュー回転数250rpm、吐出量20kg/時間で溶融混練して難燃剤含有量30重量%の難燃性マスターバッチを製造した。
二軸押出機(日本製鋼所製「TEX−30α」)を用い、表2〜4に示すポリアミド樹脂と導電性付与剤とをシリンダ設定温度265℃、スクリュー回転数250rpm、吐出量20kg/時間で溶融混練して、中空炭素フィブリル含有量12重量%又は導電性カーボンブラック含有量60重量%の導電性マスターバッチを製造した。
<実施例1〜11,13〜32、比較例1〜14>
表2〜4に示す難燃性マスターバッチとポリアミドペレット又は難燃性マスターバッチと導電性マスターバッチ、或いは難燃性マスターバッチ及び導電性マスターバッチとポリアミドペレットを、表2〜4に示す配合で、回転式タンブラーを用いてドライブレンドした。該ブレンド物を120℃の減圧乾燥機で8時間乾燥後、先端に600mm幅のTダイを装着した直径40mm単軸押出機で、シリンダ温度270℃で押出し、ダイス温度275℃、ロール温度60℃で、厚み50μmのフラットフィルムに押出成形した。
表2に示す難燃性マスターバッチとポリアミドペレットとを表2に示す配合で、二軸押出機(日本製鋼所製TEX−30α)を用いてシリンダ温度265℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量20kg/時間で溶融混練して混練物とした。該混練物を120℃の減圧乾燥機で8時間乾燥後、先端に600mm幅のTダイを装着した直径40mm単軸押出機で、シリンダ温度270℃で押出し、ダイス温度275℃、ロール温度60℃で、厚み50μmのフラットフィルムに押出成形した。
なお、表5〜7には、用いた2種類のポリアミド樹脂の溶解度パラメータ差の絶対値|SPa−SPb|と、得られた難燃性ポリアミド樹脂組成物の各成分含有量を併記した。
Claims (13)
- ポリアミド樹脂aと、該ポリアミド樹脂aとは異なる溶解度パラメータを有するポリアミド樹脂bとを含むポリアミド樹脂組成物であって、
該ポリアミド樹脂a及び/又はポリアミド樹脂bが、ポリアミド56、ポリアミド59、ポリアミド510及びポリアミド56/6よりなる群から選ばれる少なくとも一種のポリアミド樹脂(以下、このポリアミド樹脂を「ポリアミド5X」と称す。)を含み、
ポリアミド樹脂aとポリアミド樹脂bとの合計を100重量部とした場合において、ポリアミド5Xが9重量部以上であり、
該ポリアミド樹脂aの溶解度パラメータSPaと、該ポリアミド樹脂bの溶解度パラメータSPbとの差の絶対値が0.65〜2.33の範囲であり、
ポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bの相対粘度(ηr)が1.5〜5.5であり、
該ポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bのいずれか一方の少なくとも一部は、予め難燃剤を含有する組成物として配合されていることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。 - 請求項1において、JIS K−7201に準拠して測定した臨界酸素指数(LOI)が26以上であり、かつUL−94規格VTM試験での難燃性がVTM−0を満足することを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1又は2において、予め難燃剤を含有させない前記ポリアミド樹脂a及びポリアミド樹脂bのいずれか他方の少なくとも一部は、予め導電性付与剤を含有する組成物として配合されていることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項3において、体積固有抵抗値が1×108Ω・cm以下であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記難燃剤が、フォスフィン酸塩類から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項3ないし5のいずれか1項において、前記導電性付与剤が、導電性カーボンブラック及び中空炭素フィブリルから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項3ないし6のいずれか1項において、前記ポリアミド樹脂a5〜95重量部と前記ポリアミド樹脂b95〜5重量部との合計100重量部に対して、前記難燃剤10〜40重量部と、前記導電性付与剤0.05〜50重量部とを含むことを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記ポリアミド樹脂a及び/又はポリアミド樹脂bが、ポリアミド56、ポリアミド59、ポリアミド510及び56/6からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項8において、前記ポリアミド樹脂aがポリアミド510及びポリアミド56/6のいずれか一方であり、前記ポリアミド樹脂bがポリアミド510及びポリアミド56/6のいずれか他方であることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1ないし9のいずれか1項において、前記ポリアミド樹脂a及び/又はポリアミド樹脂bは、DSC法による測定で2つの吸熱ピークを有することを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項10において、前記2つの吸熱ピークのピークトップ温度差が5〜50℃であることを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物を厚み5〜200μmのシート状に押出成形してなる押出成形品。
- 請求項12に記載の押出成形品よりなる建築ないし設備メンテナンス用養生シート。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010075979A JP5565034B2 (ja) | 2010-03-29 | 2010-03-29 | 難燃性ポリアミド樹脂組成物及び押出成形品 |
PCT/JP2010/055976 WO2010122886A1 (ja) | 2009-04-20 | 2010-03-31 | 導電性熱可塑性樹脂組成物、導電性ポリアミド樹脂組成物及び導電性ポリアミドフィルム |
CN201080017011.0A CN102395626B (zh) | 2009-04-20 | 2010-03-31 | 导电性热塑性树脂组合物、导电性聚酰胺树脂组合物和导电性聚酰胺膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010075979A JP5565034B2 (ja) | 2010-03-29 | 2010-03-29 | 難燃性ポリアミド樹脂組成物及び押出成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011207978A JP2011207978A (ja) | 2011-10-20 |
JP5565034B2 true JP5565034B2 (ja) | 2014-08-06 |
Family
ID=44939374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010075979A Active JP5565034B2 (ja) | 2009-04-20 | 2010-03-29 | 難燃性ポリアミド樹脂組成物及び押出成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5565034B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3020746B1 (de) * | 2014-11-11 | 2020-08-26 | Ems-Patent Ag | Polyamidformmasse, hieraus hergestellter formkörper sowie verwendungszwecke |
US10174195B2 (en) | 2015-03-27 | 2019-01-08 | Umg Abs, Ltd. | Reinforced thermoplastic resin composition and molded article |
KR20170020134A (ko) * | 2015-08-13 | 2017-02-22 | 에스케이케미칼주식회사 | 고분자 수지 조성물 및 이의 성형품 |
JP6615812B2 (ja) * | 2017-03-22 | 2019-12-04 | 大日精化工業株式会社 | 難燃性樹脂組成物、及び難燃性繊維 |
CN110903642B (zh) * | 2018-09-18 | 2022-03-18 | 上海凯赛生物技术股份有限公司 | 一种无卤阻燃树脂及其制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4161579B2 (ja) * | 2001-07-31 | 2008-10-08 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびその製造方法 |
US7022776B2 (en) * | 2001-11-07 | 2006-04-04 | General Electric | Conductive polyphenylene ether-polyamide composition, method of manufacture thereof, and article derived therefrom |
JP2004182866A (ja) * | 2002-12-03 | 2004-07-02 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 導電性ポリアミド樹脂組成物 |
JP2004269549A (ja) * | 2003-03-05 | 2004-09-30 | Toray Ind Inc | ポリペンタメチレンアジパミド樹脂組成物 |
CN101679744B (zh) * | 2007-06-04 | 2013-09-25 | 旭化成化学株式会社 | 聚酰胺-聚苯醚树脂组合物和膜 |
-
2010
- 2010-03-29 JP JP2010075979A patent/JP5565034B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011207978A (ja) | 2011-10-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6606656B2 (ja) | リン含有難燃剤 | |
TWI565791B (zh) | 焦膦酸的鹽作為阻燃劑 | |
JP4993425B2 (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物 | |
WO2008068898A1 (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物および成形品 | |
JP5676560B2 (ja) | 改善されたハロゲンを含まない難燃性ポリアミド組成物 | |
JP5026591B2 (ja) | 難燃化熱可塑性組成物 | |
JP2007507595A (ja) | 耐燃焼性芳香族ポリアミド樹脂組成物、およびそれから形成された物品 | |
JP5565034B2 (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物及び押出成形品 | |
JP2015522094A (ja) | ハロゲンフリー難燃性ポリアミド組成物 | |
EP2297236A1 (en) | Flame resistant semiaromatic polyamide resin composition including zinc stannate, and articles therefrom | |
JP2011148922A (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品 | |
US20150141556A1 (en) | Phosphorus containing flame retardants | |
KR20200041907A (ko) | 난연성 폴리아미드 조성물 및 이의 용도 | |
CA2911457C (en) | Phosphorus containing flame retardants | |
CN104250440A (zh) | 阻燃的聚合物组合物 | |
TW201920468A (zh) | 具有高抗熱變形性之阻燃性聚醯胺組成物及其用途 | |
DE102015209451A1 (de) | Flammgeschützte Polyamide | |
CN114364729A (zh) | 阻燃剂组合物,包含它的聚合物模塑组合物及其用途 | |
US20220081536A1 (en) | Method For Preparing Readily Processable, Thermally-Stable, Phosphorus-Containing Flame Retardant Material | |
JP6334150B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびその成形品 | |
JP5299051B2 (ja) | 導電性ポリアミド樹脂組成物、導電性ポリアミド樹脂組成物の製造方法、射出成形品及び押出成形品 | |
KR20230025702A (ko) | 열가소성 물질과 함께 사용하기 위한 조합된 난연제 및 안정제 | |
JP2011207981A (ja) | 電磁波シールド性ポリアミド樹脂組成物及びその成形品 | |
JP5978772B2 (ja) | 環式ポリアリーレンスルフィド組成物 | |
WO2016008074A1 (zh) | 无卤阻燃高温尼龙 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121112 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140311 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140520 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140602 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5565034 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |