JP5562492B2 - リグノセルロース材を酵素と混合する方法および装置 - Google Patents

リグノセルロース材を酵素と混合する方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5562492B2
JP5562492B2 JP2013540102A JP2013540102A JP5562492B2 JP 5562492 B2 JP5562492 B2 JP 5562492B2 JP 2013540102 A JP2013540102 A JP 2013540102A JP 2013540102 A JP2013540102 A JP 2013540102A JP 5562492 B2 JP5562492 B2 JP 5562492B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slurry
conveyor
reactor
mixing
enzyme
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013540102A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013542746A (ja
Inventor
ロメロ ロドルホ
ストロムベルグ バーティル
Original Assignee
アンドリッツ インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=45094292&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5562492(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by アンドリッツ インコーポレーテッド filed Critical アンドリッツ インコーポレーテッド
Publication of JP2013542746A publication Critical patent/JP2013542746A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5562492B2 publication Critical patent/JP5562492B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/14Preparation of compounds containing saccharide radicals produced by the action of a carbohydrase (EC 3.2.x), e.g. by alpha-amylase, e.g. by cellulase, hemicellulase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M1/00Apparatus for enzymology or microbiology
    • C12M1/02Apparatus for enzymology or microbiology with agitation means; with heat exchange means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M21/00Bioreactors or fermenters specially adapted for specific uses
    • C12M21/18Apparatus specially designed for the use of free, immobilized or carrier-bound enzymes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M45/00Means for pre-treatment of biological substances
    • C12M45/02Means for pre-treatment of biological substances by mechanical forces; Stirring; Trituration; Comminuting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M45/00Means for pre-treatment of biological substances
    • C12M45/09Means for pre-treatment of biological substances by enzymatic treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M45/00Means for pre-treatment of biological substances
    • C12M45/20Heating; Cooling
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/02Monosaccharides
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Description

関連出願
本願は、2010年11月21日に提出された米国特許出願第61/415,849号および2010年11月21日に提出された米国特許出願第61/415,847号の優先権の利益を主張するものであり、両出願の全体が参照として一体化されている。
発明の背景
本発明は、一般にリグノセルロース材の単量体状糖類への酵素的変換の分野に関し、特に前処理されたリグノセルロース材の液化段階の間に酵素の能力を最大化することに関する。
前処理されたリグノセルロース材の酵素的加水分解は多くの解決すべき課題を有する。これらの課題は、酵素自身と前処理されたリグノセルロース材およびその誘導体の生化学的複合体との相互作用から、液体/繊維、単量体/低重合体(オリゴマー)の混合物(スラリーと総称する)の物理的特徴およびその流動学的特性までにわたる。
酵素的加水分解を完遂するための従来の反応器は、酵素をスラリーに混ぜ込むために高価で強力な回転子を有する大規模なバッチ式タンクを必要とした。リグノセルロース材の酵素的液化は、大規模なバッチ式タンクで数時間の混合が必要である。混合プロセスは、リグノセルロース材を一般に固体の組成から液化したスラリーに変換することによって、リグノセルロース材の粘度を減少させる。前処理されたリグノセルロース材は、典型的には、混合して、泥状のコンシステンシーを有するように加工を開始する。
リグノセルロース材は前処理され、単量体状糖類への酵素的変換に供される。リグノセルロース材に加えられる酵素は、リグノセルロース材に対して典型的には比較的低い濃度を有する。リグノセルロース材と酵素の混合物は、混合・前処理反応器システムに入るときに、高い粘度となる傾向にある。混合物が高い粘度を有するので、混合物を混合するのに必要とされるトルクを減少させるために比較的小さい反応槽の使用が動機づけられていた。このようなシステムは、典型的には、一つまたはそれ以上の加水分解反応槽を備えている。
リグノセルロース材の酵素的液化のための、従来の混合・前処理反応システムの混合槽は、連続モードよりもむしろバッチモードで慣例的に操作されてきた。混合のためのバッチモードは、いくつかのより小さい混合槽が単一のより大きい下流の槽、例えば蒸解槽またはその他の反応槽に供給するような状況により適していることが多い。
液化した材料の再循環によって、流入する前処理されたリグノセルロース材を希釈することが、粘度を減少させ、混合を改善するために提案されている。再循環は、槽における所望の保持時間を達成するために追加の混合体積が必要とされる点で不利である。槽を満たし、空にするために時間を要するので、バッチ処理はシステムに体積を付加することになる。
高粘度リグノセルロース材を酵素と混合することが可能な大規模な混合槽が長い間必要とされていた。このような槽は、リグノセルロース材が連続的に槽に流入、流通、流出する連続流の槽である。大規模な槽は、リグノセルロース材と酵素を混合するための効率的で高いフローキャパシティーを提供する。
本発明は、1種またはそれ以上の酵素を所望により溶液の形で粘稠なスラリーに添加して、スラリーの粘度を急速に減少させることを含む。粘度の減少によって、スラリーは固体または濃厚な泥状のコンシステンシーよりも液体により近い特性を有するようになる。例えば、リグノセルロース材への酵素の添加は、酵素的加水分解反応を引き起こし、リグノセルロース材の粘度を液体に近いコンシステンシーに減少させ、単量体状糖(類)を生成する。
本発明によれば、
リグノセルロース材を含むスラリーを生成するために水蒸気爆発反応を行う工程;
スラリーの平均pHが約4.5〜6.5であり、スラリーの平均温度がセ氏約45〜55度(C)であり、スラリーが約10〜35%のコンシステンシー(スラリー総重量に対する不溶性粒子重量のwt%)を有するまで、スラリーを第1コンベアでアルカリベース材料および水と混合する工程;
スラリーを第2コンベアに搬送する工程;
酵素溶液の第1部分を第2コンベア内のスラリーに、第2コンベア内の1ヶ所以上の位置から添加する工程;
容積型ポンプ(positive displacement pump)を介してスラリーを混合器に搬送する工程;
混合器で約400〜4000rpmのスピードで、約0.05〜200秒間スラリーを混合し、その間に酵素溶液の第2部分をスラリーに添加する工程;
スラリーを円錐形の槽である第1反応器に搬送し、リグノセルロース材をより高い粘度からより低い粘度に遷移させ、実質的に液状の材料を生成する工程を含み;および
実質的に液状の材料をさらなる液化および酵素的加水分解のために第2反応器に搬送する工程;
を含み、
前記スラリーの温度を酵素溶液の第1部分の添加の直前から処理の全期間において約45〜55度に保つことを特徴とする方法が提供された。
図1は、リグノセルロース材を、酵素的加水分解反応において、1種またはそれ以上の酵素もしくは酵素含有溶液と混合して、単量体状糖類またはその他の有用な副生成物を製造するための全体のプロセスのフローダイヤグラムである。
図2は、上部円錐形部分および任意の下部円筒形部分を有する反応器の概略図である。
図3は、糖化中のスラリーの粘度変化および液化中の酵素的収率の変化を示したグラフである。
図4は、糖化中の流動学的特性を示したグラフである。
図5も、糖化中の流動学的特性を示したグラフである。
図6は、糖化中の流動学的特性をさらに示したグラフである。
図7は、本発明のある実施例の工程を詳細に示すフローチャートである。
発明の詳細な説明
本明細書に開示される発明は、木材、パルプ、繊維などから、エタノールガスを含む燃料の製造のような他の用途に使用される単純な化合物を誘導、製造または抽出するためのプロセスにおいて使用される。その他の態様において、本発明は、セルロース含有材を搬送するのを促進するために、粘性があるセルロース含有材の粘度を減少させて、セルロース含有材の他のプロセスへの搬送を促進するために適用される。さらに、本発明は、セルロース含有材、例えばリグノセルロース材からある種の化合物の単量体を抽出するために実施されてもよい。加えて、本発明は、前処理されたリグノセルロース材を酵素的に加水分解して単量体状糖類を製造するために適用されてもよい。
リグノセルロース材の酵素的加水分解は課題が多く、この課題とは、特に、酵素とリグノセルロース材(またはその誘導体)との間の相互作用に関するものであり、そして、繊維、単量体/低重合体(オリゴマー)の混合物、例えばスラリーの物理的特性およびリグノセルロース材の流動学的特徴によるものである。
前処理されたリグノセルロース材の液化段階中に、酵素の能力を増大させる必要性、特にタイムリーに酵素の能力を増大させ、液化プロセスの効率化、例えば液化プロセスの加速化に正の影響をあたえることの必要性が長い間存在していた。酵素は触媒の一類型であり、ある状況下で、酵素は反応のための活性化エネルギーを減少させることによって作用し、これによって反応が起こる速度を増大させ、結果として、生産物が酵素の使用によりより迅速に形成される。
特定の酵素は特定の「基質」である反応物に対してのみ作用する。ある実施の態様において、リグノセルロース材の液化を触媒するのに使用される酵素は、セルラーゼまたはキシラナーゼを含むこともある。
ある場合において、セルラーゼは例えばセルロースの加水分解などのセルロース分解を触媒する酵素である。セルラーゼの一般類型はいくつかある。酵素として使用され得る適切なセルラーゼは、触媒されるべき反応に依存する。一例はエンド−セルラーゼであり、これは内部の結合を破壊し、セルロースの結晶構造を崩壊させ、個々のセルロース多糖鎖を露出させる。他の例はエキソ−セルラーゼであり、これはエンドセルラーゼによって生成された露出した多糖鎖の末端から2〜4単位を切断し、四糖類または二糖類、例えばセロビオースを与える。ある実施例において、エキソ−セルラーゼ(またはセロビオハイドロラーゼ、略してCBH)の主要類型は二つあり、一つの類型はセルロースの還元末端から優先的に作用し、一つの類型はセルロースの非還元末端から優先的に作用する。これに限定されないが、もう一つのセルラーゼの例は、セロビアーゼまたはベータ−グルコシターゼであり、これはエキソ−セルラーゼ生成物を個々の単糖に加水分解する。これに限定されない更なるセルラーゼの例は、酸化的セルラーゼを含み、これはラジカル反応によってセルロースを解重合する。また更なるセルラーゼの例は、セルロースホスホリラーゼであり、これはセルロースを水の代わりにリン酸塩を使って解重合する。上述のセルロースのリストは、説明する目的のためだけであり、これによって限定することを意味しない。ある実施例では、どのようなセルラーゼベースの酵素も使用できる。
他の実施例において、キシラナーゼがセルラーゼに加えて、またはセルラーゼに代えて使用される。ある例において、キシラナーゼは、直鎖の多糖類ベータ−1,4−キシランをキシロース、単量体状糖類(例えば単糖類)に分解する酵素の部類を意味する。ある例において、キシラナーゼはヘミセルロースを分解するのを補助する。しかしながら、これは、限定されるものではなく、ある実施例では、どのようなキシラナーゼベースの酵素もどのような適用目的または反応に使用される。
ある実施例において、特定の酵素は特定の「基質」である反応物にのみ作用する。さらに、ある場合には、いくつかの酵素は特定の条件下でより良く作用する。ある実施例において、いくつかの酵素は特定の温度範囲、特定のpH範囲または特定の反応物の濃度でより良く機能する(例えば、全体の反応がより速く、またはより進んだ程度まで起こる)。
ある実施例において、特に、セルラーゼまたはキシラナーゼベースの酵素がリグノセルロース材(および任意に水)の混合物を含むスラリーに加えられるとき、混合物の温度および反応進行中時の温度は、例えばセ氏40および60度(C)、45〜55度C、および48〜50度Cの範囲にコントロールされる。他の実施例において、混合物のpHは反応全体にわたってコントロールされ、例えば、液化プロセスは、約4〜6、約4.5〜5.5および5〜6の範囲にコントロールされる。ある例において、これらの温度およびpH範囲は、酵素が“より良く”機能する点(例えば、反応/プロセスがより速く、またはより完全な程度まで進行すること)において特に利点がある。
ある実施例において、前処理されたリグノセルロース材を含むスラリーは、水蒸気爆発型プロセスから得られる。図1に示されるそのようなプロセスの実施例において、木材チップは、暖かいまたは熱い水(例えば室温を超える温度の水)で、高圧下で含浸され、これにより水が木材チップの細胞構造の中へ入る。これらの含浸された高圧下の材料9は、次により低圧(例えば、実質的に大気圧)にあるサイクロンまたはある種のコンテナに搬送される。ある実施例において、高圧から低圧へのこのような遷移は、いくらかの水が気化するという結果をもたらす。水蒸気爆発からの原料を含むサイクロン10は、蒸気を放出するためのベントを有してもよい。
ある実施例において、リグノセルロース材が水蒸気爆発プロセスまたは他の前処理方法に供された後、生成したスラリーはサイクロン10に搬送される。リグノセルロース材の生成したスラリーは上昇した温度、例えば約300度Cまでの温度または75〜200度Cの範囲の温度または100〜200度Cの範囲の温度になる。ある実施例において、サイクロン10内では、リグノセルロース材は実質的に大気圧のままである。
ある例では、スラリーのコンシステンシー(不溶性固体粒子の、これらの粒子と水を含む混合物における重量パーセント)は、約20〜50%(wt%)である。さらにある実施例において、スラリーのpHは、約1〜4(およびこの範囲内における全てのより狭い範囲)である。ある実施例において、スラリーのpHは、酵素にとってより理想的な条件とするために上昇させる必要がある。さらにある実施例において、スラリーの温度は、酵素の能力のためにより理想的な範囲内にするために低下させる必要がある。
図1は、酵素をリグノセルロース材ベーススラリー9と混合するための例示的な態様を示す。ある実施例において、この水蒸気爆発または他の前処理プロセスの後、リグノセルロース材を含むスラリー9は、サイクロン10または前処理が行われたいずれかの容器から第1コンベア12に搬送される。サイクロン内のスラリー9は、約100度C(100度Cの15度以内)の温度であり、重量で40%固体であり、1〜4のpHを有する。サイクロンから、スラリー1はコンベア12に搬送される。第1コンベア12は、スクリュー、より特定的には「冷却およびpH調節スクリュー」である。このコンベア12において、ある例では、上述したように、スラリーの温度およびスラリーのpHは変えられるので、条件は酵素により理想的なものとなる。ある実施例において、スラリーの温度は低下させられ、pHは上昇させられる。しかしながら、これは例示するためだけのものであり、常に、前処理中または前処理後の混合物のpHまたは温度に依存するケースであるというわけではない。
ある実施例においては、コンベア12にある間に、pH変更物質3、例えばアルカリ物質、または温度変更物質5、例えば冷却水が、pHまたはスラリーのコンシステンシーもしく温度を変更するために、スラリーに添加され、これにより、これらの数値は上述した範囲に低下する。センサー11、例えば温度センサーは、コンベア12によって排出されたスラリーをモニターし、コンベア12内のスラリーのpHおよび温度を調節するためのデータを提供する。ある例において、pH変更物質3はアルカリベースの化合物であり、温度変更物質5は冷却水、例えばスラリーの初期の温度より低い温度の水でよい。他の実施例において、スラリーの温度が高すぎる場合、またはスラリーのpHが高すぎる場合、スラリーのpHまたは温度を変更するために、酸性化合物または暖かい水を含むpH変更物質および温度変更物質が加えられ、これにより、これらの数値は上述の範囲に低下する。さらなる実施例において、第1コンベアにある間、スラリーのコンシステンシーは重量で約10〜30%に、または約15〜30%に、または約18〜25%にまで減少させられる。
スラリーのpH、温度またはコンシステンシーが、第1コンベア12においてpH変更物質、例えばアルカリ化合物および温度変更物質5、例えば冷却水の添加により変更させられ、酵素の能力のためにより理想的なまたはより所望の範囲内に低下させられた後、スラリー1は、スクリューコンベアである第2コンベア14に搬送される。この第2コンベアにおいて、酵素溶液7の部分7’がスプレーされるか、またはコンベア14内でスラリーと混ぜ合わされる。ある場合では、酵素溶液7’は、コンベア全体にわたって均等に配置されたスプレーノズル15を介してスプレーされる。他の実施例において、酵素溶液7’は、図1に示されていないアクシアル入口(axial inlets)13(コンベアの両端にある)またはコンベア14上の不規則にスペースのある種々の位置にある入口(同様に図1に示されていない)を介してスラリーに加えられる。
酵素溶液部分7’のスラリーへの添加に続いて、スラリー(酵素溶液7’を含む)は、容器16に搬送される。ある実施例において、スラリーは、さらなるスラリーが残りの処理ステップのための容器16に加えられるまで、容器16に滞留する。容器16はバッファータンクである。他の実施例において、スラリーは容器16に行くよりもむしろ混合器18に直接搬送される。ある例において、容積型ポンプ17が、パイプ23を介して混合器18にスラリーを搬送するために使用される。容積型ポンプ17は、中コンシステンシー容積型ポンプである。容積型ポンプは、コンベア14から混合器18に直接延びているパイプ中にあってもよい。
ある実施例において、スラリーが混合器18に搬送されるとき、スラリーは約15,000mPa・sより大きく、特に約20,000mPa・sより大きい粘度を有し、ある例においては約25,000mPa・sより大きい粘度を有することさえある。
混合器18は、中コンシステンシー(MC)混合器でよい。酵素溶液の部分7’’は、スラリーをとともに混合器18に加えられる。あるいは、スラリーが混合器18に搬送されると、スラリーが混合され、その後酵素溶液7の部分7’’がスラリーに加えられてもよい。ある場合において、酵素溶液7’’は、スラリーと酵素溶液の部分とを混合する前に加えられてもよい。他の実施例において、酵素溶液7’’は、混合の開始と同時に、または混合の開始に続いて加えられる。さらなる実施例において、溶液7’’は、スラリーが混合器18に加えられるときと同時に混合器18に加えられるので、スラリーと酵素溶液の部分7’’の両方が混合の開始前に揃って存在する。
ある例示的な態様において、混合器が例えば200〜6,000rpm(分あたりの回転数)、300〜5,000rpmまたは400〜4,000rpmの範囲の回転スピードで運転し続けている間に、酵素溶液の部分7’’およびスラリーが混合器18に実質的に同時に加えられる。スラリーおよび酵素の部分7’’は、ある所定期間、例えば0.05〜500秒、0.1〜300秒または0.1〜100秒の範囲の期間混合される。混合槽18内で、この方法でおよび上述のスピードで、スラリーと酵素溶液の部分7’’とを混合することは、酵素溶液からの酵素の実質的な劣化または変性なしに、スラリー内の繊維のより速い消化という有利な結果をもたらす。
酵素の部分7’および7’’の両方がスラリーの中に混合された後、次にスラリーは、もう一つの槽20に搬送、例えばポンプ輸送される。槽20は高コンシステンシー反応槽または混合槽である。ある実施例において、槽20は、高い粘性の材料からより低い粘性の材料へ、またさらには液体へのよりスムーズな遷移を可能にする。
図2は、槽20の例示的な実施態様を示す。ある実施態様において、槽20は円錐形上部区画30および円筒形下部区画32を有する反応器兼混合槽を含む。これらの区画30、32は、スラリーが1種又は複数種の酵素とさらに混合され、少なくとも部分的に加水分解される内部反応チャンバーを規定する。槽20の内部反応チャンバーは20,000m、25,000mまたはそれより大きい容量(またはそれより小さい容量)を有する。内部反応チャンバーは、高度に粘性のスラリーを混合するために従来使用されていた従来のバッチ式混合/反応槽よりも容量が実質的に大きい。
槽は、槽の垂直軸に沿って延びる回転可能なシャフト36を含む。シャフトは、槽の頂部または底部に取り付けられたモーター・ギアボックスアセンブリ34によって駆動(回転)される。シャフト36は、槽の垂直軸と同軸であり、槽の高さに沿って延びている。
リグノセルロース材、酵素および任意にその他の成分を含む前処理されたスラリー24は、槽20の上部入口40に連続的に供給される。スラリー(酵素を含む)は、混合物として槽に供給される。他の態様において、スラリーと酵素の更なる部分または酵素溶液とが槽20に別々に供給されてもよい。望むならば、リサイクルされた低粘度加水分解済みスラリーも槽20の上部入口40に導入することも可能である。
入口40からスラリーは円錐形上部区画30の狭小領域に供給される。下部区画の底部は、部分的または実質的に加水分解されたスラリーをポンプ21を介して槽20から他のプロセスユニット、例えばもう一つの反応器などに連続的に流出させるための排出口38に隣接している。
ある例において、スラリーが最初に槽20に到達したとき、スラリーは、初期において、約12,500mPa・s(1秒あたりのミリパスカル)より大きい粘度、特に約15,000mPa・sより大きい粘度であり、さらに20,000mPa・sより大きい粘度でさえある。ある実施例において、スラリーの粘度は前述の高粘性値からより低粘性値、例えば約5,000mPa・sより低い値、約3,000mPa・sより低い値、または約2,000mPa・sより低い値まで変化する。ある実施例において、スラリーは液体にさえなる。
槽20の円錐形上部区画30は、槽に入る高度に粘性のスラリーを受け入れる入口40で狭小となる。スラリーが高粘度であると、混合装置を回転するのに必要とされる開始トルクが増大するが、トルクは狭小な頂部にある短い混合アーム43’によって減少する。スラリーは槽を通って下に移動するにつれて、より低い粘性となる。ある実施例において、粘度を減少させることによって、混合アームを回転させるためのトルクの要求量が減少する。上部円錐形区画42’’の下部部分内のアームは、上部アーム42’より長い。より長いアームは、スラリー内を回転するためにより大きいトルクを要求する。スラリーの粘度減少とより長いアームとの結合効果によって、上部円錐形区画内における混合装置のためのトルク要求量が許容可能なものとなる。また比較的大きな容量の槽20とすることも可能となる。
槽20の下部円筒形部分32は、同じ長さのアームおよびレッグ42’’を有する。槽の底部における撹拌または排出装置36によってスラリーが槽から排出される。
ある実施例において、槽20におけるスラリーの粘度を減少させるプロセスは、約5〜2000分(min)、約10〜1000分、または約10〜600分の範囲(およびこれらの範囲の間における全てのより狭い範囲)の所定期間を必要とする。
ある実施例においては、図1に示すように、スラリーが槽20内で液体になった後、ポンプ21が液体をもう一つの反応器22に搬送するために使用され、反応器22でさらなる液化またはさらなる酵素的加水分解が行われる。ある実施例において、液体を反応器22’、22’’、22’’’に搬送するのに使用されるポンプ21は遠心ポンプまたは容積型ポンプである。さらなる他の実施例において、反応器22は加水分解反応器である。ある場合において、実質的に完全な酵素的加水分解は、それぞれが回転混合装置を有する一つまたはそれ以上の反応器22’、22’’、22’’’内で行われる。反応器22’、22’’、22’’’から排出される生産物44は、酵素的加水分解後のセルロース材の液化したスラリーである。
ある実施例において、酵素的加水分解プロセスの生産物44は糖類、例えば単量体状糖類を含む。これらの生産物は、幅広い種類の分野または用途に使用するために、容積型ポンプ46によってポンプ輸送される。生産物44はエタノールまたは他の付加価値のある化学物質を生産するために使用される。
連続流システムは、本発明のある態様の一例としてここに開示されているが、セルロース材のいくつかのバッチが上述の混合方法で混合されるバッチシステムによる他の態様では、液化または糖化のために必要とされる酵素の総量が、従来のバッチ式システムまたは供給−バッチ式システムで上述の方法を使用せずに、より多い酵素を必要とする場合よりも減少する。バッチ式プロセスは反転タンク(inverted tank)を用いて、または反転タンクを用いずに実施される。
スラリーの温度またはpHは加水分解プロセス全体にわたって多少変動するが、ある実施例において、酵素の能力を増大するために、温度を約50度C以下に保持し、pHを約5〜6の範囲に保持することが有益である。
図3は、二つの異なる速度の量子ミキサー(quantum mixer)中のPCSプレミックスの粘度と酵素的糖化の変化を示したグラフである。図3のデータはセルロース含有スラリーの粘度が酵素的糖化の間に急速に低下し、酵素的収率が粘度の減少に比べて比較的にゆっくりと上昇することを示す。図3は、材料の粘度が高い間は、比較的に短期間、例えば0.5時間〜1.5時間の間、セルロース材と酵素とを混合するために円錐形第1反応器を使用することを支持している。円錐形第1反応器は、急速に減少する粘度を有する材料を混合するのに適している。何故ならば、円錐形第1反応器の上部領域は、高粘性材料料を混合するのに適した比較的短い混合アームおよび材料の減少する粘度に対応する槽の下方向において漸進的に長くなるアームを有するからである。
図4は、50hz(2000rpm)および10秒の初期混合における糖化中の前処理された実除去トウモロコシ(corn stover)の流動学的特性を示すグラフである。図4は、実除去トウモロコシの粘度(mPa*s)は、酵素的糖化の初期混合後、20rpmを超える回転スピードで酵素的糖化中に、その実除去トウモロコシを混合することによって減少することを示す。
図5は、35hz(1400rpm)および10秒の初期混合における糖化中の前処理された実除去トウモロコシの流動学的特性を示すグラフである。図4は、実除去トウモロコシの粘度(mPa*s)は、酵素的糖化の初期混合後、20rpmを超える回転スピードで酵素的糖化中に、その実除去トウモロコシを混合することによって減少することを示す。
図6は、50hz(2000rpm)および10秒の初期混合、次に200rpmでの継続混合における糖化中の前処理された実除去トウモロコシの流動学的特性を示すグラフである。図6は、実除去トウモロコシの粘度(mPa*s)は、酵素的糖化の初期混合後、20rpmを超える回転スピードで酵素的糖化中に、その実除去トウモロコシを混合することによって減少することを示す。
図7は、本発明に従った液化のための方法例を示す。リグノセルロース材を含むスラリーが用意される。スラリーの温度、pHおよびコンシステンシーは、特定の酵素または酵素溶液に最も適した特定の範囲に入るまで変更させられる。所望の温度、pHおよびコンシステンシーに到達した後、酵素溶液の部分がスラリーに添加され、スラリーは、その粘度が低下して液体になるまで異なる複数の段階で混合される。スラリーは酵素的加水分解反応を行う。スラリーの酵素的加水分解により単量体状糖類が生成する。
この方法例は、ステップS1でリグノセルロース材を含むスラリーを生成するための水蒸気爆発反応を行うことを含む。ステップS2で、スラリーの平均pHが約4.5〜6.5であり、スラリーの平均温度が約45〜55度Cであり、スラリーが約10〜35%のコンシステンシー(スラリーの総重量に対する不溶性粒子wt%)を有するまで第1コンベアでスラリーがアルカリベース物質と水と混合される。ステップS3で、スラリーは第2コンベアに搬送される。ステップS4で、酵素溶液の第1部分が第2コンベアでスラリーに添加されるが、前記酵素は第2コンベア内の一つ以上の位置から第2コンベアに添加される。ステップS5で、スラリーは容積型ポンプを介して混合器に搬送される。ステップS6で、約400〜4000rpmのスピードで、約0.05秒〜200秒間、混合槽内でスラリーが混合されるが、前記酵素溶液の第2部分が混合中にスラリーに添加される。ステップS7で、高粘度からより低い粘度まで材料を遷移させ、実質的に液体の材料を生成するために円錐槽である第1反応器にスラリーが搬送される。ステップS8で、実質的に液体の材料が、さらなる液化および酵素的加水分解のために、第2反応器に搬送されるが、前記スラリーの温度は、酵素溶液の第1部分の添加直前およびプロセス期間の全体にわたって約45〜55度Cに維持される。
本発明は現在最も実用的で好ましいと思われる態様との関連で記述したが、本発明は開示された態様に限定されるものではなく、逆に、添付の請求項の範囲内にある種々の変形および等価物にもおよぶことを意図していると理解されたい。

Claims (19)

  1. リグノセルロース材を処理するための方法であって、
    リグノセルロース材を含むスラリーを生成するためにリグノセルロース材に水蒸気爆発反応を行う工程;
    第1コンベアでスラリーにアルカリ材を加え、該アルカリ材が第1コンベアを移動するスラリーの平均pHを増加させる工程;
    スラリーを第1コンベアから第2コンベアまでアルカリ材とともに搬送する工程;
    酵素溶液を、第2コンベア中で、第2コンベアに入るときに、または第2コンベアの排出部でスラリーに添加する工程;
    スラリーを酵素溶液とともに第2コンベアから混合器まで搬送する工程;
    スラリーを混合器で混合し、該混合中に酵素溶液の第2部分をスラリーに添加する工程;
    スラリーを酵素溶液とともに混合器から、円錐形状を有する第1反応槽に搬送する工程;および
    第1反応槽内のスラリーを酵素的加水分解に供し、スラリーの粘度を第1反応槽内で減少させる工程を含むことを特徴とする方法。
  2. スラリーが第1反応槽から排出されるとき実質的に液状の材料であり、さらに方法が液化されたスラリーをさらなる酵素的加水分解のために第2反応槽に搬送する工程を含み、第1反応槽が円錐形状であり、第2反応槽が円筒形状であることを特徴とする請求項1の方法。
  3. スラリーの温度が酵素溶液の第1部分の添加から少なくとも第1または第2反応槽からの排出まで45〜55度Cの範囲に維持される請求項1または2の方法。
  4. 第1反応槽が、スラリーを酵素溶液とともに受け入れる上部入口と、内部回転混合装置の回転アームを有し、拡大する断面積を有する上部部分とを含み、前記アームが上部部分の下方向に次第に長くなっている請求項1〜3のいずれかの方法。
  5. 第1コンベア内のアルカリ材とともにあるスラリーが、4.5〜6.5の範囲の平均pH、45〜55セ氏度(C)の範囲の平均温度および10〜35wt%の範囲のコンシステンシーを有し、前記wt%が混合物中の不溶性粒子と混合物の総重量との比である請求項1〜5のいずれかの方法。
  6. 酵素溶液が第2コンベア内の複数の位置でスラリーに添加される請求項1〜5のいずれかの方法。
  7. 混合器が、400〜4000回転/分(rpm)の範囲のスピードで混合器内で回転する混合装置を含む請求項1〜6のいずれかの方法。
  8. スラリーが0.05〜200秒の範囲の期間だけ混合器に保持される請求項1〜7のいずれかの方法。
  9. 液化の方法であって、
    リグノセルロース材に水蒸気爆発反応を行い、水蒸気爆発反応後にリグノセルロース材を含むスラリーを生成する工程;
    スラリーの平均pHが4.5〜6.5の範囲、スラリーの平均温度が45〜55度Cの範囲であり、スラリーが10〜35wt%の範囲のコンシステンシー(前記wt%はスラリーの総重量に対する不溶性粒子のwt%である)を有するまでスラリーを第1スクリューコンベアでアルカリベース材料と混合する工程;
    スラリーを酵素注入装置を有する第2スクリューコンベアに搬送する工程;
    酵素注入装置から酵素の第1部分を第2スクリューコンベア内のスラリーに排出し、酵素を第2コンベア内の1つ以上の位置から第2コンベアに添加する工程;
    スラリーを容積型ポンプを介して混合器に搬送する工程;
    スラリーを400〜4,000rpmの範囲のスピードで0.05〜200秒の範囲の期間だけ混合器内で混合し、該混合中に酵素溶液の第2部分をスラリーに添加する工程;
    垂直に配置された軸(axial shaft)から半径方向に伸び、円錐形部分の直径が拡大するにつれて次第に長くなっているアームを有する円錐形部分を有する第1反応器にスラリーを搬送し、
    スラリーを高粘度から低粘度に遷移させて、実質的に液体の材料を生成させる工程;および
    実質的に液体の材料を更なる液化と酵素的加水分解のため第2反応器に搬送する工程;を含み、
    酵素溶液の第1部分の添加の直前からプロセスの全期間にわたって、スラリーを45〜55度Cの範囲の温度に保持することを特徴とする方法。
  10. 第1反応器が開放底部を有する円錐形槽であり、第2反応器は第1反応器の直下にあり、第1反応器の開放底部と連結している開放頂部を有し、
    前記の実質的に液体の材料の搬送が前記開放底部を通って前記開放頂部に移動することを含む請求項9の方法。
  11. 第2コンベアからのスラリーをバッファータンク内で一時的に保持し、容積型ポンプによってバッファータンクから混合器にスラリーをポンプ輸送することを含む請求項9または10の方法。
  12. 第1スクリューコンベア内での混合が、スラリーを冷却し、第1スクリューコンベアに流入するスラリーの条件と比較して、スラリーのpHを増大させる請求項9〜11のいずれかの方法。
  13. 酵素注入装置によって、酵素溶液の第1部分を第2スクリューコンベアのスクリューの縦の長さに沿う複数の位置で注入する請求項9〜12のいずれかの方法。
  14. 第2反応器は、それぞれが第1反応器から搬送されてくるスラリーを受け入れる複数の第2反応器である請求項9〜13のいずれかの方法。
  15. リグノセルロース材を液化するシステムであって、
    水で飽和されたリグノセルロース材を受け入れ、リグノセルロース材を急速圧力開放(rapid pressure release)に付して水蒸気爆発反応を引き起こし、水蒸気爆発反応後にリグノセルロース材を含むスラリーを排出する水蒸気爆発反応器;
    水蒸気爆発反応器の排出部と流体的に連通しており、
    水蒸気爆発反応器から排出されたスラリーを通過させる回転スクリューと、第1スクリューコンベアを通過するスラリーにアルカリベース材料が注入される入口とを有する第1スクリューコンベア;
    第1スクリューコンベアからのスラリーの排出部と流体的に連通しており、
    第1スクリューコンベアからのスラリーを通過させる回転スクリューと、第2スクリューコンベア内のスラリーに注入されるべき酵素のための複数の入口とを有する第2コンベア;
    第2スクリューコンベアの排出部と流体的に連通しており
    00〜4,000rpmのスピードで回転する混合装置を含み、第2スクリューコンベアからのスラリーを0.5〜200秒の間だけ保持し、混合中に酵素溶液がスラリーに添加される入口を含む混合器;およ
    錐形上部部分の下方方向に向けて次第に長くなっている回転半径方向アーム付き混合装置を有する円錐形上部部分を有し、スラリー材料を混合器から受け入れ、高粘度から低粘度に遷移させて実質的に液体の材料を生成させるための第1反応器
    を含むことを特徴とするシステム。
  16. 第1反応器が開放底部を有し、
    第2反応器が第1反応器の直下にあり、第1反応器の開放底部と連結している開放頂部を有する円筒形槽であり、
    前記の実質的に液体の材料の搬送は前記開放底部を通って前記開放頂部への下方移動を含む請求項15のシステム。
  17. 第2コンベアからのスラリーを一時的に保持し、容積型ポンプにスラリーを排出するバッファータンクをさらに含む請求項15または16のシステム。
  18. 酵素注入のための入口が、第2スクリューコンベアのスクリューの縦の長さに沿う複数の位置で等間隔に配置されている請求項15〜17のいずれかのシステム。
  19. 第2反応器が複数の反応器を含み、それぞれが第1反応器から搬送されたスラリーを受け入れる請求項15〜18のいずれかのシステム。
JP2013540102A 2010-11-21 2011-11-21 リグノセルロース材を酵素と混合する方法および装置 Expired - Fee Related JP5562492B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US41584910P 2010-11-21 2010-11-21
US41584710P 2010-11-21 2010-11-21
US61/415,847 2010-11-21
US61/415,849 2010-11-21
PCT/US2011/061670 WO2012068578A1 (en) 2010-11-21 2011-11-21 Method and apparatus for mixing a lignocellulosic material with enzymes

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013542746A JP2013542746A (ja) 2013-11-28
JP5562492B2 true JP5562492B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=45094292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013540102A Expired - Fee Related JP5562492B2 (ja) 2010-11-21 2011-11-21 リグノセルロース材を酵素と混合する方法および装置

Country Status (17)

Country Link
US (2) US8617355B2 (ja)
EP (1) EP2640839B1 (ja)
JP (1) JP5562492B2 (ja)
KR (1) KR101417698B1 (ja)
CN (1) CN103328645B (ja)
AU (1) AU2011329603B2 (ja)
BR (1) BR112013011270A2 (ja)
CA (1) CA2813968C (ja)
CL (1) CL2013001388A1 (ja)
DK (1) DK2640839T3 (ja)
ES (1) ES2553028T3 (ja)
HU (1) HUE028141T2 (ja)
MX (1) MX2013005487A (ja)
PL (1) PL2640839T3 (ja)
RU (1) RU2564572C2 (ja)
WO (1) WO2012068578A1 (ja)
ZA (1) ZA201302192B (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2739451A1 (en) * 2008-10-17 2010-04-22 Mascoma Corporation Production of pure lignin from lignocellulosic biomass
BR112013009003A2 (pt) * 2010-10-15 2016-07-05 Andritz Tech & Asset Man Gmbh reator ou misturador de enzimas com alto teor de sólidos e método
WO2013082616A2 (en) * 2011-12-02 2013-06-06 Bp Corporation North America Inc. Compositions and methods for biomass liquefaction
FR2991691B1 (fr) * 2012-06-08 2016-01-22 Toulouse Inst Nat Polytech Procede de traitement enzymatique d'une matiere ligno-cellulosique solide
WO2014039986A1 (en) 2012-09-10 2014-03-13 Andritz Inc. Method and apparatus for cooling pretreated biomass prior to mixing with enzymes
US20150284754A1 (en) * 2012-10-22 2015-10-08 Abengoa Bioenergy New Technologies, Llc Methods and apparatus relating to liquefaction of biomass slurries
US9169505B2 (en) 2012-11-07 2015-10-27 Andritz, Inc. High solids enzyme reactor mixer with vertical paddle and method
JP6307789B2 (ja) * 2013-01-07 2018-04-11 東レ株式会社 糖液の製造装置及び糖液の製造方法
CN105567761B (zh) * 2014-10-16 2019-05-17 中粮营养健康研究院有限公司 一种含纤维素原料的酶解方法
US9644317B2 (en) 2014-11-26 2017-05-09 International Paper Company Continuous digester and feeding system
WO2016176614A1 (en) * 2015-04-29 2016-11-03 Purdue Research Foundation Liquefaction of cellulose-containing feedstocks
US10968471B2 (en) 2015-10-08 2021-04-06 Sulzer Management Ag Method of and arrangement for treating biomass
BR112018010741B1 (pt) 2015-11-25 2022-11-22 Iogen Energy Corporation Método para resfriamento e hidrólise de biomassa pré-tratada e sistema para hidrólise de biomassa
HUE061165T2 (hu) * 2018-12-18 2023-05-28 Philip Morris Products Sa Eljárás és berendezés több lap elõállítására alkaloidokat tartalmazó anyagból

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6022419A (en) * 1996-09-30 2000-02-08 Midwest Research Institute Hydrolysis and fractionation of lignocellulosic biomass
SE513790C2 (sv) 1999-03-08 2000-11-06 Mo Och Domsjoe Ab Blekning av mekanisk massa med reducerande blekmedel
FI118012B (fi) 2004-06-04 2007-05-31 Valtion Teknillinen Menetelmä etanolin valmistamiseksi
WO2007138534A1 (en) * 2006-05-26 2007-12-06 Elsam Kraft A/S Method for syngas-production from liquefied biomass
JP4788578B2 (ja) * 2006-11-30 2011-10-05 王子製紙株式会社 キシロオリゴ糖の製造方法
EP2142573A4 (en) * 2007-04-19 2013-02-27 Mascoma Corp COMBINED THERMOCHEMICAL PRETREATMENT AND REFINING OF LIGNOCELLULOSIC BIOMASS
US7807419B2 (en) * 2007-08-22 2010-10-05 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for concentrated biomass saccharification
CA2701949A1 (en) * 2007-10-09 2009-04-16 Sunopta Bioprocess Inc. Two-stage enzymatic hydrolysis process for treating lignocellulosic materials
RU2525163C2 (ru) * 2008-12-17 2014-08-10 Боррегорд Ас Способ получения моносахаридов или этанола вместе с сульфинированным лигнином из лигноцеллюлозной биомассы
KR101569013B1 (ko) * 2009-02-16 2015-11-16 삼성전자주식회사 해조류 바이오매스의 전처리 및 당화 방법
US20100317053A1 (en) * 2009-06-15 2010-12-16 Andritz Inc. Process machinery for feeding pre-treated lignocellulosic materials into bioreactors for bio-fuels and biochemicals
WO2011080154A1 (en) * 2009-12-21 2011-07-07 Novozymes A/S Biomass hydrolysis process
US8389243B2 (en) * 2010-06-16 2013-03-05 Catchlight Energy Llc Methods of spraying saccharification enzymes and fermentation organisms onto lignocellulosic biomass for hydrolysis and fermentation processes

Also Published As

Publication number Publication date
US9139858B2 (en) 2015-09-22
CA2813968C (en) 2016-04-19
AU2011329603A1 (en) 2013-04-11
US20140113334A1 (en) 2014-04-24
JP2013542746A (ja) 2013-11-28
CN103328645A (zh) 2013-09-25
US8617355B2 (en) 2013-12-31
CL2013001388A1 (es) 2013-11-04
HUE028141T2 (en) 2016-12-28
CA2813968A1 (en) 2012-05-24
ZA201302192B (en) 2013-11-27
RU2013128374A (ru) 2014-12-27
ES2553028T3 (es) 2015-12-03
RU2564572C2 (ru) 2015-10-10
US20120125549A1 (en) 2012-05-24
DK2640839T3 (en) 2015-08-31
KR20130124949A (ko) 2013-11-15
MX2013005487A (es) 2013-11-04
WO2012068578A1 (en) 2012-05-24
BR112013011270A2 (pt) 2016-07-05
AU2011329603B2 (en) 2014-01-09
EP2640839B1 (en) 2015-08-12
EP2640839A1 (en) 2013-09-25
PL2640839T3 (pl) 2016-01-29
CN103328645B (zh) 2014-12-17
KR101417698B1 (ko) 2014-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5562492B2 (ja) リグノセルロース材を酵素と混合する方法および装置
CA2826482C (en) Method for introducing cellulase enzyme to lignocellulosic feedstock slurry
US9528084B2 (en) System for cooling pretreated biomass prior to mixing with enzymes
EP2627763B1 (en) High solids enzyme reactor or mixer and method
Battista et al. Enzymatic hydrolysis at high lignocellulosic content: optimization of the mixing system geometry and of a fed-batch strategy to increase glucose concentration
CN108603211A (zh) 以纤维素系生物质为原料的酶法糖化液制造方法
Zanuso et al. Oscillatory flow bioreactor operating at high solids loading for enzymatic hydrolysis of lignocellulosic biomass
Fockink et al. Principles and challenges involved in the enzymatic hydrolysis of cellulosic materials at high total solids
CN108026495B (zh) 用于处理生物质的方法和布置
EP3725889A1 (en) Method for producing saccharified solution by enzymatic process using cellulose-based biomass as raw material

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20140108

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140117

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20140117

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5562492

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees