JP5556538B2 - 蓄熱装置とこれを用いた空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、水を含む蓄熱材に蓄えられた熱を熱交換器で回収する蓄熱装置とこれを用いた空気調和機に関する。
水は、蓄熱容量が大きいうえに低価格である理由から蓄熱材として多用されているが、低温における凍結防止のため、エチレングリコールなどの不凍性を有するニ価アルコールを混合した混合液を蓄熱材として使用するのが一般的である。しかしながら、この蓄熱材の沸点は100℃強であり、蒸発し易いため、定期的にその混合液を補充しなければならない課題があった。この課題を解決するために、蓄熱材の上部に形成された油膜により、蓄熱材の蒸発を抑制する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6Aは、従来の蓄熱装置の断面図である。図6Aにおいて、蓄熱装置10は、金属製の蓄熱槽1と蓋体2とで構成された容器を備える。その容器の内部空間に、水を主成分とし30%のエチレングリコールを含む蓄熱材3が収納され、これによって、低温における凍結を防止するようになっている。また、蓄熱装置10において、容器の内部空間には、蓄熱材3に浸漬するように、放熱用熱交換器4と吸熱用熱交換器5とが多数本配置されている。蓄熱材3は、容器外に併設した蓄熱ヒータ6と放熱用熱交換器4とからの放熱を蓄熱する。このようにして得られた蓄熱は、吸熱用熱交換器5で回収され、その内部空間を流れる冷媒(図示せず)に伝達される。高温になった冷媒は、冷凍サイクル(図示せず)の暖房立ち上げ特性を改善するために利用される。
また、蓄熱材3の表面には、3mm程度の膜厚の油膜7が形成されており、蒸発による蓄熱材3の減少を抑制している。また、蓄熱材3から発生する蒸気が、容器の内部圧力を過度に高めないようにするとともに大気中に過度に放出されないようにするために、蓋体2には、微小な開口面積を有する蒸気抑制手段8(例えば、開口など)が設けられている。これに加えて、水温の過度の温度上昇により分子運動が活発になることで、蓄熱材3の一部が、蒸気抑制手段8を経由して容器の外に溢れない様にするために、油膜7と蓋体2との間には、空気層9が設けられている。
図6Bは、図6Aの蓄熱装置10を空気調和機に応用した例を示す図である。図6Bにおいて、空気調和機は、凝縮器を配置した室内ユニット11と、膨張弁(図示せず)と、蒸発器を配置した室外ユニット12と、圧縮機13とを備え、これらで暖房用ヒートポンプを構成している。また、室内ユニット11の後流と圧縮機13の前流とには、吸熱用熱交換器5を有するバイパス流路14が併設されており、ニ方弁15を開くことで、冷媒が流れるようになっている。
圧縮機13によって高温高圧となった冷媒は、放熱用熱交換器4により放熱し、その放熱は、蓄熱装置10内の蓄熱材3に蓄熱される。蓄熱材3は、蓄熱装置10に併設した蓄熱ヒータ6によってさらに加熱されて93〜97℃まで昇温される。これによって、蓄熱装置10内には熱が蓄積される。これら蓄熱は、ニ方弁15を開くことで流れる冷媒を、吸熱用熱交換器5を介して加熱し、温められた冷媒は圧縮機13へと流れてゆく。この温冷媒は、最終的には凝縮器を配置した室内ユニット11へと流れ、ここで熱交換されて暖房用温風が得られるしくみとなっている。
特開平10−288359号公報
従来の蓄熱装置では、どのような種類の油膜7を使用するかが不明確である。例えば油膜7として有機シリコーン油を使用すると、この有機シリコーンは水に僅かであるが溶解するので、蓄熱材3の蒸発抑制能力が徐々に低下し、やがては蓄熱材3が蒸発してしまう。つまり、有機シリコーンを用いた場合、蓄熱装置10の蓄熱能力が時間とともに低下する課題がある。また、加水分解して蟻酸及び/又は酢酸などの有機酸が生成されるので、蓄熱材3に浸漬した放熱用熱交換器4や吸熱用熱交換器5を腐食させる課題は有機シリコーンにもある。
それゆえに、本発明は、蓄熱材の蒸発を抑えて蓄熱材の補充をできるだけ不要とする蓄熱装置とこれを用いた空気調和機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、蓄熱材と蓄熱材の上部に積層される油層とを収容する容器と、容器内の蓄熱材に浸漬するよう配置された熱交換器とを備え、
油層は、流動点が互いに異なる2種類以上の炭化水素を主成分とし、少なくとも1種類の炭化水素の留分沸点は蓄熱材の沸点より大きい。
油層は、その留分沸点が蓄熱溶液の沸点より大きい炭化水素が主成分を含むので、水に溶け難いうえに蒸発し難く、蓄熱溶液の蒸発を抑制しその補充を不要とする。
本発明の実施の形態1に係る蓄熱装置の断面図 図1Aに示す蓄熱材と油層の性状関係を示す図 蓄熱材と油層の各種組み合わせの特性を示す図 蓄熱材の種別・特性に対する熱交換器の耐防食性の検討結果を示す図 本発明の実施の形態6に係る蓄熱装置の横断面を上方から見た時の図 本発明の実施の形態6に係る蓄熱装置の縦断面図 本発明に係る蓄熱装置を用いた空気調和機の構成を示す図 従来の蓄熱装置の縦断面図 図6Aの蓄熱装置を空気調和機に応用した例を示す図
本発明は、蓄熱材と蓄熱材の上部に積層される油層とを収容する容器と、容器内の蓄熱材に浸漬するよう配置された熱交換器とを備え、油層は、流動点が互いに異なる2種類以上の炭化水素を主成分とし、少なくとも1種類の炭化水素の留分沸点は蓄熱材の沸点より大きいことを特徴とする。
油層は、その留分沸点が蓄熱溶液の沸点より大きい炭化水素が主成分であるので、水に溶け難いうえに蒸発し難く、蓄熱溶液の蒸発を抑制しその補充を不要とする。また、油層は、炭化水素が主成分であるので、加水分解して蟻酸及び/又は酢酸などの有機酸が生成し難いうえに、その量がその下部の蓄熱溶液より微量であるので、蓄熱材に溶出する有機酸の量が微量となり、熱交換器の腐食が起こり難くなる。
具体的には、炭化水素は炭化水素は、飽和炭化水素である。また蓄熱材は、水と不凍性二価アルコールとの混合液を主成分とする。また、油層は、常温で液体の第1の油層と、
第1の油層と比重の異なる第2の油層とから構成される。これにより、蓄熱溶液揮発の抑制能力、油の蓄熱溶液への溶解性、有機酸生成の抑制能力のいずれとも良好な油層となる。
また、具体的には、油層の引火点(華氏温度)は、前記蓄熱材の沸点(華氏温度)より1.3倍以上高温である。これにより、常温での液体性、蓄熱溶液揮発の抑制能力、油の蓄熱溶液への溶解性、有機酸生成の抑制能力のいずれとも一層優れた油層を形成することができる。
また、好ましくは、前記熱交換器が銅系材料で、前記蓄熱材がPH6〜10の水溶液である。
また、前記容器は、凹部を有する蓋部と、前記蓋部が嵌合する箱部とを有しており、前記凹部の下端は蓄熱材又は油膜に浸かっていることを特徴とする。この構成によれば、熱交換器が空気に曝されることがなくなり、空気と水の接触に伴って発生する腐食が起こらなくなる。
また、本発明の蓄熱装置は空気調和機に利用可能である。
(実施の形態1)
図1Aは、本発明の実施の形態1に係る蓄熱装置の断面図で、図1Bは、図1Aに示す蓄熱材と油層の性状関係を示す図である。図1Aにおいて、蓄熱装置20は、箱部21と蓋部22とからなる蓄熱容器23と、蓄熱容器23の内部空間に充填された蓄熱材24と、蓄熱材24に浸漬された熱交換器25とから少なくとも構成されている。蓄熱材24は、水と不凍性ニ価アルコールの混合液を主成分とする溶液であり、その上部には、飽和炭化水素が主成分で、互いに分子量の異なる2種類の微量の油層26aと26bが形成されている。
また、蓋部22には、大気と連通する通気孔27が設けられている。この通気孔27の開口面積は、蓄熱材24および油層26の温度上昇に伴う蓄熱容器23の内部圧力上昇を防止するために最適化されている。具体的には、通気孔27を経由して上昇圧力を適度に大気中に放出するとともに、圧力を過度に放出し過ぎて、蓄熱材24および油層26の充填量が減少することが防止されるように、開口面積が最適化されている。また、圧力放出が円滑に行なわれるように、油層26と蓋部22との間には、空気層からなる隙間28が設けられている。
蓄熱装置20における蓄熱材24への蓄熱とその回収方法は、2種類ある。1つは、熱交換器25を放熱源として利用する方法である。具体的には、温水や温かい冷媒などの熱媒体が、熱交換器25の流入口29から流入して流出口30から流出する間に、熱媒体の熱が蓄熱材24に放出される。放出された熱は蓄熱材24に蓄積される。1つめの方法はこのようにして蓄熱させる。それに対し、回収方法は以下の通りである。水道水や冷たい冷媒などを流すために別途熱交換器(図示せず)が熱交換器25に併設される。この別の熱交換器に冷たい冷媒を流し、蓄熱材24から熱を回収する。
別の蓄熱・回収方法は以下の通りである。つまり、蓄熱容器23の外側またはその内部空間に、熱媒体が流れる新たな熱交換器(図示せず)や加熱源(図示せず)を併設する方法である。これら熱源から蓄熱材24への蓄熱を、流入口29から水道水または冷たい冷媒などが流れる熱交換器25が、蓄熱材24から熱を回収して、回収した熱を流出口30に接続された機器(図示せず)に伝達する。
以下、蓄熱容器23の具体的な製法について説明する。まず、蓄熱容器23の箱部21と蓋部22は、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド樹脂)で成型することで得る。次に、箱部21の内部空間に、銅の蛇管からなる熱交換器25を配置し、エチレングリコールまたはプロピレングリコールに水を混合した混合液を主成分とする蓄熱材24を注入した。その後、蓄熱材24に油を注入して、蓄熱材24の上部に微量の油層26を形成し、最後に、通気孔27を有する蓋部22を、箱部21に積層し嵌合させて蓄熱容器23を完成させる。
次に、蓄熱材24について詳説する。エチレングリコールについては沸点が198℃で凍結温度が−13℃であり、プロピレングリコールについては沸点が187℃で凍結温度が−59℃であり、いずれも不凍性ニ価アルコールである。これら不凍性ニ価アルコールと水を任意の割合に混合し、銅の防錆剤であるアゾール(例えば、ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールなど)と、PHを6〜11、さらに好ましくはPH7〜10に調整するためのPH調整剤(炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウムなど)とをさらに混合して種々の蓄熱材24を得た。例えば、エチレングリコール85%と水15%の混合溶液は、沸点が130℃で凍結温度が−43℃、エチレングリコール30%と水70%の混合溶液は、沸点が103℃で凍結温度が−15℃となる。一方、プロピレングリコール85%と水15%の混合溶液は、沸点が120℃で凍結温度が−53℃、プロピレングリコール30%と水70%の混合溶液は、沸点が102℃で凍結温度が−15℃となる。これら物性を纏めると、調合した蓄熱材24は、沸点が102〜130℃で凍結温度が−53〜−15℃の物性内にある溶液となる。そこで、代表的な蓄熱材24とし上記の4種類を使用して、以後の検討をおこなった。
この代表的な4種類の蓄熱材24に、図1Bに示すように、蓄熱材24の沸点より大きい沸点を有する油を注入して、その上部に微量の油層26を形成し、特性を評価した。その結果を、図2に示す。
図2に示すように、油としては、炭化水素の種別、炭素数、開始温度、留分沸点が各々異なる9種類を使用しており、その各々を比較例(a),(b),(c)、本発明(1),(2),(3),(4),(5),(6)と命名した。特性評価は、常温(日本工業規格に従って5〜35℃と規定)での液体性、蓄熱材揮発の抑制能力、油の蓄熱材への溶解性、有機酸生成の抑制能力を測定し、測定値に応じて「優れる」「比較的優れる」「良好」「不充分」「極度に劣る」の5段階でランク分けし、その各々を「◎」「◎〜○」「○」「△」「×」の記号で表現している。また特に、3つの特性(蓄熱材揮発の抑制能力、油の蓄熱材への溶解性、有機酸生成の抑制能力)に関してはその評価は、「優れる◎」は水温100℃でも使用可能、「比較的優れる◎〜○」は水温80℃なら使用可能、「良好○」は水温60℃なら使用可能、「極度に劣る×」は水温60℃以下なら使用できるがそれ以上の温度では使用不可能、という表現とした。
さらに、上記の油層26を流動点の異なる2種類以上の油層26a,26bとの組み合わせで蓄熱材の揮発量を評価した結果、単体の油層26とした場合に比べ最大で1/10以下の揮発量の減少を確認できた。
本発明(1),(2),(3),(4),(5),(6)は、飽和炭化水素が主成分の油を使用しており、この油を流動点が異なる2種類の油として油層26として形成することによっても、いずれの特性とも「優れる◎」「比較的優れる◎〜○」「良好○」であるので、水温60℃なら使用できる良好な油であった。
なお、不凍性を有するニ価アルコール(不凍性ニ価アルコール)は、沸点が244℃で凍結温度がー10℃であるジエチレングリコールを使用しても、同様な効果が得られた。
(実施の形態2)
実施の形態2は、蓄熱材24で使用する不凍性ニ価アルコールと、油層26で使用する飽和炭化水素について、最適な組み合わせとなる種別を検討した内容である。
図2の本発明(1),(2),(3),(4),(5),(6)に記載したように、蓄熱材24は不凍性ニ価アルコールとしてエチレングリコールまたはプロピレングリコールを使用し、油層26として、例えば本発明(1)の常温で固体である飽和炭化水素と、本発明(2),(3),(4),(5),(6)のいずれかなど、常温で液体性を有する油とを組み合わせて、油層26a,26bを形成した。このように流動点が異なる2種類の油層を形成した場合、それぞれが常温で液体の油で形成した油層26a,26bとは異なり、常温下では固体の油層26aが蓄熱材24の上に形成され、その油層26aの上に液体の油層26bが形成される。なお、このような油層の形成は、比重の異なる2種類の油層を選択することによっても実現できる。これにより、蓄熱材揮発の抑制能力、油の蓄熱材への溶解性、有機酸生成の抑制能力のいずれとも、「優れる◎」「比較的優れる◎〜○」「良好○」となり、水温60℃以上において使用できる良好な油であった。このように蓄熱材揮発の抑制能力などが良好であるため、蓄熱材の補充の頻度が少ない蓄熱装置が得られることになる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、蓄熱材24の蒸発性と、油層26で使用する飽和炭化水素の蒸発性について、最適な関係を検討した。検討の結果、蓄熱材24の蒸発性は沸点で代替し、油層26で使用する飽和炭化水素の蒸発性は引火点で代替することとした(図1Bを参照)。そして、油層26はその引火点(華氏温度)が、蓄熱材24の沸点(華氏温度)の1.3倍以上の高温にある特性とすると、優れた油となることが判明し、その結果、蓄熱材の補充頻度が少ない蓄熱装置が得られた。以下、詳細に検討内容を説明する。
液体は、室温では液体であってもその一部は蒸気となって揮発しており、温度が高いほど蒸発性が高くなってゆく。揮発した蒸気には、それぞれの温度において液体と平衡状態となる圧力があり、この圧力は蒸気圧と呼ばれている。例えば、水の蒸気圧は、20℃で23hPa、80℃で575hPa、100℃で1013hPaであり、どの液体も温度が高いほど、蒸気圧は高くなってゆく。沸点は、液体状態での蒸気圧が、周囲の気体の圧力と等しくなる温度であり、水の場合は、1気圧(1013hPa)において100℃である。
このことは、油層26で使用する飽和炭化水素でも同様であり、温度が高いほど、炭化水素が多く蒸発して蒸気圧は高くなってゆくが、その蒸発量が多いと引火という新たな問題が発生してくる。引火とは、液体の炭化水素を一定の昇温で加熱し、これに火炎を近づけたとき、瞬間的に炭化水素が燃えてそこに新しい火ができる現象のことであり、この引火に必要な濃度の蒸気を発生する最低温度を、引火点という。引火点の高低は、蒸発性の大小や蒸気圧の大小の目安として一般に用いられており、一般に、引火点の温度が高いほど、蒸発し難く、同―温度における蒸気圧が低い傾向にある。
本発明(6)の油層26で使用する飽和炭化水素のパラフィン(炭素数C15)を例にして、引火点、蒸気圧、沸点の関係を説明する。パラフィン(炭素数C15)は、ペンタデカン(C15H32)であり、融点(流動開始温度)が10℃、引火点が132℃、沸点が270℃の物性を有する。蒸気圧は、92℃で1hPa、引火点132℃で10hPa、沸点270℃で1013hPaであり、温度が高くなるほど蒸気圧が大きくなって、炭化水素が蒸発し易くなることがわかる。
本発明(5)の油層26で使用する飽和炭化水素は、炭素数C40〜20の鉱油である。この鉱油は、本発明(6)のパラフィン(炭素数C15)と比較して、炭素数が大きいが側鎖を多数設けた分子構造とすることで、融点(流動開始温度)を−12℃まで低下させており、このことで常温(5〜35℃)での液体性を確保している。また、本発明(5)の鉱油は、引火点は169℃であり、本発明(6)のパラフィン(炭素数C15)の132℃と比較して高いので、炭化水素が蒸発し難いことがわかる。また、このことは、同一温度における蒸気圧が、本発明(5)の鉱油の方が、本発明(6)のパラフィン(炭素数C15)と比較して小さいことを意味する。
この様に、引火点は、炭化水素の蒸発し難さに大きく関与しており、その温度が高いほど、炭化水素の蒸発し難いことを意味し、炭化水素の炭素数が大きいほど、引火点が高温となり蒸発し難くなる。また、沸点も同様な傾向にあり、炭化水素の炭素数が大きいほど、沸点が高温となり蒸発し難くなる。
そこで、蓄熱材24の蒸発性を沸点で代替し、油層26で使用する飽和炭化水素の蒸発性を引火点で代替して、両者の関係を検討した。図2に記載した様に、蓄熱材24は、沸点が102〜130℃の溶液である。本発明(5)の油層26は、引火点が132℃と、蓄熱材24の最高沸点130℃と略同じであるので、いずれの特性とも「良好○」である。
一方、本発明(5)の油層26は、引火点が169℃と、蓄熱材24の最高沸点130℃に対して1.3倍の高温であるので、いずれの特性と「比較的優れる◎〜○」になる。さらに、本発明(2),(3),(4)の油層26は、引火点が290℃や250℃さらに240℃と、蓄熱材24の最高沸点130℃に対して2.23倍や1.92倍さらに1.85倍と高温であるので、いずれの特性と「優れる◎」になる。
この様に、油層26はその引火点(華氏温度)が、蓄熱材24の沸点(華氏温度)より少なくとも1.3倍以上の高温にあると、常温での液体性、蓄熱材揮発の抑制能力、油の蓄熱材への溶解性、有機酸生成の抑制能力のいずれとも「比較的優れる◎〜○」や「優れる◎」と飛躍的に向上し、水温80℃以上でも使用できる優れた油になる。また特に、油層26はその引火点(華氏温度)が、蓄熱材24の沸点(華氏温度)の1.85倍以上の高温にあると、いずれの特性とも「優れる◎」となり、水温100℃でも使用できる、さらに優れた油となる。
(実施の形態4)
実施の形態4は、熱交換器25として銅系材料を使用した場合に、良好な耐腐食性を示す蓄熱材24の液性について検討した内容である。
前述の代表的な4種類の蓄熱材24は、エチレングリコールやプロピレングリコールの不凍性ニ価アルコールと水の混合溶液に、銅の防錆剤であるアゾール(例えば、ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールなど)と、PH調整剤(炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウムなど)をさらに混合してPHを6〜10に調整した溶液である。そこで、これら蓄熱材24に銅系材料である熱交換器25を60℃で所定期間浸漬した際の、銅の耐腐食性をPHごとに評価した。
その検討結果を図3に示す。評価は、溶出した銅イオンの濃度を測定し、測定値に応じて銅の耐腐食性を「優れる」「良好」「不充分」「極度に劣る」の4段階でランク分けし、その各々を「◎」「○」「△」「×」の記号で表現している。
銅の防錆剤であるアゾールが混合されたPH6〜10の本発明I〜IVは、銅の耐腐食性が「良好○」や「優れる◎」となり、銅の耐腐食性に良好な油である。また、PH7〜
10の本発明I〜IVは、特に銅の耐腐食性が「優れる◎」となり、銅の耐腐食性に優れた油である。その結果、蓄熱材の補充頻度がさらに少ない一層高品質の蓄熱装置が得られた。一方、比較例IIやIII の様に、アゾールが混合されたPH6未満やPH10を超える蓄熱材は、銅の耐腐食性が「不充分△」となり、不適格な油である。また、比較例IやIVの様に、アゾールが混合されていないPH6やPH10の蓄熱材は、銅の耐腐食性が「極度に劣る×」となり、不適格な油である。
(実施の形態5)
実施の形態5は、蓄熱装置20の詳細な構造に関する。
図1にも示すように、蓋部22には、凹部31、つまり、縦断面が略U字形の部分31がある。熱交換器25は、凹部31の底部32を貫通し、底部32で固定される。また、実施の形態1でも述べた通り、蓋部22は、熱交換器25を収納する箱部21と嵌合し、蓄熱容器23を構成している。
油層26の上側油面が、底部32の下端に到達している。しかし、底部32を除く蓋部22には、油層26の上側油面は到達しておらず、その上部空間に空気の隙間(空気層)28が形成されている。このようにすることで、熱交換器25の大部分が常に蓄熱材24に浸漬されるようになる。言い換えると、熱交換器25は、蓄熱容器23において空気層28に曝されることがない。なお、蓄熱材24が、底部32の下端に到達していても良い。このような構成にすることで、熱交換器25は、空気に曝されることがないので、空気と水の接触に伴って発生する腐食が起こらなくなり、耐腐食性の向上が図れる利点が生じる。
(実施の形態6)
実施の形態6は、加熱源の廃熱を蓄熱材に有効に蓄熱できる蓄熱装置20の構造に関する。以下、図4A,図4Bを参照してその構造を説明する。
図4Aは、本発明の実施の形態6に係る蓄熱装置の横断面を上方から見た時の図である。また、図4Bは、同蓄熱装置の縦断面図である。なお、図4Bは、図4AのAB線の切断面を示し、図4Aは、図4BのCD線の切断面を示している。
図4A,図4Bにおいて、蓄熱装置20は、箱部21を構成する容器壁の一部を耐食性の金属箔を含有する薄板34とし、薄板34に、圧縮機、電気ヒータまたは熱交換器などの加熱源35を接触させて併設し、その廃熱が効果的に蓄熱材24に蓄熱できる様にしている。この薄板34は、ステンレス箔単独または、その両面または片面にPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド樹脂)などの樹脂薄膜を積層した構成としたので、より一層廃熱を効果的に蓄積可能な蓄熱装置が得られた。
(実施の形態7)
実施の形態7は、加熱源の廃熱を蓄熱材に有効に蓄熱できる蓄熱装置20の構造に関する。以下、図4A,図4Bを援用して、その構造を説明する。
図4A,図4Bにおいて、蓄熱装置20は、その箱部21の側面の一部を薄板34とし、薄板34で加熱源35(圧縮機等)の一部を覆う構成とし、その廃熱を蓄熱材24にさらに効果的に蓄熱できる様にした。
(実施の形態8)
実施の形態8は、蓄熱装置をヒートポンプの暖房流路に応用して、効果的に暖房をおこなう空気調和機に関する。以下、図5を参照してその構成を説明する。
図5において、ヒートポンプ式の空気調和機は、暖房を行なう場合、凝縮器40と膨張弁41と蒸発器42と圧縮機43を順々に配管で接続して冷媒が流れる暖房用ヒートポンプ循環路44を形成し、室内に配置した凝縮器40で温風を得る構成の空気調和機である。圧縮機43は、圧縮室内で冷媒を連続的に圧縮して高温高圧のガスにするためにモーターを有しており、モーター運転に大電力を必要とするため、熱を発する加熱源となっている。この空気調和機は、圧縮機43の周囲に、前述の実施の形態で説明した蓄熱装置20を併設し、その構成部材の1部である薄板34を介して、発生する熱を蓄熱材24に蓄熱するようにした。この構成にすると、蓄熱材24に蓄熱された圧縮機43の熱が、熱交換器25で回収され、その内部を流れる冷媒の加熱に利用される様になる。
まず、この空気調和機が暖房をおこなう際の通常の冷媒の流れを説明する。圧縮機43で圧縮され高温高圧となった冷媒ガスは、凝縮器40に送られここで、高温の冷媒熱は凝縮器40において空気と熱交換してその熱を温風として室内に放熱し、中温高圧の液体となる。その後、中温高圧の液体冷媒は、暖房用ヒートポンプ循環路44を経由して膨張弁41に送られ、ここで膨張して低温低圧の液体冷媒となり、蒸発器42に送られる。低温の冷媒熱は、蒸発器42において空気と熱交換してその冷熱を冷風として室外に放熱し、中温高圧のガスとなり圧縮機43に送られる。圧縮機43で圧縮され高温高圧の冷媒ガスは、再び凝縮器40に送られ以後、前述の流れを繰り返す。
次に、圧縮機43の熱を熱交換器25で回収して冷媒の加熱に利用し、その回収熱を蒸発器42の霜取りに利用する構成について説明する。この蓄熱除霜を行なうために、この空気調和機は、2つのバイパス冷媒流れ路とこの冷媒流れ路に関連する3つの弁を、暖房用ヒートポンプ循環路44に併設する構成とした。1つのバイパス冷媒流れ路は、凝縮器40の後流と圧縮機43の前流をバイパスして接続する蓄熱用バイパス路45であり、この流路45には電磁弁(蓄熱回収路用)46を配置した。他1つのバイパス冷媒流れ路は、圧縮機43の後流と蒸発器42の前流をバイパスして接続する除霜用バイパス路47であり、この流路47には電磁弁(除霜路用)48を、暖房用ヒートポンプ循環路44には四方弁49を配置した。
蓄熱回収を行なう冷媒流れを説明する。電磁弁(蓄熱回収路用)46が作動し、凝縮器40から送られてくる中温高圧の液体冷媒は、蓄熱用バイパス路45を経由して、蓄熱装置20に配置した熱交換器25に導入される。そして、熱交換器25で圧縮機43の熱を回収し、温度上昇した冷媒は、圧縮機43に送られ圧縮されてさらに温度上昇する。つぎに除霜の流れを説明する。電磁弁(除霜用)48と四方弁49が作動し、圧縮機43から送られてきた温度上昇した冷媒は、除霜用バイパス路47を経由して蒸発器42に流入し、ここに付着した霜の除霜に使用される。その後、蒸発器42を通過した冷媒は、四方弁49を経由して直接に凝縮器40へと流れる。なお、電磁弁(蓄熱回収路用)46や電磁弁(除霜路用)48さらに四方弁49は、図5に記載した場所に制約されることがなく、その役割をおこなうことができる最適な場所に最適な個数配置される。
冷媒が蓄熱用バイパス路45と除霜用バイパス路47を流れる前述の蓄熱回収と除霜は、暖房運転時や寒い朝に蒸発器42に霜が付着し、付着した霜を除霜する時を行なわれ、この構成と冷媒流れのため、空気調和機は、ノンストップで暖房をおこなうことや寒い朝でも短時間で暖房をおこなうことができ、いつでも快適な暖房機器となる。また同時に、省エネな暖房機器となる。
本発明の蓄熱装置は、いつでも快適で省エネなエアコンとしてヒートポンプ式の空気調和装置や、風呂水を保温する省エネな給湯機器、低価格な深夜電力による発熱を蓄熱して
朝の暖房に使用する省エネな暖房機器などに、用いることができる。
20 蓄熱装置
21 箱部
22 蓋部
23 蓄熱容器
24 蓄熱材
25 熱交換器
26 油層
27 通気孔
28 隙間(空気層)
31 凹部
32 底部
34 薄板
35 加熱源
40 凝縮器
41 膨張弁
42 蒸発器
43 圧縮機
44 暖房用ヒートポンプ循環路
45 蓄熱用バイパス路
46 電磁弁(蓄熱回収路用)
47 除霜用バイパス路
48 電磁弁(除霜路用)
49 四方弁

Claims (12)

  1. 蓄熱装置であって、
    蓄熱材と前記蓄熱材の上部に積層される油層とを収容する容器と、
    前記容器内の蓄熱材に浸漬するよう配置された熱交換器とを備え、
    前記油層は、流動点が互いに異なる2種類以上の炭化水素を主成分とし、少なくとも1種類の炭化水素の留分沸点は前記蓄熱材の沸点より大きい、蓄熱装置。
  2. 前記炭化水素は、飽和炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 前記蓄熱材は、水と不凍性二価アルコールとの混合液を主成分とする、請求項1または2に記載の蓄熱装置。
  4. 前記油層は、常温で液体の第1の油層と、前記第1の油層と比重の異なる第2の油層とから構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
  5. 前記油層の引火点(華氏温度)は、前記蓄熱材の沸点(華氏温度)より1.3倍以上高温である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
  6. 前記熱交換器が銅系材料で、PH6〜10の水溶液である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
  7. 前記熱交換器は、蓄熱溶液層に蓄熱された熱を回収する蓄熱用熱交換器であり、前記蓄熱溶液を加熱する加熱源をさらに備えた請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
  8. 前記加熱は、蓄熱溶液層の外部に設けられ、蓄熱用熱交換器は、蓄熱容器の内部で前記蓄熱溶液層に浸漬する位置に設けられていることを特徴とする請求項に記載の蓄熱装置。
  9. 前記容器は、凹部を有する蓋部と、前記蓋部が嵌合する箱部とを有しており、前記凹部の下端は前記蓄熱材もしくは前記油層に浸かっていることを特徴とする、請求項1〜8のい
    ずれか1項に記載の蓄熱装置。
  10. 前記蓄熱容器は、前記加熱源を囲むように設けられていることを特徴とする請求項7または8に記載の蓄熱装置。
  11. 前記蓄熱容器は、熱伝導性部材を介して前記加熱源と接触していることを特徴とする請求項7または8に記載の蓄熱装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の蓄熱装置を備えることを特徴とする空気調和装置。
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