JP5548075B2 - 通信出力設定装置 - Google Patents

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本発明は、通信マスタの磁界出力を設定する通信出力設定装置に関する。
従来、2者間の無線通信として、例えばNFC(Near Field Communication)が広く普及している(特許文献1等参照)。NFCには、例えばMifareやフェリカ(ともに登録商標)等がある。NFCでは、通信マスタにリーダライタが設置され、このリーダライタにタグがかざされると、双方向通信が開始される。詳しくは、リーダライタから送信された駆動電波によってタグが起動し、タグがデータをリーダライタに返信する。タグは、非常に小さなICチップからなる。
特開平10−266651号公報
NFCの通信距離は、リーダライタが放射(送信)する磁界強度に依存する。利便性を上げる観点から通信距離を長くしたいという要求があるが、通信距離を延ばすには遠方で充分大きな磁界強度が維持されなければいけないため、リーダライタが放射する磁界を大きくする必要がある。しかし、この場合、放射磁界が他機器へ干渉しないように規制する電波法や、通信相手であるタグに誘起される電圧の許容値を規定するISOを考慮する必要が生じる。特に、後者は、タグが極近距離に接近した場合、誘起電圧が大きくなり、タグの電子回路を破壊する可能性に繋がる。
本発明の目的は、通信端末に通信マスタから過度な磁界がかからないようにすることにより、通信端末に回路破壊を生じ難くすることができる通信出力設定装置を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、通信マスタとその通信端末とが、磁界を電波とする近距離無線通信を介して通信する通信出力設定装置において、前記通信端末が前記通信マスタに接近したときの接近距離を検出する距離検出手段と、前記通信マスタのアンテナの送信磁界強度を決める際の一要素となる可変式の送信強度設定要素と、前記通信端末の接近を検出したとき、前記送信強度設定要素を調整することにより、前記アンテナの送信磁界強度を低水準まで一旦下げ、その後、通信が成立するまで上げていく出力強度設定手段とを備え、前記通信マスタは、ポーリング間隔で起動して前記通信端末と通信を実行し、前記出力強度設定手段は、前記アンテナの送信磁界強度を低水準まで一旦下げてから上げる動作を、前記ポーリングの一動作単位の中で実行することを要旨とする。
この構成によれば、通信端末が通信マスタに接近したとき、通信マスタの送信磁界強度が低水準まで一旦下げられるので、通信マスタから通信端末に付与される磁界が極力小さく済む。よって、通信端末の回路に誘起される電圧が極力低く済むので、通信端末の回路をより効果的に破壊から保護することが可能となる。また、低水準まで落とされた送信磁界強度は、通信が成立するまで上げられていくので、送信磁界強度がある値をとった時点で、通信マスタと通信端末との間の通信が成立する。よって、通信マスタと通信端末との通信も、問題なく成立させることが可能となる。
この構成によれば、通信マスタの送信磁界強度を低水準に一旦下げ、そこから上げていく動作を、ポーリングの一動作単位の中の処理としたので、この動作を一ポーリング単位という一瞬の短い時間の処理とすることが可能となる。
本発明では、前記出力強度設定手段は、低水準まで一旦下げた前記送信磁界強度を、通信が成立するまで段階的に上げていくことを要旨とする。
この構成によれば、低水準まで一旦下げた送信磁界強度を段階的に上げていくので、簡単な制御で送信磁界強度を通信が成立する値まで上げることが可能となる。
本発明では、前記送信強度設定要素は、前記アンテナに接続されたアンプであり、前記出力強度設定手段は、前記アンプの利得を切り換えることにより、前記送信磁界強度を変更することを要旨とする。
この構成によれば、アンプの利得を切り換えることでアンテナの送信磁界強度を変更するので、アンテナ側のインピーダンスを大きく変化させることなく、アンテナの送信磁界強度のみを変更することが可能となる。このため、インピーダンス変化を要因とする消費電流の増加に影響を受けずに、アンテナの送信磁界強度の切り換えが可能となる。
本発明によれば、通信端末に通信マスタから過度な磁界がかからないようにすることより、通信端末に回路破壊を生じ難くすることができる。
一実施形態の通信エリア設定装置の構成図。 リーダライタの配置位置及び通信エリアの例を示す概念図。 (a),(b)はアンテナの変調波形とそのスペクトルと示す説明図。 NFCの通信シーケンスを示すタイムチャート。 接近距離とアンテナ電流との相関関係を示すグラフ。 スイープ動作の概要を示すタイムチャート。 (a)〜(c)はリーダライタのエリア切り換わりの遷移を示す説明図。 別例における通信エリア設定装置の構成図。 他の別例における通信エリア設定装置の構成図。 他の別例におけるリーダライタの回路図。 他の別例におけるリーダライタの回路図。
以下、本発明を具体化した通信出力設定装置の一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、電子キー2との近距離無線通信によりID照合を実行する電子キーシステム3が設けられている。近距離無線通信は、いわゆるNFC(Near Field Communication)であって、例えばMifareやフェリカ(ともに登録商標)等が使用されている。この電子キーシステム3において、車外でID照合(車外照合)が成立すれば、ドアロック施解錠が許可又は実行され、車内でID照合(車内照合)が成立すれば、エンジン始動が許可される。なお、電子キー2が通信端末に相当する。
この場合、車両1には、電子キー2のIDコードを照合するキー照合装置4と、車両ドアの施解錠動作を管理するドアロック装置5と、エンジンの動作を管理するエンジン始動装置6とが設けられ、これらが車内バス7を介して接続されている。このうち、キー照合装置4には、IDコードの照合動作を実行する照合ECU8が設けられている。エンジン始動装置6には、車両1の電源状態を切り換える際に操作するプッシュモーメンタリ式のエンジンスイッチ9が接続されている。
照合ECU8には、電子キーシステム3の車両1側の通信装置としてリーダライタ10が接続されている。リーダライタ10は、通信相手である電子キー2への各種データの書き込み及び読み出しを行うものである。なお、リーダライタ10は、車外照合及び車内照合を行うために車外及び車内のそれぞれに設けられているが、本例の場合は便宜上、これらを1つのリーダライタ10として図示する。また、リーダライタ10が通信マスタに相当する。
リーダライタ10には、電子キー2との近距離無線通信を管理するリーダライタ制御ECU11が設けられている。リーダライタ制御ECU11には、通信回路12、フィルタ13及びアンプ14を介して、近距離無線通信用のアンテナ15が接続されている。アンテナ15は、電波として磁界を送受信する磁界アンテナであって、例えばループアンテナが使用されている。また、アンテナ15は、例えばHF(High Frequency:13.56MHz)帯の電波を送受信する。なお、アンプ14が送信強度設定要素を構成する。
アンテナ15は、複数の静電容量成分を持つ整合回路16と、信号波形のQ値(共振の鋭さ)を低く抑えるダンプ抵抗17と、インダクタンス成分を持つアンテナコイル18とが設けられている。アンテナ15は、アンテナコイル18のLと、整合回路16のCと、ダンプ抵抗17のRとの共振回路からなる。アンテナ15は、HF帯の磁界アンテナであるため、図2に示すように、平面視において略円形状の通信エリアEを形成する。
Q値は、共振周波数をf、アンテナコイル18のインダクタンスをL、ダンプ抵抗17及びアンテナコイル18の銅損をRとすると、次式により算出される。
Q=(2πfL)/R
よって、ダンプ抵抗17の抵抗値を大きい値に設定すれば、Q値を低く抑えられることが分かる。ところで、図3(a)に示すように、Q値が高いと、送信電波の変調波形がなまって三角波のような波形をとり、電波のビットを正確に判断できない可能性に繋がる。しかし、図3(b)に示すように、Q値を低い値に抑えれば、送信帯域が広がり、結果、送信電波の変調波形が矩形波に近づくことになる。よって、正確なビット判定確保のために、アンテナ15にダンプ抵抗17を接続して、Q値を低くするようにしている。
但し、ダンプ抵抗17の抵抗値は単純に大きくすればよいものではなく、抵抗値が必要以上に大きくなると、抵抗分でのロスが大きくなり、磁界強度が小さくなってしまう。さらに、通信回路12の出力インピーダンスとの整合条件との関係からも、好適な目標値がある。
図1に示す通信回路12は、アンテナ15から送信する電波を変調したり、アンテナ15で受信した電波を復調したりする。
フィルタ13は、例えばバンドパスフィルタやローパスフィルタ等からなり、信号から正弦波以外の成分、つまり高調波成分をカットする。
電子キー2は、リーダライタ10と近距離無線通信を行う、いわゆるICタグである。電子キー2は、見かけ上、キーと分かるものに限らず、例えば携帯電話やICカードも含む。電子キー2には、電子キー2の動作を管理する通信制御回路19が設けられている。通信制御回路19には、電子キー2のIDコードが登録されている。
通信制御回路19には、近距離無線通信用のアンテナ20が接続されている。アンテナ20は、磁界アンテナの一種として例えばループアンテナが使用されている。アンテナ20は、アンテナコイル21と共振用のコンデンサ22との並列共振回路からなる。電子キー2は、電磁誘導で発生した電圧を最大化するよう動作するため、並列共振をとる。アンテナ20は、送受信アンテナであって、例えばHF帯の電波を送受信する。
リーダライタ10は、例えば車両1が駐車状態にあるときや、ユーザが乗車したとき、図4に示すように、アンテナ15を送信アンテナとして送信動作に入り、電子キー2の電源として駆動電波Svをポーリング間隔にて断続的に送信する。駆動電波Svには、電子キー2の電源となる電力電波Vpwと、キーIDの返信要求としてリクエスト信号Srqとが含まれている。
本例の駆動電波Svは、Vpw+Srq+Vpwで1フレームが構成され、このフレームが間欠的に送信される。リーダライタ10の通信では、最初の電力電波Vpwで電子キー2を起動させ、続くリクエスト信号SrqでID返信を要求し、最後の電力電波Vpwにて電子キー2にIDコードを返信させている。
リーダライタ制御ECU11は、アンテナ15から駆動電波Svを送信するとともに受信回路を動作させて、電子キー2からの応答を待つ。そして、リーダライタ制御ECU11は、この送信及び受信の動作を、電子キー2から電波を受信するまで所定の時間間隔で繰り返し実行する。
電子キー2が駆動電波Svの通信エリアE内に進入して駆動電波Svを受信すると、電力電波Vpwを電源として起動して、リクエスト信号Srqに応答する形でID信号Sidをアンテナ20から送信する。ID信号Sidには、電子キー2のIDコードが含まれる。なお、リーダライタ10は、磁界結合方式により電子キー2と通信するため、送信波形の変化で以て電子キー2からの電波を受信する。リーダライタ制御ECU11は、ID信号Sidをアンテナ15で受信すると、ID信号Sid内のIDコードを照合ECU8に転送する。照合ECU8は、リーダライタ制御ECU11からIDコードを入力すると、ID照合を行い、ID照合が成立すれば、ドアロック施解錠やエンジン始動を許可又は実行する。
電子キーシステム3には、リーダライタ10(アンテナ15)の通信エリアEを電子キー2との距離(接近距離rと記す)に応じて設定する通信エリア設定装置23が設けられている。本例の通信エリア設定装置23は、電子キー2の接近を検知すると、リーダライタ10の送信磁界強度を低水準まで一旦下げることにより、リーダライタ10の通信エリアE(図2参照)を小さい範囲に切り換え、その後、通信が成立するまでリーダライタ10の送信磁界強度を徐々に上げていくものである。
ダンプ抵抗17には、アンテナ電流Iaを検出するHiインピーダンス抵抗24が並列接続されている。ところで、図5に示すように、接近距離rとアンテナ電流Iaとの間には、接近距離rが短くなるに連れてアンテナ電流Iaが低下する相関関係がある。これは、アンテナ15の電力が電子キー2の接近によって電子キー2に伝送されるので、アンテナ15が有する磁界エネルギーの源であるアンテナ電流Iaは減少するためである。言い換えるならば、アンテナ15の磁界エネルギーが電子キー2に移動し、アンテナ15の共振回路に逆方向の誘起電流が流れるため、磁界を損失する方向にエネルギーが作用するからである。Hiインピーダンス抵抗24は、ダンプ抵抗17の端子間における誘起電圧Vs(図1参照)を検出することによって、アンテナ電流Iaを検出する。なお、Hiインピーダンス抵抗24が距離算出手段を構成する。
図1に示すように、車両1には、リーダライタ10の通信エリアEを設定するエリア設定回路25が設けられている。エリア設定回路25は、リーダライタ制御ECU11から独立した例えば1チップICからなる。また、エリア設定回路25はリーダライタ制御ECU11中に形成されてもよい。
エリア設定回路25には、Hiインピーダンス抵抗24に流れるアンテナ電流Iaを基に、電子キー2との接近距離rを算出する接近距離算出部26が設けられている。接近距離算出部26は、Hiインピーダンス抵抗24により求まる誘起電圧Vsを基に、電子キー2との接近距離rを算出する。なお、接近距離算出部26が距離算出手段を構成する。
エリア設定回路25には、接近距離算出部26が算出した接近距離rを基に、リーダライタ10の通信エリアEを設定するエリア設定部27が設けられている。エリア設定部27は、接近距離rを基にアンプ14の利得を制御することにより、アンテナ電流Iaの値を切り換えて、リーダライタ10の送信磁界強度、つまりリーダライタ10の通信エリアEを設定する。なお、エリア設定部27が出力強度設定手段に相当する。
アンプ14には、通信回路12から見たアンテナ側のインピーダンス(以降、RF回路インピーダンスと記す)を変えることなく、アンテナ電流Iaを変更することができる特性がある。ところで、アンテナ15の送信磁界強度を下げるのに、例えばRF回路インピーダンスの低下が伴うと、通信回路12の出力インピーダンス(以降、IC回路インピーダンスと記す)にRF回路インピーダンスが近づくことになる。こうなると、アンテナ電流Iaが流れ易くなってしまい、これが消費電流の増加という問題を招く。しかし、アンプ14の利得にてアンテナ15の送信磁界強度を変更するようにすれば、インピーダンス変化に起因する消費電流の増加が生じることなく、アンテナ15の通信エリアEを切り換えることが可能である。
また、本例のエリア設定部27は、リーダライタ10がポーリング時に電子キー2の接近を検出すると、アンテナ15の磁界出力を、低水準(最低限)の値まで一旦大きく下げ、このレベルから磁界出力を段階的に徐々に上げていく動作(図6に示すスイープ動作)を実行する。そして、エリア設定部27は、磁界出力を段階的に上げていく過程で通信が成立したことを確認すると、その時点で駆動電波Svの送信を終了する。エリア設定部27は、このスイープ動作をポーリングの一動作単位(即ち、一ポーリング)の中で実行する。
さて、図7(a)に示すように、アンテナ15の周辺に電子キー2が存在しない場合、エリア設定部27は、アンプ14の利得を上げることにより、駆動電波Svの送信磁界強度を最大にする。これにより、通信エリアEが最大範囲のEaに設定され、車両1の周囲において電子キー2の有無が探査される。このとき、接近距離算出部26は、Hiインピーダンス抵抗24の誘起電圧Vsを基に、電子キー2の接近有無を監視する。
このとき、図7(b)に示すように、電子キー2が横から急に通信エリアEaに進入したとする。このとき、仮にリーダライタ10のアンテナ15から送信磁界強度の高い電波が送信されていたとすると、電子キー2が通信エリアEaに急に進入した時点で、電子キー2に高い電圧が誘起されるので、電子キー2の回路が破壊される懸念に繋がる。
ところで、電子キー2が通信エリアEaに進入すると、アンテナ15の磁界エネルギーが電子キー2に奪われてアンテナ電流Iaが低下するので、電子キー2の接近が分かる。このとき、エリア設定部27は、アンプ14の利得を下げることにより、アンテナ15の送信磁界強度を、一旦、低水準まで一気に落とし、リーダライタ10の通信エリアEを最小範囲のEb(図7(b)参照)に切り換える。これにより、電子キー2に過度な磁界がかからないようにする。なお、低水準の送信磁界強度とは、通常時よりも低い強度であればよく、広義として「0」も含む。
エリア設定部27は、リーダライタ10の送信磁界強度を低水準まで落とした後、その値から送信磁界強度を、通信が成立するまで段階的に上げていき、通信エリアEをEbから徐々に広くしていく(図7(c)参照)。そして、通信エリアEが徐々に広げられていく過程で電子キー2がリーダライタ10からの電波を受信し、通信が成立する。リーダライタ10は、通信が成立したことを確認すると、アンテナ15による通信動作を停止する。
以上により、本例の場合、電子キー2がリーダライタ10の通信エリアEに急に進入しても、リーダライタ10の送信磁界強度が一旦、低水準まで落とし込まれるので、電子キー2に付与される磁界が極力小さく済む。よって、電子キー2の回路に低い電圧しかかからずに済むので、より効果的に回路破壊が防止される。また、低水準まで一旦下げられた送信磁界強度は、段階的に徐々に上げられていくので、ある時点で電子キー2が駆動電波Svを捕獲して、通信が成立する。よって、2者間の通信も問題なく成立させることも可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)リーダライタ10が電子キー2の接近を検知したとき、リーダライタ10の送信磁界強度を低水準まで一旦下げ、その後、送信磁界強度を段階的に上げるようにする。よって、電子キー2がリーダライタ10の通信エリアEに進入したときには、電子キー2に極力低い磁界しかかからなくなるので、電子キー2の回路を破壊から効率よく保護することができる。
(2)低水準まで下げられたリーダライタ10の送信磁界強度は、電子キー2との通信が成立するまで段階的に上げられる。よって、送信磁界強度を段階的に上げていくという簡単な制御で、リーダライタ10と電子キー2との通信を成立させることができる。
(3)リーダライタ10の送信磁界強度を低水準まで一旦下げ、そこから上げていく動作(スイープ動作)を、ポーリングの一動作単位の中の処理としたので、スイープ動作を1つのポーリングという一瞬の短い時間の処理とすることができる。よって、スイープ動作を直ぐに終了させることが可能となるので、通信成立までに時間のラグが発生しない。
(4)アンプ14の利得を切り換えることによりアンテナ15の送信磁界強度を設定するので、RF回路インピーダンスの変化を抑えながらアンテナ15の送信磁界強度を変更することができる。よって、アンテナ15の調整が消費電流の増加に影響を受けなくなるので、アンテナ15の送信磁界強度を、より大きな範囲で劇的に切り換えることができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・距離検出手段は、Hiインピーダンス抵抗24に限定されない。ところで、RF回路インピーダンスは、電子キー2の接近距離に応じて値が変わる変化をとる。よって、図8に示すように、エリア設定回路25にインピーダンス検出部31を設け、インピーダンス検出部31にて検出するRF回路インピーダンスを基に接近距離rを算出してもよい。なお、この場合はインピーダンス検出部31が距離検出手段を構成する。
・距離検出手段は、Hiインピーダンス抵抗24やインピーダンス検出部31に限定されない。ここで、リーダライタ制御ECU11からアンテナ15に供給される電流(消費電流Ib)は、電子キー2の接近距離rに応じて変化する。よって、図9に示すように、リーダライタ制御ECU11と通信回路12との間に電流検出部41を設け、電流検出部41にて検出される消費電流Ibから接近距離rを算出してもよい。なお、この場合は電流検出部41が距離検出手段を構成する。
・図10に示すように、アンテナ15の共振回路と並列にHiインピーダンス抵抗24を接続し、このHiインピーダンス抵抗24の誘起電圧Vsによって、アンテナ電流Iaを検出してもよい。
・図11に示すように、アンテナ電流Iaを調整可能なシャント抵抗51をアンテナ15の共振回路に並列接続し、シャント抵抗51の値を調整することで、アンテナ15の送信磁界強度を変更してもよい。
・距離検出手段は、リーダライタ10に別途設けた近接センサでもよい。
・アンテナ電流Iaの検出は、ダンプ抵抗17の端子間電圧を見る方式に限定されない。例えば、共振回路に電流計を設け、電流計の値から直にアンテナ電流Iaを検出してもよい。
・低水準の値は、通常時よりも低ければ、適宜変更可能である。
・低水準の値は、固定値に限らず、可変としてもよい。この場合、電子キー2の接近を検知したとき、アンテナ電流Iaの低下が急であれば、低水準の値を極力低い値とし、アンテナ電流Iaの低下が緩やかであれば、低水準の値を若干高めとしてもよい。
・低水準まで落とした後、リーダライタ10の送信磁界強度を段階的に上げるとき、磁界出力は必ずしも一定の規則性を持って上がることに限らず、不規則に上がるものでもよい。
・低水準まで落とした後の磁界出力の上げ方は、段階的に限らず、連続的でもよい。
・低水準まで落とした後、送信磁界強度は一定割合で増加することに限定されず、増加の勾配をその時々の状態で変更してもよい。この場合、電子キー2の接近を検知したとき、例えばアンテナ電流Iaの低下が急であれば、磁界出力の勾配を大きくし、アンテナ電流Iaの低下が緩やかであれば、磁界出力の勾配を小さくする例が想定される。
・送信強度設定要素は、アンプ14に限定されず、例えば、可変式としたダンプ抵抗17でもよいし、整合回路16の可変式としたコンデンサでもよい。ダンプ抵抗17と整合回路16のコンデンサとをともに可変式とした場合、これら両方を調整することでリーダライタ10の送信磁界強度を切り換えてもよい。
・スイープ動作は、1つのポーリング内で処理が完了する動作に限定されず、複数のポーリングをまたぐものでもよい。
・電子キーシステム3は、ポーリング式及びトリガ式のどちらを採用してもよい。なお、ポーリング式とは、駆動電波Svを常時間欠発信して電子キー2の有無を探査するものである。また、トリガ式とは、例えば車外ドアハンドルがタッチ操作されるなどの所定操作をトリガとして駆動電波Svの送信を開始するものである。
・近距離無線通信は、NFCに限定されず、電波として磁界を用いるものであれば、どのような通信形式を採用してもよい。
・近距離無線通信の周波数は、HFに限らず、例えばLF(Low Frequency)やUHF(Ultra High Frequency)等の他の帯域を採用してもよい。
・送信強度設定要素は、ダンプ抵抗17やシャント抵抗51に限らず、他の素子が使用可能である。
・通信エリアの変更とは、単に範囲の変更に限らず、アンテナ15の指向性としてもよい。
・駆動電波Svは、1つのポーリングにおいて複数フレームにて送信されるものでもよい。
・リーダライタ10の配置場所は、例えば車外ドアミラーとしてもよい。
・車両1には、NFCの電子キーシステム3の他に、キー操作フリーシステムやワイヤレスキーシステムが併設されていてもよい。なお、キー操作フリーシステムは、NFCよりも通信領域が広い、例えば周波数としてLFやUHFを使用したシステムである。また、ワイヤレスキーシステムは、電子キー2からの通信をトリガとして照合を行うシステムである。
・通信エリア設定装置23は、車両1に使用されることに限らず、他の機器や装置に応用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)請求項1〜のいずれかにおいて、前記通信マスタは、1つのアンテナを送受信アンテナとして使用する。この構成によれば、アンテナの個数を少なく抑えることが可能となる。
(ロ)請求項1〜、前記技術的思想(イ)のいずれかにおいて、前記通信マスタは、アンテナから前記通信端末に問い合せを送信し、当該問い合せに対する前記通信端末の応答を待ち、この送受信の動作を、前記通信端末から前記応答を受け取るまで繰り返し実行する。この構成によれば、ポーリング間隔にて通信端末の接近有無を監視することが可能となる。
2…通信端末としての電子キー、10…通信マスタとしてのリーダライタ、14…送信強度設定要素を構成するアンプ、15…アンテナ、24…距離算出手段を構成するHiインピーダンス抵抗、26…距離算出手段を構成する接近距離算出部、27…出力強度設定手段としてのエリア設定部、r…接近距離。

Claims (3)

  1. 通信マスタとその通信端末とが、磁界を電波とする近距離無線通信を介して通信する通信出力設定装置において、
    前記通信端末が前記通信マスタに接近したときの接近距離を検出する距離検出手段と、
    前記通信マスタのアンテナの送信磁界強度を決める際の一要素となる可変式の送信強度設定要素と、
    前記通信端末の接近を検出したとき、前記送信強度設定要素を調整することにより、前記アンテナの送信磁界強度を低水準まで一旦下げ、その後、通信が成立するまで上げていく出力強度設定手段とを備え
    前記通信マスタは、ポーリング間隔で起動して前記通信端末と通信を実行し、
    前記出力強度設定手段は、前記アンテナの送信磁界強度を低水準まで一旦下げてから上げる動作を、前記ポーリングの一動作単位の中で実行する
    ことを特徴とする通信出力設定装置。
  2. 前記出力強度設定手段は、低水準まで一旦下げた前記送信磁界強度を、通信が成立するまで段階的に上げていく
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信出力設定装置。
  3. 前記送信強度設定要素は、前記アンテナに接続されたアンプであり、
    前記出力強度設定手段は、前記アンプの利得を切り換えることにより、前記送信磁界強度を変更する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信出力設定装置。
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