JP5546766B2 - 液晶パネルおよび液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コントラスト特性に優れた液晶パネルおよび液晶表示装置に関する。
液晶表示装置(以下、LCD)は、液晶分子の電気光学特性を利用して、文字や画像を表示する装置である。LCDは、通常、液晶セルの両側に偏光板が配置された液晶パネルが用いられており、例えば、ノーマリブラック方式では、電圧無印加状態で黒画像を表示することができる。LCDは、正面および斜め方向のコントラスト比が低いという課題がある。この課題を解決するために、位相差フィルムを用いた液晶パネルが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、正面コントラスト比の高いLCDとして、VAモード液晶表示装置が知られている。VAモード液晶表示装置は、電圧無印加状態において液晶分子が基板面に対して実質的に垂直に配向しているため、黒表示を阻害する影響が小さく、黒表示をより暗くすることができるからである。
近年、市場からは、さらなるLCDの高性能化が切望されており、その1つとして、文字や画像を鮮明に描くことのできる、より高い正面コントラスト比を示す液晶表示装置が求められている。しかしながら、偏光板の偏光度の不足が問題となり、より高いコントラスト比を示す液晶表示装置の実現が困難となっている。
特許第3648240号公報
本発明の目的は、正面方向のコントラスト比が高い液晶パネルおよび液晶表示装置を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下に示す液晶パネルにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の液晶パネルは、液晶セルと、該液晶セルの一方の側に配置された第1の偏光板と、該液晶セルの他方の側に該液晶セル側から順に配置された第2の偏光板および第3の偏光板と、該液晶セルと該第1の偏光板との間に配置された第1の位相差板と、該液晶セルと該第2の偏光板との間に配置された第2の位相差板とを備え、該第1の位相差板および該第2の位相差板の屈折率楕円体が、nx>ny>nzの関係を示し、該第2の偏光板の透過率(T)が、該第1の偏光板の透過率(T)より大きく、かつ該第3の偏光板の透過率(T)が該第1の偏光板の透過率(T)以上である。
好ましい実施形態においては、上記第1の偏光板の透過率(T)が39.0〜44.0%であり、かつ上記第2の偏光板の透過率(T)が40.0〜45.0%である。
好ましい実施形態においては、上記第3の偏光板の透過率(T)が40.0〜60.0%である。
好ましい実施形態においては、上記第2の偏光板の透過率(T)と上記第1の偏光板の透過率(T)との差(ΔT2−1=T−T)が、0.1〜5.0%である。
好ましい実施形態においては、上記第3の偏光板の透過率(T)と上記第1の偏光板の透過率(T)との差(ΔT3−1=T−T)が、0〜19.0%である。
好ましい実施形態においては、上記第1の偏光板が上記液晶セルの視認側に配置され、上記第2の偏光板および上記第3の偏光板が上記液晶セルの視認側とは反対側に配置されている。
好ましい実施形態においては、上記第2の偏光板が第2の偏光子を含み、かつ、上記第3の偏光板が第3の偏光子を含み、上記第3の偏光子が透過型偏光子である。
好ましい実施形態においては、上記第1の位相差板の遅相軸と上記第1の偏光板の偏光子の吸収軸とが実質的に直交し、かつ、上記第2の位相差板の遅相軸と上記第2の偏光子の吸収軸とが、実質的に直交している。
好ましい実施形態においては、上記第2の偏光子の吸収軸と上記第3の偏光板が有する透過型偏光子の吸収軸とが、実質的に平行である。
好ましい実施形態においては、上記液晶セルが、ホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を含む。
好ましい実施形態においては、上記第1の位相差板および第2の位相差板の波長590nmにおける厚み方向の位相差値(Rth[590])が、それぞれ80〜400nmである。
好ましい実施形態においては、上記第1の位相差板および第2の位相差板のNz係数が、1.1を超え8以下である。
好ましい実施形態においては、上記第1の位相差板および第2の位相差板が、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ノルボルネン系樹脂またはセルロース系樹脂を含む位相差板である。
本発明の別の局面によれば、液晶表示装置が提供される。この液晶表示装置は、上記液晶パネルを含む。
本発明の液晶パネルを含む液晶表示装置は、透過率の調整された3枚の偏光板と、液晶セルと偏光板との間に配置された2枚の位相差板とを用いることにより、従来の液晶パネルを含む液晶表示装置よりも、正面方向のコントラスト比が格段に高く、優れた表示特性を示す。
本発明の好ましい実施形態における液晶パネルの概略断面図である。 本発明に用いられる偏光子の代表的な製造工程の概念を示す模式図である。 (a)は、プレーナ配向させた棒状液晶化合物を説明する模式図であり、(b)は、カラムナー配向させたディスコチック液晶化合物を説明する模式図である。 本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。
<用語および記号の定義>
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)偏光板の透過率
透過率(T)は、JlS Z 8701−1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
(2)屈折率(nx、ny、nz):
「nx」は面内の屈折率が最大となる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(3)面内の位相差値:
面内の位相差値(Re[λ])は、23℃で波長λ(nm)におけるフィルムの面内の位相差値をいう。Re[λ]は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、Re[λ]=(nx−ny)×dによって求められる。
(4)厚み方向の位相差値:
厚み方向の位相差値(Rth[λ])は、23℃で波長λ(nm)におけるフィルムの厚み方向の位相差値をいう。Rth[λ]は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、Rth[λ]=(nx−nz)×dによって求められる。
(5)厚み方向の複屈折率:
厚み方向の複屈折率(Δnxz[λ])は、式;Rth[λ]/dにより算出される値である。
(6)Nz係数:
Nz係数は、式;Rth[590]/Re[590]により算出される値である。
(7)本明細書において、「nx=ny」または「ny=nz」と記載するときは、これらが完全に同一である場合だけでなく、実質的に同一である場合を包含する。したがって、例えば、nx=nyと記載する場合は、Re[590]が10nm未満である場合を包含する。
(8)本明細書において「実質的に直交」とは、光学的な2つの軸のなす角度が、90°±2°である場合を包含し、好ましくは90°±1°である。「実質的に平行」とは、光学的な2つの軸のなす角度が、0°±2°である場合を包含し、好ましくは0°±1°である。
<A.液晶パネルの概要>
図1は、本発明の好ましい実施形態による液晶パネルの概略断面図である。この液晶パネル100は、液晶セル10と、該液晶セル10の一方の側に配置された第1の偏光板21と、該液晶セル10の他方の側に該液晶セル10側から順に配置された第2の偏光板22および第3の偏光板23と、該液晶セル10と該第1の偏光板21との間に配置された第1の位相差板31と、該液晶セル10と該第2の偏光板22との間に配置された第2の位相差板32とを備える。実用的には、液晶セル10と第1の偏光板21との間、および液晶セル10と第3の偏光板23との間には、任意の接着層および/または他の光学部材(図示せず)が配置される。
上記第2の偏光板の透過率(T)は、上記第1の偏光板の透過率(T)よりも大きい。上記第2の偏光板の透過率(T)と上記第1の偏光板の透過率(T)との差(ΔT2−1=T−T)は、0%より大きく、好ましくは0.1%〜5.0%であり、さらに好ましくは0.1%〜3.0%であり、特に好ましくは0.1%〜2.0%である。上記範囲の透過率の差を有する第1の偏光板と第2の偏光板とを用いることによって、より一層、正面方向のコントラスト比が高い液晶パネルを得ることができる。
上記第3の偏光板の透過率(T)は、上記第1の偏光板の透過率(T)以上である。上記第3の偏光板の透過率(T)と上記第1の偏光板の透過率(T)との差(ΔT3−1=T−T)は、0%以上であり、好ましくは0〜19.0%であり、さらに好ましくは0〜17.0%であり、特に好ましくは0〜15.0%である。上記範囲の透過率の差を有する第3の偏光板と第1の偏光板とを用いることによって、より一層、正面方向のコントラスト比が高い液晶パネルを得ることができる。
上記第2の偏光板の透過率(T)と上記第3の偏光板の透過率(T)との差については、特に制限はなく、ΔT2−1、およびΔT3−1が上記の範囲内であればよい。好ましくは、上記第3の偏光板の透過率(T)は、上記第2の偏光板の透過率(T)以上である。
好ましくは、上記第1の偏光板は液晶セルの視認側に配置され、上記第2の偏光板および上記第3の偏光板は液晶セルの視認側とは反対側(バックライト側)に配置される。このような配置であれば、上記第3の偏光板を有することにより、所望の一方向成分の光を他方向の成分に対してより多く液晶セルに入射させることができる。すなわち、上記第3の偏光板を有することにより、第2の偏光板のみでは不足する偏光度を補うことができる。また、透過率が第1の偏光板より大きい第2の偏光板および第3の偏光板をバックライト側に配置することにより、より多くの偏光を液晶セルに入射させることができ、白画像表示およびカラー表示を行うときは、黒輝度と比較して高い輝度が得られるからである。一方、透過率の小さい偏光板を視認側に配置して、バックライトの光をできるだけ視認側に漏れにくくすることによって、黒画像を表示するときは、輝度(黒輝度)を低く抑えることができる。その結果、コントラスト比の高い液晶表示装置を得ることができる。
好ましくは、上記第1の偏光板は第1の偏光子を含み、上記第2の偏光板は第2の偏光子を含み、上記第3の偏光板は第3の偏光子を含む。好ましくは、当該第3の偏光子は透過型偏光子である。好ましくは、上記第1の偏光子の吸収軸は、上記第2の偏光子の吸収軸と実質的に直交である。
好ましくは、上記第1の偏光子の吸収軸と上記第1の位相差板の遅相軸とは実質的に直交しており、かつ上記第2の偏光子の吸収軸と上記第2の位相差板の遅相軸とは実質的に直交している。さらに好ましくは、上記第1の偏光子の吸収軸と上記第1の位相差板の遅相軸とは実質的に直交しており、かつ上記第2の偏光子の吸収軸と上記第2の位相差板の遅相軸とは実質的に直交し、かつ上記第2の偏光子の吸収軸と上記第3の偏光子の吸収軸とは実質的に平行である。このような配置であれば、より偏光度の高い光を液晶セルに入射させることができるので、コントラスト比の高い液晶表示装置を得ることができる。
上記液晶パネルは、好ましくは、ノーマリーブラック方式である。なお、本明細書において「ノーマリーブラック方式」とは、電圧無印加時に透過率が最小(画面が黒くなる状態)になり、電圧印加時に透過率が高くなるように設計されている液晶パネルをいう。本発明による正面のコントラスト比が向上する効果は、電圧無印加時に黒表示を行う、ノーマリーブラック方式の液晶パネルにおいて、特に顕著である。上記第1、第2および第3の偏光板を用いて得られる効果が、液晶分子の駆動により阻害されないためであると考えられる。
<B.液晶セル>
本発明に用いられる液晶セルとしては、任意の適切なものが採用され得る。上記液晶セルとしては、例えば、薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型のものや、スーパーツイストネマチック液晶表示装置に採用されているような、単純マトリクス型のもの等が挙げられる。
上記液晶セルは、好ましくは、一対の基板と、該一対の基板に挟持された表示媒体としての液晶層を有する。一方の基板(アクティブマトリクス基板)には、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的には、TFT)と、このスイッチング素子にゲート信号を与える走査線およびソース信号を与える信号線とが設けられる。他方の基板(カラーフィルター基板)には、カラーフィルターが設けられる。
上記カラーフィルターは、上記アクティブマトリクス基板に設けてもよい。あるいは、フィールドシーケンシャル方式のように液晶表示装置の照明手段にRGB3色光源(さらに、多色の光源を含んでいてもよい)が用いられる場合は、上記カラーフィルターは省略され得る。2つの基板の間隔は、スペーサーによって制御される。各基板の液晶層を接する側には、例えば、ポリイミドからなる配向膜が設けられる。あるいは、例えば、パターニングされた透明電極によって形成されるフリンジ電界を利用して、液晶分子の初期配向が制御される場合には、上記配向膜は省略され得る。
上記液晶セルは、好ましくは、ホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を含む。本明細書において、「ホメオトロピック配列」とは、液晶分子の配向ベクトルが、配向処理された基板と液晶分子の相互作用の結果、基板平面に対し、垂直(法線方向に)に配向した状態のものをいう。なお、上記ホメオトロピック配列は、液晶分子の配向ベクトルが、基板法線方向に対し、わずかに傾いている場合、すなわち液晶分子がプレチルトを有する場合も包含される。液晶分子がプレチルトを有する場合は、そのプレチルト角(基板法線からの角度)は、好ましくは5°以下である。プレチルト角を上記範囲とすることによって、コントラスト比の高い液晶表示装置が得られ得る。
上記液晶セルの駆動モードとしては、好ましくは、バーティカル・アライメント(VA)モード、ツイスティッド・ネマチック(TN)モード、インプレーンスイッチング(IPS)モード、垂直配向型電界制御複屈折(ECB)モード、光学補償複屈折(OCB)モード等が挙げられる。好ましくは、上記液晶セルは、バーティカル・アライメント(VA)モードである。
上記VAモードの液晶セルは、電圧制御複屈折効果を利用し、電界が存在しない状態で、ホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を、基板に対して法線方向の電界で応答させる。具体的には、例えば、特開昭62−210423号公報や、特開平4−153621号公報に記載されているように、ノーマリブラック方式の場合、電界が存在しない状態では、液晶分子が基板に対して法線方向に配向しているために、上下の偏光板を直交配置させると、黒表示が得られる。一方、電界が存在する状態では、液晶分子が偏光板の吸収軸に対して、45°方位に倒れるように動作することによって、透過率が大きくなり、白表示が得られる。
上記VAモードの液晶セルは、例えば、特開平11−258605号公報に記載されているように、電極にスリットを形成したものや、表面に突起を形成した基材を用いることによって、マルチドメイン化したものであってもよい。このような液晶セルは、例えば、シャープ(株)製 ASV(Advanced Super View)モード、同社製 CPA(Continuous Pinwheel Alignment)モード、富士通(株)製 MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、三星電子(株)製 PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、同社製 EVA(Enhanced Vertical Alignment)モード、三洋電機(株)製 SURVIVAL(Super Ranged Viewing by Vertical Alignment)モード等が挙げられる。
上記液晶セルの、電界が存在しない状態におけるRthLC[590]は、好ましくは−500nm〜−200nmであり、さらに好ましくは−400nm〜−200nmである。上記RthLC[590]は、液晶分子の複屈折率とセルギャップによって、適宜、設定される。上記液晶セルのセルギャップ(基板間隔)は、通常、1.0μm〜7.0μmである。
上記液晶セルは、市販の液晶表示装置に搭載されているものをそのまま用いてもよい。VAモードの液晶セルを含む、市販の液晶表示装置としては、例えば、シャープ(株)製 液晶テレビ 商品名「AQUOSシリーズ」、ソニー社製 液晶テレビ 商品名「BRAVIAシリーズ」、SUMSUNG社製 32V型ワイド液晶テレビ 商品名「LN32R51B」、(株)ナナオ製 液晶テレビ 商品名「FORIS SC26XD1」、AU Optronics社製 液晶テレビ 商品名「T460HW01」等が挙げられる。
<C.偏光板>
本発明に用いられる第1の偏光板、第2の偏光板および第3の偏光板は、透過率が上記の関係を満足するものであれば、任意の適切なものが採用され得る。本発明の液晶パネルは、第3の偏光板を有することにより、所望のより偏光度の高い光をより多く液晶セルに入射させることができる。その結果、正面方向のコントラスト比が高い液晶パネルを得ることができる。なお、本明細書において「偏光板」は、自然光または偏光を直線偏光に変換するものをいう。好ましくは、上記第1の偏光板および第2の偏光板は、入射する光を直交する2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分を透過させ、他方の偏光成分を、吸収、反射および/または散乱させる機能を有する。
上記第3の偏光板は、好ましくは透過型偏光子を有する。本明細書において「透過型偏光子」は、入射する光を直交する2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分を透過させ、他方の偏光成分を吸収させる機能を有する。
上記偏光板は、単層の偏光機能を有する層(偏光子ともいう)であってもよいし、複数の層からなる積層体であってもよい。上記偏光板が積層体である場合、その構成としては、例えば、(a)偏光子と保護層とを含む積層体(例えば、実施例における構成)、(b)偏光子と保護層と表面処理層とを含む積層体、(c)2層以上の偏光子を含む積層体などが挙げられる。上記偏光板は、表面処理層を2層以上有していてもよい。
上記偏光板の厚みは、特に制限されず、薄膜、フィルム、シートの一般的な概念を包含する。上記偏光板の厚みは、通常、1μm〜250μmであり、好ましくは1μm〜150μmである。偏光板の厚みを上記の範囲とすることによって、機械的強度に優れるものが得られ得る。
上記第1の偏光板の透過率(T)は、好ましくは39.0〜44.0%であり、さらに好ましくは40.0%〜44.0%である。Tを上記の範囲にすることによって、黒表示をより暗くすることができるので、より一層、正面方向のコントラスト比が高い液晶表示装置を得ることができる。第1の偏光板の透過率(T)が39.0%よりも小さいと白表示において十分に明るい表示が得られないおそれがあり、44.0%より大きいと黒表示において光漏れの生じるおそれがある。
上記第2の偏光板の透過率(T)は、好ましくは40.0〜45.0%であり、さらに好ましくは41.0〜45.0%であり、特に好ましくは41.5〜44.0%である。Tを上記の範囲にすることによって、より一層、正面方向のコントラスト比が高い液晶表示装置を得ることができる。第2の偏光板の透過率(T)が40.0%より小さいと白表示において十分に明るい表示が得られないおそれがあり、45.0%より大きいと黒表示において光漏れの生じるおそれがある。
上記第3の偏光板の透過率(T)は、好ましくは、40.0〜60.0%、さらに好ましくは40.0〜56.0%、特に好ましくは40.0〜52.0%である。Tを上記の範囲にすることによって、より一層、正面方向のコントラスト比が高い液晶表示装置を得ることができる。第3の偏光板の透過率(T)が40.0%より小さいと白表示において十分に明るい表示が得られないおそれがあり、60.0%より大きいと黒表示において光漏れの生じるおそれがある。
上記偏光板は、例えば、市販の偏光板のなかから、透過率の異なるものを選択し、適宜、組み合わせて用いることができる。好ましくは、本発明の液晶パネルは、液晶セルの駆動モードや用途等に合せて、正面方向のコントラスト比が高くなるように、偏光板の透過率を、適切に調整して作製される。
上記偏光板の透過率を増加ないし減少させる方法としては、例えば、上記偏光板に、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする偏光子が用いられる場合、偏光子中のヨウ素の含有量を調整する方法が挙げられる。具体的には、偏光子中のヨウ素の含有量を増加させると、偏光板の透過率は低くすることができ、偏光子中のヨウ素の含有量を減少させると、偏光板の透過率は高くすることができる。なお、この方法は、ロール状の偏光板の作製にも、毎葉の偏光板の作製にも適用可能である。なお、上記偏光子については、後述する。
上記第1の偏光板および上記第2の偏光板の偏光度(P)は、好ましくは99%以上であり、さらに好ましくは99.5%以上であり、さらに好ましくは99.8%以上である。偏光度(P)を上記の範囲にすることによって、より一層、正面方向のコントラスト比が高い液晶表示装置を得ることができる。
上記第3の偏光板の偏光度(P)は、好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは70%以上である。偏光度(P)を上記の範囲にすることによって、より一層、正面方向のコントラスト比が高い液晶表示装置を得ることができる。
上記偏光度は、分光光度計[村上色彩技術研究所(株)製 製品名「DOT−3」]を用いて測定することができる。上記偏光度の具体的な測定方法としては、上記偏光板の平行透過率(H)および直交透過率(H90)を測定し、式:偏光度(%)={(H−H90)/(H+H90)}1/2×100より求めることができる。上記平行透過率(H)は、同じ偏光板2枚を互いの吸収軸が平行となるように重ね合わせて作製した平行型積層偏光板の透過率の値である。また、上記直交透過率(H90)は、同じ偏光板2枚を互いの吸収軸が直交するように重ね合わせて作製した直交型積層偏光板の透過率の値である。なお、これらの透過率は、JlS Z 8701−1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
<C−1.偏光子>
本発明に用いられる偏光子は、任意の適切なものが採用され得る。好ましくは、上記第1の偏光板は第1の偏光子を含み、上記第2の偏光板は第2の偏光子を含み、上記第3の偏光板は第3の偏光子を含み、当該偏光子は、それぞれヨウ素を含有するポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする。上記偏光子は、通常、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルムを延伸して得ることができる。このような偏光子を含む偏光板は、光学特性に優れる。
上記第1の偏光子のヨウ素含有量は、好ましくは2.0〜4.0重量%であり、さらに好ましくは2.5〜3.5重量%であり、特に好ましくは2.5〜3.3重量%である。上記第2の偏光子のヨウ素含有量は、好ましくは1.5〜3.5重量%であり、さらに好ましくは2.0〜3.0重量%であり、特に好ましくは2.4〜2.6重量%である。上記第3の偏光子のヨウ素含有量は、好ましくは0.3〜3.5重量%であり、さらに好ましくは0.5〜3.3重量%である。各偏光子のヨウ素含有量を上記の範囲とすることによって、好ましい範囲の透過率の偏光板が得られ、正面方向のコントラスト比が高い液晶表示装置を得ることができる。
好ましくは、上記偏光子は、それぞれ、カリウムをさらに含有する。上記カリウム含有量は、好ましくは0.2〜1.0重量%であり、さらに好ましくは0.3〜0.9重量%であり、特に好ましくは0.3〜0.8重量%である。カリウム含有量を上記範囲とすることによって、好ましい範囲の透過率を有し、且つ、偏光度が高い偏光板を得ることができる。
好ましくは、上記第1の偏光子および上記第2の偏光子は、それぞれ、ホウ素をさらに含有する。上記ホウ素含有量は、好ましくは0.5〜3.0重量%であり、さらに好ましくは1.0〜2.8重量%であり、特に好ましくは1.5〜2.6重量%である。ホウ素含有量を上記範囲とすることによって、好ましい範囲の透過率を有し、且つ、偏光度が高い偏光板を得ることができる。
上記ポリビニルアルコール系樹脂は、ビニルエステル系モノマーを重合して得られるビニルエステル系重合体をケン化することによって得ることができる。上記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、好ましくは95.0〜99.9モル%である。上記ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。ケン化度が上記の範囲であるポリビニルアルコール系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光子が得られ得る。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、目的に応じて、適宜、適切な値が選択され得る。上記平均重合度は、好ましくは1200〜3600である。なお、平均重合度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。
上記ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルムを得る方法としては、任意の適切な成形加工法が採用され得る。上記成形加工法としては、例えば、特開2000−315144号公報[実施例1]に記載の方法が挙げられる。
上記ビニルアルコール系ポリマーを主成分とする高分子フィルムは、好ましくは、可塑剤および/または界面活性剤を含有する。上記可塑剤としては、例えば、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールが挙げられる。上記界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤が挙げられる。上記可塑剤および界面活性剤の含有量は、好ましくはビニルアルコール系ポリマー100重量部に対して、1を超え10重量部である。上記多価アルコールおよび界面活性剤は、偏光子の染色性や延伸性をより一層向上させる目的で使用される。
上記ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルムは、市販のフィルムをそのまま用いることもできる。市販のポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルムとしては、例えば、(株)クラレ製 商品名「クラレビニロンフィルム」、東セロ(株)製 商品名「トーセロビニロンフィルム」、日本合成化学工業(株)製 商品名「日合ビニロンフィルム」等が挙げられる。
偏光子の製造方法の一例について、図2を参照して説明する。図2は、本発明に用いられる偏光子の代表的な製造工程の概念を示す模式図である。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルム301は、繰り出し部300から繰り出され、純水を含む膨潤浴310、およびヨウ素水溶液を含む染色浴320に浸漬され、速比の異なるロール311、312、321および322でフィルム長手方向に張力を付与されながら、膨潤処理および染色処理が施される。次に、膨潤処理および染色処理されたフィルムは、ヨウ化カリウムを含む第1の架橋浴330中および第2の架橋浴340中に浸漬され、速比の異なるロール331、332、341および342でフィルムの長手方向に張力を付与されながら、架橋処理および最終的な延伸処理が施される。架橋処理されたフィルムは、ロール351および352によって、純水を含む水洗浴350中に浸漬され、水洗処理が施される。水洗処理されたフィルムは、乾燥手段360で乾燥されることにより、水分率が、例えば10%〜30%に調節され、巻き取り部380にて巻き取られる。偏光子370は、これらの工程を経て、上記ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルムを元長の5倍〜7倍に延伸することで得ることができる。
上記染色工程において、染色浴のヨウ素の添加量は、水100重量部に対して、好ましくは0.01〜0.15重量部であり、さらに好ましくは0.01〜0.05重量部である。染色浴のヨウ素の添加量を上記範囲にすることによって、光学特性に優れた偏光板を得ることができる。上記の範囲で染色浴のヨウ素の添加量を増加させると、結果として、透過率の低い偏光板を得ることができる。また、上記の範囲で染色浴のヨウ素の添加量を減少させると、結果として、透過率の高い偏光板を得ることができる。
上記染色浴のヨウ化カリウムの添加量は、水100重量部に対して、好ましくは0.05〜0.5重量部であり、さらに好ましくは0.1〜0.3重量部である。ヨウ化カリウムの添加量を上記範囲とすることによって、好ましい範囲の透過率を有し、且つ、偏光度が高い偏光板を得ることができる。
上記染色工程において、第1の架橋浴および第2の架橋浴の、ヨウ化カリウムの添加量は、水100重量部に対して、好ましくは0.5〜10重量部であり、さらに好ましくは1〜7重量部である。第1の架橋浴および第2の架橋浴の、ホウ酸の添加量は、好ましくは0.5〜10重量部であり、さらに好ましくは1〜7重量部である。ヨウ化カリウムおよびホウ酸の添加量を上記範囲とすることによって、好ましい範囲の透過率を有し、且つ、偏光度が高い光学特性に優れた偏光板を得ることができる。
<C−2.保護層>
本発明に用いられる第1の偏光板、第2の偏光板および第3の偏光板は、好ましくは、偏光子と、該偏光子の少なくとも片側に配置された保護層とを備える。上記保護層は、例えば、偏光子が収縮や膨張することを防いだり、紫外線による劣化を防いだりすることができ、耐久性の高い偏光板を得ることができる。
1つの実施形態において、上記第1の偏光板は、好ましくは、第1の偏光子と、該第1の偏光子の液晶セル側に配置された第1の保護層と、該第1の偏光子の液晶セル側とは反対側に配置された第2の保護層とを備え、第2の偏光板は、好ましくは、第2の偏光子と、該第2の偏光子の液晶セル側に配置された第3の保護層と、該第2の偏光子の液晶セル側とは反対側に配置された第4の保護層とを備え、第3の偏光板は、好ましくは、第3の偏光子と、該第3の偏光子の液晶セル側に配置された第5の保護層と、該第3の偏光子の液晶セル側とは反対側に配置された第6の保護層とを備える。別の実施形態においては、上記第4の保護層は第5の保護層を兼ねてもよい。
上記保護層と上記偏光子とは、任意の適切な接着層を介して、積層させることができる。本明細書において、「接着層」とは、隣り合う光学部材の面と面とを接合し、実用上十分な接着力と接着時間で一体化させるものをいう。上記接着層を形成する材料としては、例えば、接着剤、アンカーコート剤が挙げられる。上記接着層は、被着体の表面にアンカーコート層が形成され、その上に接着剤層が形成されたような、多層構造であってもよい。また、肉眼的に認知できないような薄い層(ヘアーラインともいう)であってもよい。
上記偏光子が、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする場合、上記接着層を形成する材料としては、好ましくは、水溶性接着剤である。上記水溶性接着剤としては、好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水溶性接着剤である。上記接着層は、市販の接着剤をそのまま用いることもできる。あるいは、市販の接着剤に溶剤や添加剤を混合して用いることもできる。市販のポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする接着剤としては、例えば、日本合成化学工業(株)製 商品名「ゴーセファイマーZ200」が挙げられる。
上記水溶性接着剤は、添加剤として、架橋剤をさらに含有し得る。架橋剤の種類としては、例えば、アミン化合物、アルデヒド化合物、メチロール化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、および多価金属塩等が挙げられる。上記架橋剤は、市販のものをそのまま用いることもできる。市販の架橋剤としては、日本合成化学工業(株)製 アルデヒド化合物 商品名「グリオキサザール」が挙げられる。上記架橋剤の添加量は、目的に応じて、適宜、調整され得るが、通常、水溶性接着剤の固形分100重量部に対して、0を超え10重量部以下である。
〔第1の保護層〕
第1の保護層は、第1の偏光子の液晶セル側に配置される。上記第1の保護層の厚みは、目的に応じて、適宜、適切な値が選択され得る。上記第1の保護層の厚みは、好ましくは20μm〜100μmである。上記第1の保護層の波長590nmにおける透過率(T[590])は、好ましくは90%以上である。
上記第1の保護層は、偏光子と液晶セルとの間に配置されるため、その光学特性が液晶表示装置の表示特性に影響を与える場合がある。したがって、上記第1の保護層は、適切な位相差値を有するものを用いることが好ましい。好ましくは、上記第1の保護層の屈折率楕円体は、nx=ny≧nzの関係を示す。本明細書において「nx=ny≧nzの関係を示す」とは、nx=ny>nzの関係(負の一軸性ともいう)を示すか、またはnx=ny=nzの関係(光学的に等方性ともいう)を示すことをいう。
上記第1の保護層の屈折率楕円体が、nx=ny>nzの関係を示す場合、上記第1の保護層のRe[590]は、10nm未満であり、Rth[590]は、好ましくは10nm〜80nmであり、さらに好ましくは20nm〜70nmである。上記第1の保護層の屈折率楕円体が、nx=ny=nzの関係を示す場合、上記第1の保護層のRe[590]およびRth[590]は、いずれも10nm未満である。
上記第1の保護層を形成する材料としては、任意の適切なものが採用され得る。好ましくは、上記保護層は、セルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂、またはアクリル系樹脂を含有する高分子フィルムである。上記セルロース系樹脂を含有する高分子フィルムは、例えば、特開平7−112446号公報の実施例1に記載の方法によって得ることができる。上記ノルボルネン系樹脂を含有する高分子フィルムは、例えば、特開2001−350017号公報に記載の方法によって得ることができる。上記アクリル系樹脂を含有する高分子フィルムは、例えば、特開2004−198952号公報の実施例1に記載の方法によって得ることができる。
〔第2の保護層〕
第2の保護層は、第1の偏光子の液晶セル側とは反対側に配置される。上記第2の保護層としては、任意の適切なものが採用され得る。上記第2の保護層の厚みは、好ましくは20μm〜100μmである。上記第2の保護層の波長590nmにおける透過率(T[590])は、好ましくは90%以上である。
上記第2の保護層を形成する材料としては、任意の適切なものが採用され得る。好ましくは、上記保護層は、セルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂、またはアクリル系樹脂を含有する高分子フィルムである。
上記第2の保護層は、上記透過率の関係を満足する限り、その表面に任意の適切な表面処理が施されてもよい。例えば、上記保護層として、表面処理が施された市販の高分子フィルムをそのまま用いることができる。あるいは、市販の高分子フィルムに任意の表面処理を施して用いることもできる。表面処理としては、拡散処理(アンチグレア処理)、反射防止処理(アンチリフレクション処理)、ハードコート処理、帯電防止処理等が挙げられる。市販の拡散処理(アンチグレア処理)品としては、例えば、日東電工(株)製 AG150、AGS1、AGS2、AGT1等が挙げられる。市販の反射防止処理(アンチリフレクション処理)品としては、日東電工(株)製 ARS、ARC等が挙げられる。ハードコート処理および帯電防止処理が施された市販のフィルムとしては、例えば、コニカミノルタオプト(株)製 商品名「KC8UX−HA」が挙げられる。
〔表面処理層〕
必要に応じて、上記第2の保護層の第1の偏光子を備える側とは反対側に、表面処理層を設けてもよい。上記表面処理層は、目的に応じて、任意の適切なものを採用し得る。例えば、拡散処理(アンチグレア処理)層、反射防止処理(アンチリフレクション処理)層、ハードコート処理層、帯電防止処理層等が挙げられる。これらの表面処理層は、画面の汚れや傷つきを防止したり、室内の蛍光灯や太陽光線が画面に写り込むことによって、表示画像が見え難くなることを防止したりする目的で使用される。表面処理層は、一般的には、ベースフィルムの表面に上記の処理層を形成する処理剤を固着させたものが用いられる。上記ベースフィルムは、上記第2の保護層を兼ねていてもよい。さらに、表面処理層は、例えば、帯電防止処理層の上にハードコート処理層を積層したような多層構造を有してもよい。反射防止処理が施された市販の表面処理層としては、例えば、日本油脂(株)製 ReaLookシリーズが挙げられる。
〔第3の保護層〕
第3の保護層は、第2の偏光子の液晶セル側に配置される。上記第3の保護層としては、上述した第1の保護層に記載した材料、特性、条件等から適宜、適切なものが採用され得る。上記第1の保護層と上記第3の保護層とは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
〔第4の保護層〕
第4の保護層は、第2の偏光子の液晶セル側とは反対側に配置される。上記第4の保護層としては、上述した第2の保護層に記載した材料、特性、条件等から適宜、適切なものが採用され得る。上記第2の保護層と上記第4の保護層とは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記第4の保護層は、上記第5の保護層を兼ねてもよい。すなわち、第4の保護層の両側にそれぞれ、第2の偏光子および第3の偏光子が配置されてもよい。
〔第5の保護層〕
第5の保護層は、第3の偏光子の液晶セル側に配置される。上記第5の保護層としては、上述した第1の保護層に記載した材料、特性、条件等から適宜、適切なものが採用され得る。上記第1の保護層と上記第5の保護層とは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
〔第6の保護層〕
第6の保護層は、第3の偏光子の液晶セル側とは反対側に配置される。上記第6の保護層としては、上述した第2の保護層に記載した材料、特性、条件等から適宜、適切なものが採用され得る。上記第2の保護層と上記第6の保護層とは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
<D.位相差板>
本発明に用いられる第1の位相差板は、上記液晶セルと上記第1の偏光板との間に配置され、第2の位相差板は、上記液晶セルと上記第2の偏光板との間に配置される。本明細書において「位相差板」とは、面内および/または厚み方向に、位相差を有する透明層をいう。上記第1の位相差板と上記第2の位相差板は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。好ましくは、上記第1の位相差板と上記第2の位相差板は同一である。第1の位相差板および第2の位相差板として、同一の位相差板を用いることで、製造効率が向上する。
上記位相差板の厚みは、好ましくは0.5μm〜200μmである。上記位相差板の波長590nmにおける透過率(T[590])は、好ましくは90%以上である。
上記位相差板の屈折率楕円体は、nx>ny>nzの関係を示す。液晶セルと第1の偏光板との間および、液晶セルと第2の偏光板との間に、それぞれこのような位相差板を配置し、かつ、第2の偏光板および第3の偏光板として第1の偏光板の透過率と特定の関係を有するものを用いることにより、より簡便に正面方向のコントラスト比が高い液晶表示装置が得られ得るからである。
上記位相差板のRe[590]は10nm以上であり、好ましくは20nm〜80nmであり、さらに好ましくは30nm〜70nmであり、特に好ましくは40nm〜70nmである。Re[590]を上記範囲とすることによって、正面および斜め方向のコントラスト比の高い、優れた表示特性を示す液晶表示装置を得ることができる。
上記位相差板のRth[590]は、液晶セルの厚み方向の位相差値に応じて、適宜、設定され得る。上記Rth[590]は、好ましくは80nm〜400nmであり、さらに好ましくは110nm〜350nmであり、特に好ましくは110nm〜300nmである。Rth[590]を上記範囲とすることによって、斜め方向のコントラスト比の高い、優れた表示特性を示す液晶表示装置を得ることができる。
上記位相差板の屈折率楕円体は、nx>ny>nzの関係を示すので、Rth[590]はRe[590]よりも大きい。すなわち、上記位相差板のNz係数は1より大きい。上記Nz係数は、好ましくは1.1を超え8以下であり、さらに好ましくは2〜7であり、特に好ましくは2〜6である。Nz係数を上記範囲とすることによって、正面および斜め方向のコントラスト比の高い、優れた表示特性を示す液晶表示装置を得ることができる。
上記位相差板を形成する材料としては、屈折率楕円体がnx>ny>nzの関係を示すものであれば、任意の適切なものが採用され得る。上記位相差板は、好ましくは、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ノルボルネン系樹脂またはセルロース系樹脂を含む位相差フィルムである。
〔ポリイミド系樹脂〕
上記ポリイミド系樹脂は、ソルベントキャスティング法でシート状に形成された場合、溶剤の蒸発過程で、分子が自発的に配向しやすいため、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を示す位相差フィルムを、非常に薄く作製することができる。上記ポリイミド系樹脂を含む位相差フィルムの厚みは、好ましくは0.5μm〜10μmであり、さらに好ましくは1μm〜5μmである。上記ポリイミド系樹脂を含む位相差フィルムの厚み方向の複屈折率(Δnxz[590])は、好ましくは0.01〜0.12であり、さらに好ましくは0.02〜0.08である。このようなポリイミド系樹脂は、例えば、米国特許5,344,916号に記載の方法によって得ることができる。
上記ポリイミド系樹脂は、上記のように屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を示すため、複雑な延伸法を必要とせずに、一般的な縦一軸延伸法や横一軸延伸法によって、屈折率楕円体がnx>ny>nzの関係を示す位相差フィルムを得ることができる。このため、大型の液晶表示装置用に幅の広い位相差フィルムを作製した場合であっても、遅相軸が幅方向で均一になりやすく、偏光子と貼着しても軸ズレが小さいため、結果として、正面方向のコントラスト比の高い液晶表示装置を得ることができる。
好ましくは、上記ポリイミド系樹脂は、ヘキサフルオロイソプロピリデン基および/またはトリフルオロメチル基を有する。さらに好ましくは、上記ポリイミド系樹脂は、下記一般式(I)で表される繰り返し単位、または下記一般式(II)で表される繰り返し単位を少なくとも有する。これらの繰り返し単位を含むポリイミド系樹脂は、透明性、汎用溶剤に対する溶解性に優れ、厚み方向の複屈折率が大きい。
Figure 0005546766
Figure 0005546766
上記一般式(I)および(II)中、GおよびG’は、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、C(CX基(ここで、Xは、ハロゲンである)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CHCH基、および、N(CH)基からなる群から、それぞれ独立して選択される基を表し、それぞれ同一でもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(I)中、Lは置換基であり、eはその置換数を表す。Lは、例えば、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基、フェニル基、または置換フェニル基であり、複数の場合、それぞれ同一であるかまたは異なる。eは、0から3までの整数である。
上記一般式(II)中、Qは置換基であり、fはその置換数を表す。Qとしては、例えば、水素、ハロゲン、アルキル基、置換アルキル基、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アルキルエステル基、および置換アルキルエステル基からなる群から選択される原子または基であって、Qが複数の場合、それぞれ同一であるかまたは異なる。fは、0から4までの整数であり、gおよびhは、それぞれ1から3までの整数である。
上記ポリイミド系樹脂は、例えば、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミンとの反応によって得ることができる。上記一般式(I)の繰り返し単位は、例えば、ジアミンとして、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニルを用い、これと芳香環を少なくとも2つ有するテトラカルボン酸二無水物と反応させて、得ることができる。上記一般式(II)の繰り返し単位は、例えば、テトラカルボン酸二無水物として、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物を用い、これと芳香環を少なくとも2つ有するジアミンとを反応させて、得ることができる。上記反応は、例えば、2段階で進行する化学イミド化であってもよいし、1段階で進行する熱イミド化であってもよい。
上記テトラカルボン酸二無水物は、任意の適切なものが選択され得る。上記テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ジブロモ−4,4’,5,5’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’,5,5’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジエチルシラン酸二無水物等が挙げられる。
上記ジアミンは、任意の適切なものが選択され得る。上記ジアミンとしては、例えば、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノフェニルメタン、4,4’−(9−フルオレニリデン)−ジアニリン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル等が挙げられる。
上記ポリイミド系樹脂は、ジメチルホルムアミド溶液(10mMの臭化リチウムと10mMのリン酸を加えメスアップして1Lのジメチルホルムアミド溶液としたもの)を展開溶媒とするポリエチレンオキサイド標準の重量平均分子量(Mw)が、好ましくは20,000〜180,000である。イミド化率が、好ましくは95%以上であるものである。上記イミド化率は、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸由来のプロトンピークと、ポリイミド由来のプロトンピークとの積分強度比から求めることができる。
上記ポリイミド系樹脂を含む位相差フィルムは、任意の適切な成形加工法によって得ることができる。好ましくは、上記ポリイミド系樹脂を含む位相差フィルムは、ソルベントキャスティング法によって、シート状に成形された高分子フィルムを、縦一軸延伸法、または横一軸延伸法により、延伸して作製される。上記高分子フィルムを延伸する温度(延伸温度)は、好ましくは120℃〜200℃である。また、上記高分子フィルムを延伸する倍率(延伸倍率)は、好ましくは1を超え3倍以下である。
〔ポリアミド系樹脂〕
上記ポリアミド系樹脂としては、任意の適切なポリアミド系樹脂を採用し得る。具体的には、例えば、ナイロン6、ナイロン66等のナイロン系樹脂;アラミド等の全芳香族ポリアミド;これらの変性物や共重合体が挙げられる。
〔ポリエステル系樹脂〕
上記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。
〔ポリビニルアセタール系樹脂〕
上記ポリビニルアセタール系樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂と,2種類以上のアルデヒド、2種類以上のケトン、あるいは、少なくとも1種のアルデヒドおよび少なくとも1種のケトンとの縮合反応(アセタール化ともいう)によって得ることができる。
好ましくは、上記ポリビニルアセタール系樹脂は、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を含む:
Figure 0005546766
式(III)中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基;炭素数5〜10のシクロアルキル基;フェニル基;ナフチル基;ヘテロ環基;アントラニル基またはフェナントレニル基を表し、該シクロアルキル基、該フェニル基、該ナフチル基、該へテロ環基、該アントラニル基および該フェナントレニル基は、それぞれ置換基を有していてもよい。R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分鎖状のアルコキシル基;アルコキシカルボニル基;アシルオキシ基;ハロゲン原子;ハロゲン化アルキル基;ニトロ基;アミノ基;アジド基;水酸基;シアノ基またはチオール基を表し、ただし、RおよびRは、同時に水素原子ではない。Rは、水素原子;炭素数1〜8の直鎖状、分鎖状若しくは環状のアルキル基;ベンジル基;シリル基;リン酸基;アシル基;ベンゾイル基またはスルホニル基を表す。R、R、R、RおよびRから選ばれる隣り合う2つの基がベンゼン環を形成することによって、ナフチル環を形成してもよい。該ナフチル環は置換基として、ハロゲン原子;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分鎖状のハロゲン化アルキル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分鎖状のアルコキシ基;アルコキシカルボニル基;アシルオキシ基;アミノ基;アジド基;ニトロ基;シアノ基または水酸基を有してもよい。l、mおよびnは、2以上の整数を表す。
上記アセタール化は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂とアルデヒドまたはケトンとを、強無機酸触媒または強有機酸触媒の存在下で反応させる方法である。酸触媒の具体例としては、塩酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。アセタール化の反応温度は、通常、0℃を超え、用いられる溶剤の沸点以下である。好ましくは10〜100℃、最も好ましくは20〜80℃である。前記の反応温度であれば、高収率が得られ得る。アセタール化に用いられる溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;4−ジオキサンなどの環式エーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶剤等が好ましく用いられる。これらの溶剤は、1種類または2種類以上を混合して用いられる。また、水と前記溶剤を混合して用いてもよい。
上記一般式(III)中、R、R、R、RおよびRの置換基は、代表的には、当該置換基が結合しているベンゼン環およびナフチル環の立体配座を制御するために用いられる。より具体的には、上記ポリビニルアセタール系樹脂を含有する高分子フィルムを延伸した際、当該置換基は、立体障害により、上記一般式(III)中、2つの酸素原子の間に配座しやすくなると推定される。その結果、上記のベンゼン環およびナフチル環の平面構造を、当該2つの酸素原子を結ぶ仮想線に対して、略直交に配向させ得る。
上記一般式(III)のR、R、R、R、RおよびRは、例えば、上記ポリビニルアセタール系樹脂を得る際に、ポリビニルアルコール樹脂と反応させるアルデヒド(代表的には、ベンズアルデヒド類、1−ナフトアルデヒド類)またはケトン(代表的には、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、1−ナフトン類)の種類によって適宜、選択され得る。例えば、Rに水素原子を置換する場合は、アルデヒドを用いればよく、水素原子以外の置換基を導入する場合は、ケトンを用いればよい。
上記ベンズアルデヒド類の具体例としては、2−メチルベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド、2−ニトロベンズアルデヒド、2−エトキシベンズアルデヒド、2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド、2,4−ジクロロベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジスルフォベンザルデヒドナトリウム、o−スルフォベンザルデヒド2ナトリウム、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド、2,6−ジメチルベンズアルデヒド、2,6−ジクロロベンズアルデヒド、2,6−ジメトキシベンズアルデヒド、2,4,6−トリメチルベンズアルデヒド(メシトアルデヒド)、2,4,6−トリエチルベンズアルデヒド、2,4,6−トリクロロベンズアルデヒドなどが挙げられる。上記1−ナフトアルデヒド類の具体例としては、2−メトキシ−1−ナフトアルデヒド、2−エトキシ−1−ナフトアルデヒド、2−プロポキシ−1−ナフトアルデヒド、2−メチル−1−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒドなどが挙げられる。上記アセトフェノン類の具体例としては、2−メチルアセトフェノン、2−アミノアセトフェノン、2−クロロアセトフェノン、2−ニトロアセトフェノン、2−ヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジメチルアセトフェノン、4´−フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノン2−ブロモ−4´−クロロアセトフェノンなどが挙げられる。上記ベンゾフェノン類としては、2−メチルベンゾフェノン、2−アミノベンゾフェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ニトロベンゾフェノン、2,4´−ジクロロベンゾフェノン、2,4´−ジクロロベンゾフェノン、4,4´−ジクロロベンゾフェノン、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロ−4´−ジクロロベンゾフェノンなどが挙げられる。上記1−ナフトン類の具体例としては、2−ヒドロキシ−1−アセトナフトン、8´−ヒロドキシ−1´−ベンゾナフトンなどが挙げられる。その他、置換基を有する2−ナフトアルデヒド、9−アントラアルデヒド、置換基を有する9−アントラアルデヒド、アセトナフトン、フルオレン−9−アルデヒド、2,4,7−トリニトロフルオレン−9−オンなどが挙げられる。これらのアルデヒドまたはケトンは、単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることもできる。また、上記アルデヒドまたはケトンは、任意の適切な変性を行ってから用いることもできる。
上記一般式(III)のRは、好ましくは、水素原子またはメチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
上記一般式(III)中のRを有する構成単位がナフチル環を有さない場合、上記一般式(III)のRおよびRは、好ましくは、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基であり、最も好ましくはメチル基である。上記一般式(III)中のRを有する構成単位がナフチル環を有さない場合、RおよびRは、好ましくは、水素原子であり、Rは、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基であり、最も好ましくはメチル基である。すなわち、上記ポリビニルアセタール系樹脂は、特に好ましくは、下記一般式(IV)で表される繰り返し単位を含む。
Figure 0005546766
上記一般式(III)中のRを有する構成単位がナフチル環を有する場合、ナフチル環は、好ましくは、R以外の置換基を有さない。Rは、好ましくは、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分鎖状のアルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アジド基、水酸基またはシアノ基であり、最も好ましくは炭素数が1のアルコキシ基(メトキシ基)である。上記ナフチル環は、好ましくは、RとRとがベンゼン環を形成することにより形成される。すなわち、上記ポリビニルアセタール系樹脂は、好ましくは、下記一般式(V)で表される繰り返し単位を含む。
Figure 0005546766
上記ポリビニルアセタール系樹脂の原料となるポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ビニルエステル系モノマーを重合して得られたビニルエステル系重合体をケン化し、ビニルエステル単位をビニルアルコール単位としたものを用いることができる。前記ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも好ましくは、酢酸ビニルである。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度としては、任意の適切な平均重合度が採用され得る。平均重合度は、好ましくは800〜3600であり、さらに好ましくは1000〜3200であり、最も好ましくは1500〜3000である。なお、ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726(:1994)に準じた方法によって測定することができる。
上記ポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は、好ましくは40〜99モル%であり、さらに好ましくは50〜95モル%であり、最も好ましくは60〜90モル%である。前記の範囲とすることによって、溶融押出法により、透明性に優れた高分子フィルムが得られ得る。ここで、アセタール化度とは、アセタール化によりアセタール単位に変換され得る単位の中で、実際にビニルアルコール単位にアセタール化されている単位の割合を示したものである。なお、ポリビニルアルコール系樹脂のアセタール化度は、核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)によって求めることができる。
上記一般式(III)中、RおよびR置換基は、代表的には、位相差板の波長分散特性をより緻密に制御するために用いられる。より具体的には、RおよびRに置換基を導入することによって、上記一般式(III)で表される構造を含むポリビニルアセタール系樹脂を含有する高分子フィルムを延伸した際に、当該置換基を延伸方向に対して略平行に配向させ得る。また、当該高分子フィルムの成形加工性、延伸性、位相差値の安定性、および延伸配向性をより一層向上させることもできる。
上記RおよびRは、例えば、上記ポリビニルアセタール系樹脂を得る際に、ポリビニルアルコール樹脂と反応させるアルデヒド(代表的には、アセトアルデヒドやベンズアルデヒド類)またはケトン(代表的には、アセトフェノン類やベンゾフェノン類)の種類によって適宜、選択され得る。アルデヒドおよびケトンの具体例としては、上述のとおりである。
上記Rは、好ましくは、水素原子またはメチル基であり、最も好ましくは水素原子である。上記一般式(III)中のRを有する構成単位がナフチル環を有さない場合、上記Rは、好ましくは、メチル基またはエチル基であり、最も好ましくはエチル基である。上記一般式(III)中のRを有する構成単位がナフチル環を有する場合、上記Rは、好ましくは、水素原子である。このような置換基を導入することにより、成形加工性、延伸性、位相差値の安定性、および延伸配向性に極めて優れた高分子フィルムが得られ得る。
上記一般式(III)中、Rの置換基は、代表的には、残存する水酸基を保護(エンドキャップ処理ともいう)することにより吸水率を適切な値に調整し、溶融樹脂の流動性、成形加工性、および位相差値の安定性を高めるために用いられる。したがって、所望の吸水率や光学特性、得られる高分子フィルムの用途によっては、Rはエンドキャップ処理されていなくてもよい。すなわち、水素原子のままでもよい。
上記Rは、例えば、水酸基の残存するポリビニルアセタール系樹脂を得た後に、従来公知の、水酸基と反応して置換基(代表的には、保護基)を形成するものを用いて、エンドキャップ処理することによって得ることができる。保護基の具体例としては、ベンジル基、4−メトキシフェニルメチル基、メトキシメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、アセチル基、ベンゾイル基、メタンスルホニル基、ビス−4−ニトロフェニルフォスファイトなどが挙げられる。エンドキャップ処理の反応条件としては、水酸基と反応させる置換基の種類によって、任意の適切な反応条件が採用され得る。アルキル化、ベンジル化、シリル化、リン酸化、スルホニル化などの反応は、例えば、水酸基の残存するポリビニルアセタール系樹脂と目的とする置換基の塩化物とを、4(N,N−ジメチルアミノ)ピリジンなどの触媒の存在下、25℃〜100℃で1時間〜20時間攪拌して行うことができる。上記Rは、好ましくは、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基およびt−ブチルジメチルシリル基から選ばれる1種のシリル基である。これらの置換基を用いることによって、高温多湿下などの環境においても、高い透明性を保ち、位相差値の安定性に優れた位相差板を得ることができる。
上記一般式(III)中、l、m、およびnの比率は、置換基の種類や目的に応じて、適宜選択され得る。l、m、およびnの合計を100モル%とした場合に、lは、好ましくは5〜30モル%、特に好ましくは10〜28モル%、最も好ましくは15〜25モル%である。mは、好ましくは20〜80モル%、特に好ましくは30〜75モル%、最も好ましくは40〜70モル%である。nは、好ましくは1〜70モル%、特に好ましくは1〜50モル%、最も好ましくは10〜40モル%である。前記の範囲とすることによって、逆波長分散特性を示し、成形加工性、延伸性、位相差値の安定性、および延伸配向性に極めて優れた高分子フィルムを得ることができる。
上記ポリビニルアセタール系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは90〜185℃、さらに好ましくは90〜150℃、最も好ましくは100〜140℃である。なお、ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121(:1987)に準じたDSC法によって求めることができる。
〔ポリカーボネート系樹脂〕
上記ポリカーボネート系樹脂としては、好ましくは、芳香族ポリカーボネートが用いられる。芳香族ポリカーボネートは、代表的には、カーボネート前駆物質と芳香族2価フェノール化合物との反応によって得ることができる。カーボネート前駆物質の具体例としては、ホスゲン、2価フェノール類のビスクロロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、ホスゲン、ジフェニルカーボネートが好ましい。芳香族2価フェノール化合物の具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジプロピルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが用いられる。特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとを共に使用することが好ましい。
〔アクリル系樹脂〕
上記アクリル系樹脂は、例えば、アクリレート系モノマーを付加重合させることにより得られ得る。アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリブチルメタクリレート、ポリシクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。
〔ノルボルネン系樹脂〕
上記ノルボルネン系樹脂は、光弾性係数の絶対値(C[590])が小さいため、光学的なムラの小さい液晶表示装置を得ることができる。上記ノルボルネン系樹脂のC[590]は、好ましくは1×10−12〜20×10−12であり、さらに好ましくは1×10−12〜10×10−12である。本明細書において「ノルボルネン系樹脂」とは、出発原料(モノマー)の一部または全部に、ノルボルネン環を有するノルボルネン系モノマーを用いて得られる(共)重合体をいう。上記「(共)重合体」は、ホモポリマーまたは共重合体(コポリマー)を表す。
上記ノルボルネン系樹脂は、出発原料としてノルボルネン環(ノルボルナン環に二重結合を有するもの)を有するノルボルネン系モノマーが用いられる。上記ノルボルネン系樹脂は、(共)重合体の状態では、構成単位にノルボルナン環を有していても、有していなくてもよい。(共)重合体の状態では、構成単位にノルボルナン環を有するノルボルネン系樹脂は、例えば、テトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]デカ−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]デカ−3−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]デカ−3−エン等が挙げられる。(共)重合体の状態で構成単位にノルボルナン環を有さないノルボルネン系樹脂は、例えば、開裂により5員環となるモノマーを用いて得られる(共)重合体である。上記開裂により5員環となるモノマーとしては、例えば、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−フェニルノルボルネン等やそれらの誘導体等が挙げられる。上記ノルボルネン系樹脂が共重合体である場合、その分子の配列状態は、特に制限はなく、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよいし、グラフト共重合体であってもよい。
上記ノルボルネン系樹脂としては、例えば、(A)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を水素添加した樹脂、(B)ノルボルネン系モノマーを付加(共)重合させた樹脂などが挙げられる。上記ノルボルネン系モノマーの開環共重合体は、1種以上のノルボルネン系モノマーと、α−オレフィン類、シクロアルケン類、および/または非共役ジエン類との開環共重合体を水素添加した樹脂を包含する。上記ノルボルネン系モノマーを付加共重合させた樹脂は、1種以上のノルボルネン系モノマーと、α−オレフィン類、シクロアルケン類および/または非共役ジエン類との付加型共重合させた樹脂を包含する。
上記ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を水素添加した樹脂は、ノルボルネン系モノマー等をメタセシス反応させて、開環(共)重合体を得、さらに、当該開環(共)重合体を水素添加して得ることができる。具体的には、例えば、特開平11−116780号公報の段落[0059]〜[0060]に記載の方法、特開2001−350017号公報の段落[0035]〜[0037]に記載の方法等が挙げられる。上記ノルボルネン系モノマーを付加(共)重合させた樹脂は、例えば、特開昭61−292601号公報の実施例1に記載の方法により得ることができる。
上記ノルボルネン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法(ポリスチレン標準)で測定した値が、好ましくは、20,000〜500,000である。上記ノルボルネン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは120℃〜170℃である。上記の樹脂であれば、優れた熱安定性を有し、延伸性に優れたフィルムが得られ得る。なお、ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121に準じたDSC法により算出される値である。
上記ノルボルネン系樹脂を含む位相差フィルムは、任意の適切な成形加工法によって得ることができる。好ましくは、上記ノルボルネン系樹脂を含む位相差フィルムは、ソルベントキャスティング法または溶融押出法によって、シート状に成形された高分子フィルムを、横一軸延伸法、縦横同時二軸延伸法、または縦横逐次二軸延伸法により、延伸して作製される。上記高分子フィルムを延伸する温度(延伸温度)は、好ましくは120℃〜200℃である。また、上記高分子フィルムを延伸する倍率(延伸倍率)は、好ましくは1を超え3倍以下である。
〔セルロース系樹脂〕
上記セルロース系樹脂としては、任意の適切なものが採用され得る。上記セルロース系樹脂は、好ましくは、セルロースの水酸基の一部または全部がアセチル基、プロピオニル基および/またはブチル基で置換されたセルロース有機酸エステルまたはセルロース混合有機酸エステルである。上記セルロース有機酸エステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等が挙げられる。上記セルロース混合有機酸エステルとしては、例えば、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等が挙げられる。上記セルロース系樹脂は、例えば、特開2001−188128号公報[0040]〜[0041]に記載の方法により得ることができる。
上記セルロース系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)法で測定した値が、好ましくは20,000〜1,000,000、さらに好ましくは25,000〜800,000である。重量平均分子量が上記の範囲であれば、機械的強度に優れ、溶解性、成形性、流延の操作性が良いものができる。上記セルロース系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは110℃〜185℃である。Tgが110℃以上あれば、熱安定性の良好なフィルムが得られやすくなり、185℃以下であれば、成形加工性に優れる。なお、ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121に準じたDSC法により算出される値である。
上記セルロース系樹脂を含む位相差フィルムは、任意の適切な成形加工法によって得ることができる。好ましくは、上記セルロース系樹脂を含む位相差フィルムは、ソルベントキャスティング法または溶融押出法によって、シート状に成形された高分子フィルムを、横一軸延伸法、縦横同時二軸延伸法、または縦横逐次二軸延伸法により、延伸して作製される。上記高分子フィルムを延伸する温度(延伸温度)は、好ましくは120℃〜200℃である。また、上記高分子フィルムを延伸する倍率(延伸倍率)は、好ましくは1を超え3倍以下である。
上記位相差フィルムは、任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。上記添加剤としては、例えば、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、および増粘剤等が挙げられる。上記添加剤の含有量は、好ましくは、上記の各樹脂100重量部に対し、0を超え10重量部以下である。
<E.接着層>
好ましい実施形態においては、上記偏光板(第1の偏光板、第2の偏光板および第3の偏光板)は、接着層を介して液晶パネルを構成する他の部材に貼着される。上記接着層を形成する材料としては、被着体の種類や用途に応じて、適切な接着剤および/またはアンカーコート剤が選択され得る。接着剤の具体例としては、形状による分類によれば、溶剤形接着剤、エマルジョン形接着剤、感圧性接着剤、再湿性接着剤、重縮合形接着剤、無溶剤形接着剤、フィルム状接着剤、ホットメルト形接着剤などが挙げられる。化学構造による分類によれば、合成樹脂接着剤、ゴム系接着剤、および天然物接着剤が挙げられる。なお、上記接着剤は、加圧接触で感知しうる接着力を常温で示す粘弾性物質(粘着剤ともいう)を包含する。
好ましくは、上記接着層を形成する材料は、アクリル系重合体をベースポリマーとする感圧性接着剤(アクリル系粘着剤ともいう)である。透明性、接着性、耐候性、および耐熱性に優れるからである。上記アクリル系粘着剤層の厚みは、被着体の材質や用途に応じて、適宜、調整され得るが、通常、5μm〜50μmである。
<F.液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、上記液晶パネルを含む。図4は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。なお、見やすくするために、図4の各構成部材の縦、横および厚みの比率は、実際とは異なっていることに留意されたい。この液晶表示装置200は、液晶パネル100と、液晶パネル100の一方の側に配置されたバックライトユニット80とを備える。なお、図示例では、バックライトユニットとして、直下方式が採用された場合を示しているが、これは例えば、サイドライト方式のものであってもよい。
直下方式が採用される場合、上記バックライトユニット80は、好ましくは、光源81と、反射フィルム82と、拡散板83と、プリズムシート84と、輝度向上フィルム85とを備える。サイドライト方式が採用される場合、好ましくは、バックライトユニットは、上記の構成に加え、さらに導光板と、ライトリフレクターとを備える。なお、図4に例示した光学部材は、本発明の効果が奏する限りにおいて、液晶表示装置の照明方式や液晶セルの駆動モードなど、用途に応じてその一部が省略され得るか、または、他の光学部材に代替され得る。
上記液晶表示装置は、液晶パネルの背面から光を照射して画面を見る、透過型であっても良いし、液晶パネルの視認側から光を照射して画面を見る、反射型であっても良い。あるいは、上記液晶表示装置は、透過型と反射型の両方の性質を併せ持つ、半透過型であっても良い。好ましくは、透過型である。
本発明の液晶表示装置は、任意の適切な用途に使用される。その用途は、例えば、パソコンモニター,ノートパソコン,コピー機などのOA機器、携帯電話,時計,デジタルカメラ,携帯情報端末(PDA),携帯ゲーム機などの携帯機器、ビデオカメラ,テレビ,電子レンジなどの家庭用電気機器、バックモニター,カーナビゲーションシステム用モニター,カーオーディオなどの車載用機器、商業店舗用インフォメーション用モニターなどの展示機器、監視用モニターなどの警備機器、介護用モニター,医療用モニターなどの介護・医療機器等である。
本発明について、以上の実施例および比較例を用いて更に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた各分析方法は、以下の通りである。
(1)偏光板の透過率:
透過率(T)は、JlS Z 8701−1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
(2)各元素(I、K)含有量の測定方法:
直径10mmの円形サンプルを蛍光X線分析で下記条件により測定したX線強度から、あらかじめ標準試料を用いて作成した検量線により各元素含量を求めた。
・分析装置:理学電機工業製 蛍光X線分析装置(XRF) 製品名「ZSX100e」
・対陰極:ロジウム
・分光結晶:フッ化リチウム
・励起光エネルギー:40kV−90mA
・ヨウ素測定線:I−LA
・カリウム測定線:K−KA
・定量法:FP法
・2θ角ピーク:103.078deg(ヨウ素)、136.847deg(カリウム)
・測定時間:40秒
(3)位相差値(Re[λ]、Rth[λ])、Nz係数、T[590]の測定方法:
王子計測機器(株)製 商品名「KOBRA21−ADH」を用いて、23℃で測定した。なお、平均屈折率は、アッベ屈折率計[アタゴ(株)製 製品名「DR−M4」]を用いて測定した値を用いた。
(4)厚みの測定方法:
厚みが10μm未満の場合、薄膜用分光光度計[大塚電子(株)製 製品名「瞬間マルチ測光システム MCPD−2000」]を用いて測定した。厚みが10μm以上の場合、アンリツ製デジタルマイクロメーター「KC−351C型」を使用して測定した。
(5)液晶表示装置の正面方向のコントラスト比の測定方法:
23℃の暗室でバックライトを点灯させてから30分経過した後、トプコン社製 製品名「BM−5」を用いて、レンズをパネル上方の50cm位置に配置し、白画像および黒画像を表示した場合のXYZ表示系のY値を測定した。白画像におけるY値(YW:白輝度)と、黒画像におけるY値(YB:黒輝度)とから、正面方向のコントラスト比「YW/YB」を算出した。
第1の偏光板、第2の偏光板および第3の偏光板の作製
[参考例1]
厚み75μmのポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルム(クラレ(株)製 商品名「VF−PS#7500」)を下記[1]〜[5]条件の5浴に、フィルム長手方向に張力を付与しながら浸漬し、最終的な延伸倍率がフィルム元長に対して、6.2倍となるように延伸した。この延伸フィルムを40℃の空気循環式乾燥オーブン内で1分間乾燥させて、偏光子Aを作製した。この偏光子Aの両側に、厚み80μmのセルロース系樹脂を含有する高分子フィルム(富士写真フィルム(株)製 商品名「TD80UF」;Re[590]=0nm、Rth[590]=60nm)を、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水溶性接着剤(日本合成化学工業(株)製 商品名「ゴーセファイマーZ200」)を介して、貼着し、偏光板Aを作製した。上記偏光子Aの特性を、下記表1に示す。
<条件>
[1]膨潤浴:30℃の純水。
[2]染色浴:水100重量部に対し、0.033重量部のヨウ素と、水100重量部に対し、0.2重量部のヨウ化カリウムとを含む、30℃の水溶液。
[3]第1の架橋浴:3重量%のヨウ化カリウムと、3重量%のホウ酸とを含む、40℃の水溶液。
[4]第2の架橋浴:5重量%のヨウ化カリウムと、4重量%のホウ酸とを含む、60℃の水溶液。
[5]水洗浴:3重量%のヨウ化カリウムを含む、25℃の水溶液。
[参考例2]
染色浴において、条件[2]のヨウ素の添加量を、水100重量部に対し、0.032重量部とした以外は、参考例1と同様の条件および方法で偏光子Bを作製し、さらに偏光板Bを作製した。上記偏光子Bの特性を、下記表1に示す。
[参考例3]
染色浴において、条件[2]のヨウ素の添加量を、水100重量部に対し、0.031重量部とした以外は、参考例1と同様の条件および方法で偏光子Cを作製し、さらに偏光板Cを作製した。上記偏光子Cの特性を、下記表1に示す。
[参考例4]
染色浴において、条件[2]のヨウ素の添加量を、水100重量部に対し、0.030重量部とした以外は、参考例1と同様の条件および方法で偏光子Dを作製し、さらに偏光板Dを作製した。上記偏光子Dの特性を、表1に示す。
[参考例5]
染色浴において、条件[2]のヨウ素の添加量を、水100重量部に対し、0.029重量部とした以外は、参考例1と同様の条件および方法で偏光子Eを作製し、さらに偏光板Eを作製した。上記偏光子Eの特性を、表1に示す。
[参考例6]
染色浴において、条件[2]のヨウ素の添加量を、水100重量部に対し、0.028重量部とした以外は、参考例1と同様の条件および方法で偏光子Fを作製し、さらに偏光板Fを作製した。上記偏光子Fの特性を、表1に示す。
[参考例7]
染色浴において、条件[2]のヨウ素の添加量を、水100重量部に対し、0.027重量部とした以外は、参考例1と同様の条件および方法で偏光子Gを作製し、さらに偏光板Gを作製した。上記偏光子Gの特性を、表1に示す。
Figure 0005546766
第1の位相差板および第2の位相差板の作製
[参考例8]
厚み100μmのノルボルネン系樹脂を含有する高分子フィルム((株)オプテス製、商品名「ZEONOR ZF14−100」)をテンター延伸機を用いて、二軸延伸法により、150℃の空気循環式恒温オーブン内で位相差板を作製した。この位相差板は、屈折率楕円体がnx>ny>nzの関係を示し、厚み45μm、T[590]=91%、Re[590]=45nm、Rth[590]=157nm、Nz係数=3.5であった。
液晶セルの準備
[参考例9]
VAモードの液晶セルを含む、市販の液晶表示装置[ソニー製 32インチ液晶テレビ 商品名「BRAVIA KDL−32V2500」]から液晶パネルを取り出し、液晶セルの上下に配置されていた偏光板等の光学フィルムを全て取り除いた。この液晶セルのガラス板の表裏を洗浄し、液晶セルを得た。
液晶パネルおよび液晶表示装置の作製
[実施例1]
参考例9で作製した液晶セルの視認側に、第1の位相差板として、参考例8で作製した位相差板を、当該位相差板の遅相軸が上記液晶セルの長辺方向と実質的に直交となるように、アクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して、貼着した。次いで、第1の偏光板として、参考例1で作製した偏光板Aを、上記偏光板Aの吸収軸方向が、上記液晶セルの長辺方向と実質的に平行となるように、アクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して、貼着した。次いで、液晶セルの視認側とは反対側(バックライト側)に、第2の位相差板として、参考例8で作製した位相差板を、当該位相差板の遅相軸方向が、上記液晶セルの長辺方向と実質的に平行となるように、アクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して、貼着した。次いで、上記第2の位相差板のバックライト側の表面に、第2の偏光板として、参考例4で作製した偏光板Dを、当該偏光板Dの吸収軸方向が、上記液晶セルの長辺方向と実質的に直交するように、アクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して、貼着した。このとき、上記第1の偏光板の吸収軸方向と、上記第2の偏光板の吸収軸方向とは実質的に直交である。また、上記第1の位相差板の遅相軸方向は、上記第1の偏光板の吸収軸と実質的に直交であり、上記第2の位相差板の遅相軸方向は、上記第2の偏光板の吸収軸方向と実質的に直交である。さらに、第3の偏光板として参考例4で作製した偏光板Dを、当該偏光板Dの吸収軸方向が、上記第2の偏光板の吸収軸方向と実質的に平行となるように、アクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して、貼着した。このようにして得られた液晶パネルを、元の液晶表示装置のバックライトユニットと結合し、液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置の特性を、表2に示す。
[実施例2〜13]
第1の偏光板および第3の偏光板として、表2に示す偏光板を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、液晶パネルおよび液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置の特性を、表2に示す。
Figure 0005546766
[比較例1]
第3の偏光板を用いなかった以外は、実施例1と同様の方法で、液晶パネルおよび液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示の特性を、表3に示す。
[比較例2]
第3の偏光板を用いなかった以外は、実施例2と同様の方法で、液晶パネルおよび液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示の特性を、表3に示す。
[比較例3]
第3の偏光板を用いなかった以外は、実施例3と同様の方法で、液晶パネルおよび液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示の特性を、表3に示す。
[比較例4]
第1の偏光板として参考例4で作成した偏光板Dを用い、かつ第3の偏光板を用いなかった以外は、実施例1と同様の方法で、液晶パネルおよび液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示の特性を、表3に示す。
[比較例5〜12]
第1の偏光板、第2の偏光板および第3の偏光板として、表3に示す偏光板を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、液晶パネルおよび液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置の特性を、表3に示す。
Figure 0005546766
[評価]
実施例1〜13に示すように、本発明の液晶パネルを備える液晶表示装置は、第1の位相差板および第2の位相差板を備え、かつ透過率の調整された第1の偏光板、第2の偏光板および第3の偏光板を用いることにより、従来の液晶パネルを備える液晶表示装置に比べて、格段に高い正面方向のコントラスト比を示した。
以上のように、本発明の液晶パネルは、液晶表示装置に用いた場合に、高い正面方向のコントラスト比を示すため、例えば、液晶テレビやパソコンモニター、携帯電話の表示特性の向上に極めて有用である。
10 液晶セル
21 第1の偏光板
22 第2の偏光板
23 第3の偏光板
31 第1の位相差板
32 第2の位相差板
80 バックライトユニット
81 光源
82 反射フィルム
83 拡散板
84 プリズムシート
85 輝度向上フィルム
100 液晶パネル
301 ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルム
300 繰り出し部
310 膨潤浴
320 染色浴
311、312、321、322、331、332、341、342 ロール
330 第1の架橋浴
340 第2の架橋浴
350 水洗浴
360 乾燥手段
370 偏光子
380 巻き取り部

Claims (13)

  1. 液晶セルと、
    該液晶セルの一方の側に配置された第1の偏光板と、
    該液晶セルの他方の側に該液晶セル側から順に配置された第2の偏光板および第3の偏光板と、
    該液晶セルと該第1の偏光板との間に配置された第1の位相差板と、
    該液晶セルと該第2の偏光板との間に配置された第2の位相差板とを備え、
    該第1の位相差板および該第2の位相差板の屈折率楕円体が、nx>ny>nzの関係を示し、
    該第2の偏光板の透過率(T)が該第1の偏光板の透過率(T)より大きく、かつ該第3の偏光板の透過率(T)が該第1の偏光板の透過率(T)以上であり、
    該第2の偏光板が第2の偏光子を含み、かつ、該第3の偏光板が第3の偏光子を含み、該第3の偏光子が透過型偏光子である、液晶パネル。
  2. 前記第1の偏光板の透過率(T)が39.0〜44.0%であり、かつ前記第2の偏光板の透過率(T)が40.0〜45.0%である、請求項1に記載の液晶パネル。
  3. 前記第3の偏光板の透過率(T)が40.0〜60.0%である、請求項1または2に記載の液晶パネル。
  4. 前記第2の偏光板の透過率(T)と前記第1の偏光板の透過率(T)との差(ΔT2−1=T−T)が、0.1〜5.0%である、請求項1から3のいずれかに記載の液晶パネル。
  5. 前記第3の偏光板の透過率(T)と前記第1の偏光板の透過率(T)との差(ΔT3−1=T−T)が、0〜19.0%である、請求項1から4のいずれかに記載の液晶パネル。
  6. 前記第1の偏光板が前記液晶セルの視認側に配置され、前記第2の偏光板および前記第3の偏光板が前記液晶セルの視認側とは反対側に配置されている、請求項1から5のいずれかに記載の液晶パネル。
  7. 前記第1の位相差板の遅相軸と前記第1の偏光板の偏光子の吸収軸とが実質的に直交し、かつ、前記第2の位相差板の遅相軸と前記第2の偏光子の吸収軸とが実質的に直交している、請求項1から6のいずれかに記載の液晶パネル。
  8. 前記第2の偏光子の吸収軸と前記第3の偏光板が有する透過型偏光子の吸収軸とが、実質的に平行である、請求項1から7のいずれかに記載の液晶パネル。
  9. 前記液晶セルが、ホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を含む、請求項1からのいずれかに記載の液晶パネル。
  10. 前記第1の位相差板および第2の位相差板の波長590nmにおける厚み方向の位相差値(Rth[590])が、それぞれ80〜400nmである、請求項1からのいずれかに記載の液晶パネル。
  11. 前記第1の位相差板および第2の位相差板のNz係数が、1.1を超え8以下である、請求項1から10のいずれかに記載の液晶パネル。
  12. 前記第1の位相差板および第2の位相差板が、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ノルボルネン系樹脂またはセルロース系樹脂を含む位相差板である、請求項1から11のいずれかに記載の液晶パネル。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の液晶パネルを含む、液晶表示装置。

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