JP5534084B1 - Cogブロワーランナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】COGブロワーランナーはチタンブロックを削り出して主板と翼板を一体的に形成した構造である。チタン一体型のCOGブロワーランナーは疲労や応力腐食割れを回避できるものであるが極めて高価であり、設計のやり直しや基礎の作り変えなどの工事が発生し工期も伸びることから簡単に老朽更新できなかった。
【解決手段】翼板や主板や側板の材質をSUS316やSUS316とし、溶接棒はSUS309として、溶接後真空炉において380〜420℃で100〜150分保持した後、180〜220℃まで窒素パージして冷却した後、常温まで徐冷することにより溶接部をシェフラーの組織図における安定領域に制御した。又、スパッタ防止のため帯電装置でシールドガスを帯電させアークのピンチ効果を上げた。さらに、2段屈曲式の溶接トーチを具現化し主板と側板に囲まれた狭い空間における翼板の溶接を可能にした。
【選択図】図1

Description

本発明は摩耗や腐食環境で使用するCOGブロワーランナー及びCOGブロワーランナーの製造方法に関するものであり、特に製鉄所等のコークス工場において、石炭の乾留工程で多量に発生するCOG(コークスガス)を吸引圧送するCOGブロワーランナーに関するものである。
COGブロワーランナーは、COGの密度が高いことから静圧を高くするため、通常、回転数を6000〜8000rpmで設計する。このような設計上の制約から、COGブロワーランナーは、主板と側板の間隔が狭くなり、翼板の溶接の際、溶接作業者が溶接部位を目視できない領域が発生する。このため、COGブロワーランナーは、翼板を主板や側板に取り付ける手段として、溶接ではなくリベット接合を採用している。しかしながら、リベット接合法も近年腕の良いベテラン職人がリタイヤしているため信頼性の高いリベット接合ができなくなっているため、COGブロワーランナーの老朽更新は、チタンブロックを削り出して、主板と翼板が一体となったランナーを形成して使用している。このため、COGブロワーランナーの老朽更新では、毎回設計のやり直しやブロワーを据え付けるための基礎工事のやり直しも必要になり、コストが従来の数倍以上になることや工期を延長するニととなり、コークスエ場の生産活動に多大の支障をきたしていた。
翼板を主板や側板に取り付ける手段としては、溶接方法やリベット方法があるが、溶接部やリベット部には残留応力が発生し、疲労亀裂や応力腐食割れの要因となる。特に、腐食性ガスを吸引するために使用するブロワーランナーは疲労亀裂と応力腐食割れが相乗的に作用するので定期的な非破壊検査が不可欠となっている。例えば、COGを吸引・送給するCOGブロワーランナーは、疲労亀裂と応力腐食割れによる破損が生じやすい。この対策として例えば、チタン合金を一体的に削り出してブロワーランナーを形成しているブロワーもある。この方法により製造されるCOGブロワーランナーは極めて高価なため採用が難しく老朽更新が進みにくい問題かある。そのため、SUS316やSUS309JITB(25Cr一13Ni一0.9Mo−0.3N、メーカー名YUS1 7 0)などを溶接やリベットで接合して製造している。しかしCOGブロワーランナーは翼板の福が狭いため、リベット打ちが難しく熟練した職人でないと施工が困難である。この点からもCOGブロワーランナーの老朽更新は行き詰まっているのが現状である。
COGは、コークス炉内で粉砕石炭を約1000℃の高温で乾留してコークスを製造する過程で生成される。COGは種々の炭化水素ガスや一酸化炭素ガスあるいはタール成分などを含有しているため高温高圧でガス精製装置に送る必要がある。このようなCOGを吸引圧送するCOGブロワーランナーは高速回転、高静圧であることが必要である。例えば、回転数5400〜7400rpm、静圧3000mmAqである。この様なCOGブロワーランナーは、一般的に高速回転を得るためにモーターに増速機を連結している。従って、集塵機などに使用されるブロワーと異なり、遠心力による大きな荷重を受けるとともに、COGの含有成分である塩素、硫黄あるいはこれらが溶解した塩酸、硫酸などにより激しい腐食を受けるために応力腐食割れが発生する。
従来のCOGブロワーランナ一は、翼板を主板と側板にリベットにて取り付けていたため、振勣による疲労亀裂やCOGに含有されるイオウや塩素などの腐食成分によるリベットやリベット穴の周辺に発生する応力腐食割れにより寿命が短くなっていた。しかも腕の良いリベット熟練工が少なくなっていることもリベット構造を採用することは困難になってきている。COGブロワーランナーの製作においては、腐食に強く強度の高いSUS316やSUS316Lを使用し溶接構造製造するのが望ましいところである。しかしながら、COGブロワーランナーは一般的に主板と側板聞が狭くなっていることから溶接者の手が翼板の奥まで届かないことや溶接者が目視できないないポイントが生じる問題があるため、溶接構造でCOGブロワーランナーを製造することは不可能であった
現在、COGブロワーランナーは溶接やリベット接合を避けるために、チタンブロックを削り出して主板と翼板を一体的に形成した構造が採用されるケースが増えている。このようなチタン一体型のCOGブロワーランナーは疲労や応力腐食割れを回避できるものであるが極めて高価であり、しかも基礎から作り変える必要があり工期的な面からも簡単に老朽更新できなかった。今後、コークス炉を建設する場合は大型化の方向に進んでおり、発生するCOGも量が多くなることから、COGブロワーランナーも大型化される。しかしながら、大型のチタン一体型のCOGブロワーランナーは、チタンブロックの大きさに限界があるため製造が困難となる。一方、溶接構造のCOGブロワーランナーは大きさに限界はなく製造可能であるため、溶接手段によって応力腐食割れの発生しないCOGブロワーランナーの製造はコークス製造業界の大きな課題となっている。COGブロワーランナーは高静圧のため翼板が複雑なカーブをしている。又、翼板の溶接に関しては、翼板の両端であり入り口部分と出口部分は目視可能であるが、翼板の中央部は溶接者の死角となり、且つ手が届かないので特殊な溶接トーチを必要とする。しかし、目視不可能な部分を溶接するための溶接トーチは具現化されていなかった。
特開2010−105133号広報「集塵ブロワー装置とそのブロワー羽根補修方法」において、溶融銑鉄の予備処理設備における排気ブロワー羽根の吸引側と排出側の両端部を超硬粉体を高周波肉盛蝋付し,ブロアー羽根の回転方向面の摩耗部をHI−Cr鋳鉄粉体を高周波肉盛蝋付した硬度HV900〜1300のライナとした集塵ブロアー装置が示されている。ブロワーの製造においては、溶接接合やリベット接合が用いられるが、これらの接合作業が正確な管理ものもとになされることにより信頼性の高いブロワーを製造可能である。
特開2011−088180号広報「溶接用フラックスと溶接方法」において、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン、B、C、N、O、Si、P、S、Cl、Zn、Seなどの原子の内少なくとも2種類以上の原子が結合してできている電解質をアルコールやアセトンなどの溶媒に溶解して生成した液体フラックスを溶接部分に塗布して溶接することを特徴とする溶接方法が示されている。
特願2012−054465号広報「溶接トーチ」において、シールドガスを用いるアーク溶接用の溶接トーチ先端近傍をフードに収納し、該フードは前記溶接トーチに固定された支持体で支持されており、該フード上部には排気管を設け、該排気管が吸引装置に連結されている前記溶接トーチが示されている。
特願2012−133565号広報「帯電装置」において、気体に帯電させるために複数のネオジ磁石が取り付けられている帯電装置が示されている。
特願2012−14387号広報「銅の溶接肉盛り方法」において、ガスシールドアーク溶接法において、複数のシールドガスを比重の大きな順に注入するようにした混合器で混合し、混合シールドガスを生成し、該混合シールドガスを、ネオジ磁石を回転可能に配設した帯電装置に通し帯電せしめた後に、溶接トーチに導いて溶接することを特徴とするガスシールドアーク溶接法が示されている。
特開2010−105133号広報「集塵ブロワー装置とそのブロワー羽根補修方法」 特開2011−088180号広報「溶接用フラックスと溶接方法」 特願2012−054465号広報「溶接トーチ」 特願2012−133565号広報「帯電装置」 特願2012−14387号広報「銅の溶接肉盛り方法」
現在、COGブロワーランナーはチタンブロックを削り出して主板と翼板を一体的に形成した構造が採用されるケースが増えている。この理由は前記したように、COGブロワーランナーは、翼板の間隔が狭いために溶接ができない部分が生じることやリベット打ちの熟練工がいなくなったことが主因である。このようなチタン一体型のCOGブロワーランナーは疲労や応力腐食割れを回避できるものであるが極めて高価であり、設計のやり直しや基礎の作り変えなどの工事が発生し工期も伸びることから簡単に老朽更新できなかった。今後建設されるコークス炉は大型化の方向に進んでおり、発生するCOGも量が多くなることから、COGブロワーランナーも大型化される。しかしながら、大型のチタン一体型のCOGブロワーランナーは、チタンブロックの大きさに限界があるため製造が困難となる。一方、溶接構造のCOGブロワーランナーは大きさに限界はなく製造可能であるため、溶接手段によって応力腐食割れの発生しないCOGブロワーランナーの製造はコークス製造業界の大きな課題となっている。その課題は以下である。(1)翼板は大きな応力が発生するので、応力を分散できる構造にする必要がある。(2)翼板は応力腐食割れや熱による脆化を起こさない材質の組み合わせが必要である。(3)COGブロワーランナーは高静圧のため翼板が複雑なカーブをしている。又、翼板の溶接に関しては、翼板の両端であり入り口部分と出口部分は目視可能であるが、翼板の中央部は溶接者の死角となり、且つ手が届かないので特殊な溶接トーチを必要とする。
第1の解決手段は特許請求の範囲の請求頂1に示すように、翼板を主板と側板に溶接した構造のCOGブロワーランナーの製造方法において、前記翼板の材質をSUS316にし、前記主板と前記側板の材質をSUS316Lにし、溶接棒をSUS309にし、前記溶接棒と溶接トーチを用いて前記翼板を主板と側板に溶接し、溶接後の熱処理、前記COGブロワーランナーを真空炉において380〜420℃で100〜150分保持した後、180〜220℃まで窒素パージして冷却し、その後常温まで徐冷することを特徴とするCOGブロワーランナーの製造方法である。
第2の解決手段は特許請求の範囲の請求頂2に示すように、前記翼板を主板と側板に溶接する際、前記溶接トーチから、帯電装置に通して帯電せしめたシールドガスと前記溶接棒を供給して溶接することを特徴とするCOGブロワーランナーの製造方法である。
第3の解決手段は特許請求の範囲の請求頂3に示すように、前記翼板は、SUS316のブロックから一体的に削り出して生成し、この翼板の幅方向の両端に雄側インローを形成し、該雄側インローを前記主板と前記側板に設けた雌側インローに収納し、前記雌側インローと前記主板及び前記側板とを溶接することを特徴とするCOGブロワーランナーの製造方法である。
第4の解決手段は特許請求の範囲の請求頂4に示すように、前記溶接トーチは、第1の屈曲部と第2の屈曲部を有しており、前記第1の屈曲部と前記第2の屈面部はソケットを介して連結されており、前記ソケットには前記溶接棒(実施態様例では溶接ワイヤを示す)をガイドするフッ素樹脂チューブと屈曲パイプが取り付けられ、該屈曲パイプには先端ノズルがとりつけられ、該先端ノズルはシールドガスとともに前記溶接棒をガイドする機能を有しており、前記先端ノズルには排気フードが取り付けられており、該排気フードを通過する溶接煙の温度で前記フッ素樹脂チューブの径を拡大し前記溶接の送給抵抗を軽減したことを特徴とするCOGブロワーランナーの製造方法である。
第1の解決手段による効果は以下である。(1)フェライト5〜8%を残留させ高張力と伸びを併せ持つ安定した溶接構造のCOGブロワーランナーである。(2)SUS316やSUS316L及びSUS309はCOG中の塩素や硫黄などからなる有害な腐食ガスや腐食水分に対して耐食性が高く且つ高いクリープ力を有しているので、振動や応力腐食割れによるクラックの発生を防止できる。
第2の解決手段による効果は以下である。(1)フェライトの成長を極力抑えるための溶接とするため、シールドガスにCO2+Arを採用し、帯電装置にてシールドガスを帯電させることでアークのピンチ効果による発熱が大きくなりスパッタの減少させることができる。(2)低電流、低電圧による溶接が可能となった。
第3の解決手段による効果は以下である。(1)翼板をSUS316のブロックから一体削り出しにして生成するので欠陥が少ない高い強度を保持している。(2)雄側インローが雌側インローに嵌まり込んでいるので、遠心力や剪断力を雄側インローの壁が保持するので溶接固定強度を高めることができる。
第4の解決手段による効果は以下である。(1)溶接トーチが2つの屈曲部を有しているので、円弧状に屈曲した翼板と主板と側板の溶接部に溶接棒を到達させることができる。(2)溶接トーチが長くなっても、フッ素樹脂チューブが溶接ワイヤをガイドしているので摩擦抵抗を小さくでき円滑に送給できる。(3)先端ノズルに排気フードを設け、排気フードを通過する溶接煙の熱でフッ素樹脂チューブが膨張するので溶接ワイヤの送給抵抗を小さくできることから円滑に送給できる。
シェフラーの組織図における溶接金属の組織と性質を示すグラフ 本発明の実施形態で用いる溶接システム概要図。 COGブロワーランナーの軸方向からの縦断面図であり右半分を示す。 図3の矢視A−Aからの主板と翼板と側板の横断面図。 図3と図4に示す翼板の斜視図。 本発明の実施形態で用いる溶接トーチ部分の断面図。
本発明の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、翼板40を主板20と側板30に溶接した構造のCOGブロワーランナー10の製造方法おいて、前記翼板40の材質がSUS316であり、前記主板29と前記側板30の材質がSUS316Lであり、前記翼板40と前記主板20と前記側板30の溶接棒がSUS309であり、且つ、溶接後の熱処理において、前記COGブロワーランナー10を真空炉において380〜420℃で100〜150分保持し、その後180〜220℃まで窒素パージして冷却し、その後常温まで徐冷することを特徴とするCOGブロワーランナー10の製造方法である。
本発明は、高速回転を保持するCOGブロワーランナー10の製造方法関するものである。翼板40の材質はSUS316、主板と側板はSUS316とし、溶接棒は2相合金溶接棒のSUS309を使用して溶接組み立て後、真空炉内において、400℃で2時間保持して応力焼鈍し、フェライト5〜8%を残留させ高張力と伸びを併せ持つ安定した溶接構造のCOGブロワーランナーである。SUS316やSUS316L及びSUS309はCOG中の塩素や硫黄などからなる有害な腐食ガスや腐食水分に対して耐食性が高く且つ高いクリープ力を有している。
従来のCOGブロワーランナー10はリベット構造もしくはチタンブロックから一体的に切り出した構造のものであり、溶接部のない構造である。COGブロワーランナー10は高速回転、高静圧のため翼板40の幅が狭い構造となっており、溶接作業者の手が届ない部分や溶接部の目視が不可能な部分が生じることから溶接構造での製造が不可能であった。また、材質の選択や熱処理を誤るとフェライト増大による高温脆化やσ脆化の問題があり、溶接後の溶接金属を安全領域に制御するのは極めて困難であった。
一方、リベット構造においては、主板20や側板30のリベット穴(通常約Φ12〜13)の周囲に発生する応力集中や振動及び応力腐食割れによりクラックが発生し、経年的に成長するため短命であった。また、チタンブロックからCOGブロワーランナー10を一体的に削り出して製造する方法は極めて高価であるとともに、チタンブロックの大きさにも限界があり大型のCOGブロワーランナー10をチタンブロックの一体削り出しで製造する方法には限界があった。同時に、ブロワーケーシングやモーター及びモーター架台も同時に取り換えざるを得ないので工程的にも長期の設備給脂が必要となることから老朽更新ははなはだ困難であった。このため、溶接によるCOGブロワーランナー10の製造は、コスト削減、工期短縮、大型化への対応などの観点から切望されていた。
溶接金属中に含まれるフェライト量をその化学成分から推定する方法としては、図1に示すようにシェフラー(Schaeffler)組織図(JIS Z 3119−2006オーステナイト系及びオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼溶着金属のフェライト量の測定方法における図1フェライト量算定組織図 A)がある。JIS Z 3119−2006の規格は、オーステナイト系及びオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼溶着金属に存在するフェライト量の組織図による測定方法,顕微鏡組織による測定方法,及び磁気的な装置による測定方法について規定したものである。例えば、18Cr−8Niに代表されるオーステナイトステンレス鋼は、通常受入れのままの状態では安定なオーステナイト組織を示しているが、溶融点直下近辺の温度においては、フェライト組織が共存するようになる。このフェライトは溶接割れの防止や応力腐食割れの軽減に有効であり、溶接材料ではこのフェライトを積極的に利用しているが、フェライト量が多すぎると逆に高温割れや脆化の問題が発生する。そのため、溶接金属中におけるフェライトの含有量は溶接完了状態で5〜80%程度に抑えている。シェフラーの組織図では、Cr当量とNi当量及びフェライト量を変数として組織状態を説明している。例えば、完全オーステナイト領域では溶接時に高温割れが発生する。フェライト含有量過剰域では、熱処理によりシグマ相が析出して脆化する。マルテンサイト生成領域では、溶接直後にマルテンサイト相が析出する。完全フェライト領域では、結晶粒が粗大化して脆化する。安全な領域はCr当量17〜24、Ni当量6〜17、フェライト量は5〜80%の範囲に限定される。即ち、安全な溶接金属が得られる領域は中央部の限定された範囲となっている。
表1に、ランナー主板、側板、翼板の部材であるSUS316L、SUS316と溶接棒であるSUS309及び溶接後の溶接ビード成分を示す。この表1の成分をもとにシェフラーの組織図における溶接金属の組織と性質を評価する。
Figure 0005534084
図1のシェフラーの組織図によれば、Cr(クロム)当量20〜24、Ni(ニッケル)当量8〜16及びフェライト残量5〜80%の範囲が安全領域である。Cr当量とNi当量は次式で求めることができる。
Cr当量=Cr%+Mo%+1.5Si%+0.5Nb%
Ni当量=Ni%+30C%+0.5Mn%
この式に基づいて、SUS316L、SUS316、SUS309及び溶接ビードのCr当量とNi当量を求めると以下のようになる。
(1)SUS316LのCr当量とNi当量
Cr当量=(16+18)/2+(2+3)/2+1.5×1=21.0
Ni当量=(12+15)/2+30×0.03+0.5×2=15.4
(2)SUS316のCr当量とNi当量
Cr当量=(16+18)/2+(2+3)/2+1.5×1=21.0
Ni当量=(10+14)/2+30×0.08+0.5×2=15.4
(3)SUS309のCr当量とNi当量
Cr当量=24.5+1.5×0.62=25.43
Ni当量=12.61+30×0.05+0.5×1.22=13.37
(4)溶接ビードのCr当量とNi当量
Cr当量=21.25+(1.2+1.5)/2+1.5×0.61=23.52
Ni当量=12.305+30×0.055+0.5×1.36=14.63
COGブロワーランナー10の基本部材である主板や側板の材質の選定については、翼板を収納する溝を形成するため大きな切欠き応力が発生するためSUS316Lとし、翼板はSUS316を使用した。SUS316LとSUS316はCr当量とNi当量からみて安全領域にあることがわかる。溶接棒のSUS309は単独ではわずかに安全域を外れるものの、SUS316LやSUS316を溶接した後の溶接ビードは確実に安全域に収めることが可能である。溶接棒に複合ワイヤのSUS309を使用することにより、SUS316LとSUS316と融合した際の溶接ビードのCr当量とNi当量をきちんと安全域になるように調整することができる。次に重要な要素はフェライトの残量である。フェライト残量は熱処理によって5〜8%の範囲に収める必要がある。SUS316L、SUS316、SUS309の溶接ビード中にオーステナイト+5〜8%のフェライトを析出するためには、真空炉において380〜420℃で100〜140分保持し、その後200℃まで窒素パージしながら冷却し、その後真空炉中で常温まで自然冷却する。このような工程を確実に経ることによりσ層生成を抑えることができるのである。即ち、ステンレスのシェフラー組織図より、溶接ビードはオーステナイト+フェライト5〜8%の2相合金溶接部を形成できるのである。このように耐力と伸びを保持するためには安定した2相合金を形成することが必要である。SUS316やSUS316LをSUS309の溶接棒で溶接した際の溶接金属のCr当量やNi当量の値から分析すると、フェライト残量が8%以上になると高温でσ層が析出し結晶粒が粗大化し靱性が低下し脆化してしまう問題がある。又、オーステナイトだけでは、溶接時や焼鈍時の高温領域において高温割れが発生してしまう。このため、冶金的なばらつきを考慮しオーステナイト相に5〜8%のフェライトが析出するような材質選定を行った。COGブロワーランナーの材質選択では長期クリープに耐える特性も必要であり、SUS系の中ではSUS316が長期クリープにはで最大でありCOGブロワーランナーの材質として最適である。過去、2相合金最大の耐力の出るYUS170(25Cr−12Ni−N)でCOGブロワーランナーも製造されてきたが、溶接ではなくリベット構造であった。YUS170は耐腐食性や高クリープ強度を有しているが窒素成分が問題である。窒素はオーステナイト安定と耐力増強に硬化のある元素であり、溶接棒として最大0.2%まで入れることで耐力アップにつながる。そのため、本発明では、真空炉における冷却過程において窒素パージしながら冷却する工程を取っている。しかし、YUS170を溶接する場合は、窒素が溶接中に発生するスラグに強固に張り付いてしまうので除去困難となる。特に、COGブロワーランナーのように翼板の幅の狭いところではスラグ除去が極めて困難であり使用することができない。もちろん、SUS316やSUS316LをSUS309の溶接棒で溶接する際もスパッタは発生するが、液体フラックス(ホウ酸(H3BO3)+ホウ砂(Na2B4O7・10H2O)+フッ化カリウム(FK))と黒鉛を混合したスパッタ防止剤を塗布することによって、スパッタを完全に防止することが可能である。液体フラックスは、例えば、本発明者が発明した特開2011−088180号広報「溶接用フラックスと溶接方法」により製造することができる。YUS170を使用する場合は溶接をやめてリベット構造にする方法があるが、熟練工がいなくなっているため質の良いリベット打ちをするのは困難である。
図3は、COGブロワーランナー10の軸方向からの縦断面図である図4は図3の矢視A−Aからの主板と翼板と側板の横断面図である。溶接構造のCOGブロワーランナー10は、図3には主板20の右半分しか図示していないが主板20の左右両面側からの吸い込みタイプである。背板40の幅は、扱い込みロから吹き出し口に向かって徐々に狭くなる。例えば、吸い込み口の幅は48.4mmで吹き出し口の幅は35.5mmである。吸い込み口及び吹き出しロの両方とも溶接作業者の手が入る隙間ではない。また、翼板40は円弧状にカーブしており、しかも、側板30はシャフト11の中心から半径方向に円弧状になっているため、溶接作業者が目視不可能な部分が生じる。そのため、既存の溶接トーチでは熔接不可能である。
翼板40の両側にはH型状の雄側インロー40aを設けている。主板20と側板30には溝状の雌側インロー20a、30aを設けている。翼板の雄側インロー40aを主板20と側板30の雌側インロー20a、30aに挿入し、雄側インロー40aの外周部を溶接することにより翼板40を主板20と側板40に取り付ける構造となっている。雄側インロー40aは雌側インロー20a、30aに溶接固定されて確実に嵌まり込んでいるので、雌側インロー20a、30aは雄側インロー40aから伝わるCOGブロワーランナー10が高速回転する際に生じる遠心力と剪断力を受けることができる。雄側インロー40aの溶接面に生じる剪断力と遠心力を雌側インロー20a、30aの側壁で分担できるので溶接の安全率をアップすることができる。主板20、側板30に翼板40の雄側インロー40a厚みの半が主板20と側板30にインロー部として入るため最大剪断荷重と遠心力は両側版が直接分担する。翼板40の溶接部に生じる残留応力や機械加工による残留応力は応力除去焼鈍することで略完全に除去される。急熱急冷溶接、飛び石溶接、分散溶接法を採用することにより溶接完了時でもCOGブロワーランナー10の全体の温度を40℃以下に制御することが可能である。
第2の解決手段は特許請求項2に示すように、翼板40を主板20と側板30に溶接した構造のCOGブロワーランナー10の製造方法において、帯電装置60にシールドガスを通し、帯電せしめた前記シールドガスを溶接トーチ50の先端に導き、溶接することを特徴とするCOGブロワーランナー10の製造方法である。
帯電装置60は、例えば本発明者の特願2012−133565号広報「帯電装置」や特願2012−14387号広報「銅の溶接肉盛り方法」に開示している帯電装置によって製造することができる。
図2は帯電装置60を組み込んだ溶接システム概要図である。帯電装置60はシールドガス供給装置61の配管62内に組み込まれ、溶接トーチ50に導かれる。溶接トーチ50には、ワイヤコイル63から溶接ワイヤ53が供給される。又、電源64から電流が供給される。
フェライトの成長を抑えるためには電圧や電流値を低くして溶接温度を極力低く抑える必要がある。帯電装置60を通過したシールドガスは帯電しているので、アークのピンチ効果により発熱する。ピンチ効果を大きくし分子解離熱による発熱量を大きくするために、シールドガスは分子ガスが望ましい。そのため、シールドガスはメインガスとしてCO2を用いArを適宜混合している。低電流、低電圧による溶接のため、スパッタも減少し欠陥の少ないきれいな溶接ができる。従来の構造はYUS170の板をプレス曲げのものを鋲止めしていた。製缶プレスされた翼板をリベット止めしているため、翼板40の脈動による振動がリベット及びリベット穴に直接伝達されるので疲労と応力腐食割れによるクラックがリベットやリベット穴に発生していた。
第3の解決手段は特許請求項3に示すように、前記翼板40は、両端に雄側インロー40aを有しており、該雄側インロー40aを前記主板20と前記側板30に設けた雌側インロー20a、30aに収納し、前記翼板40と前記主板20及び前記側板30と溶接したものであることを特徴とするCOGブロワーランナー10の製造方法である。
翼板40の雄側インロー40aを主板20と側板30の雌側インロー20a、30aに押し付け圧着する。雄側インロー40aと雌側インロー20a、30aの隙間は0.1mm以内である。雌側インロー20a、30aの深さは1.0〜3.0mm程度である。翼板40を主板20と側板30で強制的に挟み込んで仮溶接した後、熱応力を分散するため飛び石状に溶接するのが望ましい。熱応力を分散することで、溶接歪を1/100〜3/100mm以内に抑えることが可能である。
第4の解決手段は特許請求項4に示すように、請求項1又は請求項2又は請求項3記載のCOGブロワーランナー10の製造方法に用いる溶接トーチ50は第1の屈曲部50aと第2の屈曲部50bを有しており、前記第1の屈曲部50aと前記第2の屈曲部50bはソケット51を介して連結されており、前記ソケット51には溶接ワイヤ53をガイドするフッ素樹脂チューブ54と屈曲パイプ52が取り付けられ、該屈曲パイプ52には先端ノズル55がとりつけられ、該先端ノズル55はシールドガスとともに溶接ワイヤ53をガイドする機能を有しており、前記先端ノズル55には排気フード70が取り付けられており、該排気フード70を通過する溶接煙の温度で前記フッ素樹脂チューブ54の径を拡大し前記溶接ワイヤ53の送給抵抗を軽減したことを特徴とする溶接トーチ55である。
図6は第1の屈曲部50aと第2の屈曲部50bを有する2段屈曲式の溶接トーチ50である。ソケット51までが既存の1段屈曲式トーチ(屈曲角度約120度)である。溶接トーチ50にはソケット51が取り付けられ、ソケット51にブッシュ56を取り付けている。ブッシュ56に屈曲パイプ52を取り付けている。ソケット51は溶接ワイヤ53(溶接棒)とシールドガスが通り、屈曲パイプ52も保持する。ソケット51には単管54aが取り付けられている。単管54aにはフッ素樹脂チューブ54が取り付けられている。フッ素樹脂チューブ54の中には溶接ワイヤ53が通されており、溶接ワイヤ53を先端ノズル55までガイドする役目をする。屈曲パイプ52の先端には先端ノズル55を組み込んでいる。先端ノズル55にはセラミックスキャップ57が取り付けられている。セラミックスキャップ57は先端ノズル55を導体から絶縁している。電流はコンタクトチューブ59から溶接ワイヤ53に供給される。コンタクトチューブ59は純銅である。吸い込みフード70は溶接煙を排出すると同時に先端ノズル55を60〜80℃に保持しワイヤホルダー58の穴径とフッ素樹脂チューブ54の穴径を熱膨張させて広げている。ワイヤホルダー58の材質はクロム銅が適している。その理由は、ワイヤホルダー58の穴径Φ1.6の穴に対して溶接ワイヤ53の径は1.2Φであることからワイヤ送給抵抗が生じるからである。溶接煙は排気フード70で吸引され集塵機などの吸引装置で排出される。フッ素樹脂チューブ54の温度を溶接煙で60〜80℃とすることで溶接ワイヤ53SUS309、Φ1.2mmの通りを良好にしている。溶接作業者から溶接部は目視できないが、排気フード70とセラミックスキャップ57のタッチ具合を常に感じ取ることで100%安定した溶接が可能である。翼板40を主板20と側板30両方に接合することはまったく技術的には問題のない溶接法であるが、溶接作業者から死角になっている部分を溶接するのは極めて熟練の技が必要である。2重屈曲溶接トーチ50は排気煙を吸い込む排気フード70がCOGブロワーランナー10にタッチするため溶接ワイヤ53のアーク発生部は溶接作業者から全く見えず、排気フード70にて溶接角度を保持し反対側の吸い込み側より、別の人間がアークビードを見ながら指示する。そのため、熟練者でないと感が働かない。溶接音にて電流と電圧の関係を知りタッチ感にて溶接速度を調整して、排気フード70のタッチにて溶接角度を調整しながら溶接する熟練の技である。この結果、非破壊検査、UT(超音波探傷試験)、MT(磁気探傷試験)、PT(カラーチェック)に合格した。
10:COGブロワーランナー
11:シャフト
20:主板
20a:雌側インロー
30:側板
30a:雌側インロー
40:翼板
40a雄側インロー
50:溶接トーチ
50a:第1の屈曲部
50b:第2の屈曲部
51:ソケット
52:屈曲パイプ
53:溶接ワイヤ
54:フッ素樹脂チューブ
55:センタノズル
56:ブッシュ
57:セラミックスキャップ
58:ワイヤホルダー
59:コンタクトチューブ
60:帯電装置
61:シールドガス供給装置
62:配管
63:ワイヤコイル
64:電源
70:フード

Claims (4)

  1. 回転用のシャフト(11)に固定した一体ものの主板(20)の両側面の各々にて翼板(40)の幅方向の一方を溶接し、翼板(40)の幅方向の他方を側板(30)に溶接した構造のCOGブロワーランナー(10)の製造方法において、
    前記翼板(40)は材質をSUS316にし幅方向の両端に雄側インロー(40a)を形成して横断面をH型にし、
    前記主板(20)と前記側板(30)の各々は材質をSUS316Lにし側面に雌側インロー(20a,30a)を形成し、
    前記翼板(40)の雄側インロー(40a)を前記主板(20)と前記側板(30)に設けた雌側インロー(20a,30a)に収納し、
    前記翼板(40)の雄側インロー(40a)と前記主板(20)及び前記側板(30)の当該雌側インロー(20a,30a)の周囲の側面とをSUS309製の溶接棒(53)と溶接トーチ(50)を用いて溶接し、
    前記溶接棒(53)と前記溶接トーチ(50)による溶接は、前記溶接トーチ(50)から帯電装置(61)に通して帯電させたCO2にArを混合したシールドガスと前記溶接棒(53)を供給して溶接し、
    溶接後は、前記COGブロワーランナー(10)を真空炉において380〜420℃で100〜150分保持した後、180〜220℃まで窒素パージして冷却し、その後常温まで徐冷して前記溶接部にオーステナイト相に5〜8%のフェライト相を析出させたことを特徴とするCOGブロワーランナーの製造方法。
  2. 前記翼板(40)は、SUS316のブロックから一体的に削り出して生成することを特徴とする請求項1に記載のCOGブロワーランナーの製造方法。
  3. 前記溶接トーチ(50)は、第1の屈曲部(50a)と第2の屈曲部(50b)を有しており、前記第1の屈曲部(50a)と前記第2の屈面部(50b)はソケット(51)を介して連結されており、前記ソケット(51)には溶接棒(53)をガイドするフッ素樹脂チューブ(54)と屈曲パイプ(52)が取り付けられ、該屈曲パイプ(52)には先端ノズル(55)がとりつけられ、該先端ノズル(55)は前記シールドガスとともに溶接棒(53)をガイドし、前記先端ノズル(55)には排気フード(70)が取り付けられており、該排気フード(70)を通過する溶接煙の温度で前記フッ素樹脂チューブ(54)の径を拡大し前記溶接棒(53)の送給抵抗を軽減することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のCOGブロワーランナーの製造方法。
  4. 回転用のシャフト(11)に固定した一体ものの主板(20)の両側面の各々にて翼板(40)の幅方向の一方を溶接し、翼板(40)の幅方向の他方を側板(30)に溶接した構造のCOGブロワーランナー10において、
    前記翼板(40)は材質をSUS316にし幅方向の両端に雄側インロー(40a)を形成して横断面をH型にし、
    前記主板(20)と前記側板(30)各々は材質をSUS316Lにし側面に雌側インロー(20a,30a)を形成し、
    前記翼板(40)の雄側インロー(40a)を前記主板(20)と前記側板(30)に設けた雌側インロー(20a,30a)に収納し、
    前記翼板(40)の雄側インロー(40a)と前記主板(20)及び前記側板(30)の当該雌側インロー(20a,30a)の周囲の側面とは、溶接トーチ(50)からSUS309製の溶接棒(53)と帯電装置(61)に通して帯電させたシールドガスとを供給して溶接してなり、この溶接部はオーステナイト相に5〜8%のフェライト相が析出してなることを特徴とするCOGブロワーランナー。
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