JP5533920B2 - ポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドおよびその製造法 - Google Patents

ポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドおよびその製造法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドおよびその製造法に関する。さらに詳しくは、含フッ素モノマー重合反応時の界面活性剤等として有用なポリフルオロアルカンカルボン酸(塩)の合成原料物質として有効に使用されるポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドおよびその製造法に関する。
一般式 RfCOOM (Rf:パーフルオロアルキル基、M:アルカリ金属、アンモニウム基または水素原子)で表わされるフッ素系界面活性剤は、含フッ素モノマーの乳化重合において広く用いられている。その中の一つであり、またその代表的な例でもあるパーフルオロオクタン酸(塩)C7F15COOMは、モノマー乳化性、ラテックス安定性および塩析後の洗浄のし易さの点で、非常にすぐれた界面活性剤であることが知られている。
しかしながら、過フッ素化された化合物は、自然環境中で分解され難く、またパーフルオロオクタン酸(塩)によって代表されるC8過フッ素化化合物は、人(ヒト)体内への残留性が著しいことが昨今明らかになっている。環境分解性を付与する手段として、界面活性剤化合物の過フッ素化された疎水性基中に水素化された部分を形成せしめることが考えられる。また、分解物の環境残留性を弱める手段として、疎水性基をRfCmH2mCnF2n-(Rf:炭素数1〜7のパーフルオロアルキル基、n:1〜7、m:1以上の整数)のように、連続する過フッ素化された炭素原子が8未満となるように炭化水素鎖があることが望ましいと考えられる。
また、乳化重合反応時における界面活性剤の挙動についてみると、パーフルオロアルキルエタンスルホン酸(塩)F(CF2CF2)nCH2CH2SO3M (M:1価のカチオン、n:2〜8)をテトラフルオロエチレン共重合時の分散剤として使用することが提案されているが、この分散剤化合物は重合反応時に連鎖移動を起こすため、生成テトラフルオロエチレン共重合体が低分子量化するのを避けることが困難である(特許文献1参照)
重合反応時の連鎖移動性の低い含水素フッ素系界面活性剤として、一般式 Rf(CH2)mRf′COOM (Rf:炭素数3〜8のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルコキシル基、Rf′:炭素数1〜4の直鎖状または分枝状パーフルオロアルキレン基、M:NH4、Li、Na、KまたはH、m:1〜3)で表わされる部分的にフッ素化された含水素フッ素系界面活性剤が、フッ素化されたモノマーの重合に使用され、高い分子量がテトラフルオロエチレンの単独重合において達成できるとされている(特許文献2参照)
かかる含水素フッ素系界面活性剤化合物は、一般式 Rf(CH2)xCH=CX2(X:HまたはF)で表わされるフルオロアルキルエチレンまたはフルオロアルコキシエチレンを、一般式 IRf′COORで表わされるヨウ素化エステルと反応させ、一般式
Rf(CH2)xCHI(CH2)yRf′COOR (y:0または1)
で表わされる含ヨウ素中間体エステルとし、これを還元して一般式
Rf(CH2)mRf′COOR
で表わされるエステルを形成させ、これを塩基による加水分解および酸による中和反応させることにより合成されている。このような一連の工程において、基質がアルカリ加水分解による過程で塩基性環境に曝されるため、脱フッ化水素化反応による二重結合の生成などの副反応をひき起し易い。
また、この含水素フッ素系界面活性剤を乳化剤として含フッ素モノマーの重合反応に用いた場合、そのモノマー乳化性やラテックス安定性はパーフルオロオクタン酸(塩)乳化剤よりも劣っている。それに加えて、この界面活性剤をフッ化ビニリデンの単独重合反応または共重合反応に乳化剤として用いた場合、モノマーであるフッ化ビニリデンのミセル溶解性が低いため重合反応が非常に遅いばかりではなく、得られたポリマーのラテックス安定性が悪く、重合反応中にポリマーが析出することもある。
USP 4,380,618 特開平10−212261号公報
本発明の目的は、含フッ素モノマーの重合反応に乳化剤または分散剤として用いた場合、そのモノマー乳化性やラテックス安定性にすぐれた界面活性剤として、またフッ化ビニリデンの単独重合反応または共重合反応に乳化剤または分散剤として用いた場合、フッ化ビニリデン等の含フッ素モノマーのミセル溶解を高め得る界面活性剤として有用なポリフルオロアルカンカルボン酸(塩)の合成原料物質として有効に使用されるポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドおよびその製造法を提供することにある。
本発明によって、一般式
CnF2n+1(CH2CF2)m(CF2CF2)l-1 CF 2 COF 〔I〕
(ここで、Mはアルカリ金属、アンモニウム基または水素原子であり、nは1〜6の整数であり、mは1〜4の整数であり、lは1または2である)で表わされるポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドが提供され、かかるポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドは、一般式
CnF2n+1(CH2CF2)m(CF2CF2) l I 〔II〕
(ここで、nは1〜6の整数であり、mは1〜4の整数であり、lは1または2である)で表わされる末端ヨウ素化ポリフルオロアルカンを酸化剤によって酸化反応することによって製造される。
本発明に係るポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドから誘導されるポリフルオロアルカンカルボン酸(塩)は、炭素数が1〜6のパーフルオロアルキル基で形成されているため、その分解物の環境残留性が弱められるばかりではなく、フッ素化されていない炭化水素(-CH2-)シーケンスを有することで、環境中で分解されあるいは人体内で代謝された際、パーフルオロオクタン酸(塩)よりも短い分解物となり、結果として環境または人体内残留性の弱い含フッ素界面活性剤として使用することができる。
また、ポリフルオロアルカンカルボン酸は、それを塩の形で含フッ素モノマーの乳化重合反応時の乳化剤またはけん濁重合反応時の分散剤として用いたとき、疎水性基構造内にフッ化ビニリデン-CH2CF2-シーケンスを含んでおり、それによってモノマーの高い乳化安定性やラテックス安定性を実現し、またフッ化ビニリデン等の含フッ素モノマーのミセル溶解性を高め、重合反応を促進させるため、より分子量の高い含フッ素ポリマーを得ることを可能とさせる。特に、水素引き抜き性の強いフッ化ビニリデンの単独重合においても、連鎖移動による分子量の低下が確認されない。
本発明に係るポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドは、界面活性剤等として有用なポリフルオロアルカンカルボン酸(塩)の有効な原料物質中間体として有効に用いられる。
ポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライド〔I〕は、一般式
CnF2n+1(CH2CF2)m(CF2CF2)lI 〔II〕
で表わされる末端ヨウ素化ポリフルオロアルカンを酸化剤で酸化反応することによって製造される。この末端ヨウ素化ポリフルオロアルカン〔II〕は、一般式
CnF2n+1(CH2CF2)m(CF2CF2)tI 〔IV〕
で表わされる末端ヨウ素化ポリフルオロアルカンを、過酸化物開始剤の存在下で、好ましくは低温で分解する過酸化物開始剤を用いることにより80℃以下の温度で、さらにテトラフルオロエチレンと反応させることにより製造される。
末端ヨウ素化ポリフルオロアルカン〔IV〕にさらにテトラフルオロエチレンを反応させて得られる末端ヨウ素化ポリフルオロアルカン〔II〕の一般式において、l=t+rであって、tは0または正の整数で出発原料中のテトラフルオロエチレン骨格の数であり、rは正の整数で反応により付加したテトラフルオロエチレン骨格の数である。なお、本発明においては、好ましくはlが1または2のものが分離された上で用いられる。
この末端ヨウ素化ポリフルオロアルカン〔II〕を酸化剤、例えば発煙硫酸、発煙硝酸等、好ましくは発煙硫酸で酸化反応させることにより、ポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライド
CnF2n+1(CH2CF2)m(CF2CF2)l-1 CF 2 COF 〔I〕
を形成させる。酸化反応は、例えば濃硫酸に酸化剤として作用するSO3を約20〜60%吸収させた発煙硫酸を用いた場合、上記化合物〔II〕に対しSO3換算で約1〜10倍、好ましくは約1.2〜6倍当量程度の発煙硫酸をゆっくりと滴下し、約50〜100℃で約12〜48時間程度反応させることにより行われ、反応終了後反応混合物を冷却し静置して、カルボン酸フルオライドを主として含有する有機相と発煙硫酸を主として含有する無機相とを分離し、その有機相を精留することにより、高純度のカルボン酸フルオライド〔I〕を得ることができる。
得られたカルボン酸フルオライド〔I〕の加水分解反応は、そこに水または水溶性有機溶媒水溶液等を加えることにより容易に行うことができる。得られたポリフルオロアルカンカルボン酸は、そこに水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液、アンモニア水溶液等と接触させるという一般的な方法によって、容易にアルカリ金属塩やアンモニウム塩を形成せしめる。
一般式
C n F 2n+1 (CH 2 CF 2 ) m (CF 2 CF 2 ) l-1 CF 2 COOM 〔III′〕
で表わされるポリフルオロアルカンカルボン酸塩(M:アルカリ金属、アンモニウム基)は、含フッ素モノマーの乳化重合反応時の乳化剤またはけん濁重合反応時の分散剤として好適に用いられる。例えば、この界面活性剤をフッ化ビニリデンの重合反応時に用いた場合には、重合条件下でのフッ化ビニリデンの界面活性剤水溶液中への溶解量を増加させることができる。
この界面活性剤の存在下で乳化重合またはけん濁重合される含フッ素モノマーとしては、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、炭素数が1〜3のアルキル基を有するパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等が例示され、これらの含フッ素モノマーは1種または2種以上が重合反応に供せられ、単独重合体または共重合体を形成させる。含フッ素モノマーは、フッ素非含有モノマー、例えばプロピレン、エチレン等との共重合体を形成させることもできる。
重合反応に際しては、この界面活性剤は乳化重合反応時の乳化剤あるいはけん濁重合時の分散剤として、水または水溶性アルコール等を添加した水性媒体に対して約0.05〜5重量%、好ましくは約0.2〜1重量%の割合で用いられる。重合反応は、好ましくは水溶性重合開始剤またはそれとレドックス系を形成させた重合開始剤の存在下で行われる。得られた反応混合物は、そこに金属塩水溶液等を添加して凝析させ、水洗、乾燥させて、所望の含フッ素モノマーの単独重合体または共重合体として得ることができる。
次に、実施例について本発明を説明する。
参考例1(原料化合物の合成例)
CF3(CF2)3(CH2CF2)I 〔C6F11H2I〕(純度99.5%)600gを容量1200mlのオートクレーブ中に入れ、その内温を昇温させて50℃になったら、C6F11H2I 300gに溶解した過酸化物系開始剤(化薬アクゾ製品パーカドックス16)1.35gを加え、内温が55℃になったら、テトラフルオロエチレンを0.2〜0.3MPaの圧力を保ちながら分添し、分添量150gを分添した後、55〜74℃で1時間エージングして反応を終了させた。反応終了後冷却して、1010gの生成物を混合物として回収した。
得られた生成物のガス・クロマトグラフィー(GC)による分析結果は、次の表1に種々のn、m、l(t+r)値を有する、一般式
CnF2n+1(CH2CF2)m(CF2CF2)lI
で表わされる化合物のGC%として示される。なお、残りの1.7GC%は、構造不明の不純物である。
Figure 0005533920
上記反応混合物(生成物)の内、n=4、m=1、l=1の化合物を、蒸留(沸点54℃/0.4kPa)によって分離し、実施例1の原料物質として用いた。
参考例2(原料化合物の合成例)
参考例1において、原料および開始剤溶媒をそれぞれ CF3(CF2)3(CH2CF2)2I (純度99.7%)に変更し、またテトラフルオロエチレン分添量210gに変更し、1075gの生成物を混合物として回収した。
得られた生成物のガス・クロマトグラフィー(GC)による分析結果は、次の表2に種々のn、m、l(t+r)値を有する、一般式
CnF2n+1(CH2CF2)m(CF2CF2)lI
で表わされる化合物のGC%として示される。なお、残りの1.1GC%は、構造不明の不純物である。
Figure 0005533920
上記反応混合物(生成物)の内、n=4、m=2、l=2の化合物を、蒸留(沸点88〜92℃/0.4kPa)によって分離し、実施例の原料物質として用いた。
実施例1
(1) 容量200mlのガラス製反応器に、CF3(CF2)3(CH2CF2)(CF2CF2)I (純度99.8%)30gを仕込み、30重量%SO3吸収発煙硫酸90g(原料化合物に対するSO3当量比5.8)をゆっくりと滴下した後60℃に加熱し、約24時間反応させた。反応終了後、反応混合物を冷却し静置して、カルボン酸フルオライドを主として含有する有機相と発煙硫酸を主として含有する無機相とに分離させた。約10gの有機相を精留し、沸点60℃/13.5kPaの高純度カルボン酸フルオライド CF3(CF2)3(CH2CF2)CF2COF 3.2g(収率27%、純度97%)を得た。
1H-NMR〔(CD3)2CO,TMS〕
δ(ppm):3.57(CF2CH 2CF2)
19F-NMR〔(CD3)2CO,C6F6
δ(ppm):+27.5(CFO)
-80.2(CF 3)
-110.2(CF 2CH2CF 2)
-118.3(CF2CF 2CFO)
-122.4、-125.3(CF3CF 2CF 2CF2CH2)
(2) このカルボン酸フルオライドに水を加え、攪拌することにより、定量的にカルボン酸CF3(CF2)3(CH2CF2)CF2COOHが得られた。
1H-NMR〔(CD3)2CO,TMS〕
δ(ppm):3.45(CF2CH 2CF2)
13.8(CF2COOH)
19F-NMR〔(CD3)2CO,C6F6
δ(ppm):-80.2(CF 3)
-110.6、-111.9(CF 2CH2CF 2)
-119.8(CF2CF 2COOH)
-122.7、-124.8(CF3CF 2CF 2CF2CH2)
また、このカルボン酸に25重量%アンモニア水を加え、攪拌することにより、定量的にカルボン酸アンモニウム塩CF3(CF2)3(CH2CF2)CF2COONH4が得られた。
参考例3
攪拌機を有する、容量1Lのステンレス鋼製圧力反応器の反応器内温度を40℃に保ちつつ、圧力が30kgf/cm2・G(2.94MPa・G)になる迄フッ化ビニリデンを導入した。このときのフッ化ビニリデンの導入量は74.7gなので、空間量500ml換量では37.3gのフッ化ビニリデン量となる。次いで、容器内を脱気し、上記実施例1で得られたカルボン酸アンモニウム塩2.8gを溶解した水溶液500mlを仕込む。反応器内温度を40℃に保ちつつ、攪拌しながら圧力が30kgf/cm2・G(2.94MPa・G)になる迄フッ化ビニリデンを導入した。このときのフッ化ビニリデン導入量は69.9gであり、溶液でみたされていない500mlの空間には37.3gのフッ化ビニリデンが存在する筈なので、この温度および圧力条件下でのカルボン酸アンモニウム塩水溶液に対するフッ化ビニリデンの溶解量を算出すると、その値は69.9-37.3=32.6gであった。
なお、このカルボン酸アンモニウム塩を用いない、同じ温度および圧力条件下での水に対するフッ化ビニリデンの溶解量は、30.0gであった。また、このカルボン酸アンモニウム塩の代わりにパーフルオロオクタン酸アンモニウム C7F15COONH4を用いた水溶液に対する、同じ温度および圧力条件下でのフッ化ビニリデンの溶解量は28.8gであった。
参考例4
攪拌機を有する、容量1Lのステンレス鋼製圧力反応器に、水550ml、Na2HPO4 1.2g、イソプロパノール0.12gおよび前記実施例1で得られたカルボン酸アンモニウム塩2.8gを仕込み、脱気した後、反応器内温度を80℃に保ちつつ、攪拌しながら、圧力が25kgf/cm2・G(2.45MPa・G)になる迄フッ化ビニリデンを導入した。
そこに、水50ml中に溶解させた過硫酸アンモニウム0.24gを仕込み、重合反応を開始させた。重合反応中は、フッ化ビニリデンを追加導入することで、反応器内圧力を24〜25kgf/cm2・G(2.35〜2.45MPa・G)に保った。重合開始剤添加108分後、導入したフッ化ビニリデンの総量が220gになった時点で反応器を冷却し、乳化重合反応を停止させ、反応混合物に0.5重量%MgCl2水溶液を添加し、凝析させた。
固体状の重合体を蒸留水で洗浄し、ロ過した後、80℃で真空乾燥を行い、190gのフッ化ビニリデン単独重合体を得た。このフッ化ビニリデン単独重合体は、5kgの重りを有する230℃のメルトインデックス装置内で、0.123g/10分の押出速度で押し出された。また、ジメチルホルムアミドを用いて、35℃で測定されたフッ化ビニリデン重合体の極限粘度〔η〕は、1.68であった。
参考例(C7F15COONH4を用いた参照重合例)
参考例4において、カルボン酸アンモニウム塩としてパーフルオロオクタン酸アンモニウムC7F15COONH4の同量を用い、フッ化ビニリデン導入時間を113分間(220g)に変更し、188gのフッ化ビニリデン単独重合体を得た。このフッ化ビニリデン単独重合体の押出速度は0.152g/10分で、また極限粘度〔η〕は、1.49であった。
実施例2
(1) 実施例1において、CF3(CF2)3(CH2CF2)(CF2CF2)Iの代わりにCF3(CF2)3(CH2CF2)2(CF2CF2)2Iが同量用いられ、また30重量%SO3吸収発煙硫酸量が70g(原料化合物に対するSO3当量比6)に変更されて、合成反応を行い、沸点93℃/13.5kPaのCF3(CF2)3(CH2CF2)2(CF2CF2)CF2COF 7.9g(収率28%)を得た。
(2) このカルボン酸フルオライドに水を加え、攪拌することにより、定量的にカルボン酸CF3(CF2)3(CH2CF2)2(CF2CF2)CF2COOHが得られた。また、このカルボン酸に25重量%アンモニア水を加え、攪拌することにより、定量的にカルボン酸アンモニウム塩CF3(CF2)3(CH2CF2)2(CF2CF2)CF2COONH4が得られた。
参考例6
参考例4において、カルボン酸アンモニウム塩として実施例で得られたものを用いたところ、カルボン酸アンモニウム塩水溶液に対するフッ化ビニリデンの溶解量は30.8gであった。

Claims (6)

  1. 一般式
    C n F 2n+1 (CH 2 CF 2 ) m (CF 2 CF 2 ) l-1 CF 2 COF 〔I〕
    (ここで、nは1〜6の整数であり、mは1〜4の整数であり、lは1または2である)で表わされるポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライド。
  2. 一般式
    C n F 2n+1 (CH 2 CF 2 ) 2 (CF 2 CF 2 )CF 2 COF 〔I′〕
    (ここで、nは1〜6の整数である)で表わされる請求項1記載のポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライド。
  3. 一般式
    Cn F 2n+1(CH2CF2)CF2COF 〔I′′〕
    (ここで、nは1〜6の整数である)で表わされる請求項1記載のポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライド。
  4. 一般式
    C n F 2n+1 (CH 2 CF 2 ) m (CF 2 CF 2 ) l I 〔II〕
    (ここで、nは1〜6の整数であり、mは1〜4の整数であり、lは1または2である)で表わされる末端ヨウ素化ポリフルオロアルカンを酸化剤によって酸化反応させることを特徴とする、請求項1記載のポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドの製造法。
  5. 酸化剤として発煙硫酸を用い、50〜100℃で反応が行われる請求項4記載のポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライドの製造法。
  6. 請求項1記載のポリフルオロアルカンカルボン酸フルオライド〔I〕を加水分解反応させることを特徴とする、一般式
    C n F 2n+1 (CH 2 CF 2 ) m (CF 2 CF 2 ) l-1 CF 2 COOH 〔III〕
    (ここで、nは1〜6の整数であり、mは1〜4の整数であり、lは1または2である)で表わされるポリフルオロアルカンカルボン酸の製造法。
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