以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の各種の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、パチンコ機10の遊技盤30の正面図であり、図3は、パチンコ機10の裏面図である。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図5は、第3図柄表示装置42の表示内容を示す説明図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)としている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース(図示省略)と、この樹脂ベース(図示省略)に取り付けられる遊技盤30(図2参照)とを備えている。また、内枠12は、図1に示すように、樹脂ベース(図示省略)の前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
具体的には、樹脂ベース(図示省略)は、正面視で、その外形が略矩形状で、かつ、その略中央箇所を開口中心とする開口部(後述する遊技領域30a(図2参照)と同等の大きさの開口)が形成された板状部材としている。
前面枠セット14は、正面視左側で上下方向の開閉軸J1を軸心にして当該内枠12に対して開閉自在に取り付けられている。言い換えれば、前面枠セット14は、樹脂ベース(図示省略)に対して開閉自在である。
遊技盤30(図2参照)は、その遊技領域30aを樹脂ベース(図示省略)の開口部に位置させるようにして当該樹脂ベースの裏面側に着脱自在に取り付けられる。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられているため、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸を軸心にして前方側に開放できる。
前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視すると、最下部に位置する下皿ユニット13と、この下皿ユニット13の上側に位置する上皿ユニット21と、この上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23と、に大別される。これらの下皿ユニット13と上皿ユニット21とガラス枠部23とは、図示省略のベース板体の前面側各箇所にそれぞれ取り付けられて前面枠セット14が構成されている。
下皿ユニット13は、図1に示すように、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で最下部箇所に固定されている。この下皿ユニット13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18とを備えている。
球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能な窪み空間を備えている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。
遊技球発射ハンドル18は、下皿ユニット13において下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれる。遊技球発射装置38は、例えば、遊技球発射ハンドル18と発射装置229(図4参照)などで構成されている。音出力部24は、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所で、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。
上皿ユニット21は、図1に示すように、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の上方位置)に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で下部箇所に固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に形成された窓部101と、この窓部101の周囲に設けられた各種の電飾部とを備えている。
つまり、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、遊技盤30の遊技領域30a(図2参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、略縦長楕円形状で中央が空洞としており、その空洞部分を略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の裏面側に取り付けられたものである。図示省略のガラスユニットは、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部101の周囲に各種の電飾部(第1電飾部300、第2電飾部302および第3電飾部304)を備えている。つまり、前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視した状態で窓部101の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部300(左側電飾部)を、窓部101の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部302(右側電飾部)を、窓部101の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部304(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
本パチンコ機10では、第1電飾部300、第2電飾部302および第3電飾部304は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、本パチンコ機10の第1電飾部300および第2電飾部302には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。また、窓部101の周縁で右斜め下箇所には、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット5(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を挿入口7に挿入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニット5に挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニット5を介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付される。これにより、カードユニット5を用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
遊技盤30は、図2に示すように、正面視で四角形状の合板でその左側の両角部が取れたような形状としており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース(図示省略)の裏側に当接した状態で取り付けられており、この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aが樹脂ベースの略楕円形状の図1に示した窓部101(ガラス板137)を通じて前面枠セット14の前方外側から視認可能な状態である。
次に、図2を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33(例えば作動チャッカ)、第3の始動口34(例えばスルーゲート)および可変表示装置ユニット35を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、第3の始動口34および可変表示装置ユニット35は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33に遊技球が入球し、当該入球が後述する図示省略の検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。
また、始動入賞装置33は、図2に示すように、上から順に、第1の始動口33a(例えば作動チャッカ)と第2の始動口33b(例えば作動チャッカ)とが上下に配設された単一の入賞装置で構成されている。そして、上部側の第1の始動口33aには図示省略の第1の始動口33a用の作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第1の始動口33aへの入球をその第1の始動口33a用の作動口スイッチ(図示省略)により検出される。また、下部側の第2の始動口33bには図示省略の第2の始動口33b用の作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第2の始動口33bへの入球をその第2の始動口33b用の作動口スイッチ(図示省略)により検出される。すなわち、上部側の第1の始動口33aへの遊技球の入球または下部側の第2の始動口33bへの遊技球の入球のどちらの場合にも、それが始動入賞であることに変わりは無く、それらの入球を個別に検出できる。
その他に、図2に示すように、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内される。遊技盤30の遊技領域30aには、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(図示省略)が植設されているとともに、風車(図示省略)等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、第3の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42とを備えている。
第1図柄表示装置40は、例えば、第1の始動口33aへの入球に基づいて変動発光等する複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)40a,40bと、このLED40a,40bでの変動表示の保留数を示す、第3図柄表示装置42に画面表示される保留表示部40cと、第2の始動口33bへの入球に基づいて変動発光等する複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)40d,40eと、このLED40d,40eでの変動表示の保留数を示す、第3図柄表示装置42に画面表示される保留表示部40fとを備えている。
第1の始動口33aへの入球に基づいて変動発光等するLED40a,40bは、例えば、赤色と青色に発光可能なものである。第1図柄表示装置40は、各LED40a,40bの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED40a,40bの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。
上記と同様に、第2の始動口33bへの入球に基づいて変動発光等するLED40d,40eは、例えば、赤色と青色に発光可能なものである。第1図柄表示装置40は、各LED40d,40eの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED40d,40eの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED40d,40eが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED40d,40eが青色発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、両方のLED40d,40eが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。
なお、この第1図柄表示装置40として、少なくとも3色以上の発光が可能なタイプの単一のLEDを採用してもよく、各色の発光を交互などに行うようにすることで、第1図柄の変動表示状態を発生させ、LEDが第1の色の発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、LEDが第2の色の発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、LEDが第3の色の発光状態で停止すると外れを示すようにしてもよい。なお、上述した第1図柄表示装置40が本発明における識別情報変動表示手段に相当する。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」が描かれた表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、第3図柄表示装置42に画面表示される保留表示部41cとを有し、遊技球が第3の始動口34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の第2の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第3の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留表示部41cにて表示される。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。なお、上述した第2図柄表示装置41が本発明における普通識別情報変動表示手段に相当する。
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば後述する図5に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示される。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、11インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、正面視した状態で第3図柄表示装置42の表示画面をほぼ囲むようにしてこの第3図柄表示装置42の前方側にセンターフレーム47が配設されている。本実施形態では第3図柄表示装置42としてLCDを採用するが他の種類の画像表示装置(例えば、PDP:プラズマ・ディスプレイ・パネルや、EL:エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレイや、有機ELなど)でもよい。なお、上述した第3図柄表示装置42が本発明における装飾識別情報(図柄)変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が本発明における表示制御手段に相当する。
図2に示すように、可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態であり、大当りの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当りの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、特定遊技状態(例えば、大当り状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態である。つまり、本実施例のパチンコ機10は、遊技球の投入数(遊技球発射装置38による遊技球の遊技領域30aへの発射数)の方が、遊技球の賞球払出数(一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、第3の始動口34などへの遊技球の入球に基づく賞球払出数)よりも多い通常遊技状態(遊技球消費状態)と、遊技球の賞球払出数の方が遊技球の投入数よりも多い特定遊技状態(例えば、大当り状態)とに状態変移可能なものである。
より詳しくは、第1の始動口33aに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の2個のLED40a,40bが変動表示され、その変動停止後のLED40a,40bの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特定遊技状態が発生する。例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止するという発光態様の場合には、確変大当り(特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止するという発光態様の場合には、通常大当り(非特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を示す。
上記と同様に、第2の始動口33bに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の2個のLED40d,40eが変動表示され、その変動停止後のLED40d,40eの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特定遊技状態が発生する。例えば、両方のLED40d,40eが赤色発光状態で停止するという発光態様の場合には、確変大当り(特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40d,40eが青色発光状態で停止するという発光態様の場合には、通常大当り(非特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40d,40eが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を示す。
そして、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(ラウンド数)繰り返し開放される。また、遊技球が第1の始動口33aを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留表示部40cにて表示される。また、遊技球が第2の始動口33bを通過した回数も最大4回まで保留され、その保留回数が保留表示部40fにて表示される。なお、保留表示部40c,40fは、第3図柄表示装置42の表示画面の一部で保留表示するものとしているが、保留ランプなどを用いて点灯表示するようにしても良い。
また、遊技盤30には、図2に示すように、遊技球発射装置38(図3参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するための複数本のレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は複数本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内される。複数本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に遊技盤30に取り付けられている。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略縦楕円環状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図2の左上部)には、戻り球防止部材53が取り付けられている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、内枠12に設けられた返しゴム54(図2に二点鎖線で示す部材)が位置している。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されることになる。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図2に破線で示すように、外レール52の先端部から内レール51の右側先端部までは、内枠12に形成された壁部60(図2に破線で示す)が位置することにより、遊技領域30aが仕切られている。
なお、遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図2のS1)やプレートを貼着するためのスペースとして活用されている。遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシール(図2のS1)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図2に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが大きく構成されている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域30aの向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14の図示省略の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図3に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台(図示省略)に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、後述する図4に示した主制御装置261とサブ制御装置262とを、遊技盤30に取り付けられる別々の取付台(図示省略)に搭載してそれぞれユニット化すると共に、後述する図4に示した払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を別の取付台(図示省略)に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構部352及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成としている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチが設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチが設けられている。カウントスイッチは入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33a,第2の始動口33bに対応する位置には第1の始動口33a用の作動口スイッチと第2の始動口33b用の作動口スイッチとがそれぞれ設けられ、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入球を当該作動口スイッチで検出される。第3の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、第3の始動口34への遊技球の通過を当該ゲートスイッチで検出される。
入賞口スイッチ及びゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図4参照)に接続されている。また、カウントスイッチは大入賞口中継端子基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板(図示省略)がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、作動口スイッチは中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、下部側の第2の始動口33bには、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。
第1制御基板ユニット201は、例えば略矩形状の取付台(図示省略)を上下2つ有し、遊技盤30の裏面側から見た状態での下側の取付台に主制御装置261が搭載され、上側の取付台にサブ制御装置262が搭載されている。ここで、主制御装置261は、図4に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベース(図示省略)と該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(図示省略)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは、封印ユニット(図示省略)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス(図示省略)が封印されている。
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス(図示省略)に収容されて構成されている。サブ制御装置262上には電源中継基板(図示省略)が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板(図示省略)を介してサブ制御装置262および表示制御装置45に出力されている。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台(図示省略)を有し、この取付台に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、発射制御装置312は発射制御基板を具備しており、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞品球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図4参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電/非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用しているが、それ以外の発射装置229としては、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものが採用できる。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及びカードユニット5に電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニット5を介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスにそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス(被包手段)を構成するボックスベース(図示省略)とボックスカバー(図示省略)とが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ(図示省略)が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ(図示省略)が押下されると、払出モータ358a(図4参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られている。
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できる。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図3に示すように、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて前記上皿19に供給される。
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられている。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触しており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わる。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消される。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされる。
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されている。
なお、図3に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力されている。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図4を用いて説明する。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、サブ制御装置262と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成であり、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
つまり、停電などの発生により電源が切断された場合において、主制御装置261のCPU501は、通常処理を最後までを実行するので、RAM503は、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のカウンタ用バッファや保留球格納エリアの内容を記憶保持するだけでよく、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させることができる。具体的には、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)における通常処理の途中の遊技情報についての各レジスタやI/O等の値を記憶しておくための専用のバックアップエリアをRAM503に設ける必要がない。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置41や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。また、主制御装置261は、第1図柄表示装置40における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御する機能を備えている。
また、払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成であり、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
図4に示すように、発射制御装置312は、発射装置229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、発射制御装置312は、払出制御装置311からのカードユニット接続信号S4(前述したカードユニット5がパチンコ機10に接続されている場合に出力される信号である)と、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしている場合に出力されるタッチ検出信号S5と、遊技球発射ハンドル18に設けられている、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aが操作されていない場合に出力される発射維持信号S6との全てが入力されていることを条件に、発射許可信号S7を主制御装置261に出力する。また、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じたボリューム信号S10が当該遊技球発射ハンドル18から発射制御装置312に入力されており、発射制御装置312はこのボリューム信号S10を主制御装置261に出力する。
すなわち、発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間は発射許可状態であり、発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間は発射不許可状態である。つまり、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間において、遊技球を発射する発射ソレノイド(図示省略)の制御を行う発射制御信号S8(パルス信号)と、発射レール401に遊技球を送る球送りソレノイドの制御を行う球送り制御信号S9(パルス信号)とを、発射制御装置312に所定の繰り返し周期で繰り返し出力する。なお、発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値は、主制御装置261においてボリューム信号S10に基づいて決定されており、例えば遊技球発射ハンドル18の操作量が大きいほど発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値が大きくなる。発射制御装置312は、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9に基づいて発射装置229を駆動制御し、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。逆に、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間においては、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力せず、発射装置229によって遊技球が発射されることはない。
表示制御装置45は、第3図柄表示装置42における第3図柄(装飾図柄)の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力にはサブ制御装置262の出力が接続され、入力ポート527には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第3図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261からの各種コマンドがサブ制御装置262で編集等されて送信される各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第3図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
図4に示すように、主制御装置261は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263内に、主制御基板261aと、この主制御基板261aとは別体の電源監視基板261bとを備えている。電源監視基板261bは、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流24ボルトの電圧を監視し、この電圧が24ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流24ボルトが24ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御基板261aに出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261においてRAM503のデータがクリアされ、払出制御装置311は主制御装置261からの初期化コマンドを受けるとRAM513のデータがクリアされる。
ところで、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)には、図5に示すように、左・中・右の3つの装飾図柄列L,M,Rが設定されており、装飾図柄列L,M,R毎に上装飾図柄、中装飾図柄、下装飾図柄の3個ずつの装飾図柄が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄SZと、菱形状の絵図柄からなる副装飾図柄FZとにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄SZが表示されると共に各主装飾図柄SZの間に副装飾図柄FZが配されて一連の装飾図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主装飾図柄SZと副装飾図柄FZが上から下へと変動表示される。
かかる場合、左装飾図柄列Lにおいては、上記一連の装飾図柄が降順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が減る順)に表示され、中装飾図柄列M及び右装飾図柄列Rにおいては、同じく上記一連の装飾図柄が昇順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が増える順)に表示される。そして、左装飾図柄列L→右装飾図柄列R→中装飾図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第3図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主装飾図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主装飾図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示される。
続いて、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分である遊技球発射ハンドル18について、図6〜図15を用いて説明する。
図6(a),(b)は、遊技球発射ハンドル18を正面左上から見た斜視図、正面右上から見た斜視図である。図7(a)〜(f)は、遊技球発射ハンドル18の平面図、左側面図、正面図、右側面図、背面図、底面図である。図8(a),(b)は、遊技球発射ハンドル18を背面左上から見た斜視図、背面右上から見た斜視図である。図9は、遊技球発射ハンドル18の前面枠セット14への取り付け状態を示す一部断面図である。図10は、遊技球発射ハンドル18を正面右上から見た分解斜視図である。図11は、遊技球発射ハンドル18を正面右上から見た細分化分解斜視図である。図12は、遊技球発射ハンドル18を正面左上から見た分解斜視図である。図13は、遊技球発射ハンドル18を正面左上から見た細分化分解斜視図である。図14(a)は、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が吸引状態のときの遊技球発射ハンドル18の背面図、図14(b)は、プランジャ482が非吸引状態のときの遊技球発射ハンドル18の背面図である。図15(a)〜(d)は、遊技球発射ハンドル18のB−B線断面図、C−C線断面図、正面図、A−A線断面図である。
図1に示すように、パチンコ機10の前面側には前面枠セット14が設けられており、この前面枠セット14を構成する下皿ユニット13の右方に遊技球発射ハンドル18が設けられている。
具体的には、遊技球発射ハンドル18は、図9に示すように、その裏面側が前面枠セット14にネジ401でネジ止めされている。
図1に示した遊技球発射ハンドル18は、遊技者が手を離した状態において初期位置に付勢されており、遊技者がその付勢力を上回る逆向きの回動力を与えるように操作することで、初期位置から所定方向(時計周り方向:右回し方向)に回動操作されるものである。
遊技球発射ハンドル18は、図6〜図8に示すように、その外形を形成するケース本体部400を備えている。
このケース本体部400は、図10,図12に示すように、前面枠セット14の前面側右下隅箇所に取り付けられた固定側ケース部410と、この固定側ケース部410の前面側に回動可能に取り付けられた、遊技者によって回動操作されるハンドル部420と、このハンドル部420の前面側に設けられたカバー部430と、を備えている。
固定側ケース部410は、図10〜図13に示すように、その前面側の窪み部411の箇所に、前方向に向けて突出した3本の突出円筒部412を備えている。カバー部430は、その裏面側に、3本の突出円筒部412にそれぞれ嵌合する3本の嵌合突起部(図示省略)を備えている。ハンドル部420は、その内側の上下2箇所に、円弧状孔421が形成されている。そして、図10,図12に示すように、固定側ケース部410の右上2本の突出円筒部412は、ハンドル部420の上側の円弧状孔421に挿入され、固定側ケース部410の左下1本の突出円筒部412は、ハンドル部420の下側の円弧状孔421に挿入され、その挿入状態での固定側ケース部410の3本の突出円筒部412にカバー部430の裏面側の3本の嵌合突起部(図示省略)をそれぞれ嵌合させた状態で、図14に示すように固定側ケース部410の裏面側から3本の突出円筒部412にネジを挿入してカバー部430の嵌合突起部(図示省略)にネジ止めすることで、カバー部430が固定側ケース部410に取り付けられているため、ハンドル部420は固定側ケース部410およびカバー部430に対して回動可能に構成されている。
ハンドル部420が初期位置(反時計方向にそれ以上回らない位置)に位置しているときには、図12に示すように、固定側ケース部410の右上2本の突出円筒部412のうちの下側の突出円筒部412の外周の下側箇所がハンドル部420の上側の円弧状孔421の右端箇所に当接し、且つ、固定側ケース部410の左下の突出円筒部412の外周の上側箇所がハンドル部420の下側の円弧状孔421の左端箇所に当接していることから、ハンドル部420がこれ以上反時計方向に回らないように規制されている。
これとは逆に、ハンドル部420が最大回動位置(時計方向にそれ以上回らない位置)に位置しているときには、図12に示すように、固定側ケース部410の右上2本の突出円筒部412のうちの上側の突出円筒部412の外周の上側箇所がハンドル部420の上側の円弧状孔421の左端箇所に当接し、且つ、固定側ケース部410の左下の突出円筒部412の外周の下側箇所がハンドル部420の下側の円弧状孔421の右端箇所に当接していることから、ハンドル部420がこれ以上時計方向に回らないように規制されている。
また、ハンドル部420は、図6〜図8に示すように、その外周部分に、遊技者の指が掛かる、正面視で丸みのある逆鋸波形状の指掛け突起部422が形成されており、遊技者が当該ハンドル部420に手を掛けたときに、この手の指が指掛け突起部422に掛かるため、回動操作がし易い。
また、ハンドル部420は、図11,図13に示すように、その正面視で中央箇所に、後述するダイアル軸440が挿入される軸孔423が形成されており、その軸孔423周りの前面側箇所に、ねじりばね424が取り付けられるホルダー部425を備えている。ねじりばね424は、図12に示すように、ハンドル部420のホルダー部425に取り付けられた状態で、その一端を、ホルダー部425の例えば下側箇所に形成された切り欠き部425aに引っ掛けた状態とするとともに、その他端を、巻き方向に少しねじった状態で固定側ケース部410の前面側の窪み部411の箇所に突出形成された突出円柱部413の切り欠き溝413aに引っ掛けた状態とし、ハンドル部420が初期位置(反時計方向にそれ以上回らない位置)にある状態においてねじりばね424が前述したように巻き方向に少しねじった状態であるため、ハンドル部420を初期位置(反時計方向にそれ以上回らない位置)に確実に付勢できる。
このように、遊技球発射ハンドル18のハンドル部420は、遊技者が手を離した状態とすると、ねじりばね424の付勢力によって初期位置に戻る。
また、遊技球発射ハンドル18は、図11,図13に示すように、その固定側ケース部410の内部に、遊技者がハンドル部420に触れているか否かを検出するタッチセンサ450を備えている。
具体的には、ハンドル部420は、その表面が金属メッキ加工されており、当該ハンドル部420の裏面側での金属メッキ加工面箇所にはリード線(図示省略)の一端の端子部がネジ止めされ、そのリード線(図示省略)の他端の端子部がタッチセンサ450の端子部に電気的に接続されている。つまり、このハンドル部420の金属メッキ加工面と接続されたリード線(図示省略)がタッチセンサ450に接続されており、ハンドル部420における対地間の静電容量に基づいて遊技者がハンドル部420に触れているか否かをタッチセンサ450で判断する。なお、リード線(図示省略)は、後述するダイアル軸440の軸部441の中空部分に敷設されている。
また、ダイアル軸440は、図11,図13に示すように、ハンドル部420の裏面側からそのハンドル部420の軸孔423に挿入された状態で、このハンドル部420にネジ止め(図示省略)固定されている。また、ダイアル軸440は、図11,図13に示すように、軸方向に長い中空状の軸部441と、この軸部441の略中央箇所でその軸周りに設けられた円盤部442とを一体成型したものである。このダイアル軸440の軸部441の奥側先端部分での周方向の一箇所には、キー突起部443が形成されている。また、固定側ケース部410は、その正面視で中央箇所に、ダイアル軸440を軸支する軸受筒部414を備えている。この軸受筒部414を正面視した状態でその内周の一箇所には、ダイアル軸440の軸部441のキー突起部443の進入を許容するキー溝部415が挿入方向にわたって形成されている。軸受筒部414は、ダイアル軸440の円盤部442から奥側の軸部441のキー突起部443までの長さよりも短い長さのものである。
つまり、ダイアル軸440の軸部441のキー突起部443を固定側ケース部410の軸受筒部414のキー溝部415に合わせるようにしてダイアル軸440の軸部441を軸受筒部414に挿入していくと、その軸部441の先端が軸受筒部414から突き出た状態となり、軸部441のキー突起部443は軸受筒部414のキー溝部415から解放され、ダイアル軸440が軸受筒部414に対して回動可能に軸支された状態となる。
さらに、ダイアル軸440は、図18,図19に示すように、円盤部442の奥側面箇所で且つ奥側の軸部441の略半周箇所にわたって部分平歯車444が形成されている。ダイアル軸440の部分平歯車444は、後述する回動量検出部品500の平歯車501と歯合しており、ダイアル軸440の回動量すなわちハンドル部420の回動量が後述する回動量検出部品500で検出される。
ここで、遊技球発射ハンドル18の発射停止スイッチ18aについて説明する。
遊技球発射ハンドル18は、図6(a),図8(b)に示すように、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aを備えている。
発射停止スイッチ18aは、図11,図13に示すように、固定側ケース部410の前面側の窪み部411の箇所での略左端箇所に突出形成された支持軸部416に軸支されて一端側が遊技者によって操作される発射停止レバー部417と、この発射停止レバー部417の一端側を押下することで当該発射停止レバー部417が支持軸部416周りに回動してその他端側によってスイッチ部418aが押下されるマイクロスイッチ418とを備えている。発射停止レバー部417とマイクロスイッチ418は、図11,図13に示すように、発射停止レバー部417の一端側を除いて、固定側ケース部410の前面側で且つ内側に収容されている。また、マイクロスイッチ418は、スイッチ部418aの非押下の場合に発射維持信号S6を出力し、スイッチ部418aの押下の場合には発射維持信号S6が出力されない。
なお、発射停止スイッチ18aは、上記の場合に替えて、マイクロスイッチ418のスイッチ部418aの押下の場合に、発射維持信号S6に替わる発射停止信号を発射制御装置312に出力し、スイッチ部418aの非押下の場合には発射停止信号を出力しない構成としてもよい。
さらに、ケース本体部400の内部には、図11,図13〜図15に示すように、後述するL字アーム470と制動用電磁ソレノイド480と当接部品490とを備えた制動機構部品460が収容されている。具体的には、固定側ケース部410およびハンドル部420による内部空間には、図15に示すように、L字アーム470と制動用電磁ソレノイド480と当接部品490とを備えた制動機構部品460が収容されている。
なおここで、制動機構部品460の構造について、図16〜図25も用いて説明する。
図16(a)は、非制動時の制動機構部品460の正面左上斜視図、図16(b)は、制動時の制動機構部品460の正面左上斜視図である。図17(a)は、非制動時の制動機構部品460の正面右上斜視図、図17(b)は、制動時の制動機構部品460の正面右上斜視図である。図18(a)は、非制動時の制動機構部品460の背面左上斜視図、図18(b)は、制動時の制動機構部品460の背面左上斜視図である。図19(a)は、非制動時の制動機構部品460の背面右上斜視図、図16(b)は、制動時の制動機構部品460の背面右上斜視図である。図20(a)は、非制動時の制動機構部品460の左側面図、図20(b)は、制動時の制動機構部品460の左側面図である。図21(a)は、非制動時の制動機構部品460の正面図、図21(b)は、制動時の制動機構部品460の正面図である。図22(a)は、非制動時の制動機構部品460の右側面図、図22(b)は、制動時の制動機構部品460の右側面図である。図23(a)は、非制動時の制動機構部品460の背面図、図23(b)は、制動時の制動機構部品460の背面図である。図24(a)は、非制動時の制動機構部品460の上面図、図24(b)は、制動時の制動機構部品460の上面図である。図25(a)は、非制動時の制動機構部品460の下面図、図25(b)は、制動時の制動機構部品460の下面図である。
制動機構部品460は、図11に示すように、取付ベース461を備え、この取付ベース461にタッチセンサ450、後述する制動用電磁ソレノイド480および回動量検出部品500(ボリューム)が取り付けられるとともに、後述するL字アーム470を回動可能に挟持することで、ユニット化された部品としている。また、図11,図13に示すように、この制動機構部品460を固定側ケース部410の奥側開口から挿入し、この制動機構部品460の取付ベース461を、図14に示すように、固定側ケース部410にネジ462でネジ止めすることで、制動機構部品460が固定側ケース部410の内部に取り付けられる。
以下に、制動機構部品460を構成するL字アーム470、制動用電磁ソレノイド480および当接部品490を順に説明する。
L字アーム470は、図16〜図20に示すように、取付ベース461に回動可能に挟持されており、支点471から第1方向に延びた長腕部472と、支点471から長腕部472とは異なる第2方向で且つ長腕部472よりも短く延びた短腕部473とが一体成型された略L字の折れ曲り部材としている。L字アーム470の長腕部472は、後述する制動用電磁ソレノイド480の可動部品481に繋がれ、L字アーム470の短腕部473は、後述する当接部品490の基端側に繋がれている。
具体的には、図16に示すように、L字アーム470の長腕部472は、その先端側にU字切り欠き部472aが形成されており、このU字切り欠き部472aに後述する可動部品481の円柱突起部481aが挿入されることで、可動部品481とL字アーム470の長腕部472とが繋がれている。また、L字アーム470の短腕部473は、その先端側の外面箇所に連結突起部473aが形成されており、この連結突起部473aが後述する当接部品490の基端側の連結孔491に挿入されることで、当接部品490とL字アーム470の短腕部473とが繋がれている。なお、L字アーム470を完全L字形状としてもよいし、くの字形状としてもよい。
制動用電磁ソレノイド480は、図18,図23に示すように、図示省略の押しばね(圧縮ばね)によって突出方向に付勢されたプランジャ482を備え、このプランジャ482は、その先端側に円盤482aを備えた形状としている。また、制動用電磁ソレノイド480に駆動電力が供給されると、図18(a),図23(a)に示すように、電磁吸引によってプランジャ482が吸引状態となる。また、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が停止されると、電位吸引が解除され、図18(b),図23(b)に示すように、プランジャ482が押しばね(図示省略)による付勢力で突出状態となる。
また、制動用電磁ソレノイド480は、図16〜図20,図22,図23に示すように、L字アーム470の長腕部472の先端側に連結された可動部品481を備えている。この可動部品481は、図18,図23に示すように、制動機構部品460の裏面視で、略L字状板材であり、その一端側にはプランジャ482の円盤482aが間に挿入される二枚板部481bを備え、その他端側の外面箇所にはL字アーム470の長腕部472の先端のU字切り欠き部472aに入れられる円柱突起部481aを備えている。二枚板部481bのうちで折り曲げ側の板部には、プランジャ482が挿入される切り欠き部481cを備えている。制動用電磁ソレノイド480は、タッチセンサ450での接触検出に基づいて、可動部品481を第1位置P1(図20(a)参照)から第2位置P2(図20(b)参照)に駆動する。
当接部品490は、その一端がL字アーム470の短腕部473に連結されるとともに、その他端がハンドル部420のダイアル軸440に当接可能であり、可動部品481が第2位置P2(図20(b)参照)に駆動することに連動して他端がダイアル軸440に当接するものである。具体的には、図18(b)に示すように、当接部品490の他端は、ダイアル軸440の円盤部442での奥側面箇所に当接する。
当接部品490は、図16〜図20に示すように、その他端に、ダイアル軸440と当接するゴム492を備えている。具体的には、図18に示すように、当接部品490の基端側の外面箇所には、L字アーム470の短腕部473の連結突起部473aが挿入される連結孔491が形成されている。また、当接部品490の他端は、図18に示すように、正面視で円弧状板部493を備えており、この円弧状板部493の先端面に円弧状のゴム492が取り付けられている。
また、このゴム492は、図16(a),図17(a)に示すように、ダイアル軸440に当接される面に、当該ダイアル軸440の回動方向に長い円弧状の弾性突起部494が形成されている。
また、当接部品490は、その他端をハンドル部420に近づける方向に付勢するコイルばね495(圧縮ばね)を備えている。
さらに、遊技球発射ハンドル18は、図11,図13に示すように、ハンドル部420の回動量を検出する回動量検出部品500(ボリューム)を備えている。回動量検出部品500は、図19に示すように、ダイアル軸440の部分平歯車444と歯合する平歯車501を備えており、この平歯車501の回動量を検出する。遊技球発射装置38は、回動量検出部品500での検出回動量に応じた強度で遊技球を発射するものである。
図13,図15に示すように、固定側ケース部410およびハンドル部420による内部空間には、ハンドル部420に近い側である手前側に回動量検出部品500が収容されるとともに、この回動量検出部品500よりも奥側に、ハンドル部420のダイアル軸440の軸方向とは異なる方向に可動部品481の進退方向が向くようにして制動用電磁ソレノイド480が収容され、且つ、長腕部472を奥側に向けてL字アーム470が収容されている。
ところで、図4に示す発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出に基づいて、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止する。
具体的には、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出からの所定期間(例えば、3秒間)である遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その遊技開始期間経過後に駆動電力供給を停止する(後述する図26参照)。なお、遊技開始期間を3秒間としているが、3秒以外の期間としてもよい。
さらに、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触無し検出からの所定期間(例えば、3秒間)である終了期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後で、且つ、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零回動量を回動量検出部品500で検出された場合に駆動電力供給を停止する(後述する図28参照)。
制動用電磁ソレノイド480は、駆動電力供給時には可動部品481を第1位置P1(図20(a)参照)に駆動させることで当接部品490をダイアル軸440から離れた非当接位置とし、駆動電力非供給時には可動部品481を第2位置P2(図20(b)参照)に駆動させることで当接部品490をダイアル軸440に当接する当接位置とする。
具体的には、制動用電磁ソレノイド480は、駆動電力供給時には、図22(a),図23(a)に示すようにプランジャ482が電磁吸引され、このプランジャ482の先端の円盤482aが繋がれた可動部品481が当該プランジャ482の電磁吸引によって第1位置P1(図20(a)参照)に駆動される。可動部品481が第1位置P1に移動することでL字アーム470が回動され(長腕部472の先端側が図20の紙面を見た状態で外側に回動されるとともに短腕部473の先端がダイアル軸440から離れる方向に回動されるようにL字アーム470が回動され)、短腕部473の先端がダイアル軸440から離れることで当接部品490がダイアル軸440から離れた非当接位置(図20(a)参照)となる。
制動用電磁ソレノイド480は、駆動電力非供給時には、図22(b),図23(b)に示すようにプランジャ482の電磁吸引が解除され、プランジャ482を突出方向に付勢する図示省略の押しばねによって当該プランジャ482が突出し、このプランジャ482の突出に伴なって可動部品481が第2位置P2(図20(b)参照)に駆動される。可動部品481が第2位置P2に移動することでL字アーム470が回動され(図20の紙面を見た状態で長腕部472の先端側が内側に回動されるとともに短腕部473の先端がダイアル軸440から近づく方向に回動されるようにL字アーム470が回動され)、短腕部473の先端がダイアル軸440に当接する当接位置となる。
なお、上述した遊技球発射ハンドル18が本発明における遊技球発射操作部に相当し、上述したケース本体部400が本発明におけるケース本体に相当し、上述した前面枠セット14が本発明における前面側構成体に相当し、上述した固定側ケース部410が本発明における固定側ケース体に相当し、上述したタッチセンサ450が本発明における検出手段に相当し、上述したダイアル軸440が本発明における回動軸部材に相当し、上述した当接部品490が本発明における保持手段、当接部材に相当し、上述した制動用電磁ソレノイド480が本発明における駆動手段、電磁ソレノイドに相当し、上述した発射制御装置312が本発明における駆動電力供給制御手段、保持力減少手段に相当し、上述した可動部品481が本発明における可動部に相当し、上述したL字アーム470が本発明における部材、伝達部材、制動力増幅手段に相当し、上述した回動量検出部品500が本発明における回動量検出手段に相当し、上述したゴム492が本発明における弾性体に相当し、上述したコイルばね495が本発明におけるバネ部材に相当する。
なおここで、制動機構部品460によるハンドル部420の制動制御について図26,図27を用いてもう少し詳細に説明する。図26は、遊技球発射ハンドル18の回動操作の開始時における制動機構部品460によるハンドル部420の制動制御のタイミングチャートである。図27は、実施例1の遊技球発射ハンドル18の操作開始時から一定期間においてハンドル部420の制動を解除する処理を示すフローチャートである。
なお、図27に示す制動解除処理は、電源投入に伴い起動されるメイン処理で行われる。また、発射制御装置312の発射制御基板には、図27に示す制動解除処理も行うCPUや,制動解除処理のプログラムや各種設定値などを記憶するROM,RAMを実装している。
<遊技球発射ハンドル18の回動操作の開始時>
図26,図27に示すように、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作が開始される際には、制動機構部品460によるハンドル部420の制動が解除される。
具体的には、図27に示すステップS101では、発射制御装置312は、タッチセンサ450からのタッチ検出信号S5(図4参照)がOFFからONに変化したか否かを判定し、変化した場合にはステップS102に進み、変化していない場合にはそのまま終了する。例えば、遊技者が遊技球発射ハンドル18のハンドル部420に触れると、タッチセンサ450により接触検出がされ(図26の時刻t1)、図27のステップS102に進む。
図27に示すステップS102では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。つまり、図26に示すように、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が電磁吸引され、可動部品481が第1位置P1となり、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)となる。
なお、前述したように遊技球発射ハンドル18の制動が瞬時に解除された状態となり、この制動解除状態において、遊技者は遊技球発射ハンドル18を回動操作(時計回りに回動操作)する。このように遊技者が遊技球発射ハンドル18を回動操作(時計回りに回動操作)すると、その回動量が回動量検出部品500で検出される(図26での回動量の上がり勾配)。
図27に示すステップS103では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がOFFからONに変化した時点から所定時間(本実施例では例えば3秒間)が経過した否かを判定し、経過していればステップS106に進み、経過していなければステップS104に進む。
図27に示すステップS104では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がONで維持されているか否かを判定し、ONが維持されていればステップS103に戻り、OFFになっていればステップS105に進む。
つまり、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出(時刻t1)からの所定期間(例えば、3秒間)である遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。
なお、発射制御装置312は、図26に示すように例えば3秒間電圧値を維持するような連続波状の駆動電力供給としているが、パルス状の駆動電力を所定の繰り返し周期で3秒間供給するようにしてもよい。
図27に示すステップS106では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がONに変化してからそのON状態が3秒間維持されると、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。
そして、通常は、タッチセンサ450での接触検出(時刻t1)から所定期間(例えば、3秒間)が経過するまでに、遊技者は遊技球発射ハンドル18を所望の回動値とする、つまり、遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作値が一定回動値となる(図26での回動量の上がり勾配後のフラットな部分)ことが多いことから、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出(時刻t1)からの所定期間(例えば、3秒間)である遊技開始期間が経過すると、図26に示すように、駆動電力供給を停止する(時刻t2)。図26に示すように、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482の電磁吸引が解除されて図示省略の押しばねによって当該プランジャ482が突出し、可動部品481が第2位置P2となり、当接部品490がダイアル軸440に当接した状態(図20(b)参照)となり、当接部品490の当接によって遊技者による遊技球発射ハンドル18の所望の回動状態で制止される。
なお、図27に示すステップS105では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がONに変化してから3秒以内にOFFとなっていることから、遊技球発射ハンドル18の回動操作途中で手を離したと考えられるため、所定の遅延時間(例えば、0.5秒間)を計時してからステップS106に進む。この遅延時間は、ねじりばね424の付勢力によって遊技球発射ハンドル18が初期位置に戻るのに十分な時間であればよく、任意の値に設定してもよいし、必要でなければ遅延時間を設けなくてもよい。
このように、図20(b)に示す当接状態では、当接部品490のダイアル軸440への当接力は、ハンドル部420を初期位置に付勢するねじりばね424の付勢力に対抗しているため、遊技者は力を入れてハンドル部420を握る必要がなく、ハンドル部420に触れているだけで当該ハンドル部420の回動状態を維持できる。また仮に、図20(b)に示す当接状態において、ハンドル部420の回動を微調整したい場合など、遊技者がハンドル部420を回動方向に力をかける(当接部品490の当接力による制止を上回る力をかける)ことで、このハンドル部420を回動させることもできる。
次に、遊技終了時における制動機構部品460によるハンドル部420の制動制御について図28,図29を用いて説明する。図28は、遊技球発射ハンドル18の回動操作を終了する場合の制動機構部品460によるハンドル部420の制動制御のタイミングチャートである。図29は、実施例1の遊技終了後に遊技球発射ハンドル18を初期位置で制動する処理を示すフローチャートである。
<遊技終了時:遊技球発射ハンドル18の回動操作の終了時>
図28,図29に示すように、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作が終了すると、制動機構部品460によってハンドル部420が初期位置で制動される。
具体的には、図29に示すステップS301では、発射制御装置312は、タッチセンサ450からのタッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化したか否かを判定し、変化した場合にはステップS302に進み、変化していない場合にはそのまま終了する。例えば、遊技者は遊技を終了しようとして遊技球発射ハンドル18から手を離すと、タッチセンサ450により接触無し検出がされ(図28の時刻t11)、図29のステップS302に進む。
図29に示すステップS302では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。つまり、タッチセンサ450での接触無し検出(図28の時刻t11)からの所定期間(例えば、3秒間)である終了期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うことで、図28に示すように、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が電磁吸引され、可動部品481が第1位置P1となり、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)となる。なお、終了期間を3秒間としているが、3秒以外の期間としてもよい。
図29に示すステップS303では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化した時点から所定時間(本実施例では例えば3秒間)が経過した否かを判定し、経過していればステップS305に進み、経過していなければステップS304に進む。
図29に示すステップS304では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がOFFで維持されているか否かを判定し、OFFが維持されていればステップS303に戻り、ONになっていればそのまま終了する。
図28に示すように、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)では、ハンドル部420のねじりばね424(図11参照)の付勢力によって初期位置に戻される(ハンドル部420が反時計回りに回動して戻る)。遊技球発射ハンドル18は、タッチセンサ450での接触無し検出(図28の時刻t11)から1秒もかからずに初期位置に戻る。そのときの回動量が回動量検出部品500で検出される(図28での回動量の急峻な下がり勾配)。
なお、発射制御装置312は、図28に示すように例えば3秒間電圧値を維持するような連続波状の駆動電力供給としているが、パルス状の駆動電力を所定の繰り返し周期で3秒間供給するようにしてもよい。
図29に示すステップS305では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がOFFに変化してからそのOFF状態が3秒間維持されると、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。
つまり、図28に示すように、タッチセンサ450での接触無し検出(時刻t11)から所定期間(例えば、3秒間)である終了期間が経過し、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零回動量を回動量検出部品500で検出された場合(ハンドル部420が初期位置である場合)には、駆動電力供給を停止する(時刻t12)。図28に示すように、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482の電磁吸引が解除されて図示省略の押しばねによって当該プランジャ482が突出し、可動部品481が第2位置P2となり、当接部品490がダイアル軸440に当接した状態(図20(b)参照)となり、遊技球発射ハンドル18が初期位置で制動され、遊技がされていない状態では制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が停止されている。
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、遊技者によって初期位置から所定方向に操作される遊技球発射ハンドル18と、この遊技球発射ハンドル18の初期位置からの操作に応じた強度で、遊技球が流下する遊技領域30aに遊技球を発射する遊技球発射装置38と、遊技者による発射操作を検出するタッチセンサ450とを備え、遊技球発射ハンドル18は、この遊技球発射ハンドル18を初期位置から遊技者に所定方向に操作された位置に保持する当接部品490と、駆動電力供給された場合には遊技球発射ハンドル18を初期位置に復帰させる制動用電磁ソレノイド480と、を備え、タッチセンサ450での検出結果に基づいて、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を制御する発射制御装置312を備えている。したがって、発射制御装置312はタッチセンサ450での検出結果に基づいて制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を制御し、駆動電力非供給された場合には当接部品490によって遊技球発射ハンドル18が初期位置から遊技者に所定方向に操作された位置で制動されるので、遊技球発射ハンドル18が初期位置に戻ろうとする付勢力に反するように遊技者が手持ちする必要がなく、持ち手が疲れることが低減できるし、硬貨等を遊技球発射ハンドル18の隙間に挟み込んで制動させる必要がないことから、硬貨等の挟み込みに起因する当該ハンドル等の損傷を低減することができる。しかも、制動用電磁ソレノイド480は駆動電力非供給の場合において遊技球発射ハンドル18を初期位置に復帰させる、つまり、遊技をしていない場合には駆動電力供給の必要がないし、遊技中においても一時的に駆動電力供給するだけでよいので、遊技球発射ハンドル18の制動に関する消費電力を低減することができる。また、遊技球発射ハンドル18付近の発熱も低減できる。
具体的には、遊技球発射ハンドル18に遊技者が触れているか否かを検出するタッチセンサ450を備え、遊技球発射ハンドル18は、ダイアル軸440と、このダイアル軸440に当接可能な当接部品490と、駆動電力供給された場合には当接部品490をダイアル軸440から離れた非当接位置とし、駆動電力非供給の場合には当接部品490をダイアル軸440に当接する当接位置とする制動用電磁ソレノイド480と、を備え、タッチセンサ450での接触検出に基づいて、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止する発射制御装置312を備えているので、発射制御装置312はタッチセンサ450での接触検出に基づいて制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、駆動電力非供給の場合には当接部品490がダイアル軸440に当接することで遊技球発射ハンドル18が制動されるので、遊技球発射ハンドル18が初期位置に戻ろうとする付勢力に反するように遊技者が手持ちする必要がなく、持ち手が疲れることが低減できるし、硬貨等を遊技球発射ハンドル18の隙間に挟み込んで制動させる必要がないことから、硬貨等の挟み込みに起因する当該ハンドル等の損傷を低減することができる。しかも、制動用電磁ソレノイド480は駆動電力非供給の場合において当接部品490をダイアル軸440に当接する当接位置に位置させるので、遊技球発射ハンドル18を制動する状態では制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止させることができ、通常長時間にわたって行われる遊技中における遊技球発射ハンドル18の制動に関する消費電力を低減することができる。その結果、遊技球発射ハンドル18を操作する手の疲れおよび遊技球発射ハンドル18の損傷を低減できるとともに遊技球発射ハンドル18の制動に関する消費電力を低減した遊技機を提供することができる。
また、制動用電磁ソレノイド480は、進出位置に付勢された可動部品481を有する電磁ソレノイドであって、駆動電力供給されることによって可動部品481を進出位置から後退位置に引き戻す電磁ソレノイドと、この電磁ソレノイドの可動部品481と当接部品490とを連結する部材であって、可動部品481が後退位置に位置することに連動して当接部品490をダイアル軸440から離れた非当接位置とし、可動部品481が進出位置に位置することに連動して当接部品490をダイアル軸440に当接する当接位置とするL字アーム470と、を備えているので、駆動電力非供給の場合において当接部品490をダイアル軸440に当接させる構成を好適に実現できる。
また、電磁ソレノイドは、可動部品481の進出方向がダイアル軸440の軸方向と直交または略直交する方向となるように配設され、L字アーム470は、支点471から第1方向に延びた長腕部472と支点471から長腕部472とは異なる第2方向で且つ長腕部472よりも短く延びた短腕部473とが一体成型された折れ曲り部材であって、長腕部472の先端側が電磁ソレノイドの可動部品481と連結され、短腕部473の先端側が当接部品490と連結され、可動部品481が後退位置に位置することに連動して支点471を軸として回動して短腕部473の先端側がダイアル軸440から離れ、可動部品481が進出位置に位置することに連動して支点471を軸として逆回りして短腕部473の先端側がダイアル軸440に近づくように配設されているので、駆動電力非供給の場合において当接部品490をダイアル軸440に当接させる構成を好適に実現できる。しかも、長腕部472と短腕部473とが一体成型された折れ曲り部材であるL字アーム470は電磁ソレノイドの駆動力を増幅して当接部品490に伝達することができる。つまり、長腕部472にかかる弱い力を短腕部473で強くして当接部品490を遊技球発射ハンドル18のダイアル軸440に当接させることができ、電磁ソレノイドを小型化することができる。
また、発射制御装置312は、タッチセンサ450での発射操作開始検出から一定期間(本実施例では、例えば3秒間)である遊技開始期間において、遊技球発射ハンドル18を保持する当接部品490の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射ハンドル18の操作をスムーズに行うことができる。また、タッチセンサ450での発射操作開始検出から一定期間が経過するまでを遊技開始期間(本実施例では、例えば3秒間)としているので、遊技開始期間(発射操作開始検出から3秒間)をモニタ(例えば計時)するだけでよく、制御が簡単である。また、遊技開始期間としては、遊技者が遊技開始から所望の発射操作位置に操作するまでの時間を需要者(遊技者ら)を対象とした経験則に基づいて、平均的な時間あるいは十分な時間などに設定することもできる。
具体的には、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出からの所定期間(例えば、3秒間)である遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その所定期間経過後に駆動電力供給を停止するので、遊技球発射ハンドル18の発射操作開始からの所定期間(例えば、3秒間)である遊技開始期間は、制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給がされており、当接部品490がダイアル軸440から離れた状態となっているので、当接部品490による制止が解除された状態で遊技球発射ハンドル18を回動操作でき、遊技開始時の遊技球発射ハンドル18の回動操作をスムーズに行うことができる。
また、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触無し検出からの所定期間(例えば、3秒間)である終了期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後で、且つ、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零回動量を回動量検出部品500で検出された場合に駆動電力供給を停止するので、遊技者が遊技球発射ハンドル18から手を離したときからの所定期間(例えば、3秒間)である終了期間において、制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給がされており、当接部品490がダイアル軸440から離れた状態となっているので、遊技球発射ハンドル18が付勢力で初期位置に戻される。そして、この終了期間の経過時に遊技球発射ハンドル18が初期位置のままであれば、遊技者による遊技が終了されたとして、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490がダイアル軸440に当接して遊技球発射ハンドル18が制止され、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給されることを防止できる。
また、当接部品490は、その他端に、ダイアル軸440と当接するゴム492を備えているので、当接部品490のゴム492をハンドル部420のダイアル軸440に当接させているので、当接部品490のハンドル部420のダイアル軸440への当接によって当該ハンドル部420に傷がつくことを低減でき、しかも滑り止め効果を有する。
また、当接部品490の他端のゴム492は、ダイアル軸440に当接される当接面に、当該ダイアル軸440の回動方向に長い円弧状の弾性突起部494を備えているので、放射方向に長い弾性突起部494に比べて、ハンドル部420の回動方向への滑り止め効果に優れる。
また、当接部品490は、その他端をハンドル部420に近づける方向に付勢するコイルばね495を備えているので、ソレノイドの可動部品481が第2位置P2に駆動されることで当接部品490の他端のゴム492がハンドル部420のダイアル軸440に当接する場合には、コイルばね495によって当接部品490の他端をダイアル軸440に確実に当接させることができる。
次に、実施例2のパチンコ機10について、図30,図31も用いて説明する。図30は、遊技球発射ハンドル18の回動操作の開始時における制動機構部品460によるハンドル部420の制動制御のタイミングチャートである。図31は、実施例2の遊技球発射ハンドル18の操作開始からその回動変動量が規定範囲内となるまでハンドル部420の制動を解除する処理を示すフローチャートである。
前述の実施例1では、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出からの所定期間(例えば、3秒間)である遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その遊技開始期間経過後に駆動電力供給を停止しているが、本実施例2の発射制御装置312は実施例1のやり方に替えて以下のようにしている。
つまり、発射制御装置312は、図31に示すように、タッチセンサ450での接触検出から回動量検出部品500での検出回動量の変動値が所定の規定範囲内となるまでの遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、規定範囲内となると駆動電力供給を停止する。
例えば、回動量検出部品500での検出回動量の変動値としては、例えば、単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値、単位時間(例えば0.5秒)ごとの変化勾配などが挙げられる。
<遊技球発射ハンドル18の回動操作の開始時>
図31に示すように、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作が開始される際には、制動機構部品460によるハンドル部420の制動が解除される。
具体的には、図31に示すステップS201では、発射制御装置312は、タッチセンサ450からのタッチ検出信号S5(図4参照)がOFFからONに変化したか否かを判定し、変化した場合にはステップS202に進み、変化していない場合にはそのまま終了する。例えば、遊技者が遊技球発射ハンドル18のハンドル部420に触れると、タッチセンサ450により接触検出がされ(図30の時刻t1)、図31のステップS202に進む。
図31に示すステップS202では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。つまり、図30に示すように、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が電磁吸引され、可動部品481が第1位置P1となり、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)となる。
なお、前述したように遊技球発射ハンドル18の制動が瞬時に解除された状態となり、この制動解除状態において、遊技者は遊技球発射ハンドル18を回動操作(時計回りに回動操作)する。このように遊技者が遊技球発射ハンドル18を回動操作(時計回りに回動操作)すると、その回動量が回動量検出部品500で検出される(図30での回動量の上がり勾配)。
図31に示すステップS203では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がOFFからONに変化した時点から、回動量検出部品500で検出された回動量の単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値が所定の規定範囲内となったか否かを判定し、規定範囲内となっていればステップS206に進み、規定範囲内となっていなければステップS204に進む。
図31に示すステップS204では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がONで維持されているか否かを判定し、ONが維持されていればステップS203に戻り、OFFになっていればステップS205に進む。
つまり、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出(時刻t1)から、回動量検出部品500で検出された回動量の単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値が所定の規定範囲内となったとき(時刻t2’)までの期間である遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。
なお、発射制御装置312は、図30に示すように例えば単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となるまで電圧値を維持するような連続波状の駆動電力供給としているが、所定の繰り返し周期でパルス状の駆動電力を、単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となるまでの間供給するようにしてもよい。
図31に示すステップS206では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がONに変化してからそのON状態が維持されるとともに、単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となると、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。
そして、遊技者の手が遊技球発射ハンドル18に触れることによるタッチセンサ450での接触検出(時刻t1)から、遊技者が遊技球発射ハンドル18を回動操作し、遊技者は遊技球発射ハンドル18を所望の回動値とする、つまり、遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値が規定範囲内となる(図30での回動量の上がり勾配後のフラットになった時刻t2’)と、発射制御装置312は、図30に示すように、駆動電力供給を停止する(時刻t2’)。図30に示すように、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482の電磁吸引が解除されて図示省略の押しばねによって当該プランジャ482が突出し、可動部品481が第2位置P2となり、当接部品490がダイアル軸440に当接した状態(図20(b)参照)となり、当接部品490の当接によって遊技者による遊技球発射ハンドル18の所望の回動状態で制止される。
なお、図31に示すステップS205では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がONに変化してから、遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値が規定範囲内なるまでにOFFとなっていることから、遊技球発射ハンドル18の回動操作途中で手を離したと考えられるため、所定の遅延時間(例えば、0.5秒間)を計時してからステップS206に進む。この遅延時間は、ねじりばね424の付勢力によって遊技球発射ハンドル18が初期位置に戻るのに十分な時間であればよく、任意の値に設定してもよい。
このように、図20(b)に示す当接状態では、当接部品490のダイアル軸440への当接力は、ハンドル部420を初期位置に付勢するねじりばね424の付勢力に対抗しているため、遊技者は力を入れてハンドル部420を握る必要がなく、ハンドル部420に触れているだけで当該ハンドル部420の回動状態を維持できる。また仮に、図20(b)に示す当接状態において、ハンドル部420の回動を微調整したい場合など、遊技者がハンドル部420を回動方向に力をかける(当接部品490の当接力による制止を上回る力をかける)ことで、このハンドル部420を回動させることもできる。
上述したように、本実施例2のパチンコ機10によれば、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出から回動量検出部品500での検出回動量の変動値が所定の規定範囲内となるまでの遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、規定範囲内となると駆動電力供給を停止するので、遊技球発射ハンドル18の発射操作開始から、回動量検出部品500での検出回動量の変動値が規定範囲内となるまでの遊技開始期間、つまり、遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作が安定するまでは、制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給がされており、当接部品490がダイアル軸440から離れた状態となっているので、当接部品490による制止が解除された状態で遊技球発射ハンドル18を回動操作でき、遊技開始時の遊技球発射ハンドル18の回動操作をスムーズに行うことができ、遊技球発射ハンドル18の回動操作が安定すると、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が停止され、当接部品490がダイアル軸440に当接して遊技球発射ハンドル18が制止され、遊技者の所望の回動状態で遊技球発射ハンドル18を自動的に制止できる。
次に、実施例3のパチンコ機10について説明する。
前述の実施例1では、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出からの所定期間(例えば、3秒間)である遊技開始期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その遊技開始期間経過後に駆動電力供給を停止しているが、本実施例3の発射制御装置312はさらに以下の機能を備えている。
つまり、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出から、ファール球とならないための閾値回動量が回動量検出部品500で検出されるまで、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その閾値回動量検出後で制止条件(回動開始から所定時間例えば3秒経過したこと、または、回動変動値が所定の範囲内となったことなどが挙げられる)が成立すると駆動電力供給を停止する。
例えば、ファール球とならないための閾値回動量としては、遊技領域30aに遊技球が届く程度の遊技球発射ハンドル18の回動値が挙げられる。
ここで、実施例3のパチンコ機10の遊技球発射ハンドル18の制動解除処理について、図32を用いて説明する。図32は、実施例3のファール球を防止機能付きの遊技球発射ハンドル18の制動解除処理を示すフローチャートである。
なお、図32に示すフローチャートは、前述の実施例1の図27に示すフローチャートとほぼ同じであり、ステップS103Aのみが異なっているため、ステップS103Aについて説明することとする。
図32に示すステップS102では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。
図32に示すステップS103Aでは、発射制御装置312は、回動量検出部品500で検出された回動量がファール球とならない回動値か否かを判定し、ファール球とならない回動値であればステップS103に進み、ファール球とならない回動値でなければステップS103Aに戻る。
図32に示すステップS103では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がONに変化してからそのON状態が3秒間維持された場合には、ステップS106に進む。
図32に示すステップS106では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。
上述したように、本実施例3のパチンコ機10によれば、発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出から、ファール球とならないための閾値回動量が回動量検出部品500で検出されるまで、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その閾値回動量検出後で制止条件が成立すると駆動電力供給を停止する。したがって、遊技球発射ハンドル18の発射操作開始から、この遊技球発射ハンドル18が閾値回動量に達するまでは、制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給がされており、当接部品490がダイアル軸440から離れた状態となっているので、当接部品490による制止が解除された状態で遊技球発射ハンドル18を回動操作でき、遊技開始時の遊技球発射ハンドル18の回動操作をスムーズに行うことができ、遊技球発射ハンドル18が閾値回動量に達した後で制止条件(回動開始から所定時間例えば3秒経過したこと、または、回動変動値が所定の範囲内となったことなどが挙げられる)が成立すると、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が停止され、当接部品490がダイアル軸440に当接して遊技球発射ハンドル18が制止され、ファール球の発射を低減することができる。また、ファール球となる回動状態では遊技球発射ハンドル18が制止されないので、ファール球となる状態での遊技球発射ハンドル18が制止されることを低減できる。
次に、実施例4のパチンコ機10について、図33,図34を用いて説明する。図33は、実施例4の遊技盤30を示す図である。図34は、実施例4の遊技球発射ハンドル18の操作開始から通過検出センサ61で入球が検出されるまでハンドル部420の制動を解除する処理を示すフローチャートである。
前述の実施例3では、発射制御装置312は、回動量検出部品500で検出された回動量がファール球とならないための閾値回動量であるか否かを判定しているが、本実施例4の発射制御装置312はそれに替えて以下の機能を備えている。
つまり、実施例4のパチンコ機10は、図33に示すように、遊技盤30の遊技領域30aの遊技球入力箇所に、遊技球発射装置38から発射され遊技球Bの通過を検出する通過検出センサ61を備えている。発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出から、通過検出センサ61で遊技球Bの通過検出がされるまで、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その閾値回動量検出後で制止条件(回動開始から所定時間例えば3秒経過したこと、または、回動変動値が所定の範囲内となったことなどが挙げられる)が成立すると駆動電力供給を停止する。
なお、図34に示すフローチャートは、前述の実施例1の図27に示すフローチャートとほぼ同じであり、ステップS103Bのみが異なっているため、ステップS103Bについて説明することとする。
図34に示すステップS102では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。
図34に示すステップS103Bでは、発射制御装置312は、通過検出センサ61で遊技球Bの通過検出が連続しているか否かを判定し、通過検出が連続していればステップS106に進み、通過検出が連続していなければステップS104に進む。
図34に示すステップS106では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。
なお、上述した通過検出センサ61が本発明における遊技球検出手段、通過検出手段に相当する。
上述したように、本実施例4のパチンコ機10によれば、通過検出センサ61は、遊技球発射装置38から発射されて遊技領域30aの遊技球入力箇所を通過する遊技球Bの通過を検出する。発射制御装置312は、タッチセンサ450での発射操作開始検出から通過検出センサ61での通過検出があるまでの遊技開始期間において、当接部品490の保持力を減少させる。したがって、発射操作開始から、遊技領域30aの遊技球入力箇所に遊技球Bが実際に通過するようになるまでの遊技開始期間は、当接部品490の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射ハンドル18の操作をスムーズに行うことができる。また、遊技球Bが実際に遊技領域30aに到達するように遊技球発射ハンドル18が操作されるまでは、遊技球発射ハンドル18が保持されないので、例えば、ファール球(遊技球発射装置から発射された遊技球Bが遊技領域30aに到達しないで戻される球)となる発射状態で遊技球発射ハンドル18を保持するようなことを低減できる。
また、発射制御装置312は、タッチセンサ450での発射操作開始検出から通過検出センサ61での通過検出が所定数連続して検出されるまでの遊技開始期間において、当接部品490の保持力を減少させるので、発射操作開始から遊技球Bが実際に遊技領域30aに連続して到達するようになると、遊技者の所望の発射操作位置あるいはそれに近い操作位置で当接部品490の保持力を復帰させて遊技球発射ハンドル18をその発射操作位置で制動できる。
次に、実施例5のパチンコ機10について、図35を用いて説明する。図35は、実施例5の遊技球発射ハンドル18の操作開始から決定ボタン1が操作されるまでハンドル部420の制動を解除する処理を示すフローチャートである。
実施例5のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠セット14の所定箇所(例えば、正面視で下部左側箇所)に、遊技者によって当接部品490による保持の指示が入力される決定ボタン1を備えている。
なお、上述した決定ボタン1が本発明における指示入力手段に相当する。
決定ボタン1としては、押しボタンなどの機械的スイッチ部品が挙げられる。また、決定ボタンに替えて、遊技者の手を検出する近接センサなど種々のスイッチ部品や各種センサを指示入力手段として採用してもよい。
発射制御装置312は、タッチセンサ450での接触検出から、決定ボタン1への指示入力があるまで、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その指示入力があると駆動電力供給を停止する。
なお、図35に示すフローチャートは、前述の実施例1の図27に示すフローチャートとほぼ同じであり、ステップS103Cのみが異なっているため、ステップS103Cについて説明することとする。
図35に示すステップS102では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。
図35に示すステップS103Cでは、発射制御装置312は、決定ボタン1への指示入力があるか否かを判定し、指示入力があればステップS106に進み、指示入力がなければステップS104に進む。
図35に示すステップS106では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。
上述したように、本実施例5のパチンコ機10によれば、決定ボタン1は、遊技者によって当接部品490による保持の指示が入力される。発射制御装置312は、タッチセンサ450での発射操作開始検出から決定ボタン1への指示入力があるまでの遊技開始期間において、当接部品490の保持力を減少させる。したがって、発射操作開始から、遊技者による決定ボタン1への指示入力があるまでの遊技開始期間は、当接部品490の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射ハンドル18の操作をスムーズに行うことができる。また、遊技者は、遊技球発射ハンドル18を操作して所望の打ち込み位置に遊技球が打ち込まれるようになったときに、決定ボタン1に指示入力して当接部品490の保持力を復帰させることができるので、ファール球となる発射状態で遊技球発射ハンドル18を保持するようなことを低減できるし、遊技者の所望の発射操作位置で遊技球発射ハンドル18を制動できる。
また、発射制御装置312は、タッチセンサ450での発射操作開始検出から決定ボタン1への指示入力があるまでの遊技開始期間において、当接部品490の保持力を減少させ、且つ、決定ボタン1への指示入力のときに、前述の実施例4の図32の通過検出センサ61での通過検出がない場合には、当接部品490の保持力を維持するとしてもよい。この場合は、遊技球が遊技領域30aに到達しない状態において遊技者が決定ボタン1を操作した場合には、当接部品490の保持力の減少を維持させるので、ファール球となる発射状態で遊技球発射ハンドル18を保持することを防止できる。
次に、実施例6のパチンコ機10について、図36を用いて説明する。図36は、遊技中に遊技球発射ハンドル18から手を一時的に離した場合の制動機構部品460によるハンドル部420の制動制御のタイミングチャートである。
前述の実施例1では、発射制御装置312は、タッチセンサ450で接触無し検出がされると遊技球の発射を直ちに停止するものであったが、図36に示すように、本実施例6の発射制御装置312は、ハンドル部420から手を短時間離しても遊技球発射ハンドル18の制止状態が維持できる機能を備えている。
つまり、発射制御装置312は、図36に示すように、タッチセンサ450での接触無し検出(時刻t21)からの所定期間(例えば、3秒)である猶予期間(時刻t21〜t23までの3秒間)内において、接触検出がされた場合(時刻t22)に制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止をそのまま維持し、接触検出がされなかった場合に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。なお、猶予期間を3秒間としているが、3秒以外の期間としてもよい。
例えば、遊技者は、遊技球発射ハンドル18を回動操作して遊技している遊技中において、遊技球発射ハンドル18から一時的に手を離したとしても、その手を離した期間が猶予期間(例えば、3秒)内であれば、遊技球の発射は継続されるし、当接部品490によるハンドル部420の制止も維持される。
上述したように、本実施例6のパチンコ機10によれば、発射制御装置312は、タッチセンサ450でのでの接触無し検出からの所定期間(例えば、3秒)である猶予期間において、接触検出がされた場合に制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止をそのまま維持し、接触検出がされなかった場合に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うので、遊技者が遊技球発射ハンドル18を操作しており、当該遊技球発射ハンドル18が制止された状態において、遊技者が一時的に手を離したとしても直ちに遊技球発射ハンドル18の制止が解除されるのではなく、遊技球発射ハンドル18から手を離したときから所定期間(例えば、3秒)である猶予期間において、遊技球発射ハンドル18への再接触があれば、遊技球発射ハンドル18の制止が維持されるようになっており、遊技者が手を離す前の所望の発射操作位置のままで遊技球発射を再開することができ、遊技者は手休めとして一時的(例えば、3秒間)に遊技球発射ハンドル18から手を離すことができ、手をほぐすことができ、遊技者にやさしいパチンコ機(遊技機)を提供することができる。
次に、実施例7のパチンコ機10について説明する。
前述の実施例6では、ハンドル部420から手を短時間離しても遊技球発射ハンドル18の制止状態が維持できる機能を備えているが、本実施例7では、その猶予期間を禁止する機能を備えている。
つまり、発射制御装置312は、パチンコ機10の遊技状態が前述の実施例6の猶予期間を禁止する猶予禁止遊技状態である場合には、その猶予期間を無視し、タッチセンサ450での接触無し検出に基づいて直ちに制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。
例えば、猶予禁止遊技状態としては、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す装飾図柄(識別情報)の変動表示が停止した変動表示停止状態などが挙げられる。
具体的には、主制御装置261は、装飾図柄(識別情報)の変動表示の停止を掌握しており、その停止に基づいて猶予期間禁止信号を発射制御装置312に出力する。
発射制御装置312は、主制御装置261からの猶予期間禁止信号に基づいて、パチンコ機10の遊技状態が前述の実施例6の猶予期間を禁止する猶予禁止遊技状態である場合に、その猶予期間を無視し、タッチセンサ450での接触無し検出に基づいて直ちに制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。
上述したように、本実施例7のパチンコ機10によれば、発射制御装置312は、当該パチンコ機10の遊技状態が猶予期間を禁止する猶予禁止遊技状態である場合には、猶予期間を無視し、タッチセンサ450での接触無し検出に基づいて直ちに制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うので、猶予禁止遊技状態において遊技者が遊技球発射ハンドル18から手を離すと、直ちに遊技球発射ハンドル18の制止が解除されるので、遊技球発射ハンドル18の付勢力によって当該遊技球発射ハンドル18を直ちに初期位置に戻すことができる。
また、猶予禁止遊技状態は、装飾図柄(識別情報)の変動表示が停止した変動表示停止状態であるので、猶予禁止遊技状態としての変動表示停止状態において、遊技者が遊技球発射ハンドル18から手を離すと、直ちに遊技球発射ハンドル18の制止が解除され、遊技球発射ハンドル18の付勢力によって当該遊技球発射ハンドル18を直ちに初期位置に戻すことができ、遊技球が無駄に発射されて消費されることを防止できる。
次に、実施例8のパチンコ機10について説明する。
本実施例8のパチンコ機10は、カードユニット5の挿入口7(図1参照)にプリペイドカードが未挿入な状態であり、且つ、遊技球発射ハンドル18が一定期間にわたって初期位置であり、タッチセンサ450での接触無し検出が維持された後に、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止する機能を備えたものである。
具体的には、本実施例8のパチンコ機10は、図1に示すように、遊技球の貸出に関する情報が記憶されたプリペイドカードが挿入され、その挿入されたプリペイドカードの記憶情報が球貸し可能な情報である場合に遊技球を貸し出すカードユニット5を備えている。このカードユニット5は、例えば、挿入されたプリペイドカードの記憶情報が球貸し不可な状態(つまり、球貸し残高が零になった状態)となると、当該プリペイドカードが挿入口7(図1参照)から自動的に吐き出す。
また、本実施例8のパチンコ機10は、図19に示すように、遊技球発射ハンドル18の操作量を検出する回動量検出部品500を備えている。
発射制御装置312は、カードユニット5にプリペイドカードが未挿入な状態であり、且つ、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出されてから一定期間にわたってタッチセンサ450での接触無し検出が維持された後に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止する。
当接部品490は、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止に基づいて、遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。
なお、上述したカードユニット5が本発明における球貸し手段である。
ここで、実施例8のパチンコ機10について、図37,図38を用いて説明する。図37は、遊技球発射ハンドル18の回動操作を終了する場合の制動機構部品460によるハンドル部420の制動制御のタイミングチャートである。図38は、実施例8の遊技終了後に遊技球発射ハンドル18を初期位置で制動する処理を示すフローチャートである。
<遊技終了時:遊技球発射ハンドル18の回動操作の終了時>
図37,図38に示すように、カードユニット5にプリペイドカードが未挿入な状態であり、且つ、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作が終了すると、制動機構部品460によってハンドル部420が初期位置で制動される。
具体的には、図38に示すステップS300では、発射制御装置312は、カードユニット接続信号S4(図4参照)に基づいて、カードユニット5にプリペイドカードが未挿入な状態であるか否かを判定し、プリペイドカードが未挿入状態であればステップS301に進み、プリペイドカードが挿入状態であればそのまま終了する。
図38に示すステップS301では、発射制御装置312は、タッチセンサ450からのタッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化したか否かを判定し、変化した場合にはステップS302に進み、変化していない場合にはそのまま終了する。例えば、遊技者は遊技を終了しようとして遊技球発射ハンドル18から手を離すと、タッチセンサ450により接触無し検出がされ(図37の時刻t31)、図38のステップS302に進む。
図38に示すステップS302では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。つまり、タッチセンサ450での接触無し検出(図37の時刻t31)からの所定期間(例えば、3秒間)である終了期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うことで、図37に示すように、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が電磁吸引され、可動部品481が第1位置P1となり、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)となる。なお、終了期間を3秒間としているが、3秒以外の期間としてもよい。
図38に示すステップS303では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化した時点後で遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出された時点(図37の時刻t32)から所定時間(本実施例では例えば3秒間)が経過した否かを判定し、経過していればステップS305に進み、経過していなければステップS304に進む。
図38に示すステップS304では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がOFFで維持されているか否かを判定し、OFFが維持されていればステップS306に進み、ONになっていればそのまま終了する。
図38に示すステップS306では、発射制御装置312は、カードユニット接続信号S4(図4参照)に基づいて、カードユニット5にプリペイドカードが未挿入な状態が維持されているか否かを判定し、プリペイドカード未挿入状態が維持されていればステップS303に戻り、プリペイドカードが挿入状態であればそのまま終了する。
図38に示すステップS305では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がOFFに変化してからそのOFF状態が3秒間維持されると(時刻t33)、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。
つまり、図37に示すように、カードユニット5にプリペイドカードが未挿入な状態であり、且つ、タッチセンサ450での接触無し検出(時刻t11)後で遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出された時点(図37の時刻t32)から所定期間(例えば、3秒間)である終了期間が経過した場合には、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止する(時刻t33)。図37に示すように、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482の電磁吸引が解除されて図示省略の押しばねによって当該プランジャ482が突出し、可動部品481が第2位置P2となり、当接部品490がダイアル軸440に当接した状態(図20(b)参照)となり、遊技球発射ハンドル18が初期位置で制動され、遊技がされていない状態では制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が停止されている。
上述したように、本実施例8のパチンコ機10によれば、遊技球の貸出に関する情報が記憶されたプリペイドカードが挿入され、その挿入されたプリペイドカードの記憶情報が球貸し可能な情報である場合に遊技球を貸し出すカードユニット5と、遊技球発射ハンドル18の操作量を検出する回動量検出部品500とを備え、発射制御装置312は、カードユニット5にプリペイドカードが未挿入な状態であり、且つ、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出されてから一定期間にわたってタッチセンサ450での接触無し検出が維持された後に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止に基づいて、遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。したがって、カードユニット5にプリペイドカードが未挿入な状態であり、且つ、遊技球発射ハンドル18が初期位置にある状態で、遊技者が遊技球発射ハンドル18から一定期間にわたって触れられなかった場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持し、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給されることを防止できる。
本実施例8では、カードユニット5は、図37,図38に示すように、プリペイドカードの球貸し残高が零になると自動的に吐き出すものであり、当該未挿入であることを条件の一つとしているが、この未挿入条件に替えて、球貸し残高が零となってもプリペイドカードを吐き出さないカードユニット5の場合には、挿入されたプリペイドカードの記憶情報が球貸し不可な状態(球貸し残高が零になった状態)であることを条件の一つとしてもよい。
次に、実施例9のパチンコ機10について図39を用いて説明する。図39は、実施例9の遊技終了指示ボタン2への遊技終了指示入力に基づいて遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止する処理を示すフローチャートである。
本実施例9のパチンコ機10は、遊技者による遊技終了指示ボタン2(図1参照)への遊技終了指示入力に基づいて、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止する機能を備えたものである。
具体的には、実施例9のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠セット14の所定箇所(例えば、正面視で下部左側箇所)に、遊技者によって遊技終了指示が入力される遊技終了指示ボタン2を備えている。
なお、上述した遊技終了指示ボタン2が本発明における終了指示入力手段に相当する。
遊技終了指示ボタン2としては、押しボタンなどの機械的スイッチ部品が挙げられる。また、遊技終了指示ボタン2に替えて、遊技者の手を検出する近接センサなど種々のスイッチ部品や各種センサを終了指示入力手段として採用してもよい。
発射制御装置312は、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出されるとともに、遊技終了指示ボタン2に終了指示が入力された後に、駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。
なお、図39に示すフローチャートは、前述の実施例1の図29に示すフローチャートとほぼ同じであり、ステップS303Aのみが異なっているため、ステップS303Aについて説明することとする。
図39に示すステップS302では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。
図39に示すステップS303Aでは、発射制御装置312は、遊技終了指示ボタン2への指示入力があるか否かを判定し、遊技終了指示入力があればステップS305に進み、指示入力がなければステップS304に進む。
図39に示すステップS305では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。つまり、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。
上述したように、本実施例9のパチンコ機10によれば、発射制御装置312は、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出されるとともに、遊技終了指示ボタン2に終了指示が入力された後に、駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。したがって、遊技球発射ハンドル18が初期位置にある状態で、遊技者によって遊技終了指示ボタン2に終了指示が入力された場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持し、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給されることを防止できる。
なお、発射制御装置312は、遊技終了指示ボタン2に終了指示が入力されるとともに、一定期間にわたってタッチセンサ450での接触無し検出が維持された後に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持するようにしてもよい。この場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持し、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給されることを防止できる。
次に、実施例10のパチンコ機10について図40を用いて説明する。図40は、実施例10の遊技者不存在に基づいて遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止する処理を示すフローチャートである。
本実施例10のパチンコ機10は、図1に示す対人センサ3(例えば、赤外線センサ)での遊技者不存在検出に基づいて、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止する機能を備えたものである。
具体的には、実施例10のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠セット14の所定箇所(例えば、正面視で下部中央箇所)に、遊技者の存在の有無を検出する対人センサ3(例えば、赤外線センサ)を備えている。
なお、上述した対人センサ3が本発明における対人検知手段に相当する。
対人センサ3としては、遊技者が座席に座ったことを検出するために当該座席などに設けた重量センサや、前面枠セット14の所定箇所に設けた光センサなどを採用してもよい。
発射制御装置312は、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出されるとともに、対人センサ3で遊技者の不存在が検知された後に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。
なお、図40に示すフローチャートは、前述の実施例1の図29に示すフローチャートとほぼ同じであり、ステップS303Bのみが異なっているため、ステップS303Bについて説明することとする。
図40に示すステップS302では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。
図40に示すステップS303Bでは、発射制御装置312は、対人センサ3で遊技者が不存在であるか否かを判定し、遊技者が不存在であればステップS305に進み、指示入力がなければステップS304に進む。
図40に示すステップS305では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。つまり、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。
上述したように、本実施例10のパチンコ機10によれば、発射制御装置312は、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零操作量を回動量検出部品500で検出されるとともに、対人センサ3で遊技者の不存在が検知された後に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持する。したがって、遊技球発射ハンドル18が初期位置にある状態で、遊技者が不存在の場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持し、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給されることを防止できる。
なお、発射制御装置312は、対人センサ3で遊技者の不存在が検知されるとともに、一定期間にわたってタッチセンサ450での接触無し検出が維持された後に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持するようにしてもよい。この場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持し、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給されることを防止できる。
次に、実施例11のパチンコ機10について図41,図42を用いて説明する。図41は、実施例11のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図42は、実施例11の第3図柄の変動表示保留数に基づいて遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止する処理を示すフローチャートである。
本実施例11のパチンコ機10は、図2を用いて前述したように、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す第3図柄(図5参照)の変動表示を表示する第3図柄表示装置42と、この第3図柄表示装置42での第3図柄変動表示の実行を保留する保留表示部40c,40fとを備えている。
さらに、本実施例11のパチンコ機10の主制御基板261aは、図41に示すように、保留表示部40c,40fでの保留数が「0」となるまでは制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を禁止する禁止信号S11を出力する機能を備えている。この禁止信号S11を出力する機能は、主制御基板261aのCPU501がROM502やRAM503に記憶されたプログラムや各種データを実行することで実現されている。
また、発射制御装置312は、保留表示部40c,40fでの保留数が「0」である状態において前記終了期間の起算が可能となる。
なお、上述した第3図柄表示装置42が本発明における識別情報変動表示手段に相当し、上述した保留表示部40c,40fが本発明における保留手段に相当し、上述した主制御基板261aが本発明における禁止手段に相当する。
なお、図42に示すフローチャートは、前述の実施例1の図29に示すフローチャートとほぼ同じであり、ステップS301Aが追加されている点が異なっているため、ステップS301Aについて説明することとする。
図42に示すステップS301Aでは、発射制御装置312は、主制御基板261aからの禁止信号S11が非入力である場合、つまり保留表示部40c,40fの両方の保留数が「0」である場合には、ステップS302に進み、主制御基板261aからの禁止信号S11が入力されている場合、つまり保留表示部40c,40fの少なくとも一つが保留数が「1」以上である場合には、そのまま終了する。
図42に示すステップS302では、発射制御装置312は、主制御基板261aからの禁止信号S11が非入力の場合、つまり保留表示部40c,40fの両方の保留数が「0」である場合には、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。
図42に示すステップS303〜S305については、前述の実施例1と同様であるためここでの詳細な説明を省略する。
上述したように、本実施例11のパチンコ機10によれば、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す第3図柄の変動表示を表示する第3図柄表示装置42と、この第3図柄表示装置42での変動表示の実行を保留する保留表示部40c,40fと、この保留表示部40c,40fでの保留数が「0」となるまでは制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を禁止する主制御基板261aとを備え、発射制御装置312は、保留表示部40c,40fでの保留数が「0」である状態において前記終了期間を起算して制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止制御を行う。したがって、第3図柄の変動表示の実行の保留数が「0」となった状態で、且つ、終了期間の始期条件が成立するまでは、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が留保されるので、遊技者が遊技球発射ハンドル18から手を離しても遊技球発射ハンドル18の制動は維持され、手を離す直前の状態のままで遊技球発射ハンドル18を維持でき、遊技球の発射を停止できる。また、終了期間内に遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れると、手を離す直前の状態から遊技球の発射を再開することができる。
次に、実施例12のパチンコ機10について図43を用いて説明する。図43は、実施例12の第3図柄の変動表示に基づいて遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止する処理を示すフローチャートである。
本実施例12のパチンコ機10の主制御基板261aは、前述に実施例11での保留数ではなく、第3図柄表示装置42での変動表示が終了するまでは制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を禁止する禁止信号S11を出力する機能を備えている。この禁止信号S11を出力する機能は、主制御基板261aのCPU501がROM502やRAM503に記憶されたプログラムや各種データを実行することで実現されている。
また、発射制御装置312は、第3図柄表示装置42での変動表示が終了している状態において前記終了期間の起算が可能となる。
なお、上述した主制御基板261aが本発明における変動表示実行検出手段、禁止手段に相当する。
なお、図43に示すフローチャートは、前述の実施例11の図42に示すフローチャートとほぼ同じであり、ステップS301Aに替えてステップS301Bとしている点が異なっているため、ステップS301Bについて説明することとする。
図43に示すステップS301Bでは、発射制御装置312は、主制御基板261aからの禁止信号S11が非入力である場合、つまり第3図柄の変動表示が終了している場合には、ステップS302に進み、主制御基板261aからの禁止信号S11が入力されている場合、つまり変動表示中である場合や、保留表示部40c,40fの少なくとも一つが保留数が「1」以上である場合には、そのまま終了する。
図43に示すステップS302では、発射制御装置312は、主制御基板261aからの禁止信号S11が非入力の場合、つまり第3図柄の変動表示が終了している場合には、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。
図43に示すステップS303〜S305については、前述の実施例1と同様であるためここでの詳細な説明を省略する。
上述したように、本実施例12のパチンコ機10によれば、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す第3図柄の変動表示を表示する第3図柄表示装置42と、この第3図柄表示装置42での変動表示が実行されているか否かを検出し、且つ、変動表示実行中であると検出されている間は制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を禁止する主制御基板261aとを備え、発射制御装置312は、変動表示実行無しと検出されている状態において前記終了期間を起算して制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止制御を行う。したがって、第3図柄の変動表示が終了した状態で、且つ、終了期間の始期条件が成立するまでは、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が留保されるので、遊技者が遊技球発射ハンドル18から手を離しても遊技球発射ハンドル18の制動は維持され、手を離す直前の状態のままで遊技球発射ハンドル18を維持でき、遊技球の発射を停止できる。また、終了期間内に遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れると、手を離す直前の状態から遊技球の発射を再開することができる。
なお本実施例12では、主制御基板261aは、第3図柄表示装置42での変動表示を実際に判断するようにしているが、以下の各式で算出された時間後に変動表示中でなければ終了期間の起算が可能になるようにしてもよい。
最大変動表示時間×(現実の保留数+「1」) ・・・(式1)
ただし、上記の式1での「1」は変動表示中の場合に限る。
なお、最大変動表示時間は、パチンコ機10が所有する種々の変動パターン(リーチパターン)のうちで最大の変動表示時間である。また、現実の保留数は、本実施例では最大で8個である。
平均変動表示時間×(現実の保留数+「1」) ・・・(式2)
ただし、上記の式1での「1」は変動表示中の場合に限る。
なお、平均変動表示時間は、パチンコ機10が所有する種々の変動パターン(リーチパターン、単なる外れパターン)の平均変動表示時間である。また、各変動パターンの出現率を考慮して出現率考慮平均変動表示時間を算出してもよい。
次に、実施例13のパチンコ機10について、図44〜図46も用いて説明する。図44は、遊技領域30aの右側箇所に第2大入賞口290aを備えた遊技盤30の正面図である。図45は、実施例13の右打ち有利遊技状態発生時におけるハンドル部420の制動を解除する処理を示すタイミングチャートである。図46は、実施例13の右打ち有利遊技状態終了時におけるハンドル部420の制動を解除する処理を示すタイミングチャートである。
本実施例13のパチンコ機10は、図44に示すように、遊技領域30aの右側領域に遊技球を打ち込むことで、当該右側領域に配設された第2大入賞口290aに遊技球が入球し得る右打ち有利遊技状態が発生する場合に、右打ち有利遊技状態の発生を事前に示唆する示唆表示演出を第3図柄表示装置42に表示させた後に、発射制御装置312は、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、当該駆動電力供給から回動量検出部品500での検出回動量の変動値が所定の規定範囲内となるまでの移行期間において、ハンドル部420の制動を解除し、規定範囲内となると駆動電力供給を停止するものである。
また、本実施例13のパチンコ機10は、右打ち有利遊技状態が終了する場合に、右打ち有利遊技状態の終了を示唆する示唆表示演出を第3図柄表示装置42に表示させた後に、発射制御装置312は、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、当該駆動電力供給から回動量検出部品500での検出回動量の変動値が所定の規定範囲内となるまでの復帰期間において、ハンドル部420の制動を解除し、規定範囲内となると駆動電力供給を停止するものである。
例えば、回動量検出部品500での検出回動量の変動値としては、例えば、単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値、単位時間(例えば0.5秒)ごとの変化勾配などが挙げられる。
本実施例13の遊技盤30は、図2に示したものに替えて図44に示すものを採用している。図44の遊技盤30は、図2に示した可変表示装置ユニット35の正面視で右側に大きくせり出した部分が無いため、遊技領域30aの右側領域にも遊技球が複数通りの経路で流下することができる。
また、遊技盤30は、図44に示すように、遊技領域30aの右側領域の例えば下部側箇所に、可変入賞装置32とは異なる第2可変入賞装置290を備えている。この第2可変入賞装置290は、図44に示すように第2大入賞口290aを備えている。右打ち有利遊技状態以外の遊技状態では、第2大入賞口290aが、遊技球の入球が不可または困難な閉状態となっており、右打ち有利遊技状態では、第2大入賞口290aが、前記閉状態よりも遊技球が入球し易い開状態となっている。なお、第2大入賞口290aは、右打ち有利遊技状態以外の遊技状態において閉状態を維持し、右打ち有利遊技状態において開状態と閉状態とを繰り返すものとしてもよい。
図4に示す主制御装置261は、遊技球発射ハンドル18のハンドル部420の操作位置が特定操作位置(本実施例13では、右打ち操作位置)であることで遊技者が遊技利益を受け得る右打ち有利遊技状態(特定操作位置有利遊技状態)の発生を検出する。
具体的には、主制御装置261は、大当たり状態の当否を決定する大当たり乱数の第1の始動口33aや第2の始動口33bへの入賞した時点での値(以下、適宜に「取得値」と呼ぶ)が、予め定められた大当たり値であった場合に、パチンコ機10の大当たり状態が発生する。つまり、可変入賞装置32の大入賞口32aを開放する遊技状態となる。
これに対して、前記の取得値が、大当たり値とは別の予め定めた右打ち大当たり値(第2大当たり値)であった場合に、パチンコ機10の右打ち有利遊技状態(右打ち大当たり状態)が発生する。つまり、第2可変入賞装置290の第2大入賞口290aを開放する右打ち有利遊技状態となる。
なお、主制御装置261は、大当たり乱数の値に基づいて右打ち有利遊技状態の当否を判定しているが、遊技領域30aに配設された図示省略の特定の入賞口に入賞した場合に右打ち有利遊技状態が発生する構成としてもよい。
また、図2,図4に示す第3図柄表示装置42は、主制御装置261での右打ち有利遊技状態の発生検出(発生判定)に基づいて、ハンドル部420の操作位置の変更を遊技者に示唆する右打ち示唆表示演出を表示する。具体的には、表示制御装置45は、サブ制御装置262を介して、主制御装置261からのコマンド(右打ち示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42に右打ち示唆表示演出を表示するように制御する。
なお、サブ制御装置262は、第3図柄表示装置42での右打ち示唆表示演出の表示に伴なう音声を出力する。具体的には、サブ制御装置262は、主制御装置261からのコマンド(右打ち示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42での右打ち示唆表示演出の表示に伴なう音声を音出力口24(スピーカ)から出力するように制御する。
発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による示唆表示演出に基づいて(例えば、第3図柄表示装置42による示唆表示演出後に)、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。また、発射制御装置312は、前記駆動電力供給後での制動復帰条件成立(後述する遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値が規定範囲内となること)に基づいて、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止する。
また、主制御装置261は、右打ち有利遊技状態の終了を検出(判定)する機能も備えている。つまり、主制御装置261には、第2大入賞口290aへの遊技球の入球検出信号が入力されている。主制御装置261は、第2大入賞口290aに遊技球が上限数まで入賞したか、第2大入賞口290aを開状態とする予め定めた期間が経過したかの一方を満たした場合に、右打ち有利遊技状態を終了させるため、右打ち有利遊技状態の終了を検出(判定)することができる。
第3図柄表示装置42は、主制御装置261での右打ち有利遊技状態の終了検出に基づいて、ハンドル部420の操作位置の変更を遊技者に示唆する右打ち終了示唆表示演出を表示する。具体的には、表示制御装置45は、サブ制御装置262を介して、主制御装置261からのコマンド(右打ち終了示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42に右打ち終了示唆表示演出を表示するように制御する。
なお、サブ制御装置262は、第3図柄表示装置42での右打ち終了示唆表示演出の表示に伴なう音声を出力する。具体的には、サブ制御装置262は、主制御装置261からのコマンド(右打ち終了示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42での右打ち終了示唆表示演出の表示に伴なう音声を音出力口24(スピーカ)から出力するように制御する。
発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による右打ち終了の示唆表示演出に基づいて(例えば、第3図柄表示装置42による右打ち終了の示唆表示演出後に)、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。また、発射制御装置312は、前記駆動電力供給後での制動復帰条件成立(後述する遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値が規定範囲内となること)に基づいて、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止する。
なお、上述した主制御装置261は、本発明における遊技状態検出手段に相当し、上述した第3図柄表示装置42は本発明における示唆手段に相当する。
<右打ち有利遊技状態発生の際の遊技球発射ハンドル18の回動操作>
図45に示すように、右打ち有利遊技状態発生の際には、制動機構部品460によるハンドル部420の制動が解除されて、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作がなされる。
具体的には、図45に示すステップS401では、主制御装置261は、大当たり乱数の値に基づいて右打ち有利遊技状態の当否を判定し、右打ち有利遊技状態の当選の場合にはステップS402に進み、落選の場合にはそのまま終了する。
図45に示すステップS402では、表示制御装置45は、サブ制御装置262を介して、主制御装置261からのコマンド(右打ち示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42に右打ち示唆表示演出を表示させる。例えば、第3図柄表示装置42の表示画面には、「右打ちして下さい」などの文字表示や、右打ちを促す映像表示がなされる。
図45に示すステップS403では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。つまり、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が電磁吸引され、可動部品481が第1位置P1となり、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)となる。
なお、前述したように遊技球発射ハンドル18の制動が瞬時に解除された状態となり、この制動解除状態において、遊技者は遊技球発射ハンドル18を回動操作(時計回りに回動操作)する。このように遊技者が遊技球発射ハンドル18を回動操作(時計回りに回動操作)すると、その回動量が回動量検出部品500で検出される。
図45に示すステップS404では、発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による示唆表示演出後から、回動量検出部品500で検出された回動量の単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値が所定の規定範囲内となったか否かを判定し、規定範囲内となっていればステップS407に進み、規定範囲内となっていなければステップS405に進む。
図45に示すステップS405では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がONで維持されているか否かを判定し、ONが維持されていればステップS404に戻り、OFFになっていればステップS406に進む。
つまり、発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による示唆表示演出後から、回動量検出部品500で検出された回動量の単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値が所定の規定範囲内となったときまでの期間である移行期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。
なお、発射制御装置312は、例えば単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となるまで電圧値を維持するような連続波状の駆動電力供給としているが、所定の繰り返し周期でパルス状の駆動電力を、単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となるまでの間供給するようにしてもよい。
図45に示すステップS407では、発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による示唆表示演出後から、単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となると、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。つまり、遊技者の所望の右打ち状態で遊技球発射ハンドル18が制動される。
なお、図45に示すステップS406では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化していることから、遊技球発射ハンドル18の回動操作途中で手を離したと考えられるため、所定の遅延時間(例えば、0.5秒間)を計時してからステップS407に進む。この遅延時間は、ねじりばね424の付勢力によって遊技球発射ハンドル18が初期位置に戻るのに十分な時間であればよく、任意の値に設定してもよい。
このように、図20(b)に示す当接状態では、当接部品490のダイアル軸440への当接力は、ハンドル部420を初期位置に付勢するねじりばね424の付勢力に対抗しているため、遊技者は力を入れてハンドル部420を握る必要がなく、ハンドル部420に触れているだけで当該ハンドル部420の回動状態を維持できる。また仮に、図20(b)に示す当接状態において、ハンドル部420の回動を微調整したい場合など、遊技者がハンドル部420を回動方向に力をかける(当接部品490の当接力による制止を上回る力をかける)ことで、このハンドル部420を回動させることもできる。
<右打ち有利遊技状態終了の際の遊技球発射ハンドル18の回動操作>
図46に示すように、右打ち有利遊技状態終了の際には、制動機構部品460によるハンドル部420の制動が解除されて、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作がなされる。
具体的には、図46に示すステップS501では、主制御装置261は、右打ち有利遊技状態において、第2大入賞口290aに遊技球が上限数まで入賞したか、第2大入賞口290aを開状態とする予め定めた期間が経過したかの一方を満たした場合にはステップS502に進み、そうでない場合にはそのまま終了する。
図46に示すステップS502では、表示制御装置45は、サブ制御装置262を介して、主制御装置261からのコマンド(右打ち終了示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42に右打ち終了示唆表示演出を表示させる。例えば、第3図柄表示装置42の表示画面には、「右打ちを終了して下さい」などの文字表示や、右打ち終了を促す映像表示がなされる。
図46に示すステップS503では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図20(a)参照)にする。つまり、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が電磁吸引され、可動部品481が第1位置P1となり、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)となる。
なお、前述したように遊技球発射ハンドル18の制動が瞬時に解除された状態となり、この制動解除状態において、遊技者は遊技球発射ハンドル18を回動操作(反時計回りに回動操作)する。このように遊技者が遊技球発射ハンドル18を回動操作(反時計回りに回動操作)すると、その回動量が回動量検出部品500で検出される。
図46に示すステップS504では、発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による右打ち終了示唆表示演出後から、回動量検出部品500で検出された回動量の単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値が所定の規定範囲内となったか否かを判定し、規定範囲内となっていればステップS507に進み、規定範囲内となっていなければステップS505に進む。
図46に示すステップS505では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がONで維持されているか否かを判定し、ONが維持されていればステップS504に戻り、OFFになっていればステップS506に進む。
つまり、発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による右打ち終了示唆表示演出後から、回動量検出部品500で検出された回動量の単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値が所定の規定範囲内となったときまでの期間である移行期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行う。
なお、発射制御装置312は、例えば単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となるまで電圧値を維持するような連続波状の駆動電力供給としているが、所定の繰り返し周期でパルス状の駆動電力を、単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となるまでの間供給するようにしてもよい。
図46に示すステップS507では、発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による右打ち終了示唆表示演出後から、単位時間(例えば0.5秒)ごとの回動変動値が所定の規定範囲内となると、当接部品490をダイアル軸440に当接させた状態(図20(b)参照)にする。つまり、遊技者の所望の右打ち状態で遊技球発射ハンドル18が制動される。
なお、図46に示すステップS506では、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化していることから、遊技球発射ハンドル18の回動操作途中で手を離したと考えられるため、所定の遅延時間(例えば、0.5秒間)を計時してからステップS507に進む。この遅延時間は、ねじりばね424の付勢力によって遊技球発射ハンドル18が初期位置に戻るのに十分な時間であればよく、任意の値に設定してもよい。
このように、図20(b)に示す当接状態では、当接部品490のダイアル軸440への当接力は、ハンドル部420を初期位置に付勢するねじりばね424の付勢力に対抗しているため、遊技者は力を入れてハンドル部420を握る必要がなく、ハンドル部420に触れているだけで当該ハンドル部420の回動状態を維持できる。また仮に、図20(b)に示す当接状態において、ハンドル部420の回動を微調整したい場合など、遊技者がハンドル部420を回動方向に力をかける(当接部品490の当接力による制止を上回る力をかける)ことで、このハンドル部420を回動させることもできる。
上述したように、本実施例13のパチンコ機10によれば、主制御装置261は、遊技球発射ハンドル18の操作位置が特定操作位置(右打ち操作位置)であることで遊技者が遊技利益を受け得る右打ち有利遊技状態の発生を検出する。第3図柄表示装置42は、主制御装置261での右打ち有利遊技状態の発生検出に基づいて、遊技球発射ハンドル18の操作位置の変更を遊技者に示唆する。発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による示唆に基づいて(例えば、第3図柄表示装置42による示唆表示演出後に)、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うので、遊技者は、右打ち有利遊技状態が発生する場合に、第3図柄表示装置42による示唆表示演出に従って遊技球発射ハンドル18の操作位置を変更でき、遊技球発射ハンドル18の特定操作位置(右打ち操作位置)への変更遅れを低減でき、当該操作位置変更の際には当接部品490による保持が解除された状態であることから、遊技球発射ハンドル18の操作位置の変更をスムーズに行うことができる。また、発射制御装置312は、駆動電力供給後での制動復帰条件成立(回動量検出部品500で検出された回動量の単位時間(例えば0.5秒)ごとの変動値が所定の規定範囲内になること)に基づいて制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止するので、変更後の操作位置つまり右打ち操作位置で遊技球発射ハンドル18を制動することができ、右打ち有利遊技状態において変更後の右打ち操作位置を保持でき、右打ち有利遊技状態においても、遊技球発射ハンドル18(例えば、遊技球発射ハンドル)を操作する手の疲れおよび遊技球発射ハンドル18の損傷を低減できるとともに遊技球発射ハンドル18の制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射ハンドル18付近の発熱も低減できる遊技機を提供することができる。
また、主制御装置261は、右打ち有利遊技状態の終了を検出する。第3図柄表示装置42は、主制御装置261での右打ち有利遊技状態の終了検出に基づいて、遊技球発射ハンドル18の操作位置の変更(例えば、左打ち操作位置)を遊技者に示唆する。発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による示唆に基づいて(例えば、第3図柄表示装置42による右打ち終了示唆表示演出後に)、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うので、遊技者は、右打ち有利遊技状態が終了する場合に、第3図柄表示装置42による示唆に従って遊技球発射ハンドル18の操作位置を例えば左打ち操作位置に変更でき、遊技球発射ハンドル18の特定操作位置(右打ち操作位置)から所望操作位置(例えば、左打ち操作位置)への変更遅れを低減でき、当該操作位置変更の際には当接部品490による保持が解除された状態であることから、遊技球発射ハンドル18の操作位置の変更(例えば、左打ち操作位置に復帰)をスムーズに行うことができる。また、発射制御装置312は、駆動電力供給後での制動復帰条件成立(遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値が規定範囲内となること)に基づいて制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止するので、変更後の操作位置(例えば、左打ち操作位置)で遊技球発射ハンドル18を制動することができ、右打ち有利遊技状態の終了後の遊技状態において変更後の操作位置(例えば、左打ち操作位置)を保持でき、右打ち有利遊技状態の終了後の遊技状態においても、遊技球発射ハンドル18(例えば、遊技球発射ハンドル)を操作する手の疲れおよび遊技球発射ハンドル18の損傷を低減できるとともに遊技球発射ハンドル18の制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射ハンドル18付近の発熱も低減できる遊技機を提供することができる。
また、回動量検出部品500は、遊技球発射ハンドル18の操作量を検出する。発射制御装置312は、第3図柄表示装置42による示唆に基づいて制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行った後に、回動量検出部品500での検出操作量の変動値が所定の範囲内となった場合に制動復帰条件が成立した(遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値が規定範囲内となった)とし、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止する。したがって、右打ち有利遊技状態において、遊技者は遊技球発射ハンドル18を所望の変更後の操作位置で保持することができる。
なお、実施例13では、制動復帰条件成立として、遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値(つまり、回動量検出部品500での検出回動量の変動値)が規定範囲内となることを採用しているが、回動量検出部品500での検出回動量が所定値となることとしてもよいし、所定期間(例えば、3秒間)の経過を検出(または計測)することを採用してもよい。
次に、実施例14のパチンコ機10について、図47,図48も用いて説明する。図47は、実施例14の右打ち有利遊技状態発生の場合に遊技者からの制動解除指示に基づいてハンドル部420の制動を解除する処理を示すタイミングチャートである。図48は、実施例14の右打ち有利遊技状態終了の場合に遊技者からの制動解除指示に基づいてハンドル部420の制動を解除する処理を示すタイミングチャートである。
前述の実施例13では、第3図柄表示装置42での示唆演出後に自動的に遊技球発射ハンドル18の制動が解除されていたが、実施例14では、第3図柄表示装置42での示唆演出後、遊技者からの制動解除指示があった場合に、遊技球発射ハンドル18の制動が解除されるものである。したがって、本実施例14では、前述の実施例13と異なる点について詳細に説明し、実施例13と同じ部分についてはここでの説明を省略する。
実施例14のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠セット14の所定箇所(例えば、正面視で下部左側箇所)に、遊技者によって当接部品490による保持解除の指示が入力される制動解除指示ボタン4を備えている。制動解除指示ボタン4を押下することで、制動解除信号が発射制御装置312に出力され、発射制御装置312は、かかる制動解除信号を受けると、当接部品490によるハンドル部420の保持を解除する。
本実施例14のパチンコ機10は、図47に示すように、前述の実施例13と同様に遊技領域30aの右側領域に配設された第2大入賞口290aに遊技球が入球し得る右打ち有利遊技状態が発生する場合に、右打ち有利遊技状態の発生を事前に示唆する示唆表示演出を第3図柄表示装置42に表示させ、遊技者からの制動解除指示(図1の制動解除指示ボタン4を押下)があった場合に、発射制御装置312は、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、当該駆動電力供給から回動量検出部品500での検出回動量の変動値が所定の規定範囲内となるまでの移行期間において、ハンドル部420の制動を解除し、規定範囲内となると駆動電力供給を停止するものである。
また、本実施例14のパチンコ機10は、右打ち有利遊技状態が終了する場合に、右打ち有利遊技状態の終了を示唆する示唆表示演出を第3図柄表示装置42に表示させ、遊技者からの制動解除指示(図1の制動解除指示ボタン4を押下)があった場合に、発射制御装置312は、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、当該駆動電力供給から回動量検出部品500での検出回動量の変動値が所定の規定範囲内となるまでの復帰期間において、ハンドル部420の制動を解除し、規定範囲内となると駆動電力供給を停止するものである。
なお、上述した制動解除指示ボタン4は、本発明における制動解除指示入力手段に相当する。
<右打ち有利遊技状態発生の際の遊技球発射ハンドル18の回動操作>
図47に示すように、右打ち有利遊技状態発生の際には、遊技者が制動解除指示ボタン4を押下することで、制動機構部品460によるハンドル部420の制動が解除されて、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作がなされる。
例えば、図47に示すステップS402では、表示制御装置45は、サブ制御装置262を介して、主制御装置261からのコマンド(右打ち示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42に右打ち示唆表示演出を表示させる。例えば、第3図柄表示装置42の表示画面には、「制動解除指示ボタンを押下して、右打ちして下さい」などの文字表示や、「制動解除指示ボタンを押下および右打ち」を促す映像表示がなされる。
図47に示すように、ステップS402Aでは、遊技者が制動解除指示ボタン4(図1参照)を押下すると、ステップS403に進み、押下が無ければそのまま終了する。
<右打ち有利遊技状態終了の際の遊技球発射ハンドル18の回動操作>
図48に示すように、右打ち有利遊技状態終了の際には、遊技者が制動解除指示ボタン4(図1参照)を押下すると、制動機構部品460によるハンドル部420の制動が解除されて、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作がなされる。
図48に示すステップS502では、表示制御装置45は、サブ制御装置262を介して、主制御装置261からのコマンド(右打ち終了示唆表示演出の実行のためのコマンド)を受けると、第3図柄表示装置42に右打ち終了示唆表示演出を表示させる。例えば、第3図柄表示装置42の表示画面には、「制動解除指示ボタンを押下して、右打ちを終了して下さい」などの文字表示や、「制動解除指示ボタンを押下および右打ち終了」を促す映像表示がなされる。
図48に示すように、ステップS502Aでは、遊技者が制動解除指示ボタン4(図1参照)を押下すると、ステップS503に進み、押下が無ければそのまま終了する。
上述したように、本実施例14のパチンコ機10によれば、制動解除指示ボタン4は、遊技者によって制動解除指示が入力される。発射制御装置312は、制動解除指示ボタン4からの制動解除指示に基づいて、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うので、当接部品490による遊技球発射ハンドル18の所定操作位置保持の解除を、遊技者の所望のタイミングで行うことができ、当接部品490による保持を解除した状態で遊技球発射ハンドル18を操作できることから、遊技球発射ハンドル18の操作位置の変更をスムーズに行うことができる。また、発射制御装置312は、駆動電力供給後での制動復帰条件成立(例えば、遊技者による遊技球発射ハンドル18の回動操作の変動値が規定範囲内となること)に基づいて制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止するので、変更後の操作位置で遊技球発射ハンドル18を制動することができ、変更後の操作位置を保持できる。
次に、実施例15のパチンコ機10について、図49〜図53も用いて説明する。図49は、遊技球発射ハンドル18の回動操作位置に応じて遊技球の発射範囲が異なることを示す遊技盤30の正面図である。図50(a)は、実施例15の初期位置のハンドル部420の当接部品490と対向する側を見た図であり、図50(b)はそのハンドル部420の底面図である。図51(a)は、実施例15の回動状態のハンドル部420の当接部品490と対向する側を見た図であり、図51(b)はそのハンドル部420の裏面視右側の側面図である。図52は、遊技終了時の当接部品490の制動解除と、ハンドル部420の段差部513による機械的制動を説明するための図である。図53は、実施例15の遊技球発射ハンドル18の操作開始時から一定期間においてハンドル部420の制動を解除する処理を示すフローチャートである。
なお、図50および図51では、ダイヤル軸440に関しては円盤部442のみを図示し、当接部品490に関してはその先端側のゴム49と円弧状板部493のみを図示している。
前述した実施例1の遊技球発射ハンドル18では、図18に示すように、ダイヤル軸440の円盤部442の裏面側(つまり、円盤部442の当接部品490と対向する面側)が平面状となっており、図18(b)に示すように、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が進出した状態では、当接部品490が必ず円盤部442に当接し、遊技球発射ハンドル18が制動される。
これに対して、本実施例15の遊技球発射ハンドル18は、図50に示すように、回動可能なダイヤル軸440の円盤部442の裏面側で当接部品490と対向し得る範囲(開始点STから図51で時計回り方向に進んだ終了点EDまでの範囲)内の2箇所に、例えば凹部512が周方向に間隔を空けて形成されており、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が進出した状態であっても、ダイヤル軸440が回動されてその凹部512が当接部品490に対向する位置にある場合には、当接部品490がダイヤル軸440に非当接となるため、遊技球発射ハンドル18が制動されないが、ダイヤル軸440が回動されてその凹部512以外箇所(後述する当接領域部)が当接部品490に対向する位置にある場合には、当接部品490がダイヤル軸440の後述する当接領域部に当接するため、遊技球発射ハンドル18が制動される。
本実施例15のパチンコ機10は、遊技球発射ハンドル18の操作位置に応じて、当該遊技球発射ハンドル18の制動の有無が機械的に変化するものである。
つまり、図49に示すように、遊技球発射ハンドル18の操作位置が遊技球を範囲Ar1に到達させる操作範囲内である場合には、図50に示すように、当接部品490がダイヤル軸440に非当接であり、遊技球発射ハンドル18が制動されない。また、遊技球発射ハンドル18の操作位置が遊技球を範囲Ar3に到達させる操作範囲内である場合には、図51に示すように、当接部品490がダイヤル軸440に当接しており、遊技球発射ハンドル18が制動される。また、遊技球発射ハンドル18の操作位置が遊技球を範囲Ar5に到達させる操作範囲内である場合には、当接部品490がダイヤル軸440に非当接であり、遊技球発射ハンドル18が制動されない。また、遊技球発射ハンドル18の操作位置が遊技球を範囲Ar7に到達させる操作範囲内である場合には、当接部品490がダイヤル軸440に当接しており、遊技球発射ハンドル18が制動される。
具体的には、遊技球発射ハンドル18は、遊技球発射ハンドル18のハンドル部420の操作位置に応じて当接部品490による保持の有無を変更する保持力有無変更機構部510を備えている。
保持力有無変更機構部510は、図50に示すように、ハンドル部420のダイヤル軸440の裏面側での当接部品490と対向する対向軌跡線OL上に、駆動電力非供給の場合での当接部品490が当接する当接領域部511と、この当接領域部511よりも高さの低い凹部512とからなる段差部513を備えている。なお、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が進出した状態において、ダイヤル軸440が回動されてその凹部512が当接部品490に対向する位置にある場合には、凹部512の存在により、当接部品490は、凹部512に進入しているが、ダイヤル軸440の凹部512に対して非当接となっている。
また、段差部513の当接領域部511は、図50,図51に示すように、対向軌跡線OL方向の両端部に第1下り傾斜部511aを備えている。
当接部品490は、図50,図51に示すように、その先端から順に、ゴム492と円弧状板部493とを備えている。このゴム492は、図50,図51に示すように、円弧状板部493の先端面に形成された窪み部に、当該ゴム492の裏面側部分を嵌め込み、当該ゴム492の表面側部分が円弧状板部493よりも突出した状態で取り付けられている。なお、ゴム492の円弧状板部493からの突出量は、当該ゴム492がダイヤル軸440の当接領域部511に当接した状態において、円弧状板部493が当接領域部511に触れない程度の長さとすればよい。
当接部品490の円弧状板部493は、図50,図51に示すように、ハンドル部420の回動方向の両端部に第2下り傾斜部493aを備えている。段差部513の第1下り傾斜部511aおよび当接部品490の第2下り傾斜部493aは、その表面がつるつるとしており、摩擦係数がゴム492に比べて低いものであるため、第1下り傾斜部511aと第2下り傾斜部493aとの接触状態では滑り易くなっている。
また、発射制御装置312は、タッチセンサ450で遊技者による発射操作が無しと検出された場合には、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給するように制御し、遊技球発射ハンドル18が初期位置となった後に駆動電力供給を停止する。
ハンドル部420の段差部513は、図50に示すように、その対向軌跡線OL上のうちで、当該ハンドル部420の初期位置から、ファール球とならない操作位置までの操作範囲において、凹部512(図50での右側の凹部512)が形成されている。
続いて、ハンドル部420の段差部513は、図50に示すように、その対向軌跡線OL上のうちで、2個の当接領域部511,511の間にも、凹部512(図50での左側の凹部512)が形成されている。
なお、上述した保持力有無変更機構部510は、本発明における抵抗力変更手段、保持力有無変更機構に相当し、上述した凹部512は本発明における非当接領域部に相当する。
なおここで、遊技終了時の遊技球発射ハンドル18の制動解除について説明する。
<遊技終了時:遊技球発射ハンドル18の回動操作の終了時>
図52,図53に示すように、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作が終了すると、制動機構部品460によるハンドル部420の制動が解除されて、ハンドル部420のねじりばね424(図11参照)の付勢力によって初期位置に戻される。
具体的には、図53に示すステップS301では、発射制御装置312は、タッチセンサ450からのタッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化したか否かを判定し、変化した場合にはステップS302に進み、変化していない場合にはそのまま終了する。例えば、遊技者は遊技を終了しようとして遊技球発射ハンドル18から手を離すと、タッチセンサ450により接触無し検出がされ(図52の時刻t41)、図53のステップS302に進む。
図53に示すステップS302では、発射制御装置312は、当接部品490をダイアル軸440から離間させた状態(図50に破線で示す当接部品490を参照)にする。つまり、タッチセンサ450での接触無し検出(図52の時刻t41)からの所定期間(例えば、3秒間)である終了期間において、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うことで、図52に示すように、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482が電磁吸引され、可動部品481が第1位置P1となり、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図50に破線で示す当接部品490を参照)となる。なお、終了期間を3秒間としているが、3秒以外の期間としてもよい。
図53に示すステップS303では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がONからOFFに変化した時点から所定時間(本実施例では例えば3秒間)が経過した否かを判定し、経過していればステップS305Aに進み、経過していなければステップS304に進む。
図53に示すステップS304では、発射制御装置312は、タッチセンサ450のタッチ検出信号S5(図4参照)がOFFで維持されているか否かを判定し、OFFが維持されていればステップS303に戻り、ONになっていればそのまま終了する。
図52に示すように、当接部品490がダイアル軸440から離間した状態(図20(a)参照)では、ハンドル部420のねじりばね424(図11参照)の付勢力によって初期位置に戻される(ハンドル部420が反時計回りに回動して戻る)。遊技球発射ハンドル18は、タッチセンサ450での接触無し検出(図52の時刻t41)から1秒もかからずに初期位置に戻る。そのときの回動量が回動量検出部品500で検出される(図52での回動量の急峻な下がり勾配)。
図53に示すステップS305Aでは、発射制御装置312は、タッチ検出信号S5(図4参照)がOFFに変化してからそのOFF状態が3秒間維持されると、当接部品490をダイアル軸440に当接可能な状態(図50(b)に実線で示す当接部品490の位置状態)にする。
つまり、図52に示すように、タッチセンサ450での接触無し検出(時刻t41)から所定期間(例えば、3秒間)である終了期間が経過し、遊技球発射ハンドル18が初期位置であることを示す零回動量を回動量検出部品500で検出された場合(ハンドル部420が初期位置である場合)には、駆動電力供給を停止する(時刻t42)。図52に示すように、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給の停止によって、制動用電磁ソレノイド480のプランジャ482の電磁吸引が解除されて図示省略の押しばねによって当該プランジャ482が突出し、可動部品481が第2位置P2となり、当接部品490がダイアル軸440に当接可能な状態(図50(b)参照)となり、遊技球発射ハンドル18がねじりばね424(図11参照)の付勢力によって初期位置に位置し、遊技がされていない状態では制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給が停止されている。
続いて、遊技球発射ハンドル18の回動操作について、図52を用いて説明する。
<遊技球発射ハンドル18の回動操作の開始時>
図52に示すように、遊技者によって遊技球発射ハンドル18の回動操作が開始される際には、制動機構部品460によるハンドル部420の制動解除を行う必要がない。それは、図50,図52に示されているように、当接部品490がダイヤル軸440の凹部512に進入しているが非当接で対向した状態であり、当接部品490によるダイヤル軸440の保持がなされておらず、遊技者はハンドル部420をスムーズに回動可能であるからである。
具体的には、図52の時刻t43にて遊技者がハンドル部420に触れることをタッチセンサ450で検出されるが、かかる検出に基づいて制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給を行うことはない。
そして、遊技者がハンドル部420を、ファール球とならない回動操作位置まで回動操作していく(この際は、ハンドル部420のねじりばね424(図11参照)の付勢力を上回る力で回動させればよい)と、まず当接部品490の端部の第2下り傾斜部493aがダイアル軸440の第1下り傾斜部511aに接触し(図52の時刻t44)、第1下り傾斜部511aおよび第2下り傾斜部493aの接触によって、当接部品490の先端面がダイヤル軸440の当接可能領域部に当接した状態となるように案内される。
つまり、ハンドル部420をファール球となる回動操作範囲を超えた位置に回動すると(遊技球の左打ち状態とすると)、図51に示すように、当接部品490がダイヤル軸440の当接可能領域部に当接した状態となる。
遊技者は、図51に示すように、当接部品490がダイヤル軸440の当接可能領域部に当接した状態において、ハンドル部420の回動操作を微調整することができ、所望の左打ちの回動操作位置に合わせることができる。
なお、当接部品490は、図52に示すように、時刻t42〜時刻t44までは、ダイヤル軸440に当接可能な状態である。これは、ダイヤル軸440の当接領域部511に対向しているならば当該ダイヤル軸440に当接するという意味である。つまり、当接部品490は、ダイヤル軸440の凹部512に進入しているだけで、凹部512に非当接で対向した状態に過ぎない。
さらに遊技者がハンドル部420を回動操作していくと、図51に示す当接領域部511に挟まれた凹部512に、当接部品490が対向するようになり、当接部品490がダイヤル軸440に非当接となる。
さらに遊技者がンドル部420を回動操作していくと、図51に示す終了点EDに近い方の当接領域部511に当接部品490が当接するようになる。具体的には、まず当接部品490の端部の第2下り傾斜部493aがダイアル軸440の第1下り傾斜部511aに接触し、第1下り傾斜部511aおよび第2下り傾斜部493aの接触によって、当接部品490の先端面がダイヤル軸440の終了点EDに近い方の当接可能領域部に当接した状態となるように案内される。
遊技者は、図51に示すように、当接部品490がダイヤル軸440の終了点EDに近い方の当接可能領域部に当接した状態において、ハンドル部420の回動操作を微調整することができ、所望の右打ちの回動操作位置に合わせることができる。
なお、図51に示すように、ダイヤル軸440での開始点STに近い方の当接領域部511に当接部品490が当接する範囲では、図49に示す範囲Ar3に遊技球を打ち込むこまれる(遊技球が遊技領域30aの左側に打ち込まれる、いわゆる左打ち)。また、図51に示すように、ダイヤル軸440での終了点EDに近い方の当接領域部511に当接部品490が当接する範囲では、図49に示す範囲Ar7に遊技球を打ち込むこまれる(遊技球が遊技領域30aの右側に打ち込まれる、いわゆる右打ち)。なお、範囲Ar2,範囲Ar4および範囲Ar6は、当接部品490の第2下り傾斜部493aがダイアル軸440の第1下り傾斜部511aに接触している場合に対応する。
上述したように、本実施例15のパチンコ機10によれば、保持力有無変更機構部510は、遊技球発射ハンドル18の操作位置に応じて当接部品490による保持の有無を変更する。つまり、遊技者にとって不利な操作位置(例えば、ファール球となる操作位置や、右打ちが要求されている場合に第2可変入賞装置290に入球の見込みが無い左打ちとする操作位置や、左打ちが要求されている場合に右打ちとする操作位置など)では保持無しとでき、逆に遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、左打ちの操作位置や、第2可変入賞装置290に入球の見込みがある右打ちの操作位置など)では保持有りとできる。したがって、遊技者にとって不利な操作位置では、当接部品490による保持を無しとすることができ、当該不利な位置で遊技球発射ハンドル18が保持されることを低減できる。また、遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、左打ちの操作位置や、第2可変入賞装置290に入球の見込みがある右打ちの操作位置など)では、当接部品490による保持を有りとすることができ、手に負担をかけることなく遊技球発射ハンドル18を保持できる。
また、遊技球発射ハンドル18は、遊技者に操作されて所定方向に回動するハンドル部420を備え、当接部品490は、ハンドル部420に当接する当接部品490を備え、制動用電磁ソレノイド480は、駆動電力供給された場合には当接部品490をハンドル部420から離れた非当接位置とし、当接部品490の保持が解除され、駆動電力非供給の場合には当接部品490をハンドル部420に当接する当接位置とし、当接部品490の保持が実行され、保持力有無変更機構部510は、ハンドル部420での当接部品490と対向する対向軌跡線OL上に、駆動電力非供給の場合での当接部品490が当接する当接領域部511と当接しない凹部512とからなる段差部513を備えている。したがって、遊技者が遊技球発射ハンドル18を所定方向に操作すると、そのハンドル部420が当該所定方向に回動され、このハンドル部420の回動の際に、駆動電力非供給の場合での当接部品490がハンドル部420の段差部513に当接したり非当接となったりするので、ハンドル部420の段差部513の当接領域部511に当接部品490が当接している状態では、ハンドル部420を当該当接によって保持できるし、ハンドル部420の段差部513の凹部512に当接部品490が当接していない状態では、ハンドル部420が当該非当接によって保持されないようにできる。つまり、遊技者にとって不利な操作位置(例えば、ファール球となる操作位置や、右打ちが要求されている場合に第2可変入賞装置290に入球の見込みが無い左打ちとする操作位置や、左打ちが要求されている場合に右打ちとする操作位置など)では保持無しとすることと、逆に遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、左打ちの操作位置や、第2可変入賞装置290に入球の見込みがある右打ちの操作位置など)では保持有りとすることとを、機械的構成で実現でき、操作位置に応じた当接部品490による保持についての電気的制御を不要にできる。
また、遊技者が遊技球発射ハンドル18を回動方向に操作すると、そのハンドル部420が当該回動方向に回動され、このハンドル部420の段差部513の当接領域部511の第1下り傾斜部511aに、当接部品490の第2下り傾斜部493aが当接してから、当接領域部511の第1下り傾斜部511a以外の箇所(中央箇所)と当接部品490の第2下り傾斜部493a以外の箇所(中央箇所)とを当接させることができ、ハンドル部420の回動の際に当該ハンドル部420の当接領域部511と当接部品490とをスムーズに当接させることができる。
また、発射制御装置312は、タッチセンサ450で遊技者による発射操作が無し(例えば、ハンドル部420に遊技者の手が触れていない)と検出された場合には、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給するように制御するので、当接部品490がハンドル部420から離れた非当接位置となり、ハンドル部420の段差部513に当接部品490が接触することなく当該ハンドル部420を初期位置に復帰できる。また、発射制御装置312は、遊技球発射ハンドル18が初期位置となった後に駆動電力供給を停止するので、遊技球発射ハンドル18が初期位置にある場合において、遊技球発射ハンドル18の制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射ハンドル18付近の発熱も低減できる。また、ハンドル部420の段差部513は、その対向軌跡線OL上のうちで、当該ハンドル部420の初期位置から、ファール球とならない操作位置までの操作範囲において、凹部512が形成されているので、当該操作範囲では当接部品490がハンドル部420に非当接となっており、遊技者は、遊技開始の際に遊技球発射ハンドル18の操作をスムーズに行うことができ、遊技開始時に制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給をする必要がない。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
<1>上述した実施例1では、タッチセンサ450で接触無し検出から例えば3秒間である終了期間において制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後(例えば経過時点)に遊技球発射ハンドル18が初期位置(零回動量)である場合に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止しているが、遊技球発射ハンドル18が初期位置(零回動量)であり、一定期間(例えば3秒間)にわたってタッチセンサ450で接触無し検出が維持された場合に、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、遊技球発射ハンドル18を初期位置で当接部品490によって保持するようにしてもよい。
この場合には、遊技球発射ハンドル18が初期位置にある状態で、遊技者が遊技球発射ハンドル18から一定期間にわたって触れられなかった場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、当接部品490は遊技球発射ハンドル18に当接することで当該遊技球発射ハンドル18を初期位置で保持し、遊技球発射ハンドル18を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において制動用電磁ソレノイド480に駆動電力供給されることを防止できる。
<2>上述した各実施例において、発射制御装置312は、タッチセンサ450で接触検出がされている状態で、且つ、当該パチンコ機10の遊技状態が遊技球発射ハンドル18の回動角度の変更を要求する変更要求状態である場合には、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れている状態で変更要求状態となると、直ちに遊技球発射ハンドル18の制止が解除されるので、遊技球発射ハンドル18の回動操作の変更(例えば、左打ちから右打ちへの変更など)をスムーズに行うことができる。
<3>上述した各実施例では、固定側ケース部410およびハンドル部420による内部空間に、L字アーム470と制動用電磁ソレノイド480と当接部品490とを収容しているが、固定側ケース部410の内部空間に、L字アーム470と制動用電磁ソレノイド480と当接部品490とを収容するようにしてもよい。
<4>上述した各実施例では、遊技者による発射操作を検出する検出手段としてタッチセンサ450を採用しているが、押しボタンなどの機械的スイッチ部品や、遊技球発射ハンドル18への遊技者の手を検出する近接センサなど種々のスイッチ部品や各種センサを採用してもよい。
<5>上述した各実施例では発射制御装置312は、CPU、ROM、RAM等を備えた構成とし、遊技球発射ハンドル18の制動制御をしているが、主制御装置261が遊技球発射ハンドル18の制動制御を行うようにしてもよいし、サブ制御装置262が遊技球発射ハンドル18の制動制御を行うようにしてもよい。また、上述した各実施例では、遊技球発射ハンドル18の制動制御をソフトウエア制御で行うようにしているが、ハードウエア制御で行うようにしてもよい。
<6>上述した各実施例では、遊技球の発射に関して遊技者によって操作される遊技球発射操作部として遊技球発射ハンドル18を採用しているが、スライドレバー式操作部品や、押しボタン式操作部品や、ジョイスティック式操作部品や、タッチパッド式操作部品など、種々の操作部品を採用してもよい。
<7>上述した実施例11,12では、主制御基板261aは、第3図柄表示装置42での変動表示が終了するまでは制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を禁止する禁止信号S11を出力するものを採用しているが、サブ制御装置262または表示制御装置45が、第3図柄表示装置42の変動表示終了まで制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を禁止するように制御してもよい。この場合には、サブ制御装置262または表示制御装置45が、第3図柄表示装置42の変動表示やその保留数の判別ができ、主制御基板261aにかける負担を低減することができる。
<8>上述した実施例13,14では、図44に示すように可変入賞装置32とは別の第2可変入賞装置290を備えているが、第2可変入賞装置290に替えて可変入賞装置32を遊技領域30aの右側領域に配設するようにしてもよい。
<9>上述した実施例15では、遊技球発射操作部として回動する遊技球発射ハンドル18を採用しているが、スライドレバーのような直線式操作部を採用してもよい。例えば、このスライドレバーは、固定側部材と、この固定側部材に対して移動するスライド部と、このスライド部の例えば裏面側に当接可能な当接部品と、このスライド部の裏面側で当接部品と対向する対向軌跡線OL上に当接部材が当接する当接領域部511とこの当接領域部511より低い凹部512とからなる段差部513とを備える構成が挙げられる。つまり、スライド部のスライド位置に応じて当接部品が当接/非当接が変化する。
<10>上述した実施例15では、抵抗力変更手段として、遊技球発射ハンドル18の操作位置に応じて、当該遊技球発射ハンドル18の制動の有無が機械的に変化する保持力有無変更機構部510を採用しているが、ダイヤル軸440の段差部513を不採用にして平面状とし、ハンドル部420の回動操作検出に基づいて、当接部品490の保持を電気的に制御するようにしてもよい。例えば、ハンドル部420の回動操作検出範囲が所定範囲の場合に、当接部品490を当接状態とするべく、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を停止し、それ以外の範囲では、当接部品490を離間状態とするべく、制動用電磁ソレノイド480への駆動電力供給を行うことが挙げられる。
<11>上述した各実施例では、図27、図31、図32、図34、図35および図45〜図48に示す制動解除処理や、図29、図39、図40、図42、図43および図53に示す制動処理は、電源投入に伴い起動されるメイン処理で行われるとしているが、例えば、定期的(2ms(ミリ秒)周期)で起動されるタイマ割込み処理としてもよい。
<12>本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
(1) 遊技者によって操作される遊技球発射操作部と、前記遊技球発射操作部の初期位置からの操作に応じた強度で、遊技球が流下する遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射装置と、を備えた遊技機において、
遊技者による遊技操作状態を検出する検出手段を備え、
前記遊技球発射操作部は、
前記遊技球発射操作部を遊技者によって操作された位置に保持する保持手段と、
駆動電力供給された場合には前記遊技球発射操作部を前記初期位置に復帰させる駆動手段と、
を備え、
前記検出手段での検出結果に基づいて、前記駆動手段への駆動電力供給を制御する駆動電力供給制御手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の遊技機によれば、遊技者が遊技球発射操作部を操作すると、遊技球発射装置は、遊技球発射操作部の初期位置からの操作に応じた強度で遊技球を遊技盤の遊技領域に発射する。検出手段は、遊技者による遊技操作状態を検出する。保持手段は、遊技球発射操作部を遊技者によって操作された位置に保持する。駆動手段は、駆動電力供給された場合には遊技球発射操作部を初期位置に復帰させる。駆動電力供給制御手段は、検出手段での検出結果に基づいて、駆動手段への駆動電力供給を制御する。したがって、駆動電力供給制御手段は検出手段での検出結果に基づいて駆動手段への駆動電力供給を制御し、駆動電力非供給の場合には保持手段によって遊技球発射操作部が初期位置から遊技者によって操作された位置で制動されるので、遊技球発射操作部が初期位置に戻ろうとする付勢力に反するように遊技者が手持ちする必要がなく、持ち手が疲れることが低減できるし、硬貨等を遊技球発射操作部の隙間に挟み込んで制動させる必要がないことから、硬貨等の挟み込みに起因する当該遊技球発射操作部(例えば、遊技球発射ハンドル)等の損傷を低減することができる。しかも、駆動手段は駆動電力非供給の場合において遊技球発射操作部を初期位置に復帰させる、つまり、遊技をしていない場合には駆動電力供給の必要がないし、遊技中においても一時的に駆動電力供給するだけでよいので、遊技球発射操作部の制動に関する消費電力を低減することができる。また、遊技球発射操作部付近の発熱も低減できる。
本明細書中に言う「遊技操作状態」とは、遊技球の発射操作の状態(例えば、遊技球の発射操作を開始するか否かの状態)や、遊技者による遊技の終了の状態や、いわゆるカードサンド(球貸しユニット)の状態(例えば、紙幣やプリペイドカードが未挿入あるいは挿入されていても球貸し不可能な状態)や、遊技球発射操作部(例えば、遊技球発射ハンドル)の発射操作量の状態(例えば、遊技者による遊技球発射ハンドの回動操作量)や、遊技者の遊技球発射操作によって発生した遊技状態(例えば、右打ち遊技状態)などを含む。
また、本明細書中に言う「駆動電力供給された場合」とは、遊技球発射操作部を初期位置に復帰させるのに必要な電力のことである。また、本明細書中に言う「駆動電力供給の停止」とは、電力供給が「0」である場合や、駆動電力供給の場合よりも少ない電力供給の場合(例えば、ソレノイドの制御のために微弱な電力供給をする場合など)も含む。
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段での遊技終了検出から所定期間である遊技終了期間において、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後に駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の遊技機によれば、保持力減少手段は、検出手段での遊技終了検出(例えば、遊技者が離席したこと、遊技球発射操作部から手を離したこと、遊技球発射操作部を初期位置に戻したことなど)から所定期間である遊技終了期間において、駆動手段に駆動電力供給がされており、遊技球発射操作部を初期位置に復帰させる。そして、この終了期間の経過後に、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、保持手段は遊技球発射操作部を初期位置で保持し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(3) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射操作部の操作量を検出する操作量検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段での接触無し検出に基づく所定期間である終了期間において、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後で、且つ、前記遊技球発射操作部が初期位置であることを示す零操作量を前記操作量検出手段で検出された場合に駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の遊技機によれば、操作量検出手段は、遊技球発射操作部の操作量を検出する。駆動電力供給制御手段は、検出手段での接触無し検出に基づく所定期間である終了期間において、駆動手段への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後で、且つ、遊技球発射操作部が初期位置であることを示す零操作量を操作量検出手段で検出された場合に駆動電力供給を停止する。したがって、遊技者が遊技球発射操作部から手を離したことに基づく所定期間である終了期間において、駆動手段に駆動電力供給がされており、遊技球発射操作部を初期位置に復帰させる。そして、この終了期間の経過時に遊技球発射操作部が初期位置のままであれば、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(4) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射操作部の操作量を検出する操作量検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記駆動手段への駆動電力供給を行って前記遊技球発射操作部を初期位置に復帰させるとともに、前記遊技球発射操作部が一定期間にわたって初期位置に維持された場合に、駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の遊技機によれば、操作量検出手段は、遊技球発射操作部の操作量を検出する。駆動電力供給制御手段は、駆動手段への駆動電力供給を行って遊技球発射操作部を初期位置に復帰させるとともに、遊技球発射操作部が一定期間にわたって初期位置に維持された場合に、駆動電力供給を停止する。したがって、遊技球発射操作部が一定期間にわたって初期位置に維持された場合(遊技者が初期位置の遊技球発射操作部を一定期間にわたって触れなかった場合)には、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(5) 前記(1)に記載の遊技機において、
遊技球の貸出に関する情報が記憶された記録媒体が挿入され、その挿入された記憶媒体の記憶情報が球貸し可能な情報である場合に遊技球を貸し出す球貸し手段と電気接続された遊技機であって、
前記検出手段は、遊技終了を検出する遊技終了検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記球貸し手段に記憶媒体が未挿入な状態または挿入された記憶媒体の記憶情報が球貸し不可な状態の場合であり、且つ、前記遊技終了検出手段で遊技終了が検出された場合に、駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の遊技機によれば、電気接続された球貸し手段を備え、この球貸し手段は、遊技球の貸出に関する情報が記憶された記録媒体が挿入され、その挿入された記憶媒体の記憶情報が球貸し可能な情報である場合に遊技球を貸し出す。遊技終了検出手段は、遊技終了を検出する。駆動電力供給制御手段は、球貸し手段に記憶媒体が未挿入な状態または挿入された記憶媒体の記憶情報が球貸し不可な状態の場合であり、且つ、遊技終了検出手段で遊技終了が検出された場合に、駆動手段への駆動電力供給を停止する。したがって、球貸し手段に記憶媒体が未挿入な状態または挿入された記憶媒体の記憶情報が球貸し不可な状態の場合であり、且つ、遊技終了検出手段で遊技終了が検出された場合に、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(6) 前記(1)に記載の遊技機において、
遊技者によって遊技の終了指示が入力される終了指示入力手段と、
前記遊技球発射操作部の操作量を検出する操作量検出手段とを備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記遊技球発射操作部が初期位置であることを示す零操作量を前記操作量検出手段で検出されるとともに、前記終了指示入力手段に終了指示が入力された後に、駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の遊技機によれば、終了指示入力手段は、遊技者によって遊技の終了指示が入力される。操作量検出手段は、遊技球発射操作部の操作量を検出する。駆動電力供給制御手段は、遊技球発射操作部が初期位置であることを示す零操作量を操作量検出手段で検出されるとともに、終了指示入力手段に終了指示が入力された後に、駆動手段への駆動電力供給を停止する。したがって、遊技球発射操作部が初期位置にある状態で、遊技者によって終了指示入力手段に終了指示が入力された場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、保持手段は遊技球発射操作部を初期位置で保持し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(7) 前記(1)に記載の遊技機において、
遊技者によって遊技の終了指示が入力される終了指示入力手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記終了指示入力手段に終了指示が入力されるとともに、一定期間にわたって前記検出手段での接触無し検出が維持された後に、駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の遊技機によれば、終了指示入力手段は、遊技者によって遊技の終了指示が入力される。駆動電力供給制御手段は、終了指示入力手段に終了指示が入力されるとともに、一定期間にわたって検出手段での接触無し検出が維持された後に、駆動手段への駆動電力供給を停止する。したがって、遊技者によって終了指示入力手段に終了指示が入力されるとともに、一定期間にわたって検出手段での接触無し検出が維持された場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(8) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記検出手段は、遊技者の有無を検知する対人検知手段を備え、
前記遊技球発射操作部の操作量を検出する操作量検出手段とを備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記遊技球発射操作部が初期位置であることを示す零操作量を前記操作量検出手段で検出されるとともに、前記対人検知手段で遊技者の不存在が検知された後に、駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の遊技機によれば、対人検知手段は、遊技者の有無を検知する。操作量検出手段は、遊技球発射操作部の操作量を検出する。駆動電力供給制御手段は、遊技球発射操作部が初期位置であることを示す零操作量を操作量検出手段で検出されるとともに、対人検知手段で遊技者の不存在が検知された後に、駆動手段への駆動電力供給を停止する。したがって、遊技球発射操作部が初期位置にある状態で、対人検知手段で遊技者の不存在が検知された場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(9) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記検出手段は、遊技者の有無を検知する対人検知手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記対人検知手段で遊技者の不存在が検知されるとともに、一定期間にわたって前記検出手段での接触無し検出が維持された後に、駆動電力供給を停止し、前記保持手段は前記遊技球発射操作部を初期位置で保持する
ことを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の遊技機によれば、対人検知手段は、遊技者の有無を検知する。駆動電力供給制御手段は、対人検知手段で遊技者の不存在が検知されるとともに、一定期間にわたって検出手段での接触無し検出が維持された後に、駆動手段への駆動電力供給を停止する。したがって、対人検知手段で遊技者の不存在が検知されるとともに、一定期間にわたって検出手段での接触無し検出が維持された場合には、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、遊技球発射操作部を初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(10) 前記(3)から(9)のいずれか一つに記載の遊技機において、
遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示を表示する識別情報変動表示手段と、
前記識別情報変動表示手段での変動表示の実行を保留する保留手段とを備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記保留手段での保留数に応じて前記駆動手段への駆動電力供給を禁止する禁止手段を備えるとともに、前記保留手段での保留数が0である状態において前記終了期間を起算して前記駆動手段の駆動電力供給の停止制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の遊技機によれば、識別情報変動表示手段は、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示を表示する。保留手段は、識別情報変動表示手段での変動表示の実行を保留する。禁止手段は、保留手段での保留数に応じて(例えば、保留数が0となるまで)駆動手段への駆動電力供給を禁止する。駆動電力供給制御手段は、保留手段での保留数が0である状態において終了期間を起算して駆動手段の駆動電力供給の停止制御を行う。したがって、識別情報の変動表示の実行の保留数が0となった状態で、且つ、終了期間の始期条件が成立するまでは、駆動手段への駆動電力供給が留保されるので、遊技者が遊技球発射操作部から手を離しても遊技球発射操作部の制動は維持され、手を離す直前の状態のままで遊技球発射操作部を維持でき、遊技球の発射を停止できる。また、終了期間内に遊技者が遊技球発射操作部に触れると、手を離す直前の状態から遊技球の発射を再開することができる。
(11) 前記(3)から(9)のいずれか一つに記載の遊技機において、
遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示を表示する識別情報変動表示手段と、
前記識別情報変動表示手段にて変動表示が実行されているか否かを検出する変動表示実行検出手段とを備え、
前記駆動電力供給制御手段は、変動表示実行中であると検出されている間は前記駆動手段への駆動電力供給を禁止する禁止手段を備えるとともに、変動表示実行無しと検出されている状態において前記終了期間を起算して前記駆動手段の駆動電力供給の停止制御を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の遊技機によれば、識別情報変動表示手段は、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示を表示する。変動表示実行検出手段は、識別情報変動表示手段にて変動表示が実行されているか否かを検出する。禁止手段は、変動表示実行中であると検出されている間は駆動手段への駆動電力供給を禁止する。駆動電力供給制御手段は、変動表示実行無しと検出されている状態において終了期間の起算を起算して駆動手段の駆動電力供給の停止制御を行う。したがって、識別情報の変動表示が実行されていない状態で、且つ、終了期間の始期条件が成立するまでは、駆動手段への駆動電力供給が留保されるので、遊技者が遊技球発射操作部から手を離しても遊技球発射操作部の制動は維持され、手を離す直前の状態のままで遊技球発射操作部を維持でき、遊技球の発射を停止できる。また、終了期間内に遊技者が遊技球発射操作部に触れると、手を離す直前の状態から遊技球の発射を再開することができる。
(12) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記検出手段での遊技開始検出から所定期間である遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる保持力減少手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(12)に記載の遊技機によれば、保持力減少手段は、検出手段での遊技開始検出(例えば、遊技者が着席したこと、遊技球発射操作部に触れたこと、遊技球発射操作部の回り始めなど)から所定期間である遊技開始期間において、遊技球発射操作部を保持する保持手段の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができる。
また、本明細書中に言う「保持力を減少」とは、保持力を「0」にすることを含む。
(13) 前記(12)に記載の遊技機において、
前記保持力減少手段は、前記検出手段での発射操作開始検出から一定期間である遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる
ことを特徴とする遊技機。
前記(13)に記載の遊技機によれば、保持力減少手段は、検出手段での発射操作開始検出から一定期間である遊技開始期間において、遊技球発射操作部を保持する保持手段の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができる。また、検出手段での発射操作開始検出から一定期間が経過するまでを遊技開始期間としているので、遊技開始期間(発射操作開始検出から一定期間)をモニタ(例えば計時)するだけでよく、制御が簡単である。また、遊技開始期間としては、遊技者が遊技開始から所望の発射操作位置に操作するまでの時間を需要者(遊技者ら)を対象とした経験則に基づいて、平均的な時間あるいは十分な時間などに設定することもできる。
(14) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射装置から発射された遊技球が前記遊技領域の所定箇所を通過または入球することを検出する遊技球検出手段と、
前記検出手段での発射操作開始検出から前記遊技球検出手段での通過検出または入球検出があるまでの遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる保持力減少手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(14)に記載の遊技機によれば、遊技球検出手段は、遊技球発射装置から発射された遊技球が遊技領域の所定箇所を通過または入球したことを検出する。保持力減少手段は、検出手段での発射操作開始検出から遊技球検出手段での通過または入球検出があるまでの遊技開始期間において、保持手段の保持力を減少させる。したがって、発射操作開始から、遊技領域の所定箇所に遊技球が実際に通過または入球するようになるまでの遊技開始期間は、保持手段の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができる。また、遊技球が実際に遊技領域の所定箇所を通過または入球するように遊技球発射操作部が操作されるまでは、遊技球発射操作部が保持されないので、例えば、ファール球(遊技球発射装置から発射された遊技球が遊技領域に到達しないで戻される球)となる発射状態で遊技球発射操作部を保持するようなことを低減できるし、遊技領域の入賞口への入球が狙える遊技球発射操作部の所望操作位置で保持することができる。
また、本明細書中に言う「遊技領域の所定箇所を通過または入球することを検出する遊技球検出手段」とは、遊技領域の遊技球入力箇所を通過する遊技球や、遊技領域に配設された入賞口(一般入賞口、始動入賞口、スルーゲート、大入賞口)に入球する遊技球や、センターフレームのワープ通路の入口に入球する遊技球や、前記入賞口またはワープ通路の入口の周辺所定箇所を通過する遊技球を検出する遊技球検出手段を含む。
(15) 前記(14)に記載の遊技機において、
前記遊技球検出手段は、前記遊技球発射装置から発射されて前記遊技領域の遊技球入力箇所を通過する遊技球の通過を検出する通過検出手段を備え、
前記検出手段での発射操作開始検出から前記通過検出手段での通過検出があるまでの遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる保持力減少手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(15)に記載の遊技機によれば、通過検出手段は、遊技球発射装置から発射されて遊技領域の遊技球入力箇所を通過する遊技球の通過を検出する。保持力減少手段は、検出手段での発射操作開始検出から通過検出手段での通過検出があるまでの遊技開始期間において、保持手段の保持力を減少させる。したがって、発射操作開始から、遊技領域の遊技球入力箇所に遊技球が実際に通過するようになるまでの遊技開始期間は、保持手段の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができる。また、遊技球が実際に遊技領域に到達するように遊技球発射操作部が操作されるまでは、遊技球発射操作部が保持されないので、例えば、ファール球(遊技球発射装置から発射された遊技球が遊技領域に到達しないで戻される球)となる発射状態で遊技球発射操作部を保持するようなことを低減できる。
(16) 前記(15)に記載の遊技機において、
前記保持力減少手段は、前記検出手段での発射操作開始検出から前記通過検出手段での通過検出が所定数連続して検出されるまでの遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる
ことを特徴とする遊技機。
前記(16)に記載の遊技機によれば、保持力減少手段は、検出手段での発射操作開始検出から通過検出手段での通過検出が所定数連続して検出されるまでの遊技開始期間において、保持手段の保持力を減少させるので、発射操作開始から遊技球が実際に遊技領域に連続して到達するようになると、遊技者の所望の発射操作位置あるいはそれに近い操作位置で保持手段の保持力を復帰させて遊技球発射操作部をその発射操作位置で制動できる。
(17) 前記(1)に記載の遊技機において、
遊技者によって前記保持手段による保持の指示が入力される指示入力手段と、
前記検出手段での発射操作開始検出から前記指示入力手段への指示入力があるまでの遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる保持力減少手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(17)に記載の遊技機によれば、指示入力手段は、遊技者によって保持手段による保持の指示が入力される。保持力減少手段は、検出手段での発射操作開始検出から指示入力手段への指示入力があるまでの遊技開始期間において、保持手段の保持力を減少させる。したがって、発射操作開始から、遊技者による指示入力手段への指示入力があるまでの遊技開始期間は、保持手段の保持力を減少させるので、遊技開始時の遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができる。また、遊技者は、遊技球発射操作部を操作して所望の打ち込み位置に遊技球が打ち込まれるようになったときに、指示入力手段に指示入力して保持手段の保持力を復帰させることができるので、ファール球となる発射状態で遊技球発射操作部を保持するようなことを低減できるし、遊技者の所望の発射操作位置で遊技球発射操作部を制動できる。
(18) 前記(17)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射装置から発射されて前記遊技領域の遊技球入力箇所を通過する遊技球の通過を検出する通過検出手段を備え、
前記保持力減少手段は、前記検出手段での発射操作開始検出から前記指示入力手段への指示入力があるまでの遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させ、且つ、前記指示入力のときに前記通過検出手段での通過検出がない場合には、前記保持手段の保持力の減少を維持する
ことを特徴とする遊技機。
前記(18)に記載の遊技機によれば、通過検出手段は、遊技球発射装置から発射されて遊技領域の遊技球入力箇所を通過する遊技球の通過を検出する。保持力減少手段は、検出手段での発射操作開始検出から指示入力手段への指示入力があるまでの遊技開始期間において、保持手段の保持力を減少させ、且つ、指示入力のときに通過検出手段での通過検出がない場合には、保持手段の保持力の減少を維持する。したがって、例えば、遊技球が遊技領域に到達しない状態において遊技者が指示入力手段を操作した場合には、保持手段の保持力の減少を維持させるので、ファール球となる発射状態で遊技球発射操作部を保持することを防止できる。
(19) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射操作部の操作量を検出する操作量検出手段を備え、
前記検出手段での発射操作検出から前記操作量検出手段での検出操作量の変動値が所定の範囲内となるまでの遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる保持力減少手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(19)に記載の発明によれば、操作量検出手段は、遊技球発射操作部の操作量を検出する。保持力減少手段は、検出手段での発射操作検出から操作量検出手段での検出操作量の変動値が所定の範囲内となるまでの遊技開始期間において、保持手段の保持力を減少させる。したがって、遊技球発射操作部の発射操作開始から、操作量検出手段での検出操作量の変動値が所定の範囲内となるまでの遊技開始期間、つまり、遊技者による遊技球発射操作部の操作が安定するまでは、保持手段の保持力を減少させており、制止が解除された状態で遊技球発射操作部を操作でき、遊技開始時の遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができ、遊技球発射操作部の操作が安定すると、保持手段の保持力が復帰され、遊技球発射操作部が制止され、遊技者の所望の操作状態で遊技球発射操作部を自動的に制止できる。
(20) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射操作部の操作量を検出する操作量検出手段を備え、
前記検出手段での発射操作検出から、一定以上の閾値操作量が前記操作量検出手段で検出されるまでの遊技開始期間において、前記保持手段の保持力を減少させる保持力減少手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(20)に記載の発明によれば、操作量検出手段は、遊技球発射操作部の操作量を検出する。保持力減少手段は、検出手段での発射操作検出から、一定以上の閾値操作量(例えば、ファール球とならないための閾値操作量)が操作量検出手段で検出されるまでの遊技開始期間において、保持手段の保持力を減少させる。したがって、遊技球発射操作部の発射操作開始から、この遊技球発射操作部が閾値操作量に達するまでは、保持手段の保持力を減少させており、制止が解除された状態で遊技球発射操作部を操作でき、遊技開始時の遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができる。また、遊技球発射操作部が閾値操作量に達すると、保持手段の保持力が復帰され、遊技球発射操作部が制止されるので、例えばファール球となる操作状態で遊技球発射操作部が制止されることを低減できる。
(21) 遊技球が流下する遊技領域を形成する遊技盤と、初期位置に付勢され遊技者によって前記初期位置から所定方向に回動操作される遊技球発射ハンドルと、前記遊技球発射ハンドルの初期位置からの回動角度に応じた強度で遊技球を前記遊技領域に発射する遊技球発射装置と、を備えた遊技機において、
前記遊技球発射ハンドルに遊技者が触れているか否かを検出する検出手段を備え、
前記遊技球発射ハンドルは、
回動軸部材と、
前記回動軸部材に当接可能な当接部材と、
駆動電力供給された場合には前記当接部材を前記回動軸部材から離れた非当接位置とし、駆動電力非供給の場合には前記当接部材を前記回動軸部材に当接する当接位置とする駆動手段と、
を備え、
前記検出手段での接触検出に基づいて、前記駆動手段への駆動電力供給を停止する駆動電力供給制御手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(21)に記載の発明によれば、遊技者が遊技球発射ハンドルを付勢された初期位置から所定方向に回動操作すると、遊技球発射装置は、遊技球発射ハンドルの初期位置からの回動角度に応じた強度で遊技球を遊技盤の遊技領域に発射する。遊技領域を遊技球が流下する。検出手段は、遊技球発射ハンドルに遊技者が触れているか否かを検出する。遊技球発射ハンドルは、回動軸部材と、この回動軸部材に当接可能な当接部材と、駆動電力供給された場合には当接部材を回動軸部材から離れた非当接位置とし、駆動電力非供給の場合には当接部材を回動軸部材に当接する当接位置とする駆動手段と、を備えている。駆動電力供給制御手段は、検出手段での接触検出に基づいて、駆動手段への駆動電力供給を停止する。したがって、駆動電力供給制御手段は検出手段での接触検出に基づいて駆動手段への駆動電力供給を停止し、駆動電力非供給の場合には当接部材が回動軸部材に当接することで遊技球発射ハンドルが制動されるので、遊技球発射ハンドルが初期位置に戻ろうとする付勢力に反するように遊技者が手持ちする必要がなく、持ち手が疲れることが低減できるし、硬貨等を遊技球発射ハンドルの隙間に挟み込んで制動させる必要がないことから、硬貨等の挟み込みに起因する当該ハンドル等の損傷を低減することができる。しかも、駆動手段は駆動電力非供給の場合において当接部材を回動軸部材に当接する当接位置に位置させるので、遊技球発射ハンドルを制動する状態では駆動手段への駆動電力供給を停止させることができ、例えば長時間の遊技中における遊技球発射ハンドルの制動に関する消費電力を低減することができる。また、遊技球発射ハンドル付近の発熱も低減できる。その結果、遊技球発射ハンドルを操作する手の疲れおよび遊技球発射ハンドルの損傷を低減できるとともに遊技球発射ハンドルの制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射操作部付近の発熱も低減できる遊技機を提供することができる。
(22) 前記(21)に記載の遊技機において、
前記駆動手段は、
進出位置に付勢された可動部を有する電磁ソレノイドであって、駆動電力供給されることによって前記可動部を進出位置から後退位置に引き戻す電磁ソレノイドと、
前記電磁ソレノイドの前記可動部と前記当接部材とを連結する部材であって、前記可動部が後退位置に位置することに連動して前記当接部材を前記回動軸部材から離れた非当接位置とし、前記可動部が進出位置に位置することに連動して前記当接部材を前記回動軸部材に当接する当接位置とする伝達部材と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(22)に記載の発明によれば、駆動手段は、電磁ソレノイドと伝達部材とを備えている。電磁ソレノイドは、進出位置に付勢された可動部を備え、駆動電力供給されることによって可動部を進出位置から後退位置に引き戻すものである。伝達部材は、電磁ソレノイドの可動部と当接部材とを連結する部材であり、可動部が後退位置に位置することに連動して当接部材を回動軸部材から離れた非当接位置とし、可動部が進出位置に位置することに連動して当接部材を回動軸部材に当接する当接位置とする。したがって、駆動電力非供給の場合において当接部材を回動軸部材に当接させる構成を好適に実現できる。
(23) 前記(22)に記載の遊技機において、
前記電磁ソレノイドは、前記可動部の進出方向が前記回動軸部材の軸方向と直交または略直交する方向となるように配設され、
前記伝達部材は、
支点から第1方向に延びた長腕部と前記支点から前記長腕部とは異なる第2方向で且つ前記長腕部よりも短く延びた短腕部とが一体成型された部材である制動力増幅手段であって、
前記長腕部の先端側が前記電磁ソレノイドの前記可動部と連結され、前記短腕部の先端側が前記当接部材と連結され、前記可動部が後退位置に位置することに連動して前記支点を軸として回動して前記短腕部の先端側が前記回動軸部材から離れ、前記可動部が進出位置に位置することに連動して前記支点を軸として逆回りして前記短腕部の先端側が前記回動軸部材に近づくように配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(23)に記載の発明によれば、電磁ソレノイドは、その可動部の進出方向が回動軸部材の軸方向と直交または略直交する方向となるように配設されている。伝達部材は、支点から第1方向に延びた長腕部と支点から長腕部とは異なる第2方向で且つ長腕部よりも短く延びた短腕部とが一体成型された部材である制動力増幅手段であって、長腕部の先端側が電磁ソレノイドの可動部と連結され、短腕部の先端側が当接部材と連結され、可動部が後退位置に位置することに連動して支点を軸として回動して短腕部の先端側が回動軸部材から離れ、可動部が進出位置に位置することに連動して支点を軸として逆回りして短腕部の先端側が回動軸部材に近づくように配設されている。したがって、駆動電力非供給の場合において当接部材を回動軸部材に当接させる構成を好適に実現できる。しかも、長腕部と短腕部とが一体成型された部材である制動力増幅手段は電磁ソレノイドの駆動力を増幅して当接部材に伝達することができる。つまり、長腕部にかかる弱い力を短腕部で強くして当接部材を遊技球発射ハンドルの回動軸部材に当接させることができ、電磁ソレノイドを小型化することができる。
(24) 前記(21)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段での接触検出からの所定期間である開始期間において、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、その開始期間経過後に駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(24)に記載の発明によれば、駆動電力供給制御手段は、検出手段での接触検出からの所定期間である開始期間において、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、その所定期間経過後に駆動電力供給を停止する。したがって、遊技球発射ハンドルの発射操作開始からの所定期間である開始期間は、駆動手段に駆動電力供給がされており、当接部材が回動軸部材から離れた状態となっているので、当接部材による制止が解除された状態で遊技球発射ハンドルを回動操作でき、遊技開始時の遊技球発射ハンドルの回動操作をスムーズに行うことができる。
また、本明細書中に言う「駆動電力供給された場合」とは、遊技球発射操作部を初期位置に復帰させるのに必要な電力のことである。また、本明細書中に言う「駆動電力供給の停止」とは、電力供給が「0」である場合や、駆動電力供給の場合よりも少ない電力供給の場合(例えば、ソレノイドの制御のために微弱な電力供給をする場合など)も含む。
(25) 前記(21)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技球発射ハンドルの回動量を検出する回動量検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段での接触検出から前記回動量検出手段での検出回動量の変動値が所定の範囲内となるまでの開始期間において、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、前記所定の範囲内となると駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(25)に記載の発明によれば、回動量検出手段は、遊技球発射ハンドルの回動量を検出する。駆動電力供給制御手段は、検出手段での接触検出から回動量検出手段での検出回動量の変動値が所定の範囲内となるまでの開始期間において、駆動手段への駆動電力供給を行い、その範囲内となると駆動電力供給を停止する。したがって、遊技球発射ハンドルの発射操作開始から、回動量検出手段での検出回動量の変動値が所定の範囲内となるまでの開始期間、つまり、遊技者による遊技球発射ハンドルの回動操作が安定するまでは、駆動手段に駆動電力供給がされており、当接部材が回動軸部材から離れた状態となっているので、当接部材による制止が解除された状態で遊技球発射ハンドルを回動操作でき、遊技開始時の遊技球発射ハンドルの回動操作をスムーズに行うことができ、遊技球発射ハンドルの回動操作が安定すると、駆動手段への駆動電力供給が停止され、当接部材が回動軸部材に当接して遊技球発射ハンドルが制止され、遊技者の所望の回動状態で遊技球発射ハンドルを自動的に制止できる。
(26) 前記(21)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技球発射ハンドルの回動量を検出する回動量検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段での接触検出から、ファール球とならないための閾値回動量が前記回動量検出手段で検出されるまで、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、その閾値回動量検出後で制止条件が成立すると駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(26)に記載の発明によれば、回動量検出手段は、遊技球発射ハンドルの回動量を検出する。駆動電力供給制御手段は、検出手段での接触検出から、ファール球とならないための閾値回動量が回動量検出手段で検出されるまで、駆動手段への駆動電力供給を行い、その閾値回動量検出後で制止条件が成立すると駆動電力供給を停止する。したがって、遊技球発射ハンドルの発射操作開始から、この遊技球発射ハンドルが閾値回動量に達するまでは、駆動手段に駆動電力供給がされており、当接部材が回動軸部材から離れた状態となっているので、当接部材による制止が解除された状態で遊技球発射ハンドルを回動操作でき、遊技開始時の遊技球発射ハンドルの回動操作をスムーズに行うことができ、遊技球発射ハンドルが閾値回動量に達した後で制止条件(回動開始から所定時間例えば3秒経過したこと、または、回動変動値が所定の範囲内となったことなどが挙げられる)が成立すると、駆動手段への駆動電力供給が停止され、当接部材が回動軸部材に当接して遊技球発射ハンドルが制止され、ファール球の発射を低減することができる。また、ファール球となる回動状態では遊技球発射ハンドルが制止されないので、ファール球となる状態での遊技球発射ハンドルが制止されることを低減できる。
(27) 前記(21)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技球発射ハンドルの回動量を検出する回動量検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段での接触無し検出からの所定期間である終了期間において、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後で、且つ、前記遊技球発射ハンドルが初期位置であることを示す零回動量を前記回動量検出手段で検出された場合に駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(27)に記載の発明によれば、回動量検出手段は、遊技球発射ハンドルの回動量を検出する。駆動電力供給制御手段は、検出手段での接触無し検出からの所定期間である終了期間において、駆動手段への駆動電力供給を行い、その終了期間経過後で、且つ、遊技球発射ハンドルが初期位置であることを示す零回動量を回動量検出手段で検出された場合に駆動電力供給を停止する。したがって、遊技者が遊技球発射ハンドルから手を離したときからの所定期間である終了期間において、駆動手段に駆動電力供給がされており、当接部材が回動軸部材から離れた状態となっているので、遊技球発射ハンドルが付勢力で初期位置に戻される。そして、この終了期間の経過時に遊技球発射ハンドルが初期位置のままであれば、遊技者による遊技が終了されたとして、駆動手段への駆動電力供給を停止し、当接部材が回動軸部材に当接して遊技球発射ハンドルが制止され、遊技球発射ハンドルを初期位置で制止できるし、遊技が行われていない状態において駆動手段に駆動電力供給されることを防止できる。
(28) 前記(21)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技球発射ハンドルの回動量を検出する回動量検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段での接触無し検出からの所定期間である猶予期間において、接触検出がされた場合に前記駆動手段への駆動電力供給の停止をそのまま維持し、接触検出がされなかった場合に、前記駆動手段への駆動電力供給を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(28)に記載の発明によれば、回動量検出手段は、遊技球発射ハンドルの回動量を検出する。駆動電力供給制御手段は、検出手段での接触無し検出からの所定期間である猶予期間において、接触検出がされた場合に駆動手段への駆動電力供給の停止をそのまま維持し、接触検出がされなかった場合に、駆動手段への駆動電力供給を行う。したがって、遊技者が遊技球発射ハンドルを操作しており、当該遊技球発射ハンドルが制止された状態において、遊技者が一時的に手を離したとしても直ちに遊技球発射ハンドルの制止が解除されるのではなく、遊技球発射ハンドルから手を離したときから所定期間である猶予期間において、遊技球発射ハンドルへの再接触があれば、遊技球発射ハンドルの制止が維持されるようになっており、遊技者が手を離す前の所望の発射操作位置のままで遊技球発射を再開することができ、遊技者は手休めとして一時的に遊技球発射ハンドルから手を離すことができ、手をほぐすことができ、遊技者にやさしい遊技機を提供することができる。
(29) 前記(28)に記載の遊技機において、
前記駆動電力供給制御手段は、当該遊技機の遊技状態が前記猶予期間を禁止する猶予禁止遊技状態である場合には、前記猶予期間を無視し、前記検出手段での接触無し検出に基づいて直ちに前記駆動手段への駆動電力供給を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(29)に記載の発明によれば、駆動電力供給制御手段は、当該遊技機の遊技状態が猶予期間を禁止する猶予禁止遊技状態である場合には、猶予期間を無視し、検出手段での接触無し検出に基づいて直ちに駆動手段への駆動電力供給を行う。したがって、猶予禁止遊技状態において遊技者が遊技球発射ハンドルから手を離すと、直ちに遊技球発射ハンドルの制止が解除されるので、遊技球発射ハンドルの付勢力によって当該遊技球発射ハンドルを直ちに初期位置に戻すことができる。
(30) 前記(29)に記載の遊技機において、
前記猶予禁止遊技状態は、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示が停止した変動表示停止状態である
ことを特徴とする遊技機。
前記(30)に記載の発明によれば、猶予禁止遊技状態は、遊技者にとって有利遊技状態の発生の有無を示す識別情報の変動表示が停止した変動表示停止状態である。したがって、猶予禁止遊技状態としての変動表示停止状態において、遊技者が遊技球発射ハンドルから手を離すと、直ちに遊技球発射ハンドルの制止が解除されるので、遊技球発射ハンドルの付勢力によって当該遊技球発射ハンドルを直ちに初期位置に戻すことができ、遊技球が無駄に発射されて消費されることを防止できる。
(31) 前記(21)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段で接触検出がされている状態で、且つ、当該遊技機の遊技状態が前記遊技球発射ハンドルの回動角度の変更が要求される変更要求状態である場合には、前記駆動手段への駆動電力供給を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(31)に記載の発明によれば、駆動電力供給制御手段は、検出手段で接触検出がされている状態で、且つ、当該遊技機の遊技状態が遊技球発射ハンドルの回動角度の変更が要求される変更要求状態である場合には、駆動手段への駆動電力供給を行う。したがって、遊技者が遊技球発射ハンドルに触れている状態で変更要求状態となると、直ちに遊技球発射ハンドルの制止が解除されるので、遊技球発射ハンドルの回動操作の変更(例えば、左打ちから右打ちへの変更など)をスムーズに行うことができる。
(32) 前記(1)から(31)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記当接部材は、前記他端に、前記回動軸部材と当接する弾性体を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(32)に記載の発明によれば、当接部材は、その他端に、回動軸部材と当接する弾性体を備えている。したがって、当接部材の弾性体をハンドル部の回動軸部材に当接させているので、当接部材のハンドル部の回動軸部材への当接によって当該ハンドル部に傷がつくことを低減でき、しかも滑り止め効果を有する。
(33) 前記(32)に記載の遊技機において、
前記弾性体は、前記回動軸部材に当接される当接面に、当該回動軸部材の回動方向に長い円弧状の弾性突起部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(33)に記載の発明によれば、弾性体は、回動軸部材に当接される当接面に、当該回動軸部材の回動方向に長い円弧状の弾性突起部を備えているので、放射方向に長い弾性突起部に比べて、ハンドル部の回動方向への滑り止め効果に優れる。
(34) 前記(32)または(33)に記載の遊技機において、
前記当接部材は、前記他端を前記ハンドル部に近づける方向に付勢するバネ部材を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(34)に記載の発明によれば、当接部材は、その他端をハンドル部に近づける方向に付勢するバネ部材を備えているので、ソレノイドの可動部が第2位置に駆動されることで当接部材の他端である弾性体がハンドル部の回動軸部材に当接する場合には、バネ部材によって当接部材の他端を回動軸部材に確実に当接させることができる。
(35) 遊技者によって操作される遊技球発射操作部と、前記遊技球発射操作部の初期位置からの操作に応じた強度で、遊技球が流下する遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射装置と、を備えた遊技機において、
前記遊技球発射操作部の操作位置が特定操作位置であることで遊技者が遊技利益を受け得る特定操作位置有利遊技状態が発生した場合に、前記遊技球発射操作部の操作位置の変更を遊技者に示唆する示唆手段を備え、
前記遊技球発射操作部は、
前記遊技球発射操作部を遊技者によって操作された位置に保持する保持手段と、
駆動電力供給された場合には前記遊技球発射操作部を前記初期位置に復帰させる駆動手段と、
前記示唆手段による示唆がされた場合に、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、前記駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて前記駆動手段への駆動電力供給を停止する駆動電力供給制御手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(35)に記載の遊技機によれば、示唆手段は、遊技球発射操作部の操作位置が特定操作位置であることで遊技者が遊技利益を受け得る特定操作位置有利遊技状態が発生した場合に、遊技球発射操作部の操作位置の変更を遊技者に示唆する。駆動電力供給制御手段は、示唆手段による示唆がされた場合に駆動手段への駆動電力供給を行うので、遊技者は、特定操作位置有利遊技状態が発生する場合に、示唆手段による示唆に従って遊技球発射操作部の操作位置を変更でき、遊技球発射操作部の特定操作位置への変更遅れを低減でき、当該操作位置変更の際には保持手段による保持が解除された状態であることから、遊技球発射操作部の操作位置の変更をスムーズに行うことができる。また、駆動電力供給制御手段は、駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて駆動手段への駆動電力供給を停止するので、変更後の操作位置で遊技球発射操作部を制動することができ、特定操作位置有利遊技状態において変更後の操作位置を保持でき、特定操作位置有利遊技状態においても、遊技球発射操作部(例えば、遊技球発射ハンドル)を操作する手の疲れおよび遊技球発射操作部の損傷を低減できるとともに遊技球発射操作部の制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射操作部付近の発熱も低減できる遊技機を提供することができる。
(36) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射操作部の操作位置が特定操作位置であることで遊技者が遊技利益を受け得る特定操作位置有利遊技状態の発生を検出する遊技状態検出手段と、
前記遊技状態検出手段での特定操作位置有利遊技状態の発生検出に基づいて、前記遊技球発射操作部の操作位置の変更を遊技者に示唆する示唆手段と、
前記駆動電力供給制御手段は、前記示唆手段による示唆がされた場合に前記駆動手段への駆動電力供給を行い、前記駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて前記駆動手段への駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(36)に記載の遊技機によれば、遊技状態検出手段は、遊技球発射操作部の操作位置が特定操作位置であることで遊技者が遊技利益を受け得る特定操作位置有利遊技状態の発生を検出する。示唆手段は、遊技状態検出手段での特定操作位置有利遊技状態の発生検出に基づいて、遊技球発射操作部の操作位置の変更を遊技者に示唆する。駆動電力供給制御手段は、示唆手段による示唆がされた場合に駆動手段への駆動電力供給を行うので、遊技者は、特定操作位置有利遊技状態が発生する場合に、示唆手段による示唆に従って遊技球発射操作部の操作位置を変更でき、遊技球発射操作部の特定操作位置への変更遅れを低減でき、当該操作位置変更の際には保持手段による保持が解除された状態であることから、遊技球発射操作部の操作位置の変更をスムーズに行うことができる。また、駆動電力供給制御手段は、駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて駆動手段への駆動電力供給を停止するので、変更後の操作位置で遊技球発射操作部を制動することができ、特定操作位置有利遊技状態において変更後の操作位置を保持でき、特定操作位置有利遊技状態においても、遊技球発射操作部(例えば、遊技球発射ハンドル)を操作する手の疲れおよび遊技球発射操作部の損傷を低減できるとともに遊技球発射操作部の制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射操作部付近の発熱も低減できる遊技機を提供することができる。
(37) 前記(36)に記載の遊技機において、
前記特定操作位置有利遊技状態の終了を検出する遊技状態終了検出手段を備え、
前記示唆手段は、前記遊技状態終了検出手段での特定操作位置有利遊技状態の終了検出に基づいて、前記遊技球発射操作部の操作位置の変更を遊技者に示唆し、
前記駆動電力供給制御手段は、前記示唆手段による示唆がされた場合に前記駆動手段への駆動電力供給を行い、前記駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて前記駆動手段への駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(37)に記載の遊技機によれば、遊技状態終了検出手段は、特定操作位置有利遊技状態の終了を検出する。示唆手段は、遊技状態終了検出手段での特定操作位置有利遊技状態の終了検出に基づいて、遊技球発射操作部の操作位置の変更を遊技者に示唆する。駆動電力供給制御手段は、示唆手段による示唆がされた場合に駆動手段への駆動電力供給を行うので、遊技者は、特定操作位置有利遊技状態が終了する場合に、示唆手段による示唆に従って遊技球発射操作部の操作位置を変更でき、遊技球発射操作部の特定操作位置から所望操作位置への変更遅れを低減でき、当該操作位置変更の際には保持手段による保持が解除された状態であることから、遊技球発射操作部の操作位置の変更をスムーズに行うことができる。また、駆動電力供給制御手段は、駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて駆動手段への駆動電力供給を停止するので、変更後の操作位置で遊技球発射操作部を制動することができ、特定操作位置有利遊技状態の終了後の遊技状態において変更後の操作位置を保持でき、特定操作位置有利遊技状態の終了後の遊技状態においても、遊技球発射操作部(例えば、遊技球発射ハンドル)を操作する手の疲れおよび遊技球発射操作部の損傷を低減できるとともに遊技球発射操作部の制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射操作部付近の発熱も低減できる遊技機を提供することができる。
(38) 前記(1)に記載の遊技機において、
遊技者によって制動解除指示が入力される制動解除指示入力手段と、
前記駆動電力供給制御手段は、前記制動解除指示入力手段からの制動解除指示に基づいて、前記駆動手段への駆動電力供給を行い、前記駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて前記駆動手段への駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(38)に記載の遊技機によれば、制動解除指示入力手段は、遊技者によって制動解除指示が入力される。駆動電力供給制御手段は、制動解除指示入力手段からの制動解除指示に基づいて、駆動手段への駆動電力供給を行うので、保持手段による遊技球発射操作部の所定操作位置保持の解除を、遊技者の所望のタイミングで行うことができ、保持手段による保持を解除した状態で遊技球発射操作部を操作できることから、遊技球発射操作部の操作位置の変更をスムーズに行うことができる。また、駆動電力供給制御手段は、駆動電力供給後での制動復帰条件成立に基づいて駆動手段への駆動電力供給を停止するので、変更後の操作位置で遊技球発射操作部を制動することができ、変更後の操作位置を保持できる。
(39) 前記(36)から(38)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技球発射操作部の操作量を検出する操作量検出手段を備え、
前記駆動電力供給制御手段は、前記示唆手段による示唆に基づいて前記駆動手段への駆動電力供給を行った後に、前記操作量検出手段での検出操作量の変動値が所定の範囲内となるか、または、前記操作量検出手段での検出操作量が所定値となった場合に前記制動復帰条件が成立したとし、前記駆動手段への駆動電力供給を停止する
ことを特徴とする遊技機。
前記(39)に記載の遊技機によれば、操作量検出手段は、遊技球発射操作部の操作量を検出する。駆動電力供給制御手段は、示唆手段による示唆に基づいて駆動手段への駆動電力供給を行った後に、操作量検出手段での検出操作量の変動値が所定の範囲内となるか、または、操作量検出手段での検出操作量が所定値となった場合に制動復帰条件が成立したとし、駆動手段への駆動電力供給を停止する。したがって、特定操作位置有利遊技状態において、遊技者は遊技球発射操作部を所望の変更後の操作位置で保持することができる。
なお、前述の「制動復帰条件」としては、その他に、示唆手段による示唆後に所定期間が経過することとし、駆動電力供給制御手段は、当該所定期間の経過を検出(または計測)することで、制動復帰条件が成立と判定してもよい。
(40) 遊技者によって操作される遊技球発射操作部と、前記遊技球発射操作部の初期位置からの操作に応じた強度で、遊技球が流下する遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射装置と、を備えた遊技機において、
前記遊技球発射操作部は、
前記遊技球発射操作部を遊技者によって操作された位置に保持する保持手段と、
前記遊技球発射操作部の操作範囲内で操作抵抗力を部分的に変更する抵抗力変更手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(40)に記載の遊技機によれば、遊技者が遊技球発射操作部を操作すると、遊技球発射装置は、遊技球発射操作部の初期位置からの操作に応じた強度で遊技球を遊技盤の遊技領域に発射する。保持手段は、遊技球発射操作部を遊技者によって操作された位置に保持する。抵抗力変更手段は、遊技球発射操作部の操作範囲内で操作抵抗力を部分的に変更することで、保持手段での保持力に影響を与える。すなわち、変更遊技球発射操作部の操作位置での保持手段による保持の有無が変更される。つまり、遊技者にとって不利な操作位置(例えば、ファール球となる操作位置や、遊技領域には打ち込まれる操作位置ではあるが特定の入賞手段に入球の見込みが無い操作位置など)では保持無しとでき、逆に遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、特定の入賞手段に入球の見込みがある操作位置など)では保持有りとできる。したがって、遊技者にとって不利な操作位置では、保持手段による保持を無しとすることができ、当該不利な位置で遊技球発射操作部が保持されることを低減できる。また、遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、特定の入賞手段に入球の見込みがある操作位置など)では、保持手段による保持を有りとすることができ、手に負担をかけることなく遊技球発射操作部を保持できる。
(41) 前記(40)に記載の遊技機において、
前記抵抗力変更手段は、前記遊技球発射操作部の操作位置に応じて前記保持手段による保持の有無を変更する保持力有無変更機構を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(41)に記載の遊技機によれば、保持力有無変更機構は、遊技球発射操作部の操作位置に応じて保持手段による保持の有無を変更する。つまり、遊技者にとって不利な操作位置(例えば、ファール球となる操作位置や、遊技領域には打ち込まれる操作位置ではあるが特定の入賞手段に入球の見込みが無い操作位置など)では保持無しとでき、逆に遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、特定の入賞手段に入球の見込みがある操作位置など)では保持有りとできる。したがって、遊技者にとって不利な操作位置では、保持手段による保持を無しとすることができ、当該不利な位置で遊技球発射操作部が保持されることを低減できる。また、遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、特定の入賞手段に入球の見込みがある操作位置など)では、保持手段による保持を有りとすることができ、手に負担をかけることなく遊技球発射操作部を保持できる。
(42) 前記(41)に記載の遊技機において、
前記遊技球発射操作部は、遊技者に操作されて所定方向に移動または回動する被操作部を備え、
前記保持手段は、前記被操作部に当接する当接部材を備え、
前記駆動手段は、駆動電力供給された場合には前記当接部材を前記被操作部から離れた非当接位置とし、前記保持手段の保持が解除され、駆動電力非供給の場合には前記当接部材を前記被操作部に当接する当接位置とし、前記保持手段の保持が実行され、
前記保持力有無変更機構は、前記被操作部での前記当接部材と対向する対向軌跡線上に、駆動電力非供給の場合での前記当接部材が当接する当接領域部と当接しない非当接領域部とからなる段差部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(42)に記載の遊技機によれば、遊技球発射操作部は、遊技者に操作されて所定方向に移動または回動する被操作部を備えている。保持手段は、被操作部に当接する当接部材を備えている。駆動手段は、駆動電力供給された場合には当接部材を被操作部から離れた非当接位置とし、保持手段の保持が解除され、駆動電力非供給の場合には当接部材を被操作部に当接する当接位置とし、保持手段の保持が実行される。保持力有無変更機構は、被操作部での当接部材と対向する対向軌跡線上に、駆動電力非供給の場合での当接部材が当接する当接領域部と当接しない非当接領域部とからなる段差部を備えている。したがって、遊技者が遊技球発射操作部を所定方向に操作すると、その被操作部が当該所定方向に移動または回動され、この被操作部の移動または回動の際に、駆動電力非供給の場合での当接部材が被操作部の段差部に当接したり非当接となったりするので、被操作部の段差部の当接領域部に当接部材が当接している状態では、被操作部を当該当接によって保持できるし、被操作部の段差部の非当接領域部に当接部材が当接していない状態では、被操作部が当該非当接によって保持されないようにできる。つまり、遊技者にとって不利な操作位置(例えば、ファール球となる操作位置や、遊技領域には打ち込まれる操作位置ではあるが特定の入賞手段に入球の見込みが無い操作位置など)では保持無しとすることと、逆に遊技者にとって不利ではない操作位置(例えば、特定の入賞手段に入球の見込みがある操作位置など)では保持有りとすることとを、機械的構成で実現でき、操作位置に応じた保持手段による保持についての電気的制御を不要にできる。
(43) 前記(42)に記載の遊技機において、
前記段差部の前記当接領域部は、前記対向軌跡線方向の両端部に第1下り傾斜部を備え、
前記当接部材は、前記被操作部の前記所定方向の両端部に第2下り傾斜部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(43)に記載の遊技機によれば、遊技者が遊技球発射操作部を所定方向に操作すると、その被操作部が当該所定方向に移動または回動され、この被操作部の段差部の当接領域部の第1下り傾斜部に、当接部材の第2下り傾斜部が当接してから、当接領域部の第1下り傾斜部以外の箇所(中央箇所)と当接部材の第2下り傾斜部以外の箇所(中央箇所)とを当接させることができ、被操作部の移動または回動の際に当該被操作部の当接領域部と当接部材とをスムーズに当接させることができる。
(44) 前記(42)または(43)に記載の遊技機において、
前記駆動電力供給制御手段は、前記検出手段で遊技者による発射操作が無しと検出された場合には、前記駆動手段への駆動電力供給するように制御し、前記遊技球発射操作部が初期位置となった後に駆動電力供給を停止し、
前記被操作部の前記段差部は、その対向軌跡線上のうちで、当該被操作部の初期位置から、ファール球とならない操作位置までの操作範囲において、前記非当接領域部が形成されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(44)に記載の遊技機によれば、駆動電力供給制御手段は、検出手段で遊技者による発射操作が無し(例えば、被操作部に遊技者の手が触れていない)と検出された場合には、駆動手段への駆動電力供給するように制御するので、当接部材が被操作部から離れた非当接位置となり、被操作部の段差部に当接部材が接触することなく当該被操作部を初期位置に復帰できる。また、駆動電力供給制御手段は、遊技球発射操作部が初期位置となった後に駆動電力供給を停止するので、遊技球発射操作部が初期位置にある場合において、遊技球発射操作部の制動に関する消費電力を低減でき、遊技球発射操作部付近の発熱も低減できる。また、被操作部の段差部は、その対向軌跡線上のうちで、当該被操作部の初期位置から、ファール球とならない操作位置までの操作範囲において、非当接領域部が形成されているので、当該操作範囲では当接部材が被操作部に非当接となっており、遊技者は、遊技開始の際に遊技球発射操作部の操作をスムーズに行うことができ、遊技開始時に駆動手段に駆動電力供給をする必要がない。
(45) 前記(1)から(44)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(45)に記載の遊技機によれば、遊技球発射操作部を操作する手の疲れおよび遊技球発射操作部の損傷を低減できるとともに遊技球発射操作部の制動に関する消費電力を低減したパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
なお、本明細書に開示する種々の発明に関して、全ての構成要素について種々の組み合わせが可能であり、他の構成要件がなくても単独で発明として成立する点に留意されたい。