JP5528838B2 - 燃料配管用コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や自動二輪車の燃料配管で用いられる管継手としてのコネクタに係り、特に、燃料の脈動を抑制するパルセーションダンパー機構を備えるコネクタに関する。
自動車の燃料供給配系では、インジェクターの弁が開閉するたびに、燃料の脈動現象が顕著に現れる。この燃料の脈動によって発生する圧力変動はエンジンの回転数に応じた所定の燃料噴射に影響を及ぼすという問題がある。また、振動が、燃料配管を介して車体に騒音として伝わるという問題もある。このため、パルセーションダンパーをフューエルインジェクションレールに搭載し、このパルセーションダンパーで脈動を抑制することが従来から行われている。
この種のパルセーションダンパーとしては、本体ケース内にダイヤフラムと、ダイヤフラムを付勢するスプリングを収容したダイヤフラム式のものが一般的である(例えば、特許文献1)。その他、ピストンをコイルスプリングで付勢し、このピストンがコイルスプリングの弾性力に抗して移動することで脈動を減衰させるようにしたものもある(特許文献2)。
他方、脈動を吸収するベローズを燃料配管の継手内部に収納するようにしたコネクタも提案されている(特許文献3、4)。
このコネクタでは、脈動を吸収する手段として、樹脂またはゴムを素材に成形したベローズを利用している。ベローズには密閉された空気室が形成されており、脈動による圧力変動をベローズの伸縮により吸収するようになっている。
特開2001−207932号公報 特開2003−003926号公報 特開2004−183812号公報 特開2005−344547号公報
しかしながら、従来のダイヤフラム式パルセーションダンパーは、高価な部品である上に、耐久性を確保することも困難であり、更にフューエルインジェクションレールへの搭載にあたっては、エンジン回りに十分な搭載スペースを確保しなければならず、取り付け上の制約となる場合があった。
この点、特許文献2のダンパーでは、ピストンを収容するケースが樹脂製の燃料デリバリパイプと一体的に形成されているので、組み立ておよび取り付けの作業性は改善されるものの、デリバリパイプの構造が限定されてしまった。
また、特許文献3、4に記載されたコネクタのように、ベローズを脈動吸収体として利用するものでは、ベローズをポリアミド樹脂などの安価な樹脂で成形できるという利点はあるものの、伸縮を繰り返すベローズの耐久性に問題があった。
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する課題に鑑み、燃料配管を接続するコネクタにエア室と燃料室を仕切るピストンを組み込むことによって、フューエルインジェクションレールにパルセーションダンパーを搭載する必要を無くし、しかも圧力変動に対する抑制効果の高い安価なパルセーションダンパー機能をもったコネクタを提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、燃料噴射装置に燃料を供給する燃料配管で配管接続に用いられるコネクタであって、燃料チューブが接続される雄継手部と相手方の燃料配管が接続される雌継手部を有するハウジングと、前記ハウジングと一体的に形成されたシリンダ部と、前記シリンダ部に摺動可能に収容されたピストンと、を備え、前記ピストンの外周部に周方向に溝を形成し、前記ピストンに圧力変動に応じて摺動抵抗を与えるシール部材を前記溝に嵌装し、前記ピストンによって前記燃料通路と連通する燃料室と空気の入ったエア室とを液密に仕切るように構成するとともに、前記シリンダ部が前記雄継手部の軸線方向の対向面側に配置され、かつ前記雄継手部の軸線と前記雌継手部の軸線とが、当該雌継手部において燃料流れ方向上流側端部で交差するようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明は、燃料噴射装置に燃料を供給する燃料配管で配管接続に用いられるコネクタであって、燃料チューブが接続される雄継手部と相手方の燃料配管が接続される雌継手部を有し内部に燃料通路が形成されたハウジングと、前記ハウジングと一体的に形成されたシリンダ部と、前記シリンダ部内を移動可能な中空のピストンと、前記シリンダ部の内周面に固定され、前記シリンダ部の内周面と接する第1のシール部材と、前記ピストンの内周面と摺接する第2のシール部材を有するピストンガイド部材と、を備え、前記ピストンガイド部材の内部に前記燃料通路と連通する燃料室を形成し、前記ピストンガイド部材に外嵌する前記ピストンにより前記燃料室と空気の密閉されたエア室とを液密に仕切るようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、フューエルインジェクションレールにパルセーションダンパーを搭載する必要を無くし、しかも圧力変動に対する抑制効果の高い安価なパルセーションダンパー機能をコネクタに付加することができる。
本発明による燃料配管用コネクタを示す側面図である。 同燃料配管用コネクタのII−II縦断面図である。 本発明による燃料配管用コネクタの第1の実施形態の要部を示す断面図である。 同燃料配管用コネクタを自動車のエンジンの燃料配管で使用した例を示す説明図。 同燃料配管用コネクタを二輪車のエンジンの燃料配管で使用した例を示す説明図。 本発明による燃料配管用コネクタの第2の実施形態の要部を示す断面図である。 本発明による燃料配管用コネクタの第3の実施形態の要部を示す断面図である。 本発明による燃料配管用コネクタの第4の実施形態の要部を示す断面図である。 本発明による燃料配管用コネクタの第4の実施形態の他の変形例を示す断面図である。 本発明による燃料配管用コネクタの第5の実施形態の要部を示す断面図である。
以下、本発明による燃料配管用コネクタの実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
第1実施形態
図1並びに図2は、本発明の第1実施形態による燃料配管用コネクタを示す。この図1において、参照番号10は、燃料配管用コネクタを示す。参照番号12は、樹脂製の燃料チューブを示す。この燃料チューブ12は、図示しないポンプによって燃料を供給する燃料配管を構成している。参照番号14は、フューエルインジェクションレールに接続される樹脂又は金属製の燃料配管を示す。この実施形態では、燃料配管用コネクタ10は、燃料配管14を挿入してからリテーナ16を押し込んでロックするだけで接続できるクイックコネクタ形のコネクタとして構成されている。
この燃料配管用コネクタ10は、継手本体を構成するハウジング18と、脈動抑制機能を有するシリンダ部20と、から構成されている。
この実施形態では、ハウジング18は、雄継手部21と、雌継手部22を含む。雄継手部21は、燃料チューブ12を圧入することによって接続できる公知の雄継手部である。燃料チューブ12は内径が例えば1.5mm〜3.5mmのチューブが用いられ、この実施形態では内径が2.5mmの細い樹脂チューブである。
図2に示すように、雌継手部22は、リテーナ16を横から押し込むことによって、このリテーナ16で燃料配管14の端末に形成したスプール部19を拘束する公知のクイックコネクタ形の雌継手である。なお、本発明を適用可能なクイックコネクタには、種々のものがあるが、例えば、雌継手部にリテーナを装着したままで、燃料配管14を挿入することで接続される形式のクイックコネクタにも適用可能である。
次に、図3は、燃料配管用コネクタ10の断面を示す。
ハウジング18の内部において、雄継手部21には、燃料の流れる燃料通路23が形成され、雌継手部22には燃料通路24が形成されている。燃料通路23と燃料通路24のそれぞれの軸心は直交している。
雌継手部22では、小円筒部25と段差部25aを介して連なる内径、外径ともに拡がった大円筒部26とを含む。このうち小円筒部25にはシリンダ部20が設けられている。大円筒部26には相手方の燃料配管14の端末部が挿入されるので、段差部25aを利用してシール部材27が配置されている。
シリンダ部20は、円筒状のシリンダ30と、シリンダ蓋31と、ピストン32とを含む。シリンダ30は、ハウジング18の小円筒部25と一体に樹脂を材料に成形されている。この実施形態では、シリンダ30は雄継手部21の軸心と同軸に配置され、シリンダ30の全体は段差部25の端面よりも小円筒部25側に位置するようになっている。シリンダ蓋31は、別部品として成形されており、溶着によりシリンダ30に固着されることで、シリンダ部20を密閉している。なお、ねじで締結するようにしてもよい。
ピストン32は、シリンダ部20の軸方向に移動可能なようにシリンダ30に収容されている。このピストン32の外周部には、溝33が周方向に形成され、シール部材としてO−リング34が溝33に嵌装されている。
シリンダ部20の内部では、O−リング34を装着したピストン32により、エア室36と燃料室38が液密に仕切られている。エア室36には、この実施形態では、ピストン32が図3に示す中立位置にあるときで大気圧の空気が封入されている。本実施形態のように、内径が1.5mm〜3.5mmの細い燃料チューブ12が接続されるコネクタでは、エア室36の容積は、0.1〜5ミリリットル程度あれば燃料の脈動に起因する圧力を低減させる上で十分である。
燃料室38は、ハウジング18の小円筒部25に形成された開口39を介して小円筒部25内部の燃料通路24に連通している。この開口39は、燃料室38の断面積よりも絞られた小口径の開口になっている。
ピストン32の外周部に装着されたO−リング34は、図3に示されるように、シリンダ30の内周面に押し付けられて潰れた状態にある。ピストン32が移動するときには、O−リング34は、シリンダ30の内周面を摺動しながら、燃料室38からエア室36への燃料の侵入を阻止する。また、燃料圧力の増加に伴いピストン32が押される速度が速くなるため、O−リング34の摺動抵抗が高くなる。したがって、O−リング34は、燃料の圧力変動に応じた摺動抵抗をピストン32に与えることになる。
本実施形態による燃料配管用コネクタは、以上のように構成されるものであり、次に、その作用並びに効果について説明する。
図4は、本実施形態による燃料配管用コネクタを自動車のエンジンに燃料を供給する燃料配管に用いた例を示す図である。
図4において、参照番号60は、エンジンのシリンダ、61はピストン、62は吸気管、63は排気管、64は吸気弁、65は排気弁、66はエアフローメーター、67はエアクリーナーを示している。
フューエルインジェクションレール70にはインジェクター72が取り付けられており、図4に示すように、このインジェクター72は吸気管62に接続されている。本実施形態の燃料配管用コネクタ10は、図示しない燃料タンクからエンジンまで延びる燃料チューブ12をフューエルインジェクションレール70に接続する。この場合、燃料チューブ12は、雄継手部21に圧入され、フューエルインジェクションレール70に取り付けられている燃料配管14は、雌継手部22に挿入されリテーナー16によってロックされている。
図1、図3並びに図4において、フューエルインジェクションレール70のインジェクター72から燃料が噴射されるときには燃料の圧力は下がり、噴射が終わりインジェクター72の弁が閉じると、燃料の圧力は上昇する。燃料ポンプからは、常に加圧された燃料が送られてくるため、インジェクター72で反射した圧力変動の波と、燃料ポンプからの圧力の波とがぶつかり合い、この繰り返しが脈動発生の原因となる。
本実施形態の燃料配管用コネクタによれば、フューエルインジェクションレール70にこのコネクタを介して燃料チューブ12、燃料配管14を接続するだけで、次のようにして、ピストン36を内蔵したシリンダ部20によって脈動の圧力変動を吸収することができる。
まず、噴射が終わってインジェクター72の弁が閉じて燃料圧力が上昇すると、燃料室38の圧力が増大しピストン32をエア室36に押し込む方向に移動させる。このときエア室36の空気は圧縮されて圧力が高まり、ピストン32は、エア室36の空気の圧力に抗してエア室36側に移動し、燃料圧力の上昇を吸収することができる。
逆に、噴射タイミングでインジェクター72の弁が開くと、燃料の圧力は急激に低下する。このとき、燃料室38の圧力は低下するので、それまで圧縮されていたエア室36内の空気の圧力によって、ピストン32は燃料室38に押し戻されるので、燃料圧力の低下を吸収することができる。
圧力変動をピストン32が受けるときには、O−リング34とシリンダ30の内周面の間に摺動抵抗が発生する。脈動初期の圧力変動は小さいので、この圧力変動はO−リング34とシリンダ30の内周面の間の摺動抵抗によって吸収され、それでは吸収できない圧力変動が発生した場合には、上述したようにエア室36の空気により吸収することができる。
このようして、脈動の起因する燃料圧力の変動に追従してピストン32が移動を繰り返しながら、O−リング34の摺動抵抗とエア室36の空気により脈動を広い範囲に亘って効果的に低減することができる。
さらに、従来のように、燃料圧力の変動を、ダイヤフラムやベローズ、ばねなどの弾性をもった吸収体で吸収される機構と全く異なり、エア室36に密閉された空気をピストン32で圧縮、膨張させることにより吸収するというこれまでなかった新規な構成のダンパー機構を採用しているため、ダイヤフラムやべローズを用いるダンパー機構に較べて、安価に製造することができる。
なお、燃料の圧力変動に対して広い範囲で対応できるようにするためには、エア室36の空気の圧力を燃料の圧力変動の範囲に対応させて大気圧よりも大きな圧力の空気(好ましくは0.1〜10kgf/cm2の範囲の圧力を有する空気)を封入するようにしてもよい。例えば、燃料の圧力変動が3〜5kg/cm2の場合、空気圧は最大で5kg/cm2である。
次に、シリンダ部20と一体型のコネクタとしたことによる構造上の利点について説明する。
本実施形態の燃料配管用コネクタによれば、燃料配管に広く利用されているクイックコネクタである雄継手部21と雌継手部22が一体のハウジング18にピストン32を収容するシリンダ部20を設けることによって、クイックコネクタ自体に圧力変動を抑制する機能を付加することができる。このため、従来のように、フューエルインジェクションレールに高価なパルセーションダンパーを搭載する必要は無くなる。したがって、従来のように、パルセーションダンパーを搭載するためのスペース確保が不要になり、また、配管レイアウトの制限を受けることなく、脈動に起因する圧力変動に対する低減機能を簡便に付加することができる。
また、ハウジング18にシリンダ30を一体成形し、ピストン32を収納してシリンダ蓋31を溶着またはねじで固定するだけであるため、クイックコネクタ全般に汎用的に適用することが可能であり、部品点数も少なくピストン32そのものも安価であるため、大幅なコスト低減が可能になる。
そして、シリンダ部20を設けるにあたっては、本実施形態のように、雌継手部22の小円筒部25の側部にシリンダ30を一体形成し、雄継手部21と同軸に配置した構造になっているので、雄継手部21の半径方向へのシリンダ部20の突出を抑え、まとまりのあるコンパクトな構造にすることができる。しかも、小円筒部25との一体構造とすることにより、シリンダ部20それ自体は、燃料配管用コネクタとして必要とされる圧入接続部としての雄継手部21とクイックコネクタとしての雌継手部22の機能に何ら影響を与えることがなく、クイックコネクタとして簡易なワンタッチでの接続操作性と、圧力変動の抑制作用とが両立することになる。仮に、シリンダ部20の圧力変動の抑制機能が損なわれた場合でも、コネクタごと取り外しが可能であり、メンテナンス性に優れている。
なお、図3において、雄継手部21の内径をD1、燃料通路24と燃料室38を連通させる開口39の内径をD2、シリンダ30の内径をD3、雌継手部22の大円筒部26の内径をD4、小円筒部25の内径をD5とすると、
D1<D2<D5<D4<D3
の関係があることが好ましい。
燃料通路24と燃料室38を連通させる開口39の内径D2を雄継手部21の内径D1よりも大きくすることにより、例えば、内径が2.5mmというように細い燃料チューブ12が接続されるような細径の雄継手部21から送り込まれてくる燃料を円滑に燃料室38に導き、圧力変動をピストン32に伝えることができる。
また、開口39の内径D2を小円筒部25の内径D5よりも小さく絞った口径とすることにより、開口39は脈動による急激な圧力変動を緩和するオリフィスとして働き、ピストン32の急激な移動を防ぐことができ、これにより、O−リング34を摩耗から保護することができる。
シリンダ30の内径D3は、雌継手部22の大円筒部26のD4よりも大きくすることでシリンダ30の容積を確保しながら相対的にシリンダ30を短くし、突出を抑えたコンパクトな構造にすることができる。また、シリンダ蓋31を内径D1の雄継手部21と同軸にすることにより、シリンダ30とシリンダ蓋31の径方向の突出を抑える構造にすることができる。
以上は、自動車の燃料配管に燃料配管用コネクタを適用した例であるが、図5は、自動二輪車の燃料配管に本発明の燃料配管用コネクタを適用した例を示す。
図5は、自動二輪車における燃料配管のレイアウトの例を示す平面図である。図5において、参照番号76は、エンジンを示し、77は吸気管、78は排気管、80はインジェクター、82は燃料タンク、83は燃料ポンプを示す。燃料ポンプ83から延びる燃料チューブ12は、図5に示すように引き回され、燃料配管用コネクタ10は、フューエルインジェクションレール84を介してインジェクター80と燃料チューブ12を接続するようになっている。このように、燃料配管用コネクタ10は、自動二輪車の燃料配管にも利用することができ、燃料の脈動を効果的に低減することができる。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態による燃料配管用コネクタについて、図6を参照して説明する。なお、図3の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照番号を付して詳細な説明は省略する。
この第2実施形態は、シリンダ部20のエア室36に、ピストン32を燃料室38側に付勢する付勢部材として、コイルスプリング40を収容した実施の形態である。このコイルスプリング40の主な働きは、ピストン32を燃料室38側に付勢することによって、ピストン32が移動するときの燃料圧を調整しつつピストン32の移動量を規制することにある。
以上の第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、エア室36に密閉された空気をピストン32で圧縮、膨張させることにより燃料の圧力変動を吸収させている。その上で、コイルスプリング40の弾性力によりピストン32のシリンダ30の軸方向への移動量を抑えることにより、O−リング34の摩耗を低減させることができるので、長期にエア室36に燃料が侵入することを防止し、ダンパー機構の耐久性を大幅に向上させることができる。
第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態による燃料配管用コネクタについて、図7を参照して説明する。なお、図3の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照番号を付して詳細な説明は省略する。
この第3実施形態では、シリンダ30の端部に固着されるシリンダ蓋31には貫通穴42が形成されており、エア室36は大気に開放されている。このエア室36には、燃料の圧力変動を吸収し脈動を減衰させるための付勢部材としてコイルスプリング43が収容されている。
以上の第3実施形態によれば、第1実施形態および第2実施形態と異なって、エア室36は大気と開放しているので、エア室36自体には燃料の圧力変動を吸収する機能はないが、コイルスプリング43がピストン32の動きを受けて伸縮することで圧力変動を吸収することができる。エア室36に燃料が侵入しても、ダンパー機構としての機能は変わらないので、耐久性のあるダンパー機構になる利点がある。
第4実施形態
図8は、本発明の第4実施形態による燃料配管用コネクタを示す。なお、図3の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照番号を付して詳細な説明は省略する。
この第5実施形態では、シリンダ部20の配置位置が第1実施形態と異なっており、図8に示すように、シリンダ部20は、雌継手部22と同軸になるように雄継手部21と一体に構成されている。このような構成によれば、雄継手部21の軸方向へのシリンダ部20の突出を抑えることを考慮したコンパクトな構造にすることができる。
次に、図9は、燃料配管用コネクタの他の変形例を示す。
第1乃至第3実施形態では、雄継手部21内の燃料通路23に対して雌継手部22内の燃料通路24が直角になっており、雄継手部21と雌継手部22との関係がL形の実施形態であるのに対して、この変形例は、雄継手部21と雌継手部22とが同軸にあるようにしたストレート形状の実施の形態であり、本発明の構造は全て、ストレート形状のコネクタでも適用可能である。
また、図9において、L1を継手軸方向の幅、L2をシリンダ30の幅とすると、L1>L2の関係がある。これにより、シリンダ30が継手軸方向の幅L1内に配置されることになるので、継手軸方向の突出を抑えることができる。
以上、図8、図9に示したように、燃料配管用コネクタのハウジング18の構成は、雄継手部21および雌継手部21とシリンダ部20の位置関係において適宜変えられるので、様々なバリエーションをもってどのような車種のエンジンであろうとも、柔軟に対応することができる。
第5実施形態
図10は、本発明の第5実施形態による燃料配管用コネクタを示す。なお、図3の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照番号を付して詳細な説明は省略する。
この第4実施形態は、シリンダ部20に収容されるピストンの構造が第1乃至第3実施形態と異なっている実施の形態である。
図10において、参照番号44は、一方の端部が開放されている筒状の中空ピストンを示す。この中空ピストン44はシリンダ30に移動自在に嵌合している。この中空ピストン44の内径部には、ピストンガイド部材45が嵌合している。このピストンガイド部材45は、シリンダ30の内周面に固定されており、シリンダ30内周面に嵌合する大径部46aと、中空ピストン44が外嵌する小径部46bとから一体に構成されている。
この第4実施形態では、燃料室47は、ピストンガイド部材45の内部に形成されており、開口39を介して燃料通路24と連通している。空気が密封されたエア室48は、シリンダ蓋31と中空ピストン44の端面の間に形成されており、このエア室48と燃料室47とは、次のようなシール部材を設けることにより、中空ピストン44によって液密に仕切られている。なお、エア室48に封入される空気の圧力は、大気圧、あるいは最大でも10kg/cm2の圧力の空気である。
ピストンガイド部材45の大径部46aにはその外周部に溝49が周方向に形成され、この溝49に第1のシール部材としてのO−リング50が嵌装されている。小径部46bの外周部には、溝51を介して第2シール部材としてのO−リング52が嵌装されている。O−リング50は、シリンダ30の内周面と当接し、O−リング52は中空ピストン44の内周面に押し付けられて潰れた状態で摺接するようになっている。O−リング52の嵌っている溝51の小径部側にはテーパ面53が形成されている。そして中空ピストン44の端縁部54はテーパ面53に倣ってテーパ状に形成されている。これによって、O−リング50を設けるスペースを確保した上で、O−リング50の直近から中空ピストン44のストロークを設定することが出来、シリンダ部20内部の狭い空間を有効に活用することができる。
以上の第4実施形態によれば、第1実施形態と同様に、燃料配管に広く利用されているクイックコネクタのハウジング18と一体に中空ピストン44を収容するシリンダ部20を設けることによって、クイックコネクタ自体に脈動を抑制する機能を付加しているので、従来のように、フューエルインジェクションレールに高価なパルセーションダンパーを搭載する必要は無くなる上、クイックコネクタに汎用的に適用することが可能である。
そして、従来のように、燃料圧力の変動を、ダイヤフラムやベローズ、ばねなどの弾性をもった吸収体で吸収される機構と全く異なり、エア室48に密閉された空気を中空ピストン44で圧縮、膨張させることにより吸収するというこれまでなかったダンパー機構を採用しているため、ダイヤフラムやべローズを用いるダンパー機構に較べて、安価に製造できるという長所がある。
しかも、中空ピストン44をピストンガイド部材45に外嵌させて、中空ピストン44の内周面にO−リング52を摺接させる構造とすることにより、O−リング52は第1実施形態のO−リング34と較べると一まわり小さくなって、接触面積は小さくなり摺動抵抗が減少するため、燃料の広い範囲の圧力変動に対して移動し易くなり、より広範囲の脈動に対して対応することができる。そして、ピストンガイド部材45には、O−リング50、52の2つのシール部材が装着され、エア室47に燃料が侵入しないように厳重にシールされているため、非常に耐久性の優れたダンパー機構になる。
なお、燃料配管用コネクタのハウジング18の構成は、第1乃至第4実施形態同様に、雄継手部21および雌継手部21とシリンダ部20の位置関係において様々なバリエーションが可能である。
以上、本発明に係る燃料配管用コネクタについて、クイックコネクタに適用した実施形態を挙げて説明したが、本発明は、クイックコネクタ以外の管継手にも適用することができることはもちろんである。
10…燃料配管用コネクタ、12…燃料チューブ、14…燃料配管、16…リテーナ、18…ハウジング、20…シリンダ部、21…雄継手部、22…雌継手部、30…シリンダ、31…シリンダ蓋、32…ピストン、36…エア室、38…燃料室、44…中空ピストン、45…ピストンガイド部材

Claims (13)

  1. 燃料噴射装置に燃料を供給する燃料配管で配管接続に用いられるコネクタであって、
    燃料チューブが接続される雄継手部と相手方の燃料配管が接続される雌継手部を有するハウジングと、
    前記ハウジングと一体的に形成されたシリンダ部と、
    前記シリンダ部に摺動可能に収容されたピストンと、を備え、
    前記ピストンの外周部に周方向に溝を形成し、前記ピストンに圧力変動に応じて摺動抵抗を与えるシール部材を前記溝に嵌装し、前記ピストンによって前記燃料通路と連通する燃料室と空気の入ったエア室とを液密に仕切るように構成するとともに、前記シリンダ部が前記雄継手部の軸線方向の対向面側に配置され、かつ前記雄継手部と前記雌継手部の軸線とが、当該雌継手部において燃料流れ方向上流側端部で交差するようにしたことを特徴とする燃料配管用コネクタ。
  2. 前記シール部材は、その圧縮率による摺動抵抗の設定により、吸収可能な圧力変動の幅を調整可能なO−リングからなることを特徴とする請求項1に記載の燃料配管用コネクタ。
  3. 燃料噴射装置に燃料を供給する燃料配管で配管接続に用いられるコネクタであって、
    燃料チューブが接続される雄継手部と相手方の燃料配管が接続される雌継手部を有するハウジングと、
    前記ハウジングと一体的に形成されたシリンダ部と、
    前記シリンダ部内を移動可能な中空のピストンと、
    前記シリンダ部の内周面に固定され、前記シリンダ部の内周面と接する第1のシール部材および前記ピストンの内周面と摺接する第2のシール部材を有するピストンガイド部材と、を備え、
    前記ピストンガイド部材の内部に前記燃料通路と連通する燃料室を形成し、前記ピストンガイド部材に外嵌する前記ピストンにより前記燃料室と空気の密閉されたエア室とを液密に仕切るようにしたことを特徴とする燃料配管用コネクタ。
  4. 前記ピストンガイド部材は、前記シリンダ部の内周面に嵌合する大径部と、前記中空のピストンが外嵌する小径部とからなり、前記大径部の外周部に前記第1のシール部材を設け、前記小径部の外周部に前記第2シール部材を設けたことを特徴とする請求項に記載の燃料配管用コネクタ。
  5. 前記第1のシール部材は、前記ピストンガイド部材の大径部の外周面に周方向に形成された溝に嵌合し、前記溝の小径部側にはテーパ面が形成され、前記ピストンの端縁部が前記テーパ面に倣ったテーパ状に形成されたことを特徴とする請求項に記載の燃料配管用コネクタ。
  6. 前記ハウジングの雌継手部は、燃料通路を形成する小円筒部と、段差部を介して前記小円筒部と連続し、相手方の燃料配管を受け入れる大円筒部とからなり、前記シリンダ部は、前記小円筒部と一体な円筒状のシリンダと、前記シリンダの端部に固着され前記エア室を密閉するシリンダ蓋と、からなることを特徴とする請求項1またはに記載の燃料配管用コネクタ。
  7. 前記雄継手部の内径をD1、前記燃料通路と燃料室を連通させる開口の内径をD2、シリンダの内径をD3、雌継手部の大円筒部の内径をD4、小円筒部の内径をD5としたときに、これらの内径の間には、
    D1<D2<D5<D4<D3
    の関係があることを特徴とする請求項1乃至に記載の燃料配管用コネクタ。
  8. 前記シリンダ部のエア室内には、前記ピストンを前記燃料室側に付勢し、前記ピストンの移動量を規制する付勢部材を収容したことを特徴とする請求項1またはに記載の燃料配管用コネクタ。
  9. 前記エア室には、圧力が0.1〜10kgf/cm2の範囲にある空気を封入したことを特徴とする請求項1乃至に記載の燃料配管用コネクタ。
  10. 前記シリンダ部は、前記シリンダの端部に固着され前記エア室を大気に開放する貫通穴を有するシリンダ蓋を有し、前記ピストンの動きを受けて燃料の圧力変動を吸収する付勢部材を前記エア室に収容したことを特徴とする請求項1乃至に記載の燃料配管用コネクタ。
  11. 前記第2のシール部材は、その圧縮率による摺動抵抗の設定により、吸収可能な圧力変動の幅を調整可能なO−リングからなることを特徴とする請求項に記載の燃料配管用コネクタ。
  12. 前記コネクタは、樹脂またはゴム製の燃料チューブが圧入される雄継手部と、相手方の燃料配管の外周に形成されたスプール部を前記ハウジングに挿入されるリテーナーで拘束して前記燃料配管と前記ハウジングとを結合する雌継手部とを有する、クイックコネクタであることを特徴とする請求項1乃至1のいずれかの項に記載の燃料配管用コネクタ。
  13. 前記クイックコネクタは、エンジンの近くまでの延びる前記燃料チューブと、燃料噴射装置に燃料を送る前記燃料配管とを接続することを特徴とする請求項1に記載の燃料配管用コネクタ。
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