以下に、本願の開示する位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本願の開示する位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムが限定されるものではない。
まず、図1を用いて、実施例1に係る位置推定装置について説明する。図1は、実施例1に係る位置推定装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、実施例1に係る位置推定装置1は、位置推定部2と、問合部3と、方向推定部4とを有する。
位置推定部2は、位置推定装置1を利用する利用者が所在する位置を推定する。言い換えれば、位置推定部2は、位置推定装置1の所在位置を推定する。問合部3は、所在位置が既知である既存物が利用者の向いている方向に対していずれの方向に位置するかを問い合わせる。なお、「既存物」とは、少なくも位置推定部2によって推定された位置からの所在位置が既知であり、例えば、建築物等を示す。
方向推定部4は、位置推定部2によって推定された位置から既存物の所在位置への方向と、問合部3による問い合わせにより得られた利用者の向いている方向に対する既存物の所在方向とに基づいて、利用者の向いている方向を推定する。例えば、方向推定部4は、問合部3による問い合わせによって、利用者の向いている方向と、利用者から既存物への方向とのなす角度を取得できる。既存物の所在位置は既知であるので、方向推定部4は、利用者の向いている方向と利用者から既存物への方向とのなす角度に基づいて、利用者の向いている方向を推定することができる。
このように、実施例1に係る位置推定装置1は、利用者の所在位置を推定し、利用者の向いている方向に対して既存物がいずれの方向に位置するかを問い合わせる。そして、位置推定装置1は、かかる問い合わせの結果に基づいて、利用者の向いている方向を推定する。これにより、実施例1に係る位置推定装置1は、利用者の向いている方向を提供することができる。
また、実施例1に係る位置推定装置1は、利用者に対する問い合わせの結果に基づいて利用者の向いている方向を推定するので、利用者の近傍に強磁性体が存在する場合であっても、利用者の向いている方向を高精度に推定することができる。また、位置推定装置1は、同様の理由により、方位情報マーク等が存在しない場合であっても、利用者の向いている方向を高精度に推定することができる。すなわち、位置推定装置1は、強磁性体が存在する場合や、方位情報マーク等が存在しない場合であっても、利用者の向いている方向を高精度に推定し、かかる方向を提供することができるので、利用者を混乱させることを防止できる。
実施例2では、上記実施例1において説明した位置推定装置1を地図表示システムに適用する場合を例に挙げて説明する。実施例2に係る地図表示システムでは、実施例1に係る位置推定装置1における処理を地図情報管理装置及び携帯端末装置によって実現する。具体的には、実施例2では、地図情報管理装置が地図情報を保持し、携帯端末装置が、利用者の所在位置を示す位置情報と、かかる利用者の向いている方向とを地図情報とともにディスプレイ上に表示する場合を例に挙げて説明する。
[システム構成]
まず、図2を用いて、実施例2に係る地図表示システムについて説明する。図2は、実施例2に係る地図表示システムの構成例を示す図である。図2に示すように、実施例2に係る地図表示システムSY1は、地図情報管理装置10と、携帯端末装置100とを有する。地図情報管理装置10と携帯端末装置100とは、ネットワークN1を介して相互に通信を行う。なお、図2に示した例では、地図表示システムSY1に1台の携帯端末装置100が存在する場合を示したが、地図表示システムSY1には、複数台の携帯端末装置が存在してもよい。
地図情報管理装置10は、各種地図情報を保持する。そして、地図情報管理装置10は、携帯端末装置100から、位置情報を含む地図取得要求を受け付けた場合に、かかる位置情報が示す位置近傍の地図情報を取得し、取得した地図情報から特徴的な既存物を抽出する。そして、地図情報管理装置10は、地図情報とともに特徴的な既存物の名称や、既存物の所在位置に関する情報を携帯端末装置100に送信する。
なお、上記の「特徴的な既存物」とは、例えば、建築物、店舗、駅、バス停、駅の出口、山の名前等を示す。地図情報管理装置10は、特徴的な既存物として、利用者から視認可能であり、かつ、著名な建築物等を抽出することが望ましい。これは、特徴的な既存物が視認可能であり、かつ、著名な建築物等であれば、利用者が特徴的な既存物を発見しやすいからである。ただし、地図情報管理装置10は、特徴的な既存物として、著名な既存物を抽出せずに、ランダムに既存物を抽出してもよい。以下では、地図情報管理装置10によって抽出される特徴的な既存物を「特徴既存物」と表記する場合がある。
携帯端末装置100は、例えば、携帯電話機等であり、利用者によって地図情報を表示する旨の操作が行われた場合に、GPS等を用いて自装置が所在する位置を推定する。言い換えれば、携帯端末装置100は、利用者の所在位置を推定する。そして、携帯端末装置100は、自装置の位置情報を含む地図取得要求を地図情報管理装置10に送信する。これにより、携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から、地図情報及び特徴既存物に関する各種情報を受信する。そして、携帯端末装置100は、地図情報をディスプレイ等の表示部に表示制御する。
ここで、実施例2における携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から受信した特徴既存物に関する各種情報を用いて、利用者が向いている方向を推定する。具体的には、携帯端末装置100は、利用者の向いている方向に対して特徴既存物がいずれの方向に位置するかを利用者に問い合わせる。そして、携帯端末装置100は、かかる問い合わせに対する回答結果に基づいて、利用者の向いている方向と、利用者から特徴既存物への方向とのなす角度を取得する。そして、携帯端末装置100は、双方の方向のなす角度に基づいて、利用者の向いている方向を推定する。以下に、図2に示した地図情報管理装置10及び携帯端末装置100について詳細に説明する。
[実施例2における地図情報管理装置の構成]
次に、図3を用いて、実施例2における地図情報管理装置10について説明する。図3は、実施例2における地図情報管理装置10の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、地図情報管理装置10は、地図情報記憶部11と、IF(Interface)部12と、通信処理部13と、特徴物抽出部14とを有する。
地図情報記憶部11は、地図情報を記憶する。例えば、地図情報記憶部11は、建築物、店舗、道路、路線、駅名、バス停、川、山等が図形によって表された地図情報を記憶する。また、例えば、地図情報記憶部11は、上空から撮影された航空画像を地図情報として記憶する。IF部12は、外部との間で信号の送受を行う。例えば、IF部12は、図2に示したネットワークN1を介して、携帯端末装置100との間で信号の送受を行う。
通信処理部13は、各種信号に対して処理を施し、信号の送受信を制御する。例えば、通信処理部13は、携帯端末装置100から位置情報を含む地図取得要求を受け付けた場合に、かかる位置情報が示す位置近傍の地図情報を地図情報記憶部11から取得する。そして、通信処理部13は、取得した地図情報を特徴物抽出部14に出力する。なお、地図取得要求に含まれる位置情報は、携帯端末装置100によって推定された利用者の所在位置を示す。したがって、通信処理部13は、利用者の所在位置近傍の地図情報を取得することになる。
特徴物抽出部14は、通信処理部13によって取得された地図情報から特徴既存物を抽出する。さらに、特徴物抽出部14は、携帯端末装置100によって推定された利用者の所在位置から特徴既存物への方向と、所定の基準方位とのなす角度を算出する。ここで、「所定の基準方位」とは、例えば、利用者の所在位置から東西南北のいずれか一方の方角を示す。以下では、利用者の所在位置から特徴既存物への方向と、所定の基準方位とのなす角度を「既存物角度」と表記する場合がある。
そして、特徴物抽出部14は、特徴既存物の名称及び既存物角度等を通信処理部13に出力する。通信処理部13は、特徴物抽出部14から受け付けた特徴既存物の名称及び既存物角度等と、地図情報記憶部11から取得した地図情報とを携帯端末装置100に送信する。
ここで、図4及び図5を用いて、特徴物抽出部14による特徴物抽出処理について説明する。図4は、実施例2における通信処理部13によって取得された地図情報の一例を示す図である。図4に示した地図情報M11では、利用者U1を中心とした地図が、利用者U1の近傍に位置する建築物や道路等が矩形や直線等の図形によって表されている。なお、図4に示した例では、地図情報M11に利用者U1を示す人型のマークが表示されているが、通信処理部13によって地図情報記憶部11から取得される地図情報には、かかる人型マークが含まれなくてもよい。
通信処理部13によって図4に例示した地図情報M11が取得された場合に、特徴物抽出部14は、地図情報M11から特徴既存物を抽出する。ここでは、特徴物抽出部14は、特徴既存物として、「Aビル」、「B会館」及び「Cビル」を抽出するものとする。かかる場合に、特徴物抽出部14は、特徴既存物「Aビル」、「B会館」及び「Cビル」と、所定の基準方位とのなす角度である既存物角度を算出する。なお、実施例2における特徴物抽出部14は、利用者の位置から北の方角を所定の基準方位とするものとする。すなわち、特徴物抽出部14は、図4に示した例において、利用者U1から北の方角と、特徴既存物「Aビル」等とのなす角度を既存物角度として算出する。
特徴物抽出部14は、既存物角度を算出する場合に、例えば、南北方向をx軸とし、東西方向をy軸とする。また、特徴物抽出部14は、かかるxy平面において、携帯端末装置100によって推定された利用者U1の所在位置を座標(x0,y0)とし、特徴既存物の所在位置を座標(xn,yn)とする。そして、特徴物抽出部14は、以下の式(1)を算出することにより、特徴既存物の既存物角度「Φn」を算出する。
Φn=arctan((yn−y0)/(xn−x0))+α ・・・ (1)
なお、上記式(1)のαは、特徴既存物の所在位置に応じて変動する値であり、「0」、「90」、「180」、「270」のいずれかの値になる。具体的には、αは、特徴既存物がxy平面の第一象限に位置する場合には「0」となる。また、αは、特徴既存物がxy平面の第二象限に位置する場合には「90」となり、特徴既存物がxy平面の第三象限に位置する場合には「180」となり、特徴既存物がxy平面の第四象限に位置する場合には「270」となる。
図5に示した例を用いて、特徴物抽出部14による既存物角度算出処理について説明する。図5は、実施例2における特徴物抽出部14による既存物角度算出処理の一例を示す図である。ここでは、特徴物抽出部14が図4に例示した特徴既存物「Aビル」、「B会館」及び「Cビル」の既存物角度を算出する場合を例に挙げて説明する。図5に示した例では、特徴既存物「Aビル」の所在位置が座標(x1,y1)であり、特徴既存物「B会館」の所在位置が座標(x2,y2)であり、特徴既存物「Cビル」の所在位置が座標(x3,y3)であるものとする。
かかる場合に、特徴物抽出部14は、以下の式(2)を算出することにより、特徴既存物「Aビル」の既存物角度「Φ1」を算出する。なお、特徴既存物「Aビル」はxy平面の第一象限に位置するので、上記式(1)のαは「0」となる。
Φ1=arctan((y1−y0)/(x1−x0)) ・・・ (2)
また、特徴物抽出部14は、以下の式(3)を算出することにより、特徴既存物「B会館」の既存物角度「Φ2」を算出する。なお、特徴既存物「B会館」はxy平面の第二象限に位置するので、上記式(1)のαは「90」となる。
Φ2=arctan((y2−y0)/(x2−x0))+90 ・・・ (3)
また、特徴物抽出部14は、以下の式(4)を算出することにより、特徴既存物「Cビル」の既存物角度「Φ3」を算出する。なお、特徴既存物「Cビル」はxy平面の第四象限に位置するので、上記式(1)のαは「270」となる。
Φ3=arctan((y3−y0)/(x3−x0))+270 ・・・ (4)
このようにして、特徴物抽出部14は、特徴既存物の既存物角度を算出する。そして、地図情報管理装置10は、地図情報とともに、特徴物抽出部14によって抽出された特徴既存物の名称及び既存物角度を携帯端末装置100に送信する。図4及び図5に示した例では、地図情報管理装置10は、図4に例示した地図情報M11と、特徴既存物の名称「Aビル」、「B会館」、「Cビル」と、各特徴既存物の既存物角度「Φ1」、「Φ2」、「Φ3」とを送信する。
[実施例2における携帯端末装置の構成]
次に、図6を用いて、実施例2における携帯端末装置100について説明する。図6は、実施例2における携帯端末装置100の構成例を示すブロック図である。図6に示すように、携帯端末装置100は、入力部110と、表示部120と、IF部130と、通信処理部140と、位置推定部150と、クエリ生成部160と、方向推定部170とを有する。
入力部110は、各種情報や操作指示を入力するための入力デバイスであり、例えば、数字および文字等を入力するテンキーや、メニュー選択および表示スクロール等に用いられるカーソルキー等である。表示部120は、各種情報を出力する出力デバイスであり、例えば、液晶ディスプレイやスピーカである。入力部110及び表示部120は、例えば、タッチパネルのように双方の機能を兼ね備えた1つのデバイスで実現されてもよい。
IF部130は、外部との間で信号の送受を行う。例えば、IF部130は、図2に示したネットワークN1を介して、地図情報管理装置10との間で信号の送受を行う。通信処理部140は、各種信号に対して処理を施し、信号の送受信を制御する。例えば、通信処理部140は、地図情報管理装置10から、地図情報や特徴既存物の名称及び既存物角度等を受信した場合に、かかる各種情報をクエリ生成部160に出力する。
位置推定部150は、入力部110を介して地図情報を表示する旨の操作が行われた場合等に、携帯端末装置100が所在する位置を推定する。例えば、位置推定部150は、GPS受信機等を有しており、GPS衛星から送信される信号に基づいて、携帯端末装置100の所在位置を推定する。また、例えば、位置推定部150は、基地局との間で送受される信号の電波強度に基づいて携帯端末装置100の所在位置を推定する。
そして、位置推定部150は、通信処理部140及びIF部130を介して、携帯端末装置100の位置情報を含む地図取得要求を地図情報管理装置10に送信する。これにより、携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から、位置推定部150によって推定された位置近傍の地図情報と、かかる地図情報に含まれる特徴既存物に関する各種情報を取得する。なお、位置推定部150は、例えば、図1に示した位置推定部2に対応する。
クエリ生成部160は、地図情報管理装置10から地図情報や特徴既存物の名称及び既存物角度等を受信した場合に、かかる地図情報を表示部120に表示する。例えば、クエリ生成部160は、図4に例示した地図情報M11を受信した場合には、地図情報M11を表示部120に表示する。なお、この時点では、利用者の向いている方向が不明であるので、クエリ生成部160は、例えば、地図情報M11の北側が表示部120の上方になるように、地図情報M11を表示部120に表示する。
続いて、クエリ生成部160は、特徴既存物がいずれの方向に位置するかを利用者に問い合わせる。具体的には、クエリ生成部160は、地図情報管理装置10から受信した特徴既存物が複数存在する場合には、任意の特徴既存物を選択し、選択した特徴既存物が利用者の向いている方向に対していずれの方向に位置するかを問い合わせる画面を表示部120に表示制御する。以下では、特徴既存物の所在方向を問い合わせる画面を「問合せ画面」と表記する場合がある。
図7に、実施例2におけるクエリ生成部160によって表示制御される問合せ画面の一例を示す。図7に示した例では、クエリ生成部160は、特徴既存物「Aビル」が1時〜12時のいずれの方向に位置するかを問い合わせる問合せ画面G11を表示部120に表示している。例えば、問合せ画面G11において、利用者が「1時の方向」を選択した場合には、利用者が向いている方向から東側約30度の方向に特徴既存物「Aビル」が位置することになる。また、例えば、問合せ画面G11において、利用者が「8時の方向」を選択された場合には、利用者が向いている方向から東側約240度の方向に特徴既存物「Aビル」が位置することになる。このようにして、クエリ生成部160は、利用者が向いている方向と、利用者から特徴既存物への方向とのなす角度を取得する。以下では、利用者が向いている方向と、利用者から特徴既存物への方向とのなす角度を「相対角度」と表記する場合がある。
なお、クエリ生成部160は、問合せ画面において、特徴既存物の所在方向が不明であることを示す操作が行われた場合には、所在不明である特徴既存物と異なる特徴既存物の所在方向を問い合わせる問合せ画面を表示する。例えば、図7に例示した問合せ画面G11において、特徴既存物「Aビル」の所在方向が不明であることを示す操作が行われたものとする。かかる場合に、クエリ生成部160は、例えば、特徴既存物「B会館」がいずれの方向に位置するかを問い合わせる問合せ画面を表示部120に表示する。このように、クエリ生成部160は、利用者が特徴既存物を発見できない場合であっても、問い合わせ内容を変更することで、利用者が向いている方向と、利用者から特徴既存物への方向とのなす角度を取得する確率を高めることができる。
なお、上記では、クエリ生成部160が地図情報を表示した後に、特徴既存物が位置する方向を問い合わせる処理を行う例を示した。しかし、クエリ生成部160は、地図情報を表示部120に表示せずに、特徴既存物が位置する方向を問い合わせる処理を行ってもよい。上述したクエリ生成部160は、例えば、図1に示した問合部3に対応する。
方向推定部170は、クエリ生成部160によって取得された相対角度と、地図情報管理装置10から送信された特徴既存物の既存物角度とを用いて、利用者の向いている方向を推定する。そして、方向推定部170は、利用者の向いている方向が表示部120の上方になるように、地図情報を表示部120に表示する。
図8を用いて、方向推定部170による方向推定処理について説明する。図8は、実施例2における方向推定部170による方向推定処理の一例を示す図である。図8に示した例では、利用者U1が方向D1を向いているものとする。また、クエリ生成部160によって、利用者U1が向いている方向D1と、利用者U1から特徴既存物「Aビル」への方向との相対角度「Φ11」が取得されたものとする。また、携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から、特徴既存物「Aビル」の既存物角度「Φ1」を受信したものとする。
かかる場合に、方向推定部170は、特徴既存物の既存物角度「Φ1」から相対角度「Φ11」を減算することにより、基準方位と利用者U1の向いている方向とのなす角度「θ」=「Φ1−Φ11」を求める。例えば、特徴既存物の既存物角度「Φ1」が「45」度であり、相対角度「Φ11」が「30」度である場合、基準方位「北」と利用者U1の向いている方向とのなす角度「θ」=「15」度となる。すなわち、この例の場合には、利用者U1は、基準方位「北」から東側約「15」度の方向を向いていることになる。
また、図8に示した例のように、クエリ生成部160によって、利用者U1が向いている方向D1と、利用者U1から特徴既存物「Cビル」への方向との相対角度「Φ13」が取得されたものとする。また、携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から、特徴既存物「Cビル」の既存物角度「Φ3」を受信したものとする。このとき、特徴既存物の既存物角度「Φ3」から相対角度「Φ13」を減算しても、基準方位と利用者U1が向いている方向とのなす角度「θ」を求めることはできない。
このような場合に、方向推定部170は、特徴既存物の既存物角度や、相対角度に所定の角度を加減した後に、角度「θ」を求める。例えば、方向推定部170は、特徴既存物の既存物角度が「180」度より大きく、かつ、相対角度が「180」度よりも小さい場合には、「360」度から、クエリ生成部160によって取得された相対角度を減算し、減算結果を相対角度として用いる。すなわち、図8に示した例では、特徴既存物の既存物角度「Φ3」から相対角度「360−Φ13」を減算することにより、基準方位と利用者U1が向いている方向とのなす角度「θ」=「Φ3−(360−Φ13)」を求める。例えば、特徴既存物の既存物角度「Φ3」が「300」度であり、相対角度「Φ13」が「75」度である場合、基準方位「北」と利用者U1が向いている方向とのなす角度「θ」=「300−(360−75)」=「15」度となる。
なお、ここで説明を省略したが、方向推定部170は、利用者U1と特徴既存物「B会館」の相対角度、及び、特徴既存物「B会館」の既存物角度とを用いて、基準方位「北」と利用者U1が向いている方向とのなす角度「θ」を算出することができる。このように、方向推定部170は、特徴既存物「Aビル」、「B会館」、「Cビル」のいずれを用いても、利用者の向いている方向を推定することができる。
そして、方向推定部170は、地図情報M11を西側(左側)に「15」度回転させて表示部120に表示する。図9に、実施例2における方向推定部170によって表示制御される地図情報の一例を示す。図9に示すように、方向推定部170によって表示される地図情報M11は、利用者U1が向いている方向が表示部120の上方になる。これにより、方向推定部170は、利用者U1の向いている方向と地図情報の表示向きとを一致させることができる。なお、以下では、所定の基準方位と利用者U1が向いている方向とのなす角度を「回転角度」と表記する場合がある。上述した方向推定部170は、例えば、図1に示した方向推定部4に対応する。
[実施例2における地図情報管理装置による処理手順]
次に、図10を用いて、実施例2における地図情報管理装置10による処理の手順について説明する。図10は、実施例2における地図情報管理装置10による処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、通信処理部13は、携帯端末装置100から地図取得要求を受信した場合に(ステップS101肯定)、地図取得要求に含まれる位置情報が示す位置近傍の地図情報を地図情報記憶部11から取得する(ステップS102)。
続いて、特徴物抽出部14は、通信処理部13によって取得された地図情報から特徴既存物を抽出する(ステップS103)。続いて、特徴物抽出部14は、特徴既存物の既存物角度を算出する(ステップS104)。なお、特徴物抽出部14は、ステップS103において複数の特徴既存物を抽出した場合には、各特徴既存物の既存物角度を算出する。
そして、通信処理部13は、ステップS102において取得した地図情報と、ステップS103及びS104において抽出された特徴既存物の名称及び既存物角度等を携帯端末装置100に送信する(ステップS105)。
[実施例2における携帯端末装置による処理手順]
次に、図11を用いて、実施例2における携帯端末装置100による処理の手順について説明する。図11は、実施例2における携帯端末装置100による処理手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、位置推定部150は、地図情報を表示する旨の操作が行われた場合に(ステップS201肯定)、携帯端末装置100の所在位置を推定する(ステップS202)。そして、位置推定部150は、ステップS202において推定した位置情報を含む地図取得要求を地図情報管理装置10に送信する(ステップS203)。
そして、携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から地図情報等を受信しない間(ステップS204否定)、待機する。一方、地図情報管理装置10から地図情報等を受信した場合には(ステップS204肯定)、クエリ生成部160は、固定の向きに地図情報を表示部120に表示する(ステップS205)。例えば、クエリ生成部160は、地図情報の北側が表示部120の上方になるように、地図情報を表示部120に表示する。
続いて、クエリ生成部160は、利用者の向いている方向に対して特徴既存物がいずれの方向に位置するかを問い合わせる問合せ画面を表示部120に表示する(ステップS206)。例えば、クエリ生成部160は、図7に例示したような問合せ画面G11を表示部120に表示する。
ここで、クエリ生成部160は、利用者によって、特徴既存物の所在方向が不明であることを示す操作が行われた場合に(ステップS207肯定)、前述した特徴既存物と異なる特徴既存物の所在方向を問い合わせる問合せ画面を表示する(ステップS206)。
続いて、問合せ画面において利用者から回答を受け付けた場合には(ステップS208肯定)、方向推定部170は、かかる回答から算出される相対角度と、特徴既存物の既存物角度とを用いて、回転角度を算出する(ステップS209)。そして、方向推定部170は、表示部120に表示されている地図情報を回転角度だけ回転させて表示する(ステップS210)。一方、問合せ画面において利用者から回答を受け付けない場合には(ステップS208否定)、携帯端末装置100は、ステップS205において表示部120に表示した地図情報を回転させずに処理を終了する。
[実施例2の効果]
上述してきたように、実施例2における地図情報管理装置10は、携帯端末装置100から地図取得要求を受け付けた場合に、地図情報を取得するとともに、かかる地図情報から特徴既存物を抽出する。そして、実施例2における携帯端末装置100は、利用者の所在位置を推定し、利用者の向いている方向に対して特徴既存物がいずれの方向に位置するかを問い合わせる。これにより、実施例2における携帯端末装置100は、かかる問い合わせの結果に基づいて、利用者の向いている方向を推定することができる。
また、実施例2における携帯端末装置100は、利用者の向いている方向が表示部120の上方になるように、地図情報を表示部120に表示する。これにより、実施例2における携帯端末装置100は、利用者の向いている方向と地図情報の表示向きとを一致させることができる。その結果、携帯端末装置100の利用者は、例えば、自身の進行方向と表示向きとが一致する地図情報を閲覧することができる。
実施例3では、利用者の向く方向を予め指定した上で、特徴既存物が位置する方向を問い合わせる問合せ画面を表示する携帯端末装置の例について説明する。なお、実施例3における携帯端末装置の構成は、実施例2における携帯端末装置100の構成と同様である。したがって、以下では、実施例3における携帯端末装置の構成については説明を省略する。
[問合せ画面の例]
まず、図12及び図13を用いて、実施例3におけるクエリ生成部160によって表示制御される問合せ画面の例について説明する。図12及び図13は、実施例3におけるクエリ生成部160によって表示制御される問合せ画面の一例を示す図である。なお、以下の説明において、携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から図4に例示した地図情報M11を取得したものとする。
実施例3におけるクエリ生成部160は、位置推定部150によって推定された位置近傍の道路等に対して利用者の向く方向を指定した上で、特徴既存物がいずれの方向に位置するかを問い合わせる。例えば、図12に示した例のように、クエリ生成部160は、利用者に対して、「AAA通り」に沿って立つように指定した上で、特徴既存物「Aビル」が位置する方向を問い合わせる問合せ画面G21を表示部120に表示する。言い換えれば、クエリ生成部160は、利用者に対して、「AAA通り」上の移動方向を向くように指定した上で、特徴既存物「Aビル」の所在方向を問い合わせる。
図12に示した例では、クエリ生成部160は、問合せ画面G21に表示された矢印ボタンを選択させることで、特徴既存物「Aビル」が位置する方向を取得する。ただし、問合せ画面G21において方向を指定するインタフェースは、図12の例に限られず、図7に例示した問合せ画面G11のように、1時〜12時のいずれかの方向をプルダウンにより選択する形式であってもよい。
また、例えば、クエリ生成部160は、図13に示した例のように、利用者の向く方向を指定した上で、前方に位置する建物を選択させる問合せ画面を表示してもよい。例えば、クエリ生成部160は、図13に示した例のように、「AAA通り」に沿って立つように指定した上で、前方に位置する建物が「Aビル」、「B会館」又は「Cビル」いずれであるかを選択させる問合せ画面G22を表示してもよい。
なお、上記では、利用者の向いている方向と道路とが平行になるように、利用者を道路に沿って立たせる例を示した。しかし、クエリ生成部160は、道路以外の直線状の既存物に対して所定の方向を向くように指定してもよい。具体的には、クエリ生成部160は、地図情報に含まれる直線状の図形が示す既存の直線物に対して所定の方向を向くように指定してもよい。例えば、クエリ生成部160は、「XXX川」や「XXX橋」等の直線状の既存物に対して東側45度の方向を向くように指定してもよい。
また、クエリ生成部160は、上記の問合せ画面G21や問合せ画面G22において、特徴既存物を発見できないことを示す操作が行われた場合には、問合せ画面に表示する質問内容を変更する。例えば、図12に例示した問合せ画面G21に表示されている「?」ボタンや、図13に例示した問合せ画面G22に表示されている「不明」ボタンを押下された場合に、クエリ生成部160は、「AAA通り」以外の道路等に沿って立つように指定してもよい。
このようにして、クエリ生成部160は、利用者の向く方向を予め指定した上で、特徴既存物が位置する方向を問い合わせることにより、利用者が向いている方向と、利用者から特徴既存物への方向とのなす相対角度を取得する。
実施例3における方向推定部170は、実施例3におけるクエリ生成部160によって取得された相対角度と、地図情報管理装置10から送信された特徴既存物の既存物角度とを用いて、利用者の向いている方向を推定する。そして、方向推定部170は、所定の基準方位と利用者の向いている方向とのなす回転角度を算出し、利用者の向いている方向が表示部120の上方になるように、地図情報を表示部120に表示する。
ここで、図14を用いて、方向推定部170による方向推定処理について説明する。図14は、実施例3における方向推定部170による方向推定処理の一例を示す図である。図12及び図13を用いて説明したように、クエリ生成部160は、利用者の向く方向を予め指定する。図12及び図13に示した例の場合には、利用者U1は、「AAA通り」に沿った方向を向くように指定されるので、図14に示した方向「D11」又は「D12」のいずれかの方向を向いていることになる。言い換えれば、クエリ生成部160によって利用者U1の向く方向が指定されていることにより、方向推定部170は、利用者U1の向いている方向が「D11」又は「D12」のいずれかであると絞り込むことができる。
そこで、実施例3における方向推定部170は、クエリ生成部160によって取得された相対角度が、利用者U1の向いている方向に対して西側(左側)である場合には、利用者U1が方向「D11」を向いていると推定する。また、方向推定部170は、クエリ生成部160によって取得された相対角度が、利用者U1の向いている方向に対して東側(右側)である場合には、利用者U1が方向「D12」を向いていると推定する。
なお、図12及び図13に示した例では、クエリ生成部160は、利用者U1に対して、利用者U1に対して「AAA通り」と平行方向を向くように指定したが、「AAA通り」と平行又は垂直な方向を向くように指定してもよい。かかる場合には、方向推定部170は、利用者U1の向いている方向が「D11」〜「D14」のいずれかであると絞り込むことができる。
続いて、図14に示した例を用いて、方向推定部170による回転角度算出処理について説明する。ここでは、利用者U1の向いている方向が「D11」〜「D14」のいずれかであると絞り込まれており、利用者U1が方向「D11」を向いているものとする。また、基準方位と、方向「D11」、「D12」、「D13」、「D14」とのなす角度がそれぞれ「Ψ11」、「Ψ12」、「Ψ13」、「Ψ14」であるものとする。かかる角度「Ψ11」〜「Ψ14」は、「AAA通り」の所在位置が既知であるので、既知の値である。
図14に示すように、クエリ生成部160は、利用者U1への問い合わせによって、利用者U1が向いている方向「D11」と、利用者U1から特徴既存物「Aビル」への方向とのなす相対角度「Φ11」を取得することができる。また、携帯端末装置100は、地図情報管理装置10から、特徴既存物「Aビル」の既存物角度「Φ1」を受信している。このとき、図14に示した例のように、基準方位と利用者U1の向いている方向「D11」とのなす角度「Ψ11」は、特徴既存物「Aビル」の既存物角度「Φ1」から、相対角度「Φ11」を減算した値と近似する。
すなわち、方向推定部170は、以下の式(5)により得られる値Ωが最小となる角度「ΨN」に対応する方向が利用者U1の向いている方向であると推定することができる。なお、「ΨN」は、「Ψ11」、「Ψ12」、「Ψ13」、「Ψ14」のいずれかに該当する。
Ω=(Φ1−Φ11−ΨN) ・・・ (5)
そして、方向推定部170は、上記式(5)により得られる値Ωが最小となる角度「ΨN」を回転角度として用いる。図14に示した例では、上記式(5)により得られる値Ωが最小となる角度「ΨN」が「Ψ11」であるので、方向推定部170は、回転角度「Ψ11」を求める。
[実施例3の効果]
上述してきたように、実施例3における携帯端末装置100は、利用者の向く方向を予め指定した上で、特徴既存物が位置する方向を問い合わせる。これにより、携帯端末装置100は、利用者の向いている方向を絞り込むことができる。その結果、携帯端末装置100は、利用者の向いている方向を高精度に推定することができる。例えば、携帯端末装置100は、利用者の回答から算出される相対角度に誤差がある場合であっても、利用者の向いている方向を高精度に推定することができる。
なお、実施例3における携帯端末装置100は、利用者が現に向いている方向を考慮せずに、利用者に対して道路等と水平方向を向くように指定する。ここで、利用者は一般に道路に沿って移動する。したがって、実施例3における携帯端末装置100は、道路等と水平方向を向くように指定した場合であっても、利用者を意図しない方向に向かせる可能性は低い。
実施例4では、利用者の向いている方向に見える風景と類似する風景画像を選択させ、選択された風景画像に基づいて利用者の向いている方向を推定する携帯端末装置の例について説明する。
[実施例4における携帯端末装置の構成]
まず、図15を用いて、実施例4における携帯端末装置200について説明する。図15は、実施例4における携帯端末装置200の構成例を示すブロック図である。なお、以下では、既に示した構成部位と同様の機能を有する部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
図15に示すように、実施例4における携帯端末装置200は、撮像部210と、風景画像記憶部220と、クエリ生成部260と、方向推定部270とを有する。撮像部210は、例えば、カメラ等であり、利用者によって撮影処理を行う旨の操作が行われた場合に、撮像処理を行う。具体的には、撮像部210は、レンズ等を通して被写体を表示部120に表示する。そして、撮像部210は、利用者によって撮像処理を行う旨の操作が行われた場合に、被写体が発する光を撮像することにより、風景の画像データを生成する。
風景画像記憶部220は、地図上の特定の点毎に、かかる特定の点から任意の方向毎に撮像された複数の風景画像を記憶する。また、風景画像記憶部220は、各風景画像について、特定の点から風景を撮像した方向と、所定の基準方位とのなす角度を記憶する。なお、風景画像記憶部220は、風景を撮像した画像データではなく、図形等によって模式的に表された二次元又は三次元の風景の画像データを記憶してもよい。
クエリ生成部260は、利用者の向いている方向に見える風景と類似する風景画像を選択するように利用者に問い合わせる。具体的には、クエリ生成部260は、風景画像記憶部220から、位置推定部150によって推定された位置近傍における複数の風景画像を取得する。そして、クエリ生成部260は、利用者に対して、風景画像記憶部220から取得した風景画像の中から、利用者が向いている方向における風景と類似する風景画像を選択するように問い合わせる問合せ画面を表示部120に表示する。
図16を用いて、実施例4におけるクエリ生成部260によって表示制御される問合せ画面の例について説明する。図16は、実施例4におけるクエリ生成部260によって表示制御される問合せ画面の一例を示す図である。図16に示した例では、クエリ生成部260は、表示枠F31に、風景画像記憶部220から取得した風景画像を表示する。そして、クエリ生成部260は、表示枠F31内のスクロールボタンSc31、Sc32を押下された場合に、表示枠F31に表示する風景画像を変更する。このとき、クエリ生成部260は、スクロールボタンSc31、Sc32が示す矢印の方向に風景が移動するように表示枠F31に表示する風景画像を変更する。
また、クエリ生成部260は、表示枠F32に、撮像部210のレンズ等を通して風景を表示する。そして、クエリ生成部260は、利用者に対して、表示枠F31に表示されている風景画像と、表示枠F32に表示されている風景像とが一致した場合に、ボタンB31を押下するように指示する。
すなわち、実施例4における携帯端末装置200の利用者は、自身が向いている方向にカメラである撮像部210を向ける。これにより、利用者は、問合せ画面G31の表示枠F32に、自身が向いている方向における風景を表示させる。そして、利用者は、スクロールボタンSc31又はSc32を押下することにより、表示枠F31に表示される風景画像を変更させる。また、利用者は、自身の向きを変化させることにより、表示枠F32に表示させる風景を変化させてもよい。そして、利用者は、表示枠F31に表示されている風景画像と表示枠F32に表示されている風景像とが一致した場合に、ボタンB31を押下する。
方向推定部270は、利用者によって選択された風景画像に対応する方向が利用者の向いている方向であると推定する。具体的には、方向推定部270は、風景画像記憶部220から、利用者によって選択された風景画像に対応する方向を取得する。上述したように、風景画像記憶部220は、風景画像を撮像した方向と所定の基準方位とのなす角度を記憶する。したがって、方向推定部270は、利用者によって選択された風景画像に基づいて、風景画像記憶部220から、利用者が向いている方向と基準方位とのなす相対角度を取得することができる。
[実施例4の効果]
上述してきたように、実施例4における携帯端末装置200は、利用者に対して、利用者の向いている方向に見える風景と類似する風景画像を選択させる。これにより、実施例4に係る携帯端末装置200は、利用者の向いている方向を推定することができる。その結果、携帯端末装置200は、強磁性体が存在する場合や、方位情報マーク等が存在しない場合であっても、利用者の向いている方向を提供することができるので、利用者を混乱させることを防止できる。
実施例5では、利用者が所在する位置周辺における風景画像の特徴量と、利用者が向いている方向における風景画像の特徴量との類似度に基づいて、利用者の向いている方向を推定する携帯端末装置の例について説明する。
[実施例5における地図情報管理装置の構成]
まず、図17を用いて、実施例5における地図情報管理装置20について説明する。図17は、実施例5における地図情報管理装置の構成例を示すブロック図である。図17に示すように、実施例5における地図情報管理装置20は、地図情報記憶部21と、特徴量算出部24を有する。
地図情報記憶部21は、地図上の特定の点に対応付けて、かかる特定の点から任意の方向毎に撮像された複数の風景画像を記憶する。また、地図情報記憶部21は、各風景画像について、特定の点から風景を撮像した方向と、所定の基準方位とのなす角度を記憶する。なお、地図情報記憶部21は、風景画像ではなく、図形等によって模式的に表された二次元又は三次元の風景の画像データを記憶してもよい。
特徴量算出部24は、通信処理部13によって取得された地図情報のうち、利用者の所在位置近傍における複数の風景画像の特徴量を算出する。具体的には、特徴量算出部24は、携帯端末装置によって推定された利用者の所在位置から撮像された複数の風景画像を地図情報記憶部21から取得する。そして、特徴量算出部24は、地図情報記憶部21から取得した複数の風景画像の特徴量を算出する。そして、特徴量算出部24は、通信処理部13とIF部12とを介して、複数の風景画像の特徴量を携帯端末装置に送信する。
すなわち、実施例5における地図情報管理装置20は、携帯端末装置に対して、利用者の所在位置近傍の地図情報と、特徴量算出部24によって算出された複数の風景画像の特徴量を送信する。
[実施例5における携帯端末装置の構成]
次に、図18を用いて、実施例5における携帯端末装置について説明する。図18は、実施例5における携帯端末装置の構成例を示す図である。図18に示すように、実施例5における携帯端末装置300は、指示部310と、撮像部320と、特定部330と、方向推定部340とを有する。
指示部310は、利用者に対して、かかる利用者の向いている方向における風景を撮像するように指示する。撮像部320は、利用者によって撮影処理を行う旨の操作が行われた場合に、撮像処理を行う。なお、撮像部320は、指示部310からの指示に従って、撮像処理を行ってもよい。すなわち、携帯端末装置300は、例えば、入力部110を介して地図情報を表示する旨の操作が行われた場合に、利用者が向いている方向における風景を自動的に撮像してもよい。
特定部330は、地図情報管理装置20から受信した複数の風景画像の中から、撮像部320によって撮像された風景画像と類似する風景画像を特定する。具体的には、特定部330は、撮像部320によって、利用者が向いている方向における風景が撮像された場合に、かかる撮像画像の特徴量と、地図情報管理装置20から受信した複数の風景画像の特徴量とを比較する。そして、特定部330は、複数の風景画像の中から、利用者が向いている方向における風景画像の特徴量との類似度が所定の閾値以上である風景画像を特定する。
方向推定部340は、特定部330によって特定された風景画像に基づいて、利用者が向いている方向を推定する。具体的には、地図情報管理装置20から受信した複数の風景画像は、利用者の所在位置からいずれの方向によって撮像されたかが既知である。したがって、方向推定部340は、特定部330によって特定された風景画像が撮像された方向に関する情報に基づいて、利用者が向いている方向を推定する。
[実施例5における携帯端末装置による処理手順]
次に、図19を用いて、実施例5における携帯端末装置300による処理の手順について説明する。図19は、実施例5における携帯端末装置300による処理手順を示すフローチャートである。なお、図19に示したステップS301〜S303における処理手順は、図11に示したステップS101〜S103における処理手順と同様である。
図19に示すように、携帯端末装置300は、地図情報管理装置20から、地図情報や複数の風景画像の特徴量等を受信した場合に(ステップS304肯定)、固定の向きに地図情報を表示部120に表示する(ステップS305)。
続いて、指示部310は、利用者に対して、利用者が向いている方向における風景を撮像するように指示する(ステップS306)。そして、特定部330は、利用者によって風景が撮像された場合に(ステップS307肯定)、撮像部320により撮像された撮像画像の特徴量を算出する(ステップS308)。そして特定部330は、撮像画像の特徴量と、地図情報管理装置20から受信した複数の風景画像の特徴量とを比較する(ステップS309)。
続いて、方向推定部340は、複数の風景画像の中に、撮像画像の特徴量との類似度が所定の閾値以上である風景画像が存在する場合に(ステップS310肯定)、かかる風景画像に基づいて、回転角度を算出する(ステップS311)。そして、方向推定部340は、表示部120に表示されている地図情報を回転角度だけ回転させて表示する(ステップS312)。
なお、携帯端末装置300は、利用者によって撮像操作が行われない場合や(ステップS307否定)、類似度が所定の閾値以上である風景画像が存在しない場合には(ステップS310否定)、表示部120に表示した地図情報を回転させずに処理を終了する。
[実施例5の効果]
上述してきたように、実施例5における携帯端末装置300は、利用者に対して、利用者の向いている方向における風景を撮像するように指示する。そして、携帯端末装置300は、撮像画像の特徴量と、予め利用者の所在位置から撮像された複数の風景画像の特徴量とを比較する。これにより、実施例5に係る携帯端末装置300は、利用者の向いている方向を推定することができる。その結果、携帯端末装置300は、強磁性体が存在する場合や、方位情報マーク等が存在しない場合であっても、利用者の向いている方向を提供することができるので、利用者を混乱させることを防止できる。
ところで、本願の開示する位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムは、上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、実施例6では、本願の開示する位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムの他の実施例について説明する。
[システム構成等]
上記実施例において図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、実施例2及び3において、図6に示した携帯端末装置100は、図3に示した地図情報記憶部11や特徴物抽出部14を有してもよい。かかる場合には、実施例2における携帯端末装置100は、位置情報を含む地図取得要求を地図情報管理装置10に送信したり、地図情報管理装置10から地図情報や既存物角度等を取得しなくてよい。
また、例えば、実施例4において、地図情報管理装置10は、図15に示した携帯端末装置200が有する風景画像記憶部220を有してもよい。かかる場合には、実施例4における携帯端末装置200は、地図情報管理装置10から風景画像を受信する。
また、例えば、実施例5において、図18に示した携帯端末装置300は、図17に示した地図情報記憶部21や特徴量算出部24を有してもよい。かかる場合には、実施例5における携帯端末装置300は、位置情報を含む地図取得要求を地図情報管理装置20に送信したり、地図情報管理装置20から地図情報や特徴量等を取得しなくてよい。
[問い合わせ開始タイミング]
上記実施例では、携帯端末装置200等が、地図情報を表示する旨の操作が行われた場合に、地図情報を地図情報管理装置10又は20から取得して、取得した地図情報を表示するとともに、問合せ画面を表示する例を示した。しかし、携帯端末装置200等は、例えば、以下の(A)〜(D)に示す契機においても、問合せ画面を表示してもよい。
(A)携帯端末装置が電子コンパスを有する場合に、電子コンパスの誤差が大きくなったこと検知した場合
(B)利用者が地下から地上に移動した場合や、地上から地下に移動した場合
(C)利用者が建物内から建物内外に移動した場合や、建物内外から建物内内に移動した場合
(D)利用者によって問合せ画面を表示する旨の操作が行われた場合
[問合せ画面]
上記実施例では、図7等に例示したように、1個の特徴既存物がいずれの方向に位置するかを問い合わせる例を示した。しかし、携帯端末装置200等は、複数の特徴既存物がいずれの方向に位置するかを同時に問い合わせてもよい。このとき、携帯端末装置200等は、利用者からの回答が示す複数の特徴既存物の位置関係が地図情報と異なる場合には、その旨を利用者に通知してもよいし、再度問合せ画面が表示してもよい。
[適用装置例]
上記実施例で示した位置推定装置1等は、例えば、携帯電話機、カーナビゲーションシステム、推測航法装置等に適用することができる。例えば、推測航法装置は、上記実施例で示した位置推定装置1等によって算出される利用者の向いている方向を、初期値として用いてもよい。
[特徴既存物]
上記実施例では、特徴既存物の例として、建築物、店舗、駅、バス停、駅の出口、山の名前等を示した。しかし、上記実施例で用いられる特徴既存物は、太陽、月、星等の天体であってもよい。天体は、一般に、どの場所からも視認される可能性が高いので、位置推定装置1等は、天体を用いることにより、地図情報から特徴既存物を抽出する処理や、既存物角度を算出する処理を省略することができる。なお、天体は、時間経過とともに、利用者との相対位置が変動するが、かかる相対位置は短い時間で大きく変動しない。したがって、位置推定装置1等は、天体を特徴既存物として用いても問題ない。
[プログラム]
上記実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図20を用いて、図1に示した位置推定装置1と同様の機能を有する位置推定プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。
図20は、位置推定プログラムを実行するコンピュータを示す図である。図20に示すように、コンピュータ1000は、RAM(Random Access Memory)1010と、キャッシュ1020と、HDD1030と、ROM(Read Only Memory)1040と、CPU(Central Processing Unit)1050、バス1060とを有する。RAM1010、キャッシュ1020、HDD1030、ROM1040、CPU1050は、バス1060によって接続されている。
ROM1040には、図1に示した位置推定装置1と同様の機能を発揮する位置推定プログラムが予め記憶されている。具体的には、ROM1040には、位置推定プログラム1041と、問合プログラム1042と、方向推定プログラム1043とが記憶されている。そして、CPU1050は、ROM1040から、位置推定プログラム1041、問合プログラム1042、方向推定プログラム1043を読み出して実行する。
これにより、図20に示すように、位置推定プログラム1041は、位置推定プロセス1051になる。また、問合プログラム1042は、問合プロセス1052になる。また、方向推定プログラム1043は、方向推定プロセス1053になる。なお、位置推定プロセス1051は、図1に示した位置推定部2に対応する。また、問合プロセス1052は、図1に示した問合部3に対応する。また、方向推定プロセス1053は、図1に示した方向推定部4に対応する。
なお、上記した各プログラム1041〜1043については、必ずしもROM1040に記憶させなくてもよい。例えば、コンピュータ1000に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの「可搬用の物理媒体」にプログラム1041〜1043を記憶させてもよい。または、コンピュータ1000の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などの「固定用の物理媒体」にプログラム1041〜1043を記憶させてもよい。または、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ1000に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」にプログラム1041〜1043を記憶させてもよい。そして、コンピュータ1000は、上述したフレキシブルディスク等から各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)自装置を利用する利用者が所在する位置を推定する位置推定部と、
所在位置が既知である既存物が前記利用者の向いている方向に対していずれの方向に位置するかを問い合わせる問合部と、
前記位置推定部によって推定された位置から前記既存物の所在位置への方向と、前記問合部による問い合わせにより得られた利用者の向いている方向に対する前記既存物の所在方向とに基づいて、該利用者の向いている方向を推定する方向推定部と
を備えたことを特徴とする位置推定装置。
(付記2)前記位置推定部によって推定された位置近傍の地図情報を前記方向推定部によって推定された方向が上方になるように表示する表示部
をさらに備えたことを特徴とする付記1に記載の位置推定装置。
(付記3)前記問合部は、
前記利用者に対して、前記位置推定部によって推定された位置近傍の地図情報に含まれる直線状の図形が示す既存の直線物に対して利用者の向く方向を指定した上で、前記既存物がいずれの方向に位置するかを問い合わせ、
前記方向推定部は、
前記問合部による問い合わせにより得られた既存物の方向と、前記位置推定部によって推定された位置から前記既存物の所在位置への方向とに基づいて、前記利用者が前記直線物に対していずれの方向を向いているかを推定する
ことを特徴とする付記1又は2に記載の位置推定装置。
(付記4)前記問合部は、
前記利用者に対して、前記位置推定部によって推定された位置近傍における複数の風景画像の中から、前記利用者が向いている方向の風景と類似する風景画像を選択するように問い合わせ、
前記方向推定部は、
前記問合部による問い合わせの結果、利用者によって選択された風景画像から前記利用者の向いている方向を推定する
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の位置推定装置。
(付記5)自装置を利用する利用者が所在する位置を推定する位置推定部と、
前記位置推定部によって推定された位置近傍における複数の風景画像の特徴量を算出する特徴量算出部と、
前記利用者が向いている方向における風景を撮像するように指示する指示部と、
前記指示部による指示に応じて前記利用者が向いている方向における風景を撮像する撮像部と、
前記複数の風景画像の中から、前記撮像部によって得られた撮像画像と類似する風景画像を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された風景画像から前記利用者が向いている方向を推定する方向推定部と
を備えたことを特徴とする位置推定装置。
(付記6)位置推定装置が、
前記位置推定装置を利用する利用者が所在する位置を推定する位置推定ステップと、
所在位置が既知である既存物が前記利用者の向いている方向に対していずれの方向に位置するかを問い合わせる問合ステップと、
前記位置推定ステップによって推定された位置から前記既存物の所在位置への方向と、前記問合ステップによる問い合わせにより得られた利用者の向いている方向に対する前記既存物の所在方向とに基づいて、該利用者の向いている方向を推定する方向推定ステップと
を含むことを特徴とする位置推定方法。
(付記7)位置推定装置で実行される位置推定プログラムであって、
前記位置推定装置に、
前記位置推定装置を利用する利用者が所在する位置を推定する位置推定手順と、
所在位置が既知である既存物が前記利用者の向いている方向に対していずれの方向に位置するかを問い合わせる問合手順と、
前記位置推定手順によって推定された位置から前記既存物の所在位置への方向と、前記問合手順による問い合わせにより得られた利用者の向いている方向に対する前記既存物の所在方向とに基づいて、該利用者の向いている方向を推定する方向推定手順と
を実行させることを特徴とする位置推定プログラム。