JP5526903B2 - イベント情報抽出誤り検知装置、方法、及びプログラム - Google Patents

イベント情報抽出誤り検知装置、方法、及びプログラム Download PDF

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Description

トラブルに至る事象を自然言語で記述したトラブルレポート中の記述から抽出されたイベント情報の抽出誤りを検知する技術に関する。
例えば、交通事故がどのような経緯で発生し、その原因がなんであるかを知ることは、事故を削減する効果的な対策を立案するには必須である。そのために、多量のトラブルレポートからトラブルがどのような仕組みで発生するかを把握し、効果的な削減策の立案に活用することが要請されている。
これを実現するために、次のような手法が様々な分野で実施されている。即ちまず、事故(トラブル)に至るまでに発生している一連の事象(イベント)が、事象の連鎖(イベント連鎖)として把握される。そして、その連鎖中において、どのイベントが事故の直接的な原因となったのか、さらにそのイベントの発生原因はなんであるかが、モデル化して分析される。これらの手法は、バリエーションツリー分析、いきさつダイアグラム分析などと呼ばれている。
例えば、乗用車の発進時の衝突事故に着目する時、「接近する車に気がつかなかった」というイベントが直接原因であり、更にそのイベントは、「発進前のミラーの点検が疎かであった」というイベントに起因することが多いことがわかれば、発進前点検を周知徹底させる方策を施行することによって事故を削減することができる。
このような分析手法では従来、例えば図1に示されるような、事故に至るイベント(事象)の経緯を自然言語で記述したトラブルレポート101を分析者が1件ずつ読み込んで、図1に示されるイベント連鎖102を人手で作成していた。
この場合、多量のイベントを含むトラブルレポート101からイベント連鎖102をそれぞれ人手で作成し、直接原因となることが多いイベントを見つけるといった分析は、非常にコストがかかる。
この問題を解決するために、トラブルレポートからこれらのイベント情報を計算機によって抽出する情報抽出技術が適用できる。この技術によって例えば、「後ろの確認を怠り、〜」「バックミラーでの後方確認をさぼり、〜」「前しか見ずに、〜」など、トラブルレポート中の様々な記述に対して、単一のイベント情報「後方確認を怠る」を抽出することが期待される。
また、事故は、それ以前のイベントのエラー(「怠る」「すべき行為を行なわなかった」などイベントに何か問題があること)によって引き起こされるという観点に基づくと、次のようなことが知見できる。即ち、図2に示されるように、トラブルレポート201からの抽出結果イベント連鎖202を、イベント種別とそのエラータイプの組み合わせとして抽出しておくと、分析の際に利用しやすい。ここで、イベント種別とは、上述の「後方確認を怠る」のように、一つのイベントに対する様々な記述に対応した代表的な言葉である。エラータイプとは、そのイベントがエラー(操作ミス)であるか否か及びエラーである場合にはどのようなエラーかを表す情報であり、一つのエラーに対する様々な記述に対応した代表的な言葉である。
しかしながら、上述のような計算機によるイベント種別及びエラータイプの自動抽出の結果においては、抽出誤りが避けられないという問題がある。多量のトラブルレポートから効率的に正しいイベント連鎖を獲得するためには、自動抽出誤りを検知し指摘するための技術が不可欠である。
自動抽出誤りを検知し指摘するための技術としては、自動抽出結果を各トラブルレポートから生成した複数の正解データと比較し誤りを検知することが知られている。より具体的には、例えば図2に示されるように、抽出結果イベント連鎖202に対して、その確からしさを評価する確信度203を付与して、確信度の低い結果を、抽出誤り204として指摘するという技術が知られている。
また、プログラムの検証装置であって、プログラム実行時のログデータと、設計書情報から得られる正しい処理結果のログデータとを比較して、その一致/不一致箇所をユーザに提示するという従来技術が知られている(例えば下記特許文献1)。
特開2000−298600号公報
しかし、自動抽出結果を例えばトラブルレポート毎から人手で作成した複数の正解データ中の1つの正解データと比較し抽出誤りを検知する従来技術では、正解データの作成にコストがかかるという問題点を有している。
また、抽出結果に対して図2に示される確信度203を計算し、この確信度203の低いものを抽出誤り204の候補として提示する、確信度203を使った抽出誤り204の抽出技術は、次のような問題点を有している。即ち、確信度203は例えば誤り確率といった絶対的な評価値にはならないため、確信度203に対して、精度のよい指摘を行なうことができる閾値を事前に設定することが困難である。
なお、図2に示されるような、多量の正解データ205(実際にトラブルレポート201から生成されているイベント連鎖)を用意することにより、上記閾値を算出することは可能である。しかしこの場合には、人手によって多量の正解データ205を用意する必要があり、より大きなコストがかかり抽出誤りの検出精度も十分でない。
また、前述した特許文献1の技術は、そのままでは抽出誤りの検知には適用できない。なぜなら第1に、トラブルレポートでは、トラブルに至る全ての事象が記述されるわけではなく、特に問題のない正しい操作に関するイベントはしばしば省略される。第2に、トラブルレポートにはトラブルを招く操作エラーを表すイベント(以下、「エラーイベント」と記述する)が記載されるが、このようなエラーイベントはトラブルレポート中では正しい手順とは異なる順番で記述されることも多い。
この結果、例えば特許文献1に記載のような公知技術を単純に適用すると、下記のような抽出誤りの過剰指摘が生じる。設計情報を用いると正しい手順の情報は一つになるがその記載とトラブルレポートの記載が異なると、イベント情報の抽出誤りとされてしまうことになる。トラブルレポートに記載されたイベント情報のエラータイプによっては、正しい手順と異なっていても、抽出ミスではない場合があるが、この場合でも正しい手順に対する緩和がないため抽出誤りとされてしまうことになる。また、正しい手順には記載されているが、トラブルレポートに記載されていないイベントが抽出誤り(又は抽出洩れ)として指摘されてしまうという問題も発生し得る。更に、正しい手順にはエラーイベントは一般には含まれない。この結果、トラブルレポートから正しく抽出されたエラーイベントも、正しい手順には記載されていない結果、そのエラーイベントが抽出誤りとして指摘されてしまう。
そこで、本発明の1つの側面では、トラブルレポートから計算機が抽出した情報抽出結果に含まれる抽出誤りの候補の検出を、少ない正解データを使いながら抽出誤りの過剰指摘を抑制して行うことにより、トラブルレポートからの情報抽出を効率的に行うことを可能とすることを目的とする。
態様の一例では、トラブルレポートから抽出した抽出結果イベント連鎖情報の抽出誤りを検知するイベント情報抽出誤り検知装置であって、トラブルレポートから抽出したイベント種別と、そのイベント種別が発生をした順番と、どのようなエラーかを表すエラータイプと対応付けて記録した抽出結果イベント連鎖情報を記憶する抽出結果イベント連鎖情報記憶部と、正常な手順におけるイベント種別とそのイベント種別が発生をする順番を記憶する正常時イベント連鎖情報記憶部と、前記抽出結果イベント連鎖情報中のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていた場合に、その順番の異なりを許すか許さないかの条件の判定方式を前記エラータイプ毎に記憶するエラータイプ別判定方式情報記憶部と、前記抽出結果イベント連鎖情報記憶部から複数のイベント種別を抽出し、抽出をした複数のイベント種別が発生をした順番が、正規な手順においてそれらのイベント種別が発生する順番と合っているかを前記正常時イベント連鎖情報記憶部を参照して判断し、順番が異なっていれば、抽出をしたイベント種別のエラータイプと前記エラータイプ別判定方式情報記憶部を参照してその順番の異なりを許すか許さないかを判断する制約判定部と、前記制約判定部が前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をすると、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する処理を実行する誤り評価部とを含むことを特徴とするイベント情報抽出誤り検知装置を提供する。
本実施例の態様の構成又は方法によれば、操作マニュアルに基づく正常時の手順のみを用意するだけで、抽出結果イベント連鎖情報における抽出誤りの候補を、過剰指摘を抑制しながら検出することができる。これにより、トラブルレポートからの情報抽出を効率的に行うことが可能となる。
トラブルレポートからのトラブル分析の説明図である。 従来技術とその問題点の説明図である。 本実施形態のシステム構成図である。 本実施形態の処理概要を示す図である。 本実施形態の処理例を示す図である。 イベント種別抽出用辞書データのデータ構成例を示す図である。 エラータイプ推定ルールデータのデータ構成例を示す図である。 抽出結果イベント連鎖情報の例を示す図である。 正常時イベント連鎖情報(自動車発進手順)のデータ構成例を示す図である。 エラータイプ別判定方式情報のデータ構成例を示す図である。 制約条件検証結果表のデータ構成例を示す図である。 イベント情報抽出処理(第0ステップ)の処理説明図(その1)である。 イベント情報抽出処理(第0ステップ)の処理説明図(その2)である。 制約判定処理(第2ステップ)の処理説明図である。 制約判定処理(第2ステップ)の判定処理例を示す図である。 誤り指摘結果表の初期状態のデータ構成例を示す図である。 誤り評価値算出処理(第3ステップ)の動作説明図である。 誤り指摘結果表の誤り評価処理終了時のデータ構成例を示す図である。 本実施形態の全体処理を示すフローチャートである。 図19のステップS1901の詳細処理を示すフローチャートである。 図19のステップS1902の詳細処理を示すフローチャートである。 図21の処理例を示す図である。 図21のステップS2103及びS2104の詳細処理を示すフローチャートである。 図3の制約判定部306、図4及び図5の制約判定ステップS403、図19の制約判定部306の処理S1902、図21のステップS2105,S2106で用いられる制約条件テーブルの構成例を示す図である。 図21のステップS2105及びS2106の詳細処理を示すフローチャートである。 図19のステップS1903の詳細処理を示すフローチャートである。 図26の処理例を示す図である。 実施形態のシステムを実現可能なハードウェアの構成図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
トラブルレポートから抽出されるイベント連鎖は、トラブルに至るイベント(事象)の連鎖を記述するものであるので、連鎖中の各イベントの間には、時間的な順序関係が存在する。また、前述した「乗用車の発進時の衝突事故」に関する事例などのように、その事故の前提となる動作において行なうべき手順が存在することも多く、そのような場合には、事故の前提となる動作の手順がイベント連鎖として記述される。
そこで、以下に説明する本実施形態では、トラブルレポートから自動抽出された抽出結果イベント連鎖情報から選択可能な、任意の2つのイベントの組み合わせについて、そのイベント情報組が満たすべき制約条件を満たすかが判定される。この制約条件は、操作マニュアルや手順書などから作成される正常時イベント連鎖を使って得られる。そして、その判定結果に基づき、制約条件を満たさないイベント情報組を構成するイベント情報が、抽出誤りの候補として検出される。更に、その抽出誤りの候補に基づいて、抽出結果イベント連鎖情報を構成するそれぞれのイベント情報の抽出誤りの可能性が、絶対評価に基づく評価値を算出することで評価される。
ここで抽出誤りとは、イベント情報の抽出処理において、例えば、トラブルレポートの文章解析によって得られるトラブルレポートのイベント種別の選択を、本来抽出されるべきイベント種別を別のイベント種別に誤ることにより生じる。これは、文章解析に用いられる辞書の不備や文章解析の不正確さにより生じる。この抽出誤りは、トラブルのない正常の操作と異なる操作(操作ミス)に帰因するイベント連鎖の発生する順番のエラーも含む。
図3は、本発明の実施形態のシステム構成図である。
図3に示すシステムは、イベント情報抽出部302、誤り判定情報データベース(以下、「誤り判定情報DB」と記載する)305、制約判定部306、及び誤り評価部307を備える。
イベント情報抽出部302は、トラブルレポート301から、順番を付与したイベント種別とエラータイプの組からなるイベント情報によって構成される抽出結果イベント連鎖情報303を自動抽出する。
誤り判定情報DB305には、トラブルが発生していない正常時のイベント連鎖情報である正常時イベント連鎖情報が格納される。この正常時イベント連鎖情報は、各種動作のマニュアル・手順書304から、人手によって作成される。また、誤り判定情報DB305には、抽出結果イベント連鎖情報303内の各イベント情報エントリに付与されるエラータイプのそれぞれに対応する判定方式を記載した、エラータイプ別判定方式情報が格納される(図5等を参照して後述する)。このエラータイプ別判定方式情報は、予め固定的に設定可能な情報である。
制約判定処理部306は、抽出結果イベント連鎖情報303から選択される任意の2つのイベントに対応するイベント情報組について、そのイベント情報組が満たすべき制約条件を、誤り判定情報DB305内の情報から作成し判定する。
誤り評価部307は、制約判定部306での判定結果に基づいて、抽出結果イベント連鎖情報303に含まれる各イベント情報の抽出誤りの可能性を評価する。
図4は、図3に示される構成を有する本実施形態のシステムの処理概要を示す図、図5は、本実施形態の具体的な処理例を示す図である。下記の第0ないし第3のステップの各処理はコンピュータが実行する。
第0ステップ:イベント情報抽出処理(図4、図5のS401)
まず、図4又は図5の第0ステップ(S401)は、図3のイベント情報抽出部302の処理を示し、トラブルレポート301から抽出結果イベント連鎖情報303を抽出する。より具体的には、図5に示されるように、トラブルレポート301中の「クラッチを繋いだとき、」という表現から、抽出結果イベント連鎖情報303の順番1のイベント情報として、イベント種別「クラッチ接続」とエラータイプ「エラーなし」が抽出される。また、トラブルレポート301中の「サイドブレーキを戻していなかったので」という表現から、順番2のイベント情報として、イベント種別「サイドブレーキOff」とエラータイプ「行動せず」が抽出される。また、トラブルレポート301中の「加速が足りず」という表現から、順番3のイベント情報として、イベント種別「加速」とエラータイプ「不足」が抽出される。更に、トラブルレポート301中の「後続車に追突された。」という表現から、順番4のイベント情報として、イベント種別「発信前確認」とエラータイプ「エラーなし」が抽出される。なお、この4番目のイベント情報は抽出誤りであり、本実施形態では、後述する処理によりこの抽出誤りを検出することができる。
第1ステップ:誤り判定情報作成処理(図4、図5のS402)
次に、図4又は図5の第1ステップ(S402)の誤り判定情報作成処理は、上述の第0ステップの処理とは独立に実行される処理であり、判定情報DB305への誤り判定情報の例えば人手による登録処理に対応する。この誤り判定情報は、抽出結果イベント連鎖情報303(図4、図5)を構成するイベント情報の任意の組み合わせが満たすべき制約条件を作成するための情報であり、正常時イベント連鎖情報501とエラータイプ別判定方式情報502とから構成される。正常時イベント連鎖情報501はマニュアル・手順書304から作成され、エラータイプ別判定方式情報502は例えば人手により定義される。
誤り判定情報DB305中の正常時イベント連鎖情報501は、例えば図5の表で表されるデータ構成例を有し、正常な手順におけるイベント種別とその順番を規定する。この情報は、今回の例であれば、例えば、自動車教習所の教科書であるマニュアル・手順書304中の「自動車発進手順」として記載されている情報から作成される。このとき、正常時イベント連鎖情報501における「イベント種別」に記載される文字列が、抽出結果イベント連鎖情報303における「イベント種別」を表す文字列と一致している必要がある。また、表中の「順番1〜12」は、上記教科書等に記載された正常手順の文書におけるイベントの順番と対応している必要がある。この場合に、どちらを先に行なっても誤りではないイベントには同じ番号を付与する。図5の正常時イベント連鎖情報501の表であれば、エンジンを始動(「エンジン始動」)してから、発進前の確認(「発進前確認」)を行ない、次に、サイドブレーキを切って(「サイドブレーキOff」、ウィンカを点灯させ(「ウィンカ点灯」)る。しかし、この2つの操作に関しては、どちらを先に行なっても良いため、順番として同じ番号「9」が付与される。その2つの操作の後に、クラッチをつなぐ(「クラッチ接続」)といった情報が記載される。
また、誤り判定情報DB305中のエラータイプ別判定方式情報502は、抽出結果イベント連鎖情報303を構成する各イベント情報に付与されているエラータイプによって、満たすべき制約条件の変更方法を判定方式として記載したものである。このエラータイプ別判定方式情報502は、どのような種類のトラブルレポートであっても共通的に使用可能な情報であり、502中の「エラータイプ」に記載される文字列が、抽出結果イベント連鎖情報303における「エラータイプ」を表す文字列と一致している必要がある。図5に示されるエラータイプ別判定方式情報502の例では、エラータイプとしては例えば、「エラーなし」「行動せず」「不足」などが定義される。「エラーなし」はエラーのない適切な操作を示す。「行動せず」は行なうべき操作を行なわなかったというエラーを示す。「不足」は操作量が不足していたというエラーを示す。これらの各エラータイプに対して、判定方式が規定される。図5に示されるエラータイプ別判定方式情報502の例では、エラータイプ「エラーなし」と「不足」に対して判定方式「正常時イベント順序と一致」が、「行動せず」に対して「それまでの順番を許す」がそれぞれ規定される。判定方式「正常時イベント順序と一致」は、抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベントの発生する順番が、正常時イベント連鎖情報501中の同じイベントの順番と一致すべきであることを規定する。判定方式「それまでの順番を許す」は、抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベントの順番が、同情報303中でのそのイベントの順番以前の全ての順番を取り得る。
第2ステップ:制約判定処理(図4、図5のS403)
次に、図4又は図5の第2ステップ(S403)の処理は、図3の制約判定処理部306の具体的処理を示す。この処理は、抽出結果イベント連鎖情報303(図4、図5)を構成するイベント情報に対し、以下の手順に従って、図5の制約条件検証結果表503のマトリクス表を作成する。
1.抽出結果イベント連鎖情報303から、任意の2つイベント情報(イベント種別+エラータイプ)の組合せ(イベント情報組)を取得する。
2.上記1.で取得したイベント情報組を構成する各イベント情報のイベント種別をキーとして、各イベント情報の正常時の順番を、正常時イベント連鎖情報501より取得する。
3.上記1.で取得したイベント情報組を構成する2つのイベント情報のエラータイプをキーとして、各イベント情報に対応する判定方式を、エラータイプ別判定方式情報502より取得する。
4.上記3.で取得した各判定方式に基づき、上記1.で取得したイベント情報組の満たすべき制約条件を作成し、この制約条件にあっているかの判定を実行する。
5.制約条件検証結果表503のマトリクス表中の、上記1.で取得したイベント情報組に対応するセルに、上記4.での判定結果を記入する。
6.取得されるイベント情報組がなくなるまで、上記1.から5.までの一連の処理を繰り返す。
第3ステップ:誤り評価値算出処理(図4、図5のS404)
次に、図4又は図5の第3ステップ(S404)の処理は、図3の誤り評価部307の具体的処理を示す。
図3の制約判定部306において、制約を満たさないことが判明したイベント情報組は、少なくともその組を構成する一方のイベント情報が抽出誤りであることは分かる。しかし、どちらのイベント情報の抽出結果が誤りであるか(又は両方のイベント情報が誤りであること)まではわからない。
制約を満たさないイベント情報組をユーザに提示して誤りを指摘させることは可能であるが、指摘に無駄が多くなることは避けられない。
そこで、図3の誤り評価部307の機能を実現する図4又は図5の第3ステップの誤り評価処理により、制約条件検証結果表503(図5)を、それぞれの抽出結果の誤り評価値に変換する処理を行なう。その処理手順は以下の通りである。
1.抽出結果イベント連鎖情報303(図4、図5)のテーブルに誤り評価値フィールドを追加し、その各フィールド値を0で初期化して、図4又は図5に示される誤り指摘結果表308を作成する。
2.図5に示される制約条件検証結果表503をスキャンし、制約条件を満たさない(表中「×」印の)イベント情報組毎に、そのイベント情報組を構成するイベント情報に対応する誤り評価値フィールドの値を1増やす。
3.全てのイベント情報組に対する処理を終了した時点で、誤り評価値フィールドの最小値を算出する。
4.それぞれの誤り評価値から上記最小値を減じたものを、最終的な誤り評価値フィールドの各値とする。評価値フィールドの値が0でない行のイベント種別を、抽出誤りとして検知する。
本実施例によれば、第1ステップに示すように正常時イベント連鎖情報とエラータイプ別判定方式情報502からなる誤り判定情報DB305を用いる。そして、第2ステップに示すように、制約の判定に当たって、正常時イベント連鎖情報の順序性を緩和して制約条件を作成、使用することにより、操作マニュアルに基づく正常時の手順のみを用意するだけでよい。これにより、抽出結果イベント連鎖情報における抽出誤りの候補を、過剰指摘を抑制しながら検出し、トラブルレポートからの情報抽出を効率的に行うことが可能となる。
図6は、図4又は図5の第0ステップ(S401)の処理においてイベント種別を自動抽出するために参照されるイベント種別抽出用辞書データ601のデータ構成例を示す図である。例えば、イベント種別が「クラッチ接続」であるとき、用言は「繋ぐ」、「接続する」あるいは「離す」であり、格要素はそれぞれ「クラッチ(を)」「スイッチ(を)」あるいは「クラッチペダル(を)」である。この辞書データは、用言と格要素をキーとしてイベント種別を検索できる構造を有している。
図7は、図4又は図5の第0ステップ(S401)の処理においてエラータイプを推定するために参照されるエラータイプ推定ルールデータ701のデータ構成例を示す図である。このルールデータは、キーのタイプとキーの例に基づいて、エラータイプを検索できる構造を有している。例えばエラータイプで「行動せず」のとき、キータイプは「文末表現」であり、キーの例はたとえば「〜な(否定助動詞)」、「〜忘れる」である。なお、図7中の「適用される表現の例」は、説明のために付加したもので、実際のデータ構成例には含まなくてもよい。
図8は、図4又は図5の第0ステップ(S401)のイベント情報抽出処理によって抽出される抽出結果イベント連鎖情報303のデータ構成例を示す図である。抽出結果イベント連鎖情報303は抽出結果イベント連鎖情報記憶部に格納されている。303は、イベント種別とエラータイプとからなるイベント情報の連鎖に順番を付与したデータとしてとして表現される。イベント種別とは、「クラッチ接続」のように、様々なイベントを表現する記述に対応した代表的な言葉である。エラータイプとは、「エラーなし」のように、そのイベントがエラー(操作ミス)であるか否か、及びエラーである場合には、「行動せず」のように、どのようなエラーかを表す情報である。このエラータイプは、様々なエラー(操作ミス)を表現する記述に対応した代表的な言葉である。例えば、それぞれ順番が「1」、「2」、イベント種別が「クラッチ接続」、「サイドブレーキOFF」のときは、エラータイプは「エラーなし」、「行動せず」となる。また、それぞれ順番が「3」「4」で、イベント種別が「加速」、「発進前確認」のときは「不足」「エラーなし」となる。
図9は、図4又は図5の第1ステップ(S402)の誤り判定情報作成処理によって誤り判定情報DB305に作成される正常時イベント連鎖情報501のデータ構成例を示す図であり、正常な手順におけるイベント種別とその順番を規定する。
この正常時イベント連鎖情報501は自動車発進手順を示した。この例において、順番1・・・7,8,9,10,11,12は、「乗車」・・・「エンジン始動」、「発進前確認」、「サイドブレーキOFF」、「ウィンカ点灯」、「クラッチ接続」、「加速」、「車線合流」となる。数字で発生順序を定義しているが、順序の逆転を許すイベントは同じ番号(9,9)を提示する。
図10は、図4又は図5の第1ステップ(S402)の誤り判定情報作成処理によって誤り判定情報DB305に作成されるエラータイプ別判定方式情報502のデータ構成例を示す図である。このエラータイプ別判定方式情報502は、抽出結果イベント連鎖情報303を構成する各イベント情報に付与されているエラータイプ(図8参照)に対応している。各エラータイプ毎、それが満たすべき制約判定処理の内容を判定方式として示し、それぞれに判定方式IDを付与したものである。この判定方式は、エラータイプが変わる毎に変更される。このエラータイプ別判定方式情報502は、どのような種類のトラブルレポートであっても共通的に使用可能な情報であり、502における「エラータイプ」に記載される文字列が、抽出結果イベント連鎖情報303における「エラータイプ」を表す文字列と一致している必要がある。図10に示した表において示されているエラータイプの定義すなわちエラータイプの判定方式は以下の通りである。なお、この例におけるエラータイプはよく知られたヒューマンエラーの分類に依ったが、他の観点でのエラー分類を採用してもよい。
・エラーなし:エラーのない適切な操作:判定方式ID=0
・行動せず:行なうべき操作を行なわなかったというエラー:判定方式ID=1
・不要:行なうべきでない操作を行なったというエラー:判定方式ID=2
・早過ぎ:操作のタイミングが早過ぎたというエラー:判定方式ID=3
・遅過ぎ:操作のタイミングが遅過ぎたというエラー:判定方式ID=4
・不足:操作量が不足していたというエラー:判定方式ID=0
・過剰:操作量が過剰であったというエラー:判定方式ID=0
・対象ミス:操作の対象が誤っていたというエラー:判定方式ID=0
・方法ミス:操作の方法が誤っていたというエラー:判定方式ID=0
また、判定方式としては、図10に示した表では、「正常時イベント順序と一致」「それまでの順番を許す」「常に制約を満たさない」「直後のイベント順序との逆転を許す」「直前のイベント順序との逆転を許す」の5つが定義されている。この5つの意味は以下の通りである。
・正常時イベント順序と一致
抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベントの発生する順番が、正常時イベント連鎖情報501中の同じイベントの順番と一致していることを規定する。
・それまでの順番を許す
抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベントの順番が、同情報303中でのそのイベントの順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で決まる順番が、正常時イベント連鎖情報501中の同じ2つのイベントの順番と比較することを規定する。
・常に制約を満たさない
抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベントについては、満たすべき制約が存在せず、したがってそのイベントは常に制約を満たさないものと判定される。
・直後のイベント順序との逆転を許す
抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベントの順番が、同情報303中でのそのイベントの直後のイベントの順番との逆転を許す。
・直前のイベント順序との逆転を許す
抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベントの順番が、同情報303中でのそのイベントの直前のイベントの順番との逆転を許す。
図11は、図4又は図5の第2ステップ(S403)の制約判定処理によって作成される制約条件検証結果表503のマトリクス表のデータ構成例を示す図である。先行イベントの順番を行の並ぶ方向(縦方向)に配置し、後続イベントの順番を列の並ぶ方向(横方向)に配置し、各行と各列が交差するセルに、その行に対応する先行イベントとその列に対応する後続イベントからなるイベント情報組の判定結果が記入される。例えば、1番目の行の先行イベントと2番目の列の後続イベントのイベント情報組に対応して、第1行目と第2列目が交差するセルに制約条件を満たすことを示す判定結果1が記入される。また、1番目の行の先行イベントと4番目の列の後続イベントのイベント情報組に対応して、第1行目と第4列目が交差するセルに制約条件を満たさないことを示す判定結果0が記入される。他も同様である。
図12及び図13は、図4又は図5の第0ステップのイベント情報抽出処理の更に具体的な処理の説明図である。この処理は、以下の1.から4.までの一連の手続きとして実行される。
1.トラブルレポート301中の文を文章解析たとえば周知の形態素解析、文字列マッチング及び係り受け解析を行なって、格フレームを抽出する。
例えば図12のステップS1201に示されるように、トラブルレポート301中に「クラッチを接続しなかった」という文があった場合、ステップS1202に示されるように、格フレーム1として、用言:「接続する」と、格要素:「クラッチ」(を)が抽出される。
また例えば図13のステップS1301に示されるように、トラブルレポート301中に「クラッチを繋ぐのが遅れてしまった」という文があった場合、ステップS1302に示されるように、格フレーム1として、用言:「繋ぐ」と、格要素:「クラッチ」(を)が抽出される。更に、格フレーム1を受ける格フレーム2として、用言:「遅れる」と格要素:「繋ぐ」(のが)が抽出される。
2.格フレームの用言と格要素をキーとして、イベント種別抽出用辞書データ601とマッチングを行い、イベント種別を推定する。
図12の例では、ステップS1203として示されるように、格フレーム1の用言:「接続する」と格要素:「クラッチ」(を)をキーとして、図6のイベント種別抽出用辞書データ601が検索され、イベント種別:「クラッチ接続」が抽出される。
また図13の例では、ステップS1303として示されるように、格フレーム1の用言:「繋ぐ」と格要素:「クラッチ」(を)をキーとして、図6のイベント種別抽出用辞書データ601が検索され、イベント種別:「クラッチ接続」が抽出される。
3.用言の文末表現や、格フレームの格要素、または着目する格フレームを受ける用言について、エラータイプ推定ルールデータ701を検索し、エラータイプを推定する。
図12の例では、ステップS1204として示されるように、格フレーム1の用言の文末表現として存在する「しなかった」に基づき、キータイプとして「文末表現」と、キーとして「な(否定の助動詞)」が、図7のエラータイプ推定ルールデータ701上で検索され、エラータイプとして「行動せず」が抽出される。
図13の例では、ステップS1304として示されるように、格フレーム1を受ける格フレーム2の用言として存在する「遅れる」に基づいて、キータイプとして「用言」と、キーとして「遅れる」が、図7のエラータイプ推定ルールデータ701上で検索され、エラータイプとして「遅過ぎ」が抽出される。
4.上記2.で推定されたイベント種別と上記3.で推定されたエラータイプを組み合わせて、抽出結果イベント連鎖情報303を構成するイベント情報が出力される。
図12の例では、ステップS1205として示されるように、イベント種別として「クラッチ接続」とエラータイプとして「行動せず」とからなるイベント情報が出力される。
図13の例では、ステップS1305として示されるように、イベント種別として「クラッチ接続」とエラータイプとして「遅過ぎ」とからなるイベント情報が出力される。
以上の第0ステップのイベント情報抽出処理により、例えば図8に示されるデータ構成を有する抽出結果イベント連鎖情報303が出力される。
ここで、図8の順番4のイベント種別「発進前確認」が抽出誤りとなっている。これは本来であれば例えば「追突」というイベント種別がイベント種別抽出用辞書データから検出されなければならないところを、たとえばイベント種別抽出用辞書データ601の不完全さのためにトラブルレポート301中の「発進前」という語句が主要な語句(格フレーム)として認識されてしまっている。この誤解析の結果、「発進前確認」というイベント種別がイベント種別抽出用辞書データ601から誤って抽出されてしまったものである。
ここで、抽出誤りが発生しているか否かを、抽出結果イベント連鎖情報303中の各イベント種別を、元のトラブルレポート301と更に照合して検出する方法も考えられる。しかし、これを実現するためには、上述の手順1.及び2.で示されるイベント種別抽出用辞書データ601を用いた文章解析よりも完全なイベント種別抽出用辞書データを用いたマッチング処理を適用する必要があると考えられ、その実現は容易ではない。
そこで、本実施形態では、前述した図4又は図5の第1ステップ(S402)の誤り判定情報作成処理、第2ステップ(S403)の制約判定処理、及び第3ステップ(S404)の誤り評価値算出処理により、この抽出誤りの候補を効果的に検出する。
図14は、前述した図4又は図5の第2ステップ(S403)の制約判定処理の1.から6.までの処理手順の、更に詳細な処理説明図である。
まず、前述した制約判定処理の1.から6.までの処理手順を図14と対応付けて説明する。
1.抽出結果イベント連鎖情報303から、任意の2つイベント情報(イベント種別+エラータイプ)の組合せ(イベント情報組)を取得する(図14の1401)。
2.上記1.で取得したイベント情報組を構成する各イベント情報のイベント種別をキーとして、各イベント情報の正常時の順番を、正常時イベント連鎖情報501より取得する(図14の1402)。
3.上記1.で取得したイベント情報組を構成する各イベント情報のエラータイプをキーとして、各イベント情報に対応する判定方式のIDを、エラータイプ別判定方式情報502より取得する(図14の1403)。
4.上記3.で取得した各判定方式に基づき作成された制約条件から、上記1.で取得したイベント情報組の満たすべき制約条件を抽出し、制約条件を満たすかの判定を実行する(図14の1404)。
5.図11に示されるデータ構成例を有する制約条件検証結果表503中の、上記1.で取得したイベント情報組に対応するセルに、上記4.での判定結果(または0)を記入する(図14の1405)。
6.取得されるイベント情報組がなくなるまで、上記1.から5.までの一連の処理を繰り返す(図14の1401から1405までの一連の処理の繰返し)。
上記処理手順に基づく具体的な処理例について、以下に説明する。
1.抽出結果イベント連鎖情報303を構成する1番目と2番目のイベント情報からなるイベント情報組を取得する。具体的には、1番目のイベント情報として、イベント種別「クラッチ接続」とエラータイプ「エラーなし」が取得される。また、2番目のイベント情報として、イベント種別「サイドブレーキOff」とエラータイプ「行動せず」が取得される。
2.上記1.で取得した各イベント種別「クラッチ接続」と「サイドブレーキOff」に対応する正常時イベント連鎖情報501中の順番(それぞれ「10」と「9」)を取得する。
3.上記1.で取得した各エラータイプ「エラーなし」と「行動せず」に対応する判定方式(「正常時イベント順序と一致」と「それまでの順番を許す」)を、エラータイプ別判定方式情報502から取得する。
4.上記3.での判定方式の取得結果より、以下の制約判定を行う。即ち、抽出結果イベント連鎖情報303において、2番目に発生した「サイドブレーキOff」に関しては、0,1,2番目の何れかに発生した時に、「クラッチ接続」のイベントと正常時イベント連鎖情報501中の順序制約「サイドブレーキOff」→「クラッチ接続」を満たすことができるか否かを判定する。ここで0番目は1番目のクラッチ接続の前に発生することを示す。なお、記号「→」は、イベントが発生する順番を表す。即ち、イベント種別「サイドブレーキOff」に対応する判定方式は「それまでの順番を許す」である。このため、抽出結果イベント連鎖情報303から選択されたイベント種別「サイドブレーキOff」の順番については、同情報303中でのそのイベントの順番2以前の全ての順番0,1,2番を取り得るという条件下で、正常時イベント連鎖情報501中の同じイベントの順番と一致するか否かが判定される。この結果、イベント種別「サイドブレーキOff」の順番が0番であるときに、上記2つのイベント情報組の発生する順番が正常時イベント連鎖情報501中の順序制約「サイドブレーキOff」→「クラッチ接続」を満たすと判定される。
5.制約条件検証結果表503中の(先行イベント番号=1、後続イベント番号=2)に対応するセル位置(1,2)に、判定結果1(=「制約を満たす」)を記入する。
6.次のイベント情報組として、抽出結果イベント連鎖情報303を構成する1番目と3番目のイベント情報の組を取得する。具体的には、1番目のイベント情報として、イベント種別「クラッチ接続」とエラータイプ「エラーなし」が取得される。また、3番目のイベント情報として、イベント種別「加速」とエラータイプ「不足」が取得される。
7.上記6.で取得した各イベント種別「クラッチ接続」と「加速」に対する正常時イベント連鎖情報501中の順番(それぞれ「10」と「11」)を取得する。
8.上記6.で取得した各エラータイプ「エラーなし」と「不足」に対応する判定方式(「正常時イベント順序と一致」と「正常時イベント順序と一致」)のID=0及びID=0を、エラータイプ別判定方式情報502から取得する。
9.上記6.で取得したイベント情報組の発生する順番が前記のIDに対応する制約条件(図24参照)である正常時イベント連鎖情報501中の順序制約「クラッチ接続」→「加速」を満たすかどうかを調べてこの場合は満たすと判定する。
10.制約条件検証結果表503中の(先行イベント番号=1、後続イベント番号=3)に対応するセル位置(1,3)に、判定結果1(=「制約を満たす」)を記入する。
11.次のイベント情報組として、抽出結果イベント連鎖情報303を構成する1番目と4番目のイベント情報の組を取得する。具体的には、1番目のイベント情報として、イベント種別「クラッチ接続」とエラータイプ「エラーなし」が取得される。また、4番目のイベント情報として、イベント種別「発進前確認」とエラータイプ「エラーなし」が取得される。
12.上記11.で取得した各イベント種別「クラッチ接続」と「発進前確認」の順番「1」と「4」に対する正常時イベント連鎖情報501中の順番(それぞれ「10」と「8」)を取得する。
13.上記11.で取得した各エラータイプ「エラーなし」と「エラーなし」に対応する判定方式(「正常時イベント順序と一致」と「正常時イベント順序と一致」)のID=0、ID=0を、エラータイプ別判定方式情報502から取得する。
14.上記11.で取得したイベント情報組「クラッチ接続」[1]、「発進前確認」[4]の発生する順番「1」「4」が前記イベント情報組の各IDのID=0、ID=0に対応する制約条件(図24参照)を満足するかを調べる。すなわち、「クラッチ接続」[1]、「発生前確認」[4]が正常時イベント連鎖情報501中の順序制約「発進前確認」「8」→「クラッチ接続」「10」の順序を満たすかどうかを調べこの場合は満たさないと判定する。「クラッチ接続」と「発進前確認」順序は制約条件である正常時イベント連鎖情報の8<10と逆転するから、イベント情報の順番を正常時イベント連鎖情報上の順番に対応させたとき、制約条件である正常時イベント連鎖情報の順番と逆転する。
15.制約条件検証結果表503中の(先行イベント番号=1、後続イベント番号=4)に対応するセル位置(1,4)に、判定結果0(=「制約を満たさない」)を記入する。
以降、「サイドブレーキOff」と「加速」の組(判定結果=1)、「サイドブレーキOff」と「発進前確認」の組(判定結果=0)、「加速」と「発進前確認」の組(判定結果=0)について制約条件の判定を行ない、図14に示される制約条件検証結果表503を得る。
以上説明した第2ステップ(S403)の制約判定処理において、例えば正常時イベント連鎖情報501には記載されているがトラブルレポート301では省略されて記載されていないようなイベントが存在するケースを考える。第2ステップでは、抽出結果イベント連鎖情報303から抽出できる任意の2つのイベント情報からなるイベント情報組に対してのみ、それらの発生する順番が正常時イベント連鎖情報501中の同じ2つのイベント情報の順番と一致するか否かを判定している。従って、正常時イベント連鎖情報501には記載されているがトラブルレポート301には記載されていないイベントは判定対象とならないため、そのようなイベントが原因で抽出誤り(又は抽出洩れ)と誤判定されることはない。
また本実施形態では、誤り判定情報DB305内のエラータイプ別判定方式情報502を用いて、抽出結果イベント連鎖情報303中の各イベント情報を構成するエラータイプ毎に、判定方式が変更される。
例えば図10に示されるように、エラータイプが「エラーなし」「不足」「過剰」「対象ミス」「方法ミス」である場合は、判定方式は「正常時イベント順序と一致」とされる。この判定方式が採用される場合には、例えば図15(a)に示される制約条件判定が実施される。
即ちまず、抽出結果イベント連鎖情報303から2つのイベント種別A,Bが抽出される。
次に、処理1として、イベント種別Aをキーとして正常時イベント連鎖情報501が参照され、その順番Mが取得される。
同様に、処理2として、イベント種別Bをキーとして正常時イベント連鎖情報501が参照され、その順番Nが取得される。
そして、処理3として、抽出結果イベント連鎖情報303中でのイベント種別A,Bの発生する順番m,nの大小関係が、正常時イベント連鎖情報501中の同じ2つのイベント情報A,Bの順番M,Nの大小関係と一致するか否かが判定される。この結果、これらの大小関係はm≦n及びM≦Nとなって一致するため、「制約条件を満たす」と判定される。
一方、例えば図10に示されるように、エラータイプが「行動せず」である場合は、判定方式は「それまでの順番を許す」とされる。この判定方式が採用される場合は、例えば図15(b)に示される制約条件判定が実施される。
即ちまず、抽出結果イベント連鎖情報303から2つのイベント種別A,Bが抽出される。
次に、処理1として、イベント種別Aをキーとして正常時イベント連鎖情報501が参照され、その順番Mが取得される。
同様に、処理2として、イベント種別Bをキーとして正常時イベント連鎖情報501が参照され、その順番Nが取得される。
そして、処理3として、イベント種別Bのエラータイプ「行動せず」に対応して決定される判定方式「それまでの順番を許す」(図10参照)に基づいて、以下のように制約条件が緩和される。即ち、イベント情報Jの順番は、イベント情報Jの順番の前ならばよいことを意味する。従って、抽出結果イベント連鎖情報303において、イベント情報Iとイベント情報Jがトラブルレポート301から正しく抽出されていたならば、制約条件は「常に満たす」となっている。抽出結果イベント連鎖情報303において、イベント種別Bの順番nがイベント種別Aの順番mより前の順序を取り得る状態で、m,nの大小関係がM,Nの大小関係と一致するか否かが判定される。この結果、イベントBがイベントAの前に移動してできる順序はM≦Nとなって一致する。このため、イベント情報A,Bの組は、正常時イベント連鎖における順序「B→A」を満たすことができるので、制約条件が満たされる。この結果、イベント情報A,Bの組は、抽出結果イベント連鎖情報303において正しく抽出されていると判定される。
このように、例えば或るイベントが操作されなかったというレポートが、トラブルレポート301中で正常時とは異なった順序関係で記述されていても、本実施形態では正しい判定がなされる。即ち、上記レポートに対応するイベント情報の発生する順番の妥当性を、正常時イベント連鎖情報501及びエラータイプ別判定方式情報502を用いて、正しく判定することができる。
本実施形態では、トラブルレポート301で報告されるようなエラーを示すイベントは、元々のある決められた手順に従って実施される操作の連鎖において発生する一部の操作ミスとして報告されるものであるという経験則を利用している。更に、そのような操作ミスに対応するイベントは、トラブルレポート301中では、他の正常時イベントに対して順番の逆転をもって記述される場合が多いという経験則を利用している。このような経験則を利用して本実施形態では、エラータイプがエラーの発生を示しているイベントについては、次のような処理が実行される。即ち、正常時イベント連鎖情報501中の対応するイベントとの順番に関する制約条件の判定において、順番の変更を許すようにその制約条件が緩和される。このような制約条件の緩和を行いながら、トラブルレポート301から自動抽出された抽出結果イベント連鎖情報303中の各イベント情報において、順番に関して制約条件を満たさないイベントが、抽出誤りの候補として指摘される。これにより、トラブルレポート301から適正に抽出される操作ミスに対応するイベントであるエラーイベントを避けながら、トラブルレポート301からのイベント自動抽出における抽出誤りの候補を、効率的にかつ精度良く指摘することが可能となる。
この場合、本実施形態におけるイベント情報の順番に関する制約条件の緩和規則は、トラブルレポート301中でのイベント情報の起こりうる順番の変更の全ての場合を示しているものではない。従って、本実施形態による制約条件の緩和規則で対応できないような順番が大きく異なるトラブルを示すイベント情報は、トラブルレポートから正確に抽出はされるが抽出誤りとされてしまう可能性がある。しかし、このようなケースは本質的にはあまり発生しないと考えられ、本実施形態による制約条件の緩和規則は、多く発生し得るケースを網羅していると考えられる。従って、これらの制約条件の緩和規則を組み込んだ制約判定処理により、誤って抽出されたイベント情報の候補を、的確に利用者に提示することが可能になると考えられる。
また、誤って抽出されたイベント種別の順番が、正常時イベント連鎖情報501中の対応するイベント種別の順番とたまたま一致する場合はあると考えられる。しかしその場合には、そのイベント種別と組み合わされる他の抽出されたイベント種別との発生する順番の関係が影響を受けて狂うことが多いと考えられ、結果的に、制約条件を満たさなくなって抽出誤りの候補として検出できる可能性が高いと考えられる。
次に、図5又は図12,図13で説明した第0ステップのイベント情報抽出処理で、トラブルレポート301中に記載されるイベントが、イベント種別抽出用辞書データ601(図6参照)から正しく抽出できないケースを考える。このケースは、トラブルレポート301中に記載されている正常時イベント又はトラブルを記述するエラーイベント(例えば「追突」)が、イベント種別抽出用辞書データ601中の全く異なるイベント情報とマッチしてしまうケースである。このようなケースは、イベント種別抽出用辞書データ601の不備や、係り受け解析による格フレーム抽出の不正確さによって発生し得る。これは例えば図5において、トラブルレポート301中の「後続車に追突された」という文から、全然関係のないイベント種別として「発進前確認」が誤抽出されてしまうようなケースである。そして、本実施形態では、このようなケースにおいて誤抽出されたイベント情報に関して、抽出結果イベント連鎖情報303中での順番は、正常時イベント連鎖情報501中での順番と比較して正しい順番の関係にはならない。このため、その誤抽出されたイベント情報が制約条件を満たさないという結果を、制約条件検証結果表503中に出力することができる。これにより、そのイベント情報が誤抽出された可能性があるということを検出することができる。
上述のケースとは異なり、第0ステップのイベント情報抽出処理で、トラブルレポート301から抽出結果イベント連鎖情報303に正しく抽出されたエラーイベントが、正常時イベント連鎖情報501中に存在しないケースを考える。このケースは例えば、イベント種別抽出用辞書データ601(図6参照)にはトラブル(例えば追突)を示すエラーイベントのイベント種別も登録されており、それが抽出結果イベント連鎖情報303の一部として正しく抽出されるようなケースである。このケースでは、そのようなエラーイベントは、正常時イベント連鎖情報501中には存在しない。このような場合には本実施形態では例えば、後述するように常に制約条件が満たされるように制御することができる。これにより、正常時イベント連鎖情報501中に対応するイベント情報がないことにより、正しく抽出されたエラーイベントが誤りの過剰指摘として抽出されてしまう誤動作が回避される。
以上のように、本実施形態では、正常時の手順のみを用意するだけで、トラブルレポートの手順と正常時の手順が異なるだけで抽出誤りとされる条件を総和して抽出誤りの過剰指摘を回避しながら、抽出結果イベント連鎖情報303における抽出誤りの候補を、効率的かつ精度よく指摘することが可能となる。
次に、前述した図4又は図5の第3ステップ(S404)の手順1.から4.の誤り評価値算出処理の更に詳細な動作について、図16から図18の説明図を用いて説明する。
1.まず、図8に例示される抽出結果イベント連鎖情報303のテーブルに誤り評価値フィールドを追加し、その各フィールド値を0で初期化して、図16に例示される誤り指摘結果表308を作成する。
2.次に、図17に示されるように、制約条件検証結果表503をスキャンし、制約条件を満たさないイベント情報組毎に、そのイベント情報組を構成するイベント情報に対応する誤り評価値フィールドの値を1増やす。より具体的には、以下の2−1,2−2,2−3.の処理が実行される。
2−1.制約条件検証結果表503の(1,2)(1,3)(1,4)の各セルをスキャンし、制約を満たしていない(1,4)セルに対応する、誤り指摘結果表308中の「順番」項目値が「1」と「4」に対応する各行の誤り評価値フィールドの各値(図17の「集計値」)に1を加える。
2−2.制約条件検証結果表503の(2,3)(2,4)の各セルをスキャンし、制約を満たさない(2,4)セルに対応する、誤り指摘結果表308中の「順番」項目値が「2」と「4」に対応する各行の誤り評価値フィールドの各値(図17の「集計値」)に1を加える。
2−3.制約条件検証結果表503の(3,4)セルをスキャンし、制約を満たさない(3,4)セルに対応する、誤り指摘結果表308中の「順番」項目値が「3」と「4」に対応する各行の誤り評価値フィールドの各値(図17の「集計値」)に1を加える。
3.スキャン終了時には、誤り指摘結果表308中の「順番」項目値が1から3までに対応する各行の誤り評価値フィールド(「集計結果」列)の各値は1、「順番」項目値が「4」に対応する行の誤り評価値フィールドの値(図17の「集計値」)は3となる。従って最小値は「1」となる。
4.各行(=イベント)の誤り評価値フィールドの各値(図17の「集計値」)から最小値「1」を減ずる。この結果、「順番」項目値が「4」に対応する行の誤り評価値フィールドの値(図17の「最終値」)として「2」が得られる。一方、「順番」項目値が「4」以外に対応する他の行の誤り評価値フィールドの各値(図17の「最終値」)として「0」を得る。図18は、最終的に得られる誤り指摘結果表308のデータ構成例を示す図である。この結果、評価値フィールドの値が0でない順番4の行のイベント種別「発進前確認」を、抽出誤りとして検知する。
ここで、各誤り評価値から最小値を減じるのは、抽出結果において少なくとも一つのイベント情報は正しく抽出が行なわれているという仮定に基づいた処理である。正しく抽出されたイベント情報が、他方の抽出誤りイベントの影響を受けたために制約を満たさなくなるという現象は当然起こり得るが、このような影響による評価値の上昇は評価値の最小値によって観測可能となる。この補正により、誤り評価値が0より大きいイベント情報においては、それ以上の誤り評価値の上昇を生じるなんらかの要因を持つことが言えるので、誤り評価値が0より大きいという絶対的な基準によって誤りを指摘することが可能となる。
なお、このような処理以外にも図11に示される制約条件検証結果表503を用いて、イベント情報単位の指摘を行なう方法は考えられる。
例えば、図11は、制約条件を満たさないイベント情報組があり、抽出結果に誤りが存在していることを示唆する。ここで、誤りが1つしか存在しないと仮定し、その誤りが抽出結果中の1〜4番目のイベント情報の何れかであるとして、各々のイベント情報を除いた場合に制約を満たすイベント情報組でのみ構成される制約条件検証結果表503が得られるか否かをチェックする。図11に示される例の場合には、4番目のイベント情報を除いた時、つまり制約条件検証結果表503における4行目及び4列目を除いた表は、全て制約を満たす。このため、4番目のイベント情報を、誤りと判定することができる。
また、1つのイベント情報を除いても制約を満たすイベント情報組でのみ構成される制約条件検証結果表503が得られない場合には、2つのイベント情報の組合せを制約条件検証結果表503から除いて同様の検証を行う。そして、制約を満たすイベント情報組でのみ構成される場合に除外したイベント情報組を誤りと判定する(そのような組が複数得られた場合には、それらを全て出力しても良いし、例えば抽出の確信度といった他の基準で選択を行なってもよい)。このような処理を誤りが3個の時、4個の時、・・・と、制約条件を満たすイベント情報組でのみ構成される制約条件検証結果表503が得られるまで繰り返すことで、抽出結果中の誤りを判定することができる。
全体処理を示すフローチャート
図19は、図3に示される本実施形態のシステムの機能を実現するためのコンピュータによる全体処理を示すフローチャートである。
まず、図3のイベント情報抽出部302の機能を実現する処理として、ステップS1901の処理が実行される。この処理では、トラブルレポート301から、順番を付与したイベント種別とエラータイプとかなるイベント情報の組によって構成される抽出結果イベント連鎖情報303が自動抽出される。この処理は、図4又は図5又は図12,図13の第0ステップのイベント情報抽出処理に対応する。
一方、誤り検知を行う前の準備ステップS1900として、各種動作のマニュアル・手順書304から、誤り判定情報として、正常時イベント連鎖情報501とエラータイプ別判定方式情報502が抽出され、図3の誤り判定情報DB305に格納される。この処理は、図4又は図5の第1ステップの誤り判定情報作成処理に対応する。
次に、図3の制約判定部306の機能を実現する処理として、ステップS1902の処理が実行される。この処理では、抽出結果イベント連鎖情報303から選択した全イベント情報組に対して制約条件の判定が行われ、判定結果が制約条件検証結果表503に格納される。この処理は、図4又は図5又は図14,図15の第2ステップの制約判定処理に対応する。
最後に、図3の誤り評価部307の機能を実現する処理として、ステップS1903の処理が実行される。この処理では、制約条件検証結果表503より、各イベントの誤り評価値が算出され、誤り指摘結果表308を用いて、評価値が1以上のものが誤り候補としてユーザに提示される。この処理は、図4又は図5又は図16〜図18の第3ステップの誤り評価値算出処理に対応する。
図20は、図19のステップS1901のイベント情報抽出部302の処理のコンピュータによる詳細処理を示すフローチャートである。
まず、文中の格フレームが抽出される(ステップS2001)。
次に、ステップS2001で抽出された格フレームのうち、最初の格フレームが取得される(ステップS2002)。
次に、ステップS2002にて格フレームの取得が成功したか否かが判定される(ステップS2003)。
ステップS2003で格フレームの取得に成功してステップS2003の判定がYESなら、その格フレームの用言と格要素をキーとして、イベント種別抽出用辞書データ601が検索され、その格フレームに対応するイベント種別が抽出される(ステップS2004)。イベント種別抽出用辞書データ601は、前述した図6に示されるデータ構成例を有する。
上記検索の結果、イベント種別抽出用辞書データ601中の何れかのレコードとマッチするか否かが判定される(ステップS2005)。
ステップS2005の判定がNOの場合には、ステップS2002又は後述するステップS2016で抽出された格フレームのうち未処理の次の格フレームが取得される(ステップS2016)。そして、その格フレームに対して、上述のステップS2003からS2005までの一連の処理が繰り返し実行されて、イベント種別抽出用辞書データ601から、各格フレームに対応するイベント種別の推定が試みられる。
ステップS2005の判定がYESとなったら、イベント種別抽出用辞書データ601上でヒットしたレコードのイベント種別(図6参照)が、イベント種別の推定結果とされる(ステップS2006)。
次に、現在処理中の格フレームの文末表現をキーとして、エラータイプ推定ルールデータ701が検索される(ステップS2007)。エラータイプ推定ルールデータ701は、前述した図7に示されるデータ構成例を有する。より具体的には、図7のエラータイプ推定ルールデータ701において、「キータイプ」項目の値が「文末表現」であって、かつ「キーの例」項目の値、例えば「〜な(否定助動詞)、〜忘れる」が現在処理中の格フレームの文末表現(図12、図7参照)に対応するレコードが検索される。
次に、ステップS2007の検索の結果、エラータイプ推定ルールデータ701の何れかのレコードとのマッチが検出されたか否かが判定される(ステップS2008)。
ステップS2008の判定がYESならば、検出されたレコード中の「エラータイプ」項目の値(図7参照)が、エラータイプの推定結果とされる(ステップS2009)。
ステップS2008の判定がNOならば、現在処理中の格フレームの格要素をキーとして、エラータイプ推定ルールデータ701が検索される(ステップS2010)。より具体的には、図7のエラータイプ推定ルールデータ701において、「キータイプ」項目の値が「格要素」であって、かつ「キーの例」項目の値が現在処理中の格フレームの格要素(図6、図7参照)に対応するレコードが検索される。
次に、ステップS2010の検索の結果、エラータイプ推定ルールデータ701の何れかのレコードとのマッチが検出されたか否かが判定される(ステップS2011)。
ステップS2011の判定がYESならば、検出されたレコード中の「エラータイプ」項目の値(図7参照)が、エラータイプの推定結果として出力される(ステップS2009)。
ステップS2011の判定がNOならば、現在処理中の格フレーム用言をキーとして、エラータイプ推定ルールデータ701が検索される(ステップS2012)。より具体的には、図7のエラータイプ推定ルールデータ701において、「キータイプ」項目の値が「用言」であって、かつ「キーの例」項目の値が現在処理中の格フレームの用言(図13、図7参照)に対応するレコードが検索される。
次に、ステップS2012の検索の結果、エラータイプ推定ルールデータ701の何れかのレコードとのマッチが検出されたか否かが判定される(ステップS2013)。
ステップS2013の判定がYESならば、検出されたレコード中の「エラータイプ」項目の値(図7参照)が、エラータイプの推定結果として出力される(ステップS2009)。
ステップS2013の判定がNOならば、「エラーなし」がエラータイプの推定結果とされる(ステップS2014)。
以上の図20に示した処理によりトラブルレポートを文書解析した結果に対して、図6のイベント種別抽出用辞書データ601と図7のエラータイプ推定ルールデータ701を適用することにより、それぞれイベント種別とエラータイプからなる抽出結果イベント連鎖情報303が得られる。
すなわち、ステップS2006と、S2009又はステップS2014とで出力されたイベント種別とエラータイプの組が、現在の検出順を示す「順番」項目値と共に、抽出結果イベント連鎖情報303(図3〜図5、図8参照)を構成するイベント情報として出力される(ステップS2015)。
その後、ステップS2001で抽出された格フレームのうち未処理の次の格フレームが取得される(ステップS2016)。そして、その格フレームに対して、上述のステップS2003からS2005までの一連の処理が繰り返し実行されて、イベント種別抽出用辞書データ601から、各格フレームに対応するイベント種別の推定が試みられる。
上記一連の処理の中で、未処理の次の格フレームが取得されなくなり、ステップS2013の判定がNOとなったら、図19のステップS1901の処理を終了し、最終的な抽出結果イベント連鎖情報303が出力される。
図21は、図19のステップS1902の制約判定部306の処理のコンピュータによる詳細処理を示すフローチャートである。
まず、抽出結果イベント連鎖情報303から、最初の未処理の2つイベント情報(イベント種別+エラータイプ)の組合せ(イベント情報組)が取得される(ステップS2101)。
ステップS2101の取得が成功したか否かが判定される(ステップS2102)。
ステップS2101の取得が成功しステップS2102の判定がYESとなると、ステップS2101又は後述するステップS2109で取得されたイベント情報組を構成する各イベント情報のイベント種別をキーとして、各イベント情報の正常時の順番が、正常時イベント連鎖情報501より取得される(ステップS2103)。
次に、ステップS2101又は後述するステップS2109で取得されたイベント情報組を構成する各イベント情報のエラータイプをキーとして、各イベント情報に対応する判定方式が、エラータイプ別判定方式情報502(図10参照)より取得される(ステップS2104)。
次に、ステップS2103で取得された正常時順番と、ステップS2104で取得された各判定方式とに基づき、ステップS2101又は後述するステップS2109で取得されたイベント情報組の満たすべき制約条件が作成される(ステップS2105)。
そして、ステップS2105で作成された制約条件の判定処理が実行され、その制約条件が満たされるか否かが判定される(ステップS2106)。
ステップS2105で作成された制約条件が満たされステップS2106の判定がYESならば、以下の処理が実行される。即ち、図11に示されるデータ構成例を有する制約条件検証結果表503中の、ステップS2101又は後述するステップS2109で取得したイベント情報組に対応するセルに、ステップS2106での判定結果として「1」(=「制約を満たす」)が格納される(ステップS2107)。
一方、ステップS2105で作成された制約条件が満たされずステップS2106の判定がNOならば、以下の処理が実行される。即ち、制約条件検証結果表503中の、ステップS2101又は後述するステップS2109で取得したイベント情報組に対応するセルに、ステップS2106での判定結果として「0」(=「制約を満たさない」)が格納される(ステップS2108)。
現在のイベント情報組に対して、ステップS2103からS2108までの一連の処理により制約条件の判定処理が終了したら、抽出結果イベント連鎖情報303から、次の未処理のイベント情報組が取得される(ステップS2109)。そして、その新たなイベント情報組に対して、ステップS2102からS2108までの一連の処理が繰り返し実行されることにより、制約条件の判定処理が繰り返される。
この繰返しの中で、未処理のイベント情報組が取得されなくなり、ステップS2102の判定がNOとなったら、図19のステップS1902の処理を終了し、最終的な制約条件検証結果表503が出力される。
上記図21のフローチャートに基づく具体的な処理例について、図22に沿って以下に説明する。
抽出結果イベント連鎖情報303中の1番目のイベント情報(イベント種別:「クラッチ接続」、エラータイプ:「エラーなし」)と、2番目のイベント情報(イベント種別:「サイドブレーキOff」、エラータイプ:「行動せず」)が抽出される(2201)。この処理は、図21のステップS2101に対応する。
上記2201で取得した各イベント情報に対応するイベント種別「クラッチ接続」と「サイドブレーキOff」に対する正常時イベント連鎖情報501中の順番(それぞれ「10」と「9」)が取得される(2202)。この処理は、図21のステップS2102(YES)→ステップS2103に対応する。
上記2201で取得した各イベント情報に対応するエラータイプ「エラーなし」と「行動せず」に対応する判定方式(それぞれ「正常時イベント順序と一致」と「それまでの順番を許す」)が取得される(2203)。この処理は、図21のステップS2104に対応する。
上記2203での判定方式の取得結果より、以下の制約条件の作成(2204)と判定(2205)が行われる。即ち、「サイドブレーキOff」に関しては、0,1,2番目の何れかに発生した時に、「クラッチ接続」のイベントと正常時イベント連鎖情報501中の順序制約「サイドブレーキOff」→「クラッチ接続」を満たすことができるか否かを判定する。この結果、「サイドブレーキOff」が0番目に発生したとした場合に制約を満たすと判定する。
この結果、制約条件が満たされるので、制約条件検証結果表503の現在のイベント情報組に対応するセル(1,2)に判定結果「1」が格納される(2206)。
以降、「クラッチ接続」と「加速」の組(判定結果=1)、「クラッチ接続」と「発進前確認」の組(判定結果=0)の組について制約条件の判定が行われる。更に、「サイドブレーキOff」と「加速」の組(判定結果=1)、「サイドブレーキOff」と「発進前確認」の組(判定結果=0)、「加速」と「発進前確認」の組(判定結果=0)についても制約条件の判定が行われる。その結果、最終的に図11に示される制約条件検証結果表503が得られる。
図23は、図21のイベント情報組中の2つのイベントについて、正常時順番を取得するステップS2103と、イベント情報組中のイベントのエラータイプからそれぞれ判定方式を取得するステップS2104のコンピュータによる詳細処理を示すフローチャートである。
まず、図21のステップS2101又はS2109で取得されたイベント情報組を構成する各イベント情報を、抽出結果イベント連鎖情報303中のi番目のイベント情報Iとj番目(i<j)のイベント情報Jとする。
始めに、イベント情報Iのイベント種別をキーとして、その正常時の順番が、正常時イベント連鎖情報501より取得される(ステップS2301)。
次に、ステップS2301での正常時順番の取得が成功したか否かが判定される(ステップS2302)。
正常時順番の取得が成功しステップS2302の判定がYESならば、取得された正常時順番が変数Ni にセットされる(ステップS2303)。言い換えれば、イベントiの正常時順番がNiとなる。
正常時順番の取得が失敗しステップS2302の判定がNOならば、変数Ni に値0がセットされる(ステップS2304)。これは、トラブルレポートから抽出された抽出結果イベント連鎖情報303中のイベント種別が正常時イベント連鎖情報501中には存在しないことを意味する。すなわち、図6に示されるイベント種別抽出用辞書データ601にはトラブル(例えば追突)を示すエラーイベントのイベント種別も登録されており、それが抽出結果イベント連鎖情報303の一部として正しく抽出されるようなケースである。この場合であっても、そのようなエラーイベントは、正常時イベント連鎖情報501中には存在しないとき、ステップS2302の判定がNOとなる。このケースは、後述する制約条件テーブル2401に基づく制約条件の制約判定処理から除外され抽出誤りの判定対象とならないので、抽出誤りの過剰指摘が抑制される。
続いて、イベント情報Jのイベント種別をキーとして、その正常時の順番が、正常時イベント連鎖情報501より取得される(ステップS2305)。
次に、ステップS2305での正常時順番の取得が成功したか否かが判定される(ステップS2306)。
正常時順番の取得が成功しステップS2306の判定がYESならば、取得された正常時順番が変数Nj にセットされる(ステップS2307)。言い換えれば、イベントjの正常時順番がNjとなる。
正常時順番の取得が失敗しステップS2306の判定がNOならば、変数Nj に値0がセットされる(ステップS2308)。これはトラブルレポートには存在するが正常時順番には存在しない処理を意味する。このケースも、後述する制約条件テーブル2401に基づく制約条件の制約判定処理から除外される。
なお、図23のフローチャートにおいて、ステップS2302又はS2306の判定がNOとなった場合に、判定方式Mj の値が「2」とされることにより、常に制約条件が満たされないように制御されてもよい。この場合には、正常時イベント連鎖情報501中に対応するイベント情報がない場合には、あえて抽出誤りとすることにより、抽出誤りが取りこぼされてしまうことを回避することができ、抽出誤りの検出精度を向上させることが可能となる。
以上のステップS2301からS2308までの一連の処理は、図21のステップS2103の処理に対応する。
次に、イベント情報Iに対応する判定方式IDを指定する変数Mi に値がセットされたか否かが判定される(ステップS2309)。
変数Mi に値がセットされておらず、即ちイベント情報Iに対応する正常時順番の取得に成功しておりステップS2309の判定がNOならば、以下の処理が実行される。
即ちまず、イベント情報Iのエラータイプをキーとして、それに対応する判定方式IDが、エラータイプ別判定方式情報502(図10参照)より取得される(ステップS2310)。
次に、ステップS2310で取得された判定方式IDが、イベント情報Iに対応する判定方式IDを指定する変数Mi にセットされる(ステップS2311)。
一方、変数Mi に値がセットされており、ステップS2309の判定がYESならば、上述のステップS2310とS2311の処理は実行されない。
ステップS2311の後又はステップS2309の判定がYESの後、イベント情報Jに対応する判定方式IDを指定する変数Mj に値がセットされたか否かが判定される(ステップS2312)。
変数Mj に値がセットされておらず、即ちイベント情報Jに対応する正常時順番の取得に成功しておりステップS2312の判定がNOならば、以下の処理が実行される。
即ちまず、イベント情報Jのエラータイプをキーとして、それに対応する判定方式IDが、エラータイプ別判定方式情報502(図10参照)より取得される(ステップS2313)。
次に、ステップS2313で取得された判定方式IDが、イベント情報Jに対応する判定方式IDを指定する変数Mj にセットされる(ステップS2314)。
一方、変数Mj に値がセットされており、ステップS2312の判定がYESならば、上述のステップS2313とS2314の処理は実行されない。
ステップS2314の後又はステップS2312の判定がYESの後、図23のフローチャートの処理を終了する。
以上のステップS2309からS2314までの一連の処理は、図21のステップS2104の処理に対応する。
図24は図3の制約判定部306、図4及び図5の制約判定ステップS403、図19の制約判定部306の処理S1902、図21のステップS2105,S2106で用いられる制約条件テーブルの構成例を示す図である。この制約条件テーブル2401は図10に示されるエラータイプ別判定方式情報502において規定される各判定方式ID(Mi 、Mj )の組合せ毎に固定的に決定することができる制約条件を規定する。そして、この制約条件テーブル2401は、図21のステップS2105の制約条件の作成及びステップS2106の制約判定のコンピュータによる詳細処理を、データテーブルの形式で表現したものである。
前述したように、図21のステップS2101又はS2109で取得されたイベント情報組を構成する各イベント情報を、抽出結果イベント連鎖情報303中のi番目のイベント情報Iとj番目(i<j)のイベント情報Jとする。また、前述した図23のフローチャートによって得られた、イベント情報I及びJに対応する判定方式IDをそれぞれ、Mi 及びMj とする。更に、図23のフローチャートによって得られた、イベント情報I及びJに対応する正常時順番をそれぞれ、Ni 及びNj とする。この場合、制約条件テーブル2401は、判定方式IDのMi とMj の組合せ毎に、正常時順番のNi とNj、およびiとjを使った制約条件が規定されている。
以下に、判定方式IDの組み合わせで規定される制約条件について図24の制約条件テーブルを参照しながら、前述の例題とは別の例題をあげて詳細に説明する。前のイベント情報Iおよびイベント情報Jは、それぞれイベントiおよびイベントjに対応する。
1 正常時イベント連鎖の例
正常時イベント連鎖として、左折レーンにいる乗用車が前方の交差点を右折する場合の手順を例として挙げ、以降については、この例を基に説明する。なお、この例における正常時イベント連鎖情報を以下のものとする。
1.右ウィンカーを点灯
2.右レーンに進路変更
3.右折
2 制約の判定方式の説明
判定方式ID(すなわちエラータイプ)0.1,2,3,4について、エラータイプによる制約の緩和条件を上記例題に沿って再度説明する。
0.正常時イベント順序と一致
抽出結果中のイベントの発生順序が、正常時イベント連鎖における発生順序と一致していることを制約とする。
例えば、「ウィンカー点灯」⇒「進路変更」⇒「右折」という連鎖は、正常時イベント連鎖の順序と一致するので、制約条件を満たす。すなわち、抽出ミスはないと判断する候補となる。
1.それまでの順序を許す
抽出結果の順番以前の全ての値を取り得るという条件下で、正常時イベント連鎖におけ発生順序と一致することを制約とする。
例えば、「進路変更」⇒「右折」⇒「ウィンカー点灯せず」という連鎖は、「ウィンカー点灯せず」のエラータイプが「行動せず」であるので、それ以前の全ての位置に配置され得るので、この連鎖の先頭に配置することができ、この時に正常時イベント連鎖の順序と一致するので、制約条件を満たす。
2.常に制約を満たさない
順序比較を行なう他のイベントの正常時イベント順序がいかなる場合でも、常に制約を満たさないと判定される。すなわち抽出ミスがあると判断する候補となる。例えば、上記正常時連鎖に存在しない「カーナビ操作(エラータイプ: 不要)」が該当する。
3.直後のイベントとの逆転を許す。
抽出結果中の直後のイベントとの逆転を許すという条件下で、正常時イベント連鎖における発生順序と一致することを制約とする。
例えば、「ウィンカー点灯」⇒「右折早過ぎ」⇒「進路変更」という連鎖は、「右折早過ぎ」が直後の「進路変更」と逆転させれば、正常時イベント連鎖の順序と一致するので、このイベント連鎖は下記の制約判定において適切であると判定される。
4.直前のイベントとの逆転を許す
抽出結果中の直前のイベントとの逆転を許すという条件下で、正常時イベント連鎖における発生順序と一致することを制約とする。
例えば、「進路変更」⇒「ウィンカー点灯遅れ」⇒「右折」という連鎖は、「ウィンカー点灯遅れ」を直前の「進路変更」と逆転させれば正常時イベント連鎖の順序と一致するので、このイベント連鎖は下記節の制約判定において適切であると判定される。
3 制約判定処理の詳細
上述した、エラータイプによる制約の緩和条件の基で、抽出結果イベント連鎖中のi 番目とj 番目のイベント(i<j)における制約判定方式について、それぞれのエラータイプの組み合わせ毎に説明を行なう。以下、イベントi、jに対する正常時イベント連鎖の順序をNi,Njと記載する。
・ Mi=0,Mj=0
抽出結果中の2つのイベントに関し、エラータイプがどちらも「正常時イベント順序と一致」
である場合には、制約の緩和は発生せず、制約条件はNi≦Njとなる。ここでNi=Njはどちらを先に行なっても誤りではないイベントには同じ番号を付すことを示す。
例えば、「ウィンカー点灯」⇒「進路変更」という連鎖について、各イベントのエラータイプはどちらも「エラーなし」で、かつ正常時イベント順序はそれぞれNi=1,Nj=2であるので、制約条件を満たす。この連鎖は例えばレポート中の「ウィンカーを出し、進路変更しました」といった自然な表現からの抽出結果に相当する。
一方、「進路変更」⇒「ウィンカー点灯」という連鎖についてはNi=2,Nj=1であるので、制約を満たさない。レポートにおいては、エラーがないイベントについてはその発生順に記載していくことが想定でき、例えば「進路変更し、ウィンカーを点灯しました」といった表現があることは想定できず、従って上記判定結果は妥当である。
・ Mi=0,Mj=1
イベントi⇒イベントjという抽出結果中のイベント連鎖において、Mj=1であるので、イベントj は抽出結果イベント連鎖中においてそれ以前の全ての順番を取り得る。
ここで、Ni≦Njである時は、イベントjの順番としてjを取れば制約を満たすことになる。一方、Ni>Njである場合も、イベントjの順番として、i より小さい値を取り得るので、その場合に制約を満たすことになる。以上より、全ての場合において制約を満たすことになる。
例えば、「ウィンカー点灯」⇒「進路変更せず」は制約条件を満たす。この連鎖は例えば、レポート中の「ウィンカーは出しましたが、進路を変更できませんでした」といった自然な表現からの抽出結果に相当する。さらに、「進路変更」⇒「ウィンカー点灯せず」という連鎖も制約条件を満たす。これもレポート中の「進路変更をしましたが、ウィンカーを出すのを忘れていました。」といった自然な表現からの抽出結果に相当する。
・ Mi=0,Mj=2
Mj=2であるので、Ni,Njの値に関わりなく、常に制約を満たさない。
・ Mi=0,Mj=3
イベントi⇒イベントj という抽出結果中のイベント連鎖において、Mj=3であるので、イベントj は直後のイベントj+1 との逆転を許す。
ここで、Ni≦Njである場合には、抽出結果の順序と正常時順序が一致し、制約を満たす。また、イベントj について、抽出結果イベント連鎖における直後のイベントとの順序を逆転させても、イベントjがより遅れるだけであるから、i<jの関係は変わらないので、逆転による制約緩和は発生しない。つまりMj=3による制約緩和は発生しない。従って、制約条件はMi=0,Mj=0の場合と同じNi≦Njとなる。
例えば、「進路変更」⇒「右折早過ぎ」という連鎖は、Ni=2,Nj=3で、制約を満たす。
一方、「進路変更」⇒「ウィンカー点灯早過ぎ」という連鎖については、「ウィンカー点灯早過ぎ」のエラータイプでは、直後との逆転は許すが直前との逆転は許さないから「進路変更」との逆転を許さない。したがって「進路変更」⇒「ウィンカー点灯早過ぎ」という順序は変わらず、Ni=2,Nj=1であるので制約を満たさない。
・ Mi=0,Mj=4
イベントi⇒ _イベントjという抽出結果中のイベント連鎖において、Mj=4であるので、イベントj は、直前のイベントj-1との逆転を許す。
ここで、Ni≦Njである場合には、抽出結果の順序と正常時順序が一致し制約を満たす。また、j=i+1の場合には、NiとNjの順番を逆転させることができるので、上記制約条件Ni≦Njを満たさない場合には、NiとNjの順番を逆転させることで、制約を満たすことができる。言い換えれば、j=i+1とはイベントiとイベントjの逆転を許すことを表す。以上より、制約条件はj=i+1orNi≦Njとなる。
例えば、レポート中の「進路を変更する時に、ウィンカーを出すのが遅れ、その後に右折しました」という表現から適切に抽出が行なわれた場合、抽出結果イベント連鎖は「進路変更」⇒「ウィンカー点灯遅過ぎ」⇒「右折」となる。この中の「進路変更」(i=1)⇒「ウィンカー点灯遅過ぎ」(j=2)という連鎖については、j=i+1であるので制約を満たす。これは、「ウィンカー点灯遅過ぎ」のエラータイプ「遅過ぎ」が抽出結果における直前イベントとの順序逆転を許し、「ウィンカー点灯」⇒「進路変更」という連鎖として判定することができるからである。さらに抽出結果中のイベント組から構成される他の連鎖「進路変更」⇒「右折」及び「ウィンカー点灯遅過ぎ」⇒「右折」に関しても、それぞれ制約を満たす。したがって、この抽出結果イベント連鎖において、誤りとして指摘されるイベントはなく、つまり、誤り指摘処理が適切に実現される。
一方、「右折」⇒「ウィンカー点灯」⇒「進路変更遅過ぎ」という抽出結果イベント連鎖中の「右折」⇒「進路変更遅過ぎ」という連鎖は制約を満たさない。この抽出結果が正しいとすると、例えば抽出元文は「右折しました。ウィンカーは出しましたが、進路変更が遅れました」といった文になるが、この文は、イベントの発生順序が曖昧であり、レポート中にこのような記載は想定されない。つまり、この抽出結果は誤りを含む。その誤りの候補として、「右折」⇒「進路変更遅れ」という連鎖が制約を満たさないと判定することは妥当である。
・ Mi=1,Mj=0
Mi=1であるので、イベントiについては、発生順序としてi以下の全ての値を取り得る。しかしながら、i以下のどのような値を取る場合でも、jより小さい値となるので、抽出イベント間の順序関係は変わらない。つまり、Mi=1による制約条件の緩和は発生せず、従って、Mi=0,Mj=0と同じ制約条件Ni≦Njとなる。
例えば、レポート中の「ウィンカーを出さずに進路変更しました」という自然な表現からの抽出結果である「ウィンカー点灯せず」⇒「進路変更」という連鎖は、「ウィンカー点灯」⇒「進路変更」と同様に制約を満たす。
・ Mi=1,Mj=1
上述のように、Mi=1による制約条件の緩和は発生しない。つまり、Mi=0,Mj=1の場合と同様に、全て制約条件を満たす。
例えば、レポート中の「右折しましたが、進路変更もせず、ウィンカーも出していませんでした」といった自然な表現から抽出される「進路変更せず」⇒「ウィンカー点灯せず」という連鎖は制約を満たす。また、「右折しましたが、ウィンカーを出さず、進路変更もしていませんでした。」という自然な表現から抽出される「ウィンカー点灯せず」⇒「進路変更せず」という連鎖も制約を満たす。
・ Mi=1,Mj=2
上述のように、Mi=1による制約条件の緩和は発生しない。つまり、Mi=0,Mj=2の場合と同様に、全て制約条件を満たさない。
・ Mi=1,Mj=3
上述のように、Mi=1による制約条件の緩和は発生しない。つまり、Mi=0,Mj=3の場合と同様に、制約条件はNi≦Njとなる。
例えば、レポート中の「ウィンカーを出していない中で、進路を変更してしまい早過ぎでした」といった自然な表現から抽出される「ウィンカー点灯せず」⇒「進路変更早過ぎ」という連鎖は制約を満たす。
・ Mi=1,Mj=4
上述のように、Mi=1による制約条件の緩和は発生しない。つまり、Mi=0,Mj=4の場合と同様に、制約条件はj=i+1orNi≦Njとなる。
例えば、レポート中の「進路変更できなかったのは、ウィンカーを出すのが遅れたためです」という自然な表現から抽出される「進路変更せず」⇒「ウィンカー点灯遅れ」という連鎖は、j=i+1であるので制約を満たす。
また、レポート中の「進路変更できず、右折が遅れました」という自然な表現から抽出される「進路変更せず」⇒「右折遅れ」という連鎖は、Ni=2、Nj=3であり制約を満たす。
・ Mi=2,Mj=0
・ Mi=2,Mj=1
・ Mi=2,Mj=2
・ Mi=2,Mj=3
・ Mi=2,Mj=4
Mi=2であるので、イベントj の正常時順番に関わりなく、制約を満たさない。
・ Mi=3,Mj=0
Mi=3であるので、抽出結果イベント連鎖における直後のイベントとの逆転を許す。つまり、j=i+1である場合には、Ni,Njの値に関わりなく、制約条件を満たすことができる。それ以外はMi=0,Mj=0に準じ、制約条件はj=i+1orNi≦Njとなる。
例えば、レポート中の「進路変更は早過ぎましたが、その時にウィンカーは出しており、その後に右折しました。」という自然な表現から適切に抽出が行なわれた場合、抽出結果イベント連鎖が「進路変更早過ぎ」⇒「ウィンカー点灯」⇒「右折」となる。この中の「進路変更早過ぎ」(i=1)⇒「ウィンカー点灯」(j=2)という連鎖は、j=i+1であるので制約を満たす。また、上記抽出結果イベント連鎖中の「進路変更早過ぎ」⇒「右折」という連鎖も、Ni≦Njであり、制約を満たす。さらに、「ウィンカー点灯」⇒「右折」という連鎖も制約を満たすので、上記抽出結果イベント連鎖においては誤りとして指摘されるイベントはなく、つまり、誤り指摘処理が適切に実現される。
・ Mi=3,Mj=1
Mi=3による制約緩和が発生し、j=i+1の場合は制約を満たす。それ以外はMi=0,Mj=1に準ずるが、この場合は全て制約条件を満たすので、結局、この場合も全て制約条件を満たす。
・ Mi=3,Mj=2
Mi=3による制約緩和は発生するが、Mj=2より、常に制約条件を満たさない。
・ Mi=3,Mj=3
Mi=3による制約緩和が発生する。それ以外はMi=0,Mj=3に準ずる。以上より、制約条件はj=i+1orNi≦Njとなる。
例えば、レポート中の「ウィンカー点灯も進路変更も早過ぎました」という自然な表現から抽出される「ウィンカー点灯早過ぎ」⇒「進路変更早過ぎ」という連鎖はNi≦Njであり制約を満たす。また、このような並列表現は、しばしば実際の発生順序が無視され、「進路変更もウィンカー点灯も早過ぎました」という表現が使用される。この表現から抽出される「進路変更早過ぎ」⇒「ウィンカー点灯早過ぎ」という連鎖においては、j=i+1となるので、制約を満たす。
・ Mi=3,Mj=4
エラータイプが3の制約は、直後のイベントとの順序逆転を許すというものであり、一方エラータイプが4の制約は、直前のイベントとの順序逆転を許すというものである。この2つ制約緩和を段階的に適用すると、例えば、抽出結果イベント連鎖が「A 早過ぎ」⇒「B」⇒「C遅過ぎ」であった時に、まず、エラータイプ3 の制約緩和を加えることで、「B_」⇒「A」の制約緩和を加えることで、「B_」⇒「C遅過ぎ」⇒_「A早過ぎ」という連鎖でも順序を判定できることになる。
つまり、上記抽出結果イベント連鎖における「A早過ぎ」⇒「C遅過ぎ」という連鎖に関しては、「A」⇒「C」という順序でも、「C」⇒「A」という順序のどちらかが正常時の順序と一致すれば良いことになるので、常に制約を満たす事になる。つまり、間に一つ他のイベントをはさんだ場合、つまりj≦i+2でも、上記の制約条件の段階適用によって正常イベント間の順序の制約を満たすことができる。
しかしながら、このような2段階の順序逆転を許す文章は、レポートの読み手にとってイベントの発生順序が非常に分かりにくいものになってしまうので、通常は用いられない。例えば、「右折が早過ぎて、進路変更はしましたが、ウィンカーを出すのが遅れました。」という表現は、イベント発生順序が非常に分かりにくい。
以上により、Mi=3,Mj=4の場合は、2つの制約緩和を段階的に適用することは許可しないことにする。つまり、この2つの制約条件緩和のOR 結合がこの場合の制約条件となる。なお、Mi=3による制約条件の緩和も、Mj=4による制約条件の緩和は、どちらもj=i+1であるので、このOR結合もj=i+1となる。この条件と、正常時イベントの順序条件Ni≦NjのOR結合、つまり、j=i+1orNi≦Njがこの場合の制約条件となる。
例えば、レポート中の「進路変更が早過ぎ、その後で遅れてウィンカーを出しました」という自然な表現から抽出される「進路変更早過ぎ」⇒「ウィンカー点灯遅れ」という連鎖は、j=i+1であるので制約条件を満たす。
・ Mi=4,Mj=0
Mi=4であるので、抽出結果イベント連鎖における直前のイベントとの順序逆転を許す。
しかしながら、Mi=1の場合と同様に、直前のイベントとの順序逆転を許しても、制約条件の緩和は発生しない。つまり、Mi=0,Mj=0と同じ制約条件Ni≦Njとなる。
例えば、レポート中の「進路変更が遅れてしまいましたが、右折しました」という自然な表現から抽出される「進路変更遅れ」⇒「右折」という連鎖は、「進路変更」⇒「右折」という連鎖と同様に制約を満たす。
・ Mi=4,Mj=1
上述のように、Mi=4による制約条件の緩和は発生せず、Mi=0,Mj=1と同じで、常に制約条件を満たす。
例えば、レポート中の「ウィンカーを出すのが遅れ、進路変更できませんでした」という自然な記述から抽出される「ウィンカー点灯遅れ」⇒「進路変更せず」という連鎖は制約条件を満たす。
・ Mi=4,Mj=2
上述のように、Mi=4による制約条件の緩和は発生せず、Mi=0,Mj=2と同じで、常に制約条件を満たさない。
・ Mi=4,Mj=3
上述のように、Mi=4による制約条件の緩和は発生せず、Mi=0,Mj=3と同じ制約条件とNi≦Njなる。
例えば、レポート中の「ウィンカーを出すのは遅れたが、強引に進路変更し、右折は却って早過ぎでした。」という自然な表現から抽出される「ウィンカー点灯遅過ぎ」⇒「右折早過ぎ」という連鎖は制約を満たす。
・ Mi=4,Mj=4
上述のように、Mi=4による制約条件の緩和は発生せず、Mi=0,Mj=4と同じ制約条件はj=i+1orNi≦Njとなる。
例えば、レポート中の「ウィンカーを出すのも、進路を変更するのも遅れました」といった自然な並列表現から抽出される「ウィンカー点灯遅過ぎ」⇒「進路変更遅過ぎ」という連鎖はNi≦Njであり、制約を満たす。またこのような並列表現はしばしば実際の発生順序を無視した記述がなされるので、「進路を変更するのも、ウィンカーを出すのも遅れました」という表現から抽出される「進路変更遅過ぎ」⇒「ウィンカー点灯遅過ぎ」という連鎖も、j=i+1であるので制約を満たす。
以上の結果を、図24の制約条件テーブルにまとめる。
図25は、図21のステップS2105の制約条件の作成及びステップS2106の制約判定のコンピュータによる詳細処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、図24の制約条件テーブル2401に示される、各判定方式ID(Mi 、Mj )の組合せ毎の制約条件の作成・判定規則をフローチャートとして表したものである。
また、図21のステップS2103で取得された各イベント情報I,Jの正常時の順番を、それぞれNi 、Nj とする。更に、図21のステップS2104でエラータイプ別判定方式情報502から取得された各イベント情報I,Jに対応する各判定方式ID(図10参照)を、それぞれMi 、Mj とする。
まず、「Mi =2である又はMj =2である」が成立するか否かが判定される(ステップS2501)。
ステップS2501の判定がYESならば、判定結果は「制約を常に満たさない」とされる(ステップS2502)。これは、図24の制約条件テーブル2401においてMi=2又はMj=2の制約条件の作成と判定を実現する
ステップS2501の判定がNOならば、「Mj =1である」が成立するか否かが判定される(ステップS2503)。これは、図24の制約条件テーブル2401においてMi=2,Mj=1であるケースの制約条件の作成と判定を実現する。
ステップS2503の判定がYESならば、判定結果は「制約を満たす」とされる(ステップS2504)。
ステップS2503の判定がNOならば、「Mj =0である又はMj =3である」が成立するか否かが判定される(ステップS2505)。
ステップS2505の判定がYESならば、更に「Mi =3である」が成立するか否かが判定される(ステップS2506)。
ステップS2506の判定がYESならば、「j=i+1 or Ni ≦ Nj」が成立するか否かが判定される(ステップS2507)。これは、図24の制約条件テーブル2401のケースMi=3,Mj=0;Mi=3,Mj=3の制約条件の作成と判定を実現する。
ステップS2507の判定がYESならば、判定結果は「制約を満たす」とされる(ステップS2508)。 ステップS2507の判定がNOならば、判定結果は「制約を満たさない」とされる(ステップS2509)。
ステップS2506の判定がNOならば、「Ni ≦ Nj 」が成立するか否かが判定される(ステップS2510)。これは、図24の制約条件テーブル2401のケースMi=0,Mj=0;Mi=0,Mj=3;Mi=1,Mj=0;Mi=1,Mj=3;Mi=4,Mj=0;Mi=4,Mj=3の制約条件の作成と判定を実現する。
ステップS2510の判定がYESならば、判定結果は「制約を満たす」とされる(ステップS2511)。
ステップS2510の判定がNOならば、判定結果は「制約を満たさない」とされる(ステップS2512)。
ステップS2505の判定がNOならば、更に「Mi =3である」が成立するか否かが判定される(ステップS2513)。
ステップS2513の判定がYESならば、「j=i+1 or Ni ≦ Nj 」が成立するか否かが判定される(ステップS2514)。これは、図24の制約条件テーブル2401のケースMi=3、Mj=4の制約条件の作成と判定を実現する。
ステップS2514の判定がYESならば、判定結果は「制約を満たす」とされる(ステップS2515)。
ステップS2514の判定がNOならば、判定結果は「制約を満たさない」とされる(ステップS2516)。
ステップS2513の判定がNOならば、「j=i+1 or Ni ≦ Nj」が成立するか否かが判定される(ステップS2517)。これは、図24の制約条件テーブル2401のケースMi=0,Mj=4;Mi=1,Mj=4;Mi=4,Mj=4の制約条件の作成と判定を実現する。
ステップS2517の判定がYESならば、判定結果は「制約を満たす」とされる(ステップS2518)。
ステップS2517の判定がNOならば、判定結果は「制約を満たさない」とされる(ステップS2519)。
図26は、図19において誤り評価部307の処理部を制約条件検証結果表503より、各イベントの誤り評価値を算出し、評価値が1以上のものを誤り評価としてユーザに提出するステップS1903のコンピュータによる詳細処理を示すフローチャートである。
まず、抽出結果イベント連鎖情報303のテーブルに誤り評価値フィールドが追加され、その各フィールド値が0で初期化されて、誤り指摘結果表308(図16参照)が作成される(ステップS2601)。
次に、制約条件検証結果表503(図11参照)中の最初のセルの値が検証結果Rとして取得される(ステップS2602)。
次に、ステップS2602での取得が成功したか否かが判定される(ステップS2603)。
ステップS2602での取得が成功しステップS2603の判定がYESならば、取得された検証結果Rが「1」であるか否かが判定される(ステップS2604)。
検証結果Rが「1」ではなくステップS2604の判定がNOならば、現在のセルに対応するイベント情報組を構成するイベント情報に対応する誤り評価値フィールドの値が1増やされる(ステップS2605)。
検証結果Rが「1」でステップS2604の判定がYESの場合又はステップS2605の処理の後に、制約条件検証結果表503中の未処理の次のセルの値が新たな検証結果Rとして取得される(ステップS2606)。そして、上記ステップS2603からS2605までの一連の処理が繰り返されて、誤り指摘結果表308の各誤り評価値フィールドへの集計が行われる。
上記一連の処理において、制約条件検証結果表503中の未処理のセルがなくなってステップS2603の判定がNOになると、誤り指摘結果表308の誤り評価値フィールドの最小値nが算出される(ステップS2607)。
そして、誤り指摘結果表308の誤り評価値フィールドの各誤り評価値から、上記最小値nを減じたものが、最終的な誤り評価値フィールドの各値とされる(ステップS2608)。
上記フローチャートの処理の具体例を、図27を用いて以下に説明する。
抽出結果イベント連鎖情報303のテーブルに誤り評価値フィールドが追加され、その各フィールド値が0で初期化されて、誤り指摘結果表(初期状態)308が成される(ステップ2701)。この処理は、図26のステップS2601に対応する。
制約条件検証結果表503の(1,2)(1,3)(1,4)(2,3)(2,4)(3,4)の各セルをスキャンし、制約を満たしていない(1,4)(2,4)(3,4)セルに対応する、誤り指摘結果表(集計結果)308中の各「順番」項目値に対応する行の誤り評価値フィールドの各値に1が加えられる(2702)。この処理は、図26のステップS2605に対応する。
誤り指摘結果表(集計結果)308の誤り評価値フィールドの最小値「1」が算出され、その最小値が誤り指摘結果表(集計結果)308の誤り評価値フィールドの各誤り評価値から減算されて、誤り指摘結果表(出力308)が生成される。(2703)。以上により順番4のイベント種別「発進前確認」の誤り評価値が2となるので、このイベントは抽出に誤りがある誤り候補であると判定される。
図28は、上述の本実施形態のシステムを実現できるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図28に示されるコンピュータは、CPU3001、メモリ3002、入出力装置3003、外部記憶装置3005、可搬記録媒体3009が挿入される可搬記録媒体駆動装置3006、及び通信ネットワーク3007を有し、これらがバス3008によって相互に接続された構成を有する。
CPU3001は、当該コンピュータ全体の制御を行う。メモリ3002は、プログラム又はデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CUP3001は、メモリ3002上のプログラムを実行することにより、全体の制御を行う。
本実施形態によるシステムは、本実施形態の機能を実現する図19、図20、図21、図25、図26の各フローチャートに対応する各制御プログラムを、CPU3001が実行することで実現される。そのプログラムは、例えば外部記憶装置3005や可搬記録媒体3009に記録して配布してもよく、或いは通信インターフェース3007によりネットワークから取得できるようにしてもよい。誤り判定情報DB305(図3)、イベント種別抽出用辞書データ601(図6)、エラータイプ推定ルールデータ701(図7)、抽出結果イベント連鎖情報303(図8)、制約条件検証結果表503(図11)、誤り指摘結果表308(図16等)などは、例えば外部記憶装置3005又はメモリ3002上に記憶して運用される。また、メモリ3002上には、必要に応じて各制御プログラムを実行するためのワーク領域が展開される。
以上説明したイベント情報抽出誤り検知装置の実施形態により、利用者は、以下のような操作が可能となる。即ち、例えば図5に示されるように、利用者は、大量に蓄積されるトラブルレポートからトラブルレポート301を順次表示し、それぞれに対応させてイベント情報を自動抽出した結果を含む誤り指摘結果表308を即座に表示させることができる。
トラブルレポート301から自動抽出される抽出結果イベント連鎖情報303において、イベント種別の抽出誤りをコンピュータが完全に自動判定することは困難である。しかし、トラブルレポート301中から誤り抽出の可能性を誤り指摘結果表308として表示することができれば、利用者は、次のような判断動作が可能となる。即ち利用者は、誤り指摘結果表308を参照することにより、抽出結果イベント連鎖情報303のどの部分で誤り抽出が発生しているかを、短時間で効率的に判断することができるようになる。即ち、本実施形態は、利用者が大量に蓄積されるトラブルレポートからの抽出結果イベント連鎖情報の自動抽出結果において、イベント抽出誤りを効率的に判断するための支援機能を提供するものである。したがって、本実施形態によれば操作マニュアルに基づく正常時の手順のみを用意するだけで、抽出結果イベント連鎖情報における抽出誤りの候補を、過剰指摘を抑制しながら検出することができる。これにより、トラブルレポートからの情報抽出を効率的に行うことが可能となる。
なお、上述の実施形態において、利用者による最終的なイベント抽出誤りの判断結果を、図3のイベント情報抽出部302や制約判定部306、誤り評価部307での各処理アルゴリズムにフィードバックするような学習機能を実装することも可能である。
より具体的には、抽出誤りが多く発生するイベント種別については、誤って抽出されたイベント種別と正しいイベント種別との対応関係を、例えばイベント情報抽出部302に記憶させ、格フレームからの抽出結果を修正する等である。
また、イベント情報抽出部302によるイベント種別の推定結果は正しいが制約判定部306における判定方式が誤っている場合には、イベント順番の誤り推定の例外ルールを追加する。例外ルールは例えば「イベント種別Aとイベント種別Bにおける順番の逆転については誤りとして指摘しない」というようなルールである。
このような学習機能の追加により、イベント情報抽出誤り検知装置のイベント抽出誤りの指摘精度を向上させることが可能となる。
以上の本実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
トラブルレポートから抽出した抽出結果イベント連鎖情報の抽出誤りを検知するイベント情報抽出誤り検知装置であって、
トラブルレポートから抽出したイベント種別と、そのイベント種別が発生をした順番と、どのようなエラーかを表すエラータイプと対応付けて記録した抽出結果イベント連鎖情報を記憶する抽出結果イベント連鎖情報記憶部と、
正常な手順におけるイベント種別とそのイベント種別が発生をする順番を記憶する正常時イベント連鎖情報記憶部と、
前記抽出結果イベント連鎖情報中のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていた場合に、その順番の異なりを許すか許さないかの条件の判定方式を前記エラータイプ毎に記憶するエラータイプ別判定方式情報記憶部と、
前記抽出結果イベント連鎖情報記憶部から複数のイベント種別を抽出し、抽出をした複数のイベント種別が発生をした順番が、正規な手順においてそれらのイベント種別が発生する順番と合っているかを前記正常時イベント連鎖情報記憶部を参照して判断し、順番が異なっていれば、抽出をしたイベント種別のエラータイプと前記エラータイプ別判定方式情報記憶部を参照してその順番の異なりを許すか許さないかを判断する制約判定部と、
前記制約判定部が前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をすると、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する処理を実行する誤り評価部と、
を含むことを特徴とするイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記2)
前記誤り評価部は、
前記各イベント種別に付与された誤り候補であることを示す値を比べて、他のイベント種別よりも誤り候補であることを示す値が高いイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する誤り評価手段を更に含む、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記3)
前記誤り評価部は、
前記イベント種別毎に前記異常が判断された数を集計し、
前記集計の結果から最小集計値を検出し、
前記各集計の結果から前記最小集計値を減算し、
前記減算の結果値がゼロとならない集計の結果に対応するイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記4)
前記誤り評価部は、
前記イベント種別毎に前記異常が判断された数を集計し、
1つ又は複数のイベント種別を選択しながら、他のイベント種別の集計結果がゼロである場合に、前記選択されたイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記5)
前記制約判定部は、
複数の前記判定方式の組合せ毎に、対応する複数のイベント種別の前記抽出結果イベント連鎖情報中での順番に関して前記正常時イベント連鎖情報中での順番との関係で満たすべき制約条件を記憶した制約条件テーブルを備え、
前記抽出結果イベント連鎖情報から複数のイベント情報組を順次抽出し、
前記複数のイベント種別の正常時の各順番を前記正常時イベント連鎖情報記憶部より取得し、
前記複数のイベント種別にそれぞれ対応する複数のエラータイプに対応する複数の判定方式を前記エラータイプ判定方式情報記憶部より取得し、
前記複数のエラータイプに対応する複数の判定方式の組合せに対応する制約条件を前記制約条件テーブルから取得し、
前記各順番の順序関係が前記制約条件を満たさないときに、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記6)
前記制約条件テーブルは、前記複数のイベント種別の順番の順序関係が前記制約条件をみたすとき、
前記複数のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていても前記複数のイベント種別を誤り候補としない場合が存在するように制約条件を緩和する構成となることを特徴とする付記4に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記7)
前記制約判定部は、
前記複数のイベント種別のうちのいずれかの正常時の順番を前記正常時イベント連鎖情報記憶部より取得できなかった場合に、前記正常時の順番を0とし、前記判定方式を、前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント情報の順番と一致すべきであることを規定するものに設定する、
ことを特徴とする付記5に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記8)
前記エラータイプが、エラーのない適切な操作であることを示すとき、操作量が不足していたというエラーを示すとき、操作量が過剰であったというエラーを示すとき、操作の対象が誤っていたというエラーを示すとき、又は操作の方法が誤っていたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別の順番が、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント情報の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定部が判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記9)
前記制御判定部は、
前記エラータイプが、行なうべき操作を行なわなかったというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであるという規定に基づいて判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記10)
前記エラータイプが、行なうべきでない操作を行なったというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別については、常に順番が誤っているという規定に基づいて前記制約判定部が判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記11)
前記エラータイプが、順番は正しいが操作のタイミングが早過ぎたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の直後のイベント種別の順番との逆転を許すという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定部が判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記12)
前記エラータイプが、順番は正しいが操作のタイミングが遅過ぎたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の直前のイベント種別の順番との逆転を許すという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定部が判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
(付記13)
トラブルレポートから抽出した抽出結果イベント連鎖情報の抽出誤りを検知するコンピュータに、
トラブルレポートから抽出したイベント種別と、そのイベント種別が発生をした順番と、どのようなエラーかを表すエラータイプと対応付けて記録した抽出結果イベント連鎖情報を記憶する抽出結果イベント連鎖情報記憶部と、正常な手順におけるイベント種別とそのイベント種別が発生をする順番を記憶する正常時イベント連鎖情報記憶部と、前記抽出結果イベント連鎖情報中のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていた場合に、その順番の異なりを許すか許さないかの条件の判定方式を前記エラータイプ毎に記憶するエラータイプ別判定方式情報記憶部とを参照することにより、前記抽出結果イベント連鎖情報記憶部から複数のイベント種別を抽出し、抽出をした複数のイベント種別が発生をした順番が、正規な手順においてそれらのイベント種別が発生する順番と合っているかを前記正常時イベント連鎖情報記憶部を参照して判断し、順番が異なっていれば、抽出をしたイベント種別のエラータイプと前記エラータイプ別判定方式情報記憶部を参照してその順番の異なりを許すか許さないかを判断する制約判定ステップと、
前記制約判定ステップが前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をすると、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する処理を実行する誤り評価ステップと、
を実行させるためのプログラム。
(付記14)
誤り評価ステップは、
前記各イベント種別に付与された誤り候補であることを示す値を比べて、他のイベント種別よりも誤り候補であることを示す値が高いイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記15)
前記誤り評価ステップは、
前記イベント種別毎に前記異常が判断された数を集計し、
前記集計の結果から最小集計値を検出し、
前記各集計の結果から前記最小集計値を減算し、
前記減算の結果値がゼロとならない集計の結果に対応するイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記16)
前記誤り評価ステップは、
前記イベント種別毎に前記異常が判断された数を集計し、
1つ又は複数のイベント種別を選択しながら、他のイベント種別の集計結果がゼロである場合に、前記選択されたイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記17)
複数の前記判定方式の組合せ毎に、対応する複数のイベント種別の前記抽出結果イベント連鎖情報中での順番に関して前記正常時イベント連鎖情報中での順番との関係で満たすべき制約条件を記憶した制約条件テーブルを備え、
前記繰返し処理において、
前記抽出結果イベント連鎖情報から複数のイベント種別の組を順次抽出し、
前記複数のイベント種別の正常時の各順番を前記正常時イベント連鎖情報記憶部より取得し、
前記複数のイベント種別にそれぞれ対応する複数のエラータイプに対応する複数の判定方式を前記エラータイプ判定方式情報記憶部より取得し、
前記複数のエラータイプに対応する2つの判定方式の組合せに対応する制約条件を前記制約条件テーブルから取得し、
前記各順番の順序関係が前記制約条件を満たさないときに、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記18)
前記繰返し処理において、
前記複数のイベント種別のうちのいずれかの正常時の順番を前記正常時イベント連鎖情報記憶部より取得できなかった場合に、前記正常時の順番を0とし、前記判定方式を、前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント情報の順番と一致すべきであることを規定するものに設定する、
ことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
(付記19)
前記エラータイプが、エラーのない適切な操作であることを示すとき、操作量が不足していたというエラーを示すとき、操作量が過剰であったというエラーを示すとき、操作の対象が誤っていたというエラーを示すとき、又は操作の方法が誤っていたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別の順番が、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント情報の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定ステップが判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記20)
前記エラータイプが、行なうべき操作を行なわなかったというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定ステップが判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記21)
前記エラータイプが、行なうべきでない操作を行なったというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別については、常に順番が誤っているという規定に基づいて前記制約判定ステップが判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記22)
前記エラータイプが、順番は正しいが操作のタイミングが早過ぎたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の直後のイベント種別の順番との逆転を許すという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであることを規定する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記23)
前記エラータイプが、順番は正しいが操作のタイミングが遅過ぎたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の直前のイベント種別の順番との逆転を許すという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであることを規定する、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記24)
コンピュータがトラブルレポートから抽出した抽出結果イベント連鎖情報の抽出誤りを検知するイベント情報抽出誤り検知方法であって、
トラブルレポートから抽出したイベント種別と、そのイベント種別が発生をした順番と、どのようなエラーかを表すエラータイプと対応付けて記録した抽出結果イベント連鎖情報を記憶する抽出結果イベント連鎖情報記憶部と、正常な手順におけるイベント種別とそのイベント種別が発生をする順番を記憶する正常時イベント連鎖情報記憶部と、前記抽出結果イベント連鎖情報中のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていた場合に、その順番の異なりを許すか許さないかの条件の判定方式を前記エラータイプ毎に記憶するエラータイプ別判定方式情報記憶部とを参照することにより、前記抽出結果イベント連鎖情報記憶部から複数のイベント種別を抽出し、抽出をした複数のイベント種別が発生をした順番が、正規な手順においてそれらのイベント種別が発生する順番と合っているかを前記正常時イベント連鎖情報記憶部を参照して判断し、順番が異なっていれば、抽出をしたイベント種別のエラータイプと前記エラータイプ別判定方式情報記憶部を参照してその順番の異なりを許すか許さないかを判断する制約判定ステップと、
前記制約判定ステップが前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をすると、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する処理を実行する誤り評価ステップと、
を含むことを特徴とするイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記25)
誤り評価ステップは、
前記各イベント種別に付与された誤り候補であることを示す値を比べて、他のイベント種別よりも誤り候補であることを示す値が高いイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記26)
前記誤り評価ステップは、
前記イベント種別毎に前記異常が判断された数を集計し、
前記集計の結果から最小集計値を検出し、
前記各集計の結果から前記最小集計値を減算し、
前記減算の結果値がゼロとならない集計の結果に対応するイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記27)
前記誤り評価ステップは、
前記イベント種別毎に前記異常が判断された数を集計し、
1つ又は複数のイベント種別を選択しながら、他のイベント種別の集計結果がゼロである場合に、前記選択されたイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記28)
複数の前記判定方式の組合せ毎に、対応する複数のイベント種別の前記抽出結果イベント連鎖情報中での順番に関して前記正常時イベント連鎖情報中での順番との関係で満たすべき制約条件を記憶した制約条件テーブルを備え、
前記繰返し処理において、
前記抽出結果イベント連鎖情報から複数のイベント種別の組を順次抽出し、
前記複数のイベント種別の正常時の各順番を前記正常時イベント連鎖情報記憶部より取得し、
前記複数のイベント種別にそれぞれ対応する複数のエラータイプに対応する複数の判定方式を前記エラータイプ判定方式情報記憶部より取得し、
前記複数のエラータイプに対応する複数の判定方式の組合せに対応する制約条件を前記制約条件テーブルから取得し、
前記各順番の順序関係が前記制約条件を満たさないときに、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記29)
前記繰返し処理において、
前記2つのイベント種別のうちのいずれかの正常時の順番を前記正常時イベント連鎖情報記憶部より取得できなかった場合に、前記正常時の順番を0とし、前記判定方式を、前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント情報の順番と一致すべきであることを規定するものに設定する、
ことを特徴とする付記28に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記30)
前記エラータイプが、エラーのない適切な操作であることを示すとき、操作量が不足していたというエラーを示すとき、操作量が過剰であったというエラーを示すとき、操作の対象が誤っていたというエラーを示すとき、又は操作の方法が誤っていたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別の順番が、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント情報の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定ステップが判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記31)
前記エラータイプが、行なうべき操作を行なわなかったというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定ステップが判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記32)
前記エラータイプが、行なうべきでない操作を行なったというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別については、常に順番が誤っているという規定に基づいて前記制約判定ステップが判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記33)
前記エラータイプが、順番は正しいが操作のタイミングが早過ぎたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の直後のイベント種別の順番との逆転を許すという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであるという規定に基づいて前記制約判定ステップが判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
(付記34)
前記エラータイプが、順番は正しいが操作のタイミングが遅過ぎたというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の直前のイベント種別の順番との逆転を許すという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであることを規定する、
ことを特徴とする付記24に記載のイベント情報抽出誤り検知方法。
101、201、301 トラブルレポート
102 イベント連鎖
202 抽出結果イベント連鎖
203 確信度
204 抽出誤り
205 正解データ
302 イベント情報抽出部
303 抽出結果イベント連鎖情報
304 マニュアル・手順書
305 誤り判定情報DB
306 制約判定部
307 誤り評価部
308 誤り指摘結果
401 第0ステップ:イベント情報抽出処理
402 第1ステップ:誤り判定情報作成処理
403 第2ステップ:制約判定処理
404 第3ステップ:誤り評価値算出処理
501 正常時イベント連鎖情報
502 エラータイプ別判定方式情報
503 制約条件検証結果表
601 イベント種別抽出用辞書データ
701 エラータイプ推定ルールデータ
2401 制約条件テーブル

Claims (7)

  1. トラブルレポートから抽出した抽出結果イベント連鎖情報の抽出誤りを検知するイベント情報抽出誤り検知装置であって、
    トラブルレポートから抽出したイベント種別と、そのイベント種別が発生をした順番と、どのようなエラーかを表すエラータイプと対応付けて記録した抽出結果イベント連鎖情報を記憶する抽出結果イベント連鎖情報記憶部と、
    正常な手順におけるイベント種別とそのイベント種別が発生をする順番を記憶する正常時イベント連鎖情報記憶部と、
    前記抽出結果イベント連鎖情報中のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていた場合に、その順番の異なりを許すか許さないかの条件の判定方式を前記エラータイプ毎に記憶するエラータイプ別判定方式情報記憶部と、
    前記抽出結果イベント連鎖情報記憶部から複数のイベント種別を抽出し、抽出をした複数のイベント種別が発生をした順番が、正規な手順においてそれらのイベント種別が発生する順番と合っているかを前記正常時イベント連鎖情報記憶部を参照して判断し、順番が異なっていれば、抽出をしたイベント種別のエラータイプと前記エラータイプ別判定方式情報記憶部を参照してその順番の異なりを許すか許さないかを判断する制約判定部と、
    前記制約判定部が前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をすると、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する処理を実行する誤り評価部と、
    を含むことを特徴とするイベント情報抽出誤り検知装置。
  2. 前記誤り評価部は、
    前記イベント種別毎に前記誤り候補であることを示す値を集計し、
    前記集計の結果から最小集計値を検出し、
    前記各集計の結果から前記最小集計値を減算し、
    前記減算の結果値がゼロとならない集計の結果に対応するイベント種別を、誤り箇所の候補として出力する
    処理を更に実行することを特徴とする請求項1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
  3. 前記制約判定部は、
    複数の前記判定方式の組合せ毎に、対応する複数のイベント種別の前記抽出結果イベント連鎖情報中での順番に関して前記正常時イベント連鎖情報中での順番との関係で満たすべき制約条件を記憶した制約条件テーブルを備え、
    前記抽出結果イベント連鎖情報から複数のイベント情報組を順次抽出し、
    前記複数のイベント種別の正常時の各順番を前記正常時イベント連鎖情報記憶部より取得し、
    前記複数のイベント種別にそれぞれ対応する複数のエラータイプに対応する複数の判定方式を前記エラータイプ判定方式情報記憶部より取得し、
    前記複数のエラータイプに対応する複数の判定方式の組合せに対応する制約条件を前記制約条件テーブルから取得し、
    前記複数のイベント種別の順番の順序関係が前記制約条件を満たさないときに、前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をする
    ことを特徴とする請求項1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
  4. 前記制約条件テーブルは、前記複数のイベント種別の順番の順序関係が前記制約条件をみたすとき、前記複数のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていても前記複数のイベント種別を誤り候補としない場合が存在するように制約条件を緩和する構成となることを特徴とする請求項3に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
  5. 前記制約判定部は、
    前記エラータイプが、行なうべき操作を行なわなかったというエラーを示すときに、前記エラータイプに対応する判定方式は、前記抽出結果イベント連鎖情報から選択された前記エラータイプに対応するイベント種別の順番が、前記抽出結果イベント連鎖情報中での前記イベント種別の順番以前の全ての順番を取り得るという条件下で、前記イベント種別に対応する前記正常時イベント連鎖情報中のイベント種別の順番と一致すべきであるという規定に基づいて判定処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のイベント情報抽出誤り検知装置。
  6. トラブルレポートから抽出した抽出結果イベント連鎖情報の抽出誤りを検知するコンピュータに、
    トラブルレポートから抽出したイベント種別と、そのイベント種別が発生をした順番と、どのようなエラーかを表すエラータイプと対応付けて記録した抽出結果イベント連鎖情報を記憶する抽出結果イベント連鎖情報記憶部と、正常な手順におけるイベント種別とそのイベント種別が発生をする順番を記憶する正常時イベント連鎖情報記憶部と、前記抽出結果イベント連鎖情報中のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていた場合に、その順番の異なりを許すか許さないかの条件の判定方式を前記エラータイプ毎に記憶するエラータイプ別判定方式情報記憶部とを参照することにより、前記抽出結果イベント連鎖情報記憶部から複数のイベント種別を抽出し、抽出をした複数のイベント種別が発生をした順番が、正規な手順においてそれらのイベント種別が発生する順番と合っているかを前記正常時イベント連鎖情報記憶部を参照して判断し、順番が異なっていれば、抽出をしたイベント種別のエラータイプと前記エラータイプ別判定方式情報記憶部を参照してその順番の異なりを許すか許さないかを判断する制約判定ステップと、
    前記制約判定ステップが前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をすると、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する処理を実行する誤り評価ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  7. コンピュータがトラブルレポートから抽出した抽出結果イベント連鎖情報の抽出誤りを検知するイベント情報抽出誤り検知方法であって、
    トラブルレポートから抽出したイベント種別と、そのイベント種別が発生をした順番と、どのようなエラーかを表すエラータイプと対応付けて記録した抽出結果イベント連鎖情報を記憶する抽出結果イベント連鎖情報記憶部と、正常な手順におけるイベント種別とそのイベント種別が発生をする順番を記憶する正常時イベント連鎖情報記憶部と、前記抽出結果イベント連鎖情報中のイベント種別の順番が前記正常時イベント連鎖情報中の順番と異なっていた場合に、その順番の異なりを許すか許さないかの条件の判定方式を前記エラータイプ毎に記憶するエラータイプ別判定方式情報記憶部とを参照することにより、前記抽出結果イベント連鎖情報記憶部から複数のイベント種別を抽出し、抽出をした複数のイベント種別が発生をした順番が、正規な手順においてそれらのイベント種別が発生する順番と合っているかを前記正常時イベント連鎖情報記憶部を参照して判断し、順番が異なっていれば、抽出をしたイベント種別のエラータイプと前記エラータイプ別判定方式情報記憶部を参照してその順番の異なりを許すか許さないかを判断する制約判定ステップと、
    前記制約判定ステップが前記抽出をした複数のデータのイベント種別が行われた順番が前記正規の手順のイベントのイベント種別が行われる順番と比べて異なり、且つ、その順番の異なりを許さないと判断をすると、前記複数のイベント種別に誤り候補であることを示す値を付与する処理を実行する誤り評価ステップと、
    を含むことを特徴とするイベント情報抽出誤り検知方法。
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