JP5526899B2 - 蒸気タービンプラント - Google Patents
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Description
その後、再熱蒸気は、中圧タービン6、低圧タービン7に順次、導入されて仕事を行い、発電機8を駆動する。なお、低圧タービン7でエネルギー回収された蒸気は、復水器13で水になって再びボイラ過熱器1に供給される。
620℃を超える主蒸気/再熱蒸気温度の蒸気タービンプラントでは、従来のUSCプラントの配管などで使用されているフェライト系ステンレス鋼の材料では強度が不足してしまう。そのため、Niなどをベースとした高価な耐熱合金材料を使用する必要がある。
A−USCプラント全体の効率を向上させるためには、高圧タービンで大きな出力を得ることが有効である。しかし、高圧タービンで大きな出力を得た場合には、高圧タービンでの仕事に蒸気が多く使われるため、必然的に高圧タービンの出口における蒸気の圧力および温度は低くならざるを得ない。
つまり、従来の構成では、コストを抑制しながら高圧タービンで大きな出力を得ることができなかったため、プラント全体の効率を上げることが困難であった。
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記圧縮機より一部蒸気を取り出し、該蒸気を前記圧縮機に再循環させることを特徴とする高温蒸気タービンプラントとする。
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記圧縮機は、該圧縮機の出口または中段に設けられた抽気弁と、該抽気弁により抽気された蒸気を減圧した上で該圧縮機の入口に戻す調節弁とを備えることを特徴とする高温蒸気タービンプラントとする。
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記駆動用タービンから前記高圧タービンに蒸気を供給する配管には、蒸気加減弁が介挿され、
該蒸気加減弁は、前記駆動用タービンの回転速度または蒸気温度が設定値を超えようとした場合に、前記回転速度または出力の値に係らず、前記高圧タービンに供給される蒸気の絞込みを行うことを特徴とする高温蒸気タービンプラントとする。
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記駆動用タービンの同一軸上に組み込まれ、前記再熱器から排出される再熱蒸気が供給されて前記駆動用タービンの動力を補うように駆動され、排出される蒸気を前記中圧または低圧タービンに供給する高温中圧タービンを備えることを特徴とする高温蒸気タービンプラントとする。
該蒸気加減弁は、前記駆動用タービンの回転速度または蒸気温度が設定値を超えようとした場合に、前記回転速度または出力の値に係らず、前記高圧タービンに供給される蒸気の絞込みを行うことを特徴とする高温蒸気タービンプラントとする。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記駆動用タービンから前記高圧タービンに蒸気を供給する配管には、蒸気加減弁が介挿され、該蒸気加減弁は、前記駆動用タービンの回転速度または蒸気温度が設定値を超えようとした場合に、前記回転速度または出力の値に係らず、前記高圧タービンに供給される蒸気の絞込みを行うことを特徴とする高温蒸気タービンプラントとする。
可変速高速タービン2にはコンプレッサ4が連結されている。
先ず、ボイラ過熱器1で発生した蒸気は、700℃、35MPaの高温高圧の主蒸気として可変速高速タービン2に導入されて、そこで仕事を行う。
その後、可変速高速タービン2を出た蒸気は、高圧高温配管11を通り、高圧タービン3へ導入されて、そこで仕事を行う。導入された際の蒸気条件は、609℃、20MPaである。
この後、高圧タービン3を出た蒸気は、低温再熱蒸気配管12を通って、コンプレッサ4に導入される。
ここで、コンプレッサ4により、高圧タービン3の出口蒸気は、396℃、4.8MPaまで昇温昇圧される。これは、上述した通常の高圧タービンの出口蒸気の温度および圧力(395℃、4.7MPa)と同程度である。
低圧タービン7を出た蒸気は、復水器13に入って復水となり、その後、ボイラ過熱器1へ給水として供給される。
しかし、この結果、高圧タービン3では多くの蒸気が使用されるため、高圧タービン3の出口における蒸気の温度および圧力は低くなる。具体的には、317℃、3MPaとなる。通常、高圧タービンの出口蒸気は、395℃、4.7MPa程度であるため、その差分につき、本実施例では高圧タービン3において従来より大きな出力を得られたことが分かる。
以上のように、本実施例では、蒸気タービンプラント全体の効率を向上させることで、発電コストを低減することができる。具体的には、従来の600℃級のUSCプラントの効率が42%であるのに対し、本実施例では45%弱の効率を実現することができる。
ここで、可変速高速タービン2の回転速度は、可変速高速タービン2とコンプレッサ4との動力のバランスによって決定されている。従って、コンプレッサ4の処理能力を上げるために、コンプレッサ4に連結されている可変速高速タービン2の回転速度を上げることができる。
ボイラ1を出た700℃、35MPaの蒸気は、可変速高速タービン2に導入されて仕事を行う。
その後、高圧タービン3から排出された蒸気はコンプレッサ4に導入され、そこで昇温昇圧される。
高温中圧タービン14で使用されて減温減圧された蒸気は、高温再熱蒸気配管15を経由して、中圧タービン6に導入され、そこで仕事を行う。
かくして本発明の他の実施例では、高温中圧タービン14は、可変速高速タービン2およびコンプレッサ4と同一軸上に組み込まれているため、高温中圧タービン14の駆動により、可変速高速タービン2の動力を補うことができる。
なお、以上の実施例では中圧タービン、低圧タービンの両方を備えたプラントについて説明を行ったが、いずれか一方のみを備えたプラントにも本発明は適用することができることは勿論である。
2 可変速高速タービン
3 高圧タービン
4 コンプレッサ
5 ボイラ再熱器
6 中圧タービン
7 低圧タービン
8 発電機
9 蒸気止め弁
10 蒸気加減弁
11 高圧高温配管
12 低温再熱蒸気配管
13 復水器
14 高温中圧タービン
15 高温再熱蒸気配管
16 VHTタービン
17 第2の発電機
Claims (7)
- 過熱器および再熱器を有するボイラと、前記過熱器により過熱された過熱蒸気が供給される高圧タービンと、該高圧タービンから排出される蒸気が前記再熱器を介して供給される中圧または低圧タービンとを備えた高温蒸気タービンプラントであって、
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記圧縮機より一部蒸気を取り出し、該蒸気を前記圧縮機に再循環させることを特徴とする高温蒸気タービンプラント。 - 過熱器および再熱器を有するボイラと、前記過熱器により過熱された過熱蒸気が供給される高圧タービンと、該高圧タービンから排出される蒸気が前記再熱器を介して供給される中圧または低圧タービンとを備えた高温蒸気タービンプラントであって、
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記圧縮機は、該圧縮機の出口または中段に設けられた抽気弁と、該抽気弁により抽気された蒸気を減圧した上で該圧縮機の入口に戻す調節弁とを備えることを特徴とする高温蒸気タービンプラント。 - 過熱器および再熱器を有するボイラと、前記過熱器により過熱された過熱蒸気が供給される高圧タービンと、該高圧タービンから排出される蒸気が前記再熱器を介して供給される中圧または低圧タービンとを備えた高温蒸気タービンプラントであって、
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記駆動用タービンから前記高圧タービンに蒸気を供給する配管には、蒸気加減弁が介挿され、
該蒸気加減弁は、前記駆動用タービンの回転速度または蒸気温度が設定値を超えようとした場合に、前記回転速度または出力の値に係らず、前記高圧タービンに供給される蒸気の絞込みを行うことを特徴とする高温蒸気タービンプラント。 - 過熱器および再熱器を有するボイラと、前記過熱器により過熱された過熱蒸気が供給される高圧タービンと、該高圧タービンから排出される蒸気が前記再熱器を介して供給される中圧または低圧タービンとを備えた高温蒸気タービンプラントであって、
前記過熱器と前記高圧タービンとの間には、前記過熱器から供給される過熱蒸気によって駆動され、排出された蒸気を前記高圧タービンに供給する駆動用タービンと、
該駆動用タービンで駆動され、前記高圧タービンから排出される蒸気を昇温昇圧して前記再熱器に供給する圧縮機とを備え、
前記駆動用タービンの同一軸上に組み込まれ、前記再熱器から排出される再熱蒸気が供給されて前記駆動用タービンの動力を補うように駆動され、排出される蒸気を前記中圧または低圧タービンに供給する高温中圧タービンを備えることを特徴とする高温蒸気タービンプラント。 - 請求項1、2、4のいずれか1項に記載の高温蒸気タービンプラントにおいて、
前記駆動用タービンから前記高圧タービンに蒸気を供給する配管には、蒸気加減弁が介挿され、
該蒸気加減弁は、前記駆動用タービンの回転速度または蒸気温度が設定値を超えようとした場合に、前記回転速度または出力の値に係らず、前記高圧タービンに供給される蒸気の絞込みを行うことを特徴とする高温蒸気タービンプラント。 - 請求項1,2のいずれか1項に記載の高温蒸気タービンプラントにおいて、
前記駆動用タービンの同一軸上に組み込まれ、前記再熱器から排出される再熱蒸気が供給されて前記駆動用タービンの動力を補うように駆動され、排出される蒸気を前記中圧または低圧タービンに供給する高温中圧タービンを備えることを特徴とする高温蒸気タービンプラント。 - 請求項6に記載の高温蒸気タービンプラントにおいて、
前記駆動用タービンから前記高圧タービンに蒸気を供給する配管には、蒸気加減弁が介挿され、
該蒸気加減弁は、前記駆動用タービンの回転速度または蒸気温度が設定値を超えようとした場合に、前記回転速度または出力の値に係らず、前記高圧タービンに供給される蒸気の絞込みを行うことを特徴とする高温蒸気タービンプラント。
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