JP5526447B2 - 高出力レーザ用受光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高出力のレーザビームを照射するレーザ装置に適した受光装置に関する。
従来、医療分野や半導体分野等、各種分野においてレーザ装置が利用されている。そして、近年、高出力(例えば、50kW以上の平均出力)のレーザビームを照射するレーザ装置が開発されている。
一方、レーザ装置においては、レーザ発振装置の調整時、レーザビーム照射待機時、その他、照射中異常発生によりインターロック作動で照射を中止する場合等に、一時的にレーザビームを受けてエネルギを吸収するビームダンパが備えられている。また、入射するレーザビームを受光部に吸収させ、その受光部の温度上昇を離れた複数の位置で検知し、その差からパワーを見積るパワーメータが備えられる場合もある。なお、パワーメータはビームダンパと同様の構成であるため、以下の説明では、主にビームダンパを例に説明する。
図9(a),(b) は、レーザ装置に用いられたビームダンパ(パワーメータ)を模式的に示している。図9(a) に示すように、レーザ発振装置100から照射対象物101にレーザビームLを照射している状態から、上記レーザ発振装置の調整等を行う場合、図9(b) に示すように、レーザビームLの中間位置にビームシャッタミラー102が進出させられ、このビームシャッタミラー102によって曲げられたレーザビームLがビームダンパ(パワーメータ)110に照射されてエネルギが吸収される。
図10(a) に示すように、上記ビームダンパ110としては、受光部(熱吸収部)111の構造が、断面が三角山形形状(ナイフエッジ)の板112を重ねた「板構造」のものがある。図では2枚の板112を示しており、この板構造の受光部111は、照射されたレーザビームL(図では1本の線で示す)を板112の間で熱エネルギとして吸収し、その熱エネルギを板112を固定している構造から周囲に発散するように構成されている。
また、図10(b) に示すように、受光部(熱吸収部)121の構造として、円筒122の中に円錐(コーン)123を配置した「円錐構造」のものもある。この円錐構造の受光部121は、円錐中心部に照射されたレーザビームLを周囲に反射して円筒で熱エネルギとして吸収し、その熱エネルギを円筒122の周囲から発散するように構成されている。
この種の先行技術として、レーザ発生部から照射するレーザビームの光軸上に全反射ミラー移動させ、レーザビームを円錐構造のビームダンパによって吸収するようにしたレーザ装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、他の先行技術として、レーザビームを円錐状受光面に照射し、レーザのエネルギをレーザ受光面で熱エネルギとして吸収させるようにしたパワーダンパもある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−97778号公報 特開2001−317995号公報
しかしながら、上記した板構造の受光部111は、板112全体が熱吸収部であるため、照射されたレーザビームによって板112の先端部113(図10(a) )における温度が上昇しやすい。そのため、上記したような高出力レーザビームを照射した場合、先端部113の温度が大きく上昇し、溶融等の劣化を引き起こしやすい。
また、上記特許文献1のような円錐構造の受光部121は、上記高出力レーザに対応するためには、放熱面積を確保するために板構造の受光部と比較して受光部が大きくなり、配置等の制約を受ける場所での採用は難しい。しかも、円錐構造の先端部でレーザビームを周囲に反射させるため、先端部の加工が非常に困難である。その上、一点でレーザビームを受けるため、円錐先端の耐久性が問題となる。
さらに、上記特許文献2に記載されたパワーダンパの場合も、高出力レーザビームを照射した場合、中心部の温度が上昇して溶融等の劣化を引き起こしやすい。そのため、高出力レーザに対応するためには、放熱面積を確保するために非常に大きな円錐状受光面を設ける必要があり、配置等の制約を受ける場所での採用は難しい。
そのため、従来のビームダンパで高出力レーザに対応させるためには、受光部における構成に対して水冷等の対策が必要となるが、このようなビームダンパは構造が複雑になり、故障する可能性が高くなる。
そこで、本発明は、高出力レーザビームに対しても、小型で受光部が劣化し難い受光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、高出力レーザビームを照射する受光部を備えたケーシングを有する高出力レーザ用受光装置であって、前記受光部は、レーザビーム入射方向に尖った山形形状の先端部を具備した複数枚の板状部材を有し、前記板状部材は、先端部から中間部にかけて隣接する板状部材間に所定の空間を有し、各板状部材は、前記先端部と、前記ケーシングに固定する後端部と、前記先端部から後方に向けて形成したレーザビーム入射方向と平行の平行面又は逆傾斜面で形成された平行状部と、前記平行状部から前記空間に向けて拡がる傾斜で前記後端部に至る裾部とを有していることを特徴とする。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「先端」はレーザビームの入射上流方向をいい、「後端」は反入射方向をいう。また、この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「平行状部」は、平行面又は逆傾斜面、及び先端部から後端部に向けて僅かに拡がる略平行面を含む。
この構成により、複数枚の板状部材を備えた「板構造」のレーザ用受光装置において、レーザビームの一部分は山形形状の先端部、他の部分は裾部に照射される。山形形状の先端部を照射し、反射されたレーザビームは板状部材の中間部分における平行状部を照射することなく熱吸収部となる裾部を照射し、この裾部において熱エネルギとして効率良く吸収することができる。従って、高出力レーザであっても、受光部の先端部における熱上昇を抑えて効率良くエネルギ吸収でき、高出力レーザ用の受光装置を、小型で受光部が劣化し難い構成とすることができる。
また、前記先端部は、レーザビームの反射率を高める表面処理加工が施されているのが好ましい。表面処理加工としては、鏡面加工又はメッキ加工等の表面処理加工が用いられる。このように構成すれば、入射したレーザビームを反射する先端部における温度上昇をより抑えることができ、板状部材先端部の劣化をより防止することができる。
また、前記裾部は、レーザビームの吸収率を高める表面処理加工が施されているのが好ましい。表面処理加工としては、耐熱熱線吸収塗装又は耐熱黒色メッキ加工等の表面処理加工が用いられる。このように構成すれば、板状部材において板厚が厚い裾部の熱吸収部において効率良くレーザビームのエネルギを熱エネルギとして吸収することができる。
また、前記先端部は、該先端部で反射したレーザビームが隣の板状部材の裾部に到達する先端部角度で形成されていてもよい。このように構成すれば、先端部で反射したレーザビームは、平行状部に照射されることなく裾部に照射されるので、平行状部が先端部と裾部との間の熱的な緩衝域となり、レーザビームで先端部が温度上昇するのを抑制して、裾部の熱吸収部において効率良くレーザビームのエネルギを熱エネルギとして吸収することができる。
また、前記複数枚の板状部材は、前記ケーシングに固定する後端部が各々の板状部材で分割形成され、該複数枚の板状部材を重ねて後端部が接した状態で前記ケーシングに固定されていてもよい。このように構成すれば、板状部材の点検や一部の板状部材の交換等を容易に行うことができる。
また、前記板状部材は、レーザビームの入射角に対して所定の角度で傾いて配置されていてもよい。このように構成すれば、板状部材の熱吸収部である裾部におけるレーザビームの入射パワー密度を低くすることができるとともに、レーザビームの入射方向への戻りを低減することができる。
本発明によれば、高出力レーザビームでも受光部において熱エネルギとして効率良く吸収することができるので、小型で劣化しない受光装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る高出力レーザ用受光装置の斜視図である。 図1に示す高出力レーザ用受光装置のカバーを外した状態の斜視図である。 図2に示す受光部の斜視図である。 図3に示す受光部の板状部材の一部を示す平面図である。 図4に示す板状部材における機能を示す側面図である。 図1に示す高出力レーザ用受光装置において吸収した熱エネルギを放熱する流れを示す側面図である。 図1に示す高出力レーザ用受光装置において吸収した熱エネルギを放熱する流れを示す正面図である。 (a) は本発明に係る板状部材の温度分布の計算結果を示す図面であり、(b) は従来の板の温度分布の計算結果を示す図面である。 レーザ装置に用いられたビームダンパ又はパワーメータを模式的に示す図面であり、(a) はレーザビーム照射時の斜視図、(b) はレーザビーム遮断時の斜視図である。 従来のビームダンパの受光部を示す図面であり、(a) は板構造の受光部における一部を示す平面図であり、(b) は円錐構造の受光部を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、受光装置としてビームダンパを例に説明する。
図1に示すように、この実施形態の高出力レーザ用受光装置1は、所定位置に固定するためのベース部材2と、その上部に設けられた板状の断熱材3と、その上部に設けられたケーシング4と、そのケーシング4の上部を覆うカバー5とを有している。上記ケーシング4をベース部材2に対して断熱材3で断熱することで、ケーシング4からベース部材2への熱伝達を抑えている。断熱材3としては、ガラスフェルト等が用いられる。
上記カバー5には、レーザビームLが入射する入射口6が設けられている。入射口6は円形に形成されており、円形のレーザビームLとの間に所定の隙間が形成される大きさとなっている。
図2に示すように、上記高出力レーザ用受光装置1の内部には、上記ケーシング4に受光部10が固定されている。受光部10は、複数枚の板状部材20を並設した「板構造」の受光部となっており、複数枚の板状部材20を重ねた状態でケーシング4に固定されている。この例では、ケーシング4の間に重ねた板状部材20を挟み、これらを貫通するボルト26で固定している。
また、この実施形態の受光部10は、レーザビームLの入射角(この例では、水平方向)に対して所定の角度で傾斜するように配置されている。この例の受光部10は、45°に傾いて配置されている。受光部10の傾斜角度は、45°に限定されるものではない。この受光部10の中央部分に、レーザビームLが入射するようになっている。このようにすることで、板状部材20に対するレーザビームLの入射パワー密度を低くするとともに、レーザビームLの入射方向への戻りを低減している。
図3に示すように、上記受光部10は、同一形態の板状部材20の後端部24が接する状態で重ねて連結されている。この実施形態の後端部24は、隣接する板状部材20との接触面及びケーシング4との接触面(図2)を大きくするために、板状部材20の側面視における面積の約半分が後端部24となっている。この後端部24の大きさは一例である。また、この例では、このように重ねた板状部材20を上記ケーシング4(図2)にボルト・ナット(26)を用いて固定している。
このように複数枚の板状部材20を重ねて固定する構造で受光部10を形成することにより、受光部10を分割して各板状部材20を容易に交換することができるようにしている。これにより、点検や一部の板状部材20の交換等を容易に行うことができる。
そして、図4に示すように、上記板状部材20を、レーザビームL(図では1本の線で示す)の入射方向に尖った山形形状の先端部21と、並設した複数枚の板状部材20が接した状態で固定する後端部24と、先端部21から後方に向けて形成したレーザビーム入射方向と平行の平行面で形成された平行状部22と、平行状部22から後端部24に向けて拡がる傾斜で形成された裾部23とを有するように形成している。図4では組まれた状態の板状部材20の2枚を平面視で示しており、各板状部材20の間には、所定の空間15が設けられている。この例では、平行状部22の厚みの2倍程度の隙間となった空間15が設けられている。これにより、板状部材20の外形は、山形形状に尖った先端部21から所定の厚みの平行状部22に連なり、この平行状部22から空間15に向けて拡がる傾斜で後端部24に至る裾部23が連なるような形態に形成されている。このような板状部材20を複数枚重ねることで、図3に示すように後端部24が接した状態で並設されている。
上記先端部21は、レーザビームLの入射方向に尖った三角山形形状に形成されている。この山形形状は、先端部21で反射したレーザビームLが隣の板状部材20の裾部23に到達するような先端部角度θで形成されている。また、先端部21の表面は、表面処理加工によってレーザビームLの反射率が高められている。この表面処理加工としては、鏡面加工又はメッキ加工等の表面処理加工が施される。メッキ加工としては、例えば、ロジウムメッキ等が用いられる。この表面処理加工により、入射したレーザビームLを熱吸収部の裾部23に向けて高効率で反射するようにしている。
このようにすることで、先端部21に入射して反射したレーザビームLは、平行状部22に照射されることなく裾部23に照射され、平行状部22が先端部21と熱吸収部である裾部23との間の熱的な緩衝域となり、レーザビームLで先端部21が温度上昇するのを抑制して先端部21の劣化を防止している。しかも、熱吸収部である裾部23において効率良くレーザビームLのエネルギを熱エネルギとして吸収することができる。
さらに、上記平行状部22は、この実施形態では、レーザビームLの入射方向と平行面に形成されている。この平行状部22により、上記先端部21で反射したレーザビームLは、裾部23の所定位置に向けて照射されるようになっている。また、この平行状部22としては、先端部21で反射したレーザビームLが裾部23以外の板状部材20に当らない形状であればよく、平行面以外に、先端部21から裾部23に向けて狭まる逆傾斜面、先端部21から後端部24に向けて僅かに拡がる略平行面であってもよい。この場合も、先端部21で反射したレーザビームLは平行状部22に照射されることなく裾部23に照射されて熱吸収することができる。しかも、機械加工面が平面で構成されているため、円錐構造の受光部と比較して加工が容易でコストを抑えることができる。
また、上記裾部23は、板状部材20における熱吸収部であり、表面処理加工によってレーザビームLの吸収率が高められている。この表面処理加工としては、耐熱熱線吸収塗装又は耐熱黒色メッキ加工等が用いられる。このように裾部23のレーザビーム吸収率を高めることで、板状部材20において板厚が厚い裾部23で効率良くレーザビームのエネルギを熱エネルギとして吸収するようにしている。
図5に示すように、上記板状部材20は傾斜して配置されるため、この板状部材20に水平方向から入射するレーザビームLは、板状部材20の広い面積に照射される(図示する斜線部分)。板状部材20における各部の機能としては、先端部21はメッキ加工部であり、鏡面反射部となっている。このように先端部21を鏡面反射部とすることで、入射したレーザビームLを効率良く反射するようにしている。平行状部22は、入射レーザビームLと平行な面として形成されており、レーザビームLが照射されない熱的緩衝域となっている。裾部23は熱吸収部となっており、この例では、平行状部22から少し離れた部分が、上記先端部21の鏡面反射部で反射したレーザビームLの照射部分25となっている。図示するように、裾部23における照射部分25を平行状部22から少し離れた部分とすることで、この照射部分25で熱エネルギとして吸収した熱が平行状部22に伝わり難くしている。
次に、図6,7に基づいて、レーザビームのエネルギを熱エネルギとして吸収した後の熱伝達(熱流)について説明する。なお、黒矢印40は「対流熱伝達」を示し、白矢印41は「熱輻射」を示し、点線矢印42は「熱伝導(例えば、銅)」を示している。
図6,7に示すように、上記高出力レーザ用受光装置1では、受光部10の中央部分における板状部材20が発熱部となり、その熱エネルギが複数枚の板状部材20の間で熱伝導42によって伝わる。そして、この板状部材20が固定されているケーシング4では、対流熱伝達40及び熱輻射41によって熱が伝わる。また、ケーシング4から外気にも対流熱伝達40及び熱輻射41によって熱が伝わる。さらに、板状部材20からカバー5に熱輻射41又は対流熱伝達40によって熱が伝わり、カバー5から空気中に放熱される。
一方、ケーシング4は断熱材3を介してベース部材2に固定されているため、ケーシング4からベース部材2への熱伝達は抑止される。この実施形態では、ケーシング4をベース部材2に固定するボルト7の部分にも断熱材8を設けており、ベース部材2に熱が伝わるのを効果的に防止している。
図8(a),(b) は、上記図4に示す板状部材20と、上述した図10(a) に示す従来の板112とにおける温度分布の計算結果を示す図面である。板状部材20の配置は、上述した図5と同一である。これらの図は、レーザビーム照射5秒後の状態を示している。図中の上下端部における濃色部分は低温部50であり、中央部における濃色部分は高温部51である。
計算条件としては、
図8(a) に示す高出力レーザ用受光装置1の板状部材20は、
・先端部21の反射面における反射率:90%(吸収率:10%)
・裾部23の熱吸収面における吸収率:100%
図10(a) に示す従来の板112は、
・全面の熱吸収面における吸収率:100%
そして、共に、
・材質:銅合金(融点1083℃)
・ビーム径:Φ60mm
・入射ビームパワー:50kW
・雰囲気温度:20℃
・使用ソフト:ANSYS ED 10.0
で計算した。
図8(a) に示すように、上記高出力レーザ用受光装置1によれば、先端部21(左上)で反射したレーザビームLが照射される裾部23における温度上昇が大きいが、先端部21における温度上昇は抑えることができている。これは、平行状部22が熱的緩衝域となって、裾部23でエネルギ吸収した熱(高温部51)が先端部21へは大きく伝わらず、後端部24で分散されていることによるものであるといえる。なお、図8(b) に示すように、上述した図10(a) に示す従来の板112では、板112全体が熱吸収部であるため、先端部ではエネルギ吸収した熱(高温部51)によって激しい温度上昇を生じ、溶融してしまう結果となる。
以上のように構成された高出力レーザ用受光装置1によれば、例えば、50kWを超える高出力のレーザビームLを入射させても受光部10で効率良く熱エネルギとして吸収することができ、吸収した熱エネルギは効率良く放熱することができる。しかも、高出力のレーザビームLを受光部10に入射させたとしても、平行状部22によって板状部材20の先端部21が高温になるのを抑えることができるので、水冷を不要とし、結果として構成部品を少なく故障が少ない高出力レーザ用受光装置1を構成することが可能となる。
従って、高出力レーザビームLに耐えられる小型で受光部10が劣化し難い高出力レーザ用受光装置1(ビームダンパ)を実現することができる。
また、受光部10を入射するレーザビームLに対して傾けることにより、反射部である先端部21や熱吸収部である裾部23等で乱反射したレーザビームLが光源方向へ戻るのを低減し、安全かつ機器保護等を図ることもできる。
一方、上記実施形態では、ビームダンパを例に説明したが、例えば、上記図4に二点鎖線で示すように、平行状部22の2点に温度センサ30,31を組み込み、それらの温度センサ30,31で検知した温度差から入射する高出力レーザビームLのパワーを見積もるレーザパワーメータ(またはエネルギーメータ)として構成してもよい。
この場合も、小型で受光部が劣化し難い高出力レーザ対応のパワーメータとして有効に利用することができる。
なお、上記実施形態では、複数枚の板状部材20の後端部24を個々に分割できるようにした受光部10としているが、後端部24が一体となった受光部10とすることもでき、板状部材20に先端部21、平行状部22、及び裾部23が形成されていれば、受光部10は上記実施形態以外の構成であってもよい。
また、上述した実施形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る高出力レーザ用受光装置は、高出力のレーザビームを用いる各種レーザ装置等に利用できる。
1 高出力レーザ用受光装置
2 ベース部材
3 断熱材
4 ケーシング
5 カバー
6 入射口
7 ボルト
8 断熱材
10 受光部
15 空間
20 板状部材
21 先端部
22 平行状部
23 裾部
24 後端部
30 温度センサ
31 温度センサ
40 対流熱伝達
41 熱輻射
42 熱伝導
50 低温部
51 高温部
θ 先端部角度
L レーザビーム

Claims (6)

  1. 高出力レーザビームを照射する受光部を備えたケーシングを有する高出力レーザ用受光装置であって、
    前記受光部は、レーザビーム入射方向に尖った山形形状の先端部を具備した複数枚の板状部材を有し、
    前記板状部材は、先端部から中間部にかけて隣接する板状部材間に所定の空間を有し、
    各板状部材は、前記先端部と、前記ケーシングに固定する後端部と、前記先端部から後方に向けて形成したレーザビーム入射方向と平行の平行面又は逆傾斜面で形成された平行状部と、前記平行状部から前記空間に向けて拡がる傾斜で前記後端部に至る裾部とを有していることを特徴とする高出力レーザ用受光装置。
  2. 前記先端部は、レーザビームの反射率を高める表面処理加工が施されている請求項1に記載の高出力レーザ用受光装置。
  3. 前記裾部は、レーザビームの吸収率を高める表面処理加工が施されている請求項1又は2に記載の高出力レーザ用受光装置。
  4. 前記先端部は、該先端部で反射したレーザビームが隣の板状部材の裾部に到達する先端部角度で形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の高出力レーザ用受光装置。
  5. 前記複数枚の板状部材は、前記ケーシングに固定する後端部が各々の板状部材で分割形成され、該複数枚の板状部材を重ねて後端部が接した状態で前記ケーシングに固定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の高出力レーザ用受光装置。
  6. 前記板状部材は、レーザビームの入射角に対して所定の角度で傾いて配置されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の高出力レーザ用受光装置。
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