JP5525510B2 - アスファルト舗装路の予防又は補修方法 - Google Patents

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本発明は、アスファルト舗装路の予防又は補修方法に関するものである。
アスファルト舗装路は、舗装路では現在最も汎用されているものであるが、老朽化すると、道路に凹部(陥没)が生じ事故の原因になる。また、アスファルト骨材が離脱、飛散することにより、道路の断面が露出するようになり、骨材の飛散がより加速されることになる。
また、最近では車道でのスリップ事故を軽減するため、道路は排水性や透水性を有し、表面に水がたまらないようにしている。このため、骨材間のアスファルトが少なくより強度が落ちることにもなっている。
このような老朽化した舗装路は補修しなければならない。補修の方法は、既設のアスファルト舗装の基層、表層部をすべて切削除去し、そこに新しいアスファルト合材を敷き均して行なってきた。また、表層部のみを切削除去する方法もある。
しかし、このようにアスファルト層を切削することは非常に手間と経費、時間がかかり、道路の解放も遅れ交通渋滞の原因ともなる。
そこで、排水性アスファルト舗装路を簡単に予防又は補修でき、排水性も確保する方法を提供する。
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明舗装路の予防又は補修方法を完成したものであり、その特徴とするところは、非透水性の基層の上方に排水性舗装材層を設けた舗装路の補修方法であって、該基層の上方部に固化材を注入し、該基層と該排水性舗装材層との剥離を防止するものにおいて、該固化材は該排水性舗装材層の下部5〜30mm(基層上面からの高さないし厚み)程度充填され、該固化材の粘度は200mPa・s以下であり、該固化材が硬化した固化物の針入度が150以下であり、注入は舗装路の表面から散布するものである点にある。
ここで予防とは、舗装路が舗装した状態を保つようにすること、すなわち剥離やクラック、陥没、凹部発生等が生じないようにすることをいい、補修はすでにある程度そのような状態になっているものを埋めたり、それ以上にならないようにすること等をいう。
非透水性基層とは、密粒アスファルト舗装層、コンクリート層等の舗装材層等であり、後述する排水性舗装材層の下方にある非透水の部分を指し、その材質や構造を限定するものではない。
排水性舗装材層とは、中間粒度骨材の混合比率を下げ(トップサイズ骨材を多く)、又は粗骨材のサイズを単粒化する等によって、空隙をつくり、舗装層に水の通過する連続孔を形成したものである。空隙の量としては、限定はしないが、全体の10〜25容量%程度である。要するに現在施工されている通常の排水性舗装等である。
ここでいう固化材とは、注入(散布)するときには200mPa・s以下の粘度の流体であり、注入後一定時間経過後固化するものであって、アスファルト乳剤、又はアスファルト乳剤と樹脂の混合物をいう。一定時間とは、数十分〜数十時間であり、分解剤を使用することもある。
アスファルト乳剤とは、アスファルトを水中で乳化剤とともに乳化したものであり、水の量や乳化剤の種類により粘度が異なる。本発明で使用するものは粘度が200mPa・s以下、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは60mPa・s以下のものである。また、流出の問題から30mPa・s以上が好ましい。
これは後述する樹脂を混合した場合も当てはまるものである。
これが、基層のクラック等にも浸透でき、排水性舗装の排水性層の下層部の空隙にとどまり、その上層部の空隙を埋めることのない程度の粘度であり、固化物も一定以上の硬さであるということである。
さらに、固化材としては、アスファルト乳剤だけでなく、樹脂を混合したものでもよい。この混合は、アスファルト乳剤と樹脂の利点を合わせるためである。すなわち、樹脂の浸透性のよさや強度、アスファルト乳剤の接着性や施工のよさ等の両方の利点を持たせるためである。樹脂としては、基本的にアスファルト乳剤と混合できるものであればどのようなものでもよい。例えば、ゴム、熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂、及び熱硬化性樹脂等であり、石油樹脂、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系の樹脂等がある。
樹脂の混合量は自由である。例えば、容積比でアスファルト乳剤:樹脂=1:9〜10:0まで可能であるが、3:7〜9:1が好適であり、6:4〜9:1がより好適である。
基層の上方部とは、基層の上方で排水性層の下層部という意味であり、基層にクラックや凹部があればそこにも浸透してもよい。排水性層の下層部5〜30mm程度充填する。好ましくは、5〜15mmである。
針入度とは、JISK2207で規定される固化物の硬さを表す指標であり、通常のアスファルト乳剤では蒸発残留後の針入度が60〜300である。本発明では、舗装路の表面に固化物が残った場合のベタツキを考慮してこれを150以下にしている。しかし、100以下、さらには60以下がより好適である。
上記の固化材の注入は、上方から散布する方法である。上記基層の上方に注入する方法としては、排水性舗装の表面から散布する方法が簡単である。この上方から散布しても十分浸透すること、また十分浸透する固化材を用いたことが本発明のポイントである。
固化材の散布量としては、排水性舗装の空隙率が12〜20%として1m2あたり0.75〜7.5リットル程度であり、1.8〜2.2リットルが好適である。約2リットルで13mm程度充填できた。
本発明の実施時期は、いつでもよく予防の意味では舗装路敷設後2〜3年後でも、または4〜6年後でもよい。また補修の意味では、排水性層の空隙詰まりや空隙潰れが生じていなければいつでもよい。
工法としては、単に固化材を散布するだけでよく、表層には手をつけないため、施工すればすぐに交通開放できる。よって、施工も簡単であるため、交通規制時間は非常に短時間である。
本発明自体は、固化材を上方から散布し、排水性層の空隙を通過して所定位置に充填するため、排水性層の空隙が詰まっていると施工できない。よって、空隙詰まりを解消するため、バキューム装置(減圧吸引する装置)等によって、排水性層の空隙に詰まったゴミ等を吸引除去してもよい。
排水性舗装の下層の補修は、一般的には開削したり孔を開けたりしなければ補修できないのに対して、本発明では非破壊、即ち現状のままで下層以下舗装全体を補修強化できるものである。このため、特別な固化材を選定したものである。即ち、上記した種類、粘度及び強度を特別に選定したということである。
本発明には次のような効果がある。
(1) 排水性舗装を切削または開削したり孔を開けたりすることなく基層を補強、補修することができる。
(2) 排水性舗装を切削または開削したり孔を開けたりすることなく基層上に防水層(遮水層)を形成できる。その結果基層の保護になる。
(3) 基層が補強、補修されるため、その結果道路の陥没や、基層の剥離が軽減される。
(4) 排水性舗装を切削または開削したり孔を開けたりすることなく基層を補強、補修することができるため、道路の開放が迅速にできる。
(5) 排水層に固化材が被膜、充填されるため、排水層の剥離や骨材飛散が軽減される。
(6) 排水層と基層の層間剥離が軽減される。
(7) 排水性舗装の寿命が延びる。
本発明方法の1例を実施した道路の部分断面図である。 本発明方法の他の例を実施した道路の部分断面図である。
以下図面に示す実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明方法の1例(これに限定するものではない)によって、予防した排水性舗装路の部分断面図である。基層(ここでは密粒アスファルト層)1に約50mmの排水性舗装層2が敷設されている。この排水性舗装層2は、アスファルト合材(10〜25mm程度の大骨材と粗骨材を混合)製であり空隙率約15%のものである。基層1は当然ほとんど透水性はない。
基層1の最上面3より上方で厚み約7mm程度になるよう固化材4が充填されている。基層1にクラック5があれば、そこにも浸透しているところを示している。
図から、基層1の上層部に固化材の層が存在し、十分に固化し基層が崩れるのを防止し、また遮水層ともなるため水による基層の損傷も防止する。さらに、排水性層と基層との固着も確保され、剥がれを防止する。
また、排水性舗装層の下層の骨材をしっかり固定するため、排水性舗装層自体も補強される。
次に実際の排水性舗装材層を設けた舗装路で性能試験を実施した。
舗装の構造は、下から順に、下層路盤220mm、上層路盤80mm、基層60mm、表層40mmであった。この表層40mmが透水性の部分である。
ここに表層から次の固化材を散布した。この固化材は、アスファルト乳剤に石油樹脂を20重量%(ドライベース)混合したものである。
固化材の物性は次の通りである。
粘度:50mPa・s
平均粒子径:3μm
蒸発残留分試験:60%
蒸発残留物の針入度:34(1/10mm)
蒸発残留物の軟化点:54.5℃
貯蔵安定試験:1.5%(5日)
この固化材を1mあたり2リットル散布した。結果は次の通りであった。
図2は、この試験を施した道路からサンプリングした写真をコピーしたものである。基層の上方13mmまで固化材が充填されており、それより上方ではまだ空隙6が残っていることがわかる。
補修開始から完了まではほぼ1時間であった。完了は表面を触診して乳剤がほぼ付かなくなったことを確認した。
補修の結果、基層1の最上面3から下方に浸透する透水係数が、補修前が10−6cm/sレベルであったものが、10−7〜10−8cm/sになり、防水効果(水遮断)がより確実になったことがわかる。
また、排水性舗装材層のカンタブロ試験の結果は、補修前の損失量が47.5%であったのに対し、補修後は26.5%であった。これにより、骨材間の接着性が補強され飛散が軽減されたことがわかる。
1 基層
2 排水性舗装層
3 基層の上面
4 固化材
5 クラック
6 空隙

Claims (1)

  1. 非透水性の基層の上方に排水性舗装材層を設けた舗装路の予防又は補修方法であって、該基層の上方部に固化材を注入し、該基層と該排水性舗装材層との剥離を防止するもので、該固化材は該排水性舗装材層の下部5〜30mm程度充填されるものにおいて該固化材はアスファルト乳剤又はアスファルト乳剤と樹脂の混合物であり、その粘度は200mPa・s以下であり、該固化材が硬化した固化物の針入度が150以下であり、注入は舗装路の表面から散布するものであり、且つその注入量は排水性舗装の空隙率が12〜20%として1m あたり0.75〜7.5リットルであることを特徴とするアスファルト舗装路の予防又は補修方法。
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