JP5523473B2 - 周波数帯域を共有する2つ又はこれ以上の無線ネットワークを含む柔軟な無線システムにおけるデバイスの自己共存 - Google Patents

周波数帯域を共有する2つ又はこれ以上の無線ネットワークを含む柔軟な無線システムにおけるデバイスの自己共存 Download PDF

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Description

本出願は、2008年12月23日に出願された米国仮出願シリアル番号第61/140、096号による優先権利益を請求する。
本発明は一般に、無線通信ネットワークに関し、より詳細には、斯かるネットワークにおけるデバイスの自己共存に関する。
無認可の無線サービスの出現により、それが重複しているかどうかに関係なく、同じ無認可の周波数スペクトルを共有する複数の近隣する無線ネットワークの動作が当たり前になった。無認可の無線サービスをサポートすることに関連付けられる問題の1つは、クオリティオブサービス(QoS)を保証しつつ、同じ媒体アクセス制御(MAC)プロトコルを用いる隣接した無線システムが同じ周波数帯域を調和的に共有することを可能にすることにある。この問題は、従来技術において自己共存として知られる。異なるMAC/physical(PHY)プロトコル(例えば、IEEE802.11及びブルートゥース)を用いるデバイスが互いに干渉することなしに同じ媒体を共有するとき、無線システムにおけるデバイスの共存は発生する。
自己共存及び共存の間の差は、以下の通りである。自己共存においては、同じMACが用いられる。一方、共存では、異なるMACが用いられる。現在のソリューションは、自己共存及び共存の間を区別していない。即ち、両方の状態に関して同じソリューションが提供される。
現在の共存及び自己共存ソリューションは、中央化又は分散モードのいずれかで作動するシステムに関して設計される。分散モードでは、分散MACプロトコルが使用され、無線媒体にわたり絶対的な制御を持つデバイスは存在しない。斯かるモードにおいて、分散された予約プロトコル(DRP)機構は、High Rate Ultra Wideband PHY and MAC Standard、1st Edition December 2005において公表されるECMA International Standard 368により採用されるチャネル予約及び共存ソリューションである。DRPは、すべてのデバイスがピアとして機能する、こうして類似する能力を持つ無線システムにおいてのみ動作可能である。
中央化された動作モードでは、単一のコーディネータデバイスが、デバイスにおけるチャネルに対するアクセスを制御する。中央化された共存ソリューションの例は、IEEE 802.22 WRAN draft specificationにおいて規定される共存ビーコンプロトコル(CBP)である。そこでは、プロトコル処理は、ベースステーション(基地局)により完全に制御される。
柔軟なMAC(フレックスMAC)プロトコルは、中央化された及び分散されたモードの両方をサポートし、1つの動作モードからの別のモードへの円滑な移行を可能にするように設計される。即ち、フレックスMACは通常、デバイスが、進行中の接続を中断することなしに分散から中央化された動作モードへと(及びその逆に)切り替えることを可能にする。
フレックスMACは、図1に示される柔軟なスーパーフレーム100に基づかれる。スーパーフレーム100は、ビーコン期間(BP)110、データ/検出/スリープ期間(DSSP)120及び信号ウィンドウ(SW)130を含む。信号ウィンドウ130及びビーコン期間110の時間期間は、調節可能であり、制御情報をブロードキャスト/交換するのに使用される。すべてのデバイスは、制御/管理情報を捕捉するため、ビーコン期間110及び信号ウィンドウ130の間、起きている状態にあるべきである。これは、ネットワークにおけるすべてのデバイスに当てはまる。デバイスは、データを交換し、チャネルを監視し(コグニティブネットワークにおいて必要とされる)、又は、DSSP120の間、スリープモードに入ることができる。
媒体又はチャネルに対するデバイスのアクセスは、チャネル予約プロトコル(CRP)により実行されることができる。このプロトコルはオーナーデバイス及びプロキシデバイスの間の交渉処理に基づかれる。プロキシデバイスは、予約を許可する。フレックスMACを用いるCRPは、共存を可能にし、同じ無認可の周波数帯域を共有する無線システムにおけるQoSを保証するための枠組みを提供する。しかしながら、フレックスMACは、無線システムにおけるデバイスの効率的な自己共存に関して必要なすべての技術を含むというわけではない。
本発明の特定の例示的な実施形態は、周波数帯域を共有する第1及び第2の無線ネットワークを含む柔軟な無線システムにおけるデバイスの自己共存を可能にする方法を含む。この方法は、上記第1の無線ネットワークと重複する上記第2の無線ネットワークにおいて動作可能な第2のデバイスを発見するステップと、上記第1の無線ネットワークにおいて動作可能な第1のデバイスに上記発見された第2のデバイスを報告するステップと、上記第1のデバイスの第1のビーコン期間及び上記第2のデバイスの第2のビーコン期間の間で調整が必要かどうかを決定するステップと、上記調整が必要である場合、上記第2のデバイスの第2のビーコン期間開始時間(BPST)で上記第1のデバイスの第1のBPSTを調整するステップとを有する。
本発明の特定の例示的な実施形態は、周波数帯域を共有する第1及び第2の無線ネットワークを含む柔軟な無線システムにおけるネットワークデバイスとの自己共存において動作可能なネットワークデバイスも含む。このネットワークデバイスは、上記第1の無線ネットワークと重複する上記第2の無線ネットワークにおいて動作可能な第2のデバイスを発見する検出ユニットと、上記第1の無線ネットワークにおいて動作可能な他のネットワークデバイスに上記発見される第2のデバイスを報告する情報要素生成器と、上記ネットワークデバイスのビーコン期間及び上記第2のデバイスの第2のビーコン期間の間で調整が必要かどうかを決定する決定ユニットと、上記調整が必要である場合、上記第2のデバイスの第2のビーコン期間開始時間(BPST)で上記ネットワークデバイスのBPSTを調整するビーコン期間開始時間調整ユニットとを有する。
本発明の主題は、明細書の結論として請求項において詳細に指摘され、明示的に請求される。本発明の前述及び他の特徴及び利点は、添付の図面に関連して考慮される以下の詳細な記載から明らかとなるであろう。
フレックスMACスーパーフレームの構造を示す図である。 本発明の様々な実施形態による無線システムの図である。 本発明の実施形態による自己共存方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態によるビーコンデバイス昇格方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態によるネットワークデバイスのブロック図である。
開示される実施形態は、本書における本発明の教示の多くの有利な使用の例にすぎない点に留意されたい。一般に、本願の明細書においてされる説明は、請求項に記載の様々な発明のいずれかを限定するものではない。更に、いくつかの記載は、いくつかの特徴には当てはまるが、他の特徴には当てはまらない場合がある。一般に、他の態様が明記されない限り、一般性を失うことなく、単一の要素は、複数とすることができる。逆もまた真である。図面において、同様な数字は、複数の表示を介して同様な部分を参照する。
図2は、本発明の様々な実施形態による無線システム200の例示的な図を示す。無線システム200は、2つの異なった及び重複する無線ネットワーク210及び220を含む柔軟な無線システムである。両方のネットワークは、フレックスMACプロトコルを使用し、同じ無認可の周波数帯域を共有する。本発明の文脈において、柔軟な無線システムにおけるデバイスの自己共存とは、異なるネットワークに属し、共有された媒体、即ち、無認可の周波数帯域にわたりフレックスMACプロトコルを用いて通信するデバイスを指す。
ネットワーク210のデバイス211及びネットワーク220のデバイス222は、分散又は中央化されたモードで作動することができる。即ち、3つの異なる構成が、無線システム200において存在する。それは、中央化−中央化、分散−分散及び中央化−分散である。ネットワークが中央化されたモードで作動するとき、デバイス211又は222の1つは、マスターデバイスである点に留意されたい。更に、デバイス211又は222の各々は、ビーコンデバイス、即ち、ビーコン期間110の間にビーコンを送信するデバイスとすることができる。
本書において説明される特定の実施形態は、上記の3つの構成におけるネットワーク210及び220の効率的な自己共存を可能にする。これにより、これらのユーザに関してQoSをサポートすると共に、デバイス211及び222が同じ周波数帯域を調和して共有することが可能にされる。2つのネットワーク210及び220だけが図2に示されるが、本発明は、任意の数のネットワーク及び/又はサブネットを含む柔軟な無線システムにおいて自己共存をサポートすることができる点に留意されたい。
図3は、本発明の実施形態に基づき実現される柔軟な無線システム(例えば、システム200)におけるデバイスの自己共存を可能にする方法を説明する例示的な及び非限定的なフローチャート300を示す。ステップS310において、重複するネットワーク(例えば、ネットワーク210及び220)を検出するため、発見手順が適用される。発見手順は、デバイスが、エイリアングループのデバイスを発見することを可能にする。即ち、エイリアングループのデバイスとは、発見を行う(discovering)デバイスと同じ無線媒体(例えば、周波数帯域)を共有するが、異なるネットワーク(又は、サブネット)に属する1つ又は複数のデバイスである。デバイスのグループは、グループにおけるすべてのデバイスにより共有されるネットワークアドレス又は他の任意のネットワーク識別子(NetlD)により規定される。発見は、発見を行うデバイスにより受信される又は聞かれるビーコン及び/又はフレーム(例えば制御、管理又はデータフレーム)を用いて実行される。通常、ビーコン、制御又はデータフレームは、グループのNetlDを含む。従って、未知のNetlDを含むビーコン、制御又はデータフレームを受信することにより、発見を行うデバイスは、デバイスのエイリアングループが無線システムに存在すると結論づける。無線システムにおけるデバイスのいずれによっても重複するネットワークが検出されない場合、実行は終了することができる点に留意されたい。
ステップS320において、発見を行うデバイスが、発見を行うデバイスのネットワークにおけるすべてのデバイスに対して、デバイスの新しく発見されたエイリアングループを通知することを可能にするレポート手順が適用される。レポーティングは、デバイスの発見されたエイリアングループのNetlD又はネットワークアドレスを少なくとも有するレポート情報要素(IE)により容易にされる。レポートIEは、グループにおけるデバイスにより所有されるチャネル予約又はデバイスの効率的な自己共存を可能にするために用いられることができる他の任意のタイプの情報も含むことができる。レポートIEは、発見を行うデバイスのタイプに基づき、ビーコン期間110又は信号ウィンドウ130の間、発見を行うデバイスにより送信される。詳細には、発見を行うデバイスがビーコンデバイスである場合、レポートIEはビーコン期間110において送信される。そうでなければ、レポートIEは、信号ウィンドウ130において送信される。
ステップS330〜S370において、異なる及び明白なグループに属するデバイスのビーコン期間を合併するための手順が適用される。各発見を行うデバイスは、エイリアングループにおけるデバイスとそのビーコン期間を調整するべきか否かを決める。自己共存を可能にするため、異なるグループ又はネットワークに属するデバイスは、スーパーフレームの送信を同期化させるよう同じビーコン期間開始時間(BPST)を持つべきである。ビーコン期間を合併することは、別のグループのBPST及びスーパーフレーム数と揃うよう、それらのBPST及びスーパーフレーム数を調整するデバイスの少なくとも1つのグループを含む。合併手順は、2つのグループにデバイスを分類することにより実現される。そのグループは、Move及びStayである。前者のグループは、それらのBPST及びスーパーフレーム数を変化させるべきであるデバイスを含み、後者は、何ら調整をするべきでないデバイスである。
ステップS330において、各発見を行うデバイスは、それがStay又はMoveグループに属するかどうかを決定する。この決定は、所定のセットの規則を用いて、ビーコン及び/又はレポートIEにおいて受信される情報に基づきなされる。これらの規則は、無線システム200の構成に基づき、Stayグループの属性を定める。詳細には、無線システム200が分散−分散構成において作動する場合、優先順に、Stayグループは、最大数の予約スロット、最大ビーコン期間長又は最大スーパーフレーム数を持つデバイスのグループを含むよう規定される。この規則により設定される基準は、BPSTを調整することに関する制御オーバーヘッドを最小化することを可能にする点を理解されたい。デバイスがそれらのBPSTを調整するとき、進行中の予約も調整されるべきである。この処理は、より多くのオーバーヘッドを含む。従って、Stayグループにあるより多くのアクティブ予約を持つデバイスのグループに、より高い優先度が与えられる。
無線システム200が、中央化−中央化モードで作動するよう構成されるとき、優先順に、Stayグループは、アクティブ予約を持つ最大数のスレーブデバイスを持つマスターデバイス、又は最大数の予約スロット(そのスレーブに付与されるスロットを含む)を持つマスターデバイスを含むよう規定される。斯かるマスターデバイスが発見されない場合、以下の基準が優先順に用いられる。即ち、グループにおける全体として最大数の予約スロット、最大ビーコン期間長又はStayグループに含まれる最大のスーパーフレーム数を持つデバイスである。デバイスが中央化モードで作動するとき、マスターデバイスだけがそのBPSTを調整しなければならない場合がある。マスターデバイスは、スーパーフレーム数における任意の変化をそのスレーブデバイスに知らせなければならず、及びその制御下にある予約、即ち、マスターデバイスがそのスレーブに許可した予約を更新しなければならない。この処理は、信号ウィンドウ130の間、制御/管理フレームの明示的な交換を含む。これは、黙示的なモードにおいて予約を調整するより高いオーバーヘッドを課す。従って、より多くのアクティブスレーブデバイスを持つマスターデバイスは、Stayグループにおいてより高い優先度が与えられる。なぜなら、ビーコン期間の合併に関連してそれが全体のオーバーヘッドを減らすからである。
無線システム200が中央化−分散モードで作動するとき、Stayグループは、アクティブ予約を持つ中央化モードで動作するスレーブデバイスを含むよう規定される。(中央化されたネットワークにおける)マスターデバイスが、アクティブ予約を持つスレーブデバイスを持たない場合、Stayグループの一部であるべきデバイスを定めるため、優先順に、以下の基準が用いられる。即ち、グループにおける全体として最大数の予約スロット、最大のビーコン期間長又は最大のスーパーフレーム数を持つデバイスである。最高の優先度は、アクティブ予約を持つ中央化モードで動作するデバイスのグループに与えられる。
ステップS340において、上記の規則に基づき、発見を行うデバイスがStayグループに参加するべきかがチェックされる。参加すべきである場合、ステップS350において、このデバイスはこのグループに加えられる。そうでない場合、ステップS360において、このデバイスは、Moveグループに参加する。ステップS330〜S360は、無線システム200におけるすべての発見を行うデバイスに関して繰り返される点に留意されたい。ステップS350及びS360が終了すると、デバイスの2つのグループが形成される。ここで、Moveグループにおけるデバイスは、Stayグループにおけるデバイスと揃うよう、それらのBPST及びスーパーフレーム数を変化させるべきである。
ステップS370において、Moveグループにおける各デバイスは、そのBPSTがエイリアンデバイスのビーコン期間と同期化するよう調整する。マスターデバイスでないビーコンデバイスは、例えば上述したthe ECMA 368 MAC standardにて説明されるように、そのBPSTを変化させることができる。簡単に、ECMA 368 MACによれば、デバイスは、エイリアンデバイスのBPSTに対してそのBPSTを変化させることにより、エイリアンビーコン期間へとそのビーコン期間を移動させる。これは、以下の
Figure 0005523473
のように計算される新しいビーコンスロット数へとビーコンスロット数を調整することを含む。
占有されるビーコンスロットの最高数は、エイリアンビーコン期間において受信されるビーコンにおいて示される。ここで、mSignalSlotCountは、スーパーフレームにおける信号スロットの数である。信号スロットは、隣のビーコン期間長を延長するために用いられるビーコン期間のビーコンスロットである。一旦デバイスがそのBPSTを変化させると、それはその前のビーコン期間において追加的なビーコンを送信するべきでない。
マスターデバイス及びその個別のスレーブデバイスのBPST調整は、以下のように実行される。マスターデバイスは、BPSTに対して提案された変化をそのスレーブデバイスに通知する。これは、ビーコンにおいて送信されるビーコンスイッチIEを用いて実行されることができる。マスターデバイスがそのBPSTを切り替えるという決断を広告する第1のビーコンスイッチIEを送信するとき、マスターデバイスは、タイマー(以下BP_switch_timer)も始動する。各スレーブデバイスは、新しいBPSTに対する変化への同意を示す承認(ACK)メッセージで応答する。すべてのスレーブデバイスからACKメッセージを受信するか、又は一旦BP_switch_timerが期限切れになると、マスターデバイスは、新しいBPSTへ切り替える。その後、新しいBPSTへの切り替え後の衝突が検出される場合には、マスターデバイスは任意の既存の予約を更新する。
一旦合併手順が完了すると、Stay及びMoveグループにおけるすべてのデバイスは、同じBPSTを持つ。これにより、同じスーパーフレーム数を持つ同じスーパーフレームを用いた通信が行われる。
2つ又はこれ以上の異なったグループのデバイス(又は、重複するネットワークにおけるデバイス)間の通信は、ビーコンデバイスを用いて実行されることができる。例えば、無線システム200において、非ビーコン(NB)デバイス222だけが、ネットワーク210におけるデバイス211の存在を発見することができる(図2を参照)。しかしながら、デバイス222−NBが、非ビーコンデバイスである場合、それはネットワーク220における他のデバイス222にその発見を通知することができない。マスターデバイスだけがビーコンデバイスであるような中央化モードにおいてネットワーク220が単に作動する場合、斯かるケースが起こりうる。これを解決するために、ビーコンデバイス昇格手順が、本発明の実施形態に基づき提供される。この手順を用いると、中央化されたネットワークにおけるマスターデバイスは、ビーコンデバイスになるために、スレーブデバイスを昇格させることができる。
図4は、ビーコンデバイス昇格手順を示す非限定的及び例示的なフローチャート400を示す。マスターデバイスによるこの手順は、デバイスのエイリアングループを検出するスレーブデバイスにより開始される。ステップS410において、ビーコン昇格リクエスト(以下BPR−REQ)が受信されるかどうかをマスターデバイスはチェックする。デバイスのエイリアングループにおける目標デバイスの予約処理をデバイスが開始すべきときに、BPR−REQがスレーブデバイスにより送信される。ステップS410が肯定的である場合、実行はS420へと続き、ビーコンデバイスになるようスレーブデバイスを昇格させるため、マスターデバイスがビーコン昇格レスポンス(以下BPR−RSP)を送信する。ある実施形態において、BPR−RSPは、スレーブデバイスが昇格されるかを示すレスポンスコードフィールドを含む。昇格される場合、スレーブデバイスは、次のビーコン期間においてビーコンを送信する処理を始める。
そうでない場合、ステップS430において、デバイスのエイリアングループの存在をマスターデバイスに知らせるレポートIEがスレーブデバイスにより送信されたかどうかを決定するためのチェックが行われる。送信された場合、実行はステップS440へ進み、そこでは、デバイスの報告されたエイリアングループが新しいグループであるかどうかを決定するため別のチェックが実行される。送信されていない場合、実行は、ステップS410に戻る。
ステップS440が肯定的である場合、実行はステップS420へ続く。否定的である場合、S450において、デバイスの報告されたエイリアングループにおけるスレーブデバイスに隣接するデバイスのリストが計算される。その後、ステップS460において、スレーブデバイスにより新しく発見されるエイリアングループにおける隣接デバイスが、スレーブデバイスのネットワーク(又は、サブネット)における任意のビーコンデバイス(マスター又はスレーブ)の隣接デバイスリストに含まれるかどうかがチェックされる。これらのリストの両方にリストされる少なくとも1つのデバイスが存在する場合、実行は終了する。この場合、デバイスの発見されるエイリアングループと通信することができるネットワークにおける少なくとも別のデバイスが存在する。そうでない場合、実行はステップS420へ進む。
図5は、本発明の実施形態によるネットワークデバイス500の非限定的なブロック図を示す。ネットワークデバイス500は、検出ユニット510、情報要素(IE)生成器520、決定ユニット530及びBPST調整ユニット540を含む。検出ユニット510は、1つ又は複数のエイリアン無線ネットワークにおいて動作可能なデバイスのエイリアングループを発見する。エイリアンネットワークは、ネットワークデバイスが動作可能である無線ネットワークと重複する。上述されたように、発見はデバイスのエイリアングループの少なくともNetlD又はネットワークアドレスに基づかれる。情報要素生成器520は、デバイスの発見されるエイリアングループの少なくともNetlD又はネットワークアドレスを含むIEを生成する。IEは、デバイスの発見されるエイリアングループを他のネットワークデバイスに報告するために送信される。決定ユニット520は、ネットワークデバイスのビーコン期間及びデバイスのエイリアングループのビーコン期間の間で調整が必要かどうかを決定する。調整が必要とされる場合、BPST調整ユニット540は、ネットワークデバイスのBPSTをエイリアンデバイスのBPSTで調整する。
本書に開示される自己共存及びビーコンデバイス昇格手順の教示は、これらに限定されるものではないが、コグニティブ無線ネットワーク、ウルトラワイドバンド(UWB)ベースのネットワーク、IEEE802.11ベースのネットワーク及びIEEE802.15ベースのネットワークを含む無線ネットワークにおいて実現されることができる。
前述の詳細な記載は、本発明が取ることができる多くの形式のうちの2、3について説明したものである。前述の詳細な記載は、本発明が取ることができるフォームのうち選択されたものを説明するものであり、本発明の規定を限定するものとして理解されるものではない点に留意されたい。本発明の範囲を定めるのは、請求項のみであり、この請求項は、すべての均等の範囲を含む。
最も好ましくは、本発明の原理は、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアの任意の組合せとして実現される。更に、ソフトウェアは好ましくは、プログラムストレージユニット又はコンピュータ可読媒体上に明白に表されるアプリケーションプログラムとして実現される。当業者であれば、「機械読取り可能な媒体」は、データを格納することができる媒体であり、デジタル回路、アナログ回路又はこれらの組み合わせの形式とすることができる点を理解されたい。アプリケーションプログラムは、任意の適切なアーキテクチャを有するマシンに対してアップロードされることができ、このマシンにより実行されることができる。好ましくは、このマシンは、例えば1つ又は複数の中央処理ユニット(「CPU」)、メモリ及び入力/出力インタフェースといったハードウェアを持つコンピュータプラットフォーム上で実現される。コンピュータプラットフォームは、オペレーティングシステム及びマイクロ命令コードを含むこともできる。斯かるコンピュータ又はプロセッサが明示されていなくても、本書に説明される様々な処理及び機能は、CPUにより実行されることができるマイクロ命令コードの部分又はアプリケーションプログラムの部分又はこれらの任意の組み合わせとすることができる。更に、例えば追加的なデータストレージユニット及び印刷ユニットといった様々な他の周辺機器が、このコンピュータプラットフォームに接続されることができる。

Claims (14)

  1. 周波数帯域を共有する第1及び第2の無線ネットワークを含む柔軟な無線システムにおけるデバイスの自己共存を可能にする方法において、
    ネットワークデバイスが、前記第1の無線ネットワークと重複する前記第2の無線ネットワークにおいて動作可能な第2のデバイスを発見するステップと、
    前記ネットワークデバイスが、前記第1の無線ネットワークにおいて動作可能な第1のデバイスに前記発見された第2のデバイスを報告するステップと、
    前記ネットワークデバイスが、前記柔軟な無線システムの構成モードに基づいて、前記第1のデバイスの第1のビーコン期間及び前記第2のデバイスの第2のビーコン期間の間で調整が必要かどうかを決定するステップと、
    前記ネットワークデバイスが、前記調整が必要である場合、前記第2のデバイスの第2のビーコン期間開始時間で前記第1のデバイスの第1のビーコン期間開始時間を調整するステップとを有し、
    前記構成モードは、分散−分散、中央化−分散及び中央化−中央化の1つから選択される、方法。
  2. 前記第2のデバイスを発見するステップが、前記第2のデバイスから受信されるビーコンが、前記第1のデバイスの第1のネットワーク識別子と異なる少なくとも第2のネットワーク識別子を含むかどうかを決定するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記発見された第2のデバイスを報告するステップが更に、
    少なくとも前記発見された第2のデバイスの前記第2のネットワーク識別子を含むレポート情報要素を生成するステップと、
    前記第1のデバイスがビーコンデバイスである場合、前記第1のデバイスの前記第1のビーコン期間において前記レポート情報要素を送信するステップと、
    前記第1のデバイスが非ビーコンデバイスである場合、前記第1のデバイスの信号ウィンドウにおいて前記レポート情報要素を送信するステップとを有する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記調整が更に必要であるかを決定するステップが、少なくとも前記柔軟な無線システムの構成に基づきビーコン期間開始時間を調整するべきでないデバイスを含むグループに前記第1のデバイスが参加するべきかどうかを決定するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記構成モードが分散−分散である場合、前記グループは、最大数の予約スロット、最大ビーコン期間長又は最大スーパーフレーム数を持つデバイスを含むよう規定される、請求項に記載の方法。
  6. 前記構成モードが中央化−中央化である場合、前記グループは、アクティブ予約を持つ最大数のスレーブデバイスを持つマスターデバイス又は最大数の予約スロットを持つマスターデバイスを含むよう規定され、斯かるマスターデバイスが発見されない場合、全体で最大数の予約スロット、最大ビーコン期間長又は最大のスーパーフレーム数を持つデバイスを前記グループに含める、請求項に記載の方法。
  7. 前記構成モードが中央化−分散である場合、前記グループは、アクティブ予約を持つ中央化されたモードで動作する少なくとも1つのスレーブデバイスを含むよう規定され、斯かるスレーブデバイスが発見されない場合、全体で最大数の予約スロット、最大ビーコン期間長又は最大スーパーフレーム数を持つデバイスを前記グループに含める、請求項に記載の方法。
  8. 前記グループに含まれないデバイスが、別のグループに加えられ、前記別のグループにおけるデバイスは、該デバイスのビーコン期間開始時間を調整する、請求項4に記載の方法。
  9. 前記第1のビーコン期間開始時間を調整するステップが、
    前記第1のデバイスがマスターデバイスであるかどうかを決定するステップと、
    前記第1のデバイスがマスターデバイスでない場合、前記第1のデバイスのスロット数を新しいビーコンスロット数に設定するステップと、
    前記第1のデバイスがマスターデバイスである場合、前記第1のデバイス及び該第1のデバイスのスレーブデバイスの前記第1のビーコン期間開始時間を新しいビーコン期間開始時間に調整するステップとを更に有する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記ビーコンスロット数を設定するステップが、占有されたビーコンスロットの最高数プラス1を古いビーコンスロット数に加え、信号スロットカウントを減算することにより、前記新しいビーコンスロット数を計算するステップを更に有し、前記占有されたビーコンスロットの最高数は、受信したビーコンにおいて示され、前記信号スロットカウントが、スーパーフレームにおける信号スロットの数である、請求項に記載の方法。
  11. 前記第1のデバイス及び該第1のデバイスのスレーブデバイスの前記第1のビーコン期間開始時間を新しいビーコン期間開始時間に調整するステップが、
    前記マスターデバイスにより新しいビーコン期間開始時間値を設定するステップと、
    ビーコンを用いて前記新しいビーコン期間開始時間値を前記スレーブデバイスに報告するステップと、
    前記新しいビーコン期間開始時間への切り替えに関する時間を計数するためタイマーを始動するステップと、
    各スレーブデバイスから受取通知メッセージを受信するか、又は前記タイマーが期限切れになると、前記新しいビーコン期間開始時間に切り替えるステップとを更に有する、請求項に記載の方法。
  12. ビーコンデバイスとして機能するよう非ビーコン状態にある発見を行うデバイスをマスターデバイスにより昇格させるステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記非ビーコン状態の発見を行うデバイスを昇格させるステップが、
    昇格リクエストが、前記マスターデバイスにより受信される場合、又は
    前記発見される第2のデバイスが、ネットワークにおいて前記非ビーコン状態の発見を行うデバイスに隣接するが、他のビーコンデバイスには隣接しないデバイスを含む新しく発見されるグループに属する場合に実行される、請求項1に記載の方法。
  14. 周波数帯域を共有する第1及び第2の無線ネットワークを含む柔軟な無線システムにおけるネットワークデバイスとの自己共存において動作可能なネットワークデバイスであって、
    前記第1の無線ネットワークと重複する前記第2の無線ネットワークにおいて動作可能な第2のデバイスを発見する検出ユニットと、
    前記第1の無線ネットワークにおいて動作可能な他のネットワークデバイスに前記発見され第2のデバイスを報告する情報要素生成器と、
    前記柔軟な無線システムの構成モードに基づいて、前記ネットワークデバイスのビーコン期間及び前記第2のデバイスの第2のビーコン期間の間で調整が必要かどうかを決定する決定ユニットと、
    前記調整が必要である場合、前記第2のデバイスの第2のビーコン期間開始時間で前記ネットワークデバイスのビーコン期間開始時間を調整するビーコン期間開始時間調整ユニットとを有し、
    前記構成モードは、分散−分散、中央化−分散及び中央化−中央化の1つから選択される、ネットワークデバイス。
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