JP5522350B2 - Ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体の断面像を撮影するコンピュータ断層撮影装置(以下CT(Computed Tomography)装置と記載する。)に関する。
従来のCT装置で、所謂RR(Rotate Rotate)方式(第三世代方式)と呼ばれるCT装置は、放射線源から発生する放射線(X線)を被検体に向けて照射し、被検体を放射線の光軸の方向に対し交差する回転軸で放射線に対して相対的に回転させ、一回転中の所定回転位置ごとに被検体から透過してくる放射線を1次元あるいは2次元の複数検出チャンネルを有する放射線検出器で検出し、この検出器出力から被検体の断面像ないし3次元データを得る(断層撮影する)ものである。
図7は、特許文献1に記載されている従来のCT装置の構成を示す模式図(正面図)である。X線管101と、ここから発生する角錐状のX線ビーム102を2次元の分解能で検出するX線検出器103が対向して配置され、このX線ビーム102に入るようにテーブル104上に載置された被検体105の透過像(透過像データ)を得るようになっている。
テーブル104は回転・昇降機構107上に配置され、被検体105の断面像を撮影する時は、テーブル104を回転軸RAに対し回転・昇降機構107により1回転させながら複数の方向について透過像を得る(スキャンと言う)。この複数の透過像を制御処理部108で処理して被検体105の断面像(1枚ないし複数枚)を得る。
X線検出器103としてはX線ビーム102の強度分布像を可視光像に変換するX線イメージインテンシファイア(以下X線IIと記載する)103aとこの可視光像を撮影して透過像(透過像データ)として出力するカメラ103bより成るX線検出器103が用いられる。
上述したCT装置では、X線検出器103は単色の透過像を出力するが、他方、複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器が知られている。第一の例として、カラーX線イメージインテンシファイア(略してカラーI.I.(登録商標)以下カラーX線IIと記載する)とカラーカメラを用いた放射線検出器が、特許文献2等で知られている。
カラーX線IIは入力面のシンチレータ層で入射した放射線(X線)の分布を電子の分布に変換し、この電子を加速して出力面に結像させ出力面のカラーシンチレータ層を発光させて可視光像に変換するものである。出力面のカラーシンチレータはカラー(多色)で発光するが、色成分(R,G,B:赤、緑、青)ごとに発光特性曲線が異なる。すなわち電子の入射量に対しR,G,Bの順に感度が高い特性がある。
カラーカメラは変換されたカラーの可視光像を撮影し色成分(R,G,B)ごとの透過像を出力する。
第二の例として、カラーシンシレータとカラーカメラを用いた放射線検出器が、特許文献3等で知られている。
これは、放射線(X線)を入力面のカラーシンシレータ層に入射させて発光させることで、放射線の分布を可視光像に変換して、この可視光像をカラーカメラで撮影するものである。カラーシンチレータはカラーで発光するが、色成分(R,G,B:赤、緑、青)ごとに発光特性曲線が異なる。すなわち放射線の入射量に対しR,G,Bの順に感度が高い特性がある。カラーカメラは変換されたカラーの可視光像を撮影し色成分(R,G,B)ごとの透過像を出力する。
上述した複数の色成分の透過像をカラー表示で観察すると、低透過率部(低放射線部)は感度の高い赤色で細部がよく観察でき、高透過率部(高放射線部)は赤色は飽和するが感度の低い青色で細部がよく観察できる。すなわち、この構成でダイナミックレンジの広い放射線検出器が可能となる。
図8は複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器の検出特性曲線の例を示すグラフである。横軸は1画素への入射X線量、縦軸は1画素の出力である。各色成分R,G,Bそれぞれ、出力がノイズレベルから飽和レベルに達するまでの入力範囲がダイナミックレンジとなる。カラーの透過像のダイナミックレンジは各色成分のダイナミックレンジの論理和の領域となり、単色の場合と比べ増大する。
上述した複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器は、カラーの透過像を表示する放射線透視検査装置に有効に用いられているが、この放射線検出器を使用したCT装置はまだ実現されていない。
特開2002−62268号公報 特開2006−179424号公報 特開2003−202382号公報
従来のCT装置で、ダイナミックレンジの広い複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器を用いる場合、各色成分の透過像それぞれから断面像を再構成した後、それぞれの断面像を合成してもダイナミックレンジの広い断面像とはならない。
その理由は、断面像再構成においては、再構成に用いる透過像データ上に飽和部分やノイズレベル以下の部分があると断面像全体が壊れて(著しく劣化)しまうため、すべての色成分で断面像が壊れない条件として、ダイナミックレンジが各色成分のダイナミックレンジの論理積の領域(図8のA)に狭められるためである。つまり、断面撮影するとき、入射X線量がこの狭まったダイナミックレンジAに収まるようにX線条件、幾何条件を調整して撮影する必要があり、これはすなわちダイナミックレンジの狭い断面像が撮影されることである。
そこで、断面像のダイナミックレンジを広げるには、再構成する前にR,G,Bの透過像を合成して最大にダイナミックレンジを広げた単色の透過像としてから再構成する方法がよいと考えられる。
R,G,Bの透過像から単色の透過像を作る方法は、例えば、特許文献3にあるように、暗い部分はR画像、明るい部分はB画像、中間はG画像を採用して繋ぎ合わせることで単色画像を合成する方法がある。しかし、この方法は、データが無駄なく全て使用されていない。例えば、暗い部分ではG画像とB画像は捨てられており、その分、画像のSN比(シグナル/ノイズ)が下がってダイナミックレンジが狭くなってしまう。また、R,G,Bの継ぎ目が画像に悪影響を与える場合がある。
本発明の目的は、複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器を用いて、ダイナミックレンジの広い断面像の再構成を行うCT装置を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明に係る請求項1記載のCT装置は、テーブル上に載置された被検体に向けて放射線を放射する放射線源と、前記被検体を透過した放射線を検出して透過像データとして出力する放射線検出手段と、前記被検体に対する前記透過の方向を変えるよう前記テーブルと前記放射線とを相対的に走査させる走査手段と、前記透過像データから前記被検体の断面像を再構成する再構成手段を有するCT装置において、前記放射線検出手段は放射線を検出してカラーの可視光像に変換する放射線可視光変換手段と前記カラーの可視光像を撮影して色成分ごとの透過像データを出力する撮像手段より成り、前記色成分ごとの透過像データを互いに加算した単色透過像データを作る画像合成手段前記単色透過像データに前記単色透過像データの検出特性関数の逆関数で非線形性補正を加える非線形性補正手段を有し、前記再構成手段は複数の前記走査の位置で前記放射線検出手段により得た前記色成分ごとの透過像データを前記画像合成手段により互いに加算した前記単色透過像データに対して前記非線形性補正手段により前記非線形性補正を加えた後の単色透過像データを用いて前記被検体の断面像を再構成することを要旨とする。
この構成により、放射線に対し感度の異なる色成分ごとの透過像を、加算してから非線形性補正を加えることで、微分感度で重み付けられたダイナミックレンジを広げた単色透過像を合成でき、この単色透過像を再構成してダイナミックレンジの広い断面像を再構成できる。
本発明に係る請求項記載のCT装置は、テーブル上に載置された被検体に向けて放射線を放射する放射線源と、前記被検体を透過した放射線を検出して透過像データとして出力する放射線検出手段と、前記被検体に対する前記透過の方向を変えるよう前記テーブルと前記放射線とを相対的に走査させる走査手段と、前記透過像データから前記被検体の断面像を再構成する再構成手段を有するCT装置において、前記放射線検出手段は放射線を検出してカラーの可視光像に変換する放射線可視光変換手段と前記カラーの可視光像を撮影して色成分ごとの透過像データを出力する撮像手段より成り、前記色成分ごとの透過像データに対しそれぞれの検出特性関数の逆関数で非線形性補正を加える非線形性補正手段と、前記色成分ごとの透過像データを互いに加算した単色透過像データを作る画像合成手段を有し、前記再構成手段は複数の前記走査の位置で前記放射線検出手段により得た前記色成分ごとの透過像データを前記非線形性補正手段により補正してから前記画像合成手段により互いに加算した前記単色透過像データを用いて前記被検体の断面像を再構成することを要旨とする。
この構成により、放射線に対し感度の異なる色成分ごとの透過像を、非線形性補正を加えてから加算することで、ダイナミックレンジを広げた単色透過像を合成でき、この単色透過像を再構成してダイナミックレンジの広い断面像を再構成できる。
本発明に係る請求項記載のCT装置は、請求項記載のCT装置において、前記加算は前記色成分ごとにそれぞれの検出特性関数の傾斜の二乗に比例する重みを掛けた加算であることを要旨とする。
この構成により、放射線に対し感度の異なる色成分ごとの透過像を、非線形性補正を加えてから検出特性関数の傾斜(微分感度)の二乗の重みを掛けて加算することで、ダイナミックレンジを最大に広げた単色透過像を合成でき、この単色透過像を再構成してダイナミックレンジの広い断面像を再構成できる。
本発明に係る請求項記載のCT装置は、請求項1乃至の何れかに記載のCT装置において、前記加算は前記色成分ごとの検出器ノイズの2乗に反比例する重みを掛けた加算であることを要旨とする。
この構成により、検出器ノイズが色成分で異なる場合に、検出器ノイズの2乗に反比例する重みを掛けた加算をするのでダイナミックレンジを広げた単色透過像を合成でき、この単色透過像を再構成してダイナミックレンジの広い断面像を再構成できる。
本発明に係る請求項記載のCT装置は、請求項1乃至の何れかに記載のCT装置において、前記放射線可視光変換手段はカラーX線IIで、前記撮像手段は赤、緑、青の3つの色成分の透過像データを出力するカラーカメラであることを要旨とする。
この構成により、放射線に対し感度の異なる赤、緑、青の3つの色成分ごとの透過像が得られる。
本発明に係る請求項記載のCT装置は、請求項1乃至の何れかに記載のCT装置において、前記放射線可視光変換手段はカラーシンチレータで、前記撮像手段は赤、緑、青の3つの色成分の透過像データを出力するカラーカメラであることを要旨とする。
この構成により、放射線に対し感度の異なる赤、緑、青の3つの色成分ごとの透過像が得られる。
本発明によれば、複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器を用いて、ダイナミックレンジの広い断面像の再構成を行うCT装置を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係るCT装置の構成を示した模式図(正面図)。 第一の実施形態に係る断層撮影に先立つ検出特性の較正のフロー図。 第一の実施形態に係る較正で得られた検出特性関数の例を示すグラフ。 第一の実施形態に係る断層撮影のフロー図。 第一及び第二の実施形態の効果を説明するための検出特性関数のグラフ。 第二の実施形態に係る断層撮影のフロー図。 従来のCT装置の構成を示す模式図(正面図)。 複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器の検出特性曲線の例を示すグラフ。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(本発明の第一の実施の形態の構成)
以下、本発明の第一の実施形態の構成について図1を参照して説明する。
図1は本発明の第一実施形態に係るCT装置の構成を示した模式図(正面図)である。
X線管(放射線源)1と、X線管1のX線焦点Fより放射されたX線の一部である角錐状のX線ビーム(放射線)2を2次元の分解能で検出するX線検出器(放射線検出手段)3とが対向して配置され、このX線ビーム2に入るようにテーブル4上に載置された被検体5を透過したX線ビーム2がX線検出器3により検出され、透過像(透過像データ)として出力される。
テーブル4は回転・昇降機構(走査手段)6上に配置され、回転・昇降機構6によりX線ビーム2の中央の線であるX線光軸Lの方向と垂直に交差する回転軸RAに対して回転されるとともに、回転軸RAと平行なz方向にz移動(昇降)される。
さらに、シフト機構7は、回転・昇降機構6と支柱8とをそれぞれX線光軸Lと平行なy方向に移動させることにより、回転軸RAおよびX線検出器3をX線管1に近づけあるいは遠ざけて、撮影距離FCD(Focus to rotation Center Distance)と検出距離FDD(Focus to Detector Distance)を変更する。
ここで、シフト機構7は目的に応じて撮影倍率(=FDD/FCD)を変更するために用いられ、回転・昇降機構6のz移動は被検体5の着目部をX線ビーム2の高さに合わせるのに用いられる。また、回転・昇降機構6の回転は断面像を撮影する場合に被検体5をX線ビーム2に対し回転させて、複数の回転位置で透過像を得るために用いられる。
X線検出器3はカラーX線イメージインテンシファイア(略してカラーI.I.(登録商標)、以下カラーX線IIと記載する)(放射線可視光変換手段)3aとカラーカメラ(撮像手段)3bより成る。
カラーX線II3aは、入力面3aaのシンチレータ層と光電層とにより、入射した放射線(X線)の分布を光電子の分布に変換し、この光電子を加速して出力面3abに結像させ出力面3abのカラーシンチレータ層を発光させてカラー(多色)の可視光像に変換するものである。出力面3abのカラーシンチレータ層は、色成分(R,G,B:赤、緑、青)ごとに発光特性曲線が異なる。すなわち電子の入射量に対しR,G,Bの順に感度が高い特性がある。
カラーカメラ3bは変換されたカラーの可視光像を撮影し色成分(R,G,B)ごとの透過像(透過像データ)をデジタルデータとして出力する。
構成要素として、他に、各機構部(回転・昇降機構6、シフト機構7)を制御し、また、X線検出器3からの透過像を処理する制御処理部9、処理結果等を表示する表示部9a、X線管1を制御するX線制御部(図示省略)等がある。
制御処理部9は通常のコンピュータで、CPU、メモリ、ディスク(不揮発メモリ)、表示部9a、入力部(キーボードやマウス等)9b、機構制御ボード、インターフェース、等より成っている。
制御処理部9は、機構制御ボードにより、各機構部6,7が出力する動作位置の信号を受けて各機構部6,7を制御して被検体の位置合わせやスキャン(断層撮影走査)等を行わせる他、透過像の収集指令パルス等をX線検出器3に送る。
また、制御処理部9は、断層撮影時にX線検出器3からの透過像を収集し、記憶し、再構成処理して被検体の断面像を作成し、表示部9aに表示する。
また、制御処理部9は、X線制御部(図示省略)に指令を出し、管電圧、管電流を指定すると共に、X線の放射、停止の指示を行なう。管電圧、管電流は被検体に合わせて変えることができる。
図1に示すように、制御処理部9はソフトウエアを読み込んでCPUが機能する機能ブロックとして、X線検出器3の検出特性の較正を行なう検出特性較正部9c、断層撮影のスキャンをするためのスキャン制御部9d、スキャンで得られた色成分ごとの透過像から単色透過像を合成する画像合成部(画像合成手段)9e、合成した単色透過像あるいは色成分ごとの透過像の非線形性を補正する非線形性補正部(非線形性補正手段)9fと単色透過像から被検体の断面像を作成する再構成部(再構成手段)9g、等を備えている。
(第一の実施の形態の作用)
図2ないし図4を参照して作用を説明する。
図2は第一の実施形態に係る断層撮影に先立つ検出特性の較正のフロー図である。
検出特性較正部9cは、ステップS1で管電圧・管電流、検出距離FDDを初期値に設定しX線を放射開始させる。
ステップS2で被検体なしのエアー透過像を収集し、そのときの撮影条件とともに制御処理部9内のメモリに記憶する。ステップS3で管電流の所定の範囲について撮影終了したかを判定し、終了してない場合は、ステップS4に進み管電流(あるいは管電圧、検出距離FDD)を撮影未終了の値に変更し、さらにステップS2に戻ってエアー透過像を収集し、撮影条件とともに記憶する。
ステップS3で撮影終了と判定するとX線を放射停止し、ステップS5に進む。
ステップS5で、検出特性較正部9cは、まず、得られた各色成分ごとのエアー透過像それぞれの中央部の平均明るさR,G,Bを求め、規格化した管電流Iに対する表(グラフ)の形態で、検出特性関数R(I),G(I),B(I)を作る。ここで、規格化した管電流とは管電圧、検出距離FDDを変更した場合、それを管電流の変化に置き換えた管電流である。なお、管電流とX線量は比例するので、X線量に対する検出特性関数が得られたことになる。
図3は較正で得られた検出特性関数の例を示すグラフである。
検出特性較正部9cは、さらに、検出特性関数R(I),G(I),B(I)に対し、式、
(I)=b1・R(I)+b2・G(I)+b3・B(I) ……(1)
によって、重みb1、b2、b3を掛けて加算して、単色透過像データの検出特性関数T(I)を得る。ここで、b1、b2、b3は所定の定数で、ここではそれぞれ1とする。
次に、検出特性較正部9cは、検出特性関数R(I),G(I),B(I),T(I)から、それぞれ、検出特性関数の逆関数、I(R),I(G),I(B),I(T)を、R,G,B,Tの一ステップごとに(たとえば0,1,2,…で)表として求め、制御処理部9内のメモリに記憶する。この検出特性関数の逆関数が非線形性補正関数である。
なお、本実施形態で、検出特性の較正は頻繁に行なう必要はなく、CT装置の製造時やX線検出器3を交換した時、または定期点検の時などに行えばよい。
次に、図4は第一の実施形態に係る断層撮影のフロー図である。
ステップS10でスキャン(断層撮影走査)が以下のように実施される。操作者がテーブル4に被検体5を載置し撮影条件を設定し、スキャン開始を指令入力すると、スキャン制御部9dは、X線を放射させ、被検体5を回転させながら、所定角度おきの複数の回転位置で色成分(R,G,B)ごとの透過像(透過像データ)を1回転に亘り収集し、制御処理部9内のメモリに記憶する。
ステップS11で、画像合成部9eが単色透過像(単色透過像データ)を合成する。単色透過像の合成は、同一回転位置での色成分ごとの透過像R,G,Bに対し、式、
T=b1・R+b2・G+b3・B ……(2)
によって、重みb1、b2、b3を掛けて加算して、単色透過像Tを得る。ここで、加算は画素ごとに行われ、b1、b2、b3は所定の定数で、ここではそれぞれ1とする。全ての回転位置の透過像について式(2)の計算を行い、それぞれ単色透過像Tを得る。
ステップS12で、非線形性補正部9fが単色透過像Tに対し非線形性を補正する。非線形性補正は単色透過像Tの各画素に対し、記憶してある非線形性補正関数I(T)を用いて、式、
=I(T) ……(3)
を計算することで行われる。全ての回転位置の単色透過像Tに対して、それぞれ非線形性補正が行われる。
ステップS13で、再構成部9gが各回転位置の非線形性補正後の単色透過像Iに対しそれぞれ対数変換やエアー補正等の前処理を行う。
ステップS14で、各回転位置の前処理後の単色透過像Iを用いて被検体5の断面像(1枚ないし複数枚)を再構成する。再構成は、従来と同様で、フィルター補正逆投影法(FBP(Filtered Back Projection)法)などを用いる。
(第一の実施の形態の効果)
図5は第一及び第二の実施形態の効果を説明するための検出特性関数のグラフである。
図5を参照して、第一の実施形態では、色成分ごとの透過像R,G,Bを単純加算して単色透過像Tを合成した後、非線形性補正を加えた単色透過像Iを得ているが、これは透過像R,G,Bそれぞれを非線形性補正した後、検出特性関数の傾斜(微分感度)で重み付けて加算平均するのと誤差は等価である。これは、式、
(T)={(dR/dI)・I(R)+(dG/dI)・I(G)+(dB/dI)・I(B)}/(dR/dI+dG/dI+dB/dI) ……(4)
で表される(証明は後述)。R,G,Bの非線形性補正後の値I(R),I(G),I(B)に検出特性関数の傾斜dR/dI,dG/dI,dB/dIで重み付けて加算することで、誤差が少ない単色透過像が得られる。それは、同じX線量Iの画素は検出特性関数の傾斜の大きな色成分ほど微分感度が高くディテールの情報が増えて精度が高いので、精度の高い色成分に大きな重みを掛けて加算することで誤差が少なくなり、SN比が良くなってダイナミックレンジが広くなった単色透過像が合成できるためである。図5を参照して、Iが小さな時はRの重みが大きく、Iが増すにつれてRが飽和するためGの重みが大きくなり、Iがずっと大きくなるとGも飽和してくるためBの重みが大きくなる。これにより飽和気味の傾斜の小さい色成分は重みが小さくできる。また、なだらかに連続して重みを変化させることができ、継ぎ目などが生じない。
従って、第一の実施形態によれば、複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器を用いて、放射線に対し感度の異なる色成分ごとの透過像R,G,Bを加算して単色透過像Tを合成した後、非線形性補正を加えることで、検出特性関数の傾斜(微分感度)で重み付けられてSN比が良くなってダイナミックレンジが広くなった非線形性補正後の単色透過像が得られる。
これにより、ダイナミックレンジの広い単色透過像が得られるのでこれを用いてダイナミックレンジの広い断面像の再構成を行うことができる。
<式(4)の証明>
透過像R,G,Bを単純加算して単色透過像Tを合成した後、非線形性補正を加える(式(4)左辺)のと、透過像R,G,Bそれぞれを非線形性補正した後、検出特性関数の傾斜で重み付けて加算平均する(式(4)右辺)のと誤差は等価であることを証明する。
図5を参照して、まず、誤差(検出器ノイズ)がない場合、非線形性補正後の各値I(T),I(R),I(G),I(B)は全て同じ値であるので、任意のa1,a2,a3を用いた加算平均、
I=(a1・I(R)+a2・I(G)+a3・I(B))/(a1+a2+a3) ……(5)
で得られた値IはI(T)に一致する。
次に、R,G,Bに正規分布の検出器ノイズσ,σ、σ(rms値:root mean square)が有ったとする。このノイズの非線形性補正後への波及を考える。
まず、合成してから非線形性補正する場合のノイズσ1(rms値)は、
σ1=√(σ +σ +σ )/(dT/dI)
=√(σ +σ +σ )/(dR/dI+dG/dI+dB/dI) ……(6)
となる。他方、非線形性補正してから、加算平均する場合のノイズσ2(rms値)は、
σ2=√{a1・σ /(dR/dI)+a2・σ /(dG/dI)+a3・σ /(dB/dI)}/(a1+a2+a3) ……(7)
となる。ここで、
a1=dR/dI、a2=dG/dI、a3=dB/dI ……(8)
と置けば、σ2=σ1となる。<>終了。
(第一の実施の形態の変形)
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。以下の変形例は組み合わせて適用することもできる。
(変形例1)
第一の実施形態で、合成の重み係数b1、b2、b3はそれぞれ1としたが、1でなくても良い。例えば、R,G,Bに正規分布の検出器ノイズσ,σ、σ(rms値)が有った場合、検出器ノイズの二乗に反比例するように選んでも良い。すなわち、式、
b1:b2:b3=1/σ :1/σ :1/σ …(9)
とすることで、色別透過像の検出器ノイズに違いがあった場合、誤差の少ない(SN比が良くダイナミックレンジが広い)単色透過像を合成できる。
(変形例2)
第一の実施形態で、非線形性が小さい場合、非線形性補正は省略できる。但し、非線形性は対数変換後で評価される。すなわち、リニアな(明るさTとX線量Iの)グラフ上で直線でなくても、対数変換した(LOG(T)とLOG(I)の)グラフ上で直線に近ければ非線形性は小さい。
例えば、検出特性が、
T=Iγ ……(10)
の場合でγが0.5のとき、リニアなグラフ上では検出特性関数は大きく曲がった曲線であるが、対数変換したグラフ上では、
LOG(T)=γ・LOG(I) ……(11)
となり、傾きがγの直線となって非線形性はない。
(変形例3)
第一の実施形態では、単色透過像の合成(S11)と非線形性補正(S12)を行なった後で対数変換(S13)を行っているが、順番はこれには限れられない。例えば、対数変換、単色透過像合成、非線形性補正の順でも、単色透過像合成、対数変換、非線形性補正の順でもよい。
(本発明の第二の実施の形態の構成)
本発明の第二の実施形態の構成は図1の第一の実施形態の構成と同じであるので、説明は省略する。
(第二の実施の形態の作用)
第二の実施形態の作用で、断層撮影に先立つ検出特性の較正については図2、図3を用いて説明した第一の実施形態の場合とほぼ同じだが、検出特性関数の傾斜を求めることが追加される点のみが異なる。以下追加点のみ説明する。
図2のステップS5で、検出特性較正部9cは、非線形性補正関数I(R),I(G),I(B),I(T)を求めた後、R(I),G(I),B(I)それぞれの傾斜(微分感度)dR/dI,dG/dI,dB/dIを、R,G,Bの一ステップごとに(たとえば0,1,2,…で)表として求め、制御処理部9内のメモリに記憶する。以下、この記憶した表をR,G,Bの関数としてdR/dI(R),dG/dI(G),dB/dI(B)と記載する。
次に、図6を参照して断層撮影の作用を説明する。図6は第二の実施形態に係る断層撮影のフロー図である。
ステップS20でスキャン(断層撮影走査)が以下のように実施される。操作者がテーブル4に被検体5を載置し撮影条件を設定し、スキャン開始を指令入力すると、スキャン制御部9dは、X線を放射させ、被検体5を回転させながら、所定角度おきの複数の回転位置で色成分(R,G,B)ごとの透過像(透過像データ)を1回転に亘り収集し、制御処理部9内のメモリに記憶する。
ステップS21で、非線形性補正部9fが色成分ごとの透過像R,G,Bそれぞれに対し非線形性を補正する。非線形性補正は透過像R,G,Bの各画素に対し、記憶してある非線形性補正関数I(R),I(G),I(B)を用いて、式、
=I(R),
=I(G),
=I(B) ……(12)
を計算することで行われる。全ての回転位置の色成分ごとの透過像に対してそれぞれ非線形性補正が行われる。
ステップS22で、画像合成部9eが単色透過像(単色透過像データ)を合成する。単色透過像の合成は、同一回転位置での色成分ごとの非線形性補正後の透過像I,I,Iに対し、式、
=a1・I+a2・I+a3・I ……(13)
によって、重みa1、a2、a3を掛けて加算して、単色透過像Iを得る。ここで、加算は画素ごとに行われ、全ての回転位置について式(13)の計算を行い、それぞれ単色透過像Iを得る。
式(13)で、重みa1、a2、a3は、式、
a1:a2:a3={dR/dI(R)}:{dG/dI(G)}:{dB/dI(B)} ……(14)
で表されるように、それぞれ、記憶してある、R,G,Bにおける検出特性関数の傾斜(微分感度)の2乗に比例する重みとする。
ステップS23で、再構成部9gが各回転位置の合成後の単色透過像Iに対しそれぞれ対数変換やエアー補正等の前処理を行う。
ステップS24で、各回転位置の前処理後の単色透過像Iを用いて被検体5の断面像(1枚ないし複数枚)を再構成する。再構成は、従来と同様で、フィルター補正逆投影法(FBP(Filtered Back Projection)法)などを用いる。
(第二の実施の形態の効果)
第二の実施形態によれば、R,G,Bの非線形性補正後の値I(R),I(G),I(B)に対し検出特性関数の傾斜(微分感度)の2乗(dR/dI),(dG/dI),(dB/dI)に比例する重みを付けて加算することで、誤差が最小(SN比が最大)の透過像が得られる。その理由を以下に示す。
図5は第一及び第二の実施形態の効果を説明するための検出特性関数のグラフである。
図5を参照して、まず、誤差(検出器ノイズ)がない場合、非線形性補正後の各値I(R),I(G),I(B)は全て同じ値である。
次に、R,G,Bに正規分布の検出器ノイズσ,σ,σ(rms値)が有ったとする。このノイズの非線形性補正後への波及を考える。I(R),I(G),I(B)それぞれに波及するノイズσIR,σIG,σIB(rms値)は、
σIR=σ/{dR/dI(R)},
σIG=σ/{dG/dI(G)},
σIB=σ/{dB/dI(B)} ……(15)
となる(図5参照)。ここで、理論、
「同一量を複数回測定してそれぞれ正規分布の誤差があるとき、各測定の誤差(rms値)の2乗に逆比例した重みを掛けて平均した場合、誤差が最小となる」
……(M1)
という理論を用いると、I(R),I(G),I(B)に対し、それぞれ、重みa1、a2、a3として、式、
a1:a2:a3 =
{dR/dI(R)}/σ :{dG/dI(G)}/σ :{dB/dI(B)}/σ ……(16)
の比率の重みをかけて平均するとSN比が最大になる。式(16)で、σ,σ,σが等しいとすると式(14)になる。
従って、第二の実施形態によれば、複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器を用いて、放射線に対し感度の異なる色成分ごとの透過像をそれぞれ非線形性補正した後、それぞれの検出特性関数の傾斜(微分感度)の2乗に比例する重みを付けて加算することで、SN比が最大になってダイナミックレンジが広くなった単色透過像が得られる。
これにより、ダイナミックレンジの広い単色透過像が得られるのでこれを用いてダイナミックレンジの広い断面像の再構成を行うことができる。
<理論(M1)について>
簡単に説明する。
たとえば1回目に一つの量を1回測定して値I1、誤差σ1を得たとする。次に、2回目として同じ測定を4回行い平均して値I2、誤差σ2を得たとする。
このときσ2はσ1の1/√4倍となるので、理論に従えば1回目と2回目測定を1:4で重み(重率)をかけて平均すれば誤差最小となるはずである。実際、この平均は、
I=(I1+I2・4)/5
となり、同じ測定5回を同じ重みで平均したのと同じとなり、最小誤差でIが得られる保証となる。<>終了
(第二の実施の形態の変形)
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。以下の変形例は組み合わせて適用することもできる。
(変形例1)
第二の実施形態では、色成分ごとの非線形性補正後の値に対し、式(14)の重みを掛けて加算しているが、代わりに、式(16)の重みを掛けて加算してもよい。これで、色成分ごとの検出器ノイズの二乗に反比例する重みを掛けて加算して合成することになる。この場合は、検出器ノイズが色成分で異なる場合に、誤差が最小の(SN比が最大でダイナミックレンジが広い)単色透過像が得られる。
(変形例2)
第二の実施形態では、非線形性補正(S21)と単色透過像の合成(S22)を行なった後で対数変換(S23)を行っているが、順番はこれには限れられない。例えば、対数変換、非線形性補正、単色透過像合成の順でも、非線形性補正、対数変換、単色透過像合成の順でもよい。
(第一の実施の形態と第二の実施の形態の共通の変形)
以下の変形例は組み合わせて適用することもできる。
(変形例1)
第一あるいは第二の実施形態で、検出特性関数の較正において、検出特性関数R(I),G(I),B(I)を求める際に、I方向にスムージング(高周波数成分除去)を行って求めると較正時の測定誤差が均されて非線形性補正の誤差が減少する。
(変形例2)
第一あるいは第二の実施形態では非線形補正関数、及び検出特性関数の傾斜は表として記憶しているが、代わりに測定で求めたグラフに対し数式としてフィティングカーブを求め、数式として記憶してもよい。
(変形例3)
第一あるいは第二の実施形態ではカラーカメラ3bは透過像をデジタルデータとして出力するものを用いたが、アナログ出力として制御処理部9でデジタルデータに変換してもよい。
(変形例4)
第一あるいは第二の実施形態では、カラーX線II(放射線可視光変換手段)3aとカラーカメラ(撮像手段)3bで構成した放射線検出器を使用しているが、これには限られない。例えば、放射線可視光変換手段としてカラーシンチレータ層を持ったプレートを用いてもよく、また、電子を増幅するマイクロチャンネルプレートの入力面にシンチレータ層と光電層を設け、出力面にカラーシンチレータ層を設けたものを用いてもよい。
(変形例5)
第一あるいは第二の実施形態では、X線検出器3は3つの色成分(赤、緑、青)の透過像を出力するものであるが、色成分は赤、緑、青でなくてもよく、また、出力は2つの色成分でも4つ以上の色成分でも良い。この場合でも同様の処理で単色透過像を合成できる。
(変形例6)
第一あるいは第二の実施形態では、被検体を1回転させる通常のスキャンを行っているが、ハーフスキャンやオフセットスキャンやヘリカルスキャンを行ってもよい。
また、第一あるいは第二の実施形態では、X線ビーム2に対しテーブル4を回転させているが、回転は相対的であればよく、X線管1とX線検出器3を一体で回転させることでX線ビーム2を回転させてもよい。
また、第一あるいは第二の実施形態では、RR方式のCT装置を例にしているが、透過の方向を変えるようテーブルと放射線を相対的に走査させる方式であればどのような方式でもよく、本発明は複数の色成分の透過像を出力する放射線検出器を用いるCT装置には全て適用できる。
(変形例7)
第一あるいは第二の実施形態では、回転軸RAがX線光軸Lの方向と垂直に交差するCT装置を例にしているが、本発明は、直交していないいわゆる傾斜型CT装置(特開2005−106515等参照)に対しても適用できる。
また、断面像を撮影する断層撮影装置(ラミノグラフあるいはトモシンセシス装置とも呼ばれる)に対しても適用できる。
(変形例8)
本発明は、放射線としては、X線だけでなく、被検体に応じ、γ線、マイクロ波等の被検体に対して透過性のある放射線を用いることができる。
1…X線管、2…X線ビーム、3…X線検出器、3a…カラーX線II、3aa…入力面、3ab…出力面、3b…カラーカメラ、4…テーブル、5…被検体、6…回転・昇降機構、7…シフト機構、8…支柱、9…制御処理部、9a…表示部、9b…入力部、9c…検出特性較正部、9d…スキャン制御部、9e…画像合成部、9f…非線形性補正部、9g…再構成部、
101…X線管、102…X線ビーム、103…X線検出器、103a…X線II、103b…カメラ、104…テーブル、105…被検体、107…回転・昇降機構、108…制御処理部

Claims (6)

  1. テーブル上に載置された被検体に向けて放射線を放射する放射線源と、前記被検体を透過した放射線を検出して透過像データとして出力する放射線検出手段と、前記被検体に対する前記透過の方向を変えるよう前記テーブルと前記放射線とを相対的に走査させる走査手段と、前記透過像データから前記被検体の断面像を再構成する再構成手段を有するCT装置において、
    前記放射線検出手段は放射線を検出してカラーの可視光像に変換する放射線可視光変換手段と前記カラーの可視光像を撮影して色成分ごとの透過像データを出力する撮像手段より成り、
    前記色成分ごとの透過像データを互いに加算した単色透過像データを作る画像合成手段
    前記単色透過像データに前記単色透過像データの検出特性関数の逆関数で非線形性補正を加える非線形性補正手段を有し、
    前記再構成手段は複数の前記走査の位置で前記放射線検出手段により得た前記色成分ごとの透過像データを前記画像合成手段により互いに加算した前記単色透過像データに対して前記非線形性補正手段により前記非線形性補正を加えた後の単色透過像データを用いて前記被検体の断面像を再構成することを特徴とするCT装置。
  2. テーブル上に載置された被検体に向けて放射線を放射する放射線源と、前記被検体を透過した放射線を検出して透過像データとして出力する放射線検出手段と、前記被検体に対する前記透過の方向を変えるよう前記テーブルと前記放射線とを相対的に走査させる走査手段と、前記透過像データから前記被検体の断面像を再構成する再構成手段を有するCT装置において、
    前記放射線検出手段は放射線を検出してカラーの可視光像に変換する放射線可視光変換手段と前記カラーの可視光像を撮影して色成分ごとの透過像データを出力する撮像手段より成り、
    前記色成分ごとの透過像データに対しそれぞれの検出特性関数の逆関数で非線形性補正を加える非線形性補正手段と、
    前記色成分ごとの透過像データを互いに加算した単色透過像データを作る画像合成手段を有し、
    前記再構成手段は複数の前記走査の位置で前記放射線検出手段により得た前記色成分ごとの透過像データを前記非線形性補正手段により補正してから前記画像合成手段により互いに加算した前記単色透過像データを用いて前記被検体の断面像を再構成することを特徴とするCT装置。
  3. 請求項に記載のCT装置において、
    前記加算は前記色成分ごとにそれぞれの検出特性関数の傾斜の二乗に比例する重みを掛けた加算であるCT装置。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のCT装置において、
    前記加算は前記色成分ごとの検出器ノイズの2乗に反比例する重みを掛けた加算であるCT装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のCT装置において、
    前記放射線可視光変換手段はカラーX線IIで、前記撮像手段は赤、緑、青の3つの色成分の透過像データを出力するカラーカメラであるCT装置。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のCT装置において、
    前記放射線可視光変換手段はカラーシンチレータで、前記撮像手段は赤、緑、青の3つの色成分の透過像データを出力するカラーカメラであるCT装置。
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