以下に、本発明の一実施形態に係る通信システムについて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成の一例を模式的に示した図である。図2は、送信ノードの機能モジュールの一例を示したブロック図である。図3は、本発明の一実施形態に係る通信システムで用いられるマルチキャリア変調信号のフレーム構成の一例を模式的に示した図である。ここにおいて、本明細書及び図面に示されているf1〜f20の各々は、サブキャリアの各々を識別するためのサブキャリア識別番号である。
図1に示す通信システムは、送信ノードAと、相手ノードB〜Kの各々とで構成されている。送信ノードAは、相手ノードB〜Kのうち送信先となるノード全てにデータを送信する。ここにおいて、“送信先となるノード全て”とは、ユーザが送信先として所望するノード全てのことをいい、具体的には、相手ノードB〜Kの全て又はこれらの一部である。これらのノードは、予め送信ノードAにおいて設定されている。その一方で、相手ノードB〜Kの各々は、送信ノードAから同一のデータを受信する。
図1に示す通信システムでは、送信ノードAに伝送路Lを通じて相手ノードB〜Kの各々が接続されている。これにより、送信ノードAは、相手ノードB〜Kの各々とリンクする。ここにおいて、伝送路Lは有線伝送路であっても無線伝送路であってもよい。
送信ノードAは、相手ノードB〜Kの各々について、各サブキャリアf1〜f20を用いて送信ノードAとの間で通信可能か否かを表す通信状態情報14Aが予め記憶されている(図8参照)。ここにおいて、通信状態情報14Aの詳細については後述する。
次に、送信ノードA、及び、相手ノードB〜Kの各々の機能モジュールについて説明する。以下の説明では、送信ノードAの機能モジュールのみが説明されている。尚、相手ノードB〜Kの各々の機能モジュールは送信ノードAの機能モジュールと同様であるため説明を省略する。
図2に示されるように、送信ノードAは、制御部10、記憶部13、送信部15、及び受信部16を備える。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)などで構成されており、送信ノードAを統括的に制御する。
制御部10は、グループ化部11及び変調方式選択部12を備える。グループ化部11は、通信状態情報14Aを参照して、共通サブキャリアを特定するとともに、複数の非共通サブキャリアからなる非共通サブキャリアグループの情報を得て、後述される割り当て情報(図12、図15、及び図17参照)を生成する。
変調方式選択部12は、複数の変調方式の各々に対応して、1つの共通サブキャリア、及び、1つの非共通サブキャリアグループに割り当て可能なデータブロックのビット数が予め登録されている。変調方式選択部12は、グループ化部11によって取得された共通サブキャリアの数と、グループ化部11によって得られた非共通サブキャリアグループの数とを合わせた数と、1つの非共通サブキャリアグループに割り当て可能なデータブロックのビット数と、に基づいて、変調方式を選択する。ここにおいて、変調方式選択部12による変調方式の選択処理については後述する。
このような構成の制御部10は、送信先となるノード全てに送信すべきデータを、予め定められたビット数の複数のデータブロックに区分する。そして、制御部10は、グループ化部11によって取得された共通サブキャリア、及び、グループ化部11によって得られた非共通サブキャリアグループに属する非共通サブキャリアにデータブロックを割り当てたマルチキャリア変調信号Sを生成する。ここにおいて、制御部10は、変調方式選択部12によって選択された変調方式に従って、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアにデータブロックを割り当てる。
マルチキャリア変調信号Sは、図3に示されるように、ヘッダー部SHとデータ部SDとからなるフレーム信号である。ヘッダー部SHには、データの送信元となるノード(ここでは送信ノードA)に予め割り当てられたアドレス(送信端末アドレス)AD1、及び、データを送信する相手先となるノード(ここでは相手ノードB〜K)の各々に予め割り当てられたアドレス(宛先端末アドレス)AD2が含まれている。
また、ヘッダー部SHには、後述されるサブキャリアグループ情報17A(1)、又は、後述されるサブキャリアグループ情報17Bが格納されるサブキャリアグループ情報領域INが存在する。さらに、ヘッダー部SHには、いずれの変調方式が採用されているかを表す変調方式情報MO、及び、その他の制御情報COが含まれている。
その一方で、データ部SDには、各サブキャリアf1〜f20の各々に割り当てられたデータブロックが少なくとも含まれている。送信ノードAから相手ノードB〜Kの各々にデータを送信する際には、送信ノードAは、このような構成のマルチキャリア変調信号Sを送信先となるノード全てに送信する。ここにおいて、送信ノードAは、ブロードキャストでデータを送信する場合には相手ノードB〜Kの全てにデータを送信する。また、送信ノードAは、マルチキャストでデータを送信する場合には相手ノードB〜Kのうち一部の複数のノードにデータを送信する。
記憶部13は、通信状態情報14Aを予め記憶している。ここにおいて、記憶部13として、通信状態情報14A以外の情報(例えば、制御プログラム)も記憶する記憶部が例示されているが、専ら通信状態情報14Aを記憶する記憶部を記憶部13とは別に設けてもよい。
送信部15は、伝送路Lに接続されており、後述されるマルチキャリア変調信号を送信する。受信部16は、伝送路Lに接続されており、後述されるマルチキャリア変調信号を受信する。尚、受信部16は、通信状態情報14Aを得るために、各サブキャリアf1〜f20を用いて、送信ノードAと相手ノードB〜Kの各々との間で通信する伝送路状態推定部160を備える。この伝送路状態推定部160の処理については後述される。
以上に示される通信状態情報14Aは、例えば、以下に示される公知の処理により記憶される。すなわち、送信ノードAが、複数の変調方式の各々に従ってテスト用データブロックを変調することにより、テスト用データブロックが各サブキャリアf1〜f20に割り当てられたテスト用フレーム信号を生成する。送信ノードAは、このテスト用フレーム信号を各相手ノードB〜Kに送信する。
各相手ノードB〜Kは、送信ノードAからこのテスト用フレーム信号を受信すると、この信号がテスト用フレーム信号であることを判定して、受信したテスト用フレーム信号を復調して各サブキャリアf1〜f20に割りあてられたテスト用データブロックを取得する。
そして、伝送路状態推定部160は、取得したテスト用データブロックを用いて以下の処理を行う。例えば、伝送路状態推定部160は、変調方式毎に、各サブキャリアf1〜f20の信号強度が予め設定された閾値よりも強いか否かを判定し、閾値よりも強い信号強度のサブキャリアであって、予め記憶されているデータブロックとの間で同一性が損なわれていないデータブロックが割りあてられたサブキャリアについて、通信可能と判定する。
その一方で、閾値よりも弱い信号強度のサブキャリア、及び、信号強度が閾値より強いが予め記憶されているデータブロックとの間で同一性が損なわれているデータブロックが割りあてられたサブキャリアについては、通信不可能と判定する。
以上に示されるように、各サブキャリアの信号強度を判定する前に、各サブキャリアのノイズを除去しておけば、精度のよい信号強度の判定を実現することができる。
或いは、伝送路状態推定部160は、変調方式毎に、各サブキャリアf1〜f20におけるノイズの混入頻度が閾値よりも少ないか否かを判定し、ノイズの混入頻度が閾値よりも少ないサブキャリアであって、予め記憶されているデータブロックとの間で同一性が損なわれていないデータブロックが割りあてられたサブキャリアについて、通信可能と判定する。その一方で、ノイズの混入頻度が閾値よりも大きなサブキャリア、及び、ノイズの混入頻度は閾値よりも小さいが予め記憶されているデータブロックとの間で同一性が損なわれているデータブロックが割りあてられたサブキャリアについては、通信不可能と判定する。
そして、相手ノードB〜Kの各々は、得られた判定結果を送信ノードAに送信するとともに、相手ノードB〜Kの各々自身で記憶する。
これにより、送信ノードAは、通信状態情報14Aを記憶することができる。また、相手ノードB〜Kの各々は、相手ノードB〜Kの各々と送信ノードAとの間で、各サブキャリアf1〜f20を用いた通信が可能か否かを表す通信状態情報(図示せず)を記憶することができる。
ここにおいて、各相手ノードB〜Kについて、送信ノードAとの間で各サブキャリアf1〜f20を用いた通信が可能か否かを表す通信状態情報の一例として、相手ノードCが送信ノードAとの間で各サブキャリアf1〜f20を用いて通信することができるか否かを表す通信状態情報14Cが、図7に例示されている。
この通信状態情報14Cは、64QAMについて、送信ノードAが相手ノードCとの間で各サブキャリアf1〜f20を用いて通信することができるか否かを表す情報である。
尚、通信状態情報を自動的に得る方法として、例えば、特許文献1に記載のチャネル推定も挙げられる。また、通信状態情報は、ユーザによる登録操作によって記憶されてもよい。
図4は、サブキャリアグループ情報領域INに格納されるサブキャリアグループ情報の構成例を模式的に示した図である。
図4(a)に示されるサブキャリアグループ情報17A(1)は、送信ノードAのグループ化部11によって生成されたものである。このサブキャリアグループ情報17A(1)は、共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18の各々に割り当てられた共通サブキャリアの番号N1、及び、非共通サブキャリアグループの各々に割り当てられた番号N2を表す情報である。ここにおいて、共通サブキャリアの番号N1として、1〜6が例示されている。また、非共通サブキャリアグループの番号として、7〜12が例示されている。
その一方で、図4(b)に示されるサブキャリアグループ情報17Bは、受信側となる相手ノードB〜Kの各々が、各基準情報(図5参照)を識別するためのグループID(識別情報)(I)を表す情報である。このようなグループID(I)を用いて、送信ノードAから相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードに対するデータ送信を可能とするために、送信ノードA、及び、相手ノードB〜Kの各々では、予め、複数の基準情報が記憶部13に記憶されている。
図5は、複数の基準情報について説明するための図である。図5に示されるように、送信ノードA〜Kの記憶部13には、予め、各サブキャリアf1〜f20を共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループのいずれに割り当てるのかを番号で示す基準情報21が複数記憶されている。また、各基準情報21に対応して、各基準情報21を識別するためのグループID(識別情報)(I)が記憶されている。ここにおいて、各基準情報21において、“0”に対応するサブキャリアは、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループのいずれにも属さないことを表している。
図5では、変調方式として、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、及び、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)が例示されている。
図6は、変調方式選択部12による変調方式の選択処理について説明するための図である。変調方式選択部12は、複数の変調方式(ここでは、256QAM、64QAM、16QAM、QPSK、及び、BPSK)の各々に対応して、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの各々に割り当て可能なデータブロックのビット数bが予め登録されている。
変調方式選択部12は、変調方式毎に、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数(共通サブキャリアの数+非共通サブキャリアグループの数)aを得る。例えば、図6に示されるように、変調方式選択部12は、変調方式が64QAMの場合には、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数aとして“12”を得る。これにより、変調方式選択部12は、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数aである“12”に、64QAMにより共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの各々に割り当て可能なデータブロックのビット数bである“6”を乗じて得られた値“72”を、1つのマルチキャリア変調信号Sで送信可能なデータのビット数(OFDMシンボル1個あたりのビット数)cとして得る。
変調方式選択部12は、変調方式毎に得られたビット数cの中で最大の値が得られる変調方式を採用する。図6においては、変調方式が64QAMの場合に、最大のビット数cが得られるため、64QAMを変調方式として採用する。
送信ノードA及び相手ノードB〜Kの各々は、以上に示される構成とされている。このため、送信ノードA及び相手ノードB〜Kの各々は、以下に示される処理を行うことができる。まず、送信ノードAの処理を、図1〜図5を用いて説明する。
*送信ノードAの処理
送信ノードAは、相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードにデータを送信する際には、以下の処理を行う。例えば、送信ノードAの制御部10は、相手ノードB〜Kに送信すべきデータを、予め定められたビット数の複数のデータブロックに区分する。例えば、送信ノードAの制御部10は、送信すべきデータDがある場合、このデータDを、予め定められたビット数のデータブロックD1〜D12に区分する。
ついで、制御部10は、グループ化部11(図2参照)によって、先述されたサブキャリアグループ情報17A(1)を生成する。尚、グループ化部11によるサブキャリアグループ情報17A(1)の生成処理は、後ほど詳述する。
ついで、制御部10は、サブキャリアグループ情報17A(1)で表された共通サブキャリアの番号N1の番号順に各共通サブキャリアにデータブロックを割り当てるとともに、非共通サブキャリアグループの番号N2の順に各非共通サブキャリアグループにデータブロックを割り当てる。
例えば、図4に示されるサブキャリアグループ情報17A(1)では、共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18の各々には、“1”〜“6”で表される番号N1が順次割り当てられている。また、各共通サブキャリアf1〜f20のうち共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18以外の非共通サブキャリアの各々には、“7”〜“12”で表される番号N2が順次割り当てられている。尚、図7に示されるサブキャリアグループ情報17A(2)では、“0”に対応するサブキャリアf12が、共通サブキャリアでもなくどの非共通サブキャリアグループにも属していないことを示している。
制御部10は、このようなサブキャリアグループ情報17A(1)から、共通サブキャリアの番号N1及び非共通サブキャリアグループの番号N2を判定し、番号N1及びN2の順に、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアにデータブロックD1〜D12のそれぞれを割り当てる。
例えば、制御部10は、番号N1及びN2の昇順に、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアに複数のデータブロックD1〜D12のそれぞれを割り当てる。この場合、制御部10は、共通サブキャリアf1、共通サブキャリアf2、共通サブキャリアf4、共通サブキャリアf8、共通サブキャリアf16、共通サブキャリアf18、非共通サブキャリアf5及びf17が属する非共通サブキャリアグループ、非共通サブキャリアf6及びf13が属するサブキャリアグループ、非共通サブキャリアf7及びf9が属する非共通サブキャリアグループ、非共通サブキャリアf10及びf15が属する非共通サブキャリアグループ、非共通サブキャリアf11及びf20が属する非共通サブキャリアグループ、非共通サブキャリアf3、f14、及びf19が属する非共通サブキャリアグループの順に、データブロックD1〜D12のそれぞれを割り当てる。
ここにおいて、共通サブキャリアは、単独のサブキャリアを用いて送信ノードAと相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間で通信することが可能なサブキャリアである。
一方で、非共通サブキャリアは、相手ノードB〜Kのうち一部のノードとの間で通信可能であるサブキャリアであって、当該サブキャリアを複数用いたときにはじめて相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間の通信が可能となるサブキャリアである。
制御部10は、番号N1番号の昇順に、各共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18に、互いに異なる1つのデータブロックを割りあてる。その結果、共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18の順に、データブロックD1〜D6が順次割り当てられる。すなわち、最初に共通サブキャリアf1にデータブロックD1が割り当てられる。次に、共通サブキャリアf2にデータブロックD2が割り当てられる。次に、共通サブキャリアf4にデータブロックD3が割り当てられる。次に、共通サブキャリアf8にデータブロックD4が割り当てられる。次に、共通サブキャリアf16にデータブロックD5が割り当てられる。最後に、共通サブキャリアf18にデータブロックD6が割り当てられる。
次に、制御部10は、f5及びf17からなる非共通サブキャリアグループ、f6及びf13からなる非共通サブキャリアグループ、f7及びf9からなる非共通サブキャリアグループ、f10及びf15からなる非共通サブキャリアグループ、f11及びf20からなる非共通サブキャリアグループ、f3、f14、及びf19からなる非共通サブキャリアグループの各々に、非共通サブキャリアグループの番号N2の昇順に、各サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18に割り当てられたデータブロック以外のデータブロックを1つずつ割り当てる。
ここにおいて、非共通サブキャリアグループをなす複数の非共通サブキャリアを用いたときに初めて相手ノードB〜Kとの通信が可能となる観点から、制御部10は、同じ非共通サブキャリアグループに属する各サブキャリアに、同一のデータブロックを割り当てる。
例えば、制御部10は、非共通サブキャリアグループをなす非共通サブキャリアf5及びf17にデータブロックD7を割り当てる。次に、制御部10は、非共通サブキャリアf6及びf13にデータブロックD8を割り当てる。次に、制御部10は、非共通サブキャリアf7及びf9にデータブロックD9を割り当てる。次に、制御部10は、非共通サブキャリアf10及びf15にデータブロックD10を割り当てる。次に、制御部10は、非共通サブキャリアf11及びf20にデータブロックD11を割り当てる。次に、制御部10は、非共通サブキャリアf3、f14、及びf19にデータブロックD12を割り当てる。
制御部10は、以上に示されるようにして、サブキャリアグループ情報17A(1)を生成するとともに、データブロックを共通サブキャリア及び各非共通サブキャリアグループに割り付けた後には、図3に示されるマルチキャリア変調信号Sを生成する。
ここにおいて、制御部10によって生成されたマルチキャリア変調信号Sでは、サブキャリアグループ情報格納領域INにおいてサブキャリアグループ情報17A(1)が格納されている。また、変調方式情報MOとして、変調方式選択部12によって選択された変調方式を表す情報が含まれている。さらに、データ部SDにおいて、各共通サブキャリア及び各非共通サブキャリアグループに割り当てた各データブロックが含まれている。
そして、制御部10は、生成されたマルチキャリア変調信号Sを、送信部15によって、送信先となるノード全てに送信する。
ここにおいて、制御部10は、サブキャリアグループ情報17A(1)をマルチキャリア変調信号Sのサブキャリアグループ情報格納領域INに格納させる代わりに、サブキャリアグループ情報17B(図4参照)をサブキャリアグループ情報格納領域INに格納させてもよい。尚、本実施例では、サブキャリアグループ情報17Bは、グループID(I)を表す情報である。このグループID(I)の用途は後述する。
例えば、制御部10は、サブキャリアグループ情報17A(1)を生成した後、その、サブキャリアグループ情報17A(1)と同じ内容の基準情報21を記憶部13において探す。そして、サブキャリアグループ情報17A(1)と同じ内容の基準情報21が見つかれば、制御部10は、その基準情報21に対応するグループID(I)を取得する。そして、制御部10は、取得したグループID(I)を表す情報を、マルチキャリア変調信号Sのサブキャリアグループ情報格納領域INに格納させる。
次に、相手ノードB〜Kの各々における受信処理を、図1〜図5、及び、図7を用いて説明する。図7は、相手ノードCにおける受信処理の一例を説明するための図である。
*相手ノードB〜Kの各々の受信処理
以下、相手ノードB〜Kの各々における受信処理の一例として、相手ノードCにおける受信処理を説明する。
相手ノードCは、予め、当該相手ノードCが各サブキャリアf1〜f20を用いて送信ノードAとの間で通信できるか否かを表す通信状態情報14Cが記憶部13に予め記憶されている。この通信状態情報14Cは、送信ノードAが備える通信状態情報14Aと同様、予めユーザによる登録操作によって記憶されてもよいし、先述された公知の処理によって自動的に記憶されてもよい。
このような相手ノードCが、送信ノードAからマルチキャリア変調信号Sを受信したときには、制御部10は、宛先端末アドレスAD2(図3参照)を参照して、自身宛のマルチキャリア変調信号Sであるか否かを判定する。
また、相手ノードCの制御部10は、送信端末アドレスAD1(図3参照)を参照して、マルチキャリア変調信号Sの送信元が送信ノードAであることを判定する。さらに、相手ノードCの制御部10は、変調方式情報MOから変調方式を取得する。
ここにおいて、送信ノードAから相手ノードCに対してマルチキャリア変調信号Sが送信されている途中で、そのマルチキャリア変調信号Sに対して外乱要素が加わることによって、サブキャリアグループ情報17A(1)の内容が変化することがある。例えば、図7に示す相手ノードCが受信したサブキャリアグループ情報17A(2)では、図4に示すサブキャリアグループ情報17A(1)のうち、サブキャリアf3に対応する番号が“12”から“4”に変化しており、サブキャリアf11に対応する番号が“11”から“10”に変化している。
このように、サブキャリアグループ情報17A(1)が送信されてくる途中でその内容が変化したときには、相手ノードCは、サブキャリアグループ情報17A(2)を受信する。
相手ノードCは、次に、以下に示される処理を行う。ここにおいて、相手ノードCが、送信途中で内容が変化したサブキャリアグループ情報であるサブキャリアグループ情報17A(2)を取得したと仮定した場合の処理を、図7を用いて説明する。
例えば、相手ノードCの制御部10は、マルチキャリア変調信号Sから取得したサブキャリアグループ情報17A(2)において、各サブキャリアf1〜f20について、“0”で表される番号が割りあてられているか否かを判定する。“0”で表される番号が割り当てられていれば、制御部10は、その番号が割り当てられているサブキャリアを番号判定の対象から除外する。
その結果、サブキャリアf1〜f20のうちサブキャリアf12が番号判定の対象から除外されることになる。
制御部10は、“0”で表される番号が割りあてられていないサブキャリアについて、誤ったデータをデータブロックとして認識することを防止する観点から、“0”で表される番号が割り当てられていないサブキャリアが、相手ノードCと送信ノードAとの間における通信に用いることができるか否かを、通信状態情報14Cにおいて対応する値が“1”であるか“0”であるかを判定することにより、判定する。
これにより、サブキャリアf12以外のサブキャリア(サブキャリアf1〜f11、及びf13〜f20)の各々に対応する値が、通信状態情報14Cにおいて“1”であるか“0”であるかが判定される。
制御部10は、通信状態情報17Cにおいて、サブキャリアグループ情報17A(2)において番号“0”が割り当てられていないサブキャリアに対応する値が “0”で表されているときには、そのサブキャリアを番号判定の対象から除外する。その結果、サブキャリアf3、f10、f11、f13、f17、及びf19が番号判定の対象から除外される。
一方で、制御部10は、通信状態情報17Cにおいて、サブキャリアグループ情報17A(2)において番号“0”が割り当てられていないサブキャリアに対応する値が “1”で表されているときには、そのサブキャリアを番号判定の対象とする。その結果、サブキャリアf1、f2、f4、f5、f6、f7、f8、f9、f14、f15、f16、f18、及びf20が番号判定の対象とされる。
ついで、制御部10は、番号判定の対象とされている各サブキャリアの番号を、サブキャリアグループ情報17A(2)により判定する。
このとき、制御部10は、或るサブキャリアの番号を判定したときに、判定した番号を既に他のサブキャリアの番号として判定済みである場合には、判定した番号を判定結果に含めない。これにより、既に判定済みのサブキャリアf7の番号と同じ番号であるサブキャリアf9の番号は判定結果には含まれない。
以上の制御部10の処理により、図7の表Rに示されるように、各サブキャリアの番号が得られる。
そして、相手ノードCの制御部10は、判定した番号の順に、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループに割り当てられたデータブロックを取得する。
例えば、表Rに示されているような判定結果が得られている場合には、相手ノードCの制御部10は、表Rで表された番号順に、各サブキャリアに割り当てられたデータブロックを取得する。具体的には、相手ノードCの制御部10は、サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、f18、f5、f6、f7、f15、f20、f14の順に、各サブキャリアに割り当てられたデータブロックを取得する。
次に、相手ノードCにおける受信処理の他の例を説明する。すなわち、相手ノードCは、送信ノードAからマルチキャリア変調信号Sを受信し、そのマルチキャリア変調信号Sのサブキャリアグループ情報格納領域INに、グループID(I)であるサブキャリアグループ情報17Bが含まれている場合には、以下の処理を行う。
すなわち、相手ノードCの制御部10は、送信ノードAからマルチキャリア変調信号Sを受信したときには、制御部10は、受信したマルチキャリア変調信号を、対応する復号方式で復号した後、宛先端末アドレスAD2(図3参照)を参照して、自身宛のマルチキャリア変調信号Sであるか否かを判定する。
また、相手ノードCの制御部10は、送信端末アドレスAD1(図3参照)を参照して、マルチキャリア変調信号Sの送信元が送信ノードAであることを判定する。さらに、相手ノードCの制御部10は、変調方式情報MOで表される変調方式を取得する。さらに、相手ノードCの制御部10は、サブキャリアグループ情報格納領域INに格納されているグループID(I)を取得する。
そして、相手ノードCの制御部10は、相手ノードCが誤ったデータをデータブロックとして認識することを防止する観点から、送信ノードAと相手ノードCとの間で各サブキャリアf1〜f20を用いて通信することができるか否かを、図7に示される通信状態情報14Cを参照することにより判定する。これにより、通信可能なサブキャリアとして、サブキャリアf1、f2、f4〜f9、f12、f14〜f16、f18、及び、f20が得られる。
そして、相手ノードCの制御部10は、取得した変調方式とグループID(I)とに対応する基準情報21(図5参照)を記憶部13から取得する。例えば、図5に示されているように、変調方式が64QAMでありグループID(I)が“19”である場合には、制御部10は、対応する基準情報21として、基準情報21Aを取得する。
そして、制御部10は、送信ノードAと相手ノードCとの間で通信することができるサブキャリアf1、f2、f4〜f9、f12、f14〜f16、f18、及び、f20の各々に割り当てられた番号N1及びN2を、記憶部13から取得した基準情報21Aに基づいて判定する。
例えば、サブキャリアf1、f2、f4〜f9、f12、f14〜f16、f18、及び、f20に割り当てられた番号N1及びN2が、図4に示されるサブキャリアグループ情報17A(1)と同じであり、相手ノードCが通信状態情報14C(図7参照)を記憶していれば、表R(図7参照)と同じ判定結果が得られる。
この場合、相手ノードCの制御部10は、表Rで表される番号順に、各サブキャリアに割り当てられたデータブロックを取得するので、サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、f18、f5、f6、f7、f15、f20、f14の順に、各サブキャリアに割り当てられたデータブロックを取得する。
以下、送信ノードAにおける割り当て情報の生成処理を、実施例1〜4を用いて説明する。尚、図8は、送信ノードAの記憶部13に記憶されている通信状態情報14Aの一例を模式的に示した図である。
図8に示される通信状態情報14Aでは、相手ノードB〜Kの各々について、各サブキャリアf1〜f20のサブキャリア識別番号(f1〜f20)の昇順に、各サブキャリアf1〜f20を用いて送信ノードAと通信可能か否かが示されている。ここにおいて、この通信状態情報14Aは、64QAMについて各サブキャリアf1〜f20を用いた通信が可能か否かを表している。
この通信状態情報14Aにおいて、送信ノードAと相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノード(この例では、相手ノードB〜Kの全ノード)との間で通信することができるサブキャリアは、サブキャリアf1,f2、f4、f8、f16、及びf18である。本明細書では、送信ノードAと相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間で通信することができるサブキャリアf1,f2、f4、f8、f16、及びf18の各々を共通サブキャリアと呼んでいる。
一方で、送信ノードAと相手ノードB〜Kのうち一部のノードとの間で通信することができる非共通サブキャリアは、サブキャリアf3、f5〜f7、f9〜f11、f13〜f15、f17、f19及びf20である。ここにおいて、サブキャリアf1〜f20のうちサブキャリアf12以外のサブキャリアは、いずれか1つのノードと通信することができるサブキャリアである。このようなサブキャリアの総数を通信可能サブキャリア数と呼んでいる。
その一方で、サブキャリアf12を用いてはいずれのノードとの間でも通信することができないので、サブキャリアf12は通信不可能サブキャリアである。
共通サブキャリアf1,f2、f4、f8、f16、及びf18だけを用いてデータを送信するよりも、一部のノードとのみ通信することができる非共通サブキャリアf3、f5〜f7、f9〜f11、f13〜f15、f17、f19及びf20を有効に活用したほうが、送信ノードAから送信先となるノード全てへのデータ送信を高速化することができる。
本発明の一実施形態に係る通信システムでは、送信ノードAから相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードへのデータ送信を高速化するために、送信ノードAと相手ノードB〜Kのうち一部のノードとのみ通信することができる非共通サブキャリアf3、f5〜f7、f9〜f11、f13〜f15、f17、f19及びf20が、以下の実施例1〜4の各々で示されるようにして、グループ分けされる。
(実施例1)
以下、割り当て情報の生成処理の実施例1について、図9〜図12を用いて説明する。図9は、図8に示す通信状態情報14Aと同一内容の通信状態情報14A(1)を、割り当て情報の生成処理の実施例1を説明するために便宜的に示した図である。
グループ化部11は、通信状態情報14A(1)について、送信ノードAとの間で通信することができる相手ノードB〜Kの数が最も多いサブキャリアから、送信ノードAとの間で通信することができる相手ノードB〜Kの数が最も少ないサブキャリアの順にソートする。
ここにおいて、グループ化部11は、通信可能な相手ノードB〜Kの数が同じサブキャリアが複数存在する場合には、これらのサブキャリアをサブキャリア識別番号の昇順にソートする。
その結果、図10に示される通信状態情報14A(2)が得られる。図10は、図9に示す通信状態情報14A(1)がソートされて得られた通信状態情報14A(2)の一例を示した図である。図10に示されるように、通信状態情報14A(2)では、相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間で通信可能な共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18は、通信可能なノードの数が10個であるので、非共通サブキャリアよりも上位にソートされている。
そして、相手ノードB〜Kのうち一部のノードとのみ通信可能な非共通サブキャリアf3、f5〜f7、f9〜f11、f13〜f15、f17、f19及びf20のうち、通信可能なノードの数が8個である非共通サブキャリアf5及びf17が最上位にソートされている。
また、非共通サブキャリアf5及びf17よりも下位には、通信可能なノードの数が7個である非共通サブキャリアf7、f9、f11、及びf20がソートされている。また、非共通サブキャリアf7、f9、f11、及びf20よりも下位には、通信可能なノードの数が6個である非共通サブキャリアf13がソートされている。
また、非共通サブキャリアf13よりも下位には、通信可能なノードの数が5個である非共通サブキャリアf10、f14、及びf15がソートされている。また、非共通サブキャリアf10、f14、及びf15よりも下位には、通信可能なノードの数が4個である非共通サブキャリアf3、f6、及びf19がソートされている。
そして、最下位には、通信可能なノードの数が0個であるサブキャリアf12がソートされている。
次に、グループ化部11は、或る非共通サブキャリアを用いて通信することができない相手ノードB〜Kとの間で通信することができる他の非共通サブキャリアを判定する。
図11は、或る非共通サブキャリアを用いて通信することができない相手ノードB〜Kとの間で通信することができる他の非共通サブキャリアを判定する手順について説明するための図である。図12は、グループ化部11によって生成された割り当て情報の一例を示した図である。
グループ化部11は、共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18については、各共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18が通信可能なノードは全ての相手ノードB〜Kであるため、判定対象外とする。
グループ化部11は、非共通サブキャリアとともに用いられたときに相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間で通信可能となる他の非共通サブキャリアを、以下のようにして判定する。
すなわち、グループ化部11は、通信状態情報14A(2)を用いて、非共通サブキャリアの中で最上位にソートされている非共通サブキャリアとともに1つのサブキャリアグループとしてグループ化されるべき他のサブキャリアを、非共通サブキャリアの中で最下位にソートされている非共通サブキャリアから順次上位の非共通サブキャリアへ向けて検索して選択し、選択された非共通サブキャリアと最上位にソートされている非共通サブキャリアとを1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化し、グループ化されたこれらの非共通サブキャリアを選択対象から除外する処理を繰り返す。
例えば、グループ化部11は、通信状態情報14A(2)を用いて、非共通サブキャリアf3、f5〜f7、f9〜f11、f13〜f15、f17、f19及びf20のうち最上位にソートされている非共通サブキャリアf5を選択する。そして、グループ化部11は、非共通サブキャリアf5とともに用いたときに相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間での通信が可能になる非共通サブキャリアを、最下位にソートされている非共通サブキャリアf19から順次上位の非共通サブキャリアへ向けて検索して選択する。
図11に示されるように、非共通サブキャリアf5を用いて通信することができない相手ノードは、相手ノードF及びIである。したがって、グループ化部11は、相手ノードF及びIと通信可能な非共通サブキャリアを、非共通サブキャリアの中で最下位にソートされている非共通サブキャリアf19から順次上位の非共通サブキャリアへ向けて検索する。その結果、相手ノードF及びIと通信可能な非共通サブキャリアとして、非共通サブキャリアf14が最初に得られる。
そこで、グループ化部11は、この非共通サブキャリアf14を選択し、選択された非共通サブキャリアf14と、非共通サブキャリアf5とを、1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化する。そして、グループ化部11は、非共通サブキャリアf5及びf14を検索対象から除外する。
以降、グループ化部11は、非共通サブキャリアf17、f7、f9、f11、f20、f13、f10、f15、f3、f6、及び、f19についても同様にして、これらの非共通サブキャリアの各々とともに用いられたときに相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間で通信可能となる非共通サブキャリアを検索する。そして、検索できれば、検索された非共通サブキャリアとともに1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化する。
その結果、非共通サブキャリアf5及びf14が1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化される。また、非共通サブキャリアf7及びf15が1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化される。また、非共通サブキャリアf9及びf20が1つのサブキャリアグループとしてグループ化される。また、非共通サブキャリアf3及びf11が1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化される。また、非共通サブキャリアf13及びf17が1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化される。
このような処理を行うことによって、2つの非共通サブキャリアが1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化される。また、このような処理を行って対となる非共通サブキャリアを得ることができなかった非共通サブキャリアf10、f6、及びf19の各々については、グループ化の対象から除外される。
そして、グループ化部11は、各共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18に、サブキャリア識別番号の昇順にグループ番号N1を設定する。
また、グループ化部11は、非共通サブキャリアf5及びf14を含む非共通サブキャリアグループ、非共通サブキャリアf7及びf15を含む非共通サブキャリアグループ、非共通サブキャリアf9及びf20を含む非共通サブキャリアグループ、非共通サブキャリアf3及びf11を含む非共通サブキャリアグループ、及び、非共通サブキャリアf13及びf17を含む非共通サブキャリアグループの各々に、グループ番号N2を設定する。
例えば、グループ化部11は、図12に示されるように、非共通サブキャリアf5及びf14を含む非共通サブキャリアグループに、“7”であるグループ番号N2を設定する。グループ化部11は、図12に示されるように、非共通サブキャリアf7及びf15を含む非共通サブキャリアグループに、“9”であるグループ番号N2を設定する。グループ化部11は、非共通サブキャリアf9及びf20を含む非共通サブキャリアグループに、図12に示されるように、“10”であるグループ番号N2を設定する。
また、グループ化部11は、非共通サブキャリアf3及びf11を含む非共通サブキャリアグループに、図12に示されるように、“11”であるグループ番号N2を設定する。グループ化部11は、非共通サブキャリアf13及びf17を含む非共通サブキャリアグループに、図12に示されるように、“8”であるグループ番号N2を設定する。
ここにおいて、グループ化部11は、先述されたように、非共通サブキャリアf10、f6、及びf19を、グループ化の対象から除外している。したがって、グループ化部11は、非共通サブキャリアf10、f6、及びf19の各々には、共通サブキャリアでもなくどの非共通サブキャリアグループにも属していないことを表す値“0”を設定する。さらに、グループ化部11は、共通サブキャリアでも非共通サブキャリアでもないサブキャリアf12にも、このサブキャリアf12が共通サブキャリアでもなくどの非共通サブキャリアグループにも属していないことを表す値“0”を設定する。
これにより、グループ化部11は、図12に示される割り当て情報αを得ることができるので、この割り当て情報αを記憶部13に記憶させる。
尚、実施例1では2つの非共通サブキャリアを1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化している。しかしながら、一部のノードとの間でのみ通信可能な3つ以上の非共通サブキャリアであって、これらの非共通サブキャリアを用いたときに、送信ノードAと相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間の通信が初めて可能となる3つ以上の非共通サブキャリアを、1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化してもよい。この点は、以下に示される実施例2及び実施例3でも同様である。
(実施例2)
以下、割り当て情報の生成処理の実施例2について、図13〜図15を用いて説明する。図13は、図11に示す通信状態情報14A(2)と同一内容の通信状態情報14A(3)を、割り当て情報の生成処理の実施例2を説明するために便宜的に示した図である。
グループ化部11は、通信状態情報14A(3)を用いて、送信ノードB〜Kのうち送信ノードAとの間で通信することができるサブキャリアの数が最も少ない相手ノードを特定する。
図13に示される通信状態情報14A(3)では、相手ノードJとの間で通信可能なサブキャリアの数が12本であるため、送信ノードAとの間で通信可能なサブキャリアの数が最も少ない相手ノードは、相手ノードJである。したがって、グループ化部11は、相手ノードJを、送信ノードAとの間で通信可能なサブキャリアの数が最も少ない相手ノードと特定する。
そして、グループ化部11は、非共通サブキャリアf3、f5〜f7、f9〜f11、f13〜f15、f17、f19及びf20のうち、相手ノードJと通信可能な非共通サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19を優先サブキャリアとして設定する。
一方で、グループ化部11は、非共通サブキャリアf3、f5〜f7、f9〜f11、f13〜f15、f17、f19及びf20のうち、優先サブキャリアとして設定されたサブキャリア以外の非共通サブキャリアf3、f6、f7、f10、f14、f17、及びf20を非優先サブキャリアとして設定する。
また、グループ化部11は、共通サブキャリアでも非共通サブキャリアでもないサブキャリアf12も非優先サブキャリアとして設定する。
ここにおいて、図13における列19に示されるように、サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19の各々が優先サブキャリアであることが値“1”で示されている。また、列19では、サブキャリアf3、f6、f7、f10、f12、f14、f17、及びf20の各々が非優先サブキャリアであることが値“0”で示されている。さらに、列19では、サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18が共通サブキャリアであることが値“2”で示されている。
そして、グループ化部11は、優先サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19の各々を用いて通信することができない相手ノードとの間で通信することができる他の非優先サブキャリアを、非優先サブキャリアf3、f6、f7、f10、f12、f14、f17、及びf20の中から判定する。
図14は、優先サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19の各々を用いて通信することができない相手ノードとの間で通信することができる非優先サブキャリアを判定する手順について説明するための図である。図15は、グループ化部11によって生成された割り当て情報の他の例を示した図である。
グループ化部11は、図13に示される通信状態情報14A(3)を用いて、優先サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19が、非優先サブキャリアf3、f6、f7、f10、f12、f14、f17、及びf20よりも上位に位置するように、優先サブキャリア及び非優先サブキャリアを並び替える。これにより、グループ化部11は、図14に示される通信状態情報14A(4)を得る。
図14は、図13に示される通信状態情報14A(3)において、優先サブキャリア及び非優先サブキャリアが並び替えられて得られた通信状態情報14A(4)の一例を示した図である。
グループ化部11は、優先サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19の各々を用いて通信することができない相手ノードとの間で通信することができる他のサブキャリアを、以下のようにして判定する。
すなわち、複数の優先サブキャリアの最上位にソートされている優先サブキャリアを選択し、選択された優先サブキャリアを用いて通信することができないノードとの間で通信することができる非優先サブキャリアを、複数の非優先サブキャリアの最下位にソートされている非優先サブキャリアから上位に向かう順に検索して選択し、選択された非優先サブキャリアと最上位にソートされている優先サブキャリアとを1つの非共通サブキャリアとしてグループ化し、グループ化されたこれらの優先サブキャリア及び非優先サブキャリアを選択対象から除外する処理を繰り返す。
例えば、グループ化部11は、通信状態情報14A(4)において、優先サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19のうち最上位にソートされている優先サブキャリアf5を選択する。そして、グループ化部11は、優先サブキャリアf5とともに用いたときに相手ノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間の通信が可能になる非優先サブキャリアを、非優先サブキャリアf3、f6、f7、f10、f12、f14、f17、及びf20の中で最下位に位置している非優先サブキャリアf12から順次上位のサブキャリアへ向けて検索して選択する。
例えば、図14に示されるように、優先サブキャリアf5を用いて通信することができない相手ノードは、相手ノードF及びIである。したがって、グループ化部11は、相手ノードF及びIと通信可能な非優先サブキャリアを、最下位に位置する非優先サブキャリアf12から順次上位の非優先サブキャリアへ向けて検索する。その結果、相手ノードF及びIと通信可能な非優先サブキャリアとして、非優先サブキャリアf14が最初に得られる。
そこで、グループ化部11は、この非優先サブキャリアf14を選択し、選択された非優先サブキャリアf14と、優先サブキャリアf5とを、1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化する。そして、グループ化部11は、優先サブキャリアf5及び非優先サブキャリアf14を検索対象から除外する。
次に、優先サブキャリアf5の下位にソートされている優先サブキャリアのうち最上位にソートされている優先サブキャリアとして優先サブキャリアf9を選択する。この優先サブキャリアf9を用いて通信することができない相手ノードは、相手ノードE、I、及びKである。したがって、グループ化部11は、相手ノードE、I及びKと通信可能な非優先サブキャリアを、非優先サブキャリアf12の上位に位置する非優先サブキャリアf6から順次上位の非優先サブキャリアへ向けて検索する。その結果、相手ノードE、I、及びKと通信可能な非優先サブキャリアとして、非優先サブキャリアf20が最初に得られる。
そこで、グループ化部11は、この非優先サブキャリアf20を選択し、選択された非優先サブキャリアf20と、優先サブキャリアf9とを、1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化する。そして、グループ化部11は、非優先サブキャリアf20及び優先サブキャリアf9を検索対象から除外する。
以降、グループ化部11は、優先サブキャリアf11、f13、f15、及びf19の各々に対応する非優先サブキャリアを、同様の手順で検索し、検索できれば、検索された非優先サブキャリアと優先サブキャリアとを1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化する。
その結果、優先サブキャリアf5及び非優先サブキャリアf14を含む非共通サブキャリアグループが得られる。また、優先サブキャリアf9及び非優先サブキャリアf20を含む非共通サブキャリアグループが得られる。また、優先サブキャリアf11及び非優先サブキャリアf3を含む非共通サブキャリアグループが得られる。また、優先サブキャリアf13及び非優先サブキャリアf6を含む非共通サブキャリアグループが得られる。また、優先サブキャリアf15及び非優先サブキャリアf10を含む非共通サブキャリアグループが得られる。
このような処理を行うことによって、1つの優先サブキャリアと1つの非優先サブキャリアとを含む非共通サブキャリアグループが得られる。
そして、グループ化部11は、各共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18の各々に、サブキャリア識別番号の昇順にグループ番号N1を設定する。
また、グループ化部11は、サブキャリアf5及びf14を含む非共通サブキャリアグループ、サブキャリアf9及びf20を含む非共通サブキャリアグループ、サブキャリアf3及びf11を含む非共通サブキャリアグループ、サブキャリアf6及びf13を含む非共通サブキャリアグループ、及び、サブキャリアf10及びf15を含む非共通サブキャリアグループの各々に、グループ番号N2を設定する。
例えば、グループ化部11は、図15に示されるように、サブキャリアf5及びf14を含む非共通サブキャリアグループに、“7”であるグループ番号N2を設定する。グループ化部11は、図15に示されるように、サブキャリアf9及びf20を含む非共通サブキャリアグループに、“8”であるグループ番号N2を設定する。グループ化部11は、サブキャリアf3及びf11を含む非共通サブキャリアグループに、図15に示されるように、“9”であるグループ番号N2を設定する。
また、グループ化部11は、サブキャリアf6及びf13を含む非共通サブキャリアグループに、図15に示されるように、“10”であるグループ番号N2を設定する。グループ化部11は、サブキャリアf10及びf15を含む非共通サブキャリアグループに、図15に示されるように、“11”であるグループ番号N2を設定する。
ここにおいて、実施例2による処理では、グループ化部11は、対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるべき非優先サブキャリアがない優先サブキャリアf9、及び、対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるべき優先サブキャリアがない非優先サブキャリアf17、f7、及びf12を、グループ化の対象から除外している。したがって、グループ化部11は、優先サブキャリアf19及び非優先サブキャリアf17、f7、及びf12の各々には、共通サブキャリアでもなくどの非共通サブキャリアグループにも属していないことを表す値“0”を設定する。
これにより、グループ化部11は、図15に示される割り当て情報βを得ることができるので、この割り当て情報βを記憶部13に記憶させる。
ここにおいて、優先サブキャリアと対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるものは、優先サブキャリアでもよいし、非優先サブキャリアと対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるものは、非優先サブキャリアでもよい。
つまり、優先サブキャリアf19のように、対となる非優先サブキャリアを得ることができない優先サブキャリアが生ずることがある。その場合には、グループ化部11は、優先サブキャリアと対となるサブキャリアを、優先サブキャリアの中から検索する。
グループ化部11は、例えば、優先サブキャリアと対となる非優先サブキャリアがない優先サブキャリアがある場合には、対となるべきサブキャリアを、最下位にソートされている優先サブキャリアから順次上位の優先サブキャリアに向けて検索する。
また、非優先サブキャリアf17、f7、及びf12のように、対となる優先サブキャリアを得ることが出来なかった非優先サブキャリアが生ずることがある。その場合には、グループ化部11は、非優先サブキャリアと対となるサブキャリアを、非優先サブキャリアの中から検索する。
グループ化部11は、例えば、非優先サブキャリアと対となるサブキャリアを、最下位にソートされている非優先サブキャリアから順次上位の非優先サブキャリアに向けて検索する。
以上の処理を得ることにより、複数の優先サブキャリアが1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化されたり、複数の非優先サブキャリアが1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化される場合があることを付記しておく。
(実施例3)
以下、割り当て情報の生成処理の実施例3について、図16及び図17を用いて説明する。図16は、図14に示す通信状態情報14A(4)において、優先サブキャリアf5、f9、f11、f13、f15、及びf19が、通信可能なノードの数が少ない順に並び替えられて得られた通信状態情報14A(5)の一例を示した図である。ここにおいて、通信状態情報14A(4)において優先サブキャリアを並び替える処理は、グループ化部11によって行われる。
図17は、グループ化部11によって生成された割り当て情報のさらに他の例を示した図である。
グループ化部11は、通信状態情報14A(5)を用いて、優先サブキャリアとともに用いられたときにノードB〜Kの中でユーザが所望する全てのノードとの間で通信可能となる非優先サブキャリアを、実施例2と同様にして検索して選択する。
例えば、優先サブキャリアf15を用いて通信することができない相手ノードは、相手ノードB、F〜H、及びKである。したがって、グループ化部11は、相手ノードB、F〜H、及びKと通信可能な非優先サブキャリアを、非優先サブキャリアf12から順次上位の非優先サブキャリアへ向けて検索する。その結果、相手ノードB、F〜H、及びKと通信可能な非優先サブキャリアとして、非優先サブキャリアf10が最初に得られる。
そこで、グループ化部11は、非優先サブキャリアf10を選択し、選択された非優先サブキャリアf10と、優先サブキャリアf15とを、1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化する。そして、グループ化部11は、優先サブキャリアf15及び非優先サブキャリアf10を、検索対象から除外する。
以降、グループ化部11は、優先サブキャリアf13、f11、f9、及びf5の各々に対応する非優先サブキャリアを、同様の手順で検索し、検索できれば、検索された非優先サブキャリアと優先サブキャリアとを1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化する。
その結果、1つの非共通サブキャリアグループに属する優先サブキャリアと非優先サブキャリアの組み合わせとして、優先サブキャリアf15及び非優先サブキャリアf10を含む非共通サブキャリアグループ、優先サブキャリアf13及び非優先サブキャリアf6を含む非共通サブキャリアグループ、優先サブキャリアf11及び非優先サブキャリアf3を含む非共通サブキャリアグループ、優先サブキャリアf9及び非優先サブキャリアf20を含む非共通サブキャリアグループ、及び、優先サブキャリアf5及び非優先サブキャリアf14を含む非共通サブキャリアグループが得られる。
そして、グループ化部11は、各共通サブキャリアf1、f2、f4、f8、f16、及びf18の各々に、サブキャリア識別番号の昇順にグループ番号N1を設定する。
また、グループ化部11は、非共通サブキャリアグループの各々に、グループ番号N2を設定する。
例えば、グループ化部11は、優先サブキャリアf15及び非優先サブキャリアf10を含む非共通サブキャリアグループに“7”で表されるグループ番号N2を設定する。また、優先サブキャリアf13及び非優先サブキャリアf6を含む非共通サブキャリアグループに“8”で表されるグループ番号N2を設定する。また、優先サブキャリアf11及び非優先サブキャリアf3を含む非共通サブキャリアグループに“9”で表されるグループ番号N2を設定する。また、優先サブキャリアf9及び非優先サブキャリアf20を含む非共通サブキャリアグループに“10”で表されるグループ番号N2を設定する。また、優先サブキャリアf5及び非優先サブキャリアf14を含む非共通サブキャリアグループに“11”を表すグループ番号N2を設定する。
ここにおいて、実施例3による処理では、グループ化部11は、対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるべき非優先サブキャリアがない優先サブキャリアf9、及び、対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるべき優先サブキャリアがない非優先サブキャリアf17、f7、及びf12を、グループ化の対象から除外している。したがって、優先サブキャリアf19及び非優先サブキャリアf17、f7、及びf12の各々には、共通サブキャリアでもなくどの非共通サブキャリアグループにも属していないことを表す値“0”を設定する。
これにより、グループ化部11は、図17に示される割り当て情報γを生成することができるので、この割り当て情報γを記憶部13に記憶させる。
ここにおいて、優先サブキャリアと対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるものは、優先サブキャリアでもよいし、非優先サブキャリアと対となって非共通サブキャリアグループとしてグループ化されるものは、非優先サブキャリアでもよい。
つまり、優先サブキャリアf19のように、対となる非優先サブキャリアを得ることができない優先サブキャリアが生ずることがある。その場合には、グループ化部11は、優先サブキャリアと対となるサブキャリアを、優先サブキャリアの中から検索する。
グループ化部11は、例えば、優先サブキャリアと対となる非優先サブキャリアがない優先サブキャリアがある場合には、対となるべきサブキャリアを、最下位にソートされている優先サブキャリアから順次上位の優先サブキャリアに向けて検索する。
また、非優先サブキャリアf17、f7、及びf12のように、対となる優先サブキャリアを得ることが出来なかった非優先サブキャリアが生ずることがある。その場合には、グループ化部11は、非優先サブキャリアと対となるサブキャリアを、非優先サブキャリアの中から検索する。
グループ化部11は、例えば、非優先サブキャリアと対となるサブキャリアを、最下位にソートされている非優先サブキャリアから順次上位の非優先サブキャリアに向けて検索する。
以上の処理を得ることにより、複数の優先サブキャリアが1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化されたり、複数の非優先サブキャリアが1つの非共通サブキャリアグループとしてグループ化される場合があることを付記しておく。
(実施例4)
以下、割り当て情報の生成処理の実施例4について、図18及び図19を用いて説明する。この実施例4では、実施例1〜3とは異なり、ユーザによる手動操作によって、割り当て情報が生成される。ここにおいて、実施例4では、1つの非共通サブキャリアグループが2本又は3本の非共通サブキャリアを含むように、各サブキャリアをグループ化している。
図18は、割り当て情報の生成処理の実施例4を説明するための通信状態情報14A(6)を示した図である。図19は、ユーザによる手動操作により生成された割り当て情報の一例を示した図である。
この実施例4では、ユーザは、図18に示される通信状態情報14A(6)を参照して、手動操作によって、各サブキャリアf1〜f20に番号N1及びN2を設定する。例えば、ユーザは、図19に示されるように、各サブキャリアf1〜f11、及び、f13〜f20に対して番号N1及びN2を設定する。このようなユーザによる設定操作により、図19に示される割り当て情報δが生成される。この割り当て情報δは、ユーザによる所定の操作により、記憶部13に記憶される。
ここにおいて、サブキャリアf12を用いても相手ノードB〜Kのいずれとも通信することができないため、サブキャリアf12は共通サブキャリアでも非共通サブキャリアでもない。したがって、サブキャリアf12には、番号N1及びN2が設定されていない。
本発明の一実施形態に係る通信システムでは、実施例1ないし実施例4のいずれかの方法により、各非共通サブキャリアがグループ化されて複数の非共通サブキャリアグループが得られる。しかしながら、送信先となるノード全てへのデータ送信をより高速化する観点からは、非共通サブキャリアグループの数が最も多数となるように、各非共通サブキャリアがグループ化されることが望まれる。
以下に、非共通サブキャリアグループの数が最も多数となるように、各非共通サブキャリアをグループ化する方法について、図20を用いて説明する。
図20は、実施例1〜実施例4の各々で得られた共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループと、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数を示した図である。
ここにおいて、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループと、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数は、送信ノードAにおける変調方式として同一の変調方式(例えば64QAM)が選択されている条件下において得られている。
図20において、番号“1”〜“6”が割り当てられたサブキャリアは共通サブキャリアである。また、図20において、番号“7”以降の番号が割り当てられたサブキャリアは、その番号の非共通サブキャリアグループに含まれる非共通サブキャリアである。
送信ノードAの制御部10は、予め設定されたタイミング(例えばシステム運用開始時、一定時間毎)で、グループ化部11により、実施例1ないし実施例3の各々の方法を用いて、各非共通サブキャリアをグループ化して、割り当て情報α〜γの各々を生成する。さらに、送信ノードAの制御部10は、予め設定されたタイミングで、実施例4の方法による各非共通サブキャリアのグループ化を受け付ける。
その結果、割り当て情報α〜δの各々が生成される。割り当て情報α〜δの各々の生成が完了すると、送信ノードAの制御部10は、割り当て情報α〜δの各々において各サブキャリアに割り当てられている番号を用いて、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数をカウントする。このカウント処理は、例えば、送信ノードAの制御部10が、各サブキャリアに割り当てられている番号のうち最大の番号を判断することで実現できる。
例えば、送信ノードAの制御部10は、図19に示される割り当て情報δにおいて、各サブキャリアに割り当てられている番号“1”〜“12”のうち最大の番号“12”を判断する。これにより、実施例4の方法では、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数が“12”であることが判る。
送信ノードAの制御部10は、割り当て情報α〜δの各々で表されている各サブキャリアに割り当てられている番号、及び、割り当て情報α〜δの各々における共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数を用いて、図20に示される表を作成する。
これにより、図20に示される割り当てパターンP1〜P4が得られる。
割り当てパターンP1〜P4は、各サブキャリアがいずれの共通サブキャリアに割り当てられるかを番号で表すとともに、各非共通サブキャリアがいずれの非共通サブキャリアグループに割り当てられるかを番号で表している。
送信ノードAのグループ化部11は、各サブキャリアに、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループのいずれかを割り当てるに際し、図20に示される表を参照して、割り当てパターンP1〜P4のうち最も多数の共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループが得られる割り当てパターンを選択する。
ここにおいて、割り当てパターンP1〜P4全てにおいて、共通サブキャリアの数は番号“1”〜“6”のサブキャリアであり、6個である。したがって、最も多数の共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループが得られる場合には、必然的に、最も多数の非共通サブキャリアグループが得られる。
割り当てパターンP1〜P4のうち最も多数の共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループが得られる割り当てパターンは、割り当てパターンP4である。そのため、送信ノードAのグループ化部11は割り当てパターンP4を選択する。
そして、グループ化部11は、選択した割り当てパターンP4で表された番号が割り当てられるように、各サブキャリアに番号を割り当てる。これにより、割り当てパターンP4で割り当てられた非共通サブキャリアグループの情報が、各非共通サブキャリアに割り当てられる。
尚、上記の手法に代えて、共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの数が最も多く得られる割り当てパターンを選択し、当該割り当てパターンが得られた方法(実施例1ないし実施例4のいずれかの方法)により、各非共通サブキャリアをグループ化してもよい。
さらに、図12の表が作成された時点で各非共通サブキャリアのグループ化が完了しているため、送信ノードAにおけるデータブロックの割り当ての際に図12の表を参照して、各サブキャリアの共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループの割り当てを判断してもよい。
図20に示されるように、実施例1〜3の各々では共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループが計11個得られる。その一方で、実施例4では共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループが計12個得られる。したがって、グループ化部11により共通サブキャリアを設定するとともに非共通サブキャリアグループを得るよりも、ユーザによる手動操作によるほうが、より多くの共通サブキャリア及び非共通サブキャリアグループを得ることができる場合がある。この点を本発明の一実施形態に係る通信システムについての説明の最後に付記しておく。