JP5510848B2 - 基板ケース及び遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットマシンやパチンコ機等の遊技機における遊技動作を制御する電子回路等が設けられた基板を内部に収納する基板ケース及びこの基板ケースを備えた遊技機に関する。
従来、スロットマシンやパチンコ機等の遊技機は、遊技の進行に係る遊技動作を制御するために、CPUやROM等の半導体素子を含んで構成された電子回路が設けられた制御基板を備えている。このような基板は、不正な処理や改造が施された基板にすり替えられないように、一般的には箱状に形成された透明な合成樹脂製の基板ケースの内部に収納され、この状態で遊技機の筐体内部に取り付けられている。
基板ケースは、遊技機の筐体に固定されるとともに基板の裏面側を覆うケース本体部材及び基板の表面側を覆うケース蓋部材からなるケース部材を備えている。
基板の電子部品を不正に交換したり基板全体を不正基板に交換する等の不正改造ができないように、ケース本体部材とケース蓋部材との間を、合成樹脂製のロックピンにより固定することによって、ケース部材を封止(ケース本体部材とケース蓋部材とを封止)していた。これにより、ロックピンや封止部分を破壊しなければ基板ケースが開かないように形成されていた(たとえば、特許文献1)。
さらに、基板ケースと筐体との間をロックピンで固定することにより両者を封止しているものがある。これにより、ロックピンや封止部分を破壊しなければ筐体から基板ケースを取り外せないように形成されていた(たとえば、特許文献2)。
この従来の基板ケースでは、ケース本体部材とケース蓋部材との封止と、ケース部材と筐体との封止とは、それぞれ別々に封止する構造に形成されている。ケース本体部材とケース蓋部材との封止用のロックピンを押し込むことでケース本体部材とケース蓋部材とが封止され、そのロックピンとは異なるケース部材と筐体との封止用のロックピンを押し込むことで、ケース部材と筐体とが封止されていた。
前記従来技術において、作業者が封止解除する場合、基板ケースと筐体との封止を解除した後、ケース本体部材とケース蓋部材との封止を解除していた。
特開2009−178305号公報 特開2007−29614号公報
しかし、従来の特許文献2に示すような基板ケースでは、基板ケースと筐体との封止と、ケース本体部材とケース蓋部材との封止が近くに形成されているため、作業者が基板等の不良により遊技機の筐体から基板ケースを取り外す場合、基板ケースと筐体との封止を解除すればよいものを誤ってケース本体部材とケース蓋部材との封止を解除してしまう場合があるという問題点があった。
上記の問題点に鑑み、本願における請求項1記載の発明は、筐体からケース部材を取り外すための封止解除の作業において、誤った封止解除作業が行われることを防止することができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、ケース本体部材が筐体に固定されている状態ではケース蓋部材のみが取り外されることが防止され、筐体からケース部材を取り外すための封止解除の作業の際に誤った封止解除作業が行われることをさらに防止することができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の目的に加え、ケース本体部材側からは、ケース本体部材とケース蓋部材との封止を簡単に解除することができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項4記載の発明は、上記した請求項2又は請求項3に記載の発明の目的に加え、1本のロックピンにより封止作業及び封止解除作業を段階的に実施することができるとともに、シンプルな構造でケース部材の周縁のスペースを効率的に利用することができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項5記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の目的に加え、簡単な構造の1本のロックピンで、段階的な封止状態と段階的な封止解除状態とを発生させることができるとともに、ロックピンの紛失が防止されて管理も容易な基板ケースを提供することを目的とする。
請求項6記載の発明は、上記した請求項5に記載の発明の目的に加え、ロックピンの押し込まれた状態により段階的な封止状態のうち現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができ、またロックピンの切断箇所により段階的な封止解除状態のうち現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項7記載の発明は、上記した請求項2又は請求項3に記載の発明の目的に加え、1本のロックピンにより封止作業を段階的に簡単に実施することができるとともに、封止解除作業も実施することができ、さらに、シンプルな構造でケース部材の周縁のスペースを効率的に利用することができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項8記載の発明は、上記した請求項7に記載の発明の目的に加え、簡単な構造の1本のロックピンで、段階的な封止状態と、封止解除状態とを発生させることができるとともに、ロックピンの紛失が防止されて管理も容易な基板ケースを提供することを目的とする。
請求項9記載の発明は、上記した請求項8に記載の発明の目的に加え、ロックピンの押し込まれた状態により段階的な封止状態のうち現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができ、またロックピンが切断されている状態により封止解除状態を視覚的に把握することができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項10記載の発明は、上記した請求項6又は9に記載の発明の目的に加え、挿入されたロックピンを確実に案内することができ、封止作業に支障を来すような事態が発生するのを防止し、封止作業をスムーズに行うことができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項11記載の発明は、上記した請求項4、5、6、7、8、9又は10に記載の発明の目的に加え、ロックピンの紛失が防止され、ロックピンの管理が容易になる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項12記載の発明は、遊技を制御するための基板を内部に収納した請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11に記載の基板ケースを備えた遊技機を提供することを目的とする。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、遊技機10の筐体11に固定されるとともに電子部品を実装した基板90を内部に収納する基板ケース100であって、前記基板ケース100は、前記筐体11側に配置されるとともに前記基板90の裏面側を覆うケース本体部材110及び前記基板90の表面側を覆うケース蓋部材120からなるケース部材108と、前記ケース部材108と前記筐体11とを封止する第1封止手段240と、前記ケース本体部材110と前記ケース蓋部材120とを封止することで前記ケース部材108を封止する第2封止手段250とを備え、前記第1封止手段240には、前記ケース部材108の内部に位置するとともに前記ケース部材108の外部からの切断操作により前記ケース部材108と前記筐体11との封止を解除する第1切断部211が設けられ、前記第2封止手段250には、前記ケース部材108の内部に位置するとともに前記ケース部材108の外部からの切断操作により前記ケース部材108の封止を解除する第2切断部213が設けられ、前記ケース蓋部材120には、破断により除去される表除去予定領域430が設けられ、前記ケース蓋部材120における前記表除去予定領域430の周囲は、破断可能な易破断構造440として設けられ、前記表除去予定領域430と前記第1切断部211の少なくとも一部とは、前記ケース蓋部材120を水平に載置した際の平面視で同一位置に設けられ、前記表除去予定領域430と前記第2切断部213とは、前記ケース蓋部材120を水平に載置した際の平面視で異なる位置に設けられ、前記表除去予定領域430の前記易破断構造440が破断され、前記表除去予定領域430が除去されることにより前記ケース蓋部材120の表面側開口部431から前記第1切断部211が切断可能に形成されていることを特徴とする。
表除去予定領域430と第1切断部211の少なくとも一部とは、ケース蓋部材120を水平に載置した際の平面視で同一位置にある。このため、表除去予定領域430の易破断構造440が破断され、表除去予定領域430が除去されることで生じる表面側開口部から、工具等が容易に差し込み可能となる。これにより、第1切断部211が切断され、ケース部材108と筐体11との封止(第1封止手段240による封止)が簡単に解除される。一方、表除去予定領域430と第2切断部213とは、ケース蓋部材120を水平に載置した際の平面視で異なる位置にある。このため、表除去予定領域430を取り除くと、第1封止手段240によりケース部材108と筐体11とが封止された状態で第1切断部211のみが切断操作可能に露出される。これにより、作業者が表面側開口部から工具等を差し込むと、作業者は第2切断部213よりも第1切断部211の切断を優先的に実施することになる。本発明によれば、作業者が第1切断部211の切断作業を行う際に、誤って第2切断部213を切断することを防止することができる。
結果として、封止状態を解除する作業者が表面側開口部を介して第1切断部211のみを確実に切断することができる。第1切断部211が切断されることにより、第1封止手段240によりケース部材108と筐体11との封止が維持されている状態が破壊される。これにより、第1封止手段240の封止状態の解除が確実に実施され、ケース部材108と筐体11との封止が確実に解除される。
すなわち、ケース部材108と筐体11との封止状態を解除する作業において、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止が誤って解除されることが防止される。これにより、封止状態を解除する作業において、誤った封止解除作業が行われることを防止することができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ケース本体部材110には、前記第2切断部213を切断させるための作業が可能となる作業予定領域440が設けられ、前記作業予定領域440と前記第2切断部213の少なくとも一部とは、前記ケース本体部材110を水平に載置した際の平面視で同一位置に設けられていることを特徴とする。
作業予定領域440と第2切断部213の少なくとも一部とは、ケース本体部材110を水平に載置した際の平面視で同一位置にある。このため、作業予定領域440から工具等が第2切断部213まで容易に挿入可能となる。これにより、第2切断部213が切断され、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止(第2封止手段250の封止)が簡単に解除される。
作業予定領域440はケース本体部材110に設けられている。ケース部材108を筐体11に固定した際に、ケース本体部材110は筐体11側に配置されているため、ケース本体部材110は筐体11に接する位置関係となる。ケース部材108を筐体11から離さない限り作業予定領域440に直接触れることはできない。このため、ケース本体部材110が筐体11側に配置されている限り作業予定領域440は破断されることがなく、第2切断部213を有する第2封止手段250は封止状態が維持される。これにより、ケース本体部材110が筐体11側に配置されている状態ではケース部材108の封止状態が維持され、ケース蓋部材120のみが取り外されることが防止される。
本発明では、第1切断部211を切断するために破断により除去される表除去予定領域430をケース蓋部材120側に設け、第2切断部213を切断するための作業が可能となる作業予定領域440をケース本体部材110側に設けている。このように表除去予定領域430と作業予定領域440とを設けた箇所を、基板90の表面側のケース蓋部材120と基板90の裏面側のケース本体部材110とに分離したことで、筐体11からケース部材108を取り外すための封止解除の作業の際に誤った切断操作をすることがなくなる。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記作業予定領域440は、破断可能な易破断構造440として設けられ、前記作業予定領域440の前記易破断構造440が破断されることで生じる前記ケース本体部材110の裏面側開口部から前記第2切断部213が切断可能に形成されていることを特徴とする。
作業予定領域440と第2切断部213の少なくとも一部とは、ケース本体部材110を水平に載置した際の平面視で同一位置にある。このため、作業予定領域440の易破断構造440が破断されることで生じる裏面側開口部から工具等が第2切断部213まで容易に挿入可能となる。これにより、第2切断部213が切断され、ケース部材108の封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止(第2封止手段250の封止))が簡単に解除される。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記した請求項2又は請求項3に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記基板ケース100は、前記筐体11に固定される固定部材130と、前記第1封止手段240が先端側に設けられるとともにその同軸上の根本側に前記第2封止手段250が設けられるロックピン200とを備え、前記第1封止手段240により前記ケース本体部材110と前記ケース蓋部材120とが封止されることで前記ケース部材108が封止された状態となる前段封止状態150と、前記第1封止手段240により前記固定部材130と前記ケース部材108とが封止されるとともに前記第2封止手段250により前記ケース本体部材110と前記ケース蓋部材120とが封止されることで前記ケース部材108が封止された状態となる後段封止状態160とが段階的に実施可能に形成され、前記後段封止状態160から前記表除去予定領域430が除去されて生じた前記表面側開口部431を通じて前記第1切断部211を切断することで前記ケース部材108の封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止)を維持したまま前記固定部材130と前記ケース部材108との封止が解除される前段解除状態170と、前記前段解除状態170から前記作業予定領域448を通じて前記第2切断部213を切断することで前記ケース部材108の封止が解除される後段解除状態180とが段階的に実施可能に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、封止作業の際、1つの簡単な構造部材であるロックピン200を用いて、以下の(a)(b)を段階的に実施することができる。
(a)第1封止手段240によりケース部材108が封止される(前段封止状態150)。
(b)第1封止手段240によりケース部材108と固定部材130とが封止されるとともに第2封止手段250によりケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される(後段封止状態160)。
前記ロックピン200の先端側に位置する第1封止手段240が、ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止する。これにより、ケース部材108が封止された前段封止状態150にすることができる。
(b)の後段封止状態160以前に(a)の前段封止状態150とすることにより、ケース部材108を遊技機10の筐体11に固定する前に、ケース部材108を封止することができる。これにより、遊技機10の設置等の際にケース部材108だけを封止した状態で筐体11に取り付けるような場合には、作業者は封止状態が解除されているか否かの判別をすることで、封止後にケース部材108が開けられているか否か(開封されているか否か)を知ることができる。
本発明によれば、第1封止手段240と第2封止手段250とがロックピン200の同軸上に形成されているので、1本のロックピン200を操作するだけで、ケース部材108の封止と、ケース部材108と固定部材130との封止との両方の封止を略同時に行うことができる。すなわち、ケース部材108の封止と、ケース部材108と固定部材130との封止との両方の機能を1つの部材であるロックピン200に持たせることにより、封止作業を手間暇かけずに簡単に行うことができる。
本発明によれば、封止解除作業の際、以下の(c)(d)を段階的に実施することができる。
(c)後段封止状態160から表除去予定領域430が除去されて生じた表面側開口部431を通じて第1切断部211が切断されることでケース部材108の封止を維持したまま固定部材130とケース部材108との封止が解除される(前段解除状態170)。
(d)前段解除状態170から作業予定領域448を通じて第2切断部213が切断されることでケース部材108の封止が解除される(後段解除状態180)。
本発明によれば、(c)の前段解除状態170となることにより、後段封止状態160から表除去予定領域430が除去されて生じた表面側開口部431を通じて第1切断部211が切断されることで、固定部材130とケース部材108との封止が解除される。その際、ケース部材108の封止は、維持されたままの状態となる。これにより、ケース部材108の封止を維持したまま、ケース部材108を筐体11から取り外すことができる。
本発明によれば、(d)の後段解除状態180となることにより、前段解除状態170から作業予定領域448を通じて第2切断部213が切断され、第2封止手段250により封止されていたケース部材108の封止が解除される。これにより、内部の基板90を取り出すことができる。
本発明では、1つのロックピン200により封止及び封止解除が段階的にできるため、封止のために必要とするスペースも多数のロックピン200により別々に実施されるような場合と比較して小さくて済む。これにより、本発明ではケース部材108の周縁のスペースを効率的に利用することができる。また、本発明では構造上も複数のロックピン200を使用する場合と比較してシンプルな構造にすることができる。
本発明は、ロックピン200の異なる箇所を切断させながら段階的に封止解除を行うことに大きな特徴を有するものである。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ロックピン200は、軸部210と、前記軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く先端弾性片220と、前記先端弾性片220より後方寄りに位置して、その位置から根本側に向かって羽状に開く後方弾性片230とを備え、前記先端弾性片220と前記後方弾性片230との間の前記軸部210を前記第1切断部211としての第1軸部212と称し、前記後方弾性片230より根本側の前記軸部210を前記第2切断部213としての第2軸部214と称し、前記先端弾性片220と前記第1軸部212とにより前記第1封止手段240が設けられ、前記後方弾性片230と前記第2軸部214とにより前記第2封止手段250が設けられ、前記ケース本体部材110の一部には、第1の孔310(具体的には、たとえば挿入孔311)が設けられ、前記ケース蓋部材120の一部には、第2の孔320(具体的には、たとえば第1通過孔321)が設けられ、前記固定部材130の一部には、第3の孔330(具体的には、たとえば固定通過孔331)が設けられ、前記第1封止手段240は、前記前段封止状態150では、前記第1の孔310及び前記第2の孔320に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212が挿通することで前記ケース部材108を封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止)し、また、前記後段封止状態160では、前記前段封止状態150からさらに前記第3の孔330に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212が挿通することで前記固定部材130と前記ケース部材108とを封止し、前記第2封止手段250は、前記後段封止状態160では、前記第1の孔310及び前記第2の孔320に前記後方弾性片230及び前記第2軸部214が挿通することで前記ケース部材108を封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止)するとともに、前記前段解除状態170では、前記後段封止状態160から前記第1軸部212が切断されることで前記ケース部材108の封止を維持したまま前記固定部材130と前記ケース部材108との封止が解除され、前記後段解除状態180では、前記前段解除状態170から前記第2軸部214が切断されることで前記ケース部材108の封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止)が解除されることを特徴とする。
(1)ロックピン200の先端の先端弾性片220が第1の孔310又は第2の孔320のうちの一方に差し込まれて、先端弾性片220がその差し込まれた前記孔を通過すると、先端弾性片220は軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた先端弾性片220が前記孔の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。先端弾性片220が前記孔だけを通過している状態では、先端弾性片220は前記孔の通過後に通過前の位置に戻ることができないため、ロックピン200は前記孔から外側に外れて脱落することはなく前記孔に引っ掛かった状態となる。これにより、ロックピン200の紛失が防止されるとともにロックピン200の管理が容易となる。なお、この状態では、ケース本体部材110とケース蓋部材120との間、ケース部材108と固定部材130との間は、いずれも封止されていない準備状態となる。
(2)ロックピン200がさらに押し込まれて先端弾性片220が第1の孔310又は第2の孔320のうちの他方を通過すると、第1の孔310及び第2の孔320の両方に先端弾性片220及び第1軸部212から構成される第1封止手段240が通された状態となる。先端弾性片220は第1の孔310及び第2の各孔の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた先端弾性片220が第1の孔310及び第2の孔320の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。これにより、前段封止状態150となり(第1封止手段240による前段封止状態150)、ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される。
(3)前記前段封止状態150からさらに第3の孔330に先端弾性片220及び第1軸部212から構成される第1封止手段240が通される。先端弾性片220は第3の孔330の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた先端弾性片220が第3の孔330の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。これにより、後段封止状態160となり(第1封止手段240による後段封止状態160)、固定部材130とケース部材108とが封止される。
(4)第1の孔310及び第2の孔320に後方弾性片230及び第2軸部214より設けられる第2封止手段250が通される。後方弾性片230は第1の孔310及び第2の孔320の各孔の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた先端弾性片220が第1の孔310及び第2の孔320の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。これにより、後段封止状態160となり(第2封止手段250による後段封止状態160)、ケース部材108が封止される。
(5)本発明では、後段封止状態160から第1軸部212が切断されることでケース部材108の封止を維持したまま固定部材130とケース部材108との封止が解除される前段解除状態170となる。これにより、後段封止状態160からケース部材108の封止はそのままの状態でケース部材108を筐体11から取り外すことができる。
(6)前段解除状態170から第2軸部214が切断されることでケース部材108の封止が解除される後段解除状態180となる。ケース部材108の封止が解除されることでケース本体部材110からケース蓋部材120を取り外すことができ、ケース部材108内部の基板90を取り出すことができる。
(7)結果として、本発明によれば、簡単な構造の1本のロックピンで、前段封止状態150及び後段封止状態160からなる段階的な封止状態と、前段解除状態170及び後段解除状態180からなる段階的な封止解除状態とを発生させることができる。
(請求項6)
請求項6記載の発明は、上記した請求項5に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記基板ケース100は、前記表面側に開口を有する箱状であるとともに前記ケース本体部材110に設けられた封止本体部340と、前記封止本体部340の前記開口を覆うとともに前記ケース蓋部材120に設けられた封止蓋部350とを備え、前記封止本体部340及び前記封止蓋部350より構成されるとともに前記封止本体部340と前記封止蓋部350との間に内部空間360を有する封止部104を備え、前記固定部材130には、前記封止本体部340の裏面に設けられる差し込み孔341に挿入される係止片131が設けられ、前記係止片131にはこれを貫通する前記第3の孔330としての固定通過孔331が設けられ、前記封止部104は、前記封止本体部340の一端に設けられる挿入孔壁380と、前記封止蓋部350の裏面から前記封止本体部340に向かって突設され前記内部空間360内で前記挿入孔壁380と、前記差し込み孔341から挿入された前記係止片131との間を隔てる第1遮断壁390と、前記封止蓋部350から前記内部空間360の途中まで前記封止本体部340側に向かって突設される蓋側中間遮断壁401と、前記封止本体部340から前記蓋側中間遮断壁401まで突設される本体側中間遮断壁402とにより設けられるとともに、前記内部空間360内の前記第1遮断壁390と前記係止片131との間を隔てる第2遮断壁400とを備え、前記後方弾性片230は、前記後段封止状態160において前記第1遮断壁390と前記第2遮断壁400との間に位置するように設けられ、前記挿入孔壁380にはこれを貫通する前記第1の孔310としての挿入孔311が設けられ、前記第1遮断壁390にはこれを貫通する前記第2の孔320としての第1通過孔321が設けられ、前記蓋側中間遮断壁401の端縁及び前記本体側中間遮断壁402の端縁には切欠である中間遮断壁凹部403がそれぞれ設けられ、前記第2遮断壁400には、前記蓋側中間遮断壁401と前記本体側中間遮断壁402との各中間遮断壁凹部403が組み合わされることにより第2通過孔410が設けられ、前記前段封止状態150では、前記挿入孔311及び前記第1通過孔321に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212を挿通させることで前記ケース部材108が封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止)され、前記後段封止状態160では、前記前段封止状態150からさらに前記固定通過孔331に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212を挿通させることで前記固定部材130と前記ケース部材108とが封止されるとともに、前記挿入孔311及び前記第1通過孔321に前記後方弾性片230及び前記第2軸部214を挿通させることで前記ケース部材108が封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止)され、前記前段解除状態170では、前記固定通過孔331と前記第2通過孔410との間の前記第1軸部212が切断されることで前記ケース部材108の封止を維持したまま前記固定部材130と前記ケース部材108との封止が解除され、前記後段解除状態180では、前記第1通過孔321と前記挿入孔311との間の前記第2軸部214が切断されることで前記ケース部材108の封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止)が解除されることを特徴とする。
(1)ロックピン200の先端が挿入孔311に差し込まれて先端弾性片220が挿入孔311を通過すると、先端弾性片220は軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた先端弾性片220が挿入孔311の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。先端弾性片220が挿入孔311を通過しかつ第1通過孔321を通過していない状態では、先端弾性片220は挿入孔311通過後に通過前の位置に戻ることができないため、ロックピン200は挿入孔311から外側に外れて脱落することはなく挿入孔311に引っ掛かった状態となる。これにより、ロックピン200の紛失が防止されるとともにロックピン200の管理が容易となる。なお、この状態では、ケース本体部材110とケース蓋部材120との間、ケース部材108と固定部材130との間は、いずれも封止されていない準備状態となる。
(2)ロックピン200がさらに押し込まれて先端弾性片220が第1通過孔321を通過すると、挿入孔311及び第1通過孔321に先端弾性片220及び第1軸部212が通された状態となる。先端弾性片220は、第1通過孔321の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた先端弾性片220が第1通過孔321の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。これにより、前段封止状態150となり、ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される。
(3)前段封止状態150からロックピン200がさらに先端側に押し込まれて先端弾性片220が固定通過孔331を通過すると、固定通過孔331に先端弾性片220及び第1軸部212が通され、固定通過孔331に軸部210が渡された状態となる。先端弾性片220は、固定通過孔331の各孔の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた先端弾性片220が前記固定通過孔331周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できなくなる。これにより、後段封止状態160となり、固定部材130とケース部材108とが封止される。
その際、挿入孔311及び第1通過孔321に後方弾性片230及び第2軸部214より設けられる第2封止手段250が通される。後方弾性片230は各孔の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。ロックピン200は、開いた後方弾性片230が第1通過孔321の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。これにより、後段封止状態160となり、ケース部材108が封止される。
(4)本発明によれば、上述したようにロックピン200の先端弾性片220が挿入孔311、第1通過孔321、固定通過孔331の順に押し込まれることにより、準備状態、前段封止状態150、後段封止状態160となる。これにより作業者は、ロックピン200が押し込まれた状態を見るだけで、現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができる。
(5)本発明によれば、上述したように封止を段階的に進めることができるが、ロックピン200を一挙に押し込むことにより上述した段階的な封止を一時に達成することもできる。すなわち、先端弾性片220が挿入孔311のみを通過した準備状態から固定通過孔331を通過するまで一挙に押し込まれることにより、ケース部材108の封止と、ケース部材108と固定部材130との封止との両方を略同時に行うことができる。このようにロックピン200を押し込むだけの作業で両方の封止作業を完了させることができ封止作業が容易になる。
(6)後段封止状態160から固定通過孔331と第2通過孔410との間の第1軸部212が切断されることで、先端弾性片220が第1軸部212から切り離され、固定通過孔331から第1軸部212の根本側が抜ける状態となる。これにより、ケース部材108の封止を維持したまま、固定部材130とケース部材108との封止が解除される前段解除状態170となる。この前段解除状態170になると、ケース部材108を筐体11から取り外すことができる。
(7)前段解除状態170から第1通過孔321と挿入孔311との間の第2軸部214が切断されることで、後方弾性片230が第2軸部214から切り離され、第1通過孔321から第2軸部214の根本側が抜ける状態となる。これにより、ケース部材108の封止が解除される後段解除状態180となる。後段解除状態180になると、作業者はケース本体部材110からケース蓋部材120を取り外すことができ、ケース部材108の内部の基板90を取り出すことができる。
(8)本発明によれば、上述したように作業者はロックピン200の第1軸部212が切断されている状態を見て現在の状態が前段解除状態170であることを把握することができる。また、ロックピン200の第2軸部214が切断されている状態を見て現在の状態を後段解除状態180であることを把握することができる。これにより、作業者はロックピン200の切断箇所が第1軸部212であるか第2軸部214であるかを見るだけで、現在の状態が段階的な封止解除状態のうち前段解除状態170及び後段解除状態180のいずれの状態であるのかを視覚的に把握することができる。
(請求項7)
請求項7記載の発明は、上記した請求項2又は請求項3に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記基板ケース100は、前記筐体11に固定される固定部材130と、前記第1封止手段240が先端側に設けられるとともにその同軸上の根本側に前記第2封止手段250が設けられるロックピン200とを備え、前記第1封止手段240により前記ケース本体部材110と前記ケース蓋部材120とが封止されることで前記ケース部材108が封止された状態となる前段封止状態150と、前記第1封止手段240により前記固定部材130と前記ケース部材108とが封止されるとともに前記第2封止手段250により前記ケース本体部材110と前記ケース蓋部材120とが封止されることで前記ケース部材108が封止された状態となる後段封止状態160とが段階的に実施可能に形成され、前記後段封止状態160から前記表除去予定領域430が除去されて生じた前記表面側開口部431を通じて前記第1切断部211を切断することで前記ケース部材108の封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止)を維持したまま前記固定部材130と前記ケース部材108との封止が解除される前段解除状態170が実施可能に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、封止作業の際、1つの簡単な構造部材であるロックピン200を用いて、以下の(a)(b)を段階的に実施することができる。
(a)第1封止手段240によりケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される(前段封止状態150)。
(b)第1封止手段240によりケース部材108と固定部材130とが封止されるとともに第2封止手段250によりケース部材108が封止される(後段封止状態160)。
前記ロックピン200の先端側に位置する第1封止手段240が、ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止する。これにより、ケース部材108が封止された前段封止状態150にすることができる。
(b)の後段封止状態160以前に(a)の前段封止状態150とすることにより、ケース部材108を遊技機10の筐体11に固定する前に、ケース部材108を封止することができる。これにより、遊技機10の設置等の際にケース本体部材110とケース蓋部材120とだけを封止した状態で筐体11に取り付けるような場合には、作業者は封止状態が解除されているか否かの判別をすることで、封止後にケース部材108が開けられているか否か(開封されているか否か)を知ることができる。
本発明によれば、第1封止手段240と第2封止手段250とがロックピン200の同軸上に形成されているので、1本のロックピン200を操作するだけで、ケース部材108の封止と、ケース部材108と固定部材130との封止との両方の封止を略同時に行うことができる。すなわち、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止と、ケース部材108と固定部材130との封止との両方の機能を1つの部材であるロックピン200に持たせることにより、封止作業を手間暇かけずに簡単に行うことができる。
本発明によれば、封止解除作業の際、以下の(c)を実施することができる。
(c)後段封止状態160から表除去予定領域430が除去されて生じた表面側開口部431を通じて第1切断部211が切断されることでケース部材108の封止を維持したまま固定部材130とケース部材108との封止が解除される(前段解除状態170)。
本発明によれば、(c)の前段解除状態170となることにより、後段封止状態160から第1切断部211が切断されることで、固定部材130とケース部材108との封止が解除される。その際、ケース部材108の封止は、維持されたままの状態となる。これにより、ケース部材108の封止を維持したまま、ケース部材108を筐体11から取り外すことができる。
本発明では、1つのロックピン200により封止及び封止解除ができるため、封止のために必要とするスペースも多数のロックピン200により別々に実施されるような場合と比較して小さくて済む。これにより、本発明ではケース部材108の周縁のスペースを効率的に利用することができる。また、本発明では構造上も複数のロックピン200を使用する場合と比較してシンプルな構造にすることができる。
(請求項8)
請求項8記載の発明は、上記した請求項7に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ロックピン200は、軸部210と、前記軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く先端弾性片220と、前記先端弾性片220より後方寄りに位置して、その位置から根本側に向かって羽状に開く後方弾性片230とを備え、前記先端弾性片220と前記後方弾性片230との間の前記軸部210を前記第1切断部211としての第1軸部212と称し、前記後方弾性片230より根本側の前記軸部210を前記第2切断部213としての第2軸部214と称し、前記先端弾性片220と前記第1軸部212とにより前記第1封止手段240が設けられ、前記後方弾性片230と前記第2軸部214とにより前記第2封止手段250が設けられ、前記ケース本体部材110の一部には、第1の孔310(具体的には、たとえば挿入孔311)が設けられ、前記ケース蓋部材120の一部には、第2の孔320(具体的には、たとえば第1通過孔321)が設けられ、前記固定部材130の一部には、第3の孔330(具体的には、たとえば固定通過孔331)が設けられ、前記第1封止手段240は、前記前段封止状態150では、前記第1の孔310及び前記第2の孔320に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212が挿通することで前記ケース部材108を封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止)し、また、前記後段封止状態160では、前記前段封止状態150に加えてさらに前記第3の孔330に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212が挿通することで前記固定部材130と前記ケース部材108とを封止し、前記第2封止手段250は、前記後段封止状態160では、前記第1の孔310及び前記第2の孔320に前記後方弾性片230及び前記第2軸部214が挿通することで前記ケース部材108を封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止)するとともに、前記前段解除状態170では、前記後段封止状態160から前記第1軸部212が切断されることで前記ケース部材108の封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止)を維持したまま前記固定部材130と前記ケース部材108との封止が解除されることを特徴とする。
本発明は、「課題を解決するための手段」の欄の請求項5に記載した(1)〜(5)と同一の作用及び効果を奏する。
(6)結果として、本発明によれば、簡単な構造の1本のロックピンで、前段封止状態150及び後段封止状態160からなる段階的な封止状態と、前段解除状態170からなる封止解除状態とを発生させることができる。
(請求項9)
請求項9記載の発明は、上記した請求項8に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記基板ケース100は、前記表面側に開口を有する箱状であるとともに前記ケース本体部材110に設けられた封止本体部340と、前記封止本体部340の前記開口を覆うとともに前記ケース蓋部材120に設けられた封止蓋部350とを備え、前記封止本体部340及び前記封止蓋部350より構成されるとともに前記封止本体部340と前記封止蓋部350との間に内部空間360を有する封止部104を備え、前記固定部材130には、前記封止本体部340の裏面に設けられる差し込み孔341に挿入される係止片131が設けられ、前記係止片131にはこれを貫通する前記第3の孔330としての固定通過孔331が設けられ、前記封止部104は、前記封止本体部340の一端に設けられる挿入孔壁380と、前記封止蓋部350の裏面から前記封止本体部340に向かって突設され前記内部空間360内で前記挿入孔壁380と、前記差し込み孔341から挿入された前記係止片131との間を隔てる第1遮断壁390と、前記封止蓋部350から前記内部空間360の途中まで前記封止本体部340側に向かって突設される蓋側中間遮断壁401と、前記封止本体部340から前記蓋側中間遮断壁401まで突設される本体側中間遮断壁402とにより設けられるとともに、前記内部空間360内の前記第1遮断壁390と前記係止片131との間を隔てる第2遮断壁400とを備え、前記後方弾性片230は、前記後段封止状態160において前記第1遮断壁390と前記第2遮断壁400との間に位置するように設けられ、前記挿入孔壁380にはこれを貫通する前記第1の孔310としての挿入孔311が設けられ、前記第1遮断壁390にはこれを貫通する前記第2の孔320としての第1通過孔321が設けられ、前記蓋側中間遮断壁401の端縁及び前記本体側中間遮断壁402の端縁には切欠である中間遮断壁凹部403がそれぞれ設けられ、前記第2遮断壁400には、前記蓋側中間遮断壁401と前記本体側中間遮断壁402との各中間遮断壁凹部403が組み合わされることにより第2通過孔410が設けられ、前記前段封止状態150では、前記挿入孔311及び前記第1通過孔321に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212を挿通させることで前記ケース部材108が封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止)され、前記後段封止状態160では、前記前段封止状態150に加えてさらに前記固定通過孔331に前記先端弾性片220及び前記第1軸部212を挿通させることで前記固定部材130と前記ケース部材108とが封止されるとともに、前記挿入孔311及び前記第1通過孔321に前記後方弾性片230及び前記第2軸部214を挿通させることで前記ケース部材108が封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止)され、前記前段解除状態170では、前記固定通過孔331と前記第2通過孔410との間の前記第1軸部212が切断されることで前記ケース部材108の封止(ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止)を維持したまま前記固定部材130と前記ケース部材108との封止が解除されることを特徴とする。
本発明は、「課題を解決するための手段」の欄の請求項6に記載した(1)〜(6)と同一の作用及び効果を奏する。
(7)本発明によれば、上述したように、作業者はロックピン200の第1軸部212が切断されている状態を見て現在の状態が前段解除状態170であることを視覚的に把握することができる。
(請求項10)
請求項10記載の発明は、上記した請求項6又は9に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記封止本体部340には、前記封止本体部340から前記封止蓋部350側に向かって、前記挿入孔311の周縁と前記固定通過孔331の周縁とを結ぶ位置まで突出して、前記挿入孔311から挿入された前記ロックピン200を前記固定通過孔331側に向かって案内する台座420が前記第1通過孔321と前記第2通過孔410との間及び前記第2通過孔410と前記固定通過孔331との間に設けられていることを特徴とする。
本発明では、挿入孔311から挿入されたロックピン200は、第1通過孔321を通過した後に、封止本体部340から突出する台座420に乗った状態で第2通過孔410に向かって移動する。さらに第2通過孔410を通過した先にも台座420が設けられており、ロックピン200はその台座420に乗った状態で固定通過孔331に向かって移動する。これにより、本発明では、ロックピン200の先端が第2通過孔410や固定通過孔331の周辺の壁に当接して先端側に移動できなくなるような封止作業に支障を来すような事態が発生するのを防止することができる。
(請求項11)
請求項11記載の発明は、上記した請求項4、5、6、7、8、9又は10に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ロックピン200の根本側は、前記ケース本体部材110に溶着される溶着片260と連結されていることを特徴とする。
本発明では、ロックピン200の根本側が、ケース本体部材110に溶着される溶着片260と連結されているため、ロックピン200の紛失が防止され、ロックピン200の管理が容易になる。
(請求項12)
請求項12記載の発明は、遊技を制御するための基板を内部に収納した請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11に記載の基板ケースを備えた遊技機である。
本発明では、1つのロックピン200を用いた簡単な構造で封止作業及びその封止解除作業を行うことができる基板ケース100を備えた遊技機10を提供することができる。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、筐体からケース部材を取り外すための封止解除の作業において、誤った封止解除作業が行われることを防止することができる基板ケースを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、ケース本体部材が筐体に固定されている状態ではケース蓋部材のみが取り外されることが防止され、筐体からケース部材を取り外すための封止解除の作業の際に誤った封止解除作業が行われることをさらに防止することができる基板ケースを提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、ケース本体部材側からは、ケース部材の封止を簡単に解除することができる基板ケースを提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2又は3に記載の発明の効果に加えて、1本のロックピンにより封止作業及び封止解除作業を段階的に実施することができるとともに、シンプルな構造でケース部材の周縁のスペースを効率的に利用することができる基板ケースを提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、簡単な構造の1本のロックピンで、段階的な封止状態と段階的な封止解除状態とを発生させることができるとともに、ロックピンの紛失が防止されて管理も容易な基板ケースを提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加えて、ロックピンの押し込まれた状態により段階的な封止状態のうち現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができ、またロックピンの切断箇所により段階的な封止解除状態のうち現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができる基板ケースを提供することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項2又は3に記載の発明の効果に加えて、1本のロックピンにより封止作業を段階的に簡単に実施することができるとともに、封止解除作業も実施することができ、さらに、シンプルな構造でケース部材の周縁のスペースを効率的に利用することができる基板ケースを提供することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7に記載の発明の効果に加えて、簡単な構造の1本のロックピンで、段階的な封止状態と、封止解除状態とを発生させることができるとともに、ロックピンの紛失が防止されて管理も容易な基板ケースを提供することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項8に記載の発明の効果に加えて、ロックピンの押し込まれた状態により段階的な封止状態のうち現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができ、またロックピンが切断されている状態により封止解除状態を視覚的に把握することができる基板ケースを提供することができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項6又は9に記載の発明の効果に加えて、挿入されたロックピンを確実に案内することができ、封止作業に支障を来すような事態が発生するのを防止し、封止作業をスムーズに行うことができる基板ケースを提供することができる。
請求項11記載の発明によれば、請求項4、5、6、8、9又は10に記載の発明の効果に加えて、ロックピンの紛失が防止され、ロックピンの管理が容易になる基板ケースを提供することができる。
請求項12記載の発明によれば、遊技を制御するための基板を内部に収納した請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11に記載の基板ケースを備えた遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、遊技機を示す外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、前扉を取り外した状態の遊技機を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、基板ケースの外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、ケース本体部材と、ケース蓋部材との外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係るケース部材であって、(a)はケース部材の一部分解斜視図、(b)はケース本体部材とケース蓋部材とを組み合わせた状態の一部外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、ロックピンの外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、固定部材の外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は準備状態のケース部材の外観正面図、(b)はその外観側面図である。 本発明の実施の形態であって、ケース部材の背面図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は封止本体部の内部空間側から見た外観正面図、(b)は封止蓋部の内部空間側から見た外観背面図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は封止本体部と封止蓋部とを離した状態の縦断面図、(b)は封止本体部と封止蓋部とを組み合わせた状態の縦断面図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は先端弾性片が挿入孔のみ通過した準備状態における図8のBB断面図、(b)はその状態における図8のCC断面図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は先端弾性片が第1通過孔を通過した状態(前段封止状態)のケース部材の縦断面図、(b)はその状態のケース部材の横断面図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は先端弾性片が第2通過孔を通過した状態のケース部材の縦断面図、(b)はその状態のケース部材の横断面図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は先端弾性片が固定通過孔を通過し、中間弾性片が第1通過孔を通過した状態(後段封止状態)のケース部材の縦断面図、(b)はその状態のケース部材の横断面図である。 本発明の実施の形態であって、表除去予定領域が除去されている状態のケース部材の一部外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は第1軸部が切断された状態(前段解除状態)のケース部材の縦断面図、(b)はその状態のケース部材の横断面図である。 本発明の実施の形態であって、(a)は第2軸部が切断された状態(後段解除状態)のケース部材の縦断面図、(b)はその状態のケース部材の横断面図である。
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機において遊技を行う遊技者から見て、遊技機から遊技者の手前側に向かう方向を「前方向」とする。また、同様に、「左方向」や「右方向」等の左右方向も、かかる遊技機の方を向いて位置している遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。また、同様に、基板ケース100の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、基板ケース100を、遊技機10の筐体11内部の所定位置に固定した状態における上記遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機としてのスロットマシンを、以下、図1及び図2を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在に塞ぐ前扉14とを備えている。
前記筐体11は、床に置かれた台等に固定される底板11aと、この底板11aの両端に配置される一対の側板11bと、この側板11bの上端間に渡される天板11cと、底板11a、側板11b及び天板11cからなる四角枠状の背面側に配置される背板11dとにより構成される。
また、前扉14の上部には、上パネル12aを備えている。そして、この上パネル12aの略中央には、3個の回転リール40の円周上の図柄を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。この図柄表示窓13は、3個全ての回転リール40の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄を遊技者に見せるように形成されている。
前記図柄表示窓13の奥には、3個の駆動モータによって図柄表示手段としての回転リール40を回転させるためのリールユニット60が配置されてある。
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等を音や光や映像で報知させる報知手段66が形成されている。この報知手段66は、前扉14に配置されたスピーカー67と、表示装置68と、報知ランプ69とを備えている。
前記前扉14の下部には、下パネル12bを備えている。そして、前扉14は、その下パネル12bの上に位置して、前扉14の前方向へ向けて突出する操作部19を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として投入するためのメダルを後述するメダル投入口18からあらかじめ投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能を有している。
前記操作部19の右側には、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口18が設けられている。このメダル投入口18の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ17が設けられている。この精算スイッチ17の左側には、操作により対応する回転リール40の回転を停止させるため、3個の回転リール40のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又はベットスイッチ16の操作を条件に回転リール40の回転を開始させるためのスタートスイッチ30が設けられている。このスタートスイッチ30の上には、クレジットしたメダル数を3枚減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ16mと、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ16sとが設けられている。
前記筐体11の下部には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払い出し手段65と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置5とが配置されている。
そして、前扉14の下部には、所定の役の図柄が所定のライン(所定の役の図柄が揃ったときに入賞となるラインのことであり、以下、有効ラインとする)上に表示され、かつ、クレジットされているメダル数が50枚に到達している場合に、貯留払い出し手段65からメダルが払い出されるメダル払出口32が形成されている。このメダル払出口32の下方には、メダル払出口32から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿33が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、入賞により獲得したメダルはメダル払出口32から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
本実施の形態に係る遊技機10は、ベットスイッチ(シングルベットスイッチ16s又はマックスベットスイッチ16m)の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ30の押下操作により、回転リール40の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール40に対応するストップスイッチ50の押下タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール40の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。そして、当該遊技機10は、停止時の図柄の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄の組み合わせが有効ライン上に停止表示された場合に、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の特典(利益)を遊技者に付与するものである。
遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置20が形成されている。前記制御装置20は、遊技を進行させて遊技状態を制御する遊技制御装置21としてのメイン基板91と、このメイン基板91からの信号を受けて、遊技内容に関する情報を遊技者に報知するための演出を行うために演出状態を制御する演出制御装置22としてのサブ基板92とを備えている。メイン基板91及びサブ基板92は、互いに長さの異なる長辺及び短辺を有する長方形状の平面形状を有している。
前記メイン基板91には、CPU、ROM、RAM等、種々の電子部品が備えられており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御手段として機能する。メイン基板91は、役抽選を行うとともに、リールユニット60及び貯留払い出し手段65の作動を制御する。
前記サブ基板92にも、CPU、ROM、RAM等の電子部品が搭載されており、メイン基板91と同様に、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御手段として機能する。なお、本実施の形態におけるサブ基板は、プリント基板であって、特に図示していないが、表側の面にCPU、ROM等の電子部品が実装され、裏側の面にCPU等が実装されていないものである。サブ基板92は、メイン基板91から信号を入力し、報知手段66の作動を制御する。サブ基板92の出力側には、報知手段66としてのスピーカー67、表示装置68、報知ランプ69の各パーツが接続されている。
なお、筐体11内部の制御装置20や電源装置5等と、前扉14の報知ランプ69等との間における電源供給や信号通信は、筐体11の左側に配置された複数の電線を束にしたハーネス70により行われている。
サブ基板92は、専用の基板ケース100であるサブ基板ケース102の内部に収納されている。そしてサブ基板ケース102は、筐体11内部の正面から向かって左側の側板11bに固定されている。
そして、メイン基板91はメイン基板ケース101の内部に収納され、このメイン基板ケース101は筐体11内部の背板11dの上部に固定されている。
図3、図4に示すように、本実施の形態に係る基板ケース100としてのサブ基板ケース102は、筐体11の左側の側板11b側に配置されるとともにサブ基板92の裏側の面を覆うケース本体部材110及びサブ基板92の表側の面を覆うケース蓋部材120からなるケース部材108と、ケース本体部材110を筐体に固定するための固定部材130(図7参照)と、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止状態を発生させるロックピン200(図6参照)とを備えている。
前記ケース本体部材110及びケース蓋部材120からなるケース部材108は、サブ基板92(図1参照)を収納するための薄形箱状のケースである基板収納部103と、この基板収納部103の下面に設けられて各種の封止が行われる封止部104とを備えている。基板収納部103及び封止部104は、いずれも透明の合成樹脂からなり、外部から内部に収納しているサブ基板92や、封止状態を視認することができるように形成されている。
前記基板収納部103は、ケース本体部材110に設けられるとともに左側の側板11bの内面側に配置されてサブ基板92の裏面側を覆う基板収納本体部105と、ケース蓋部材120に設けられるとともに基板収納本体部105を覆ってサブ基板92の表面側を覆う基板収納蓋部106とを備えている。
ケース蓋部材120の基板収納蓋部106には、サブ基板ケース102が側板11bの所定の取り付け位置に配置された際の背板11d側に面する端面から背板11d側に向かって突出する後方突出片121が上下に2個形成されている。特に図示していないが、サブ基板ケース102を左側の側板11bの所定の取付位置に位置させたときに2つの後方突出片121が嵌る2つの孔が背板11dの正面側の左寄りに設けてある。
ケース蓋部材120の基板収納蓋部106の端面には、サブ基板ケース102が側板11bの所定の取り付け位置に配置された際に遊技機10の正面側に向かって突出する前方突出片122が1個形成されている。この前方突出片122には、サブ基板ケース102を左側の側板11bに固定するためのネジを挿入するための固定用孔127が形成されている。サブ基板ケース102を左側の側板11bの取付位置に位置させて、基板収納蓋部106の後方突出片121を背板11dの前記孔に嵌め、前方突出片122の固定用孔127に1本のネジを挿入して左側の側板11bに固定すると、サブ基板ケース102が筐体11の左側の側板11b内面に取り付けられる。基板収納本体部105と側板11bとの間にはネジ止め箇所がないように形成され、サブ基板ケース102の側板11bへの本固定は、基板収納蓋部106の手前側の固定用孔127への1本のネジ止めだけで行うことが可能に形成されている。なお、サブ基板ケース102を取り外す際にも、後述する封止状態が解除されてあれば、その1本のネジを取り外して後方突出片121を前記孔から引き抜くだけでサブ基板ケース102を筐体11から簡単に取り外すことができるように形成されている。
前記基板収納本体部105の上端面には、この上端面から基板収納蓋部106側に向かって突出するケース端係止部112がその幅方向に2個形成されている。このケース端係止部112には、貫通する係止孔113が形成されている。
前記基板収納本体部105の下部の端面には、その端面から突出する横断面形状が三角形状の突出部111が形成されている。また、基板収納蓋部106には、基板収納本体部105と基板収納蓋部106とを組み合わせた際に、その突出部111に弾性変形して係止可能な開閉係止部125が形成されている。
前記基板収納本体部105の板面上の4隅の角部のうち3つの角部には、サブ基板92を押圧して固定するためにサブ基板92側の内部に向かって突出する押圧固定部123が形成されている。この押圧固定部123が固定されている箇所は、裏面側に向かって窪んだ状態となっている。なお、前記4隅の角部のうち残りの1つの角部には、ネジでサブ基板92を固定するための基板ネジ孔124が形成されている。
前記封止部104は、ケース本体部材110の下部の端面に設けられるとともに基板収納本体部105と一体に設けられた封止本体部340と、ケース蓋部材120の下部の端面に設けられるとともに基板収納蓋部106と一体に設けられた封止蓋部350とを備えている。封止本体部340は、その表面側に開口を有する箱状に形成され、封止蓋部350は、その封止本体部340の開口を覆うことができるような蓋状に形成されている。この封止部104は、封止本体部340及び封止蓋部350より設けられるとともに封止本体部340と封止蓋部350との間に後述する各種の封止状態を発生させるための内部空間360が設けられている。封止本体部340の箱状の底に相当する面から内部空間360内に向かって、板状(壁状)の部材(具体的には、第1台座421、本体側中間遮断壁402及び第2台座422)が突出している。なお、これらの板状部材の内容は後で詳細に説明する。
前記封止蓋部350の表面側には、表面の一部を破断により除去可能な方形状の表除去予定領域430が形成されている(図16参照)。この表除去予定領域430の周囲には、一部を除いて溝状に形成されて容易に破断可能な易破断構造440としての表開口発生部442が形成されている。
前記封止部104の封止本体部340の奥側の端面には、内部空間360との間を仕切る挿入孔壁380が形成されている。この挿入孔壁380には、前記ロックピン200の先端側を内部空間360に挿入するために表裏に貫通する挿入孔311が形成されている。この挿入孔311の周囲には、縦断面形状が略鍵穴状の筒状であって外方に向かって突出する筒部312が形成されている。
図5(a)に示すように、基板収納蓋部106の上端には、上方に向かって突出するとともにその上端が横方向に折れ曲がって縦断面形状が逆L字状のL字状係止片126が幅方向に2個形成されている。図5(b)に示すように、このL字状係止片126を基板収納本体部105のケース端係止部112の係止孔113に差し込んでケース端係止部112に係止させることにより、基板収納蓋部106の上端を基板収納本体部105の上端に回動可能に軸支させることができるように形成されている
そして、基板収納本体部105のケース端係止部112を回動の中心として、基板収納蓋部106の下端を回転させて基板収納本体部105に押し込むと、基板収納蓋部106の下部の端面に設けてある開閉係止部125が基板収納本体部105の突出部111に係止することで基板収納蓋部106(ケース蓋部材120)と基板収納本体部105(ケース本体部材110)とが仮固定される(図3参照)。
図6に示すように、前記ロックピン200は、軸部210と、この軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く先端弾性片220と、この先端弾性片220より後方寄りに位置して、その位置から根本側に向かって羽状に開く後方弾性片230と、軸部210の根本側の端部に位置する鍔部270と、軸部210の根本側から延びる連結部261と、この連結部261の端部に位置する方形板状の溶着片260とを備えている。このロックピン200は、有色樹脂(具体的には、白色樹脂、もちろん白色に限定するものではない)からなり全体として一体に形成されているものである。封止部104が透明樹脂からなる箱状であって、その箱状内部に挿入するロックピン200を有色樹脂としていることで、外部から封止部104内部にロックピン200がどの程度、押し込まれているかの封止状態を明確に視認できるように形成されている。
前記軸部210は、ペンチやカッター等の工具で切断可能な強度及び寸法形状からなるとともに長手方向に直交する断面形状が略円形状の棒状に形成されている。ここで、先端弾性片220と後方弾性片230との間の軸部210を第1軸部212と称し、後方弾性片230より根本側の軸部210を第2軸部214と称している。この第2軸部214の外周面の一部には、外部からの工具等による切断作業を容易にするために窪んだ凹部215が形成されている(図15、図18参照)。
前記先端弾性片220は、先端側が軸部210に接続され、後端側が自由端となるように軸部の先端から後端側に向かって羽状に開く弾性片である。先端弾性片220は、同一形状の弾性片が円周方向に180度間隔で2個形成されている。この先端弾性片220の羽状に開く後端間の距離は、後述する挿入孔311、第1通過孔321、第2通過孔410及び固定通過孔331の各孔の内径より長くなるように形成されている。
前記後方弾性片230は、軸部210の長手方向の略中間付近に形成されている。この後方弾性片230は、先端弾性片220と略同一形状であって、先端側が軸部210に接続され、後端側が自由端となるように軸部の先端から後端側に向かって羽状に開く弾性片である。後方弾性片230は、先端弾性片220と同様に同一形状の弾性片が円周方向に180度間隔で2個形成されている。この後方弾性片230の羽状に開く後端間の距離は、先端弾性片220と同様に後述する挿入孔311、第1通過孔321、第2通過孔410及び固定通過孔331の各孔の内径より長くなるように形成されている。この後方弾性片230が形成されている軸部210上の位置は、軸部210の鍔部270から、後述する挿入孔311と第1通過孔321との間の距離より長く、かつ、挿入孔311と第2通過孔410との距離より短い距離に相当する位置となるように設定されている。
前記鍔部270は、軸部210の後端が挿入孔311より内部空間360内に押し込まれないようにするために軸部210の後端の円周上にリング状に形成されている。鍔部270の外径は後述する挿入孔311、第1通過孔321、第2通過孔410及び固定通過孔331の外径よりも大きくなるように形成されている。
前記軸部210の鍔部270より先端側には、鍔部270の外径よりも小さな外径からなるリング状の環状突部280が形成されている。この環状突部280と鍔部270との間の距離は、挿入孔壁380の板厚と略一致するように形成されている(図15参照)。ロックピン200が挿入孔311に差し込まれてロックピン200の鍔部270が挿入孔壁380に当接するまで押し込まれたときに、鍔部270と環状突部280との間に挿入孔壁380が隙間無く挟み込まれた状態となる。これにより、その後のロックピン200の移動を制限することができる。
前記連結部261は、弾性変形可能な細帯状のものであって、軸部210の根本と溶着片260との間をつないでいるものである。
前記溶着片260は、方形薄板状に形成されているとともにその中央に貫通する工具通過孔262が形成されている。この工具通過孔262は、封止本体部340から内部空間360に向かって突出する案内円筒部447(図11、図18参照)の周囲に嵌めることができるように形成されているものである。この溶着片260は、ロックピン200の紛失防止を目的として、工場出荷時において案内円筒部447の周囲の封止本体部340に熱溶着により固定されてある。
本実施の形態では、上述した先端弾性片220と第1軸部212とにより第1封止手段240が設けられ、後方弾性片230と第2軸部214とにより第2封止手段250が設けられている。
前記ロックピン200は、先端側に位置する第1封止手段240及び根本側に位置する第2封止手段250を同軸上に有するものである。
第1封止手段240は、後述する前段封止状態150では、挿入孔311及び第1通過孔321に先端弾性片220及び第1軸部212が挿通することでケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止し、また、後述する後段封止状態160では、後述する固定通過孔331に先端弾性片220及び第1軸部212が挿通することで固定部材130とケース本体部材110及びケース蓋部材120とを封止するものである。
第2封止手段250は、後段封止状態160では、挿入孔311及び第1通過孔321に後方弾性片230及び第2軸部214が挿通することでケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止するものである。
また、第1封止手段240の第1軸部212は、ケース本体部材110及びケース蓋部材120の外部からの切断操作によりケース本体部材110及びケース蓋部材120と筐体11との封止を解除する第1切断部211としての役割を有している。また、第2封止手段250の第2軸部214は、ケース本体部材110及びケース蓋部材120の外部からの切断操作によりケース本体部材110とケース蓋部材120との封止を解除する第2切断部213としての役割を有している。
図7に示すように、固定部材130は、金属からなり全体として一体に形成されているものである。この固定部材130は、平板状の固定板133と、この固定板133の端縁から固定板133と直交する方向に立設するとともに封止本体部340の内部空間360内に向かって差し込まれる係止片131と、固定板133の端縁から固定板133及び係止片131と直交する方向に立設する載置部132とを備えている。
前記固定板133には、全体としての軽量化のために貫通する軽量用孔135が開けられている。また、固定板133には貫通する筐体固定孔134が2個開けられている。この筐体固定孔134は、筐体11の左側の側板11bに固定ネジ137(図11参照)により固定されるものである。
前記係止片131には、第3の孔330としての固定通過孔331が貫通するように開けられている。
前記載置部132は、固定板133の一方の端縁側を固定板133と直交する方向(90度)に向かって曲げ加工することにより形成されている。この載置部132の角部中央部には曲げ加工を容易にするために表裏に貫通する方形状の曲折用孔136が開けられている。
図8に示すように、固定部材130の係止片131が封止本体部340の差し込み孔341(図9参照)に差し込まれた状態(図11参照)になると、固定部材130の載置部132が封止本体部340の端縁に沿って配置された状態になる。固定部材130の載置部132がサブ基板ケース102を側板11bに取り付けた際の封止部104の下面を支持している。結果として、サブ基板ケース102の下面側を側板11bに固定されている固定部材130により支持することができる。
なお、本実施の形態では、この固定部材130を筐体11に固定して、この固定部材130から突出する係止片131を内部空間360へ挿入しているが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、固定部材130のような中間部材を介せずに係止片131に相当するものを筐体11から直接、突出させるように形成してもよい。
図9に示すように、封止本体部340における裏面側(側板11bに固定する際の側板11b側)の面には、固定部材130の係止片131が差し込まれる四角孔状の差し込み孔341が設けられている。また、この封止本体部340の裏面側(側板11b側)の面には、第2軸部214を切断させるための作業が可能となる作業予定領域448が設けられている。この作業予定領域448と第2切断部213としての第2軸部214の一部とは、封止本体部340を水平に載置した際の平面視で同一位置に設けられている(図15(b)参照)。この作業予定領域448には、破断可能な易破断構造440としての裏開口発生部446が形成されている。この裏開口発生部446は、具体的には、裏面側からドリル450等の切断用工具で孔を開けるために挿入可能な窪みからなるものである。この裏開口発生部446がドリル450で破断されることで生じる裏面側開口部441から第2切断部213としての第2軸部214が切断可能となる(図18参照)。
この裏開口発生部446の内部空間360側には、挿入されたドリル450等の工具等をロックピン200に向かって案内するための円筒状の案内円筒部447が形成されている(図11、図15、図18参照)。なお、この案内円筒部447の周囲の封止本体部340の表面側には、前記溶着片260が溶着されてある。
図10、図11に示すように、封止部104には、封止蓋部350の裏面から封止本体部340に向かって突設され内部空間360内で挿入孔壁380と差し込み孔341から挿入された係止片131との間を隔てる方形板状の第1遮断壁390が設けられている。
封止部104には、封止蓋部350から内部空間360の途中まで封止本体部340側に向かって突設される方形板状の蓋側中間遮断壁401と、封止本体部340から蓋側中間遮断壁401まで突設される方形板状の本体側中間遮断壁402とが組み合わされることにより全体として方形板状の第2遮断壁400が設けられている。この第2遮断壁400は、内部空間360内の第1遮断壁390と係止片131との間を隔てるものである。
なお、封止蓋部350には、ロックピン200が挿入される方向に沿って形成されるとともに内部空間360側の板面から封止本体部340まで互いに平行に突出する2枚の平行突出板391が設けられている。平行突出板391は、第1遮断壁390及び蓋側中間遮断壁401と直交するものであって、この2枚の平行突出板391間に第1遮断壁390及び蓋側中間遮断壁401が渡されている。封止本体部340と封止蓋部350とを組み合わせた際には、平行突出板391と、第1遮断壁390と、第2遮断壁400とにより、封止部104の内部空間360内が3つの小空間に仕切られるように形成されている。
前記挿入孔壁380にはこれを貫通する第1の孔310としての挿入孔311が設けられている。
前記第1遮断壁390にはこれを貫通する第2の孔320としての第1通過孔321が設けられている。
前記係止片131にはこれを貫通する第3の孔330としての固定通過孔331が設けられている。
前記蓋側中間遮断壁401の端縁及び前記本体側中間遮断壁402の端縁には半円状の切欠である中間遮断壁凹部403がそれぞれ設けられている。第2遮断壁400には、蓋側中間遮断壁401と本体側中間遮断壁402との半円状の各中間遮断壁凹部403が組み合わされることにより全体として円形状の第2通過孔410が設けられている。
前記挿入孔311と、第1通過孔321と、第2通過孔410と、固定通過孔331とは、直径が同一となるような円形状に形成されているものであって、図11(b)に示すように、この順番で挿入孔311から固定通過孔331まで、それらの中心軸が、同一の中心軸となるように配置されている。
前記挿入孔311、第1通過孔321及び第2通過孔410のロックピン200が差し込まれる側の外周縁には、ロックピン200の挿入をスムーズにするためにその差し込まれる側に向かって拡径するようなテーパ状の面取りが形成されている。なお、固定通過孔331にも同様のテーパ状の面取りを形成してもよい。
前記封止本体部340には、封止本体部340から封止蓋部350側に向かって、挿入孔311の周縁と固定通過孔331の周縁とを結ぶ位置まで内部空間360へ突出する台座420が設けられている。台座420は、挿入孔311から挿入されたロックピン200を固定通過孔331側に向かって案内するものである。台座420は、第1通過孔321と第2通過孔410との間に設けられた第1台座421と、第2通過孔410と固定通過孔331との間に設けられた第2台座422とからなる。第1台座421及び第2台座422の先端面は、挿入されたロックピン200の先端が引っ掛からないように挿入孔311側の高さが固定通過孔331側の高さよりも低くなるように僅かに傾斜している。なお、台座420は、上記した2つしか設けていないが、挿入孔壁380と第1遮断壁390との間にも設けてもよく、さらに短い間隔で複数の台座420を挿入孔壁380と固定通過孔331との間に追加して形成してもよい。これにより、ロックピン200の挿入を更にスムーズに行うことが可能となる。
次に、図12から図18を用いて、封止作業及び封止解除作業の内容について説明する。
図12に示すように、ロックピン200の先端が挿入孔311に差し込まれて先端弾性片220が挿入孔311を通過して、先端弾性片220が第1通過孔321に入り込む直前の位置まで押し込まれると、先端弾性片220は軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。先端弾性片220が羽状に開くと、先端弾性片220の2つの後端間の距離が挿入孔311の直径よりも大きくなって挿入孔311の周囲に引っ掛かるため、外部から強制的に先端弾性片220を閉じさせない限り、挿入孔311に挿入されたロックピン200を挿入孔311から外部へ引き抜くことはできない状態となる。これにより、ロックピン200は、逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。先端弾性片220が挿入孔311を通過しかつ第1通過孔321を通過していない状態では、先端弾性片220は挿入孔311通過後に通過前の位置に戻ることができないため、ロックピン200は挿入孔311から外側に外れて脱落することはなく挿入孔311に引っ掛かった状態となる。これにより、ロックピン200の紛失が防止されるとともにロックピン200の管理が容易となる。なお、この状態では、ケース本体部材110とケース蓋部材120との間、ケース本体部材110及びケース蓋部材120と固定部材130との間は、いずれも封止されていない準備状態となる。
図13に示すように、ロックピン200がさらに押し込まれて先端弾性片220が第1通過孔321を通過すると、挿入孔311及び第1通過孔321に先端弾性片220及び第1軸部212が通された状態となる。先端弾性片220は、第1通過孔321の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。先端弾性片220が羽状に開くと、先端弾性片220の2つの後端間の距離が第1通過孔321の直径よりも大きくなる。この状態では第1通過孔321の周囲に引っ掛かるため、外部から強制的に先端弾性片220を閉じさせない限り、第1通過孔321に挿入された先端弾性片220を第1通過孔321から後端側へ引き抜くことはできない。したがって、ロックピン200は、逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。これにより、前段封止状態150となり、ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される。この前段封止状態150は、挿入孔311及び第1通過孔321に先端弾性片220及び第1軸部212が挿通されていることで封止蓋部350(ケース蓋部材120)と封止本体部340(ケース本体部材110)とが封止されている状態である。なお、第1台座421は、挿入孔311から挿入されて第1通過孔321を通過したロックピン200を乗せた状態で第2通過孔410側に向かって案内する役割を有する。
図14に示すように、先端弾性片220の後端が第2通過孔410を抜けて先端弾性片220が固定通過孔331に入り込む直前の位置まで押し込まれると、先端弾性片220が第2通過孔410と固定通過孔331との間に位置する状態となる。先端弾性片220の後端が羽状に開いて先端弾性片220の2つの後端間の距離が第2通過孔410の直径よりも大きくなる。この状態では第2通過孔410の周囲に引っ掛かるため、外部から強制的に先端弾性片220を閉じさせない限り、第2通過孔410に挿入された先端弾性片220を第2通過孔410から後端側へ引き抜くことはできない。同様に後方弾性片230も、その後端が挿入孔311を抜けることにより、後方弾性片230が羽状に開いて挿入孔311から後端側へ引き抜くことはできない状態となる。この状態では、第1封止手段240により封止蓋部350(ケース蓋部材120)と封止本体部340(ケース本体部材110)とが封止されている前段封止状態150が継続している状態となる。なお、第2台座422は、第2通過孔410を通過したロックピン200を乗せた状態で固定通過孔331側に向かって案内する。
図15に示すように、前段封止状態150からロックピン200がさらに先端側に押し込まれて先端弾性片220が固定通過孔331を通過すると、固定通過孔331に先端弾性片220及び第1軸部212が通され、ロックピン200の軸部210が固定通過孔331、第1通過孔321及び挿入孔311に渡された状態となる。先端弾性片220は、挿入孔311、第1通過孔321、固定通過孔331の各孔の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。先端弾性片220の後端が羽状に開くと、先端弾性片220の2つの後端間の距離が固定通過孔331の直径よりも大きくなる。この状態では先端弾性片220が固定通過孔331の周囲に引っ掛かるため、外部から強制的に先端弾性片220を閉じさせない限り、固定通過孔331に挿入された先端弾性片220を固定通過孔331から後端側へ引き抜くことはできない。したがって、ロックピン200は、開いた先端弾性片220が前記固定通過孔331周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できなくなる。その結果、差し込み孔341を係止片131から引き抜くことができなくなる。これにより、後段封止状態160となり、固定部材130とケース本体部材110及びケース蓋部材120とが封止される。
その際、挿入孔311及び第1通過孔321に後方弾性片230及び第2軸部214が通される。後方弾性片230は各孔の通過後に軸部210の先端から根本側に向かって羽状に開く。後方弾性片230の後端が羽状に開くと、後方弾性片230の2つの後端間の距離が第1通過孔321の直径よりも大きくなる。この状態では後方弾性片230が第1通過孔321の周囲に引っ掛かるため、外部から強制的に後方弾性片230を閉じさせない限り、第1通過孔321に挿入された後方弾性片230を第1通過孔321から後端側へ引き抜くことはできない。したがって、ロックピン200は、開いた後方弾性片230が第1通過孔321の周囲に引っ掛かることで逆方向には移動できず先端側にのみ移動可能となる。これにより、後段封止状態160となり、ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される。
なお、上記後段封止状態160の位置にロックピン200が押し込まれたとき、鍔部270が挿入孔311の外面側に当接することで、ロックピン200がさらに先端側に押し込まれることはない。また、その状態において、環状突部280が挿入孔311の内面側の面に位置することで、この環状突部280と鍔部270との間に挿入孔壁380が挟まれた状態となってロックピン200が安定した状態で保持される。
この後段封止状態160において、表除去予定領域430と第1切断部211としての第1軸部212の一部とは、封止蓋部350(ケース蓋部材120)を水平に載置した際の平面視で同一位置となるように設けられている。
さらに、後段封止状態160において、表除去予定領域430と第2切断部213としての第2軸部214とは、封止蓋部350(ケース蓋部材120)を水平に載置した際の平面視で異なる位置となるように設けられている。
図16に示すように、作業者によって表除去予定領域430が内部空間360に向かって押し込まれると、その表除去予定領域430の周囲に設けた易破断構造440としての表開口発生部442は簡単に破断する。これにより、方形板状の表除去予定領域430を取り外すことができる。この表除去予定領域430が除去されることで封止蓋部350の板面に方形状に開口する表面側開口部431が形成される。
この表面側開口部431からペンチやカッター等の工具や、作業者の指を差し込むことによって、固定通過孔331(係止片131)と第2通過孔410(第2遮断壁400)との間の第1切断部211としての第1軸部212を切断することができる。なお、図17に示すように、切断箇所を固定通過孔331より先端側の軸部210とせずに、固定通過孔331と第2通過孔410との間とすることで、切断後に残った軸部210の先端が固定通過孔331内に残って係止片131の差し込み孔341側への移動を阻害しないようにすることができる。これにより、サブ基板ケース102の筐体11からのスムーズな取り外しが担保される。
図17に示すように、後段封止状態160から固定通過孔331と第2通過孔410との間の第1軸部212が切断されることで、先端弾性片220が第1軸部212から切り離され、固定通過孔331から第1軸部212が抜ける状態となる。この状態において、後方弾性片230と鍔部270との間の第2軸部214の封止状態は正常に機能しているため、封止本体部340(ケース本体部材110)と封止蓋部350(ケース蓋部材120)との封止は維持されている。これにより、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止を維持したまま、固定部材130とケース本体部材110及びケース蓋部材120との封止が解除される前段解除状態170となる。この前段解除状態170になると、先端弾性片220が切断されているので固定通過孔331に軸部210は残っておらず差し込み孔341を係止片131から引き抜くことができる。これにより、ケース本体部材110及びケース蓋部材120を筐体11から取り外すことができる。
図18に示すように、前段解除状態170の封止本体部340の裏開口発生部446としての窪みからドリル450等の孔開け加工により裏面側開口部441が形成される。この裏面側開口部441からドリル450等の工具が案内円筒部447を通って内部空間360内に差し込まれる。この工具が第2切断部213としての第2軸部214の凹部215に到達し、この工具により凹部215付近の第2軸部214が切断される。この第2軸部214が切断されることで、後方弾性片230が第2軸部214から切り離され、第1通過孔321から第2軸部214が抜ける状態となる。これにより、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止が解除される後段解除状態180となる。後段解除状態180になると、第1通過孔321と挿入孔311との間は軸部210により拘束されていないため、作業者はケース本体部材110からケース蓋部材120を取り外すことができ、ケース本体部材110及びケース蓋部材120の内部の基板90を取り出すことができる。
結果として、本実施の形態に係るサブ基板ケース102は、上述したロックピン200を用いることにより、第1封止手段240によりケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される前段封止状態150と、第1封止手段240により固定部材130とケース本体部材110及びケース蓋部材120とが封止されるとともに第2封止手段250によりケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される後段封止状態160とが段階的に実施可能に形成されている。
更に本実施の形態に係るサブ基板ケース102は、後段封止状態160から第1封止手段240の第1軸部212を切断することでケース本体部材110とケース蓋部材120との封止を維持したまま固定部材130とケース本体部材110及びケース蓋部材120との封止が解除される前段解除状態170と、前段解除状態170から第2封止手段250の第2軸部214を切断することでケース本体部材110とケース蓋部材120との封止が解除される後段解除状態180とが段階的に実施可能に形成されている。
(作用)
(1)本実施の形態によれば、図12〜図14に示すように、封止作業の際、1つの簡単な構造部材であるロックピン200を用いて、以下の(a)(b)を段階的に実施することができる。
(a)第1封止手段240によりケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される(前段封止状態150、図13参照)。
(b)第1封止手段240によりケース本体部材110及びケース蓋部材120と固定部材130とが封止されるとともに第2封止手段250によりケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止される(後段封止状態160、図15参照)。
前記ロックピン200の先端側に位置する第1封止手段240が、ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止する。これにより、ケース本体部材110とケース蓋部材120とが封止された前段封止状態150にすることができる。
(b)の後段封止状態160以前に(a)の前段封止状態150とすることにより、ケース本体部材110及びケース蓋部材120を遊技機10の筐体11に固定する前に、ケース本体部材110とケース蓋部材120とを封止することができる。これにより、遊技機10の設置等の際にケース本体部材110とケース蓋部材120とだけを封止した状態で筐体11に取り付けるような場合には、作業者は封止状態が解除されているか否かの判別をすることで、封止後にケース本体部材110とケース蓋部材120とが開けられているか否か(開封されているか否か)を知ることができる。
本実施の形態によれば、第1封止手段240と第2封止手段250とがロックピン200の同軸上に形成されているので、1本のロックピン200を操作するだけで、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止と、ケース本体部材110及びケース蓋部材120と固定部材130との封止との両方の封止を行うことができる。すなわち、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止と、ケース本体部材110及びケース蓋部材120と固定部材130との封止との両方の機能を1つの部材であるロックピン200に持たせることにより、封止作業を手間暇かけずに簡単に行うことができる。
本実施の形態によれば、図16〜図18に示すように、封止解除作業の際、以下の(c)(d)を段階的に実施することができる。
(c)後段封止状態160から第1封止手段240が切断されることでケース本体部材110とケース蓋部材120との封止を維持したまま固定部材130とケース本体部材110及びケース蓋部材120との封止が解除される(前段解除状態170、図17参照)。
(d)前段解除状態170から第2封止手段250が切断されることでケース本体部材110とケース蓋部材120との封止が解除される(後段解除状態180、図18参照)。
本実施の形態によれば、(c)の前段解除状態170になると、後段封止状態160から第1封止手段240が切断されることで、固定部材130とケース本体部材110及びケース蓋部材120との封止が解除される。その際、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止は、維持されたままの状態となる。これにより、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止を維持したまま、ケース本体部材110及びケース蓋部材120を筐体11から取り外すことができる。
本実施の形態によれば、(d)の後段解除状態180となることにより、前段解除状態170から第2封止手段250の第2軸部214が切断され、第2封止手段250により封止されていたケース本体部材110とケース蓋部材120との封止が解除される。これにより、内部の基板90を取り出すことができる。
上述したように、本実施の形態に係る基板ケース100では、ロックピン200の異なる箇所を切断させながら段階的に封止解除を行うことができる。
本実施の形態では、1つのロックピン200により封止及び封止解除が段階的にできるため、封止のために必要とするスペースも多数のロックピン200により別々に実施されるような場合と比較して小さくて済む。これにより、本実施の形態ではケース本体部材110及びケース蓋部材120の周縁のスペースを効率的に利用することができる。また、本実施の形態では構造上も複数のロックピン200を使用する場合と比較してシンプルな構造にすることができる。
(2)本実施の形態によれば、図12〜図15に示すように、ロックピン200の先端弾性片220が挿入孔311、第1通過孔321、固定通過孔331の順に押し込まれることにより、準備状態、前段封止状態150、後段封止状態160となる。これにより作業者は、ロックピン200が押し込まれた状態を見るだけで、現在の状態がいずれの状態であるかを視覚的に把握することができる。
(3)本実施の形態によれば、上述したように封止を段階的に進めることができるが、ロックピン200を一挙に押し込むことにより上述した段階的な封止を一時に達成することもできる。すなわち、先端弾性片220が挿入孔311のみを通過した準備状態から固定通過孔331を通過するまで一挙に押し込まれることにより、ケース蓋部材120とケース本体部材110との封止と、ケース本体部材110及びケース蓋部材120と固定部材130との封止との両方を略同時に行うことができる。このようにロックピン200を押し込むだけの作業で両方の封止作業を完了させることができ封止作業が容易になる。
(4)本実施の形態によれば、上述したように作業者はロックピン200の第1軸部212が切断されている状態を見て現在の状態が前段解除状態170であることを把握することができる。また、ロックピン200の第2軸部214が切断されている状態を見て現在の状態を後段解除状態180であることを把握することができる。これにより、作業者はロックピン200の切断箇所が第1軸部212であるか第2軸部214であるかを見るだけで、現在の状態で段階的な封止解除状態のうち前段解除状態170及び後段解除状態180のいずれの状態であるのかを視覚的に把握することができる。
(5)本実施の形態では、挿入孔311から挿入されたロックピン200は、第1通過孔321を通過した後に、図13に示すように、封止本体部340から突出する第1台座421に乗った状態で第2通過孔410に向かって移動する。さらに、第2通過孔410を通過した先にも第2台座422が設けられており、図14に示すように、ロックピン200は第2台座422に乗った状態で固定通過孔331に向かって移動する。これにより、本実施の形態では、ロックピン200の先端が第2通過孔410や固定通過孔331の周辺の壁に当接して先端側に移動できなくなるような封止作業に支障を来すような事態が発生するのを防止することができる。
(6)図6に示すように、軸部210の根本側が連結部261を介して封止本体部340に溶着される溶着片260と連結されている。これにより、ロックピン200の紛失が防止され、ロックピン200の管理が容易になる。
(7)本実施の形態に係る基板ケース100ではロックピン200の切断箇所を軸部210の先端側(第1軸部212)と根本側(第2軸部214)との前後2箇所として封止解除を2段階で行わなければならないようにしている。これにより、不正行為が短時間で終了せず、不正行為を容易に発見することができる。
さらに、その2つの封止箇所も軸部210の先端側と根本側とで離れているため、不正行為者は封止解除の作業が行いづらくなる。これにより、不正行為が抑制される。特に短時間のうちにケース本体部材110及びケース蓋部材120を取り外して内部の基板90や基板90上の部品(ROM)を交換するような不正行為が抑制される。
(8)通常、不正行為者は、基板90又は基板90の部品(ROM)の交換をできるだけ痕跡を残さずに行うことを目的としており、本実施の形態において、そのようなことを行うとすれば、ロックピン200を切断せずに無傷の状態で封止を解除しようとするはずである。すなわち、不正行為者は指や不正挿入物を差し込んで羽状に開いた先端弾性片220や後方弾性片230を閉じつつ、挿入方向と逆方向に軸部210を引き抜いて封止を解除しようとするはずである。
しかし、本実施の形態に係るロックピン200には、軸部210の先端側の先端弾性片220と、先端弾性片220より後方寄りの後方弾性片230とが離れた位置に合計2個設けられている。不正行為者が羽状に開いた先端弾性片220や後方弾性片230を指や工具等で強制的に閉じて挿入孔311、第1通過孔321及び固定通過孔331の周縁に引っ掛からないように軸部210を不正に引き抜こうとしても、離れた位置に2個設けられているため、これを同時に行うことは1個の場合よりも手間がかかり外しづらくなる。
具体的に説明すると、不正行為者が後段封止状態160からロックピン200を切断せずに2段階の封止を解除するためには、以下の(f)及び(g)の作業を略同時に行う必要がある。
(f)羽状に開いた先端弾性片220を指や工具等で強制的に閉じて固定通過孔331に通す作業。
(g)羽状に開いた後方弾性片230を指や工具等で強制的に閉じて第1通過孔321に通す作業。
本実施の形態では、先端弾性片220と後方弾性片230とは軸部210の先端側とそれよりも後方側とにあり、両者は第2遮断壁400により仕切られるとともに両者の距離もある程度離れているため、不正行為者が上記(f)(g)の作業を略同時に行うことは困難なものとなる。これにより、ロックピン200を切断せずに封止解除を行い、内部の基板90等を交換するような不正行為を防止することができる。
(9)本実施の形態では、ロックピン200の先端弾性片220及び後方弾性片230が各孔に引っ掛かることにより封止される状態が、封止本体部340と封止蓋部350との間の内部空間360で行われる。当該封止状態が封止本体部340及び封止蓋部350で覆われることで、当該封止状態が外部から保護される。外部から封止されている箇所に達するためには、封止本体部340及び封止蓋部350を破壊等する必要があり、外観上に破壊の痕跡が残ることになる。これにより、そのような不正行為が抑制される。
(10)本実施の形態では後段封止状態160において、第2遮断壁400が第1遮断壁390と係止片131との間を隔てているとともに第2遮断壁400の第2通過孔410には第1軸部212が通されている。不正行為者により差し込み孔341から針金やテグス等の不正挿入物が差し込まれても第2遮断壁400に遮られる。これにより、不正挿入物により第2遮断壁400の奥側(挿入孔311側)にある第2軸部214が切断されるような不正行為を防止することができる。したがって、不正行為者によってケース蓋部材120が不正に取り外されることが防止され、基板90への不正行為が防止される。
(11)上述したように、封止部104の封止した箇所の全体が封止本体部340及び封止蓋部350で覆われるとともに封止部104は平行突出板391、第1遮断壁390及び第2遮断壁400により複数の小空間に仕切られている。さらに封止本体部340側からは2つの台座420が内部空間360側に向かって突出している。これらにより、外部からの不正挿入物の侵入を阻止することができ、不正行為を防止することができる。
(12)結果として、1つのロックピン200を用いた簡単な構造で段階的にその封止解除を行うことができる基板ケース100及び当該基板ケース100を用いた遊技機10を提供することができる。なお、この基板ケース100は、封止作業も段階的に容易に行うことができる上に不正対策も有する。
(13)図15に示すように、表除去予定領域430と第1切断部211の一部とは、ケース蓋部材120を水平に載置した際の平面視で同一位置にある。このため、表除去予定領域430の易破断構造440が破断され、表除去予定領域430が除去されることで生じる表面側開口部431から、工具等が容易に差し込み可能となる(図16、図17参照)。これにより、第1切断部211が切断され、ケース本体部材110及びケース蓋部材120と筐体11との封止(第1封止手段240による封止)が簡単に解除される。一方、表除去予定領域430と第2切断部213とは、ケース蓋部材120を水平に載置した際の平面視で異なる位置にある。このため、表除去予定領域430を取り除くと、第1封止手段240によりケース本体部材110及びケース蓋部材120と筐体11とが封止された状態で第1切断部211としての第1軸部212のみが切断操作可能に外部から露出する。これにより、作業者が表面側開口部431から工具等を差し込むと、作業者は第2切断部213(第2軸部214)よりも第1切断部211(第1軸部212)の切断を優先的に実施することになる。本実施の形態によれば、作業者が第1切断部211(第1軸部212)の切断作業を行う際に、誤って第2切断部213(第2軸部214)を切断することを防止することができる。
結果として、封止状態を解除する作業者が表面側開口部431を介して第1切断部211のみを確実に切断することができる。第1切断部211(第1軸部212)が切断されることにより、第1封止手段240によりケース本体部材110及びケース蓋部材120と筐体11との封止が維持されている状態が破壊される。これにより、第1封止手段240の封止状態の解除が確実に実施され、ケース本体部材110及びケース蓋部材120と筐体11との封止が確実に解除される。
すなわち、ケース本体部材110及びケース蓋部材120と筐体11との封止状態を解除する作業において、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止が誤って解除されることが防止される。これにより、封止状態を解除する作業において、誤った封止解除作業が行われることを防止することができる。
(14)図17に示すように、作業予定領域448と第2切断部213(第2軸部214)の一部とは、ケース本体部材110を水平に載置した際の平面視で同一位置にある。このため、図18に示すように、作業予定領域448からドリル450が第2切断部213(第2軸部214)まで容易に挿入可能となる。これにより、第2切断部213(第2軸部214)が切断され、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止(第2封止手段250の封止)が簡単に解除される。
(15)なお、本実施の形態では、封止本体部340に設けた作業予定領域448は、ドリル450での孔開けが容易となるような窪みである裏開口発生部446により形成されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。封止本体部340に設けた作業予定領域448も、封止蓋部350に設けた表除去予定領域430の表開口発生部442と同様の構造のものにしてもよい。すなわち、封止本体部340の作業予定領域448も、封止蓋部350の表除去予定領域430と同様に折り取り可能な方形状等の領域を周囲の溝により形成し、その領域を折り取って除去することで方形状等の開口を設けるようにしてもよい。このようにしても、当該領域が破断されることで生じる開口から工具等が第2切断部213まで容易に挿入可能となる。
また、これと逆に、封止蓋部350に設けた表除去予定領域430も、封止本体部340に設けた作業予定領域448の裏開口発生部446と同様の構造のものにしてもよい。すなわち、封止蓋部350の表除去予定領域430も、封止本体部340の作業予定領域448の裏開口発生部446と同様にドリル450での孔開けが容易となるような窪み等から形成してもよい。
さらに、上述した表開口発生部442及び裏開口発生部446における易破断構造440は、上述したものに限定されるものではなく、手や工具を用いて、破断、切断、開口、折り取り、孔開け等の作業をすることにより、当該部分の周囲と比較して当該部分が内部空間360に通じるような開口を形成し易い構造となっていればよいものである。具体的にはたとえば、当該部分に切欠き、板厚が薄くなっている部分、表裏に貫通するミシン目のような微少孔、脆弱部、スリット、ドライバの先端が挿入できるような挿入溝等のいずれか、又はこれらを複数個組み合わせたものが形成されているものでもよい。
(16)作業予定領域448は封止本体部340(ケース本体部材110)に設けられている。ケース本体部材110及びケース蓋部材120を筐体11の側板11bに設置した際に、封止本体部340(ケース本体部材110)は筐体11の側板11b側に配置されているため、封止本体部340(ケース本体部材110)は筐体11に接する位置関係となる。ケース本体部材110及びケース蓋部材120を筐体11から離さない限り封止本体部340の作業予定領域448に直接触れることはできない。このため、ケース本体部材110が筐体11に固定されている限り封止本体部340の作業予定領域448は破断されることがなく、第2切断部213(第2軸部214)を有する第2封止手段250は封止状態が維持される。これにより、ケース本体部材110が筐体11に固定されている状態ではケース本体部材110とケース蓋部材120との封止状態が維持され、ケース蓋部材120のみが取り外されることが防止される。
結果として本実施の形態では、第1切断部211(第1軸部212)を切断するために破断により除去される表除去予定領域430を封止蓋部350(ケース蓋部材120)側に設け、第2切断部213(第2軸部214)を切断するための作業が可能となる作業予定領域448を封止本体部340(ケース本体部材110)側に設けている。このように表除去予定領域430と作業予定領域448とを設けた箇所を、封止蓋部350(ケース蓋部材120)と封止本体部340(ケース本体部材110)とに分離したことで、筐体11からケース本体部材110及びケース蓋部材120を取り外すための封止解除の作業の際に誤った切断操作をすることがなくなる。
(17)本実施の形態では、筐体11との封止を解除する際、表除去予定領域430を除去した後、第1軸部212を切断しているが、その切断位置は、図17に示すように、固定通過孔331と第2通過孔410との間になるようにしている。すなわち、第1軸部212の切断位置は、係止片131よりも挿入孔311側である。このため、係止片131よりもロックピン200の先端側で切断して、切断された第1軸部212の後端側に残った軸部210の先端が、係止片131の固定通過孔331に引っ掛かった状態で残存することがない。これにより、スムーズに筐体11からサブ基板ケース102を取り外すことができる。
(18)なお、本実施の形態に係る基板ケース100として、サブ基板ケース102を用いたが、特にサブ基板ケース102に限定されるものではなく、上述した封止構造をメイン基板ケース101に用いてもよい。また、上述した封止構造は、基板ケース100だけでなく、他の封止を必要とするケースに適用することもできる。
また、本実施の形態に係るサブ基板ケース102は、ロックピン200の切断と、表除去予定領域430及び作業予定領域448の破断とを除けば、その他の箇所の破断はしていない。このため、表除去予定領域430及び作業予定領域448が開放されている状況での使用が可能であれば、新たなロックピン200を交換するだけで、上述した封止構造を何度でも新たに再生することができる。
また、本実施の形態では、箱状の基板収納部103の下面に封止部104を1個形成しているが、基板収納部103の外側端面又は当該封止部104の端面に別の封止部104を設けてもよい。複数個の封止部104を設けることにより、表除去予定領域430や作業予定領域448の易破断構造440を複数回、破断させることができ、複数回の封止が可能となる。
また、本実施の形態では、箱状の基板収納部103の下面に小さな箱状の封止部104を設けているが、特にこれに限定されることなく、基板収納部103の内部に仕切りを設けて封止部104の機能を有するものを形成してもよい。その際には、基板収納部103の端面等にロックピン200を差し込み可能な挿入孔311に相当する孔を設け、基板収納部103の筐体11側の板面(裏面)側に固定部材130から突出する係止片131を差し込み可能な差し込み孔341を設け、さらに、ケース蓋部材120の表面に表除去予定領域430を易破断構造440により形成し、ケース本体部材110の裏面側に窪みからなる作業予定領域448を形成することにより、本実施の形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
また、上述した実施の形態では、封止状態を解除する際には、前段解除状態170と、後段解除状態180との封止が段階的に解除されるものであったが、必ずしもこのような段階的な封止解除を伴うものに限定されるものではない。具体的には、たとえば、段階的な封止解除を伴わずに封止部104全体として一度に破壊されることにより、封止が解除されるようなものでもよいものである。また、前段解除状態170のみを有しているが、後段解除状態180を有していないものでもよい。すなわち、後段解除状態180を有さずに、サブ基板ケース102を筐体11から取り外したら、ケース本体部材110とケース蓋部材120との封止を解除せずにサブ基板ケース102を一体として新しいサブ基板ケース102に取り替えてしまうようなものでもよい。
(19)なお、本実施の形態では、挿入孔壁380、第1遮断壁390及び第2遮断壁400の3つの壁構造のうち、挿入孔壁380がケース本体部材110に設けられ、第1遮断壁390がケース蓋部材120に設けられ、第2遮断壁400がケース蓋部材120側の蓋側中間遮断壁401と、ケース本体部材110側の本体側中間遮断壁402とにより構成されている。この3つの壁構造の関係は特にこれに限定されるものではなく、相互に入れ替わっても同様の作用及び効果を奏するものである。
具体的にはたとえば、挿入孔壁380がケース蓋部材120に設けられ、第1遮断壁390がケース本体部材110に設けられてもよいものである。この場合には、第1の孔310として第1遮断壁390に開口する第1通過孔321と、第2の孔320として挿入孔壁380に開口する挿入孔311とをロックピン200で封止することでケース部材108が封止されるのは上述した実施の形態と同様のものとなる。
また、蓋側中間遮断壁401及び本体側中間遮断壁402からなる第2遮断壁400のように、ケース本体部材110及びケース蓋部材120の両方から構成される壁構造のものを挿入孔壁380に設けてもよい。その際、第1の孔310を有する第1遮断壁390がケース本体部材110に設けられて第2の孔320を有する第2遮断壁400がケース蓋部材120に設けられるか、または、第2の孔320を有する第1遮断壁390がケース蓋部材120に設けられて第1の孔310を有する第2遮断壁400がケース本体部材110に設けられることになる。これらの場合、第1の孔310及び第2の孔320をロックピン200で封止することでケース部材108が封止される。
また、蓋側中間遮断壁401及び本体側中間遮断壁402からなる第2遮断壁400のように、ケース本体部材110及びケース蓋部材120の両方から構成される壁構造のものを第1遮断壁390に設けてもよい。その際、第1の孔310を有する挿入孔壁380がケース本体部材110に設けられて第2の孔320を有する第2遮断壁400がケース蓋部材120に設けられるか、または、第2の孔320を有する挿入孔壁380がケース蓋部材120に設けられて第1の孔310を有する第2遮断壁400がケース本体部材110に設けられることになる。これらの場合、第1の孔310及び第2の孔320をロックピン200で封止することでケース部材108が封止される。
5 電源装置 10 遊技機
11 筐体 11a 底板
11b 側板 11c 天板
11d 背板 12a 上パネル
12b 下パネル 13 図柄表示窓
14 前扉 16s シングルベットスイッチ
16m マックスベットスイッチ 17 精算スイッチ
18 メダル投入口 19 操作部
20 制御装置 30 スタートスイッチ
32 メダル払い出し口 33 メダル受け皿
40 回転リール 50 ストップスイッチ
60 リールユニット 65 貯留払い出し手段
66 報知手段 67 スピーカー
68 表示装置 69 報知ランプ
70 ハーネス 90 基板
91 メイン基板 92 サブ基板
100 基板ケース 101 メイン基板ケース
102 サブ基板ケース 103 基板収納部
104 封止部 105 基板収納本体部
106 基板収納蓋部 108 ケース部材
110 ケース本体部材 111 突出部
112 ケース端係止部 113 係止孔
120 ケース蓋部材 121 後方突出片
122 前方突出片 123 押圧固定部
124 基板ネジ孔 125 開閉係止部
126 L字状係止片 127 固定用孔
130 固定部材 131 係止片
132 載置部 133 固定板
134 筐体固定孔 135 軽量用孔
136 曲折用孔 137 固定ネジ
150 前段封止状態 160 後段封止状態
170 前段解除状態 180 後段解除状態
200 ロックピン 210 軸部
211 第1切断部 212 第1軸部
213 第2切断部 214 第2軸部
215 凹部 220 先端弾性片
230 後方弾性片 240 第1封止手段
250 第2封止手段 260 溶着片
261 連結部 262 工具通過孔
270 鍔部 280 環状突部
310 第1の孔 311 挿入孔
312 筒部 320 第2の孔
321 第1通過孔 330 第3の孔
331 固定通過孔 340 封止本体部
341 差し込み孔 350 封止蓋部
360 内部空間 380 挿入孔壁
390 第1遮断壁 391 平行突出板
400 第2遮断壁 401 蓋側中間遮断壁
402 本体側中間遮断壁 403 中間遮断壁凹部
410 第2通過孔 420 台座
421 第1台座 422 第2台座
430 表除去予定領域 431 表面側開口部
440 易破断構造 441 裏面側開口部
442 表開口発生部 446 裏開口発生部
447 案内円筒部 448 作業予定領域
450 ドリル

Claims (12)

  1. 遊技機の筐体に固定されるとともに電子部品を実装した基板を内部に収納する基板ケースであって、
    前記基板ケースは、
    前記筐体側に配置されるとともに前記基板の裏面側を覆うケース本体部材及び前記基板の表面側を覆うケース蓋部材からなるケース部材と、
    前記ケース部材と前記筐体とを封止する第1封止手段と、
    前記ケース本体部材と前記ケース蓋部材とを封止することで前記ケース部材を封止する第2封止手段とを備え、
    前記第1封止手段には、前記ケース部材の内部に位置するとともに前記ケース部材の外部からの切断操作により前記ケース部材と前記筐体との封止を解除する第1切断部が設けられ、
    前記第2封止手段には、前記ケース部材の内部に位置するとともに前記ケース部材の外部からの切断操作により前記ケース部材の封止を解除する第2切断部が設けられ、
    前記ケース蓋部材には、破断により除去される表除去予定領域が設けられ、
    前記ケース蓋部材における前記表除去予定領域の周囲は、破断可能な易破断構造として設けられ、
    前記表除去予定領域と前記第1切断部の少なくとも一部とは、前記ケース蓋部材を水平に載置した際の平面視で同一位置に設けられ、
    前記表除去予定領域と前記第2切断部とは、前記ケース蓋部材を水平に載置した際の平面視で異なる位置に設けられ、
    前記表除去予定領域の前記易破断構造が破断され、前記表除去予定領域が除去されることにより前記ケース蓋部材の表面側開口部から前記第1切断部が切断可能に形成されていることを特徴とする基板ケース。
  2. 前記ケース本体部材には、前記第2切断部を切断させるための作業が可能となる作業予定領域が設けられ、
    前記作業予定領域と前記第2切断部の少なくとも一部とは、前記ケース本体部材を水平に載置した際の平面視で同一位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板ケース。
  3. 前記作業予定領域は、破断可能な易破断構造として設けられ、
    前記作業予定領域の前記易破断構造が破断されることで生じる前記ケース本体部材の裏面側開口部から前記第2切断部が切断可能に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の基板ケース。
  4. 前記基板ケースは、
    前記筐体に固定される固定部材と、
    前記第1封止手段が先端側に設けられるとともにその同軸上の根本側に前記第2封止手段が設けられるロックピンとを備え、
    前記第1封止手段により前記ケース本体部材と前記ケース蓋部材とが封止されることで前記ケース部材が封止された状態となる前段封止状態と、
    前記第1封止手段により前記固定部材と前記ケース部材とが封止されるとともに前記第2封止手段により前記ケース本体部材と前記ケース蓋部材とが封止されることで前記ケース部材が封止された状態となる後段封止状態と
    が段階的に実施可能に形成され、
    前記後段封止状態から前記表除去予定領域が除去されて生じた前記表面側開口部を通じて前記第1切断部を切断することで前記ケース部材の封止を維持したまま前記固定部材と前記ケース部材との封止が解除される前段解除状態と、
    前記前段解除状態から前記作業予定領域を通じて前記第2切断部を切断することで前記ケース部材の封止が解除される後段解除状態と
    が段階的に実施可能に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の基板ケース。
  5. 前記ロックピンは、
    軸部と、
    前記軸部の先端から根本側に向かって羽状に開く先端弾性片と、
    前記先端弾性片より後方寄りに位置して、その位置から根本側に向かって羽状に開く後方弾性片とを備え、
    前記先端弾性片と前記後方弾性片との間の前記軸部を前記第1切断部としての第1軸部と称し、
    前記後方弾性片より根本側の前記軸部を前記第2切断部としての第2軸部と称し、
    前記先端弾性片と前記第1軸部とにより前記第1封止手段が設けられ、
    前記後方弾性片と前記第2軸部とにより前記第2封止手段が設けられ、
    前記ケース本体部材の一部には、第1の孔が設けられ、
    前記ケース蓋部材の一部には、第2の孔が設けられ、
    前記固定部材の一部には、第3の孔が設けられ、
    前記第1封止手段は、前記前段封止状態では、前記第1の孔及び前記第2の孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部が挿通することで前記ケース部材を封止し、また、前記後段封止状態では、前記前段封止状態からさらに前記第3の孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部が挿通することで前記固定部材と前記ケース部材とを封止し、
    前記第2封止手段は、前記後段封止状態では、前記第1の孔及び前記第2の孔に前記後方弾性片及び前記第2軸部が挿通することで前記ケース部材を封止するとともに、
    前記前段解除状態では、前記後段封止状態から前記第1軸部が切断されることで前記ケース部材の封止を維持したまま前記固定部材と前記ケース部材との封止が解除され、
    前記後段解除状態では、前記前段解除状態から前記第2軸部が切断されることで前記ケース部材の封止が解除されることを特徴とする請求項4に記載の基板ケース。
  6. 前記基板ケースは、
    前記表面側に開口を有する箱状であるとともに前記ケース本体部材に設けられた封止本体部と、
    前記封止本体部の前記開口を覆うとともに前記ケース蓋部材に設けられた封止蓋部とを備え、
    前記封止本体部及び前記封止蓋部より構成されるとともに前記封止本体部と前記封止蓋部との間に内部空間を有する封止部を備え、
    前記固定部材には、前記封止本体部の裏面に設けられる差し込み孔に挿入される係止片が設けられ、
    前記係止片にはこれを貫通する前記第3の孔としての固定通過孔が設けられ、
    前記封止部は、
    前記封止本体部の一端に設けられる挿入孔壁と、
    前記封止蓋部の裏面から前記封止本体部に向かって突設され前記内部空間内で前記挿入孔壁と、前記差し込み孔から挿入された前記係止片との間を隔てる第1遮断壁と、
    前記封止蓋部から前記内部空間の途中まで前記封止本体部側に向かって突設される蓋側中間遮断壁と、前記封止本体部から前記蓋側中間遮断壁まで突設される本体側中間遮断壁とにより設けられるとともに、前記内部空間内の前記第1遮断壁と前記係止片との間を隔てる第2遮断壁とを備え、
    前記後方弾性片は、前記後段封止状態において前記第1遮断壁と前記第2遮断壁との間に位置するように設けられ、
    前記挿入孔壁にはこれを貫通する前記第1の孔としての挿入孔が設けられ、
    前記第1遮断壁にはこれを貫通する前記第2の孔としての第1通過孔が設けられ、
    前記蓋側中間遮断壁の端縁及び前記本体側中間遮断壁の端縁には切欠である中間遮断壁凹部がそれぞれ設けられ、
    前記第2遮断壁には、前記蓋側中間遮断壁と前記本体側中間遮断壁との各中間遮断壁凹部が組み合わされることにより第2通過孔が設けられ、
    前記前段封止状態では、前記挿入孔及び前記第1通過孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部を挿通させることで前記ケース部材が封止され、
    前記後段封止状態では、前記前段封止状態からさらに前記固定通過孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部を挿通させることで前記固定部材と前記ケース部材とが封止されるとともに、前記挿入孔及び前記第1通過孔に前記後方弾性片及び前記第2軸部を挿通させることで前記ケース部材が封止され、
    前記前段解除状態では、前記固定通過孔と前記第2通過孔との間の前記第1軸部が切断されることで前記ケース部材の封止を維持したまま前記固定部材と前記ケース部材との封止が解除され、
    前記後段解除状態では、前記第1通過孔と前記挿入孔との間の前記第2軸部が切断されることで前記ケース部材の封止が解除されることを特徴とする請求項5に記載の基板ケース。
  7. 前記基板ケースは、
    前記筐体に固定される固定部材と、
    前記第1封止手段が先端側に設けられるとともにその同軸上の根本側に前記第2封止手段が設けられるロックピンとを備え、
    前記第1封止手段により前記ケース本体部材と前記ケース蓋部材とが封止されることで前記ケース部材が封止された状態となる前段封止状態と、
    前記第1封止手段により前記固定部材と前記ケース部材とが封止されるとともに前記第2封止手段により前記ケース本体部材と前記ケース蓋部材とが封止されることで前記ケース部材が封止された状態となる後段封止状態と
    が段階的に実施可能に形成され、
    前記後段封止状態から前記表除去予定領域が除去されて生じた前記表面側開口部を通じて前記第1切断部を切断することで前記ケース部材の封止を維持したまま前記固定部材と前記ケース部材との封止が解除される前段解除状態が実施可能に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の基板ケース。
  8. 前記ロックピンは、
    軸部と、
    前記軸部の先端から根本側に向かって羽状に開く先端弾性片と、
    前記先端弾性片より後方寄りに位置して、その位置から根本側に向かって羽状に開く後方弾性片とを備え、
    前記先端弾性片と前記後方弾性片との間の前記軸部を前記第1切断部としての第1軸部と称し、
    前記後方弾性片より根本側の前記軸部を前記第2切断部としての第2軸部と称し、
    前記先端弾性片と前記第1軸部とにより前記第1封止手段が設けられ、
    前記後方弾性片と前記第2軸部とにより前記第2封止手段が設けられ、
    前記ケース本体部材の一部には、第1の孔が設けられ、
    前記ケース蓋部材の一部には、第2の孔が設けられ、
    前記固定部材の一部には、第3の孔が設けられ、
    前記第1封止手段は、前記前段封止状態では、前記第1の孔及び前記第2の孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部が挿通することで前記ケース部材を封止し、また、前記後段封止状態では、前記前段封止状態に加えてさらに前記第3の孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部が挿通することで前記固定部材と前記ケース部材とを封止し、
    前記第2封止手段は、前記後段封止状態では、前記第1の孔及び前記第2の孔に前記後方弾性片及び前記第2軸部が挿通することで前記ケース部材を封止するとともに、
    前記前段解除状態では、前記後段封止状態から前記第1軸部が切断されることで前記ケース部材の封止を維持したまま前記固定部材と前記ケース部材との封止が解除されることを特徴とする請求項7に記載の基板ケース。
  9. 前記基板ケースは、
    前記表面側に開口を有する箱状であるとともに前記ケース本体部材に設けられた封止本体部と、
    前記封止本体部の前記開口を覆うとともに前記ケース蓋部材に設けられた封止蓋部とを備え、
    前記封止本体部及び前記封止蓋部より構成されるとともに前記封止本体部と前記封止蓋部との間に内部空間を有する封止部を備え、
    前記固定部材には、前記封止本体部の裏面に設けられる差し込み孔に挿入される係止片が設けられ、
    前記係止片にはこれを貫通する前記第3の孔としての固定通過孔が設けられ、
    前記封止部は、
    前記封止本体部の一端に設けられる挿入孔壁と、
    前記封止蓋部の裏面から前記封止本体部に向かって突設され前記内部空間内で前記挿入孔壁と、前記差し込み孔から挿入された前記係止片との間を隔てる第1遮断壁と、
    前記封止蓋部から前記内部空間の途中まで前記封止本体部側に向かって突設される蓋側中間遮断壁と、前記封止本体部から前記蓋側中間遮断壁まで突設される本体側中間遮断壁とにより設けられるとともに、前記内部空間内の前記第1遮断壁と前記係止片との間を隔てる第2遮断壁とを備え、
    前記後方弾性片は、前記後段封止状態において前記第1遮断壁と前記第2遮断壁との間に位置するように設けられ、
    前記挿入孔壁にはこれを貫通する前記第1の孔としての挿入孔が設けられ、
    前記第1遮断壁にはこれを貫通する前記第2の孔としての第1通過孔が設けられ、
    前記蓋側中間遮断壁の端縁及び前記本体側中間遮断壁の端縁には切欠である中間遮断壁凹部がそれぞれ設けられ、
    前記第2遮断壁には、前記蓋側中間遮断壁と前記本体側中間遮断壁との各中間遮断壁凹部が組み合わされることにより第2通過孔が設けられ、
    前記前段封止状態では、前記挿入孔及び前記第1通過孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部を挿通させることで前記ケース部材が封止され、
    前記後段封止状態では、前記前段封止状態に加えてさらに前記固定通過孔に前記先端弾性片及び前記第1軸部を挿通させることで前記固定部材と前記ケース部材とが封止されるとともに、前記挿入孔及び前記第1通過孔に前記後方弾性片及び前記第2軸部を挿通させることで前記ケース部材が封止され、
    前記前段解除状態では、前記固定通過孔と前記第2通過孔との間の前記第1軸部が切断されることで前記ケース部材の封止を維持したまま前記固定部材と前記ケース部材との封止が解除されることを特徴とする請求項8に記載の基板ケース。
  10. 前記封止本体部には、前記封止本体部から前記封止蓋部側に向かって、前記挿入孔の周縁と前記固定通過孔の周縁とを結ぶ位置まで突出して、前記挿入孔から挿入された前記ロックピンを前記固定通過孔側に向かって案内する台座が前記第1通過孔と前記第2通過孔との間及び前記第2通過孔と前記固定通過孔との間に設けられていることを特徴とする請求項6又は9に記載の基板ケース。
  11. 前記ロックピンの根本側は、前記ケース本体部材に溶着される溶着片と連結されていることを特徴とする請求項4、5、6、7、8、9又は10に記載の基板ケース。
  12. 遊技を制御するための基板を内部に収納した請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11に記載の基板ケースを備えた遊技機。
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