JP5499184B2 - 基準電位生成装置 - Google Patents
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Description
本発明は基準電位生成装置に関し、接地がとれない機器において好適なものである。
例えば通信端末機器等といった可搬型の機器では接地がとれないため、基準電位を得ることが困難となる。この問題を解決する技術として、本発明者によって提案されたものがある(特許文献1参照)。
この技術は、基準電極の周りに回転対称に例えば4つの電極を配し、これら4つの電極のうち、互いに隣り合う電極の一方に対して信号を印加するとともに他方に対して該信号の位相が180度ずれた信号を印加する。これにより4つの電極から生じる電界における基準電極での電位がゼロ又はその近傍範囲に納まる。
ところで、上述の特許文献に示す出願後の実験によって、基準電極の周りに回転対称に配される電極に印加する信号自体に起因して特異領域が不安定になる場合があることが新たに分かった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、安定した基準電位を提供し得る基準電位生成装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本件第1の発明は、基準電位生成装置であって、基準とすべき位置の周りに回転対称に配されるm個(mは4以上の偶数)の電極と、m個の電極において互いに隣り合う電極の一方に対して信号を印加し、該隣り合う電極の他方に対して、信号の振幅及び波長と同じで位相が180度異なる信号を印加する印加部とを備える。m個の電極に印加される信号の波長は、該電極において互いに隣り合う電極間の距離以上とされ、m個の電極は、空気の誘電率よりも大きい誘電率となる誘電体に封入される。
また本件第2の発明は、基準電位生成装置であって、基準とすべき位置の周りに回転対称に配されるm個(mは4以上の偶数)の電極と、m個の電極において互いに隣り合う電極の一方に対して信号を印加し、該隣り合う電極の他方に対して、信号の振幅及び波長と同じで位相が180度異なる信号を印加する印加部と、基準とすべき位置又はその近傍に配される導体と、導体から得られる信号の単位時間当たりの変動幅が、許容し得る最大値として変動幅に設定される閾値よりも大きい場合、印加部から印加される信号の波長を切り替える切替部とを備える。
本件発明では、基準とすべき位置の周りに回転対称に配されるm個の電極において互いに隣り合う電極の一方に対して信号が印加され、該隣り合う電極の他方に対して、該信号の振幅及び波長と同じで位相が180度異なる信号が印加される。この場合、m個の電極で形成される電界によって、基準とすべき位置を含む近傍の領域での電位がおおむね0[V/m]となる。
この領域は、m個の電極に印加される信号の波長よりも電極間距離が大きくなるほど、該電極から生じる電界自体が基準位置に回り込んで狭くなるということが、本発明者の鋭意な検討及び実験によって明らかとなった。
本件第1の発明では、m個の電極に印加される信号の波長が、該電極における隣り合う電極間の距離以上とされる。この条件下では、基準とすべき位置を含む近傍の領域が、0[V/m]、又は、0[V/m]とみなすものとして許容し得る変動幅となる安定した領域として形成されることが分かった。したがって本件第1の発明では、例えば、この領域から引き回される信号線を基準電位線として、安定した基準電位を提供することが可能となる。
また本件第2の発明では、基準とすべき位置又はその近傍に配される導体から得られる信号の単位時間当たりの変動幅が、許容し得る最大値として変動幅に設定される閾値よりも大きい場合、印加部から印加される信号の波長が切り替えられる。このため、導体を含む領域を、0[V/m]、又は、0[V/m]とみなすものとして許容し得る変動幅となる安定した領域として形成することが可能となる。これに加えて、m個の電極で形成される電界に対する外部の力の場の影響や、電極の大きさ又は位置の誤差等の事項に起因する変動をも低減できる。したがって本件第2の発明では、例えば、この領域から引き回される信号線を基準電位線として、安定した基準電位を導体から提供することが可能となる。
(1)電界
本発明を実施するための形態を説明する前に、まずは、電界について各種観点から説明する。
本発明を実施するための形態を説明する前に、まずは、電界について各種観点から説明する。
[1−1.電界の分類]
電界発生源となる微小ダイポールからの距離をrとし、その距離rを隔てた位置をPとした場合、当該位置Pでの電界強度Eは、マックスウェル方程式より、次式
のように曲座標(r,θ,δ)として表すことができる。
電界発生源となる微小ダイポールからの距離をrとし、その距離rを隔てた位置をPとした場合、当該位置Pでの電界強度Eは、マックスウェル方程式より、次式
なお、(1)式における「Q」は、電荷(単位はクーロン)であり、「l」は、電荷間の距離(但し、微小ダイポールの定義より、「l」は「r」に比して小さい)であり、「π」は、円周率、「ε」は、微小ダイポールを含む空間の誘電率、「j」は、虚数単位、「k」は、波数である。
かかる(1)式を展開すると、次式
となる。
この(2)式からも分かるように、電界Er及びEΘは、電界発生源からの距離に線形に反比例する放射電界(EΘの第3項)と、電界発生源からの距離の2乗に反比例する誘導電磁界(Er、EΘの第2項)と、電界発生源からの距離の3乗に反比例する準静電界(Er、EΘの第1項)との合成電界として発生する。
このように電界は、距離との関係では、放射電界、誘導電磁界及び準静電界に分類することができる。
[1−2.電界の分解能]
ここで、電界発生源からの距離によって電界強度が変化する割合を、放射電界、誘導電磁界、準静電界で比較する。
ここで、電界発生源からの距離によって電界強度が変化する割合を、放射電界、誘導電磁界、準静電界で比較する。
(2)式における電界EΘのうち、放射電界に関する第3項を距離rで微分すると、次式
のように表すことができる。
また(2)式における電界EΘのうち、誘導電磁界に関する第2項を距離rで微分すると、次式
のように表すことができる。
さらに(2)式における電界EΘのうち、準静電界に関する第1項を距離rで微分すると、次式
のように表すことができる。
なお、(3)乃至(5)式の「T」は、単純化するために(2)式の一部分を次式
のように置き換えている。
これら(3)乃至(5)式からも明らかなように、距離によって電界強度が変化する割合は準静電界に関する成分が最も大きい。つまり、準静電界は距離に対して高い分解能があるといえる。
[1−3.電界強度と周波数との関係]
ここで、これら放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係を図1に示す。図1は、1[MHz]における各電界それぞれの相対的な強度と距離との関係を指数で示すものである。
ここで、これら放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係を図1に示す。図1は、1[MHz]における各電界それぞれの相対的な強度と距離との関係を指数で示すものである。
この図1からも明らかなように、放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度が等しくなる距離(以下、これを強度境界距離と呼ぶ)が存在する。この強度境界距離よりも遠方の空間では放射電界が優位(誘導電磁界や準静電界の強度よりも大きい状態)となる。これに対して強度境界距離よりも近方の空間では準静電界が優位(放射電界や誘導電磁界の強度よりも大きい状態)となる。
この強度境界距離は、(2)式における電界EΘの各項(EΘ1、EΘ2、EΘ3)に対応する電界の各成分、すなわち次式
が一致する(EΘ1=EΘ2=EΘ3)ということである。
このことから、強度境界距離は、次式
を充足する場合、つまり、次式
として表すことができる。
この(9)式における波数kは、光速をc(c=3 ×108[m/s] )とし、周波数をf[Hz]とすると、次式
として表すことができる。
したがって強度境界距離は(9)式と(10)式を整理し、次式
となる。
この(11)式からも分かるように、放射電界及び誘導電磁界に比して強度の大きい状態にある準静電界の空間(以下、これを準静電界優位空間と呼ぶ)を広くする場合には周波数が密接に関係している。
具体的には、低い周波数であるほど、準静電界優位空間が広くなる(即ち、図1に示した強度境界距離は、周波数が低いほど長くなる(右に移ることになる))。これに対して高い周波数であるほど、準静電界優位空間が狭くなる(即ち、図1に示した強度境界距離は、周波数が高いほど短くなる(左に移ることになる))。
例えば10[MHz]を選定した場合、上述の(11)式により、4.775[m]よりも近方では準静電界が優位な空間となる。かかる10[MHz]を選定した場合に放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係をグラフ化すると図2に示す結果となる。
この図2からも明らかなように、電界発生源から0.01[m]地点の準静電界の強度は、誘導電磁界に比しておよそ18.2[dB]大きくなる。従ってこの場合の準静電界は、誘導電磁界及び放射電界の影響がないものとみなすことができる。つまり、放射電界や誘導電磁界には磁界が発生するため、該放射電界や誘導電磁界では電流が分布するが、この分布に起因する副次的な電界との干渉の程度が小さい。
このように準静電界は、低い周波数帯を選定するほど、電界発生源からより広い空間において、誘導電磁界及び放射電界に比して優位となる関係にあり、副次的な電界との干渉の程度が小さいものとなる。
(2)本発明を実施するための形態
図3において、携帯電話機等の可搬型の電子機器あるいは車等の車両に代表されるように、明示的な基準電位を確保し難いとされる装置に搭載すべき基準電位生成装置1の構成を示す。この基準電位生成装置1は、回路電源部10、特異領域形成部20、基準電位出力部30及び遮蔽部40を含む構成とされる。
図3において、携帯電話機等の可搬型の電子機器あるいは車等の車両に代表されるように、明示的な基準電位を確保し難いとされる装置に搭載すべき基準電位生成装置1の構成を示す。この基準電位生成装置1は、回路電源部10、特異領域形成部20、基準電位出力部30及び遮蔽部40を含む構成とされる。
回路電源部10は、基準電位生成装置1が搭載される装置のバッテリー等の電源を用いて基準電位生成装置1を駆動するための電源電圧を生成し、これを特異領域形成部20及び基準電位出力部30に与える。
特異領域形成部20は、4つの電極21A〜21D、信号発振源22及び出力調整部23を有する。
電極21A〜21Dは同形同大でなり、基準とすべき位置を重心とする正方形の各頂点となる位置に配される。信号発振源22は、回路電源部10から与えられる駆動電圧に基づいて正弦波信号を発振する。
出力調整部23は、信号発振源22から発振される正弦波信号の周波数及び振幅を、操作部を介して入力された設定値に必要に応じて調整し、当該正弦波信号を、正方形の各頂点となる位置に配される電極21A〜21Dのうち、一方の対角線上に配される電極21A,21Cに出力する。
また出力調整部23は、他方の対角線上に配される電極21B,21Dに対して、電極21A,21Cに出力される正弦波信号と同じ周波数及び振幅で位相が180°異なる信号(以下、これを反転信号とも呼ぶ)を出力する。
4つの電極21A〜21Dに印加される正弦波信号の周波数は、上述の(11)式に基づく「r<c/2πf」を充足する周波数とされる。具体的には、電極21A〜21Dの重心位置と、その重心位置を基準とする正方形の各頂点となる電極21A〜21Dの配置位置との間の距離(以下、これを重心頂点間距離とも呼ぶ)から、ハムノイズの周波数帯域(50〜60[Hz]程度)等の周波数を考慮して、ノイズフロアとの差が明確となる周波数が選定される。なお、重心頂点間距離は、より具体的には、電極21A〜21Dの重心位置から各電極21A〜21Dに対して最も近い部位までの直線距離、あるいは、平均距離などとなる。
したがって、電極21A〜21Dに対して出力調整部23から信号(正弦波信号,反転信号)が印加された場合、該電極21A〜21Dから発生する放射電界、誘導電磁界及び準静電界の合成電界は、放射電界及び誘導電磁界の強度が準静電界に比べて小さい空間(準静電界優位空間)として形成される。この空間は、放射電界や誘導電磁界に生じる磁界に分布する電流に起因する副次的な電界との干渉の程度が小さい空間であるため、該放射電界や誘導電磁界の強度が準静電界よりも大きい場合に比べて安定した状態となる。
また電極21A〜21Dには、隣り合う電極での極性が反転する同レベルの電荷が与えられるため、当該電荷により生じる電界は相互に打ち消しあう。したがって、図4に示すように、電極21A〜21Dに形成される電界の強度はZ軸(破線で示す)では時間経過にかかわらず0[V/m]又はそれに近い値となる。以下、電位が0[V/m]、又は、0[V/m]とみなすものとして許容し得る変動幅となる領域を特異領域と呼ぶこととする。
ここで、図4に示す点電荷により生じる電界を重ねあわせたx−y平面での電界を計算してマッピングしたものを図5及び図6に示す。
図5(A)は電界E[V/m]を対数尺度で示し、図5(B)は電界E[V/m]を線形尺度(リニアスケール)で示している。図5(C)は、図5(A)及び図5(B)の電界分布に対応する電位分布である。また図6(A),(B),(C)は、それぞれ、図5(A),(B),(C)における特異領域を拡大したものである。なお、図5及び図6では、電荷Qは1[C]とし、点電荷間の距離は0.01[m]とした。
図5及び図6に示されるとおり、x−y平面に存在する電極21A〜21Dの重心位置及びその近傍は特異領域となっていることが分かる。
また図5及び図6からも分かるように、電極21A〜21Dでの電界強度は急峻に減衰する。具体的には2の累乗数(電極個数)+1で減衰する。つまり、電極21A〜21Dから生じる電界の範囲はごく近傍に限局した状態にある。
このことは、電極21A〜21Dに対する外部の結合範囲がごく近傍に限局されるということを意味する。したがって、この基準電位生成装置1を搭載すべき装置に含まれる他の部品と電極21A〜21Dとの結合が低減され、該電極21A〜21Dにおける重心(特異領域)での電位の変動は大幅に抑制されることとなる。また、この基準電位生成装置1を搭載すべき装置に対して、該基準電位生成装置1を配すべきスペースの制約が緩和されることにもなる。
別の実験として、電極21A〜21Dから生じる電界の電位を測定した結果を図7に示す。図7(A)は測定位置を示すものであり、図7(B)は測定位置での測定結果を示すもので、縦軸は5[mv/div]であり横軸は500[ns/div]である。
この図7に示す測定では、図8に示すように、5[mm]のアクリル板がスペーサとしてシールド板上に配置され、該アクリル板の一面に電極21A〜21Dが配置された。電極21A〜21Dに対して印加した正弦波信号又は反転信号の周波数は1[MHz]とされ、振幅は1[V]とされた。なお、電界検出センサーは、図7(A)に示す各測定位置に配される。
図7に示す測定結果から、電極21A,21B,21C又は21Dの重心(D点)から、該電極21A〜21Dの重心(A点)に近づくにしたがって電位変動は小さくなり、直流成分に近くなっていくことが分かる。
また別の実験として、電極21A〜21Dから生じる電界の電位を、該電極21A〜21Dに印加する信号の波長を変えて測定した結果を図9に示す。図9(A)は、極性の反転する信号を印加すべき隣り合う電極間21A−21B、21B−21D、21D−21C、21C−21Aの距離(以下、これを電極間距離とも呼ぶ)に対して波長以下となる信号(図では1[MHz])を、電極21A〜21Dに印加した場合を示すものである。一方、図9(B)は、図9(A)と同じ電極間距離に対して波長よりも大きい信号(図では1[GHz])を、電極21A〜21Dに印加した場合を示すものである。
図9に示すように、電極間距離が電極21A〜21Dに印加すべき波長以下となる関係にある場合(図9(A))には特異領域が重心位置を含めて広く確保されるが、電極間距離よりも大きい場合(図9(B))には重心位置に限局されていることが分かる。これは、図9に示す測定結果から分かるように、電極21A〜21Dから生じる電界自体がより重心位置の近くにまで回りこむからである。この回り込みの程度は、電極21A〜21Dに印加される信号の波長に依存する。
すなわち、電極21A〜21Dに印加される信号の波長が電極間距離よりも小さくなるほど、特異領域が狭くなるという関係があるということが分かった。このことは、電極21A〜21Dに印加すべき正弦波信号の波長(周波数)を出力調整部23が可変することで、特異領域の広さを調整可能であることを意味する。特異領域があまりにも狭くなると、その領域では波長の効果による廻り込み、マルチパス、反射、又は、放射が発生することになり、もはや特異領域ではなくなってしまう。したがって、出力調整部23において特異領域の広さを調整可能であるということは極めて有用となる。
本発明者らの実験において、波長に起因する回りこみなどの影響がない特異領域を確保するためには、電極21A〜21Dに印加される信号の波長を電極間距離以上とすればよいことが見出された。なお、電極間距離は、詳細には、電極21A,21B、21B,21D、21D,21C、21C,21A同士の最大距離(互いに最も離れる部位間の直線距離)、もしくは、最短距離(互いに最も近い部位間の直線距離)、又は、最大距離か最短距離の平均などとなる。
このように特異領域形成部20は、正方形の各頂点となる位置に配される電極21A〜21Dの隣り合う位置で逆極性かつ同レベルとなる電荷を与えることによって、当該電極21A〜21Dの重心位置とその近傍をおおよそ0[V]の領域(特異領域)として形成する。
基準電位出力部30は、電位を感知するための導体(以下、これを電位感知体とも呼ぶ)31A,31B、FET(Field Effect Transistor)32A,32B及び差動アンプ33を有する。
電位感知体31A,31Bは同形同大でなり、特異領域に配される。この実施の形態における電位感知体31A,31Bの配置位置は、4つの電極21A〜21Dの重心を基準として点対称とされる。
FET32A,32Bのゲートは電位感知体31A,31Bに接続される。またFET32A,32Bのドレインは差動アンプ33に接続され、ソースはグランドとすべき部位に接続される。
電位感知体31A,31Bに電位変動が生じた場合、該電位変動は、FET32A,32Bにおけるドレイン−ソース間での電流変動としてそれぞれ検知され、これら検知結果の差分が差動アンプ33において増幅される。
したがって、電極21A〜21Dで形成される電界に対する外界における力の場の影響は打ち消され、この結果、差動アンプ33の出力の変動は抑制され、直流状態又はそれに近い状態となる。
このように基準電位出力部30は、特異領域に配される電位感知体31A,31Bから得られる信号の差分を基準電位の信号として出力することによって、該信号を0[V/m]とみなすものとして許容し得る値以下に保持する。
なお、基準電位出力部30を設けたことによって、特異領域でわずかに生じるドリフトをもおおむね0[V/m]に抑制できたことが本発明者らの実験により確認されている。
遮蔽部40は、回路電源部10、特異領域形成部20及び基準電位出力部30を収める絶縁性の箱体でなり、各部10,20,30に対する外部における力の場の影響を遮蔽する。この遮蔽部40は、回路電源部10、特異領域形成部20及び基準電位出力部30に共通の接地対象とされる。
この実施の形態の場合、遮蔽部40の内部では、該遮蔽部40によって囲まれる空間を2つの空間に仕切る絶縁性の板(以下、これを遮蔽板とも呼ぶ)41が設けられる。遮蔽板41を境界とする一方の空間には電極21A〜21D及び電位感知体31A,31Bが設けられ、他方の空間には回路電源部10、信号発振源22、出力調整部23、FET32A,32B及び差動アンプ33が設けられる。
したがってこの遮蔽部40では、特異領域に対して、基準電位生成装置1内の電子部品から生じる輻射ノイズ等の影響が遮蔽板41によって大幅に低減される。この結果、特異領域に配される電位感知体31A,31Bから得られる信号の差分として得られる電位の変動は、遮蔽板41を設けない場合に比べて大幅に抑制される。
またこの遮蔽部40では、例えばアクリル板等の絶縁スペーサ42を用いて、遮蔽部40の内壁から準静電界優位空間を形成すべき距離よりも大きい距離を隔てて電極21A〜21Dが配される。
したがって、遮蔽部40の外部における他の部品と電極21A〜21Dとの結合が、絶縁スペーサ42を用いない場合に比べて大幅に低減され、特異領域に配される電位感知体31A,31Bから得られる信号の差分として得られる電位の変動は大幅に抑制される。
(3)他の実施の形態
上述の実施の形態では、基準とすべき位置を重心とする正方形の各頂点の関係となる位置に配される電極21A〜21Dに対して、隣り合う極性が反転する関係となる同レベルの信号を与える電極構造(平面4極構造)が採用された。しかしながら電極構造はこの実施の形態に限定されるものではない。
上述の実施の形態では、基準とすべき位置を重心とする正方形の各頂点の関係となる位置に配される電極21A〜21Dに対して、隣り合う極性が反転する関係となる同レベルの信号を与える電極構造(平面4極構造)が採用された。しかしながら電極構造はこの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、基準とすべき位置を重心とする正2n(nは2以上の偶数)角形の各頂点の関係となる位置に配される電極に対して、隣り合う極性が反転する関係となる同レベルの信号を与える電極構造(すなわち平面2n極構造)が適用可能である。
ここで、平面6極構造(n=3)及び平面8極構造(n=4)における電極位置と、当該電極に与えられる電荷との関係を図10に示す。また平面4極構造(n=2)、平面6極構造及び平面8極構造での特異領域(基準電極が配される正2n角形の重心)からの距離と、電位との関係を図11に示す。
図11からも分かるように、平面2n極構造ではnが大きい電極構造となるほど、正2n角形の重心近傍での電位の減衰の程度が大きくなる。これは、正2n角形の重心から各頂点までの距離が一定であれば、nが大きくなるほど、隣り合う電荷間の距離(すなわち多角形の辺の長さ)が小さくなり、当該電極から生じる電界が打ち消しあう効率が向上することによる。したがって、平面2n極構造としてnが大きい電極構造が採用されるほど、特異領域における電位の変動を抑制する程度を大きくすることができる。
また例えば、基準とすべき位置を重心とする正4面体以外の正多面体、もしくは、全ての面の形状が2n角形となる準正多面体の各頂点の関係となる位置に配される電極に対して、隣り合う極性が反転する関係となる同レベルの信号を与える電極構造(すなわち立体多極構造)が適用可能である。なお、立体8極構造(正6面体)、立体14極構造(切頂8面体)における電極位置と、当該電極に与えられる電荷との関係を図12に示す。
なお、電極構造は上述した以外であってもよい。要するに、基準とすべき位置の周りに回転対称なm個(mは4以上の偶数)の電極に対して、隣り合う電極での極性が正対する関係となる同レベルの電荷が与えられる電極構造であればよい。なお、この多極構造自体の詳細等については本発明者が既に提案している特願2007−56954も参照されたい。
上述の実施の形態では、基準とすべき位置の周りに回転対称なm個(mは4以上の偶数)の電極が配された。しかしながら、m個(mは4以上の偶数)の電極を組として、複数組の電極が、共通とすべき基準位置の周りに回転対称に配されていてもよい。
例えば図13に示すように、4個の電極を組として、3組の電極51A〜51D、52A〜52D、53A〜53Dが、共通とすべき基準位置を重心として、自己相似となる正方形の各頂点となる位置に配される。具体的には、最も外側とすべき正方形(以下、これを最大正方形とも呼ぶ)の各頂点となる位置に電極51A〜51Dが配される。電極52A〜52Dは、最大正方形の重心を中心として90度回転され、該最大正方形よりも小さい正方形(以下、これを中間正方形とも呼ぶ)の各頂点となる位置に配される。また電極53A〜53Dは、中間正方形の重心を中心として90度回転され、該中間正方形よりも小さい正方形(以下、これを最小正方形とも呼ぶ)の各頂点となる位置に配される。
3組の電極51A〜51D、52A〜52D、53A〜53Dには、隣り合う電極51Aと51B,51Bと51C,51Cと51D,51Dと51A,52Aと52B,52Bと52C,52Cと52D,52Dと52A,53Aと53B,53Bと53C,53Cと53D,53Dと53Aでの極性が正対する関係となる同レベルの電荷が与えられる。ただし、各組の電極51A〜51D、52A〜52D、53A〜53Dに与えるべき電荷のレベルは、同じレベルであることを必須の条件とするものではない。
これら3組の電極51A〜51D、52A〜52D、53A〜53Dに対して、互いに隣り合う電極での極性が正対する関係となる同レベルの電荷が与えられた場合、該電極51A〜51D、52A〜52D、53A〜53Dに共通となる重心を含む近傍は、該電極51A〜51D、52A〜52D、53A〜53Dから発生する電界によって特異領域として形成される。
この特異領域に電位感知体31A,31Bが配された場合、最外側の電極群51A〜51Dと、中間の電極群52A〜52Dと、最内側の電極群53A〜53Dで形成される電界によって、電位感知体31A,31Bに対する外部との直接的な結合が抑制される。したがって、電極51A〜51D、52A〜52D又は53A〜53Dだけが配される場合に比べて、特異領域に配される電位感知体31A,31Bに対する外部との直接的な結合が、大幅に抑制されることとなる。
なお、共通となる基準位置を重心として複数組の電極を配すべき図形は正方形に限られない。上述したことからも分かるように、基準とすべき位置を重心として、回転対称な多角形であればよい。また、基準位置が同じであれば、最外側の電極群と、中間の電極群と、最内側の電極群が構成すべき多角形(いいかえれば電極数)はそれぞれ異なっていてもよい。要するに、m個(mは4以上の偶数)の電極を組として、複数組の電極が、共通とすべき基準位置の周りに回転対称となる位置に配されていればよい。
上述の実施の形態では、特異領域に対して2つの電位感知体31A,31Bが配され、これら電位感知体31A,31Bから得られる信号の差分が基準電位とされた。しかしながら、特異領域に配すべき電位感知体は1つであってもよい。電位感知体を1つとした場合、その電位感知体から得られる信号が基準電位とされる。この場合であっても、少なくとも、電極21A〜21Dに印加される信号の波長が、該電極21A〜21Dにおける電極間距離以上となる関係にあれば、その信号自体に起因して特異領域での強度が不安定になることはない。ただし、外界ノイズ(外部の力の場の影響)や、電極の大きさ又は位置の誤差等の事項に起因する特異領域での強度の変動を低減する観点では、電位感知体から得られる信号の差分を基準電位とする形態のほうが好ましい。
また、特異領域に配すべき電位感知体は1つ又は2つに限るものではない。例えば、特異領域に対して4つの電位感知体を配する形態が適用可能である。
この形態では、図14に示すように、電位感知体61A,61B、62A,62Bは同形同大とされ、該電位感知体61A,61B、62A,62Bの配置位置は、4つの電極21A〜21Dの重心を基準として点対称とされる。また電位感知体61A,61B、62A,62Bの配置位置は、電位感知体61A,61Bの重心を結ぶ線分と、電位感知体62A,62Bの重心を結ぶ線分とが直交する状態とされ、当該線分は同じ長さとされる。
これら電位感知体61A,61B、62A,62Bには、対応させるべきFET71〜74のゲートが接続される。FET71,72のドレイン(又はソース)は差動アンプ81に接続され、FET73,74のドレイン(又はソース)は差動アンプ82に接続される。差動アンプ81の出力端と、差動アンプ82の出力端とは、差動アンプ83の入力端に接続される。
特異領域において電位変動が生じた場合、該電位変動は、直交状態に配される2組の電位感知体61A,61B、62A,62Bで検知され、各組での検知結果の差分が、対応する1段目の差動アンプ81,82で増幅される。また差動アンプ81,82の増幅結果の差分が2段目の差動アンプ83でさらに増幅される。したがって、上述の実施の形態の場合に比べて、差動アンプ83からの出力変動はよりいっそう抑制される。
なお、2つ以上の電位感知体を配する場合、特異領域に配することを条件に、2x(xは整数)となる数であればよい。ただし、均等なものとする観点では、電位感知体の数を2の冪乗とし、これらを、基準とすべき位置を重心として対称性をもつ関係で配されることが好ましい。この場合、差動アンプは、2x−1となる数を、トーナメント方式の接続パターンで複数段接続し、該複数段の差動アンプのうち最終段の差動アンプから出力される信号が基準電位の信号とされる。このようにすれば上述の実施の形態と同様の効果以上の効果を奏し得る。
また、電位感知体の配置位置として、1つの場合であっても2つ以上の場合であっても、基準とすべき位置を重心として対称関係にあることが好ましいが、特異領域内であればよい。
上述の実施の形態では、4つの電極21A〜21Dに印加される信号の波長が固定とされた。しかしながら電極に印加すべき信号の波長を切替可能な形態が適用されてもよい。
具体的には、例えば図3との対応部分に同一符号を付した図15に示すように、波長切替部90が設けられる。この波長切替部90は、1又は2以上の電位感知体から得られる信号の単位時間当たりの変動幅を測定する。波長切替部90は、この変動幅に対して、許容し得る最大値として設定される閾値よりも大きくなったことを検出した場合、基準とすべき位置の周りに回転対称に配される電極に印加すべき信号の波長を、検出時点の波長よりも大きい波長の信号を出力調整部23に出力させる。
この形態によれば、基準とすべき位置の周りに回転対称に配される電極に印加される信号自体に起因する特異領域での電位変動が低減できるのみならず、外界ノイズ(外部の力の場の影響)や、電極の大きさ又は位置の誤差等の事項に起因する特異領域での電位変動をも低減できる。また、基準とすべき位置の周りに回転対称に配される電極や、特異領域に配すべき電位感知体に課せられる制約が緩和される。
上述の実施の形態では、電極21A〜21Dと、電位感知体31A,31B、51A,51B、52A,52Bとの形状が正方形とされた。しかしながらこれら電極の形状はこの実施の形態に限定されるものではなく、あらゆる形状を採用することが可能である。なお、電極21A〜21Dと、電位感知体31A,31B、51A,51B、52A,52Bとの大きさは図示した大きさに限るものではなく、また配線と一体として形成されていてもよい。
また上述の実施の形態では、電極21A〜21Dと、電位感知体31A,31B、51A,51B、52A,52Bとが同一平面に配されたが、必ず同一平面としなければならないものではない。
上述の実施の形態では、回路電源部10、特異領域形成部20及び基準電位出力部30に共通の接地対象が遮蔽部40とされたが、該遮蔽部40に代えて、遮蔽板41としてもよい。
上述の実施の形態では、FET32A,32B又は71〜74のソースが遮蔽部40に接続されたが、該遮蔽部40に代えて、差動アンプ33又は83の出力端に接続されてもよい。このようにすれば、遮蔽部40に接続するよりも、FET32A,32B又は71〜74に対する外界ノイズが低減され、該FET32A,32B又は71〜74の検知感度が向上する場合がある。
また、特異領域形成部20及び基準電位出力部30とは別に、特異領域形成部及び基準電位出力部を設け、該基準電位出力部における差動アンプの出力端をFET32A,32B又は71〜74のソースに接続すれば、確実に、該FET32A,32B又は71〜74の検知感度を向上させることができる。
また、上述のm個(mは4以上の偶数)の電極が、空気の誘電率よりも大きい誘電率となる誘電体に封入されていてもよい。この誘電体の材料は例えば樹脂等を挙げることができ、導電性材料が配合されていてもよく、2種類以上の材料が混合されたものであってもよい。このような誘電体で電極を封入した場合、当該電極に対するノイズの影響をより一段と抑えることができる。このことは、シミュレーションに基づく実験からも明らかとなっている。
ここで、図16に示すシミュレーションモデルを用いた場合のシミュレーション結果を図17及び図18に示し、図19に示すシミュレーションモデルを用いた場合のシミュレーション結果を図20及び図21に示す。なお、シミュレーターは、情報数理研究所のEEM−FDM Version2.2を用いている。
図16のシミュレーションモデルは、平行平板電極の間に充実の誘電体を配置したモデルである。このシミュレーションモデルにおける平行平板電極のサイズは120[mm]×120[mm]とし、誘電体のサイズは100[mm]×100[mm]×100[mm]とし、当該平板電極と誘電体とは5[mm]隔てて配置した。そして、1[V]の交流電圧をノイズとして平行平板電極に印加した状態において、誘電体の誘電率を1から400までの範囲で変化させ、誘電体の重心位置となる計測点での電界強度を計測した。この計測結果が図17に示され、誘電体の誘電率が200であり50[MHz]の交番電圧が平行平板電極に印加されている場合の電界強度分布が図18に示されている。図17及び図18からも明らかなように、誘電率が高くなるほど誘電体内部でのノイズの影響が抑えられていることが分かる。
一方、図19のシミュレーションモデルは、上述した平面4極構造の各電極を、図16に示すシミュレーションモデルにおける充実の誘電体に封入したモデルである。このシミュレーションモデルにおける平面4極構造の各電極のサイズは20[mm]×20[mm]とし、電極間距離は4[mm]とした。また、平面4極構造の各電極に印加する信号は、平行平板電極に印加される交流電圧と同じ1[V]、10[MHz]とし、当該信号と交流電圧との位相は90°ずれた状態とした。そして、誘電体の誘電率を1から400までの範囲で変化させ、誘電体の重心位置となる計測点での電界強度を計測した。この計測結果が図20に示され、誘電体の誘電率が200であり10[MHz]の交番電圧が平行平板電極に印加されている場合の電界強度分布が図21に示されている。図20及び図21から明らかなように、誘電体内部でのノイズの影響が抑えられる傾向が確認できた。
なお、ここでは図示しないが、平面4極構造の各電極に印加する信号の周波数を変えると、最も電界強度が小さくなるときの誘電率に違いはあるものの、誘電体内部でのノイズの影響が抑えられる傾向が確認できた。また、m個(mは4以上の偶数)の電極に印加する信号の周波数に応じた誘電率の誘電体にそれら電極を封入することで、当該誘電体に電極を封入しない場合に比べて、特異領域における変動幅を10分の1近くにまで抑えられることが分かった。
ところで、m個(mは4以上の偶数)の電極に加えて、特異領域形成部20又は基準電位出力部30を構成する電子部品や配線の一部が誘電体に封入されていてもよい。また、上述の実施の形態における遮蔽部40又は遮蔽板41の一部又は全体を誘電体とすることも可能である。なお、少なくともm個(mは4以上の偶数)の電極を封入する誘電体の形状については特に制限されないが、例えば、m個の電極を封入する誘電体の形状をシート状とした場合、誘電体自体又は基準電位生成装置1自体をカード状として薄厚化する観点としては好ましい。
本発明は、例えば農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業、電気業、情報通信業、運輸業又は医薬業において利用可能性があり、もちろんこれら以外のあらゆる産業において幅広く利用可能性がある。
1……基準電位生成装置
10……回路電源部
20……特異領域形成部
21A〜21D,51A〜51D,52A〜52D,53A〜53D……電極
22……信号発振源
23……出力調整部
30……基準電位出力部
31A,31B、61A,61B、62A,62B……電位感知体
32A,32B,71〜74……FET
33,81〜83……差動アンプ
40……遮蔽部
41……遮蔽板
42……絶縁スペーサ
90……波長切替部
10……回路電源部
20……特異領域形成部
21A〜21D,51A〜51D,52A〜52D,53A〜53D……電極
22……信号発振源
23……出力調整部
30……基準電位出力部
31A,31B、61A,61B、62A,62B……電位感知体
32A,32B,71〜74……FET
33,81〜83……差動アンプ
40……遮蔽部
41……遮蔽板
42……絶縁スペーサ
90……波長切替部
Claims (5)
- 基準とすべき位置の周りに回転対称に配されるm個(mは4以上の偶数)の電極と、
前記m個の電極において互いに隣り合う電極の一方に対して信号を印加し、該隣り合う電極の他方に対して、前記信号の振幅及び波長と同じで位相が180度異なる信号を印加する印加部と、
を備え、
前記m個の電極に印加される信号の波長は、該m個の電極における隣り合う電極間の距離以上とされ、
前記m個の電極は、空気の誘電率よりも大きい誘電率となる誘電体に封入される
ことを特徴とする基準電位生成装置。 - 前記m個の電極は、複数の組とされ、各組の電極は、共通とすべき基準位置の周りに回転対称かつ自己相似となる位置に配される
ことを特徴とする請求項1に記載の基準電位生成装置。 - 基準とすべき位置の周りに回転対称に配されるm個(mは4以上の偶数)の電極と、
前記m個の電極において互いに隣り合う電極の一方に対して信号を印加し、該隣り合う電極の他方に対して、前記信号の振幅及び波長と同じで位相が180度異なる信号を印加する印加部と、
前記基準とすべき位置又はその近傍に配される導体と、
前記導体から得られる信号の単位時間当たりの変動幅が、許容し得る最大値として前記変動幅に設定される閾値よりも大きい場合、前記印加部から印加される信号の波長を切り替える切替部と
を備えることを特徴とする基準電位生成装置。 - 前記m個の電極は、複数の組とされ、各組の電極は、共通とすべき基準位置の周りに回転対称となる位置に配される
ことを特徴とする請求項3に記載の基準電位生成装置。 - 前記導体は複数でなり、
前記複数の導体から得られる信号の差分を増幅する増幅部
を備えるとする請求項3又は請求項4に記載の基準電位生成装置。
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