JP5498080B2 - 磁力を用いた浮力による加圧送水装置 - Google Patents

磁力を用いた浮力による加圧送水装置 Download PDF

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Description

本発明は水槽中に沈めた空気入り容器の浮力を利用して水槽中から外部に水を圧送する装置に関し、その圧送した水を発電機などの各種エネルギー出力装置の稼動に利用しようとするものである。
従来、空気入り容器を水中に沈めると、その空気入り容器が浮力で自然に上昇することに着眼し、その容器の上昇力を利用して電気エネルギーを得ようとする下記特許文献1の「水中での空気浮力利用の浮力発電装置」の提案がなされている。
該特許文献1の発明には、空気を入れた下空気槽が水中で浮力によって上昇する際、下空気槽の上部に直立させたラックがピニオンを回転させ、該ピニオンの回転エネルギーを発電機の回転に利用する装置の提案がなされている。
この提案では、水槽の上部に到達した下空気槽を下降させるのは下空気槽の上部に設けた排気弁を開いて下空気槽内の空気を排出さることで浮力を喪失させて下空気槽を自重で水中を降下させる仕組みとし、また下部まで到達した下空気槽を上昇させるのは前記排気弁を閉じて再度下空気槽内に空気を充填することで下空気槽に浮力を発生させて下空気槽を上昇させる仕組みとし、この水槽の上部と下部の仕組みによる下空気槽の上昇と下降によって、水槽内で下空気槽を繰り返し上下に往復可能としている。
特開2000−54946号公報
上記特許文献1の装置のように、深く沈んだ状態にある下空気槽への空気の充填は、高い水圧に抗して空気を高圧で注入しなければならないが、この装置では、下空気槽の浮力を利用して空気を下空気槽内に強制的に圧送する構造としている。このため、下空気槽の浮力の一部が下空気槽への空気注入に消費され、その分発電機の回転に使用するための浮力のエネルギーが減少していまい、下空気槽の浮力を効率良く発電に利用するができない。
また、そのような浮力のエネルギーの消費を避けるために、別に備えた予備ポンプなどの空気注入装置で下空気槽への空気注入を行うことも提案しているが、この提案では、装置全体の構造が複雑化し、装置の設置コストやポンプ稼動の電力消費などのランニングコストが増大するという新たな問題を惹起させる。
さらに、発電機を回転するためのエネルギーを下空気槽から直接得ようとするものなので水槽の上部に発電機駆動用の機械的機構を設置しなければならず、装置全体の構造が複雑化し、また使用目的が発電用に限定されてしまうとう難点があった。
そこで本発明は、水槽内で容器を空気の浮力で昇降させてその浮力でエネルギーを得る点では上記特許文献1の装置と共通するものではあるが、本発明では、水槽内で容器を浮力で昇降させて水を圧送可能とし、その水の圧送先でエネルギーを各種用途に自由に利用することが可能となる装置を提供するものであり、その装置は、水位下に設置して常に得られる水圧及び重力を活用することによって、水槽の上部に到達した容器の中から磁着係留中に空気を排出することと水槽の底部に到達した容器の中に磁着係留中に空気を注入することとを自動的に行えるようにし、容器の浮力エネルギーを空気の注入に消費してしまうことなく、水槽の上部と底部で容器内の空気と水の交換を行って自動的に水槽中に容器を繰り返し昇降させ、上昇する際の空気入り容器の浮力で容器上部の水の圧力を高めて水槽中から水を外部に繰り返し圧送させることが可能となる、磁力を用いた浮力による加圧送水装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の磁力を用いた浮力による加圧送水装置の請求項1に記載の発明にあっては、水位下の水が流入して常時満水となるように設置した直立シリンダ型の水槽と、内部の空気の浮力で前記水槽内を上昇し、該空気の排出で前記水槽内を自重で下降する、底部を開口したピストン型の浮力容器と、前記水槽の上部に開口した圧出口に接続し、前記水槽の外部へ水を送る圧送管と、前記水位下の水と常時通水可能に前記水槽の底部に開口した通水口と、前記水槽底部に開口した吸気口に接続し、前記水槽の外部から前記浮力容器内に空気を吸入可能とする吸気路と、前記水槽底部に開口した排水口に接続し、前記浮力容器内の水を前記水槽の外部へ排水可能とする排水路と、前記水槽上部に開口した排気口に接続し、前記浮力容器内の空気を前記水槽の外部へ排出可能とする排気路と、前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出可能とするとともに前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入可能とする水と空気の交換機構と、前記浮力容器が前記水槽の上部に到達したとき、前記浮力容器内の空気を前記排気路から前記水槽の外部へ排出可能とするとともに前記浮力容器内に水を入れる空気と水の交換機構と、前記浮力容器内の水と空気の交換が終了するまで一時的に前記浮力容器を前記水槽の上部と底部に保持可能な磁着係留手段と、から成る。
そして、前記浮力容器内の自動的な空気の吸入及び排出による浮力の変化で前記水槽内を繰り返し昇降し、前記浮力容器が上昇する際に前記水槽内の水を浮力で加圧して前記水槽の外部に圧送可能としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明にあっては、上記発明において、前記浮力容器が、該浮力容器の周辺寄り部位に内部空間を避けて上下直通し、且つ通水を方のみ可能とする逆止弁を備えた外周通水孔と、上部中央寄り部位に前記浮力容器内から浮力容器外へと上下貫通した通水孔及び軸受け孔と、該軸受け孔に摩擦抵抗を有して上下摺動可能に貫挿した軸部と、該軸部の上端部に前記通水孔を避けるように形成した弁押上げ板と、該軸部の下端部に上限位置では前記通水孔を閉鎖し下限側位置では前記通水孔を開放するように形成した弁押下げ板とを一体的に備えた摺動往復弁と、を備えて成る。
そして、前記浮力容器が前記水槽の上部に到達したときには、前記水槽の上部の一部に突き当たった前記摺動往復弁が押し下げられて前記通水孔が開放され、前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したときには、前記水槽の底部の一部に突き当たった前記摺動往復弁が押し上げられて前記通水孔が閉鎖されるようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明にあっては、上記各発明において、前記水槽の上部の空気と水の交換機構が、浮力容器が水槽の上部に到達したとき、前記水槽の上部に形成した囲繞面と前記浮力容器の上部に設けた弁付き通水孔を囲って形成した囲繞面とが密接するとともに前記弁付き通水孔の弁が前記水槽の上部に対する前記浮力容器の接近で自動的に開かれて、前記浮力容器内と前記水槽の上部に設けた排気口とを繋ぐ排気路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通して成る。
そして、前記浮力容器内の空気を前記排気路から前記水槽の外部へ排出させつつ前記浮力容器内に底部の開口から水を入れて、前記浮力容器内の空気と水が交換できるようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明にあっては、上記各発明において、前記水槽の上部の空気と水の交換機構が、水槽の上部の排気路に排気弁往復空間を有し、該排気弁往復空間に上下に往復して前記排気路を開閉可能とする開閉板を軸部の上端に備えるとともに該軸部を水槽内に向けて下向きに突出した排気口往復弁をバネで下方に附勢して前記排気路を常には閉状態にして設け、前記排気口往復弁の軸部に遊貫して設けた空気の充填された浮き弁を、該浮き弁が浮上したとき前記開閉板直下の排気路下端の排気口が閉鎖可能に装着し、浮力容器の上部に押されて前記浮き弁を引き下げて前記排気口を開く梃子を前記浮き弁と前記水槽の上部との間に設け、前記浮力容器が前記水槽の上部に到達したとき、前記浮力容器の上部で前記梃子を押して前記浮き弁を引き下げ且つ前記浮力容器の摺動往復弁の弁押上げ板が排気口往復弁の軸部を押し上げて前記排気路を開き、前記水槽の上部の前記浮き弁及び前記梃子を囲う囲繞面と前記浮力容器の上部の通水孔及び軸受け孔を囲う囲繞面とが密接して前記浮力容器内と前記水槽上部の前記排気口とを繋ぐ排気路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通して成る。
そして、前記浮力容器内の空気を前記排気路から前記水槽の外部へ排出させつつ前記浮力容器内に該浮力容器の底部の開口から水を入れて、前記浮力容器内の空気と水が交換できるようにしたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明にあっては、上記各発明において、前記水槽の底部の水と空気の交換機構が、浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記水槽の底部上面に形成した囲繞面と前記浮力容器の底部の開口周りに形成した囲繞面とが密接するとともに弁付き吸気口と弁付き排水口の各弁が前記水槽の底部に対する浮力容器の接近で自動的に開かれて、前記浮力容器内と前記水槽の前記吸気口とを繋ぐ吸気路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通し且つ前記浮力容器内と前記排水口とを繋ぐ排水路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通して成る。
そして、前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出させつつ前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入して、前記浮力容器内の水と空気が交換できるようにしたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明にあっては、上記各発明において、前記水槽の底部の水と空気の交換機構が、水槽の底部の中央部に上端部の吸気口と下部の排水口とを備えた弁機構支持部を立設し、該弁機構支持部の排水口よりも下部に前記排水口から排水管に繋がる排水路を形成し、前記弁機構支持部の上部には上端に吸気口を備えるとともに該吸気口の下部に吸気弁往復空間を設けて前記吸気口から吸気管に繋がる吸気路を形成し、前記弁機構支持部の上部に軸受け孔を設けて該軸受け孔に前記弁機構支持部の上端から軸部を突出した吸気口往復弁を該軸部の下端に前記吸気弁往復空間内で前記吸路を開閉可能とする吸気開閉板をバネで上方に附勢して常には前記吸路を閉状態にして設け、中間が水槽の底部に枢支され、一方側に前記排水口を開閉可能とる蓋部を他方側に蓋部の開閉を操作する押圧部を備え、常には前記蓋部が前記排水口を閉じるように附勢された梃子蓋を設けるとともに前記浮力容器の底部に前記水槽の底部に到達したときに前記浮力容器の底部の一部が前記押圧部に突き当たって前記排水口を開く梃子蓋押圧部を設け、前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記弁機構支持部が前記浮力容器の開口部を潜り、前記浮力容器の底部の梃子蓋押圧部に突き当たって梃子蓋が前記排水口を開くとともに浮力容器の摺動往復弁の弁押下げ板が前記吸気口往復弁の軸部を押し下げて前記排水口及び吸気口を開き、且つ前記水槽の底部の囲繞面と浮力容器の囲繞面とが密接し、前記浮力容器内と前記水槽の排水口とを繋ぐ排水路と前記浮力容器内と前記水槽の吸気口とを繋ぐ吸気路とが前記水槽内の空間から隔絶されて連通して成る。
そして、前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出させつつ前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入して、前記浮力容器内の水と空気が交換できるようにしたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明にあっては、上記各発明において、前記水槽の底部の水と空気の交換機構が、水槽の底部の中央部に上端部の吸気口と下部の排水口とを備えた弁機構支持部を立設し、該弁機構支持部の排水口より下部に排水弁往復空間を有し、該排水弁往復空間に前記排水口から排水管に繋がる排水路を形成し、前記排水弁往復空間内で排水路を開閉可能とする通水開閉板を軸部の下端に備えた排水口往復弁を、該軸部の上端を前記弁機構支持部に設けた軸受け孔から上に突出して通水開閉板がバネで上方に附勢して常には前記排水路を閉状態にして設け、前記排水口往復弁の軸部内の上部には上端に吸気口を備えるとともに該吸気口の下部に吸気弁往復空間を設けて前記吸気口から吸気管に繋がる吸気路を形成し、前記排水口往復弁の軸部の上部に軸受け孔を設けて該軸受け孔に前記排水口往復弁の軸部上端から軸部を突出した吸気口往復弁を該軸部の下端に前記吸気弁往復空間内で前記吸気路を開閉可能とする吸気開閉板をバネで上方に附勢して常には前記吸気路を閉状態にして設け、中間が水槽の底部に枢支され、一方側に前記排水口を開閉可能とる蓋部を他方側に蓋部の開閉を操作する押圧部を備え、常には前記蓋部が前記排水口を閉じるように附勢された梃子蓋を設けるとともに浮力容器の底部に前記水槽の底部に到達したときに前記浮力容器の底部の一部が前記押圧部に突き当たって前記排水口を開く梃子蓋押圧部を設け、前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記弁機構支持部が前記浮力容器の開口部を潜り、前記浮力容器の底部の梃子蓋押圧部に突き当たって梃子蓋が前記排水口を開くとともに、浮力容器の摺動往復弁の弁押下げ板が排水口往復弁の軸部と前記吸気口往復弁の軸部とを押し下げて前記排水路及び吸気路を開き、且つ前記水槽の底部の囲繞面と浮力容器の囲繞面とが密接し、前記浮力容器内と前記水槽の排水口とを繋ぐ排水路と前記浮力容器内と前記水槽の吸気口とを繋ぐ吸気路とが前記水槽内の空間から隔絶されて連通して成る。
そして、前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出させつつ前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入して、前記浮力容器内の水と空気が交換できるようにしたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明にあっては、上記各発明において、前記水槽の側壁面の上部に開口した圧出口の上側に縦長の圧出口絞り溝を形成し、前記浮力容器が上昇する際に前記浮力容器の外周壁面で前記圧出口絞り溝の開口面積が絞られて流出抵抗が増加して前記浮力容器の上昇速度が落され、前記浮力容器を前記水槽の上部に緩停止可能としたことを特徴とする。
請求項9に記載の発明にあっては、上記各発明において、前記水槽の排水口及び吸気口に外部から連結された排水管及び吸気管にそれぞれ流量調整弁を設けたことを特徴とする。
本発明は、水位下で満水となっている水槽内において、浮力容器が浮力で浮上して水槽の上部に到達したとき、浮力容器内の水と空気の入れ替え操作は、特に電気的な駆動制御などを要せず、磁着係留手段の磁石の吸着力と前記浮力容器内の浮力と前記浮力容器自身の自重とのバランスによって行い、即ち水中で前記浮力容器の浮力と該浮力容器自身の自重とが等しいか又は浮力の方が大きいときには磁石の吸着力で前記浮力容器が前記水槽の上部に係留され続け、さらに浮力容器内の空気が減少し、前記浮力容器の浮力に磁石の吸着力を加えた前記浮力容器を引上げる力よりも前記浮力容器を自重が大きくなったときに前記水槽の上部から前記浮力容器が離れて前記浮力容器を自動的に下降させることが可能となる。
また、水槽の底部に到達したときにも、浮力容器内の水と空気の入れ替え操作でも特に電気的な駆動制御などを要せず、磁着係留手段の磁石の吸着力と前記浮力容器内の浮力と前記浮力容器自身の自重とのバランスにより行い、即ち水中で前記浮力容器の浮力と該浮力容器自身の自重とが等しいか又は浮力の方が小さいときにはときには磁石の吸着力で前記浮力容器が前記水槽の底部に係留され、さらに浮力容器内の空気が増加し、前記浮力容器の浮力に磁石の吸着力を加えた前記浮力容器を引上げる力よりも前記浮力容器を自重が小さくなったときに前記水槽の底部から前記浮力容器が離れて前記浮力容器を自動的に上昇させることが可能となる。
上記のように、磁石の吸着力で前記浮力容器内の空気の増加中、大きな浮力が得られるまで前記水槽の底部に強力に係留することで、前記浮力容器が前記水槽の底部から分離されたときに大きな浮力で強力に前記浮力容器上の水を押し上げることが可能となる。
そして、上記浮力容器内の空気と水の交換機構によって水槽の上部と底部で前記浮力容器内の空気を増減させ、その空気の浮力と永久磁石の吸着力とのバランスで前記浮力容器を水槽内で自動的に昇降を繰り返し、浮力容器内の空気の浮力で浮力容器が上昇する際に、その浮力で浮力容器上の水を浮力容器が強く押し上げて、その加圧された水を前記水槽上部の圧出口から外部に間欠的に且つ継続的に送り出すことが可能となる。
本発明では、水槽の底部での浮力容器内の水と空気の入れ替えが、重力による水の自由落下によって動力など使用せずに自動的に行われるので、浮力容器の浮力エネルギーが空気の注入に消費されてしまうことなく、浮き上がる空気入り浮力容器の浮力エネルギーが最大限に水の圧送に転換可能となる。
このような大気汚染のないクリーンなエネルギーは環境に対して極めて良好である。
そして、その圧送された水は送水管を介して使用したい場所に自由に圧送でき、その圧送された水の圧力によって、発電機などの各種の出力装置を稼動させて電力を得るなど各種のエネルギーを得ることが可能となる。
また、家庭用のコンパクトサイズから湖やダム湖などに適した大規模にまで、本発明の装置の規模は自由に選択できる。そして、さらにそれらを複数設置することでより大きな電力などのエネルギーを生み出すことが可能となる。
請求項2に記載の発明にあっては、前記浮力容器の底部の開口部からは常時水が内部に侵入可能となり、また、上部の貫通孔は摺動往復弁の往復で、摺動往復弁は押し下げられたときには、弁押下げ板が前記通水孔から離れて貫通孔が開き、また摺動往復弁が押し上げられたときには、弁押下げ板が前記貫通孔を閉じることが可能となる。そしてこの結果、弁押下げ板で前記貫通孔が閉じられているときには前記浮力容器内の浮上しようとする空気を上から被せて浮力容器内に抑えるように保持することができ、また前記浮力容器内の空気を抜くときには前記貫通孔を開いて浮力容器上に容易に抜け出させることが可能となる。
また、逆止弁を備えた前記外周通水孔は浮力容器が上昇するときには閉じられるので、送り出す水の圧力を損なうことなく、且つ浮力容器が下降するときには開いて浮力容器下の水を速やかに上部に導いて浮力容器下の水圧が高まるのを防止して速やかに浮力容器を下降させることが可能となる。
請求項3及び4に記載の発明にあっては、前記空気と水の交換機構が、前記浮力容器が前記水槽の上部に到達したとき、前記浮力容器の上部で前記梃子を押して前記浮き弁を引き下げるとともに前記浮力容器の摺動往復弁の弁押上げ板が排気口往復弁の軸部を押し上げて前記排気口を開き、前記浮力容器内と前記水槽の排気口とを繋ぐ気道が連通し、前記浮力容器内の空気を前記水槽内の水圧で外に排出させ確実に前記浮力容器内の内部空間の空気と水とを入れ替えることが可能となる。
この水と空気の入れ替え操作は、電気的な駆動制御などを要せず、磁着係留手段の磁石の吸着力と前記浮力容器内の浮力と前記浮力容器自身の自重とのバランスで行われる。即ち水中で前記浮力容器の浮力と該浮力容器自身の自重とが等しいか又は浮力の方が大きいときには磁石の吸着力で前記浮力容器が前記水槽の上部に係留され、さらに浮力容器内の空気が排気口から抜け出て減少し、前記浮力容器の浮力に磁石の吸着力を加えた前記浮力容器を引上げる力よりも前記浮力容器を自重が大きくなったときには前記水槽の上部から前記浮力容器が離れて前記浮力容器が自動的に下降可能となる。
請求項5及び6に記載の発明にあっては、前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、弁機構支持部が前記浮力容器の開口部を潜り、前記浮力容器の摺動往復弁の弁押下げ板が排水口往復弁の軸部と前記吸気口往復弁の軸部とを押し下げて、前記排水口及び吸気口が開かれ、前記浮力容器内と前記水槽の排水口とを繋ぐ水道と、前記浮力容器内と前記水槽の吸気口とを繋ぐ気道とを連通し、前記浮力容器内の内部空間の水が自重で前記水槽の外に排出されると同時に前記内部空間に空気が浮力容器内に吸入されて水が空気と入れ替え可能となる。
この水と空気の入れ替え操作でも、電気的な駆動制御などを要せず、磁着係留手段の磁石の吸着力と前記浮力容器内の浮力と前記浮力容器自身の自重とのバランスで水槽の底部に係留し、浮力容器内の空気が水と入れ替わって増加したときに前記水槽の底部から前記浮力容器が離れて前記浮力容器が自動的に上昇可能となる。
請求項7に記載の発明にあっては、前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、上記請求項5及び6に記載の発明の効果に加えて、前記浮力容器の摺動往復弁の弁押下げ板が排水口往復弁の軸部と前記吸気口往復弁の軸部とをバネの附勢力が弱い方から段階的に押し下げて、前記排水及び吸気を開き、前記浮力容器内と前記水槽の排水口とを繋ぐ水道と、前記浮力容器内と前記水槽の吸気口とを繋ぐ気道とを連通し、前記浮力容器内の内部空間の水を空気と入れ替え可能となる。
この水と空気の入れ替え操作でも、電気的な駆動制御などを要せず、磁着係留手段の磁石の吸着力と前記浮力容器内の浮力と前記浮力容器自身の自重とのバランスで前記水槽の底部に係し、浮力容器内の空気が増加したときに前記水槽の底部から前記浮力容器が離れて前記浮力容器が自動的に上昇可能となる。
請求項8に記載の発明にあっては、前記水槽の側壁面の上部に開口した圧出口の上側に形成された縦長の圧出口絞り溝によって、前記浮力容器が上昇する際に前記浮力容器の外周壁面で前記圧出口絞り溝の開口面積が絞られて流出抵抗が増加し、その抵抗で前記浮力容器の上昇速度が低下し、前記浮力容器を前記水槽の上部に緩停止可能となる。
そして、大きい浮力で途中急速な上昇があっても、前記水槽の上部では減速されるので、前記浮力容器が激突して装置が破壊や破損されるのを防止することが可能となる。
請求項9に記載の発明にあっては、前記水槽の外部に連結された排水管及び吸気管に設けた流量調整弁で適度の量でタイミング良く水及び空気の排出と吸入及び排水の流量を調整することが可能となり、水と空気の逆流を防ぐとともに浮力容器の昇降速度調節で圧送管からのエネルギー出力の調節を行い、装置の破損や破壊を防止することが可能となる。
本発明の装置を示す縦断側面図である。 本発明の浮力容器が水槽の中間にあるときの状態を示す縦断側面図である。 水槽の上部の要部を示す縦断側面図である。 水槽の底部の要部を示す縦断側面図である。 浮力容器が水槽の底部に到達した状態の要部を示す縦断側面図である。 浮力容器の上昇中の状態を示す縦断側面図である。 水槽の上部に到達した浮力容器から空気が排出されている状態を示す縦断側面図である。 浮力容器が浮き弁の上昇で水槽の上部から押し離された状態を示す縦断側面図である。 空気が排出されて浮力容器が下降している状態を示す縦断側面図である。 浮力容器が水槽の底部に到達直後の状態を示す縦断側面図である。 水槽の底部に到達した浮力容器から水が排出され、空気が吸入されている状態を示す縦断側面図である。 吸気管にフレキシブルパイプを使用した態様の水槽の底部の要部を示す縦断側面図である。 吸気管に蛇腹状伸縮管を使用した態様の水槽の底部の要部を示す縦断側面図である。 別形態の水槽の底部の要部を示す縦断側面図である。
本発明を実施するための形態を以下図に基づいて説明する。
本発明は、図1に示すように、直立した円筒形のシリンダ型水槽3の全体が貯水池Pの水位L下に配置し、水位L下の水Wが常時流入して前記水槽3内は満水となるように設置する。
そして、前記貯水池Pの底面P2上に設置した該水槽3の底部3bには排水口37を設け、その排水口37は貯水池Pの側面P1を貫いて外部の排水管12に接続する。
前記水槽3は、前記排水口37から前記水槽3外部に繋がる排水管12には排水路Mが形成され、該排水路Mは前記水槽3の底部3bよりも低い位置の空間に最終端部が開放可能となる高さ位置に設置する。
そして、前記水槽3の中には、内部の空気の浮力で前記水槽3内を浮上可能とする円筒形のピストン型の浮力容器1を収納する。
前記浮力容器1は、図2に示すように、その底部1bの中央には広い開口部2を形成するとともに内部空間を避けて上下直通し且つ通水を方のみ可能とする逆止弁17aを備えた外周通水孔17を該浮力容器1の周辺寄り部位に設ける。
また、前記浮力容器1の上部1aの中央には該浮力容器1内から浮力容器1外へと上下貫通した通水孔19と軸受け孔1hとを設ける。
そして、前記軸受け孔1hには、該軸受け孔1hに対して摩擦抵抗を有して上下往復可能に貫装した軸部18cと、該軸部18cの上下端部に前記通水孔19を避けるように形成した上側の弁押上げ板18aと、前記通水孔19を下から覆うように形成した下側の弁押下げ板18bとを一体的に備えた摺動往復弁18を装着する。
さらに、該摺動往復弁18の弁押下げ板18bの下面には空気溜り18dを設ける。
前記水槽3は、上記浮力容器1が該水槽3の中を上下に円滑に往復可能とするために、側部の内周壁面3dを直立に形成し、また該水槽3の中に納めた前記浮力容器1の外周壁面1dも前記水槽3の内周壁面3dに沿うように近接した垂直な壁面に形成する。
さらに、前記水槽3の側壁面3cの最上部には圧出口4を設け、該圧出口4には流出方向にのみ開く逆止弁15を装着し、さらにその圧出口4の外側に圧送管10を接続する。そして前記圧送管10には送り出された水流で回転するタービンを備えた水力発電機等の各種エネルギーの出力装置Cを設けることができる。
前記圧出口4は、前記水槽3の側壁面3cの最上部より下方に、浮力容器1の外周壁面1dの高さよりも小さい距離だけ離して配置し、前記内周壁面3dの前記圧出口4の上側に縦長の圧出口絞り溝4aを設ける。
この圧出口絞り溝4aは、大きな浮力で高速度に上昇する浮力容器1の上昇速度を緩和するもので、前記浮力容器1が上昇する際に前記浮力容器1の外周壁面1dで前記圧出口絞り溝4aの開口面積が絞られて流出抵抗が増加し、その抵抗で前記浮力容器1の上昇速度が低下し、前記浮力容器1を前記水槽3の上部3aに緩停止可能となる。
前記圧出口絞り溝4aによって、大きい浮力で途中に急速な上昇があっても、前記水槽3の上部3aに接近する位置で減速し、前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに激突して破壊や破損されるのを防止することが可能となる。
図1では圧送管10を貯水池Pの側面P1から外部に導いて出力装置Cに水を送り出す態様を示しているが、出力装置Cは必ずしも貯水池の側面P1外に配置しなければならないものではなく、前記排水管12の開口部が前記水槽3の底部3bよりも低位置で開放されているならば、貯水池P内に配置しても良い。
前記圧送管10には流量調整弁50を設けることで、各種エネルギーの出力装置Cに対して送り出される水流の流量を調整することが可能となる。
さらに、前記水槽3の側壁面3cの最上部には流入方向にのみ開く逆止弁7aを備えた給水口7を貯水池Pの水が常時通水状態になるように設ける。前記浮力容器1が降下するときに前記給水口7からの給水されて前記浮力容器1を円滑に降下させることが可能となる。
また、前記水槽3の側壁面3cの最底部には前記水位L下の水Wと常時通水可能に接続できる通水口6を設ける。前記浮力容器1が上昇するときに前記通水6からの水の給水で前記浮力容器1を円滑に上昇させることが可能となる。
また、図1に示すように、前記水槽3の底部3bには吸気口40を開口し、該吸気口40には前記水槽3の外部から前記浮力容器1内に空気を吸入可能とする吸気路Kを形成する。
さらに、前記水槽3の底部3bに排水口37を開口し、該排水口37には前記浮力容器内1の水を前記水槽3の外部へ排水可能とする排水路Mを形成する。
また、前記水槽3の上部3aに排気口20を開口し、該排気口20には前記浮力容器1内の空気を前記水槽3の外部へ排出可能とする排気路Hを形成する。
そして、前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに到達したとき、図3及び図7に示すように、前記水槽3の上部3aの内面と前記浮力容器1の上部1aの外面とに、前記水槽3内の上部3aの囲繞面3eと前記浮力容器1の上部1aの通水孔19及び軸受け孔1h を囲う囲繞面1eとが密接可能となるように形成する。
これにより前記水槽3の上部3aにおいて前記両囲繞面3e、1eとが密接状態になって、前記浮力容器1の上部1aを開いて前記浮力容器1内の空気を前記水槽3の外部に排出させて替わりに水Wを入れることが可能な空気と水の交換機構Aを設けることが可能となる。
また、前記浮力容器1が前記水槽3の底部3bに到達したとき、図5に示すように、前記水槽3の底部3bの内面と前記浮力容器1の底部1bの外面とに、前記水槽3の底部3bの囲繞面3fと前記浮力容器1底部1bの開口部2を囲う囲繞面1fとで密接可能となるように形成する。
これにより前記水槽3の底部3bに水Wの重力で前記浮力容器1内の水を落下排出させて替わりに空気を入れる水と空気の交換機構Bを設けることが可能となる。
さらに、前記浮力容器1内の水と空気の交換が終了するまでは、一時的に前記浮力容器1を前記水槽3の上部3aと底部3bに静止させて保持しておくことが可能な吸着力を有する磁着板8a、8b及び永久磁石9a、9bを前記水槽3の上部3aと底部3b及び前記浮力容器1の上部1aと底部1bにそれぞれ対向させた磁着係留手段を設ける。
即ち、該磁着係留手段は、前記水槽3の底部3bに設けた永久磁石9bと浮力容器1の底部1bの開口部2の周囲面とに設けた磁着板8bとを相互に磁着可能に対応して設け、また前記水槽3の上部3aに設けた永久磁石9aと浮力容器1の上部1aの周囲面に設けた磁着板8aとを相互に磁着可能に対応して設けた態様が可能である。
図1には前記水槽3側に永久磁石を、浮力容器1には磁着板を設けた態様が示されているが、前記水槽3側には磁着板を、永久磁石側には永久磁石を設けた態様としても良い。
次に、前記水槽3の上部3a及び前記浮力容器1の上部1aの前記空気と水の交換機構Aについて詳細に説明する。
前記空気と水の交換機構Aは、図7に示すように、前記浮力容器1の上部1a側と前記水槽3の上部3a側とが関連した構成となっている。
前記水槽3の上部3aは、図3に示すように、排気口20とその上部に弁往復空間23を有し、該弁往復空間23に上下可能な開閉板21aを軸部21bの上端に備えた排気口往復弁21を軸部21bが下向きになって水槽3内に突出するように設ける。そして該排気口往復弁21には下方に附勢するバネ24を装着する。
また、前記排気口往復弁21の軸部21bには、該軸部21bを貫させたスライド孔30を備えた浮き弁25を、前記排気口20を下から覆って前記排気口20を閉鎖可能に装着し、さらに前記浮力容器1の上部1aに押されて前記浮き弁25を引き下げ可能となるように前記排気口20を開く梃子27を設ける。
そして、図7に示すように、前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに到達したとき、前記浮力容器1の上部1aで前記梃子27の基端27bを押して該梃子27の先端27aが前記浮き弁25を引き下げるとともに前記浮力容器1の摺動往復弁18の弁押上げ板18aが排気口往復弁21の軸部21bを押し上げて前記排気口20を開き、前記浮力容器1内と前記水槽3の排気14aとを繋ぐ排気路Hが前記水槽内の空間から隔絶されて連通状態となる。そして、その排気路Hから前記浮力容器1内の空気を前記水槽3内の水圧で外に排出して前記浮力容器1内の内部空間の空気は水に入れ替えが可能となる。
水に入れ替えが完了すると、図8に示すように、前記浮力容器1内には空気がなくなり、さらに、前記浮力容器1の上部にまで水が侵入し、図8に示すように、前記浮き弁25は浮力を生じて上昇する。この際、該浮き弁25が前記梃子27の先端27aを押し上げ、基端27bを押し下げる。
このとき該梃子27の基端27bが水槽3の上部3aを押し下げて、浮力容器1が水槽3の上部3aから離され、前記磁着板8aと永久磁石9aとの吸着力が及ばなくなり、前記浮力容器1が、図9に示すように、自重で下降する。
この下降の際には、前記浮力容器1の自重の下降で減圧された前記水槽3内の前記浮力容器1の上部空間に、前記浮力容器1の逆止弁17aを備えた外周通水孔17から前記浮力容器1の下の水が上に導かれ、また、前記水槽3の側壁面3cの最上部の逆止弁7aを備えた給水口7から貯水池Pの水が前記水槽3内の前記浮力容器1の上に流れ込み、また前記水槽3内の前記浮力容器1の下部側の空間にある水は、前記通水口6から貯水池Pへ流れ出す。
そして、前記水槽3内の前記浮力容器1上下の空間にある水の減圧及び加圧状態を解消して、前記浮力容器1を円滑に下降させることが可能となる。
次に、前記水槽3の底部3b及び前記浮力容器1の底部1bの前記水と空気の交換機構Bについて詳細に説明する。
前記水と空気の交換機構Bは、図5に示すように、前記浮力容器1の底部1b側と前記水槽3の底部3b側とが関連した構成となっている。
前記水槽3の底部3bには、図4に示すように、中央部に上端部の吸気口40と下部の排水口37とを備えた弁機構支持部36を立設する。
前記弁機構支持部36部分は吸気口40を単独で設ける請求項6に記載の形態(図14に示す)及び排水口往復弁31の中に設ける請求項7に記載の形態(図4に示す)とすることが可能である。
そのうち吸気口40を単独で設ける請求項6に記載の形態では、図14に示すように、前記水槽3の底部3bの水と空気の交換機構Bが、前記水槽3の底部3bの中央部に上端部の吸気口40と下部の排水口37とを備えた弁機構支持部36が立設された構造となる。
そして、該弁機構支持部36の排水口37よりも下部に前記排水口37から排水管12に繋がる排水路Mを形成し、前記弁機構支持部36の上部には上端に吸気口40を備えるとともに該吸気口40の下部に吸気弁往復空間39を設けて前記吸気口40から吸気管13に繋がる吸気路Kを形成する。
そして、前記弁機構支持部36の上部に軸受け孔を設けて該軸受け孔に前記該弁機構支持部36の上端面38bを突出した吸気口往復弁38を該軸部38cの下端に前記吸気弁往復空間39内で前記吸路Kを開閉可能とする開閉板38aを弁球48を介して押しバネ42で上方に附勢して常には前記吸路Kを閉状態にしておく。
また、前記弁機構支持部36の外側の前記排水口37に対応した各位置に、中間が水槽3の底部3bに設けた枢支台47の枢支部46で枢支され、一方側に前記吸気口37を開閉可能とる蓋部44を、他方側に蓋部44の開閉を操作する押圧部45を備え、常には前記蓋部44が前記排水口37を閉じるようにバネなどで附勢された梃子蓋43を設けるとともに前記浮力容器1の底部1bに前記水槽3の底部3bに到達したときに前記浮力容器1の底部1bの一部が前記押圧部45に突き当たって前記排水口37を開く梃子蓋押圧部1g(図5に示す)を設ける。
さらに、水槽3の底部3bに、前記浮力容器1の底部1bの開口部2と全周で接近可能に前記弁機構支持部36を囲った直立囲壁53を設ける。該直立囲壁53は図14以外の図には表示していないが、全ての形態に設けることが可能である。
そうすれば、いずれの形態においても、水槽3の底部3bの囲繞面3fへ前記浮力容器1の底部1bの囲繞面1fが接触する前に、前記浮力容器1の底部1bの開口部2が前記直立囲壁53に近接して該直立囲壁53で水槽3の底部3bの空間と前記浮力容器1の内部空間とを先に遮断し、前記浮力容器1内の水を前記排水口37から排出前に水槽3内の水が前記浮力容器1内に入ってしまうのを防止することが可能となる。
そして、前記浮力容器1が前記水槽3の底部3bに到達したとき、前記弁機構支持部36が前記浮力容器1の開口部2を潜り、該開口部2が直立囲壁53に近接して下降し、前記浮力容器1の底部1bの梃子蓋押圧部1gに突き当たって梃子蓋43が前記排水口37を開くとともに浮力容器1の摺動往復弁18の弁押下げ板18bが前記吸気口往復弁38の軸部38を押し下げて前記排水口37及び吸気口40を開き、且つ前記水槽3の底部3bの囲繞面3fと浮力容器1の囲繞面1fとが前記該直立囲壁53で密接し、前記浮力容器1内と前記水槽3の排水口37とを繋ぐ排水路Mと前記浮力容器1内と前記水槽3の吸気口40とを繋ぐ吸気路Kとが前記水槽3内の空間から隔絶されて連通される。
この際、前記排水路Mが連通されたとき前記浮力容器1内の内部空間の水が自重で落下する力が働き、前記浮力容器1内の内部空間が減圧される。そして、前記弁押下げ板18b下の空気溜り18dに残留されていた空気が減圧により膨張され、外部に連通された吸気路Kから強く空気が前記浮力容器1内の内部空間に吸引される。
前記浮力容器1の底部1bの上記前記水と空気の交換機構Bによって、前記浮力容器1内の内部空間の水が自重で前記水槽3の外に排出されると同時に前記内部空間に空気が吸入されて水と空気を入れ替えが可能となる。
次に前記弁機構支持部36の排水口往復弁31の中に設ける請求項7に記載の形態を説明する。
この形態では、図4及び図5に示すように、前記排水口37より下部には排水弁往復空間34を有し、該排水弁往復空間34に排水口37から排水管12に繋がる排水路を開閉可能とする通水開閉板31aを軸部の下端に備えた排水口往復弁31を該軸部の上端を前記弁機構支持部36に設けた軸受け孔36aから上に突出して吸気開閉板38aが押しバネ33で上方に附勢されて前記排水路Mを閉状態にして装着する。
また、該排水口往復弁31の軸部内の上部には、上端に吸気口40を備えるとともに、該吸気口40の下部に弁往復空間39を設け、該軸部の上部に軸受け孔31dを設けて、該軸受け孔31dに軸部38が上向きに突出した吸気口往復弁38が該軸部38cの下端に前記吸路Kを開閉可能とする開閉板38aがバネ42で弁球48を介して上方に附勢されて前記吸路Kを閉状態にする。
また、前記弁機構支持部36の外側の前記排水口37に対応した各位置に、上記請求項5に記載の形態と同様に、中間が水槽3の底部3bに設けた枢支台47の枢支部46に枢支され、一方側に前記吸気口40を開閉する蓋部44を、他方側に蓋部44の開閉をする押圧部45を備えるとともに前記蓋部44が前記排水口37と閉じるように附勢された梃子蓋43が、前記浮力容器1が前記水槽3の底部3bに到達したときに前記浮力容器1の底部1bの一部が前記押圧部45に突き当たって前記排気口37を開く梃子蓋押圧部1g(図5に示す)を設ける。
そして、図5に示すように、前記浮力容器1が前記水槽3の底部3bに到達したとき、前記浮力容器1の底部1bの一部に形成した梃子蓋押圧部1gが梃子蓋43の押圧部45に突き当たって梃子蓋43の蓋部44が前記排水口37を開くことができるようにする。
この際、前記弁機構支持部36の上部が前記浮力容器1の開口部2を潜り、浮力容器1の摺動往復弁18の弁押下げ板18bが排水口往復弁31の軸部と前記吸気口往復弁38の軸部38cとを押し下げて、前記排水口37及び吸気口40を開き、同時的に前記水槽3の底部3bの囲繞面3fと浮力容器1の囲繞面1eとが密接し、前記浮力容器1内と前記水槽3の排水口37とを繋ぐ排水路Mと前記浮力容器1内と前記水槽3の吸気口40とを繋ぐ吸気路Kとが連通される。
そして、前記浮力容器1内の水が自重で前記水槽3の外に排出されると同時に前記浮力容器1内に空気が吸入されて水と空気を入れ替えが可能となる。
この形態では、前記吸気口40が排水口往復弁31の上下の移動に伴って上下に往復するため、図12に示すように、前記吸気路Kのうち排水弁往復空間34内を通過する通気管12の通気口13a部分以下をフレキシブル管にするか又は、図13に示すように、蛇腹状伸縮管を設けることで、排水口往復弁31の上下の移動に対して柔軟に変形して対応させることが可能となる。
また、この図13では、排水管12の途中に空気逆流防止の水溜り栓を備えた逆流防止機構12を設けた態様を示しているが、この逆流防止機構12bによって前記排水管12に空気が逆流するのを防止し、前記浮力容器1内の水を円滑に外部に排水させることが可能となる。
また、前記梃子蓋43の蓋部44だけ排水口37を開閉可能とする上記請求項6の形態では、前記梃子蓋43の附勢手段や前記蓋部44の損傷などで開閉機能の喪失が発生したきに水槽内の水の流出が止められなくなるおそれがあるが、この問題が前記請求項7に記載の形態では、前記梃子蓋43での開閉の他に、前記弁機構支持部36に設けた別の排水口往復弁31の存在によって前記水槽内の水の流出を二重に止めることが可能となる。
このため、前記梃子蓋43と排水口往復弁31のいずれか一方の故障が起こったとしても直ぐには水槽内の水の流出が起こらず、この点で安全性を高めることが可能となる。
また、前記排水管12、吸気管13には、流量調整弁52、51を設けることができる。
該流量調整弁52、51は、弁の開閉度合いの設定で適度の量でタイミング良く水及び空気の排出と吸入及び排水の流量を調整することが可能となる。
なお、前記水槽3の前記通水口6及び前記給水口7には貯水池Pなどに流れ込んだゴミの吸い込み防止のために網状のフィルタ49を設けると良い。
次ぎに前記浮力容器1が水槽3に内を上下に繰り返し往復する工程を図6〜図11で詳細に説明する。
図6は、前記浮力容器1に空気が充填されて水槽3内を上昇している状態を示している。
このとき、前記浮力容器1の摺動往復弁18は前記弁機構支持部36に設けた吸気口往復弁38の軸部38cの上端面38bで突き上げられた状態で軸受け孔1hに対しての摩擦抵抗によって下に落ないままとなり摺動往復弁18の弁押下げ板18bが前記通水孔19を下から覆って閉鎖しているため前記浮力容器1内の空気は上に抜けることがない。
また、該浮力容器の周辺寄り部位の外周通水孔17は上方のみ流れるようになった逆止弁17aを備えているので該外周通水孔17は閉鎖状態となっている。
このため、前記浮力容器1上の水は前記浮力容器1に浮力で押圧されて水圧が高まった状態となる。このとき、給水口7からは逆止弁7aが付いているので水槽から外側へは水は流れない。
このため、高まった水圧の水は、前記水槽3の上部の圧出口4から外側の圧管10に集中して押し出される。
またこのとき、水槽3の底部の通水口6からは水槽3の中に水が自由に入るので前記浮力容器1は空気の浮力で上昇した嵩分、前記浮力容器1下に水が吸入されるので、前記浮力容器1の下部側には大きな減圧が起こることなく前記浮力容器1は円滑に上昇することが可能となる。
この前記浮力容器1下に吸入される水は、前記圧出口4から出た水が途中で発電機等を稼動させた後、還元されて前記流入口5から一緒に水が補給されるようにしても良い。
なおこのとき、前記水槽3の上部3aと底部3bの排気口20、吸気口40、排水口37はバネなどの附勢手段で閉じられているので、前記圧出口4以外からは一切水が流出することはない。
図6に示すように、前記浮力容器1の上昇途中の状態から前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに到達する前の状態においては、前記水槽3の側壁面3cの最上部より下方に形成されている圧出口絞り溝4aによって、浮力容器1の上昇速度が緩和され、ゆっくりと上昇した前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに当たって停止する。
次の図7は、前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに到達したときの状態を示している。
前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに到達するとき、前記浮力容器1の上部1aで前記梃子27を押して前記浮き弁25を引き下げる。
そして前記浮力容器1の摺動往復弁18の弁押上げ板18aが排気口往復弁21の軸部21bを押し上げて前記排出口20が開かれる。
さらに前記水槽3の上部の内面と前記浮力容器1の上部1a外面とが、前記水槽3内の上部3aの囲繞面3eと前記浮力容器1の上部1aの通水孔19及び軸受け孔1hを囲う囲繞面1eとによって密着される。
この前記水槽3の上部の囲繞面3eと前記浮力容器1の上部1aの囲繞面1eを密接させるための手段として、平面的な密接の態様の他に上記上記水槽3の底部3bに直立囲壁53と同様な垂下囲壁を前記水槽3の上部3aに設けて水槽3の上部3aと前記浮力容器1の上部との間の空間を周囲から遮断することも可能である。こうすれば前記水槽3の上部3aに前記浮力容器1の上部1aが突き当たる前に前記浮力容器1上の空間に水槽3内の水が入ってしまうのを防止して前記浮力容器1内の空気を排出することが可能となる。
そして、前記浮力容器1の上部1aの摺動往復弁18が排気口往復弁21の軸部21bにお当たって押し下げられ、弁押下げ板18bが開かれ、前記浮力容器1内の空気が前記水槽3の上部に逃げ出し、さらに前記排気口20から排気管14に空気が排出される。その際前記浮力容器1の下は開口部2で前記水槽3内に開放されているので前記浮力容器1内に自由に水が侵入する。
次の図9は、前記浮力容器1が自重で下降している状態を示している。
前記浮力容器1内に水が侵入し、前記浮力容器1内の空気が排出されると前記浮力容器1の浮力が低下する。
そして、前記浮力容器1の下降は、磁着係留手段の永久磁石9aの吸着力と前記浮力容器1内の浮力と前記浮力容器1自身の自重とのバランスによって行われる。即ち水中で前記浮力容器1の浮力と該浮力容器1自身の自重とが等しいか又は浮力の方が大きいときには永久磁石9aの吸着力で前記浮力容器1が前記水槽3の上部3aに係留され続け、さらに浮力容器1内の空気が減少し、前記浮力容器1の浮力に永久磁石9aの吸着力を加えた前記浮力容器1を引上げる力よりも前記浮力容器1を自重が大きくなったときに前記水槽3の上部3aから前記浮力容器1が離れて前記浮力容器1が自動的に下降して行く。
このとき、前記浮力容器1の上側では、前記水槽3の上部の圧出口4は逆止弁15により水槽内へは水が入らず、また、前記排出口20は押しバネ24で閉じられるので空気の逆流は起こらない。そして、給水口7から逆止弁7aにより水槽3の中に貯水池Pの水が流れ込み、さらに前記浮力容器1の逆止弁17aを備えた外周通水孔17から浮力容器1の下側の水が上側に流れ、且つ前記浮力容器1の下側では、水槽3の底部の通水口6から水槽の外に水が自由に出るので前記浮力容器1の上下に大きな減圧及び加圧が起こらずに、前記浮力容器1は円滑に自重で下降して行く。
次の図10及び図11は、前記浮力容器1が前記水槽3の底3bに到達した状態を示している。そのうち図10は到達直後の状態であり、図11は空気が水と入れ替わっている途中を示している。
前記浮力容器1が前記水槽3の底部3bに到達したとき、前記弁機構支持部36が前記浮力容器3の開口部2を潜り、前記浮力容器1の底部1bの梃子蓋押圧部1gに突き当たって梃子蓋43が前記排水口37を開くとともに浮力容器3の摺動往復弁18の弁押下げ板18bが前記吸気口往復弁38の軸部38を押し下げて前記排水口37及び吸気口40を開く。
このとき前記水槽3の底部3bの囲繞面3fと浮力容器の囲繞面1fとが密接し、前記浮力容器3内と前記水槽3の排水口37とを繋ぐ排水路Mと、前記浮力容器3内と前記水槽3の吸気口40とを繋ぐ吸気路Kとを前記水槽3内の空間から隔絶して連通する。
そして、図11に示すように、前記浮力容器1内の内部空間の水が自重で前記水槽3の外に排水路Mから排出されると同時に前記内部空間に空気が吸気路Kから吸入されて水と空気が入れ替えられる。
そして、図11に示すように、空気が入りつつある状態からさらに水と空気が入れ替えられ空気吸入量が増加して行くと、前記浮力容器1は内部の充填された空気の浮力で上昇力が増加して行く。
前記浮力容器1の上昇は、磁着係留手段の永久磁石9bの吸着力と前記浮力容器1内の浮力と前記浮力容器1自身の自重とのバランスにより行われる。即ち水中で前記浮力容器の浮力と該浮力容器1自身の自重とが等しいか又は浮力の方が小さいときにはときには永久磁石9bの吸着力で前記浮力容器1が前記水槽3の底部3bに係留され、さらに浮力容器1内の空気が増加し、前記浮力容器1の浮力に永久磁石9bの吸着力を加えた前記浮力容器1を引上げる力よりも前記浮力容器1を自重が小さくなったときに前記水槽3の底部3bから前記浮力容器1が離れて、上記図6に示すように、前記浮力容器1が浮力で自動的に上昇して行く。
本発明は以上ように、前記浮力容器1内の空気の増減で発生した浮力の変化によって前記浮力容器1が昇降を繰り返し、該水槽3の中に常の満水状態に供給された水Wの中を、空気の入った浮力容器1が浮力で上昇して浮力容器1の上側の水を前記水槽3の前記圧出口4から外部に間欠的に圧送可能となる。
図1では、貯水池Pの底P2と側面P1に接して、該水槽3の全体が水没状態に設置されていることを示している。貯水池Pの中に埋設される水槽3は、全体をステンレス製とすると錆びないので好ましい。
なお、この浮力の大きさは、浮力容器内の空気嵩と空気の比重と水の比重の差で決まり、浮力容器の容量を大きくするほど大きい浮力エネルギーを得ることが可能となる。したがって、前記水槽と浮力容器はその浮力エネルギーの大きさからもたらされる浮力容器の上昇及び下降の際の慣性速度に応じて衝撃で破壊されない程度の強度は確保しなければならない。
本発明の浮力送水装置は、前記浮力容器の浮力で水を水槽の外に圧送可能とするものであり、圧送された水の利用については、上記の如く発電機で水の移動エネルギーを電気エネルギーに転換することが可能となるが、その他にも回転駆動装置による回転エネルギーへの転換その他各種のエネルギーに転換して利用することが可能となる。
1 浮力容器
1a 浮力容器の上部
1b 浮力容器の底部
1c 浮力容器の周壁
1d 浮力容器の外周壁面
1e 浮力容器の上部の囲繞面
1f 浮力容器の底部の囲繞面
1h 軸受け孔
1g 梃子蓋押圧部
2 開口部
3 水槽
3a 水槽の上部
3b 水槽の底部
3c 水槽の側壁面
3d 水槽の内周壁面
3e 水槽の上部の囲繞面
3f 水槽の底部の囲繞面
4 圧出口
4a 圧出口絞り溝
5 流入口
6 通水口
7 給水口
7a 逆止弁
8a、8b 磁着板
9a、9b 永久磁石
10 圧流管
11 戻し入れ管
12 排水管
12a 通水口
12b 逆流防止機構
13 吸気管
13a 通気口
14 排気管
14a 通気孔
15 逆止弁
16 逆止弁
17 外周通水孔
17a 逆止弁
18 摺動往復弁
18a 弁押上げ板
18b 弁押下げ板
18c 軸部
18d 空気溜り
19 通
20 排気口
21 排気口開閉弁
21a 開閉板
21b 軸部
22 通気孔
23 弁往復空間
24 押しバネ
25 浮き弁
26 凹部
27 梃子
28 枢支部
29 梃子支持台
30 スライド孔
31 排水口往復
31a 通水開閉板
31d 上端面
33 押しバネ
34 排水弁往復空間
35 通水孔
36 弁機構支持部
37 排水
38 吸気口往復
38a 吸気開閉板
38b 上端面
38c 軸部
39 吸気弁往復空間
40 吸気
41 通水孔
42 押しバネ
43 梃子蓋
44 蓋部
45 押圧部
46 枢支部
47 枢支台
48 弁球
49 フィルタ
50 流量調整弁
51 流量調整弁
52 流量調整弁
53 直立囲壁
L 水位
P 貯水池
P1 貯水池の側面
P2 貯水池の底面
F 浮力容器の内部空間
A 空気と水の交換機構
B 水と空気の交換機構
C 出力装置
W 水
M 排水路
K 吸気路
H 排気路

Claims (9)

  1. 水位下の水が流入して常時満水となるように設置した直立シリンダ型の水槽と、
    内部の空気の浮力で前記水槽内を上昇し、該空気の排出で前記水槽内を自重で下降する、底部を開口したピストン型の浮力容器と、
    前記水槽の上部に開口した圧出口に接続し、前記水槽の外部へ水を送る圧送管と、
    前記水位下の水と常時通水可能に前記水槽の底部に開口した通水口と、
    前記水槽底部に開口した吸気口に接続し、前記水槽の外部から前記浮力容器内に空気を吸入可能とする吸気路と、
    前記水槽底部に開口した排水口に接続し、前記浮力容器内の水を前記水槽の外部へ排水可能とする排水路と、
    前記水槽上部に開口した排気口に接続し、前記浮力容器内の空気を前記水槽の外部へ排出可能とする排気路と、
    前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出可能とするとともに前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入可能とする水と空気の交換機構と、
    前記浮力容器が前記水槽の上部に到達したとき、前記浮力容器内の空気を前記排気路から前記水槽の外部へ排出可能とするとともに前記浮力容器内に水を入れる空気と水の交換機構と、
    前記浮力容器内の水と空気の交換が終了するまで一時的に前記浮力容器を前記水槽の上部と底部に保持可能な磁着係留手段と、
    から成り、前記浮力容器内の自動的な空気の吸入及び排出による浮力の変化で前記水槽内を繰り返し昇降し、前記浮力容器が上昇する際に前記水槽内の水を浮力で加圧して前記水槽の外部に圧送可能としたことを特徴とする磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  2. 浮力容器が、
    該浮力容器の周辺寄り部位に内部空間を避けて上下直通し、且つ通水を方のみ可能とする逆止弁を備えた外周通水孔と、
    上部中央寄り部位に前記浮力容器内から浮力容器外へと上下貫通した通水孔及び軸受け孔と、
    該軸受け孔に摩擦抵抗を有して上下摺動可能に貫挿した軸部と、該軸部の上端部に前記通水孔を避けるように形成した弁押上げ板と、該軸部の下端部に上限位置では前記通水孔を閉鎖し下限側位置では前記通水孔を開放するように形成した弁押下げ板とを一体的に備えた摺動往復弁と、
    を備えて成り、
    前記浮力容器が前記水槽の上部に到達したときには、前記水槽の上部の一部に突き当たった到達前記摺動往復弁が押し下げられて前記通水孔が開放され、前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したときには、前記水槽の底部の一部に突き当たった前記摺動往復弁が押し上げられて前記通水孔が閉鎖されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  3. 水槽の上部の空気と水の交換機構が、
    浮力容器が水槽の上部に到達したとき、前記水槽の上部に形成した囲繞面と前記浮力容器の上部に設けた弁付き通水孔を囲って形成した囲繞面とが密接するとともに前記弁付き通水孔の弁が前記水槽の上部に対する前記浮力容器の接近で自動的に開かれて、前記浮力容器内と前記水槽の上部に設けた排気口とを繋ぐ排気路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通し、
    前記浮力容器内の空気を前記排気路から前記水槽の外部へ排出させつつ前記浮力容器内に底部の開口から水を入れて、前記浮力容器内の空気と水が交換できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  4. 水槽の上部の空気と水の交換機構が、
    水槽の上部の排気路に排気弁往復空間を有し、該排気弁往復空間に上下に往復して前記排気路を開閉可能とする開閉板を軸部の上端に備えるとともに該軸部を水槽内に向けて下向きに突出した排気口往復弁をバネで下方に附勢して前記排気路を常には閉状態にして設け、
    前記排気口往復弁の軸部に遊貫して設けた空気の充填された浮き弁を、該浮き弁が浮上したとき前記開閉板直下の排気路下端の排気口が閉鎖可能に装着し、浮力容器の上部に押されて前記浮き弁を引き下げて前記排気口を開く梃子を前記浮き弁と前記水槽の上部との間に設け、
    前記浮力容器が前記水槽の上部に到達したとき、前記浮力容器の上部で前記梃子を押して前記浮き弁を引き下げ且つ前記浮力容器の摺動往復弁の弁押上げ板が排気口往復弁の軸部を押し上げて前記排気路を開き、前記水槽の上部の前記浮き弁及び前記梃子を囲う囲繞面と前記浮力容器の上部の通水孔及び軸受け孔を囲う囲繞面とが密接して前記浮力容器内と前記水槽上部の前記排気口とを繋ぐ排気路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通し、
    前記浮力容器内の空気を前記排気路から前記水槽の外部へ排出させつつ前記浮力容器内に該浮力容器の底部の開口から水を入れて、前記浮力容器内の空気と水が交換できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  5. 水槽の底部の水と空気の交換機構が、
    浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記水槽の底部上面と前記浮力容器の底部の開口周りに形成した囲繞面とが密接するとともに弁付き吸気口と弁付き排水口の各弁が前記水槽の底部に対する浮力容器の接近で自動的に開かれて、前記浮力容器内と前記水槽の前記吸気口とを繋ぐ吸気路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通し且つ前記浮力容器内と前記排水口とを繋ぐ排水路が前記水槽内の空間から隔絶されて連通し、
    前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出させつつ前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入して、前記浮力容器内の水と空気が交換できるようにしたことを特徴とする請求項2から4のうちいずれかに記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  6. 水槽の底部の水と空気の交換機構が、
    水槽の底部の中央部に上端部の吸気口と下部の排水口とを備えた弁機構支持部を立設し、該弁機構支持部の排水口よりも下部に前記排水口から排水管に繋がる排水路を形成し、前記弁機構支持部の上部には上端に吸気口を備えるとともに該吸気口の下部に吸気弁往復空間を設けて前記吸気口から吸気管に繋がる吸気路を形成し、前記弁機構支持部の上部に軸受け孔を設けて該軸受け孔に前記弁機構支持部の上端から軸部を突出した吸気口往復弁を該軸部の下端に前記吸気弁往復空間内で前記吸路を開閉可能とする吸気開閉板をバネで上方に附勢して常には前記吸路を閉状態にして設け、
    中間が水槽の底部に枢支され、一方側に前記排水口を開閉可能とる蓋部を他方側に蓋部の開閉を操作する押圧部を備え、常には前記蓋部が前記排水口を閉じるように附勢された梃子蓋を設けるとともに前記浮力容器の底部に前記水槽の底部に到達したときに前記浮力容器の底部の一部が前記押圧部に突き当たって前記排水口を開く梃子蓋押圧部を設け、
    前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記弁機構支持部が前記浮力容器の開口部を潜り、前記浮力容器の底部の梃子蓋押圧部に突き当たって梃子蓋が前記排水口を開くとともに浮力容器の摺動往復弁の弁押下げ板が前記吸気口往復弁の軸部を押し下げて前記排水口及び吸気口を開き、且つ前記水槽の底部の囲繞面と浮力容器の囲繞面とが密接し、前記浮力容器内と前記水槽の排水口とを繋ぐ排水路と前記浮力容器内と前記水槽の吸気口とを繋ぐ吸気路とが前記水槽内の空間から隔絶されて連通し、
    前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出させつつ前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入して、前記浮力容器内の水と空気が交換できるようにしたことを特徴とする請求項2から4のうちいずれかに記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  7. 水槽の底部の水と空気の交換機構が、
    水槽の底部の中央部に上端部の吸気口と下部の排水口とを備えた弁機構支持部を立設し、該弁機構支持部の排水口より下部に排水弁往復空間を有し、該排水弁往復空間に前記排水口から排水管に繋がる排水路を形成し、前記排水弁往復空間内で排水路を開閉可能とする通水開閉板を軸部の下端に備えた排水口往復弁を、該軸部の上端を前記弁機構支持部に設けた軸受け孔から上に突出して通水開閉板がバネで上方に附勢して常には前記排水路を閉状態にして設け、
    前記排水口往復弁の軸部内の上部には上端に吸気口を備えるとともに該吸気口の下部に排水弁往復空間を設けて前記吸気口から吸気管に繋がる吸気路を形成し、前記排水口往復弁の軸部の上部に軸受け孔を設けて該軸受け孔に前記排水口往復弁の軸部上端から軸部を突出した吸気口往復弁を該軸部の下端に吸気弁往復空間内で前記吸気路を開閉可能とする吸気開閉板をバネで上方に附勢して常には前記吸気路を閉状態にして設け、
    中間が水槽の底部に枢支され、一方側に前記排水口を開閉可能とる蓋部を他方側に蓋部の開閉を操作する押圧部を備え、常には前記蓋部が前記排水口を閉じるように附勢された梃子蓋を設けるとともに浮力容器の底部に前記水槽の底部に到達したときに前記浮力容器の底部の一部が前記押圧部に突き当たって前記排水口を開く梃子蓋押圧部を設け、
    前記浮力容器が前記水槽の底部に到達したとき、前記弁機構支持部が前記浮力容器の開口部を潜り、前記浮力容器の底部の梃子蓋押圧部に突き当たって梃子蓋が前記排水口を開くとともに、浮力容器の摺動往復弁の弁押下げ板が排水口往復弁の軸部と前記吸気口往復弁の軸部とを押し下げて前記排水路及び吸気路を開き、且つ前記水槽の底部の囲繞面と浮力容器の囲繞面とが密接し、前記浮力容器内と前記水槽の排水口とを繋ぐ排水路と前記浮力容器内と前記水槽の吸気口とを繋ぐ吸気路とが前記水槽内の空間から隔絶されて連通し、
    前記浮力容器内の水を前記排水路から水の自重で前記水槽の外部へ排出させつつ前記水槽の外部の空気を前記吸気路から前記浮力容器内に吸入して、前記浮力容器内の水と空気が交換できるようにしたことを特徴とする請求項2から4のうちいずれかに記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  8. 水槽の側壁面の上部に開口した圧出口の上側に縦長の圧出口絞り溝を形成し、前記浮力容器が上昇する際に前記浮力容器の外周壁面で前記圧出口絞り溝の開口面積が絞られて流出抵抗が増加して前記浮力容器の上昇速度が落され、前記浮力容器を前記水槽の上部に緩停止可能としたことを特徴とする請求項1から7のうちいずれかに記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
  9. 水槽の排水口及び吸気口に外部から連結された排水管及び吸気管にそれぞれ流量調整弁を設けたことを特徴とする請求項1から8のうちいずれかに記載の磁力を用いた浮力による加圧送水装置。
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