以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の遊技機の一例を示す正面図であり、図2は遊技機の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2を設けており、遊技盤2の遊技領域6の外周部分には、ガラス枠110が備えられている。このガラス枠110には操作ハンドル3が回動可能に設けられている。
遊技者が操作ハンドル3に触れると、操作ハンドル3内にあるタッチセンサ3bが、操作ハンドル3に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板106にタッチ信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ3bからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド4aの通電を許可する。そして、操作ハンドル3の回転角度を変化させると、操作ハンドル3に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム3aのつまみが回転する。この発射ボリューム3aの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド4aに印加される。そして、発射用ソレノイド4aに電圧が印加されると、発射用ソレノイド4aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル3の回動角度に応じた強さで、遊技領域6に向けて遊技球を発射する。
上記のようにして発射された遊技球は、レール5a、5b間を上昇して遊技盤2の上部位置に達した後、遊技領域6内を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた不図示の複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口7が設けられている。これら各一般入賞口7には、一般入賞口検出スイッチ7aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ7aが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6であって、上記一般入賞口7の上方には、普通図柄ゲート8が遊技球を通過可能に設けられている。普通図柄ゲート8には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ8aが設けられており、このゲート検出スイッチ8aが遊技球の通過を検出すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。
また、上記遊技領域6の下部位置には、上記一般入賞口7と同様に、遊技球が入球可能な第1始動口9が設けられている。また、第1始動口9の真下には、第2始動口10が設けられている。第2始動口10は、一対の可動片10bを有しており、これら一対の可動片10bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片10bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口10が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口10の真上に位置する第1始動口9が障害物となって、遊技球の受入れを不可能または困難としている。一方で、第2始動口10が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片10bが受け皿として機能し、第2始動口10への遊技球の入球が容易となる。つまり、第2始動口10は、第1の態様にあるときには遊技球の入球機会がほとんどなく、第2の態様にあるときには遊技球の入球機会が増すこととなる。
なお、上記第1始動口9および第2始動口10には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ9aおよび第2始動口検出スイッチ10aがそれぞれ設けられており、これら検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、検出スイッチ9a、10aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
そして、図1に示すように、上記第2始動口10のさらに下方には、大入賞口11が設けられている。この大入賞口11は、通常は大入賞口開閉扉11bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、大入賞口開閉扉11bが開放されるとともに、この大入賞口開閉扉11bが遊技球を大入賞口11内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞口11に入球可能となる。大入賞口11には大入賞口検出スイッチ11aが設けられており、この大入賞口検出スイッチ11aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば9個の遊技球)が払い出される。
上記大入賞口11のさらに下方、すなわち、遊技領域6の最下部には、一般入賞口7、第1始動口9、第2始動口10、および大入賞口11のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するための排出口12が設けられている。
また、上記遊技盤2には、さまざまな演出を行う演出装置が設けられている。具体的には、上記遊技領域6の略中央部分には、液晶表示装置13が設けられており、この液晶表示装置13の右側面には、演出用役物装置14、15が設けられている。さらに、遊技盤2の上部位置および下部位置の双方には、演出用照明装置16が設けられており、上記操作ハンドル3の左側には、演出ボタン17が設けられている。
上記液晶表示装置13は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄30が変動表示される。演出図柄30というのは、例えば3つの数字をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄30の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。さらに、遊技状態を報知するために、遊技状態に対応した背景画像も表示する。
上記演出用役物装置14、15は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。本実施形態においては、演出用役物装置14を人の顔の形をした可動装置で構成しており、また、その瞼を演出用役物装置15としている。演出用役物装置14は、例えば、左右方向に移動したり、遊技機1の正面側に突出したりする。また、演出用役物装置15は、瞼の開き具合が可変に制御されるようにしている。これら演出用役物装置14、15の動作態様や、両演出用役物装置14、15の動作の組み合わせによって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
また、演出用照明装置16は、それぞれ複数のライト16aを備えており、各ライト16aの光の照射方向や発光色を変更する点灯パターンを実行しながら、さまざまな演出を行うようにしている。
また、上記の演出ボタン17は、例えば、上記液晶表示装置13に当該演出ボタン17を操作するようなメッセージが表示されたときのみ有効となる。演出ボタン17には、演出ボタン検出スイッチ17aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ17aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
さらに、図1には示していないが、遊技機1にはスピーカからなる音声出力装置18(図2参照)が設けられており、上記の各演出装置に加えて、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)を出力して、音声による演出も行うようにしている。
そして、遊技領域6の下方には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示器22、第2特別図柄保留表示器23、普通図柄保留表示器24が設けられている。
第1特別図柄表示装置19は、第1始動口9に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置19に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。なお、第2特別図柄表示装置20は、第2始動口10に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのものである。
また、普通図柄表示装置21は、普通図柄ゲート8を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置21が点灯し、その後、上記第2始動口10が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、普通図柄ゲート8を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置21を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで大当たりの抽選の権利が留保される。より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第1保留として留保され、第2始動口10に遊技球が入球して保留される大当たりの抽選の権利は第2保留として留保される。
これら両保留は、それぞれ上限留保個数を4個に設定し、その留保個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器22と第2特別図柄保留表示器23とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器23においても、上記と同様に第2保留の留保個数が表示される。
そして、普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器22および第2特別図柄保留表示器23と同様の態様によって、普通図柄保留表示器24において表示される。
ガラス枠110は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板(図示せず)を支持している。ガラス板は、ガラス枠110に対して着脱可能に固定されている。
また、図2に示すように、ガラス枠110は、左右方向の一端側(たとえば遊技機に正対して左側)においてヒンジ機構部111を介して外枠100に連結されており、ヒンジ機構部111を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機に正対して右側)を外枠100から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠110は、ガラス板111とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部111を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠100の内側部分を開放することができる。ガラス枠110の他端側には、ガラス枠110の他端側を外枠100に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠110には、ガラス枠110が外枠100から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ33(図3参照)も設けられている。
遊技機1の裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報出力端子板108などが設けられている。また、電源基板107に電力を給電するための電源プラグ50や、図示しない電源スイッチが設けられている。
(制御手段の内部構成)
次に、図3の遊技機のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、一般入賞口検出スイッチ7a、ゲート検出スイッチ8a、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10a、大入賞口検出スイッチ11aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板101に入力するようにしている。
また、主制御基板101の出力側には、第2始動口10の一対の可動片10bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド10c、大入賞口開閉扉11bを開閉動作させる大入賞口開閉ソレノイド11c、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示器22、第2特別図柄保留表示器23、普通図柄保留表示器24が接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
また、主制御基板101は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板108に出力する。
主制御基板101のメインROM101bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、特別図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際に参照される大当り判定テーブル(図4(a)、図4(b)参照)、普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブル(図4(c)参照)、高確率遊技状態を終了するか否かを判定するための転落判定テーブル(図4(d)参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図5参照)、特別図柄と遊技状態バッファにあるデータとに基づいて遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブル(図6参照)、大入賞口開閉扉11bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図7参照)、長当たり用開放態様決定テーブル(図8(a)参照)、短当たり用開放態様決定テーブル(図8(b)参照)、小当たり用の開放態様決定テーブル(図8(c)参照)、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図9〜図11参照)等がメインROM101bに記憶されている。これら各種テーブルの具体例は図4〜図11において、後述する。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板101のメインRAM101cは、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM101cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域(第0保留記憶部)、第1特別図柄記憶領域(第1保留記憶部〜第4保留記憶部)、第2特別図柄記憶領域(第5保留記憶部〜第8保留記憶部)、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、時短回数カウンタ、各種のタイマカウンタが設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板108は、主制御基板101において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板108は、主制御基板101と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板102は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU102aは、主制御基板101から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ17a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板104または画像制御基板105に送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板102のサブROM102bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、当たり終了時の演出モード移行決定テーブル(図13参照)、バトルモード及びリベンジモードの規定回数を設定するためのモード規定回数設定テーブル(図14(a)参照)、「シークレットモード」または「電脳準備モード」から「ノーマルモード」に移行するための移行抽選を行うためのモード移行抽選テーブル(図14(b)参照)、
第1の追加回数を決定するための追加回数決定テーブル(図15参照)、図柄変動演出パターンを決定するための図柄変動演出パターン決定テーブル(図16、図18、図19参照)、第2の追加回数を表示するための回数表示パターン決定テーブル(図20参照)、停止表示する演出図柄30の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル(図示省略)等がサブROM102bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板102のサブRAM102cは、複数の記憶領域を有している。
サブRAM102cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、サブ保留記憶領域、回数表示パターン記憶領域、保留カウンタ、確変保証カウンタ、追加可能回数カウンタ、継続回数カウンタ、追加回数カウンタ、規定回数カウンタ、各種のフラグ記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPU103aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ32、扉開放スイッチ33、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。また、払出制御基板103の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ31が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ31を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板103に接続されているか確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板106に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
発射制御基板106は、払出制御基板103から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ3bからのタッチ信号および発射ボリューム3aからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド4aを通電制御し、遊技球を発射させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
ランプ制御基板104は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置16を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板105は、演出制御基板102から送信されたデータに基づいて、音声CPUが音声ROMから音声出力装置制御プログラムを読み出して、音声出力装置18における音声を出力制御する。また、演出制御基板102から画像制御基板105にデータが送信されると、画像CPUが画像ROMからプログラムを読み出して、受信した演出用のコマンドに基づいて液晶表示装置13における画像表示を制御する。
また、画像制御基板105は、上記液晶表示装置13の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAMと、音声CPU、音声ROM、音声RAMとを備えている。この画像制御基板105は、上記演出制御基板102に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記液晶表示装置13および音声出力装置18を接続している。
上記画像ROMには、液晶表示装置13に表示される演出図柄30や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROMからVRAMに読み出して、液晶表示装置13における表示制御をする。なお、画像CPUは、液晶表示装置13に対して、背景画像表示処理、演出図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、演出図柄画像、キャラクタ画像は、液晶表示装置13の表示画面上において重畳表示される。
すなわち、演出図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAMに記憶させる。
また、上記音声ROMには、音声出力装置18から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置18における音声出力制御をする。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、「低確率遊技状態」「高確率遊技状態」「時短遊技状態」「非時短遊技状態」のいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。ただし、遊技の進行中において、遊技状態が「低確率遊技状態」または「高確率遊技状態」である場合には、必ず「時短遊技状態」または「非時短遊技状態」となっている。つまり、(1)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、(2)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、(4)「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合とが存在することとなる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たりの当選確率が1/299.5に設定された遊技状態をいう。ここでいう大当たりの当選とは、後述する「長当たり遊技」または「短当たり遊技」を実行する権利を獲得することである。これに対して「高確率遊技状態」というのは、上記大当たりの当選確率が1/29.5に設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、「長当たり遊技」または「短当たり遊技」を実行する権利の獲得が容易となる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート8を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選に要する時間が29秒と長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口10の開放制御時間が0.2秒と短く設定された遊技状態をいう。つまり、普通図柄ゲート8を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われるが、その抽選結果は、当該抽選が開始されてから29秒後に確定する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、その後、第2始動口10が約0.2秒間、第2の態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、上記普通図柄の抽選に要する時間が3秒と、「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口10の開放制御時間が3.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄の抽選において当たりに当選する確率が1/11に設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄の抽選において当たりに当選する確率が10/11に設定さる。
したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート8を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動口10が第2の態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
なお、普通図柄の抽選において当たりに当選する確率を「非時短遊技状態」および「時短遊技状態」のいずれの遊技状態であっても変わらないように設定してもよい。
(当たりの種類の説明)
本実施形態においては、「長当たり」、「短当たり」の2種類の大当たりと、1種類の「小当たり」とが設けられている。
本実施形態において「長当たり遊技」というのは、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、長当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技をいう。
「長当たり遊技」においては、大入賞口11が開放されるラウンド遊技を計15回行う。各ラウンド遊技における大入賞口11の総開放時間は最大29.5秒に設定されており、この間に大入賞口11に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「長当たり遊技」は、大入賞口11に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な遊技である。
本実施形態において「短当たり遊技」というのは、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、短当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技をいう。
「短当たり遊技」においては、大入賞口11が開放されるラウンド遊技を計15回行う。ただし、各ラウンド遊技においては大入賞口11が1回のみ開放し、その開放時間が0.052秒に設定されている。この間に大入賞口11に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となるが、上記のとおり大入賞口11の開放時間が極めて短いため、遊技球が入球することはほとんどなく、また、遊技球が入球したとしても、1回のラウンド遊技で1個〜2個程度しか遊技球が入球することはない。なお、この「短当たり遊技」においても、大入賞口11に遊技球が入球した場合には、所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
本実施形態において「小当たり遊技」というのは、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、小当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技をいう。
「小当たり遊技」においても、上記「短当たり遊技」と同様、大入賞口11が15回開放される。このときの大入賞口11の開放時間、開閉タイミング、開閉態様は、上記「短当たり遊技」と同じか、または、遊技者が「小当たり遊技」と「短当たり遊技」との判別を不能もしくは困難な程度に近似している。ただし、大入賞口11に遊技球が入球した場合には、上記と同様に所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
なお、本実施形態においては、上記「長当たり遊技」、「短当たり遊技」とを「大当たり遊技」と称し、この「大当たり遊技」と上記「小当たり遊技」とを総称して「特別遊技」という。
そして、主制御基板101においては、メインRAM101cの遊技状態記憶領域にフラグを記憶することによって、現在の遊技状態が上記のいずれの遊技状態であるのかを把握するようにしている。
また、遊技状態がある遊技状態から他の遊技状態に変更するのは、上記大当たりの抽選の結果、大当たりに当選し、大当たり遊技を終了した後である。
本実施形態においては、複数種類の「大当たり」が設けられており、大当たりに当選して決定された特別図柄の種類(大当たり図柄の種類)に応じて、「大当たり」の種類が決定される。そして、大当たり終了後に大当たり図柄の種類に応じて、以後の遊技状態が変更する。なお、「小当たり」に当選した場合には、「小当たり遊技状態」の終了後には遊技状態が変更することはない。例えば、「高確率遊技状態」において「小当たり」に当選した場合には、「小当たり遊技状態」の終了後も「高確率遊技状態」が継続する。
次に、図4〜図11を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図4(a)、図4(b)は、「大当たりの抽選」に用いられる大当たり判定テーブルを示す図である。図4(a)は、第1特別図柄表示装置19において参照される大当たり判定テーブルであり、図4(b)は、第2特別図柄表示装置20において参照される大当たり判定テーブルである。図4(a)と図4(b)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
具体的には、大当り判定テーブルは、現在の確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定するものである。
例えば、図4(a)に示す第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「26」の20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
また、図4(a)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」、「100」、「150」、「200」の4個の特別図柄判定用乱数値であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜598であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/299.5であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして1/29.9である。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりと判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても1/149.75となる。
(当たり判定テーブル)
図4(c)は、「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
具体的には、当たり判定テーブルは、時短遊技状態の有無と取得された普通図柄判定用乱数値に基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定するものである。
例えば、図4(c)に示す普通図柄表示装置の当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「9」の10個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、当たり判定用乱数値の乱数範囲が0〜10であるから、非時短遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/11であり、時短遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして10/11である。
(転落判定テーブル)
図4(d)は、高確率遊技状態を終了するか否かを判定するための転落判定テーブルである。いわゆる「転落抽選」を行うためのテーブルである。
具体的には、転落判定テーブルによって、取得された転落判定用乱数値に基づき、高確率遊技状態を終了するか否かを判定する。例えば、図4(d)に示す転落判定テーブルによれば、「0」という1個の特定の転落判定用乱数値が高確率遊技状態を終了する(いわゆる高確率遊技状態から低確率遊技状態へと転落する)と判定される。一方、「1〜59」の59個の転落判定用乱数値は高確率遊技状態を終了させない(いわゆる高確率遊技状態を維持する)と判定される。
(図柄決定テーブル)
図5は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。図5(a)は、大当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図5(b)は、小当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図5(c)は、ハズレのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルである。
具体的には、大当たりと判定されたときには、図5(a)の図柄決定テーブルを参照して、大当たり図柄用乱数値に基づいて、大当たり時の特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する。また、小当たりと判定されたときには、図5(b)の図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、小当たり時の特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する。さらに、ハズレと判定されたときには、図5(c)の図柄決定テーブルを参照して、ハズレ図柄用乱数値に基づいて、ハズレ時の特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する。
また、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、演出制御基板102に特別図柄の情報を送信する制御コマンドとして、演出図柄指定コマンドを生成する。ここで、制御コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド、始動入賞指定コマンドについても同様である。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり終了後の遊技状態(図6参照)、大当たり態様(図7参照)決定されることから、特別図柄の種類が大当たり終了後の遊技状態と大当たり態様を決定するものといえる。
(大当たり終了時設定データテーブル)
図6は、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブルである。図6に示す大当たり終了時設定データテーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)と遊技状態バッファに記憶された当選時の遊技状態とに基づき、高確率遊技フラグの設定、時短遊技フラグの設定、時短遊技状態の残り変動回数(J)の設定が行われる。
なお、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態バッファの「00H」は、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない遊技状態情報を示し、「01H」は、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている遊技状態情報を示し、「02H」は、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない遊技状態情報を示し、「03H」は、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている遊技状態情報を示すものである。
図6のテーブルの特徴としては、第1特定用特別図柄2(停止図柄データ02、短当たりに対応)、第2特定用特別図柄2(停止図柄データ04、短当たりに対応)が決定された場合には、遊技状態バッファに記憶された当選時の遊技状態に基づいて時短遊技フラグの設定や時短回数を異ならせている。
具体的には、第1特定用特別図柄2(停止図柄データ02)の場合において、遊技状態バッファに高確率遊技フラグと時短遊技フラグとの両方がセットされていない遊技状態を示すデータ(00H:低確率遊技状態、非時短遊技状態)または、高確率遊技フラグはセットされているが時短遊技フラグはセットされていない遊技状態を示すデータ(01H:高確率遊技状態、非時短遊技状態)が記憶されていれば、大当たり終了後には高確率遊技フラグをセットするとともに、時短遊技フラグのセットは行わず、時短遊技状態の残り変動回数(J)も0回にセットする。一方、遊技状態バッファに高確率遊技フラグがセットされていないが時短遊技フラグがセットされている遊技状態を示すデータ(02H:低確率遊技状態、時短遊技状態)または、高確率遊技フラグと時短遊技フラグとの両方がセットされている遊技状態を示すデータ(03H:高確率遊技状態、時短遊技状態)が記憶されていれば、大当たり終了後には高確率遊技フラグをセットするとともに、時短遊技フラグもセットして、時短遊技状態の残り変動回数(J)も100回にセットする。
これにより、時短遊技状態の残り変動回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態が何であるかの楽しみを遊技者に付与することができる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図7は、大入賞口開閉扉11bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブルである。図7のテーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大当たり遊技で行われる作動回数や、大入賞口の開放態様テーブルが決定される。
ここで、本実施形態における図7に示す特別電動役物作動態様決定テーブルの特徴として、図5(a)に示す大当たりのときの図柄決定テーブルの第1特定用特別図柄2および第2特定用特別図柄2の全体に占める割合を参考にすると、第2始動口10に遊技球が入球した場合に作動される第2特別図柄表示装置20においては、第1始動口9に遊技球が入球した場合に作動される第1特別図柄表示装置19と比べて、「短当たり」が決定されにくく構成されている。
これは、非時短遊技状態においては、第2始動口10にほとんど遊技球が入球しないのに、第2始動口10に遊技球が入球した場合に短当たりが決定されやすいと、せっかく時短遊技状態を設けても、遊技者の遊技に対する意欲を減退させてしまうおそれがあるからである。このような遊技に対する意欲の減退を防止させるため、図7に示す特別電動役物作動態様決定テーブルでは、「短当たり」が決定されにくく構成されている。
(開放態様決定テーブル)
図8は、図7で決定された大入賞口の開放態様テーブルの詳細を示す開放態様決定テーブルであり、図8(a)は長当たり用開放態様決定テーブル、図8(b)は短当たり用開放態様決定テーブル、図8(c)は小当たり用開放態様決定テーブルである。
具体的には、ラウンド遊技回数(R)、開放回数(K)、開放時間、閉鎖時間がそれぞれ対応付けられて記憶されている。
ここで、図8(b)の短当たり用開放態様決定テーブルと図8(c)の小当たり用開放態様決定テーブルとは、ラウンド遊技回数(R)と開放回数(K)とでデータの差異こそあるものの、実際の大入賞口開閉扉11bの開閉動作の回数は同一(15回)であり、開放時間(0.052秒)及び閉鎖時間(2.0秒)も同一であるから、遊技者は外見から小当たりであるのか短当たりであるのか区別することはできない。これにより、遊技者に小当たりであるのか短当たりであるのかということを推測させる楽しみを付与させることができる。ただし、まったく同じ開放時間や閉鎖時間を設定することに限られず、遊技者が小当たりであるのか短当たりであるのかを判別不能な差異であれば構わない。
また、「短当たり」または「小当たり」の開放時間(0.052秒)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、大入賞口開閉扉11bが開放したとしても大入賞口11に入賞することが困難であり、「短当たり」または「小当たり」の開放態様は「不利な開放態様」といえる。一方、「長当たり」の開放時間(29.5秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも長いため、「有利な開放態様」といえる。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図9〜図11は、後述するように特別図柄の変動パターン(特別図柄の変動時間)を決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
図9は、時短遊技状態の開始(特定の大当たり終了後)から特別図柄の変動表示が50回転するまでに参照される特別図柄の変動パターン決定テーブル1を示す図であり、図10は、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が51回転〜100回転するまでに参照される特別図柄の変動パターン決定テーブル2を示す図である。また、図11は、非時短遊技状態において参照される特別図柄の変動パターン決定テーブル3を示す図である。
具体的には、図9〜図11に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、大当たりの判定結果、停止する特別図柄、特別図柄の保留球数、リーチ判定用乱数値及び特別図柄の変動パターン用乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンが決定される。なお、大当たりまたは小当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値及び特別図柄の変動パターン用乱数値は、乱数範囲が100個(0〜99)に設定されている。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間が決定されるとともに、演出制御基板102に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成される。従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。
なお、図9〜図11に示す変動パターン決定テーブル毎にそれぞれ異なる変動パターンを決定し、変動パターン指定コマンドもそれぞれ異なることから、各種状態に応じて異なる演出を実行可能になっている。
また、図9〜図11に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、大当たりの判定結果がハズレの場合に、保留球数が多いほど、平均的な特別図柄の変動時間が短くなるように設定されている。すなわち、保留球数が多いほど、変動時間が短い「短縮変動」に対応する変動パターンが決定されやすくなっている。
また、図9及び図10に示すように、同じ時短遊技状態で参照される変動パターン決定テーブルでも、図9に示す時短遊技状態の開始から参照される変動パターン決定テーブル1の方が、図10に示す変動パターン決定テーブル2よりも、リーチ演出が実行される変動パターンが決定されやすく構成されている(リーチ確率がUPしている)。
これは、後述するように、時短遊技状態が開始するときには、必ず高確率遊技状態も開始していることから、大当たりの期待度の高い期間に、より多くの演出を実行させて、より遊技の興趣の向上を図るためである。
(演出モードの移行構成図)
図12は、液晶表示装置13等においての演出態様を定めるための演出モードの移行構成図を示す図である。図12(a)は、長当たりの終了後からの演出モードの移行構成図を示す図であり、図12(b)は、短当たり、小当たりの終了後からの演出モードの移行構成図を示す図である。本実施形態においては、「バトルモード」、「リベンジモード」、「チャンスモード」「ノーマルモード」、「電脳準備モード」、「電脳モード」、「シークレットモード」との7つの演出モードを備えているが、演出モードの数はこれに限られない。
図12(a)に示すように、長当たりの遊技が終了すると、高確率遊技状態、かつ、
時短遊技状態に移行される。このとき、メインCPU101aは「特別図柄の変動パターン決定テーブル1」を決定する。また、サブCPU102aは、高確率遊技状態、かつ、時短遊技状態の開始に対応して演出モードを「バトルモード」に移行させる。
そして、「バトルモード」に移行されると、液晶表示装置13においては背景画像1が表示され、音声出力装置18においてはBGM1が出力され、演出用照明装置16においてはLEDの点灯パターン1が点灯制御される。すなわち、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16によって、「バトルモード」が報知され、「バトルモード」が報知されることによって、遊技者は高確率遊技状態かつ時短遊技状態の開始を認識することができる。
「バトルモード」は、第1の規定回数である50回の特別図柄の変動表示(停止表示)まで保持される。そして、50回の特別図柄の変動表示(停止表示)が終了すると、サブCPU102aは、演出モードを「リベンジモード」に移行させる。
「リベンジモード」に移行されると、液晶表示装置13においては背景画像2が表示され、音声出力装置18においてはBGM2が出力され、演出用照明装置16においてはLEDの点灯パターン2が点灯制御される。すなわち、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16によって、「リベンジモード」が報知され、「リベンジモード」が報知されることによって、遊技者は「高確率遊技状態、かつ、時短遊技状態」の開始から50回転が終了したことを認識することができる。
「リベンジモード」は、第2の規定回数である10回の特別図柄の変動表示(停止表示)まで保持され、メインCPU101aは「特別図柄の変動パターン決定テーブル2」を決定する。そして、10回の特別図柄の変動表示(停止表示)が終了する毎に、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域に高確率遊技状態を終了させる「特定の転落判定用乱数値」が記憶されているか否かを判定(以下、「保留先読み」という)し、特定の転落判定用乱数値が記憶されていないことを条件に、サブCPU102aは、「リベンジモード」を保持し、特定の転落判定用乱数値が記憶されていることを条件に、サブCPU102aは、演出モードを「リベンジモード」から「チャンスモード」に移行させる。
また、「リベンジモード」に移行して、特別図柄の変動表示(停止表示)が10回行われたときに、既に低確率遊技状態であるときにも、サブCPU102aは、演出モードを「リベンジモード」から「チャンスモード」に移行させる。
したがって、時短遊技状態中に「リベンジモード」に移行すると、特別図柄の変動表示の10回毎に、演出モードの移行の契機が訪れることになる。
また、「リベンジモード」に移行した後に、時短遊技状態が終了したときには、保留先読みし、特定の転落判定用乱数値が記憶されていないことを条件に、サブCPU102aは、演出モードを「リベンジモード」から「電脳準備モード」に移行させ、特定の転落判定用乱数値が記憶されていることを条件に、サブCPU102aは、演出モードを「リベンジモード」から「ノーマルモード」に移行させる。また、先程と同様に、時短遊技状態が終了したときに、既に低確率遊技状態であるときには、サブCPU102aは、演出モードを「ノーマルモード」に移行させる。
「チャンスモード」に移行されると、液晶表示装置13においては背景画像3が表示され、音声出力装置18においてはBGM3が出力され、演出用照明装置16においてはLEDの点灯パターン3が点灯制御される。すなわち、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16によって、「チャンスモード」が報知され、「チャンスモード」が報知されることによって、時短遊技状態ではあるものの、高確率遊技状態が終了した可能性が高いことを遊技者は認識することができる。
「チャンスモード」に移行した後に、時短遊技状態が終了すると、サブCPU102aは、演出モードを「チャンスモード」から「ノーマルモード」に移行させる。
そして、「ノーマルモード」に移行されると、液晶表示装置13においては背景画像4が表示され、音声出力装置18においてはBGM4が出力され、演出用照明装置16においてはLEDの点灯パターン4が点灯制御される。すなわち、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16によって、「ノーマルモード」が報知され、「ノーマルモード」が報知されることによって、時短遊技状態と高確率遊技状態が終了したことを遊技者は認識することができる。
このように、図12(a)に示す「バトルモード」により、高確率遊技状態の期間が特別図柄の変動回数で設定された所謂ST機のように疑似的にみせることができる。そして、規定回数までの特別図柄の変動表示において、高確率遊技状態における大当たりへの期待感を著しく高めることができる。加えて、規定回数の特別図柄の変動表示が終了したとしても、高確率遊技状態が継続している可能性もあるので、大当たりへの期待感を損ねることなく、高確率遊技状態における大当たりへの期待感を維持させることができる。
また、図12(a)に示す「リベンジモード」では、第2の規定回数毎に保留先読みが行われ、リベンジモードが保持されれば、少なくとも保留先読みを行った特別図柄の変動回数分までは、高確率遊技状態が継続していること保証することになるので、「リベンジモード」によって高確率遊技状態における大当たりへの期待感を高めることができる。
そして、「リベンジモード」から他への演出モードの移行の契機が、保留先読み可能な最大保留球数(8個)以上の10回の特別図柄の変動表示であることから、「リベンジモード」は、高確率遊技状態が継続していることを保証する期間と、高確率遊技状態が継続していることを保証しない期間とから構成されていることになる。
これにより、「リベンジモード」によって高確率遊技状態における大当たりへの期待感を高めつつ、高確率遊技状態が保持されることに興味を持たせることができる。
さらに、図12(a)に示す「リベンジモード」において、時短遊技状態が終了するときにも、保留先読みを行い、「リベンジモード」から「電脳準備モード」または「ノーマルモード」に移行するので、時短遊技状態が終了して遊技の興趣が減退するといったことを防止することができる。
図6に示したように、時短遊技状態のときに短当たりすると、短当たり遊技の終了後に、時短遊技状態かつ高確率遊技状態に移行し、非時短遊技状態のときに短当たりすると、短当たり遊技の終了後に、非時短遊技状態かつ高確率遊技状態に移行することになる。
また、小当たりしても、小当たりの遊技が終了後に、遊技状態が変化することはない。
すなわち、小当たりに関しては、高確率遊技状態のときに小当たりすると、小当たり遊技の終了後に高確率遊技状態が継続し、低確率遊技状態のときに小当たりすると小当たり遊技の終了後に低確率遊技状態が継続することになる。このことは、時短遊技状態と非時短遊技状態とに関しても、同様である。
図12(b)に示すように、短当たり遊技の終了後に時短遊技状態かつ高確率遊技状態に移行すると、サブCPU102aは、演出モードを「バトルモード」に移行させ、短当たり遊技の終了後に非時短遊技状態かつ高確率遊技状態に移行すると、サブCPU102aは、演出モードを「電脳準備モード」または「電脳モード」に移行させる。「電脳準備モード」または「電脳モード」への振り分けは、後述するように、保留先読みの判定結果や振り分け抽選の抽選結果に基づいている。
また、小当たり遊技の終了後に時短遊技状態が継続するときには、サブCPU102aは、演出モードを移行させず、小当たり遊技の終了後に非時短遊技状態が継続するときには、サブCPU102aは、演出モードを「電脳準備モード」に移行させる。
「電脳準備モード」に移行されると、液晶表示装置13においては背景画像5が表示され、音声出力装置18においてはBGM5が出力され、演出用照明装置16においてはLEDの点灯パターン5が点灯制御される。すなわち、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16によって、「電脳準備モード」が報知され、「電脳準備モード」が報知されることによって、高確率遊技状態へ移行したのではないか(短当たりであったのではないか)との期待感を付与することができる。
「電脳準備モード」に移行した後には、高確率遊技状態であると、サブCPU102aは、確変保証回数カウンタに記憶された確変保証回数を最大回数として、第1の追加回数を決定する(図15参照)。
ここで、「確変保証回数」とは、保留先読みにより解析された高確率遊技状態を保証する特別図柄の変動回数を意味するものであり、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域に特定の転落判定用乱数値が記憶されている場合には、最先に取得された特定の転落判定用乱数値に対応する特別図柄の変動表示が開始されるまでの変動回数から1を減算することにより算出され、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域に特定の転落判定用乱数値が記憶されていない場合には、保留カウンタの回数となる。なお、「保留カウンタ」とは、いわゆる保留個数を意味するものであり、第1特別図柄記憶領域と第2特別図柄記憶領域に記憶されている転落判定用乱数値の個数により算出される。
また、「追加回数」とは、少なくとも追加回数の特別図柄の変動表示までは高確率遊技状態が継続することを保証する回数を意味し、後述する継続回数に切り替える、または加算する回数である。
なお、本実施形態においては、「第1の追加回数」と、「第2の追加回数」とが存在するが、「第1の追加回数」は、「電脳準備モード」または「シークレットモード」において決定され、「電脳準備モード」への移行契機となり継続回数に切り替わる回数であり、「第2の追加回数」は、後述するように「電脳モード」において決定され、「継続回数」に追加される回数である点で相違するが、高確率遊技状態が継続することを保証するという点では同じである。
例えば、高確率遊技状態において、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域に記憶された8個の転落判定用乱数値が記憶されていると、保留カウンタ=8となり、6番目に取得された転落判定用乱数値が特定の転落判定用乱数値であると、確変保証回数カウンタとして5が算出される。そして、確変保証回数カウンタ=5を最大回数として、0〜5の第1の追加回数が決定される。
そして、1以上の第1の追加回数が決定されることにより、サブCPU102aは、演出モードを「電脳準備モード」から「電脳モード」に移行させる。
また、「電脳準備モード」に移行した後には、低確率遊技状態であると、所定の移行抽選に当選すると、サブCPU102aは、演出モードを「電脳準備モード」から「ノーマルモード」に移行させる。
「電脳モード」に移行すると、第1の追加回数は継続回数に切り替わり、継続回数が液晶表示装置13に表示される。
この「継続回数」とは、少なくとも継続回数の特別図柄の変動表示までは高確率遊技状態が継続することを保証し、その継続回数を報知することによって高確率遊技状態が継続することを報知するための回数を意味するものであり、第2の追加回数により回数が加算されていくものである。
そして、「電脳モード」に移行した後には、特別図柄の変動表示が行われる毎に、継続回数が1づつ減算されていく。
さらに、「電脳モード」では、「電脳準備モード」と同様に、保留先読みが行われ、追加可能回数カウンタに記憶されている追加可能回数を最大回数として、継続回数に追加可能な第2の追加回数が決定され、決定された第2の追加回数が継続回数に加算されていく(図17参照)。
この「追加可能回数」とは、「確変保証回数」から「継続回数」を減算して算出される回数であり、継続回数に上乗せ可能な最大回数を意味している。
また、「電脳モード」に移行すると、液晶表示装置13においては背景画像6が表示され、音声出力装置18においてはBGM6が出力され、演出用照明装置16においてはLEDの点灯パターン6が点灯制御される。すなわち、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16によって、「電脳モード」が報知され、「電脳モード」が報知されることによって、遊技者は高確率遊技状態が継続していることを認識することができる。
そして、「電脳モード」に移行して、継続回数=0になると、サブCPU102aは、演出モードを「電脳モード」から「シークレットモード」に移行させる。
「シークレットモード」に移行されると、液晶表示装置13においては背景画像7が表示され、音声出力装置18においてはBGM7が出力され、演出用照明装置16においてはLEDの点灯パターン7が点灯制御される。すなわち、液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16によって、「シークレットモード」が報知される。
ここで、継続回数=0となり、「電脳モード」から「シークレットモード」に移行するのは、特定の転落判定用乱数値が記憶された保留カウンタまでの回数が決定されて継続回数=0になった場合(本当に高確率遊技状態が終了した場合)と、特定の転落判定用乱数値が記憶された保留カウンタまでの回数が決定されずに継続回数=0になった場合(高確率遊技状態が継続している場合)とで、2つのケースで発生し得ることになる。
したがって、「シークレットモード」が報知されることによって、遊技者に高確率遊技状態が終了してしまったのではないかとの緊張感を付与することができる。
「シークレットモード」に移行した後に、高確率遊技状態であると、「電脳準備モード」と同様に、保留先読みが行われ、1以上の第1の追加回数が決定されることにより、サブCPU102aは、演出モードを「シークレットモード」から「電脳モード」に移行(復帰)させる(図15参照)。
「シークレットモード」に移行した後に、低確率遊技状態であると、所定の移行抽選に当選すると、サブCPU102aは、演出モードを「ノーマルモード」に移行させる。
このように、図12(b)に示す「電脳モード」により、保留先読みが行われ、少なくとも継続回数の特別図柄の変動回数分までは、高確率遊技状態が継続していること保証することになるので、「電脳モード」によって高確率遊技状態における大当たりへの期待感を高めることができる。
特に、特定の転落判定用乱数値が記憶されている保留カウンタまでの回数を、必ずしも継続回数とせず、継続回数に第2の追加回数が加算されていくことになるから、遊技者は、より長い継続回数を強く望むとともに、より多い第2の追加回数を望みながら遊技を行うことになり、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、図12(b)に示すように、短当たり遊技の終了後には、必ずしも「電脳モード」に移行せずに、「電脳準備モード」に移行するように構成されている。
ここで、短当たり遊技の終了の直後から「電脳モード」のように高確率遊技状態の報知を行ってしまうと、遊技者に過度の期待感を煽り、短当たり遊技の終了の直後に高確率遊技状態が終了すると、遊技の興趣が著しく減退することになるが、短当たり遊技の終了の直後に高確率遊技状態が終了しても、「電脳準備モード」から「ノーマルモード」に移行し、遊技者にそもそも高確率遊技状態ではなかったかのように見せることができ(「短当たり」を「小当たり」のように見せることができ)、遊技者に過度の期待感を煽ることなく、遊技の興趣を減退させることを防止することができる。
なお、本実施形態では、後述するように、短当たり遊技の終了の直後から「電脳モード」する場合には、保留先読みをし、直ぐに高確率遊技状態が終了しないことを確認して、「電脳モード」に移行するように構成されている。
加えて、短当たり遊技及び小当たりの終了後には、原則として「電脳準備モード」に移行することから、そもそも保留先読みによりゲームが進行していく「電脳モード」の開始に当たり、「電脳準備モード」を介すことで、保留球数が溜まる機会を設けることができる。
(当たり終了時の演出モード移行決定テーブル)
図13は、当たり終了時に、液晶表示装置13等においての演出モードの移行を決定するための演出モード移行決定テーブルである。図13に示す演出モード移行決定テーブルにより、上記図12に示すように当たり終了時に演出モードの移行が行われる。
サブCPU102aは、後述するように、当たり(長当たり・短当たり・小当たり)終了時には、現在の演出モードと、保留カウンタと、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域のいずれかに特定の転落判定用乱数値が記憶されているか否か(特定の転落判定用乱数値の有無)と、第1モード移行乱数値とに基づいて、移行する演出モードを決定する。
具体的には、「短当たり」の終了時には、サブCPU102aは、現在の演出モードが時短遊技状態に対応する演出モード(バトルモード・リベンジモード・チャンスモード)であると、次に「バトルモード」を決定する。
また、「短当たり」の終了時には、サブCPU102aは、現在の演出モードが非時短遊技状態に対応する演出モード(ノーマルモード・電脳モード・電脳準備モード・シークレットモード)であると、特定の転落判定用乱数値の有無を参照し、特定の転落判定用乱数値が有ると、次に「電脳準備モード」を決定する。一方、特定の転落判定用乱数値がないと、第1モード移行乱数値に基づいて「電脳準備モード」または「電脳モード」を決定する。
また、「小当たり」の終了時には、サブCPU102aは、現在の演出モードが非時短遊技状態に対応する演出モード(ノーマルモード・電脳モード・電脳準備モード・シークレットモード)であるときに限り、次に「電脳準備モード」を決定する。すなわち、現在の演出モードが非時短遊技状態に対応する演出モード(ノーマルモード・電脳モード・電脳準備モード・シークレットモード)であると、演出モードが移行しないことになる。
なお、「長当たり」の終了時には、サブCPU102aは、必ず「バトルモード」を決定することになる。
(モード規定回数設定テーブル)
図14(a)は、「バトルモード」及び「リベンジモード」の規定回数を設定するためのモード規定回数設定テーブルである。サブCPU102aは、「バトルモード」または「リベンジモード」に基づいて、それぞれの規定回数を設定する。
(モード移行抽選テーブル)
図14(b)は、低確率遊技状態において、「シークレットモード」または「電脳準備モード」から「ノーマルモード」に移行するための移行抽選を行うためのモード移行抽選テーブルである。
サブCPU102aは、第2モード移行乱数値に基づいて、「ノーマルモード」に移行することを決定する。
したがって、低確率遊技状態であっても、すぐさま「ノーマルモード」に移行することなく、「シークレットモード」または「電脳準備モード」が報知されていても、遊技者は高確率遊技状態かもしれないとの期待感を持たせ続けることができる。
(追加回数決定テーブル)
図15は、「電脳準備モード」及び「シークレットモード」から「電脳モード」に移行するための第1の追加回数を決定するための追加回数決定テーブルである。
サブCPU102aは、今回の特別図柄の変動に対して、当たりの種類(変動パターン指定コマンドの種類)と、現在の確率遊技状態と、無限回数フラグと、確変保証回数と、第1演出乱数値とに基づいて、第1の追加回数を決定する。
ここで、「無限回数フラグ」とは、高確率遊技状態において、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域に、特定の転落判定用乱数値が記憶されるよりも先に、大当たりに対応する特別図柄判定用乱数値が記憶されたときに、所定確率で成立するフラグであり、高確率遊技状態が終了する前に大当たりになることを報知するためのフラグである。
そして、図15に示す追加回数決定テーブルによれば、高確率遊技状態であっても、必ずしも確変保証回数=追加回数とはならないので、電脳モードに移行し、継続回数が終了したとしても、低確率遊技状態であることが確定されることを防止するように構成されている。
(電脳準備モード時及びシークレットモード時の図柄変動演出パターン決定テーブル)
図16(a)は、電脳準備モード時の図柄変動演出パターン決定テーブルを示す図であり、図16(b)は、シークレットモード時の図柄変動演出パターン決定テーブルを示す図である。
サブCPU102aは、現在の演出モードを参照して、電脳準備モード時であれば、図16(a)に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを決定し、シークレットモード時であれば、図16(b)に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを決定して、主制御基板101から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、図柄変動演出パターンを決定する。
なお、「図柄変動演出パターン」とは、特別図柄の変動中に行われる報知手段(液晶表示装置13、音声出力装置18、演出用照明装置16、演出用役物装置14、15)に所定の演出態様を実行させる情報をいい、図柄変動演出パターンによって液晶表示装置13に背景画像、キャラクタ画像、演出図柄30の変動態様を表示させ、音声出力装置18にBGM、SEを出力させ、演出用照明装置16にLEDの点灯パターンを点灯制御させ、演出用役物装置14、15に可動装置を駆動される。特に、液晶表示装置13において実行される演出図柄30の演出態様に関しては、図柄変動演出パターンの中に、演出図柄の停止順序の情報も含まれている。
なお、図示は省略するが、「バトルモード」、「リベンジモード」、「チャンスモード」、「ノーマルモード」についても、それぞれ専用の図柄変動演出パターン決定テーブルを有しており、それぞれの演出モードに対応する図柄変動演出パターン決定テーブルを決定する。また、「電脳モード」については、図17〜図19で後述する。
また、本実施形態でいう「リーチ」とは、複数の演出図柄30の組合せの一部が停止表示され、他の演出図柄30が変動表示を行っている状態をいう。例えば、大当たり遊技に移行することを報知する演出図柄30の組合せとして「777」の3桁の演出図柄30の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄30が「7」で停止表示され、残りの演出図柄30が変動表示を行っている状態をいう。
(電脳モード基礎テーブル)
図17は、電脳モード時に、継続回数に追加する第2の追加回数と、図柄変動演出パターン決定テーブルを決定するための電脳モード基礎テーブルを示す図である。
サブCPU102aは、今回の特別図柄の変動に対して、当たりの種類(変動パターン指定コマンドの種類)と、無限回数フラグと、追加可能回数と、第1演出乱数値とに基づいて、第2の追加回数と図柄変動演出パターン決定テーブルとを決定する。
そして、図17に示す電脳モード基礎テーブルによれば、追加回数に応じて、異なる図柄変動演出パターン決定テーブルが対応付けられている。後述するように、電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブルでは、演出図柄30の停止順序が複数定められており、電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブル毎に、演出図柄30の停止順序の種類や出現率が相違している。
このため、演出図柄30の停止順序によって、遊技者に追加回数を推測させるという遊技性を付与することができる。
(電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブル)
図18及び図19は、電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブルを示す図である。具体的には、図18は、図柄変動演出パターン決定テーブル0を示す図であり、図19(a)は、図柄変動演出パターン決定テーブル1を示す図であり、図19(b)は、図柄変動演出パターン決定テーブル2を示す図であり、図19(c)は、図柄変動演出パターン決定テーブル3を示す図であり、図19(d)は、図柄変動演出パターン決定テーブル4を示す図である。
サブCPU102aは、図17に示す電脳モード基礎テーブルに基づいて、図18及び図19に示す図柄変動演出パターン決定テーブル0〜4のいずれかの図柄変動演出パターン決定テーブルを決定する。そして、決定した図柄変動演出パターン決定テーブルを参照し、主制御基板101から受信した変動パターン指定コマンドと、第2演出乱数値とに基づいて、図柄変動演出パターンを決定する。
図18及び図19に示す電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブル0〜4には、演出図柄30の停止順序が異なる図柄変動演出パターンが対応付けられて記憶されている。
本実施形態の図18及び図19に示す電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブル0〜4によれば、演出図柄30の停止順序が「左・右・中」であると、0〜8の追加回数が報知され、演出図柄30の停止順序が「左・中・右」であると、1以上の追加回数が報知されることになる。また、演出図柄30の停止順序が「右・左・中」であると、3以上の追加回数が報知され、演出図柄30の停止順序が「中・右・左」であると、5以上の追加回数が報知されることになる。そして、7以上の追加回数であると、「中・右・左」、「右・左・中」、「左・中・右」、「左・右・中」の順に演出図柄が停止されやすくなっている。
(回数表示パターン決定テーブル)
図20は、第2の追加回数を表示するための回数表示パターン決定テーブルを示す図である。
サブCPU102aは、決定された追加回数と、演出図柄30の停止順序(図柄変動演出パターン)と、第3演出用乱数値とに基づいて、追加回数を表示するための回数表示パターンを決定する。
ここで、「回数表示パターン」とは、演出図柄30の停止タイミングのときに、第2の追加回数の一部または全部を、液晶表示装置13に表示させる情報をいう。そして、回数表示パターンの種類により、どの演出図柄30の停止のときに、何回の表示を行うかが決定される。
図20に示す「第1停止」とは、3つの演出図柄30のうち、1つめの停止表示のタイミングを意味し、「第2停止」とは、2つめの停止表示のタイミングを意味し、「第3停止」とは、3つめの停止表示のタイミングを意味し、停止順序によって対象となる演出図柄が相違している。
例えば、「左・右・中」の停止順序のときに決定され得る回数表示パターン1であれば、「第3停止」の中列の演出図柄30の停止のときに「+1」という表示が液晶表示装置13に表示される。また、「左・中・右」の停止順序のときに決定され得る回数表示パターン4であれば、「第3停止」の右列の演出図柄30の停止のときに「+1」という表示が液晶表示装置13に表示される。
そして、図20に示す回数表示パターン決定テーブルによれば、第3演出用乱数値により、最終停止の「第3停止」のときに、追加回数が表示されやすくなっている。これにより、演出図柄30が最後に停止されるまで、第2の追加回数の表示を期待することができる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図21を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107により電源が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROMから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAMに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、特別図柄の変動パターン用乱数値、普通図柄の変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値の更新を行う演出乱数更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、特別図柄判定用初期値乱数、大当たり図柄用初期値乱数、小当たり図柄用初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図22を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、ハズレ図柄用乱数値、当たり判定用乱数値、転落判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS130において、メインCPU101aは、特別図柄判定用初期値乱数カウンタ、大当たり図柄用初期値乱数カウンタ、小当たり図柄用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU101aは、一般入賞口検出スイッチ7a、大入賞口検出スイッチ11a、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10a、ゲート検出スイッチ8aの各スイッチに入力があったか否か判定する入力処理を行う。具体的には、図23を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図25〜図33を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図34〜図36を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。
この処理において、メインCPU101aは、大入賞口11、第1始動口9、第2始動口10、一般入賞口7に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板103に送信する。
より具体的には、後述する図23において更新されている一般入賞口賞球カウンタ、大入賞口賞球カウンタ、始動口賞球カウンタをチェックし、それぞれの入賞口に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板103に送信する。その後、送信した払出個数指定コマンドに対応する賞球カウンタから所定のデータを減算して更新する。
ステップS600において、メインCPU101aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S500で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、特別図柄表示装置19、20及び普通図柄表示装置21の各LEDを点灯させるために、上記S500で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。さらに、メインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
(入力制御処理)
図23を用いて、主制御基板101の入力制御処理を説明する。
まず、ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出スイッチ7aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口7に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出スイッチ7aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出スイッチ11aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口11に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出スイッチ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口11に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタ(C)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出スイッチ9aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口9に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図24を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出スイッチ10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口10に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。
すなわち、後述する図24の第1始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が第1特別図柄記憶領域(第1保留記憶部〜第4保留記憶部)と第2特別図柄記憶領域(第5保留記憶部〜第8保留記憶部)とで相違するものの、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、ハズレ図柄用乱数値、変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値、転落判定用乱数値の取得、始動入賞指定コマンドの生成等で同様の処理を行う。
ステップS250において、メインCPU101aは、ゲート検出スイッチ8aが信号を入力したか、すなわち、遊技球が普通図柄ゲート8を通過したか否かを判定する。さらに、メインCPU101aは、ゲート検出スイッチ8aが信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算し、予め用意された乱数範囲(例えば、0〜10)から1つの当たり判定用乱数値を取得し、普通図柄保留記憶領域に取得した乱数値を記憶する。ただし、普通図柄保留数(G)記憶領域に「4」が記憶されている場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算したり、当たり判定用乱数値を取得し、普通図柄保留記憶領域に取得した乱数値を記憶したりすることは行わない。本処理を終了すると、入力制御処理が終了する。
(第1始動口検出スイッチ入力処理)
図24を用いて、主制御基板101の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。
まず、ステップS230−1において、メインCPU101aは、第1始動口検出スイッチ9aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第1始動口検出スイッチ9aからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ9aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−2において、メインCPU101aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS230−3において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であった場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満でない場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−4において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS230−5において、メインCPU101aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1保留記憶部から第4保留記憶部へと順に空いている保留記憶部を検索していき、空いている保留記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS230−6において、メインCPU101aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1保留記憶部から第4保留記憶部へと順に空いている保留記憶部を検索していき、空いている保留記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−7において、メインCPU101aは、小当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1保留記憶部から第4保留記憶部へと順に空いている保留記憶部を検索していき、空いている保留記憶部に取得した小当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−8において、メインCPU101aは、ハズレ図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1保留記憶部から第4保留記憶部へと順に空いている保留記憶部を検索していき、空いている保留記憶部に取得したハズレ図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−9において、メインCPU101aは、特別図柄の変動パターン用乱数値及びリーチ判定用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1保留記憶部から第4保留記憶部へと順に空いている保留記憶部を検索していき、空いている保留記憶部に取得した変動パターン用乱数値及びリーチ判定用乱数値を記憶する。
ステップS230−10において、メインCPU101aは、転落判定用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1保留記憶部から第4保留記憶部へと順に空いている保留記憶部を検索していき、空いている保留記憶部に取得した転落判定用乱数値を記憶する。
なお、転落判定用乱数値は、高確率遊技状態においては当該高確率遊技状態を終了するか否かに用いられるものの、低確率遊技状態においてはなんら参照されず、次回の変動開始の際に消去される。
以上より、第1特別図柄記憶領域のX番目の保留記憶部には、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、ハズレ図柄用乱数値、特別図柄の変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値、転落判定用乱数値が記憶されることとなる。
ステップS230−11において、メインCPU101aは、図示しない事前判定テーブルを参照して、第1特別図柄保留数(U1)、今回取得した特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、特別図柄の変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値および転落判定用乱数値に基づいて、始動口の判定情報が事前に識別可能な始動入賞指定コマンドを生成する。
ステップS230−12において、メインCPU101aは、上記ステップS230−11の事前判定処理で生成された始動入賞指定コマンドを、演出制御基板102へ送信するために、始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、始動入賞指定コマンドを受信した演出制御基板102におけるサブCPUCPU102aは、始動入賞指定コマンドから保留個数や各種の判定情報を解析して、今回の第1始動口9への遊技球の入賞を契機とした特別図柄の変動が開始される前から、事前に所定の演出を実行することができる。本処理を終了すると、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(特図特電制御処理)
図25を用いて、主制御基板101の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当り遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当り遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図26〜図33を用いて後述する。
(特別図柄記憶判定処理)
図26を用いて、主制御基板101の特別図柄記憶判定処理を説明する。
ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合にはステップS310−3に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−4に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU101aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合にはステップS319−1に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−4に処理を移す。
ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特別図柄記憶領域と第2特別図柄記憶領域の保留記憶部のうち、最先に乱数値を記憶した保留記憶部(第1保留記憶部または第5保留記憶部)を選択する。
ステップS310−5において、メインCPU101aは、上記ステップS310−4で選択された保留記憶部(第1保留記憶部または第5保留記憶部)に対応する特別図柄保留数(U)記憶領域から「1」を減算して更新する。
具体的には、上記ステップS310−4で第1保留記憶部が選択された場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域から「1」を減算して更新し、上記ステップS310−4で第5保留記憶部が選択された場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域から「1」を減算して更新する。
ステップS310−6において、メインCPU101aは、上記ステップS310−5において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する各保留記憶部に記憶された乱数値を1つ前の保留記憶部にシフトさせる。
具体的には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が減算された場合には、第1特別図柄記憶領域の第1保留記憶部に記憶された各乱数値を判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせ、第1特別図柄記憶領域の第2保留記憶部〜第4保留記憶部に記憶された各乱数値を1つ前の第1保留記憶部〜第3保留記憶部にシフトさせる。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が減算された場合には、第2特別図柄記憶領域の第5保留記憶部に記憶された各乱数値を判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせ、第2特別図柄記憶領域の第6保留記憶部〜第8保留記憶部に記憶された各乱数値を1つ前の第5保留記憶部〜第7保留記憶部にシフトさせる。
このように、各保留記憶部に記憶されている乱数値は、上書きされて消去されていくことになる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、ハズレ図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、変動パターン用乱数値、転落判定用乱数値が消去される。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた各乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、ハズレ図柄用乱数値、転落判定用乱数値)に基づいて、高確率遊技状態を終了させるか否かを判定する転落判定処理、特別遊技に移行させるか否かを判定する大当たり判定処理、停止表示させる特別図柄の種類を決定する図柄決定処理を行うための大当たり判定処理を実行する。詳しくは、図27を用いて、後述する。
ステップS312においては、メインCPU101aは、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。
特別図柄の変動パターン決定処理は、時短遊技状態の開始(特定の大当たり終了後)から特別図柄の変動表示が50回転するまでは、図9に示す変動パターン決定テーブル1を決定し、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が51回転〜100回転するまでは、図10に示す変動パターン決定テーブル2を決定し、非時短遊技状態においては、図11に示す変動パターン決定テーブル3を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照して、大当たりの判定結果、特別図柄の種類、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値及び特別図柄の変動パターン用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。詳しくは、図28を用いて、後述する。
ステップS313において、メインCPU101aは、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS314において、メインCPU101aは、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS315において、メインCPU101aは、特別図柄表示装置19または20において特別図柄の変動表示を開始させるデータを処理領域にセットする。つまり、処理領域に書き込まれたデータが、第1保留に係る場合には特別図柄表示装置19を点滅させ、第2保留に係る場合には特別図柄表示装置20を点滅させる。
ステップS316において、メインCPU101aは、上記のようにして特別図柄の変動表示を開始したら、上記ステップS312において決定した特別図柄の変動パターンに基づいて変動時間を決定し、決定した変動時間を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS317において、メインCPU101aは、デモ判定フラグに00Hをセットする。すなわち、デモ判定フラグをクリアする。
ステップS318において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=1をセットし、図29に示す特別図柄変動処理に処理を移して、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS319−1において、メインCPU101aは、デモ判定フラグに01Hがセットされているか否かを判定する。デモ判定フラグに01Hがセットされている場合には特別図柄記憶判定処理を終了し、デモ判定フラグに01Hがセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、後述するステップS319−3でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグに01Hをセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(大当り判定処理)
図27を用いて、大当り判定処理を説明する。
まず、ステップS311−1において、メインCPU101aは、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがONされているか否かを判定する。高確率遊技フラグがONされている場合というのは、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合である。高確率遊技フラグがONされている場合には、ステップS311−2に処理を移し、高確率遊技フラグがONされていない場合には、ステップS311−5に処理を移す。
ステップS311−2において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた転落判定用乱数値と、図4(d)に示す転落判定テーブルとを読み込む転落判定処理を行う。
ステップS311−3において、メインCPU101aは、図4(d)に示す転落判定テーブルを参照し、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた転落判定用乱数値が、高確率遊技状態を終了させる特定の転落判定用乱数値であるか否かを判定する。例えば、特定の転落判定用乱数値が0であれば、特定の転落判定用乱数値であると判定する。
メインCPU101aは、特定の転落判定用乱数値であると判定された場合には、ステップS311−4に処理を移し、特定の転落判定用乱数値でないと判定された場合には、ステップS311−5に処理を移す。
ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率遊技フラグ記憶領域にセットされている高確率遊技フラグをクリアする。
ステップS311−5において、メインCPU101aは、現在の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に応じた遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−6において、メインCPU101aは、図4(a)、(b)の大当り判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定する。
より具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄記憶領域である場合には、図4(a)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図4(b)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS311−6における大当たり判定の結果、大当たりと判定されたか否かを判定する。大当りと判定された場合には、ステップS311−8に処理を移し、大当りと判定されなかった場合には、ステップS311−11に処理を移す。
ステップS311−8において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、大当たり用の特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定し、決定した停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
具体的には、図5(a)の第1特別図柄表示装置用の図柄決定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域の種類(特別図柄表示装置)と、大当たり図柄用乱数値とに基づいて、停止する特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図30の特別図柄停止処理において「大当たり」か「小当たり」を決定するのに用いられるとともに、図31の大当たり遊技処理や図32の小当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図33の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS311−9において、メインCPU101aは、演出制御基板102に特別図柄に対応するデータを送信するため、大当たり用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成して、演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−10において、メインCPU101aは、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることとしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このように、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
ステップS311−11において、小当たりと判定されたか否かの判定を行う。小当りと判定された場合には、ステップS311−12に処理を移し、小当りと判定されなかった場合には、ステップS311−14に処理を移す。
ステップS311−12において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた小当たり図柄用乱数値を判定して、小当たり用の特別図柄の種類を決定し、決定した小当たり用の特別図柄の種類を示す停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
具体的には、図5(b)の図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を決定する。なお、本実施形態においては、「小当たり」の種類として「小当たりA」と「小当たりB」とが設けられている。ただし、いずれの「小当たり」に当選しても、その後に実行される小当たり遊技の内容は全く同一であり、「小当たりA」と「小当たりB」とでは、特別図柄表示装置19、20に停止表示される特別図柄のみが異なる。
ステップS311−13において、メインCPU101aは、演出制御基板102に特別図柄に対応するデータを送信するため、小当たり用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成して、演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−14において、メインCPU101aは、図5(c)の図柄決定テーブルを参照して、ハズレ図柄用乱数値に基づいて、ハズレ用の特別図柄を決定する。その後、決定したハズレ用の停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
ステップS311−15において、メインCPU101aは、演出制御基板102に特別図柄に対応するデータを送信するため、ハズレ用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成し、演出用伝送データ格納領域にセットして、大当たり判定処理を終了する。
(特別図柄の変動パターン決定処理)
図28を用いて、特別図柄の変動パターン決定処理を説明する。
ステップS312−1において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定する。
メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS312−2に処理を移し、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていると判定しなかった場合には、ステップS312−5に処理を移す。
ステップS312−2において、メインCPU101aは、時短回数カウンタを参照し、時短回数カウンタの時短回数>50であるか否かを判定する。
メインCPU101aは、時短回数>50であると判定した場合には、ステップS312−3に処理を移し、時短回数>50でないと判定した場合には、ステップS312−4に処理を移す。
ステップS312−3において、メインCPU101aは、図9に示す特別図柄の変動パターン決定テーブル1を決定する。
ステップS312−4において、メインCPU101aは、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブル2を決定する。
ステップS312−5において、メインCPU101aは、図11に示す特別図柄の変動パターン決定テーブル3を決定する。
ステップS312−6において、メインCPU101aは、決定した特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照して、大当たりの判定結果、特別図柄の種類、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値及び特別図柄の変動パターン用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定して、特別図柄の変動パターン決定処理を終了する。
(特別図柄変動処理)
図29を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
ステップS320−1において、メインCPU101aは、ステップS316においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU101aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、図27に示す大当たり判定処理において、上記ステップS311−8、S311−12、S311−14でセットされた特別図柄を特別図柄表示装置19、20に停止表示する。これにより、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS320−3において、メインCPU101aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU101aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(1秒=1500カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU101aは、特図特電処理データに2をセットし、図30に示す特別図柄停止処理に処理を移して、特別図柄変動処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
図30を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
ステップS330−1において、メインCPU101aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−2において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定する。
メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていると判定しなかった場合には、ステップS330−5に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短回数カウンタにセットされているカウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短遊技終了判定処理を行う。時短遊技終了判定処理においては、時短回数カウンタが0であるか否かを判定し、時短回数カウンタが0である場合には時短遊技フラグをクリアして、時短回数カウンタが0でない場合には、そのままステップS330−5に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが大当たり図柄(停止図柄データ=01〜04?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−10に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−7に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、小当たりであるか否かを判定する。具体的には停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが小当たり図柄(停止図柄データ=05〜08?)であるか否かを判定する。ここで、小当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−8に処理を移し、小当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−9に処理を移す。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、図32に示す小当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図26に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、特図特電処理データに3をセットし、図31に示す大当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、「長当たり」、「短当たり」、「小当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、特別遊技の種別に応じたオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、「長当たり」、「短当たり」、「小当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、特別遊技の種別に応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理を終了したら、特別図柄停止処理を終了する。
(大当たり遊技処理)
図31を用いて、大当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS340−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、大当たり開始設定処理を行う。
大当たり開始設定処理は、まず停止図柄データに応じて、「長当たり」か「短当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じた開放態様決定テーブルを決定する。具体的には、図7に示すように、停止図柄データに応じて、長当たり用開放態様決定テーブル(図8(a))、短当たり用開放態様決定テーブル(図8(b))のいずれかを決定する。
次に、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。なお、本ステップS340−3においては、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新する。また、大入賞口開閉扉11bを開放するために大入賞口開閉ソレノイド11cの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された開放態様決定テーブル(図8参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口11の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板102にラウンド回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じて大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たりの1ラウンド目の開始においては、ラウンド遊技回数(R)が「1」にセットされ、K=1となっているので、大入賞口開放1ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、K=1でない場合には、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS340−18に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS340−7に処理が移される。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340−9に処理を移す。
ステップS340−8において、メインCPU101aは、後述するステップS340−10において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したこと、または開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理は、大入賞口開閉扉11bを閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド11cの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された開放態様決定テーブル(図8参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口11の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS340−11において、メインCPU101aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、開放回数(K)が最大開放回数となること、または大入賞口入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットする。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS340−15に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、「長当たり」か「短当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じたエンディングコマンドを演出制御基板102に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、「長当たり」か「短当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−19に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−19において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図33に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図32を用いて、小当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり開始設定処理を行う。
小当たり開始設定処理は、停止図柄データに応じて、小当たりの種別に応じた開放態様決定テーブルを決定する。
具体的には、図7に示すように、停止図柄データに応じて、小当たり用開放態様決定テーブル(図8(c))を決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して記憶する。また、大入賞口開閉扉11bを開放するために大入賞口開閉ソレノイド11cの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された開放態様決定テーブル(図8参照)を参照して、開放回数(K)に基づいて、大入賞口11の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定された開放回数(K)の遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移される。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS350−7に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS350−8に処理を移す。
ステップS350−7において、メインCPU101aは、後述するステップS350−9において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合にはステップS350−4に処理を移す。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したこと、または開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理は、大入賞口開閉扉11bを閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド11cの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された開放態様決定テーブル(図8参照)を参照して、現在の開放回数(K)に基づいて、大入賞口11の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS350−10において、メインCPU101aは、小当たりの終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、小当たりの終了条件は、開放回数(K)が最大開放回数となること、または大入賞口入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、小当たりの終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たりの終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−11において、メインCPU101aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットする。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、小当たりの種別に応じたエンディングコマンドを演出制御基板102に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−13において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、小当たりの種別に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−15に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−15において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図26に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(大当たり遊技終了処理)
図33を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
ステップS360−1において、メインCPU101aは、停止図柄データ記憶領域にセットされた停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、図6に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当り終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止図柄データが「01」〜「04」であれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS360−3において、メインCPU101aは、図6に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグの設定処理および時短回数の設定処理を行う。例えば、第1特定用特別図柄1を示す停止図柄データが「02」・「04」の場合には、遊技状態バッファが「00H」または「01H」であると、時短遊技フラグを時短遊技フラグ記憶領域にセットせずに、0回の時短回数を時短回数記憶領域にセットし、遊技状態バッファが「02H」または「03H」であると、時短遊技フラグを時短遊技フラグ記憶領域にセットするとともに、100回の時短回数を時短回数記憶領域にセットする。
ステップS360−4において、メインCPU101aは、遊技状態を確認し、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS360−5において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図26に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(普図普電制御処理)
図34を用いて、普図普電制御処理を説明する。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS401においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データタ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に処理を移す。詳しくは、図35、図36を用いて後述する。
(普通図柄変動処理)
図35を用いて、普通図柄変動処理を説明する。
ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中であればステップS410−15に処理を移し、普通図柄の変動表示中でなければステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中でない場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−3において、メインCPU101aは、ステップS410−2において、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり乱数値の判定を行う。なお、複数の当たり乱数が記憶されている場合には、当該当たり乱数が記憶された順に読み出されるようにしている。
具体的には、図4(c)に示す当たり判定テーブルを参照し、抽出した当たり判定用乱数値を上記のテーブルに照らし合わせて当たりか否かの判定を行う。例えば、上記テーブルによれば、非時短遊技状態であれば「0」〜「10」の当たり乱数のうち「0」の1個の当たり判定用乱数値が当たりと判定され、時短遊技状態であれば「0」〜「10」の当たり乱数のうち「0」〜「9」の10個の当たり判定用乱数値が当たりと判定され、その他の乱数はハズレと判定される。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、上記ステップS205における当たり乱数の判定の結果を参照して、当たりと判定された場合には、ステップS410−7において当たり図柄がセットされ、ハズレと判定された場合にはステップS410−8においてハズレ図柄がセットされる。
ここでいう当たり図柄とは、上記普通図柄表示装置21において最終的にLEDが点灯する図柄のことであり、ハズレ図柄とは最終的にLEDが点灯せずに消灯する図柄のことである。
ステップS410−9において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定する。
メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS410−10に処理を移し、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていると判定しなかった場合には、ステップS410−11に処理を移す。
ステップS410−10において、メインCPU101aは、普通図柄の時短遊技状態用の変動時間決定テーブルを決定する。
ステップS410−11において、メインCPU101aは、普通図柄の非時短遊技状態用の変動時間決定テーブルを決定する。なお、普通図柄の非時短遊技状態用の変動時間決定テーブルは、普通図柄の時短遊技状態用の変動時間決定テーブルと比べて長い変動時間が記憶されている。
ステップS410−12において、メインCPU101aは、普通図柄の変動パターン決定処理を行う。
変動時間決定処理は、まず普通図柄の変動時間用乱数値を取得する。次に、上記ステップS410−10またはステップS410−11で決定された普通図柄の変動時間決定テーブルを参照して、取得した当たり判定用乱数値および変動時間用乱数値に基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
ステップS410−13において、メインCPU101aは、普通図柄時間カウンタに上記ステップS410−12において決定した普通図柄の変動パターンに基づいた変動時間(カウンタ値)を普通図柄時間カウンタにセットする。なお、普通図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS410−14において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置21において普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動表示というのは、普通図柄表示装置21においてLEDを所定の間隔で点滅させ、あたかも現在抽選中であるかのような印象を遊技者に与えるものである。この普通図柄の変動表示は、上記ステップS410−3において設定された時間だけ継続して行われることとなる。本処理を終了すると、普通図柄変動処理が終了する。
ステップS410−15において、メインCPU101aは、上記ステップS410−1において普通図柄の変動表示中であると判定した場合、設定された変動時間を経過したか否かを判定する。すなわち、普通図柄時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、セットされた普通図柄時間カウンタが0となっているか判定する。その結果、設定された変動時間を経過していないと判定した場合には、そのまま変動表示を継続して行う必要があるため、普通図柄変動処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
ステップS410−16において、メインCPU101aは、設定された変動時間を経過したと判定した場合には、普通図柄表示装置21における普通図柄の変動を停止する。このとき、普通図柄表示装置21には、それ以前のルーチン処理によって設定された普通図柄(当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示する。これにより、普通図柄の抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。
ステップS410−17において、メインCPU101aは、設定されていた普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定し、設定されていた普通図柄が当たり図柄であった場合には、ステップS410−18に処理を移し、設定されていた普通図柄がハズレ図柄であった場合には、普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−18において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=1をセットし、普通電動役物制御処理に処理を移す。
ステップS410−19において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされていると判定した場合(すなわち、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合)には、普電開放時間カウンタに3.5秒に対応するカウンタをセットし、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされていないと判定した場合には、普電開放時間カウンタに0.2秒に対応するカウンタをセットし、普通図柄変動処理を終了する。
(普通電動役物制御処理)
図36を用いて、普通電動役物制御処理を説明する。
ステップS420−1において、メインCPU101aは、始動口開閉ソレノイド10cに通電を開始する。これにより、第2始動口10が開放して第2の態様に制御されることとなる。
ステップS420−2において、メインCPU101aは、設定された普電開放時間を経過したか否かを判定する。すなわち、普電開放時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、セットされた普電開放時間カウンタ=0となったか否かを判定する。
ステップS420−3において、メインCPU101aは、設定された普電開放時間を経過したと判定されている場合には、始動口開閉ソレノイド10cの通電を停止する。これにより、第2始動口10は第1の態様に復帰し、再び遊技球の入球が不可能または困難となり、実行されていた補助遊技が終了することとなる。
ステップS420−4において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットして図35の普通図柄変動処理に処理を移し、普通電動役物制御処理は終了する。
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
(演出制御基板102のメイン処理)
図37を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。
ステップS1000において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、電源投入に応じて、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM102cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
ステップS1100において、サブCPU102aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cに記憶される乱数(第1モード移行乱数値、第2モード移行乱数値、第1演出用乱数値、第2演出用乱数値、第3演出用乱数値、フラグ設定用乱数値、演出図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御基板102のタイマ割込処理)
図38を用いて、演出制御基板102のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1400において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1500において、サブCPU102aは、演出制御基板102で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
ステップS1600において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図39および図40を用いて後述する。なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1600において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS1700において、サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ17aの信号のチェックを行い、演出ボタン17に関する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板105やランプ制御基板104へ送信する。
ステップS1900において、サブCPU102aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(副制御基板のコマンド解析処理)
図39および図40を用いて、演出制御基板102のコマンド解析処理を説明する。なお、図40のコマンド解析処理2は、図39のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS1601において、サブCPU102aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1610に処理を移す。
ステップS1610において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1611に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
ステップS1611において、サブCPU102aは、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づくデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1620において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであれば、ステップS1621に処理を移し、始動入賞指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
ステップS1621において、サブCPU102aは、始動入賞指定コマンドを解析して、第1特別図柄記憶領域と第2特別図柄記憶領域に記憶されている転落判定用乱数値の個数(第1特別図柄保留数(U1)及び第2特別図柄保留数(U2)の合計数)を算出して、算出した回数をサブRAM102cの保留カウンタにセットする保留カウンタ設定処理を行う。
ステップS1622において、サブCPU102aは、始動入賞指定コマンドから、メインCPU101aが取得した各種の判定情報(乱数値)を解析して、「確変保証回数」、「追加可能回数」や「無限回数フラグ」の設定をする判定情報解析処理を行う。詳しくは、図41を用いて後述する。
ステップS1630において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
ステップS1631において、サブCPU102aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置13に停止表示させる演出図柄30を決定する演出図柄決定処理を行う。
具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄30の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、演出図柄データ示す情報をサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1640において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
ステップS1641において、サブCPU102aは、サブRAM102cの保留カウンタから1を減算して更新する保留カウンタ減算処理を行う。
ステップS1642において、サブCPU102aは、サブRAM102cの「確変保証カウンタ」、「追加可能回数カウンタ」、「継続回数カウンタ」、「規定回数カウンタ」のそれぞれから1を減算して更新する演出回数減算処理を行う。なお、それぞれのカウンタが既に「0」である場合には、「0」のままになる。
ここで、継続回数カウンタ>0であると、液晶表示装置13に継続回数を表示させるため、継続回数に応じた継続回数データをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、液晶表示装置13に継続回数を表示させることができる。
ステップS1643において、サブCPU102aは、「電脳準備モードまたはシークレットモード時の第1の追加回数の決定」、「電脳モード時の第2の追加回数の決定」、「電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブルの決定」をする追加回数決定処理を行う。詳しくは、図42を用いて後述する。
ステップS1644において、サブCPU102aは、受信した変動パターン指定コマンド及び演出モード記憶領域にセットされている演出モードに基づいて、複数の図柄変動演出パターンの中から実行する図柄変動演出パターンを決定する図柄変動演出パターン決定処理を行う。
具体的には、まず、演出モードに基づいて図柄変動演出パターン決定テーブルを決定する。例えば、「電脳準備モード」であれば、図16(a)に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを決定し、「シークレットモード」であれば、図16(b)に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを決定する。「バトルモード」、「リベンジモード」、「チャンスモード」、「ノーマルモード」についても、それぞれの演出モードに対応する図柄変動演出パターン決定テーブルを決定する。なお、「電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブルについては、図42で後述する。
そして、決定された図柄変動演出パターン決定テーブルを参照し、受信した変動パターン指定コマンド(及び第2演出用乱数値)に基づいて図柄変動演出パターンを決定する。その後、決定した図柄変動演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した図柄変動演出パターンの情報を画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、決定した図柄変動演出パターンに基づくデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、かかる図柄変動演出パターンに基づいて、液晶表示装置13、演出用照明装置16、音声出力装置18が制御されることになる。
ステップS1645において、サブCPU102aは、1以上の第2の追加回数が決定されると、第2の追加回数を表示させるための回数表示パターンの決定処理を行う。
なお、サブCPU102aは、1以上の第2の追加回数が決定されないと(第2の追加回数=0だと)、回数表示パターンを決定することはしない。
サブCPU102aは、回数表示パターンを決定する場合には、第3演出用乱数値を取得した上で、図20に示す回数表示パターン決定テーブルを参照し、演出図柄30の停止順序を示す図柄変動演出パターンと取得した第3演出用乱数値とに基づいて、回数表示パターンを決定する。その後、決定した回数表示パターンを回数表示パターン記憶領域にセットするとともに、液晶表示装置13に第2の追加回数を表示させるため、第2の追加回数に応じた追加回数データをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
上述したように、回数表示パターンには、演出図柄30の停止タイミングにあわせて、第2の追加回数の一部または全部を、液晶表示装置13に表示させる情報が含まれていることから、液晶表示装置13において、演出図柄の停止タイミングにあわせた第2の追加回数を表示させることができる。
ステップS1650において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
ステップS1651において、サブCPU102aは、演出図柄30を停止表示させるために、上記ステップS1642で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM102cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
ステップS1652において、サブCPU102aは、特別図柄の変動回数・停止回数を契機に演出モードを移行させるための演出モード設定処理1を行う。詳しくは、図43を用いて後述する。
ステップS1660において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1661に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
ステップS1661において、サブCPU102aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM102cにある遊技状態記憶領域にセットする。これにより、サブCPU102aは、現在の遊技状態を識別可能になる。
ステップS1662において、サブCPU102aは、時短遊技状態の終了を契機に演出モードを移行させるための演出モード設定処理2を行う。詳しくは、図44を用いて後述する。
ステップS1670において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1671に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1680に処理を移す。
ステップS1671において、サブCPU102aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。
具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づくデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1672において、サブCPU102aは、サブRAM102cの「確変保証カウンタ」、「追加可能回数カウンタ」、「継続回数カウンタ」、「規定回数カウンタ」のそれぞれに0をセットして初期化する演出回数初期化処理を行う。
ステップS1673において、サブCPU102aは、サブRAM102cのフラグ記憶領域から転落決定フラグをクリアする。
ここで、「転落決定フラグ」とは、特定の転落判定用乱数値が記憶されるとフラグ記憶領域にセットされるフラグであり、フラグの成立以降の確変保証回数、追加可能回数の加算を防止するフラグでもあり、後述するステップS1622−6においてセットされるものである。
ステップS1680において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1681に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
ステップS1681において、サブCPU102aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。
具体的には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づくデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1690において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
ステップS1691において、サブCPU102aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づくデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1692において、サブCPU102aは、当たりの(長当たり・短当たり・小当たり)の終了を契機に演出モードを移行させるための演出モード設定処理3を行う。詳しくは、図45を用いて後述する。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
(副制御基板の判定情報解析処理)
図41を用いて、演出制御基板102の判定情報解析処理を説明する。
ステップS1622−1において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある遊技状態記憶領域を参照し、高確率遊技状態であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、高確率遊技状態であると判定するとステップS1622−2に処理を移し、高確率遊技状態でないと判定するとステップS1622−12に処理を移す。
ステップS1622−2において、サブCPU102aは、サブRAM102cにあるフラグ記憶領域を参照し、転落決定フラグがセットされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、転落決定フラグがセットされていると判定するとステップS1622−12に処理を移し、転落決定フラグがセットされていないと判定するとステップS1622−3に処理を移す。
ステップS1622−3において、サブCPU102aは、受信した始動入賞指定コマンドが、特定の転落判定用乱数値に対応するコマンドであるか否かを判定する。
サブCPU102aは、特定の転落判定用乱数値に対応するコマンドであると判定するとステップS1622−5に処理を移し、特定の転落判定用乱数値に対応するコマンドでないと判定するとステップS1622−4に処理を移す。
ステップS1622−4において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある保留カウンタを参照し、上記ステップS1621で更新された保留カウンタの回数を、確変保証回数カウンタにセットする。
ステップS1622−5において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある保留カウンタを参照し、上記ステップS1621で更新された保留カウンタの回数から1を減算した回数を、確変保証回数カウンタにセットする。
ステップS1622−6において、サブCPU102aは、これ以降の確変保証回数、追加可能回数の加算を防止するため、転落決定フラグをフラグ記憶領域にセットする。
ステップS1622−7において、サブCPU102aは、受信した始動入賞指定コマンドが、大当たりの特別図柄判定用乱数値に対応するコマンドであるか否かを判定する。
サブCPU102aは、大当たりの特別図柄判定用乱数値に対応するコマンドであると判定するとステップS1622−8に処理を移し、大当たりの特別図柄判定用乱数値に対応するコマンドでないと判定するとステップS1622−11に処理を移す。
ステップS1622−8において、サブCPU102aは、上記ステップS1100で更新されているフラグ設定用乱数値を取得する。なお、この「フラグ設定用乱数値」は、「0〜7」の範囲で更新されている。
ステップS1622−9において、サブCPU102aは、上記ステップS1622−8で取得されたフラグ設定用乱数値が、特定のフラグ設定用乱数値(例えば「0」)であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、特定のフラグ設定用乱数値であると判定するとステップS1622−10に処理を移し、特定のフラグ設定用乱数値でないと判定するとステップS1622−11に処理を移す。
ステップS1622−10において、サブCPU102aは、保留内に大当たりがあることを識別させるために、無限回数フラグをフラグ記憶領域にセットする。
ステップS1622−11において、サブCPU102aは、確変保証回数カウンタの回数から継続回数カウンタの回数を減算した回数を、追加可能回数カウンタにセットする。このため、継続回数カウンタ=0であれば、確変保証回数カウンタ=追加可能回数カウンタとなる。
ステップS1622−12において、サブCPU102aは、受信した始動入賞指定コマンドから、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、ハズレ図柄用乱数値、変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値、転落判定用乱数値のそれぞれに対応する乱数情報を生成する。そして、生成した乱数情報を受信した始動入賞指定コマンド毎に対応付けて(消化順番毎に)、サブRAM102cのサブ保留記憶領域に記憶する。
(副制御基板の追加回数決定処理)
図42を用いて、演出制御基板102の追加回数決定処理を説明する。
ステップS1643−1において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「電脳準備モード」または「シークレットモード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「電脳準備モード」または「シークレットモード」であると判定するとステップS1643−2に処理を移し、「電脳準備モード」または「シークレットモード」でないと判定するとステップS1643−4に処理を移す。
ステップS1643−2において、サブCPU102aは、上記ステップS1100で更新されている第1演出用乱数値を取得する。
ステップS1643−3において、サブCPU102aは、図15に示す追加回数決定テーブルを参照し、当たりの種類(変動パターン指定コマンドの種類)と、現在の確率遊技状態と、無限回数フラグと、確変保証回数と、第1演出乱数値とに基づいて、第1の追加回数を決定する。そして、決定した第1の追加回数を、サブRAM102cの追加回数カウンタにセットする。
ステップS1643−4において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「電脳モード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「電脳モード」であると判定するとステップS1643−5に処理を移し、「電脳モード」でないと判定すると今回の追加回数決定処理を終了する。
ステップS1643−5において、サブCPU102aは、上記ステップS1100で更新されている第1演出用乱数値を取得する。
ステップS1643−6において、サブCPU102aは、図17に示す電脳モード基礎テーブルを参照し、当たりの種類(変動パターン指定コマンドの種類)と、無限回数フラグと、追加可能回数と、第1演出乱数値とに基づいて、第2の追加回数を決定する。そして、決定した第1の追加回数を、サブRAM102cの追加回数カウンタにセットする。
ステップS1643−7において、サブCPU102aは、図17に示す電脳モード基礎テーブルを参照し、当たりの種類(変動パターン指定コマンドの種類)と、無限回数フラグと、追加可能回数と、第1演出乱数値とに基づいて、電脳モード時の図柄変動演出パターン決定テーブルを決定する。
(副制御基板の演出モード設定処理1)
図43を用いて、特別図柄の変動回数・停止回数を契機に演出モードを移行させるための演出モード設定処理1を説明する。
ステップS1652−1において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「バトルモード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「バトルモード」であると判定するとステップS1652−2に処理を移し、「バトルモード」でないと判定するとステップS1652−4に処理を移す。
ステップS1652−2において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある規定回数カウンタを参照し、規定回数カウンタ=0であるか否かを判定する。なお、ここでバトルモード時の規定回数は、後述するステップS1692−3でセットされ、上記ステップS1642で減算されていく。
サブCPU102aは、規定回数カウンタ=0であると判定するとステップS1652−3に処理を移し、規定回数カウンタ=0でないと判定すると今回の演出モード設定処理1を終了する。
ステップS1652−3において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「リベンジモード」に対応するデータをセットする。また、サブCPU102aは、サブRAM102cにある規定回数カウンタに「10」に対応するデータをセットする。
ステップS1652−4において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「リベンジモード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「リベンジモード」であると判定するとステップS1652−5に処理を移し、「リベンジモード」でないと判定するとステップS1652−9に処理を移す。
ステップS1652−5において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある規定回数カウンタを参照し、規定回数カウンタ=0であるか否かを判定する。なお、ここでリベンジモード時の規定回数は、上記ステップS1652−3または後述するステップS1652−8でセットされ、上記ステップS1642で減算されていく。
サブCPU102aは、規定回数カウンタ=0であると判定するとステップS1652−6に処理を移し、規定回数カウンタ=0でないと判定すると今回の演出モード設定処理1を終了する。
ステップS1652−6において、サブCPU102aは、サブRAM102cのフラグ記憶領域を参照し、転落決定フラグがあるか否かを判定する。すなわち、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域に特定の転落判定用乱数値が記憶されているか否かを判定する。
サブCPU102aは、特定の転落判定用乱数値が記憶されていると判定するとステップS1652−7に処理を移し、特定の転落判定用乱数値が記憶されていないと判定するとステップS1652−8に処理を移す。
ステップS1652−7において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「チャンスモード」に対応するデータをセットする。
ステップS1652−8において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある規定回数カウンタに「10」に対応するデータをセットする。
ステップS1652−9において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「電脳モード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「電脳モード」であると判定するとステップS1652−10に処理を移し、「電脳モード」でないと判定するとステップS1652−13に処理を移す。
ステップS1652−10において、サブCPU102aは、サブRAM102cの追加回数カウンタに記憶されている第2の追加回数を、サブRAM102cの継続回数カウンタに加算する。また、第2の追加回数=0であれば、継続回数カウンタに0が追加されることになるので、継続回数は変動しない。
そして、第2の追加回数を継続回数カウンタに加算すると、追加回数カウンタに0をセットして、初期化する。
ステップS1652−11において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある継続回数カウンタを参照し、継続回数カウンタ=0であるか否かを判定する。なお、ここで電脳モード時の継続回数は、上記ステップS1652−10または後述するステップS1692−13でセットされ、上記ステップS1652−16で加算されていき、上記ステップS1642で減算されていく。
サブCPU102aは、継続回数カウンタ=0であると判定するとステップS1652−12に処理を移し、継続回数カウンタ=0でないと判定すると今回の演出モード設定処理1を終了する。
ステップS1652−12において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「シークレットモード」に対応するデータをセットする。
ステップS1652−13において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「電脳準備モード」または「シークレットモード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「電脳準備モード」または「シークレットモード」であると判定するとステップS1652−14に処理を移し、「電脳準備モード」または「シークレットモード」でないと判定すると今回の演出モード設定処理1を終了する。
ステップS1652−14において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある遊技状態記憶領域を参照し、高確率遊技状態であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、高確率遊技状態であると判定するとステップS1652−15に処理を移し、高確率遊技状態でないと判定するとステップS1652−18に処理を移す。
ステップS1652−15において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある追加回数カウンタを参照し、第1の追加回数>0であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、第1の追加回数>0であると判定するとステップS1652−16に処理を移し、第1の追加回数>0でないと判定すると今回の演出モード設定処理1を終了する。
ステップS1652−16において、サブCPU102aは、サブRAM102cの追加回数カウンタに記憶されている第1の追加回数を、サブRAM102cの継続回数カウンタに加算する。また、第1の追加回数=0であれば、継続回数カウンタに0が追加されることになるので、継続回数は変動しない。
そして、第1の追加回数を継続回数カウンタに加算すると、追加回数カウンタに0をセットして、初期化する。
ステップS1652−17において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「電脳モード」に対応するデータをセットする。
ステップS1652−18において、サブCPU102aは、上記ステップS1100で更新されている第2モード移行乱数値を取得する。
ステップS1652−19において、サブCPU102aは、上記ステップS1652−18で取得された第2モード移行乱数値が、特定の第2モード移行乱数値(例えば「0」)であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、特定の第2モード移行乱数値であると判定するとステップS1652−20に処理を移し、特定の第2モード移行乱数値でないと判定すると今回の演出モード設定処理1を終了する。
ステップS1652−20において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「ノーマルモード」に対応するデータをセットする。
(副制御基板の演出モード設定処理2)
図44を用いて、時短遊技状態の終了を契機に演出モードを移行させるための演出モード設定処理2を説明する。
ステップS1662−1において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある遊技状態記憶領域を参照し、時短遊技状態の終了時か否かを判定する。すなわち、非時短遊技状態から時短遊技状態に切り替わったか否かを判定する。
サブCPU102aは、時短遊技状態の終了時と判定するとステップS1662−2に処理を移し、時短遊技状態の終了時でないと判定すると今回の演出モード設定処理2を終了する。
ステップS1662−2において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「チャンスモード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「チャンスモード」であると判定するとステップS1662−3に処理を移し、「チャンスモード」でないと判定するとステップS1662−4に処理を移す。
ステップS1662−3において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「ノーマルモード」に対応するデータをセットする。
ステップS1662−4において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、「リベンジモード」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、「リベンジモード」であると判定するとステップS1662−5に処理を移し、「リベンジモード」でないと判定すると今回の演出モード設定処理2を終了する。
ステップS1662−5において、サブCPU102aは、サブRAM102cのフラグ記憶領域を参照し、転落決定フラグがあるか否かを判定する。すなわち、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域に特定の転落判定用乱数値が記憶されているか否かを判定する。
サブCPU102aは、特定の転落判定用乱数値が記憶されていると判定するとステップS1662−6に処理を移し、特定の転落判定用乱数値が記憶されていないと判定するとステップS1662−7に処理を移す。
ステップS1662−6において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「ノーマルモード」に対応するデータをセットする。
ステップS1662−7において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「電脳準備モード」に対応するデータをセットする。
(副制御基板の演出モード設定処理3)
図45を用いて、当たりの(長当たり・短当たり・小当たり)の終了を契機に演出モードを移行させるための演出モード設定処理3を説明する。
ステップS1692−1において、サブCPU102aは、受信したエンディングコマンドが長当たりに対応するものであるか否かを判定する。
サブCPU102aは、長当たりに対応すると判定するとステップS1692−2に処理を移し、長当たりに対応しないと判定するとステップS1692−4に処理を移す。
ステップS1692−2において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「バトルモード」に対応するデータをセットする。
ステップS1692−3において、サブCPU102aは、図14(a)に示すモード規定回数設定テーブルを参照し、規定回数として「50」を、サブRAM102cにある規定回数カウンタにセットする。
ステップS1692−4において、サブCPU102aは、受信したエンディングコマンドが短当たりに対応するものであるか否かを判定する。
サブCPU102aは、短当たりに対応すると判定するとステップS1692−5に処理を移し、短当たりに対応しないと判定するとステップS1692−15に処理を移す。
ステップS1692−5において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、時短遊技状態に対応する演出モード(バトルモード・リベンジモード・チャンスモード)であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、時短遊技状態に対応する演出モードであると判定するとステップS1692−6に処理を移し、時短遊技状態に対応する演出モードでないと判定するとステップS1692−8に処理を移す。
ステップS1692−6において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「バトルモード」に対応するデータをセットする。
ステップS1692−7において、サブCPU102aは、図14(a)に示すモード規定回数設定テーブルを参照し、規定回数として「50」を、サブRAM102cにある規定回数カウンタにセットする。
ステップS1692−8において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある保留カウンタを参照し、保留カウンタ>0であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、保留カウンタ>0であると判定するとステップS1692−9に処理を移し、保留カウンタ>0でないと判定するとステップS1692−14に処理を移す。
ステップS1692−9において、サブCPU102aは、サブRAM102cのサブ保留記憶領域を参照し、特定の転落判定用乱数値に対応する乱数情報が記憶されているか判定する。すなわち、短当たり終了のときに、第1特別図柄記憶領域及び第2特別図柄記憶領域に特定の転落判定用乱数値が記憶されているか否かを判定する。
サブCPU102aは、特定の転落判定用乱数値があると判定するとステップS1692−14に処理を移し、特定の転落判定用乱数値がないと判定するとステップS1692−10に処理を移す。
ステップS1692−10において、サブCPU102aは、上記ステップS1100で更新されている第1モード移行乱数値を取得する。
ステップS1692−11において、サブCPU102aは、図13に示す演出モード移行決定テーブルを参照し、上記ステップS1692−10で取得された第1モード移行乱数値が、特定の第1モード移行乱数値(「90〜99」)であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、特定の第1モード移行乱数値であると判定するとステップS1692−12に処理を移し、特定の第1モード移行乱数値でないと判定するとステップS1692−14に処理を移す。
ステップS1692−12において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「電脳モード」に対応するデータをセットする。
ステップS1692−13において、サブCPU102aは、サブRAM102cにサブRAM102cの保留カウンタに記憶されている回数を、サブRAM102cの確変保証回数カウンタと継続回数カウンタとのそれぞれに加算する。
ステップS1692−14において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「電脳準備モード」に対応するデータをセットする。
ステップS1692−15において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域を参照し、時短遊技状態に対応する演出モード(バトルモード・リベンジモード・チャンスモード)であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、時短遊技状態に対応する演出モードであると判定すると今回の演出モード設定処理3を終了し、時短遊技状態に対応する演出モードでないと判定するとステップS1692−16に処理を移す。
ステップS1692−16において、サブCPU102aは、サブRAM102cにある演出モード記憶領域に「電脳準備モード」に対応するデータをセットする。
(演出モードのタイムチャート)
次に、以上の制御フローで制御される演出モードのタイムチャートの一例について説明する。図46は、高確率遊技状態かつ時短遊技状態に移行したときのタイムチャートの一例であり、図47は、高確率遊技状態かつ非時短遊技状態に移行したときのタイムチャートの一例である。各タイムチャートには、「大当たりの動作」、「液晶表示装置の内容」、「確率遊技状態」、「時短遊技状態」についてそれぞれ記載している。
図46に示すように、長当たりの終了後には、高確率遊技状態かつ時短遊技状態に移行する。ここで、時短遊技状態は、特別図柄の変動回数が100回になるまで保持されるが、高確率遊技状態は、特別図柄の変動回数毎にいわゆる転落抽選(1/60)が行われ、転落抽選の結果に基づいて、高確率遊技状態の保持が決定される。
図46(a)〜(c)に示すように、長当たり終了後には、必ず「バトルモード」に移行し、特別図柄の変動回数が50回になるまで「バトルモード」を保持する。ここで、液晶表示装置13には、「バトルモード」に対応する背景画像が表示される。
この「バトルモード」のときには、図46(b)に示すように、高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行したとしても、「バトルモード」は保持されることになる。
そして、図46(a)〜(c)に示すように、50回の特別図柄の変動表示(停止表示)が終了すると、「リベンジモード」に移行する。
「リベンジモード」では、特別図柄の変動回数が10回になる毎に、「リベンジモード」の継続、または「チャンスモード」への移行を行う。
具体的には、図46(a)に示すように、特別図柄の変動回数が10回となったときに、低確率遊技状態であれば「チャンスモード」へ移行する。
図46(b)に示すように、高確率遊技状態であれば、保留先読みし、特定の転落用判定乱数値がなければ「リベンジモード」を継続し、特定の転落用判定乱数値があれば、「チャンスモード」に移行する。
そして、図46(a)、(b)に示すように、時短遊技状態が終了するときに低確率遊技状態であると(チャンスモードであると)、「ノーマルモード」に移行する。
また、図46(c)に示すように、時短遊技状態が終了するときに高確率遊技状態であると、「電脳準備モード」に移行する。
図47に示すように、時短遊技状態に移行しない短当たりの終了後には、高確率遊技状態かつ非時短遊技状態に移行する。上述したように、高確率遊技状態は、転落抽選の結果に基づいて、高確率遊技状態の保持が決定される。
また、図47(a)に示すように、時短遊技状態に移行しない短当たりの終了後には、保留カウンタ>0、特定の転落用判定乱数値がないことを条件に、所定確率により、「電脳モード」に移行する。
時短遊技状態に移行しない短当たりの終了後に、「電脳モード」に移行しないときには、図47(b)、(c)に示すように、「電脳準備モード」に移行する。
また、図47(a)に示すように、「電脳モード」において、継続回数=0になると、「シークレットモード」に移行する。なお、「電脳モード」では、第2の追加回数が継続回数に加算される。
図47(a)に示すように、「シークレットモード」に移行して、高確率遊技状態であり、第1の追加回数>0になると、「電脳モード」に復帰する。
図47(a)に示すように、「シークレットモード」に移行して、低確率遊技状態になると、所定の移行抽選が行われ、所定の移行抽選に当選すると、「ノーマルモード」に移行する。これにより、低確率遊技状態であることが遊技者に報知される。
図47(b)に示すように、時短遊技状態に移行しない短当たりの終了後に、「電脳準備モード」に移行して、高確率遊技状態であり、第1の追加回数>0になると、「電脳モード」が開始され、高確率遊技状態であることが遊技者に報知される。以降は、図47(a)と同様に、演出モードが移行される。
また、図47(c)に示すように、時短遊技状態に移行しない短当たりの終了後に、「電脳準備モード」に移行して、低確率遊技状態になると、所定の移行抽選が行われ、所定の移行抽選に当選すると、「ノーマルモード」に移行する。これによっても、低確率遊技状態であることが遊技者に報知される。
(液晶表示装置における演出モードの表示画像の一例)
次に、実際に液晶表示装置13において表示される演出モードの表示画像の一例について説明する。
図48は、特別図柄の変動表示から、時短遊技状態に移行しない短当たりを実行し、短当たりの終了後に、「電脳準備モード」に移行した後、「電脳モード」に移行するまでの表示画像の一例である。また、図49は、「電脳モード」における表示画像の一例である。なお、図48及び図49において、液晶表示装置13の下方に表示されている球体は、保留カウンタの保留個数を報知している。
図48(a)に示すように、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入賞すると、特別図柄が停止表示から変動表示を行い、その特別図柄の停止表示と変動表示とに連動して、演出図柄も停止表示から変動表示を行う。
ここで、大当たり抽選の結果として、短当たりに当選していると、図48(b)に示すように、液晶表示装置13の右上に、短当たりに対応する演出図柄30の組み合わせである「778」が停止表示される。
その後、短当たりの遊技が実行され、短当たりの遊技中は、図48(c)に示すように、演出モードが変化するような背景画像が表示される。
短当たり遊技が終了すると、図48(d)に示すように、「電脳準備モード」に移行し、「電脳準備モード」に対応する背景画像が表示される。
そして、内部的に1以上の第1の追加回数が決定されるまで、図48(e)に示すように、演出図柄(特別図柄)の変動表示が繰り返し実行される。
「電脳準備モード」に移行して、内部的に1以上の第1の追加回数が決定されると、図48(f)に示すように、演出図柄の停止表示が変化して、遊技者になんらかの異変があったことを報知する。
その後、図48(g)に示すように、「電脳モード」に移行することが報知される。
「電脳モード」に移行すると、図49(h)に示すように、「電脳モード」に対応する背景画像が表示される。このとき、液晶表示装置13の左上には「継続回数」が表示されている。
図49(i)に示すように、第1始動口9または第2始動口10に遊技球が入賞すると、保留カウンタに対応して、液晶表示装置13の下方に1つの球体が1つ追加して表示される。
そして、特別図柄の変動表示が開始されると、図49(j)〜(l)に示すように、
液晶表示装置13では、演出図柄の停止表示毎に第2の追加回数の一部が表示されていく。図49(j)〜(l)においては、「左・右・中」の順序で演出図柄が停止表示し、第3停止時の中列の演出図柄の停止表示時に「+1」という第2の追加回数が表示されている。
上述したように、中列だけではなく、各列において第2の追加回数が表示されることがあるので、演出図柄の停止表示にあわせて、何回の第2の追加回数が表示されるかという楽しみを遊技者に付与することができる。
その後、図49(m)に示すように、液晶表示装置13においては、継続回数に第2の追加回数が加算された表示が行われる。
これにより、継続回数が延長されうることになるので、遊技者に継続回数に着目し、高確率遊技状態が報知される「電脳モード」が長く保持されることを願いながら、遊技を行うことができる。
また、本実施形態では、演出図柄30が遊技図柄を構成し、液晶表示装置13が図柄表示手段を構成し、ステップS1644の図柄変動演出パターンに基づくデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする図柄変動演出パターン決定処理、ステップS1651の停止指示データをサブRAM102cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行うサブCPU102aが、図柄表示制御手段を構成する。なお、特別図柄が遊技図柄を構成し、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20が図柄表示手段を構成し、図25に示す特図特電制御処理において特別図柄の管理を行うメインCPU101aが図柄表示制御手段を構成してもよい。
また、本実施形態では、転落判定用乱数値が判定情報を構成し、ステップS230、S240で第1始動口検出スイッチ入力処理、第2始動口検出スイッチ入力処理を行うメインCPU101aが判定情報取得手段を構成する。第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域を有するメインRAM101cが判定情報記憶手段を構成する。
また、本実施形態では、ステップS311の大当たり判定処理を行うメインCPU101aが特別遊技判定手段を構成する。本実施形態では、図31に示す大当たり遊技処理及び図32に示す小当たり遊技処理を行うメインCPU101aが特別遊技制御手段を構成する。
また、本実施形態では、図25に示す特図特電制御処理において高確率フラグのセット(ON)と保持を行うメインCPU101aが高確率遊技状態制御手段を構成する。また、ステップS311−1〜S311−5において、特定の転落判定用乱数値であるか否かを判定し、高確率遊技フラグをクリアするメインCPU101aが高確率遊技状態終了手段を構成する。
また、本実施形態では、ステップS230−11、ステップS230−12の始動入賞指定コマンドの生成と出力を行うメインCPU101aと、図41に示す判定情報解析処理を行うサブCPU102aとが転落事前判定手段を構成する。
また、本実施形態では、「電脳モード」が特別の報知態様を構成し、所定の背景画像を表示制御する液晶表示装置13、所定のBGMを出力制御する音声出力装置18、所定の点灯パターンを点灯制御する演出用照明装置16、及びこれらを制御する画像制御基板105、ランプ制御基板104が状態報知手段を構成するが、必ずしも全ての装置が報知手段を構成する必要はなく、所定の背景画像を表示制御する液晶表示装置13(画像制御基板105)のみが状態報知手段を構成してもよい。
また、本実施形態では、図42に示す追加回数決定処理において、継続回数に切り替わる第1の追加回数を決定するサブCPU102aが継続期間決定手段を構成する。
また、本実施形態では、ステップS1642において、サブRAM102cの継続回数カウンタから継続回数を減算するとともに、ステップS1652−10において、サブRAM102cの継続回数カウンタに第2の追加回数を加算する処理を行うサブCPU102aが継続期間更新手段を構成する。
また、本実施形態では、図42に示す追加回数決定処理において、第2の追加回数を決定するサブCPU102aが加減期間決定手段を構成する。
また、本実施形態では、継続回数を表示する液晶表示装置13(画像制御基板105)が継続期間報知手段を構成し、第2の追加回数を表示する液晶表示装置13(画像制御基板105)が加減期間報知手段を構成する。
なお、本実施形態では、「電脳モード」は、高確率遊技状態かつ非時短遊技状態において実行されるように構成したが、高確率遊技状態かつ時短遊技状態において実行されるように構成してもよい。すなわち、高確率遊技状態かつ時短遊技状態の開始のときに、「バトルモード」ではなく、「電脳モード」に移行するように構成してもよい。
なお、本実施形態では、大当たり終了後に必ず高確率遊技状態に移行させることにしたが(いわゆる確変突入率100%)、所定の割合(例えば確変突入率80%など)で高確率遊技状態に移行させてもよい。この場合には、高確率遊技状態に移行しない特別遊技の終了後には、必ず「電脳準備モード」に移行するように構成すればよい。
なお、本実施形態では、2つの特別図柄表示装置、特別図柄保留表示器、特別図柄記憶領域を備えて構成したが、1つの特別図柄表示装置、特別図柄保留表示器、特別図柄記憶領域を備えて構成してもよい。
なお、本実施形態では、演出制御基板と画像制御基板とランプ制御基板とをそれぞれ分けて構成したが、1つの制御基板として構成してもよく、その組み合わせは適宜設計自由である。
なお、本実施形態では、「電脳モード」において、継続回数に第2の追加回数を追加するように構成したが、継続回数に減算回数を減算するように構成してもよい。
この場合には、特定の転落判定用乱数値が取得されたとしても、継続回数=保留カウンタとしておき、特定の転落判定用乱数値に対応する特別図柄の変動表示が行われるまでに、継続回数=0となるように減算回数を決定すればよい。
なお、本実施形態によれば、パチンコ遊技機に用いる遊技機について説明をしたが、回胴式遊技機(スロットマシン)、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いてもよい。