JP5491934B2 - サーバ装置、及び情報処理システムの制御方法、並びにプログラム - Google Patents

サーバ装置、及び情報処理システムの制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、サーバ装置、及び情報処理システムの制御方法、並びにプログラムに関し、例えば、複数の物理サーバ間でのゲストOSの移行に関する技術に関するものである。
近年、仮想化技術を利用し、サーバ集約によるコスト削減を実施する企業が増加してきている。また、仮想化技術を利用して構築された他社のデータセンターのリソースを、インターネット越しに利用する、いわゆるクラウドコンピューティングも普及しつつある。こうした流れを受け、現在、企業内のリソースが不足した際に、他社の物理マシンリソースを借りることを前提としたハイブリット型のデータセンターを構築する企業が増えてきている。仮想化のメリットとして、リソースの効率的な利用によるコスト削減や柔軟な拡張性等が挙げられるが、特に、ライブマイグレーションによる効果が大きい。ライブマイグレーションとは、ある仮想マシンで動作するOSを、他の仮想マシンに移行し動作させる技術である。ライブマイグレーションにより、データセンターにおける高可用性(常に稼動させておけること)や高メンテナンス性を実現することが可能となり、現在の仮想化技術には欠かせない技術となっている。
しかしながら、ライブマイグレーションを行うには、SAN、iSCSI等を利用して、移行元と移行先のサーバ間で共有ストレージを設定し、そこに移行元と移行先が使用するOSイメージを配置する必要があり、広域ネットワークを経由するデータセンター等では、ネットワーク遅延等により、ストレージを共有するのが困難な場合がある。
この問題に対し、例えば特許文献1では共有ストレージを組まないライブマイグレーション技術が提案されている。特許文献1によれば、移行元と移行先の仮想サーバ上において、移行対象となるストレージ領域を識別する制御部を持たせてストレージ管理を行うことで、移行元と移行先の仮想サーバで共有ストレージを必要としないライブマイグレーションが可能になっている。
このように、サーバでの仮想化技術が進歩する一方で、クライアントPCにおいても仮想化技術が浸透しつつある。例えば、セキュリティやコンプライアンス対策など、管理コストのかさむクライアントデスクトップ環境の運用コストを下げるソリューションである仮想デスクトップがある。仮想デスクトップとは、仮想サーバ上で動作しているゲストOSへシンクライアント端末からRDP(Remote Desktop Protocol)により接続してデスクトップ環境を使用するシステムである。
特開2009−140053号公報
仮想デスクトップ等のクライアント仮想化には、サーバ仮想化とは異なるいくつかの特徴がある。例えば、個々の仮想マシンのリソース使用量は少ないが、クライアント数が多いので、合計するとリソース使用量が多くなる。また、仮想デスクトップでは、サーバに比べて、比較的短い間隔で起動・シャットダウンが行われる。このような特徴を持つため、特許文献1のように個々の仮想マシン毎にボリュームを認識するのは管理・運用が煩雑になる問題がある。
さらに、通常の共有ストレージを使用した場合、ボリューム(ゲストOSイメージ)へのI/Oが広域ネットワーク越しに行われるため、ユーザインターフェース関連のレスポンスが悪い等の問題もある。特に、RDPにおいては、ゲストOSイメージを保存しているストレージが遠隔地にあると遅延による問題が顕著に現れる。そのため、仮想デスクトップ等のクライアント仮想化においては、共有ストレージを利用したマイグレーションは困難であり、共有ストレージが不要で、かつ、ストレージ管理を容易にするシステム構成が求められる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、共有ストレージを使用することなく、かつ、既存のライブマイグレーション技術を利用して、管理・運用性に優れた移行技術を提案するものである。
上記課題を解決するために、本発明では、ゲストOS上において、ゲストOSが管理するボリュームへの書込みをメモリ上にリダイレクトしてキャッシュし、ボリュームへの書込みを禁止し、ゲストOSのイメージデータへの書込み・更新を抑制する。
また、移行元と移行先の2つの物理サーバがそれぞれ参照しているストレージに、同じゲストOSのイメージをあらかじめ配置しておく。この状態であれば、移行時に移行元の各ゲストOSが使用しているメモリのデータ及びCPUレジスタのデータを移行先の仮想サーバへコピーすることで、移行を実施することが可能である。なお、ゲストOSが管理するボリュームとは、ゲストOSのデータが格納されている仮想化されたボリュームで、ゲストOSを管理するホストOSからはゲストOSイメージとして認識されているファイルである。
つまり、既存のライブマイグレート技術において、ゲストOSイメージを共有ストレージに配置しておかなければならない理由は、移行元と移行先の仮想マシンが同じ状態のゲストOSイメージを参照しなければならないからである。本発明では、ゲストOS上からのゲストOSイメージへの書込みをリダイレクトし、ゲストOSが認識するメモリ領域にキャッシュすることで、ゲストOSイメージの更新書込みが発生しない状態を作っている。よって、ホストOSから見た場合、物理サーバ上で動作するゲストOSイメージはRead Only状態となっており、2つの物理サーバが、各々の物理サーバのローカルストレージのみを参照している状態において、あらかじめ各々のローカルストレージに同じゲストOSイメージを配置しておけば、各仮想マシンは同じゲストOSイメージを常に参照することになる。
より具体的には、本発明によるシステム(情報処理システム)は、利用者端末装置とローカルネットワーク(LAN)で接続された第1のサーバ装置(プライベートサイト内のサーバ装置:複数あってもよい。)と、第1のサーバ装置と広域ネットワーク(WAN)で接続された第2のサーバ装置(パブリックサイト内のサーバ装置:複数あってもよい。)と、を有し、利用者端末装置に仮想マシン上で動作するオペレーティングシステムであるゲストOSを提供するする情報処理システムである。そして、第1及び第2のサーバ装置がそれぞれ、ゲストOS及びそれに対応するゲストOSイメージを認識している。ゲストOSイメージは、例えば、SANストレージに格納されている。
このようなシステムにおいて、第1のサーバ装置は、ゲストOSに対応するゲストOSイメージを取得してゲストOSを起動させて、利用者端末装置に提供しているときに、ゲストOSを起動させたまま、ゲストOSの移行指示(例えば、自装置でのリソースが足りなくなった場合に発行される)に応答して、ゲストOSが使用するリソースデータ(CPUの使用量やメモリの使用容量等)を、広域ネットワークを介して第2のサーバ装置に送信する。そして、第2のサーバ装置は、送信されてきたリソースデータを用いて、第2のサーバ装置が有する前記ゲストOSを起動させる。第1のサーバ装置は、ゲストOSが第2のサーバ装置で起動した後、第1のサーバ装置で動作するゲストOSをシャットダウンする。なお、第1のサーバ装置が、自装置におけるリソースの状態を監視し、当該監視結果に基づいて、ゲストOSの移行処理を実行するか否か判断するようにしても良い。これにより、シームレスなゲストOS移行を実現する。
また、第1又は第2のサーバ装置において動作するゲストOSは、ゲストOSイメージに対する書き込みをリダイレクトして、当該書き込みによる変更データを主記憶デバイスに格納し、ゲストOSを提供している利用者端末装置が動作している間はゲストOSイメージに対する変更を禁止する。そして、ゲストOSが動作する第1又は第2のサーバ装置は、ゲストOSイメージに対する変更適用の指示、或いは、利用者端末装置のシャットダウンに応答して、ゲストOSイメージに対する書き込みによる変更データをゲストOSイメージに反映させる。ゲストOSイメージを変更した第1又は第2のサーバ装置は、変更前のゲストOSイメージを有するサーバ装置に対して、ゲストOSが認識するゲストOSイメージを書き換える指示及び変更内容を送信する。一方、指示を受け取ったサーバ装置は、変更内容に従って、ゲストOSイメージを変更する。
第2サーバ装置にゲストOSが移行されている状態でも、第1のサーバ装置は、自装置におけるリソースの状態を監視し、当該監視結果に基づいて(自装置のリソースに余裕が出た場合)、第2のサーバ装置に対して、第2のサーバ装置のゲストOSが使用するリソースデータの転送をリクエストする。このリクエストに応答して、第2のサーバ装置は、リソースデータを前記第1のサーバ装置に転送し、第1のサーバ装置は、自装置のゲストOSにリソースデータを反映させて、再度ゲストOSを起動させる。
さらなる本発明の特徴は、以下本発明を実施するための形態および添付図面によって明らかになるものである。
本発明によれば、共有ストレージを使用することなく、かつ、既存のライブマイグレーション技術を利用して、管理・運用性に優れたゲストOSの移行を実現することが可能となる。
本発明の実施形態によるシ情報処理ステムの概略構成を示す図である。 仮想サーバの内部構成を示す図である。 仮想管理サーバの内部構成を示す図である。 ゲストOSイメージの設定、セットアップの動作を説明するためのフローチャートである。 ユーザが利用者端末装置を起動してゲストOSを使用するまでの動作を説明するためのフローチャートである。 書込み制御モジュールの処理動作を説明するためのフローチャートである。 ゲストOSの移行が実施される場合の処理を説明するためのフローチャートである。 ユーザが利用者端末装置をシャットダウンした場合の処理を説明するためのフローチャートである。 ゲストOS管理テーブルの構成例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。また、各図において共通の構成については同一の参照番号が付されている。
<システム構成>
図1は、本発明の実施形態による情報処理システムの概略構成を示す図である。当該システムは、例えば企業内ネットワークで構成されるサイトのようなプライベートサイト(サイトA)101と、例えばAmazon(登録商標)S3のようなパブリックサイト(サイトB)107と、を有し、それらがネットワークで接続されている。なお、パブリックサイトが複数存在した構成も可能であり、その場合、各パブリックサイトの内部構成はパブリックサイト107と同じである。
プライベートサイト101には、少なくとも1つの利用者端末装置102と、仮想化を適用した物理サーバ(以下、仮想サーバという)を管理するための仮想管理サーバ103と、仮想サーバA104及びそのサーバが参照するSANストレージA105と、が含まれている。仮想サーバAとSANストレージAの組は複数あってもよい。また、SANストレージA105は、その中にゲストOSイメージA106を格納している。仮想管理サーバ103と仮想サーバA104の機能を1つに統合したサーバを設置するようにしても良い。
また、パブリックサイト107には、仮想サーバB108及びそのサーバが参照するSANストレージB109が含まれている。SANストレージBは、その中にゲストOSイメージB110を格納している。
ネットワークに関し、例えば、各サイト内のネットワークはローカルエリアネットワーク(LAN)として構成され、サイト間(プライベートサイトとパブリックサイト間)のネットワークは広域ネットワーク(WAN111)として構成される。広域ネットワークとローカルネットワークでは、IPアドレス等のネットワーク構成が異なる。そのため、2つの物理サーバ(仮想サーバA及びB)が広域ネットワークを経由してデータ通信を行うには、VPN装置を通して、同じLANネットワーク構成を実現して通信を行う。本発明では、VPNを実現するために、専用のVPN装置を使用し、複数のネットワークが単一のLAN構成であると仮定する。ただし、同じLAN構成が適用できるとしても、広域ネットワークでデータ転送が行われるため、ネットワーク遅延などは発生する。本発明は、これらの広域ネットワークの遅延による影響を受けにくいシステムであることも特徴の1つである。
なお、仮想サーバA104と仮想サーバB108の内部構成は同じであるため、内容が同じである場合は、以下では、単に「仮想サーバ」と記述する場合もある。
<仮想サーバの内部構成>
図2は、図1の仮想サーバA104と仮想サーバB108の内部構成を詳細に示す図である。ここでは、仮想サーバA104と仮想サーバB108の内部構成は同じであるため、“仮想サーバ200”として説明を進める。
図2において、仮想サーバ200は、複数のゲストOS201と(登録されたユーザに対して1対1に割り当てられ、図1におけるゲストOSイメージA106やB110と同じもの)、それらのゲストOSを管理する1つのホストOS202を同時に動作させる物理サーバである。そして、仮想サーバ200は、複数のゲストOS201と、ホストOS202と、ホストOS202が提供する処理動作を制御するCPU203と、主記憶装置(例えば、キャッシュメモリ)204と、入出力装置(例えば、キーボード、マウス等、及び表示装置、プリンタ等)205と、ホストOSの動作データを格納するローカルストレージ(例えば、HDD)206と、ネットワークデバイス(例えばNIC等)207と、を有している。
ローカルストレージ206には、ホストOS202及び、仮想化を実現するVMM208(Virtual Machine Monitor:仮想マシンモニタ)に必要なデータがインストールされている。
また、仮想サーバ200(仮想サーバA及びB)は、ローカルストレージ206とは別に、SANによるストレージ装置(図1のSANストレージA105、または、SANストレージB109)に接続されており、それぞれのストレージ装置にゲストOSイメージ(図1のゲストOSイメージA106、または、ゲストOSイメージB110)を格納している。通常、ライブマイグレートを行う場合は、1つのSANストレージを、複数のサイトに配置されている複数の仮想サーバで共有する必要があるが、本発明では共有設定を必要としない。なお、ここでは、ローカルストレージ206に、ホストOS202及び、VMM208をインストールした構成を示したが、SANストレージ内にそれらのデータをインストールして仮想サーバを起動する構成でも構わない。
VMM208は、複数のゲストOS201を同時に動作させるために、ゲストOS毎に、仮想サーバ200のCPU203、主記憶装置204、ネットワークデバイス207、ローカルストレージ206、及びSANストレージのハードウェアリソースの割り振り(例えば、CPUの可能使用量やメモリ使用可能容量)を実行するモジュールである。
ホストOS202は、VMM208と連携してゲストOSを管理する機能を有するが、より具体的には、仮想サーバ200のハードウェアリソースの管理、ゲストOS201の起動・シャットダウン・移行等を、VMM208に命令して実行する機能を備えている。実際に、それらの機能を実行するモジュールとして、仮想マシン管理モジュール209と、移行管理モジュール210と、ストレージ管理モジュール211と、リソース管理モジュール212と、ファイル同期モジュール213が動作している。なお、これらのモジュールは、仮想管理サーバ103上の各サービスと連携して動作することが可能であるものとする。
仮想マシン管理モジュール209は、仮想サーバ200上で動作するゲストOS201の起動・シャットダウン・移行・サスペンド・レジュームをVMM208に命令するモジュールである。また、仮想マシン管理モジュール209は、ゲストOS201用の仮想マシンの作成、削除、及び各仮想マシンに割り当てられるCPUの数量、主記憶装置のサイズ、ストレージ等の設定を行う際にも利用される。
移行管理モジュール210は、後述する移行管理サービス302と連携して、ゲストOSを物理サーバ間で移行する機能(移行管理サービス302から移行命令を受け取っていこう処理を実行する機能)を有している。移行管理モジュール210は、仮想サーバA上で動作しているゲストOSを、仮想サーバBへ起動状態のまま移行させて、ゲストOSの動作を継続することが可能である。実際の移行時の動作は、実際のゲストOSイメージデータを送信するのではなく、仮想サーバA上のゲストOSのCPUレジスタのデータ及びメモリのデータを、VMM208を経由して読み出し、移行先の仮想サーバBに転送・コピーすることで実現している。これは、既存の移行技術を利用することで実現できる。WANを経由してシステムを全く停止させずにゲストOSのライブマイグレートを実現するのは困難であるが、このようにCPUレジスタのデータ及びメモリのデータの転送・コピーだけで処理できるので、システムを完全にシャットダウンせずに移行させることが可能となる。なお、移行開始のトリガーは、仮想管理サーバ103の移行管理サービス302からの移行命令による。当該移行命令は、例えば、リソースの監視の結果、仮想サーバAのリソースに余裕がなくなってきたことを検知した場合に発行される。この処理については図7で詳細に解説する。また、任意のタイミングで管理者がGUI経由で直接命令を出すことも可能であるものとする。
ストレージ管理モジュール211は、仮想サーバ200が使用するSANストレージの管理を行うモジュールである。本来ならば、仮想サーバAと仮想サーバB間でゲストOSを移行させる際には、移行元と移行先で、1つのSANストレージを共有し、その共有ストレージにゲストOSイメージを配置しておく必要がある。しかし、本発明では、共有ストレージを必要とせず、起動状態での移行を可能である。これは、図5で詳細に解説する。
リソース監視モジュール212は、仮想サーバ200上のCPU203、主記憶装置204、ネットワークデバイス207、ローカルストレージ206、及び、仮想サーバに接続されているSANストレージのモニタリングを行う。また、リソース監視モジュール212は、後述する仮想管理サーバ103のリソース監視サービス305に対して、モニタリング結果を通知する機能も有している。リソース監視モジュール212による監視結果がゲストOSの移行のタイミングを決定するために用いられる。
ファイル同期モジュール213は、各SANストレージに保存されているゲストOSイメージを同期させる機能を有している。ここで「ゲストOSイメージの同期」とは、各ユーザに割り当てられているゲストOSイメージに変更があった場合、各SANストレージに保存されている当該ユーザのゲストOSイメージを同様に変更することをいうものとする。各サイトのSANストレージに配置されるゲストOSイメージは、1つの利用者端末装置(1人のユーザ)につき、1つのゲストOSイメージが割り当てられるように、あらかじめ管理者が登録を行う(図4のフローチャートで説明する)。ファイル同期モジュール213の機能により、ゲストOSイメージは、ゲストOSが起動する前は常に同じ状態となる。つまり、図1では、ある利用者端末装置に割り当てられたゲストOSイメージA106とゲストOSイメージB110は同じである。また、ゲストOSの起動中も、後述する書込み制御モジュール214の機能により、ゲストOSイメージへの改変はなく、常に同一である。各SANストレージのゲストOSイメージに差異が発生するのは、ゲストOSのシャットダウン時に、ユーザがデータの書込みを選択した場合である。データ書込みにより差異が発生した場合、ファイル同期モジュール213は、この利用者端末装置毎のゲストOSイメージが各SANストレージ上で常に同一となるように同期を実行する。この同期処理について図8を用いて説明する。
ゲストOS201は、RDPを使って利用者端末装置上のRDPクライアントとの間にセッションを確立し、利用者端末装置から遠隔で使用可能なOSである。ゲストOS201は仮想サーバA104、または、仮想サーバB108上で複数起動し、複数の利用者端末装置から使用される。また、ゲストOSの特徴として、書込み制御モジュール214がインストールされている。
書込み制御モジュール214は、ゲストOS201、及び、ゲストOS201上で動作しているアプリケーションが、ゲストOS201が認識しているボリュームへ書込みを行った場合に、書込みデータをゲストOS201が認識しているメモリ領域へリダイレクトして、ボリュームへの書込みを禁止する機能を備えている。なお、ゲストOS201が認識しているボリュームとは、ホストOS202から見た場合、ゲストOSイメージのことを意味する。書込み制御モジュール214の機能により、ゲストOS201上でのゲストOSイメージへの書込みが無くなるため、ゲストOSイメージはRead Only状態となる。よって、2つの物理サーバ(仮想サーバA及び仮想サーバB)がそれぞれのSANストレージのみを参照している状態において(共有ストレージがない状態において)、あらかじめ各々のSANストレージに同一のゲストOSイメージを配置しておけば、書込み更新されたデータはメモリ上から読み出し、それ以外のデータは各SANストレージ上のゲストOSイメージから読込むことが可能となる。以上により、書込み制御モジュール214を利用すれば、共有ストレージ無しで、ゲストOSイメージを共有ストレージに配置した時と同じ効果を得ることが可能となり、移行時に各ゲストOSが使用しているメモリデータ・CPUレジスタをコピーするのみで、2つの物理サーバ間(仮想サーバAと仮想サーバBの間)でゲストOSの移行を実現できる。また、書込み制御モジュール214のもう1つの機能として、ゲストOS201がシャットダウンするタイミングで、メモリにキャッシュしたデータをゲストOSイメージに書込むことも可能であり、ゲストOSシャットダウン時に、利用者端末装置のユーザに対して、書込みを行うか、行わないかを選択させる機能をも持たせるようにしても良い。
<仮想管理サーバの内部構成>
図3は、図1の仮想管理サーバ103の内部構成を詳細に表した図である。なお、以下の説明において、「連携して」とは、命令や指示を受け取り、それに従った処理を実行したり、他のモジュールやサービスに当該処理の実行を指示したりすることを意味するものとする。
仮想管理サーバ103は、仮想サーバA104、SANストレージA105、仮想サーバB108やSANストレージB109を統合管理するサーバである。そして、仮想管理サーバ103は、その内部に、RDP管理サービス301と、移行管理サービス302と、仮想マシン管理サービス303と、ファイル同期サービス304と、リソース監視サービス305と、ゲストOSの管理情報を保存するゲストOS管理テーブル306と、管理者が仮想管理サーバ103の各種設定を行えるようにGUI(Graphical User Interface)、CUI(Console User Interface)等の管理インターフェース307と、を有している。
RDP管理サービス301は、利用者管理端末102から仮想サーバA104、または、仮想サーバB108へのRDPのセッションの振り分け機能を有している。RDP接続の振り分けに関しては、図5で詳細に述べる。
移行管理サービス302は、リソース監視サービス305からの移行命令を受け取り、各仮想サーバ上の移行管理モジュール210と連携してゲストOSの移行を管理する(移行管理モジュール210に移行実行を指示する)。
仮想マシン管理サービス303は、仮想サーバ200上のゲストOS201の起動、シャットダウン、移行等、ゲストOSの管理を、仮想サーバ上の仮想マシン管理モジュール209と連携して、ネットワーク越しにリモートで実行することが可能な機能を有する。
ファイル同期サービス304は、仮想サーバ200上のファイル同期モジュール213と連携し、ゲストOSのシャットダウン後に、ゲストOSイメージに更新があった場合に、複数のストレージに保存されているゲストOSイメージの同期管理を行う機能を備える。この処理については図8を用いて詳細に説明する。
ゲストOS管理テーブル306は、図9で示されるゲストOSの管理情報を保存したテーブルである。図9に示されるように、ゲストOS管理テーブル306は、構成項目として、ゲストOSを利用するユーザのユーザID901と、ゲストOSイメージ名902と、仮想マシン情報903と、仮想サーバIPアドレス904と、を有している。ユーザID901、ゲストOSイメージ名902、仮想マシン情報903は、管理者があらかじめ仮想管理サーバ103のインターフェースを使用して設定する情報である。仮想マシン情報903に含まれるIPアドレスは、ゲストOSが使用するIPアドレスを示している。ユーザがゲストOSを使用するときには、このIPアドレスにアクセスしてゲストOSを取得することになる。
仮想サーバIPアドレス904は、利用者端末装置102がゲストOSに接続を開始した際に、ゲストOSが起動している仮想サーバ(より特定的にはホストOS)のIPアドレスが登録される。例えば、仮想サーバAのIPアドレスがxxx.xxx.xx1.001、仮想サーバBのIPアドレスがxxx.xxx.xx1.002であった場合、ユーザIDがAAAのユーザが利用者端末装置を起動した際に、仮想サーバAでゲストOSが起動されれば、ユーザIDがAAAの仮想サーバAのIPアドレス属性には、xxx.xxx.xx1.001が登録される。仮想サーバAと仮想サーバBのどちらでゲストOSが起動されるかの振り分け処理については、図5を用いて説明する。
利用者端末装置102は、仮想サーバ200上のゲストOS201にRDP接続してデスクトップ環境を使用できるシンクライアント端末である。利用者端末装置102には、あらかじめ、仮想管理サーバ103のIPアドレスが登録されており、ユーザが利用者端末装置102を起動すると、自動的にRDPクライアントが立ち上がり、仮想管理サーバ103へ接続を行う。仮想管理サーバ103への接続後、ユーザID、及び、場合によっては、パスワードを入力する画面が表示され、ユーザはそれらの値を設定してRDP接続を開始する。
<ゲストOSイメージの設定>
図4は、ゲストOSイメージの設定及びセットアップの処理を説明するためのフローチャートである。
まず、管理者が管理者端末装置(図示せず)を用いて、1つの利用者端末装置(1人のユーザ)に割り当てられるゲストOSイメージを作成し、仮想管理サーバ103にそのゲストOSイメージのアップロードを実行する(ステップS401)と、仮想管理サーバ103の仮想マシン管理サービス303は当該ゲストOSイメージを受信する(ステップS402)。
次に管理者が仮想管理サーバ103のGUIまたはCUIの管理インターフェース307を用いて、配置したゲストOSイメージと使用するユーザIDのセットを仮想管理サーバ103のゲストOS管理テーブル306へ登録するように指示すると、仮想マシン管理サービス303がそれらをゲストOS管理テーブル306に登録する(ステップS403)。
仮想マシン管理サービス303による登録が完了すると、仮想管理サーバ103のファイル同期サービス304が、プライベートサイト101の仮想サーバA104のファイル同期モジュールA、及び、パブリックサイト107の仮想サーバB108のファイル同期モジュールBと連携して、新しく配置されたゲストOSイメージをSANストレージA105、及び、SANストレージB109に配信する(ステップS404)。
配信が終了すると、管理者からの、ゲストOSの使用するCPU数・メモリサイズ等の仮想マシン情報903、ゲストOSイメージ名902の仮想マシンの設定情報を受信し、仮想マシン管理サービス303は、それらをゲストOS管理テーブル306に登録する(ステップS405)。ここで設定されたファイルは、以後、ゲストOSを起動する際に使用される。以上により、各仮想サーバ上のゲストOSを起動することが可能となる。
<ゲストOS選択・起動処理>
図5は、ユーザが利用者端末装置を起動してゲストOSを使用するまでの処理を説明するためのフローチャートである。
ユーザが利用者端末装置102の電源を入れると(ステップS501)、利用者端末装置102(RDPクライアント)からの接続リクエストを、仮想管理サーバ103が受信する(ステップS502)。なお、ここでの利用者端末装置102からの接続には、あらかじめ登録されている仮想管理サーバ103のIPアドレスが使用される。
そして、仮想管理サーバ103の仮想マシン管理サービス303は、利用者端末装置102からのリクエストを受けて、リソース監視サービス305への問い合わせを行う(ステップS503)。
リソース監視サービス305は、仮想サーバA104のリソース監視モジュール212と仮想サーバBの監視モジュール212から得られた情報を基に、それぞれの仮想サーバのリソース状態を判定する(ステップS504)。
仮想サーバA104のリソースが不足している場合(ステップS504でNo)、仮想マシン管理サービス303は、仮想サーバB108の仮想マシン管理モジュール209に対してゲストOSの起動リクエストを送信する(ステップS505)。なお、リソースが不足しているか否かは、例えば、CPUの使用量、メモリの使用量やネットワークの状態を示す値が、所定値(閾値)以上となったか否かによって判断される。
その後、仮想サーバB108の仮想マシン管理モジュール209は、起動したゲストOSにRDP接続を行い、利用者端末装置とゲストOSの間のRDP接続を中継する(ステップS506)。
リソース状態の判定により仮想サーバAのリソースに余裕があると判定された場合(ステップS504でYes)、仮想マシン管理サービス303は、仮想サーバA104の仮想マシン管理モジュール209に対してゲストOSの起動リクエストを送信する(ステップS507)。その後、仮想サーバA104の仮想マシン管理モジュール209は、ゲストOSが起動した後、RDP接続を行う(ステップS508)。
続いて、仮想サーバA104或いはB108の仮想マシン管理モジュール209は、ゲストOS管理テーブルの仮想サーバIPアドレスに、ゲストOSを起動したサーバのIPアドレスを登録する(S509)。以上により、ユーザが利用者端末装置を起動し、デスクトップ環境を使用できるようになる。また、図5からも分かるように、仮想サーバBにゲストOSを移行したとしても、一旦利用者端末装置がシャットダウンされると、次回のアクセス時には仮想サーバAのゲストOSを使用できるか判断し、仮想サーバAのリソースに余裕が無いときに仮想サーバBのゲストOSを使うように制御される。
なお、ここでは、仮想サーバが2つ(仮想サーバA及びB)の場合について説明したが、仮想サーバの数は任意に設定することが可能である。この場合、プライベートサイト(企業内サイト等)にある仮想サーバ(仮想サーバAがそれに該当)群内でリソースに余裕がある仮想サーバがあればそれが選択され、その選択された仮想サーバ内のゲストOSが起動される。一方、プライベートサイト内の仮想サーバ群にリソースの余裕が無い場合になって初めてパブリックサイト(有料サイト)にある仮想サーバ(仮想サーバBがそれに該当)群内の1つの仮想サーバが選択され、その中のゲストOSが起動される。パブリックサイトの仮想サーバは、例えば、リソースに一番余裕があるもの、一番コストが安いもの等が選択されるようにすれば良い。
<ゲストOS内の書き込み制御モジュールの処理>
図6は、ゲストOSに含まれる書込み制御モジュールの処理動作を説明するためのフローチャートである。
ゲストOS上のアプリケーション、または、ゲストOSによるゲストOSイメージへのアクセス(I/O要求)を検知すると(ステップS601)、書込み制御モジュール214は、その要求が書込みに関連する要求か否かを判定する(ステップS602)。
書込み関連処理の場合(ステップS602でYes)、書込み制御モジュール214は、書込みデータをメモリ上に確保した領域にキャッシュし(ステップS605)、処理を終了する(ステップS608)。なお、書込み制御が施されていないOSでは、この書込み要求は、ゲストOSイメージに書き込まれる。
書込み関連処理以外の場合(ステップS602でNo)、書込み制御モジュール214は、ゲストOSイメージからデータを読み込み(ステップS603)、メモリ中にデータがキャッシュされているか否かを判定し(ステップS604)、キャッシュが存在しない場合、読み込んだデータをそのままアプリケーションに返す(ステップS606)。キャッシュデータが存在する場合(ステップS604でYes)、書込み制御モジュール214は、キャッシュを読み込みデータに上書きしてアプリケーションに返す(ステップS607)。
以上により、ゲストOSイメージへの書込みが無くなるため、ゲストOSイメージはRead Only状態となる。
<ゲストOS移行処理>
図7は、ゲストOSの移行処理を説明するためのフローチャートである。移行が発生する例として、仮想サーバAと仮想サーバBで複数台のゲストOSが起動し、複数台の利用者端末装置から両仮想サーバにRDP接続がなされ、かつ、仮想サーバAの物理リソースが上限に達している状況を経由し、その後、いくつかの仮想サーバA上のゲストOSがシャットダウンされ、仮想サーバAのリソースに余裕が出た場合を想定する。
仮想サーバAのリソース監視モジュール212が仮想サーバAのリソースに余裕が出たことを検知すると、それを仮想管理サーバ103に報告する(ステップS701)。
仮想管理サーバ103のリソース監視サービス305が、リソース監視モジュール212による定期的な、仮想サーバAのリソース状況報告から、仮想サーバAのリソースに余裕があることを検知する(ステップS702)。
そして、仮想管理サーバ103の移行管理サービス302は、仮想サーバBの移行管理モジュール210に対し、ゲストOSを仮想サーバAへ移行するようにリクエストを出す(ステップS703)。
仮想サーバBの移行管理サービス302は、仮想サーバAの移行管理モジュール210と連携して、ゲストOSを仮想サーバAへ移行する(ステップS704)。つまり、仮想サーバB上のゲストOSのCPUレジスタのデータ及びメモリデータ等から転送・コピーすることでゲストOSが移行される。
そして、仮想サーバAの移行管理モジュール210は、移行が完了したことを、仮想管理サーバ103の移行管理サービス302に通知する(ステップS705)。
通知を受けた移行管理サービス302は、RDP管理モジュール301にRDPセッションを仮想サーバA上のゲストOSに変更する(ステップS706)。
以上により、ゲストOSの移行が完了し、ゲストOSが仮想サーバA上で動作することとなる。
なお、本発明の実施形態においては、利用者端末装置102にはシンクライアント端末を使用しているが、仮想化機構と二次記憶装置を備えるFatクライアントを使用した場合は、そのFatクライアントが仮想サーバAの代わりを果たすことも可能である。つまり、二次記憶装置を備える利用者端末装置を使用している場合に、その利用者端末装置にゲストOSイメージを配置しておけば、仮想サーバ上のゲストOSを利用者端末装置へ移行することも可能である。
<シャットダウン時の処理>
図8は、ユーザが利用者端末装置をシャットダウンした場合の処理を説明するためのフローチャートである。
ユーザがゲストOS上でシャットダウンを選択すると、そのシャットダウン指示を仮想マシン管理サービス303が受領する(ステップS801)。そして、仮想マシン管理サービス303は、RDP管理サービス301と連携して、書込みデータをゲストOSイメージに適用するか、または、起動前の状態に戻すかの選択ウィンドを利用者端末装置102の表示画面に表示する(ステップS802)。
ユーザによる選択を受け付けると(ステップS803)、仮想マシン管理サービス303は、RDP管理サービス301に命令してRDP接続を切断する(ステップS804)。
利用者端末装置102がシャットダウンされる(ステップS805)と、この時点で利用者端末装置102のシャットダウンは完了するが、仮想管理サーバ103は、仮想サーバ上のゲストOSのシャットダウン処理を継続する。これは、この時点ではまだ、ゲストOSが仮想サーバA、または、仮想サーバBで動作している状態だからである。
選択画面でユーザがキャッシュデータをゲストOSイメージに適用することを選択していたことを認識すると(ステップS806でYes)、仮想マシン管理サービス303は、ゲストOS管理テーブル306の仮想サーバIPアドレス904を取得し、ゲストOSが動作している仮想サーバを特定する(ステップS807)。取得した結果から、対象のサーバが例えば仮想サーバAだった場合は、仮想マシン管理サービス303は、仮想サーバAの仮想マシン管理モジュール209に、ゲストOSイメージへのキャッシュデータの書込み命令を送る(ステップS808)。一方、仮想サーバBだった場合は、仮想マシン管理サービス303は、仮想サーバBの仮想マシン管理モジュール209に、ゲストOSイメージへのキャッシュデータの書込み命令を送る(ステップS808)。
仮想マシン管理モジュール209は、ゲストOS上の書込み制御モジュール214に命令し、書込み制御モジュール214がゲストOSイメージへの書込みを行う(ステップS809)。ゲストOSイメージへの書込みが完了した時点で、ゲストOSはシャットダウンされる(ステップS810)。
その後、仮想マシン管理モジュール209は、ファイル同期サービス304に、ゲストOSイメージへの書込みを行ったことを通知し、キャッシュされている書き込みデータを送信する(ステップS811)。この時点では、当該ゲストOSイメージと他の仮想サーバが保持しているゲストOSイメージとの間に差異が発生した状態となっている。
今まで動作していた仮想サーバのファイル同期サービス304は、他の各仮想サーバ上のファイル同期モジュール213に、ゲストOSイメージが各仮想サーバで最新かつ、同一のゲストOSイメージになるように命令する(ステップS812)。
各仮想サーバ上のファイル同期モジュール213は、ゲストOSイメージの同期を取る、つまり、変更されたゲストOSイメージと同一の内容にする(ステップS813)。
ファイル同期が完了した時点で、仮想マシン管理サービス303は、ゲストOS管理テーブル306の仮想サーバIPアドレス904をクリアする(S815)。
一方、起動前の状態に戻す方をユーザが選択した場合、或いは、ゲストOSイメージへの書き込みがなされていない場合(ステップS806でNo)、RDP管理サービス301は、利用者端末装置102を即時シャットダウンする(ステップS814)。ゲストOSイメージへの書込みはメモリにキャッシュされている場合には、キャッシュされたデータはシャットダウンとともに消去される。また、ゲストOSイメージの更新はなされないため、ファイル同期も行われない。
シャットダウンが完了された時点で、仮想マシン管理サービス303は、ゲストOS管理テーブル306の仮想サーバIPアドレス904をクリアする(S815)。
なお、ステップS806では、ユーザがキャッシュデータをゲストOSイメージに適用することを選択した場合に、ゲストOSイメージを変更するようにしたが、ゲストOSへの変更がキャッシュされていた(主記憶装置に格納されていた)場合には、利用者端末装置のシャットダウン時に自動的にゲストOSイメージへの書き込みを実行しても良い。
<まとめ>
本発明では、移行元と移行先の2つの物理サーバ(仮想サーバA及びB)がそれぞれ参照しているストレージに、同じゲストOSのイメージをあらかじめ配置しておく。この状態であれば、移行時に移行元の各ゲストOSが使用しているメモリ・CPUレジスタデータを移行先の仮想サーバへコピーすることで、移行を実施することが可能である。これにより、共有ディスク設定をすることなく、複数の物理サーバ上のゲストOSを起動状態のまま移行させることが可能となる。この機能を使えば、例えば、企業内のサイト(プライベートサイト)の物理リソースが不足した際に、他の企業が運営するサイト(パブリックサイト)へゲストOSを起動状態で移行することが可能である。また、他の企業が運営するサイト(パブリックサイト)が有料である場合、パブリックサイトで動作するゲストOSを起動状態のまま、企業内のサイト(プライベートサイト)へ移行が可能となり、コストを削減することができる。
また、移行元の仮想サーバのリソースを監視し、リソースが不足した場合に、ゲストOSの移行処理を実行する。この機能により、例えば、ある企業内のデータセンター(プライベートサイト)で多数の仮想デスクトップを運用している際に、そのデータセンターのリソースが不足した時、臨時的に、他の企業が運営する社外のデータセンター(パブリックサイト)にゲストOSを移行させることが考えられる。また、この場合、企業内のリソースに余裕ができた場合は、企業外のデータセンターで動作するゲストOSを企業内のデータセンターに、起動状態のまま引き戻すことが可能であり、例えば、有料の社外データセンターを利用している場合には、無駄に社外データセンターを利用することが無くなり、コスト削減となる。
さらに、ゲストOSを動作させている仮想サーバ(仮想サーバA或いはB)のゲストOS上において、ゲストOSが管理するボリュームへの書込みをメモリ上にリダイレクトしてキャッシュし、ボリュームへの書込みを禁止し、ゲストOSのイメージデータへの書込み・更新を抑制する。これにより、ゲストOSイメージの更新書込みが発生しない状態を作っている。よって、ホストOSから見た場合、物理サーバ(仮想サーバA或いはB)上で動作するゲストOSイメージはRead Only状態となっており、2つのサーバが、各々のサーバのローカルストレージのみを参照している状態において、あらかじめ各々のローカルストレージに同じゲストOSイメージを配置しておけば、各仮想マシン(利用者端末装置)は同じゲストOSイメージを常に参照することになる。
101…プライベートサイト
102…利用者端末装置
103…仮想管理サーバ
104…仮想サーバA
105…SANストレージA
106…ゲストOSイメージA
107…パブリックサイト
108…仮想サーバB
109…SANストレージB
110…ゲストOSイメージB
111…WAN

Claims (7)

  1. 利用者端末、仮想マシン上で動作するオペレーティングシステムであるゲストOSを動作できるようにするサーバ装置であって、
    前記ゲストOSを管理するオペレーティングシステムであるホストOSと、
    前記ホストOSを動作させるプロセッサと、
    主記憶デバイスと、を有し、
    前記プロセッサは、
    前記ホストOSを動作させ、前記ゲストOSに対応するゲストOSイメージを取得して前記ゲストOSを起動させて、前記利用者端末に提供し、
    前記ゲストOSの移行指示に応答して、前記ゲストOSが使用するリソースデータを、前記ゲストOSと同一のOSである移行先ゲストOSを有し、対応するゲストOSイメージをする他のサーバ装置に送信して、前記ゲストOSを自装置で起動させたまま、当該他のサーバ装置で前記移行先ゲストOSを起動可能とし、
    前記ゲストOSは、前記ゲストOSイメージに対する書き込みをリダイレクトして、当該書き込みによる変更データを前記主記憶デバイスに格納し、前記ゲストOSを提供している利用者端末が動作している間は前記ゲストOSイメージに対する変更を禁止し、
    前記プロセッサは、前記ゲストOSイメージに対する変更適用の指示、或いは、前記利用者端末のシャットダウンに応答して、前記ゲストOSイメージに対する書き込みによる変更データを前記ゲストOSイメージに反映させると共に、前記他のサーバ装置におけるゲストOSが有するゲストOSイメージを書き換えるように、前記ゲストOSイメージの変更情報を提供することを特徴とするサーバ装置。
  2. 請求項1において、
    前記プロセッサは、前記自装置におけるリソースの状態を監視し、当該監視結果に基づいて、前記ゲストOSの移行処理を実行するか否か判断することを特徴とするサーバ装置。
  3. 利用者端末が、仮想マシン上で動作するオペレーティングシステムであるゲストOSを動作できるようにするサーバ装置であって、
    前記ゲストOSを管理するオペレーティングシステムであるホストOSと、
    前記ホストOSを動作させるプロセッサと、
    主記憶デバイスと、を有し、
    前記プロセッサは、
    前記ホストOSを動作させ、前記ゲストOSに対応するゲストOSイメージを取得して前記ゲストOSを起動させて、前記利用者端末に提供し、
    前記ゲストOSの移行指示に応答して、前記ゲストOSが使用するリソースデータを、前記ゲストOSと同一のOSである移行先ゲストOSを有し、対応するゲストOSイメージを有する他のサーバ装置に送信して、前記ゲストOSを自装置で起動させたまま、当該他のサーバ装置で前記移行先ゲストOSを起動可能とし、
    前記自装置のリソースの状態を監視し、当該監視結果に基づいて、前記移行先ゲストOSを稼動させる前記他のサーバ装置に対して、前記移行先ゲストOSが使用するリソースデータの転送をリクエストし、前記他のサーバ装置から取得したリソースデータを、前記自装置の前記ゲストOSに反映させて、再度自装置のゲストOSを起動させることを特徴とするサーバ装置。
  4. 利用者端末とローカルネットワークで接続された第1のサーバ装置と、当該第1のサーバ装置と広域ネットワークで接続された第2のサーバ装置と、を有し、前記利用者端末仮想マシン上で動作するオペレーティングシステムであるゲストOSを動作できるようにする情報処理システムであって、前記第1及び第2のサーバ装置がそれぞれ、前記ゲストOS及びそれに対応するゲストOSイメージをする情報処理システムの制御方法であって、
    前記第1のサーバ装置が、前記ゲストOSに対応するゲストOSイメージを取得して前記ゲストOSを起動させて、前記利用者端末に提供し、
    前記第1のサーバ装置が、前記ゲストOSを起動させたまま、前記ゲストOSの移行指示に応答して、前記ゲストOSが使用するリソースデータを、前記広域ネットワークを介して前記第2のサーバ装置に送信し、
    前記第2のサーバ装置が、前記送信されてきたリソースデータを用いて、第2のサーバ装置が有する前記ゲストOSを起動させ、
    前記第1のサーバ装置が、前記ゲストOSが前記第2のサーバ装置で起動した後、前記第1のサーバ装置で動作する前記ゲストOSをシャットダウンし、
    前記第1又は第2のサーバ装置において動作する前記ゲストOSは、前記ゲストOSイメージに対する書き込みをリダイレクトして、当該書き込みによる変更データを主記憶デバイスに格納し、前記ゲストOSを提供している利用者端末が動作している間は前記ゲストOSイメージに対する変更を禁止し、
    前記ゲストOSが動作する前記第1又は第2のサーバ装置は、前記ゲストOSイメージに対する変更適用の指示、或いは、前記利用者端末のシャットダウンに応答して、前記ゲストOSイメージに対する書き込みによる変更データを前記ゲストOSイメージに反映させ、
    前記ゲストOSイメージを変更した前記第1又は第2のサーバ装置は、変更前のゲストOSイメージを有するサーバ装置に対して、前記ゲストOSに対応するゲストOSイメージを書き換える指示及び変更内容を送信し、
    前記指示を受け取ったサーバ装置が、前記変更内容に従って、前記ゲストOSイメージを変更することを特徴とする制御方法。
  5. 請求項において、
    さらに、前記第1のサーバ装置が、前記第1のサーバ装置におけるリソースの状態を監視し、当該監視結果に基づいて、前記ゲストOSの移行処理を実行するか否か判断することを特徴とする制御方法。
  6. 利用者端末とローカルネットワークで接続された第1のサーバ装置と、当該第1のサーバ装置と広域ネットワークで接続された第2のサーバ装置と、を有し、前記利用者端末が仮想マシン上で動作するオペレーティングシステムであるゲストOSを動作できるようにする情報処理システムであって、前記第1及び第2のサーバ装置がそれぞれ、前記ゲストOS及びそれに対応するゲストOSイメージを有する情報処理システムの制御方法であって、
    前記第1のサーバ装置が、前記ゲストOSに対応するゲストOSイメージを取得して前記ゲストOSを起動させて、前記利用者端末に提供し、
    前記第1のサーバ装置が、前記ゲストOSを起動させたまま、前記ゲストOSの移行指示に応答して、前記ゲストOSが使用するリソースデータを、前記広域ネットワークを介して前記第2のサーバ装置に送信し、
    前記第2のサーバ装置が、前記送信されてきたリソースデータを用いて、第2のサーバ装置が有する前記ゲストOSを起動させ、
    前記第1のサーバ装置が、前記ゲストOSが前記第2のサーバ装置で起動した後、前記第1のサーバ装置で動作する前記ゲストOSをシャットダウンし、
    前記第1のサーバ装置が、前記第1のサーバ装置におけるリソースの状態を監視し、当該監視結果に基づいて、前記第2のサーバ装置に対して、前記第2のサーバ装置の前記ゲストOSが使用するリソースデータの転送をリクエストし、
    前記第2のサーバ装置が、前記リクエストに応答して、前記リソースデータを前記第1のサーバ装置に転送し、
    前記第1のサーバ装置が、前記第1のサーバ装置の前記ゲストOSに前記リソースデータを反映させて、再度ゲストOSを起動させることを特徴とする制御方法。
  7. コンピュータを請求項1又は3に記載のサーバ装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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