JP5490166B2 - 分散式配電システム及びその電力潮流故障分析方法 - Google Patents
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Description
本発明は、従来の電力システム故障分析の上記した欠点に鑑みてなされたものである。
本発明が提供する分散式配電ネットワークに応用する混合式補償故障分析方法は、実際の三相モデルに境界条件及び反復技巧を対応させてシミュレーションを行い、この方法のインプットパラメータは、ブランチバスを主とする関連データで、つまり業界で広く用いられる方式で、
その発明の方程式は、分散式配電ネットワークトポロジ形状の構造特性を採用し、非常に効率的に故障電流分析及び識別を行うことができ、対称と非対称故障に対して、適当な境界条件を結合させ、異なる型式の単一、或いは同時に多数の負荷ポイントの故障状況を分析でき、
従来の方法中で必要な、時間のかかる、ヤコビアンマトリックス或いはアドミタンスYマトリックスの再構築等の分解法は、本発明が提供する方法では採用せず、同時に、シミュレーションテスト結果は、本発明が提出する方法は、プログラム化でき、しかも効率が高く、迅速で、しかも強靭であるという長所を備え、かつメモリの必要スペースがより少ないということを証明しており、バス故障電流、分散式配電システムのブランチ電流及び故障後のバス電圧等情報はすべて、分析の過程において一つ一つ得ることができ、さらに、故障により派生する配電ネットワークシステムの関連ブランチ電流の大きさも、故障分析過程のもう一つの重要な産出で、協調する過電流スイッチ選定保護に用いられ、これにより本方法の計装システムにおける応用範囲を拡大することができ、本発明は、スマートメーター演算を結びつけた分散式配電システムの故障分析及び識別理論を提供し、それは、混合式補償を応用する方法を含み、故障バスの境界条件を結合させ、反復技巧を対応させて、故障電流を分析する大規模配電システムの分析戦略への応用に適し、本発明が提出する不平衡配電システム非対称故障分析方法プロセスは、予め定義する2個の関係マトリックスを利用し、バス非対称故障の境界条件を結合し反復演算を行うだけで、単一或いは同期多重の故障電流を分析及び識別することができ、
方法は故障電流の計算に貢献する他、その故障後の注入電流、ブランチ電流及びバス電圧の変化情報はすべて、もともとのシステムネットワーク中のすべての故障点の、故障後に注入するブランチ電流の変化量を補償することを通して、求めることができ、さらに重要な点は、故障後システム全体のブランチ電流情報もまた、故障分析プロセス中において得られるため、システム全体保護協調の機能分析を強化することができ、本発明が提供する方法も十分な拡張性があり、その他模型を導入することもでき、たとえば他の負荷設備の等価回路、別のアドミタンスのブランチも方法内に含めることができる、その他周知の他方法との比較でも分散型電源の配電システムの障害解析のため本発明の分析方法は良好な堅牢性を持っている。
本発明実施例は、分散式配電システムで、該配電システムの装置は、スマートメーター、複数のバスを備え、
該メーターは、故障分析方法を使用し、プログラム化できる装置で、
該故障分析方法は、単線地絡(Single line-to-ground, SLG)分析、複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)分析、三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)分析、線対線故障(Line-to-Line, LL)分析、断線故障(Open-conductor fault)分析の内の少なくとも1個の分析を選択し、故障電流を求め、分散式配電システムの適当な故障境界条件を得ることで、各負荷点のさまざまな型式の単一、或いは同時に発生する故障電流を計算して求めることができ、
該複数のバスの内の少なくとも1個は、該スマートメーターと相互に接続し、
該故障分析方法は、2個の主要関係マトリックスBI及びZV-BCを使用し、
本発明の別種の実施例は、配電システムの電力潮流故障分析方法で、2個の主要関係マトリックスBI及びZV-BCを使用し、
該故障分析方法は、a.単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)、b.複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)、c.三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)、d.線対線故障(Line-to-Line, LL)、e.断線故障(Open-conductor fault)を備える。
本発明は主に、2個の主要関係マトリックスBI及びZV-BCを利用し、スマートメーター演算分散式配電システムの故障分析及び識別理論に用い、
両者は共に、分散式配電ネットワークの形状構造及びトポロジ特性により確立されたもので、
BIは、バス注入電流とブランチ電流の関係マトリックスで、ZV-BCは、バス電圧変化差量及びブランチ電流の関係を描写し、
中でも、バス注入電流[I]とブランチ電流[B]との間に介在する関係マトリックスは、[B]=[ BI] [I]と表示でき、ここでのBIマトリックスは、0と1だけを含む上三角型マトリックスで、
また、ブランチ電流とバス電圧差マトリックス[ΔV]との間に介在する関係マトリックスは、[ΔV] =[ZV-BC] [B]= [ZDPF] [I]と表示でき、内、ZV-BCマトリックスは、バス間インピーダンスで、しかも下三角マトリックスで、
配電システム故障分析及び識別方法は、以下の実施方法で、
a.単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)
b.複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)
c.三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)
d.線対線故障(Line-to-Line, LL)
e.断線故障(Open-conductor fault)
一般的には、配電システムの主要非対称故障は、単線地絡故障、線対線故障、複線地絡故障及び断線故障を含み、線対線或いは線地絡の故障電流ルートは、インピーダンスZfを含み、
異なる故障中においては、適当な故障境界条件(Boundary Conditions)を得る必要があり、しかもブランチ電流及び修正バス電圧の計算に用いられ、
a.単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)
単線地絡故障は一般に、落雷或いは導体アースに起因し、
図4に示すように、インピーダンスZfを経由し、単線地絡故障は、Bus i のa相に発生し、境界条件は以下のように表示され、
式(3)中で、単線地絡故障がBus i のa相で発生したなら、故障電流は地面へ流れ、a相のバス電圧は、
上記した式において、初期値
故障電流反復式を得ることができ、
予め設置する許容誤差値ΔV及び収束に達するまで(4b)から(4c)まで反復すれば、故障電流を分析及び識別することができ、
別に、故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
仮に、複線地絡故障の線路連接方式を、図5に示すものとし、複線地絡故障を仮に、インピーダンスZf,を経由し、Bus iのa、b相に発生したとすると、境界条件は、以下のように表示され、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
c.三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)
図6に示すように、三相地絡故障が、仮に、インピーダンスZfを経由して、Bus iのa、b、c相に発生したとすると、境界条件は、以下のように表示され、
収束するまで、(12c)から(12d)までを反復すると、故障電流を分析及び識別することができ、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
d.線対線故障(Line-to-Line, LL)
仮に、インピーダンスZf,を経由した線対線故障の三相路連接方式が、図7に示すようなもので、Bus iのa、b相が、線対線故障とみなされるなら、故障点の境界条件は、以下を満たさなければならず、
e.断線故障(Open-conductor fault)
三相回路中で、三相中の複線に断線が発生した場合を含む任意の一相の断線故障が発生すると、不平衡及び非対称電流が発生し、第三相が閉路状態を維持する時、不平衡の現象が発生するため、単相或いは複相の伝送線導体にアクシデントで断裂事故が発生すると、三相システム不平衡及び非対称電流状況を生じ、
一般の電流オーバーロード事件においては、単一導線或いは二本の導線上のヒューズ或いは他のスイッチパーツが、電流オーバーロードにより脱落すると、他の導線上のヒューズ或いは他のスイッチパーツを作動させ、
この時、本発明スマートメーターシステムの故障分析を通して識別を行い、上記した問題を回避でき、
図8は、三相回路中の断線故障を示し、
a相のブランチ電流は、
仮に、p1及びp2との間にa相断線故障が発生したなら、補償理論を利用し、ブレークポイント(Breakpoints)両端の注入負電流により、回路断線をシミュレーションし、
断線故障後、配線システムは、2個の区域に分解され、負荷ポイント(Load Points) 断線故障の区域には、電源が供給されず、他の区域では、電源が負荷ポイントに正常に供給され、
断線故障により故障点を発生する負ブランチ電流は、断線故障の境界条件で、以下のように表示され、
本発明が提出する故障分析及び識別の理論は、大規模配電システムの対称と非対称故障分析への応用に適し、しかも精度が高く、効率が高い演算を達成し、及びシステムメモリ需要量が比較的低いという長所を備え、
また、本演算法は、故障電流の他に、ブランチの故障電流による変化トBf及び故障後バス電圧による変化も、解決過程で得ることができ、
さらに重要な点は、故障後システム全体のブランチ電流Bf情報もまた、故障分析プロセス中で得ることができ、リレー設定の保護に用い、システム全体保護協調の強化に用いることができ、
本発明が提出する方法は、十分な拡充性を備え、他のモデルと結合でき、しかも外付けブランチアドミタンスとバスも、演算法内に含み、本演算法の分散式配電システムにおける応用範囲を拡張することができる。
文中で開示する方法は、不平衡三相モデルに応用しての分析で、提出する混合型補償の方法に対応し、2組の分散式配電ネットワークトポロジ構造のマトリックスを含み、故障電流を分析して解決する。
図9に示す8個のバスノードのテストサンプルは、三相、複相、単相のセクション及び各相バスを含む。
図9では、三相、複相、単相バスが単線地絡故障比較分析を行う。
ZDPFを利用し、その単線地絡故障電流を分析する。
表1は、本方法の単線地絡故障電流と従来の技術Generalized Distribution Analysis System [GDAS] modelの比較結果である。
これにより、本発明が提出する配電システム故障分析の有効性を証明することができる。
表1単線地絡故障分析比較
本方法の統合型計装システムのスマートメーター入力データは、フィーダーデータの三セクション不平衡の線路パラメータ、配線長さ、型式、並列接続キャパシタ等、バスデータの負荷型式と負荷モデル等を含む。
以下の案例を利用し、故障分析及び識別を比較すると、シミュレーション結果は、本発明が提出する配電システム故障分析の有効性を証明することができる。
案例1:単線地絡(Single line-to-ground, SLG)故障は、Bus 7のa相に発生。
本発明のZDPF分析を利用し、システムの故障分析及び識別を直接行う。
故障前後の電圧変化は、それぞれ図12、図13に示す。
分散式発電機によりBus 10に連接する。
ここでは、Bus29を増設し、分散式発電機のバスとする。
2個の同期故障はそれぞれBus26のa、b相との間に発生する線対線(Line-to-line , LL)故障で、インピーダンスはZf =0.003 p.uで、及びBus 5のa相において、インピーダンスZf =0.005 p.uを経てSLG故障を発生する。
この案例は、本発明が提出する方法は、単一及び多重同期故障を解決できることを示している。
その内、案例2は、分散式配電システムに分散式発電機の補償を加えるため、未故障のC相電圧はすべて、設定に近い値に維持される。
分散式発電機の該バスに対する影響もまた、Bus29のバス電圧を観察することにより、設定電圧1.0 p.uに近い値を保持される。
テストサンプルを利用し、精確度比較テスト、収束テスト及びメモリ需要テスト等を含む関連のシミュレーションテストを行い、本発明が提出する方法の分散式配電システムに対する故障分析及び識別の有効性を証明することができる。
ステップ301 単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)
ステップ302 複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)
ステップ303 三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)
ステップ304 線対線故障(Line-to-Line, LL)
ステップ305 断線故障(Open-conductor fault)
Claims (2)
- 分散式配電システムにおいて、前記配電システムの装置は、スマートメーター、複数のバスを備え、
前記メーターは、故障分析方法を使用し、プログラム化できる装置で、
前記故障分析方法は、単線地絡故障(Single line-to-ground, SLG)分析、複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)分析、三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)分析、線対線故障(Line-to-Line, LL)分析、断線故障(Open-conductor fault)分析の内の少なくとも1個の分析を選択し、故障電流を求め、分散式配電システムの適当な故障境界条件を得ることで、各負荷点のさまざまな型式の単一、或いは同時に発生する故障電流を計算して求めることができ、
前記複数のバスの内の少なくとも1個は、前記スマートメーターと相互に接続し、
前記故障分析方法は、2個の主要関係マトリックスBI及びZV-BCを使用し、
前記システムの装置中の関係マトリックスBIは、バス注入電流とブランチ電流の関係マトリックスで、
前記バス注入電流[I]と前記ブランチ電流[B]との間に介在する関係マトリックスは、[B]=[ BI ] [I]と表示され、
前記BIマトリックスは、0と1の値だけを含む上三角型マトリックスであり、
前記システムの装置中の関係マトリックスZV-BC は、バス間インピーダンスで、しかも下三角マトリックスで、
前記ブランチ電流とバス電圧差マトリックス[ΔV]との間に介在する関係マトリックスは、
前記システムの装置は、単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)分析ステップを使用し、インピーダンスZfを経由し、単線地絡故障発生がBus iのa相に発生すると、境界条件は以下のように表示され、
前記システムの装置中では、単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)分析ステップを使用し、
前記単線地絡故障は、Bus iのa相に発生し、故障電流は地面へ流れ、a相のバス電圧は、Vi,o aからZfIi,slg aに改変され、
故障後、バス電流変化量は、以下のように表示され、
前記システムの装置中では、単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)分析ステップを使用し、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
よって、故障後、システム全体ブランチ電流は以下のように表示され、
前記システムの装置では、複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)分析ステップを使用し、
複線地絡故障は、仮に、インピーダンスZf,経由し、Bus iのa、b相に発生し、境界条件は、以下のように表示され、
前記システムの装置中では、複線地絡(DoubleLine-to-Ground, DLG)分析ステップを使用し、故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
前記システムの装置では、三相地絡故障(Thee-Line-to-Ground, TLG)分析ステップを使用し、
三相地絡故障は仮に、インピーダンスZfを経由してBus iのa、b、c相に発生し、境界条件は、以下のように表示され、
前記システムの装置では、三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)分析ステップを使用し、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
前記システムの装置では、線対線故障(Line-to-Line, LL)分析ステップを使用し、インピーダンスZfの線対線故障を経由し、Bus iのa、b相は、線対線故障とみなされ、故障点の境界条件は、以下を満たさなければならず、
前記システムの装置では、線対線故障(Line-to-Line, LL)分析ステップを使用し、
前記システムの装置では、断線故障(Open-conductor fault)分析ステップを使用し、
断線故障が発生した故障点の負ブランチ電流は、断線故障の境界条件で、以下のように表示され、
- 配電システムの電力潮流故障分析方法において、2個の主要関係マトリックスB I 及びZ V-BC を使用し、
前記故障分析方法は、
a.単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)分析ステップ、
b.複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)分析ステップ、
c.三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)分析ステップ、
d.線対線故障(Line-to-Line, LL) 分析ステップ、
e.断線故障(Open-conductor fault) 分析ステップを含み、
前記関係マトリックスB I は、バス注入電流とブランチ電流の関係マトリックスで、
前記バス注入電流[I]と前記ブランチ電流[B]との間に介在する関係マトリックスは、[B]=[ B I ][I]と表示され、
前記B I マトリックスは、0と1の値だけを含む上三角型マトリックスであり、
前記関係マトリックスZ V-BC は、バス間インピーダンスで、しかも下三角マトリックスで、
ブランチ電流とバス電圧差マトリックス[ΔV]との間に介在する関係マトリックスは、
前記単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)分析ステップを使用し、
インピーダンスZ f を経由し、単線地絡故障発生がBus iのa相に発生すると、境界条件は以下のように表示され、
前記単線地絡故障(Single Line-to-Ground, SLG)分析ステップを使用し、
前記単線地絡故障は、Bus iのa相に発生し、故障電流は地面へ流れ、a相のバス電圧は、V i,o a からZ f I i,slg a に改変され、故障後、バス電流変化量は、以下のように表示され、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
前記複線地絡故障(Double Line-to-Ground, DLG)分析ステップを使用し、
複線地絡故障は、仮に、インピーダンスZ f ,経由し、Bus iのa、b相に発生し、境界条件は、以下のように表示され、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
前記三相地絡故障(Three-Line-to-Ground, TLG)分析ステップを使用し、
前記三相地絡故障は仮にインピーダンスZ f を経由し、Bus iのa、b 及びc相に発生すると、境界条件は以下のように表示され、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
前記線対線故障(Line-to-Line, LL)分析ステップを使用し、インピーダンスZ f の線対線故障を経由し、Bus iのa、b相は、線対線故障とみなされ、故障点の境界条件は、以下を満たさなければならず、
故障点のブランチ電流は、以下のように表示され、
前記断線故障(Open-conductor fault)分析ステップを使用し、
断線故障が発生した故障点の負ブランチ電流は、断線故障の境界条件で、以下のように表示され、
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