JP5486939B2 - 道路交通状況解析システム - Google Patents

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Description

本発明は、道路交通状況を解析するための道路交通状況解析技術に関する。
一般的に、自動車(車両と表記する場合がある)が走行する道路上の交通状況(道路交通状況)を解析することは、交通渋滞の緩和や、交通計画または道路計画等を行なう場合に有効である。このため、コンピュータを利用して道路交通状況を解析する道路交通状況解析システムの開発が推進されている。
道路交通状況解析システムは、道路交通状況の解析及び予測を行なう方法として、計測データを用いた統計解析方法を利用するシステムと、道路交通状況を再現して予測する道路交通流シミュレーション方法を利用するシステムに大別される。前者のシステムは、道路に設置されたセンサ(車両感知器)から得られたデータに基づいて、多変量解析手法やニューラルネットワーク手法等の統計解析を実行する。この統計解析結果を利用して、交通量や走行所要時間の時系列特性等を求めて、特性把握、解析及び予測を行なう(例えば、特許文献1及び2を参照)。
また、後者のシステムは、道路に設置されたセンサ(車両感知器)から得られたデータに基づいた道路交通流シミュレーションを実行する。道路交通流シミュレーション手法には、道路交通を流体に見立てたマクロ方式や、1台単位の車両の状態を模擬するミクロ方式がある。道路交通流シミュレーション方法を利用するシステムは、道路交通状況として、交通量、平均速度、密度などをシミュレーション結果として出力し、道路交通状況の再現や将来の予測を行なうことができる。
特開平10−312497号公報 特開2005−149052号公報
従来の統計解析方法を利用する道路交通状況解析システムでは、出力表示形式として数式レベルでの表現のものが多く、道路交通状況の変化との関係を感覚的に理解することは難しい。また、道路交通流シミュレーション方法を利用するシステムでは、シミュレーション結果を利用して、道路交通状況の変化を感覚的に理解し易い形態で表示することは可能である。しかしながら、当該システムは、シミュレーションを実行した後にデータ解析処理を行なう方式が一般的である。このため、道路交通状況の変化と、交通量、平均速度、密度等のデータ解析結果との関係を把握することが困難である。
そこで、本発明の目的は、道路交通流シミュレーション方法を利用し、道路交通状況の変化を感覚的に理解し易い形態で表示し、かつ道路交通状況のデータ解析結果との関係を容易に把握できるようにした道路交通状況解析システムを提供することにある。
本発明の観点は、道路交通流シミュレーションの結果を利用して道路交通状況の変化を感覚的に理解し易い形態で表示し、かつ道路交通流シミュレーションと連動し、交通量や、平均速度、密度等のデータ解析結果をグラフ表示形態で表示できる道路交通状況解析システムである。
本発明の観点に従った道路交通状況解析システムは、対象道路の道路交通状況を示す道路交通状況情報を収集する手段と、前記道路交通状況情報を使用して道路交通シミュレーションを実行するシミュレーション手段と、前記道路交通状況情報を解析し、解析結果として前記対象道路の区間毎の交通量、平均速度、密度の各特性を示す情報を作成する道路交通状況解析手段と、前記シミュレーション手段のシミュレーション結果を動的画像で表示するための動的画像情報を生成する手段と、前記道路交通状況解析手段の前記解析結果に基づいて、道路交通状況をグラフ表示するための時系列データを生成する時系列データ生成手段と、前記動的画像情報と前記時系列データを使用して、前記動的画像を表示する表示画面上で前記動的画像の一部を拡大表示したときに、当該拡大表示された動的画像と時間軸上で連動して表示するグラフ表示を選択して同一表示画面上に表示する表示手段とを備えた構成である。
本発明によれば、道路交通流シミュレーション方法を利用し、道路交通状況の変化を感覚的に理解し易い形態で表示し、かつ道路交通状況のデータ解析結果との関係を容易に把握できる。
本発明の実施形態に関する道路交通状況解析システムの構成を説明するためのブロック図。 本実施形態に関する道路交通状況解析システムと道路交通管制システムとの連携を説明するためのブロック図。 本実施形態に関する道路交通状況特性の3次元グラフ表示の一例を示す図。 本実施形態に関するアニメーション表示と2次元グラフ表示の一例を示す図。 本実施形態に関するアニメーション表示と2次元グラフ表示の操作を説明するための図。 本実施形態に関する拡大表示の操作を説明するための図。
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
[システムの構成]
図1は、本実施形態に関する道路交通状況解析システム100の要部を示すブロック図である。
道路交通状況解析システム100は、コンピュータのハードウェア及びソフトウェアをメイン要素とし、以下の各機能を実現する構成である。図1に示すように、システム100は、路側センサ1から伝送されるセンサ情報を収集するセンサ情報収集部2と、センサ情報処理部3と、道路交通状況情報データベース(DB)4とを有する。路側センサ1は、解析対象となる道路に設置された車両感知器であり、道路上を走行する車両の交通量(走行台数)、走行平均速度、密度等を計測する。密度とは、平均速度と車間距離とから算出される場合や、占有率(occupancy)から算出される場合がある。また、交通量と平均速度とから、密度(密度=交通量/平均速度)が近似的に算出される場合がある。路側センサ1は、各計測値を含むセンサ情報を例えば無線通信装置や有線通信装置を介して伝送する。
さらに、システム100は、解析用初期値設定部5と、道路交通シミュレータ6と、シミュレーションパラメータ設定部7と、シミュレーション条件設定部8と、道路交通状況解析部9と、解析結果管理部10と、道路交通シミュレーション結果データベース(DB)11と、道路交通状況解析結果データベース(DB)12と、道路交通状況アニメーション表示部13と、道路交通情報時系列データ表示部14とを有する。
図2は、道路交通状況解析システム100と、通常の道路交通管制システム110とが連携する場合の構成を示すブロック図である。図2に示すように、道路交通管制システム110は、道路に設置された路側センサ1と例えば無線通信や有線通信装置により接続し、路側センサ1から伝送されるセンサ情報を収集及び管理する。道路交通状況解析システム100は、道路交通管制システム110と通信回線を介して接続し、道路交通管制システム110により管理されている路側センサ1のセンサ情報を入手する。このような構成であれば、道路交通状況解析システム100は、路側センサ1のセンサ情報を取得が容易となり、路側センサ1と接続するための通信設備を省略できる。
[システムの動作]
以下、図1、図3から図6を参照して、本実施形態の道路交通状況解析システム100の動作を説明する。
まず、センサ情報収集部2は、解析対象となる道路に設置された複数の路側センサ1により計測された道路交通に関する計測値を含むセンサ情報を収集する。路側センサ1は車両感知器であり、道路交通に関する計測を実行し、道路上を走行する車両の交通量(走行台数)、平均速度、密度等の計測値を出力する。センサ情報処理部3は、センサ情報収集部2により収集された道路交通に関する計測値を含むセンサ情報を前処理し、道路交通状況情報として道路交通状況情報DB4に蓄積する。
センサ情報処理部3は、具体的な処理として、収集されたセンサ情報から異常値等の特異データを除去する。また、センサ情報処理部3は、例えば対象道路を数百mの区間に分割して解析する場合で、その区間に複数の路側センサ1が設置されている場合に、平均値を算出して、その区間を代表する区間データを作成する。さらに、センサ情報処理部3は、1分間または5分間等の交通量の積算値や、速度値の平均値データの作成を実行する。
センサ情報処理部3は、道路交通状況情報DB4から、道路交通状況の解析に必要な道路交通状況情報を抽出し、解析用初期値設定部5に転送する。解析用初期値設定部5は、センサ情報処理部3から取得した道路交通状況情報に基づいて、解析用の道路交通状況の初期値を作成する。具体的には、解析用初期値設定部5は、例えばある区間を代表する交通量(例えば5分間の積算交通量等)、平均速度(例えば5分間の平均速度値)及び密度から、当該区間の1台単位の車両の状況を推定し、初期値として設定する。推定方法としては、密度に基づいて当該区間の車両の存在台数を決定し、1台単位の車両の平均均速度を設定する。当該区間の車両の存在台数を決定する場合に、例えば車線も考慮して、等間隔で存在台数を設定する等の方法でもよい。
道路交通シミュレータ6は、解析用初期値設定部5により設定された初期値データに基づいて、解析対象道路の道路交通シミュレーションを実行する。道路交通シミュレータ6は、シミュレーション結果を解析結果管理部10に出力する。解析結果管理部10は、道路交通シミュレータ6から算出されたシミュレーション結果を道路交通シミュレーション結果DB11に蓄積する。
道路交通シミュレータ6は、シミュレーションパラメータ設定部7により設定されるパラメータ、及びシミュレーション条件設定部8により設定されるシミュレーション条件を使用して道路交通シミュレーションを実行する。シミュレーションパラメータ設定部7及びシミュレーション条件設定部8はそれぞれ、端末装置20からオペレータ(解析者)により入力されるデータに基づいてパラメータ及びシミュレーション条件を設定する。端末装置20は、道路交通状況解析システム100に対する入力操作を行なうための入力装置、及び当該システム100から出力される表示データを表示するための表示装置などの出力装置を有する。表示データは、後述するようにアニメーションデータ及びグラフ表示データを含む。
道路交通シミュレータ6は、シミュレーション方式としては、道路交通を流体と見てモデルが構築されているマクロ交通流シミュレーション方式、または1台単位の車両のモデルを用いて、全車両の挙動を模擬するミクロ交通流シミュレーション方式のいずれでも良い。本実施形態では、特に車線毎レベルの詳細な道路交通状況の予測が可能であるミクロ交通流シミュレーション方式を実行する道路交通シミュレータ6を想定する。なお、ミクロ交通流シミュレーション方式については、例えば文献「交通工学通論、越正毅編、技術書院の発行」または文献「やさしい交通シミュレーション、交通工学研究会編、丸善の発行)に記載されている。
本実施形態では、シミュレーションパラメータ設定部7は、ミクロ交通流シミュレーション方式に適用するパラメータとして、例えば車両の加速特性や反応遅れ時間等のパラメータや、道路ネットワークを対象とする場合の道路ネットワークデータを設定する。また、シミュレーション条件設定部8は設定する条件として、例えば車両情報としての大型車の混入率や、道路ネットワークの場合での分岐率等の道路交通条件を含む。さらに、シミュレーション条件設定部8は、事故の発生等のイベント条件や、将来の流入交通量等の条件を設定する。道路交通シミュレータ6は、前述のようなシミュレーション演算に必要なパラメータ及びシミュレーション条件が設定された後に、道路交通状況情報DB4に蓄積された道路交通状況情報を利用することで、解析対象の道路交通状況のシミュレーション演算を実行する。
道路交通状況解析部9は、道路交通シミュレータ6から出力されるシミュレーション演算の結果(シミュレーション結果)、及び道路交通状況情報DB4に蓄積された道路交通状況情報を使用して道路交通状況の解析を実行する。具体的には、道路交通状況解析部9は、道路交通状況の特性を表す情報として、交通量Q(単位時間あたりの積算交通量)、平均速度V(単位時間あたりの平均速度)、及び密度K(単位時間あたりの平均値)の相互の関係を解析する。ここで、本実施形態では、道路交通状況解析部9は、解析対象の道路を例えば数百mの区間に分割して解析する場合を想定し、道路交通状況特性を表す情報である交通量Q、平均速度V、及び密度Kはそれぞれ、区間を代表する区間データを使用する。さらに、道路交通状況解析部9は、それらの情報を時系列で表現した場合の時系列データの変化状況を解析する。
道路交通状況解析部9は、道路交通状況解析結果を示す情報を作成し、解析結果管理部10に出力する。解析結果管理部10は、道路交通状況解析部9からの解析結果情報を道路交通状況解析結果DB12に蓄積する。道路交通状況解析部9は、前述の交通量Q、平均速度V、密度Kに関する相互の関係として、交通量Q−密度Kの特性、交通量Q−平均速度Vの特性、平均速度V−密度Kの特性を示す2次元グラフ表示を行うための情報を作成する。また、道路交通状況解析部9は、交通量Q−平均速度V−密度Kの特性を示す3次元グラフ表示を行なうための情報を作成する。なお、道路交通状況解析部9は、これらの情報を作成する場合に、時系列として追跡することが可能なように、時間ラベルを添付し、例えば区間番号、時刻、交通量、平均速度、密度などの形式で情報を時刻毎の時系列データとして作成し、道路交通状況解析結果DB12に保存する。これにより、前述の道路交通状況の特性が表示可能となると共に、それぞれの特性が時系列で変化する状況を把握することが可能となる。
解析結果管理部10は、道路交通シミュレータ6からのシミュレーション結果情報を道路交通シミュレーション結果DB11に蓄積する。また、解析結果管理部10は、道路交通状況解析部9からの解析結果情報を道路交通状況解析結果DB12に蓄積する。解析結果管理部10は、シミュレーション結果情報と解析結果情報とが連携可能な形式で、それぞれの情報をDB11,12に格納する。例えば、時刻と区間番号で連携し、区間番号で指定される区間のシミュレーション結果と解析結果とを時刻単位で抽出可能な形式で保存する。
道路交通状況アニメーション表示部13は、道路交通シミュレーション結果DB11に蓄積されたシミュレーション結果情報を、解析結果管理部10を介して取得し、道路交通シミュレーション状況をアニメーション表示(動的画像での表示)するための表示データを作成する。道路交通情報時系列データ表示部14は、道路交通状況解析結果DB12に蓄積された解析結果情報を時系列データとして表示するための表示データを作成する。ここで、アニメーション表示部13と時系列データ表示部14とは連携し、アニメーション表示と時系列データの表示とが連動して動作するような表示データを作成する。
以下、図3から図6を参照して、アニメーション表示と時系列データの表示とが連動して動作する具体例を説明する。なお、本実施形態では、アニメーション表示部13と時系列データ表示部14の連動する動作により、端末装置20の表示装置の画面上にアニメーション表示と時系列データの表示とを実現する。
図4(A)は、アニメーション表示部13の動作により、道路交通シミュレータ6のミクロ交通流シミュレーションの結果を、設定時刻の時刻変化アニメーションとして表示している概念図である。図4(A)において、矩形状マークは道路上を走行する車両を意味し、動的に移動するように表示される。表示に関しては、ある車両のある時刻における存在時刻、存在車線、存在する区間の端点(区間の流入端等)からの距離がわかれば、その時刻の車両の表示が可能である。楕円状マークは、道路上の合流または車線変更の分岐を意味する。また、台形状マークS1〜S4は、複数の区間を選択するための選択用ボタンである。
図4(B),(C)はそれぞれ、図4(A)に示すアニメーション表示の時刻変化に連動して、同時に交通量Q、平均速度V等の道路交通状況の解析結果情報を時系列の2次元グラフ表示200として表示した一例を示す。図4(B),(C)において、矢印201は、2次元グラフ表示200の道路交通状況特性の時間推移プロットを示す。ウインドウ210は、2次元グラフ表示200の道路交通状況特性を選択するためのメニューである。また、スライダ220は、2次元グラフ表示200の時刻設定用であり、時間軸の操作部である。
端末装置20のオペレータは、スライダ220を操作することにより、図4(A)に示すアニメーション表示とは連動せずに、かつアニメーション表示の状態で2次元グラフ200を設定した時刻に変化させて確認することが可能となる。この場合、スライダ220を操作することにより、2次元グラフ表示のプロットを縦軸と横軸の方向に移動する。それらの数値は、スライダ220の隣接するエリアに表示される。
アニメーション表示と連動させて、2次元グラフ表示200を表示させる場合には、例えば図4(A)に示す表示選択メニューから解析対象の区間に対応するセンサボタンS1〜S4を選択する。ここでは、表示選択メニューにおいて、黒丸で示すセンサボタンS2,S3を選択したことを示す。
図4(B)は、センサボタンS2に対応する区間の道路交通状況の解析結果情報を2次元グラフ表示200として表示した具体例である。ここで、メニュー210から2次元グラフ表示200の道路交通状況特性を選択することが可能である。メニュー210において、Tは時間を意味し、時系列で交通量Q、平均速度V、密度Kのいずれかの特性を表示する。ここでは、メニュー210から「T−V」を選択すると、2次元グラフ表示200として、道路交通状況の平均速度Vの特性を時系列(横軸を時間tとする)で表示する。
同様に、図4(C)は、センサボタンS3に対応する区間の道路交通状況の解析結果情報を2次元グラフ表示200として表示した具体例である。ここで、メニュー210から「Q−K」を選択すると、2次元グラフ表示200として、道路交通状況の交通量Qと密度Kとの関係を示す特性を表示する。
ここで、図4(B),(C)に示すように、スライダ220を操作することにより、アニメーション表示とは連動せずに、2次元グラフ200を確認する場合に、スライダ220が示す時刻のデータを特に他のプロットと見分けがつくようにプロットしてもよい。具体的には、例えばスライダ220の時刻のデータのみ色や大きさを変化させる。また、1時点過去のプロットからの変化がわかるようにプロットしてもよい。具体的には、例えば1時点前の情報からの変化状況を矢印でプロットする。または、1時点先のプロットへの変化状況を矢印でプロットする。このような処理により、感覚的に把握しやすく、効率的にまた詳細に道路交通状況の解析を行うことが可能となる。
図3は、交通量Q、平均速度V、密度Kの道路交通状況の解析結果情報を時系列の3次元グラフ表示300として表示した一例を示す。この場合、メニュー210から「QVK」を選択すると、3次元グラフ表示300として、道路交通状況の交通量Q、平均速度V、密度Kとの関係を示す特性を3次元表示する。なお、3次元グラフ表示300を、図4(A)に示すアニメーション表示の時刻変化に連動して表示し、また連動せずにアニメーション表示の状態で表示することができる。アニメーション表示と連動しない場合には、スライダ220を操作することにより、3次元グラフ300を設定した時刻に変化させて確認することが可能となる。
なお、本実施形態では、図4(A)に示すように、アニメーション表示と連動させて、2次元グラフ表示200を表示させる場合には、表示選択メニューから解析対象の区間に対応するセンサボタンS1〜S4を選択する方法について説明したが、これに限ることはない。即ち、図5(A)に示すように、センサボタンS1〜S4をマウスポインタ500によりクリックして選択する方法でもよい。図5(B)は、マウスポインタ500により選択されたセンサボタンS2に対応する区間の道路交通状況の解析結果情報を2次元グラフ表示200として表示した具体例である。
また、図6(A)に示すように、アニメーション表示において、あるセンサに対応する区間を範囲指定し、この区間を拡大表示した場合に、アニメーション表示と連動させて祖の区間の2次元グラフ表示を自動的に表示させる方法でも良い。即ち、図6(B)に示すように、アニメーション表示の選択したセンサに対応する区間を拡大表示したときに、その区間の道路交通状況特性を示す2次元グラフ表示を、アニメーション表示と連動して表示させる。このような方法により、アニメーション表示と2次元グラフ表示とを連動して表示できるだけでなく、2次元グラフ表示を行なうための操作効率の向上を図ることが可能となる。
以上のように本実施形態の道路交通状況解析システム100であれば、解析対象の道路における例えばミクロ交通流シミュレーションの結果を動的画像として表示するアニメーション表示を行なうことができる。さらに、アニメーション表示と連動して、道路交通状況の特性を示す解析情報を、時系列の2次元グラフ表示又は3次元グラフ表示を行なうことができる。従って、解析対象の道路交通状況の変化を感覚的に把握し理解し易い形態で表示できると共に、道路交通状況の解析結果との関係を容易に把握できるように表示できる。これにより、道路交通状況を解析する解析者は、対象とする道路の道路交通状況を効率的かつ詳細な解析を行なうことができる。
なお、本実施形態では、道路交通シミュレータ6はミクロ交通流シミュレーションを実行する場合について説明したが、マクロ交通流シミュレーションを実行する構成でもよい。また、本実施形態の時系列の2次元グラフ表示又は3次元グラフ表示については、道路交通管制システム110に対しても適用可能であり、オンラインリアルタイムでの適用にも可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…路側センサ、2…センサ情報収集部、3…センサ情報処理部、
4…道路交通状況情報データベース、5…解析用初期値設定部、
6…道路交通シミュレータ、7…シミュレーションパラメータ設定部、
8…シミュレーション条件設定部、9…道路交通状況解析部、
10…解析結果管理部、11…道路交通シミュレーション結果データベース、
12…道路交通状況解析結果データベース、
13…道路交通状況アニメーション表示部、
14…道路交通情報時系列データ表示部、100…道路交通状況解析システム。

Claims (2)

  1. 対象道路の道路交通状況を示す道路交通状況情報を収集する手段と、
    前記道路交通状況情報を使用して道路交通シミュレーションを実行するシミュレーション手段と、
    前記道路交通状況情報を解析し、解析結果として前記対象道路の区間毎の交通量、平均速度、密度の各特性を示す情報を作成する道路交通状況解析手段と、
    前記シミュレーション手段のシミュレーション結果を動的画像で表示するための動的画像情報を生成する手段と、
    前記道路交通状況解析手段の前記解析結果に基づいて、道路交通状況をグラフ表示するための時系列データを生成する時系列データ生成手段と、
    前記動的画像情報と前記時系列データを使用して、前記動的画像を表示する表示画面上で前記動的画像の一部を拡大表示したときに、当該拡大表示された動的画像と時間軸上で連動して表示するグラフ表示を選択して同一表示画面上に表示する表示手段と
    を具備する道路交通状況解析システム。
  2. 前記シミュレーション手段は、ミクロ交通流シミュレーションを実行する構成である請求項1に記載の道路交通状況解析システム。
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