JP5484454B2 - 航空機への雷放電により発生する雷電流の排出システム - Google Patents

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Description

本発明は、複合材料製航空機への雷放電により発生する雷電流の排出システムに関するものである。また、本発明は、この排出システムの設置方法に関するものである。
本発明は、航空分野に適用され、特に、航空機および航空機の表皮に設置される機器の被覆材の分野で適用される。
従来の方法では、航空機の構造(胴体、ノーズコーン、翼など)は、金属製の内部構造の周囲に装着固定されている同じく金属製のパネルで作製される。この金属パネルは、同じく金属製の固定器具を用いて組み立てられ、組み立て後は航空機の外表皮(機体表皮ともいう)を形成する。
一般にこの外表皮には、風速計プローブ、霜状況の検知器、無線アンテナ、航行アンテナ、信号灯、外側ランプなどのアビオニクス機器(電子機器ともいう)が設置されている。このような機器は、それぞれ特別な役割を担っている。たとえば、航空機の外表皮に設置されるアンテナは、無線周波システムおよび航空機の航行システムの作動に寄与し、霜状況の検知器は、霜の生成を促進する気象状況を検知してその情報を操縦室に発信し、風速計プローブ(静圧測定用、ピトープローブなど)は、(気圧、気温、入射角などの)パラメータを測定して操縦室に航行情報(高度、速度など)を発信する。
このような機器は、航空機の外側に設置しなければならず、強化プレートという金属支持体上に装着される。このような機器を航空機の外表皮に設置するには、さまざまな制約が生じる。具体的には、
− 機器の性能を妨害せず、余計な飛行機雲を発生させないために遵守しなければならい航空力学上の制約、
− 耐空証明要件およびメンテナンス要件(航空機の安全性、修繕コスト、損失コストなど)に照らし合わせて、機体構造の損傷が許容範囲内となるように遵守しなければならい金属化の制約、
− 雷電流がこれらの機器に接続されている電気回路網を介して通電するのを制限するために、雷電の間接的影響に対する被覆材に関連する制約である。
実際のところ、航空機が飛行中に雷電を受ける確率は、世界で最も落雷が発生する地域で1000時間の飛行中に1回である。よって、航空機とともに機内の乗員乗客を保護するため、機体を損傷するおそれのある雷電流から航空機全体およびアビオニクス機器を保護することが重要であることがわかる。
そのために、避雷対象となる全電気システムに対する対策として、航空機の全機器を同一電位に設定し、この全機器を航空機の金属素子によって金属化し、雷電からの直接または間接電流を排出する方法が知られている。「金属化する」とは、素子全体を同一電位にするために導通させる行為のことである。
従来の航空機、すなわち金属構造の航空機には、機体が飛行中に雷電を受けた際に金属構造がファラデーケージ機能を生み出すという利点がある。実際に、ファラデーケージが電界を遮断する囲壁であり、この囲壁が内部を電気的ノイズから保護することが知られている。よって、航空機の構造が金属製であり、この構造の外側に設置されるアビオニクス機器も金属製で、金属製の留め具を用いて固定されている場合は、航空機の構造はファラデーケージを構成することがわかる。この種の金属構造の航空機では、外表皮そのものが雷電流排出の役割を果たす。
図1Aおよび1Bには、金属構造の航空機の外表皮に設置されたアビオニクス機器の一例を示した。このアビオニクス機器は、たとえば、孔6を封鎖して航空機の外形を一続きの状態にすることを目的とする空力プレート7とともに装着されるプローブ2である。プローブ2は、浮動式リベットナット4と強化プレート3および8を用いて航空機の金属表皮1に固定される。この強化プレートには、第1の金属プレート8(中間プレートという)と、第2の金属プレート3(補強プレートまたは二重プレートという)とがある。さらに正確には、プローブ2は中間プレート8に固定され、この中間プレートの役割は、プローブ2を航空機の外側から取り外せるようにすることである。中間プレート8自体は二重プレート3に固定され、この二重プレートの役割は、プローブ2が通る構造上の孔6を補強することである。二重プレートは外表皮1の下に配置され、段形状をしている。中間プレート8は、二重プレート3と合体する形状をしており、二重プレート3とプローブ2と空力プレート7との間に収まる。
この例では、プローブ2は金属ビス5によって中間プレート8に保持される。空力プレート7は、金属ビス9によって中間プレート8に固定される。一方、二重プレート3は、航空機の金属表皮1にリベット締めされる。そのうえ二重プレート3は、ビス10によって金属表皮1に固定される。このように、プローブは航空機の表皮によって「金属化」され、すなわち二重プレート、表皮、金属プレート、金属ビスおよび浮動ナットとともに一続きの金属体を形成することによって導電体を形成する。
したがって、この例では、航空機の外部構造はプローブから表皮まですべて金属化される。こうすることによって、プローブが図1Bの概略図のように雷電Fを受けると、雷電によって発生した電流は図1Bに矢印で示す道C1およびC1’に該当する経路に沿って流れる。たとえば、プローブが雷電流Fを受けると、この電流は、
− C1の道、すなわち空力プレート7を通ったあと、固定ビス9、中間プレート8、浮動ナット4、二重プレート3、最後にビス10を通って金属表皮1まで流れる道か、
− C1’の道、すなわち空力プレート7、プローブ2、ビス5、中間プレート8、浮動ナット4、二重プレート3、ビス10、最後に金属表皮1を通る道
の2通りのいずれかを通ると考えられる。
このようにして雷電流は、プローブ周辺にある金属部品を通って航空機の金属外表皮の方へ向かって排出されるため、航空機内部に進入する電流はごくわずかしかない。
しかしながら、金属構造の航空機は、構造全体が金属製であるために重いという不都合がある。これは金属パネルが、金属的結合によって組み立てられるように少なくとも部分的に積み重ねられ、重厚な金属層を構成するために重くなる。航空機の構造による質量を軽減するため、航空機メーカーは、いくつかの金属素子を複合材料製の素子で代用することを試み、特に、航空機の金属構造の一部を同等の複合材料で代用した。したがって、現在の大半の航空機は、構造の一部が複合材料製であり、特に外表皮は複合材料製である。実際に、複合材料は金属と比べて比較的軽いという利点があるため、航空機の総質量が従来の航空機よりも大幅に軽量化される。さらに、複合材料構造の航空機は、その構造が侵食を受けないため、点検回数がすくなくて済むという利点がある。
航空機のうちの複合材料製の部分は一般に、熱硬化性樹脂を予備塗装した乾燥繊維層から作製される。予備塗装した繊維層は、成形型の中に入れられて加熱される。熱の作用によって樹脂は重合し、繊維状の補強プレートは成形型の形状を維持することができる。成形型は冷却したのちに取り外す。
ただし、複合材料の構造では、アビオニクス機器の金属化は表皮そのものによって行うわけではない。実際には、複合材料製の表皮は導電性がないため、アビオニクス機器が金属表皮上で金属化する原理を複合材料製の機体に応用することはできないことは当然である。よって航空機メーカーは、航空機の構造で電子機器を金属化することを試みた。そのため、特定の航空機、特にヘリコプターには複合材料製の表皮の上にエキスパンドメタル層が載せられている。
図2には、複合材料とエキスパンドメタル層からなる航空機構造の一例を示した。この構造は、複合材料製の外表皮11を有し、この外表皮の外側にはエキスパンドメタル層(Expanded Copper Foilの略、ECFともいう)12または金属格子層を配置する。以下の説明では、金属格子のことでもあるエキスパンドメタルについて述べる。
多数の孔をあけて一種の格子を形成するように引き延ばした銅などの金属プレートを「エキスパンドメタル」という。このエキスパンドメタルは、複合材料製の構造の上で広げられてエキスパンドメタル層を形成する。このエキスパンドメタルは、航空機の構造を製作する際に、複合材料の表皮と同時に載せることができる。この場合、エキスパンドメタルは複合材料製の構造のカーボンプライとともに成形される。このエキスパンドメタルは、雷電によって生じる電流を排出させるために付け加えられ、雷電を受けた場合に金属製航空機の表皮と同じ機能を果たすようになっている。
上に説明したように、航空機内部の金属回路網へ雷電流が進入するのを制限することは必須である。実際に、この内部の金属回路網によって電気基準および機器からの電流帰路が正常に機能する。よって、機体内部へ雷電流が進入するのを制限し、過電圧の生成および機器の損傷を避ける必要がある。
この例では、たとえばアンテナなどのアビオニクス機器13は、外表皮11に設ける孔16の内側に装着する。アビオニクス機器13は、浮動式リベットナット14を用いて外表皮11に固定する。
このような構造では、アビオニクス機器はエキスパンドメタルと「対面」して金属化される。実際に、エキスパンドメタル層12とアビオニクス機器13との間の金属化は、2つの素子の平面同士が接触することによって成り立つ。ところが、この平面上の接触には不都合がある。
実際には、上に説明したように、対面する表面のうちの一方が平面ではない。よって一般には、密閉用の継ぎ目として媒介部品が必要であるが、この部品は電通を妨げる。その結果、電通を妨げ、雷電に対する被覆材を剥離しかねない不確実な接触と侵食リスクが生じる。このリスクは、次のような理由により高まる。
− 胴体が湾曲しているため、電子機器と表皮との間を持続的に密着させるのが困難であること。
− 広大な表面上で素材(特にアルミニウムと炭素)間のガルバニ対を制御するのが困難であること。実際に、このガルバニ対を処理するには、確実に密着させるために絶縁素子または半導体を必要とするが、この素子は、雷電の直接作用を回避する要件、具体的には金属同士の最小接触面積を400mmとし、機器とエキスパンドメタル層との間の電気抵抗を5ミリオームとする要件とは両立不可能である。
ところが、組み立てによる金属化がうまくできていない場合は、雷電流はアビオニクス機器を通ったのちにこの機器に接続される電気ケーブルおよび空気管から排出される。したがって、このリスクにより機器が損傷するとともに、電気ケーブルで接続される末端の電気機器または電気機械も損傷する。
図2の構造には同じく、前述のプログラムの機器を再利用できないという不都合がある。実際に、金属製航空機として承認されたアビオニクス機器は、金属化するための処置が異なるために複合材料の胴体に再利用することはできない。
もうひとつの不都合は、修繕にかかるコストと時間面でのメンテナンスに関するものである。実際に、電子機器と航空機構造との間にある避雷用被覆材を修繕するには、機器を取り外す必要があるため、膨大な修繕時間を要し、莫大な損失コストがかかる。
そのため、本発明の目的は、雷電により生じる電流をエキスパンドメタル層へ排出することができる複合材料製航空機用の排出システムを提供することである。
実際に、航空機の表皮に装着されるアビオニクス機器がエキスパンドメタルと金属化し、雷電流が表皮の外側の金属網から排出されて航空機内部の回路網に進入しないようにすることが不可欠である。本発明の排出システムは、機器とエキスパンドメタルとの間の面が十分に接触することによって良好な導通が確保されるだけでなく、アビオニクス機器と機体表皮との高さの不一致などに対する厳しい航空要件もすべて遵守する。
さらに正確には、本発明は航空機の外表皮に設置されるアビオニクス機器への雷放電により発生する雷電流の排出システムであって、前記外表皮がエキスパンドメタル層で被覆される複合材料で作製され、1つの孔を有してこの孔にアビオニクス機器を被覆する空力プレートが設置され、前記空力プレートが二重プレートを介して外表皮に固定される排出システムにおいて、
前記空力プレートを少なくとも部分的に包囲し、二重プレートとエキスパンドメタル層との間を導通するように装着される金属プレートを少なくとも1つ有して雷電流をエキスパンドメタル層へ排出させることを特徴とする排出システムに関するものである。
本発明は、次の特徴、
− 金属プレートはエキスパンドメタル製プレートであること、
− エキスパンドメタル製プレートは、外表皮の上面とこの外表皮の下面とを同時に少なくとも部分的に覆うように配置されること、
− エキスパンドメタル製プレートは、チタンまたは銅製の環状プレートで部分的に被覆されること、
− 金属プレートは外表皮とともに成形されるチタン製プレートであること、
− チタン製プレートは、金属ビスを用いて二重プレートに固定されること、
− エキスパンドメタル製プレートはあらかじめ樹脂を含浸され、加熱によって外表皮に固定されること、
− 金属プレートと外表皮との間に設置され、外表皮の上面と航空機器との間の航空力学的な高さの不一致を修正する剥離可能な金属製の間隔材を少なくとも1つ有すること、
のうちの1つまたは複数を備えることができる。
また、本発明は、前述の排出システムの設置方法に関する。この方法は、以下の操作、
− 航空機の外表皮に孔を1つ設ける操作、
− この孔の少なくとも一部の周囲に、金属プレートを1枚設置する操作、
− 外表皮および二重プレートの上にこの金属プレートを固定する操作、
− アビオニクス機器を孔に設置する操作、
を含む。
また、本発明は、前述のような排出システムを有することを特徴とする航空機に関する。
金属構造の航空機への雷電流の排出システムの一例を示す図である。 金属構造の航空機への雷電流の排出システムの一例を示す図である。 複合材料構造の航空機への雷電流の排出システムの一例と対面状態での金属化を示す図である。 本発明の第1の実施形態による、複合材料構造の航空機への雷電流の排出システムの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による金属プレートの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による金属プレートの別の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による金属プレートの別の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による金属プレートの別の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による、複合材料構造の航空機への雷電流の排出システムの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による金属プレートの一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態による、複合材料構造の航空機への雷電流の排出システムの一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態による金属プレートの一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態による金属プレートの一例を示す図である。
本発明の排出システムでは、導電性の金属プレートを空力プレートの周囲に少なくとも部分的に設置する。この金属プレートは、二重プレートと機体表皮のエキスパンドメタルとの間に電流が流れるように装着され、アビオニクス機器とエキスパンドメタルとの間を導通するようにする。このように導通させることにより、雷電流をエキスパンドメタル層の方へ排出することができる。
この金属プレートは、いつくかの形態をとることができる。図3に示す本発明の第1の実施形態では、金属プレートは、エキスパンドメタル製のプレートである。さらに正確には、この図3は、アビオニクス機器を複合材料製の航空機構造へ設置する第1の実施形態による一例を示す。この例では、アビオニクス機器(電子機器ともいう)は、風速計プローブ2である。
この実施形態では、エキスパンドメタルプレート23は、プローブ2が通る孔6の周囲に部分的に設置する。このエキスパンドメタルプレート23は、機体表皮20の厚み全体を包囲するように載せる。図3に示すように、エキスパンドメタルプレート23(追加のECFともいう)は、機体表皮20の外面でエキスパンドメタル層22の上に複合材料21を被覆するように貼付される。機体の外側にあり、内面または下面の反対側にある表皮面を、機体表皮の外面または上面とする。また、エキスパンドメタルプレート23は、孔6の壁および機体表皮20の内面にも貼付される。したがって、機体表皮20は、孔6に隣接してエキスパンドメタルプレート23に両側から挟まれる状態になる。
この実施形態では、エキスパンドメタルプレート23は、真空下180度で2時間加熱させることによって機体表皮と重合する樹脂をあらかじめ含浸することが好ましい。なお、真空下80℃で2時間加熱させることによって重合する別のタイプの樹脂を使用してもよい。
また、乾燥したエキスパンドメタルプレートの使用を検討することもできる。この場合は、樹脂フィルムを貼付させたのちにエキスパンドメタルを載せ、全体を加圧して加熱しなければならない。
この第1の実施形態による排出システムを製作するため、従来の技術による複合材料製の機体表皮20に孔6を開けてプローブ2が通過できるようにする。あらかじめ含浸させたエキスパンドメタルプレートを孔6の周囲に配置したのち、この孔の壁に貼付させ、次に孔の下側に貼付させる。このようにして、エキスパンドメタルプレートは機体表皮の外表面および内表面を被覆する。次に、約180℃に加熱したマットレスをこのエキスパンドメタルプレートの上に設置して重合させる。
さらに詳細な方法では、エキスパンドメタル層22の金属網に到達するように、エキスパンドメタルプレート23の設置前に研磨作業を実施してもよい。
このようにして、エキスパンドメタルプレート23は、機体表皮のエキスパンドメタル層22と表面接触する。また、エキスパンドメタルプレート23は、航空機の内部で二重プレート3とも表面接触する。
よってこの実施形態では、設置による金属化は機体表皮20を介して行う。金属構造の航空機に関して上で説明したように、実際にプローブ2は、中間プレート8、空力プレート7、ビス5およびナット4、を介して二重プレート3とともに金属化する。二重プレート3はエキスパンドメタルプレート23と接触することによって金属化し、エキスパンドメタルプレート自体は機体表皮のエキスパンドメタル層22と接触することによって金属化する。
図3には、上記の排出システムでみられる雷電の経路の例C2およびC2’を示した。雷電Fがプローブ2に達した場合、雷電流は、
− C2の道、すなわち空力プレート7を通ったあと、固定ビス、中間プレート8、浮動ナット4、二重プレート3、最後にエキスパンドメタルプレート23を通って機体表皮20のエキスパンドメタル層22へ流れる道か、
− C2’の道、すなわち空力プレート7、プローブ2、ビス5、中間プレート8、浮動ナット4、二重プレート3、エキスパンドメタルプレート23、最後に機体表皮20のエキスパンドメタル層22を通る道か
の2通りのいずれかを通ると考えられることがわかる。
雷電流の経路がいずれであっても、この雷電流は航空機の表皮に向かって排出され、この電流が航空機の回路網へ進入するリスクを回避する。
この実施形態の一変形例では、エキスパンドメタルプレートは、図4に示すような中心に切り込みの入った星型の形状23aをしている。このエキスパンドメタルプレート23aの例では、星の外側先端部25を機体表皮の外面に貼付し、内側先端部24は切ったあとに機体表皮の内面へ折り込む。このようにして、このエキスパンドメタルプレート23aを折り込んで加熱すると、エキスパンドメタルはプローブ2が設置される孔6の周囲に一様に分散する。
実施形態の第2の変形例では、エキスパンドメタルプレート23は図4とは異なる形状をしている。この変形例では、エキスパンドメタルプレート23は、互いに接近して配置される複数の個別の当て板で構成する。これをエキスパンドメタルの当て板と呼び、中心に折り込むようにあらかじめ切り取ってから機体表皮に貼付する形状をしている。このような当て板の例を図5A〜5Cに示した。図5Bには、折り込む前と後の当て板の例を示した。各当て板23bは2枚の平らな羽の形状をしており、一方の半分27は機体表皮20の上面に、もう一方の半分26はこの機体表皮の下面に貼付されるようになっている。
図5Aに示すように、各当て板23bは、プローブの通過孔6の周囲に配置して航空機の内側の方へ折り込み、この当て板は孔6の周辺の一部と合致する。孔の周囲に複数の、例えば図5Aに示すように4枚の、当て板を配置する。
第1の変形例のように、当て板はそれぞれ機体表皮の上面層を研磨してから設置する。次に、加熱したマットレスを用いて当て板全体を加熱する。
一般に航空機には、安全上の理由から、雷電流が通過する断面積を400mmとする基準を遵守しなければならない。この要件を遵守するため、1つの当て板の寸法は図5Cに示す寸法となる。たとえば、各当て板23bは、50mm×4mm(幅が50mm)の中央部28と、70°に開いた80mmの辺からなるものとすることができる。
この場合、直径120mmの孔6には、図5Aに示すように当て板23bを4枚使用した。孔6の縁には、各当て板に50mm×4mm=200mmの電流通過の断面がある。よって、4枚の当て板で800mmの電流通過断面となる。
この機体表皮の厚みを2mmに縮小した場合、4枚の当て板で400mmの電流通過断面となる。表皮の厚みを1.5mm縮小した場合は、当て板の中央部28の幅を70mmにしなければならないが、この場合は、中央部が同じ50mmの当て板をもう1枚追加することもできる。
当て板をこのような寸法にすることによって、電流の通過断面積400mmを遵守ことができるだけでなく、孔6の縁にエキスパンドメタルの当て板を折り目を作らずに貼付することができる。実際に、飛行に障害が生じないようにするには、当て板を折り込む位置に折り目がないようにする必要がある。エキスパンドメタルの当て板を孔の縁に貼付する際に、折目が生じないようにするため、各当て板の中央部が50mmを超えないようにすることが好ましい。
ここで、航空機には、アビオニクス機器の機体表皮に対する高さの不一致に起因する航空力学的応力がかかる点に注意しなければならない。設置対象となる風速計プローブと霜状況の検知器の全体に対して、機器と機体表皮との間にある航空力学的な高さの不一致は0.2mm〜0.8mmの範囲内に収めなければならない。実際には、アビオニクス機器と航空機構造との間で許容される不一致は、機器自体の種類によって異なる。たとえば、静圧プローブの場合、不一致の許容範囲は0.2〜0.25mmである。この不一致の大きさは、機器自体の性能によって異なる。
上記の実施形態では、機体表皮の厚みは一定であることが有利な点であり、それによって不一致に関する制約(風速計プローブの場合、不一致の許容範囲は約0.2mm)を遵守することができる。
さらにこの実施形態では、エキスパンドメタルプレートは、表皮を製作したあとでアビオニクス機器を設置する前に位置決めして設置される。こうすることによって、金属構造の航空機と同じアビオニクス機器および同じ設置方法をそのまま使用することができる。
本発明の第2の実施形態では、金属プレートはエキスパンドメタルのクラウンと、チタンまたは銅製の環状プレートとで構成する。この実施形態の一例を図6に示す。
第1の実施形態のように、まず機体表皮20を製作してから孔6を開ける。
この第2の実施形態では、次に、あらかじめ含浸させたエキスパンドメタルのクラウン30を孔6の周囲で機体表皮20の外面に設置する。次に、このクラウン30の上に加熱したマットレスを配置して重合させる。
次に、チタンまたは銅製の環状プレート31をエキスパンドメタルのクラウン30と接触するように配置する。以下、チタン製のプレートを用いる実施形態を説明するが、プレート31は銅製であってもよい。このチタン製プレート31は、エキスパンドメタルのクラウン30の中央部の上に設置する。この第2の実施形態による金属プレート全体の例は図7に示す。このプレート全体は、第1のエキスパンドメタルのクラウン30を有する。このクラウンの中央、すなわちクラウン30のうちの小領域には、チタン製の環状プレート31を配置する。このチタン製プレート31は、エキスパンドメタルのクラウン30を部分的に被覆する。参考として、雷電流の通過断面積400mmを遵守するには、クラウン30を外直径312mmおよび内直径120mmとすることができる。チタンプレート31は、外直径212mmおよび内直径120mmとすることができる。
この実施形態では、チタン製環状プレート31は、ビス32によって二重プレート3に固定する。これらのビスによって、二重プレート3はチタン製プレート31において金属化される。チタン製プレートは、エキスパンドメタルのクラウンにおいて金属化する。したがって、組み立て品全体は、機体表皮のエキスパンドメタル層において金属化する。
図6には、上記の排出システムで雷電が通る経路の例C3およびC3’を示した。雷電Fがプローブ2に達した場合、雷電流は、
− C3の道、すなわち空力プレート7、中間プレート8、浮動ナット4、二重プレート3、ビス32の次にチタンプレート31、最後に機体表皮20のエキスパンドメタルのクラウン30を通る道か、
− C3’の道、すなわち空力プレート7、プローブ2、ビス5、中間プレート8、浮動ナット4、二重プレート3、ビス32、チタンプレート31、最後に機体表皮20のエキスパンドメタルのクラウン30を通る道か、
の2通りのいずれかを通ると考えられることがわかる。
雷電流の経路がいずれであっても、この雷電流は航空機の表皮に向かって排出され、この電流が航空機の回路網へ進入するリスクを回避する。
この実施形態では、雷電流の排出システムを実現するため、プローブ2の周囲の機体表皮20を一段下げてエキスパンドメタル層22を撤去する。次に、エキスパンドメタルのクラウン30を追加したのちにチタンプレート31を載せる。このようにチタンプレートを追加すると、航空機の表皮が厚くなる傾向にある。高さの不一致があまり大きくならないように、機体表皮20のカーボンプライをチタン製環状プレート31の高さまで切除した。よって、構造上の応力を維持するために表皮を局地的に補強する必要がある。
このほか、航空力学的な高さの不一致に関する制約を遵守するため、穿孔手段により所望の公差が得られなければ、剥離可能な金属製(たとえば銅製)の間隔材33をチタン製環状プレート31と機体表皮20との間に設置することができる。この剥離可能な間隔材33は、積層形状をとることによってチタンプレート31の高さを調整し、この剥離可能な間隔材の層を取り除いて航空力学的な高さの不一致を軽減することができる。
本発明の排出システムの第3の実施形態では、金属プレートは機体表皮とともに成形される。この実施形態は図8および9に示した。この実施形態では、機体表皮20の孔は厚み全体には開いていない。チタン製環状プレートを受容するために設ける表皮のディンプル加工は、製作用の成形型に機体表皮を載せる際に実施する。よって、その工具は凹型成形型である。
図8に示すように、チタン製環状プレート34を孔6の周囲に、機体表皮20に直接配置する。このチタン製プレート34は、機体表皮がチタン製プレート34の輪郭に適合する形状となるように、あらかじめ機体表皮20とともに成形したものである。
図9Aには、凹型成形型の例を示し、この中には機体表皮を製作できる。この凹型成形型は、チタン製プレート34と一体化する。チタン製プレートを成形型35に配置したあとは、成形型の内部にカーボンプライを配置してこのカーボンプライがチタン製プレート34の輪郭形状を成すようにする。
チタン製プレート34は、成形型に恒久的に固定することができる。この場合、ほぼ同形状の別のチタン製プレートを、必要であれば剥離可能な金属製間隔材とともに機体表皮に設置し、航空力学的な高さの不一致を軽減する。この場合、チタン製プレートの装着原理は第2の実施形態のほぼ同じであり、チタン製プレートはビス32を用いて二重プレート3に固定する。
機体表皮を製作する際に成形型の上で使用したチタン製プレート34は、この表皮の上に再度引き出して設置することができる。この変形例には以下のような多数の利点がある。
− 機体表皮は、チタン製プレート上で成形され、組み立ては剥離可能な間隔材を追加することなく空力学上の要件を満たしている。よって、表皮とチタン製プレートとの間は直ちに正しい高さとなる。
− 構造上の観点では、チタン製プレートを設置するためにカーボンプライを切断してはいないため、機体表皮の外観が優れている。
− チタン製プレートと機体表皮のエキスパンドメタル層との間を直接導通させる。換言すると、機体表皮20のエキスパンドメタル層22がチタン製プレート34と直接接触することによって、前述の変形例よりも間断のない電気的接触が可能になる。
− エキスパンドメタルプレートを追加する必要がないため、システムの製作が容易である。
チタン製プレート34の寸法の一例を図9Bに示す。この図からわかるように、チタン製プレート34は、傾斜状の端部34a、34bを有し、この傾斜によって各プライ間のカーボン表皮を覆う際に気泡が形成されないようになる。チタン製プレートは、たとえば厚さ1mmおよび幅20mmの傾斜、すなわちアークタンジェント(1/20)に等しい角度を有することができる。
1、11 外表皮
2 プローブ
3 二重プレート
4、14 浮動式リベットナット
5、9 金属ビス
6、16 孔
7 空力プレート
8 中間プレート
10、32 ビス
C1、C1’、C2、C2’、C3、C3’ 雷電の経路
F 雷電
12、22 エキスパンドメタル層
13 アビオニクス機器
20 機体表皮
21 複合材料
23 エキスパンドメタルプレート
23a 星型のエキスパンドメタルプレート
23b 当て板
24 内側先端部
25 外側先端部
26、27 当て板の半分
28 当て板の中央部
30 クラウン
31、34 チタン製環状プレート
33 間隔材
34a、34b チタン製プレートの端部
35 成形型

Claims (8)

  1. 航空機の外表皮(20)に設置されるアビオニクス機器(2)への雷放電により発生する雷電流の排出システムであって、前記外表皮がエキスパンドメタル層(22)で被覆される複合材料(21)で作製され、1つの孔(6)を有して該孔に前記アビオニクス機器(2)を被覆する空力プレート(7)が設置され、該空力プレートが二重プレート(3)を介して前記外表皮に固定される排出システムにおいて、
    前記空力プレートを少なくとも部分的に包囲し、前記二重プレート(3)と前記エキスパンドメタル層(22)との間を導通するように装着される金属プレート(23、30、34)を少なくとも1つ有して雷電流を前記エキスパンドメタル層へ排出させ、且つ、
    前記金属プレートはエキスパンドメタルプレート(23、30)であり、
    前記エキスパンドメタル製プレート(23)は、前記外表皮(20)の上面と該外表皮の下面とを同時に少なくとも部分的に覆うように配置されることを特徴とする排出システム。
  2. 前記エキスパンドメタル製プレート(30)は、チタンまたは銅製の環状プレート(31)で部分的に被覆されることを特徴とする請求項に記載の排出システム。
  3. 前記金属プレートは前記外表皮(20)とともに成形されるチタン製プレート(34)であることを特徴とする請求項1に記載の排出システム。
  4. 前記チタン製プレート(31、34)は、金属ビスを用いて前記二重プレート(3)に固定されることを特徴とする請求項2または3に記載の排出システム。
  5. 前記エキスパンドメタル製プレート(23、30)はあらかじめ樹脂を含浸され、加熱によって前記外表皮に固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の排出システム。
  6. 前記金属プレート(30、34)と前記外表皮(20)との間に設置され、前記外表皮の上面と航空機器との間の航空力学的な高さの不一致を修正する剥離可能な金属製の間隔材(33)を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の排出システム。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の排出システムの設置方法であって、
    − 航空機の前記外表皮(20)に孔(6)を1つ設ける操作と、
    − 前記孔の少なくとも一部の周囲に、金属プレート(23、30、34)を1枚設置する操作と、
    − 前記外表皮および前記二重プレート(3)の上に前記金属プレートを固定する操作と、
    − 前記アビオニクス機器(2)を前記孔(6)に設置する操作と、
    を含むことを特徴とする排出システムの設置方法。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の排出システムを有することを特徴する航空機。
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