JP5484323B2 - 生体光計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は生体光計測装置及び画像表示プログラムに係り、特に、被検体の運動に起因する体動アーチファクトへの処理に関する。
従来、生体内部の血液循環、血行動態及びヘモグロビン量変化を、簡便に被検体に対し低拘束で且つ害を与えずに計測できる装置として生体光計測装置がある。この生体光計測装置を用いて生体光計測の測定中に、生体光計測中の被検体の動きにより、生体光計測結果にアーチファクトが重畳する事が経験的に知られている。非特許文献1には、被検体の頭部の加速度の計測を行ない、ウィーナーフィルタを用いて生体光計測結果からアーチファクトを除去する手法が提案されている。
特開平9−98972号公報 特開2005−143609号公報
Meltem Izzetoglu,Ajit Devaraj, Scott Bunce, and Banu Onaral著「Motion Artifact Cancellation in NIR Spectroscopy Using WienerFiltering.」IEEE Transactions on Biomedical Engineering52(5),pp.934-938,2005 K. V. Mardia 著「Measures of multivariate skewness and kurtosis with applications」, Biometrika, Vol.57(3) , pp.519-530 , 1970. Christopher S. Bretherton, Martin Widmann, Valentin P. Dymnikov, John M. Wallace, and Ileana Blade 著「The Effective Number of Spatial Degrees of Freedom of a Time-Varying Field.」Journal of Climate, Vol.12, pp.1990-2009, 1999. Hyvaerinen A, Oja E.著「Independent Component Analysis: Algorithms and Applications」Neural Networks, Vol.13(4-5),pp.411-430, 2000. Harman, H. H.著「Modern Factor Analysis, 3rd Ed.」University of Chicago Press, Chicago, 1976. Lawley, D. N. and A. E. Maxwell 著「Factor Analysis as a Statistical Method, 2nd Edition」American Elsevier Pub, Co., New York, 1971.
しかしながら、非特許文献1の手法はまず、被検体の運動の加速度のみの計測を行なっており、速度に関し考慮をしていないという問題がある。
また、あらかじめ、被検体の運動に対応して、どのようなアーチファクトが発生するかを事前に計測する事で、アーチファクトを除去するフィルタを構成する事が出来るが、被検体が幾種類かの運動をする必要がある事前計測は被検体に対する大きな負荷となるという問題がある。
更に、事前計測中には、被検体の運動のうち計測可能なパラメータとなる加速度に対応して生体光計測結果中のアーチファクトが発生したと仮定して、フィルタを構成しているため、事前計測中に別の要素によりアーチファクトが発生した場合には、構成されたフィルタにより生体光計測結果に偽信号が発生する可能性を内包しているという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、事前計測を行うことなく、体動アーチファクトが乗じた生体光計測結果を判別することができ、更に、体動アーチファクトを除去することができる生体光計測装置及び画像表示プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る生体光計測装置は、近赤外光を照射する光源部と、被検体の複数の測定点における前記近赤外光の通過光強度を計測し、測定点毎の通過光強度に対応する信号を測定チャンネル毎の測定データとして出力する光計測部と、前記測定データを処理して前記被検体の血液の状態を示す生体光計測結果データを生成する信号処理部と、前記生体光計測結果データに基づく画像を表示する表示部と、前記測定データを計測中における前記被検体の測定部位の運動を示す物理量を計測した運動データに基づいて、前記生体光計測結果データに対し、前記被検体の測定部位の運動による体動アーチファクトが乗じたか否かを判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
以上、本発明によれば、生体光計測中の被検体の運動の計測を行ない、被検体の運動に由来し、明らかに生体反応由来では無いアーチファクトを判別する事ができる。そして、判別したアーチファクトを生体光計測結果から除去することができる。以上を操作者の経験に依存せずに行なう事が可能となる。
本発明に係る装置等の概略を示す図であって、本発明に係る生体光計測装置1の装置構成図。 本発明に係る装置等の概略を示す図であって、3次元位置計測センサ及び磁場発生モジュールの配置例を示す模式図。 本発明の信号処理のフローチャートを説明するための図。 被検体が1種類のタスクを繰り返し行なう生体光計測を説明するための図。 被検体が複数種類のタスクを繰り返し行なう生体光計測を説明するための図。 被検体が1種類のタスクを1回行なう生体光計測を説明するための図。 生体光計測の計測結果例。 3次元位置計測の計測結果例。 速度・加速度の計算処理結果例。 各試行における解析対象時間区間の生体光計測結果、速度・加速度の計算処理結果の例。 多変量正規性の検定における各値の計算手順を説明するための図。 複数試行の計測を行なった場合に生体の誘発反応、体動と生体計測結果、速度・加速度の計算結果との関係を説明するための図。 単数試行の計測を行なった場合に生体の誘発反応、体動と生体計測結果、速度・加速度の計算結果との関係を説明するための図。 体動アーチファクト除去処理のフローチャートを説明するための図。 因子分析を用いた信号源波形への分解処理を説明するための図。 信号源波形の例。 体動アーチファクト成分の選択、除去の処理手順を説明するための図。 速度・加速度の計算結果に対する残余成分の例。 体動アーチファクトを除去した生体光計測結果の例。 本発明とフィルタ処理の組み合わせ処理を説明するための図。 フィルタ処理後の生体光計測結果と体動アーチファクト除去後にフィルタ処理を行なった生体光計測結果の実施形態。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
(装置構成)
図1Aは本発明に係る生体光計測装置1の装置構成を示す。
図1Aの生体光計測装置1は、近赤外光を生体内に照射し、生体の表面近傍から反射或いは生体内を通過した光(以下、単に通過光という)を検出し、光の強度に対応する電気信号を発生する装置である。この生体光計測装置1は、図1に示すように、近赤外光を照射する光源部101と、通過光を計測し、電気信号に変換する光計測部102と、光源部101及び光計測部102の駆動を制御する制御部103とを備えている。
光源部101は、所定の波長の光を放射する半導体レーザ104と、半導体レーザ104が発生する光を複数の異なる周波数で変調するための変調器を備えた複数の光モジュール105とを備え、各光モジュール105の出力光はそれぞれ光ファイバ106を介して被検体107の所定の計測領域、例えば頭部の複数箇所から照射される。なお、プローブホルダ108は被検体107に取り付けられており、光ファイバ106はプローブホルダ108に固定されている。
光源部101は、n個(nは自然数)の光モジュールを備える。光の波長は生体内の注目物質の分光特性によるが、HbとHbO2の濃度から酸素飽和度や血液量を計測する場合には600nm〜1400nmの波長範囲の光の中から1あるいは複数波長選択して用いる。
光計測部102は、計測領域の複数の計測箇所から検出用光ファイバ109を介して誘導された通過光をそれぞれ光量に対応する電気量に変換するフォトダイオード等の光電変換素子110と、光電変換素子110からの電気信号を入力し、光照射位置に対応した変調信号を選択的に検出するロックインアンプ111と、ロックインアンプ111の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器112とからなる。
光源部101は酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの2種類の測定対象に対応して2種類の波長、例えば780nm及び830nmの光を発生するように構成され、これら二波長の光は合成され一つの照射位置から照射される。ロックインアンプ111は光照射位置とこれら二波長に対応した変調信号を選択的に検出する。光照射位置と検出位置との間の点(計測点)の数の2倍のチャンネル数のヘモグロビン量変化信号が得られる。
また、デジタル信号に変換されたヘモグロビン量変化信号を処理し、酸素化ヘモグロビン濃度変化、脱酸素化ヘモグロビン濃度変化、全ヘモグロビン濃度変化などをチャンネル毎に示すグラフやそれを被検体の二次元画像上にプロットした画像を作成する信号処理部113と、信号処理部113の処理結果を表示する表示部114と、信号処理部113の処理に必要なデータや処理結果を記憶するための記憶部115と、装置の動作に必要な種々の指令を入力するための入出力部116を備えている。図1Aでは、光源部101と光計測部102とを総称して生体光計測処理部100という。
これに加え、生体光計測装置1は、被検体107の運動を計測するために、3次元位置計測ユニット117を備えている。3次元位置計測ユニット117の構成としては、磁場を発生させてその発生磁場領域における磁気センサの位置を計測する手法や、速度・加速度計測素子を用いる手法や、マーカー位置をカメラにより計測する手法などがある。本実施形態においては磁場を発生させてその発生磁場領域における磁気センサの位置を計測する手法を用いて説明する。
3次元位置計測ユニット117は3次元位置計測センサ118と磁場発生モジュール119で構成され、磁場発生モジュール119が発生する磁場発生領域120における3次元位置計測センサ118の3次元位置を計測する。
図1Bは、3次元位置計測センサ118と磁場発生モジュール119の配置例を示す模式図である。
磁場発生モジュール119は、被検体107の測定部位が磁場発生領域120内に位置するように設置される。本実施形態では、被検体107の頭部の生体光計測を行うので、椅子121に座した被検体107の頭部の後ろに支持台122上に磁場発生モジュール119を設置する。
磁気センサ118は被検体107のその部位が動く事により生体光計測に影響の出る被検体107の部位に取り付けられる。例えば、被検体107の頭部の生体光計測を行なう場合に、被検体107の頭部の運動が生体光計測に影響が出ると考えられる場合には、被検体107の頭部に装着するプローブホルダ108に磁気センサ118を取り付ける。
(本手法の概要)
次に本実施形態の動作の概要について図1A、図1B、図2を用いて説明する。
まず生体光計測201を行ない、を行ない、生体光計測結果203を得る。
被検体107の運動を計測するために3次元位置計測202を生体光計測201と同時に行ない、3次元位置計測結果204を得る。3次元位置計測202の計測対象は磁気センサ118の被検体107への取り付け位置によって異なる。ここでは、例えば、被検体107の頭部の生体光計測を行なう場合、被検体107の頭部の運動が生体光計測に影響が出ると考え、被検体107の頭部に磁気センサ118を取り付け、被検体107の頭部の3次元位置計測202を行なう事で、生体光計測201中の被検体107の頭部の運動を計測する。
なお、本実施形態においては、説明を簡単にするために、磁気センサ118の個数を1個とする。磁気センサ118が2個以上の場合でも本発明は同様に実施される。
3次元位置計測結果204に対し、速度・加速度の計算処理205を行なう事で、速度・加速度の計算結果206を得る。
各試行において解析対象時間区間を設定する事で、生体光計測結果203から、各試行における生体光計測結果207を、速度・加速度の計算結果206から各試行における速度・加速度の計算結果208を得る。
各試行における速度・加速度の計算結果208に対し、体動アーチファクトの有無の判定処理209を行なう事で、各試行における体動アーチファクトの有無の判定結果210を得る。
各試行における生体光計測結果207、各試行における速度・加速度の計算結果208、各試行における体動アーチファクトの有無の判定結果210を用いて、体動アーチファクト除去信号処理211を行なう事で、体動アーチファクトが有ると判定された試行における生体光計測結果から、体動アーチファクトを除去し、体動アーチファクトを除去した生体光計測結果212を得る。
(計測)
生体光計測201の詳細を図3、図4、図5を用いて説明する。
生体光計測201により、被検体107が受動的もしくは能動的なタスクを行なう事で誘発される生体の誘発反応を計測する。
図3は被検体107が同一のタスクを繰り返し行なう経過を示している。図3においては被検体が3回、同一のタスクを繰り返している。
被検体はTaskA 301の時間区間中にタスクを行ない、Rest 302の時間区間中に安静にする。
目的とする生体の誘発反応によっては、被検体がRest 302の時間区間中にTaskA 301の時間区間中と異なるタスクを行う場合もある。
生体光計測結果に対する解析対象時間区間303をTaskA 301の時間区間の前後を含む時間区間と指定する事で、TaskA 301の時間区間中に行なったタスクにより誘発された生体の誘発反応の計測結果を見る。
3試行共、同一のタスクを行なっているため、同様の生体光計測結果が得られる事が想定される。
図4は被検体107が2種類のタスクを繰り返し行なう経過を示している。
被検体はTaskA401の時間区間中にあるタスクを行ない、TaskB402の時間区間中に別のタスクを行う。被検体はRest403の時間区間中に安静にする。
この場合も、生体光計測結果に対する解析対象時間区間404をTaskA401の時間区間の前後を含む時間区間と指定する事で、TaskA401の時間区間中に行なったタスクにより誘発された生体の誘発反応の計測結果を見る。
図5は被検体107が1種類のタスクを1回だけ行なう経過を示している。
被検体はTaskA501の時間区間中にタスクを行ない、Rest502の時間区間中に安静にする。
生体光計測結果に対する解析対象時間区間 503をTaskA 501の時間区間の前後を含む時間区間と指定する事で、TaskA 501の時間区間中に行なったタスクにより誘発された生体の誘発反応の計測結果を見る。
生体光計測201の経過として、以上のように幾つかの方法が考えられるが、本実施形態においては、図3に示した通り、被検体107が同一のタスクを繰り返し行なった。
(生体光計測結果例、3次元位置計測結果例)
生体光計測結果203の例を図6に示す。
グラフの横軸は時間(秒)、縦軸は酸素化ヘモグロビン濃度変化(mMol/l・mm)を示す。
各Chにおける酸素化ヘモグロビン濃度変化波形が各グラフ601、602、603、604に示されている。
さらに各グラフには、1試行目のタスク時間区間605、1試行目の解析対象時間区間606、2試行目のタスク時間区間607、2試行目の解析対象時間区間608、3試行目のタスク時間区間609、3試行目の解析対象時間区間610を示した。
Ch1、Ch2における酸素化ヘモグロビン濃度変化波形のグラフ601、602から2試行目のタスク時間区間607中に体動によるアーチファクトと推測できる信号が、経験的に見てとれる。
3次元位置計測結果204の例を図7に示す。
グラフの横軸は時間、縦軸は3次元位置計測結果の値を示す。
各軸の3次元位置計測結果が各グラフ701、702、703に示されている。
さらに各グラフには、1試行目のタスク時間区間704、1試行目の解析対象時間区間705、2試行目のタスク時間区間706、2試行目の解析対象時間区間707、3試行目のタスク時間区間708、3試行目の解析対象時間区間708を示した。
2試行目のタスク時間区間706中に被検体が大きく動いた事が記録されている。
(速度、加速度の計算処理)
3次元位置計測結果204から速度、加速度の計算処理205を行ない、速度・加速度の計算結果206を得る。
速度、加速度の計算処理205は3次元位置計測結果204に対し、1階、2階の中心差分を計算する事で行なう事ができる。この計算処理を以下に説明する。
例えば時刻点t及びその前後の時刻点において、3次元位置計測結果204が下記(1)の通り得られたとする。
Figure 0005484323
時刻tにおける速度、加速度は下記(2)のように求められる。
Figure 0005484323
(速度・加速度の計算結果例)
速度・加速度の計算結果206の例を図8に示す。グラフの横軸は時間、縦軸は速度の値、もしくは加速度の値を示す。
各軸の速度の計算結果が各グラフ801、802、803に示されている。
各軸の加速度の計算結果が各グラフ804、805、806に示されている。
さらに各グラフには、1試行目のタスク時間区間807、1試行目の解析対象時間区間808、2試行目のタスク時間区間809、2試行目の解析対象時間区間810、3試行目のタスク時間区間811、3試行目の解析対象時間区間812を示した。2試行目のタスク時間区間809中に被検体が大きく動いた事が読み取れる。
(各試行における解析対象時間区間の生体光計測結果の表式)
タスクによる生体の賦活反応を計測する事を目的とした場合に、生体光計測結果に対する解析対象時間区間はタスクを行なった前後の時間区間を含んで設定される。
本実施形態においては、例えば、図6の606、608、610、図7の705、707、709、図8の808、810、812のように設定した。
解析対象時間区間の生体光計測結果を取り出す際に、解析対象時間区間中のタスク時間区間の前後の変化を抽出する事を目的とした計算処理が行なわれる。その詳細は特許文献1に記載されている。
各試行において設定した解析対象時間区間における生体光計測結果を下記(3)のように表記する。ただし、各試行において設定した解析対象時間区間の時間点数は全て共通してT点とする。
Figure 0005484323
(解析対象とする生体光計測結果の選択)
解析対象とする生体光計測結果203を選択する。
本実施形態においては、例えば、酸素化ヘモグロビン濃度変化を解析対象とする。
各試行における解析対象とする生体光計測結果207を以下のように表記する。
Figure 0005484323

(各試行における解析対象時間区間の速度・加速度の計算処理結果の表式)
各試行において設定した解析対象時間区間における速度・加速度の計算結果208を下記(5)のように表記する事とする。
Figure 0005484323

(各試行における解析対象時間区間の生体光計測結果、速度・加速度の計算処理結果の例)
各試行における解析対象時間区間の生体光計測結果、速度・加速度の計算処理結果の例を図9に示す。
グラフの横軸はタスクの開始時点を0秒とした時間(秒)を示す。
生体光計測結果のグラフ901の縦軸は酸素化ヘモグロビン濃度変化(mMol/l・mm)、速度902のグラフの縦軸は速度の値、加速度のグラフ903の縦軸は加速度の値を各々示す。
また、各グラフ中にタスク時間区間904を示した。
(体動アーチファクトの有無の判定(1))
各試行における速度・加速度の計算結果208から体動アーチファクトの有無の判定処理209を行ない、各試行における体動アーチファクトの有無の判定結果210を得る。
体動アーチファクトの有無の判定処理209は、各試行における速度・加速度の計算結果208に対し、多変量正規性の検定を用いる事で行なう。以下、体動アーチファクトの有無の判定処理の説明の詳細に先立ち、この判定処理に用いる多変量正規性の検定手法について図10に基づき説明する。図10は、多変量性正規性の検定の計算手順を説明する説明図である。
(多変量正規性の検定)
多変量正規性の検定は幾つかの手法が提案されているが、本実施形態では、Mardiaの多変量尖度を用いた多変量正規性の検定を行なう。Mardiaの多変量尖度及びMardiaの多変量尖度を用いた多変量正規性の検定手法の詳細は非特許文献2に譲る。
ただし、空間自由度、時間点数に関しては、非特許文献3に記載の手法を用いて計算される有効空間自由度、有効時間点数を用いる。その計算の詳細は非特許文献3に譲る。
まず、多変量正規性の検定の対象となるデータA1001と有効空間自由度、有効時間点数を求めるためのデータB1002を以下(6)の様に記載する。
Figure 0005484323

データB1002にはデータA1001をそのまま用いる場合と、データA1001とは異なるデータB1002を用いる場合がある。
データB1002からラグ相関行列、有効空間自由度1004、共分散行列の推定値、有効時間点数1003を下記(7)の通り、計算する。
Figure 0005484323

そして、データA1001の共分散行列の推定値を、有効時間点数Tを用いて以下の式(8)の通りに計算する。
Figure 0005484323
データBの共分散行列の推定値SAを用いて、多変量尖度1005を以下の式(9)に従い求める。
Figure 0005484323
もし、元のデータcA(1)t,・・・,cA(T)tが多変量正規分布に従っているならば、多変量尖度1005は、
Figure 0005484323
の正規分布に従う。
よって、「データcA(1)t,・・・,cA(T)tが多変量正規分布に従っている」と帰無仮説を立て、上記(10)の正規分布の上側1%点1006の値n1%を用いて以下の通りの検定を行なう。
Figure 0005484323
(i) 上記(111)ならば帰無仮説を棄却し、データAが多変量正規分布に従っていないと判定する。
(ii) 上記(112)ならば帰無仮説を採択し、データAが多変量正規分布に従っていると判定する。
(体動アーチファクトの有無の判定(2))
以上の多変量正規性の検定を用いて各試行における速度・加速度の計算結果208から体動アーチファクトの有無の判定処理209を行なう。
第j試行目の速度・加速度行列をCTrjを多変量正規性の検定におけるデータA,データBとして用いて、判定結果を得る。
(i)CTrjが多変量正規分布に従っていないと判定された場合には、第j試行目の速度・加速度の計算結果及び生体光計測結果には体動アーチファクトが含まれると判定する。
(ii)CTrjが多変量正規分布に従っていると判定された場合には、第j試行目の速度・加速度の計算結果及び生体光計測結果には体動アーチファクトが含まれないと判定する。
以上の判定を各試行において行ない、各試行における体動アーチファクトの有無の判定結果210を得る。
この体動アーチファクトの有無の判定結果210を用いて、各試行の生体光計測結果207を解析対象に含めるかどうかを定めるとする事も可能である。また、表示部114に、体動アーチファクトの有無の判定結果を表示することも可能である。これにより、目視による体動の判定に代わり、客観的な被検体の運動測定結果を用いた体動の判定が可能となる。
この場合、
(i) j試行目の生体光計測結果に体動アーチファクトが含まれると判定された場合にはj試行目の生体光計測結果を解析対象に含めない。
(ii) j試行目の生体光計測結果に体動アーチファクトが含まれないと判定された場合にはj試行目の生体光計測結果を解析対象に含める。
とし、信号処理を終了とする事になる。
本実施形態では、更に、体動アーチファクトが含まれると判定された生体光計測結果から、体動アーチファクトを除去する信号処理211を行なう。
(体動アーチファクト除去の信号処理)
(参照データ、体動アーチファクト除去の信号処理の対象データの設定)
体動アーチファクト除去の信号処理211は、体動アーチファクトが含まれると判定された試行の生体光計測結果に対して、体動アーチファクトが含まれないと判定された試行の生体光計測結果及び体動アーチファクトが含まれると判定された試行の速度・加速度の計算結果を用いて行なわれる。
体動アーチファクトが含まれると判定された試行の生体光計測結果が体動アーチファクト除去の信号処理の対象となる。
体動アーチファクトが含まれないと判定された試行の生体光計測結果が各試行の生体光計測結果207中に含まれる生体の誘発反応の参照信号となる。
体動アーチファクトが含まれると判定された試行の速度・加速度の計算結果が体動アーチファクトの参照信号となる。
例えば3試行の生体光計測を行ない、2試行目のみに体動アーチファクトが含まれる210と判定された場合は下表の通りとなる。
Figure 0005484323

ここで、想定した仮定を図11を用いて説明する。
1試行目において、生体の誘発反応1101に対し、体動アーチファクトを含まない生体光計測結果1102と体動アーチファクトを含まない速度・加速度の計算結果1103を得た。
2試行目においては、生体の誘発反応1104と体動1105が生じたと推定され、体動アーチファクトを含む生体光計測結果1106と体動アーチファクトを含む速度・加速度計測結果1107を得た。
3試行目においては、生体の誘発反応1108に対し、体動アーチファクトを含まない生体光計測結果1109と体動アーチファクトを含まない速度・加速度計測結果1110を得た。
試行回数が1回のみの場合でも、チャンネル間で図12に示すような仮定が成立する場合には、本発明は以降に示す複数試行の計測を行なった実施形態と同様の処理を行なう事で、適用が可能である事をここで簡単に触れておく。生体の誘発反応1201及び体動1202に対し、体動アーチファクトを含まない生体光計測結果1203、1205が得られるチャンネルと、体動アーチファクトを含む生体光計測結果1204が得られるチャンネルがあり、体動を含む速度・加速度の計算結果1206が得られている場合となる。
この場合、体動アーチファクトを含まない生体光計測結果が得られたチャンネルにおける生体光計測結果を体動アーチファクトを含まないと判定された試行における生体光計測結果として取り扱い、体動アーチファクトを含む生体光計測結果が得られたチャンネルにおける生体光計測結果を体動アーチファクトを含むと判定された試行における生体光計測結果として取り扱う事で、上述の複数試行の計測を行なった場合の本実施形態と同様の信号処理を行なう事が可能である。
(信号分解の準備)
体動アーチファクト除去の信号処理の対象となるMTr2には、体動アーチファクトの参照信号CTr2に含まれる体動アーチファクトの成分と、生体の誘発反応の参照信号となるMTr1、MTr3に含まれる生体の誘発反応の成分の両方、その他の成分の3種の成分が含まれていると考えられる。
体動アーチファクト除去の信号処理の対象となるMTr2から体動アーチファクトの成分を除去する事が体動アーチファクト除去の信号処理の目的となる。
体動アーチファクト除去の信号処理の手順を図13を用いて説明する。
まず、データの準備1301を行なう。
体動アーチファクト除去の信号処理の対象MTr2、体動アーチファクトの参照信号CTr2、生体の誘発反応の参照信号となるMTr1、MTr3を下記(12)のようにnM行T列の行列として並べる。
Figure 0005484323

次に、このMに対し信号源波形への分解処理1302を行なう事で、下記(13)以下のように、信号源波形及び重み係数1303に分解する。
Figure 0005484323

得られた信号源波形及び重み係数1303から体動アーチファクトと考えられる成分を選択し、除去する(1304)事で、体動アーチファクトを除去した生体光計測結果1305を得て、体動アーチファクト除去の信号処理が終了となる。
信号源波形への分解処理1302においては、信号源波形ベクトル間で、体動アーチファクトの成分とそれ以外の成分とが分離されるように、信号処理を行なう。
信号源波形への分解処理を行なう信号処理としては、体動アーチファクトの成分とそれ以外の成分との間に想定可能な関係に従って、主成分解析、独立成分分析など幾つかの信号処理手法の適用が可能である。
主成分解析については例えば特許文献2に記載されており、独立成分分析に関しては例えば非特許文献4に記載されている。
本実施形態においては、信号源波形への分解処理1302において、因子分析を用いた信号処理を行なう。因子分析の詳細は例えば非特許文献5、非特許文献6に記載されている。
(因子分析を用いた信号源波形への分解処理)
因子分析を用いた信号波形への分解処理1302を図14を用いて説明する。
まず、M内の各データの正規化1401を下記(14)のように行なう。
Figure 0005484323

ここで、因子分析処理を行なうために、各データ(Mnの各行)の平均値を0にする前処理を行なっておく。
次に因子数の設定1402を行なう。初めて、因子数の設定を行なう場合は因子数を1個と設定する。
フローに従って2回目以降に因子数を設定する場合には、1回前に設定した因子数に1を加えた値を因子数として設定する。
ここで設定された因子数をh個と表記する。
設定された因子数hの因子数としての設定可能上限値のチェック1403を行なう。
指定できる因子数はLedermannの限界により、
Figure 0005484323
となる。
設定された因子数hが式(15)の右辺よりも大きくなる場合には、因子数(h−1)での計算結果として得られた信号源波形及び重み係数1405を採択し、計算処理を終了1411する。採択された因子数hを採択された因子数Hと表記する。
設定された因子数hが式(15)の右辺以下であれば、因子数hを用いた因子分析1404を行なう。
因子数hを用いた因子分析1404を行なう事で、下記(16)の分解処理結果を得る。
Figure 0005484323

先に正規化した事を考慮して、信号源波形及び重み係数1405、速度・加速度の計算結果に対する残余成分1406を得る。
Figure 0005484323
を得る。
次に速度・加速度の計算結果に対する残余成分1406に対し、多変量正規性の検定1407を行ない、残余成分における体動アーチファクトの有無の判定結果1408を得る。
多変量正規性の検定1407は図10に示した計算手順に従って行なう。データA1001に速度・加速度の計算結果に対する残余成分行列Zh,C,Tr2を用い、データB1001に速度・加速度の計算結果CTr2を用いて、残余成分における体動アーチファクトの有無の判定結果1408を下記の通りに得る。
(i)Zh,C,Tr2が多変量正規分布に従っていないと判定された場合には、速度・加速度の計算結果に対する残余成分には体動アーチファクトが含まれると判定する。
(ii)Zh,C,Tr2が多変量正規分布に従っていると判定された場合には、速度・加速度の計算結果に対する残余成分には体動アーチファクトが含まれないと判定する。
残余成分に体動アーチファクトが含まれると判定された場合1409には、因子数の設定1402に戻り、因子数を1増やして、再度、計算処理を行なう。
残余成分に体動アーチファクトが含まれないと判定された場合1410には、計算処理を終了1411し、得られた信号源波形及び重み係数1403を採択する。また設定された因子数hを採択された因子数Hと表記する。
以上の処理により、以下(18)を得た。
Figure 0005484323

(信号源波形の実施形態)
得られた信号源波形の例を図15に示す。34個の信号源波形が得られている。信号源波形1〜4に体動アーチファクトと考えられる成分が分離されている。
(体動アーチファクトの成分の選択、除去)
次に、信号源波形ベクトルのうち、体動アーチファクトの成分を選択し、除去する処理1304を図16を用いて説明する。
まず、信号源波形ベクトルの並べ替え1601を行なう。
重み係数ベクトルwを生体光計測結果に対応する重み係数ベクトルと速度・加速度の計算結果に対応する重み係数ベクトルに分割して表記する。
Figure 0005484323
信号源波形への分解結果は以下のように表記される。
Figure 0005484323
ここで、体動アーチファクトの参照成分となる速度・加速度の計算結果CTr2に対応する重み係数ベクトルwj,C,Tr2の大きさ順に並ぶよう、w、Sの成分を並べ替える。
並べ替え後、
Figure 0005484323
となる。
次に、除去する因子数をg個と設定する(1602)。最初は因子数を1とする。
そして、体動アーチファクトの参照成分となる速度・加速度の計算結果CTr2に対応する重み係数ベクトルwj,C,Tr2の大きさが大きい順に、g個の信号源成分を体動アーチファクトの成分と考え、速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603を下記(22)により計算する。
Figure 0005484323

速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603に対し、多変量正規性の検定1604を行ない、残余成分における体動アーチファクトの有無の判定結果1605を得る。
多変量正規性の検定1604は図10に示した計算手順に従って行なう。データA1001に速度・加速度の計算結果に対する残余成分1604を用い、データB1001に速度・加速度の計算結果CTr2を用いて、残余成分における体動アーチファクトの有無の判定結果1605を下記の通りに得る。
(i)速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603が多変量正規分布に従っていないと判定された場合には、速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603には体動アーチファクトが含まれると判定する。
(ii)速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603が多変量正規分布に従っていると判定された場合には、速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603には体動アーチファクトが含まれないと判定する。
速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603には体動アーチファクトが含まれると判定された場合1606には除去する因子数の設定1602に戻り、除去する因子数を1増やし、再度、上記の処理を行なう。
速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603には体動アーチファクトが含まれないと判定された場合1607には体動アーチファクトの成分の選択、除去処理を終了1608する。以降、ここで採択された除去する因子数をG個と表記する。
以上の処理によって、体動アーチファクトの成分に対応するG個の信号源波形成分が選択された。
(速度・加速度の計算結果に対する残余成分の実施形態)
速度・加速度の計算結果に対する残余成分1603の実施形態を図17に示した。除去因子数を1から増やしていくにつれ、速度・加速度の計算結果に対する残余成分が減少した事が分かる。
(生体光計測結果から体動アーチファクトの成分を除去する)
次に、生体光計測結果から選択されたG個の信号源波形成分を除去する事で、体動アーチファクトの成分を除去された2試行目における生体光計測結果を
Figure 0005484323
と得る。
図18に体動アーチファクトを除去した生体光計測結果の例を示す。図9に示した2試行目における生体光計測結果に対し、本発明を適用した結果得られた、体動アーチファクトを除去した生体光計測結果となる。
Ch1、2において体動アーチファクトと視覚的に認識されていた7秒近辺の体動アーチファクトの成分が除去された事が分かる。
(本発明とフィルタ処理との組み合わせ処理)
本発明の効果を分かり易く理解する目的で、フィルタ処理を本発明と組み合わせて行なった結果を図19に示す。図19においては、処理結果のうち、生体光計測結果の1チャンネルのみを示した。
フィルタ処理1902として、高周波成分のノイズを除去する目的で0.8Hzのローパスフィルタ処理を用いた。
第2試行目の生体光計測結果1901に対し、フィルタ処理1902を行なう事で、フィルタ処理後の生体光計測結果1903を得る。
第2試行目の生体光計測結果1901に対し、第2試行目の速度・加速度の計算結果1904を用いて本発明の信号処理1905を行ない、体動アーチファクトを除去した生体光計測結果1906を得る。
体動アーチファクトを除去した生体光計測結果1906に対し、フィルタ処理1902を行なう事で、体動アーチファクトを除去後にフィルタ処理を行なった生体光計測結果1907を得る。
図20にフィルタ処理後の生体光計測結果1903と体動アーチファクト除去後にフィルタ処理を行なった生体光計測結果1907の実施形態を示す。
Ch1、2のフィルタ処理後の生体光計測結果2001には体動アーチファクトの成分が見られるが、体動アーチファクト除去後にフィルタ処理を行なった生体光計測結果2002では体動アーチファクトの成分が適切に除去された事が理解できる。
体動アーチファクトが重畳した生体光計測結果から体動アーチファクトを除去し、除去後の生体光計測結果を有効利用することにより、従来のように、体動アーチファクトが乗じた生体光計測結果を廃棄する必要がない。そのため、体動アーチファクトが乗じた解析対象区間の画像と、その前後の体動アーチファクトが乗じていない解析対象区間の画像とを連続的に表示する場合にも、廃棄にともなう不連続点がなく、時系列に沿った画像を得ることができる。
更に、上記実施形態によれば、目視による体動検出をする必要がなく、試験者の負担を軽減することができる。更に、被験者に体動検出に使用する情報を得るために事前にタスクを実行させる必要がないため、被験者の負担も軽減することができる。加えて、事前計測のデータに別の要因でアーチファクトが重畳し、これに基づくフィルタを構成して使用することにより、フィルタを用いることにより偽信号が乗じることを防ぐことができる。
上記実施形態では、生体光計測装置1が3次元位置計測ユニット117を備えて構成したが、パソコンなどのコンピュータに下記のプログラムをインストールし、生体光計測装置が生体光計測を行って得た測定データと、生体光計測と同期させて得た被検体の運動データと、を読み込むことにより、上記実施形態と同様、生体光計測結果に体動アーチファクトが乗じたか否かの判定や、その判定結果の表示、また、体動アーチファクトが乗じた生体光計測結果から体動アーチファクトを除去して画像を生成することも可能である。
上記プログラムは、生体光計測装置から被検体の複数の測定点における近赤外光の通過光強度を計測し、測定点毎の通過光強度に対応する信号を測定チャンネル毎に出力した測定データと、その測定データを計測中の前記被検体の測定部位の運動の物理量を示す運動データとを取得するステップと、前記測定データを処理して前記被検体の血液の状態を示す生体光計測結果データを生成するステップと、前記運動データに基づいて、前記生体光計測結果データに対し、前記被検体の測定部位の運動による体動アーチファクトが乗じたか否かを判定するステップと、前記体動アーチファクトが乗じたと判定された生体光計測結果データの基となる測定データを計測中に得られた前記運動データと、前記体動アーチファクトが乗じていないと判定された生体光計測結果データと、を参照信号として用いることより、前記体動アーチファクトが乗じたと判定された生体光計測結果データから前記体動アーチファクトを示す信号を除去するステップと、前記体動アーチファクトが除去された生体光計測結果データに基づく画像を表示するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする画像表示プログラムとして構成される。
上記プログラムを既存の生体光計測装置にインストールし、3次元位置計測ユニットを外部接続しても、本発明と同様の作用・効果を生じさせることができる。
101 光源部、102 光計測部、103 制御部、104 半導体レーザ、105 光モジュール、106 光ファイバ、107 被検体、108 プローブホルダ、109 検出用光ファイバ、110 光電変換素子、111 ロックインアンプ、112 A/D変換器、113 信号処理部、114 表示部、115 記憶部、116 入出力部、117 3次元位置計測ユニット、118 3次元位置計測センサ、119 磁場発生モジュール、120 磁場発生領域 201〜212 本発明の信号処理のフローチャートの説明 301 タスク時間区間、302 レスト時間区間、303 解析対象時間区間 401 タスクAのタスク時間区間、402 タスクBのタスク時間区間、403 レスト時間区間、404 解析対象時間区間、501 タスク時間区間、502 レスト時間区間、503 解析対象時間区間、601〜604 各チャンネルにおける生体光計測結果例、605 1試行目のタスク時間区間、606 1試行目の解析対象時間区間、607 2試行目のタスク時間区間、608 2試行目の解析対象時間区間、609 3試行目のタスク時間区間、610 3試行目の解析対象時間区間、701〜703 各軸における3次元位置計測結果例、704 1試行目のタスク時間区間、705 1試行目の解析対象時間区間、706 2試行目のタスク時間区間、707 2試行目の解析対象時間区間、708 3試行目のタスク時間区間、709 3試行目の解析対象時間区間
801〜803 各軸における速度の計算処理結果例、804〜806 各軸における加速度の計算処理結果例、807 1試行目のタスク時間区間、808 1試行目の解析対象時間区間、809 2試行目のタスク時間区間、810 2試行目の解析対象時間区間、811 3試行目のタスク時間区間、812 3試行目の解析対象時間区間、901 各試行における解析対象時間区間の生体光計測結果、902 各試行における解析対象時間区間の速度の計算処理結果、903 各試行における解析対象時間区間の加速度の計算処理結果、904 タスク時間区間、1001〜1006 多変量正規性の検定の計算手順の説明、1101〜1110 複数試行計測における生体の誘発反応、体動と生体光計測結果、速度・加速度との関係の説明、1201〜1206 単数試行計測における生体の誘発反応、体動と生体光計測結果、速度・加速度との関係の説明、1301〜1305 体動アーチファクトの除去処理の説明、1401〜1411 因子分析を用いた信号源波形への分解処理の説明、1601〜1608 体動アーチファクト成分の選択、除去の処理手順の説明
1901〜1905 本発明とフィルタ処理の組み合わせ処理の説明、2001 フィルタ後の生体光計測結果の例、2002 体動アーチファクト除去後にフィルタ処理を行なった生体光計測結果の例

Claims (4)

  1. 近赤外光を照射する光源部と、被検体の複数の測定点における前記近赤外光の通過光強度を計測し、測定点毎の通過光強度に対応する信号を測定チャンネル毎の測定データとして出力する光計測部と、前記測定データを処理して前記被検体の血液の状態を示す生体光計測結果データを生成する信号処理部と、前記生体光計測結果データに基づく画像を表示する表示部と、前記測定データを計測中における前記被検体の測定部位の運動を示す物理量を計測した運動データに基づいて、前記生体光計測結果データに対し、前記被検体の測定部位の運動による体動アーチファクトが乗じたか否かを判定する判定部と、を有し、
    前記信号処理部は、前記判定部において体動アーチファクトが乗じたと判定された解析対象区間の生体光計測結果データ及びその解析対象区間の前記運動データと、前記判定部において体動アーチファクトが乗じていないと判定された解析対象区間の生体光計測結果データと、を合わせた信号成分を因子分析して信号源成分と該信号源成分に乗算される重み係数とに分解し、前記信号源成分を選択的に除去することにより、体動アーチファクトが乗じたと判定された解析対象区間の生体光計測結果データから前記体動アーチファクトを示す信号を除去することを特徴とする生体光計測装置。
  2. 前記信号処理部は、前記因子分析により分解した信号源成分とその信号源成分に乗算される重み係数とを用いて、前記運動データから前記信号源成分をより大きな重み係数が乗算された順に除去し、前記判定部において前記信号源成分を除去後の前記運動データに前記体動アーチファクトがないと判定されるまで除去された全ての信号源成分を、前記体動アーチファクトが乗じたと判定された解析対象区間の生体光計測結果データから除去することにより、前記生体光計測結果データから前記体動アーチファクトを示す信号の除去を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の生体光計測装置。
  3. 前記複数の解析対象区間の生体光計測結果データ及び前記解析対象区間毎に計測された運動データに代えて、前記被検体に1回のタスクを試行させ、そのタスクの試行中とその前後の時間を含む一の解析対象区間における前記測定チャンネル毎の複数の生体光計測結果データ及び前記一の解析対象区間に計測された測定チャンネル毎の運動データを用い、前記判定部は、前記測定チャネル毎の生体光計測結果データに体動アーチファクトが乗じたか否かを判定する、又は前記信号処理部は、前記測定チャネル毎の生体光計測データから前記体動アーチファクトを示す信号を除去する、ことを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の生体光計測装置。
  4. 前記表示部は、前記体動アーチファクトが除去された生体光計測結果データに基づく画像を表示する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の生体光計測装置。
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