従来、アキシャルギャップモータには、ステータの表裏の両面それぞれに外径側の磁極と内径側の磁極とが形成する複数の磁極対を周方向に配列し、ステータの表裏の両面側にロータを対向するように配置したものがある(例えば、特許文献1(段落[0010]−[0015]、[0029]−[0032]、図1、図5等)参照)。
図14は特許文献1の図1に記載のこの種のアキシャルギャップモータ200を示し、(a)はそのステータ211から見たロータ212aの磁極面の平面図、(b)は(a)のB−B線に沿って切断したアキシャルギャップモータ200の断面図である。アキシャルギャップモータ200は、ステータ211と、その表裏の両面にギャップ(隙間)を設けて配置された一対のロータ212a、212bを備え、ロータ212a、212bは、モータ軸213に軸支されている。
ステータ211は、各相のコイル(励磁コイル)214を巻回した複数の外径側コア(ステータコア)215が周方向に略等間隔に配置され、各外径側コア215の内側にコイル214を巻回した内径側コア(ステータコア)216が配置されている。すなわち、ステータ211は周方向の略等間隔の各相の磁極位置にコイル214を巻回した外径側コア215と内径側コア216が同心円状に接近して配置されている。そして、各相の磁極位置のコア215、216のコイル214は通電の電気角が180度異なり、例えばU相の+U(N極)、−U(S極)のように励磁されてそれぞれ磁極対を形成する。
なお、ロータ212a、212bは、ヨーク217a、217bと、磁極を形成するそれぞれ複数個の外側永久磁石218a、内側永久磁石218bを備え、それぞれ非磁性部材からなる隔壁部219により略4等分され、磁気的に隔離された4つの区画を有する。なお、ステータ211に対向する永久磁石218a、218bは、ステータ211のコア215、216に対応して配置され、周方向及び半径方向に異なる極性である。
そして、各相のコイル214の順次の通電により、例えば、図14(b)の磁路r、同図14(a)の磁路r2が形成されてロータ212a、212bが回転する。このとき、モータ軸213に直交する端面を通る磁路r2が短くなってモータ損失が減少する。
図15は特許文献1の図5に記載の他の例のアキシャルギャップモータ250を示し、(a)はステータ246側から見たロータ212aの平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
図15に示すように、アキシャルギャップモータ250は、ステータ246の周方向の各磁極対を、それぞれ励磁用のコイル214を縦巻きした一つのコア247により形成している。その他の構成および作用は、図14のアキシャルギャップモータ200と同様である。
コア247は複数個(この例では4個)が周方向に略等間隔に配置され、各コア247の半径方向の中央部には、コイル214をモータ軸213方向に沿って縦巻きするための溝247aが形成されている。この溝247aに、縦方向(軸方向)にコイル214が巻回されている。また、各コア247の溝247aの部分以外の端部247bは、ロータ212a、212bの外径側永久磁石218a、内径側永久磁石218bに対向している。
アキシャルギャップモータ250は、ステータ246の各コア247において、ロータ212bの内径側永久磁石218bから、コア247を通ってロータ212aの外径側永久磁石218aへ向かい、ヨーク217bを通ってロータ212bの内径側永久磁石218bへ向かう磁路rと、回転子212aの内径側永久磁石218bから、コア247を通ってロータ212aの外径側永久磁石218aへ向かい、ヨーク217aを通ってロータ212aの内径側永久磁石218bへ向かう磁路rが形成されて回転する。
図14に示した特許文献1の図1の構成のアキシャルギャップモータ200の場合、ステータ211の外径側、内径側のコア215、216の磁極部分にそれぞれ表裏の両面の磁極の励磁用のコイル214が巻かれているため、これらのコイル214の厚さ等に基づき、その分、各磁極の外径側、内径側および、磁極間の磁極面積が小さくなってモータ出力が小さくなる。しかも、ステータ211の外径側、内径側のコア215、216の磁極部分に個別にコイル214を巻く必要があるため、手間がかかり、製造コストが高くなる。また、多数のコイル214によって嵩張り、コイル質量も大きくなり、アキシャルギャップモータ200の体格や質量が大きくなる問題もある。
また、図15に示した特許文献1の図5の構成のアキシャルギャップモータ250の場合、ステータ246の励磁用のコイル214をステータ246の磁極面よりも後退した位置に巻回するため、その分、ステータ246がモータ軸方向に延長されて突き出る。そのため、ステータ24の体積と質量が大きくなる。しかも、コイル214はステータ246の各コア247に巻き付けなければならず、具体的には、各コア247を巻線機スピンドルに取り付けて回転し、各コア247にコイル214を巻き付ける必要がある。そのため、手間がかかり、製造コストが高くなる。さらに、アキシャルギャップモータ250も一般的なアキシャルギャップモータと同様に磁束の方向が複雑になるため、各コア247は磁束を通す方向が限定されない圧粉磁心により形成することが好ましいが、圧粉磁心は機械的な強度が弱く、前記巻線機スピンドルに取り付けたりする作業工程中に壊れ易い。そのため、アキシャルギャップモータ250を容易に製造できない問題もある。
なお、アキシャルギャップモータ200、250において、磁極に重量のある永久磁石を用いたロータ212a、212bは、遠心力などに耐えるための機械的構造でなければならないが、特許文献1にはそのための構成は示されていない。
そして、ステータの表裏の両面側にロータを配置したこの種のアキシャルギャップモータにおいては、極力、小型、軽量で製造し易い構成により、より大きなモータ出力が得られるようにすることが望まれている。
本発明は、圧粉磁心を用いて形成されるアキシャルギャップモータを、小型、軽量で製造し易く、より大きなモータ出力が得られるようにすることを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のアキシャルギャップモータは、モータ軸方向の表裏の両面それぞれに外径側の磁極と内径側の磁極とが形成する複数の磁極対を周方向に配列したステータと、前記ステータの表裏の両面に対向して配置されたロータとを備えたアキシャルギャップモータであって、前記ステータは、圧粉磁心で形成された楔形の複数のステータコアを、隙間を設けて磁気的に独立した状態で周方向に配設して形成され、前記各ステータコアの表裏の両面それぞれの半径方向外径側部分が前記外径側の磁極を形成し、前記各ステータコアの表裏の両面それぞれの半径方向内径側部分が前記内径側の磁極を形成し、前記各ステータコアの前記外径側の磁極と前記内径側の磁極との間のヨーク部に、表裏の両面の前記磁極対を一括して励磁するカセットコイルが装着されていることを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のアキシャルギャップモータは、前記各ステータコアが、前記外径側の磁極が前記内径側の磁極よりモータ軸方向に長く形成されていることを特徴としている(請求項2)。
また、本発明のアキシャルギャップモータは、前記各ステータコアが、一方の片面コアと他方の片面コアとを、磁極間隔の調節プレートを挟んで背中合せに接合して形成されていること特徴としている(請求項3)。
また、本発明のアキシャルギャップモータは、前記ステータの表裏の両面それぞれに環状の界磁コイルが配置されていることを特徴としている(請求項4)。
また、本発明のアキシャルギャップモータは、各ステータの表裏の両面それぞれの各磁極対は、周方向に順に各駆動相の磁極対を形成し、前記外径側の磁極と前記内径側の磁極の極性は、周方向に順次に配置された駆動相の相数の磁極対群毎に逆になり、前記ステータの表裏の両面の前記各磁極対に界磁を与える複数の環状の界磁コイルを備え、前記両面の界磁コイルは、前記磁極対群の磁極対毎に交差して相互に逆に前記ステータの表面から裏面、その逆に入れ替わるように、前記ステータに配設されることを特徴としている(請求項5)。
さらに、本発明のアキシャルギャップモータは、前記ステータの表裏の両面に対向して配置された前記ロータが、周方向に配設されて外径側の磁極を形成する圧粉磁心の楔形の外径側ロータコアと、周方向に配設されて内径側の磁極を形成する圧粉磁心の楔形の内径側ロータコアを、それぞれの外周側に非磁性の外周リングを嵌め付けて個別に保持し、前記両ロータコアを、モータ軸方向に重ね合わせ、前記両ロータコアの内周側に共通リングを嵌めて組み付けた構成であることを特徴としている(請求項6)。
請求項1に係る本発明のアキシャルギャップモータの場合、ステータの表裏の両面にロータを配置したこの種のアキシャルギャップモータにおいて、ステータは隙間を設けて磁気的に独立した状態で周方向に配設された圧粉磁心の各ステータコアを備える。また、各ステータコアは、表裏の両面それぞれの半径方向外径側部分が外径側の磁極を形成し、半径方向内径側部分が内径側の磁極を形成する。そして、各ステータコアの外径側の磁極と内径側の磁極との間のヨーク部に装着されたカセットコイルにより、各ステータコアは表裏の両面の磁極対が一括して励磁される。
この場合、各ステータコアの表裏の両面それぞれの磁極毎あるいは磁極対毎にコイルを集中巻きしなくてよく、ステータのコイルの個数およびコイル質量が少なくなる。しかも、ステータコア毎に1個のカセットコイルを装着する構成であり、前記したように各ステータコアを巻線機スピンドルに取り付けて回転し、各ステータコア247の表裏の両面の磁極にコイルを巻き付ける等する必要がなく、手間がかからず、製造コストが安価になる。さらに、機械的な強度が弱い圧粉磁心が作業中に壊れる可能性がほとんどなく、アキシャルギャップモータを容易に製造できる。また、ステータの各磁極対が、各ステータコアの半径方向外径側の磁極と内径側の磁極とによって形成されるので、磁極が半径方向に分割されていない場合に比して、各磁極対の磁極間のヨーク部分の磁束量が半減し、ステータおよびロータのヨーク磁路断面積は小さくなり、ステータが小型、軽量になる。
したがって、圧粉磁心を用いて形成されるステータの表裏の両面の各磁極対を、磁気的に独立した状態で周方向に配設された圧粉磁心の各ステータコアの表裏の両面の外径側の磁極と内径側の磁極とにより形成し、各ステータコアの表裏の両面の磁極対を、各ステータコアのヨーク部に装着した1個のカセットコイルにより一括して励磁してアキシャルギャップモータを形成することができ、圧粉磁心を用いて形成されるステータの新規な励磁構造を提供し、小型、軽量で製造し易く、より大きなモータ出力が得られる従来にないアキシャルギャップモータを提供できる。
請求項2に係る本発明のアキシャルギャップモータの場合、各ステータコアは、外径側の磁極が内径側の磁極よりモータ軸方向に長く突き出ている。換言すれば、各ステータコアは、内径側が外径側より薄く、カセットコイルは各ステータコアに内径側から差し込んで簡単に装着することができる。また、ステータの表裏の両面に対向するロータは、ステータとは逆に、遠心力の作用が大きくなる外周側が内周側より薄くなるので、ロータコア外周部にかかる遠心力は小さくなり、一層速い高速回転が可能になる。
請求項3に係る本発明のアキシャルギャップモータの場合、圧粉磁心で形成したコアの寸法誤差が比較的大きくなることを考慮し、各ステータコアが、一方の片面コアと他方の片面コアとを、磁極間隔の調節プレートを挟んで背中合せに接合して形成される。このとき、周方向に配列された各ステータコアの表裏の両面の磁極面の前記寸法誤差によるばらつきを解消して精度の高い平面度を保つように、磁極間隔の調節プレートとして、適切な厚み、傾斜の楔形のプレートを選定し、ステータとロータとのモータ軸方向の磁極間隔を調節し、ステータの両面の磁極面を精度よく平面にすることができる。
請求項4に係る本発明のアキシャルギャップモータの場合、製作が容易な環状の界磁コイルによりステータの表裏の両面の磁束を増加してトルクアップを図り、モータ出力を向上できる。
請求項5に係る本発明のアキシャルギャップモータの場合、各ステータの表裏の両面それぞれの各磁極対は、例えばU、V、Wの3相駆動の場合、周方向にU、V、W、U、VWの順に磁極対を形成し、しかも、それらの磁極対の外径側の磁極と内径側の磁極の極性は、U、V、Wの一組の磁極対群毎に逆になる。さらにそれに合せて、複数の環状の界磁コイルが、U、V、Wの一組の磁極対群毎に交差して相互に逆にステータの表面から裏面、その逆に入れ替わるようにしてステータに配設されるので、表裏面の界磁コイルによってステータの表裏の両面の各磁極に磁極の励磁を強める界磁を与え、トルクアップを図ってモータ出力を向上できる。また、U、V、Wの一組の磁極対の単位で磁極対の極性方向が逆になるので、両界磁コイルが交差して表裏を往復する個所(回数)は少なく、界磁コイルによる質量増加を防止できる。なお、U、V、Wの一組の磁極対の単位で磁極対の極性方向を逆にするのは、各カセットコイルの渡り線による接続を簡単にするためである。
請求項6に係る本発明のアキシャルギャップモータの場合、ステータに対向する圧粉磁心のロータが、外径側ロータコアと内径側ロータコアとに分けて形成され、それらのロータコアの外周側が、ロータのコアどうしを磁気的に独立させるように、それぞれ非磁性体の外周リングで個別に環状に保持され、さらに、両ロータコアはモータ軸方向に重ね合わせて内周側が共通リングで保持される。
そして、圧粉磁心を圧縮してモータ軸方向の長さ(高さ)が異なる磁極部分とヨーク部分とを有するロータを一体成形しようとすると、とくに高さのある内径側の磁極は圧縮成形時に金型の側面に横方向の力を受けたパンチが当たって金型が損傷し易く、また、成形したコアの圧縮密度もばらつくが、外径側ロータコアと内径側ロータコアとを別個に形成して重ね、内径側の磁極を形成すると、金型が損傷を受けにくくして形成することができ、圧縮密度も均一になり、遠心力を受けるロータを精度よく形成してモータ性能を向上できる。しかも、内周側の共通リングに金属等を使用すれば、圧入等によって簡単に共通リングを嵌めて両ロータコアを一体化して保持することができる。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、実施形態について、図1〜図13を参照して詳述する。なお、それらの図面においては、モータ軸等は適宜省略している。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は本実施形態のアキシャルギャップモータ1aを示し、アキシャルギャップモータ1aは、モータ軸2の出力側(紙面左側)から順に、ロータ3a、ステータ4、ロータ3bを一定の隙間(ギャップ)を設けて磁極面が対向するように配設されている。なお、ロータ3a、3bはモータ軸2に軸支されて回転する。ステータ4はモータ軸2との間に隙間を有し固定されている。
図2(a)はステータ4を示し、ステータ4は、平面視円形であり、圧粉磁心で形成された楔形の複数(本実施形態の場合、U、V、Wの3相12極構成で駆動相一相当たりの後述する磁極対数を偶数としているので、12個)のステータコア5を、隙間を設けて磁気的に独立した状態で周方向に配設して形成されている。
各ステータコア5は非磁性体の外側ホルダ61と内側ホルダ62によって環状に保持されている。また、各ステータコア5の隙間は、本実施形態の場合は軽量化を図るために空間であるが、より堅牢に構成する場合は適当な非磁性体の樹脂等で埋めてもよい。
各ステータコア5について、さらに説明すると、各ステータコア5は、表裏の両面それぞれのモータ軸方向(以下、軸方向という)に突出した半径方向外径側部分が外径側の磁極7を形成し、半径方向内径側部分が内径側の磁極8を形成する。そして、後述するカセットコイル10の通電励磁により、磁極7、8はいずれか一方がN極、他方がS極に励磁されて磁極対11を形成する。
ところで、磁極7、8間の凹部が磁極7、8を半径方向に繋ぐヨーク部9であり、このヨーク部9に、各ステータコア5の両面の磁極対11を一括して励磁する集中巻のカセットコイル10が装着されている。
この場合、(1)カセットコイル10によりステータコア5の表裏の両面の磁極7、8の磁極対11を一括して励磁するため、励磁コイルの個数および質量が低減される。(2)磁極対11の磁極7、8が一つのステータコア5の外径側と内径側に分割して配置されることにより、磁極対の磁極をそれぞれ1個のステータコアで形成する周知の一般的なアキシャルギャップモータの場合より、ロータ3a、3bおよびステータ4のヨーク部分を通る磁束が半減する。そのため、ステータコア5のヨーク部9およびロータ3a、3bの後述するロータコアのヨーク部を薄くすることができ、ステータコア5およびロータコアが軽量になる。(3)カセットコイル10の内側にステータコア5を差し込んでカセットコイル10をステータコア5に装着するので、組み付けが容易である。さらに、各ステータコア5において、外径側の磁極7は内径側の磁極8よりも軸方向に長くステータ3a、3bの方向に突出し、その結果、磁極対11は外径側が内径側よりも軸方向に短く(薄く)なっている。したがって、カセットコイル10は各ステータコア5に内周部側から差し込んで簡単に装着することができ、組み付けが一層簡単である。また、カセットコイル10は、ジグを用いて空芯コイルを製作する要領でステータコア5と別個に形成され、その後にステータコア5に装着される。この場合、ステータコア5を巻線機スピンドルに取り付けてコイルを巻き付ける必要がなく、ステータコア5の圧粉磁心を作業中に壊したりすることがない。(4)各カセットコイル10が各ステータコア5の磁極面よりも軸方向に突出するので、各ステータコア5は、磁極面がカセットコイル10よりモータ軸方向に突出するように構成する場合より軽量になる。(5)各カセットコイル10が各ステータコア5の磁極面よりも軸方向に突出するので、ステータ4の磁極面の高さを低くでき、圧粉磁心の金型圧縮成形が容易になる利点がある。圧粉磁心は、高さの違いが大きい凹凸があると、金型での圧縮成形時にパンチが横方向の力を受けて金型が傷み易く、また、成形品の密度も圧縮個所毎にばらつき易くなるが、ステータ4の磁極面の高さを低くできるので、圧粉磁心を圧縮して各ステータコア5を歩留まりよく製造することができる。
ステータコア5およびカセットコイル10について、さらに具体的に説明する。
図3はステータ4の磁極面を拡大して示し、例えば図中の破線で囲んだステータコア5を抜き出して示すと、図4(a)に示すようになる。
図4(a)はカセットコイル10が装着された状態のステータコア5を示し、ステータコア5は、1個のコア片で形成してもよいが、一般に圧粉磁心を圧縮加工して成形されるコアの誤差が比較的大きくなることを考慮し、本実施形態では、一方(表側)の片面コア51と他方(裏側)の片面コア52とを、磁極間隔の調節プレート12を挟んで背中合せに接合して形成される。片面コア51、52は、それぞれ表面側が磁極7、8およびヨーク部9の凹凸形状であり、背面側(貼り合わせ面側)が面一の平面である。
図4(b)はステータコア5の組付け手順例を示し、丸で囲んだ数字「1」、「2」、「3」の順に従い、まず、片面コア51、52を背中合せに合せる。つぎに、規定の内径寸法で矩形状に形成されたカセットコイル10に背中合せの片面コア51、52を内周側から嵌入してカセットコイル10をヨーク部9に装着する。さらに、片面コア51、52の合わせ面間に、(片面コア51、52の厚み)+(調節プレート12の厚み)が前記規定の内径寸法に合う所定範囲の厚みになるように選定した適切な厚みの調節プレート12を挟み込み、ステータコア5を、片面コア51、52の間に調節プレート12を挟んだ形状に組付ける。これにより、(6)各ステータコア5を配設したステータ4の磁極面の平面度を確保し、アキシャルギャップモータ1のモータ特性のばらつきを低減することができる。(7)カセットコイル10は、軸方向に突出した磁極7、8の間のヨーク部9に保持されて、脱落することがない。
各ステータコア5に装着されたカセットコイル10は、例えば図2(a)の破線のU相配線路に示すように、同相のもの同士が各渡り線13やリード線14により直列に接続されてコイル群を構成し、各相のリード線14に接続された各相の一対の端子15u、15v、15wから給電される。また、図1に示すように、各ステータコア5は軸方向の中央部分が外周部、内周部とも切欠かれて窪んだ形状であり、この切り欠き部分を渡り線13やリード線14が通る。この場合、(8)コイル群の各カセットコイル10を渡り線13で繋ぐ構成であるので、例えば各カセットコイル10の両端を端子15u〜15wの位置まで引き出して配線する場合よりコイル結線個所数が少なく、製作が容易になる。(9)図1の破線矢印に示すように、磁束の磁路は、ステータ4と、その表裏の対向するロータ3a、3bそれぞれとの間に形成され、各ステータコア5の軸方向の中央部(略調節プレート12の位置の近傍部分)は磁束密度が低い個所になる。そして、この磁束密度が低い個所に前記切欠き部が形成されるので、磁束に影響を与えることなく、ステータコア5を軽量化できる利点もある。(10)渡り線13を前記コア切欠き部に収容することにより、ステータ4の体格の配線による増加を防止できる。
つきに、ロータ3a、3bについて説明する。なお、ロータ3a、3bは同じ構成である。
図2(b)はロータ3aを示し、ロータ3aによってロータ3a、3bを説明する。
ロータ3a、3bは例えば8極構成であり、それぞれモータ軸2に軸支される非磁性体の円板状のロータカバー16に、圧粉磁心で形成された楔形の8個のロータコア17を、隙間を設けて磁気的に独立した状態で周方向に配設して形成されている。なお、各ロータコア17の隙間は、本実施形態の場合は軽量化を図るために空間であるが、より堅牢に構成する場合は圧粉磁心や積層鋼板のヨークで各ロータコア17を繋ぐようにしてもよい。
各ロータコア17について、さらに説明すると、各ロータコア17は、ステータ4に対向する磁極面の半径方向外径側部分が外径側の磁極18を形成し、半径方向内径側部分が内径側の磁極19を形成する。各ロータコア17の磁極18、19が磁極対20を形成する。さらに、各ロータコア17は、磁極18、19間の凹部および左右の縁部がヨーク部21a、21b、21cを形成する。ヨーク部21aは磁極18、19を繋ぐものであり、モータ1aに組付けられると、ヨーク部21aの凹部にステータ4の各磁極対11の磁極面より軸方向に突出した各カセットコイル10が回転自在に嵌入するようになっている。また、ヨーク部21b、21cはロータ3a、3bのヨーク面積を広くするものである。なお、各ステータコア5の磁極対11のうち、外径側の磁極7が内径側の磁極8よりも軸方向に長いので、その逆に、各ロータコア17の磁極対20は、外径側の磁極18が内径側の磁極19よりも軸方向に短い。
そして、(11)各ロータコア17の磁極対20の外径側の磁極18が内径側の磁極19よりも軸方向に短いので、つぎの利点がある。すなわち、各ロータコア17の外径側の磁極18と、それより内径側のヨーク部20aや磁極19とでは、質量や質点位置が異なり、回転時の遠心力の大きさが異なる。一方、圧粉磁心はヤング率が比較的小さいので、遠心力を受けると比較的容易に歪みによる変位が生じる。そして、ロータコア17の遠心力による変位が外径側ほど大きくなり、引張り応力が大きくなってロータ3a、3bのコア破壊が発生し易くなる。しかしながら、アキシャルギャップモータ1aは遠心力が大きく作用する外径側の磁極18の部分が軸方向に短く軽量であるので、遠心力に強い。(12)各カセットコイル10の軸方向に突出した部分が、各ロータコア17の磁極18、19間のヨーク部(凹部)21aに回転自在に嵌入されるので、その分、アキシャルギャップモータ1aの体格や質量が低減される。なお、各ロータコア17の磁極面の高さ(軸方向の高さ)は、ヨーク部21a〜21cのヨーク面に対する磁気的凹凸を付ける高さであればよい。そして、ステータ4の磁極面を各カセットコイル10の突出面よりも後退し、各ロータコア17の磁極18、19間のヨーク部(凹部)21aに各カセットコイル10の突出部分が嵌入することにより、アキシャルギャップモータ1aは、前記したように、軸方向の長さ(体格)と質量とが低減される。なお、ロータ3a、3bのヨーク部分を磁極18、19の背面近傍にのみ形成し、ロータ3a、3bとステータ4の磁極非対向時のインダクタンスが十分に小さくできる場合には、ロータ3a、3bの磁極面の必要高さも緩和される。そこで、この場合には、圧粉磁心のステータコア5とロータコア17の両方の金型成形性を考慮して、ステータコア5、ロータコア17の磁極面の高さを決定することが好ましい。
以上説明したように、アキシャルギャップモータ1aは、各ステータコア5の表裏の両面の磁極対11が一括して励磁されるので、それぞれの磁極毎あるいは磁極対毎にコイルを集中巻きしなくてよく、ステータ4の励磁用のコイルの個数およびコイル質量が少なくなる。しかも、ステータコア5毎に1個のカセットコイル10を装着して簡単に組み付けでき、手間がかからず、製造コストが安価になる。さらに、機械的な強度が弱い圧粉磁心が作業中に壊れる可能性がほとんどなく、アキシャルギャップモータ1bを容易に製造できる。また、ステータ4の各磁極対11が、各ステータコア5の外径側の磁極7と内径側の磁極8とによって形成されるので、磁極7、8を別個のコアによって形成する場合に比して、各磁極対11の磁極7、8間のヨーク部分9の磁束量が半減し、ステータ4の軸方向のヨーク厚が薄くなってステータ4が小型、軽量になる。
したがって、圧粉磁心を用いて形成されるステータ4の表裏の両面の各磁極対11を、磁気的に独立した状態で周方向に配設された圧粉磁心の各ステータコア5の表裏の両面の磁極7、8により形成し、各ステータコア5の表裏の両面の磁極対11を、各ステータコア5のヨーク部9に装着した1個のカセットコイル10により一括して励磁してアキシャルギャップモータ1aを形成することができ、圧粉磁心を用いて形成されるステータ4の新規な励磁構造を提供し、小型、軽量で製造し易く、より大きなモータ出力が得られる従来にないアキシャルギャップモータ1aを提供できる。
また、各ステータコア5は、外径側の磁極7が内径側の磁極8より軸方向に長く突き出し、各ステータコア5は、内周部が外周部より薄く、カセットコイル10は各ステータコア5に内周部側から差し込んで簡単に装着することができる。また、ステータ4の表裏の両面に対向するロータ3a、3bは、ステータ4とは逆に、遠心力の作用が大きくなる外周側が内周側より薄くなり、遠心力に強くなって一層速い高速回転が可能になる。
つぎに、圧粉磁心で形成したコアの寸法誤差が比較的大きくなることを考慮し、各ステータコア5が、一方の片面コア51と他方の片面コア52とを、磁極間隔の調節プレート12を挟んで背中合せに接合して形成されるため、ステータ4の両面の磁極面を精度よく平面にすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図1および図5、図6を参照して説明する。
図5は本実施形態のステータ4の磁極面を示し、本実施形態においては、各カセットコイル10の渡り線13による繋ぎ方および通電方向を適当に設定し、図1のステータ4の各ステータコア5の表裏の両面の外径側の磁極7を全てN極、内径側の磁極8を全てS極にする。なお、磁極7、8の励磁磁極性は逆向きであってもよく、要するに、磁極7は全て同じ極性に励磁し、磁極8も全て磁極7の極性とは逆の同じ極性に励磁する。さらに、ステータ4の表裏のヨーク部9が形成する凹部の隙間を利用するか凹部を半径方向に広げ、ヨーク部9に、励磁用のカセットコイル10と、ステータ4の表裏の面それぞれの図6に示す環状の界磁コイル22a、22bを取り付け、界磁コイル22a、22bによって磁束を増加する向きの界磁を常時発生する。なお、ステータ4の裏表で同じ向きの界磁磁束を発生するため、端子a、aおよび端子b、bからの界磁コイル22a、22bの通電方向は逆になる。また、図1のロータ3a、3bの各ロータコア17のヨーク部21aも凹部の隙間を利用するか凹部を半径方向に広げられることにより、界磁コイル22a、22bの軸方向に突き出ている部分が各ロータコア17のヨーク部21aに回転自在に嵌入する。
この場合、(1)界磁コイル22a、22bによりステータ4の磁束に界磁のバイアス磁束が重畳されるので、モータ出力がより向上する。(2)界磁コイル22a、22bはは簡単な円環状であるので、製作が容易である。
したがって、本実施形態の場合、製作が容易な環状の界磁コイル22a、22bにより、ステータ4の表裏の両面の磁束を増加してトルクアップを図り、アキシャルギャップモータ1aのモータ出力を一層向上できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、図7〜図10を参照して説明する。図7〜図10において、図1〜図6と同一の符号は、同一又は相当するものを示す。
図7は本実施形態のアキシャルギャップモータ1bを示し、図8(a)、(b)はそのステータ4、ロータ3aの磁極面を示す。本実施形態のアキシャルギャップモータ1bは、ステータ4の各ステータコア5の表裏の両面の磁極対11が、周方向に順にU、V、Wの各駆動相の磁極対11を形成する。
そして、本実施形態のアキシャルギャップモータ1bが第1、第2の実施形態のアキシャルギャップモータ1aと異なる点は、第1には、各カセットコイル10の通電方向の設定により、各ステータコア5の表裏の両面の外径側の磁極7と内径側の磁極8の極性が、周方向に順次に配置された駆動相の相数(実施形態の場合は3相なので3個)の磁極対群毎に逆になる点である。
図9は各ステータコア5の例えば表面の外径側の磁極7と内径側の磁極8の極性を示し、周方向に隣り合うW、U、V相の3個のステータコア5の磁極対11が一つの磁極対群#1を形成し、その隣のW、U、V相の3個のステータコア5の磁極対11がつぎの一つの磁極対群#2を形成し、同様にして、磁極対群#3、#4も形成される。そして、磁極対群#1のステータコア5の磁極対11は、いずれも磁極7がS極、磁極8がN極に励磁される。隣の磁極対群#2のステータコア5の磁極対11は、いずれも磁極7がN極、磁極8がS極に励磁される。さらに隣の磁極対群#3のステータコア5の磁極対11は、いずれも磁極7がS極、磁極8がN極に励磁され、その隣の磁極対群#4のステータコア5の磁極対11は、いずれも磁極7がN極、磁極8がS極に励磁される。なお、実際には、各カセットコイル10がU、V、Wの相順に通電されるので、例えば、U相通電時には、磁極対群#1のU相の磁極対11の磁極7がS極、磁極8がN極に励磁され、磁極対群#2のU相の磁極対11の磁極7がN極、磁極8がS極に励磁され、磁極対群#3のU相の磁極対11の磁極7がS極、磁極8がN極に励磁され、磁極対群#4のU相の磁極対11の磁極7がN極、磁極8がS極に励磁される。
すなわち、各カセットコイル10の巻き方向が同じ場合、同じ相の各カセットコイル10は渡り線13で周方向に上側、下側から交互に繋ぐのが最も簡単で効率的であるが、このように繋ぐことによって、同じ相の各カセットコイル10が通電によって発生する磁束の向きは、周方向に交互に逆になる。そのため、前記したように、U相通電時には、磁極対群#1のU相の磁極対11の磁極7がS極、磁極8がN極に励磁され、磁極対群#2のU相の磁極対11の磁極7がN極、磁極8がS極に励磁され、磁極対群#3のU相の磁極対11の磁極7がS極、磁極8がN極に励磁され、磁極対群#4のU相の磁極対11の磁極7がN極、磁極8がS極に励磁される。
本実施形態のアキシャルギャップモータ1bが第1、第2の実施形態のアキシャルギャップモータ1aと異なる第2の点は、第2の実施形態の界磁コイル22a、22bに代えて、ステータ4の表裏の両面の各磁極対11に界磁を与える2個の環状の界磁コイル22c、22dを備え、界磁コイル22c、22dが、磁極対群#1〜#4の磁極対11毎に交差して相互に逆にステータコア5の表面から裏面、その逆に入れ替わるように配設される点である。なお、界磁コイル22c、22dの通電方向も界磁コイル22a、22bと同様に逆向きである。
図10は界磁コイル22c、22dの交差した組付け状態を示し、環状の界磁コイル22c、22dは、磁極対群#1〜#4の境目で交差して相互に逆にステータ(図示せず)の表面から裏面、その逆に入れ替わるようにしてステータに配設される。
したがって、界磁コイル22c、22dは、ステータ4の表裏の両面の各磁極対11に磁極7、8の励磁を強める界磁を与え、トルクアップを図ってモータ出力を向上できる。また、U、V、Wの一組の磁極対の単位(磁極対群#1〜#4の単位)で磁極対の極性方向が逆になるので、界磁コイル22c、22dが交差して表裏を往復する個所(回数)は4個所(4回)と少なく、界磁コイル22c、22dによる質量増加を最小電に抑えることができる。
そのため、各カセットコイル10を共通の同じカセットコイルで形成し、さらにそれらの繋ぎを簡単にしてトルクアップした高性能のアキシャルギャップモータ1bを提供できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について、図11〜図13を参照して説明する。
図11(a)は前記アキシャルギャップモータ1a、1bのロータ3b、3bに置き換えられる本実施形態のロータ3cを示し、ロータ3cは例えば図1のステータ4の表裏の両面に対向して配置される。ロータ3cは、外周部材23と内周部材24とで構成される。
図12はロータ3cの組み付けを示し、外側部材23は、周方向に配設されて外径部の突出した磁極25およびそれより内径側のヨーク部26を形成する圧粉磁心の楔形の外径側ロータコア27を、外周側に非磁性の外周リング28を嵌め付けて保持した構造であり、内側部材24は、周方向に配設されて内径側の磁極29を形成する圧粉磁心の楔形の内径側ロータコア30を、外周側に非磁性の外周リング31を嵌め付けて保持した構造である。さらに、外側部材23と内側部材24は、外側部材23の磁極面側に内側部材24を重ねて軸方向に重ね合わせ、その重ね合せの内周側に例えば金属の共通リング32を嵌めて組み付けられ、ロータ3cが形成される。
図13は外径側ロータコア27と内径側ロータコア30の重なりを示し、内径側ロータコア30の磁極29は外径側ロータコア27のヨーク部26の内周寄りの部分に重なり、磁極25、29間がヨーク部26で繋がっている。
このように構成されたロー3cは、少なくとも内径側の磁極29が外径側の磁極25およびヨーク部26とは分離された別体構造であり、しかも、内周側の金属の共通リング32の圧入等により、容易に一体化されて形成される。
そして、ロー3cをこのような構成にするのは、(1)ロータ3cには回転による遠心力が作用するが、突極状の磁極25、29と凹部のヨーク部27とでは作用する遠心力の大きさが違い、しかも、圧粉磁心はヤング率が低く、遠心力による変形量もロータ3cの外側と内側では異なる。そして、とくに軸方向に長くなる内径側の磁極29については、外径側ロータコア27と内径側ロータコア30とを別個に形成して重ね、ヨーク部27と別体とすることで、前記した変形量の相違による引張り応力を低減し、さらに、圧縮密度も均一にして機械的に強くすることができ、その結果、ロータ3cが遠心力に強くできるからである。また、圧粉磁心の金型による圧縮成形時に高さのある磁極29の側面の金型が側面から横方向の力を受けたパンチと擦れることにより損傷するの防ぎ、ロータの磁極25、26を圧粉磁心で一体成形する場合より金型を損傷しにくくして生産性を向上できる。(2)また、内径側ロータコア30を、非磁性体の外周リング31で保持するのは、まず、遠心力に対して内径側ロータコア30を圧縮方向の力で確実に保持するためである。また、ロータ3cに対向するステータは第3の実施形態のステータ4のように、磁極対群#1〜#4の単位で磁極対の極性方向が逆になるものとし、この場合、ロータ3cを通る磁束は図11(a)の波線矢印のように、前記した磁極対群#1〜#4の励磁磁極対11に対向する個所の磁極25、29の磁極対毎に向きが異なる。しかも、ステータの各相の磁極対数11は偶数(具体的には4個)である。そのため、図11(b)に示すように内側ロータコア30を保持する外周リング31(磁束に対してループコイルとみなすことができる)では、矢印線で示した鎖交磁束が相殺され、内側ロータコア30を保持する外周リング31に誘導電流が生じず、電磁誘導を防止できるからである。
したがって、本実施形態のロータ3cを、第3の実施形態の構成のアキシャルギャップモータ1bのような構造のアキシャルギャップモータのロータの代わりに用いることにより、遠心力を受けるロータを精度よく形成してモータ性能を一層向上することができでき、しかも、内周側の共通リング32が金属等であるので、圧入等によって簡単に共通リング32を嵌めて両ロータコア27、30を一体化して保持することができる。
そして、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、ロータ3a、3b、3cの磁極対やステータ4の磁極対11の個数は、8個、12個に限るものではない。また、駆動相の相数も3相に限るものではない。さらに、各コア5、27、30、51、52や磁極7、8、25、29の形状等も各実施形態の形状等に限るものではない。また、各カセットコイル10の構造や形状もどのようであってもよい。
つぎに、第1〜第3の実施形態において、ロータは圧粉磁心で構成されていなくてもよい。また、第4の実施形態において、ステータは圧粉磁心で形成されていなくてもよい。
つぎに、例えば第1の実施形態のロータ3a、ステータ4、ロータ3bの構成を、複数組み合わせていわゆる多段構成にすることも可能であり、他の実施形態についても同様である。そして、これらの場合も、前記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
そして、本発明は、電気自動車の駆動モータ等の種々の用途のアキシャルギャップモータに適用することができる。