JP5481452B2 - 按分計算装置およびその方法、ならびにコンピュータプログラム - Google Patents

按分計算装置およびその方法、ならびにコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、按分計算装置およびその方法、ならびにコンピュータプログラムに関し、たとえば計測装置によって得られる計測データを用いたデータ処理の技術に関する。
計測コストの観点から、計測対象(機器)の個数未満の計測装置から得られる計測値を用いて、計算処理によって、各計測対象の値(消費エネルギーなど)を推定することが行われている。特に計測対象が階層的な接続構造を持つ場合、上位の計測値を、下位の複数の要素に配分する、按分処理が行われる。計測装置および機器は、電力系統(配電系統)における個々の要素である。
例えば建物内の電力設備では、電量系統が階層構造を構成しており、あるレベルまでの消費エネルギー量のみが計測されている。上位の消費エネルギー量Qが計測されていて、その下に2つの機器1、2があり、機器1の消費エネルギー量Q1も計測されているとする。このときは機器2の消費エネルギー量Q2はQ−Q1によって算出することができる。
ところが、Q1、Q2のいずれも計測されていない場合、Qを機器1、2に配分しなければならない。従来では、機器が空調である場合に、算定方法の一つとして、空調機の定格電力と運転時間の積によって比率を決めて、Qを比例配分している。
この例では、消費エネルギー量を推定する際に、消費エネルギー量とは異なる、定格電力、運転時間といった代替量を用いて按分推定をしている。
計測値には計測装置自体の精度、あるいは計測方法に起因する誤差が含まれているが、統計処理によって値の精度を扱うことができる。
しかしながら、代替量を用いて按分推定された値の精度については、(1)暫定的に計測装置を取り付けて計測値を収集する、あるいは(2)類似した条件で別途計測されているデータを計測値とみなす、といった計測値、あるいは計測値とみなせるデータを用いた誤差分析を行うしかなかった。
特開2007-8627号公報 特許4196635号
本発明の一側面は、大きな外れ値を発生させないように、配電系統における要素の消費エネルギーを決定する按分計算装置およびその方法、ならびにコンピュータプログラムを提供する。
本発明の一態様としての按分計算装置は、第1の記憶部と、第2の記憶部と、解領域生成部と、包含球算出部と、按分決定部とを備える。
前記第1の記憶部は、電力系統において複数の要素の接続構成を記憶する。
前記第2の記憶部は、各前記要素がそれぞれ取り得る消費エネルギー量の範囲を記憶する。
前記解領域生成部は、前記各要素の消費エネルギー量をそれぞれ軸とする空間に、前記消費エネルギー量の範囲を展開し、前記各要素について展開された前記消費エネルギー量の範囲が共通する領域である解領域を生成する。
前記包含球算出部は、前記解領域を包含する最小半径の超球を求め、前記超球の中心座標を取得する。
前記按分決定部は、前記中心座標に対応する前記各要素の値を、前記各要素の消費エネルギー量として決定する。
配電系統の階層構造の例を示す図である。 解候補となる領域の例を示す図である。 解領域を包含する円を説明するための図である。 最小包含球を用いて、按分値を求める例を示す図である。 図4の例に条件を追加した場合の例を示す図である。 横軸を半径、縦軸を被覆率として、プロットしたグラフを示す図である。 一定間隔で埋め尽くす方眼点により解領域を表した図である。 図4に示した解領域を3次元プロットした図である。 最小包含球の中心点を中心とした球の半径と、解領域の被覆率との関係を示した図である。 図5に示した解領域を、方眼点を用いて表した図である。 図5に示した解領域において、最小包含球の中心と、上限による按分点について、それぞれ半径と被覆率の関係をプロットしたグラフを示す図である。 図6に示した解領域の頂点と、按分点を結ぶ線分を描いた図である。 階層接続構成の例を示す。 解領域の例を示す図である。 解領域の近似を示す図である。 実施例1に係る按分計算装置の構成を示す図である。 図16の装置の動作の流れを示すフローチャートである。 実施例2に係る按分計算装置の構成を示す図である。 実施例2に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例2に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例3に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る按分計算装置の構成を示す図である。 実施例5に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例5に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例5に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例5に係る動作の流れを示すフローチャートである。 実施例5に係る動作の流れを示すフローチャートである。
図1(A)に配電系統の階層構造の一例を示す。
電力系統に機器X,機器Y,機器Zの3台の機器が接続されている。計測装置(電力量計)Mで、3台の合計消費エネルギーが計測されている。個々の機器の個別の消費エネルギーは計測されていない。この場合に、合計消費エネルギーを、各機器に按分する方法を考える。
各機器の消費エネルギーをX,Y,Z、計測装置Mの計測値をRとすると、
X+Y+Z=R, X≧0, Y≧0, Z≧0 (1-1)
を満たす(X,Y,Z)が按分結果として、許容可能な解となる。
機器X、機器Y、機器Zそれぞれの消費エネルギー量を座標軸とする3次元空間上に、(1-1)式を満たす範囲を図示すると、図2(A)に示す三角形となる。3台合計の消費エネルギー量以外の情報が何も無ければ、図2(A)の三角形の領域全体が、解候補となる。この三角形領域中にある点Pを求めることが按分推定を行うことに相当する。つまり点Pが求まれば、X,Y,Zの値が決まる。
機器X,Y,Zそれぞれの定格値(最大消費電力)と、計測装置の積算時間が分かっているとする。機器X,Y,Zそれぞれについて、定格値と積算時間の積をS1,S2,S3とすると、各機器の消費エネルギー量がこの値を超えることはあり得ないので、以下の条件が追加される。
X≦S1、Y≦S2、Z≦S3 (1-2)
(1-1)式と(1-2)式の条件を合わせると、図2(B)のように、解の許容領域が求まる。
ここで、機器Xの消費電力が計測され、計測値R1が与えられているとする。この場合の解領域を示すと、図2(C)のようになる。図2(C)では、機器Xの計測値R1に計測誤差分を考慮して、(1-3)式のように、±δ1の幅を持たせている。このため、解領域は、細長い領域となる。
R1-δ1≦X≦R1+δ1 (1-3)
さらに、機器Yについても計測値R2が与えられているとする。この場合、計測誤差を考慮して、(1-4)式のように、±δ2の幅を持たせると、解領域は、さらに狭まって、図2(D)となる。
R2-δ2≦Y≦R2+δ2 (1-4)
このように情報が追加されることで、解領域は狭まっていく。
なお、実施例では按分対象となる機器が3台なので、解領域が3次元空間上にある平面状の凸多角形として求まっているが、一般にn台の機器がある場合には凸多面体となる。
本実施例では、このように与えられた情報から解領域が定まったとき、この領域を包含する半径が最小の超球、すなわち最小包含球を求め、その中心点を按分値とすることを特徴とする。つまり、その中心点に対応する各軸の値が、各機器の按分値となる。
図3を用いて、図2(B)の解領域を包含する円について説明する。
図2(B)の解領域は2次元平面状の凸多角形となっているため、領域を包含する球は円になる。解領域内に任意の点P’を選んだとき、点P’を中心として、解領域全体を包含する最も半径の小さい円を描くことができる(図3(B))。この円の半径r’は、点P’から領域内の任意の点までの距離がr’以下であることを示している。さらに、点P’をうまく選ぶことで、半径r’を最小にできる(図3(A))。これが最小包含球(円)である。
最小包含球の半径をr、中心点をPとすると、点Pの座標を按分値とすれば、解領域内で推定値が最も大きく外れたとしても、距離にして高々rであることが保証される。
以下、最小包含球の算出方法を説明する。
n台の機器について行う按分推定の解領域は、全体の総和Rだけが分かっている場合には
R=X1+X2+…+Xn (1-5)
0≦X1≦R、0≦X2≦R、・・・、0≦Xn≦R (1-6)
のすべてを満たす凸多角形Vの境界および内部である。
機器iについて新たな情報が加わることで、Xiのとり得る領域が狭くなる。
たとえばRi−δ≦Xi≦Ri+δ
といった条件が追加された場合、この条件は、凸多角形VからRi−δ>Xi、Ri+δ<Xiの部分を除くことを意味し、Ri-δ=Xi、Ri+δ=Xiの超平面で、凸多角形Vの一部を切り落とすことに相当する。凸多面体を超平面で分離しても、分離したそれぞれは凸多面体である。よって、一般に解空間は凸多面体となる。
凸多面体を包含する超球は、凸多面体の頂点を包含する超球に一致する。与えられたn次元空間上の点を包含する最小包含球を求める問題は計算幾何学や最適化の分野で知られており、いくつかの近似解法が、参考文献1や参考文献2などで、従来から提案されている。
参考文献1. Hamid Zarrabi-Zadeh, Timothy M. Chan: A Simple Streaming Algorithm for Minimum Enclosing Balls, 18th Canadian Conference on Computational Geometry, 2006
参考文献2. Bernd Gaertner: Fast and Robust Smallest Enclosing Balls, Proc. of the 7th Annual European Symposium on Algorithms, 1999
図4は、機器1、機器2、機器3の3台について、最小包含球を用いて、按分値を求める例を示す。
本例では、合計の消費エネルギー量が1.5として計測されていて、各機器の消費エネルギーの上下限が
0≦機器1≦1.0
0≦機器2≦0.9
0≦機器3≦0.9
で与えられているときの解領域(斜線部)、解領域を包含する最小包含球の中点(○印)、上限値(定格値)による比例配分点(△印)を示したものである。
最小包含球中点は、(0.5267,0.4867,0.4867)である。
上限値による按分点(比例配分点)は、(0.5357,0.4821,0.4821)である。当該上限値による按分点は、機器1、2、3がそれぞれ上限値の消費エネルギーを使用したと仮定して、合計消費エネルギー量を、各上限値の比率で按分したものである。
図5は、図4の例に条件を追加した場合を示す。
各機器の下限値を0より大きい値として
0.4≦機器1≦1.0
0.8≦機器2≦0.9
0.1≦機器3≦0.9
とした場合の、解領域、最小包含球の中点、比例配分点を表している。
最小包含球中点は、(0.5,0.8,0.2)である。
上限値の比例配分点(△)は、解領域外となっている。上限値の比例配分では、下限値は無視される。
上限値による比例配分の場合は、解領域から大きく外れて、機器1、2、3の消費エネルギーが求まっている。一方、本実施例の最小包含球を用いた方法では、解領域内もしくは解領域から大きく外れることなく、機器1、2、3の消費エネルギーが求まる。
図16は、実施例1に係る按分計算装置の構成を示す。
系統・機器情報(第1の記憶部)DB11は、電力系統において複数の要素(機器、計測装置)の接続構成、各機器の定格情報、および計測装置の読み取り誤差を記憶する。
計測値(第2の記憶部)DB12は、計測装置から得られる消費エネルギー量の計測値を記録する。機器の稼働時間は稼働情報DB12aに記録する。
解領域生成部13は、消費エネルギー量を求めたい要素について、各要素がそれぞれとり得る消費エネルギー量の範囲を算出し上限下限DB12bに記録すると共に、当該要素の消費エネルギー量をそれぞれ軸とする空間に、当該要素の消費エネルギー量の範囲を展開する。とり得る消費エネルギー量の範囲は、例えば、機器については、下限値および上限値を算出する。単純には、下限値は0、上限値は、定格値でもよい。計測機については、計測値DB12に記録された計測値にDB11に記録された読み取り誤差を反映させて上限・下限を算出しても良いし、計測値が欠損している場合には、稼働情報DB12aに記録された稼働実績とDB11に記録された定格値の積で上限を決めても良い。そして、当該要素について展開された消費エネルギー量の範囲が共通する領域である解領域を生成する。消費エネルギー量を求めたい要素は、これまで説明した例では、機器1,2、3に相当する。さらに、追加の条件がある場合(たとえば計測装置Mの計測値が、機器1,2,3の合計消費エネルギーに一致する)は、その条件が表す範囲を上記空間に展開し、当該範囲を含めて、共通する領域を求め、解領域とする。
按分計算部15は、超球を用いた方法と異なる任意の方法(たとえば、上限値による比例配分)で、各要素(たとえば機器1、2,3)の消費エネルギー量を計算する。なお、按分計算部15は、本実施例では必須の要素ではないため、省略してもよい。
包含球算出部14は、上記解領域を包含する最小半径の超球を求め、超球の中心座標Pを取得する。
按分決定部16は、上記中心座標Pに対応する各要素(機器1,2,3)の値を、機器1、2、3の消費エネルギー量として決定する。
図17は、図16の装置の動作フローの一例を示す。
解領域生成部13は、系統・機器情報DB11(ここでは図1(A)の接続構成を想定する)および計測値DB12等のDBからデータを読み込む(S11)。またユーザ指定の条件を読み込んでもよい。条件としては、たとえば、どの要素の消費エネルギーを求めるか、また当該要素に関する消費エネルギー条件(たとえば当該要素の消費エネルギーの合計が上位の計測装置の計測値に一致するなど)である。
解領域生成部13は、計測機、機器毎に消費エネルギーの上限、下限を算出する。また消費エネルギー量を求めたい要素(ここでは機器1,2、3とユーザから指定されたとする)について、当該機器1,2、3の消費エネルギー量をそれぞれ軸とする3次元空間に、消費エネルギー量の範囲を展開する(S12)。また機器1,2、3の合計消費エネルギーが、計測装置Mによる計測値に一致するとの条件が表す範囲を、当該空間に展開する。
当該展開された範囲と、機器1,2、3について展開された消費エネルギー量の範囲とが共通する領域である凸多面体の頂点を解領域として求める(S13)。具体的に、解領域である凸多面体の頂点を求める
包含球算出部14は、当該解領域(頂点)を包含する最小半径の超球を求め、超球の中心座標を取得する(S14)。
按分決定部16は、中心座標に対応する各要素(機器1,2,3)の値を、機器1、2、3の消費エネルギー量として決定する(S15)。つまり、超球の中心座標から機器の消費エネルギーの推定値を決定する。
これまでの例では、3つの機器の上位に計測装置が存在した例を示したが、これは一例であり、その他の接続構成も当然に考えられる。たとえば図1(B)のように、計測装置の下層に、1つもしくは複数の計測装置が存在し、さらにその下に機器が存在してもよい。M、M1、M2は、計測装置を表し、L1、L21は機器を表す。複数の計測装置M、M1、M2が階層状に接続され、最下層M1、M21の計測装置にはそれぞれ少なくとも1つの機器L1、L21が接続されている。
この場合も、上記構成を利用して、段階的に各要素の消費エネルギーを計算できる。つまり、1つの計測装置の計測値が正しいとして、また子要素の消費エネルギー合計は、親要素の消費エネルギーに一致するとの条件を用いて、当該計測装置を起点に、下層および上層に向けて、一階層ずつ、各要素の消費エネルギーを求めることができる。これにより、階層構造における各要素について、いずれも大きな外れ値のない消費エネルギー計算が可能となる。詳細は、実施例4で示す。
解領域内で任意に与えられた点Pを中心として半径rの超球を描いたとき、rが十分大きければ解領域全体を超球内に包含することができる。rが小さければ解領域の一部しか超球内に含むことができない。
超球内に含まれている解領域が、解領域全体のa割であるとすると、aは与えられた中心座標Pと、超球の半径rで決まる。中心座標Pは按分方法の種類(上限値による按分比例法、実施例1の超球を用いた方法、およびその他の任意の方法)によって決まる按分値を表している。
例えば、図2(B)において、機器定格値(単位時間あたりの最大消費電力)と機器稼働時間の積であるSiを用いて
機器Xの消費エネルギー量=(合計消費エネルギー量)×S1/(S1+S2+S3)=R・S1/(S1+S2+S3)
機器Yの消費エネルギー量=(合計消費エネルギー量)×S2/(S1+S2+S3)=R・S2/(S1+S2+S3)
機器Zの消費エネルギー量=(合計消費エネルギー量)×S3/(S1+S2+S3)=R・S3/(S1+S2+S3)
と決めたとすると、
Pの座標=(R・S1/(S1+S2+S3), R・S2/(S1+S2+S3), R・S3/(S1+S2+S3))
となる。これは、上限値による按分比例方法である。
このように按分方法の種類に応じて、按分値、すなわち解領域内の点Pが決まる。与えられたPの座標を中心とした超球の半径rと、解領域の何割が超球に包含されているかを、横軸に半径、縦軸に被覆率(包含率)を取りプロットすることができる。
図6は、解領域内の左に按分解P1がある場合(図6(A))と、解領域の中央付近に按分解P2がある場合(図6(B))について、横軸を半径、縦軸を被覆率として、プロットしたグラフである。図6(C)のように2つのグラフを重ねると、図6(B)のグラフの方が、常に図6(A)よりも上位にあり、按分解として優れていることが分かる。半径が小さいうちに被覆率が1に近づく方が、按分値としての精度が高いが、状況によっては、被覆率が1となるときの半径は大きくても、被覆率0.9(90%)に達する半径は小さいことがある。このようなときに被覆率0.9を基準として与えたとき、この基準に対応する半径が小さい方の解を採用することができる。たとえば実施例1の方法で得られた按分解と、上記上限値による按分比例方法で得られた按分解とを、上記基準に基づき比較して、より優れた方の解を選択することができる。
被覆率の算出方法は、例えば、図7に示すように、解領域を埋め尽くす方眼点を用いて、与えられた中心座標(ここでは按分解P1の例が示される)と、各方眼点までの距離を算出し、距離がr以下にある点数を、解領域内の全点数で割ることで算出できる。
解領域を埋める方眼点の算出には、例えばマルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)法を利用すればよい。凸多面体の体積と、中心座標P1および半径rの円の体積とを直接求めて、被覆率を計算することも可能であるが、この場合、凸多面体の体積計算量が膨大になる問題がある。方眼点を用いた方法によれば、より少ない計算量で、被覆率を求めることができる。
図8は、図4に示した解領域を3次元プロットしたものである。方眼点間の距離(δ)を0.02に設定している。なお方眼点間の距離の詳細については後述する。
図9は、最小包含球の中心点(図4の○印)を中心とした球の半径と、解領域の被覆率との関係を求め、プロットしたものである。
図10は、図5に示した解領域を、方眼点間の距離δ=0.01として求めたものである。
図11は、図5に示した解領域の場合に、最小包含球の中心(○印)と、上限による按分点(△印)について半径と被覆率をプロットしたグラフである。上限による按分点は解領域にないため、最初のうちは半径を広げても被覆率が0のままになっている。上述したように、半径が小さいうちに被覆率が1に近づく方が、按分値としての精度が高いことを意味しているため、図10の例では、明らかに最小包含球の中心を按分値とする方が、優れているといえる。
本実施例を利用することで、極端な外れ値を除いた領域に対する按分計算を行うことが可能となる。すなわち、最小包含球を用いた方法の被覆率と、その他の方法(たとえば上限による按分方法)を用いた場合の半径と被覆率の関係を計算し、被覆率が所定の値(たとえば90%)のときに半径が小さい方の方法の按分値を採用することで、さらに大きな外れ値の可能性を少なくできる。
図18は、実施例2に係る按分計算装置の構成を示す。実施例1と重複する説明は省略する。被覆関係算出部25(領域被覆度算出部22および按分精度算出部23)が追加され、解領域生成部21の動作が一部拡張されている。上下限算出部21dおよび解領域頂点算出部21eの動作は実施例1で述べたように上下限値を計算し、頂点を算出する。領域内判定部21b、方眼点生成部21a、方眼点記録部21cが新たに備わっている。
図19および図20は、本実施例に係る動作を示すフローチャートである。
まず、事前に解領域生成部21は、実施例1と同様にして解領域を計算する。また包含球算出部14は、最小半径の超球を計算し、按分決定部16はこの超球の中心に基づき実施例1と同様にして按分解を得る。なお包含球算出部14は、方眼点による解領域を利用して超球を算出してもよいし、実施例1と全く同様にして、超球を算出してもよい。
ステップS31で、解領域内の方眼点の算出を行う。ステップS31の詳細フローが図20に示される。
図20のステップS41において、方眼点生成部21aが、解領域内にある点Q(ユーザが指定してもよいし、ランダムでも良い)を求め、方眼の刻み幅δを決め(S42)、当該刻み幅で点Qから乱数を用いて、点を移動させていく(S43,S44)。
移動先の点Q1が、解領域内にあると領域内判定部21bが判断すれば(S45のYES)、方眼点記録部21cが当該移動先の点Q1を内部に記録する。なお、点Qは、ステップS41の段階で、方眼点記録部21cが記録してもよい。
事前に定めた個数(規定数)に、記録された点の個数が達していなければ(S47のNO)、ステップS42に戻る。規定数は、たとえば解領域の大きさや刻み幅に応じて決定してもよいし、ユーザが指定してもよい。なお、ステップS42での刻み幅決定では、方眼の刻み幅を、毎回同じ値としてもよいし、毎回乱数で変更してもよい。
ステップS45で、移動先の点Q1が解領域内に存在しないと判定された場合(S45のNO)、ステップS42に戻る。規定数の点が記録されたら、図20のフローを終了する。
図19のステップS32で、領域被覆度算出部22は、半径rに初期値を設定する。
ステップS33で、距離算出部22aが、与えられた中心点(実施例1の方法で得た解座標や、上限値による比例配分で得られた解座標)との距離を、解領域内の方眼点について計算する。
ステップS34で、方眼点カウント部22bが、半径r以下の方眼点数をカウントする。
ステップS35で、按分精度算出部23は、距離r以下の方眼点数を、解領域内の全方眼点数で除算し、これにより被覆率αを得る。そして、按分精度算出部23は、(r、α)をプロットし、αが1.0未満であれば、rを一定値だけ増加させ(S38)、ステップS33に戻る。αが1.0以上であれば、本処理を終了する。
この後、按分決定部24は、以下の処理を行ってもよい。
被覆率が所定値(たとえば90%)のときの半径を、第1超球(実施例1の方法で得られた解を中心とする超球)および、第2超球(上限値による按分比例等、他の任意の方法で得た解を中心とする超球)について特定する。
第1超球の半径が第2超球の半径以下のときは、第1超球の中心座標に対応する各要素の値を、各要素の消費エネルギー量として決定する。一方、第1超球の半径が第2超球の半径より大きいときは、上記任意の方法で得られた座標に対応する各要素の値を、各要素の消費エネルギー量として決定する。
なお、本実施例を、複数の任意の方法で得られた複数の座標のみを対象として行ってもよく、必ずしも、最小半径の超球の中心座標を用いなくても良い。
以上、本実施例2によれば、極端な按分解の影響を除いた按分解を求めることができる。
実施例2ではマルコフ連鎖モンテカルロ法に基づいて領域内の方眼点を作成して被覆率の計算を行った。本実施例では、被覆率の計算を、按分点から解領域の各頂点までの線分で近似する例を示す。
図12は、図6に示した解領域の頂点C1〜C5と、按分点P1を結ぶ線分を描いたものである。
点P1と点Ciを結ぶ線分の長さを、d(P1,Ci)と表す。
全ての線分の総和長をLとすると、
L=d(P1,C1)+ d(P1,C2)+ d(P1,C3)+ d(P1,C4)+ d(P1,C5)である。
図12のように、点P1を中心とする半径rの超球があったとき、各線分が超球に含まれる長さをd1(P1,Ci,r)と表す。d1(P1,Ci,r)は、次の式で計算する。すなわち、線分が半径以上のときは、d1(P1,Ci,r)は半径の長さに一致し、線分が半径の長さ未満ときは、d1(P1,Ci,r)は、当該線分長に一致する。
Figure 0005481452
そして、被覆率を
Figure 0005481452
により算出する。
図12の例の場合、線分P1-C1、P1-C5は、線分全体が、半径rの超球に包含され、P1-C2、P1-C3、P1-C4は超球面との交点B2,B3,B4までの長さが、超球に含まれる。
図21に、本実施例3に係る処理フローを示す。
図19のステップS33〜S35が、ステップS52に変更され、ステップS51、S53〜S55は、図19のステップS32、S36〜S38と同一である。
図21のステップS52では、与えられた中心Pから、解領域の各頂点までの線分の長さの合計に対する、解領域に含まれる線分の長さの合計に基づき、被覆率を計算する。
たとえば第1超球(実施例1の方法で得られた最小半径の超球)の中心から解領域の各頂点までの線分の長さの合計に対する、解領域に含まれる線分の長さの合計の比率を計算することで、第1超球に対する被覆率を得る。
また、第2超球(上限値による按分比例等、他の任意の方法で得た解を中心とする超球)の中心から解領域の各頂点までの線分の長さの合計に対する、解領域に含まれる線分の長さの合計を計算することで、第2超球に対する被覆率を得る。
以上、本実施例によれば、被覆率の計算を、少ない計算量で行うことができる。
図1(A)では、計測装置(電力量計)による計測値を、機器X,Y,Zに配分するものであった。ここでは図13の接続構成において、要素1の消費エネルギーが計測されていて、要素2、要素3、そして総和値(たとえば計測装置の値)が、上限および下限の範囲しか分からない場合を示す。なお、要素1は計測装置、要素2,3は、機器もしくは計測装置である。
要素1の観測値をq1、要素2、要素3の下限をm2,m3、上限をM2,M3、総和値の下限上限をmy,Myとする。このとき、次式で示される領域が、按分解の取り得る範囲となる。x2、x3は、変数であり、要素2、要素3の按分値を表す。
my≦q1+x2+x3≦My
m2≦x2≦M2
m3≦x3≦M3
この式による領域は、図14の太線で囲まれた平面領域となる。
この領域の最小包含円の中心を、x2,x3およびyの按分値として決めることができ、被覆率の計算を行うこともできる。
階層構成が、3段以上の階層を持ったとしても(図1(B)参照)、上記の処理を繰り返すことで、任意の位置から按分計算を実行することができる。このときの具体的な処理手順を、図22、図23,図24,図25,図26、図27、図28、図29に示しておく。また、本実施例に係るブロック図を図30に示しておく。
図22はメインルーチンを示しており、図23〜図29はそれぞれサブルーチンを示している。
本処理の基本的な流れを述べておく。
階層構造において、複数の計測装置のうちの1つを起点に指定する。
当該起点に指定された計測装置の消費エネルギーは、当該計測装置による計測値であるとした上、下方に探索を行い、1階層分ずつ、按分計算を行う。すなわち、まず、起点となる計測装置の子要素の消費エネルギー量を、実施例1等の方法を利用して求める。
1階層分の按分計算の際、起点(もしくは以下に示す新たな起点)に指定された以外の計測装置の計測値(確定値)については、計測誤差分を考慮して、一定幅(±δ)を持つとして、按分計算を行うことができる。これによってたとえば計測装置の子要素がすべて計測装置であったときにも、子要素の消費エネルギー(計測値)を適切に決定できる。
上記子要素の中に計測装置が含まれるときは、当該計測装置を新たな起点として下方に探索を行う。つまり、当該新たに起点とされた計測装置の消費エネルギーは上記求められた消費エネルギーとした上、当該計測装置の子要素の消費エネルギー量を求める。
上記起点となる計測装置の親要素が存在するときは、上方に探索を行う。すなわち、当該起点に指定された計測装置の消費エネルギーは、当該計測装置による計測値であるとして、親要素と当該親要素の他の子要素の消費エネルギーを求める。当該他の子要素の中に計測装置が存在するときは、当該計測装置を新たな起点とし、上記同様に、下方に向けて探索を行い、1階層分ずつ、按分計算を行う。
上記起点となる計測装置の親要素のさらに親要素が存在するときは、階層構造の最上位の要素に到達するまで、上述の上方探索を繰り返し行う、
このように最初に起点に指定された計測装置を出発点として、下方および上方に探索を行うことを繰り返すことで、階層構造における各要素の消費エネルギーを起点となる計測値と矛盾なく求めることができる。以下、本処理の詳細を示す。
図22のS101では、系統階層情報(計測装置および機器の接続関係)を入力する。
ステップS102では各要素の上下限値を、図23のフロー(S111〜S120)に従って決定する。図23のフローでは、各要素について、上下限を設定する。これは、上下限算出部33が、機器定格情報37、稼働情報(代替量DB)38、メータ計測値39を用いて行う。機器定格情報37は、各要素の定格値を記憶している。稼働情報38は各要素の稼働時間や消費電力を記憶している。メータ計測値39は、計測装置の計測値である。上下限値を、上限・下限DBに記憶する。
ステップS103では、基準メータ指定部31により、起点となる要素(基準メータ)を指定し、ステップS104では、指定した要素を注目要素と定義する。
ステップS105では、注目要素に対して、下方向探索を行う。このルーチンは、図24に示される。図24の下方向探索では、按分計算部32、領域頂点算出部34,包含球算出部35により、末端に達するまで、当該注目要素およびその直下層の按分計算(1階層分の按分計算)を行うことを繰り返す。この按分計算の詳細フローは、図25のフロー(S131〜S134)に示される。
図25のフローでは、まず、解領域の頂点集合を算出する(S131)。この算出フローの詳細は、図26のフロー(S141〜S155)に示される。図26のステップS144では、図28のフロー(S171〜S177)が呼び出され、ステップS152〜S155では、図27のフロー(S161)が呼び出される。また、図28のフローのS176では、図29のフロー(S181〜S188)が呼び出される。各処理の細かい動作は、これらのフローチャートに示される通りである。
このようにして解領域頂点集合が算出されると、次に解領域頂点集合の最小包含球を算出する(S132)。この詳細はすでに以前の実施例で述べた通りである。最小包含球の中心を按分解とする(S133)。この推定結果を1階層中の推定値とする。ステップS134では、被覆率を、算出する。被覆率の計算方法も以前の実施例で示した通りである。
図22のメインルーチンに戻り、注目要素が最上位であれば(S106のYES)、本処理を終了し、そうでなければ(S106のNO)、注目要素を一段上に移動し(S107)、移動後の注目要素およびその直下の要素に対して、1階層分の按分計算(図25)を行う(S108)。
本実施例では、按分値と被覆率の近似計算を示す。
最小包含球の算出のためには解領域の頂点を求めなければならない。n次元空間上の凸多面体となる解領域は、次元に対して指数オーダの頂点数となるため、nが大きくなると計算量が増大する。
そこで、図12に示したような按分点と解領域の頂点ではなく、図15に示すように正単体の辺と平行な線分P-C1、P-C2、P-C3、P-C4、P-C5、P-C6を利用して、解領域および被覆率を近似計算しても良い。
図15における斜線部分が、本来の正しい解領域であるが、本実施例ではC1〜C6の6つの点で囲まれた領域を解領域として近似計算する。
例えばC1は、正単体の辺P2-P3と平行で按分点Pを通る直線が、正しい解領域の境界と交わる点C1,C4のうちの一つである。
正単体の辺はn(n-1)/2本であるから、全ての辺と平行でPを通る直線群と解領域境界との交点はn(n-1)個となる。したがって、本来2^n個ある点を、n^2オーダに抑えることができ、解領域の計算量、および被覆率の計算量を低減できる。
このときの処理フローを図31に示す。本実施例を実施例4に組み込む場合は、図25の「一階層分の按分計算」を図31に置き換えればよい。図31のステップS191では、按分解近似計算が行われ、この詳細フローは、図32のフロー(S201〜S206)に示す通りである。図31のステップS192では、被覆率近似計算が行われ、この詳細フローは、図33のフロー(S211〜S220)に示す通りである。図33のステップS212では、図34のフロー(S231〜S234)が呼び出され、図33のステップ213、S215、S218では、図35のフロー(S241〜S246)が呼び出される。各処理の細かい動作は、これらのフローチャートに示される通りである。
以上、本実施例によれば、解領域および被覆率の計算量を低減できる。
なお、以上に説明した実施例における按分計算装置は、例えば、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、当該装置内の各処理部は、上記のコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、按分計算装置は、上記のプログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、各DBおよび記憶部は、上記のコンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

Claims (6)

  1. 電力系統において複数の要素の接続構成を記憶する第1の記憶部と、
    各前記要素がそれぞれ取り得る消費エネルギー量の範囲を記憶する第2の記憶部と、
    前記各要素の消費エネルギー量をそれぞれ軸とする空間に、前記消費エネルギー量の範囲を展開し、前記各要素について展開された前記消費エネルギー量の範囲が共通する領域である解領域を生成する解領域生成部と、
    前記解領域を包含する最小半径の超球を求め、前記超球の中心座標を取得する包含球算出部と、
    前記中心座標に対応する前記各要素の値を、前記各要素の消費エネルギー量として決定する按分決定部と、
    を備えた按分計算装置。
  2. 電力系統において複数の要素の接続構成を記憶する第1の記憶部と、
    各前記要素がそれぞれ取り得る消費エネルギー量の範囲を記憶する第2の記憶部と、
    前記各要素の消費エネルギー量をそれぞれ軸とする空間に、前記消費エネルギー量の範囲を展開し、前記各要素について展開された前記消費エネルギー量の範囲が共通する領域である解領域を生成する解領域生成部と、
    与えられ座標を中心とする超球の半径と、超球が前記解領域を覆う比率である被覆率との関係を表すグラフを算出する被覆関係算出部と、
    按分決定部を備え、
    前記解領域生成部は、任意の方法で求められた各前記要素の消費エネルギー量を表す複数の座標を前記空間に展開し、
    前記被覆関係算出部は、前記各座標ごとに、座標を中心とする超球の半径と、超球が前記解領域を覆う比率である被覆率との関係を表すグラフを算出し、
    前記按分決定部は、
    前記被覆率が所定値のときの半径を各超球について特定し、最も半径の小さい超球に対応する座標に基づき前記各要素の消費エネルギー量を決定する、
    按分計算装置。
  3. 前記被覆関係算出部は、
    前記超球の中心から前記解領域の各頂点までの線分の長さの合計に対する、前記解領域に含まれる前記線分の長さの合計に基づき、超球に対する前記被覆率を計算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の按分算装置。
  4. 前記複数の要素の接続構成は、複数の計測装置が階層状に接続され、前記計測装置の子要素は、計測装置または機器であり、
    前記複数の計測装置のうちの1つを起点に指定する基準メータ指定部をさらに備え、
    (A)前記起点に指定された計測装置の消費エネルギーは、当該計測装置による計測値と決定して、前記起点となる計測装置の子要素の消費エネルギー量を求め、各前記子要素の中に計測装置が含まれるときは、当該計測装置を新たな起点に決定し、
    (B)前記新たに起点とされた計測装置の消費エネルギーは、当該計測装置について求められた消費エネルギーと決定して、当該計測装置の子要素の消費エネルギー量を求め、
    (C)前記起点となる計測装置に親要素が存在するときは、前記起点に指定された計測装置の消費エネルギーは、当該計測装置による計測値と決定して、前記親要素と前記親要素の他の子要素の消費エネルギーを求め、当該他の子要素の中に計測装置が存在するときは、当該計測装置を新たな起点に決定して、(B)の処理を行い、
    (D)前記起点となる計測装置の親要素のさらに親要素が存在するときは、階層構造の最上位の要素に到達するまで、(C)を繰り返し行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の按分計算装置。
  5. 第1の記憶部から電力系統において複数の要素の接続構成を読み出すステップと、
    第2の記憶部から、各前記要素がそれぞれ取り得る消費エネルギー量の範囲を読み出すステップと、
    前記各要素の消費エネルギー量をそれぞれ軸とする空間に、前記消費エネルギー量の範囲を展開し、前記各要素について展開された前記消費エネルギー量の範囲が共通する領域である解領域を生成するステップと、
    前記解領域を包含する最小半径の超球を求め、前記超球の中心座標を取得するステップと、
    前記中心座標に対応する前記各要素の値を、前記各要素の消費エネルギー量として決定するステップと、
    をコンピュータが実行する按分計算方法。
  6. 第1の記憶部から電力系統において複数の要素の接続構成を読み出すステップと、
    第2の記憶部から、各前記要素がそれぞれ取り得る消費エネルギー量の範囲を読み出すステップと、
    前記各要素の消費エネルギー量をそれぞれ軸とする空間に、前記消費エネルギー量の範囲を展開し、前記各要素について展開された前記消費エネルギー量の範囲が共通する領域である解領域を生成するステップと、
    前記解領域を包含する最小半径の超球を求め、前記超球の中心座標を取得するステップと、
    前記中心座標に対応する前記各要素の値を、前記各要素の消費エネルギー量として決定するステップと、
    をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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