JP5481216B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置(Magnetic Resonance Imaging Apparatus:以下適宜、MRI装置と略記する)に関する。特に本発明は、MRI装置において静磁場の不均一性を補正する技術に関する。
磁気共鳴イメージングは、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア周波数の高周波パルス(radio frequency pulse:以下、RFパルスという)で磁気的に励起し、この励起に伴って発生する核磁気共鳴信号(nuclear magnetic resonance signal:以下、NMR信号という)から画像を再構成する撮像法である。
この磁気共鳴イメージングでは、静磁場をできる限り均一にすることが要望されており、静磁場の不均一性を補正するシミング(shimming)が行われている。静磁場の不均一性は、0次成分、1次成分(x成分、y成分、z成分)、2次成分(xの二乗成分、yの二乗成分、zの二乗成分、xy成分、yz成分、zx成分)などの各成分に分けられ、3次成分以上の成分も存在する。シミングは、上記の不均一成分毎に行われるのが一般的である。具体的には例えば、2次以上の成分については補正すべき成分に1対1で対応するシムコイルを設けている。そのようなシムコイルの構造については、例えば特許文献1に記載されている。そして、1次成分まで或いは2次成分までというように、成分を絞って補正することが一般的である。
実際のシミングの計算は、例えば次のようにして行われる。
まず、磁場分布計測用のNMR信号のデータ収集を行い、このデータに基づいて撮像領域の磁場分布を計算する。次に、シミング対象としている磁場成分毎に磁場分布を展開し、静磁場の不均一成分を打ち消す補正磁場を計算する。そして、計算した補正磁場を発生するために、各成分に対応するシムコイルに供給すべき電流値(以下、「シミング補正値」という)をそれぞれ計算する。
例えば均一な磁場強度の基準値をB0とし、1次成分まで磁場分布を求めてシミングを行うこととし、簡単化のために磁場分布の展開式においてx軸方向とy軸方向を考慮せずにz軸方向のみを考慮するとする。その場合、磁場分布Bを1次まで展開した式は、次の(1)式で与えられる。
Figure 0005481216
磁場分布Bが(1)式で与えられる場合、1次成分のシミング補正値は−C1として与えられ、0次成分のシミング補正値は−C0として与えられる。
ここで、シムコイルに供給できる電流には許容できる上限値があるため、シミング補正値がその上限値を超えると、静磁場の不均一性を計算通りに補正することはできない。そこで、特許文献2の従来技術では、2次成分のシミング補正値が閾値を超えていた場合に、2次成分のシミング補正値を全て所定値(例えば0)に固定し、1次以下の成分のみに限定してシミング補正値を再計算している。
特開平8−196518号公報 特開2007−301348号公報
特許文献2の従来技術によっても、実用上は十分に均一な静磁場を撮像領域に形成することができる。しかし、特許文献2の従来技術では、2次成分のシミング補正値が閾値を超えた場合、2次成分を使わないため、2次成分まで補正するシムコイルを備えていても、それを十分に活かすことができない。このため、シミングの計算結果において2次成分のシミング補正値がシムコイルに供給可能な電流の上限値を超える場合にも、2次成分を補正するシムコイルを活かして静磁場をより均一にする技術が要望されていた。
本発明は、上記課題を鑑みてなされてものであり、シミングの計算結果で2次成分のシミング補正値がシムコイルへの供給電流の上限値を超える場合にも、2次成分を補正するシムコイルを活かして静磁場の均一性を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明に係るMRI装置は、上記課題を解決するために、撮像領域に静磁場を発生させる静磁場発生部と、前記撮像領域の磁場強度分布を計測磁場強度分布として測定する測定部と、前記撮像領域の磁場強度分布を均一化するための補正磁場の磁場強度分布を決定する演算部と、前記演算部の決定結果に基づいて前記補正磁場を発生させる補正磁場発生部とを備えるものである。前記演算部は、前記補正磁場における少なくとも1成分の磁場強度を制限する可変パラメータを設定し、前記補正磁場発生部が発生できる最大磁場強度および前記計測磁場強度分布に応じて前記可変パラメータの値を変えることで、前記最大磁場強度を超えないように前記補正磁場の磁場強度分布を決定する。
本発明に係るMRI装置によれば、シミングの計算結果において2次成分のシミング補正値がシムコイルへの供給電流の上限値を超える場合にも、2次成分を補正するシムコイルを活かして静磁場の均一性を向上させることができる。
本実施形態のMRI装置の全体構成を示すブロック図。 z軸方向に直交するようにシムコイルユニットを横断した場合の各シムコイルの積層状態を示す横断面模式図。 本実施形態のMRI装置の動作の流れを示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<本実施形態の構成>
図1は、本実施形態におけるMRI装置20の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、MRI装置20は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石22と、静磁場用磁石22の内側において軸を同じにして設けられた筒状のシムコイルユニット24と、傾斜磁場コイル26と、RFコイル28と、制御系30と、被検体Pが乗せられる寝台32とを備える。
ここでは一例として、互いに直交するx軸、y軸、z軸について以下のように定義する。まず、静磁場用磁石22およびシムコイルユニット24は、それらの軸方向が鉛直方向に直交するように配置されているものとし、静磁場用磁石22およびシムコイルユニット24の軸方向をz軸方向とする。また、鉛直方向をy軸方向とし、寝台32は、その天板の載置用の面の法線方向がy軸方向となるように配置されているものとする。
制御系30は、静磁場電源40と、シムコイル電源42と、傾斜磁場電源44と、RF送信器46と、RF受信器48と、シーケンスコントローラ50と、コンピュータ52とを備える。
傾斜磁場電源44は、x軸傾斜磁場電源44xと、y軸傾斜磁場電源44yと、z軸傾斜磁場電源44zとで構成されている。また、コンピュータ52は、演算装置60と、入力装置62と、表示装置64と、記憶装置66とで構成されている。
静磁場用磁石22は、静磁場電源40に接続され、静磁場電源40から供給される電流により撮像領域に静磁場を形成させる。静磁場用磁石22は、超伝導コイルで構成される場合が多く、励磁の際に静磁場電源40に接続されて電流が供給されるが、一旦励磁された後は非接続状態とされるのが一般的である。なお、静磁場電源40を設けずに、静磁場用磁石22を永久磁石で構成してもよい。
シムコイルユニット24は、シムコイル電源42から供給される電流により、静磁場を均一化するための補正磁場を撮像領域に形成させる。本実施形態では一例として、シムコイルユニット24は、静磁場の2次成分を均一化するための補正磁場を撮像領域に形成させる。
傾斜磁場コイル26は、x軸傾斜磁場コイル26xと、y軸傾斜磁場コイル26yと、z軸傾斜磁場コイル26zとで構成され、静磁場用磁石22の内側で筒状に形成されている。x軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zはそれぞれ、傾斜磁場電源44のx軸傾斜磁場電源44x、y軸傾斜磁場電源44y、z軸傾斜磁場電源44zに接続される。そして、x軸傾斜磁場電源44x、y軸傾斜磁場電源44y、z軸傾斜磁場電源44zからx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zにそれぞれ供給される電流により、x軸方向の傾斜磁場Gx、y軸方向の傾斜磁場Gy、z軸方向の傾斜磁場Gzが撮像領域にそれぞれ形成される。なお、傾斜磁場コイル26により撮像領域にそれぞれ形成する傾斜磁場Gx、Gy、Gzには、静磁場の1次成分を均一化するための補正磁場も重畳されている。即ち、本実施形態の例では、静磁場の1次成分の不均一性は傾斜磁場コイル26により均一化され、静磁場の2次成分の不均一性はシムコイルユニット24に均一化される。
RF送信器46は、シーケンスコントローラ50から入力される制御情報に基づいて、核磁気共鳴を起こすためのRFパルスを生成し、これを送信用のRFコイル28に送信する。RFコイル28には、ガントリ(図示せず)に内蔵されたRFパルスの送受信用の全身用コイルや、寝台32または被検体Pの近傍に設けられるRFパルスの受信用の局所コイルなどがある。送信用のRFコイル28は、RF送信器46からRFパルスを受けて被検体Pに送信する。受信用のRFコイル28は、被検体Pの内部の原子核スピンがRFパルスによって励起されることで発生したNMR信号を受信し、このNMR信号は、RF受信器48により検出される。
RF受信器48は、検出したNMR信号に所定の信号処理およびA/D(analog to digital)変換を施すことで、デジタル化された複素データである生データ(raw data)を生成し、生成したNMR信号の生データをシーケンスコントローラ50に入力する。
シーケンスコントローラ50は、演算装置60の指令に従って、傾斜磁場電源44、RF送信器46およびRF受信器48を駆動させるために必要な制御情報を記憶する。ここでの制御情報とは、例えば、傾斜磁場電源44に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報である。シーケンスコントローラ50は、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源44、RF送信器46およびRF受信器48を駆動させることにより、x軸傾斜磁場Gx、y軸傾斜磁場Gy,z軸傾斜磁場GzおよびRFパルスを発生させる。また、シーケンスコントローラ50は、RF受信器48から入力されるNMR信号の生データを受けて、これを演算装置60に入力する。
演算装置60は、MRI装置20全体のシステム制御を行う。
図2は、z軸方向に直交するようにシムコイルユニット24を横断した場合の各シムコイル81〜86の積層状態を示す横断面模式図である。傾斜磁場コイル26とシムコイルユニット24との区別を容易とするため、図1では両者を離間して示したが、実際には図2に示すように、傾斜磁場コイル26の外周表面上にシムコイルユニット24が隙間無く接合されている。図2に示すように、シムコイルユニット24は、内側樹脂層80、シムコイル81、シムコイル82、シムコイル83、シムコイル84、シムコイル85、シムコイル86、樹脂テープ層90を内側から順に積層した構造である。
内側樹脂層80は、傾斜磁場コイル26の外周面上に円筒状に形成されている。樹脂テープ層90は、シムコイル81〜86を保護および絶縁するものであり、シムコイル86の外周面上に樹脂テープを巻き付けて構成される。
シムコイル81は、静磁場用磁石22が発生する静磁場のzx成分を補正する磁場を発生するコイルパターンを持つ。同様に、シムコイル82は静磁場のzy成分を、シムコイル83は静磁場のxy成分を、シムコイル84は静磁場のxx成分(xの2乗の成分)を、シムコイル85は静磁場のyy成分(yの2乗の成分)を、シムコイル86は静磁場のzz成分(zの2乗の成分)を、それぞれ補正する磁場を発生するコイルパターンを持つ。
各々のシムコイル81〜86には、シーケンスコントローラ50から入力される個別のシミング補正値に応じた各シム電流がシムコイル電源42から供給される。シムコイルユニット24は、上記の構成により6チャンネルの補正磁場を発生することができる。なお、3次以上の磁場成分にも対応するシムコイルを含めてさらに多くのシムコイルを積層し、例えば13チャンネルや18チャンネルの補正磁場を発生可能な構成としてもよい。
<本実施形態のシミングの理論>
ここでは一例として、簡単化のため、シミングによる補正対象成分がx成分、y成分、yy成分(yの2乗成分)、zx成分の4つのみであるとする。また、計測した磁場強度分布に含まれる多数の画素の内、画素r(1≦i≦5、iは自然数)の5画素のみをシミングの計算に用いるものとし、それらの位置座標を図1に示したx−y−z座標系に基づいてr=(x、y、z)とする。ここでの画素rは、3次元的な画素であるので、ボクセルである。
また、均一化すべき静磁場の磁場強度の目標値を基準に、計測した磁場強度分布を目標値からのズレ量で表し、そのときの画素rにおけるズレ量をb(r)とする。このとき、各画素rに印加すべき補正磁場の磁場強度の理想値は−b(r)である。b(r)はスカラーであり、その単位は磁場強度(テスラ)であるが、本発明は磁場強度での計算に限定されるものではない。b(r)については、例えば、均一化すべき静磁場の磁場強度の目標値の10-6倍に相当する磁場強度の単位(ppm)に換算して計算してもよい。
さらに、各画素rに印加すべき補正磁場の理想値−b(r)を並べたベクトルをBとする。ベクトルBは以下の(2)式で与えられる。
Figure 0005481216
また、画素rの位置における補正対象成分を並べた行列F(この例では5行4列型)を以下の(3)式のように定義する。
Figure 0005481216
行列Fの全要素は、画素rの位置座標を数値として代入することにより、具体的な数値として決定される。行列Fの各要素は、ここでは一例として無名数(単位無)として取り扱うが、例えばメートルなどの長さの単位を有するものとして取り扱ってもよい。
また、実際に印加する補正磁場を規定するためのベクトルA(この例では4行1列型)を以下の(4)式のように定義する。
Figure 0005481216
ここではベクトルAの各要素の単位は、b(r)の単位と同じ(例えばテスラ)であるとするが、違う単位で取り扱ってもよい。(4)式において、a1が求めるべきx成分の補正磁場の大きさに対応する値である。同様に、a2がy成分の補正磁場の大きさに対応する値であり、a3がyy成分の補正磁場の大きさに対応する値であり、a4がzx成分の補正磁場の大きさに対応する値である。ここで、特許文献2の従来技術では、シミングの計算結果においてa4が上限値(例えばzx成分に対応するシムコイルに流せる電流の最大値、または、その最大電流値に相当する磁場強度)を超えた場合、a3とa4を例えばゼロに固定した上で、a1とa2のみによる(1次成分のみによる)補正磁場を重畳している。
これに対し本発明では、調整関数P(A)を以下の(5)式のように規定すると共に、調整関数P(A)を第2項とする目的関数S(A)を以下の(6)式のように規定し、目的関数S(A)を最適化するベクトルAの各要素(a1〜a4)の値を求める。
Figure 0005481216
Figure 0005481216
(5)式に示した調整関数P(A)において、Vsum1は1次成分の補正電流の総和を上限値以下にするための調整パラメータであり、Vsum2は2次成分の補正電流の総和を上限値以下にするための調整パラメータである。また、Vxは1次成分の内のx成分の補正電流を上限値以下にするための調整パラメータであり、Vは1次成分の内のy成分の補正電流を上限値以下にするための調整パラメータである。また、Vyyは2次成分の内のyy成分の補正電流を上限値以下にするための調整パラメータであり、Vzxは2次成分の内のzx成分の補正電流を上限値以下にするための調整パラメータである。(6)式において、Vsum1、Vsum2、V、V、Vyy、Vzxには、後述のように適切な数値が代入される。
上記の「目的関数S(A)を最適化する」とは、a1〜a4により定まる各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流がそれぞれ上限値を超えないように、且つ、x、y、zを変数とする目的関数S(A)を最小化または最大化するように、a1〜a4の値を決定することである。(6)式で規定した目的関数S(A)では、第1項および第2項の符号が正であるため、この場合の目的関数S(A)の最適化は、目的関数S(A)の最小化となる。
また、上記のように一例として規定した(2)式〜(6)式の物理的な意味は、以下の通りである。各画素rの位置を規定するx−y−z座標系に基づいて、F・Aで与えられる補正磁場を印加すると考える。このとき、F・Aの要素は5つであり、それらは、各画素rに印加される補正磁場の各磁場強度に対応する。目的関数S(A)の第1項は、F・Aから、ベクトルB(画素rに印加すべき補正磁場の目標値を並べたベクトル)を差し引いた後、それを二乗したものである。従って、目的関数S(A)を最小化すれば、その第1項も小さくなり、各画素rでの計測磁場強度における「静磁場の目標値」とのズレ量が相殺されるように、補正磁場を定めるベクトルAの各要素を決定できる。
また、供給可能な最大電流値(上限値)は、各シムコイル81〜86毎に異なり、x軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zによっても異なる場合がある。また、供給可能な最大電流値は、コイル特性を含むMRI装置20の構成のみによって定まるのではなく、安全的な側面からも制限される場合がある。
(2)式〜(6)式によって規定される目的関数S(A)の最適化は、以下のようにして行う。
まず、調整関数P(A)の各調整パラメータVsum1、Vsum2、V、V、Vyy、Vzxには、初期値として非常に小さな正の値を設定する。ここでの「非常に小さな正の値」とは、例えば、静磁場の基準値(均一化する目標値)が1.5テスラである場合、即ち、ベクトルBの各要素の単位をテスラのオーダーで考える場合、V、V、Vyy、Vzxについては0.000001であり、Vsum1、Vsum2については0.001である。なお、ここで挙げた0.001や0.000001といった数値は、あくまで一例であり、初期値はこれよりも大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
次に、(6)式に基づいて、目的関数S(A)を最小化するa1、a2、a3、a4の値を計算する最適化処理を行う。
次に、上記の最適化処理の結果のa1〜a4を用いて、各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流を計算する。ここで、x軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zにはそれぞれ、傾斜磁場Gx、Gy、Gzを発生させるための電流も流すので、それも考慮して供給電流を計算する。
次に、各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流の計算値がそれぞれ上限値を超えているか否かを判定する。ここでの上限値には、シムコイル81〜86への供給電流値の総和に対する上限値(2次成分の補正磁場の電流の総和に対する上限値に対応)と、x軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zの3つへの供給電流値の総和に対する上限値(1次成分の補正磁場の電流の総和に対する上限値に対応)も含まれる。上限値を超えている場合、その超えている補正対象成分または次数に対応する調整関数P(A)の調整パラメータの値を増加させる。
例えば、zx成分の補正磁場用の供給電流の計算値が、シムコイル81(zx成分に対応)に流せる電流の上限値を超えた場合、Vzxを増加させる。その後、上記の最適化処理を再度行えば、目的関数S(A)におけるzxに係る係数は、第2項においてVzxの増加分だけ増加する分、第1項において減少する。即ち、a4の値が前回の最適化処理の結果よりも小さい値として算出されるので、zx成分の補正磁場用の供給電流の計算値も小さくなる。
このようにして、各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流の計算値がそれぞれ上限値以下になるまで、最適化処理と、調整パラメータ(Vsum1、Vsum2、V、V、Vyy、Vzxの少なくともいずれか)の値を増加させる処理とを繰り返す。
各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流の計算値、1次成分の補正磁場の電流の総和、2次成分の補正磁場の電流の総和がそれぞれ上限値以下となった場合の最適化処理の結果によって、最終的なa1〜a4の値を決定し、これらa1〜a4に基づいてシミングを行う。以上が、補正対象成分をx成分、y成分、yy成分、zx成分に限定した場合のシミングの理論の説明であり、以下、シミングの理論について補足する。
[1]各調整パラメータVsum1、Vsum2、V、V、Vyy、Vzxは、例えば、単位のないパラメータ(無名数)として取り扱ってもよいし、磁場強度の単位として取り扱ってもよい。各調整パラメータVsum1等を無名数として取り扱う場合、目的関数S(A)の第1項と第2項の単位が揃わないが、調整関数P(A)は、各コイルへの供給電流の上限値を超えないように目的関数S(A)を最適化するためのものであるから、必ずしも目的関数S(A)の第1項と第2項の単位を揃えて考える必要はない。なお、各調整パラメータVsum1等の単位をベクトルBの各要素の単位と同じにして取り扱い、目的関数S(A)の第1項と、第2項の単位を揃えてもよい。
[2]磁場強度を計測した各画素の位置に応じて、ある画素の目的関数S(A)への寄与率を他の画素とは異なるものとしてもよい。具体的には例えば、目的関数S(A)を規定する(6)式の第1項を以下の(7)式のように展開する。
Figure 0005481216
例えば画素rの方が他の画素r、r、r、rよりも撮像領域の中心に近く、画素rで計測した磁場強度の寄与率を他の画素r、r、r、rよりも大きくしたい場合、(7)式における対角行列Dの要素αを他の要素β、γ、δ、εよりも大きくすればよい。このようにすれば、各画素の位置に応じて、目的関数S(A)への寄与率、即ち、補正磁場強度の計算値への寄与率を適切に設定することができる。
[3]上記説明では、原理を分かり易くするために、5画素のみの磁場計測値を用いたが、実際には例えば、多数の画素の磁場計測値を用いればよい。具体的には例えば、撮像領域を分割して、分割領域毎に(7)式の対角行列Dをそれぞれ設定し、それを最適化するベクトルAの各要素をそれぞれ計算し、分割領域毎に計算した補正磁場を静磁場に重畳して印加すればよい。
[4]ベクトルBの要素数、即ち、磁場強度を計測する画素数(上記例では5個)は、補正対象成分の数(上記例ではx成分、y成分、yy成分、zx成分の4つ)と同じか、補正対象成分の数より大きくする。計測画素数が補正対象成分の数より少ないと、目的関数S(A)を最小化または最大化する解が得られないからである。磁場強度を計測する画素数は、補正対象成分の数よりも多いほど、補正の精度が高くなるので望ましい。
[5]調整パラメータ(Vsum2等)の値を変えながら目的関数S(A)を最適化することで、補正磁場として発生可能な最大磁場強度を超えない範囲において、印加すべき補正磁場の磁場強度の理想値にできる限り近くなるように、補正磁場の磁場強度分布を決定するのが本発明の技術的思想である。即ち、上述の(2)式〜(6)式で規定した目的関数S(A)は本発明の一例にすぎず、目的関数S(A)は、上記技術的思想を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、(6)式における第1項および第2項の符号を逆にし(マイナスにし)、目的関数S(A)を最大化するように最適化処理を行ってもよい。
<本実施形態の動作説明>
図3は、本実施形態のMRI装置20の動作の流れを示すフローチャートである。以下、適宜図1および図2を参照しながら、図3に示すフローチャートのステップ番号に従って、MRI装置20の動作を説明する。
[ステップS1]寝台32(図1参照)上に乗せられた状態で被検体Pがガントリ内に挿入される。シーケンスコントローラ50は、演算装置60からの制御信号に基づいて静磁場電源40等を制御し、ガントリ内の撮像領域の磁場強度分布が得られるように傾斜磁場(Gx、Gy、Gz)等を印加してスライスを選択し、RFパルス等を送信する。
この後、RF受信器48によりNMR信号が検出され、このNMR信号はシーケンスコントローラ50を介して演算装置60に入力される。このNMR信号はk空間の生データであるため、演算装置60は、入力されたNMR信号をx−y−z座標系の実空間のデータに変換し、変換後のデータに基づいて撮像領域の磁場強度分布を計算する。この後、演算装置60は、ステップS2に処理を移行する。
[ステップS2]演算装置60は、3種類の1次成分(x成分、y成分、z成分)および6種類の2次成分(xの二乗成分、yの二乗成分、zの二乗成分、xy成分、yz成分、zx成分)の内、どれを補正対象成分とするかを撮像部位等に基づいて選択する。なお、1次成分、2次成分のどれを補正対象成分とするかについては、入力装置62を介してユーザが任意に選択する構成としてもよい。
本実施形態では一例として、少なくとも2次成分の1つ以上は選択され、補正対象成分は複数選択されるものとする。演算装置60は、選択した補正対象成分に基づいて、補正対象成分を並べた行列F、ベクトルA、調整関数P(A)を設定する。また、演算装置60は、調整関数P(A)の各調整パラメータを初期値に設定する。この後、演算装置60は、ステップS3に処理を移行する。
[ステップS3]演算装置60は、目的関数S(A)を最適化するベクトルAの各要素(a1、a2等)の値を計算する最適化処理を行う。この後、演算装置60は、ステップS4に処理を移行する。
[ステップS4]演算装置60は、最適化処理の結果を用いて、x軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26z(図1参照)への供給電流を計算する。ここで、x軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zにはそれぞれ、傾斜磁場Gx、Gy、Gzを発生させるための電流も流すので、それも考慮して供給電流を計算する。また、演算装置60は、最適化処理の結果を用いて、各シムコイル81〜86(図2参照)への供給電流も計算する。
次に、演算装置60は、各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流の計算値がそれぞれ上限値を超えているか否かを判定する。少なくとも1つが上限値を超えている場合、演算装置60はステップS5に処理を移行し、それ以外の場合、演算装置60はステップS6に処理を移行する。
[ステップS5]演算装置60は、調整関数P(A)の各調整パラメータの内、ステップS4での判定結果で上限値を超えた補正対象成分に対応する調整パラメータ(例えばVや、Vzx)の値を増加させる。この後、演算装置60は、ステップS3に戻り、最適化処理が再度行われる。
[ステップS6]演算装置60は、最適化処理の結果を用いて、シムコイル81〜86への供給電流値の総和(2次成分の補正磁場の電流の総和)と、x軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zの3つへの供給電流値の総和(傾斜磁場Gx、Gy、Gzを発生させる電流値も含む1次成分の補正磁場の電流の総和に相当)とを計算する。次に、演算装置60は、上記の1次、2次の供給電流値の総和がそれぞれ上限値を超えているか否かを判定する。少なくとも1つが上限値を超えている場合、演算装置60はステップS7に処理を移行し、それ以外の場合、演算装置60はステップS8に処理を移行する。
[ステップS7]演算装置60は、調整関数P(A)の各調整パラメータの内、ステップS6での判定結果で上限値を超えた次数に対応する調整パラメータ(例えばVSUM2)の値を増加させる。この後、演算装置60は、ステップS3に戻り、最適化処理が再度行われる。
[ステップS8]演算装置60は、直前の最適化処理で計算したベクトルAの各要素に基づいて、各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流値を計算する。この後、演算装置60は、ステップS9に処理を移行する。
[ステップS9]ステップS8で計算された供給電流値に基づいて補正磁場が印加される。静磁場の不均一成分における0次成分(共鳴周波数のずれに対応)については、演算装置60の制御によってRF受信器48内における直交位相検波の参照周波数を調整することでシミングする。このようにして補正磁場が印加された状態で撮像が行われる。
具体的には、シーケンスコントローラ50は、演算装置60の制御に従って、静磁場、補正磁場および傾斜磁場Gx、Gy、Gzが印加された状態で画像データ収集用のRFパルス等を送信させた後、被検体PからのNMR信号をRF受信器48により検出する。シーケンスコントローラ50は、NMR信号の生データを演算装置60に入力し、演算装置60は、この生データに所定の処理を施してMRI画像の画像データを生成し、これを記憶装置66に記憶させる。以上が本実施形態のMRI装置20の動作説明である。
<本実施形態と従来技術との違い>
従来技術におけるシミング補正値の計算では、本発明の調整パラメータ(可変パラメータ)に相当するものは、設定されていない。従来技術では、計算した2次成分のシミング補正値が閾値を超えていた場合、2次成分のシミング補正値を0などの固定値にして、1次以下の成分に限定してシミング補正値を再計算している。この場合、2次成分まで補正するシムコイルを備えていても、それを十分に活かせない。
一方、本実施形態では、目的関数S(A)の第2項として調整関数P(A)を設定し、目的関数S(A)を最適化するベクトルAの各要素を計算する最適化処理を行う。そして、最適化処理の結果から算出される1次または2次成分の補正磁場用の供給電流値が上限値を超える場合、上限値を超えた補正対象成分または次数に対応する調整パラメータを増加後、最適化処理を繰り返す。即ち、各コイルへの供給電流が上限値を超えない範囲において、目的関数S(A)の第1項が小さくなるように、供給電流を決定するベクトルAの各要素が計算される。
換言すれば、1回の最適化処理によって調整パラメータの値を大きくする度に、ベクトルAで定まる補正磁場は、静磁場を完全に均一にする理想値から離れるが、上限値を超えて算出された補正磁場用の供給電流値は、シムコイルユニット24などのハードウェアの制約によって決まる上限値に近づいていく。従って、最適化処理を繰り返すことで、各コイルへの供給電流が上限値を超えない範囲において、できる限り静磁場を均一化する補正磁場が算出される。この結果、1次成分の補正も兼用する傾斜磁場コイル26だけではなく、2次成分を補正するシムコイル81〜86を十分に活かして静磁場の均一性を向上させることができる。
さらに、ステップS3で行列F、ベクトルA、調整関数P(A)を適切に設定することで、1次成分(x成分、y成分、z成分)および2次成分(xx成分、yy成分、zz成分、xy成分、yz成分)の内の所望の成分のみを選択して補正磁場を発生させることもできる。
<本実施形態の補足事項>
[1]本実施形態では、調整関数P(A)における各調整パラメータの初期値を非常に小さい正の値にする例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。各調整パラメータの初期値については、撮像条件に拘らずに固定値にしてもよいし、撮像部位に応じて適切に設定してもよい。例えば、被検体Pの頭部が撮像部位であるとして、他の部位を対象としたときに比べて、yや2次成分の補正量が全体的に小さくなるなど、撮像部位の形状に応じて補正量の大小に特徴的な傾向がある場合、調整関数P(A)におけるVsum2、V等の調整パラメータの初期値を、他の撮像部位が撮像対象となる場合よりも大きい値として設定しておけばよい。
[2]最適化処理を再度行う前に調整関数P(A)の調整パラメータを増加させる増加量については、撮像条件に拘らずに固定としてもよいし、撮像対象となる部位に応じて適切に変更してもよい。例えば、被検体Pの頭部が撮像部位であって、どの成分においてもあまり強い磁場を印加できないと仮定した場合、最適化処理を再度行う際の調整パラメータの増加量を大きい値に設定しておくことで、最適化処理を行う回数を減らすことができる。
[3]本実施形態では、補正磁場として2次成分までを演算により決定して印加する例を述べたが、3次以上の成分も補正する構成としてもよい。具体的には例えば、3次以上の成分も補正できるようにシムコイルユニット24を構成し、それに応じて3次以上の成分も加味して行列F、ベクトルA、調整関数P(A)、目的関数S(A)を設定し、最適化処理を行えばよい。
[4]最後に、請求項記載の用語と実施形態との対応関係を説明する。なお、以下に示す対応関係は、参考のために示した一解釈であり、本発明を限定するものではない。
静磁場用磁石22および静磁場電源40は、請求項記載の静磁場発生部の一例である。
静磁場用磁石22、シムコイルユニット24、傾斜磁場コイル26、RFコイル28、制御系30の全体により、静磁場や傾斜磁場(Gx、Gy、Gz)等を印加してRFパルス等を送信後、検出されるNMR信号を実空間のデータに変換し、撮像領域の磁場強度分布を計算する機能(ステップS2参照)は、請求項記載の測定部の一例である。
目的関数S(A)を最適化するベクトルAの各要素を計算し、これに基づいて各シムコイル81〜86およびx軸傾斜磁場コイル26x、y軸傾斜磁場コイル26y、z軸傾斜磁場コイル26zへの供給電流値を計算する演算装置60の機能は、請求項記載の演算部の一例である。
静磁場の1次成分の不均一性の補正を兼用する傾斜磁場コイル26、および、静磁場の2次成分の不均一性を補正するシムコイルユニット24は、請求項記載の補正磁場発生部の一例である。
各々の調整パラメータ(VSUM2、Vxz等)は、請求項記載の可変パラメータの一例である。
(6)式で一例として規定した目的関数S(A)の第1項は、請求項記載の差分項の一例であり、目的関数S(A)の第2項(調整関数P(A))は、請求項記載の調整項の一例である。
20 MRI装置
22 静磁場用磁石
24 シムコイルユニット
26 傾斜磁場コイル
28 RFコイル
30 制御系
32 寝台
40 静磁場電源
42 シムコイル電源
44 傾斜磁場電源
46 RF送信器
48 RF受信器
50 シーケンスコントローラ
52 コンピュータ
60 演算装置
62 記憶装置
64 表示装置
66 入力装置
80 内側樹脂層
81、82、83、84、85、86 シムコイル
90 樹脂テープ層
P 被検体

Claims (10)

  1. 撮像領域に静磁場を発生させる静磁場発生部と、前記撮像領域の磁場強度分布を計測磁場強度分布として測定する測定部と、前記撮像領域の磁場強度分布を均一化するための補正磁場の磁場強度分布を決定する演算部と、前記演算部の決定結果に基づいて前記補正磁場を発生させる補正磁場発生部とを備えた磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記演算部は、前記補正磁場における少なくとも1成分の磁場強度を制限する可変パラメータを設定し、前記補正磁場発生部が発生できる最大磁場強度および前記計測磁場強度分布に応じて前記可変パラメータの値を変えることで、前記最大磁場強度を超えないように前記補正磁場の磁場強度分布を決定するように構成される磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記演算部は、前記補正磁場における1次成分乃至n次成分(nは2以上の自然数)の各成分の一部としての補正対象成分を複数設定すると共に、複数の前記補正対象成分の各磁場強度をそれぞれ制限する複数の前記可変パラメータを設定するように構成される請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記演算部は、前記補正磁場における1次成分の合計磁場強度乃至n次成分の合計磁場強度をそれぞれ制限する複数の前記可変パラメータを設定するように構成される請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記演算部は、前記補正磁場における1次成分乃至n次成分の各成分の一部としての補正対象成分を複数設定し、複数の前記補正対象成分の各磁場強度をそれぞれ制限する複数の前記可変パラメータを設定すると共に、前記補正磁場における1次成分の合計磁場強度乃至n次成分の合計磁場強度をそれぞれ制限する複数の前記可変パラメータをさらに設定するように構成される請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記演算部は、前記補正磁場における複数の前記補正対象成分の各磁場強度を計算する計算処理と、前記計算処理の結果がそれぞれの前記可変パラメータにおいて設定された制限を満たすか否かを判定する判定処理と、前記制限を満たさない前記可変パラメータの値を変更する変更処理の3処理を、前記判定処理の結果において全ての前記制限を満たすまで順次繰り返し、最後の前記計算処理の結果に基づいて前記補正磁場の磁場強度分布を決定するように構成される請求項4記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記演算部は、前記変更処理における前記可変パラメータの値の初期値乃至変化量を撮像部位に応じて変更するように構成される請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記演算部は、前記可変パラメータと、この可変パラメータにより制限される前記補正対象成分の磁場強度との積を前記可変パラメータ毎に算出して合算した値に基づく調整項と、前記補正磁場の磁場強度の目標値と前記補正磁場の磁場強度との差に応じた差分項の2項の和を最小化または最大化させるように、複数の前記補正対象成分の各磁場強度をそれぞれ算出し、算出した複数の前記補正対象成分の各磁場強度に基づいて前記補正磁場の磁場強度分布を決定するように構成される請求項4記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記演算部は、前記2項の和を最小化または最大化する複数の前記補正対象成分の各磁場強度を計算する最適化処理と、前記最適化処理の計算結果がそれぞれの前記可変パラメータにおいて設定された制限を満たすか否かを判定する判定処理と、前記制限を満たさない前記補正対象成分に対応する前記可変パラメータの値を変更する変更処理の3処理を、前記判定処理の結果において全ての前記制限を満たすまで順次繰り返し、最後の前記最適化処理の計算結果を複数の前記補正対象成分の各磁場強度として決定するように構成される請求項7記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記演算部は、前記変更処理における前記可変パラメータの値の初期値乃至変化量を撮像部位に応じて変更するように構成される請求項8記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記測定部は、前記計測磁場強度分布として前記撮像領域における複数の計測位置での磁場強度を測定するように構成され、
    前記演算部は、前記計測位置毎に前記差分項への寄与率を変えた上で、前記複数の計測位置の各磁場強度に基づいて前記差分項を計算するように構成される請求項7記載の磁気共鳴イメージング装置。
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