JP5474592B2 - 土壌採取装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、サンプリング管を地中に推進させやすく、土壌採取作業を確実容易に行える土壌採取装置を提供する。
また、本発明に係る土壌採取装置は、中心軸線に沿って後端面と先端面とに貫通するように延長する内部空間を有して地中に設置される断面環状の削孔ビット部と、削孔ビット部の内部空間と連通して地上まで連続する内部空間を有したロッド部と、ロッド部及び削孔ビット部の内部空間を経由して削孔ビット部の先端面より地中に突出して地中を進行可能な土壌採取部とを備え、土壌採取部は、中心軸線を中心とした螺旋体により形成され、当該螺旋体が中心軸線を中心として回転して地中を進行することで地中の土壌が螺旋体で囲まれた空間内に取り込まれるように構成されたので、サンプリング管として機能する螺旋体を地中に推進させやすくなり、土壌採取作業を確実容易に行えるようになる。
図2に示すように、実施形態1の土壌採取装置1は、例えば、自由曲線削孔機2のロッド部5の先端5tに取付けられて土壌を採取するための装置である。
削孔ビット部3は、先端側の外周面に、削孔ビット部3の中心軸線aに沿って螺旋を描いて延長するように設けられたビット部側ねじ部6を備える。
外管4は、内周面に、削孔ビット部3の中心軸線aと一致する外管4の中心軸線に沿って螺旋を描いて延長するように設けられた外管側ねじ部7を備える。
即ち、土壌採取装置1は、外管4がビット部側ねじ部6と外管側ねじ部7とのねじ係合によって削孔ビット部3の先端側の外周面に取付けられた構成である。
ビット部側ねじ部6及び外管側ねじ部7は、対応する雄ねじと雌ねじとにより構成される。
そして、土壌を採取する際には、ロッド部5をロッド部5の中心軸線aを回転中心として一方方向に回転させることで削孔ビット部3を地中において一方方向に回転させることにより、外管4は地盤との摩擦により回転しないので、削孔ビット部3の先端面9が外管4の内側に後退して外管4の先端側に土壌を収容可能な先端開口4tの外管内部空間15を形成する土壌採取可能状態(図1(b)に示す状態)に設定される。この土壌採取可能状態でロッド部5が押し込まれることにより、土壌が外管内部空間15内に取り込まれる。即ち、土壌採取可能状態においては、外管4がサンプリング管として機能する。
地盤を斜めに削孔する場合には、自由曲線削孔機2の駆動装置8に設けられた図外のモータのような回転駆動源により、ロッド部5をロッド部5の中心軸線aを回転中心として回転させることによって、削孔ビット部3を一方方向とは反対方向に回転させながら削孔ビット部3を推進させる。
削孔ビット部3の推進方向を変える場合は、ロッド部5を回転させないで、駆動装置8に設けられた図外の油圧シリンダのような押圧装置でロッド部5に推進力を与えて削孔ビット部3の楕円傾斜面に形成された先端面9に土圧が作用するようにすることで、削孔ビット部3の推進方向を変える。これにより、削孔ビット部3及びロッド部5を水平方向に移動させることができる。
そして、削孔が進むのに応じてロッド5aを順次継ぎ足していく動作を繰り返すことにより、削孔ビット部3を土壌採取目標位置60に到達させる。
また、削孔ビット部3の外周面に外管4の後方への必要以上の移動を阻止するためのストッパ17(図1参照)を設ければ、外管4がストッパ17より後方に移動するのを防止でき、ロッド部5を一方方向に一定回数だけ回転させることにより、土壌採取装置1を土壌採取可能状態に早く設定できるので好ましい。
従って、特許文献1に開示された削孔ビット部と外径寸法の同じ削孔ビット部3を用いた場合、サンプリング管として機能する外管4の強度を大きくでき、外管4を地中に推進させやすく(押し込みやすく)なるので、土壌採取作業を確実容易に行えるようになるという効果が得られる。
また、特許文献1に開示された削孔ビット部と外径寸法の同じ削孔ビット部3を用いた場合、サンプリング管として機能する外管4の外管内部空間15を大きくでき、土壌採取量を多くできる。
また、実施形態1の土壌採取装置1は、削孔作業時、土壌採取作業時のいずれにおいても削孔ビット部3内に図外の位置検出センサを備えているので、作業者は図外のモニターに表示される位置検出センサからの情報(方位情報、距離情報等)を確認しながら、削孔作業、及び、土壌採取作業を正確に行える。
図3に示すように、実施形態2の土壌採取装置1は、中心軸線a1を断面中心として中心軸線a1に沿って後端面20と先端面21とに貫通するように延長する内部空間22を有して地中に設置される断面円環状の削孔ビット部30と、削孔ビット部30の内部空間22と連通して地上まで連続する内部空間50uを有したロッド部50と、ロッド部50及び削孔ビット部30の内部空間50u;22を経由して削孔ビット部30の先端面21より地中に突出し上記中心軸線a1を中心として回転することにより地中を進行可能な土壌採取部40を備える。
つまり、螺旋体41が地中を進行することで螺旋体41が空間42内に土壌を取り込むサンプリング管として機能する。この場合、螺旋体41の進行に伴って螺旋体41の先端で切り崩された土壌が螺旋体41で囲まれた空間42内に取り込まれることで、空間42内に土壌が押し固められることなく取り込まれるので、採取した土壌の存在していた位置を正確に確認でき、土壌調査を正確に行えるとともに、採取した土壌を地上において取り出す場合に容易に取り出せるようになる。
削孔ビット部30は、中心軸線a1と直交する断面が円環形状である円管の一端が斜めに切り落とされたような楕円環状傾斜面により形成された先端面21を備え、この先端面21に図外の削岩チップを有した構成である。
位置決め溝34を備えた中空空間35と削孔ビット部30の先端側に設けられた位置決め溝34を備えない中空空間36とにより、削孔ビット部30の内部空間22が形成される。以上の構成により、中空空間35の位置決め溝34の先端に止壁37が形成され、位置決め突起33の先端面38と止壁37とが接触することで、ゾンデ31は削孔ビット部30の先端面21より地盤に突出しないように前方移動が阻止される。
尚、削孔時においては、位置検出センサを収容したゾンデ31の後端部とゾンデ設置回収用ロッド51の先端部とが例えばねじ結合されることで、ゾンデ設置回収用ロッド51の先端に位置検出センサを収容したゾンデ31が取付けられ、そして、ゾンデ31及びゾンデ設置回収用ロッド51をロッド部50及び削孔ビット部30の内部空間50u;22を経由で移動させ、ゾンデ31をゾンデ設置部32に設置した後、ゾンデ31が後方に逆戻りしないようにゾンデ設置回収用ロッド51を削孔始点側でロッド部50やその他の固定物に固定した状態で削孔する。
また、ゾンデ設置部32には、位置検出センサとしての磁気センサからの磁気信号を削孔ビット部30の外部に伝播可能とするために、ゾンデ設置部32の中空空間35と外部とに貫通する溝43が形成され、この溝43内には樹脂44が充填されている。
実施形態2においては、ロッド部50及び削孔ビット部30の内部空間50u;22を削孔液供給路として用いる。また、ゾンデ設置部32の筒壁に、内部空間50uと中空空間36とに連通する図外の貫通孔を設けて、この貫通孔も削孔液供給路として用いてもよい。
まず、ゾンデ設置回収用ロッド51の先端に取付けたゾンデ31を削孔ビット部30のゾンデ設置部32に設置した状態で削孔作業を行っていき、削孔ビット部30を土壌採取目標位置60に到達させる(図4(a)参照)。この削孔作業時においては、削孔ビット部30内に図外の位置検出センサを備えているので、作業者は図外のモニターに表示される位置検出センサからの情報(方位情報、距離情報等)を確認しながら、削孔ビット部30を土壌採取目標位置60に到達させる削孔作業を正確に行える。
削孔ビット部30が土壌採取目標位置60に到達したことを確認した後、ゾンデ設置回収用ロッド51及びゾンデ31をロッド部50の内部空間50uを介して回収する。
次に、螺旋体41の後端に設けられた結合部材49と土壌採取用ロッド52の先端部とが例えばねじ結合されることで、土壌採取用ロッド52の先端に螺旋体41が取付けられた後に、螺旋体41及び土壌採取用ロッド52をロッド部50及び削孔ビット部30の内部空間50u;22を経由で移動させ、螺旋体41の先端を削孔ビット部30の蓋46に接触させる。
そして、土壌採取用ロッド52をさらに押し込んだ後に図外の回転駆動装置によって土壌採取用ロッド52の中心軸線a1を回転中心として土壌採取用ロッド52を回転させると、螺旋体41が先端開口45を介して地中に突出し、地中を進行する。この場合、螺旋体41が螺旋の進行方向に回転するように土壌採取用ロッド52を回転させる。これにより、螺旋体41の先端が地盤を削孔しながら地中を進行し、地中を進行するに伴って螺旋体41で囲まれた空間42内に土壌採取目標位置60の土壌が取り込まれる(図3(b);図4(b)参照)。
その後、土壌採取用ロッド52及び螺旋体41をロッド部50の内部空間50uを介して地上に回収した後、螺旋体41で囲まれた空間42内に採取された土壌を取り出して土壌採取目標位置60の土壌の成分調査を行う。
5u;50u ロッド部の内部空間、6 ビット部側ねじ部、7 外管側ねじ部、
15 外管内部空間、22 削孔ビット部の内部空間、40 土壌採取部、
41 螺旋体、42 螺旋体で囲まれた空間。
Claims (2)
- ロッド部を介した回転駆動力を受けて中心軸線を回転中心として回転可能な削孔ビット部と、削孔ビット部の先端側の外周面に設けられたビット部側ねじ部と、外管と、外管の内周面に設けられた外管側ねじ部とを備え、
外管が外管側ねじ部とビット部側ねじ部とのねじ係合によって削孔ビット部の先端側の外周面に取付けられ、
土壌を採取する際には、地中において削孔ビット部を一方方向に回転させることにより削孔ビット部の先端面が外管の内側に後退して外管の先端側に土壌を収容可能な先端開口の外管内部空間を形成する土壌採取可能状態に設定され、土壌採取可能状態でロッド部が押し込まれることにより土壌が外管内部空間に取り込まれるように構成されたことを特徴とする土壌採取装置。 - 中心軸線に沿って後端面と先端面とに貫通するように延長する内部空間を有して地中に設置される断面環状の削孔ビット部と、削孔ビット部の内部空間と連通して地上まで連続する内部空間を有したロッド部と、ロッド部及び削孔ビット部の内部空間を経由して削孔ビット部の先端面より地中に突出して地中を進行可能な土壌採取部とを備え、
土壌採取部は、中心軸線を中心とした螺旋体により形成され、当該螺旋体が中心軸線を中心として回転して地中を進行することで地中の土壌が螺旋体で囲まれた空間内に取り込まれるように構成されたことを特徴とする土壌採取装置。
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