JP5466451B2 - 数値解析装置、数値解析方法、プログラム、および試験方法 - Google Patents
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Description
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部5、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部3が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
これらの各プログラムコードは、制御部3により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
入力部11を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
尚、図3に示すトリポード型等速ジョイント30は一例であり、例えば、針状ころ37の代わりに、球状ころを備えるものであっても本発明を適用できる。
また、ローラ溝33とローラ35は、周方向に互いに略等間隔となる位置に配置されるとしたが、実用的な範囲で不等間隔に配置されるものであっても本発明を適用できる。
また、トリポード型等速ジョイント30はローラ35が3つであるが、実用的な範囲でローラ35が2つまたは4つなどであっても本発明を適用できる。
このモデルから拘束を含む多剛体系の運動方程式を導く。簡略化して2次元で記述すると、次式となる。尚、多自由度の運動方程式を精度良く取り扱う為、マルチボディダイナミクスを適用する。
円筒形状の一つの針状ころ37は、いずれも円筒形状のローラ軸36、ローラ35の内周面、両隣の針状ころ37と接触する。隙間が考慮され、針状ころ37自体が自由度を持つため、2軸が平行な場合の線接触、2軸が同一平面内で傾く場合の一様でない線接触、2軸がねじれの位置にある場合の点接触など、様々な接触が発生する。
こうした現象を効率的に模擬するため、線接触を離散的に扱い、複数の点接触によって近似するモデル化手法である特許文献1に記載の技術を用いる。
次に、個々の球の接触力を定式化する。平行な2円筒間の弾性接近量δne[mm]は、両円筒の曲率と無関係であり、荷重と線接触長さに関係する。これより、鋼材の場合、球1個の接触力fn、接触部の長さl[mm]について次式となる。
スラスト力41による横揺れ振動が起こる実働時(加速時)のジョイントを想定すると、ハウジング31は、交差角が付いた状態の出力軸39に対し、回転と同方向にトルクを伝達する。
尚、図10では、入力軸38の方向をZ軸、入力軸38と出力軸39の交差角が0度のときのローラ軸36の方向をY軸、Z軸とY軸に直交する方向をX軸とする。また、ローラ軸36のx軸回りの回転をピッチング、y軸回りの回転をヨーイング、z軸回りの回転をローリングとする。
ローラ35からローラ溝33に作用する力を入力軸38の座標系に従って定義したとき、x軸方向の力が押付力Fx、y軸方向の力が横力Fy、z軸方向の力が局所スラスト力Fzである。
局所スラスト力算出手段22は、汎用の機構運動解析ソフトウェアの機能を用いても良いし、解析対象ごとに専用のプログラムを組んでも良い。但し、本発明は、特定のソフトウェアに限定されるものではない。
まず、全体スラスト力の波形において、1回転に3回変動する回転3次成分が顕著に現れることが分かった。また、回転3次成分はそれぞれのローラ溝33で発生することが分かった。更に、3つの溝が略等間隔に配置されることに伴い、3つのローラ溝33で発生する回転3次成分の波形の位相差は、それぞれ120度であることが分かった。これらの知見によって、一つの伝達経路のスラスト力である局所スラスト力の波形のみを算出し、算出した波形の位相を120度ずつずらして足し合わせることで、全体スラスト力を算出することができる。
中間軸32は、回転と摺動が可能な回転及び並進軸受51で支持される。また、中間軸32の一端には、球ジョイント53を介して負荷ジャッキ52が配置される。また、中間軸32にはアーム54が取り付けられる。アーム54には、球ジョイント53を介して加振機55が配置される。
試験方法は、まず、負荷ジャッキ52によって中間軸32に荷重を付加し、ローラ溝33にローラ35を押し付ける。次に、中間軸32に取り付けたアーム54を加振することで回転を与える。これにより、中間軸32の振れ回りが発生し、これに伴いローラ軸36のX軸回りの回転であるピッチングが発生する。そして、3軸荷重計56によって、x軸方向の力を押付力Fx、y軸方向の力を横力Fy、z軸方向の力を局所スラスト力Fzとして分離計測する。
更に、計測された局所スラスト力Fzの位相をずらして足し合わせることで、摺動式等速ジョイント30全体のスラスト力である全体スラスト力を計測する。
数値解析による解析条件としては、ローラ軸36の強制変位により、所定の荷重にてローラ35をローラ溝33に押し付け、ローラ溝33に対するローラ軸36の相対運動をローラ軸36とハウジング31の間に与える。尚、実機に対する実験結果との比較が可能なピッチングのみを拘束条件とする。
ローラ35からローラ溝33に作用する力を入力軸38の座標系に従って定義し、押付力Fx、横力Fy、局所スラスト力Fzとする。
図15は、押付力Fxの押付荷重初期値からの変動分ΔFxと横力Fyの解析結果を示す図である。また、図16は、局所スラスト力Fzと修正した局所スラスト力Fz’の解析結果を示す図である。図15と図16に示す結果は、両方とも解析開始から2往復目の結果である。修正した局所スラスト力Fz’は、押付荷重初期値からの変動分ΔFxの影響を排除する為、各解析出力時間においてFzをFxで除した後に押付荷重初期値を乗じて換算したものである。図16に示すように、修正によって波形の特徴に変化はないことから、以下では、Fz’を用いて解析結果を説明する。
実機に対する実験方法は、図14を参照して説明した通りである。本実施例では、数値解析と同じ条件でローラ溝33に対する作用力を測定する。
図17は、押付力Fxの押付荷重初期値からの変動分ΔFxと横力Fyの実験結果を示す図である。図15の解析結果と比較すると、ΔFxとFyの両方とも、変動する位相はほぼ一致するが、変動の幅は異なった。特に、図15の解析結果によるΔFxは、図17の実験結果の2倍となった。この理由は、実験装置の弾性変形の影響である。数値解析による局所解析モデルでは、梁要素により中間軸32の剛性を考慮しているが、実験装置を構成する負荷ジャッキ52や、各種装置を支持する鋼性ブロック(不図示)等の剛性まで模擬できていない。従って、各支持部が剛であり、変動が大きくなったと考えられる。
図19は、設定する相対運動が異なる2種類のFz’を示す図である。図19の実線は、ジョイント実働時を想定して全ての相対運動を考慮した波形である。図19の破線は、ピッチングのみを考慮した波形であり、図16のFz’に相当する。図19の実線と破線を比較すると、波形の振幅はほぼ同じであり、位相が異なる。図19から、全ての相対運動(ピッチング、ヨーイング、ローリング、ローラ軸中心の変位)の中で、ピッチングが支配的であると考えられる。
スラスト力の回転3次成分の主要因は、ローラ35とローラ溝33のすべり摩擦力である(特許文献1参照)。本実施例の数値解析においても、各接触部の摩擦係数に関するパラメータスタディにより確認したところ、実働時想定の解析結果では、回転3次成分の実効値のうち92%がローラ35のすべり摩擦力によるものであった。そこで、考慮する摩擦をローラ35とローラ溝33のすべり摩擦力のみに絞り込み、各相対運動の影響度合いを検討する。
22………局所スラスト力算出手段
23………全体スラスト力算出手段
24………局所解析モデルデータ
25………局所スラスト力データ
26………全体スラスト力データ
30………トリポード型等速ジョイント
31………ハウジング
32………中間軸
33………ローラ溝
34………トリポード
35………ローラ
36………ローラ軸
37………針状ころ
38………入力軸
39………出力軸
40………ジョイント中心
41………スラスト力
51………回転及び並進軸受
52………負荷ジャッキ
53………球ジョイント
54………アーム
55………加振機
56………3軸荷重計
Claims (7)
- 駆動力の伝達経路を複数有する摺動式等速ジョイントの数値解析を行う数値解析装置であって、
一つの伝達経路を構成する部品である局所部品と、前記局所部品間の連結と、前記局所部品同士の相対運動とを含む局所解析モデルを定義する手段と、
前記局所解析モデルから導かれる運動方程式を解くことで、一つの伝達経路のスラスト力である局所スラスト力を算出する手段と、
前記局所スラスト力の位相をずらして足し合わせることで、前記摺動式等速ジョイント全体のスラスト力である全体スラスト力を算出する手段と、
を具備することを特徴とする数値解析装置。 - 前記局所部品として、少なくとも、入力側となるハウジング内部に入力軸と平行に設けられるローラ溝、前記ローラ溝を摺動するローラ、前記ローラの回転軸であるローラ軸が含まれ、
前記局所解析モデルは、前記局所部品が剛体として定義され、前記ローラと前記ローラ軸の連結、および前記ローラと前記ローラ溝の連結が接触と摩擦を模擬した非線形ばね要素として定義され、前記ローラ溝に対する前記ローラ軸の相対運動が拘束条件として定義されるものであることを特徴とする請求項1に記載の数値解析装置。 - 入力軸の座標系において、入力軸の方向をZ軸、入力軸と出力軸の交差角が0度のときの前記ローラ軸の方向をY軸、Z軸とY軸に直交する方向をX軸とすると、
拘束条件として定義される前記ローラ溝に対する前記ローラ軸の相対運動は、少なくとも前記ローラ軸がX軸回りに回転する運動であることを特徴とする請求項2に記載の数値解析装置。 - 拘束条件として定義される前記ローラ溝に対する前記ローラ軸の相対運動は、更に、前記ローラ軸がZ軸回りに回転する運動を含むことを特徴とする請求項3に記載の数値解析装置。
- 駆動力の伝達経路を複数有する摺動式等速ジョイントの数値解析を行う数値解析方法であって、
一つの伝達経路を構成する部品である局所部品と、前記局所部品間の連結と、前記局所部品同士の相対運動とを含む局所解析モデルを定義するステップと、
前記局所解析モデルから導かれる運動方程式を解くことで、一つの伝達経路のスラスト力である局所スラスト力を算出するステップと、
前記局所スラスト力の位相をずらして足し合わせることで、前記摺動式等速ジョイント全体のスラスト力である全体スラスト力を算出するステップと、
を含むことを特徴とする数値解析方法。 - コンピュータを請求項1から請求項4のいずれかに記載の数値解析装置として機能させるプログラム。
- 駆動力の伝達経路を複数有する摺動式等速ジョイントを試験する試験方法であって、
一つの伝達経路を構成する部品である局所部品のみを供試体とし、
少なくとも、入力側となるハウジング内部に入力軸と平行に設けられるローラ溝、前記ローラ溝を摺動するローラ、前記ローラの回転軸であるローラ軸を前記供試体とし、
前記ローラ軸に連結される中間軸を回転と摺動が可能な軸受で支持し、前記中間軸の一端に負荷ジャッキによって荷重を付加することで前記ローラ溝に前記ローラを押し付け、前記中間軸に取り付けたアームを加振することで回転を与え、前記ローラ溝を3軸荷重計に固定することで、一つの伝達経路のスラスト力である局所スラスト力を計測するステップと、
前記局所スラスト力の位相をずらして足し合わせることで、前記摺動式等速ジョイント全体のスラスト力である全体スラスト力を計測するステップと、
を含むことを特徴とする試験方法。
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