JP5466333B1 - 熱測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定サンプルに規定の熱量を入力した場合に、この熱量を測定サンプルの温度上昇だけに消費させることができる熱測定装置を提供する。
【解決手段】本発明の熱測定装置100は、測定サンプル7を加熱するサンプル加熱ヒータ1と、測定サンプル7を挟む熱流センサ2と、熱流センサ2の、測定サンプル7とは反対側の面に配置されたパネルヒータ3と、を有する測定モジュールと、測定モジュールを収容する収容空間を形成する断熱壁と、断熱壁の収容空間を断熱状態に維持する断熱制御手段と、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1を供給する電力供給部4と、熱流センサ2が出力する熱流信号に基づいて、パネルヒータ3に第2の電力P2を供給するとともに、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1に重畳して第2の電力P2を供給するヒータ制御部5と、測定サンプル7の温度を検出する温度センサ6と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定サンプルをサンプル加熱ヒータで加熱したときの測定サンプルの熱的変化を測定する熱測定装置に関する。
近年、グリーンテクノロジーの代表的なテーマとして、自動車産業においては、ハイブリッド自動車や電気自動車の開発が急務になっている。この種の自動車の主要部品となる車載用のリチウムイオン電池は、エネルギー密度が大きく、電池内部に大きなエネルギーを保持している。車載用のリチウムイオン電池の熱安全性(熱危険性)を評価するために用いる装置の一つに、当該電池の熱的変化を測定する熱測定装置がある。この熱測定装置の測定データを用いることにより、たとえば、電池の比熱や発熱量などを求めることができる。
熱測定装置に属するものとしては、たとえば、断熱式比熱測定装置が知られている(たとえば、特許文献1を参照)。断熱式比熱測定装置は、断熱状態のもとで測定サンプルに既知の熱量(ジュール熱)を投入したときの温度変化を計測し、この計測結果に基づいて測定サンプルの比熱を測定するものである。
特開2002−156345号公報
車載用のリチウムイオン電池の熱安全性の評価については、開発初期段階で正極材や負極材あるいは電解液などの構成材料ごとに、既存の熱量計・熱分析装置などで評価されている。一方、開発の最終段階では、製作された電池を“電池まるごと”で熱安全性が評価されている。車載用のリチウムイオン電池は、コイン型電池や、パーソナルコンピュータに使用される円筒形電池などとは異なる形状を有している。具体的には、車載用のリチウムイオン電池は、ラミネートセル(単セル)と呼ばれる、厚みが1mm程度の平板形状であり、大きなものではA4サイズ〜A6サイズとさまざまなサイズがある。
従来の比熱測定は、測定サンプルの形態として、質量が数g程度の固体粉末や液体を想定して、このような測定サンプルをサンプル容器に収納して測定している。コイン型電池や小型円筒形リチウムイオン電池では、市販の評価機器が使用可能であった。しかしながら、従来の断熱式比熱測定装置や熱量計の基本設計を踏襲した設計では、ラミネートセルと呼ばれる平板形状のリチウムイオン電池をまるごと測定サンプルとして、その熱的変化を測定する場合に、測定システムが極めて大型になるという欠点があった。
また、従来の断熱式比熱測定装置では、サンプル容器に収納された測定サンプルの中心部にサンプル加熱ヒータ(ロッドヒータ等)を配置したものを、断熱壁で囲んだ収容空間に収容し、この収容空間の温度を測定サンプルの温度と等しくなるように制御しながら、サンプル加熱ヒータに既知のヒータ電力を供給している。そして、そのときに生じる測定サンプルの温度変化に基づいて、測定サンプルの比熱を求めている。ただし、その場合は、ヒータ電力の供給によってサンプル加熱ヒータで発生する熱が、測定サンプルの温度を上昇させるためだけでなく、サンプル容器を上昇させるためにも消費される。言い換えると断熱式といいながらも、測定サンプルと接触する構成要素(サンプル容器など)への熱移動を避けることはできない。このため、従来の断熱式比熱測定装置では、測定サンプルの比熱を求める場合に、得られた測定サンプルの比熱値に対してサンプル容器等の熱容量分を補正する必要があった。
本発明の主な目的は、測定サンプルに規定の熱量を入力した場合に、この熱量を測定サンプルの温度上昇だけに消費させることができる熱測定装置を提供することにある。
本発明の第1の態様は、
2つの主面を有する測定サンプルの一方の主面に接触する状態で配置され、前記測定サンプルを加熱するサンプル加熱ヒータと、前記測定サンプルの他方の主面に接触する状態で配置され、熱流量に応じた熱流信号を出力する熱流センサと、前記熱流センサの、前記測定サンプルとは反対側の面に接触する状態で配置されたパネルヒータと、を有する測定モジュールと、
前記測定モジュールを収容する収容空間を形成する断熱壁と、
前記測定モジュールと前記断熱壁との間に熱移動が生じないように、前記収容空間を断熱状態に維持する断熱制御手段と、
前記サンプル加熱ヒータに第1の電力(P1)を供給する電力供給部と、
前記熱流センサが出力する熱流信号に基づいて、当該熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、前記パネルヒータに第2の電力(P2)を供給するとともに、前記サンプル加熱ヒータに前記第1の電力(P1)に重畳して前記第2の電力(P2)を供給するヒータ制御部と、
前記測定サンプルの温度を検出する温度センサと、
を備えることを特徴とする熱測定装置である。
本発明の第2の態様は、
前記測定サンプルは、平板形状のものであり、
前記熱流センサは、前記測定サンプルをサンドイッチ状に挟むように配置された第1の熱流センサおよび第2の熱流センサからなり、
前記パネルヒータは、前記第1の熱流センサの一主面であって前記測定サンプルとは反対側の主面に接触する状態で配置される第1のパネルヒータ、および、前記第2の熱流センサの一主面であって前記測定サンプルとは反対側の主面に接触する状態で配置される第2のパネルヒータからなり、
前記ヒータ制御部は、前記第1の熱流センサから出力される熱流信号に基づいて、この熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、前記第1のパネルヒータに第2の電力(P2−1)を供給するとともに、前記サンプル加熱ヒータに前記第1の電力(P1)に重畳して第2の電力(P2−1)を供給する第1のヒータ制御部、および、前記第2の熱流センサから出力される熱流信号に基づいて、この熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、前記第2のパネルヒータに第2の電力(P2−2)を供給するとともに、前記サンプル加熱ヒータに前記第1の電力(P1)に重畳して第2の電力(P2−2)を供給する第2のヒータ制御部からなる
ことを特徴とする上記第1の態様に記載の熱測定装置である。
本発明によれば、測定サンプルに規定の熱量を入力した場合に、この熱量を測定サンプルの温度上昇だけに消費させることができる。このため、測定サンプルの温度測定データを用いて測定サンプルの比熱を求める場合に、測定サンプルに接触する構成要素の熱容量分を補正する必要がなくなる。
本発明の実施の形態に係る熱測定装置の構成例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る熱測定装置が備える測定モジュールの配置関係を示す模式図である。 熱測定装置の他の構成例を説明する概略図である。 熱測定装置によって得られる温度測定データに基づく測定サンプルの温度上昇曲線の一例を示す図である。 熱測定装置によって得られる温度測定データに基づく測定サンプルの発熱温度上昇曲線の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
<熱測定装置>
図1は本発明の実施の形態に係る熱測定装置の構成例を示す概略図である。また、図2は本発明の実施の形態に係る熱測定装置が備える測定モジュールの配置関係を示す模式図である。
まず、本発明の実施の形態においては、測定の対象となる測定サンプルの一例として、リチウムイオン電池を想定する。また、各種用途のリチウムイオン電池の中でも、特に、ハイブリッド自動車や電気自動車等に搭載されるラミネートタイプのリチウムイオン電池を測定サンプルとする。この測定サンプルは、平面視矩形をなす平板状の構造を有する。測定サンプルは、これを水平に配置したときに上面および下面となる2つの主面を有する。測定サンプルのサイズを例示すると、大きなものでは平面的な寸法はA4版サイズ(297mm×210mm)程度、厚み寸法(板厚)が1mm程度となる。
図示した熱測定装置100は、サンプル加熱ヒータ1と、熱流センサ2(2−1,2−2)と、パネルヒータ3(3−1,3−2)と、電力供給部4と、ヒータ制御部5(5−1,5−2)と、温度センサ6と、を備えている。このうち、サンプル加熱ヒータ1と、熱流センサ2(2−1,2−2)と、パネルヒータ3(3−1,3−2)とは、熱測定装置100において、一つの測定モジュールを構成する。
また、熱測定装置100は、図示はしないが、上記測定モジュール(1,2,3)を収容する収容空間を形成する断熱壁と、測定モジュールと断熱壁との間に熱移動が生じないように、上記収容空間を断熱状態に維持する断熱制御手段と、を備えている。断熱制御手段は、たとえば、断熱用ヒータと、断熱用温度センサと、温度制御部と、を用いて構成される。断熱壁は、たとえば、ロックウールなどの断熱材を用いて構成される。断熱用ヒータは、断熱壁を加熱するものである。断熱用温度センサは、断熱壁の内部又は内面の温度を検出するものである。温度制御部は、断熱用温度センサが検出する温度と上記温度センサ6が検出する温度とに差が生じないように、断熱用ヒータに供給する電力を調整することにより、断熱壁の収容空間を断熱状態に維持する。
(サンプル加熱ヒータ)
サンプル加熱ヒータ1は、測定サンプル7(7−1,7−2)を加熱するものである。サンプル加熱ヒータ1は、薄型の面状発熱体を用いて構成されている。具体的には、サンプル加熱ヒータ1は、たとえば、厚さが0.5〜1.0mm程度のフィルムヒータを用いて構成されている。サンプル加熱ヒータ1の平面サイズは、少なくとも測定サンプル7の平面サイズと同等の面積を一様に加熱できる寸法に設定されている。
(熱流センサ)
熱流センサ2は、熱流センサ2の厚み方向に生じる熱流を検出するものであって、熱流量に応じた熱流信号を出力する。熱流センサ2は、測定サンプル7と同様に平板状に形成されている。このため、熱流センサ2は、これを水平に配置したときに上面および下面となる2つの主面を有し、これら2つの主面の温度差を熱流として検出する。熱流センサ2は、互いに製品仕様が同一のセンサである、第1の熱流センサ2−1と第2の熱流センサ2−2とによって構成されている。測定サンプル7は、たとえば、2つの測定サンプル(ラミネートセル)7−1,7−2を重ね合わせた形態となっている。サンプル加熱ヒータ1は、2つの測定サンプル7−1,7−2の間に挟持されている。第1の熱流センサ2−1は、一方の測定サンプル7−1の上面に、これに接触する状態で配置されている。第2の熱流センサ2−2は、他方の測定サンプル7−2の下面に、これに接触する状態で配置されている。
(パネルヒータ)
パネルヒータ3は、測定サンプル7とは反対側で熱流センサ2を加熱するものである。パネルヒータ3は、上述したサンプル加熱ヒータ1と同様に、薄型の面状発熱体を用いて構成されている。このため、パネルヒータ3は、これを水平に配置したときに上面および下面となる2つの主面を有する。パネルヒータ3の平面サイズは、少なくとも熱流センサ2の平面サイズと同等の面積を一様に加熱できる寸法に設定されている。また、パネルヒータ3は、互いに製品仕様が同一のヒータである、第1のパネルヒータ3−1と第2のパネルヒータ3−2とによって構成されている。第1のパネルヒータ3−1は、第1の熱流センサ2−1の上面に、これに接触する状態で配置されている。第2のパネルヒータ3−2は、第2の熱流センサ2−2の下面に、これに接触する状態で配置されている。
(電力供給部)
電力供給部4は、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1を供給するものである。電力供給部4は、たとえば、定電力回路を用いて構成されている。
(ヒータ制御部)
ヒータ制御部5は、熱流センサ2が出力する熱流信号に基づいて、この熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、パネルヒータ3に第2の電力P2(P2−1,P2−2)を供給するとともに、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1に重畳して第2の電力P2(P2−1,P2−2)を重畳して供給するものである。ヒータ制御部5は、たとえば、PID(Proportional Integral Derivative)制御回路を用いて構成されている。また、ヒータ制御部5は、第1のヒータ制御部5−1と、第2のヒータ制御部5−2とによって構成されている。第1のヒータ制御部5−1は、第1の熱流センサ2−1から出力される熱流信号に基づいて、この熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、第1のパネルヒータ3−1に第2の電力P2−1を供給するとともに、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1に重畳して第2の電力P2−1を供給するものである。このため、第1のヒータ制御部5−1の電力供給線は、サンプル加熱ヒータ1と第1のパネルヒータ3−1に並列に接続されている。第2のヒータ制御部5−2は、第2の熱流センサ3−2から出力される熱流信号に基づいて、この熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、第2のパネルヒータ3−2に第2の電力P2−2を供給するとともに、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1に重畳して第2の電力P2−2を供給するものである。このため、第2のヒータ制御部5−2の電力供給線は、サンプル加熱ヒータ1と第2のパネルヒータ3−2に並列に接続されている。
(温度センサ)
温度センサ6は、測定サンプル7の温度を検出するものである。温度センサ6は、たとえば、測定サンプル7に接触するように配置された複数の熱電対を用いて構成される。温度センサ6は、理想的には、測定サンプル7のサンプル内部の温度を測定することが好ましい。ただし、測定サンプル7ごとにサンプル内部に熱電対を組み込むのは現実的ではない。そうした場合は、以下のようにして測定サンプル7の温度を測定することが好ましい。すなわち、温度センサ6を複数の熱電対を用いて構成する場合、一の熱電対は、第1のパネルヒータ3−1と測定サンプル7−1との接触界面に一つ又は複数配置し、他の熱電対は、第2のパネルヒータ3−2と測定サンプル7−2との接触界面に一つ又は複数配置する。各々の熱電対によって得られる測定値を平均化した平均値を測定サンプル7の温度として検出する。
上記構成からなる熱測定装置100においては、サンプル加熱ヒータ1を2つの測定サンプル7−1,7−2によってサンドイッチ状に挟み込み、さらにその外側を、2つの熱流センサ2−1,2−2と、2つのパネルヒータ3−1,3−2によってサンドイッチ状に挟み込んだ形態となっている。この場合、サンプル加熱ヒータ1の上面には上側の測定サンプル7−1の下面が接触し、サンプル加熱ヒータ1の下面には下側の測定サンプル7−2の上面が接触している。また、上側の測定サンプル7−1の上面には第1の熱流センサ2−1の下面が接触し、第1の熱流センサ2−1の上面には第1のパネルヒータ3−1の下面が接触している。また、下側の測定サンプル7−1の下面には第2の熱流センサ2−2の上面が接触し、第2の熱流センサ2−2の下面には第2のパネルヒータ3−2の上面が接触している。これにより、熱測定装置100の測定モジュールの各構成要素は、サンプル加熱ヒータ1を中心に上下対称に配置されている。
<熱測定方法>
続いて、本発明の実施の形態に係る熱測定装置を用いた熱測定方法について説明する。
まず、測定対象となる2つの測定サンプル7−1,7−2を用意したら、これらの測定サンプル7−1,7−2を上記図1に示すように測定モジュール(1,2,3)によって保持する。次に、この測定モジュールを図示しない断熱壁の収容空間に収容した後、図示しない断熱制御手段により収容空間を断熱状態に維持する。収容空間の断熱状態は、以下に記述する一連の熱測定が終了するまで維持される。
次に、電力供給部4から第1の電力P1をサンプル加熱ヒータ1に供給する。このとき、第1の電力P1の電力値は一定とする。第1の電力P1は、測定サンプル7に規定の熱力を入力するために供給されるものであって、既知の情報として取り扱われる。
ここで、熱測定装置100は、第1の電力P1をサンプル加熱ヒータ1に供給したときに発生する熱量(ジュール熱)によって、測定サンプル7の温度がどのように変化(上昇)するかを測定するものである。その場合、第1の電力P1の供給にともなって測定サンプル7に入力された熱量の一部が、測定サンプル7の外側(熱流センサ側)に移動してしまうと、その分だけ測定サンプル7の温度が低くなる。そうすると、第1の電力P1の供給にともなって測定サンプル7に入力された熱量が既知の情報であっても、測定サンプル7の外側に熱移動する分の熱量は未知の情報になる。したがって、たとえば、測定サンプル7の温度を温度センサ6で検出しても、それによって得られる温度測定データから測定サンプル7の比熱を直接求めることができなくなってしまう。この点に関して、本発明の実施の形態に係る熱測定装置100においては、第1の電力P1の供給にともなって測定サンプル7に入力されたジュール熱が、測定サンプル7に接触する他の構成要素へと移動しないように、ヒータ制御部5が熱量の入力補償制御を行う構成となっている。以下、ヒータ制御部5による入力補償制御の具体例について説明する。
まず、上述のように電力供給部4がサンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1を供給し、この電力供給を継続している状況で、第1のヒータ制御部5−1は第1のパネルヒータ3−1の駆動を制御し、第2のヒータ制御部5−2は第2のパネルヒータ3−2の駆動を制御する。
その際、第1のヒータ制御部5−1には、第1の熱流センサ2−1が出力する熱流信号S1が入力される。この熱流信号S1は、第1の熱流センサ2−1の上面と下面の温度差、すなわち熱流が生じたときに、その熱流量にほぼ比例した大きさの電気信号となって第1の熱流センサ2−1から出力される。第1のヒータ制御部5−1は、第1の熱流センサ2−1から出力される熱流信号S1に基づくPID制御により、熱流信号S1が示す熱流量がゼロになるように、第1のパネルヒータ3−1に第2の電力P2−1を供給するとともに、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1に重畳して第2の電力P2−1を供給する。すなわち、第1のヒータ制御部5−1は、第1の熱流センサ2−1の上面温度と下面温度が同一温度になるように帰還制御を行う。
一方、第2のヒータ制御部5−2には、第2の熱流センサ2−2が出力する熱流信号S2が入力される。この熱流信号S2は、第2の熱流センサ2−2の上面と下面に温度差、すなわち熱流が生じたときに、その熱流量にほぼ比例した大きさの電気信号となって第2の熱流センサ2−2から出力される。第2のヒータ制御部5−2は、第2の熱流センサ2−2から出力される熱流信号S2に基づくPID制御により、熱流信号S2が示す熱流量がゼロになるように、第2のパネルヒータ3−2に第2の電力P2−2を供給するとともに、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1に重畳して第2の電力P2−2を供給する。すなわち、第2のヒータ制御部5−2は、第2の熱流センサ2−2の上面温度と下面温度が同一温度になるように帰還制御を行う。
ちなみに、熱流信号S1が示す熱流量がゼロになるということは、第1の熱流センサ2−1の上面と下面に温度差(熱流)が生じなくなることを意味する。同様に、熱流信号S2が示す熱流量がゼロになるということは、第2の熱流センサ2−2の上面と下面に温度差(熱流)が生じなくなることを意味する。
このように本発明の実施の形態においては、電力供給部4がサンプル加熱ヒータ7に第1の電力(一定電力)P1を供給するとともに、ヒータ制御部5(5−1,5−2)がパネルヒータ3(3−1,3−2)とサンプル加熱ヒータ7に第2の電力P2を同時に供給する。これにより、電力の供給にともなうジュール熱の発生によって測定サンプル7の温度が上昇する。このときの測定サンプル7の経時的な温度変化を温度センサ6によって測定する。このような熱的変化の測定は、温度センサ6によって測定された測定サンプル7の温度が、あらかじめ設定された測定終了温度に達するまで継続される。ただし、測定の終点は、測定サンプル7の温度に限らず、第1の電力P1の供給を開始してからの経過時間があらかじめ設定された測定終了時間に達したかどうかによって判断してもよい。
本発明の実施の形態に係る熱測定方法においては、電力供給部4からサンプル加熱ヒータ1に供給した第1の電力P1によって発生するジュール熱のすべてを、測定サンプル7の温度を上昇させるために消費させることができる。その理由を示差方式の断熱式比熱測定装置と対比しつつ以下に記述する。
まず、示差方式の断熱式比熱測定装置では、測定サンプルをサンプル容器に入れたものと、測定サンプルを入れない空のサンプル容器(以下、「基準サンプル」という。)を用意して、これらを断熱壁の収容空間に配置する。そして、断熱壁の収容空間を断熱状態に維持しながら、測定サンプルと基準サンプルをそれぞれに対応するサンプル加熱ヒータにより加熱し、そのときの各サンプルの温度変化を測定する。その際、サンプル加熱ヒータによって測定サンプルにQのジュール熱を供給すると、測定サンプルの温度が上昇する。ただし、測定サンプルとサンプル容器の間、および、測定サンプルとサンプル加熱用ヒータの間では、それぞれ断熱がされず、熱の移動が起こる。このため、上記ジュール熱Qを供給したときの測定サンプルの温度上昇ΔTは、次の(1)式で表される。この(1)式において、CVESSELはサンプル容器の熱容量、CSampleは測定サンプルの熱容量、CHFSは熱流センサの熱容量、CPHはサンプル加熱ヒータの熱容量を示す。
ここで、上記のジュール熱Qが測定サンプルだけに供給された場合の、測定サンプルの温度上昇幅ΔTSAMPLEを求めるには、熱慣性係数φによる補正計算が必要となる。具体的には、次の(2)式により測定サンプルの温度上昇幅ΔTSAMPLEを求める必要がある。
上記(2)式において、熱慣性係数φは、次の(3)式で表される。
熱慣性係数φ=1の状態は、測定サンプル以外の熱容量がゼロという状態である。熱慣性係数φの値が1に近い測定システムは、低熱慣性係数の熱流計熱量計と呼ばれる。
従来の比熱測定装置では、測定サンプル以外の熱容量である、サンプル容器の熱容量CVESSEL、熱流センサの熱容量CHFS、サンプル加熱ヒータの熱容量CPHなどを極力小さな熱容量にして、低熱慣性係数になるようにしている。ただし、物質の熱容量はゼロよりも大きくなるので、熱慣性係数は、決してφ=1にはならない。そのため、測定データを解析するときは熱慣性係数φによる補正が不可欠となる。しかし、熱慣性係数による補正を行うには、各構成材料の比熱が既知であることが必須である。また、補正といえども、あくまで計算上の補正にすぎない。
一方、本発明の実施の形態に係る熱測定装置100において、第1の電力P1の供給によって発生するジュール熱により、測定サンプル7の温度が変化(上昇)する。このとき、第1の電力P1の供給によって発生するジュール熱をΔQ、このジュール熱ΔQを測定サンプル7に投入したときの測定サンプル7の温度上昇幅をΔTとすると、ΔTとΔQの関係は、次の(4)式で表される。この(4)式において、CSampleは測定サンプル7の熱容量、CHFSは熱流センサ2の熱容量、CPHはヒータ(サンプル加熱ヒータ1およびパネルヒータ3)の熱容量を示す。
なお、ΔQ=(CSample+CPH)×ΔTとならない理由は、単に第1の電力P1を供給すると、測定サンプル7の温度上昇によって、測定サンプル7から熱流センサ2への熱移動が生じるからである。
上述のように測定サンプル7にジュール熱ΔQが供給され、これによって測定サンプル7の温度が上昇すると、熱流センサ2が熱流(温度差)を検出する。そうすると、ヒータ制御部5は、熱流センサ2が検出した熱流を打ち消す(キャンセル)するように、パネルヒータ(3−1,3−2)に対して第2の電力P2(P2−1,P2−2)を供給する。このとき、第2の電力P2の供給によって発生するジュール熱をΔQとすると、このジュール熱ΔQは、次の(5)式で表される。
また、ヒータ制御部5は、パネルヒータ3の他に、サンプル加熱ヒータ1に対しても第2の電力P2を供給する。このとき、電力供給部4は、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1を供給し続けている。このため、サンプル加熱ヒータ1に対しては、第1の電力P1に重畳して第2の電力(以下、「重畳電力」ともいう。)P2が供給される。したがって、測定サンプル7は、上述したΔTに加えてさらにΔTだけ温度上昇する。このときの測定サンプル7の温度上昇幅ΔTは、次の(6)式で表される。なお、熱流センサ2の熱容量については、たとえば、熱流センサ2の下側と上側にそれぞれペルチェ素子を配置した場合、熱流センサ2の下側半分の熱容量がCHFS/L、熱流センサの上側半分の熱容量がCHFS/U(ただし、CHFS/L=CHFS/U)と表される。ただし、熱流センサ2は上下対称の構造で製作されるため、ここでは熱流センサ2の熱容量をCHFSと表している。
その後、ヒータ制御部5は、熱流センサ2が熱流を検出しなくなるまで、第2の電力P2を供給し続ける。このため、サンプル加熱ヒータ1に対する重畳電力P2の供給は、熱流センサ2が熱流を検出している間、継続される。この場合、測定サンプル7の温度上昇幅を時系列で表すと、次の(7)式のようになる。
以上のことから、測定サンプル7の温度上昇分の合計は、次の(8)式で表される。
ここで、熱慣性係数φは、次の(9)式で定義され、この(9)式を変形すると、次の(10)式となる。
また、上記(10)式を上記(8)式に代入すると、次の(11)式となる。
上記(11)式において、熱流センサの熱容量CHFS、ヒータの熱容量CPH、測定サンプルの熱容量CSampleは、それぞれゼロよりも大きい。また、(CHFS+CPH+CSample)は、(CHFS+CPH)よりも大きい。したがって、次の(12)式は、ゼロに収束する。
以上のことから、上述した測定サンプル7の温度上昇分の合計は、次の(13)式で表される。すなわち、第1の電力(一定電力)P1により単位時間当たりQのジュール熱が供給されると、測定サンプルの温度上昇分の合計は、初期の温度上昇幅ΔTに熱慣性係数φを乗じた値となる。
上記(13)式は、測定サンプル7の温度を測定した後で、熱慣性係数φによる補正を行わなくても、この測定中に自動的にφ=1となるように断熱温度制御が行われていることを示している。言い換えると、測定サンプル7を第1の電力P1で温度上昇させる場合に投入されたジュール熱に加えて、(φ−1)の熱容量分のジュール熱が第2の電力P2の供給によって投入される。したがって、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1を供給したときに発生するジュール熱は、すべて測定サンプル7の温度を上昇させるために消費される。その結果として、第1の電力P1は、測定サンプル7の温度上昇に消費され、第2の電力P2は、それ以外の部分(熱流センサ2、パネルヒータ3等)の温度上昇に消費されることと等価になる。
<実施の形態の効果>
本発明の実施の形態によれば、測定サンプル7とこれに接触する熱流センサ2との間の熱移動を抑制しつつ、第1の電力P1の供給にともなう熱量の入力に対する測定サンプル7の熱的変化を測定することができる。また、その測定に際しては、測定モジュールを構成するサンプル加熱ヒータ1、熱流センサ2およびパネルヒータ3の熱容量に応じて消費される熱量の損失分を、第2の電力P2の供給によって補償することができる。したがって、測定サンプル7に規定の熱量を入力した場合に、この熱量を測定サンプル7の温度上昇だけに消費させることができる。
また、示差方式の断熱式比熱測定装置では、(1)基準サンプルが必要である、(2)測定サンプル用と基準サンプル用に熱容量が一致(たとえば、55gに対して熱容量の誤差が0.1%以内)するサンプル容器やヒータを2つずつ用意する必要がある、(3)測定サンプルと基準サンプルの温度を検出する温度センサを常に校正する必要がある、(4)温度測定データから比熱を求める場合は熱慣性係数による補正が必要である、といった種々の制約があるが、本実施の形態によれば、そうした制約なしに測定サンプルの熱的変化を測定することができる。
また、本発明の実施の形態によれば、上述した大判のリチウムイオン電池のように平板状の測定サンプル7を測定対象とする場合に、この測定サンプル7にジュール熱を投入したときの温度変化を正確に測定することが可能となる。具体的には、サンプル加熱ヒータ1を測定サンプル7でサンドイッチ状に挟み、さらにその外側を熱流センサ2(2−1,2−2)とパネルヒータ3(3−1,3−2)でサンドイッチ状に挟んで保持する場合に、測定サンプル7から熱流センサ2に熱移動しようとする熱量分を、第2の電力P2の供給によって直接に入力補填することができる。このため、示差方式の断熱式比熱測定装置では必要とされる基準サンプルがなくても、ヒータ制御部5が第2の電力P2を入力補償電力として供給することにより、入力補償制御が可能となる。したがって、第1の電力P1の供給によって生じる測定サンプル7の温度変化を正確に測定することができる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
上記実施の形態においては、サンプル加熱ヒータ1を測定サンプル7でサンドイッチ状に挟み、さらにその外側を熱流センサ2(2−1,2−2)とパネルヒータ3(3−1,3−2)でサンドイッチ状に挟んで保持するものとしたが、本発明はこれに限らない。たとえば、円筒状の測定サンプルを測定対象とする場合は、図3に示すような測定モジュールの構成を採用してもよい。図示した測定モジュールにおいては、測定サンプル7の内周面(一方の主面)に、これに接触する状態でサンプル加熱ヒータ1を配置している。また、測定サンプル7の外周面(他方の主面)に、これに接触する状態で熱流センサ2を配置している。さらに、熱流センサ2の、測定サンプル1とは反対側の面に、これに接触する状態でパネルヒータ3を配置している。この構成においても、上記実施の形態と同様に、サンプル加熱ヒータ1に第1の電力P1を供給し、サンプル加熱ヒータ1とパネルヒータ3に第2の電力P2を供給することにより、上記同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態においては、互いに製品仕様が同一である熱流センサ2(2−1,2−2)やパネルヒータ3(3−1,3−2)を用いて、サンプル加熱ヒータ1を中心に、測定モジュールの構成要素を上下対称に配置したが、本発明はこれに限らない。すなわち、上記実施の形態においては、第1のヒータ制御部5−1と第2のヒータ制御部5−2でそれぞれ独立に入力補償制御を行うため、熱流センサ2(2−1,2−2)の製品仕様やパネルヒータ3(3−1,3−2)の製品仕様が上下異なるものであってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る熱測定装置100は、測定サンプル7の比熱を求める場合だけでなく、たとえば、測定サンプル7の熱安全性を評価する場合などにも利用することができる。具体的には、たとえば、ある温度まで比熱を測定したのち、サンプル加熱ヒータの電力P1の供給を停止する。そこで測定サンプルは一定温度に保持される。そのうち測定サンプルが自己発熱によりジュール熱を発生した場合において、そのジュール熱による測定サンプルの温度変化を温度センサによって測定し記録することができる。したがって、ラミネートセルからなる測定サンプルがある温度に到達したのち化学反応などによって発熱した場合に、この測定サンプルが完全断熱条件で温度上昇するプロセスを測定することが可能となる。また、微少な発熱反応を起こす物質が数100kg〜数トン保管される場合、蓄熱現象により数日後に自然発火することがある。このような自己発熱物質の発火温度を測定する場合、数gの測定サンプルを対象にして断熱状態で温度を測定する自然発火温度測定装置としても応用できる。
以下に、本発明の実施の形態に係る熱測定装置によって得られる温度測定データを用いて、測定サンプルの比熱を求める場合と、測定サンプルの自己発熱速度を求める場合とについて説明する。
(比熱を求める場合)
図4は熱測定装置によって得られる温度測定データに基づく測定サンプルの温度上昇曲線の一例を示す図であって、縦軸は測定サンプルの昇温速度(℃/min)、横軸は温度(℃)を示している。
図示した温度上昇曲線は、サンプル加熱ヒータに1.000Wの一定電圧(P1)を供給したときの、質量50gの測定サンプルの温度測定データに基づく温度上昇曲線を示している。この温度上昇曲線においては、30℃付近の昇温速度が0.6K/minであるから、測定サンプルの比熱Cpは、1分あたりで計算すると、Cp=60/(0.60×50)で求まる。このため、Cp=2.00J/(k・g)となる。一般的には温度上昇するとCpの値が増大し、図例の場合、100℃付近では比熱が3.0程度となっている。
(自己発熱速度を求める場合)
図5は熱測定装置によって得られる温度測定データに基づく測定サンプルの発熱温度上昇曲線の一例を示す図であって、縦軸は測定サンプルの自己発熱速度(℃/min)、横軸は温度(℃)を示している。
図示した発熱温度上昇曲線は、上述のように断熱条件で熱測定を行った場合に得られるものであって、測定サンプルの温度が100℃に到達するまではサンプル加熱ヒータに一定電圧(P1)を供給し、その後、一定電圧の供給を停止したときに、自己発熱した測定サンプルの発熱温度上昇曲線を示している。ちなみに、一定電圧の供給を停止したときに測定サンプルが自己発熱していなければ、測定サンプルの温度は100℃で一定に保持された状態となる。また、一般に化学物質やラミネートセルは、温度が上昇すると自己発熱速度が増大する。このため、自己発熱した測定サンプルの発熱温度上昇曲線は図例のようになる。すなわち、100℃付近では0.01K/minの自己発熱速度、120℃付近では0.20K/minの自己発熱速度、145℃付近では2.00K/minの自己発熱速度となる。このような断熱状態における測定サンプルの発熱温度上昇曲線から、活性化エネルギーや熱安全性評価の特性値が、熱慣性係数の補正をせずに得られる。
1…サンプル加熱ヒータ
2…熱流センサ
3…パネルヒータ
4…電力供給部
5…ヒータ制御部
6…温度センサ

Claims (2)

  1. 2つの主面を有する測定サンプルの一方の主面に接触する状態で配置され、前記測定サンプルを加熱するサンプル加熱ヒータと、前記測定サンプルの他方の主面に接触する状態で配置され、熱流量に応じた熱流信号を出力する熱流センサと、前記熱流センサの、前記測定サンプルとは反対側の面に接触する状態で配置されたパネルヒータと、を有する測定モジュールと、
    前記測定モジュールを収容する収容空間を形成する断熱壁と、
    前記測定モジュールと前記断熱壁との間に熱移動が生じないように、前記収容空間を断熱状態に維持する断熱制御手段と、
    前記サンプル加熱ヒータに第1の電力(P1)を供給する電力供給部と、
    前記熱流センサが出力する熱流信号に基づいて、当該熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、前記パネルヒータに第2の電力(P2)を供給するとともに、前記サンプル加熱ヒータに前記第1の電力(P1)に重畳して前記第2の電力(P2)を供給するヒータ制御部と、
    前記測定サンプルの温度を検出する温度センサと、
    を備えることを特徴とする熱測定装置。
  2. 前記測定サンプルは、平板形状のものであり、
    前記熱流センサは、前記測定サンプルをサンドイッチ状に挟むように配置された第1の熱流センサおよび第2の熱流センサからなり、
    前記パネルヒータは、前記第1の熱流センサの一主面であって前記測定サンプルとは反対側の主面に接触する状態で配置される第1のパネルヒータ、および、前記第2の熱流センサの一主面であって前記測定サンプルとは反対側の主面に接触する状態で配置される第2のパネルヒータからなり、
    前記ヒータ制御部は、前記第1の熱流センサから出力される熱流信号に基づいて、この熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、前記第1のパネルヒータに第2の電力(P2−1)を供給するとともに、前記サンプル加熱ヒータに前記第1の電力(P1)に重畳して第2の電力(P2−1)を供給する第1のヒータ制御部、および、前記第2の熱流センサから出力される熱流信号に基づいて、この熱流信号が示す熱流量がゼロになるように、前記第2のパネルヒータに第2の電力(P2−2)を供給するとともに、前記サンプル加熱ヒータに前記第1の電力(P1)に重畳して第2の電力(P2−2)を供給する第2のヒータ制御部からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱測定装置。
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