JP5462974B1 - 薪割り機 - Google Patents

薪割り機 Download PDF

Info

Publication number
JP5462974B1
JP5462974B1 JP2013176375A JP2013176375A JP5462974B1 JP 5462974 B1 JP5462974 B1 JP 5462974B1 JP 2013176375 A JP2013176375 A JP 2013176375A JP 2013176375 A JP2013176375 A JP 2013176375A JP 5462974 B1 JP5462974 B1 JP 5462974B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
chisel
anchor plate
slide member
hammer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013176375A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015044334A (ja
Inventor
政義 二之方
Original Assignee
政義 二之方
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 政義 二之方 filed Critical 政義 二之方
Priority to JP2013176375A priority Critical patent/JP5462974B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5462974B1 publication Critical patent/JP5462974B1/ja
Publication of JP2015044334A publication Critical patent/JP2015044334A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Debarking, Splitting, And Disintegration Of Timber (AREA)

Abstract

【課題】作業者の技量に依らず、木材の同一箇所に繰り返し大きな衝撃力を集中的に加えて木材を効率よく的確に割ることができ、安全性が高く、動力源が不要で、軽量な手動式の薪割り機を提供する。
【解決手段】本発明に係る薪割り機1は、上面に木材Tが載置されるアンカー板2と、アンカー板2に立設されたガイド柱3と、ガイド柱3に上下方向移動自在に挿通されたスライド部材4と、スライド部材4に取り付けられ下端に刃部5aを有し上端にハンマーHで叩かれる叩き部5bを有するタガネ5とを備え、アンカー板2の上面に載置された木材Tの上部にタガネ5の刃部5aを載せ、そのタガネ5の叩き部5bをハンマーHで叩くことで、タガネ5の刃部5aを木材Tの上部に食い込ませ、木材Tをタガネ5とアンカー板2との間に挟み込んで割るようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力源が不要な手動式の薪割り機に関する。
薪ストーブ、ボイラー、キャンプファイヤー、バーベキュー等の燃料に用いる薪は、ナラ、カシ、クヌギ等の立木を伐倒した後に枝払いし、所定の寸法に切断(玉切り)された木材を、「斧」や「薪割り機」で割ることで得られる。
薪割り機として、エンジンや電動モーターによって油圧を発生させ、その油圧によって割り刃を木材に押し付け、木材を割るようにした機械式の薪割り機(特許文献1参照)が知られている。この種の機械式薪割り機は、エンジンや電動モーターで発生させた油圧の力で割り刃を木材に押し付け、木材に油圧に応じた割り力を加えるようにしている。
実開昭54−69498号公報
(機械式薪割り機の問題点)
ところで、従来の機械式薪割り機は、斧のように瞬間的に大きな衝撃力を木材に加えて木材を割るのではなく、油圧が高まるに連れて割り力が大きくなるという謂わば静的な力を木材に加えるものであるため、或る程度堅い木材を割るためには、非常に大きな油圧を発生させる必要があり、実際、市販の機械式薪割り機では割ることが出来ない木材も存在する。
また、油圧を発生させる動力源としてエンジンや電動モーター等が必要であるため、電源や燃料が必要であり、森の中など、電源や燃料の無いところでは、バッテリー切れや燃料切れを考慮すると長期間に亘る安定した使用は困難である。また、地震や津波の後のようにインフラが整っていない状況では役に立たない可能性がある。なお、作業者がレバーを作動させる等して手動で油圧を発生させるタイプも存在するが、人力で発生させる油圧には限界があり、堅い木材では割れないことが多い。
また、動力源としてエンジンや電動モーターを備えているため、装置全体の重量が重くなり、可搬性に問題がある。すなわち、重い機械式薪割り機を自宅(保管場所)から薪割り場所まで搬送するための労力が大きい。加えて、エンジンを用いたタイプでは騒音や排気ガスが問題となり、環境問題の観点からも好ましいとは言えない。
(斧の問題点)
一方、木材を斧で割る場合、木材に瞬間的に大きな衝撃力(謂わば動的な力)を加えて木材を割るため、上述した静的な力で木材を割る機械式薪割り機では対応できない木材を割ることも可能である。
しかし、斧は、木材に衝撃力を加えるための錘に木材を割る刃部が形成されたものであるので、木材を叩き損ねた場合や刃部が木材に食い込まずにはじかれた場合、錘を兼ねた斧の刃部が作業者の足等に大きな衝撃力で当たり、深刻な怪我を負う可能性がある。
また、斧の一度の振り下ろしでは木材が割れない場合もあり、この場合、最初の振り下ろしで傷が入った木材の裂け目に次の振り下ろしで刃部を食い込ませることが好ましいが、作業者の技量によっては、刃部を木材の同じ箇所に的確に当てることができず、木材を割る労力が掛かり効率的とは言えない。
(発明の目的)
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、木材の同一箇所に繰り返し大きな衝撃力を集中的に加えて木材を効率よく的確に割ることができ、安全性が高く、動力源が不要で、軽量な手動式の薪割り機を提供することにある。
上記目的を達成すべく創案された本発明によれば、上面に木材が載置されるアンカー板と、アンカー板に立設されたガイド柱と、ガイド柱に上下方向移動自在に挿通されたスライド部材と、スライド部材に取り付けられ下端に刃部を有し上端にハンマーで叩かれる叩き部を有するタガネとを備え、アンカー板の上面に載置された木材の上部にタガネの刃部を載せ、そのタガネの叩き部をハンマーで叩くことで、タガネの刃部を木材の上部に食い込ませ、木材をタガネとアンカー板との間に挟み込んで割るようにした、ことを特徴とする薪割り機が提供される。
また、本発明によれば、下端にアンカー板が取り付けられる取付部を有するガイド柱と、ガイド柱に上下方向移動自在に挿通されたスライド部材と、スライド部材に取り付けられ下端に刃部を有し上端にハンマーで叩かれる叩き部を有するタガネとを備え、取付部は、ボルト挿通孔が形成されたフランジから成り、ガイド柱の下端の取付部のフランジにアンカー板をボルトナットで取り付けた状態で、そのアンカー板の上面に載置された木材の上部にタガネの刃部を載せ、そのタガネの叩き部をハンマーで叩くことで、タガネの刃部を木材の上部に食い込ませ、木材をタガネとアンカー板との間に挟み込んで割るようにした、ことを特徴とする薪割り機が提供される。
また、本発明によれば、上述した薪割り機の各構成要素を備え、それら構成要素が組み立て可能に揃えられたことを特徴とする薪割り機の組立キットが提供される。
スライド部材が、ガイド柱にその軸回りに回転自在に挿通されることが好ましい。
スライド部材がガイド柱に沿ってその下端まで降下したとき、タガネの刃部がアンカー板の上面よりも上方に位置するように、タガネがスライド部材に取り付けられることが好ましい。
ガイド柱及びスライド部材の少なくとも一方に、スライド部材がガイド柱に沿ってその下端まで降下したときの衝撃を吸収するためのクッション材を設けることが好ましい。
本発明に係る薪割り機によれば、次の如き効果を発揮できる。
(1)ハンマーでタガネを叩くことで瞬間的に大きな衝撃力が木材に加わり、木材を的確に割ることができる。木材は、アンカー板とタガネとの間に挟まれた状態となるため、安定した状態で割られる。
(2)最初の一撃で木材が割れない場合、タガネの刃部が木材に食い込んだ状態となるため、次の一撃で最初に食い込んだ部分に的確に再び力を加えることができる。すなわち、作業者の技量に依らず容易に、木材の同一箇所に繰り返し大きな衝撃力を集中的に加えることができ、木材を効率よく的確に割ることができる。
(3)木材を割るタガネは、ハンマーから切り離されてガイド柱に挿通されているので、仮にハンマーで叩き損ねたとしてもガイド柱から外れることはなく、作業者を傷付けることはなく、安全性が高い。
(4)タガネは、ガイド柱に沿って上下方向に案内されるスライド部材に取り付けられているため、スライド部材の昇降位置に拘わらず、タガネの刃部の木材に対する角度が常に一定角度(鉛直)に保たれ、ハンマーの衝撃力をロスなく木材に伝えることができる。
(5)エンジンやモーター等の駆動源が不要なので、軽量で可搬性に優れ、燃料や電源の無い場所でも使用できる。
(6)以上要するに、本発明に係る薪割り機によれば、作業者の技量に依らず、木材の同一箇所に繰り返し大きな衝撃力を集中的に加えて木材を効率よく的確に割ることができ、安全性が高く、動力源が不要で、軽量であるという優れた効果を発揮できる。
本発明の第1実施形態を示す薪割り機の斜視図である。 図1の薪割り機の三面図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。 図1の薪割り機のスライド部材が下端まで降下したときを示す側面図である。 図1の薪割り機のガイド柱の側断面図である。 図1の薪割り機のスライド部材の斜視図である。 本発明の第2実施形態を示す薪割り機の斜視図である。 第1及び第2実施形態におけるタガネの変形例を示す斜視図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(薪割り機1:第1実施形態)
図1、図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る薪割り機1は、上面に木材Tが載置されるアンカー板2と、アンカー板2に立設されたガイド柱3と、ガイド柱3に上下方向移動自在に挿通されたスライド部材4と、スライド部材4に取り付けられ下端に刃部5aを有し上端にハンマーHで叩かれる叩き部5bを有するタガネ5とを備え、アンカー板2の上面に載置された木材Tの上部にタガネ5の刃部5aを載せ、そのタガネ5の叩き部5bをハンマーHで叩くことで、タガネ5の刃部5aを木材Tの上部に食い込ませ、木材Tをタガネ5とアンカー板2との間に挟み込んで割るようにした手動式の薪割り機1である。
この薪割り機1で割られる木材Tには、例えば、ナラ、カシ、クヌギ、クス、カエデ等の立木を伐倒した後に枝払いし、予め用途に応じた所定の長さ(例えば30〜40cm程度)に玉切りしたものが用いられる。かかる木材Tを割って得た薪は、例えば、薪ストーブ、ボイラー、キャンプファイヤー、バーベキュー等の燃料に使用される。
(アンカー板2)
図1及び図2に示すように、アンカー板2は、ガイド柱3を立設する機能、木材Tをタガネ5との間に挟んで保持する機能を発揮する。アンカー板2は、ガイド柱3を安定して立設するために、或る程度の重量及び面積が必要であり、例えば鉄やステンレス等の金属から形成されている。但し、ガイド柱3を安定して立設できる所定の重量があれば、木や樹脂を用いたアンカー板2であってもよい。
アンカー板2は、木材Tをタガネ5との間に挟んで保持するものであるので、上面に木材Tを載置するための所定の面積が必要である。但し、アンカー板5の面積は、木材Tを安定して載置できるのであれば、木材Tの一部がアンカー板5からはみ出す面積でも構わない。本実施形態では、アンカー板2は、例えば、直径405mm程度、厚さ16mm程度の鉄製の円板が用いられている。アンカー板2の形状は、円形に限られず、四角や多角形でもよい。
(ガイド柱3)
図1及び図2に示すように、ガイド柱3は、スライド部材4を上下方向にスライド自在に案内するものであり、アンカー板2の上面に木材Tを載置するエリアを確保するため、アンカー板2の端部に垂直に立設されている。ガイド柱3の強度は、スライド部材4に取り付けられたタガネ5をハンマーHで叩いたとき、鉛直方向下方に叩き損なって叩き力の一部がスライド部材4を介してガイド柱3に鉛直方向斜めに作用した場合であっても、ガイド柱3が曲がってしまわないような所定の強度を有する。
図4に示すように、ガイド柱3は、下部がアンカー板2に固定されたロッド31(例えば、直径16mm程度、長さ900mm程度)と、ロッド31に挿通された外筒32(例えば、外径38mm程度、長さ860mm程度)と、ロッド31の上部に螺合された頂部ナット33とを有し、頂部ナット33を締め込むことで、ロッド31に引張力が作用すると共に、外筒32に圧縮力が作用するようになっている。かかる構成により、ガイド柱3は、全体として堅牢な二重構造となり、上述した所定の強度を発揮する。
ロッド31は、鉄やステンレス等の金属から成り、上部及び下部にネジ部31a、31bが形成されている。下部のネジ部31bは、締込ナット31cが螺合された状態で、アンカー板2に溶接された基部ナット31dに螺合されている。締込ナット31cを締め込むことで、基部ナット31d及び締込ナット31cが二重ナットとなり、ロッド31がアンカー板2に固定される。
ロッド31の上部のネジ部31aには、第1ワッシャー33a、ブッシュ33b及び第2ワッシャー33cが挿通された後、頂部ナット33が螺合されている。第1及び第2ワッシャー33a、33bの直径は、外筒32の外径と略等しいかそれ以上に設定されており、ブッシュ33bの材質には、ゴム等の弾性材が用いられている。この構成によれば、頂部ナット33を締め込むことで、第1ワッシャー33a、ブッシュ及33bび第2ワッシャー33cを介して外筒32の上端が押し下げられ、外筒32に圧縮力が作用すると共に、ロッド31に引張力が作用する。
頂部ナット33を締め込むと、第1ワッシャー33aと第2ワッシャー33cとの間に挟まれたブッシュ33bが弾性的に圧縮されるため、その復元力によって第2ワッシャー33cが押し下げられて、外筒32の上端が押し下げられる。よって、外筒32の下端の開口を外筒32の軸線に対して直角(垂直)に成形しておけば、その開口がアンカー板2に押し付けられることになり、外筒32をアンカー板2に対して、精度よく直角(垂直)に強固に固定できる。
また、頂部ナット33を締め込んで、ブッシュ33bが弾性的に圧縮されると、ブッシュ33bの復元力によって、第1ワッシャー33aが押し上げられるため、頂部ナット33のねじ山がロッド31の上部のネジ部31aに押し付けられ、頂部ナット33の緩みが抑制される。よって、タガネ5をハンマーHで叩いたときの衝撃により、頂部ナット33のねじ山とロッド31の上部のネジ部31aとの螺合部分に振動が与えられても、頂部ナット33が緩み難くなる。ブッシュ33bは、防振機能も発揮する。
頂部ナット33を締め込んだ際、ブッシュ33bは、径方向外方に膨出して外筒32よりも外側に膨出する。膨出したブッシュ33bは、その外径が外筒32に挿通されたスライド部材4の内径よりも大きくなり、スライド部材4が外筒32の上端から抜けることを防止するストッパになる。この結果、スライド部材4及びそれに取り付けられたタガネ5の紛失を防止できる。なお、ブッシュ33bの自然状態での外径を外筒32の外径に合わせ、頂部ナット33を緩めてブッシュ33bを自然状態に回復させた際にスライド部材4がガイド柱32の上部から抜け出るようにし、タガネ5の交換の容易性を図ってもよい。
外筒32は、鉄やステンレス等の金属から成り、上端の開口及び下端の開口が外筒32の軸線に対して直角(垂直)に成形されている。これにより、頂部ナット33を締め込んだ際、外筒32がアンカー板2に精度よく直角(垂直)に立設される。外筒32の内部には、上下に、リング状のセンタリング部材32a、32bが収容されている。センタリング部材32a、32bは、ゴム等の弾性材からなり、外筒32の内径に応じた外径を有すると共に、ロッド31の直径に応じた中心孔を有する。センタリング部材32a、32bは、外筒32に圧入されて装着され、中心孔に挿通されたロッド31を外筒32の中心に保持する機能を発揮する。なお、ガイド柱3は、上述したロッド31と外筒32とを備えた二重構造のものに限られることはなく、例えば、ロッド31を省略して外筒32の下端をアンカー板2に直接溶接するようにした低コスト構造であってもよい。
(スライド部材4)
図1及び図2に示すように、スライド部材4は、ガイド柱3の外筒32に上下方向移動自在に挿通されている。スライド部材4は、図5に示すように、ガイド柱3に挿通される円筒41(例えば、外径50mm程度、長さ435mm程度)と、円筒41の内周面に装着された滑り部材42とを備えている。円筒41の材質には、鉄やステンレス等の金属が用いられ、滑り部材42の材質には、スライド部材4の円筒41及びガイド柱3の外筒32よりも柔らかい材質、例えば樹脂等が用いられている。滑り部材42は、円筒41が外筒32に直接メタルタッチして昇降した場合のカジリを防止する。滑り部材42は、本実施形態では、塩ビ管に長手方向に切れ目を入れ、それを円筒41の内周面に接着するようにしているが、この構成に限られるものではない。
スライド部材41は、ガイド柱3にその軸回りに回転自在に挿通されている。これにより、ハンマーHでタガネ5を叩いた際の衝撃力の一部が、スライド部材4がガイド柱3の軸回りに回転することで逃がされる。例えば、ハンマーHでタガネ5を鉛直方向下方に叩き損なってタガネ5を鉛直方向斜めに叩いてしまった場合、スライド部材4がガイド柱3の軸回りに回転することで斜めの力が逃がされるので、斜めの力によって薪割り機1が倒れる事態及びガイド柱3が曲がる事態を回避できる。
(タガネ5)
図1に示すように、タガネ5は、炭素鋼等から楔状(例えば長さ250mm程度、幅48mm程度)に形成されており、取付板51を介してスライド部材4に溶接されている。タガネ5は、下端にマイナスドライバー状の刃部5aを備え、上端にハンマーHで叩かれる叩き部5bを備えており、刃部5aが鉛直下方を向くようにスライド部材4に取り付けられている。詳しくは、叩き部5bと刃部5aとを結ぶタガネ5の中心線が、ガイド柱3の中心線と平行になっている。これにより、スライド部材4の昇降位置に拘わらず、タガネ5の刃部5aが鉛直下方を向き、木材Tに鉛直に食い込むことになる。
タガネ5は、マイナスドライバー状の刃部5aがガイド柱3を中心とした放射方向に向くように、取付板51を介してスライド部材4に装着されている。これにより、図1に示すように、作業者がタガネ5を挟んでガイド柱3と正対する位置でハンマーHを振り下ろすことで、マイナスドライバー状の刃部5aで割られた木材Tの割れ片が作業者の左右に飛ぶことになり、割れ片が作業者に向けて飛び難くなるので、作業者が割れ片によって怪我をすることが抑えられる。なお、取付板51には、孔52が形成されており、孔52を利用してタガネ5及びスライド部材4を持ち運ぶことができる。
図3に示すように、タガネ5は、スライド部材4がガイド柱3に沿ってその下端まで降下したとき、タガネ5の刃部5aがアンカー板2の上面よりも所定間隔G(例えば150mm程度)を隔てて上方に位置するように、スライド部材4に取り付けられている。これにより、ハンマーHでタガネ5を叩き、木材Tが割れて、スライド部材4がガイド柱3に沿って下端まで下降したとき、タガネ5の刃部5aがアンカー板2の上面に衝突しないので、タガネ5の刃部5aが鈍ることはなく、アンカー板2が傷付くこともない。また、仮にタガネ5の刃部5aの下方に作業者の足が入った場合であっても、足がタガネ5の刃部5aとアンカー板2との間に挟まれることはなく、安全性が高い。
図3に示すように、スライド部材4は、ガイド柱3に沿った最下端の位置にて、ネジ(ビス)43、44によってガイド柱3に固定できるようになっている。これにより、スライド部材4がガイド柱3に対して回転しなくなると共にガイド柱3に沿って移動しなくなる。よって、薪割り機1を搬送するに先だって、スライド部材4をネジ43、44でガイド柱3に固定しておくことで、搬送中にタガネ5が暴れることはなく搬送性が向上する。ネジ43、44は、薪割り機1を使用する際には、勿論、取り外される。
(クッション材6)
図5に示すように、ガイド柱3の下部には、スライド部材4がガイド柱3に沿ってその下端まで降下したときの衝撃を吸収するため、クッション材6が取り付けられている。クッション材6は、例えばウレタン樹脂等からなるクッションベルト61をガイド柱3に巻き付け、それを金属ベルト62で締め付けて固定した構造となっている。金属ベルト62は、そのネジ63を締め込むことで縮径し、クッションベルト61をガイド柱3に締め付けるようになっている。
このクッション材6により、ハンマーHでタガネ5を叩き、スライド部材4がガイド柱3に沿って下端まで下降したときに生じる衝撃を吸収できるので、騒音が軽減されると共に耐久性が向上する。なお、クッション材6は、上述の構造に限られず、上記衝撃を吸収するようにした種々の構造であってもよい。また、クッション材6を、ガイド柱3の下部に取り付けるのではなくスライド部材4の下端に取り付けてもよく、ガイド柱3の下部及びスライド部材4の下端の双方に取り付けてもよい。
(作用・効果)
図1に示すように、本実施形態に係る薪割り機1を用いて薪割りするには、先ず、アンカー板2の上面に薪割りする木材Tを載せる。このとき、スライド部材4をガイド柱3回りに回動させてタガネ5をアンカー板2の中央から側方に多少移動させておくことで、アンカー板2の上方に木材Tを移動させて載せるためのスペースを確保でき、木材Tを容易にアンカー板2に載せることができる。木材Tをアンカー板2に載せた後、スライド部材4をガイド柱3に沿って引き上げ、ガイド柱3回りに回動させて、タガネ5の刃部5aを木材Tの上面に載せる。その後、ハンマー(例えば3.5kg)Hでタガネ5の叩き部5bを叩く。
ハンマーHでタガネ5を叩くことで瞬間的に大きな衝撃力が木材Tに加わり、木材Tを的確に割ることができる。木材Tは、アンカー板2とタガネ5との間に挟まれた状態となるため、安定した状態で割られる。最初の一撃で木材Tが割れない場合、タガネ5の刃部5aが木材Tに食い込んだ状態となるため、次の一撃で最初に食い込んだ部分に的確に再び力を加えることができる。すなわち、作業者の技量に依らず容易に、木材Tの同一箇所に繰り返し大きな衝撃力を集中的に加えることができ、木材Tを効率よく的確に割ることができる。
木材Tを割るタガネ5は、ハンマーHから切り離されてガイド柱3に挿通されているので、仮にハンマーHで叩き損ねたとしてもガイド柱3から外れることはなく、作業者を傷付けることはなく、安全性が高い。タガネ5は、ガイド柱3に沿って上下方向に案内されるスライド部材4に取り付けられており、スライド部材4の昇降位置に拘わらず、タガネ5の刃部5aの木材Tに対する角度が常に一定角度(鉛直)に保たれているので、ハンマーHの衝撃力をロスなく木材Tに伝えることができる。また、エンジンやモーター等の駆動源が不要なので、軽量で可搬性に優れ、燃料や電源の無い場所でも使用できる。
ハンマーHでタガネ5を叩いた際の衝撃力の一部は、スライド部材4がガイド柱3の軸回りに回転することで逃がされる。例えば、ハンマーHでタガネ5を鉛直方向下方に叩き損なってタガネ5を鉛直方向斜めに叩いてしまった場合、スライド部材4がガイド柱3の軸回りに回転することで斜めの力が逃がされるので、斜めの力によって薪割り機1が倒れる事態及びガイド柱3が曲がる事態を回避できる。また、スライド部材4をガイド柱3の軸回りに回動させることで、アンカー板2上の木材Tを動かすことなく、木材T全体における薪割り位置(木材Tを薪割りする厚さ)を調節できる。
ハンマーHでタガネ5を叩くことで木材Tが割られ、スライド部材4がガイド柱3に沿って下端まで下降したとき、タガネ5の刃部5aがアンカー板2の上面に衝突しないので、タガネ5の刃部5aが鈍ることはなく、アンカー板2が傷付くこともない。また、仮にタガネ5の刃部5aの下方に作業者の足が入った場合であっても、足がタガネ5の刃部5aとアンカー板2との間に挟まれることはなく、安全性が高い。
ハンマーHでタガネ5を叩くことで木材Tが割られた後、スライド部材4が勢いよくガイド柱3に沿って下降してクッション材6に衝突するが、このときの衝撃はクッション材6により吸収される。よって、騒音が軽減されると共に耐久性が向上する。
以上要するに、本実施形態に係る薪割り機1によれば、作業者の技量に依らず、容易に木材Tの同一箇所に繰り返し大きな衝撃力を集中的に加えて木材Tを効率よく的確に割ることができ、安全性が高く、動力源が不要で、軽量であるという優れた効果を発揮できる。
(薪割り機1x:第2実施形態)
図6に本発明の第2実施形態に係る薪割り機1xを示す。第2実施形態に係る薪割り機1xは、基本的な構成は第1実施形態に係る薪割り機1と同様であり、ガイド柱3の下端にアンカー板2を取り付けるための取付部3xを設け、アンカー板2を省略した点が相違する。取付部3xは、例えば、ボルト挿通孔3yが形成されたフランジ3zから成る。第2実施形態においては、薪割り機1xの購入者が手持ちの適当な板材(金属板、コンパネ等)をアンカー板2として取付部3xにボルトナット等で装着することで、第1実施形態と同様の薪割り機1となる。第2実施形態の構成は、取付部3xを除き第1実施形態と同様なので、同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。第2実施形態の基本的な作用効果は、第1実施形態と同様である。
(タガネ5の変形例)
図7にタガネ5の変形例を示す。このタガネ5xは、刃部5aがマイナスドライバー状ではなく、四枚の傾斜刃部5cから下端が尖ったプラスドライバー状に形成されており、その頂部に叩き部5bが設けられている。このタガネ5xによれば、木材Tを二分割ではなく四分割できる。なお、傾斜刃部5cの枚数は、四枚に限られず、三枚或いは五枚以上でも構わない。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、第1、第2実施形態に係る薪割り機1、1xの各構成要素(構成部品)を備え、それら構成部品が組み立て可能に揃えられて箱詰め・袋詰めされた薪割り機の組立キットも本発明に含まれる。この組立キットにおいては、完成品で溶接・接着される構成部品は予め溶接・接着されていて、ボルト・ナット・ネジ等で組み立てられる部品が組み立て可能に分解されている。例えば、タガネ5とスライド部材4とは取付板51を介して予め溶接され一体化されている。
本発明は、動力源が不要な手動式の薪割り機に利用できる。
1 薪割り機
2 アンカー板
3 ガイド柱
4 スライド部材
5 タガネ
5a 刃部
5b 叩き部
6 クッション材
H ハンマー

Claims (6)

  1. 上面に木材が載置されるアンカー板と、
    該アンカー板に立設されたガイド柱と、
    該ガイド柱に上下方向移動自在に挿通されたスライド部材と、
    該スライド部材に取り付けられ下端に刃部を有し上端にハンマーで叩かれる叩き部を有するタガネとを備え、
    前記アンカー板の上面に載置された木材の上部に前記タガネの刃部を載せ、そのタガネの叩き部をハンマーで叩くことで、前記タガネの刃部を木材の上部に食い込ませ、木材を前記タガネと前記アンカー板との間に挟み込んで割るようにした、ことを特徴とする薪割り機。
  2. 下端にアンカー板が取り付けられる取付部を有するガイド柱と、
    該ガイド柱に上下方向移動自在に挿通されたスライド部材と、
    該スライド部材に取り付けられ下端に刃部を有し上端にハンマーで叩かれる叩き部を有するタガネとを備え、
    前記取付部は、ボルト挿通孔が形成されたフランジから成り、
    前記ガイド柱の下端の前記取付部のフランジにアンカー板をボルトナットで取り付けた状態で、そのアンカー板の上面に載置された木材の上部に前記タガネの刃部を載せ、そのタガネの叩き部をハンマーで叩くことで、前記タガネの刃部を木材の上部に食い込ませ、木材を前記タガネと前記アンカー板との間に挟み込んで割るようにした、ことを特徴とする薪割り機。
  3. 前記スライド部材が、前記ガイド柱にその軸回りに回転自在に挿通された、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の薪割り機。
  4. 前記スライド部材が前記ガイド柱に沿ってその下端まで降下したとき、前記タガネの刃部が前記アンカー板の上面よりも上方に位置するように、前記タガネが前記スライド部材に取り付けられた、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の薪割り機。
  5. 前記ガイド柱及び前記スライド部材の少なくとも一方に、前記スライド部材が前記ガイド柱に沿ってその下端まで降下したときの衝撃を吸収するためのクッション材を設けた、ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の薪割り機。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の薪割り機の各構成要素を備え、それら構成要素が組み立て可能に揃えられたことを特徴とする薪割り機の組立キット。
JP2013176375A 2013-08-28 2013-08-28 薪割り機 Expired - Fee Related JP5462974B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013176375A JP5462974B1 (ja) 2013-08-28 2013-08-28 薪割り機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013176375A JP5462974B1 (ja) 2013-08-28 2013-08-28 薪割り機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5462974B1 true JP5462974B1 (ja) 2014-04-02
JP2015044334A JP2015044334A (ja) 2015-03-12

Family

ID=50619390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013176375A Expired - Fee Related JP5462974B1 (ja) 2013-08-28 2013-08-28 薪割り機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5462974B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107234697A (zh) * 2017-06-12 2017-10-10 贵州大学 一种劈柴装置及使用方法
CN110065124A (zh) * 2019-05-28 2019-07-30 陈伟 一种精准分离的惯性撞击式木块分离器

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5112097U (ja) * 1974-07-15 1976-01-29
JPS5469498U (ja) * 1977-10-26 1979-05-17
JPS5422634Y2 (ja) * 1976-06-15 1979-08-06
JPS5521299A (en) * 1978-07-31 1980-02-15 Omark Industries Inc Tear tool
JPS60105109U (ja) * 1983-12-24 1985-07-18 中林 順一
US6390162B1 (en) * 2001-05-04 2002-05-21 Donald P. Sahlem Log splitter
US20080277023A1 (en) * 2007-05-11 2008-11-13 Arthur Daniel Tischer Apparatus for splitting wood

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5112097U (ja) * 1974-07-15 1976-01-29
JPS5422634Y2 (ja) * 1976-06-15 1979-08-06
JPS5469498U (ja) * 1977-10-26 1979-05-17
JPS5521299A (en) * 1978-07-31 1980-02-15 Omark Industries Inc Tear tool
JPS60105109U (ja) * 1983-12-24 1985-07-18 中林 順一
US6390162B1 (en) * 2001-05-04 2002-05-21 Donald P. Sahlem Log splitter
US20080277023A1 (en) * 2007-05-11 2008-11-13 Arthur Daniel Tischer Apparatus for splitting wood

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107234697A (zh) * 2017-06-12 2017-10-10 贵州大学 一种劈柴装置及使用方法
CN110065124A (zh) * 2019-05-28 2019-07-30 陈伟 一种精准分离的惯性撞击式木块分离器
CN110065124B (zh) * 2019-05-28 2022-01-18 陈伟 一种精准分离的惯性撞击式木块分离器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015044334A (ja) 2015-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11701792B2 (en) Splitting apparatus
JP5462974B1 (ja) 薪割り機
WO2015002606A1 (en) Log splitter kit
US5690316A (en) Timber wedge
US7181994B2 (en) Handle saver
US20110016726A1 (en) Apparatus and Method for Splitting Wood into Kindling
US4405005A (en) Firewood splitter
JP5674588B2 (ja) 無反動ハンマー
US4403635A (en) Powered wood splitter with multiple work heads
US8914962B1 (en) Buoy split key removal device
WO2012069801A1 (en) Log splitter assembly
KR101292086B1 (ko) 장작 패는 장치
JP6934229B1 (ja) 折り畳み式薪割り器
CN111451993A (zh) 一种便于将钉子垂直作用面的护手固定器及其使用方法
Kwon et al. Shear cutting theory for the peripheral edges of brush blades, and tests of its effectiveness
KR102315692B1 (ko) 장작 패는 장치
SE538510C2 (sv) Vedklyv för att klyva vedklabbar
CN217860998U (zh) 锤击扳手
CN204691767U (zh) 电铲铲杆缓冲限位装置
KR20150009182A (ko) 햄머
SE504677C2 (sv) Handdriven vedklyv
JP2013107393A (ja) 制御衝撃救出ツールの衝撃要素
JP6963655B2 (ja) 薪割り装置
CN206029750U (zh) 一种太阳能组件返修拆框专用工装
KR20230099552A (ko) 중량 조절과 헤드 교체가 용이한 당목

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5462974

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees