JP5457587B1 - 油脂の劣化評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、劣化状況の異なる2種以上の劣化油脂において、酸価等の一般的な劣化指標では評価できていなかった、加熱時間に対するアイドリング時間の割合やフライ食品の風味劣化の指標を確立することを課題とする。
【解決手段】
同一組成の油脂を2以上の異なるアイドリング時間で加熱して生じる劣化油脂において、加熱時間に対するアイドリング時間の割合を相対評価する方法であって、前記劣化油脂中のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合を算出することを特徴とする方法である。また、加熱劣化した油脂中のカルボン酸に対する分子量300以上のカルボン酸の割合を、前記油脂で調理した食品の風味劣化の指標とすることを特徴とする方法である。
【選択図】図4

Description

本発明は、油脂の劣化評価方法に関する。
油脂をフライ油として用い調理する際、着色、粘度あるいは酸価などの物理・化学的な分析値で油脂の劣化の程度を評価している。そのため、特許文献1のように酸価上昇抑制を目的とした研究開発が進められている。一方で、油脂の劣化程度を評価し、油脂を適正な状態で管理することは、使用油脂量を削減できることや、使用時間を延長することができ、産業上重要である。
酸価は簡便に評価できるため、広く一般に普及している油脂の劣化指標である。酸価は「油脂1g中に含まれる遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数」と定義されている(油脂基準分析法 2.3.1-1996)。つまり、酸価の測定は、油脂中の遊離脂肪酸を測定することである。
一方、油脂の劣化は、フライ調理時の劣化と実質調理をしていないアイドリング時の劣化のふたつに大別される。油脂を適正に使用するには、それらふたつの劣化を区別して評価することが重要である。特にアイドリング時の劣化を把握することは、無駄な加熱による劣化を抑制できるため非常に有用である。しかしながら、アイドリング時の劣化は、水分の影響がほとんどないため、加水分解による遊離脂肪酸の生成は起こりにくく、酸価による評価ではその劣化要因を正確に評価できていない。また、その他の劣化指標においても、アイドリング時の劣化に着目した評価は、なされていない。
特開2011−205924号公報
このように、これまでの油脂の酸価やその他の劣化指標では、それがフライ調理時の劣化によるものか、アイドリング時の劣化によるものかの区別できなかった。そこで、本発明では、アイドリング時間の異なる2種以上の劣化油脂において、油脂中のカルボン酸に対する分子量300以上のカルボン酸の割合を算出することで、加熱時間に対するアイドリング時間の割合を相対評価する方法を提供することを目的とする。また、本発明では、油脂中のカルボン酸に対する分子量300以上のカルボン酸の割合を算出することで、加熱により劣化した油脂の加熱時間中のアイドリング時間の割合を推定する方法を提供することを目的とする。さらに、本発明では、油脂中のカルボン酸に対する分子量300以上のカルボン酸の割合を、前記油脂で調理した食品の風味劣化の指標とする方法を提供することを目的とする。
一般的に、酸価で測定されるカルボン酸は、油脂の脂肪酸トリグリセリドの一部の脂肪酸が加水分解により遊離したものである。一方、本発明者らは、加水分解で生成するカルボン酸と異なる、分子量300以上のカルボン酸が加熱劣化した油脂に存在することを見出した。そこで、本発明者らは、鋭意研究の結果、加熱劣化した油脂中のカルボン酸に対する分子量300以上のカルボン酸の割合が、加熱時間に対するアイドリング時間ならびに当該油脂で調理した食品の風味と相関があることを見出した。
本発明の方法によれば、同一組成の油脂を2以上の異なるアイドリング時間で加熱して生じる劣化油脂のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合を算出することによって加熱時間に対するアイドリング時間の割合を相対評価することができる。
また、本発明の方法によれば、加熱劣化した油脂中のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合を算出することで加熱時間に対するアイドリング時間の割合を推定することができる。
また、本発明の方法によれば、油脂中のカルボン酸に対する分子量300以上のカルボン酸の割合を、前記油脂で調理した食品の風味劣化の指標とすることができる。
図1は、測定方法1によるHPLCクロマトグラムの例である。 図2は、測定方法2によるHPLCクロマトグラムの例である。 図3は、アイドリング時間の異なる劣化油脂の調製方法を示したものである。 図4は、表2の結果から、分子量300以上のカルボン酸の割合Aとアイドリング時間の割合の関係を示したものである。 図5は、表2の結果から、分子量300以上のカルボン酸の割合Bとアイドリング時間の割合の関係を示したものである。
本発明の第一の方法は、同一組成の油脂を2以上の異なるアイドリング時間で加熱して生じる劣化油脂において、加熱時間に対するアイドリング時間の割合を相対評価する方法である。
また、第二の方法は、加熱劣化した油脂の加熱時間に対するアイドリング時間の割合を推定する方法である。
前記相対評価及び前記推定をするための手段として、前記劣化油脂中のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合を算出することを特徴とする。
また、第三の方法は、油脂中のカルボン酸に対する分子量300以上のカルボン酸の割合を、前記油脂で調理した食品の風味劣化の指標とすることを特徴とする。
前記風味劣化は、調理した食品の油っぽさであることが好ましい。ここでいう油っぽさとは、例えば、舌に触れたときに、舌にまとわりつくようにドロっとして油っこく感じることである。
本発明の加熱劣化した油脂とは、コロッケ等の調理のために加熱し、フライ油として使用した後の油脂のことである。通常、フライ調理は160〜180℃でおこなう。本発明では、当該油脂の種類は問わないが、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、パーム系油脂等であり、また、これらの水添油、分別油、エステル交換油、さらにはこれらの油を1種あるいは2種以上配合した油脂等である。
本発明の前記油脂には、通常の油脂に用いられる添加剤が含まれていても良い。具体的には、乳化剤、ビタミンE、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、γ-オリザノール、ジグリセリド、シリコーン、トコフェロール等が挙げられる。
本発明で使用するフライ調理時間とは、コロッケ等をフライ調理している時間のことである。当該時間には、複数個のコロッケ等を調理する際の間の時間、すなわち、1個目のフライ調理後、2個目の調理するために適切な温度に到達するまでの時間、も含まれる。一方、アイドリング時間とは、フライ調理終了後、次のフライ調理を始めるまでの時間のことである。ただし、夜間等で、油脂が調理温度以下(例えば、140℃以下)となっている時間は含まれない。加熱時間とは、フライ調理時間とアイドリング時間の合計である。
本発明の方法で定量するカルボン酸とは、カルボキシル基を有する化合物のことである。精製後の油脂の酸価は、通常ほぼ0である。つまり、精製後の油脂には、カルボン酸はほとんど含まれない。よって、本発明で定量するカルボン酸は、加熱で劣化して発生するものと考えられる。
一般的に、当該カルボン酸は、油脂の脂肪酸トリグリセリド中の脂肪酸の一部が加水分解により遊離することで生じる。一方、本発明者らは、加水分解で生成するカルボン酸と異なる分子量300以上のカルボン酸が加熱劣化した油脂に存在することを見出した。
本発明では、カルボン酸を定量するために、酸価等の測定で用いられる中和滴定を使用することができる。また、カルボン酸特異的標識試薬を利用することができる。また、本発明で記載しているカルボン酸量は油脂1g中に含まれるカルボン酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数として表記している。
また、分子量300以上のカルボン酸を定量するためには、クロマトグラフィーで分離定量することが好ましい。分離方法としては、分子排除クロマトグラフィーや疎水クロマトグラフィー等を用いることができる。一手段の分析で結果を得られるので分子排除クロマトグラフィーがより好ましい。検出定量方法としては、非標識法、標識法いずれも用いることができる。標識法としては、プレカラム法、ポストカラム法いずれでも良いが、操作性の点でプレカラム法が好ましい。標識試薬としては、9−アンスリルジアゾメタン(ADAM)、4−ブロモメチル−7−メトキシクロリン等あるが、ADAMが好ましい。非標識法の場合には、分離後、例えば、中和滴定により定量することができる。
劣化油脂中のカルボン酸に含まれる分子量300以上のカルボン酸の割合を算出するためには、前記の分子排除クロマトグラフィーで定量し算出することが好ましい。また、別の算出方法としては、前記劣化油脂の酸価から算出されるカルボン酸量の値より、分子量300未満のカルボン酸量を減ずることにより、算出することが好ましい。分子量300未満の前記カルボン酸量の定量は、分子排除クロマトグラフィーまたは疎水クロマトグラフィーを用いることがより好ましい。
本発明の第二の方法で、劣化油脂の加熱時間に対するアイドリング時間の割合を推定するためには、標準品を作成し、アイドリング時間を算出する。標準品は、フライ調理時間のみの劣化油脂とアイドリング時間のみの劣化油脂の値を用いる。
具体的には、加熱劣化した油脂の加熱時間に対するアイドリング時間の割合(X)は、加熱劣化した前記油脂中のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合(A)、加熱時間のすべてがフライ調理時間の前記割合(B)、及び、加熱時間のすべてがアイドリング時間である劣化油脂の前記割合(C)を算出し、
X=(A−B)÷(C−B)
で、Xを算出する。
また、本発明の第二および第三の方法において、劣化油脂中のカルボン酸に含まれる分子量300以上のカルボン酸の割合の算出は、第一の方法と同様である。
以下に、本発明の実施例および比較例を示すが、本発明の主旨はこれらに限定されるものではない。
実施に際しては、以下のものおよび方法を使用した。
菜種油(株式会社J−オイルミルズ社製)
9−アンスリルジアゾメタン(ADAM)(フナコシ株式会社製)
(酸価の測定方法)
基準油脂分析試験法2.3.1−1996に基づき、試料1gに含まれるカルボン酸を中和するのに要する水酸化カリウム量(mg)を測定した。
(色調の測定方法)
ロビボンド比色計(THE TINTOMETER.LTD社製 PFX990)により1インチセルを用いて測定し、10R+Y値を算出した。
(カルボン酸の測定方法1)
油脂100〜200mgを10ml容メスフラスコに秤量採取し、アセトンを用いて10〜20mg/ml溶液とした。この溶液50μlを1.5ml容バイアルに採取し、カルボン酸誘導体化剤9-アンスリルジアゾメタン(ADAM)(1mg/mlアセトン)を100μl添加し、よく攪拌した。室温暗所で1時間反応後、アセトン850μlを添加攪拌し、分析用試料とした。HPLCクロマトグラムの例を図1に示す。
(HPLC条件)
カラム:TSKgel G2500HXL(内径7.8mm×長さ30cm、粒子径5μm、東ソー株式会社製)
移動相:テトラヒドロフラン
流速:0.5mL/min
カラム温度:40℃
検出:蛍光検出(Ex 360nm、Em 412nm)
分析量:5μl
分子量標品:TSKgel標準ポリスチレン A-300(東ソー株式会社製)
HPLC分析後、以下のようにオレイン酸を基準にカルボン酸の定量をした。
(1)事前にオレイン酸を誘導体化し、カルボン酸1mmolあたりの面積値を算出した。
(2)分析用試料の分析結果より得られた分子量300以上の面積値を上記(1)で得られた面積値を基準として、分析用試料中の分子量300以上のカルボン酸量(mmol)を算出した。
(3)算出したカルボン酸量を秤量した油脂量で除することで、油脂1g当りのカルボン酸量を算出した(A mmol/g)。
(4)(3)のAに56.11を乗じて、油脂1g中に含まれるカルボン酸量を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数として算出した。
(5)同様に、分子量300未満のカルボン酸量を算出した。
(カルボン酸の測定方法2)
測定方法1と同様の前処理をおこない、下記のHPLC条件で、分子量300未満のカルボン酸の定量をおこなった。分子量300未満のカルボン酸のピークは、オレイン酸の溶出時間を1としたときの相対溶出時間が0.2〜1.1であるものとした。カルボン酸の測定方法1と同様にオレイン酸を基準に定量をおこなった。HPLCクロマトグラムの例を図2に示す。
(HPLC条件)
カラム:Lichrosorb RP-8(内径4.0mm×長さ25cm、粒子径5μm、GLサイエンス株式会社製)
移動相A:アセトニトリル
移動相B:水
グラジエント:B濃度 40%→40%→10%→10%(0分→15分→45分→60分;リニアグラジエント)
流速:1mL/min
カラム温度:40℃
検出:蛍光検出(Ex 360nm、Em 412nm)
分析量:5μl
(実施例1)
加熱時間に対するアイドリング時間の割合を推定するために、フライ調理時間の異なる5種の油脂を調製した。
菜種油をステンレス製の鍋に500g採取し、180℃に達温後、フライ調理を開始した。フライ調理の揚げ種として、市販の牛肉コロッケ(味の素冷凍食品株式会社製)、または、ポテトコロッケ(味の素冷凍食品株式会社製)を用い、1回につき1個ずつ調理した。コロッケは7分30秒間調理した。コロッケを引き上げた後、温度が180℃に達温するまで7分30秒間保持した。合計15分間を1回のフライ調理時間とした。
図3に示すように、全体の加熱時間に対するアイドリング時間の割合が100%、75%、50%、25%、0%となるようにフライ調理した。1日に5時間ずつ計4日間、同様の作業をおこなった。1日ごとに、油量を測定し、減少した油量に応じて新油を添加し、1日のフライ開始時には、いずれも500gとなるよう試験を実施した。4日後の油脂を分析に供した。その結果を表1に示す。
また、上記で得られた油脂を食して評価をおこなった。いずれも風味は悪かった。アイドリング時間が75%、100%の油脂の風味は、他と異なり、まとわりつくような舌触りがあり、特に悪かった。また、上記で得られた油脂を用いて、ポテトコロッケ、牛肉コロッケを180℃、5分間調理し、食味評価(油っぽさ)をした。新油で揚げたものを5として5段階で評価し、2名の平均値とした。その結果を表2に示す。

5:新油と同等
4:新油よりやや油っぽい
3:新油より油っぽい
2:新油よりかなり油っぽい
1:新油より非常に油っぽい
Figure 0005457587
酸価及び色調については、アイドリング時間との相関は得られなかった。
また、カルボン酸の定量をカルボン酸の測定方法1に基づいておこなった結果と分子量300以上の割合を算出した結果を表2及び図4、5に示す。
Figure 0005457587
いずれの算出方法であっても、分子量300以上のカルボン酸量の割合と加熱時間に対するアイドリング時間の割合との直線的な相関が得られた(割合A: R2=0.9843、割合B: R2=0.9801)。また、異なる揚げ種であっても、相関が得られることが分かった。従って、加熱劣化した油脂の分子量300以上のカルボン酸量の割合を測定することで、2以上の異なるアイドリング時間で加熱して生じる劣化油脂の加熱時間に対するアイドリング時間の割合を相対評価することができる。
さらに、直線的相関が得られることから、加熱劣化した油脂の加熱時間に対するアイドリング時間の割合(X)は、加熱劣化した前記油脂中のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合(A)と、少なくとも、加熱時間のすべてがフライ調理時間である油脂の前記割合(B)、及び、加熱時間のすべてがアイドリング時間である油脂の前記割合(C)の値で、
X=(A−B)÷(C−B)
により算出できることがわかる。
また、調理した食品の風味は、分子量300以上のカルボン酸の割合が多いほど低下した。このことから、油脂中の分子量300以上のカルボン酸量の割合は、当該油脂で調理したときの食品の風味劣化の指標として利用することができる。
カルボン酸の定量方法を変えて、同一の劣化油脂の分子量300以上のカルボン酸量の割合を算出した。具体的には、酸価の値が1.57の劣化した菜種油を標品として使用し、下記3つの方法、すなわち、
方法A:
カルボン酸の測定方法1を用いて、カルボン酸を標識後、分子排除クロマトグラフィーにより、分離定量し、前記割合を算出する方法、
方法B:
酸価から算出されるカルボン酸量からカルボン酸の測定方法2で得た分子量300未満のカルボン酸量を減じた値を酸価から算出されたカルボン酸量で除して前記割合を算出する方法、
方法C:
油脂を非標識の状態で分子排除クロマトグラフィーにより分画し、分子量300以上の画分中のカルボン酸量を水酸化カリウムによる中和滴定で定量後、酸価から算出されるカルボン酸量を除することで前記割合を算出する方法、
により、算出した。その結果を表3に示す。
Figure 0005457587
表3に示すように、いずれの方法であっても、カルボン酸量に対する分子量300以上のカルボン酸量の割合を算出できることがわかる。

Claims (7)

  1. 同一組成の油脂を2以上の異なるアイドリング時間で加熱して生じる劣化油脂において、加熱時間に対するアイドリング時間の割合を相対評価する方法であって、
    前記劣化油脂中のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合を算出し、分子量300以上のカルボン酸の前記割合が大きい前記加熱劣化油脂がアイドリング時間の前記割合が大きいと評価することを特徴とする、前記方法。
  2. 前記カルボン酸を分子量の違いにより分離することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記カルボン酸を分子排除クロマトグラフィーで分離することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記劣化油脂とカルボン酸誘導体化試薬とを反応することにより得られたカルボン酸誘導体を定量することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記カルボン酸誘導体を分子排除クロマトグラフィーで分離定量することを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記劣化油脂の酸価から算出されるカルボン酸量の値より、分子量300未満のカルボン酸量を減ずることにより、分子量300以上のカルボン酸の割合を算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 加熱劣化した油脂の加熱時間に対するアイドリング時間の割合(X)を推定する方法であって、
    加熱劣化した前記油脂中のカルボン酸を定量し、分子量300以上のカルボン酸の割合(A)、加熱時間のすべてがフライ調理時間である劣化油脂における前記割合(B)、及び、加熱時間のすべてがアイドリング時間である劣化油脂の前記割合(C)を算出し、
    X=(A−B)÷(C−B)
    によりXを算出することを特徴とする、前記方法。
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