JP5433702B2 - 真空処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、真空中で気体分子を捕捉するクライオパネルを備えたクライオポンプに関する。
クライオポンプは、高真空ポンプの一つとして知られており、膜形成、表面改質、パターン描画、分析、蒸発乾燥等を目的とした真空処理装置に用いられている。クライオポンプは、真空チャンバ内に配置されるパネルと、このパネルを極低温に冷却する冷凍機とを有し、上記パネルに気体分子を凝縮又は凝結させて排気する、捕集式ポンプである。パネルの冷却温度は、到達目標圧力、捕集すべき気体分子の種類等に応じて設定され、水分子(水蒸気)を排気する場合、例えば80Kの超低温又は極低温に冷却される(例えば下記特許文献1参照)。
特開2002−70738号公報(段落[0002]、図1)
しかしながら、水蒸気と、水蒸気よりも飽和蒸気圧の高い気体分子(二酸化炭素、塩素、アンモニア等)との混合ガスの雰囲気下で水蒸気を凝縮排気する場合、パネル表面上の凝縮体(氷膜)にクラックが発生し、これが原因で凝縮体が剥離することがある。剥離した凝縮体は昇華(再気化)し、昇華したガスはパネル表面で捕捉されることで再凝縮する。このような凝縮体の昇華及び再凝縮は、排気圧力の変動を招き、安定した排気動作を維持することが困難になる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、パネル表面での凝縮体の剥離を防止し、安定した排気動作を維持することが可能なクライオポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るクライオポンプは、真空チャンバを目標圧力に排気するためのクライオポンプであって、パネルと、冷凍機とを具備する。
上記パネルは、上記真空チャンバ内の排気すべきガスを凝縮させる凝縮面と、上記凝縮面に形成され上記凝縮面を独立した複数の分割面に区画する境界部とを有する。
上記冷凍機は、上記パネルを上記目標圧力下での上記ガスの露点以下に冷却することが可能である。
本発明の一実施形態に係るクライオポンプを備えた真空処理装置の構成を示す部分破断側面図である。 上記クライオポンプに係るクライオパネルの概略平面図である。 上記クライオパネルの要部の部分破断斜視図である。 従来のクライオパネルの凝縮面上に堆積した凝縮体の剥離のメカニズムを説明する模式図である。 本実施形態に係るクライオパネルの凝縮面に堆積した凝縮体の様子を説明する模式図である。 クライオポンプの排気圧力の時間変化を示す実験結果であり、(A)は比較例を示し、(B)は本発明の実施形態を示している。 本発明の実施形態に係るクライオパネルの凝縮面の構成の変形例を示す模式断面図である。 本発明の実施形態に係るクライオパネルの凝縮面の構成の変形例を示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態に係るクライオポンプを備えた真空処理装置の構成を示す部分破断側面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るクライオポンプを備えた真空処理装置の構成を示す部分破断側面図である。
本発明の一実施形態に係るクライオポンプは、真空チャンバを目標圧力に排気するためのクライオポンプであって、パネルと、冷凍機とを具備する。
上記パネルは、上記真空チャンバ内の排気すべきガスを凝縮させる凝縮面と、上記凝縮面に形成され上記凝縮面を独立した複数の分割面に区画する境界部とを有する。
上記冷凍機は、上記パネルを上記目標圧力下での上記ガスの露点以下に冷却することが可能である。
上記クライオポンプにおいて、パネルは、真空チャンバ内あるいは真空チャンバの排気通路内等に設置され、冷凍機によって、目標圧力下における真空チャンバ内の排気すべきガスの露点以下に冷却される。真空チャンバ内のガスは、パネルの凝縮面上に凝縮することで捕捉され、これにより真空チャンバは真空排気される。
真空チャンバ内のガスが飽和蒸気圧の異なる複数の混合ガスである場合、凝縮面に堆積した凝縮体は、内部応力によってクラックが発生することがある。上記パネルの凝縮面は、境界部によって独立した複数の分割面に区画されており、個々の分割面は、孤立した島として凝縮面上に点在する。このため、ある分割面上で発生したクラックは、上記境界部によって隣接する他の分割面への伝播が抑制され、クラックの発生領域を当該分割面内にとどめさせることが可能となる。また、凝縮面上の凝縮体の内部応力が各分割面に分散されることで緩和され、分割面上における凝縮体の剥離が阻止される。これにより、凝縮面からの凝縮体の剥離及びその後の再凝縮を原因とする真空チャンバ内の圧力変動が防止され、安定した排気圧力が維持される。
上記境界部は、上記凝縮面に凹設された溝部で構成することができる。これにより、各分割面を上記溝部で孤立させた島状に形成することができる。溝部は、直線形状でもよいし曲線形状でもよい。溝部は規則的に形成されてもよいし、不規則的に形成されてもよい。溝部の形成本数、形成パターン等は特に限定されず、形成すべき分割面の大きさに応じて適宜設定することが可能である。例えば、溝部は格子状に形成されてもよく、これにより分割面を容易に形成することが可能となる。溝部の断面形状も特に限定されず、三角形状(V字形状)、矩形状、湾曲形状等であってもよい。
上記境界部は、上記凝縮面に突設された壁部で構成されてもよい。この場合も、各分割面を上記壁部で孤立させた島状に形成することができる。壁部は、直線形状でもよいし曲線形状でもよい。壁部は規則的に形成されてもよいし、不規則的に形成されてもよい。壁部の形成本数、形成パターン等は特に限定されず、形成すべき分割面の大きさに応じて適宜設定することが可能である。例えば、壁部は格子状に形成されてもよく、これにより分割面を容易に形成することが可能となる。壁部の断面形状も特に限定されず、三角形状(V字形状)、矩形状、湾曲形状等であってもよい。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るクライオポンプを備えた真空処理装置の構成を示す部分破断側面図である。真空処理装置1は、真空チャンバ10と、主ポンプ20と、クライオポンプ30とを有する。
真空チャンバ10は、内部を真空排気可能な密閉構造を有しており、例えばアルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属材料で構成されている。真空チャンバ10の内部には、図示せずとも、半導体ウエハやガラス基板等の被処理基板を支持するステージ、被処理基板を加熱、プラズマ照射、エッチング、成膜等の各種真空処理を実行するための加熱源、プラズマ源、成膜源等が設置されている。
主ポンプ20には、例えば、ターボ分子ポンプやルーツ型ポンプ等のドライポンプが用いられるが、これ以外にも拡散ポンプ等の他の真空ポンプが用いられてもよい。主ポンプ20は、真空チャンバ10の底部に設置されており、真空チャンバ10の内部を所定の第1の真空度(例えば1×10−4Pa)にまで排気する。
クライオポンプ30は、真空チャンバ10の内部に存在する水蒸気(HO)を凝縮排気するためのもので、第1の真空度よりも高真空の第2の真空度(例えば1×10−5Pa)にまで真空チャンバ10の内部を排気する。本実施形態において、クライオポンプ30は、主ポンプ20によって真空チャンバの内部が上記第1の真空度に達した後、駆動される。
クライオポンプ30は、真空チャンバ10の内部に位置するクライオパネル31と、真空チャンバ10の外部に位置するクライオパネル31を冷却する冷凍機32とを有する。冷凍機32は、真空チャンバ10の底部10aを気密に貫通するコールドヘッド32aを有し、コールドヘッド32aはその先端部でクライオパネル31を支持する。冷凍機32は、図示しないヘリウム圧縮機から送り込まれるヘリウムをコールドヘッド32aにおいて膨張させ、クライオパネル31を例えば80K以下の超低温または極低温に冷却する。
クライオパネル31の冷却温度は特に限定されず、クライオポンプ30の到達目標圧力下において、クライオパネル31上で水蒸気を凝縮できる温度(露点)以下であればよい。
次に、クライオパネル31の詳細について説明する。図2は、クライオパネル31の平面図、図3は、クライオパネル31の部分斜視図である。
クライオパネル31は、銅やアルミニウム等の熱伝導性の高い金属材料の円盤で構成されている。クライオパネル31は、真空チャンバ10の内部に対向する上面が、排気対象である水蒸気を凝縮させる凝縮面310とされている。なお、クライオパネル31は、円盤形状に限られず、矩形状であってもよい。また、クライオパネル31は平板である場合に限られず、湾曲板、円筒形状等であってもよい。
凝縮面310は、相互に独立した複数の分割面310aを有する。各分割面310aは、凝縮面310に格子状に形成された複数本の溝部310b(境界部)によって区画されている。これにより、各分割面310aは、相互に孤立した島として凝縮面310上に点在する。なお、図2は理解容易のため簡略化して示されており、実際には、分割面310aは図示の例よりも微細に形成されている。
溝部310bは、隣接する複数の分割面310aの境界を構成する。溝部310bは、略三角形状(V字形状)の断面形状を有する。本実施形態において溝部310bは、各々の分割面310aが正方形となるように、面内で直交する二軸方向(X軸方向、Y軸方向)にそれぞれ直線的に複数形成されている。溝部310bの幅、深さ、形成間隔は特に制限されず、各分割面310aの大きさ(面積)、間隔等に応じて適宜設定される。例えば、クライオパネル31の直径が470mmの場合、溝部310bの幅、深さ、形成間隔はそれぞれ1mm、0.5mm、5mmとすることができる。
以上のように構成される本実施形態のクライオポンプ30において、クライオパネル31は、冷凍機32によって80K以下に冷却される。真空チャンバ10内の残留ガス(あるいは放出ガス)は、クライオパネル31の凝縮面310上に凝縮することで捕捉され、これにより真空チャンバ10は上記第2の真空度にまで排気される。
本実施形態においてクライオポンプ30は、主として、真空チャンバ10内の水蒸気(HO)を排気するように運転される。ここで、真空チャンバ10内に水蒸気よりも飽和蒸気圧の高いガス(例えば、二酸化炭素、塩素、アンモニア)が存在する場合、これらのガスも水蒸気と共にクライオパネル31に捕捉され、水蒸気との混合ガスの凝縮体として凝縮面310上に堆積する。上記混合ガスの凝縮体は、凝縮熱や凝縮時の体積膨張率の相違などにより内部応力が比較的大きいため、クライオパネル31上でクラックが発生することがある。
ここで、凝縮体に発生したクラックが所定以上にわたって成長すると、凝縮面からの凝縮体の剥離が誘発される。図4は、凝縮面上における凝縮体の剥離のメカニズムを説明する模式図である。凝縮面S上の凝縮体(氷膜)Fに発生するクラックC1は、任意の位置で発生し(図4(A))、成長と合体を経て比較的大きなクラックC2を発生させる(図4(B))。クラックC2は凝縮面Sから剥離し(図4(C))、最終的に剥離片C3を発生させる(図4(D))。凝縮面Sからの凝縮体Fの剥離は、ポンプ排気能力の低下を招くとともに、剥離片C3の昇華(再気化)によって真空チャンバ内の圧力を上昇させる。また、昇華したガスは凝縮面Sで再凝縮し、これにより真空チャンバ内の圧力が低下する。これらの現象が繰り返されることで、排気圧力が変動し、安定した高真空度を維持することが困難となる。
一方、本実施形態においては、クライオパネル31は、凝縮面310が溝部310bによって独立した複数の分割面310aに区画されている。図5(A)は、クライオパネル31の凝縮面310上に堆積した凝縮体Fを示している。凝縮体Fは、分割面310aと溝部310bの表面形状にならって凝縮面310上に堆積される。
図5(B)は、凝縮体Fにクラックが発生したときの様子を示す模式図である。個々の分割面310aは、孤立した島として凝縮面310上に点在している。したがって、ある分割面310aで発生したクラックCは、溝部310bによって大きな伝播抵抗を受けることで、隣接する他の分割面への伝播と、分割面310a相互間のクラックCの合体が抑制される。すなわち、凝縮面に形状的な異方性を付与する境界部を形成することにより、クラックCの伝播の態様を制御することが可能となる。したがって、個々の分割面310aの大きさをクラックCによる当該分割面からの剥離を生じさせない大きさに設定することで、クラックの発生領域を当該分割面内にとどめさせることができる。
また、本実施形態によれば、凝縮面310上の凝縮体Fの内部応力が各分割面310aに分散されることで緩和され、分割面310a上における凝縮体Fの剥離を有効に阻止することが可能となる。これにより、凝縮面310からの凝縮体Fの剥離及びその後の再凝縮を原因とする真空チャンバ内の圧力変動を防止でき、安定した排気圧力を維持することが可能となる。
なお、凝縮体FのクラックCは、溝部310b内においても発生し得る。しかし、溝部310bと分割面310aとの間に形状上の等方性が失われているため、溝部310bと分割面310aとの間にわたるクラックの伝播及び合体は効果的に阻止される。
図6(A)、(B)は、排気圧力の時間変化を示しており、(A)は凝縮面が連続平面で形成された比較例(図4)に係るクライオパネルを用いたときの実験結果、(B)は凝縮面が境界部で区画された複数の分割面で形成された本実施形態に係るクライオパネル31を用いたときの実験結果である。実験では、真空チャンバを1×10−5Paまで排気した後、真空チャンバに水蒸気(HO)を130sccm、二酸化炭素(CO)を100sccmそれぞれ導入し続けながら圧力を測定した。クライオパネルの冷却温度は70Kとした。
図6(A)に示すように、比較例に係るクライオパネルでは運転を開始してから約1時間経過後に圧力の変化が現れ始め、以後、継続して圧力の変動が認められた。これに対して本実施形態によれば、図6(B)に示すように、運転開始から圧力の変動は認められず、長時間にわたって安定した排気圧力を維持できることが確認された。また図示せずとも、本実施形態によれば、24時間の排気時間にわたって排気圧力を安定に維持できることが確認された。このように排気圧力を安定に維持できる要因は、クライオパネルからの凝縮体の剥離を確実に防止できることにある。従来技術であれば凝縮体が剥離を起こす厚みである3mm堆積した場合でも、本実施形態によれば、クライオパネルからの剥離がないことが確認されている。
以上のように、本実施形態によれば、クライオパネル31の凝縮面310が溝部310bによって複数の分割面310aで形成されているので、凝縮面310上における凝縮体の剥離を防止することができる。これにより、クライオポンプ30による安定した排気動作を実現でき、真空チャンバ内の圧力変動を防止することができる。また、真空チャンバ内における成膜等の真空プロセスを長時間にわたって安定して実施することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、勿論本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施形態では、クライオパネル31の凝縮面310を構成する複数の分割面310aを平面形状とし、また、各分割面310aを区画する溝部310bの断面形状を三角形状(V字形状)としたが、これらに限られない。また、溝部310bの幅を分割面310aの溝よりも小さくしたが、溝部310bの幅を分割面310aの幅と同等以上の大きさとしてもよい。上記のような構成例においても、上述と同様な作用効果を得ることができる。
図7(A)〜(C)は、凝縮面の構成の変形例を示すクライオパネルの模式断面図である。図7において、(A)は、断面形状が矩形状の溝部410bで分割面410aを形成した例を示している。溝部410bは分割面410aと同等以上の幅を有する。(B)は、断面三角形状の溝部510bを連続的に形成することで、溝部510bの斜面を分割面510aとした構成例を示している。(C)は、溝部610bの幅を分割面610aの幅と同等以上に形成した例を示している。
また、以上の実施形態では、クライオパネルの凝縮面を複数の分割面に区画する境界部を溝部で構成したが、上記境界部を壁部で構成してもよい。この場合にも、個々の分割面を孤立した島として凝縮面上に点在させることができる。この構成の一例は、例えば図7(A)の構成例に対応し、この場合、溝部410bは分割面に相当し、分割面410aは壁部に相当する。
また、以上の実施形態では、クライオパネルの凝縮面に境界部を形成することで複数の分割面を形成したが、これに代えて、図8(A)〜(C)に示すように、クライオパネルそのものを凝縮面に分割面が形成されるような形状に加工してもよい。例えば図8において(A)は、断面形状が半円形状の壁部710bで分割面710aを区画したクライオパネル71を示している。(B)は、断面形状が三角形状の壁部810bで分割面810aを区画したクライオパネル81を示している。そして(C)は、断面形状が矩形状の溝部910bで分割面910aを区画したクライオパネル91を示している。これらのクライオパネル71、81、91は、例えば金属板をプレス加工する等して形成することができる。また、図8(A)、(B)において、上記壁部710b、810bは分割面であってもよく、分割面710a、810aは溝部であってもよい。また、図8(C)において、溝部910bは分割面であってもよく、分割面910aは壁部であってもよい。
さらに、クライオポンプ30を備えた真空処理装置は、上述の構成例に限られず、例えば図9に示すように構成されてもよい。図9に示す真空処理装置2は、真空チャンバ10と、主ポンプ20と、クライオポンプ30と、真空チャンバ10の内部とクライオポンプ30が設置されるポンプ室とを仕切る仕切弁40とを有する。なお、図9において図1の構成と同様の部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
図9において、仕切弁40は、ドアバルブ等の開閉弁で構成されており、真空チャンバ10の真空排気時、全開状態とされる。また、真空チャンバ10の内部を大気に開放する際等においては全閉状態とされ、ポンプ室内を真空状態に維持することが可能となっている。このような構成の真空処理装置2においても、上述の実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
さらに、クライオポンプ30を備えた真空処理装置は、上述の構成例に限られず、例えば図10に示すように構成されてもよい。図10に示す真空処理装置3は、真空チャンバ10と、主ポンプ20と、クライオポンプ30と、真空チャンバ10と主ポンプ20とを接続する排気通路15とを有する。なお、図10において図1の構成と同様の部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
図10において、クライオポンプ30は、排気通路15に取り付けられており、真空チャンバ10から主ポンプ20へ向かうガス(例えば水蒸気)を排気通路15の内部において排気する。クライオポンプ30は、円筒形状のクライオパネル131を有しており、排気通路15の内部に、例えば排気通路15と同心的に配置される。この円筒形状のクライオパネル131の内周面および外周面には、相互に独立した複数の分割面を有する上述と同様の凝縮面が形成されている。
なお、当該凝縮面は、クライオパネル131の内周面および外周面の少なくとも一方に形成されていればよい。このような構成の真空処理装置3においても、上述の実施形態と同様な作用効果を得ることができる。また、排気通路15内に設置されるクライオパネル131の数は単一に限られず、複数でもよい。この場合、径の異なる複数の円筒状クライオパネルが相互に同心的に配置されてもよいし、同一径の複数の円筒状クライオパネルが排気通路に沿って直列に配置されてもよい。
さらに、以上の実施形態では、クライオポンプ30によって排気すべきガスとして水蒸気を例に挙げたが、これに限られず、真空処理に用いられる各種プロセスガス(例えば、窒素やアルゴン)の排気に際しても本発明は適用可能である。例えば、クライオパネルを30〜40Kに冷却することで、真空チャンバ内の窒素及びアルゴンを凝縮排気することができる。この場合にも、クライオパネル上の凝縮体が内部応力によってクラックが発生するおそれがあるが、本発明に係るクライオパネルを用いることにより、当該凝縮体の剥離を阻止し、排気圧力の変動を防止することが可能となる。
1、2、3…真空処理装置
10…真空チャンバ
15…排気通路
20…主ポンプ
30…クライオポンプ
31、61、71、81、91、131…クライオパネル
32…冷凍機
40…仕切弁
310…凝縮面
310a、410a、510a、610a、710a、810a、910a…分割面
310b、410b、510b、810b、910b…溝部
610b、710b…壁部

Claims (1)

  1. 真空チャンバと、
    前記真空チャンバの内部を排気する主ポンプと、
    前記真空チャンバ内に露出するように配置され、前記真空チャンバ内の排気すべき水蒸気を含むガスを凝縮させる凝縮面と、前記凝縮面に形成され、前記凝縮面を独立した複数の分割面に区画し、一の分割面から隣接する他の分割面への前記ガスの凝縮体に発生したクラックの伝播を抑制する、格子状で断面がV字の溝部とを有するパネルと、
    前記パネルを前記ガスの露点以下に冷却することが可能な冷凍機と、を有するクライオポンプと
    を具備する真空処理装置。
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