JP5429213B2 - 鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ照射等で残留応力を導入して磁区制御を施した鉄損特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
鋼板の圧延方向(以下L方向)に磁化容易軸を有する一方向性電磁鋼板は、主にトランスなどに用いられているが、近年エネルギー節約の観点から鉄損を低減することが強く要望されている。
電磁鋼板の鉄損は、大別して、ヒステリシス損と渦電流損からなる。ヒステリシス損は結晶方位、欠陥、粒界等により、また、渦電流損は板厚、電気抵抗、磁区幅等により影響を受けることが知られている。ヒステリシス損低減のために結晶方位を制御、改善する手法には限界があるので、近年、鉄損の多くを占める渦電流損を低減するため、磁区幅の細分化、即ち、磁区を制御する技術が多く提案されている。
その方法の一つとして、特許文献1に、一方向性電磁鋼板の製造方法として、YAGレーザ照射により圧延方向にほぼ垂直で、かつ、圧延方向に周期的な線状の歪みを導入して、鉄損を低減する方法が開示されている。レーザ磁区制御の原理は、レーザビームの走査照射により導入した表面歪みに起因して、180°磁区幅が細分化され、鉄損が低減するというものである。
図1に、一般的な積層型変圧器の製造過程を示す。図1(a)に、鋼板の剪断態様を示し、図1(b)に、剪断した鋼板を積層した変圧器鉄芯の態様を示す。図1(a)及び(b)に示すように、鉄心各部の磁化方向Mと鋼板のL方向が一致するように電磁鋼板を剪断し、剪断された電磁鋼板3を積層して変圧器鉄心4を製造する。鉄心のほとんどの部分で、鋼板のL方向と磁化方向Mが一致するので、変圧器鉄心4の鉄損は、素材鋼板のL方向鉄損にほぼ比例する。
しかし、鋼板継手部5では、磁化方向は、素材鋼板のL方向から外れるので、素材鋼板のL方向鉄損とは異なり、L方向と直交する板幅方向(以下「C方向」ということがある。)の鉄損成分の影響を受けて、鉄損増加領域6が発生して、変圧器鉄心4全体の鉄損が劣化することになる。
特に、レーザ照射等によりL方向鉄損を大きく低減した一方向性電磁鋼板を剪断して積層した鉄心においては、C方向鉄損の影響度が相対的に大きくなり、素材鋼板の優れたL方向鉄損特性を、変圧器の性能に十分に生かすことができないという問題がある。
したがって、レーザ照射等によりL方向鉄損を低減した高級方向性電磁鋼板、及び、その製造方法においては、優れたL方向鉄損特性を維持したままで、C方向鉄損も低減することが強く求められている。
しかし、C方向鉄損を改善するメカニズムについては解明されておらず、L、C両方向において鉄損を同時に低減する方向性電磁鋼板の製造方法は、現在、確立されていない。
従来の鉄損改善技術においては、L方向鉄損を低減することに主眼がおかれている。例えば、特許文献2には、レーザビームのモード、集光径、パワー、ビームの走査速度、照射ピッチ等の最適範囲を規定して、L方向鉄損を低減することが開示されているが、C方向の鉄損低減については考慮されていない。
しかし、C方向鉄損の改善に着目した方法が、幾つか提案されている。例えば、特許文献3には、L方向に平行にレーザを照射する方法が開示されている。この方法では、C方向鉄損は改善されるものの、L方向鉄損は十分に改善されない。
前述のように、変圧器鉄損は、L方向鉄損が支配要因となるので、L方向に垂直にレーザ照射してL方向鉄損を改善した素材鋼板に比べ、変圧器鉄損は劣るという問題がある。
特許文献4には、L、C両方向にレーザを照射して、両方向の鉄損を改善する方法が開示されている。しかし、この方法では、レーザを、別々に、2回照射する必要があるので、製造工程が複雑となり、また、生産効率が半減することから、工業的には不向きであるという問題がある。
特公平6-19112号公報 国際公開WO04/083465号パンフレット 特開昭56−51522号公報 特開昭56−105454号公報
本発明は、レーザ照射等を行って鉄損を低減する一方向性電磁鋼板の製造方法において、L、C両方向の鉄損を同時に低減することができ、かつ、簡単で生産性が高く、工業的に耐え得る一方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、レーザ照射等で、歪みや、残留応力を導入して、磁区制御を施した一方向性電磁鋼板において、レーザ照射等で導入した残留応力の分布と、L方向及びC方向鉄損の関係について鋭意研究した。その結果、残留応力の分布と鉄損の間には、相関関係があり、該相関関係に基づけば、L、C両方向の鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板を実現することが判明した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は、以下の通りである。
(1)鋼板表面に、線状歪みを導入して磁区を制御する一方向性電磁鋼板の製造方法において、歪みの量が異なる二種以上の線状歪みを、レーザビーム照射により、
(i)鋼板の圧延方向に交差する方向に、かつ、
(ii)鋼板の圧延方向に周期的に
導入する一方向性電磁鋼板の製造方法であって、
前記レーザビーム照射を、照射条件が異なる主レーザビーム照射と補助レーザビーム照射に分け、補助レーザビーム照射を、主レーザビーム照射と主レーザビーム照射の間で行い、
圧延方向の主レーザビームの照射間隔PLが2mm≦PL≦6mmを満たし、
前記主レーザビーム照射による平均照射エネルギー密度と前記補助レーザビーム照射による平均照射エネルギー密度との比が、5/4〜20/3であることを特徴とする一方向性電磁鋼板の製造方法。
鋼板表面に、線状歪みを導入して磁区を制御する一方向性電磁鋼板の製造方法において、歪みの量が異なる二種以上の線状歪みを、レーザビーム照射により、
(i)鋼板の圧延方向に交差する方向に、かつ、
(ii)鋼板の圧延方向に周期的に
導入する一方向性電磁鋼板の製造方法であって、
前記レーザビーム照射を、照射条件が異なる主レーザビーム照射と補助レーザビーム照射に分け、補助レーザビーム照射を、主レーザビーム照射と主レーザビーム照射の間で行い、
レーザパワーをP(W)、ビーム走査速度をVc(mm/s)、圧延方向の照射間隔をPL(mm)とし、平均照射エネルギー密度を、下記(1)式で定義し、前記主レーザビーム照射の照射エネルギー密度をUa1とし、前記補助レーザビーム照射の照射エネルギー密度をUa2としたとき、
(a)主レーザビーム照射のPL及びUa1が、それぞれ、2mm≦PL≦6mm、及び、0.5(mJ/mm2)≦Ua1≦2.0(mJ/mm2)を満たし、かつ
(b)主レーザビーム照射の間に照射する補助レーザビーム照射のUa2が、0.6(mJ/mm2)≦Ua2の総和≦1.5(mJ/mm2)を満たす
ことを特徴とする一方向性電磁鋼板の製造方法。
Ua=P/(Vc×PL)(mJ/mm2) ・・・(1)
)前記鋼板の板幅方向に垂直な断面において、前記歪みによって生じた圧延方向の圧縮残留応力をσ(kgf/mm2)、該断面の圧縮残留応力が存在する領域をS(mm2)、面積素片をdsとして、積分圧縮応力値σS(kgf)を、下記(2)式で定義し、前記主レーザビーム照射で導入した線状歪み近傍の板幅方向に垂直な断面における圧延方向の二次元残留応力分布において、積分圧縮応力値をσS1(kgf)とし、前記補助レーザビーム照射で導入した線状歪み近傍の板幅方向に垂直な断面における圧延方向の二次元残留応力分布において、積分圧縮応力値をσS2(kgf)としたとき、σS1(kgf)が下記(3)式を満たし、σS2(kgf)が下記(4)式を満たすことを特徴とする前記()に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
σS=∫Sσds ・・・(2)
0.02(kgf)≦σS1≦0.08(kgf) ・・・(3)
0.01(kgf)≦σS2の総和≦0.04(kgf) ・・・(4)
)前記主レーザビーム照射で導入した線状歪みの間隔PL(mm)が2mm以上6mm以下であることを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
(5)前記鋼板の圧延方向に交差する方向が板幅方向であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、L、C両方向の鉄損をともに低減した一方向性電磁鋼板を提供することができる。そして、本発明の一方向性電磁鋼板を剪断して変圧器を製造すれば、変圧器鉄損を、従来に比べて、大幅に低減することができる。また、本発明によれば、一方向性電磁鋼板を、連続製造ラインで容易に製造することができる。
一般的な積層型変圧器の製造過程を示す図である。(a)は、鋼板の剪断態様を示し、(b)は、剪断した鋼板を積層した変圧器鉄芯の態様を示す。 レーザ照射装置と照射態様を模式的に示す図である。(a)は、全体的なレーザ照射態様を示し、(b)は、鋼板上でのレーザ照射態様を示す。 レーザ照射位置近傍の板幅方向に垂直な断面における、圧延方向の二次元残留応力分布を示す図である。 積分圧縮応力値σSと渦電流損Weの関係を示す図である(照射ピッチを4mmに固定)。 積分圧縮応力値σSとL方向鉄損W17/50の関係を示す図である(照射ピッチを4mmに固定)。 積分圧縮応力値σSとC方向鉄損W5/50の関係を示す図である(照射ピッチを4mmに固定)。 照射間隔PLとL方向鉄損W17/50の関係を示す図である(圧延方向照射径dlを0.1mmに、スキャン方向照射径dcを0.5mmに固定)。 照射ピッチPLとC方向鉄損W5/50の関係を示す図である(圧延方向照射径dlを0.1mmに、スキャン方向照射径dcを0.5mmに固定)。 主積分圧縮応力値σS1及び補助積分圧縮応力値σS2の総和とL方向鉄損W17/50の関係を示す図である(圧延方向照射径dlを0.1mm、スキャン方向照射径dcを0.5mmに固定)。 補助積分圧縮応力値σS2の総和及び主積分圧縮応力値σS1と、C方向鉄損W5/50の関係を示す図である(圧延方向照射径dlを0.1mmに、スキャン方向照射径dcを0.5mmに固定)。 本発明における主積分圧縮応力値σS1と補助積分圧縮応力値σS2の総和の最適な範囲を示す図である。 本発明における主レーザ照射ピッチPLの最適な範囲を示す図である。 本発明における主レーザ照射エネルギー密度Ua1と補助レーザ照射エネルギー密度Ua2の総和の最適な範囲を示す図である。 本発明におけるレーザ照射の一態様を示す図である。(a)は、本発明で用いるレーザ励起電流指令装置の入力タイムチャートの一例を示し、(b)は、鋼板上への照射態様を示す。
本発明者らは、一方向性電磁鋼板の表面に、レーザ照射等により、圧延方向にほぼ垂直の線状の歪みを一定間隔で導入して鉄損特性を改善する方法において、種々のレーザ照射条件のもとで、板幅方向に垂直な断面における圧延方向の二次元残留応力分布、照射ピッチ、及び、平均照射エネルギー密度Uaについて着目し、これらの相関関係について、鋭意調査した。その結果、本発明者らは、L、C両方向の鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板を製造することができるレーザ照射方法を見出した。
以下、図面に基づいて、本発明のレーザ照射方法により、L、C両方向の鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板を製造する方法について説明する。なお、一方向性電磁鋼板の表面に、圧延方向にほぼ垂直の線状の歪みを一定間隔で導入する手法としては、レーザ照射の他に、イオン注入法、放電加工法、局部メッキ法等があるが、線状歪み導入手法は、いずれの手法でもよい。
図2に、レーザ照射装置と照射態様を模式的に示す。図2(a)に、全体的なレーザ照射態様を示し、図2(b)に、鋼板上でのレーザ照射態様を示す。
図2(a)に示すように、レーザ装置7から出力し、円柱レンズ又は組円柱レンズ10を通過したレーザビームLBを、ポリゴンミラー8とfθレンズ9を用いて、電磁鋼板1上に走査照射して、レーザ照射痕2を形成する。
図2(b)に示すように、レーザビームLBの集光スポットの圧延方向集光径をdl、ビームスキャン方向の集光径(スキャン方向長)dcとする。円柱レンズ又は組円柱レンズ10で、必要に応じて、レーザビームLBのビームスキャン方向の集光径dcを変化させて、集光形状を、円形から楕円形まで制御する。
レーザパワーPを変化させて、平均照射エネルギー密度Ua(mJ/mm)を変化させた。Ua(mJ/mm)は、レーザ照射位置間隔PL(mm)、レーザビーム走査速度Vc(m/s)、及び、レーザパワーP(W)を用いて、下記式(1)で定義される。
Ua(mJ/mm2)=P/(Vc×PL) ・・・(1)
図2に示すレーザ装置を用いれば、二種類以上の異なる照射条件、即ち、異なる平均照射エネルギー密度Uaで、周期的にレーザを照射するために、ポリゴンミラー8の回転速度と同期させたレーザ励起電流指令装置11を用いて(図2(a)、参照)、周期的にレーザパワーPを設定して、照射エネルギー密度Uaを変化させることができる。
一例として、図14に、本発明におけるレーザ照射の一態様を示す。図14(a)に、本発明で用いるレーザ励起電流指令装置の入力タイムチャートの一例を示し、図14(b)に、鋼板上への照射態様を示す。
図14(a)に示すタイムチャートは、PL=1mmとし、レーザパワーPを200Wに設定して、Ua=1.5mJ/mm2のレーザ照射(主レーザ照射)を4mmピッチで行う間に、Ua=0.3mJ/mm2のレーザ照射(補助レーザ照射)を1mmピッチで3回行う場合のレーザ励起電流AとレーザパワーP(W)のタイムチャートである。
ポリゴンミラーの面部分にレーザが入射する時間を、ポリゴンミラーの回転速度から算出し、タイムチャートの励起電流に従い、レーザパワーPを1/5まで変化させる。鋼板速度は、所望の照射ピッチとなるように計算して決定する。
なお、図2には、レーザ装置と走査装置を一組設置した態様を示すが、電磁鋼板の板幅に応じて、板幅方向に、同様の装置を複数組配置してもよい。
本発明者らは、ファイバコア径10μmの連続波ファイバレーザ装置を用いて、集光形状(dl、dc)、平均照射エネルギー密度Ua、及び、主レーザ照射と補助レーザ照射の組み合せについて、種々の照射条件を用いて、一方向性電磁鋼板の表面に、圧延方向にほぼ垂直方向に線状のレーザ照射を実施した。
板幅方向に垂直な断面における圧延方向の二次元残留応力分布と鉄損を調査し、さらに、鉄損を、ヒステリシス損と渦電流損に分離して調査した。
板幅方向に垂直な断面における圧延方向の二次元残留応力分布は、X線回折法により格子間隔を測定し、弾性率等の物性値を用いて応力に変換して得た。鉄損は、SST(Single Sheet Tester)測定器で測定した。その際、L方向鉄損はW17/50を代表値とし、C方向鉄損はW5/50を代表値とした。なお、W17/50は、周波数50Hz、最大磁束密度1.7Tのときの鉄損値であり、W5/50は、周波数50Hz、最大磁束密度0.5Tのときの鉄損値である。
例えば、板厚が0.23mmの鋼板試料の場合、レーザ照射前のW17/50は0.86W/kg、W5/50は0.96W/kgであった。
図3に、レーザ照射位置近傍の板幅方向に垂直な断面における、圧延方向の二次元残留応力分布を示す。
なお、鉄損改善の見られた鋼板においては、レーザ照射条件によって、残留応力の絶対値に差異はあるが、鋼板表面近傍に大きな引張応力が存在し、その板厚方向直下に圧縮応力が存在し、残留応力が存在する圧延方向幅は、圧延方向集光径dlにほぼ比例するという二次元残留応力分布は同様である。
本発明者らは、鉄損低減を実現する圧縮応力の分布を表すのに、特徴量「積分圧縮応力値σS」を、次式で定義した。
σS=∫Sσds ・・・(2)
即ち、レーザ照射部近傍、つまり、歪導入部近傍に生じた圧延方向の圧縮残留応力の、板幅方向に垂直な断面における二次元分布において、積分圧縮応力値σS(kgf)を、圧延方向の圧縮残留応力をσ(kgf/mm2)、該断面の圧縮残留応力が存在する領域をS(mm2)、面積素片をdsとして、応力σを領域S内で積分した値をσSとして定義した。
積分圧縮応力値σS(kgf)は、レーザ照射によって導入された圧縮残留応力の総和である。
圧延方向のレーザ照射位置間隔PLを4mm(一定)とし、レーザ集光スポット形状dl×dcを、20×2500μm、100×500μm、100×2000μm、及び、300×200μmとし、その各々についてレーザパワーを段階的に変えて、レーザを照射した一方向性電磁鋼板について、上記の方法で、積分圧縮応力値を求めた。また、各々について測定した鉄損からヒステリシス損を差引いて、渦電流損Weを求めた。
図4に、各電磁鋼板について求めた、積分圧縮応力値σSと渦電流損Weの関係を示す。図4から、積分圧縮応力値と渦電流損は、集光スポット形状にかかわらず、逆比例関係にあることが解る。このことは、渦電流損の低減をもたらす磁区細分化効果は、導入した圧縮残留応力の総和に比例するということを意味する。
この現象を、物理的原理から考察すると、次のようにいうことができる。
磁気弾性エネルギーEは、下記式(3)の通りである。
E=−C×σ×M×cos2θ ・・・(3)
ここで、Cは定数、σは残留応力、Mは磁気モーメント、θはσとMのなす角である。
圧延方向に圧縮残留応力が存在する場合、Eが最小になるのは、θが90度のときであるから、σが負の値であることに注意すると、磁気モーメントの向きは、圧延方向と垂直の向きとなる。したがって、圧縮応力により、磁化容易軸が、圧延方向だけでなく、圧延方向と垂直方向にもできることとなる。
一般に、磁化容易軸が、圧延方向と垂直な磁区を環流磁区というが、環流磁区が存在すると、静磁エネルギーが高くなって不安定になる。そこで、磁区を細分化すると、静磁エネルギーが下がり、安定化すると考えられる。よって、環流磁区が多いほど、即ち、圧縮残留応力が、強く、しかも、広く発生するほど、磁区細分化効果が高くなり、渦電流損が低減されると考えられる。
図5に、積分圧縮応力値σSとL方向鉄損W17/50の関係を示す。図5は、図4で使用した積分圧縮応力値に対し測定した鉄損を用い、横軸に積分圧縮応力値σS、縦軸にL方向到達鉄損W17/50をプロットしたものである。
図5から、一点鎖線で区切られた0.02kgf≦σS≦0.08kgfの範囲において、磁区制御前の鉄損W17/50=0.86W/kgに比べ、鉄損改善率が12%以上(W17/50≦0.76W/kg、図中の点線、参照)という良好な鉄損特性を実現できることが解る。
なお、鉄損改善率ηは、下記式(4)で定義する。
η(%)={(素材の鉄損−到達鉄損)/素材の鉄損}×100 ・・・(4)
積分圧縮応力値σSが0.02kgfより小さいときは、渦電流損が高いため、鉄損が低減されない。積分圧縮応力値σSが0.08kgfより大きいときは、渦電流損は低減されるものの、表面近傍の引張残留応力による塑性歪のために、ヒステリシス損が増大し、鉄損が低減されないと考えられる。
以上のことから、積分圧縮応力値σSを下記式(5)の範囲に調節すれば、良好なL方向鉄損特性を改善できることが解る。
0.02(kgf)≦σS≦0.08(kgf) ・・・(5)
同様に、図6に、積分圧縮応力値σSとC方向鉄損W5/50の関係を示す。図6は、横軸に積分圧縮応力値σSを、縦軸にC方向到達鉄損W5/50をプロットして、両者の関係を示したものである。
図6から、C方向到達鉄損W5/50は、積分圧縮応力値σSに比例して改善されるが、上述したように、さらに積分圧縮応力値を大きくしても、L方向鉄損は改善され難く、C方向とL方向の鉄損改善は両立しない。
以上の結果は、レーザ照射位置の間隔PLを4mmに固定して得たが、さらに、PLを変化させて、PLの影響を調査した。その際、レーザビームの集光形状は、圧延方向径dl=0.1mm、スキャン方向径dc=0.5mmとし、積分圧縮応力σSが、0.02≦σS≦0.08の範囲になるようにUaを調整した。
図7に、照射間隔PLとL方向鉄損W17/50の関係を示す。図7から、2mm≦PL≦8mmの範囲で、L方向鉄損改善率12%以上を実現できることが解る(図中、点線、参照)。PLが2mm未満の範囲では、ヒステリシス損が増大するので、鉄損は低減されない。PLが8mm超の範囲では、渦電流損が低減されないので、鉄損は低減されない。
同様に、図8に、照射ピッチPLとC方向鉄損W5/50の関係を示す。図8から、C方向鉄損は、照射ピッチ(照射位置間隔)が狭いほど、改善程度が大きいことが解る。一方、圧縮応力値の大きさは、照射ピッチ(照射位置間隔)と比較して、さほど影響度は大きくないことが分かる。
即ち、C方向鉄損は、レーザ照射等で導入された歪によって誘起されて形成される環流磁区の面積の大きさと相関があると推測される。照射ピッチを狭くすることにより、C方向鉄損を改善できることを確認することができたが、前述のL方向鉄損との両立という観点では、不十分と言わざるを得ない。
本発明者らは、L、C両方向の鉄損低減の両立を実現すべく、これまでの結果を精査検討し、次のような仮説を立てた。
(x)L方向鉄損特性の改善は、積分圧縮応力値、及び、照射ピッチを最適化することにより達成できる。
(y)C方向鉄損特性の改善は、照射ピッチをできるだけ狭くすることにより達成できる。この際、積分圧縮応力の大きさは殆ど影響しないから、鉄損特性の改善は、環流磁区の体積ではなく、環流磁区の面積に依存すると考える。
(z)してみれば、(z1)L方向鉄損の改善に影響を与えずに、C方向鉄損の改善を達成できる歪を、別途、導入することができる、即ち、(z2)L、C方向鉄損を、独立して制御することができる。
この仮説の真偽について検討した結果、仮説の有効性が実証されたので、以下、説明する。なお、以下の説明において、(i)L方向鉄損改善を主目的に歪を導入するレーザ照射を“主レーザ照射”といい、その歪みによって生じる積分圧縮応力値を“主積分圧縮応力値”といい、(ii)C方向鉄損改善を主目的に歪を導入するレーザ照射を“補助レーザ照射”といい、その歪みによって生じる積分圧縮応力値を“補助積分圧縮応力値”という。
板厚0.23mmの一方向性電磁鋼板の表面に、連続波レーザ光を線状に走査して照射した。表1に、各種照射条件について、残留応力を測定した後、積分圧縮応力値を算出し、それぞれのL方向鉄損、C方向鉄損を測定した結果を示す。
Figure 0005429213
表1において、主積分圧縮応力値σS1は、レーザ光の線状走査主レーザ照射1本当りの値であり、補助積分圧縮応力値σS2は、レーザ光の線状走査補助レーザ照射1本当りの値である。補助積分圧縮応力値σS2の総和は、主レーザ照射ピッチの間に照射した補助レーザ照射の本数をN倍したものである。
より一般的には、iを1〜Nの整数として補助照射に対応させれば、i番目の補助照射による補助積分圧縮応力値をσS2iとし、補助積分圧縮応力値σS2の総和は、
Figure 0005429213
として求めることができる。補助照射の本数Nは、特に限定されるものではないが、1又は2以上6以下が好ましい。
図9に、補助積分圧縮応力値σS2の総和を一定にしたときの、主積分圧縮応力値σS1及び補助積分圧縮応力値σS2の総和と、L方向鉄損W17/50の関係を示す。
また、図10に、主積分圧縮応力値σS1を一定にしたときの、補助積分圧縮応力値σS2の総和及び主積分圧縮応力値σS1と、C方向鉄損W5/50の関係を示す。
積分圧縮応力値は、X線回折法を用いて圧延方向の残留応力(歪み)を測定し、圧縮応力に対して上記式(2)より求めた。
図9から、L方向鉄損の鉄損改善率12%以上、即ち、鉄損値(W17/50)0.76W/kg以下を基準とすると、主圧縮積分応力値の範囲は、0.02kgf≦σS1≦0.08kgfとなることが解る。ただし、この範囲でも、補助積分圧縮応力σS2は、ほぼ、σS2≦0.04kgfとなる。これは、σS2が0.04kgf以上になると、歪の導入量が大きくなり、ヒステリシス損が増加するからである。
一方、図10から、C方向鉄損の鉄損改善率40%以上、即ち、鉄損値(W5/50)0.55W/kg以下を基準とすると、補助圧縮積分応力値の範囲は、0.01kgf≦σS2となる。ただし、この範囲でも、主積分圧縮応力σS1は、ほぼ、0.02kgf≦σS1となる。これは、補助圧縮積分応力値が0.01kgf未満の場合、歪が小さく、環流磁区が形成されず、C方向鉄損が改善されないからである。
図11に、これらの結果を整理して得た、本発明における主積分圧縮応力値σS1と補助積分圧縮応力値σS2の総和の最適な範囲を示す。図11において、L方向良好範囲とC方向良好範囲が重なる範囲が、L、C方向鉄損を両立して低減できる積分圧縮応力値の範囲となる。
即ち、
0.02(kgf)≦σS1≦0.08(kgf)
0.01(kgf)≦σS2の総和≦0.04(kgf)
である。
次に、主レーザ照射のピッチPLについて検討した。主レーザ照射条件として、レーザパワーPを200W、集光径dl×dcを0.1×0.5mm、スキャン速度Vcを32m/sに固定し、主積分圧縮応力σS1を0.06kgfに固定して、補助レーザ照射を、主レーザ照射ピッチの間に3本照射して、補助積分圧縮応力を変化させた。図12に、その結果を示す。
図12から、L、C両方向鉄損を両立する主レーザ照射の最適ピッチPLの範囲は、
2(mm)≦PL≦6(mm)
であることが解る。
ピッチPLが2mm未満では、補助レーザ照射の応力範囲が、主レーザ照射の応力場に影響を与え、L方向の鉄損改善を阻害する。一方、ピッチPLが6mm超になると、主レーザ照射によるL方向鉄損の改善が弱まり、また、補助レーザ照射によるC方向鉄損の改善も弱まる。
以上のように、本発明の一方向性電磁鋼板は、補助レーザ照射を行わない比較例(σS2=0)に比べ、L方向鉄損特性を維持しつつ、C方向鉄損特性を改善した優れた一方向性電磁鋼板である。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例1)
本発明の一方向性電磁鋼板を実現するためのレーザ照射条件を、平均照射エネルギー密度Uaで整理した。その結果を図13に示す。即ち、図13に、本発明における主レーザ照射エネルギー密度Ua1と補助レーザ照射エネルギー密度Ua2の総和の最適な範囲を示す。
ここで、Ua1の値は、主レーザ照射の照射条件から、上記式(1)で算出したものである。Ua2は、補助レーザ照射の照射条件で、主レーザ照射ピッチ間隔PLの間に複数本ある場合は、それらを総和したものである。
図13より、L、C両方向の鉄損特性を良好にする照射条件の範囲は、
0.5(mJ/mm2)≦Ua1≦2.0(mJ/mm2
0.6(mJ/mm2)≦Ua2≦1.5(mJ/mm2
であることが解る。
このように、本発明の製造方法による一方向性電磁鋼板は、補助レーザ照射を行わない比較例(Ua2=0)に比べ、L方向の鉄損特性を維持しつつ、C方向の鉄損を改善した優れた一方向性電磁鋼板である。
(実施例2)
本発明の異なる2種類以上の圧縮積分応力を実現するには、2種類以上の歪をレーザ等により導入しなければならない。連続製造ラインで実現するには、通常は、レーザ照射を個別に行うこと、即ち、照射条件を変更して、複数回、連続製造ラインで行なうことで可能である。しかし、それでは、生産性効率は非常に劣り、工業的には非現実的である。
そこで、本発明者らは、本発明の異なる2種類以上の圧縮積分応力値を持つ鉄損特性の優れた一方向性電磁鋼板を、1回の連続製造ラインで実現する方法を考案した。以下、説明する。表2に示す積分圧縮応力値を持つ一方向性電磁鋼板の製造方法を例にとり説明する。
Figure 0005429213
主積分圧縮応力値を実現する照射条件Ua1=1.5mJ/mm2、及び、補助積分圧縮応力値を実現する照射条件Ua2=1.2mJ/mm2、3本照射の2種類の異なる照射方法を一例とする。これを実現するには、ライン速度一定、スキャン速度一定のもと、ポリゴンミラー回転速度と同期させてレーザパワーを変化させる。
即ち、ポリゴンミラーの一面当りのレーザビーム走査時間をtとすると、レーザの励起電流を、図14に示すようなタイムチャートに従い、レーザパワーを変化させて、Uaを変化させることで実現することができる。具体的には、表3に示す製造パラメータ、及び、装置パラメータで行った。
Figure 0005429213
このように、本発明によれば、レーザ照射によるL方向鉄損、及び、C方向鉄損の低減メカニズムに関する新知見が得られ、主積分圧縮応力値σS1、補助積分圧縮応力値σS2、主レーザ照射エネルギー密度Ua1、補助レーザ照射エネルギー密度Ua2、及び、照射ピッチPLを限定することで、L、C方向の鉄損低減効果を、高いレベルで有する一方向性電磁鋼板を得ることができる。
それ故、本発明の一方向性電磁鋼板を用いれば、変圧器鉄心においては、従来にない低い鉄損を実現できる。また、本発明のレーザ照射は、鋼板の連続製造ラインに行なうことができるので、本発明は生産性も高いという利点を有する。
本発明によれば、L、C両方向の鉄損をともに低減した一方向性電磁鋼板を提供することができる。そして、本発明の一方向性電磁鋼板を剪断して変圧器を製造すれば、変圧器鉄損を、従来に比べて、大幅に低減することができる。また、本発明によれば、一方向性電磁鋼板を、連続製造ラインで容易に製造することができる。よって、本発明は、生産性にも優れているので、産業上の利用価値は非常に高いものである。
1 電磁鋼板
2 レーザ照射痕
3 剪断された電磁鋼板
4 変圧器鉄心
5 鋼板継手部
6 鉄損増加領域
7 レーザ装置
8 ポリゴンミラー
9 fθレンズ
10 円柱レンズ、又は、組円柱レンズ
11 レーザ励起電流指令装置
L 圧延方向
C 板幅方向
M 磁化方向
LB レーザビーム
P レーザパワー
Vc 板幅方向走査速度
PL 圧延方向照射ピッチ
dl レーザビームの圧延方向集光径
dc レーザビーム走査方向(板幅方向)集光径

Claims (5)

  1. 鋼板表面に、線状歪みを導入して磁区を制御する一方向性電磁鋼板の製造方法において、歪みの量が異なる二種以上の線状歪みを、レーザビーム照射により、
    (i)鋼板の圧延方向に交差する方向に、かつ、
    (ii)鋼板の圧延方向に周期的に
    導入する一方向性電磁鋼板の製造方法であって、
    前記レーザビーム照射を、照射条件が異なる主レーザビーム照射と補助レーザビーム照射に分け、補助レーザビーム照射を、主レーザビーム照射と主レーザビーム照射の間で行い、
    圧延方向の主レーザビームの照射間隔PLが2mm≦PL≦6mmを満たし、
    前記主レーザビーム照射による平均照射エネルギー密度と前記補助レーザビーム照射による平均照射エネルギー密度との比が、5/4〜20/3であることを特徴とする一方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 鋼板表面に、線状歪みを導入して磁区を制御する一方向性電磁鋼板の製造方法において、歪みの量が異なる二種以上の線状歪みを、レーザビーム照射により、
    (i)鋼板の圧延方向に交差する方向に、かつ、
    (ii)鋼板の圧延方向に周期的に
    導入する一方向性電磁鋼板の製造方法であって、
    前記レーザビーム照射を、照射条件が異なる主レーザビーム照射と補助レーザビーム照射に分け、補助レーザビーム照射を、主レーザビーム照射と主レーザビーム照射の間で行い、
    レーザパワーをP(W)、ビーム走査速度をVc(mm/s)、圧延方向の照射間隔をPL(mm)とし、平均照射エネルギー密度を、下記(1)式で定義し、前記主レーザビーム照射の照射エネルギー密度をUa1とし、前記補助レーザビーム照射の照射エネルギー密度をUa2としたとき、
    (a)主レーザビーム照射のPL及びUa1が、それぞれ、2mm≦PL≦6mm、及び、0.5(mJ/mm2)≦Ua1≦2.0(mJ/mm2)を満たし、かつ
    (b)主レーザビーム照射の間に照射する補助レーザビーム照射のUa2が、0.6(mJ/mm2)≦Ua2の総和≦1.5(mJ/mm2)を満たす
    ことを特徴とする一方向性電磁鋼板の製造方法。
    Ua=P/(Vc×PL)(mJ/mm2) ・・・(1)
  3. 前記鋼板の板幅方向に垂直な断面において、前記歪みによって生じた圧延方向の圧縮残留応力をσ(kgf/mm2)、該断面の圧縮残留応力が存在する領域をS(mm2)、面積素片をdsとして、積分圧縮応力値σS(kgf)を、下記(2)式で定義し、前記主レーザビーム照射で導入した線状歪み近傍の板幅方向に垂直な断面における圧延方向の二次元残留応力分布において、積分圧縮応力値をσS1(kgf)とし、前記補助レーザビーム照射で導入した線状歪み近傍の板幅方向に垂直な断面における圧延方向の二次元残留応力分布において、積分圧縮応力値をσS2(kgf)としたとき、σS1(kgf)が下記(3)式を満たし、σS2(kgf)が下記(4)式を満たすことを特徴とする請求項に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
    σS=∫Sσds ・・・(2)
    0.02(kgf)≦σS1≦0.08(kgf) ・・・(3)
    0.01(kgf)≦σS2の総和≦0.04(kgf) ・・・(4)
  4. 前記主レーザビーム照射で導入した線状歪みの間隔PL(mm)が2mm以上6mm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
  5. 前記鋼板の圧延方向に交差する方向が板幅方向であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の一方向性電磁鋼板の製造方法。
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