JP5428895B2 - 論理回路設計方法及びプログラム - Google Patents

論理回路設計方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5428895B2
JP5428895B2 JP2010012340A JP2010012340A JP5428895B2 JP 5428895 B2 JP5428895 B2 JP 5428895B2 JP 2010012340 A JP2010012340 A JP 2010012340A JP 2010012340 A JP2010012340 A JP 2010012340A JP 5428895 B2 JP5428895 B2 JP 5428895B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
flip
change
flop
logic circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010012340A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011150601A (ja
Inventor
潤一 新妻
隆司 藤田
貴行 佐々木
義和 本村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2010012340A priority Critical patent/JP5428895B2/ja
Publication of JP2011150601A publication Critical patent/JP2011150601A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5428895B2 publication Critical patent/JP5428895B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、論理回路設計方法及びプログラムに関する。
システムLSI等の半導体集積回路において、消費電力(電流)は重要な設計制約のひとつであり、例えば、ある決められた消費電力以内でないとチップが作成できなかったりする。また、低消費電力の実現は製品の大きな優位差別化要因になる。
ここで、論理回路(特にCMOS回路)における消費電力は、回路の動作回数(回路における信号の変化回数)に大きく依存する。論理回路における消費電力は、回路の動作回数が多いほど大きくなる。論理回路設計の段階で行っている従来の低消費電力化の手法としては、例えばRTL(Register Transfer Level)記述の回路データを基にツール等を用いて消費電力の見積もりを行う。そして、ブロック毎の消費電力を比較して電力消費の内訳を分析し、消費電力が高いブロックでの削減を検討するなどを行っている。
設計対象の論理回路の構成要素を、論理シミュレーション出力結果に基づき、注目箇所に影響を与えうる論理回路構成要素を含むグループと、注目箇所に影響を与えないグループとに分けて表示するパス解析表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ゲーティッドクロックを有するLSIのネットリストについての消費電力のピーク値を少ない工数で見積もる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。また、部品設計資産のトランジスタ回路データからタイミング特性を抽出する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平8−147344号公報 特開2008−65496号公報 国際公開第99/09497号
論理回路設計の段階での従来の低消費電力化は、回路素子数(フリップフロップの数)を増やさないようにして、言い換えれば回路素子数をできるだけ減らすようにして行われていた。
本発明の一観点によれば、設計対象の論理回路の回路データ及びシミュレーション結果に基づいて、複数の出力先のフリップフロップの中から出力元のフリップフロップの出力変化が伝播されないときがあるフリップフロップを検出し、出力元のフリップフロップを複製して検出された当該出力先のフリップフロップに出力を供給しかつ出力変化が伝播されないときには複製したフリップフロップの出力を停止する変更後の論理回路の消費電力が変更前の消費電力より低い場合には、出力元のフリップフロップを複製して検出された出力先のフリップフロップへの出力の供給経路を分離させる回路データの修正情報を生成するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
本発明によれば、出力元のフリップフロップの複製を設ける場合及び設けない場合のそれぞれでの論理回路の消費電力を評価し、消費電力が削減されるように適切に論理回路の回路データを修正することが可能となる。
本発明の実施形態における論理回路設計を説明するための図である。 本実施形態における論理回路設計処理の流れを示す図である。 設計対象回路の一例を示す図である。 本実施形態における論理回路設計処理でのデータ例を示す図である。 本実施形態における論理回路設計での低消費電力化の一例を示す図である。 本実施形態における論理回路設計処理を実行可能なコンピュータの構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
論理回路設計の段階での従来の低消費電力化は、回路素子数(フリップフロップの数)は増やさない方が良いとの考えに基づいて行われていた。しかしながら、論理回路の消費電力は、回路の動作回数(回路における信号の変化回数)に大きく依存し、回路の動作回数と消費電力とは比例関係にある。したがって、回路素子数が増えるとしても、回路全体での動作回数(信号の変化回数)が低減できれば消費電力を削減することが可能である。例えば、回路の動作を停止可能にするために新たに回路素子を設けても、その回路素子によって動作を停止させることによる消費電力の減少分が、その回路素子を設けることによる消費電力の増加分よりも大きければ、回路全体での消費電力は減少する。
本実施形態における論理回路設計は、設計対象の論理回路についてシミュレーション結果から回路での信号伝播を解析し、解析結果に基づいて信号変化が伝わる度合いが高くない箇所(フリップフロップ)を検出する。言い換えれば、信号変化が入力として伝わらないときがあるフリップフロップを検出する。そして、信号変化が伝わる度合いが高くないフリップフロップへの信号パス(組合せ回路等を含む信号の供給経路)を評価し、停止させた方が効率的であれば出力元のフリップフロップを複製して信号パスを分離し、複製した出力元のフリップフロップから信号変化を止めるようにする。
例えば、図1(A)に示すように、出力元であるフリップフロップ(FFS)11の出力が、組合せ回路A12を介してフリップフロップ(FFA)13に伝わるとともに、組合せ回路B14を介してフリップフロップ(FFB)15に伝わるとする。このように、出力元であるフリップフロップの出力が伝わる次段のフリップフロップが複数あるとき、シミュレーション結果に基づいて次段のフリップフロップへの信号変化の伝わり方を評価する。そして、例えばFFS11の出力変化がFFA13、FFB15に伝わる度合いに差があり、FFB15には出力変化がほとんど伝わらない場合、図1(B)に示すように出力元であるFFS11を複製したフリップフロップ(FFSA)16を設ける。このようにして信号パスを分離し、FFB15に出力変化が伝わらないときにはFFSA16の出力から信号変化を止めることを可能にする。
図2は、本発明の一実施形態における論理回路設計処理の流れを示す図である。
図2において、回路データDT1は、例えば設計対象の論理回路に係るRTL記述の回路データである。なお、回路データDT1は、RTL記述の回路データに限らず、レジスタ記述されたレベル以降の回路データであれば良く、例えばゲート記述の回路データであっても良い。また、シミュレーション結果DT2は、回路データDT1に記述された論理回路のシミュレーション結果である。
まず、ステップST1にて、回路データDT1及びシミュレーション結果DT2に基づいて、フリップフロップとその複製とに分ける分割候補となるフリップフロップ(分割候補FF)を抽出する(分割候補FF抽出処理)。ステップST1での処理結果として、分割候補FFリストDT3が出力される。
次に、ステップST2にて、回路データDT1、シミュレーション結果DT2、及び分割候補FFリストDT3に基づいて、分割候補FFの出力が伝播する出力伝播先のフリップフロップ(出力先FF)をグループ分けする(出力先FF分類処理)。ステップST2での処理結果として、グループリストDT4が出力される。
続いて、ステップST3にて、回路データDT1、シミュレーション結果DT2、及びグループリストDT4に基づき、グループ分けした出力先FFの各グループについて、分割候補FF(出力元FF)の信号変化停止による消費電力削減の効果の評価を行う(停止効果判断処理)。ステップST3での処理結果として、修正リストDT5が出力される。
次に、ステップST4にて、回路データDT1及び修正リストDT5に基づいて、論理回路の回路データを修正し(回路データ修正処理)、処理結果として修正済みの回路データDT6が出力される。
なお、図2に示した論理回路設計処理において、ステップST1の分割候補FF抽出処理及びステップST2の出力先FF分類処理は、ステップST3の停止効果判断処理における処理負荷を軽減するために実行する処理である。したがって、ステップST1の分割候補FF抽出処理及びステップST2の出力先FF分類処理を実行するか否かは任意に選択可能である。しかし、ステップST1の分割候補FF抽出処理及びステップST2の出力先FF分類処理を予め実行することにより、ステップST3の停止効果判断処理を行う回路対象を選択することができ処理負荷を軽減することができる。また、ステップST4の回路データ修正処理は、本実施形態における論理回路設計処理とは別に実行しても良く、修正リストDT5を出力して本実施形態における論理回路設計処理を終了するようにしても良い。
次に、本実施形態における論理回路設計処理の各ステップでの処理の詳細について説明する。以下では、図3に例示する設計対象回路を一例として、適宜図3を参照し説明する。図3は、設計対象回路の一例を示す図である。図3において、フリップフロップ(FFS)21は出力元のフリップフロップであり、フリップフロップ(FFIA、FFIB、FFIC、FFID)23、25、27、29は出力先のフリップフロップである。出力元であるFFS21の出力は、組合せ回路A22を介して出力先であるFFIA23に入力され、組合せ回路B24を介して出力先であるFFIB25に入力される。また、FFS21の出力は、組合せ回路C26を介して出力先であるFFIC27に入力され、組合せ回路D28を介して出力先であるFFID29に入力される。
<分割候補FF抽出処理>
分割候補FF抽出処理の入力データは、回路データDT1及びシミュレーション結果DT2であり、出力データは分割候補FFリストDT3である。分割候補FF抽出処理では、回路データDT1及びシミュレーション結果DT2に基づいて、論理シミュレーションでの信号の変化回数が集計され、分割候補となるフリップフロップ(分割候補FF)が抽出される。
まず、回路データDT1に基づいて、出力元となるフリップフロップ(出力元FF)、及び各出力元FFについてその出力信号が影響する出力伝播先のフリップフロップ(出力先FF)を抽出する。例えば、図3に示した例においては、FFS21が出力元FFとして抽出され、FFIA23、FFIB25、FFIC27、及びFFID29がその出力先FFとして抽出される。この処理は、論理回路における出力元FFのすべてについて行う。
次に、シミュレーション結果DT2に基づいて信号の変化回数を集計する。例えば、出力元FFの出力が変化した回数、各出力先FFの入力が変化した回数を求める。続いて、集計した変化回数に基づいて、出力元FFを分割候補FFとするか否かの判定を行う。分割候補FFとするか否かの判定は、消費電力の削減効果が期待できるフリップフロップを候補とするための判定であり、例えば次のようにして行われる。出力先FFの入力が変化した回数のうち最大値をmax、最小値をminとする。このとき、(max/min)が一定の定数(例えば5)以上であれば、出力元FFを分割候補FFとする。また、判定基準はこれに限定されず、さらに出力元FFの出力が変化した回数をallとし、(max−min)/allが一定の定数(例えば0.1)以上であれば、出力元FFを分割候補FFとするようにしても良い。なお、前述した判定基準(判定条件)は一例であり、任意に設定可能である。
以上のようにして、論理回路におけるすべての出力元FFの中から、ある出力先FFには高い度合いで出力変化が伝わるが他の出力先FFには低い度合いで出力変化が伝わるような、出力先FFに出力変化が伝わる度合いに差がある出力元FFが抽出される。そして、抽出された出力元FFをフリップフロップとその複製とに分ける分割候補FFとして、分割候補FFを示す分割候補FFリストDT3が出力される。
<出力先FF分類処理>
出力先FF分類処理の入力データは、回路データDT1、シミュレーション結果DT2、及び分割候補FFリストDT3であり、出力データはグループリストDT4である。出力先FF分類処理では、回路データDT1、シミュレーション結果DT2、及び分割候補FFリストDT3に基づいて、論理シミュレーションでの信号の変化回数が集計され、分割候補FFの出力が伝播する出力先FFが信号の変化回数によって分類される。例えば、分割候補FFに対する複数の出力先FFが、分割候補FFの出力変化が伝わる度合いが高い出力先FFのグループと、そうでない出力先FFのグループとにグループ分けされる。
分割候補FFリストDT3に示される分割候補FFのそれぞれに対して、分割候補FFとその出力信号が影響する出力先FFとについて、シミュレーション結果DT2に基づいて信号変化の時間的な重なりを検出する。その結果、例えば同じような期間において分割候補FFの出力変化が伝わらない出力先FFのグループとその他に2分割して、分割候補FFの出力変化が伝わらない出力先FFのグループ候補を作成する。
例えば、分割候補FFの出力変化が伝わる回数が少ない出力先FFから順に出力変化が伝わらないグループの要素とする。分割候補FFに対する全出力先FFのいずれかの出力先FFに分割候補FFの出力変化が伝わった場合数をA回とし、第iのグループのいずれかの出力先FFに分割候補FFの出力変化が伝わった場合数をBi回とする。このとき、(Bi/A)が所定の値(例えば0.5)を越えない場合には、第iのグループを停止させるグループ候補とする。
例えば、図3に示した回路例において、図4(A)に示すように出力元FFであるFFS21(分割候補FF)の出力変化に対して、出力先FFであるFFIA23、FFIB25、FFIC27、及びFFID29の入力が変化したとする。なお、図4(A)において、“○”はFFS21の出力変化に応じて出力先FFの入力が変化していることを示し、“×”はFFS21の出力変化に応じて出力先FFの入力が変化していないことを示している。
図4(A)に示した例において、FFS21の出力変化が伝わる回数が少ない出力先FFから順にグループ要素とすると、次のようにグループ候補が作成される。第1のグループ候補はFFIA23からなり、それにFFS21の出力変化が伝わった場合数B1は2回である。また、第2のグループ候補はFFIA23とFFIB25とからなり、それにFFS21の出力変化が伝わった場合数B2は3回である。また、第3のグループ候補はFFIA23とFFIB25とFFIC27とからなり、それにFFS21の出力変化が伝わった場合数B3は8回である。また、FFIA23、FFIB25、FFIC27、及びFFID29のいずれかにFFS21の出力変化が伝わった場合数Aは10回である。したがって、各グループ候補における(Bi/A)の値は、図4(A)において入力変化割合として百分率表示したようになる。例えば(Bi/A)が0.5を越えない場合にそのグループを停止させるグループ候補とすれば、第1のグループ候補及び第2のグループ候補が停止させるグループ候補として示すグループリストDT4が出力される。
なお、前述した説明では2分割する場合を一例として説明したが、3以上のグループに分割しても良い。例えば前半期間は出力変化が伝わらないグループと、後半期間は出力変化が伝わらないグループと、前半期間及び後半期間ともに出力変化が伝わるグループとに分割するようにしても良い。なお、出力先FF分類処理は、後継処理での処理負荷を軽減するために行うものであり、出力先FFの数が少ない場合には、すべての出力先FFの組合せを停止させるグループ候補として次の停止効果判断処理に供給するようにしても良い。
<停止効果判断処理>
停止効果判断処理の入力データは、回路データDT1、シミュレーション結果DT2、及びグループリストDT4であり、出力データは修正リストDT5である。停止効果判断処理では、回路データDT1、シミュレーション結果DT2、及びグループリストDT4に基づき、停止させるグループ候補の各々について、分割候補FF(出力元FF)の信号変化停止による消費電力削減の効果の評価が行われる。評価の結果、分割候補FFの複製を設けて出力変化を停止させるようにした場合の消費電力が、複製を設けずに出力変化を停止させない場合の消費電力より低ければ、分割候補FFの複製(分割FF)を設けるように修正リストDT5を出力する。
停止効果判断処理では、出力先FF分類処理において決定された停止させるグループ候補の各々に対して、次の処理を行う。
分割候補FFの出力変化が出力先FFの入力まで伝播しない場合、論理回路においてその変化が停止するポイントまでのノード数(信号変化ノード数)を求める。この信号変化ノード数が、分割候補FFを複製したときに停止させることができる可能性のある信号の変化回数となる。例えば、図3に例示したように、FFS21の出力が“0”から“1”に変化したとき、組合せ回路A22内のAND回路(論理積演算回路)33によってFFS21の出力変化の伝播が停止したとする。この場合、信号変化ノード数は、FFS21の出力ノード、AND回路31の出力ノード、及びAND回路32の出力ノードの3ノードとなり、FFS21の出力を停止させれば変化回数を3回削減することができる。このようにして、グループ候補の各々について分割候補FFを複製したときに停止させることが可能な変化回数を算出し、もっとも停止させることが可能な変化回数が多いグループ候補(出力先FFの組合せ)を決定する。
例えば、図3に示した回路例において、出力元FFであるFFS21(分割候補FF)の出力変化が出力先FFであるFFIA23、FFIB25、FFIC27、及びFFID29に伝播しない場合の信号変化ノード数が図4(B)に示されるものであるとする。また、出力先FF分類処理において決定された各グループ候補の出力先FFの入力変化が図4(C)に示されるものであるとする。このとき、各グループ候補において、分割候補FFを複製したときに停止させることが可能な変化回数は、図4(D)に示すようになる。したがって、分割候補FFを複製して第2のグループ候補(出力先FFがFFIA23及びFFIB25であるグループ)の信号変化を制御すると、最も停止させることが可能な変化回数が多く、消費電力の削減効果が得られる。
しかし、分割候補FFを複製しない方が消費電力が低い場合もあり得るため、続いて回路変更(分割候補FFの複製)による消費電力の変化、すなわち回路変更後の消費電力と回路変更前の消費電力とを比較し評価する。分割候補FFを複製することによる消費電力の削減量は、分割候補FFの複製により変化が停止される組合せ回路の変化停止分の電力であり、組合せ回路の負荷容量と動作削減率との積に比例する。また、分割候補FFを複製することによる消費電力の増加量は、複製したフリップフロップ(複製FF)のデータ入力分の電力、クロック入力分の電力、及びクロック制御部分の電力の総和である。
分割候補FFの複製により変化が停止される組合せ回路での、分割候補FFの出力変化1回あたりの電力をWaとする。分割候補FFを複製しない状態において、分割候補FFは、全区間(期間)に対してa%の区間で出力変化していたとする。そのうち、出力先FFには全区間に対してb%の区間で出力変化が伝播し、分割候補FFを複製することでb%だけ稼動させるようにクロック停止制御ができるとする。このとき、分割候補FFを複製することによる消費電力の削減分は、Wa×(a−b)/100で表される。また、分割候補FFを複製することによる消費電力の増加分は、Wfin×a/100で表される複製FFのデータ入力に係る電力と、Wfc×b/100で表される複製FFのクロック入力に係る電力である。したがって、消費電力の削減分〔Wa×(a−b)/100〕が、消費電力の増加分〔Wfin×a/100+Wfc×b/100〕より大きい場合には、分割候補FFの複製により消費電力を削減できると判定し、分割候補FFの複製を設けるように修正リストDT5を出力する。ここで、Wfin及びWfcは、一般に1セル分程度の負荷であり、Waは数ゲートから数十ゲート分の負荷となる。
例えば、図5(A)に示すように、出力元FFであるFFS41の出力が、組合せ回路A42、AND回路43、及び組合せ回路B44を介して出力先FFであるFFIA45に入力されている。また、FFS41の出力が、組合せ回路A42、AND回路43、及び組合せ回路C46を介して出力先FFであるFFIB47に入力されている。また、FFS41の出力が、組合せ回路D48、組合せ回路E49、及び組合せ回路F50を介して出力先FFであるFFIC51に入力されている。なお、図5においては、信号の変化率を信号線や組合せ回路に付加して図示している。例えば、10%は100クロック中に信号が10回変化することを示し、0.1%は1000クロック中に信号が1回変化することを示している。
図5(A)に示したように、AND回路43の一方の入力がほとんど“0”である場合には、FFS41の出力変化は、FFIA45及びFFIB47の入力変化としてはほとんど伝播しない。したがって、図5(B)に示すようにFFS41を複製したフリップフロップであるFFSA52を設けて、FFIA45及びFFIB47への信号パスとFFIC51への信号パスとを分離し、クロック制御部53によりFFSA52の出力を停止制御する回路変更が考えられる。図5(A)に示す回路構成から図5(B)に示す回路構成に変更した場合の消費電力の削減分は、組合せ回路A42の停止分であり、(組合せ回路A42の負荷容量)×9.9%となる。一方、消費電力の増加分は、(1ゲート分程度の負荷容量)×1%のFFSA52のクロック入力電力、(1ゲート分程度の負荷容量)×10%のFFSA52のデータ入力電力、及び(1ゲート分程度の負荷容量)×100%のクロック制御部53の電力の総和である。したがって、図5に示す例では、組合せ回路A42の負荷容量が10ゲート相当であればFFS41を複製したFFSA52を設けても消費電力はほとんど増減せず、削減効果は得られない。一方、組合せ回路A42の負荷容量が10ゲート相当より大きければ、FFS41を複製したFFSA52を設けることで消費電力を削減できる。
<回路データ修正処理>
回路データ修正処理の入力データは、回路データDT1及び修正リストDT5であり、出力データは修正済み回路データDT6である。回路データ修正処理では、複製するフリップフロップに係る分割FF情報が示された修正リストDT5に基づいて回路データDT1が修正され、修正済みの論理回路の回路データDT6が出力される。
前述した本実施形態における論理回路設計処理は、例えばCPU又はMPU、RAM、ROMなどを有するコンピュータが、ROM等の記憶部に記憶されたプログラムを実行することで実現でき、前記プログラムは本発明の実施形態に含まれる。また、コンピュータが前記機能を果たすように動作させるプログラムを、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものであり、前記プログラムを記録した記録媒体は本発明の実施形態に含まれる。前記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。
また、コンピュータがプログラムを実行し処理を行うことにより、前記実施形態の機能が実現されるプログラムプロダクトは、本発明の実施形態に含まれる。前記プログラムプロダクトとしては、前記実施形態の機能を実現するプログラム自体、前記プログラムが読み込まれたコンピュータ、ネットワークを介して通信可能に接続されたコンピュータに前記プログラムを提供可能な送信装置、当該送信装置を備えるネットワークシステム等がある。
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより前記実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼動しているOS(オペレーティングシステム)又は他のアプリケーションソフト等と共同して前記実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理のすべて又は一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて前記実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。また、本発明をネットワーク環境で利用するべく、全部又は一部のプログラムが他のコンピュータで実行されるようになっていても良い。
例えば、前述した本実施形態における論理回路設計処理は、図6に示すようなコンピュータ機能60により実現でき、そのCPU61により前記実施形態での動作が実施される。
コンピュータ機能60は、図6に示すように、CPU61と、ROM62と、RAM63と、操作部(CONS)69のコントローラ(CONSC)65と、表示部としてのディスプレイ(DISP)70のディスプレイコントローラ(DISPC)66と、ハードディスク(HD)71及びフレキシブルディスク等の記憶デバイス(STD)72のコントローラ(DCONT)67と、ネットワークインタフェースカード(NIC)68とが、システムバス64を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
CPU61は、ROM62又はHD71に記憶されたソフトウェア(プログラム)、又はSTD72より供給されるソフトウェア(プログラム)を実行することで、システムバス64に接続された各構成部を総括的に制御する。すなわち、CPU61は、前述したような動作を行うための処理プログラムを、ROM62、HD71、又はSTD72から読み出して実行することで、前記実施形態での動作を実現するための制御を行う。RAM63は、CPU61の主メモリ又はワークエリア等として機能する。
CONSC65は、CONS69や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。DISPC66は、DISP70の表示を制御する。DCONT67は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び前記実施形態における前記処理プログラム等を記憶するHD71及びSTD72とのアクセスを制御する。NIC68はネットワーク73上の他の装置と双方向にデータをやりとりする。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
61 CPU
62 ROM
63 RAM
64 システムバス
65 コントローラ
66 ディスプレイコントローラ
67 コントローラ
68 ネットワークインタフェースカード
69 操作部
70 ディスプレイ
71 ハードディスク
72 記憶デバイス

Claims (5)

  1. 設計対象の論理回路の回路データ及びシミュレーション結果に基づいて、出力元のフリップフロップの出力が入力として伝播し得る複数の出力先のフリップフロップの中から前記出力の変化が伝播されないときがある前記出力先のフリップフロップを検出し、前記出力元のフリップフロップを複製して検出された当該出力先のフリップフロップに出力を供給するとともに出力変化が伝播されないときには複製したフリップフロップの出力を停止するように変更した変更後の論理回路の消費電力と変更前の論理回路の消費電力とを評価し、変更後の論理回路の消費電力が変更前の論理回路の消費電力より低い場合には、前記出力元のフリップフロップを複製して検出された前記出力先のフリップフロップへの出力の供給経路を分離させる前記回路データの修正情報を生成する第1のステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  2. 前記出力の変化が伝播されないときがある前記出力先のフリップフロップを複数検出し、検出された複数の出力先のフリップフロップを一群として、変更後の論理回路の消費電力と変更前の論理回路の消費電力との評価を行うことを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  3. 前記複数の出力先のフリップフロップに対して前記出力が伝播される前記出力元のフリップフロップのうち、前記出力の変化が各々の前記出力先のフリップフロップに入力の変化として伝播する度合いの違いが所定の基準を越える前記出力元のフリップフロップを抽出する第2のステップをコンピュータに実行させ、
    前記第2のステップで抽出された前記出力元のフリップフロップについて、前記第1のステップでの処理を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のプログラム。
  4. 前記出力元のフリップフロップの出力の変化が入力の変化として伝播する度合いに応じて前記複数の出力先のフリップフロップをグループ分けして、当該グループ毎に変更後の論理回路の消費電力と変更前の論理回路の消費電力との評価を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のプログラム。
  5. 演算部及び記憶部を有するコンピュータを用いた論理回路設計方法であって、
    前記記憶部に格納された、設計対象の論理回路の回路データ及びシミュレーション結果に基づいて、出力元のフリップフロップの出力が入力として伝播し得る複数の出力先のフリップフロップの中から前記出力の変化が伝播されないときがある前記出力先のフリップフロップを前記演算部が検出し、前記出力元のフリップフロップを複製して検出された当該出力先のフリップフロップに出力を供給するとともに出力変化が伝播されないときには複製したフリップフロップの出力を停止するように変更した論理回路の消費電力と変更前の論理回路の消費電力とを前記演算部が評価し、変更した論理回路の消費電力が変更前の論理回路の消費電力より低い場合には、前記出力元のフリップフロップを複製して検出された前記出力先のフリップフロップへの出力の供給経路を分離させる前記回路データの修正情報を前記演算部が生成する論理回路設計方法。
JP2010012340A 2010-01-22 2010-01-22 論理回路設計方法及びプログラム Expired - Fee Related JP5428895B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010012340A JP5428895B2 (ja) 2010-01-22 2010-01-22 論理回路設計方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010012340A JP5428895B2 (ja) 2010-01-22 2010-01-22 論理回路設計方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011150601A JP2011150601A (ja) 2011-08-04
JP5428895B2 true JP5428895B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=44537504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010012340A Expired - Fee Related JP5428895B2 (ja) 2010-01-22 2010-01-22 論理回路設計方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5428895B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11296563A (ja) * 1998-04-08 1999-10-29 Nec Eng Ltd 消費電力低減設計装置及びその設計方法並びにその制御プログラムを記録した記録媒体
US6687883B2 (en) * 2000-12-28 2004-02-03 International Business Machines Corporation System and method for inserting leakage reduction control in logic circuits
JP2003067433A (ja) * 2001-08-24 2003-03-07 Nec Microsystems Ltd 冗長動作検出装置およびその検出方法ならびに動作停止回路の挿入方法
JP2003141198A (ja) * 2001-11-05 2003-05-16 Mitsubishi Electric Corp 論理回路の省電力化装置及び方法並びにプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011150601A (ja) 2011-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5147944B2 (ja) パイプライン式電子回路設計においてクロック・ゲーティング機会を検出するための方法、装置、およびプログラム
Liu et al. HSim: a MapReduce simulator in enabling cloud computing
US8266569B2 (en) Identification of critical enables using MEA and WAA metrics
US8244515B2 (en) Structure for detecting clock gating opportunities in a pipelined electronic circuit design
US8132144B2 (en) Automatic clock-gating insertion and propagation technique
JP2009266237A (ja) エミュレーションシステムを用いるデジタル設計のピーク電力検出
US20210089324A1 (en) Controlling the operating speed of stages of an asynchronous pipeline
US11734480B2 (en) Performance modeling and analysis of microprocessors using dependency graphs
US8340952B2 (en) Power estimation method and device therefor
US8776003B2 (en) System and method for employing side transition times from signoff-quality timing analysis information to reduce leakage power in an electronic circuit and an electronic design automation tool incorporating the same
JP2011197803A (ja) プログラム実行制御方法
US9122823B2 (en) Stacked multiple-input delay gates
US10296686B1 (en) Switching-activity-based selection of low-power sequential circuitry
JP5428895B2 (ja) 論理回路設計方法及びプログラム
Bal et al. Revamping timing error resilience to tackle choke points at NTC systems
US10635444B2 (en) Shared compare lanes for dependency wake up in a pair-based issue queue
JP2000353188A (ja) ハイパフォーマンス/低電力vlsi設計のためのコモン・ケース用の低消費電力化計算回路
Kahng et al. Recovery-driven design: Exploiting error resilience in design of energy-efficient processors
Mohamed et al. Power aware setup timing optimization in physical design of ASICs
Liu et al. Clock skew scheduling in the presence of heavily gated clock networks
Kamal et al. Design of NBTI-resilient extensible processors
US20170212977A1 (en) Area and/or power optimization through post-layout modification of integrated circuit (ic) design blocks
Chu et al. Timing-driven logic restructuring for nano-hybrid circuits
Bal et al. Dynamic Choke Sensing for Timing Error Resilience in NTC Systems
Lee et al. Unified low power optimization algorithm by gate freezing, gate sizing and buffer insertion

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130709

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees