JP5426096B2 - 固体製品ディスペンサー、及び温度変化で固体製品の分配速度を制御するための方法及び装置 - Google Patents

固体製品ディスペンサー、及び温度変化で固体製品の分配速度を制御するための方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、希釈剤を有する固形製品を分配する発明、より詳しくは、希釈剤の温度が変わるときに分配速度を制御する方法及び装置に関する。
希釈剤を利用して、消毒剤又は洗剤のような製品を分解するディスペンサー(分配機)がよく知られている。分配される製品は、典型的に固体製品であり、固体ブロックの化学製品、ペレット又は鋳型製品の形態をとることができる。このようなディスペンサーの例は、コープランド(Copeland)らによる米国特許第4,826,661号に確認される。この特許は、洗浄システム(装置)用の固体ブロック(塊)の化学製品ディスペンサーを開示している。このディスペンサーは、均一な溶解スプレーを洗浄組成物の固体ブロックの表面に方向付けるためのスプレーノズルを含む。ノズルは、固体ブロックの露出面にスプレーして、ブロックの部分を溶解し、使用溶液を形成する。これは、希釈剤を使用するディスペンサーのほんの一例であり、さらに分配可能な製品の種類の単なる一例に過ぎない。同様に任意の数の形態を有することが可能な製品の部分を分解して分配するために、希釈剤を利用する異なる多くのディスペンサーがあることが認識される。
使用溶液を分配する場合、ある一定の使用溶液の濃度を維持することが重要であることが多い。固体にスプレーされまた使用溶液に加えられる水量を制御することによって、上記のことを行ってきた従来技術のディスペンサーは、典型的に、バルブの制御に電子装置を使用してきた。なおさらに、従来技術のディスペンサーで、追加の希釈剤が使用溶液に加えられる場合、発泡の問題がしばしば起きる。
分配されるある製品では、使用溶液の濃度をある範囲内に維持することが望ましい。しかし、希釈剤、典型的に水の温度が上昇すると、固体の分解量が増加し、これによって、使用溶液の濃度が高められる。このことは、特に、本出願の譲受人、セントポール、ミネソタのエコラボインク(Ecolab Inc.)及びケイケミカル(Kay Chemical)によって販売されている四級塩を含有する消毒剤のようなある消毒剤では普通のことである。しかし、本発明は、化学製品にスプレーされる希釈剤の温度に応じて、異なる速度で分解することが可能な他の化学製品で有用である。
本発明は、従来技術のディスペンサーに関連する問題に取り組み、希釈剤の温度変化で固体製品の分配速度を制御するための方法及び装置を提供する。
一実施形態において、本発明は、希釈剤を固体に供給又はスプレーして、使用溶液を生成するためのディスペンサーである。ディスペンサーは、固体を保持するためのハウジングを含む。スプレーノズルは、希釈剤を固体に当てて、使用溶液を形成するために使用される。ディスペンサーは、スプレーノズルと流体連通している第1の流入希釈剤通路と、ある圧力範囲内において希釈剤の圧力と無関係な第1の流れ範囲を維持するために、第1の流入希釈剤通路に配置された第1の流れ制御部とを有する。ディスペンサーはまた、使用溶液と流体連通している第2の流入希釈剤通路と、当該圧力範囲内において希釈剤の圧力と無関係な第2の流れ範囲を維持するために、第2の流入希釈剤通路に配置された第2の流れ制御部とを有し、使用溶液の濃度は当該圧力範囲にわたって維持される。前記第1と第2の流れ制御部は、エラストマ製品から構成されており、前記第1と第2の流れ制御部は、第1と第2の流れ制御部の可変オリフィスを、希釈剤の圧力の変化に応じて形状を変化させることにより制限して、それにより、前記第1と第2の流れ制御部を制御するための電子装置を使用することなく、前記ある圧力範囲にわたって前記第1と第2の流れ範囲を提供する。
別の実施形態において、本発明は、前記一実施形態のディスペンサーを使用して、固体に希釈剤に当てることによって使用溶液を分配する方法である。本方法は、固体を溶解してある量の溶存固形分を提供する程度に十分な流量の希釈剤に対しノズルを選択する工程を含む。第1の流れ制御部は、第1の流入希釈剤通路に配置され、第1の流れ制御部は、第1の圧力範囲内において希釈剤の圧力と無関係な第1の流量を維持するためにある。目標濃度の使用溶液を提供するために必要な追加量の希釈剤が決定される。第2の流れ制御部が、第2の流入希釈剤通路に配置され、第2の流れ制御部は、目標濃度の使用溶液を提供するのに十分であって且つ第2の圧力範囲内にある、第2の流量範囲を維持するためにある
本方法は、固体化学製品に作用して使用溶液を形成するための温度を有する希釈剤を供給する工程を含む。希釈剤の温度が感知される。希釈剤の温度が所定の温度に達したときにバイパスバルブが作動されて、希釈剤と使用溶液との混合を可能にし、これによって、使用溶液の濃度が低減され、かつ濃度が上限未満に維持される。
複数の図面にわたって同様の番号が同様の部分を表す図面を参照すると、ディスペンサー(分配機)は一般に10で示されている。ディスペンサー10はハウジング11を含む。ハウジング11は、ヒンジ12a、13aのような適切な手段によってハウジング11に動作的に(又は、作動するように)接続される、ふた12、13を有する。ハウジング11は、ディスペンサー10を取り囲む。しかし、図2に示したように、背部及び底部は分かりやすくするために取り除かれている。ハウジング11は、2つの製品ホルダ14、15が配置される内部空洞11aを有する。製品ホルダ14、15は、使用溶液を作ることが望ましい洗剤、消毒剤又は他の適切な化学製品のような適切な固体製品を受け入れるためにある。ディスペンサー10は、2つの製品ホルダ14、15を有するものとして示されている。しかし、本発明を利用するディスペンサー10に、単一の製品ホルダ又はより多くの製品ホルダを組み込むことも可能であることが理解される。ディスペンサー10は、空洞11aにわたって延びていて且つハウジング11の側面に接続される、スクリーン16を有する。製品ホルダ14、15は、スクリーン16によって支持可能である。スクリーン16のサイズ及びメッシュ開口部は、分配すべき化学製品及び当分野で周知の他の要因に左右される。各々の製品ホルダ14、15の下に、円錐形部材(図示されない)が動作的(即ち、作動するよう)に配置される(円錐形部材が設置される場所が、参照番号17で指示される)。円錐形部材(図示されない)は、図2では、製品ホルダ15の下(参照番号17で示される場所)に配置されてい。同様の円錐形部材が製品ホルダ14の下に配置されているが、図2の図面では不明瞭である。円錐形部材は円錐形空洞を形成する。マニホールド18は、当分野で周知の手段によって円錐形部材の底部の下に動作的に接続される。円錐形部材は、円筒状開口部18aに着座し、棚18bに乗る。円筒状開口部18aは、図6に観測されるように、マニホールド18の底部まで下方に延びる。円筒状開口部18aの端部は、使用溶液用の出口を形成する。円錐形部材はまた、使用溶液をマニホールド18の円筒状開口部18aに方向付けるための収集部材として作用する。ブロック部材19は、ねじ20のような当分野で周知の手段によってマニホールド18に適切に取り付けられる。ブロック部材19は、ブロック部材19を通して延びる3つの孔19a、19b、19cを有する。通路18cがマニホールド18に形成され、孔19aと流体連通する。通路18cは、ノズル21と流体連通しているその他方の端部を有する。Oリング23が孔19aの周りのブロック部材19とマニホールド18との間に配置され、液密シールを可能にする。第2の部材24bに動作的(即ち、作動するよう)に接続される第1の部材24aを有する取付具24が、孔19aに配置される。取付具24は、以下に説明するように、導管に接続されるように形成かつ構成される。Oリング25は、孔19aの内部の取付具24の端部に配置される。第2の通路18dはマニホールド18に形成され、孔19bに流体連通している一方の端部を有し、他方の端部は円筒状開口部18aに開く。Oリング26は、通路18d及び孔19bの周りに配置される。第1の部材27aと第2の部材27bとを有する取付具27は、孔19bの一方の端部に配置され、Oリング28上に配置される。第3の通路18eがマニホールド18に形成され、孔19cと流体連通する。第2の通路18bは、円筒状開口部18aに開く。第1の部材29aと第2の部材29bとを有する取付具29は、孔19cのOリング30上に配置される。Oリング31は、マニホールド18と、孔19c及び通路18eに近接したブロック部材19との間に配置される。第3の通路18eは、円筒状開口部18aに開く。しかし、通路19d、19eは円筒状開口部18aに入り、他方、挿入部32は円筒状開口部18aに配置される。3つの流れ制御部が、マニホールド18及びブロック19に形成された3つの通路で利用される。第1の流れ制御部70は、挿入部71に配置され、第1の通路18cに固定される。第2の流れ制御部73は、第2の挿入部74に配置され、第2の通路18dに配置される。最後に、第3の流れ制御部75は第2の挿入部76に配置され、この挿入部は、次に第3の通路18eに配置される。Oリング72は取付具71の後方に配置される。流れ制御部70、73、75は、EPMゴムのような適切な材料から製造される流れ制御部であり、また可撓性であり、希釈剤の圧力の変化に応じて形状が変化する。流れ制御部70、73、75は、妥当な流れ範囲内において圧力と無関係に希釈剤の流れを制御し、希釈剤の圧力に応じてサイズが変化する可変オリフィス70a、73a、75aを有する。バーネイラボラトリーズ社(Vernay Laboratories,Inc.)から入手可能な流れ制御部のような任意の適切な流れ制御部を利用してもよい。流れ制御部は動的流れ制御部と称される。動的流れ制御部は、圧力に基づきそれらの可変オリフィスを制限し、これによって、流れ制御部を制御するための電子装置を使用することなく、ある圧力範囲にわたって流量範囲を提供する。利用される特定の流れ制御部は、目標の1分当たりガロン流量に左右される。例えば、1分当たり1.14リットル(0.3ガロン)の流量が望ましい場合、VL3007−111のような適切な部品番号を使用してもよい。異なる流量が必要な場合、他の流れ制御部が使用されるであろう。一例として、流れ制御部70は、1分当たり1.14リットル(0.3ガロン)の流れ制御であり、流れ制御73部及び1分当たり7.57リットル(2.0ガロン)の流れ制御、また流れ制御部75は、1分当たり13.25リットル(3.5ガロン)の流れ制御でもよい。これについて、以下により詳細に説明する。
図6と図7に示したような挿入部32は、第1のセクション(部分)32aと第2のセクション32bとを有する。第2のセクション32bは、その端部に出口開口部32cを有する。
挿入部32はウォータダンプナー(緩衝器)であり、発泡の発生に寄与する乱流を低減する。第1のセクション32aは、通路18d、18eから希釈剤を受け入れるハウジングを形成する。通路18dと18eは、図に示したように側面から、又は頂部からのような他の方向から入ってもよい。第1のセクション32aは、挿入部32が円筒状開口部18aの内部に配置されるときに通路18d、18eの周りにはまるようなサイズ及び構造である長方形の開口部を有する。挿入部32の周りの通路は、フィンと円筒状開口部18aの壁部との間の領域によって画定される。このようにして、挿入部は、使用溶液の流れをブロック(妨害)しない。円筒状開口部18aはディスペンサー出口通路を提供し、その端部にディスペンサー出口を有し、この場合、適切な導管(図示せず)が使用溶液をとり、適切な最終用途に使用溶液を供給する。第1のセクション32aは囲まれており、したがって、通路18d、18eからの希釈剤は、長方形の開口部32dを通して第1のセクション32aに入り、第2のセクション32bと流体連通している開口部32eを通して出る。第2のセクション32bは、出口導管である管状部分32gに動作的に接続される第1の円錐形セクション32fを含む。3つのフィン32hは、第1のセクション32aから半径方向外側に延びる。フィン32hは円筒状開口部18aと摩擦ばめを形成し、挿入部32を適所に保持する。フィンは、円筒状開口部18aの頂部に入る使用溶液用の通路を提供する。使用溶液は、挿入部32の外側の周りで流れることができる。図8を参照すると、挿入部32の頂部は、この図を用意するときに分かりやすくするために取り除かれており、したがって、ノズル21が見える。
ディスペンサー10は、希釈剤、典型的に水を運ぶ注入管(図示せず)を受け入れるように形成かつ構成される開口部33aを有する主入口(又は、主希釈剤入口とも言う)33を有する。ハンドル34は、入口開口部33aを開閉するための遮断弁として使用される。主入口33は、2つの出口33bを有し、その内の1つのみが図2に示されている。流れの概略図が図3に示されている。しかし、図では、分かりやすくするため、導管又は管は、矢印付きの線で示されている。図3では、管又は導管のセクションは、導管がどのように見えるかを例示するものとして示されている。しかし、図2への導管の記入は、図面の複数の部分を不明瞭にし、したがって、矢印付きの線によって置き換えられている。図示されている出口33bは、真空ブレーカ36への導管35及びその入口36aのような適切な手段によって、流体連通している。入口33cの他方の出口は、真空ブレーカ38への導管37及びその入口38aのような適切な手段によって、流体連通している。第1の真空ブレーカ36は、導管40のような適切な手段によってマニホールド39と流体連通している出口36bを有する。マニホールド39は、当分野で周知の任意の数の異なる形態をとることが可能であることが理解される。マニホールド39は、単一の流れの希釈剤を導入し、それを2つ以上の流れの希釈剤に分割する。マニホールド39の入口開口部39aは、3つの出口39a、39b、39cと流体連通している。出口39aは、以下により詳細に説明するように、熱バルブ41と流体連通している。出口39aは、導管42のような適切な手段によって流体連通している。出口39bは、導管43のような適切な手段によって孔19aと流体連通し、また出口39cは、導管44のような適切な手段によって熱バルブ41と流体連通している。次に、特に図4と図5を参照すると、熱バルブ組立体(アセンブリ)41が示されている。熱バルブ組立体41は、入口45aと出口45bとを有する典型的なバルブ45を含む。通路46は、入口45aを出口45bと流体連通させる。ばね47が孔48の内部に配置される。ばね47は、バルブ45に対する1つの端部と、キャップ49に対する他の端部とを有する。ゴムガスケット50は中央開口部を有し、スプール52の出口51の周りに配置される。ロッド53は、スプール52を通して配置され、キャップ49に入る。図4と図5から観測されるように、ロッド53による左移動により、キャップ49は出口51から移動させられ、水は入口45aから出口45bに通過可能である。任意の適切なバルブ45を熱バルブ組立体41に利用できることが理解される。スプール52は、ねじ山52aによってバルブ45に動作的に接続され、バルブ45とスプール52との間に配置されたOリング50を有する。円筒状ハウジング55は、ねじ付きの第1の端部55aを有し、この端部は、スプール52の嵌合式条溝にねじ込むことによってバルブ45に動作的に接続されるように形成かつ構成される。第1の端部55aは開口を有し、この開口を通してロッド53が配置される。円筒状ハウジング55は、熱モータ56が配置される空洞55bを有する。空洞55bは、熱モータ56の第1の端部56aを支持するようなサイズ及び構造の末端部55cを有する。円筒状ハウジングは、水の通過を可能にする入口開口部55d及び出口開口部55eを有する。熱モータ56は、温度が変化するにつれ長さが拡張又は変化する任意の適切な感熱部材でもよい。1つの適切な例は、ワッツレギュレータ会社(Watts Regulator Company)、ローレンス、マサチューセッツによるモデル番号MMVである。キャップ57は、ディスク部材57bに動作的に接続される略円筒状部材57aを含む。円筒状部材57aは、空洞55aの内部に嵌合するような寸法及び構造である。Oリング58は、円筒状ハウジング55とキャップ57との間に配置され、水密シールを提供する。キャップ57は、ねじ(スクリュー)59のような適切な手段によってハウジング55に固定される。調整要素60は、キャップ57に作動するように接続される。要素60は、キャップ57の円筒状部材57aの内部に嵌合するように形成かつ構成される円筒状本体を有する。調整要素60は、キャップ57に形成された対応する溝と整合するねじ付き部分60bを有する円筒状要素60aを有する。円筒状部材60aは、Oリング61によってキャップ57に対しシールされる。図5から理解できるように、円筒状部材60aは、熱モータ56を受け入れるような寸法及び構造である。玉軸受又は同様の装置161が、円筒状部材60aの内部空洞60bに配置される。調整要素60は、ねじ63のような適切な手段によってノブ62に固定される端部60bを有する。したがって、ノブ62が回転されるとき、調整要素60はキャップ57の内外に移動し、これによって、熱モータ56は、ロッド53の端部により近く又はそれから離れて移動し、これによって、ロッド53がバルブ45を開く温度が変更されることを理解できる。バルブ組立体41を調整する他の方法は、ロッド53の長さを変更することであることも理解される。
アダプタ80は、マニホールド18の底部に固定される。アダプタ80は、円筒状開口部18aと整列している中心孔を有し、この中心孔は、使用溶液を収集して、アダプタ80の端部に接続される適切な導管(図示せず)に使用溶液案内するための機構を提供する。アダプタ80に接続される導管は、使用溶液のみでなく、挿入部32を出る希釈剤も排出するであろう。
ホルダ14内の製品は、熱バルブ組立体を利用せず、したがって、希釈剤又は水の流れに関し僅かに異なる構造を有する。水は、第2の真空ブレーカ38の出口38bからマニホールド65に流れる。マニホールド65の構造は、マニホールド39と同様である。マニホールド65は、導管64のような適切な手段によって第2の真空ブレーカの出口38bと流体連通している。マニホールド65は、3つの出口65a、65b、65cと流体連通している入口65xを有する。しかし、熱バルブ組立体は利用されないので、マニホールド65の2つのみの出口ポートが利用される。第3の出口ポート65cは、適切なプラグ(図示せず)を、詰められている。同様に、マニホールド18とブロック19が利用される、しかし第3の通路18eは利用されない。出口65bは、適切な導管66によってブロック19の取付具34と流体連通している。出口65cは、適切な導管67で取付具27と流体連通している。再び、適切な流れ制御部70、73は、第2の製品ホルダ15と関連するマニホールド18に使用されるブロックで利用される。
操作時、ディスペンサー10は、希釈剤用の流れ制御部を使用することによって、固体から使用溶液を供給する。希釈剤は、分配される製品が分解に対し感温性であるか又は感温性でないかに応じて、2つ又は3つの流れに分割される。使用溶液が望ましい場合、ハンドル34が回転され、これによって、希釈剤は主入口33を通過することができる。本発明は、1つ以上の異なる製品で利用できることが理解され、その内の2つが図面に示されている。さらに、本発明は、熱バルブ組立体41の温度制御特徴部付きで又はなしに利用できることが理解される。ホルダ15から分配される製品について、熱バルブ41の使用に関し説明し、また製品ホルダ14から分配されるべき製品について、熱バルブ41を使用しないことに関し説明する。
主入口33内に流れる水は、第1の真空ブレーカ36と第2の真空ブレーカ38の両方に方向転換(又は、分流)されるが、1つのみを本発明に利用してもよいことが理解される。第1の真空ブレーカ36から、水は第1のマニホールド39に入口39xを通過して、そして3つの出口39a、39b、39cを出る。出口39bを出る水は、孔19aと通路18cとを通して第2のマニホールドを通過する。そこで、水はノズル21を出て、適切なスプレーパターンを形成し、製品ホルダ15に保持された製品(図示せず)を分解し、使用溶液が形成される。使用溶液は、下方に円錐形部内に落ち、マニホールド18の円筒状開口部18aに入る。使用溶液は、フィンによって形成されたチャネル内の挿入部32の周りを通過して、アダプタ80と挿入部32の第2のセクション32bとの間の円筒状開口部18aの出口を出る。出口39aを出る希釈剤は、熱バルブ41に入って、開口部55dを通過し、開口部55eから孔19bに入る。次に、希釈剤は第2の通路18dを出て、挿入部32の第1のセクション32a内に注ぐ。出口39cを出ている希釈剤は弁/バルブ45の入口45aに、導管44を介して、通過する。しかし、希釈剤の温度が所定値未満である場合、バルブ45が閉じられる。所定値は、製品及び必要とする濃度に応じて変化する。希釈剤又は水の温度が上昇した場合、希釈剤が開口部55d、55eを通過するときに、熱モータ56が希釈剤に露出される。温度が上昇するときに、熱モータ56のサイズが大きくなり、バルブ45を開き、これによって、より多くの水が、孔19cと第3の通路18eとを通して挿入部32の第1のセクション32aに入ることができる。この追加の希釈剤は、温度が上昇するにつれ高まるであろう使用溶液の濃度を低減する。
通路18d、18e、18fのすべてを通した流れは、流れ制御部70、73、75によって制御される。流れ制御部70、73、75は、以下により詳細に説明するように、希釈剤の合理的な流れ範囲の制御を可能にするために、水の流れを制御する動的流れ制御装置に設置される。
挿入部32に入る希釈剤は、使用溶液と直ちに混合しない。使用溶液の方向は、挿入部32の外側を通過しているとき、一般に下方方向にある。同様に、挿入部32内の希釈剤は、使用溶液に対し挿入部が傾かないように、再び方向付けられるが、略下方にかつ使用溶液に対し平行に再び流れる。したがって、使用溶液が挿入部32からの希釈剤と混合するとき、希釈剤及び使用溶液は、略同一方向に移動し、これによって剪断力を最小にし、これによって発泡を低減する。
製品ホルダ14から分配されるべき製品は、希釈剤の温度に応じて実質的に異なる速度で分解されない。したがって、熱バルブ41の利用は不要である。その代わりに、第1の通路18cと第2の通路18dとを通した流れのみが利用され、また製品ホルダ15から分配される製品に関して記述したのと同じであり、説明は繰り返さない。以下により詳細に説明するように、再び希釈剤の容積を制御するために、流れ制御部材70、73が利用される。再び、第2の通路18dを通した希釈剤は、発泡を低減するために挿入部32に入る。
本発明は、電子装置又は制御部を使用することなく、目標濃度の使用溶液を供給できるディスペンサーを提供することができる。通路の動的流れ制御部の使用により、206.8〜6,894kPa(30〜100psi)のような合理的な流れ範囲にわたって、システム内の圧力と無関係にある範囲内の流れが可能になる。図9は、ディスペンサーの1平方インチ当たりのポンドの圧力に対する1分当たりガロンの流量の範囲のチャートであり、ディスペンサーは、0.28ガロンノズルと共に、1分当たり1.25リットル(0.33ガロン)の流れ制御と、1分当たり11.36リットル(3.0ガロン)の流れ制御とを利用する。底部の線は、0.33流れ制御の分配流量が103.4〜620.5kPa(15〜90psi)の測定範囲にわたって比較的一定であることを示している。同様に、1分当たり11.36リットル(3.0ガロン)の流れ制御の流量は、15〜90psi(103.4〜620.5 kPa)の圧力で比較的一定であり、特に206.8〜620.5kPa(30〜90psi)の範囲内でより一貫している。両方の流れ制御の206.8kPa(30psi)の速度において、流量は、目標流量以上にある。本出願人はまた、チャートには示されていないが、この関係が689.5kPa(100psi)に拡大適用できることを確認した。
図10は、40パーセントの四級塩を有する洗剤から四級塩を分配するために本発明の使用を示しているチャートである。チャートは、75.7リットル(20ガロン)の充填を表している。示されるように、「温度補償なし」の線は、本発明の熱バルブを有しないディスペンサーを示し、この場合、下方の線は本発明の熱バルブを利用する。図10に示したように、熱バルブ組立体41は、120で開くように設定されている。したがって、熱バルブは120度で開くので、追加の水が分配され、これによって、75.7リットル(20ガロン)を分配する時間を減少させ、これによって、75.7リットル(20ガロン)の充填のために分配される製品の合計グラム数を小さくする。
次に図11と図12を参照すると、本発明は、温度及び水圧の範囲について特定の範囲内に使用溶液の濃度を維持できることを理解できる。図11では、1分当たり1.25リットル(0.33ガロン)の流れ制御部70、1分当たり13.25リットル(3.5ガロン)の流れ制御部73及び1分当たり7.57リットル(2.0ガロン)の流れ制御部75を有するディスペンサーが利用される。ノズル21は、1分当たり1.06リットル(0.28ガロン)に定格設定される。これはまた、目標濃度が百万部当たり150〜300部である四級塩に当てはまる。熱バルブ41は、120度(48.9℃)で開くように設定される。最も明るい影及び最も暗い影によって表されるように、百万部当たり150〜300部の目標範囲にない、特定の領域があることを理解できる。本発明によれば、この場合、変数の1つ以上を簡単に変更することによって、熱バルブを調整することが可能である。例えば、熱バイパス41を通る流量を増加し、これによって、より高温における濃度を下げることが可能であろう。言い換えると、ノズル21を通る流れを低減することによって、溶解される製品の量を制御することが可能である。図12は、流れ制御部70が1分当たり1.14リットル(0.3ガロン)に下げられていること以外、図11と同様のディスペンサーを示している。この場合、百万部当たりの部の読み取りは、チャート内の数によって表される。数のすべては、206.8〜689.5kPa(30〜100psi)の範囲及び90〜140度(32.2〜60℃)の温度範囲の全体にわたって、百万部当たり150〜300部の目標範囲内にあることを理解できる。読み取りの内の2つは310にあり、僅かに目標範囲から外れていることが理解される。しかし、これは、試験の際の実験誤差の範囲内に十分にある。図12に関する追加の変更は、熱バイパスが120度(48.9℃)よりも117度(47.2℃)で作動するように設定されたことである。
本発明は、使用溶液の目標濃度を可能にするためのエレクトロニクスに頼らない動的流れ制御部を利用するディスペンサーの設計に非常に有用であることを理解できる。今まで説明してきた例は、四級塩に関してであったが、多目的クリーナ、酸性床クリーナ、アルカリ性床クリーナ及び第3の流し消毒剤のような他の配合物、ならびに他の配合方法を利用してもよいことが理解される。製品から目標濃度を分配する際、濃度は、分配される製品及びノズルに左右されるであろうことが理解される。したがって、分配される製品の領域の適切なスプレーを可能にするノズル21が選択される。スプレーパターンは、典型的にブロック全体を覆うべきである。ノズル21用の流れ制御部70は、典型的に、ノズルの容量よりも僅かに大きく寸法決めされる。例えば、0.28ガロンの流量ノズルが望ましい場合、0.30又は0.33の流れ制御部が設けられる。ノズルは、典型的に、10psi(68.95kPa)の流量に定格設定される。典型的に、圧力により、水が製品に当てられる力が及ぼされ、流量により、溶解される製品量が決定される。目標時間にわたって溶解される製品量を容易に測定することができる。この場合、目標濃度を提供するために流れ制御73を通して追加量の希釈剤を供給することが、単純に必要である。言い換えると、分配される製品が希釈剤に対し感温性である場合、熱バルブ41を利用してもよく、流れ制御75を通して流れが提供される。
上記の仕様、例及びデータは、本発明の組成物の製造及び使用について完全な説明を提供する。本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本発明の多くの実施形態を実施できるので、本発明は、以下に添付する特許請求の範囲に依拠する。
図1は、本発明によるディスペンサーの正面斜視図である。 図2は、図1に示したディスペンサーの背部及び底部を取り外した略後部からの斜視図である。 図3は、図1に示したディスペンサーで利用される本発明の一実施形態の拡大図である。 図4は、図3に示した本発明の部分の分解正面図である。 図5は、略線5−5に沿ったセクション3の部分の断面図である。 図6は、図2に示したディスペンサーの部分の切断拡大斜視図である。 図7は、図6に示したマニホールドの分解斜視図である。 図8は、図7に示した組み立てられたマニホールドの底面図である。 図9は、本発明に使用される様々な流れ制御部に関する流量対圧力のチャートである。 図10は、本発明の熱バルブを利用して20ガロン(75.7リットル)の充填のために分配されたグラムを示したチャートである。 図11は、様々な状態下の使用溶液の濃度を示すチャートである。 図12は、図11のチャートとは異なるパラメータを利用する使用溶液の濃度を示したチャートである。

Claims (5)

  1. 希釈剤を固体にスプレーして、使用溶液を生成するためのディスペンサーであって、
    a)前記固体を保持するためのハウジングと、
    b)希釈剤を固体に当てて、使用溶液を形成する際に使用するためのスプレーノズルと、
    c)前記スプレーノズルと流体連通している第1の流入希釈剤通路と、
    d)ある圧力範囲内において前記希釈剤の圧力と無関係な第1の流れ範囲を維持するために、前記第1の流入希釈剤通路に配置された第1の流れ制御部と、
    e)前記使用溶液と流体連通している第2の流入希釈剤通路と、
    f)前記圧力範囲内において前記希釈剤の圧力と無関係な第2の流れ範囲を維持するために、前記第2の流入希釈剤通路に配置された第2の流れ制御部であって、前記使用溶液の濃度が前記圧力範囲にわたって維持される第2の流れ制御部と、
    を備えるディスペンサーにおいて、
    前記第1と第2の流れ制御部は、エラストマ製品から構成されており、前記第1と第2の流れ制御部は、前記第1と第2の流れ制御部の可変オリフィスを、前記希釈剤の圧力の変化に応じて形状を変化させることにより制限して、それにより、前記第1と第2の流れ制御部を制御するための電子装置を使用することなく、前記ある圧力範囲にわたって前記第1と第2の流れ範囲を提供する、ディスペンサー。
  2. 前記第1と第2の流れ制御部の各々は、圧力変化に応答してサイズが変化する可変オリフィスを有するので、前記流れ範囲は維持される、請求項1に記載のディスペンサー。
  3. a)前記使用溶液用の経路を提供するために前記スプレーノズルの下に配置されたディスペンサー出口を有するディスペンサー出口通路と、
    b)前記使用溶液と流体連通している第3の流入希釈剤通路と、
    c)前記圧力範囲内において前記希釈剤の圧力と無関係な第3の流れ範囲を維持するために、前記第3の流入希釈剤通路に配置された第3の流れ制御部と、
    d)前記第3の流入希釈剤通路に作動するように接続されるバイパスバルブであって、前記バイパスバルブが温度制御バルブを有し、前記温度制御バルブがバイパス通路を有し、前記バイパス通路が、前記第3の流入希釈剤通路を前記ディスペンサー出口に作動するように接続し、追加の希釈剤が前記使用溶液に加えられ、これによって前記使用溶液の濃度を制御するバイパスバルブと、
    をさらに備える、請求項2に記載のディスペンサー。
  4. 請求項1または2に記載のディスペンサーを使用して、希釈剤を固体に当てることによって使用溶液を分配する方法であって、
    a)ノズルと、固体を溶解してある量の溶存固形分を提供する程度に十分な流量の希釈剤と、を選択する工程と、
    b)第1の圧力範囲内において希釈剤の圧力と無関係な第1の流量を維持するための前記第1の流れ制御部を流入希釈剤通路に配置する工程と、
    c)目標濃度の使用溶液を提供するために必要な追加量の希釈剤を決定する工程と、
    d)第2の圧力範囲内にある第2の流量範囲を維持するための前記第2の流れ制御部を前記第2の流入希釈剤通路に配置する工程であって、前記第2の流量範囲は、前記目標濃度の使用溶液を提供するのに十分である工程と、
    を含ことを特徴とする方法。
  5. 請求項3に記載のディスペンサーを使用して、希釈剤を固体に当てることによって使用溶液を分配する方法であって、
    a)ノズルと、固体を溶解してある量の溶存固形分を提供する程度に十分な流量の希釈剤と、を選択する工程と、
    b)第1の圧力範囲内において希釈剤の圧力と無関係な第1の流量を維持するための前記第1の流れ制御部を前記第1の流入希釈剤通路に配置する工程と、
    c)目標濃度の使用溶液を提供するために必要な追加量の希釈剤を決定する工程と、
    d)第2の圧力範囲内にある第2の流量範囲を維持するための前記第2の流れ制御部を前記第2の流入希釈剤通路に配置する工程であって、前記第2の流量範囲は、前記目標濃度の使用溶液を提供するのに十分である工程と、
    を含む方法であって、
    その分解が希釈剤の温度と共に増大する固体をさらに含み、前記方法が、
    a)前記目標濃度の使用溶液を提供するのに十分な第3の流量の範囲を第3の圧力範囲内に維持するための前記第3の流れ制御部を、前記第3の流入希釈剤通路に配置する工程と、
    b)前記希釈剤温度を感知する工程と、
    c)希釈剤の温度が所定の温度に達したときに前記バイパスバルブを作動させて、前記第3の流入希釈剤通路を通流れを可能にする工程と、を含方法。
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