JP5424834B2 - 焦点調節装置および撮像装置 - Google Patents

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本発明は、操作部材によって入力される補正値の分、デフォーカス量を補正する補正手段を有する焦点調節装置および撮像装置に関するものである。
従来、一般的な交換レンズ式一眼レフカメラの焦点検出装置では、交換撮影レンズ(以下、撮影レンズ)の2つの互いに異なる射出瞳領域を通過した光束が形成する2つの像を、ラインセンサ対で受光して光電変換する。そして、その出力である像信号の相対位置変位を求めることにより、撮影レンズの焦点はずれ量、いわゆるデフォーカス量を検出するという方式が一般的である。この場合、1対のラインセンサは被写体空間の特定領域の輝度分布のみを抽出するため、その領域に輝度分布を有しない被写体ではデフォーカス量を検出することができない。
そこで、ラインセンサ対とそれに対応する焦点検出光学系を複数用意して、複数の被写体領域の輝度分布を抽出することによって、より多くの被写体に対して焦点検出を可能とする技術が提案されている。
図6を用いて、一般的な焦点検出装置に用いられる光学系を例にして説明する。
図6において、撮影レンズ101の光軸上に、該撮影レンズ101の予定焦点面の近傍に視野マスク・フィールドレンズ102が配置される。また、光軸に対して対称にかつ基線長を異にして直交して2対の2次光学系103(103a,103b)が配置される。具体的には、縦方向の2次光学系103aに対して、横方向の基線長を長く取る構成をしている。視野マスク・フィールドレンズ102は撮影レンズ101の射出瞳領域を2次光学系103に結像させる作用を有している。そして、縦方向の2領域を通過した光束が縦方向のラインセンサ対104aに入射し、横方向の2領域を通過した光束が横方向のラインセンサ対104bに入射するようになっている。また、縦方向に対して、横方向の射出瞳領域を大きく取る構成をしている。
この図6に示す焦点検出光学系において、撮影レンズ101の焦点が予定焦点面より前方にある場合、各ラインセンサ対104上に形成される被写体像は互いに近付いた状態になり、焦点が後方にある場合には、被写体像は互いに離れた状態になる。この被写体像の相対位置変位量は撮影レンズ101のデフォーカス量と特定の関数関係にあるため、各ラインセンサ対104の出力に対してそれぞれ適当な演算を行えば、デフォーカス量を検出することができる。
上記のような光学系では、ラインセンサ対は被写体の縦方向および横方向の光量分布を抽出するため、様々な被写体のパターンに対応することができる。また、横方向の2次光学系の基線長を縦方向の2次光学系に比較して長く取っているため、同一デフォーカス量において、横方向の被写体像の方の相対位置変位量が大きく、従って横方向では縦方向に比較して精度の高い焦点検出を行うことができる。逆に縦方向では相対位置変位量が小さいため、検出し得る位置変位量が同じだとすると、横方向に比較してより大きなデフォーカス量を検出することができる。さらに、横方向の射出瞳領域を縦方向の射出瞳領域と比較して大きく取っているため、同一輝度において、横方向の被写体像の光量が大きく、より低輝度な被写体でも焦点検出を行うことができる。
そして、縦方向もしくは横方向のデフォーカス量のどちらか1つを、最終的なデフォーカス量として選択する。選択手段としては様々な手法が提案されているが、被写体像信号のコントラストや信頼性を比較したり、距離環位置がより至近となる方向のデフォーカス量を選択したりするのが一般的である。
また、図6の例では撮影画面の中心について自動焦点検出を行うことができる。しかし、撮影画面の異なる像面位置(フォーカスエリア)上にこの自動焦点検出機能を複数備え、撮影者が操作部材によって指示した像面位置においてデフォーカス量の検出をさせることが一般的である。
デフォーカス量はこのようにして求めることができるが、射出瞳領域は撮影レンズの一部の光束を用いているため、実際の撮影時のピントに対して、球面収差の影響を考慮しなければならない。また、低輝度限界性能を向上させるために、ラインセンサ対の分光感度を撮像面(フィルムやCCD)の分光感度と異ならせることがある。具体的には、可視光のみならず、赤外光まで感度分布を持たせることで、低輝度限界性能を向上させることができる。このときには、赤外光を含めた色収差の影響を考慮しなければならない。カメラが検出したデフォーカス量に対する補正(以下、ベストピント補正)は、射出瞳領域の大きさやその基線長間隔、撮影レンズごと、像面位置ごと、距離環位置ごと、ズームレンズであればズーム位置ごとに異なる。
よって、一般的な撮影レンズ交換可能な一眼レフカメラの焦点調節装置では、カメラおよび撮影レンズがそれぞれ個々にMPU(マイクロプロセッシングユニット)を内蔵し、ベストピント補正値を撮影レンズからカメラへ通信することで全体として機能している。具体的には、カメラMPUが焦点調節のためにデフォーカス量を検出するセンサを制御し、レンズMPUが、撮影レンズごとのベストピント補正値をカメラMPUへ送信することで、撮影レンズごとの最適な焦点調節を行っている。
また、カメラおよび撮影レンズが焦点調節のための調整値を予め記憶させておくこと、いわゆるピント調整は従来から公知である。具体的には、生産時に使用部品の公差によって生じる製品各々の個体差を校正工程で検出し、個々の動作特性に応じた調整値を工場出荷時に不揮発メモリに予め記憶させておき、その調整値に基づき撮影時に適正な動作を行わせようとするものである。
一方で、工場出荷後、カメラおよび撮影レンズを落下させるなどして強い衝撃が加えられると、ピント位置がずれてしまう可能性があることが知られている。また、撮影レンズからデフォーカス量を検出するセンサへの光学系の経路にクイックリターンミラーが用いられると、シャッタが開閉するたびにミラーの角度が徐々に変化し、それによりピント位置が結果として徐々にずれていくことがある。
このようなとき、サービスセンターに撮影レンズもしくはカメラを持ち込み、専用の調整工具で撮影レンズもしくはカメラの不揮発メモリの調整値を更新してもらえばよいが、サービスセンターのある場所は限られており、迅速性という点では問題があった。
この問題に対して、例えば特許文献1では、工場での校正工程において設定された調整値とは別の補正値をカメラに保持させ、この補正値を撮影者が自由に変更できる手段を備えている。このことで、調整値を自由に補正可能とし、かつ自由に工場出荷時の設定に戻せる方法を開示している(以下、この方法をマイクロアジャストメントという)。
特開2001−174690号公報
しかしながら、特許文献1においては、マイクロアジャストメントさせる補正値は1個、すなわち定数値としてしか開示されておらず、単一な補正である。
一方で先述した通り、ピントが最適となる補正値は、様々な公差および耐久変化を考慮すると、撮影レンズ個々に、デフォーカス量検出を行う像面位置、撮影レンズの距離環位置、ズームレンズの場合のズーム位置によって必ずしも一致しない。さらに、ミラーの角度変化、デフォーカス量検出に使われる射出瞳領域の大きさやその間隔によっても必ずしも一致しない。
特に、ミラーの角度変化に対する影響は、縦方向および横方向の射出瞳領域の光束がミラーに対して異なる入射角度で進入するため、射出瞳領域の角度(方向)でも異なる。すなわち、ある距離に位置する被写体のデフォーカス量は、射出瞳領域を縦方向に取るか横方向に取るかでもずれてしまう。このとき、単一な補正であるマイクロアジャストメントを行うと、ある方向のデフォーカス量が選択されたときには適正な補正であっても、別な方向のデフォーカス量が選択されたときには適正とはならない。撮影者は、どちらの方向のデフォーカス量が選択されたかを意識していないため、結果として、あるときには補正が効き、あるときには補正が効かないと感じてしまい、最適なマイクロアジャストメントをかけることができないという課題があった。
(発明の目的)
本発明の目的は、マイクロアジャストメントを有効に機能させることのできる焦点調節装置および撮像装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明の焦点調節装置は、操作部材によって入力される補正値の分、デフォーカス量を補正する補正手段を有する焦点調節装置であって、撮影画面上の同一の像面位置での直交する二方向のデフォーカス量を検出する複数のデフォーカス量検出手段と、前記直交する二方向のデフォーカス量の複数回にわたる履歴を記憶する記憶手段と、前記履歴から、前記直交する二方向の最新のデフォーカス量のずれを修正する修正手段と、前記修正された二方向のデフォーカス量のうちから前記補正手段によって補正されるデフォーカス量を選択する選択手段とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、マイクロアジャストメントを有効に機能させることができる。
本発明の一実施例に係る一眼レフカメラの構成を示すブロック図である。 一実施例に係る一眼レフカメラのフォーカスエリアを示す図である。 一実施例に係るEEPROMのデータ構造を示す図である。 一実施例に係る焦点検出処理を示すフローチャートである。 フォーカスエリアごとのデフォーカス量の補正値を示す図である。 一般的な焦点検出装置に用いられる光学系を示す斜視図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に示す通りである。
図1は本発明の一実施例に係る撮像装置の一例である一眼レフカメラの構成を示すブロック図であり、カメラ本体200および交換レンズであるところの撮影レンズ100により構成される。
図1おいて、1はレンズMPU(マイクロプロセッシングユニット)、2はレンズ14を駆動するためのレンズ駆動ユニット、3は絞り15を駆動するための絞り駆動ユニット、4は撮影レンズ100の距離環位置を検出するための距離環位置検出ユニットである。5は不図示のズームレンズのズーム位置を検出するためのズーム位置検出ユニットであり、レンズMPU1を介してカメラ本体200側へ現在の距離環位置およびズーム位置を通信することが可能である。また、レンズMPU1のROMにはレンズIDが格納されており、カメラ本体200側へ通信することで該カメラ本体200は撮影レンズ100の種類を識別することができる。
撮影レンズ100は、前記レンズMPU1、レンズ駆動ユニット2、絞り駆動ユニット3、距離環位置検出ユニット4、ズーム位置検出ユニット5を具備する。そして、この撮影レンズ100は、図1中の点線で示すようにマウントを介してカメラ本体200に着脱可能となっている。
6はカメラMPUであり、マウントを介してレンズMPU1と相互通信可能となっている。7はデフォーカス量検出ユニットであり、不図示の焦点検出光学系によって導かれた被写体像を光電変換し、電位変化として出力させる。8はミラー駆動ユニットであり、撮影開始時にはメインミラー16およびサブミラー17からなるクイックリターンミラーを退避させ、撮影完了時には復帰させる。9は不揮発メモリであるEEPROMである。10は撮影ユニットであり、イメージャ21に露光された写真を画像として出力させる。11は記録ユニットであり、撮影された画像を画像ファイルとして記録させる。12はカメラの諸設定(本実施例に係るマイクロアジャストメント、シャッタ速度、絞り値、撮影モード等)を設定するためのダイヤル/SWユニットである。13は表示ユニット、SW1はレリーズボタンの第1ストローク操作(半押し)によりオンする撮影準備用のスイッチ、SW2はレリーズボタンの第2ストローク操作(全押し)によりオンする撮影開始用のスイッチである。また、18はピント板、19はペンタプリズム、20は接眼レンズ,22は表示パネルである。
焦点調節に必要となるデフォーカス量は、デフォーカス量検出ユニット7からの出力によって計算される。具体的には、撮影レンズ100の2つの互いに異なる瞳領域を通過した光束から形成される2つの像の相対変位量から計算される。これら2像の光束はハーフミラーとなっているメインミラー16を通過し、その後ろにあるサブミラー17によって反射され、不図示の焦点検出光学系によってデフォーカス量検出ユニット7に導かれる。
デフォーカス量検出ユニット7はラインセンサ対の光電変換素子になっており、この素子上に形成された被写体像を電位変化として出力する。カメラMPU6はこれら2像の信号を読み出し、これに相関演算を施すことにより相対変位量を計算し、固有の係数を掛けることでデフォーカス量へ変換する。また、2つの互いに異なる射出瞳領域を通過した光束は、直交する二方向、つまり縦方向と横方向の異なる角度を持つ組として取られる。これにより、撮影画面上の特定の像面位置に対応付けられた被写体のデフォーカス量を縦方向および横方向の異なる光量分布から検出することができる。さらに、横方向の射出瞳領域の基線長は縦方向の射出瞳領域の基線長よりも長く、かつ大きく取る構成がなされている。すわなち、異なる大きさの組として取られる。
これにより、最大検出デフォーカス量、検出精度、低輝度限界性に対して異なる特性を持たせ、より多様な焦点検出を可能にしている。
上記デフォーカス量検出系は撮影画面上の異なる像面位置に配置され、例えば図2に示すように、この像面位置に対応する位置がデフォーカス量を検出可能なフォーカスエリアP1〜P9となる。撮影者はダイヤル/SWユニット12を操作することで所望のフォーカスエリアのデフォーカス量を検出させることができる。
デフォーカス量はこのようにして求められるが、あらゆる被写体に対してデフォーカス量が常に検出できるとは限らない。具体的には、被写体像信号のコントラストが小さければ、ラインセンサのS/Nも悪くなるために検出結果の精度は著しく低下する。また、逆光下などで焦点検出光学系にゴーストが発生すると、2像の一致度が低下するために相関演算によって正確な像ずれ量が計算できなくなる。よって、被写体像信号のコントラストや2像の一致度に所定の閾値を設け、閾値以下になったら焦点検出不能とする。また、焦点検出系の公差により、設計上デフォーカス量が0位置に被写体があったとしても、全てのカメラでピントが0となるとは限らない。
そこで、工場の校正工程においては、予めイメージャ21にピントが合っている状態において、デフォーカス量が0になるようにEEPROM9のパラメータを書き込み、調整している。具体的には、先ず、カメラのフランジバック(撮影レンズからイメージャ21までの距離)を測定して設計値とのずれ量を求める。次に、既知の距離にある基準となる被写体に、予めピントを合わせてある基準レンズをフランジバックのずれ量だけ補正する。次いで、基準となる被写体のデフォーカス量を測定する。続いて、測定したデフォーカス量が0になるようにEEPROM9へ調整値を書き込む。そして、撮影時には、カメラMPU6が、デフォーカス量検出ユニット7の出力から計算されるデフォーカス量に前記EEPROM9に書き込まれた調整値を加えたものをデフォーカス量とする。
このことにより、カメラの個体差を吸収した自動焦点検出を可能としている。この調整値は、フォーカスエリアごとに個々に調整されてEEPROM9に書き込まれる。
こうして変換されたデフォーカス量に、ベストピント補正がさらに加えられる。
先述した通り、ベストピント補正は、撮影時の被写体光束の焦点と焦点検出光学系による被写体光束の焦点とのずれ量に対する補正である。このずれ量は、イメージャ21とデフォーカス量検出ユニット7との分光感度のずれや、撮影レンズ100の球面収差に起因する。すなわち、撮影レンズ個々に、デフォーカス量検出を行うフォーカスエリア、撮影レンズ100の距離環位置、ズーム位置ごとに異なる値となる。
このベストピント補正値は、装着された撮影レンズ100のレンズMPU1に記憶されている。よって、レンズMPU1は、距離環位置検出ユニット4、ズーム位置検出ユニット5から、現在の距離環位置、ズーム位置を読み取り、それに対応するベストピント補正値をカメラMPU6へ通信によって送信する。カメラMPU6は、このベストピント補正値を加えたものを、デフォーカス量とすることにより、撮影レンズごとの最適な焦点調節を可能にしている。なお、本実施例でのデフォーカス量は、プラスであれば、距離環を至近方向へ動かさなければならないピントずれであると定義する。
次に、図3を用いて、焦点検出の一連の処理を図4のフローチャートにしたがって説明する。
図4のステップ#101より焦点検出を開始し、まずステップ#102にて、縦方向および横方向のそれぞれついて蓄積を開始する。そして、ステップ#103または#105にて、それぞれの蓄積完了を待つ。蓄積が完了した場合には、ステップ#104または#106へ進み、像信号の読み出し、演算、焦点検出結果の信頼性判定を行い、縦横二方向のデフォーカス量のずれの修正(後述)を行う。
次のステップ#107では、縦方向および横方向の焦点検出完了を待つ。両方向とも焦点検出が完了するとステップ#108へ進み、縦横両方向のデフォーカス量検出が成功したか否かを判定し、成功した場合には、ステップ#109へ進む。
ステップ#109へ進むと、図3に示すように、過去100回分の検出結果を上限として、現在装着されている撮影レンズ、フォーカスエリア位置、距離環位置、ズーム位置に対応付ける。そして、縦方向および横方向のデフォーカス量を焦点検出履歴としてEEPROM9に記憶させる。同時に、EEPROM9に記憶されている焦点検出履歴から、現在装着されている撮影レンズ、フォーカスエリア位置、距離環位置、ズーム位置に対応する、縦方向と横方向のデフォーカス量の差の平均値を求める。また、100回分を超えた検出結果が得られた場合には、最も古い検出結果に最新の検出結果を上書する。よって、この差の平均値は測距の度に更新される可能性がある。
上記100回分の焦点検出履歴が得られたとき、この差の平均値が上記ステップ#104または#106のいずれかにおいて縦横二方向のデフォーカス量のずれの修正値となる。すなわち、最新のデフォーカス量検出において、過去のデフォーカス量の縦横二方向の差の平均を取った結果、ピント位置がより後ろ側を示す方向のデフォーカス量にこの差の平均値が修正値として加えられる。もう一方向のデフォーカス量には修正は行わない。具体的には、縦方向から横方向のデフォーカス量の差の平均値を取る。そして、平均値がプラスであれば、先述したデフォーカス量の定義により、横方向のデフォーカス量が平均的に後ろ側にあることになるので、この差の平均値を足すことで、前側にある縦方向のデフォーカス量と平均値としては差がなくなる。
逆に差の平均値を取り、平均値がマイナスであれば、縦方向のデフォーカス量が平均的に後ろ側にあることになるので、この差の平均値を引くことで、前側にある横方向のデフォーカス量と平均値としては差がなくなる。
これら一連の処理を経て、次のステップ#110にて、縦横両方向のデフォーカス量の検出が成功している場合は(#108のYES)、最終的により至近となる方向、より大きな値を示す方向のデフォーカス量を最新の検出結果として選択する。これは、修正済の縦横両方向のデフォーカス量でも遠近競合等によって多少の差がでることがあるので、至近となるデフォーカス量を選択するのである。選択されたデフォーカス量は、マイクロアジャストメントによる補正の対象となる。
また、一方向のみのデフォーカス量検出が成功しているとしてステップ#108からステップ#110へ進んだ場合は、そのデフォーカス量を最新の測距結果として選択する。また、縦横両方向のデフォーカス量の検出が失敗した場合もステップ#108からステップ#110へ進み、ここでは最新の検出結果は失敗とする。
次に、本実施例に係る一眼レフカメラの主要部分の動作について説明する。
本実施例では、スイッチSW1がオンされると焦点調節装置が動作する。具体的には、前述したデフォーカス量を検出し、このデフォーカス量に基づいて、カメラMPU6がレンズMPU1に対してレンズ駆動命令を通信で伝達し、レンズMPU1がレンズ駆動ユニット2を制御して、撮影レンズ100の距離環を駆動させる。このようにして焦点調節を行う。また、スイッチSW2がオンされているのであれば、カメラMPU4、撮影ユニット10、レンズMPU1、絞り駆動ユニット3が、撮影のための一連の動作を行う。そして、スイッチSW1がオフされることで焦点調節装置が停止となる。
次に、本実施例に係るマイクロアジェストメント、つまり、最終的に選択された選択デフォーカス量の補正方法について、図5を用いて説明する。
ダイヤル/SWユニット12には、「AF補正入力SW」、「AF補正位置入力ダイヤル」、「AF補正値入力ダイヤル」の3つの操作部材が備わっている。まず、AF補正入力SWが1回オンされると、表示パネル22に図5の画面が表示される。また、AF補正入力SWがもう1回オンされると、これらの画面から抜け、通常の状態へ復帰する。表示画面には、現在装着されている撮影レンズの種類、および、各フォーカスエリアに対応するAF補正値が表示される。現在の補正値は数値で表示され、マイナスが前ピン(被写体に対してピント位置がより前側になる)の補正、プラスが後ピン(被写体に対してピント位置がより後ろ側になる)の補正を表す。
図5の画面の状態から、フォーカスエリアP1〜P9の中からAF補正位置入力ダイヤルで補正したいフォーカスエリアを選択し、AF補正値入力ダイヤルで補正値を入力する。ここでの補正値は、現在の撮影レンズのズーム位置、距離環位置に関わらず同一の補正値である。しかしながら、本実施例では、縦方向もしくは横方向のいずれかのデフォーカス量に対して前述したずれの修正がかけられており、どちらの方向のデフォーカス量が選択されたとしても、最適なマイクロアジェストメントをかけることができる。
なお、本実施例では、平均を取った場合にピント位置がより後ろ側を示す方向のデフォーカス量にずれの修正を加えている。しかし、EEPROM9に記憶させる焦点検出履歴に、どちらの方向のデフォーカス量が最終的に選択されていたかを記憶しておく。そして、平均を取った場合により頻繁に選択されている方向のデフォーカス量を基準に、より頻繁に選択されていない方向のデフォーカス量にずれの修正を加えてもよい。
また、本実施例では説明を簡単にするために、過去100回の縦方向と横方向のデフォーカス量の差の平均値をずれの修正値とした単純な統計処理を行っている。しかし、これに限定されるものではなく、より高度な統計処理、例えば、偏差を求めて異常値を焦点検出履歴から排除するような処理を行ってもよい。
また、本実施例では説明を簡単にするために、縦方向と横方向に、それぞれ1つのデフォーカス量検出手段を配置しているが、これに限定されるものではない。例えば、縦方向に並列に2つのデフォーカス量検出手段を、横方向にも並列に2つのデフォーカス量検出手段を、それぞれ配置する。そして、それぞれの方向でデフォーカス量を平均化して、その平均化された縦方向および横方向のデフォーカス量に対して、本実施例で説明した処理を行ってもよい。
上記実施例における焦点調節装置は、以下の構成要素を有する。操作部材(ダイヤル/SWユニット12)によって入力される補正値の分、デフォーカス量を補正する補正手段(カメラMPU6)を有する。また、撮影画面上の同一の像面位置での直交する二方向のデフォーカス量を検出する複数のデフォーカス量検出手段(デフォーカス検出ユニット7)を有する。さらに、直交する二方向のデフォーカス量の複数回にわたる履歴を記憶する記憶手段(EEPROM9)を有する。さらに、履歴から、直交する二方向の最新のデフォーカス量のずれを修正する修正手段(図4のステップ#104,#106,#109での動作を行う部分)を有する。さらに、修正された二方向のデフォーカス量のうちから補正手段によって補正されるデフォーカス量を選択する選択手段(図4のステップ#110での動作を行う部分)を有する。
上記修正手段は、記憶手段に記憶されている前記直交する二方向のデフォーカス量の差の平均値を演算し、該平均値をずれの修正値とする。
上記複数のデフォーカス量検出手段は、撮影レンズに対してそれぞれ異なる角度を持った1対の射出瞳領域を使う、あるいは、撮影レンズに対してそれぞれ異なる大きさを持った1対の射出瞳領域を使う。
上記複数のデフォーカス量検出手段は、撮影画面の異なる像面位置ごとに設けられ、上記補正手段は、撮影画面の異なる像面位置ごとにデフォーカス量を補正する。
上記実施例における焦点調節装置は、撮影レンズを識別する撮影レンズ識別手段(カメラMPU6)を有し、上記補正手段は、撮影レンズごとにデフォーカス量を補正する。
上記補正手段は、撮影レンズのズーム位置ごとにデフォーカス量を補正する、あるいは、撮影レンズの距離環位置ごとにデフォーカス量を補正する。
よって、ピント位置の変更を、より正確に、撮影者の意図を反映させ、かつ理解し易く簡単に行わせることができる。つまり、マイクロアジャストメントを有効に機能させることができる。
(変形例)
上記実施例では、交換レンズ式一眼レフカメラについて説明したが、本発明は、ビデオカメラ等の撮像装置、その他の焦点調節装置を有する光学機器にも適用可能である。
1 レンズMPU
3 ズーム位置検出ユニット
4 距離環位置検出ユニット
6 カメラMPU
7 デフォーカス量検出ユニット
9 EEPROM
11 記録ユニット
12 ダイヤル/SWユニット

Claims (9)

  1. 操作部材によって入力される補正値の分、デフォーカス量を補正する補正手段を有する焦点調節装置であって、
    撮影画面上の同一の像面位置での直交する二方向のデフォーカス量を検出する複数のデフォーカス量検出手段と、
    前記直交する二方向のデフォーカス量の複数回にわたる履歴を記憶する記憶手段と、
    前記履歴から、前記直交する二方向のデフォーカス量のずれを修正する修正手段と、
    前記修正された二方向のデフォーカス量のうちから前記補正手段によって補正されるデフォーカス量を選択する選択手段とを有することを特徴とする焦点調節装置。
  2. 前記修正手段は、前記記憶手段に記憶されている前記直交する二方向のデフォーカス量の差の平均値を演算し、該平均値を前記ずれの修正値とすることを特徴とする請求項1に記載の焦点調節装置。
  3. 前記複数のデフォーカス量検出手段は、撮影レンズに対してそれぞれ異なる角度を持った1対の射出瞳領域を使うことを特徴とする請求項1または2に記載の焦点調節装置。
  4. 前記複数のデフォーカス量検出手段は、撮影レンズに対してそれぞれ異なる大きさを持った1対の射出瞳領域を使うことを特徴とする請求項1または2に記載の焦点調節装置。
  5. 前記複数のデフォーカス量検出手段は、撮影画面の異なる像面位置ごとに設けられ、
    前記補正手段は、前記撮影画面の異なる像面位置ごとに前記デフォーカス量を補正することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の焦点調節装置。
  6. 撮影レンズを識別する撮影レンズ識別手段を有し、
    前記補正手段は、前記撮影レンズごとに前記デフォーカス量を補正することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の焦点調節装置。
  7. 前記補正手段は、撮影レンズのズーム位置ごとに前記デフォーカス量を補正することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の焦点調節装置。
  8. 前記補正手段は、撮影レンズの距離環位置ごとに前記デフォーカス量を補正することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の焦点調節装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の焦点調節装置を具備したことを特徴とする撮像装置。
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