JP5424237B2 - 環状多座配位子、環状多核金属錯体及びその会合体、並びにそれらの製造方法 - Google Patents
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〔式中、
R1は、互いに独立して、水素、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、モノもしくはジアルキルアミノ、ハロゲン、アシル、アルコキシカルボニル、アルデヒド、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ又はニトロであるか、あるいは同一のベンゼン環上に存在するR1は一緒になってベンゼン環を形成し、
R2は、互いに独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はハロゲンであるか、あるいは同一のベンゼン環上に存在するとなり合う2つのR2は、一緒になってベンゼン環を形成し、
R3は、互いに独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキルである〕
で示される、イミン型環状多座配位子に関する。
〔式中、
R1、R2及びR3は、前記で定義されたとおりであり、
R4は、互いに独立して、水素、アルキル、アラルキル又はアシルである〕
で示される、アミン型環状多座配位子に関する。
〔式中、
R1、R2、R3及びR4は、前記で定義されたとおりであり、
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群から選択される金属であり、Mは、単座配位子、二座配位子、三座配位子及び四座配位子からなる群より選択される1以上の配位子を有していてもよい〕
で示される、アミン型環状多核金属錯体に関する。
〔式中、
R1、R2、R3及びR4は、前記で定義されたとおりであり、
M1は、互いに独立して、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群より選択される配位数が4〜9の金属であり、
mは、2〜7の整数であり、
Lは、互いに独立して、単座配位子であるか、又はn個のLは一緒になってn座配位子(ここで、nは、2〜4の整数である)を形成する〕
で示される、前記に記載のアミン型環状多核金属錯体に関する。
〔式中、
R1、R2、R3及びR4は、前記で定義されたとおりであり、
M2は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群より選択される配位数が4の金属であり、
L1及びL2は、同一又は異なっていてもよい単座配位子であるか、あるいはL1及びL2は、一緒になって二座配位子を形成する〕
で示される、前記に記載のアミン型環状多核金属錯体に関する。
〔式中、
R1、R2、R3及びMは、前記で定義されたとおりである〕
で示される、イミン型環状多核金属錯体に関する。
〔式中、R1は、前記で定義されたとおりである〕
で示される、o−フェニレンジアミン化合物と、一般式(6):
〔式中、R2及びR3は、前記で定義されたとおりである〕
で示される、p−フェニレンジケトン化合物とを反応させて、一般式(1):
〔式中、
R1、R2及びR3は、前記で定義されたとおりである〕
で示されるイミン型環状多座配位子を得る、方法に関する。
(i)前記に記載の一般式(1):
〔式中、
R1、R2及びR3は、前記で定義されたとおりである。〕
で示されるイミン型環状多座配位子と、還元剤とを反応させて、一般式(2a):
〔式中、
R1、R2及びR3は、前記で定義されたとおりである〕
で示される、アミン型環状多座配位子を得て、
(ii)さらに、一般式(7):
R4a−X (7)
〔式中、
R4aは、アルキル、アラルキル又はアシルであり、
Xは、脱離性基である〕
で示される化合物を反応させて、一般式(2b):
〔式中、
R1、R2、R3及びR4aは、互いに独立して、前記で定義されたとおりである〕
で示されるアミン型環状多座配位子を得る、方法に関する。
〔式中、
R1、R2、R3及びR4は、前記で定義されたとおりである〕
で示される、アミン型環状多座配位子と、一般式(8):
MY (8)
〔式中、
Mは、前記で定義されたとおりであり
Yは、Mの電荷と平衡するための任意のアニオンである〕
で示される、金属化合物とを反応させて、一般式(3):
〔式中、
R1、R2、R3、R4及びMは、前記で定義されたとおりである〕
で示されるアミン型環状多核金属錯体を得る、方法に関する。
本発明のイミン型環状多座配位子は、一般式(1):
〔式中、
R1は、互いに独立して、水素、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、モノもしくはジアルキルアミノ、ハロゲン、アシル、アルコキシカルボニル、アルデヒド、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ又はニトロであるか、あるいは同一のベンゼン環上に存在するR1は一緒になってベンゼン環を形成し、
R2は、互いに独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はハロゲンであるか、あるいは同一のベンゼン環上に存在するとなり合う2つのR2は、一緒になってベンゼン環を形成し、
R3は、互いに独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキルである〕
で示される。
本発明のアミン型環状多座配位子は、一般式(2):
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
R4は、互いに独立して、水素、アルキル、アラルキル又はアシルである〕
で示される。
本発明のアミン型環状多核金属錯体は、一般式(3):
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
R4は、一般式(2)において定義されたとおりであり、
Mは、互いに独立して、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群より選択される金属であり、Mは、単座配位子、二座配位子、三座配位子及び四座配位子からなる群より選択される1以上の配位子を有していてもよい〕
で示される。
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
R4は、一般式(2)で定義されたとおりであり、
M1は、互いに独立して、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群から選択される配位数が4〜9の金属であり、
mは、2〜7の整数であり、
Lは、互いに独立して、単座配位子であるか、又はn個のLは一緒になってn座配位子(ここで、nは、2〜4の整数である)を形成する〕
で示される。
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
R4は、一般式(2)で定義されたとおりであり、
M2は、配位数が4の金属であり、
L1及びL2は、互いに独立して、単座配位子であるか、あるいは、L1及びL2は、一緒になって二座配位子を形成する〕
で示される。
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
Mは、一般式(3)で定義されたとおりである〕
で示される。
本発明において、イミン型環状多核金属錯体は、一般式(4):
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
Mは、一般式(3)で定義されたとおりである〕
で示される。
本発明の一般式(3)及び(4)で示される環状多核金属錯体は、非常に柔軟な環状骨格を有し、分子内に親水性部分である金属部分と、疎水性である配位子部分を有する、両親媒性の金属錯体となる。よって、一般式(3)及び(4)で示される環状多核金属錯体は、水などの極性溶媒に溶解させることで、分子内に疎水性部分の面と親水性部分の面とを有する構造に変形し、分子が集合した集合構造を形成する。本発明の環状多核金属錯体は、両親媒性を有する分子構造であることから、その集合構造は、ベシクル、ミセル、筒状、平面状のいずれであることもできる。本発明の環状多核金属錯体の会合体は、動的光散乱法から求めた平均粒子径が30nm〜100nmの会合体であることができる。
本発明の一般式(1)で示されるイミン型環状多座配位子は、反応式[1]で示される反応により、一般式(5)で示されるo−フェニレンジアミン化合物及び一般式(6)で示されるp−フェニレンジケトン化合物から得られる。ここで、一般式(5)で示されるo−フェニレンジアミン化合物のアミノ基と一般式(6)で示されるp−フェニレンジケトン化合物のケトン基とが反応して、イミン結合(−N=C−)を形成し、環状構造が得られる。
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりである〕
本発明において、一般式(2)で示されるアミン型環状多座配位子は、以下の反応式[2]に示されるように、(i)一般式(1)で示されるイミン型環状多座配位子と、還元剤とを反応させて、R4がHである、一般式(2)で示されるアミン型環状多座配位子に相当する、一般式(2a):
〔式中、R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりである〕
で示される、アミン型環状多座配位子を得て、
(ii)さらに、(i)により得られる一般式(2a)で示されるアミン型環状多座配位子を、一般式(7):
R4a−X
〔式中、
R4aは、互いに独立して、アルキル、アラルキル又はアシルであり、
Xは、脱離性基である〕
で示される化合物を反応させて、R4が水素以外である一般式(2)で示されるアミン型環状多座配位子に相当する、一般式(2b):
〔式中、
R1、R2及びR3は、前記で定義されたとおりであり、
R4aは、互いに独立して、アルキル、アラルキル又はアシルである〕
で示されるアミン型環状多座配位子が得られる。
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
R4a及びXは、一般式(7)で定義されたとおりである〕
反応式[2]の工程(i)において、一般式(2a)で示されるアミン型環状多座配位子(R4が水素である一般式(2)で示されるアミン型環状多座配位子)は、一般式(1)で示されるイミン型環状多座配位子と還元剤を反応させることにより得られる。
〔式中、
R1、R2及びR3は、前記で定義されたとおりであり、
*は、キラル中心を表す〕
前記反応式[2a](i)のための還元剤としては、光学活性な配位子をもつルテニウム触媒と、水素供給源としてギ酸などを組み合わせた系が挙げられる。
反応式[2]の工程(ii)において、一般式(2)で示されるアミン型環状多座配位子は、一般式(2a)で示されるアミン型環状多座配位子と一般式(7):
R4a―X (7)
で示される化合物を反応させることにより得られる。
本発明において、一般式(3)で示されるアミン型環状多核金属錯体は、反応式[3]で示すように、一般式(2)で示されるアミン型環状多座配位子と、一般式(8):
MY (8)
〔式中、
Mは、一般式(3)で定義されたとおりであり、
Yは、Mの電荷と平衡するための任意のアニオンである〕
で示される金属化合物と反応させることにより得られる。
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
R4は、一般式(2)において定義されたとおりであり、
Mは、一般式(3)で定義されたとおりであり、
Yは、一般式(8)で定義されたとおりである〕
本発明において、一般式(4)で示されるイミン型環状多核金属錯体は、反応式[4]で示すように、一般式(1)で示されるイミン型環状多座配位子と、一般式(8)で示される金属化合物とを反応させることにより得られる。
〔式中、
R1、R2及びR3は、一般式(1)で定義されたとおりであり、
Mは、一般式(3)で定義されたとおりであり、
Yは、一般式(8)で定義されたとおりである〕
本発明において、アミン型環状多核金属錯体の会合体は、一般式(3)で示されるアミン型環状多核金属錯体を極性溶媒に溶解させることにより得られる。本発明の環状多核金属錯体は、親水性部分である金属原子部分と、疎水性部分である環状配位子部分を有する両親媒性構造を有する。本発明のアミン型環状多核金属錯体は、例えば水中で親水性の外殻と疎水性の内核を有する集合構造を形成する。
・NMRスペクトル
測定機器:Bruker社製DRX−500 及び JEOL社製AL−400
測定条件:D2O、DMSO−d6などの重水素化された溶媒中、室温下で測定した。多核錯体の濃度は5mM〜0.1mM程度であった。
・X線分析
測定機器:Rigaku社製イメージングプレート単結晶自動X線構造解析装置 R−AXIS RAPID II
測定条件:−180℃にて、MoのKα線を用いて測定した。
・動的光散乱法
測定機器:Malvern社製ゼータサイザーナノシリーズ Nano-ZS
測定条件:H2O中、室温下にて測定した。結果はCONTIN法により解析した。多核錯体の濃度は0.1〜1mM程度であった。多核錯体をH2Oに溶解させた後、時間変化を追跡した。
o−フェニレンジアミン 1.04g(9.64mmol、1.00eq)を、50ml三口フラスコに入れ、窒素置換した。窒素バブリングにより脱気したTHF 5mlを加え、o−フェニレンジアミンを溶解させた。テレフタルアルデヒド 1.30g(9.67mmol、1.00eq)を、別の20ml二口フラスコに入れ、窒素置換した。窒素バブリングにより脱気したTHF 9mlを加えて、テレフタルアルデヒドを溶解させた。テレフタルアルデヒドのTHF溶液を、o−フェニレンジアミンのTHF溶液に加え、50℃で攪拌した。攪拌していると反応溶液は黄色から赤色へと変化し、7時間ほど攪拌すると橙色沈殿が生じた。26時間後、反応溶液を放冷し、沈殿をろ別し、THFで洗浄(1ml×3)し、真空乾燥させることにより、イミン型環状多座配位子130mg(0.210mmol、7%)を黄色固体として得た。
実施例1で得られたイミン型環状多座配位子28.0mg(45.3μmol、1eq)を、50ml三口フラスコに入れ、ドライアップして、窒素置換した。乾燥THF 4ml及び乾燥MeOH 3mlを加えて、室温で攪拌した。窒素フロー下で、NaBH4 470mg(12.4mmol、274eq)を加え、50時間室温にて攪拌した。溶媒を減圧留去し、真空乾燥させた。H2O 100mlを加え、CH2Cl2(75ml×3)で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ別、減圧留去、真空乾燥させ、黄色固体11.0mgを得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(径1.0cm×8.0cm、CHCl3、Rf=0.3)により精製することで、アミン型環状多座配位子4.3mg(6.8μmol、15%)を黄色固体として得た。
NMRチューブに、実施例2で得られたアミン型環状多座配位子のクロロホルム溶液0.11ml(27mM、2.9μmol)を加え、減圧留去し、真空乾燥させ、完全にクロロホルムを除いた。このNMRチューブに、DMSO−d6 0.55mlを加え、60℃で5分間加熱することでアミン型環状多座配位子を溶解させた(5.3mM)。また、マイクロチューブにPdCl2(CH3CN)2 4.1mg(16μmol)を量りとり、DMSO−d6 350μlを加えて溶解させた(45mM)。アミン型環状多座配位子のDMSO−d6溶液に対して、PdCl2(CH3CN)2のDMSO−d6溶液195μl(8.8μmol、3.0eq)を滴下し、室温にて30分放置した後、1H NMRを測定したところ、三核錯体Aを形成していると示唆されるスペクトルが得られた。また、1H−1H COSY、NOESYスペクトルから、シグナルを同定した(図1上)。同様の反応をアセトニトリル中で行うことで([配位子]=0.5mM)、三核錯体Aを溶液から黄色結晶として単離した。得られた単結晶のX線構造解析から、パラジウムイオンが同方向に配向し、図2に示すようにねじれた立体配座を有する三核錯体Aが形成していた。この構造は、DMSO溶液中でのNMRシグナルの特徴と合致することから、DMSO溶液中でも同じねじれた立体配座を有する三核錯体Aが形成していた。
NMRチューブに、実施例2で得られたアミン型環状多座配位子のクロロホルム溶液0.90ml(0.67mM、0.60μmol)を加え、減圧留去、真空乾燥させ、完全にクロロホルムを除いた。このNMRチューブにDMSO−d6 0.6mlを加え、アミン型環状多座配位子を溶解させた。また、マイクロチューブにPd(en)(NO3)2 2.0mg(6.9μmol)を量りとり、DMSO−d6 115μlを加え溶解させた(60mM)。アミン型環状多座配位子のDMSO−d6溶液に対して、Pd(en)(NO3)2のDMSO−d6溶液30μl(1.8μmol、3.0eq)を滴下し、室温にて1時間放置した。1H NMRを測定したところ、三核錯体Bを形成していると示唆されるスペクトルが得られた(図1下)。
NMRチューブに、実施例2で得られたアミン型環状多座配位子のクロロホルム溶液40μl(16.5mM、0.66μmol)を加え、減圧留去、真空乾燥させ、完全にクロロホルムを除いた。このNMRチューブにCD3CN及びCD3ODを0.3mlずつ加え、アミン型環状多座配位子を懸濁させた。また、マイクロチューブにPd(en)(NO3)2 2.2mg(7.4μmol)を量りとり、CD3CN及びCD3ODを50μlずつ加え溶解させた(74mM)。アミン型環状多座配位子が懸濁しているCD3CN−CD3OD混合溶液に対して、Pd(en)(NO3)2のCD3CN−CD3OD混合溶液27μl(2.0μmol、3.0eq)を滴下し、超音波を1.5時間かけ錯体形成させることにより薄黄色溶液を得た。溶媒を減圧留去、真空乾燥させることにより薄黄色固体を得た。
実施例4により得られたアミン型環状多核金属錯体1.8mgを、20℃で水1.23ml中に溶解させ、1時間〜120時間放置した。図3に示すように、水中では、本発明の環状多核金属錯体は会合体を形成していることが示された。放置時間が1時間のときは、図4に示すように、動的光散乱法から平均粒子径が100nm程度の会合体を形成していることが示された。また、120時間のときは、会合体の平均粒子径は30nmであった。さらに、水以外のメタノールやアセトニトリルなどの極性有機溶媒中でも、NMR測定などから本発明のアミン型環状多核金属錯体は、会合体を形成していた。
Claims (9)
- 一般式(1):
〔式中、
R1は、互いに独立して、水素、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、モノもしくはジアルキルアミノ、ハロゲン、アシル、アルコキシカルボニル、アルデヒド、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ又はニトロであるか、あるいは同一のベンゼン環上に存在するR1は一緒になってベンゼン環を形成し、
R2は、互いに独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はハロゲンであるか、あるいは同一のベンゼン環上に存在するとなり合う2つのR2は、一緒になってベンゼン環を形成し、
R3は、互いに独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキルである〕
で示される、イミン型環状多座配位子。 - 一般式(2):
〔式中、
R1、R2及びR3は、互いに独立して、請求項1で定義されたとおりであり、
R4は、互いに独立して、水素、アルキル、アラルキル又はアシルである〕
で示される、アミン型環状多座配位子。 - 一般式(3):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりであり、
R4は、請求項2で定義されたとおりであり、
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群から選択される金属であり、Mは、単座配位子、二座配位子、三座配位子及び四座配位子からなる群より選択される1以上の配位子を有していてもよい〕
で示される、アミン型環状多核金属錯体。 - 一般式(3a):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりであり、
R4は、請求項2で定義されたとおりであり、
M1は、互いに独立して、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群より選択される配位数が4〜9の金属であり、
mは、2〜7の整数であり、
Lは、互いに独立して、単座配位子であるか、または、n個のLは一緒になってn座配位子(ここで、nは、2〜4の整数である)を形成する〕
で示される、請求項3記載のアミン型環状多核金属錯体。 - 一般式(3b):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりであり、
R4は、請求項2で定義されたとおりであり、
M2は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属からなる群より選択される配位数が4の金属であり、
L1及びL2は、同一又は異なっていてもよい単座配位子であるか、あるいはL1及びL2は、一緒になって二座配位子を形成する〕
で示される、請求項3又は4記載のアミン型環状多核金属錯体。 - 請求項1記載の式(1)で示されるイミン型環状多座配位子を製造する方法であって、一般式(5):
〔式中、R1は、請求項1で定義されたとおりである〕
で示される、o−フェニレンジアミン化合物と、一般式(6):
〔式中、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりである〕
で示される、p−フェニレンジケトン化合物とを反応させて、一般式(1):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりである〕
で示されるイミン型環状多座配位子を得る、方法。 - 請求項2記載の一般式(2)で示されるアミン型環状多座配位子を製造するための方法であって、
(i)請求項1記載の一般式(1):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりである。〕
で示されるイミン型環状多座配位子と、還元剤とを反応させて、一般式(2a):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりである〕
で示される、アミン型環状多座配位子を得て、
(ii)さらに、一般式(7):
R4a−X (7)
〔式中、
R4aは、アルキル、アラルキル又はアシルであり、
Xは、脱離性基である〕
で示される化合物を反応させて、一般式(2b):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりであり、
R4aは、互いに独立して、アルキル、アラルキル又はアシルである〕
で示されるアミン型環状多座配位子を得る、方法。 - 請求項3記載の一般式(3)で示されるアミン型環状多核金属錯体を製造するための方法であって、請求項2記載の一般式(2):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりであり、
R4は、請求項2で定義されたとおりである〕
で示される、アミン型環状多座配位子と、一般式(8):
MY (8)
〔式中、
Mは、請求項3で定義されたとおりであり
Yは、Mの電荷と平衡するための任意のアニオンである〕
で示される、金属化合物とを反応させて、一般式(3):
〔式中、
R1、R2及びR3は、請求項1で定義されたとおりであり、
R4は、請求項2で定義されたとおりであり、
Mは、請求項3で定義されたとおりである〕
で示されるアミン型環状多核金属錯体を得る、方法。 - 一般式(3):
〔式中、
R 1 、R 2 及びR 3 は、請求項1で定義されたとおりであり、
R 4 は、請求項2で定義されたとおりであり、
Mは、請求項3で定義されたとおりである〕
で示されるアミン型環状多核金属錯体を極性溶媒に溶解させることにより得られる、環状多核金属錯体の会合体。
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JP2010195715A (ja) | 2010-09-09 |
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