JP5420069B2 - 多重搬送波システム選択 - Google Patents

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Description

本特許出願は、一般に多重搬送波システム選択に関する。
セルラ無線通信システムは、たとえば、大規模な地理的領域全体にわたって分散された複数の無線対応デバイスに、その地域を「セル」または「セルエリア」と呼ばれる領域に分割することによって、サービスを提供するように設計される。セルエリア内に配置され、一般に「アクセス端末」(「AT」)またはユーザ機器(「UE」)と呼ばれる、クライアントデバイスにサービスを提供するために、各セルエリアの中心または中心付近に、ネットワーク側アクセスデバイス(たとえばアクセスポイントまたは基地局)が配置される。ATまたはUEの例には、携帯電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、および/または他のユーザ機器(たとえばモバイルデバイス)などの、無線対応デバイスが含まれる。アクセス端末は、一般に、ネットワーク内の他のエンティティ(たとえばサーバ)と通信するために、アクセスポイントとの「通信セッション」と呼ばれる呼を確立する。
モバイル無線セルラネットワーク(たとえばUMTS/WCDMA)が実施されてきており、地球規模で作動中である。しかしながら、それら2G/3Gマクロネットワークの受信可能範囲がしばしば不十分であるため、家屋や建物内の顧客に対して呼の中断が生じる。ホーム基地局(時にはHome NodeB(「HNB」)またはフェムトセル(Femtocell)アクセスポイント「FAP」と呼ばれる)は、屋内の受信可能範囲問題に対する解決策であり、サービスの連続性に関して2G/3Gマクロネットワークに補足的な屋内受信可能範囲を提供し、さらにモバイル無線広帯域アプリケーションおよびホームエンターテイメントを実行可能にするための新しいサービスプラットフォームとしての役割も果たす。
TIA/EIA/IS-856、「CDMA2000 High Rate Packet Data Air Interface Specification」、3GPP2 C.S0024-0、Version 4.0、2002年10月25日 TIA/EIA/IS-856A、「CDMA2000 High Rate Packet Data Air Interface Specification」、3GPP2 C.S0024-A、Version 2.0、2005年7月 TIA/EIA/IS-856-B、3GPP2 C.S0024-B 3GPP Technical Specification 25.211 version 5.6.0 Release 5、2004年9月、Physical channels and mapping of transport channels onto physical channels (FDD) 3GPP Technical Specification 25.331 version 8.3.0 Release 8、2008年7月、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Radio Resource Control (RRC); Protocol specification 3GPP Technical Specification 25.304 version 7.6.0 Release 7、2008年7月、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); User Equipment (UE) procedures in idle mode and procedures for cell reselection in connected mode 3GPP Technical Specification 25.133 version 8.3.0 Release 8、2008年6月、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Requirements for support of radio resource management (FDD) 3GPP Technical Specification 24.008 version 7.9.0 Release 7、2007年10月、Digital cellular telecommunications system (Phase 2+); Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Mobile radio interface Layer 3 specification; Core network protocols; Stage 3 3GPP Technical Specification 23.122 version 7.9.0 Release 7、2007年6月、Digital cellular telecommunications system (Phase 2+); Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Non-Access-Stratus (NAS) functions related to Mobile Station (MS) in idle mode 3GPP Technical Specification 23.003、section 4.4.4.6
特にUMTSセルラネットワークにおける一般的な問題は、FAPおよびマクロネットワークが異なる周波数の搬送波で展開されている場合、フェムトシステムの選択を達成するのが困難なことである。マクロ信号が特に屋内で強い高密度の都市または郊外地域では、この問題はさらに厄介な問題となる可能性がある。これらの問題の理由の1つが、UEにサービスを提供しているマクロセルの信号が強い場合、UEが周波数間検索を実行し、サービス提供ノードとしてFAPを再選択する可能性が低いことである。
一般に、パーソナル基地局上で実行される方法は、第1のパイロット信号を、第1の搬送波周波数を有するマクロセルにおいてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に伝送するステップを含み、第1のパイロット信号は第1の搬送波周波数内で伝送される。ポータブルアクセス端末は、一時的に第1のパイロット信号に接続可能である。ポータブルアクセス端末は、第1のパイロット信号から消散(dispel)される。ポータブルアクセス端末は、パーソナル基地局によって伝送される第2のパイロット信号に接続可能であり、第2のパイロット信号は第2の搬送波周波数内で伝送される。
諸態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。第1のパイロット信号は、第1の状態と第2の状態とを交互に切り換える。第1の状態はポータブルアクセス端末が第1のパイロット信号に接続するのを防ぎ、第2の状態はポータブルアクセス端末が第1のパイロット信号に接続できるようにする。ポータブルアクセス端末は、ユニバーサル移動電話システムで動作する。パーソナル基地局は、ポータブルアクセス端末がマクロセルと再接続するのを防ぐ情報を伝送する。第2のパイロット信号は、第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される。第1のパイロット信号は、マクロセルの位置エリア識別子と同じ位置エリア識別子を有する。
一般に、いくつかの態様では、パーソナル基地局上で実行される方法は、第1のパイロット信号を、第1の搬送波周波数を有するマクロセルにおいてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に伝送するステップを含み、パイロット信号は第1の搬送波周波数内で伝送される。ポータブルアクセス端末は、一時的に第1のパイロット信号に接続可能である。ポータブルアクセス端末に周波数間セルを測定させる情報が伝送される。ポータブルアクセス端末は、パーソナル基地局によって伝送される第2のパイロット信号に接続可能であり、第2のパイロット信号は第2の搬送波周波数内で伝送される。
諸態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。パーソナル基地局はSintersearch要素の値を上げる。第1のパイロット信号は、マクロセルの位置エリア識別子と同じ位置エリア識別子を有する。第2のパイロット信号は、第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される。第2のパイロット信号は、第1のパイロット信号よりも高い伝送パワーを有する。第2のパイロット信号の選択は第1のパイロット信号の選択よりも優先され、第2のパイロット信号は、第1のパイロット信号よりも高い階層型セル構造優先度および第1のパイロット信号よりも高いオフセットのうちの、1つまたは複数を有する。ポータブルアクセス端末は、ユニバーサル移動電話システムで動作する。
一般に、いくつかの態様では、パーソナル基地局上で実行される方法は、第1のパイロット信号を、第1の搬送波周波数を有するマクロセル内においてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に伝送するステップを含み、パイロット信号は第1の搬送波周波数内で伝送される。接続要求メッセージがポータブルアクセス端末から受信される。接続拒否メッセージがポータブルアクセス端末に送信され、接続拒否メッセージは、ポータブルアクセス端末を第2の搬送波周波数へと宛先変更する情報を含む。ポータブルアクセス端末は、パーソナル基地局によって伝送される第2のパイロット信号に接続可能であり、第2のパイロット信号は第2の搬送波周波数内で伝送される。
諸態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。第1のパイロット信号は、マクロセルの位置エリア識別子とは異なる位置エリア識別子を有する。第2のパイロット信号は、第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される。ポータブルアクセス端末は、ユニバーサル移動電話システムで動作する。
1つまたは複数の実施形態の細部は、添付の図面および以下の説明で示される。他の特徴および利点は、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかとなろう。
無線アクセスネットワーク(RAN)を示す図である。 図1のRANのマクロセルエリア内でのフェムトセル配置構成を示す図である。 1つまたは複数のフェムトアクセスポイントを含むネットワーク内のアクセス端末を示す図である。 1つまたは複数のフェムトアクセスポイントを含むネットワーク内のアクセス端末を示す図である。 グリーティングパイロット信号(greeting pilot signal)の例示的表示を示す図である。 1つまたは複数のフェムトアクセスポイントを含むネットワーク内のアクセス端末を示す図である。 例示的タイミング図を示す図である。 コンピューティングデバイスを示すブロック図である。
様々な図面内の同じ参照記号は、同じ要素を示す。
無線通信ネットワークにおいて、一般に、「サービスエリア」とも呼ばれる、アクセスポイントによってサービスが提供される地理的領域は、様々な大きさであってよく、より狭いサービスエリアを含んでもよく、および/または、より広いサービスエリア内に位置していてもよい。1つまたは複数のより狭いサービスエリアを含むより広い地理的領域は「マクロセルエリア」と呼ばれ、マクロセルエリアにサービスを提供するアクセスポイントは「マクロセル」または「マクロ基地局」と呼ばれる。マクロセルエリア内では、「フェムトセルエリア」と呼ばれるより狭い地理的領域にサービスを提供するために、1つまたは複数のアクセスポイントを配置することができる。フェムトセルエリアにサービスを提供するアクセスポイントは「フェムトセルアクセスポイント」(FAP)と呼ばれている。たとえば、マクロセルは数ブロックのエリアに対して受信可能範囲を提供することが可能であるが、フェムトセルアクセスポイントは、車両の内部または近辺をカバーするか、またはビル、家、またはオフィススペースのフロア全体にわたるエリアに対して、受信可能範囲を提供することが可能である。
広域モバイル通信システム/広帯域符号分割多元接続(GSM(登録商標)/WCDMA)の無線通信ネットワーク(たとえば2G/3Gマクロネットワーク)が実施されてきており、地球規模で作動中である。しかしながら、こうした2G/3Gマクロネットワーク内に「フェムトセルアクセスポイント」を提供するための動機の1つは、それらマクロネットワークの受信可能範囲がしばしば不十分であり、それによって、家庭およびビル内にいるユーザのモバイル端末(ユーザ機器-UE)に対して、たとえばサービスの中断(たとえば電話呼のドロップ)が生じる可能性があることである。たとえば「ホーム」基地局、専用アクセスポイント、または単に「フェムトセル」と呼ばれる、フェムトセルアクセスポイントは、サービスの連続性に関して2G/3Gマクロネットワークに補足的な屋内受信可能範囲を提供する。フェムトセルアクセスポイント(FAP)の実施形態は、モバイル無線広帯域アプリケーションおよびホームエンターテイメントを実行可能にするための新しいサービスプラットフォームとしての役割を果たすこともできる。
専用アクセスポイントは、たとえばフェムトセルアクセスポイントまたはピコセルアクセスポイントを含むことができる。専用アクセスポイントは、たとえば車両、自宅、会社、公共スペース、またはレストランなど、どこにでも設置可能である。以下、説明をわかりやすくするために、専用アクセスポイントはフェムトセルアクセスポイントまたはFAPとして説明する。
システム選択は、多様な異なる理由で実行可能である。典型的には、ユーザ機器が異なる無線アクセスシステム内に移動した場合に、システム選択が実行される。マクロセルとフェムトセルとの間でのシステム選択は、以下の理由によるシステム選択の典型的なタイプである。マクロセルにキャンプオン(camp(ing) on)するUEが、UEのセルランク付け/評価手順時に、サービス提供側マクロセルよりも高いセルランクを有し、現在のマクロセルよりも高速および/または堅固なユーザ機器との通信が提供可能な、隣接するフェムトセルの存在を検出した場合、フェムトセルシステム選択が実行される可能性がある。たとえばユーザ機器は、フェムトセルにより近い地理的位置に配置可能であるか、または、フェムトセルとユーザ機器との間の通信パス内の障害物をより少なくすることが可能である。マクロセルよりもフェムトセルを使用する方を選ぶというオペレータポリシーがあるため、ユーザ機器によって良好なフェムトセル信号が検出される場合、必ずフェムトセルシステム選択は実行可能である。
フェムトセルシステム選択を容易にするために、UEは、現在UEにサービスを提供しているアクセスポイントによって提供される情報から、近隣のマクロセルまたはフェムトセルを識別する。この情報はまとめて「隣接リスト」と呼ばれ、隣接するマクロセルおよびフェムトセルに割り当てられたスクランブリングコード(scrambling code)を含む。スクランブリングコードは、同じチャネル周波数を共有する異なるアクセスポイントからの伝送を分けるために、WCDMAで使用される。隣接リストは、隣接するマクロセルおよびフェムトセルに割り当てられたチャネル周波数も含むことができる。
たとえば多くのシステム選択プロセスで、UEは、その現行のアクセスポイントから受信した隣接リストから近隣アクセスポイントのスクランブリングコードを選択する。ユーザ機器は、このスクランブリングコードを使用して、異なるアクセス技術の隣接アクセスポイントの品質を決定するために、近隣アクセスポイントによって連続的に伝送されるパイロット信号を測定および評価する。ユーザ機器は、現行のサービス提供アクセスポイント、ならびに現行のサービス提供アクセスポイントのすべての隣接アクセスポイントを測定および評価することが可能であり、現行のサービス提供アクセスポイントに照らしてそれらを比較およびランク付けすることが可能である。ユーザ機器は、隣接アクセスポイントが現行のサービス提供アクセスポイントよりも高いランクを有するものと決定した場合、その近隣アクセスポイントへのキャンプオンを再選択および開始する。そうでない場合、ユーザ機器は現行アクセスポイントへのキャンプオンを維持し、よりランクの高いアクセスポイントが決定されるまで、このプロセスを反復する。
図1を参照すると、無線通信ネットワーク(RAN)100は、それぞれマクロセルエリア102、104、および106内に配置された、複数のマクロアクセスポイントまたは「マクロセル」108、110、および112を含む。マクロセルエリア102、104、および106は、1つまたは複数のフェムトセルアクセスポイント(FAP)をカバーすることができる。マクロセル108、110、および112は、それぞれエアリンクを介してUEと通信するように構成される。たとえばマクロセル108は、エアリンク109を介してユーザ機器(UE)116と通信する。マクロセル108、110、および112は、迂回中継(backhaul)接続(たとえば迂回中継接続118aまたは118b)を介して無線ネットワークコントローラ(RNC)に接続され、次に無線ネットワークコントローラは、たとえば、異なる位置にある1つまたは複数の物理デバイスとすることが可能なRNC 120aまたは120bを介して、サービスプロバイダのコアネットワーク122と通信する。
RAN 100は、様々なモバイル無線アクセス技術をサポートするように構成され、その例には、ユニバーサル移動電話システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、および符号分割多元接続(CDMA)2000が含まれる。1xEV-DOプロトコルは、Telecommunication Industry Association(TIA)によって、参照により本明細書に組み込まれたTIA/EIA/IS-856、「CDMA2000 High Rate Packet Data Air Interface Specification」、3GPP2 C.S0024-0、Version 4.0、2002年10月25日として標準化されている。この仕様に対する改訂版Aは、TIA/EIA/IS-856A、「CDMA2000 High Rate Packet Data Air Interface Specification」、3GPP2 C.S0024-A、Version 2.0、2005年7月として発表されている。改訂版Aも参照により本明細書に組み込まれている。この仕様に対する改訂版Bは、TIA/EIA/IS-856-B、3GPP2 C.S0024-Bとして発表されており、これも参照により本明細書に組み込まれている。他の無線通信標準も使用可能である。本明細書では、3GPPのUMTS標準からの用語を使用しているが、同じ概念が、CDMA 1x EV-DO、CDMA2000、WiMax、WiBro、WiFiなどを含む、他の無線通信標準に適用可能である。
3GPP標準の以下のセクションは、その全文が参照により本明細書に組み込まれている。
3GPP Technical Specification 25.211 version 5.6.0 Release 5、2004年9月、Physical channels and mapping of transport channels onto physical channels (FDD)、
3GPP Technical Specification 25.331 version 8.3.0 Release 8、2008年7月、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Radio Resource Control (RRC); Protocol specification、
3GPP Technical Specification 25.304 version 7.6.0 Release 7、2008年7月、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); User Equipment (UE) procedures in idle mode and procedures for cell reselection in connected mode、
3GPP Technical Specification 25.133 version 8.3.0 Release 8、2008年6月、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Requirements for support of radio resource management (FDD)、
3GPP Technical Specification 24.008 version 7.9.0 Release 7、2007年10月、Digital cellular telecommunications system (Phase 2+); Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Mobile radio interface Layer 3 specification; Core network protocols; Stage 3、および
3GPP Technical Specification 23.122 version 7.9.0 Release 7、2007年6月、Digital cellular telecommunications system (Phase 2+); Universal Mobile Telecommunications System (UMTS); Non-Access-Stratus (NAS) functions related to Mobile Station (MS) in idle mode。
図2は、図1のRAN 100のマクロセルサービスエリア102でのフェムトセル配置構成を示す図である。マクロセル108のサービスエリア102は、それぞれフェムトセルアクセスポイント(FAP)242a、242b、および242cによってサービスが提供される、フェムトセルエリア240a、240b、および240cを含む。以下、フェムトセルアクセスポイント242a、242b、および242cを「FAP 242a、242b、および242c」と呼ぶ。図2には3つのFAPのみが示されているが、実際には、マクロセルエリアはさらに多くのFAPを含むことができる。たとえばマクロセルエリアは、数百、数千、または数十万のFAPを含むことができる。
フェムトセルサーバ244(または「ネットワークゲートウェイ」)は、FAP 242a〜cのうちの1つまたは複数と通信している。フェムトセルサーバ244は、ユーザ機器(UE)116a、116b、および116cならびにFAP 242a〜cなどのユーザ機器間でアクティブな関係を維持するため、結果としてマクロセル108(またはモバイルコアネットワークの他の構成要素)からのハンドイン要求を正しいFAPに向けて送ることができる。FAP 242a〜cおよびフェムトセルサーバ244のうちの1つまたは複数を、単一のデバイスとして組み合わせることができる。初期の配置構成では、フェムトセルサーバ244は、既存のコアネットワークインフラストラクチャ122に対するRNC 120のものと同様の従来のシステムインターフェースを表すことができる。いくつかのケースでは、コアネットワーク122への参照は、フェムトセルサーバ244に対する参照の省略表現とすることが可能であり、いくつかの実施形態では、コアネットワーク122の一定の機能をフェムトセルサーバ244内に含めるか、またはその逆も可能である。たとえば、コアネットワーク122からの格納情報にアクセスするFAPを参照する場合、その情報のすべてまたは一部がコアネットワーク122またはフェムトセルサーバ244上に格納されている場合がある。
FAP 242a〜cのそれぞれは、一般に、メインパイロット信号を連続して伝送またはブロードキャストするように構成される。FAPに関するメインパイロットは、その特定のFAPに割り当てられたメインスクランブリングコードで復号される。「メインスクランブリングコード」および「メインパイロット」という用語は、それぞれ「オペレーティング/1次スクランブリングコード」および「オペレーティング/1次パイロット」とも呼ぶことができる。FAPのメインスクランブリングコードには、無線干渉の確率を最小限にするために最大の地理的分散を割り当てることが可能である(FAPに関するメインスクランブリングコードの限定セットを高密度の配置構成のマクロセルエリアにおいて再使用することが可能であると考えた場合)。FAP 242a〜cに割り当てられたメインスクランブリングコードは、マクロセル108の隣接リストに格納することができる。
フェムトセルアクセスポイントシステムは、典型的には、いくつかのタイプの閉アクセス制御を実行する。閉アクセス制御とは、各フェムトセルアクセスポイントへのアクセスが何らかの様式で制限されている(たとえば、あらゆるユーザ機器が、フェムトセルに「キャンプオン」できる訳ではない、および/またはフェムトセルのサービスを利用できるわけではない)ことを意味することができる。たとえばFAPの所有者は、FAPを介して通常のサービス(たとえば非緊急サービス)を使用するために、どのユーザ機器をコアネットワーク122にキャンプオンして登録できるようにするかを制御したい場合がある。
ユーザ機器に対して、FAPへのキャンプオンおよび/またはそのサービスの使用を「許可」または「禁止」(未許可)することができる。FAP 242a〜cの各FAPは、許可リスト、または「アクセス制御リスト」を含むことが可能であり、これはFAPのメモリ内に格納可能である(たとえば図2のFAP 242a、242b、242cそれぞれに格納されたアクセス制御リスト(ACL)246a、246b、246cを参照のこと)。特定のFAPのためのアクセス制御リストは、そのFAPで許可されたUEの識別を含む。アクセス制御リストは、コアネットワーク(たとえばコアネットワーク122)の管理者またはオペレータによって、定期的に更新することができる。特定のFAPのアクセス制御リスト上で識別されていないUEは、そのFAP上では許可されない。特定のUEを、一方のFAP上で許可し、他方のFAP上では許可しないことが可能である。FAPの観点からすれば、UEは許可ユーザ機器(AUE)または未許可ユーザ機器(UUE)のいずれかである。UEの観点からすれば、FAPは許可FAP(たとえばUEがその上で許可された「ホーム」FAP)、または未許可FAP(たとえばUEがその上で許可されない「外部(foreign)」FAP)のいずれかである。
ホームFAPは、ユーザの自宅内、オフィスビル内、または何らかの他の公的または私的な場所内に配置することができる。同様に「外部」FAPは、ユーザのホームFAPに対して物理的に近接しているが、UEの観点からすれば依然として外部に配置することができる。FAPがそのアクセス制御リスト内で複数の許可UEを識別できるのと同様に、UEは複数のFAP上で許可されることが可能である(したがって複数の許可FAPまたはホームFAPを有することが可能である)。説明しやすくするために、UEに対するホームFAPは、ユーザ機器に対する唯一のホームFAPとして言及される。
FAPのアクセス制御リストは時折変更可能であるため、ある特定のUEが、ある時点での許可UE(AUE)からそのFAPに対する未許可UE(UUE)へと変化する場合がある。同様にUEの「変化」という観点からすれば、そのFAPに対してUEがAUEであった時点で許可FAP(たとえば「ホーム」FAP)であったものは、その同じFAPに対してUEがUUEとなる時点で未許可FAP(たとえば「外部」FAP)となる。
以下の説明の各部分では、UE 116aはFAP 242a上の許可UEと呼ばれ、FAP 242aは、UE 116aに対する、またはUE 116aから見て、ホームFAPと呼ばれる。同時にUE 116aは、FAP 242bに関して未許可UEと呼ばれ、FAP 242bは、UE 116aに対する、またはUE 116aから見て、外部FAPと呼ばれる。同様に、UE 116bはFAP 242b上の許可UE、およびFAP 242a上の未許可UEと呼ばれる。UE 116a〜cの許可UEおよび/または未許可UEとしての呼び方、ならびにFAP 242a〜cのホームFAPおよび/または外部FAPとしての呼び方は、単なる例である。したがっていくつかの例では、FAP 242a、242b、および242cは、1つまたは複数のUEに対するホームFAPであると同時に、1つまたは複数の他のUEに対しては外部FAPである可能性がある。UE 116a〜cは、1つまたは複数のFAPに対する許可UEであると同時に、1つまたは複数の他のFAPに対しては未許可UEである可能性がある。
ある特定のFAP上のアクセス制御リストで使用可能なUE識別子の例は、UEの国際モバイル加入者識別(IMSI)を含むことができる。UEは、FAPとの初期の通信で、一時モバイル加入者識別(TMSI)などの一時識別子を使用することもできるが、アクセス制御リストは一般に、TMSIではなくUEの固有のIMSIを含むことができる。
UMTSネットワークなどの無線ネットワークでは、各アクセスポイントに、位置エリア識別子などのアクセスポイント識別子が割り当てられる。位置エリア識別子については、3GPP Technical Specification 23.003、section 4.4.4.6でより詳細に説明されている。アクセスポイントの位置エリア識別子(LAI)はUEにブロードキャストされる。アクセスポイントにキャンプオンすると、UEは、そのアクセスポイントに割り当てられたLAIを含む、位置エリア更新(LAU)要求メッセージを発行する。その位置エリア更新要求メッセージはアクセスポイントによってコアネットワークに転送され、コアネットワークは、そのUEが通常のサービス(たとえば非緊急サービス)を使用するためにアクセスポイントにキャンプオンできるようにするメッセージ、または、(UEがFAPからの緊急呼び出しを実行しようとしていない限り)通常のサービスを使用禁止にするためにUEの位置エリア更新要求を拒否するメッセージを、UEに戻す。特定のLAIを備えたアクセスポイントにキャンプオンすると、UEは、新しい位置エリア更新要求を発行せずに、同じLAIを備えた他のアクセスポイントの受信可能範囲エリア内へ移動することができる。UEは、異なるLAIを備えたアクセスポイントの受信可能範囲エリア内へ移動する場合に、新しい位置エリア更新要求メッセージを発行する。UEは、UEが依然としてアクセスポイントの近くにあることをアクセスポイントに通知するために、定期的に位置エリア更新要求を発行することもできる。
LAIはアクセスポイント識別子の一例である。いくつかの例では、他のエアインターフェース標準を使用する無線ネットワークが、アクセス制御においてLAI以外のアクセスポイント識別子を使用することができる。
UEがFAPの受信可能範囲エリア内に移動すると、UEは一般に、そのFAPに割り当てられたLAIを含む位置エリア更新要求メッセージを発行することになる。したがって、たとえある特定のFAP上では許可されていないUEでも、そのFAPのレンジ内にあるかまたは受信可能範囲エリア内にある場合は、一般に、位置エリア更新要求メッセージを使用して、そのFAPへのキャンプオン、およびコアネットワーク(たとえばコアネットワーク122)への位置エリア登録の実行を試行することになる。閉アクセス制御の形をサポートするためには、通常のサービスを使用するために未許可UEがFAPにキャンプオンするのを防ぐため、未許可UEからの位置エリア更新要求メッセージは拒否されるものとする。
次に、図3を参照しながら、システム300内で実行される例示的システム選択について説明する。時点t1では、UE 302は「アイドルモード」で動作しており、マクロネットワークのネットワーク要素である無線ノード(RN)304に関連付けられている。アイドルモードでは、UEはセルの選択および再選択手順を実施可能であり、UEはネットワークに登録可能である。さらにアイドルモードでは、UEはページングメッセージを聞くことが可能であり、必要な場合に位置エリア更新を実行することになる。GRPSでのアイドル状態は、UEがまだネットワークに登録されていないか、またはスイッチがオフになっていることを示す。
この例では、UE 302はRN 304から離れて、ユーザの自宅、会社、または他の位置に設置されている可能性のあるFAP 306の方向へと移動する。UE 302上で受信した一定のパラメータおよびUE 302によって測定された現行のRN 304のパイロット信号品質によって、UE 302は隣接セルの特徴測定を開始する(たとえば、現行のサービス提供セルの信号品質があるしきい値以下にドロップした場合)。たとえばUE 302は、セル検索、信号強度測定、および評価/ランク付けなどの測定を実行する。この測定は定期的とするか、またはマクロセルが干渉を受けているかどうかなどの他の要因に基づくものとすることができる。測定の一部として、UE 302は他のセルの存在を検出するよう試行する。
時点t2付近で、UE 302がFAP 306の近くに到達した場合、問題が生じる可能性がある。たとえばFAP 306がUE 302のユーザの自宅内に配置された場合、UE 302はFAP 306に関連付けられたセルへと「ジャンプ」することが望ましい可能性がある。FAP 306およびRN 304に関連付けられたマクロネットワークが異なる周波数搬送波内に配置されている場合、このフェムトシステム選択を達成することは困難になる。高密度エリア内ではマクロセルからの信号は屋内および屋外(郊外エリア内)のどちらでも強い可能性があるため、この問題はさらに悪化する可能性がある。フェムトシステム選択が問題である理由の1つは、現行のマクロ信号が強い場合、UE 302が周波数間検索を実行し、FAP 306に関連付けられたセルを再選択する可能性が低いためである。
前述のように、(図2に示されたFAP 306およびFAP 242a〜cなどの)FAPは、一般に、メインパイロット信号または「サービスパイロット」(「SP」)を連続的に伝送またはブロードキャストするように構成される。しかしながらいくつかの実施形態では、FAPは、第2のパイロット信号をメインパイロットと同時に伝送するように構成される場合もある。この第2のパイロット信号は「グリーティングパイロット」(「GP」)と指定される。グリーティングパイロットを含むFAPの配置構成では、各単一のFAPを「フェムトセルアクセスポイントサービスセル」および結合された「フェムトセルアクセスポイントグリーティングパイロット」(「FAPGP」)を含むものとみなすことができる。本開示は、異なる搬送波周波数を使用するセル間、たとえば、RN 304に関連付けられたセルとFAP 306に関連付けられたセルとの間での、システム選択を容易にするために、FAP 306から伝送されたパイロットGPを使用するいくつかの技法に関する。
FAP 306は、GP 310およびSP 312を含む。FAP 306にとってGP 310は、アンテナ上でFAP 306によってブロードキャストされるグリーティングパイロット信号、および/または、たとえば、それぞれFAP 306に含められた、より一般的なグリーティングパイロット機能または機能性であるとみなすことができる。したがってFAP 306は、GP 310をブロードキャストすること、および/または、FAP GP 310を含めることが可能である。同様にFAP 306にとって、SP 312はFAP 306によってブロードキャストされるメインパイロット信号、ならびに/あるいは、たとえば、それぞれFAP 306に含められた、より一般的なサービスセル機能または機能性であるとみなすことができる。したがって、たとえばSP 312は、UEとの通信またはUEとの位置エリア更新メッセージなどのメッセージの交換などのアクションを実行すること、ならびに/あるいは、隣接リスト情報または位置エリア更新メッセージなどの情報またはメッセージを搬送または含むことが可能な追加のブロードキャストチャネルをそれ自体が表すこと、などが可能である。いくつかの実施形態では、SP 312は、たとえばフェムトセルサーバなどを介して、コアネットワーク(図示せず)と通信するように、および、たとえばコアネットワークへのUEの登録をセットアップするように、構成される。加えてSP 312は、UEへの電話呼サービスなどのサービスを提供するように構成することもできる。
他方で、GP 310は、時にはUEとの位置エリア更新(LAU)メッセージ交換を容易にするように構成可能であるが、一般に、コアネットワークと通信するように、または閉アクセス制御関係の機能を超えたいずれかのFAPサービスをUEに提供するようには、構成されない。しかしながらこの例では、GP 310には送信機しか含まれていないため、UE 302からメッセージを受信する機能はない。LAUメッセージ交換のためには、GP 310がUE 302からのメッセージを受信できることが必要であるため、UE 302とGP 310との間にLAUが発生することは避けられるはずである。LAUメッセージ交換を防ぐために、GP 310にはマクロセルと同じLAIを割り当てることができる。位置エリア更新は、UEがアイドル状態にある場合にネットワークがUEの位置を知ることを保証するために使用される手順である。この状態では、UEはネットワークへのアクティブな信号接続を有していないにもかかわらず、ネットワークはUEの位置を追跡する責務を負う。たとえばUEは、UEの現行セルのブロードキャストされた位置エリア識別子を復号することが可能であり、UEの移動によって位置エリア識別子が変更された場合、UEはネットワークに通知するためにLAUを実行することができる。しかしながらこのプロセスは、ネットワーク(この場合はGP 310)がUE 302から送信されたメッセージを受信する機能を有していることを必要とする。この例でも、GP 310は送信機能しか有していないため、LAUは避けられるはずである。
図3の例では、時点t2で、UE 302はGP 310の検出を開始する。いくつかの例では、GP 310はRN 304に関連付けられたマクロ信号と同じ搬送波周波数(f1)を有する。GP 310は制限付き機能を有することができる(たとえばGP 310は、UEをデバイスに引き付けるためにFAP 306によってのみ使用されることが可能である)。FAP 306は、マクロセルの搬送波周波数(f1)とは異なる搬送波周波数(f2)でもSP 312をブロードキャストする。以下の例では、UE 302はGP 310を検出し、その信号へのキャンプオンを開始する。フルサービスを維持するために、UE 302は(制限付き機能のみが提供可能な)GP 310からSP 312への「ジャンプ」が必要な場合がある。以下では、UE 302がGP 310からSP 312への迅速かつ信頼できる切り替えを実行可能にするための、いくつかの技法について考察する。
図4Aは、FAP 406を含むネットワークアーキテクチャを示す。この例では、FAP 406は、送信機能(Tx)を提供するGP構成要素と、送信および受信の両方の機能(Tx/Rx)を提供するSP構成要素との、両方を含む。この例では、時点t1で、UE 402はRN 404に関連付けられたマクロセル内に配置され、RN 404によってブロードキャストされる搬送波周波数f1にキャンプオンされる。時点t2では、UE 402はFAP 406によって同じ搬送波でブロードキャストされるGP 410を検出する。加えて時点t2では、UE 402は、以下で説明するように、RN 404に関連付けられたマクロセルから離れてGP 410へと引き付けられる可能性がある。
いくつかの例では、GP 410は図4Bに示されるように、「禁止(barred)」状態および「非禁止(not-barred」」状態という、2つの交番状態で動作可能である。GP 410が「非禁止」状態にある場合、その上にキャンプオンするためにUE(UE 402など)を引き付けることができる。GP 410が「禁止」状態にある場合、GP 410にキャンプオンしているいずれのUEも消散され、すなわちUE 410などのUEはGP 410へのロックオンを「禁止」される。いくつかの例では、「禁止」期間を「非禁止」期間に比べて短くすることができる。たとえば「禁止」期間は1〜2秒とし、「非禁止」期間は12秒とすることができる。禁止状態および非禁止状態は、この例で説明されるように3GPP標準によって明示的に定義可能であるか、または別の方法として、同様の動作を提供するがセルは明示的に禁止しない他の技法を通じたものとすることができる。
各「禁止」期間の直前に、GP 410はその状態を「非禁止」から「禁止」へと変更し、GP 410はBCCH情報更新(以下でより詳細に説明する)をトリガするためのページングメッセージをすべてのUEへ送信して、UEにシステム情報ブロック(「SIB」)を再読み取りさせる。SIBの特定の部分「SIB3」は、セルI.D.、セル状態、および制約などの情報を含む。たとえば「セルアクセス制約」設定は、GP 410が「禁止」状態または「非禁止」状態のいずれにあるかを示す情報を含む。この場合、SIB3を再読み取りした後、UE 402はGP 410が「禁止」状態にあることを知り、その結果UEはキャンプオンするために他のセルを選択しなければならない。
前述のSIBに関して、無線ネットワークはブロードキャスト制御チャネル(BCCH)上でシステム情報メッセージをブロードキャストする。システム情報メッセージは、マスタ情報ブロック(MIB)およびいくつかのシステム情報ブロック(たとえばSIB 1、2、3、5、7、および11)を含む。これらSIB内の情報は、UE(移動局)がネットワークと首尾よく通信するのを助ける。
MIBおよびSIBは、前述のような構成可能なパラメータを含む。これらのパラメータのいずれかが変更された場合、BCCH上で送信される情報も変更される。これらのパラメータのいくつかは、アクティブなセル動作モードでは変更できない(最初にセルのオフ動作モードに切り換えなければならない)。他のパラメータを変更すると、呼状態がアイドルであり、BCCH更新ページが自動に設定されている場合、FAPにBCCH更新手順を実行させることになる。BCCH更新手順中に、FAPは、BCCHを再読み取りする必要があることを示すページングメッセージをUEに送信する。
図4Bに示されるように、UEは信号が「非禁止」状態にある間にGP 410にキャンプオンした後、GP 410の状態が「禁止」状態に逆戻りするとすぐに消散する。再度、UE 402はGP 410から消散した後、キャンプオンするために他の信号を検出するよう試行することになる。典型的には、キャンプオンするために新しい信号を検索する場合、UE 402は、周波数内検索および周波数間検索(それぞれ現在の周波数内および現在の周波数外を検索)の両方を実行する。通常の動作では、UE 402は周波数内検索を実行し、RN 404から強いマクロ信号を検出すると、信号408(周波数f1でブロードキャスト)を自動追跡(lock onto)する。目標はUE 402をSP 412へ「ジャンプ」させることであり、マクロセルからの信号408は通常SP 412を過出力にするため、UE 402はSP 412へキャンプオンするよう強制的に選択させられる。
いくつかの例では、「周波数内セル再選択インジケータ」設定を使用して、UE 402に強制的にSP 412を自動追跡させることができる。すなわち、UE 402がGP 410から消散された後は周波数内検索をもはや実行しなくなるように、周波数内セル再選択インジケータは「不許可」値に設定される。さらにSP 412を、GP 410の周波数間隣接セルリスト(NCL)に追加することができる。これにはUEの検索を周波数間検索に制限する効果があり、GP 410の周波数間NCL内でSP 412(この場合は所望の目標)を突き止めることになる。このようにして、たとえSP 412がいずれの信号よりも強くない場合であっても、GP 410およびマクロ信号408のどちらとも異なる搬送波周波数でブロードキャストされる信号(SP 412)をUE 402に強制的に選択させることができる。SP 412は送信および受信の両方の構成要素を含むため、UE 402がSP 412にキャンプオンした後、UE 402に全機能を提供することができる。
次に、再度図3および図4Aを参照しながら、GP 310/410からSP 312/412への迅速かつ信頼できる切り替えをUE 302/402が実行できるようにするための他の例示的技法について説明する。
再度図3の例では、時点t2で、UE 302はGP 310の検出を開始する。GP 310はRN 304に関連付けられたマクロ信号と同じ搬送波周波数(f1)内にあり、制限付き機能を有することができる(たとえばGP 310は、UEをデバイスに引き付けるためにFAP 306によってのみ使用されることが可能である)。FAP 306は、マクロセルの搬送波周波数(f1)とは異なる搬送波周波数(f2)でもSP 312をブロードキャストする。UE 302はGP 310を検出し、その信号へのキャンプオンを開始する。フルサービスを維持するために、UE 302は(制限付き機能のみが提供可能な)GP 310からSP 312への「ジャンプ」が必要な場合がある。
UE 302がいったんGP 310にキャンプオンされると、SP 312にキャンプオンするように再度誘引しなければならない。いくつかの例では、これは、UE 302にSP 312を「最適」または「最高ランク」のセルとみなさせるために、GP 310で異なるセル再選択設定を使用することによって実施可能である。
前述のように、GP 310には送信機能しかなく、LAUの発生を避けるためにGP 310にはマクロセルと同じLAIを再度割り当てることができる。同じく、前述の例のように、SP 312をGP 310のNCLに追加することができる。
UE 302にGP 310からSP 312への位置変更を勧めるために、SP 312はGP 310とは異なる搬送波周波数内に位置する可能性があるにもかかわらず、SP 312の存在をUE 302に検出させるようGPのSIB内の情報を構成することが可能である。いくつかの例では、たとえ現行のサービス提供セルの品質が依然として良好であっても、UE 302に周波数間SP 312を強制的に検出させるために、Sintersearchの値を高値に設定することができる。Sintersearchパラメータは、UEがキャンプ中に周波数間セルを測定するかどうかを制御する。サービス提供セルの品質がSintersearchを超える場合、UEはキャンプ中に他の周波数間セルを測定しない。Sintersearchが存在しない場合、UEはキャンプ中に周波数間測定を実行しなければならない。さらにUEが他のセル上で測定を実行しない場合、たとえより高い信号レベルの他のセルが存在しても、現行セルから離れた再選択は行わない。
いくつかの例では、UE 302がSP 312を「最高ランクのセル」とみなし、その結果としてSP 312を選択させるように、SIB3および/またはSIB11内の情報を構成することができる。セルのランク付けを変更するためのいくつかの技法がある。第1に、SP 312の階層型セル構造(HCS)をGP 310の対応する値よりも高い値に設定することができる。HCSは混合環境内でのセルの優先度を記述する。すなわち、マクロ、ミクロ、およびピコのセルをセル再選択の候補とみなすことができる場合、関連付けられた計算ではHCSによって記述される優先度が使用されることになる。あるセルが他のセルよりも高いHCS優先度を有する場合、このセルは、その相対的な信号品質に関係なく「高ランク」とみなされるものとする。UEは、2つのセルが同じHCS優先度を有する場合、オフセットおよび送信パワーレベルなどの他の要素に従って、どのセルが高ランクであるかを算出するだけでよい。
第2に、セル個々のオフセットを使用して、セル対セルの優先度付けを実行することもできる。たとえば、ある隣接セルに現行セルよりもかなり高いオフセット値が割り当てられた場合、または、ある隣接セルには正のオフセット値が割り当てられ、現行セルには負のオフセット値が割り当てられた場合、その隣接セルを優先するようセルランク付け結果を変更することができる。加えて、セルのランク付けにさらに影響を与えるように、SP 312の共通パイロットチャネル(CPICH)伝送パワーを、GP 310のそれよりも高く設定することができる。これらのセルのうちのいずれか1つまたはこれらの組み合わせの再選択技法を使用して、セル評価手順中に所望のセルを「最高」としてランク付けすることにより、UEにこれを再選択させることができる。
したがって、前述の技法を使用してUE 302に周波数間検索を実行させることにより、異なる搬送波周波数内でのSP 312の存在を検出することができる。さらに、SP 312が「最高ランク」およびUE 302にとって魅力的な目標となるようにセルランク付けを変更することによって、UE 302に目標セルとしてSP 312を選択させることもできる。
再度図3および図4Aを参照すると、前述の同様の技法(たとえばHCS優先度、オフセット、およびCPICHパワー設定)を使用して、RN 304/404からGP 310/410への迅速かつ信頼できる切り替えをUE 302/402が実行できるようにすることも可能である。別の方法として、UEはGPの十分近くに移動した場合、マクロセル内の任意のデフォルトまたは通常のパラメータ設定に基づいて、マクロRN 304/404からフェムトGP 310/410へと再選択する可能性が最も高い。
図5Aおよび5Bは、RN 504を含むマクロセル内で動作するUE 502をGP 510を介してSP 512へ引き付けるための、他の例示的技法を示す。前述の技法と図5Aおよび5Bとの主な相違点は、GP 510が「受信機」機能を有することである。前述の例では、GP 510は情報を送信する機能のみが備えられていたが、図5Aおよび5Bの例では、GP 510は情報(たとえばUE 502から送信された情報)を受信するための受信機を備える。
いくつかの例では(および前述の例のうちのいくつかに反して)、LAUをトリガするために、GP 510にマクロセルのLAIとは異なるLAIを割り当てることができる。ここでも、SP 514はGP 510の周波数間隣接セルリスト内に追加される。
時点t2で、UE 502は、マクロセルと同じ周波数f1でブロードキャストされているGP 510を検出する。UE 502がGP 510を検出すると、UEは無線リソース制御(RRC)要求メッセージ514(図5B)をGP 510へ送信する。RRC接続は、UEおよびUTRAN上のRRCエンティティ間での2地点間双方向接続である。すなわちUEは、UMTSネットワークのサービスにアクセスするためにRRC接続を必要とする。
UE 502から受信したRRC要求メッセージに応答して(この例ではGPが受信機を含むため、GP 510はこの要求を受信することができる)、GP 510はRRC接続拒否メッセージ516(図5B)をUEに返送する。RRC接続拒否メッセージは、搬送波周波数f2、すなわちSP 512が位置付けられた周波数を含む、「宛先変更情報」を含むことができる。実際に、GP 510は代替宛先周波数(f2)をUEに送信する。宛先変更情報により、UE 502は第2の搬送波周波数f2内でGP 510からSP 512へと切り換えることになる。最後に、UE 502は第2の接続要求518(図5B)を、今回はSP 512へ送信する。このようにして、GP 510は、SP 512の位置を突き止めてキャンプオンするために、UE 502に周波数f2での検索を実行させることができる。
前述のいずれの例においても、マクロセルと同じ搬送波周波数(たとえばf1)でGPを送信することで、同一チャネル干渉を発生させる可能性がある。GPとマクロセルとの間の同一チャネル干渉の問題を軽減させることが可能ないくつかの伝送オプションが存在する。
第1の伝送オプションは、GPのオンとオフを交互に切り換えることである。GPが「オフ」の場合、マクロセルへの干渉は最小化または消去される。他方で、GPが「オン」の場合、これを使用してUEをマクロセルからFAPへと引き付けることができる。したがって、第1の伝送オプションは、(たとえばマクロセルからGP、SPへの)システム選択を完了するために可能な最低限の時間を使用することを追及する。実際マクロセルは、一般に、干渉を許容する時間長さに関する最大制限時間を有する。たとえば、タイマ(たとえばタイマ「T314」)は、無線リンク障害プロセスまたは無線リンク制御(RLC)回復不能エラープロセスのいずれかを追跡する。タイマT314の値は、ネットワークによってシステム情報内でブロードキャストされ、ブロードキャストされたタイマ値はUEに格納することができる。UEが複数の連続した「非同期」信号を物理層から受信すると無線リンク障害が発生し、モバイルデバイスがタイマT313を開始する。T313が満了する前に、UEが連続する「同期」信号をその物理層から受信すると、モバイルデバイスはT313タイマを停止してリセットする。T313が満了すると、UEは「無線リンク障害」状態に入り、ここでUEは専用物理チャネル構成をクリアして、セル更新手順を実行する。T314タイマが満了すると、UEはアイドルモードに入る。したがって、可能な最低時間内(たとえばタイマT314が満了する前)にシステム選択を完了させることが有用である。
いくつかの例では、GPの「オフ」期間をGPの「オン」期間よりも長くなるように構成することができる(たとえばGPを1分間「オフ」に、8.32秒間「オン」にすることができる)。前述のように、GPを、T314タイマ値よりも短い間「オン」状態(たとえば12秒未満の間「オン」)にさせることが有用である。
第1の干渉軽減オプションでは、最初に無線探知(sniffing)によって、FAPは、マクロDRXサイクル値が使用されていること、ならびにUEがセルの測定およびランク付けを完了するためにどれだけのDRXサイクルを必要とするかを知る。たとえば、マクロDRXが1.28秒に等しい場合、セルの測定およびランク付けのための合計時間は5 DRXサイクル(すなわち6.4秒)である。UEがフェムトセルの測定およびランク付けを完了し、FAPの再選択およびFAPへのキャンプオンを決定した後、UEは、FAP SIBの復号および読み取りには約1FAP DRXサイクルを要し、ページングの受け入れ、およびGPセル状態が「非禁止」から「禁止」に変更されるとSIB再読み取りを完了するには、さらに2FAP DRXサイクルを要する。したがっていくつかの例では、3 FAP DRXサイクルが必要な場合がある。したがって、FAP DRXサイクルが0.64秒の場合、3 FAP DRXサイクルの合計時間は1.92秒となる。したがってこの例では、UEがマクロからGPへSPへと再選択できるようにするためには、合計のGP「オン」期間8.32秒が必要となる(これは必要最大時間である)。
第2の干渉軽減オプションでは、さらにGP「オン」期間を減少させることができる。この第2のオプションでも、FAPはマクロDRXサイクル値を取得するために無線探知を実行する必要がある。UEは、セル評価期間(たとえば3 GP DRXサイクル)の終わりにGP SIBを復号および読み取りするために、GPの連続「オン」期間の同じ部分を必要とする。しかしながら、第1の軽減オプションについて説明したようにセル評価期間全体について連続して「オン」であるのではなく、GPは、UEが実際に隣接セル測定を実行するオカレンスと一致するように、評価期間中、断続的に「オン」にするだけでよい。
いくつかのUE実施形態では、UEはあらゆるマクロDRXサイクルの初めに隣接セル測定を実行し、この測定期間はおよそ3〜5スロットである(たとえばUMTSでは、10ミリ秒フレームあたり15スロットであるため、3〜5スロットは2〜3.3ミリ秒に相当する)。したがって第2の軽減オプションでは、GPは、セル測定期間中、各UE隣接セル測定のタイミング(たとえば各マクロDRXサイクルの初め)で、測定間隔全体をカバーするのに十分な長さの期間(たとえば5スロット)だけオンにする。このようにして、GPの連続「オン」期間をさらに減少させることができる。たとえば、マクロDRXが1.28秒に等しく、GP DRXが0.64秒に等しい場合、連続「オン」期間は、第1の軽減オプションの場合の8.32秒から、わずか約1.92秒(すなわち3 GP DRX)まで、さらに減少させることができる。
図6は、クライアントまたはサーバまたは複数のサーバのいずれかとして、本明細書で説明された個々のデバイスおよびシステム選択技法を実施するために使用可能な、コンピューティングデバイス600、650を示すブロック図である。コンピューティングデバイス600は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータなどの、様々な形のデジタルコンピュータを表すものと意図されている。コンピューティングデバイス650は、携帯情報端末、携帯電話、「スマートフォン」、および他の同様のコンピューティングデバイスなどの、様々な形のモバイルデバイスを表すものと意図されている。ここで示された構成要素、それらの接続および関係、ならびにそれらの機能は、単なる例示的なものであり、本明細書で説明および/または請求される本発明の実施形態を制限することを意図するものではない。
コンピューティングデバイス600は、プロセッサ602、メモリ604、ストレージデバイス606、メモリ604および高速拡張ポート610に接続された高速インターフェース608、ならびに、低速バス614およびストレージデバイス606に接続された低速インターフェース612を含む。構成要素602、604、606、608、610、および612のそれぞれは、様々なバスを使用して相互に接続され、共通のマザーボード上に、または適宜他の様式で、取り付けることができる。プロセッサ602は、GUI向けのグラフィカル情報を、高速インターフェース608に結合されたディスプレイ616などの外部入力/出力デバイス上に表示するために、メモリ604内またはストレージデバイス606上に格納された命令を含む、コンピューティングデバイス600内で実行するための命令を処理することができる。他の諸実施形態では、複数のプロセッサおよび/または複数のバスを、複数のメモリおよび複数のタイプのメモリと共に、適宜使用することができる。また、複数のコンピューティングデバイス600を、(たとえばサーババンク、ブレードサーバのグループ、または多重プロセッサシステムとして)必要な動作の一部を提供する各デバイスと接続することができる。
メモリ604は、コンピューティングデバイス600内に情報を格納する。一実施形態では、メモリ604はコンピュータ読み取り可能媒体である。一実施形態では、メモリ604は揮発性メモリユニットである。他の実施形態では、メモリ604は不揮発性メモリユニットである。
ストレージデバイス606は、コンピューティングデバイス600に大容量ストレージを提供することができる。一実施形態では、ストレージデバイス606はコンピュータ読み取り可能媒体である。様々な異なる実施形態では、ストレージデバイス606は、フロッピィディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、またはテープデバイス、フラッシュメモリまたは他の同様のソリッドステートメモリデバイス、あるいは、ストレージエリアネットワークまたは他の構成内のデバイスを含むデバイスのアレイとすることができる。一実施形態では、コンピュータプログラム製品は、情報担体内で具体的に実施される。コンピュータプログラム製品は、実行された場合、前述のような1つまたは複数の方法を実行する、命令を含む。情報担体は、メモリ604、ストレージデバイス606、またはプロセッサ602上のメモリなどの、コンピュータ読み取り可能またはマシン読み取り可能な媒体である。
高速コントローラ608は、コンピューティングデバイス600に関する多くの帯域幅を必要とする動作を管理し、低速コントローラ612は、より少ない帯域幅を必要とする動作を管理する。こうしたデューティの割り振りは単なる例示的なものである。一実施形態では、高速コントローラ608は、メモリ604、ディスプレイ616(たとえばグラフィクスプロセッサまたはアクセラレータを介して)、および、様々な拡張カード(図示せず)が受け入れ可能な高速拡張ポート610に結合される。この実施形態では、低速コントローラ612は、ストレージデバイス606および低速拡張ポート614に結合される。様々な通信ポート(たとえばUSB、Bluetooth(登録商標)、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標))を含むことができる低速拡張ポートは、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナ、あるいは、たとえばネットワークアダプタを介したスイッチまたはルータなどのネットワーキングデバイスなどの、1つまたは複数の入力/出力デバイスに結合可能である。
コンピューティングデバイス600は、図に示されるようないくつかの異なる形で実施可能である。たとえば、標準サーバ620として、または何度もこうしたサーバのグループで、実施可能である。ラックサーバシステム624の一部としても実施可能である。加えて、ラップトップコンピュータ622などのパーソナルコンピュータでも実施可能である。別の方法として、コンピューティングデバイス600からの構成要素を、デバイス650などのモバイルデバイス(図示せず)内の他の構成要素と組み合わせることができる。こうしたデバイスのそれぞれは、コンピューティングデバイス600、650のうちの1つまたは複数を含むことが可能であり、システム全体は、互いに通信し合う複数のコンピューティングデバイス600、650で構成することができる。
コンピューティングデバイス650は、いくつかの構成要素の中で特に、プロセッサ652、メモリ664、ディスプレイ654などの入力/出力デバイス、通信インターフェース666、およびトランシーバ668を含む。デバイス650には、追加のストレージを提供するために、マイクロドライブまたは他のデバイスなどのストレージデバイスも提供することができる。構成要素650、652、664、654、666、および668のそれぞれは、様々なバスを使用して相互に接続され、いくつかの構成要素は共通マザーボード上に、または適宜他の様式で、取り付けることができる。
プロセッサ652は、メモリ664に格納された命令を含む、コンピューティングデバイス650内で実行するための命令を処理することができる。プロセッサは、別々のアナログおよびデジタルのプロセッサを含むこともできる。プロセッサは、たとえば、ユーザインターフェース、デバイス650によって実行されるアプリケーション、およびデバイス650による無線通信の制御などの、デバイス650の他の構成要素を調整するために提供することができる。プロセッサ652は、制御インターフェース658およびディスプレイ654に結合された表示インターフェース656を介して、ユーザと通信することができる。ディスプレイ654は、たとえばTFT LCDディスプレイまたはOLEDディスプレイ、あるいは他の適切なディスプレイ技術とすることができる。表示インターフェース656は、グラフィックおよび他の情報をユーザに提示するためにディスプレイ654を駆動するための適切な回路を備えることができる。制御インターフェース658はユーザからコマンドを受け取り、それらを変換してプロセッサ652へサブミットすることができる。加えて、デバイス650の他のデバイスとの近隣エリア通信を可能にするために、プロセッサ652と通信する外部インターフェース662を提供することができる。外部インターフェース662は、たとえば有線通信(たとえばドッキング手順を介して)または無線通信(Bluetooth(登録商標)または他の同様の技術を介して)を提供することができる。
メモリ664は、コンピューティングデバイス650内に情報を格納する。一実施形態では、メモリ664はコンピュータ読み取り可能媒体である。一実施形態では、メモリ664は揮発性メモリユニットである。他の実施形態では、メモリ664は不揮発性メモリユニットである。拡張メモリ674を提供し、たとえばSIMMカードインターフェースを含むことが可能な拡張インターフェース672を介してデバイス650に接続することもできる。こうした拡張メモリ674は、デバイス650に特別なストレージスペースを提供するか、またはデバイス650に関するアプリケーションまたは他の情報を格納することもできる。具体的に言えば、拡張メモリ674は前述のプロセスを実行または補完するための命令を含み、セキュア情報を含むこともできる。したがって、たとえば拡張メモリ674は、デバイス650のためのセキュリティモジュールとして提供可能であり、デバイス650のセキュアな使用を許可する命令を用いてプログラミングすることができる。加えて、ハッキング不可能なようにSIMMカード上に識別情報を配置するなど、追加情報と共に、SIMMカードを介してセキュアアプリケーションを提供することもできる。
メモリは、以下で論じるように、たとえばフラッシュメモリおよび/またはMRAMメモリを含むことができる。一実施形態では、コンピュータプログラム製品は、情報担体内で具体的に実施される。コンピュータプログラム製品は、実行された場合、前述のような1つまたは複数の方法を実行する、命令を含む。情報担体は、メモリ664、拡張メモリ674、プロセッサ652上のメモリ、または伝搬信号などの、コンピュータ読み取り可能またはマシン読み取り可能な媒体である。デバイス650は、必要であればデジタル信号処理回路を含むことが可能な通信インターフェース666を介して、無線で通信することができる。通信インターフェース666は、とりわけ、GSM(登録商標)音声呼、SMS、EMS、またはMMSメッセージング、CDMA、TDMA、PDC、WCDMA、CDMA2000、またはGPRSなどの、様々なモードまたはプロトコルの下での通信を提供することができる。こうした通信は、たとえば無線周波トランシーバ668を介して実行可能である。加えて、短距離通信は、Bluetooth(登録商標)、WiFi、または他のこうしたトランシーバ(図示せず)などを使用して実行可能である。加えてGPS受信機モジュール670は、デバイス650上で実行中のアプリケーションによって適切に使用可能な追加の無線データをデバイス650に提供することができる。
デバイス650は、ユーザが話した情報を受け取り、これを使用可能なデジタル情報に変換することが可能な、音声コーデック660を使用して聴覚的に通信することもできる。同様に音声コーデック660は、たとえばデバイス650のハンドセット内のスピーカなどを通じて、ユーザ向けの可聴音を生成することができる。こうした音声は、音声電話呼からの音声を含むこと、録音された音声(たとえばボイスメッセージ、音楽ファイルなど)を含むこと、およびデバイス650上で動作するアプリケーションによって生成される音声を含むことが可能である。
コンピューティングデバイス650は、図に示されるようにいくつかの異なる形で実施可能である。たとえば携帯電話680として実施可能である。スマートフォン682、携帯情報端末、または他の同様のモバイルデバイスの一部としても実施可能である。
本明細書で説明されるシステムおよび技法の様々な実施形態は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせで実現可能である。たとえば、回路によって実行されるものとして説明される機能は、デジタル電子回路、集積回路、集積回路、特別に設計されたASIC、コンピュータハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアのうちの1つまたは複数の様々な組み合わせによっても実行可能である。これらの様々な実施形態は、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスから、データおよび命令を受信するため、ならびに、これらへデータおよび命令を送信するために結合された、特定用途または汎用とすることが可能な、少なくとも1つのプログラム可能プロセッサを含むプログラム可能システム上で実行可能および/または解釈可能な、1つまたは複数のコンピュータプログラム内での実施を含むことができる。
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとも呼ばれる)は、プログラム可能プロセッサ向けのマシン命令を含み、高水準手続き型および/またはオブジェクト指向のプログラミング言語で、ならびに/あるいは、アセンブリ/マシン言語で、実施可能である。本明細書で使用される場合、「マシン読み取り可能媒体」「コンピュータ読み取り可能媒体」という用語は、マシン読み取り可能信号としてマシン命令を受信するマシン読み取り可能媒体を含む、マシン命令および/またはデータをプログラム可能プロセッサに提供するために使用される、任意のコンピュータプログラム製品、装置、および/またはデバイス(たとえば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能論理デバイス(PLD))を言い表す。「マシン読み取り可能信号」という用語は、マシン命令および/またはデータをプログラム可能プロセッサに提供するために使用される任意の信号を言い表す。ユーザとの対話を提供するために、本明細書で説明されるシステムおよび技法は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス(たとえばCRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)、ならびに、ユーザがコンピュータに入力を提供する際に使用されるキーボードおよびポインティングデバイス(たとえばマウスまたはトラックボール)を有する、コンピュータ上で実施することができる。他の種類のデバイスを使用してユーザとの対話を提供することも可能であり、たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形の感覚フィードバック(たとえば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)とすることが可能であり、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚の入力を含む、任意の形で受信することができる。
本明細書で説明されるシステムおよび技法は、バックエンド構成要素を(たとえばデータサーバとして)含む、またはミドルウェア構成要素(たとえばアプリケーションサーバ)を含む、またはフロントエンド構成要素(たとえば、ユーザが本明細書で説明されるシステムおよび技法の実施形態と対話する際に使用可能な、グラフィカルユーザインターフェースまたはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ)を含む、あるいは、こうしたバックエンド、ミドルウェア、またはフロントエンドの構成要素の任意の組み合わせを含む、コンピューティングシステムで実施可能である。システムの諸構成要素は、デジタルデータ通信の任意の形または媒体(たとえば通信ネットワーク)によって相互接続することができる。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、およびインターネットが含まれる。
コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントおよびサーバは、一般に互いにリモートであり、典型的には通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行しており、互いにクライアント-サーバの関係を有する、コンピュータプログラムによって生じる。
以上、いくつかの実施形態について説明してきた。しかしながら、その趣旨および範囲を逸脱することなく、様々な修正が実行可能であることを理解されよう。たとえば、開示された技法の諸ステップが異なる順序で実行された場合、開示されたシステムの諸構成要素が異なる様式で組み合わされた場合、または諸構成要素が他の構成要素によって置換または補完された場合、有利な結果を達成する可能性がある。(アルゴリズムを含む)機能およびプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実行可能であり、いくつかの実施形態は、説明されたものと同一でないモジュールまたはハードウェア上で実行可能である。したがって、他の実施形態は添付の特許請求の範囲内にある。
120a 無線ネットワークコントローラ
120b 無線ネットワークコントローラ
122 サービスプロバイダのコアネットワーク
306 フェムトアクセスポイント
406 フェムトアクセスポイント
506 フェムトアクセスポイント
514 RRC接続要求(宛先変更情報を含む)
516 RRC接続拒否
518 RRC接続要求

Claims (32)

  1. 第1の搬送波周波数を使用するマクロセルにおいてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に第1のパイロット信号を伝送するステップであって、前記第1のパイロット信号は、前記ポータブルアクセス端末一時的に前記第1のパイロット信号を利用可能にするために、前記第1の搬送波周波数内で伝送される、伝送するステップと、
    第2のパイロット信号を、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数内で伝送するステップと、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第1のパイロット信号から消散するステップと、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第2のパイロット信号を利用可能にするステップと、
    を含む、パーソナル基地局上で実行される方法。
  2. 前記第1のパイロット信号は、第1の状態と第2の状態とを交互に切り換え、
    前記第1の状態は、前記ポータブルアクセス端末が前記第1のパイロット信号を利用することを防ぎ、
    前記第2の状態は、前記ポータブルアクセス端末が前記第1のパイロット信号を利用することを許容する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポータブルアクセス端末は、ユニバーサル移動電話システムで動作する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ポータブルアクセス端末が前記マクロセルと再接続するのを防ぐ情報を伝送するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1のパイロット信号は、前記マクロセルの位置エリア識別子と同じ位置エリア識別子を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 第1の搬送波周波数を使用するマクロセルにおいてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に第1のパイロット信号を伝送するステップであって、前記第1のパイロット信号は、前記ポータブルアクセス端末一時的に前記第1のパイロット信号を利用可能にするために、前記第1の搬送波周波数内で伝送される、伝送するステップと、
    第2のパイロット信号を、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数内で伝送するステップと、
    前記ポータブルアクセス端末に周波数間セルを測定させる情報を伝送するステップと、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第2のパイロット信号を利用可能にするステップと、
    を含
    前記周波数間セルは、前記第1の周波数とは異なる周波数を介して接続可能なセルである、パーソナル基地局上で実行される方法。
  8. 前記ポータブルアクセス端末に周波数間セルを測定させる情報は、前記ポータブルアクセス端末が周波数間セルを測定するかどうかを制御するS intersearch 要素を設定する情報を含み、
    前記パーソナル基地局は、前記Sintersearch要素の値を上げる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記第1のパイロット信号は、前記マクロセルの位置エリア識別子と同じ位置エリア識別子を有する、請求項7に記載の方法。
  10. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される、請求項7に記載の方法。
  11. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号よりも高い伝送パワーを有する、請求項7に記載の方法。
  12. 前記第2のパイロット信号を選択するステップは、前記第1のパイロット信号を選択するステップよりも優先され、前記第2のパイロット信号は、
    前記第1のパイロット信号よりも高い階層型セル構造優先度、および
    前記第1のパイロット信号よりも高いオフセット
    のうちの、1つまたは複数を有する、
    請求項7に記載の方法。
  13. 前記ポータブルアクセス端末は、ユニバーサル移動電話システムで動作する、請求項7に記載の方法。
  14. 1の搬送波周波数を有するマクロセル内においてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に、前記第1の搬送波周波数内で伝送される第1のパイロット信号を伝送するステップと、
    接続要求メッセージを前記ポータブルアクセス端末から受信するステップと、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第1の周波数とは異なる第2の搬送波周波数へと宛先変更する情報を含む、接続拒否メッセージを、前記ポータブルアクセス端末に送信するステップと、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記パーソナル基地局によって伝送される第2のパイロット信号を利用可能にするステップであって、前記第2のパイロット信号は前記第2の搬送波周波数内で伝送される、可能にするステップと、
    を含む、パーソナル基地局上で実行される方法。
  15. 前記第1のパイロット信号は、前記マクロセルの位置エリア識別子とは異なる位置エリア識別子を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される、請求項14に記載の方法。
  17. 前記ポータブルアクセス端末は、ユニバーサル移動電話システムで動作する、請求項14に記載の方法。
  18. 第1の搬送波周波数を使用するマクロセルにおいてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に、前記第1の搬送波周波数内で送信される第1のパイロット信号を送信し、
    第2のパイロット信号を、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数内で送信する
    送信機と、
    前記第1のパイロット信号を、前記ポータブルアクセス端末一時的に利用可能にするための回路と、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第1のパイロット信号から消散するための回路と、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第2のパイロット信号を利用可能にするための回路と、
    を備える、パーソナル基地局。
  19. 前記第1のパイロット信号は、第1の状態と第2の状態とを交互に切り換えるように構成され、
    前記第1の状態は、前記ポータブルアクセス端末が前記第1のパイロット信号を利用することを防ぐように構成され、
    前記第2の状態は、前記ポータブルアクセス端末が前記第1のパイロット信号を利用することを許容するように構成された、請求項18に記載のパーソナル基地局。
  20. 前記送信機は、前記ポータブルアクセス端末が、前記マクロセルと再接続するのを防ぐ情報を送信するように構成された、請求項18に記載のパーソナル基地局。
  21. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される、請求項18に記載のパーソナル基地局。
  22. 前記第1のパイロット信号は、前記マクロセルの位置エリア識別子と同じ位置エリア識別子を有する、請求項18に記載のパーソナル基地局。
  23. 第1の搬送波周波数を使用するマクロセルにおいてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に、前記第1の搬送波周波数内で送信される第1のパイロット信号を送信し、
    第2のパイロット信号を、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数内で送信し、
    前記ポータブルアクセス端末に周波数間セルを測定させる情報を送信する
    送信機と、
    前記第1のパイロット信号を、前記ポータブルアクセス端末一時的に利用可能にするための回路と、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第2のパイロット信号を利用可能にするための回路と、
    を備え、
    前記周波数間セルは、前記第1の周波数とは異なる周波数を介して接続可能なセルである、パーソナル基地局。
  24. 前記ポータブルアクセス端末に周波数間セルを測定させる情報は、前記ポータブルアクセス端末が周波数間セルを測定するかどうかを制御するS intersearch 要素を設定する情報を含み、
    前記Sintersearch要素の値を上げるための回路をさらに備える、請求項23に記載のパーソナル基地局。
  25. 前記第1のパイロット信号は、前記マクロセルの位置エリア識別子と同じ位置エリア識別子を有する、請求項23に記載のパーソナル基地局。
  26. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される、請求項23に記載のパーソナル基地局。
  27. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号よりも高い伝送パワーを有する、請求項23に記載のパーソナル基地局。
  28. 前記第2のパイロット信号の選択が、前記第1のパイロット信号の選択よりも優先され、前記第2のパイロット信号は、
    前記第1のパイロット信号よりも高い階層型セル構造優先度、および
    前記第1のパイロット信号よりも高いオフセット
    のうちの、1つまたは複数を有する、
    請求項23に記載のパーソナル基地局。
  29. 1の搬送波周波数を使用するマクロセル内においてアイドルモードで動作するポータブルアクセス端末に、前記第1の搬送波周波数内で送信される第1のパイロット信号を送信し、
    第2のパイロット信号を、前記第1の周波数とは異なる第2の搬送波周波数内で送信し、
    前記ポータブルアクセス端末を前記第2の搬送波周波数へと宛先変更する情報を含む、接続拒否メッセージを、前記ポータブルアクセス端末に送信する
    送信機と、
    接続要求メッセージを前記ポータブルアクセス端末から受信するための受信機であって、前記接続要求メッセージは、前記ポータブルアクセス端末と前記第1のパイロット信号との間に無線リソース制御リンクを確立する情報を含む、受信機と、
    前記ポータブルアクセス端末を、前記第2のパイロット信号を利用可能にするための回路と、
    を備える、パーソナル基地局。
  30. 前記第1のパイロット信号は、前記マクロセルの位置エリア識別子とは異なる位置エリア識別子を有する、請求項29に記載のパーソナル基地局。
  31. 前記第2のパイロット信号は、前記第1のパイロット信号の隣接セルリストに追加される、請求項29に記載のパーソナル基地局。
  32. 前記送信機は2つまたはそれ以上の送信機を備える、請求項29に記載のパーソナル基地局。
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