JP5407061B2 - Solar cell lead, manufacturing method thereof, and solar cell using the same - Google Patents
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Description
本発明は、太陽電池用リード線に係り、特に、セル割れ抑制効果の高い太陽電池用リード線およびその製造方法並びにそれを用いた太陽電池に関するものである。 The present invention relates to a solar cell lead, and more particularly to a solar cell lead having a high cell crack suppression effect, a method for manufacturing the same, and a solar cell using the same.
太陽電池には、半導体基板として多結晶及び単結晶のSiセルが用いられる。 In solar cells, polycrystalline and single crystal Si cells are used as semiconductor substrates.
図6(a)、図6(b)に示されるように、太陽電池100は、半導体基板102の所定の領域、すなわち半導体基板102の表面に設けられた表面電極104と裏面に設けられた裏面電極105に、太陽電池用リード線103a、103bをはんだで接合して作製される。半導体基板102内で発電された電力を太陽電池用リード線103を通じて外部へ伝送する。
As shown in FIGS. 6A and 6B, the
図7に示されるように、従来の太陽電池用リード線103は、帯板状導電材112とその帯板状導電材112の上下面に形成された溶融はんだめっき層113とを備える。帯板状導電材112は、例えば、円形断面の導体を圧延加工して帯板状にしたものであり、平角導体、平角線とも呼ばれる。
As shown in FIG. 7, the conventional solar
溶融はんだめっき層113は、帯板状導電材112の上下面に、溶融めっき法により溶融はんだを供給して形成したものである。
The molten
溶融めっき法は、酸洗等により帯板状導電材112の上下面112a、112bを清浄化し、その帯板状導電材112を、溶融はんだ浴に通すことにより、帯板状導電材112の上下面112a、bにはんだを積層していく方法である。溶融はんだめっき層113は、帯板状導電材112の上下面112a、bに付着した溶融はんだが凝固する際に表面張力の作用によって、図7に示されるように、幅方向側部から中央部にかけて膨らんだ形状、いわゆる山形に形成される。
In the hot dipping method, the upper and lower surfaces 112a and 112b of the strip plate-like
図7に示した従来の太陽電池用リード線103は、帯板状導電材112の上下面112a、112bに山形に膨らんだ溶融はんだめっき層113が形成される。この太陽電池用リード線103は溶融はんだめっき層113が山形に膨らんでいるため、ボビンに巻き取る際に安定した積層状態が得られ難く、巻き崩れが起こりやすい。巻き崩れによりリード線が絡まり、引き出されなくなることがある。
In the
この太陽電池用リード線103を所定の長さに切断し、エアで吸着して半導体基板102の表面電極104上に移動し、半導体基板102の表面電極104にはんだ付けする。表面電極104には、表面電極104と導通する電極帯(図示せず)が、あらかじめ形成されている。この表面電極104に太陽電池用リード線103aの溶融はんだめっき層113を接触させ、その状態ではんだ付けを行う。太陽電池用リード線103bを半導体基板102の裏面電極105にはんだ付けする場合も同様である。
The solar
このとき、図7の太陽電池用リード線103は、溶融はんだめっき層113が膨らみ偏肉化しているため、エア吸着治具との接触面積が小さく吸着力が不十分で、移動の際に落下する問題がある。また、表面電極104と溶融はんだめっき層113との接触面積が小さくなる。表面電極104と溶融はんだめっき層113との接触面積が小さいと、半導体基板102から溶融はんだめっき層113への熱伝導が不十分になり、はんだ付け不良が生じる。
At this time, since the molten
また、表面電極104と溶融はんだめっき層113との接触面積が小さいことは、半導体基板102の表裏両面に太陽電池用リード線103a、103bを接合する場合に、表面電極104にはんだ付けする太陽電池用リード線103aと裏面電極105にはんだ付けする太陽電池用リード線103bとの間に位置ズレを生じさせ、その位置ズレが原因でセル割れ(半導体基板102が割れること)が発生する。半導体基板102は高価であるので、セル割れは好ましくない。
Further, the contact area between the
表面電極104と溶融はんだめっき層113との接触面積が小さいという問題を解決するために、帯板状導電材の下面に凹面を形成し、この凹面に溶融はんだを供給して溶融はんだめっき層を平坦に形成する方法が提案されている(特許文献1)。
In order to solve the problem that the contact area between the
図8に示されるように、特許文献1の太陽電池用リード線203は、下面212bに凹面を形成した帯板状導電材212を用いる。帯板状導電材212の上面212aは、凸面又は平坦面とする。このように下面212bのみに凹面を有する帯板状導電材212を溶融はんだ浴に通すことにより、帯板状導電材212の上下面212a、212bに溶融はんだめっき層213、214を形成する。帯板状導電材212の凹面に形成された下面212bの溶融はんだめっき層212は平坦になる。このような太陽電池用リード線203を半導体基板の表面電極又は裏面電極に対して溶融はんだめっき層214の平坦な下面214bをはんだ付けすると、太陽電池用リード線203が半導体基板に強固に接合され、太陽電池用リード線203が半導体基板から外れ難く、耐久性に優れる。
As shown in FIG. 8, the solar
前述のように、太陽電池用リード線を半導体基板に強固に接合するには、溶融はんだめっき層113、214を平坦に形成するとよい。しかし、特許文献1によれば、帯板状導電材212の下面212bに凹面を形成するために、帯板状導電材212に適宜な塑性加工、曲げ加工を施す。例えば、帯板状導電材212を型ロールに通すことにより凹面を形成する。また、平板状クラッド材をスリット加工して帯板状導電材を得る際に、回転刃の間隔や回転速度を調節して曲げ加工を施す。このようにして下面が凹面状の導電材212を得る。
As described above, in order to firmly join the solar cell lead wire to the semiconductor substrate, the molten
しかし、塑性加工、曲げ加工は、断続的処理であるため、量産性に劣る。また、帯板状導電材212を型ロールに通すことは、帯板状導電材212に対する圧力の調整が難しいため、下面が凹面状の帯板状導電材212は断面寸法の精度に劣る。
However, since plastic processing and bending are intermittent processes, they are inferior in mass productivity. Moreover, since it is difficult to adjust the pressure with respect to the strip-shaped
スリット加工により帯板状導電材212に凹面を形成すると、その帯板状導電材212の下面212bの両側にバリが生じる。帯板状導電材212にバリが存在し、その部分のめっき層214のめっき厚が薄いと、太陽電池用リード線203を半導体基板に接合する際に、はんだめっき層214の溶融でバリとセルが接触し、バリとセルとの接触部に応力集中が起こり、半導体基板102にセル割れが発生する。
When a concave surface is formed on the strip-shaped
また、特許文献1の太陽電池用リード線203では、第1の半導体基板の裏面電極から第2の半導体基板の表面電極へ、第2の半導体基板の裏面電極から第3の半導体基板の表面電極へと接続される。このようにして半導体基板の表裏両面に太陽電池用リード線203を接合する場合に、表面電極にはんだ付けする太陽電池用リード線203と裏面電極にはんだ付けする太陽電池用リード線203との間に位置ズレが生じるという問題は解決されていない。この位置ズレによって半導体基板にセル割れが発生する問題が残っている。
Moreover, in the solar
さらに、めっき層が平坦で導体にバリが存在しなくても、導体の形状が直方体のように角を有する場合は、はんだ溶融時に導体が傾き、導体の角とセルとの接点が生じ、角とセルとの接触部に応力集中が起こり、半導体基板にセル割れが発生する問題が残る。 Furthermore, even if the plating layer is flat and there are no burrs in the conductor, if the conductor has a corner like a rectangular parallelepiped, the conductor tilts when the solder is melted, and the contact between the corner of the conductor and the cell is generated. Stress concentration occurs at the contact portion between the cell and the cell, and there remains a problem that cell cracking occurs in the semiconductor substrate.
太陽電池のコストの大半を半導体基板が占めるため、半導体基板の薄型化が検討されているが、薄型化された半導体基板は割れやすい。例えば、半導体基板の厚みが200μm以下になるとセル割れが生じる割合が大きくなる。太陽電池用リード線が原因で半導体基板にセル割れが発生するようでは、半導体基板の薄型化は望めない。 Since the semiconductor substrate occupies most of the cost of the solar cell, the thinning of the semiconductor substrate has been studied, but the thinned semiconductor substrate is easily broken. For example, when the thickness of the semiconductor substrate is 200 μm or less, the rate of cell cracking increases. If cell cracks occur in the semiconductor substrate due to the solar cell lead wires, the semiconductor substrate cannot be thinned.
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、セル割れ抑制効果の高い太陽電池用リード線およびその製造方法並びにそれを用いた太陽電池を提供することにある。 Then, the objective of this invention is providing the solar cell lead using the lead wire for solar cells which solves the said subject and has a high cell crack suppression effect, its manufacturing method, and it.
上記目的を達成するために請求項1の発明は、帯板状導電材の表面に溶融はんだが供給されることで形成された溶融はんだめっき層を有する太陽電池用リード線において、前記帯板状導電材は、上面及び下面が平坦であり、側面が凸状に膨らんだ曲面であり、該帯板状導電材の少なくとも上面及び下面に形成された前記溶融はんだめっき層が平坦であることを特徴とする太陽電池用リード線である。
In order to achieve the above object, the invention according to
請求項2の発明は、断面円形状の素線を圧延加工することにより上面及び下面を平坦に形成し、側面が凸状に膨らんだ曲面により形成された帯板状導電材を形成してこれを熱処理し、その後、溶融はんだを供給して帯板状導電材にはんだめっきすると共に、そのめっきした帯板状導電材を一対の下部ロールと一対の上部ロールとで挟むことにより溶融はんだめっき層を平坦に形成することを特徴とする太陽電池用リード線の製造方法である。
According to the invention of
請求項3の発明は、請求項1に記載の太陽電池用リード線を、その溶融はんだめっき層のはんだによって半導体基板の表面電極及び裏面電極にはんだ付けしたことを特徴とする太陽電池である。
The invention according to
本発明によれば、セル割れ抑制効果が高い太陽電池用リード線を得ることができるという優れた効果を発揮するものである。 According to the present invention, an excellent effect that a solar cell lead wire having a high cell crack suppressing effect can be obtained is exhibited.
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。 A preferred embodiment of the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings.
図1(a)に示されるように、本発明に係る太陽電池用リード線10は、帯板状導電材12の上下面に溶融はんだを供給し、はんだ浴出口でめっきした帯板状導電材12をロールではさみ、めっき厚を調整することによって、上下の溶融はんだめっき層13、13を平坦に形成したものである。ここで「平坦」とは、めっき表面の凹凸が3μm以下であることを表す。
As shown in FIG. 1 (a), a solar
帯板状導電材12は、素線(断面円形状の線材)を圧延加工することにより形成し、これを連続通電加熱炉又は連続式加熱炉又はバッチ式加熱設備で熱処理して形成される。
The strip-shaped
図1(b)は、帯板状導電材12の斜視図を示したもので、上面12aと下面12bとが平坦面にされ、側面12cが凸状に膨らんで形成され、端面12dが適時の長さにカットされて形成される。
FIG. 1B shows a perspective view of the strip-shaped
図4は、溶融はんだめっき層13、13を平坦にするための溶融めっき設備を示し、はんだ浴15内に帯板状導電材12を反転させて上方に向く反転ローラ16が設けられ、そのローラ16の上方に位置したはんだ浴15の上方に、上下一対のローラ17a、17b、18a、18bを設け、その上方に引き上げローラ19を設けて構成される。
FIG. 4 shows a hot-dip plating facility for flattening the hot-dip solder plating layers 13, 13, and a
帯板状導電材12は、はんだ浴15に浸積されることで上下面にはんだが供給され、反転ローラ16で反転されて上方に向い、下部ロール17a、17bで、めっき層が挟まれ、さらに上部ロール18a、18bで挟まれ、その上部ロール18a、18bで最終のめっき厚を調整することによって、図1(a)に示すように溶融はんだめっき層13、13を平坦にした太陽電池用リード線10が製造される。
The strip-shaped
帯板状導電材12に溶融はんだめっき層13、13を平坦に形成する為の上下のロール17a、17b、18a、18bは、めっき浴15の出口で帯板状導電材12の上下面を挟むように配置され、その上下のロール17a、17b、18a、18bの間隔を微調整することで、溶融はんだめっき層13、13のめっき厚およびそのめっき層13の横断面形状を調整することができる。
Upper and lower rolls 17 a, 17 b, 18 a, 18 b for flatly forming the molten solder plating layers 13, 13 on the strip-shaped
図2は、本発明に係る太陽電池用リード線の他の形状を示したものである。 FIG. 2 shows another shape of the solar cell lead wire according to the present invention.
図2(a)の太陽電池用リード線20は、帯板状導電材12の上面12aの溶融はんだめっき層23を中央部23oを平坦に、両側部23sがアール状になるように形成し、下面12bの溶融はんだめっき層24を全体に平坦に形成したものである。
The solar
また図2(b)の太陽電池用リード線20は、帯板状導電材12の上面12aと下面12bの溶融はんだめっき層23、24の中央部23o、24oを平坦に、両側部23s、24sがアール状になるようにそれぞれ形成したものである。
In addition, the solar
図2(c)の太陽電池用リード線20は、帯板状導電材12の外周を覆うように溶融はんだめっき層25を形成し、帯板状導電材12の上面12aと下面12bを覆う溶融はんだめっき層25a、25bが平坦になるようにそれぞれ形成したものである。
The
これら図2(a)、図2(b)の形状は、溶融はんだめっきの量と上下のロール17a、17b、18a、18bの間隔とその位置を調整することで形成できる。また、図2(c)の形状は、ロールの間隔と位置の調整に加え、溶融はんだめっきを施す際の帯板状導電材12の引上げ速度を調整することで形成できる。
The shapes shown in FIGS. 2A and 2B can be formed by adjusting the amount of molten solder plating, the distance between the upper and lower rolls 17a, 17b, 18a, and 18b, and the position thereof. Moreover, the shape of FIG.2 (c) can be formed by adjusting the pulling-up speed | rate of the strip | belt-shaped
すなわち、図4の溶融めっき設備で、帯板状導電材12の上下面に溶融はんだめっき層23、24が形成される際、帯板状導電材12の上下に走行する経路は、反転ローラ16と引き上げローラ19とで決定され、その経路に対して上下の各ロール17a、17b、18a、18bの位置と間隔を微調整することで、上部溶融はんだめっき層23の層厚と下部溶融はんだめっき層24の層厚が調整できると共に全体の層厚が調整でき、また全体の層厚は、先ず下部のロール17a、17bの間隔で最初の厚さが決定され、上部のロール18a、18bの間隔で最終厚さが決定される。さらに、引き上げローラ19で帯板状導電材12が反転されたとき、上面が上部の溶融はんだめっき層23、下面が下部の溶融はんだめっき層24となるが、その溶融はんだめっき層23、24の平坦度を決定するロールは、図で見て左側の上下ロール17a、18aが上部の溶融はんだめっき層23の平坦度を決定し、右側の上下ロール17b、18bが下部の溶融はんだめっき層23の平坦度を決定することとなるため、これらロール17a、17b、18a、18bの経路に対する位置を調整することで溶融はんだめっき層の平坦度を調整できる。また、溶融はんだめっきを施す際の帯板状導電材12の引上げ速度を遅くすると帯板状導電材12に付着するはんだが除冷されるためはんだ槽へ流れ落ちるはんだの量が多くなり、結果的に帯板状導電材12への付着量を減少でき、逆に引上げ速度を速くすると帯板状導電材12に付着するはんだが急冷されるためはんだ槽へ流れ落ちるはんだの量が少なくなり、結果的に帯板状導電材12への付着量を増加できる。
That is, when the molten solder plating layers 23 and 24 are formed on the upper and lower surfaces of the strip plate-like
すなわち、図2(a)の太陽電池用リード線20の上部の溶融はんだめっき層23の両側部23sをアール状に形成するには、上部ロール18aが、経路からやや離れるようにすることで形成でき、また図2(b)の太陽電池用リード線20の上下の溶融はんだめっき層23、24の両側部23s、24sをアール状に形成するには、上部ロール18a、18bをそれぞれ経路からやや離れるようにすることで形成できる。またこの際、ロール17、18の位置と間隔調整に合わせて引き上げ速度を変化させることで、溶融はんだめっき層の厚さと凝固状態が制御できるため溶融はんだめっき層の平坦度を自在に形成することができる。図2(c)の太陽電池用リード線20の外周を覆うように溶融はんだめっき層を形成するには、溶融はんだめっきを施す際の帯板状導電材12の引上げ速度を図2(a)を形成するときの引上速度よりも速くすることで形成できる。
That is, in order to form both
この図2に示した帯板状導電材12の導体幅と電極幅が同等の場合に、供給するはんだ量を抑制、つまり図2(a)、図2(b)の形状とすることで、帯板状導電材と半導体基板との接合に寄与するはんだが過剰に表面電極、裏面電極との接合部に供給され、電極以外の部位に流出してセル受光面を小さくすることを防ぐ。これにより、シャドウロス抑制に優れる太陽電池用リード線20が得られる。
When the conductor width and the electrode width of the strip-like
次に、図3の太陽電池用リード線30は、帯板状導電材32をスリット加工により下面32bが凹状になるように形成し、その帯板状導電材32の上下面32a、32bに、図4で説明した溶融めっき設備を用いて、それぞれ溶融はんだめっき層33、34を形成したものである。
Next, the solar
この場合、下部溶融はんだめっき層34の両端部の厚さは、バリを考慮して5μm以上となるように下部溶融はんだめっき層34を形成する。
In this case, the lower molten
下面32bが凹状の帯板状導電材32は、特許文献1に記載されるように、平板をスリットして帯板を得る際に、スリッターの回転刃の間隔や回転速度を調整することで下面32bが凹状で、上面32aがやや凸状の帯板状導電材32とすることができる。
As described in
スリット加工による帯板状導電材32は、種々の幅の材料に対応できる。つまり、帯板状導電材32の幅が長手方向に均一でなくてもまた、幅が異なる多様な帯板状導電材32を使用する場合でも、スリット加工によって長尺で長手方向に幅が均一なものが形成できる。
The strip-shaped
この参考の形態においては、裏面配線のように幅広の導体が要求される場合には、スリット加工で成形した帯板状導電材32を用いる必要があるが、その端部のバリが接合時にセル割れを起こさないように端部のめっき厚を5μm以上とし、溶融はんだめっき層34を平坦に形成することで、さらにシャドウロス抑制に優れる(裏面配線としても適用可能な)太陽電池用リード線30が得られる。
In this reference form, when a wide conductor such as a backside wiring is required, it is necessary to use a strip-like
このように本発明の実施例及び参考例に係る太陽電池用リード線10、20、30は、半導体基板の表面電極及び裏面電極への設置が容易となるよう、及び接合時に必要な熱伝導が十分に確保されるように溶融はんだめっき層13、23、24、33、34を平坦に形成したものである。これにより、表面電極及び裏面電極に対して整然と設置でき、強固なはんだ付けを可能にする。また、めっき層が平坦なためエア吸着治具との密着性が高く移動時の落下が起こりにくい。さらに、めっき層が平坦なことでボビンに巻き取る際に安定した積層状態が得られ易く、巻き崩れが起こりにくい。よって、巻き崩れによりリード線が絡まって引き出されなくなる問題も解消される。
As described above, the solar
帯板状導電材12には、例えば、体積抵抗率が50μΩ・mm以下の平角線を用いる。この平角線を圧延加工することによって図1(b)のような横断面形状の帯板状導電材12を得たり、スリット加工することで図3に示した帯板状導電材32を得ることができる。
For the strip-shaped
帯板状導電材12、32は、Cu、Al、Ag、Auのいずれか、あるいは、タフピッチCu、低酸素Cu、無酸素Cu、リン脱酸Cu、純度99.9999%以上の高純度Cuのいずれかからなる。
The strip-like
溶融はんだめっき層としては、Sn系はんだ(Sn系はんだ合金)を用いる。Sn系はんだは、成分重量が最も重い第1成分としてSnを用い、第2成分としてPb、In、Bi、Sb、Ag、Zn、Ni、Cuから選択される少なくとも1つの元素を0.1mass%以上含むものである。 As the molten solder plating layer, Sn-based solder (Sn-based solder alloy) is used. Sn-based solder uses Sn as the first component having the heaviest component weight, and 0.1 mass% of at least one element selected from Pb, In, Bi, Sb, Ag, Zn, Ni, and Cu as the second component. Including the above.
次に、本発明の効果を説明する。 Next, the effect of the present invention will be described.
図1(a)に示した太陽電池用リード線10を、図5に示す半導体基板52の表面電極54及び裏面電極55にはんだ付けするに際し、太陽電池用リード線10や半導体基板52の加熱温度は、溶融はんだめっき層13のはんだの融点付近の温度に制御される。その理由は、太陽電池用リード線10の帯板状導電材12(例えば、銅)の熱膨張率と半導体基板(Si)の熱膨張率が大きく相違するためである。熱膨張率の相違によって半導体基板52にクラックを発生させる原因となる熱応力が生じる。この熱応力を小さくするには、低温接合を行うのがよい。よって、太陽電池用リード線10や半導体基板52の加熱温度は、溶融はんだめっき層13のはんだの融点付近の温度に制御される。
When soldering the solar
上記接合時の加熱方法は、半導体基板52をホットプレート上に設置し、このホットプレートからの加熱と半導体基板52に設置された太陽電池用リード線10の上方からの加熱とを併用するものである。
The heating method at the time of joining is a method in which the
半導体基板52の表面電極54及び裏面電極55と溶融はんだめっき層13との接触面積を大きくし、半導体基板52から溶融はんだめっき層13への熱伝導を十分にするためには、溶融はんだめっき層13を含む太陽電池用リード線10の形状を平角状にするのが良い。
In order to increase the contact area between the
しかし、図7に示した従来の太陽電池用リード線103は、長手方向の中央部が膨らんだ山形をしており、図6に示したように、半導体基板102の表面電極104及び裏面電極105にはんだ付けする際に半導体基板の表面電極104及び裏面電極105と太陽電池用リード線103の溶融はんだめっき層113との接触面積が小さい。このため、熱伝導が不十分になったり、太陽電池用リード線103を表面電極104及び裏面電極105に設置すると位置が不安定になり、半導体基板102の表裏で太陽電池用リード線103の位置がずれたりする。これらにより、セル割れが生じる。
However, the conventional solar
本発明は、太陽電池用リード線10の上下面となる溶融はんだめっき層13を平坦にしたので、上記従来の問題は解決される。
In the present invention, since the molten
図8に示した特許文献1の太陽電池用リード線203は、帯板状導電材212の凹面状の下面212bに溶融はんだを収容することにより、溶融はんだめっき層214は平坦になる。しかし、平板をスリット加工して下面凹面状の帯板状導電材212を形成すると、下面の帯板状導電材212の両側部にバリが生じる。バリによって、太陽電池用リード線203と半導体基板102との接合部に応力が集中しセル割れが発生する。
In the solar
また、特許文献1の太陽電池用リード線203に用いる下面が凹面状の帯板状導電材212は、下面212bのみ凹面を有し、上面212aは比較的平坦面である。このような帯板状導電材212に溶融はんだめっき層213、214を形成すると、下面212bの溶融はんだめっき層214は平坦となるが、上面212aの溶融はんだめっき層213は山形に膨らむ。すなわち、特許文献1の太陽電池用リード線203は、溶融はんだめっき層214の下面が平坦で、溶融はんだめっき層213aの上面が山形に膨らんでいる。このような太陽電池用リード線103を半導体基板102の表裏両面に接合しようとすると、太陽電池用リード線203の位置が表裏でずれる。この位置ズレによって半導体基板203にセル割れが発生する。
Moreover, the strip-shaped
次にこのセル割れが発生する理由を説明する。 Next, the reason why this cell crack occurs will be described.
帯板状導電材212と半導体基板102との接合は、所定の圧力で、太陽電池用リード線203と半導体基板102とを接合部(表面電極104、裏面電極105)に合わせて挟み、加熱して接合させる。このとき、帯板状導電材212にバリが存在すると、バリによって半導体基板102に高い圧力が生じてセル割れが発生する。また、山形に膨らんだ接合面を有する帯板状導電材212を半導体基板102に接合すると、図6(a)に示すように、半導体基板102の表面側、裏面側において半導体基板102の電極104、105と太陽電池用リード線203との接点位置がずれやすい。ずれのため半導体基板103の表面と裏面とで互い違いに帯板状導電材212によって挟まれ、セル割れが発生する。
The belt-like
しかし、本発明の参考例に係る図3に示した上下の溶融はんだめっき層33、34がフラットな接合面を有する帯板状導電材32を半導体基板50に接合すると、太陽電池用リード線30が表面電極54、裏面電極55の上でずれにくい。ずれがなければ、半導体基板52の表面と裏面とでほぼ同じ位置にフラットな接合面を有する太陽電池用リード線30によって挟まれ、半導体基板52へのストレスが小さくなり、セル割れが発生しない。
However, when the upper and lower molten solder plating layers 33 and 34 shown in FIG. 3 according to the reference example of the present invention are joined to the
このように本発明の実施例及び参考例に係る太陽電池用リード線10、20、30では、圧延加工やスリット加工で成形した帯板状導電材12、32の上下面に溶融はんだめっきをロール17、18により平坦になるように形成している。これにより、バリがなく、半導体基板との接合面がフラットになる。よって、セル割れが抑制される。
Thus, in the solar
また、本発明は、溶融めっきを高速で行う際に生ずるめっき層の偏肉化をロール17、18で溶融はんだを絞り落とすことによって抑制できるため、所定のめっき厚形成を従来よりも高速で行うことができ、量産性にも優れている。その結果、本発明は、セル割れ抑制に最も効果を有する太陽電池用リード線を提供することができる。
In addition, since the present invention can suppress the uneven thickness of the plating layer that occurs when performing hot dipping at a high speed by squeezing the molten solder with the
さらに、本発明は、帯板状導電材12、32の上下面に溶融はんだを供給してロール17、18の調整により溶融はんだめっき層13、23、24、33、34を平坦に形成したので、太陽電池用リード線10、20、30は、上下面が共に平坦である。よって、半導体基板52の表裏両面に太陽電池用リード線10、20、30を接合する場合に、表面電極54にはんだ付けする太陽電池用リード線10、20、30と裏面電極55にはんだ付けする太陽電池用リード線10、20、30との間に位置ズレが生じない。
Furthermore, in the present invention, the molten solder plating layers 13, 23, 24, 33, and 34 are formed flat by adjusting the
また、本発明は、帯板状導電材12、32の上下面に平坦なはんだめっきを厚く形成しても従来のはんだめっき線のように位置ずれが生じず、接合時に十分なはんだを供給できるので、リード線接合後にSiセル表面電極上に形成されるはんだフィレットを安定した山形の形状にすることも可能である。フィレットとは、ろう付けやはんだ付けを行った継ぎ手の隙間からはみだしたろうやはんだを指す。
Further, according to the present invention, even if flat solder plating is formed thickly on the upper and lower surfaces of the strip-like
次に本発明に用いる帯板状導電材の材料の物性を表1に示す。 Next, Table 1 shows the physical properties of the strip-shaped conductive material used in the present invention.
帯板状導電材は、体積抵抗率が比較的小さい材料であることが好ましい。表1のように、帯板状導電材にはCu、Al、Ag、Auなどがある。 The strip-shaped conductive material is preferably a material having a relatively small volume resistivity. As shown in Table 1, the strip-like conductive material includes Cu, Al, Ag, Au, and the like.
Cu、Al、Ag、Auのうち体積抵抗率が最も低いのはAgである。従って、帯板状導電材としてAgを用いると、太陽電池用リード線1を用いた太陽電池の発電効率を最大限にすることができる。帯板状導電材としてCuを用いると、太陽電池用リード線を低コストにすることができる。帯板状導電材としてAlを用いると、太陽電池用リード線10、20、30の軽量化を図ることができる。
Among Cu, Al, Ag, and Au, Ag has the lowest volume resistivity. Therefore, when Ag is used as the strip-shaped conductive material, the power generation efficiency of the solar cell using the solar
帯板状導電材としてCuを用いる場合、そのCuには、タフピッチCu、低酸素Cu、無酸素Cu、リン脱酸Cu、純度99.9999%以上の高純度Cuのいずれを用いてもよい。帯板状導電材の0.2%耐力を最も小さくするためには、純度が高いCuを用いるのが有利である。よって、純度99.9999%以上の高純度Cuを用いると、帯板状導電材の0.2%耐力を小さくすることができる。タフピッチCu又はリン脱酸Cuを用いると、太陽電池用リード線を低コストにすることができる。 When Cu is used as the strip-shaped conductive material, any of tough pitch Cu, low oxygen Cu, oxygen free Cu, phosphorus deoxidized Cu, and high purity Cu having a purity of 99.9999% or more may be used as the Cu. In order to minimize the 0.2% proof stress of the strip-shaped conductive material, it is advantageous to use Cu having a high purity. Therefore, when high-purity Cu having a purity of 99.9999% or more is used, the 0.2% proof stress of the strip-shaped conductive material can be reduced. When tough pitch Cu or phosphorous deoxidized Cu is used, the cost of solar cell lead wires can be reduced.
溶融はんだめっき層に用いるはんだとしては、Sn系はんだ、又は、第1成分としてSnを用い、第2成分としてPb、In、Bi、Sb、Ag、Zn、Ni、Cuから選択される少なくとも1つの元素を0.1mass%以上含むSn系はんだ合金が挙げられる。これらのはんだは、第3成分として1000ppm以下の微量元素を含んでいてもよい。 As the solder used for the molten solder plating layer, Sn-based solder, or Sn as the first component and at least one selected from Pb, In, Bi, Sb, Ag, Zn, Ni, Cu as the second component Examples thereof include Sn-based solder alloys containing 0.1 mass% or more of elements. These solders may contain a trace element of 1000 ppm or less as the third component.
次に、本発明の太陽電池用リード線の製造方法を説明する。 Next, the manufacturing method of the lead wire for solar cells of this invention is demonstrated.
まず、原料の断面円形状の線材(図示せず)を圧延加工、又は平板をスリット加工することにより、帯板状導電材を形成する。この帯板状導電材を連続通電加熱炉又は連続式加熱炉又はバッチ式加熱設備で熱処理する。その後、図4のようなめっきラインを用いて溶融はんだを供給して、溶融はんだめっき層を平坦に形成する。 First, a strip-like conductive material is formed by rolling a wire (not shown) having a circular cross-section as a raw material or slitting a flat plate. This strip-shaped conductive material is heat-treated in a continuous energizing heating furnace, a continuous heating furnace, or a batch-type heating facility. Thereafter, molten solder is supplied using a plating line as shown in FIG. 4 to form a molten solder plating layer flat.
一般に、固体や液体の内部では、内部分子同士に分子間力が働いているため、できるだけ小さくなろうとする性質がある。表面の分子は片側が異なる分子に囲まれているため、高い内部エネルギ状態にあり、その過剰なエネルギを安定した状態にしようとする。空気と接するはんだ(液体)の場合、空気中の分子間力ははんだ中の分子間力に比べて極めて小さいため、はんだ表面の分子は空気側の分子からは引っ張られず、はんだ内部の分子からのみ引っ張られることになる。よって、はんだ表面の分子は常にはんだの中に入っていこうとし、その結果、はんだ表面は最も表面積の少ない(はんだを構成する元素の少ない)球状になろうとする。 In general, in a solid or liquid, intermolecular force works between internal molecules, so that it tends to be as small as possible. Since the surface molecules are surrounded by different molecules on one side, they are in a high internal energy state and attempt to stabilize their excess energy. In the case of solder (liquid) in contact with air, the intermolecular force in the air is extremely small compared to the intermolecular force in the solder, so the molecules on the solder surface are not pulled from the air side molecules, only from the molecules inside the solder. Will be pulled. Therefore, the molecules on the solder surface always try to enter the solder, and as a result, the solder surface tends to be spherical with the smallest surface area (the number of elements constituting the solder).
このような表面積を小さくするように働く力(表面張力)によって、図7に示した従来の太陽電池用リード線103は、帯板状導電材112の上下面に山形に膨らんだ形状で凝固した溶融はんだめっき層113が形成される。球状になるはずのはんだが球状にならないのは、はんだに帯板状導電材112との界面の相互作用力(はんだと帯板状導電材112の界面張力)がかかっているからである。
Due to the force (surface tension) acting to reduce the surface area, the conventional solar
これに対し、本発明の実施例及び参考例に係る太陽電池用リード線10、20、30は、はんだが凝固する直前にロール間に通すことで、溶融はんだめっき層13、23、24、33、34を平坦に形成することができる。
On the other hand, the solar
原料を帯板状導電材に加工する加工方法としては、圧延加工、スリット加工のいずれも適用可能である。圧延加工とは、丸線を圧延して平角化する方式である。圧延加工により帯板状導電材を形成すると、長尺で長手方向に幅が均一なものが形成できる。スリット加工は、種々の幅の材料に対応できる。つまり、原料導電材の幅が長手方向に均一でなくても、幅が異なる多様な原料導電材を使用する場合でも、スリット加工によって長尺で長手方向に幅が均一なものが形成できる。 As a processing method for processing a raw material into a strip-shaped conductive material, both rolling and slit processing are applicable. Rolling is a method of flattening by rolling a round wire. When a strip-shaped conductive material is formed by rolling, a long and uniform material in the longitudinal direction can be formed. Slit processing can be applied to materials of various widths. That is, even if the raw material conductive material is not uniform in the longitudinal direction, even when various raw material conductive materials having different widths are used, a long and uniform width in the longitudinal direction can be formed by slit processing.
帯板状導電材を熱処理することにより、帯板状導電材の軟化特性を向上させることができる。帯板状導電材の軟化特性を向上させることは、0.2%耐力を低減させるのに有効である。熱処理方法としては、連続通電加熱、連続式加熱、バッチ式加熱がある。連続して長尺にわたって熱処理するには、連続通電加熱、連続式加熱が好ましい。安定した熱処理が必要な場合には、バッチ式加熱が好ましい。酸化を防止する観点から、窒素などの不活性ガス雰囲気あるいは水素還元雰囲気の炉を用いるのが好ましい。 By heat-treating the strip-shaped conductive material, the softening characteristics of the strip-shaped conductive material can be improved. Improving the softening properties of the strip-shaped conductive material is effective in reducing the 0.2% proof stress. Examples of the heat treatment method include continuous energization heating, continuous heating, and batch heating. For continuous heat treatment over a long length, continuous energization heating and continuous heating are preferred. Batch heating is preferred when stable heat treatment is required. From the viewpoint of preventing oxidation, it is preferable to use a furnace having an inert gas atmosphere such as nitrogen or a hydrogen reducing atmosphere.
不活性ガス雰囲気あるいは水素還元雰囲気の炉は、連続通電加熱炉又は連続式加熱炉又はバッチ式加熱設備により提供される。 A furnace having an inert gas atmosphere or a hydrogen reduction atmosphere is provided by a continuous energizing heating furnace, a continuous heating furnace, or a batch heating facility.
次に、本発明の太陽電池について詳しく説明する。 Next, the solar cell of the present invention will be described in detail.
図5(a)及び図5(b)に示されるように、本発明の太陽電池50は、これまで説明した太陽電池用リード線10(又は20、30)を溶融はんだめっき層13のはんだによって半導体基板52の表面電極54及び裏面電極55にはんだ付けしたものである。
As shown in FIGS. 5A and 5B, the
太陽電池用リード線10と表面電極54及び裏面電極55との接合面となる溶融はんだめっき層13が平坦であるため、半導体基板52の表裏において太陽電池用リード線10の位置が安定し、位置ずれが防止されている。
Since the molten
本発明の太陽電池50によれば、太陽電池用リード線10と半導体基板との接合強度が高く、かつ、接合時のセル割れを抑制することができるので、太陽電池の歩留まりの向上が図れる。
According to the
(実施例1)
原料導電材であるCu材料を圧延加工して幅2.0mm、厚さ0.16mmの平角線状の帯板状導電材を形成した。この帯板状導電材をバッチ式加熱設備で熱処理し、さらに、この帯板状導電材の周囲に図4に示す溶融めっき設備でSn−3%Ag−0.5%Cuはんだめっきを施して帯板状導電材の上下面に溶融はんだめっき層(中央部のめっき厚20μm)を平坦に形成した(導体は熱処理Cu)。以上により、図1(a)の太陽電池用リード線10を得た。
Example 1
A Cu material, which is a raw material conductive material, was rolled to form a rectangular wire strip-shaped conductive material having a width of 2.0 mm and a thickness of 0.16 mm. This strip-shaped conductive material is heat-treated with a batch-type heating facility, and Sn-3% Ag-0.5% Cu solder plating is applied around the strip-shaped conductive material with a hot dipping facility shown in FIG. A molten solder plating layer (plating thickness of 20 μm at the center) was formed flat on the upper and lower surfaces of the strip-shaped conductive material (the conductor was heat-treated Cu). The solar
(実施例2、3、4)
実施例1の太陽電池用リード線10と同様に帯板状導電材を形成し、バッチ式加熱設備で熱処理し、さらに、この帯板状導電材の周囲に図4に示す溶融めっき設備でSn−3%Ag−0.5%Cuはんだめっきを引上速度を変更して施し、帯板状導電材の上下面に、溶融はんだめっき層(中央部のめっき厚20μm)を平坦に形成した(導体は熱処理Cu)。実施例2は実施例1よりも導体の引上げ速度を遅くし、導体とロールとの距離を下面の方が小さくなるように位置合わせを行って作製した。実施例3は実施例2と同様に実施例1よりも導体の引上げ速度を遅くし、導体とロールとの距離を上面および下面で同じになるように位置合わせを行って作製した。実施例4は実施例1よりも導体の引上げ速度を速くし、導体とロールとの距離を上面および下面で同じになるように位置合わせを行って作製した。導体の引上げ速度を遅くすることで導体に付着するはんだが除冷されるためはんだ槽へ流れ落ちる量が多くなり、結果的に導体への付着量が減少する。この手法の場合、はんだの材料コストの低減が可能である。逆に、引上げ速度を速くすることで導体に付着するはんだが急冷されるためはんだ槽へ流れ落ちる量が少なくなり、結果的に導体への付着量が増加する。この手法の場合、めっき速度増大によりめっき工程のコスト低減および十分なはんだ供給によるセルとの接合性向上を見込むことができる。以上により、実施例2は図2(a)、実施例3は図2(b)、実施例4は図2(c)に示した太陽電池用リード線20を得た。
(Examples 2, 3, and 4)
A strip plate-like conductive material is formed in the same manner as the solar
(参考例1)
原料導電材であるCu−インバー−Cu(比率2:1:2)材料をスリット加工して幅2.0mm、厚さ0.16mmの平角線状の帯板状導電材を形成した。この帯板状導電材を図4に示す溶融めっき設備ではんだめっきを施して帯板状導電材の上下面に溶融はんだめっき層(中央部のめっき厚20μm)を平坦に形成した。端部のめっき厚は5μmになるようにめっき条件を調整した。以上により、図3の太陽電池用リード線30を得た。
(Reference Example 1)
A Cu-Invar-Cu (ratio 2: 1: 2) material, which is a raw material conductive material, was slit to form a rectangular strip-shaped conductive material having a width of 2.0 mm and a thickness of 0.16 mm. This strip-shaped conductive material was solder-plated with a hot-dip plating facility shown in FIG. 4 to form a molten solder plating layer (
(比較例1)
原料導電材であるCu材料を圧延加工して幅2.0mm、厚さ0.16mmの平角線状の帯板状導電材112を形成した。この帯板状導電材112をバッチ式加熱設備で熱処理し、さらに、この帯板状導電材112の周囲にはんだめっきを施して帯板状導電材112の平坦な上下面に山形に膨らんだ溶融はんだめっき層113(中央部のめっき厚20μm)を形成した(導体は熱処理Cu)。以上により、図7の太陽電池用リード線103を得た。
(Comparative Example 1)
A Cu material, which is a raw material conductive material, was rolled to form a rectangular strip-shaped
(比較例2)
原料導電材であるCu−インバー−Cu(比率2:1:2)材料をスリット加工して幅2.0mm、厚さ0.16mmの下面が凹面状の帯板状導電材212を形成した。この帯板状導電材212の周囲にはんだめっきを施して帯板状導電材212の凹面212bに平坦な溶融はんだめっき層214(中央部のめっき厚20μm)を形成すると共に、平坦な側面には山形に膨らんだ溶融はんだめっき層213(中央部のめっき厚20μm)を形成した。以上により、図8の太陽電池用リード線203を得た。端部のめっき厚は4μmであった。
(Comparative Example 2)
A Cu-invar-Cu (ratio 2: 1: 2) material, which is a raw material conductive material, was slit to form a strip-shaped
これら実施例1、2、3、4、参考例1及び比較例1、2の太陽電池用リード線の断面を観察した結果、実施例1、2、3、4、参考例1は半導体基板に接合するべき上下面がいずれも平坦であることが確認された。 As a result of observing the cross sections of the lead wires for solar cells of Examples 1, 2, 3, and 4, Reference Example 1 and Comparative Examples 1 and 2, Examples 1, 2, 3, 4, and Reference Example 1 were formed on a semiconductor substrate. It was confirmed that the upper and lower surfaces to be joined were both flat.
比較例1は、半導体基板に接合するべき上下面がいずれも中央部で膨らんだ山形の断面であった。比較例2は、半導体基板に接合するべき下面は平坦で上面は中央部で膨らんだ山形の断面であった。 In Comparative Example 1, the upper and lower surfaces to be bonded to the semiconductor substrate had a chevron-shaped cross section that swelled at the center. In Comparative Example 2, the lower surface to be bonded to the semiconductor substrate was flat and the upper surface was a mountain-shaped cross section swelled at the center.
これら実施例1、2、3、4、参考例1及び比較例1、2の太陽電池用リード線にロジン系フラックスを適量塗布し、それぞれの太陽電池用リード線を銅板上に設置し、ホットプレート加熱(260℃で30秒間保持)し、太陽電池用リード線を銅板にはんだ付けした。さらに、これら銅板にはんだ付けした太陽電池用リード線の銅板に対する接合力を評価するために、90°剥離試験を行った。また、これらの太陽電池用リード線を縦150mm×横150mm×厚み180μmの半導体基板(Siセル)の両面の電極部位に設置して、10gの錘を載せた状態で同様にホットプレート加熱(260℃で30秒間保持)し、はんだ付けした。そのはんだ付けの際に生じるセル割れの状況を調べた。比較例2については、上面を接合する場合と下面を接合する場合を行ってそれぞれの場合についてセル割れの状況を調べた。 An appropriate amount of rosin-based flux was applied to the solar cell lead wires of Examples 1, 2, 3, and 4, Reference Example 1 and Comparative Examples 1 and 2, and each solar cell lead wire was placed on a copper plate. The plate was heated (held at 260 ° C. for 30 seconds), and the solar cell lead was soldered to the copper plate. Furthermore, in order to evaluate the bonding strength of the solar cell lead wire soldered to these copper plates to the copper plate, a 90 ° peel test was performed. Also, these solar cell lead wires are installed on electrode portions on both sides of a semiconductor substrate (Si cell) having a length of 150 mm × width 150 mm × thickness 180 μm, and hot plate heating (260 is carried out in the same manner with a 10 g weight placed thereon. Held at 30 ° C. for 30 seconds) and soldered. The state of cell cracks that occurred during soldering was investigated. About the comparative example 2, the case where the upper surface was joined and the case where the lower surface was joined were performed, and the condition of the cell crack was investigated about each case.
実施例1、2、3、4、参考例1及び比較例1、2の評価結果を表2に示す。 Table 2 shows the evaluation results of Examples 1, 2, 3, and 4, Reference Example 1 and Comparative Examples 1 and 2.
表2の「導体加工」の欄は、原料導電材から平角線状の帯板状導電材を形成する加工方法を示す。「端部のめっき厚」の欄は、導体をスリット加工した場合の下面端部バリに被覆されているめっき厚を示す。「断面形状」の欄は、どの図に示した断面形状であったかを示す。「接合力」の欄は、90°剥離試験により銅板と太陽電池用リード線を引っ張り、どのくらいの引張力で引っ張ったときに接合が剥がれるか試験を行った結果を示し、二重丸は引張力20N以上、○は引張力10〜20N、△は引張力10N以下を示す。 The column of “conductor processing” in Table 2 shows a processing method for forming a rectangular wire strip-like conductive material from a raw material conductive material. The column of “end part plating thickness” indicates the plating thickness covered with the bottom face end burr when the conductor is slit. The “cross-sectional shape” column indicates which cross-sectional shape is shown in the figure. The column of “Joint strength” shows the results of a test conducted by pulling a copper plate and a solar cell lead wire by a 90 ° peel test, and by how much tensile force the joint peels off. 20N or more, ○ indicates a tensile force of 10 to 20N, and Δ indicates a tensile force of 10N or less.
「セル割れ」の欄は、はんだ付け試験によってセル両面に平角線を接合しセル割れの有無を調べたときに、目視で確認可能な程度のセル割れが1箇所以上あればセル割れ有りと判定、それ以外ではセル割れ無しと判定し、全接合箇所におけるセル割れ無しの割合が90%以上の場合を○、セル割れ無しの割合が70%以上90%未満の場合を△、セル割れ無しの割合が70%未満の場合を×とした。なお、セル割れ無しの割合は下記の式により
算出した。
In the “cell crack” column, when a square wire is joined to both sides of the cell by a soldering test and the presence or absence of the cell crack is examined, it is determined that there is a cell crack if there is one or more cell cracks that can be visually confirmed. In other cases, it was determined that there was no cell cracking, and when the ratio of no cell cracking in all joints was 90% or more, ○, when the ratio of no cell cracking was 70% or more and less than 90%, Δ, no cell cracking The case where the ratio was less than 70% was evaluated as x. In addition, the ratio without a cell crack was computed by the following formula.
(セル割れ無しの割合)=[(割れが生じないセル枚数)/(はんだ付け試験を行ったセル枚数)]×100
表2に示されるように、実施例1〜4、参考例1の太陽電池用リード線は、上下面に溶融はんだを供給してロールによって溶融はんだめっき層を平坦に形成したので、優れた接合力が得られることが確認された。
(Percentage without cell cracking) = [(Number of cells without cracking) / (Number of cells subjected to soldering test)] × 100
As shown in Table 2, since the lead wires for solar cells of Examples 1 to 4 and Reference Example 1 supplied molten solder to the upper and lower surfaces and formed the molten solder plating layer flat by rolls, excellent bonding It was confirmed that power was obtained.
特に、実施例1の太陽電池用リード線1は、上下面に溶融はんだを中央部から端部にわたり十分に供給して溶融はんだめっき層を平坦に形成したので、接合に寄与するはんだが十分に供給され、良好なフィレットの形成されたことが高い接合力に繋がっている。
In particular, in the solar
実施例1の太陽電池用リード線10は、半導体基板との接合面がフラットなため、従来の太陽電池(図6)のような点接触ではなく、本発明の太陽電池(図5)のような面接触が可能であり、さらに、中央部から端部にわたり十分に溶融はんだを供給して接合に寄与するはんだが多いので、良好なはんだフィレットが形成される。これにより、接合性(強度及び導電性)が向上する。
Since the joining surface with the semiconductor substrate of the solar
また、表2に示されるように、実施例1〜4、参考例1の太陽電池用リード線10、20、30は、ロールめっきによって上下面に溶融はんだめっき層を平坦に形成したので、セル割れが抑制されることが確認された。
Moreover, as shown in Table 2, the solar
これに対し、圧延加工を行いロールめっきを行わない比較例1では、セル割れがみられ、接合力は本発明に比べてやや劣る。スリット加工を行いロールめっきを行わない比較例2では、接合面を平坦な側面にした場合は、接合力には優れるものの、セル割れが見られる。接合面を膨らんだ側面にした場合は、セル割れはないものの、接合力は本発明に比べてやや劣る。 On the other hand, in Comparative Example 1 in which rolling is performed and roll plating is not performed, cell cracks are observed, and the joining force is slightly inferior to that of the present invention. In Comparative Example 2 in which slit processing is performed and roll plating is not performed, cell cracking is observed when the bonding surface is a flat side surface, although the bonding force is excellent. When the joining surface is a swelled side surface, there is no cell cracking, but the joining force is slightly inferior to that of the present invention.
以上のように、実施例1、2、3、4、参考例5及び比較例1、2の評価結果から、本発明はセル割れ抑制効果が高いことが確認された。 As described above, from the evaluation results of Examples 1, 2, 3, 4, Reference Example 5 and Comparative Examples 1 and 2, it was confirmed that the present invention has a high cell crack suppressing effect.
10、20、30 太陽電池用リード線
12、32 帯板状導電材
13、23、24、33、34 溶融はんだめっき層
10, 20, 30 Lead wire for
Claims (3)
In the solar cell lead wire having a melt solder-plated layer surface in molten solder strip-shaped conductive material formed by being supplied, the strip-shaped conductive material has an upper surface and a lower surface is flat, the side a curved surface bulging convex, the solar cell lead wire, wherein the melt solder-plated layer formed on at least upper and lower surfaces of the strip-shaped conductive material is flat.
By rolling a wire having a circular cross section, the upper and lower surfaces are formed flat, a strip-like conductive material formed by a curved surface with convex side surfaces is formed, heat-treated, and then melted. Supplying solder and solder-plating the strip-shaped conductive material, and sandwiching the plated strip-shaped conductive material between a pair of lower rolls and a pair of upper rolls to form a flat molten solder plating layer A method for producing a lead wire for a solar cell, which is characterized.
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