JP5405435B2 - 海水淡水化システムおよびエネルギー交換チャンバー - Google Patents
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Description
このため、従来のエネルギー交換チャンバー内のピストンは、シリンダ内壁と摺動することになり、ピストンの摺動部材が摩耗するので定期的な交換が必要であった。また、長尺のチャンバーの内径をピストンの外形に合わせて精度よく加工する必要があり、加工コストが非常に高価であった。
本方式の問題点は、界面での濃縮海水と海水の混合により、取水海水の塩分濃度がチャンバー内で高くなることである。これにより、チャンバー内で昇圧される、いわゆる被昇圧海水と高圧ポンプから吐出された海水が合流して、逆浸透膜分離装置に導入される際に、該被昇圧海水の塩分濃度が高くなることで、逆浸透膜の淡水化率を低下させることに加え、逆浸透膜の寿命を低下させ逆浸透膜自体の交換周期が短くなるなどの問題があった。
本発明の海水淡水化システムによれば、チャンバー内のピストンが不要となり、メンテナンスが不要となりシステムとしての信頼性を向上することができる。また、チャンバー内の円筒の加工が容易になるので、チャンバーの製作が容易かつ安価になる。
本発明によれば、複数の区画された流路を保持するパイプをチャンバーの内径とほぼ同径のパイプとしてチャンバーに着脱可能とすることで、コルゲートシートからなる流路自体の交換を容易に行うことができる。また、チャンバーへコルゲートシートからなる流路を実装する場合に、耐圧容器であるチャンバーへの加工や溶接、接着などを施すことなく、流路を実装したパイプを別ピースとしてチャンバーに嵌め込むだけでよく、構成が簡易となり、組立も容易となる。
本発明によれば、複数の区画された流路を保持するパイプを複数に分割することにより、パイプ内の流路も長手方向に複数に分割する構成を採用することができ、流路の製作が容易となる。
本発明によれば、パイプを複数の区画された流路の無い空間にも延設することにより、この延設されたパイプ内に整流手段等を設置することが可能となる。
本発明によれば、パイプの内径側と外径側を連通する孔が圧力バランス孔として機能するため、パイプに高い内圧がかかっても、この内圧を圧力バランス孔からリリースすることによりパイプの内外の圧力を同一とすることができ、パイプに作用する力を相殺することができる。
本発明によれば、少なくとも2個のエネルギー交換チャンバーを備えることにより、以下の動作形態をとることができる。
1)高圧の濃縮海水が切換弁を通じて第1のエネルギー交換チャンバーに導入され、第1のエネルギー交換チャンバー内の海水を濃縮海水の圧力を利用して昇圧し、昇圧された海水を第1のエネルギー交換チャンバーから吐出できる。これと併行して、第2のエネルギー交換チャンバー内に海水が導入され、同時に、第2のエネルギー交換チャンバー内の濃縮海水が切換弁を通じて排出される。
2)高圧の濃縮海水が切換弁を通じて第2のエネルギー交換チャンバーに導入され、第2のエネルギー交換チャンバー内の海水を濃縮海水の圧力を利用して昇圧し、昇圧された海水を第2のエネルギー交換チャンバーから吐出できる。これと併行して、第1のエネルギー交換チャンバー内に海水が導入され、同時に、第1のエネルギー交換チャンバー内の濃縮海水が方向切換弁を通じて排出される。
したがって、本発明によれば、昇圧された海水を常時吐出することができ、エネルギー交換チャンバーからの吐出流量を安定させることができ、ひいては逆浸透膜分離装置からの淡水の供給を安定して行うことができる。
本発明のエネルギー交換チャンバーによれば、チャンバー内のピストンが不要となり、メンテナンスが不要となりシステムとしての信頼性を向上することができる。また、チャンバー内の円筒の加工が容易になるので、チャンバーの製作が容易かつ安価になる。
本発明によれば、複数の区画された流路を保持するパイプをチャンバーの内径とほぼ同径のパイプとしてチャンバーに着脱可能とすることで、コルゲートシートからなる流路自体の交換を容易に行うことができる。また、コルゲートシートからなる流路を実装する場合に、耐圧容器であるチャンバーへの加工や溶接、接着などを施すことなく、流路を実装したパイプを別ピースとしてチャンバーに嵌め込むだけでよく、構成が簡易となり、組立も容易となる。
本発明によれば、複数の区画された流路を保持するパイプを複数に分割することにより、パイプ内の流路も長手方向に複数に分割する構成を採用することができ、流路の製作が容易となる。
本発明によれば、パイプを複数の区画された流路の無い空間にも延設することにより、この延設されたパイプ内に整流手段等を設置することが可能となる。
本発明によれば、パイプの内径側と外径側を連通する孔が圧力バランス孔として機能するため、パイプに高い内圧がかかっても、この内圧を圧力バランス孔からリリースすることによりパイプの内外の圧力を同一とすることができ、パイプに作用する力を相殺することができる。
本発明によれば、チャンバーに流入する濃縮海水を区画された流路に均一に流すことができるので、濃縮海水と海水の界面を均一にすることができる。
本発明のエネルギー交換チャンバーの好ましい態様は、前記海水ポートと前記複数の区画された流路との間に整流手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、チャンバーに流入する海水を区画された流路に均一に流すことができるので、濃縮海水と海水の界面を均一にすることができる。
1)チャンバー内にピストンが無い形態であるため、摺動部材の摩耗の問題を解消し、またチャンバーに過大な加工精度が要求されることなくかつ長尺加工も必要としない。したがって、チャンバーの製作コストを低減することができる。
2)チャンバー内にピストンが無い形態にも拘らずチャンバー内での濃縮海水と海水の混合を抑制し、濃縮海水と海水の界面を維持したまま、濃縮海水によって海水を加圧することができる。
3)チャンバー内での乱流拡散による濃縮海水と海水の混合を抑制でき、濃度の高い海水を逆浸透膜分離装置に送ってしまうことがないので、逆浸透膜分離装置の性能を十分に発揮することができるとともに、逆浸透膜自体の交換周期を長くすることができる。
4)チャンバー内の複数の区画された流路を平面シートと波状シートとの重ね合わせ部を接着したコルゲートシートをロール状に巻いて形成したので、複数の流路の製作がきわめて容易になる。また、複数の区画流路の断面積をチャンバー内の全面に亘って実質的に均一に保つことができるとともに、形状が異なる部分をコルゲートシートの巻き始め部分と巻き終わり部分のみのごく一部に抑えることができるため、複数の区画流路における流動抵抗を実質的に均一にすることができるとともに界面の挙動を実質的に均一にすることができる。
5)複数の区画された流路を保持するパイプをチャンバーの内径とほぼ同径のパイプとしてチャンバーに着脱可能とすることで、コルゲートシートからなる流路自体の交換を容易に行うことができる。また、チャンバーへコルゲートシートからなる流路を実装する場合に、耐圧容器であるチャンバーへの加工や溶接、接着などを施すことなく、流路を実装したパイプを別ピースとしてチャンバーに嵌め込むだけでよく、構成が簡易となり、組立も容易となる。
図1は、本発明の海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。図1に示すように、取水ポンプ(図示しない)により取水された海水は、前処理装置により前処理されて所定の水質条件に整えられたのち、海水供給ライン1を介してモータMが直結された高圧ポンプ2へ供給される。高圧ポンプ2で昇圧された海水は吐出ライン3を介して逆浸透膜分離装置4に供給される。逆浸透膜分離装置4は、海水を塩分濃度の高い濃縮海水と塩分濃度の低い淡水に分離し海水から淡水を得る。この時、塩分濃度の高い濃縮海水が逆浸透膜分離装置4から排出されるが、この濃縮海水は依然高い圧力を有している。逆浸透膜分離装置4から濃縮海水を排出する濃縮海水ライン5は、方向切換弁6を介してエネルギー交換チャンバー20の濃縮海水ポートP1へ接続している。前処理された低圧の海水を供給する海水供給ライン1は、高圧ポンプ2の上流で分岐してバルブ7を介してエネルギー交換チャンバー20の海水ポートP2へ接続している。エネルギー交換チャンバー20は、チャンバー内の濃縮海水ポートP1と海水ポートP2の間に区画された流路を有しており、濃縮海水と海水の界面によって二流体を分離しながらエネルギー伝達を行うものである。
図4(a)および図4(b)において、A10で示した領域が濃縮海水100%〜90%の領域であり、濃縮海水ポートP1から海水ポートP2に向かうにつれて各領域(A9〜A2)ごとに濃度が10%低くなり、A1で示した領域は濃縮海水10%〜0%の領域である。なお、A1で示した領域においても、領域A2との境界部や領域A2に近接した部分では濃縮海水10%であるが、海水ポートP2に近い部分では濃縮海水0%、すなわち、海水100%である。
これに対し、図4(b)に示すように、チャンバー内に区画された複数の流路Rがある場合には、濃縮海水ポートP1から濃縮海水が区画された流路断面積の小さい各流路Rに流入し、海水ポートP2から海水が各流路Rに流入する。この時、各流路R内で濃縮海水と海水が接触するが、流路断面積が小さい流路R内で生じる渦は管路内の小さな渦になるので、大きく拡散せずに濃縮海水と海水の界面I(A9〜A2で示す領域)が乱れない。
すなわち、図4(b)においてA10で示した領域は濃縮海水100%〜90%の領域であり、濃縮海水ポートP1から海水ポートP2に向かうにつれて各領域ごとに濃度が10%低くなり、A1で示した領域は濃縮海水10%〜0%の領域である。濃縮海水ポートP1から海水ポートP2方向にみた場合、領域A10に隣接する濃縮海水が90%〜80%の領域A9から10%ずつ濃縮海水の割合が減少していき、濃縮海水と海水の界面は、濃縮海水が90%〜80%の領域A9から濃縮海水が20%〜10%の領域A2までの8つの細い帯状の領域の集合であり、界面Iで示される。
このように流路断面積の小さい流路Rが複数個集まって大きなチャンバーを構成するため、各流路Rで濃縮海水と海水の界面Iが維持され、全体として濃縮海水と海水の界面を維持したまま、すなわち濃縮海水と海水の混合を抑制しながら、濃縮海水によって海水を加圧し吐出することができる。
図5(a)に示すように、コルゲートシート50は、樹脂製の平面シート51と樹脂製の波状シート52を重ねて重ね合わせ部を接着することにより形成される。そして、図5(b)に示すように、コルゲートシート50をロール状に巻いてロールの半径方向の所定箇所で接着することによりコルゲートシートを固定し、相隣接する平面シート51と波状シート52との間に多数の流路Rを形成する。ロール状に巻かれたコルゲートシート50はシリンダ21に接着により固定される。このように、コルゲートシート50をロール状に巻くことによって概略台形状の断面を有する多数の流路Rを形成することができる。なお、概略台形状の断面の各角部は円弧状の丸味を帯びている。図5(b)に示すように、概略台形状の多数の流路Rを形成することにより、各流路R内で生じる渦は管路内の小さな渦になるので、大きく拡散せずに濃縮海水と海水の界面が乱れることがない。このように流路断面積の小さい流路Rが複数個集まって大きなチャンバーを構成しているため、各流路Rで濃縮海水と海水の界面が維持され、全体として濃縮海水と海水の界面を維持したまま、すなわち濃縮海水と海水の混合を抑制しながら、濃縮海水によって海水を加圧し吐出することができる。図5(b)に示す概略台形状の流路の場合、対辺(上底と下底)の距離が5〜10mm程度がよい。
本件出願人は、先に、特願2010−112803号において、図3の実施形態でシリンダ21内のチャンバーに円形断面を有するチューブ25を多数配置したエネルギー交換チャンバー20を提案しているが、この形態ではチューブ25とチューブ25との間の空間や、チャンバー内の外径部でチューブ25が円形断面を維持できない箇所で、区画された流路の断面積が大きく異なってしまう。また、同出願の図5の実施形態でシリンダ21内のチャンバーにハニカム状の流路や格子状の流路を形成した構成を提案しているが、この形態もチャンバー内の外径部で断面積や形状の大きく異なる区画流路ができてしまう。
このように断面積や形状の大きく異なる区画流路では、他の区画流路とは流動抵抗が異なり、界面の挙動も異なってしまうおそれがある。界面の挙動が他の流路と一致しないと、制御性が低下し、逆浸透膜(RO)に供給される海水に濃縮海水が混入してしまう可能性もある。
図7に示す実施形態においては、チャンバー内の空間S1,S2の中央部に流入側から拡大し、さらに縮小する円錐が底面で合わせられた形状の整流手段28,28を設けている。この整流手段28によってチャンバー中央部に供給された流体が一旦外側に広がり、再び内側へ縮小することで、小径のポートからの流れをチャンバー内の区画された各流路に均一に流すことができる。
図6において説明した小径のポートから大径のチャンバー内円筒部に向かってラッパ状に拡がる円錐状の整流板は、ポート内径とチャンバー内径の比が比較的小さい場合、すなわち、ポートからチャンバーへの拡大幅が小さい場合に有効であるが、図7に示すように、ポート内径とチャンバー内径の比が大きい場合、すなわちポートからチャンバーへの拡大幅が大きい場合には本実施形態の整流手段28が有効である。
図9に示す本実施形態も流入するポート内径に対するチャンバーの内径の比が大きい場合に有効である。このように、多孔板を配置することによって小径のポートP1,P2から流入する流れを大径のチャンバー内に均一に分散させ複数の区画された流路に均一に流れるようにすることができる。
また、一方のポート側に設けた2枚の多孔板による整流手段29a,29b(または29c,29d)は、それぞれの孔径や空孔率が異なるものでもよい。
チャンバーが海水の吸込みを行う工程のとき、濃縮海水を濃縮海水排水ポートP3から排水し、濃縮海水と海水の混合領域にある流体を整流手段29bの手前で濃縮海水排水ポートP3から排出するようにしている。すなわち、混合領域にある流体を整流手段29bの手前で排出したうえで、次に再度濃縮海水により海水を押し出すときには濃縮海水を濃縮海水供給ポートP1から供給する。このように、混合領域にある流体をチャンバー内から排出することによって常に新しい界面が形成され、界面の往復動作によって濃縮海水と海水の混合が拡大していくのを防ぐことができる。
なお、制御によって、吸い込み吐出しサイクルの何回かに1回、吸い込み工程の時間を長く取り、混合領域にある流体を濃縮海水排水ポートP3から排出するようにしてもよい。
図13および図14に示すように、エネルギー交換チャンバー20のシリンダ21内には、濃縮海水ポートP1側から海水ポートP2側に向かって、パイプPA、パイプPB、パイプPC、パイプPD、パイプPE、パイプPF、パイプPE、パイプPD、パイプPC、パイプPB、パイプPAの順序に配置されている。これらのパイプPA〜PFは、整流手段29a〜29dおよびコルゲートシートをチャンバーに固定するための部材として用いられている。パイプPA、パイプPB、パイプPC、パイプPD、パイプPEは、パイプPFを中心として左右対称に配置されている。整流手段29aはパイプPBとパイプPCとにより挟持され、整流手段29bはパイプPCとパイプPDにより挟持されている。また、整流手段29cはパイプPCとパイプPDとにより挟持され、整流手段29dはパイプPBとパイプPCとにより挟持されている。
ここで、整流手段29a,29b(29c,29d)は、パイプPBとパイプPC間およびパイプPCとパイプPD間の凹凸部55の空隙に挟まれるように設置され、軸方向に固定されている。
図13に示す例では、コルゲートシートで形成された流路Rを軸方向に3分割してチャンバー内に設置している。流路Rの分割数、各パイプの軸方向の長さ、および各パイプの内外径は使用条件により適宜設定するものであり、図13に示す形態(3分割)に限るものではない。
なお、各パイプPA〜PFには、その外周面上の1箇所もしくは複数箇所に圧力バランス孔56を設けている。圧力バランス孔56の径、圧力バランス孔56の軸方向および円周方向の数は、適宜設定する。
固定ワッシャー57の軸部57aは、孔h内で軸方向に可動になっており、孔hの深さおよび軸部57aの長さは、固定ワッシャー57が軸方向に所望の距離だけ移動できるように設定されている。なお、固定ワッシャー57は、図16に示すパイプPAと対称位置にあるもう1つのパイプPAにも設置されている(図13参照)。
図13および図16に示すように、パイプPAの端部に、Oリング58の弾性変形によって軸方向に移動可能な固定ワッシャー57を設置し、固定ワッシャー57をフランジ23で押さえることにより、パイプPA〜PFをチャンバー内で軸方向に固定することができる。
本実施形態においては、方向切換弁6に四方弁を採用することによって、2つのエネルギー交換チャンバー20へ交互に濃縮海水を供給し、2つのエネルギー交換チャンバー20から交互に昇圧された海水を吐出するため、逆浸透膜分離装置4から得られる淡水の流量を安定に保つことができる。
方向切換弁6には、1つの供給ポートP、2つの制御ポートA,B、2つの戻りポートQが形成される。本発明における方向切換弁6では、供給ポートPは濃縮海水ライン5に連通し、2つの制御ポートA,Bは、それぞれエネルギー交換チャンバー20A,20Bに連通し、戻りポートQは濃縮海水排出ライン17に連通している。
図20(a)および図20(b)に示す実施形態による方向切換弁6の例では、スプール102は3ランドであるが、方向切換弁に1つ以上の供給ポートP、2つの制御ポートA,B、2つ以上の戻りポートQが形成され、スプールの動作(制御弁内の流路の切換)により、供給ポートPと何れか一方の制御ポートA(又はB)が連通し、また何れかもう一方の制御ポートB(又はA)と戻りポートQが連通するものであれば、回転スプール形など、本図の構造・形態例に限らない。
(A)図20(a)は、方向切換弁6の供給ポートPと制御ポートAが連通する方向にスプール102が動作した場合を示す。
高圧の濃縮海水が方向切換弁6を通じて(Pポート→Aポート)エネルギー交換チャンバー20A(図20(a)中の上)に導入される。
エネルギー交換チャンバー20A(図20(a)中の上)内の界面(濃縮海水と海水の界面)Iが同図中の右方向に移動する。
エネルギー交換チャンバー20A内にバルブ7(図19参照)を通じて導入された海水が界面Iの移動により昇圧され、昇圧された海水がバルブ7を通じてブースターポンプ8(図19参照)に供給される。
また併行して、方向切換弁6の制御ポートBと戻りポートQが連通し、エネルギー交換チャンバー20B内におけるエネルギーを失って低圧になった濃縮海水が濃縮海水排出ライン17に排出されるとともに海水供給ライン1から海水がバルブ7を通じてエネルギー交換チャンバー20B(図20(a)中の下)に導入される。
高圧の濃縮海水が方向切換弁6を通じて(Pポート→Bポート)エネルギー交換チャンバー20B(図20(b)中の下)に導入される。
エネルギー交換チャンバー20B(図20(b)中の下)内の界面Iが同図中の右方向に移動する。
エネルギー交換チャンバー20B内にバルブ7(図19参照)を通じて導入された海水が界面Iの移動により昇圧され、昇圧された海水がバルブ7を通じてブースターポンプ8(図19参照)に供給される。
また併行して、方向切換弁6の制御ポートAと戻りポートQが連通し、エネルギー交換チャンバー20A内におけるエネルギーを失って低圧になった濃縮海水が濃縮海水排出ライン17に排出されるとともに海水供給ライン1から海水がバルブ7を通じてエネルギー交換チャンバー20A(図20(b)中の上)に導入される。
2 高圧ポンプ
3 吐出ライン
4 逆浸透膜分離装置
5 濃縮海水ライン
6 方向切換弁
7 バルブ
8 ブースターポンプ
9 バルブ
10 エネルギー交換チャンバー
11 シリンダ
11f フランジ部
12 ピストン
13 フランジ
14 ボルト
15 ナット
16 摺動リング
17 濃縮海水排出ライン
20 エネルギー交換チャンバー
20A,20B エネルギー交換チャンバー
21 シリンダ
21f フランジ部
23 フランジ
27,28 整流手段
28a,28b 円錐
28c 支持板
29a,29b,29c,29d 整流手段
29h 多孔板の孔
50 コルゲートシート
51 平面シート
52 波状シート
55 凹凸部
56 圧力バランス孔
57 固定ワッシャー
57a 軸部
58 Oリング
101 ハウジング
102 スプール
103 駆動部
A 制御ポート
B 制御ポート
I 界面
P 供給ポート
Q 戻りポート
R 流路
A10 濃縮海水100%〜90%の領域
A1 濃縮海水10%〜0%の領域
A9〜A2 濃縮海水と海水との領域(界面)
P1 濃縮海水ポート
P2 海水ポート
P3 濃縮海水排水ポート
S1,S2 空間
Claims (13)
- ポンプによって昇圧した海水を逆浸透膜分離装置に通水して淡水と濃縮海水に分離して海水から淡水を生成する海水淡水化システムにおいて、
前記逆浸透膜分離装置から吐出される濃縮海水の圧力エネルギーを前記海水の一部を昇圧するエネルギーに利用するエネルギー交換チャンバーを備え、
前記エネルギー交換チャンバーは、前記濃縮海水の出入りを行う濃縮海水ポートと、前記海水の出入りを行う海水ポートと、チャンバー内に設けられるとともに前記濃縮海水ポートと前記海水ポートとを連通させる複数の区画された流路とを備え、
前記複数の区画された流路は、平面シートと波状シートとの重ね合わせ部を接着したコルゲートシートをロール状に巻いて形成されていることを特徴とする海水淡水化システム。 - 前記複数の区画された流路を保持するパイプを備え、該パイプは前記エネルギー交換チャンバー内に嵌装されることを特徴とする請求項1に記載の海水淡水化システム。
- 前記パイプは長手方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項2に記載の海水淡水化システム。
- 前記パイプは前記エネルギー交換チャンバー内の前記複数の区画された流路の無い空間にも延設されていることを特徴とする請求項2または3に記載の海水淡水化システム。
- 前記パイプには内径側と外形側を連通する孔が設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の海水淡水化システム。
- 前記エネルギー交換チャンバーを複数備え、前記複数のエネルギー交換チャンバーにおける濃縮海水ポートへの濃縮海水の供給と該濃縮海水ポートからの濃縮海水の排出とを切換える少なくとも1つの切換弁を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の海水淡水化システム。
- ポンプによって昇圧した海水を逆浸透膜分離装置に通水して淡水と濃縮海水に分離して海水から淡水を生成する海水淡水化システムにおいて前記逆浸透膜分離装置から吐出される濃縮海水の圧力エネルギーを前記海水を昇圧するエネルギーに利用するエネルギー交換チャンバーであって、
前記エネルギー交換チャンバーは、前記濃縮海水の出入りを行う濃縮海水ポートと、前記海水の出入りを行う海水ポートと、チャンバー内に設けられるとともに前記濃縮海水ポートと前記海水ポートとを連通させる複数の区画された流路とを備え、
前記複数の区画された流路は、平面シートと波状シートとの重ね合わせ部を接着したコルゲートシートをロール状に巻いて形成されていることを特徴とするエネルギー交換チャンバー。 - 前記複数の区画された流路を保持するパイプを備え、該パイプは前記エネルギー交換チャンバー内に嵌装されることを特徴とする請求項7に記載のエネルギー交換チャンバー。
- 前記パイプは長手方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項8に記載のエネルギー交換チャンバー。
- 前記パイプは前記エネルギー交換チャンバー内の前記複数の区画された流路の無い空間にも延設されていることを特徴とする請求項8または9に記載のエネルギー交換チャンバー。
- 前記パイプには内径側と外形側を連通する孔が設けられていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のエネルギー交換チャンバー。
- 前記濃縮海水ポートと前記複数の区画された流路との間に整流手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載のエネルギー交換チャンバー。
- 前記海水ポートと前記複数の区画された流路との間に整流手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載のエネルギー交換チャンバー。
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