JP5399820B2 - 冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物 - Google Patents

冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物 Download PDF

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Description

本発明は、冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物に関する。
近年のオゾン層破壊の問題から、従来冷凍機器の冷媒として使用されてきたCFC(クロロフルオロカーボン)およびHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)が規制の対象となり、これらに代わってHFC(ハイドロフルオロカーボン)が冷媒として使用されている。
CFCやHCFCを冷媒とする場合は、冷凍機油として鉱油やアルキルベンゼンなどの炭化水素油が好適に使用されてきたが、冷媒が替わると共存下で使用される冷凍機油は、冷媒との相溶性、潤滑性、冷媒溶解時の粘度、熱・化学的安定性など予想し得ない挙動を示すため、冷媒ごとに冷凍機油の開発が必要となる。そこで、HFC冷媒用冷凍機油として、例えば、ポリアルキレングリコール(特許文献1を参照)、エステル(特許文献2を参照)、炭酸エステル(特許文献3を参照)、ポリビニルエーテル(特許文献4を参照)などが開発されている。
HFC冷媒のうち、カーエアコン用冷媒として標準的に用いられているHFC−134aはオゾン破壊係数(ODP)がゼロであるものの地球温暖化係数(GWP)が高いため、欧州では規制の対象となっている。そこで、HFC−134aに替わる冷媒の開発が急務となっている。
このような背景の下、HFC−134aに代わる冷媒として、ODPおよびGWPの双方が非常に小さく、不燃性であり、かつ、冷媒性能の尺度である熱力学的特性がHFC−134aとほぼ同等かそれ以上である、不飽和フッ化炭化水素類の冷媒の使用が提案されている。さらに、不飽和フッ化炭化水素と飽和ハイドロフルオロカーボン、炭素数3〜5の飽和炭化水素、ジメチルエーテル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロメチル)サルファイドあるいは3フッ化ヨウ化メタンとの混合冷媒の使用も提案されている(特許文献5を参照)。
また、不飽和フッ化炭化水素冷媒あるいは不飽和フッ化炭化水素と飽和ハイドロフルオロカーボン、炭素数3〜5の飽和炭化水素、ジメチルエーテル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロメチル)サルファイドあるいは3フッ化ヨウ化メタンとの混合冷媒と共に使用可能な冷凍機油としては、鉱油、アルキルベンゼン類、ポリアルファオレフィン類、ポリアルキレングリコール類、モノエステル類、ジエステル類、ポリオールエステル類、フタル酸エステル類、アルキルエーテル類、ケトン類、炭酸エステル類、ポリビニルエーテル類などを用いた冷凍機油が提案されている(特許文献5〜7を参照)。
特開平02−242888号公報 特開平03−200895号公報 特開平03−217495号公報 特開平06−128578号公報 国際公開WO2006/094303号パンフレット 特表2006−512426号公報 国際公開WO2005/103190号パンフレット
上記特許文献5、6、7に記載されているように、不飽和フッ化炭化水素冷媒を用いる冷凍システムにおいては、CFCやHCFCに使用されている鉱油やアルキルベンゼン等の炭化水素類、HFCに使用されているポリアルキレングリコール、ポリオールエステル、ポリビニルエーテルなどの冷凍機油のいずれも適用可能であると考えられている。しかし、本発明者らの検討によれば、これら従来の冷凍機油を当該システムにそのまま転用しただけでは、各種要求性能を高水準で達成することができないことが判明した。特にポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテルといったエーテル系冷凍機油の場合、不飽和フッ化炭化水素冷媒存在下では冷媒や冷凍機油が分解しシステムの不具合を起こす可能性がある。また、耐摩耗性向上のため、従来より通常用いられている摩耗防止剤を配合した場合、不飽和フッ化炭化水素冷媒存在下での安定性がさらに悪化することが判明した。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、不飽和フッ化炭化水素冷媒を用いる冷凍システムにおいて、不飽和フッ化炭化水素冷媒存在下での安定性および耐摩耗性を高水準で両立することが可能な冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、エーテル系化合物を含有する基油、酸性リン酸エステルのアミン塩、アミン系酸化防止剤、金属不活性化剤および脂環式エポキシ化合物を含有する冷凍機油と、不飽和フッ化炭化水素冷媒と、を含有し、酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量が、冷凍機油全量を基準として、0を超え400質量ppm未満であることを特徴とする冷凍機用作動流体組成物を提供する。
また、本発明は、エーテル系化合物を含有する基油、酸性リン酸エステルのアミン塩、アミン系酸化防止剤、金属不活性化剤および脂環式エポキシ化合物を含有し、酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量が、冷凍機油全量を基準として、0を超え400質量ppm未満であり、不飽和フッ化炭化水素冷媒とともに用いられることを特徴とする冷凍機油を提供する。
本発明の冷凍機用流体作動流体組成物は、不飽和フッ化炭化水素冷媒として、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,2,3,3−テトラフルオロプロペンおよび3,3,3−トリフルオロプロペンから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
また、本発明の冷凍機用作動流体組成物は、不飽和フッ化炭化水素冷媒の少なくとも1種(以下、「冷媒(A)」という。)を単独で用いてもよく、飽和ハイドロフルオロカーボン、炭素数3〜5の炭化水素、ジメチルエーテル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロメチル)サルファイドおよび3フッ化ヨウ化メタン冷媒から選ばれる少なくとも1種(以下、「冷媒(B)」という。)をさらに含有していてもよい。
さらに、冷媒(A)と冷媒(B)との混合冷媒において、不飽和フッ化炭化水素冷媒としては、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、1,2,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ye)および3,3,3−トリフルオロプロペン(HFO−1243zf)から選ばれる少なくとも1種が好ましく;
飽和ハイドロフルオロカーボンとしては、ジフルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、フルオロエタン(HFC−161)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)および1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)から選ばれる少なくとも1種が好ましく;
炭素数3〜5の炭化水素としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、2−メチルブタンおよびノルマルペンタンから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、不飽和フッ化炭化水素冷媒を用いる冷凍システムにおいて、不飽和フッ化炭化水素冷媒存在下での安定性および耐摩耗性を高水準で両立することが可能な冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の冷凍機油は、エーテル系化合物を含有する基油、酸性リン酸エステルのアミン塩、アミン系酸化防止剤、金属不活性化剤および脂環式エポキシ化合物を含有し、酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量が、冷凍機油全量を基準として、0を超え400ppm未満であり、不飽和フッ化炭化水素冷媒とともに用いられることを特徴とする。また、本発明の冷凍機用作動流体組成物は、エーテル系化合物を含有する基油、酸性リン酸エステルのアミン塩、アミン系酸化防止剤、金属不活性化剤および脂環式エポキシを含有する冷凍機油と、不飽和フッ化炭化水素冷媒と、を含有し、酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量が、冷凍機油全量を基準として、0を超え400質量ppm未満であることを特徴とする。ここで、本発明の冷凍機用作動流体組成物には、本発明の冷凍機油と、不飽和フッ化炭化水素冷媒を含有する態様が包含される。
本発明において、基油を構成するエーテル系化合物としては、分子中にエーテル結合を一個以上有している化合物であれば特に制限されない。具体的には、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリフェニルエーテル、パーフルオロエーテルなどが上げられ、中でもポリアルキレングリコールおよびポリビニルエーテルが好適に用いられる。
ポリアルキレングリコールとしては、例えば下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
−〔(OR−OR (1)
[式(1)中、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアシル基または水酸基を2〜8個有する化合物の残基を表し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数2〜10のアシル基を表し、fは1〜80の整数を表し、gは1〜8の整数を表す。]
上記一般式(1)において、R、Rで表されるアルキル基は直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。当該アルキル基の炭素数は好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜6である。アルキル基の炭素数が10を超えると作動媒体との相溶性が低下する傾向にある。
また、R、Rで表されるアシル基のアルキル基部分は直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。アシル基の炭素数は、好ましくは2〜10であり、より好ましくは2〜6である。当該アシル基の炭素数が10を超えると作動媒体との相溶性が低下し、相分離を生じる場合がある。
、Rで表される基が、ともにアルキル基である場合、あるいはともにアシル基である場合、R、Rで表される基は同一でも異なっていてもよい。さらに、gが2以上の場合は、同一分子中の複数のR、Rで表される基は同一でも異なっていてもよい。
で表される基が水酸基を2〜8個有する化合物の残基である場合、この化合物は鎖状のものであってもよいし、環状のものであってもよい。
上記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの中でも、R、Rのうちの少なくとも1つがアルキル基(より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)であることが好ましく、特にメチル基であることが作動媒体との相溶性の点から好ましい。
さらには、熱・化学安定性の点から、RとRとの双方がアルキル基(より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)であることが好ましく、とりわけ双方がメチル基であることが好ましい。
また、製造容易性およびコストの点から、RまたはRのいずれか一方がアルキル基(より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)であり、他方が水素原子であることが好ましく、とりわけ一方がメチル基であり、他方が水素原子であることが好ましい。
上記一般式(1)中のRは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、このようなアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。また、ORで表される繰り返し単位のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。同一分子中のオキシアルキレン基は同一であってもよく、また、2種以上のオキシアルキレン基が含まれていてもよい。
上記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの中でも、粘度−温度特性の観点からは、オキシエチレン基(EO)とオキシプロピレン基(PO)とを含む共重合体が好ましく、このような場合、焼付荷重、粘度−温度特性の点から、オキシエチレン基とオキシプロピレン基との総和に占めるオキシエチレン基の割合(EO/(PO+EO))が0.1〜0.8の範囲にあることが好ましく、0.3〜0.6の範囲にあることがより好ましい。
また、作動媒体との相溶性、吸湿性や熱・酸化安定性の点ではEO/(PO+EO)の値が0〜0.5の範囲にあることが好ましく、0〜0.2の範囲にあることがより好ましく、0(すなわちプロピレンオキサイド単独重合体)であることが最も好ましい。
上記一般式(1)中のfは、オキシアルキレン基ORの繰り返し数(重合度)を表し、1〜80の整数である。また、gは1〜8の整数である。例えばRがアルキル基またはアシル基である場合、gは1である。Rが水酸基を2〜8個有する化合物の残基である場合、gは当該化合物が有する水酸基の数となる。
また、fとgとの積(f×g)については特に制限されないが、前記した冷凍機用潤滑油としての要求性能をバランスよく満たすためには、f×gの平均値が6〜80となるようにすることが好ましい。
一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの数平均分子量は好ましくは500〜3000、さらに好ましくは600〜2000、より好ましくは600〜1500であり、nは当該ポリアルキレングリコールの数平均分子量が上記の条件を満たすような数であることが好ましい。ポリアルキレングリコールの数平均分子量が低すぎる場合には不飽和フッ化炭化水素冷媒共存下での潤滑性が不十分となる。他方、数平均分子量が高すぎる場合には、低温条件下で不飽和フッ化炭化水素冷媒に対して相溶性を示す組成範囲が狭くなり、冷媒圧縮機の潤滑不良や蒸発器における熱交換の阻害が起こりやすくなる。また、上記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールにおいては、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.00〜1.20以下であることが好ましい。Mw/Mnが1.20を越えると、不飽和フッ化炭化水素冷媒と冷凍機油との相溶性が不十分となる傾向にある。
上記ポリアルキレングリコールの中でも、下記一般式(2)で表されるポリプロピレングリコールジメチルエーテル、並びに下記一般式(3)で表されるポリエチレンポリプロピレングリコールジメチルエーテルが経済性および前述の効果の点で好適であり、また、下記一般式(4)で表されるポリプロピレングリコールモノブチルエーテル、さらには下記一般式(5)で表されるポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、下記一般式(6)で表されるポリエチレンポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、下記一般式(7)で表されるポリエチレンポリプロピレングリコールモノブチルエーテル、下記一般式(8)で表されるポリプロピレングリコールジアセテートが、経済性等の点で好適である。
CHO−(CO)−CH (2)
(式中、hは6〜80の数を表す。)
CHO−(CO)−(CO)−CH (3)
(式中、iおよびjはそれぞれ1以上であり且つiとjとの合計が6〜80となる数を表す。)
O−(CO)−H (4)
(式中、kは6〜80の数を示す。)
CHO−(CO)−H (5)
(式中、lは6〜80の数を表す。)
CHO−(CO)−(CO)−H (6)
(式中、mおよびnはそれぞれ1以上であり且つmとnとの合計が6〜80となる数を表す。)
O−(CO)−(CO)−H (7)
(式中、mおよびnはそれぞれ1以上であり且つmとnとの合計が6〜80となる数を表す。)
CHCOO−(CO)−COCH (8)
(式中、lは6〜80の数を表す。)
また、本発明においては、上記ポリアルキレングリコールとして、一般式(9)で表される構成単位を少なくとも1個有するポリアルキレングリコール誘導体を使用することができる。
Figure 0005399820

[式(9)中、R〜Rは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基または下記一般式(13):
Figure 0005399820

[式(10)中、RおよびRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基または炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、R10は炭素数2〜5のアルキレン基、アルキル基を置換基として有する総炭素数2〜5の置換アルキレン基またはアルコキシアルキル基を置換基として有する総炭素数4〜10の置換アルキレン基を表し、rは0〜20の整数を表し、R13は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表す)で表される基を表し、R〜R11の少なくとも1つが一般式(13)で表される基である。]
上記一般式(9)中、R〜Rはそれぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基または上記一般式(10)で表される基を表すが、炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜10の直鎖状または分枝状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状または分枝状のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基またはアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基またはアルキルアリール基、炭素数7〜10のアリールアルキル基等があげられる。これらの1価の炭化水素基の中でも、炭素数6以下の1価の炭化水素基、特に炭素数3以下のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
また、上記一般式(10)において、RおよびRはそれぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基または炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表すが、これらの中でも炭素数3以下のアルキル基または炭素数6以下のアルコキシアルキル基が好ましい。
上記一般式(10)中、R10は炭素数2〜5のアルキレン基、アルキル基を置換基として有する総炭素数2〜5の置換アルキレン基またはアルコキシアルキル基を置換基として有する総炭素数4〜10の置換アルキレン基、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基および総炭素数6以下の置換エチレン基を表す。
上記一般式(10)中、R11は炭素数の1〜10の1価の炭化水素基を表すが、当該炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜10の直鎖状または分枝状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状または分枝状のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基またはアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基またはアルキルアリール基、炭素数7〜10のアリールアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数6以下の1価の炭化水素基が好ましく、特に炭素数3以下のアルキル基が好ましい。
上記一般式(9)中、R〜Rのうち少なくとも1つは上記一般式(10)で表される基である。特に、RまたはRはのいずれか一つが上記一般式(10)で表される基であり、且つRまたはRの残りの一つおよびR、Rがそれぞれ水素原子または炭素数1〜10の1価の炭化水素基であることが好ましい。
本発明において好ましく用いられる、上記一般式(9)で表される構成単位を有するポリアルキレングリコールは、一般式(9)で表される構成単位のみからなる単独重合体;一般式(9)で表され且つ構造の異なる2種以上の構成単位からなる共重合体、並びに一般式(9)で表される構成単位と他の構成単位(例えば下記一般式(11)で表される構成単位)とからなる共重合体の三種類に大別することができる。上記単独重合体の好適例は、一般式(9)で表される構成単位Aを1〜200個有するとともに、末端基がそれぞれ水酸基、炭素数1〜10のアシルオキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基あるいはアリーロキシ基からなるものを挙げることができる。
Figure 0005399820

[式(11)中、R12〜R15は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。]
一方、共重合体の好適例は、一般式(9)で表される二種類の構成単位A、Bをそれぞれ1〜200個有するか、あるいは一般式(9)で表される構成単位Aを1〜200個と一般式(10)で表される構成単位Cを1〜200個有するとともに、末端基がそれぞれ水酸基、炭素数1〜10のアシルオキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基あるいはアリーロキシ基からなるものを挙げることができる。
これらの共重合体は、構成単位Aと構成単位B(あるいは構成単位C)との交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合体あるいは構成単位Aの主鎖に構成単位Bがグラフト結合したグラフト共重合体のいずれの重合形式であってもよい。
ポリアルキレングリコールの水酸基価は特に限定されないが、100mgKOH/g以下、好ましくは50mgKOH/g以下、さらに好ましくは30mgKOH/g以下、最も好ましくは10mgKOH/g以下であるのが望ましい。
本発明にかかるポリアルキレングリコールは、従来より公知の方法を用いて合成することができる(「アルキレンオキシド重合体」、柴田満太他、海文堂、平成2年11月20日発行)。例えば、アルコール(ROH;Rは上記一般式(1)中のRと同一の定義内容を表す)に所定のアルキレンオキサイドの1種以上を付加重合させ、さらに末端水酸基をエーテル化もしくはエステル化することによって、上記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールが得られる。なお、上記の製造工程において異なる2種以上のアルキレンオキサイドを使用する場合、得られるポリアルキレングリコールはランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよいが、より酸化安定性に優れる傾向にあることからブロック共重合体であることが好ましく、より低温流動性に優れる傾向にあることからランダム共重合体であることが好ましい。
本発明にかかるポリアルキレングリコールの100℃における動粘度は5〜20mm/sであることが好ましく、好ましくは6〜18mm/s、より好ましくは7〜16mm/s、さらに好ましくは8〜15mm/s、最も好ましくは9〜13mm/sである。100℃における動粘度が前記下限値未満であると冷媒共存下での潤滑性が不十分となり、他方、前記上限値を超えると、冷媒に対して相溶性を示す組成範囲が狭くなり、冷媒圧縮機の潤滑不良や蒸発器における熱交換の阻害が起こりやすくなる。また、当該ポリアルキレングリコールの40℃における動粘度は、10〜200mm/sであることが好ましく、20〜150mm/sであることがより好ましい。40℃における動粘度が10mm/s未満であると潤滑性や圧縮機の密閉性が低下するという傾向にあり、また、200mm/sを越えると、低温条件下で冷媒に対して相溶性を示す組成範囲が狭くなり、冷媒圧縮機の潤滑不良や蒸発器における熱交換の阻害が起こりやすくなる傾向にある。
また、上記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの流動点は−10℃以下であることが好ましく、−20〜−50℃であることがより好ましい。流動点が−10℃以上のポリアルキレングリコールを用いると、低温時に冷媒循環システム内で冷凍機油が固化しやすくなる傾向にある。
また、上記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの製造工程において、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが副反応を起こして分子中にアリル基などの不飽和基が形成される場合がある。ポリアルキレングリコール分子中に不飽和基が形成されると、ポリアルキレングリコール自体の熱安定性が低下する、重合物を生成してスラッジを生成する、あるいは抗酸化性(酸化防止性)が低下して過酸化物を生成するといった現象が起こりやすくなる。特に、過酸化物が生成すると、分解してカルボニル基を有する化合物を生成し、さらにカルボニル基を有する化合物がスラッジを生成してキャピラリー詰まりが起こりやすくなる。
したがって、本発明にかかるポリアルキレングリコールとしては、不飽和基等に由来する不飽和度が低いものが好ましく、具体的には0.04meq/g以下であることが好ましく、0.03meq/g以下であることがより好ましく、0.02meq/g以下であることが最も好ましい。また、過酸化物価は10.0meq/kg以下であることが好ましく、5.0meq/kg以下であることがより好ましく、1.0meq/kgであることが最も好ましい。さらに、カルボニル価は、100重量ppm以下であることが好ましく、50重量ppm以下であることがより好ましく、20重量ppm以下であることが最も好ましい。
なお、本発明にかかる不飽和度、過酸化物価およびカルボニル価とは、それぞれ日本油化学会制定の基準油脂分析試験法により測定した値をいう。すなわち、本発明にかかる不飽和度とは、試料にウィス液(ICl−酢酸溶液)を反応させ、暗所に放置し、その後、過剰のIClをヨウ素に還元し、ヨウ素分をチオ硫酸ナトリウムで滴定してヨウ素価を算出し、このヨウ素価をビニル当量に換算した値(meq/g)をいい;本発明にかかる過酸化物価とは、試料にヨウ化カリウムを加え、生じた遊離のヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで滴定し、この遊離のヨウ素を試料1kgに対するミリ当量数に換算した値(meq/kg)をいい;本発明にかかるカルボニル価とは、試料に2,4−ジニトロフェニルヒドラジンを作用させ、発色性あるキノイドイオンを生ぜしめ、この試料の480nmにおける吸光度を測定し、予めシンナムアルデヒドを標準物質として求めた検量線を基に、カルボニル量に換算した値(重量ppm)をいう。
本発明において、不飽和度、過酸化物価およびカルボニル価の低いポリアルキレングリコールを得るためには、プロピレンオキサイドを反応させる際の反応温度を120℃以下(より好ましくは110℃以下)とすることが好ましい。また、製造に際してアルカリ触媒を使用することがあれば、これを除去するために無機系の吸着剤、例えば、活性炭、活性白土、ベントナイト、ドロマイト、アルミノシリケート等を使用すると、不飽和度を減ずることができる。また、当該ポリアルキレングリコールを製造または使用する際に酸素との接触を極力避けたり、酸化防止剤を添加することによっても過酸化物価またはカルボニル価の上昇を防ぐことができる。
本発明の冷凍機油は上記の構成を有するポリアルキレングリコールを含有するものであり、当該ポリアルキレングリコールのみを単独で用いた場合であっても、低温流動性、潤滑性および安定性が十分に高く、且つ不飽和フッ化炭化水素冷媒に対する十分に広い相溶領域を有するといった優れた特性を示すものであるが、必要に応じて後述する他の基油や添加剤を添加してもよい。なお、本発明の冷凍機油中の当該ポリアルキレングリコールの含有量については、上記の優れた特性を損なわない限りにおいて特に制限されないが、冷凍機油全量基準で50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上含有することが特に好ましい。上記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの含有量が50質量%未満であると、冷凍機油の潤滑性、冷媒相溶性、熱・化学安定性などの各種性能のうちのいずれかが不十分となる傾向にある。
本発明の冷凍機油において、本発明にかかるポリアルキレングリコールの含有量は特に制限されないが、潤滑性、冷媒相溶性、熱・化学的安定性、電気絶縁性等の各種性能により優れる点から、冷凍機油全量基準で、50質量%以上含有することが好ましく、70質量%以上含有することがより好ましく、80質量%以上含有することがさらにより好ましく、90質量%以上含有することが最も好ましい。
また、本発明において用いられるポリビニルエーテルとしては、例えば下記一般式(12)で表される構成単位を有するポリビニルエーテル系化合物が挙げられる。
Figure 0005399820

[式(12)中、R16〜R18は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R19は炭素数1〜10の2価の炭化水素基または炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表し、R20は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、sはその平均値が0〜10の数を表し、R16〜R20は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよく、また一般式(12)で表される構成単位が複数のR19Oを有するとき、複数のR19Oは同一でも異なっていてもよい。]
また、上記一般式(12)で表される構成単位と、下記一般式(13)で表される構成単位とを有するブロック共重合体またはランダム共重合体からなるポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。
Figure 0005399820

[式(13)中、R21〜R24は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R21〜R24は構成単位毎に同一でも異なっていてもよい。]
上記一般式(12)中のR16〜R18はそれぞれ水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基(好ましくは1〜4の炭化水素基)を表し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。かかる炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、等が挙げられるが、R15〜R18としては水素原子が好ましい。
一方、上記一般式(12)中のR19は、炭素数1〜10(好ましくは2〜10)の2価の炭化水素基または炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表す。炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、2価の脂肪族鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素に2個の結合部位を有する脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、アルキル芳香族炭化水素基、等が挙げられる。これらの中でも炭素数2〜4の脂肪族鎖式炭化水素基が特に好ましい。
また、炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシメチレン基、メトキシエチレン基、メトキシメチルエチレン基、1,1−ビスメトキシメチルエチレン基、1,2−ビスメトキシメチルエチレン基、エトキシメチルエチレン基、(2−メトキシエトキシ)メチルエチレン基、(1−メチル−2−メトキシ)メチルエチレン基等を好ましく挙げることができる。なお、上記一般式(15)中のsはR19Oの繰り返し数を表し、その平均値が0〜10、好ましくは0〜5の範囲の数である。同一の構成単位内にR19Oが複数ある場合には、複数のR19Oは同一でも異なっていてもよい。
さらに、上記一般式(12)におけるR20は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基を表すが、かかる炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、等が挙げられる。なお、R22〜R26は構成単位毎に同一であっても異なっていてもよい。
本発明にかかるポリビニルエーテルが上記一般式(12)で表される構成単位のみからなる単独重合体である場合、その炭素/酸素原子数比は4.2〜7.0の範囲にあるものが好ましい。当該原子数比が4.2未満であると吸湿性が過剰に高くなり、また、7.0を超えると作動媒体との相溶性が低下する傾向にある。
上記一般式(13)において、R21〜R24は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、上記一般式(12)中のR20の説明において例示された炭化水素基が挙げられる。
なお、R21〜R24は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよい。
本発明にかかるポリビニルエーテルが一般式(12)で表される構成単位と一般式(13)で表される構成単位とを有するブロック共重合体またはランダム共重合体である場合、その炭素/酸素原子数比は4.2〜7.0の範囲にあることが好ましい。当該原子数比が4.2未満であると吸湿性が過剰に高くなり、また、7.0を超えると作動媒体との相溶性が低下する傾向にある。
さらに本発明においては、上記一般式(12)で表される構成単位のみからなる単独重合体と、上記一般式(12)で表される構成単位と上記一般式(13)で表される構成単位とからなるブロック共重合体またはランダム共重合体と、の混合物も使用することができる。これらの単独重合体および共重合体は、それぞれ対応するビニルエーテル系モノマーの重合、および対応するオレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマーと対応するビニルエーテル系モノマーとの共重合により製造することができる。
本発明に用いられるポリビニルエーテルとしては、その末端構造のうちの一方が、下記一般式(14)または(15)で表されるものであり、且つ他方が下記一般式(16)または(17)で表される構造を有するもの;およびその末端の一方が、上記一般式(14)または(15)で表され、且つ他方が下記一般式(18)で表される構造を有するものが好ましい。
Figure 0005399820

[式(14)中、R25〜R27は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R28は炭素数1〜10の2価の炭化水素基または炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表し、R29は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、tはその平均値が0〜10の数を表し、上記一般式(14)で表される末端構造が複数のR28Oを有するとき、複数のR28Oはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0005399820

[式(15)中、R30〜R33は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表す。]
Figure 0005399820

[式(16)中、R34〜R36は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R37は炭素数1〜10の2価の炭化水素基または炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表し、R38は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、tはその平均値が0〜10の数を表し、上記一般式(16)で表される末端構造が複数のR37Oを有するとき、複数のR37Oはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0005399820

[式(17)中、R39〜R42は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表す。]
Figure 0005399820

[式(18)中、R43〜R45は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表す。]
このようなポリビニルエーテルの中でも、次に挙げるものが特に好適である。
(i)末端の一方が一般式(14)または(15)で表され、他方が一般式(16)または(17)で表される構造を有しており、一般式(12)におけるR16〜R18がいずれも水素原子であり、sが0〜4の数であり、R19が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR20が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの;
(ii)一般式(12)で表される構成単位のみを有するものであって、その末端の一方が一般式(14)で表され、他方が一般式(15)で表される構造を有しており、一般式(12)におけるR16〜R18がいずれも水素原子であり、sが0〜4の数であり、R19が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR20が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの;
(iii)末端の一方が一般式(14)または(15)で表され、他方が一般式(16)で表される構造を有しており、一般式(12)におけるR16〜R18がいずれも水素原子であり、sが0〜4の数であり、R19が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR20が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの;
(iv)一般式(12)で表される構成単位のみを有するものであって、その末端の一方が一般式(14)で表され、他方が一般式(17)で表される構造を有しており、一般式(12)におけるR16〜R18がいずれも水素原子であり、sが0〜4の数であり、R19が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR20が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
また、本発明においては、上記一般式(15)で表される構成単位を有し、その末端の一方が一般式(17)で表され、かつ他方が下記一般式(19)で表される構造を有するポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。
Figure 0005399820

[式(19)中、R46〜R48は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R49およびR51は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数2〜10の2価の炭化水素基を表し、R50およびR52は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素基を表し、uおよびvは同一でも異なっていてもよく、それぞれその平均値が0〜10の数を表し、上記一般式(19)で表される末端構造が複数のR49OまたはR51Oを有するとき、複数のR49OまたはR51Oは同一であっても異なっていてもよい。]
さらに、本発明においては、下記一般式(20)または(21)で表される構成単位からなり、かつ重量平均分子量が300〜5,000であって、末端の一方が下記一般式(22)または(23)で表される構造を有するアルキルビニルエーテルの単独重合物または共重合物からなるポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。
Figure 0005399820

[式(20)中、R53は炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
Figure 0005399820

[式(21)中、R54は炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
Figure 0005399820

[式(22)中、R55は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R56は炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
Figure 0005399820

[式(23)中、R57は炭素数1〜8の炭化水素基を示す。]
本発明にかかるポリビニルエーテルの100℃における動粘度は5〜20mm/sであることが好ましく、好ましくは6〜18mm/s、より好ましくは7〜16mm/s、さらに好ましくは8〜15mm/s、最も好ましくは10〜15mm/sである。100℃における動粘度が前記下限値未満であると冷媒共存下での潤滑性が不十分となり、他方、前記上限値を超えると、冷媒に対して相溶性を示す組成範囲が狭くなり、冷媒圧縮機の潤滑不良や蒸発器における熱交換の阻害が起こりやすくなる。また、当該ポリビニルエーテルの40℃における動粘度は、40℃における動粘度が10〜200mm/sであることが好ましく、20〜150mm/sであることがより好ましい。40℃における動粘度が10mm/s未満であると潤滑性や圧縮機の密閉性が低下するという傾向にあり、また、200mm/sを越えると、低温条件下で冷媒に対して相溶性を示す組成範囲が狭くなり、冷媒圧縮機の潤滑不良や蒸発器における熱交換の阻害が起こりやすくなる傾向にある。
また、本発明にかかるポリビニルエーテルの流動点は−10℃以下であることが好ましく、−20〜−50℃であることがより好ましい。流動点が−10℃以上のポリビニルエーテルを用いると、低温時に冷媒循環システム内で冷凍機油が固化しやすくなる傾向にある。
また、本発明にかかるポリビニルエーテルの製造工程において、副反応を起こして分子中にアリル基などの不飽和基が形成される場合がある。ポリビニルエーテル分子中に不飽和基が形成されると、ポリビニルエーテル自体の熱安定性が低下する、重合物を生成してスラッジを生成する、あるいは抗酸化性(酸化防止性)が低下して過酸化物を生成するといった現象が起こりやすくなる。特に、過酸化物が生成すると、分解してカルボニル基を有する化合物を生成し、さらにカルボニル基を有する化合物がスラッジを生成してキャピラリー詰まりが起こりやすくなる。
したがって、本発明にかかるポリビニルエーテルとしては、不飽和基等に由来する不飽和度が低いものが好ましく、具体的には0.04meq/g以下であることが好ましく、0.03meq/g以下であることがより好ましく、0.02meq/g以下であることが最も好ましい。また、過酸化物価は10.0meq/kg以下であることが好ましく、5.0meq/kg以下であることがより好ましく、1.0meq/kgであることが最も好ましい。さらに、カルボニル価は、100重量ppm以下であることが好ましく、50重量ppm以下であることがより好ましく、20重量ppm以下であることが最も好ましい。
また、水酸基価は特に限定されないが、10mgKOH/g、好ましくは5mgKOH/g、さらに好ましくは3mgKOH/gであるのが望ましい。
本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物中の当該ポリビニルエーテルの含有量については、上記の優れた特性を損なわない限りにおいて特に制限されないが、冷凍機油全量基準で50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上含有することが特に好ましい。上記一般式(1)で表されるポリビニルエーテルの含有量が50質量%未満であると、冷凍機油の潤滑性、冷媒相溶性、熱・化学安定性などの各種性能のうちのいずれかが不十分となる傾向にある。
本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物において、基油は、エーテル系化合物のみからなるものであってもよいが、当該エーテル系化合物以外の基油をさらに含有してもよい。
エーテル系化合物以外の基油としては、鉱油、オレフィン重合体、ナフタレン化合物、アルキルベンゼン等の炭化水素系油、並びにエステル系基油(モノエステル、ジエステル、ポリオールエステル等)、ケトン、シリコーン、ポリシロキサンなどの酸素を含有する合成油を併用して用いても良い。酸素を含有する合成油としては、上記の中でもポリオールエステルが好ましく用いられる。
本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物において、上記のエーテル系化合物を含有する基油には、酸性リン酸エステルのアミン塩と、脂環式エポキシ化合物とが配合され、必要に応じてさらに各種添加剤を配合した形で使用することもできる。なお、以下の説明において、添加剤の含有量については、冷凍機油全量を基準として示すが、冷凍機用流体組成物におけるこれらの成分の含有量は、冷凍機油組成物全量を基準とした場合に後述する好ましい範囲内となるように選定することが望ましい。
酸性リン酸エステルのアミン塩としては、酸性リン酸エステルと、炭素数1〜24、好ましくは5〜18の1〜3級の直鎖または分岐アルキル基のアミンとのアミン塩が挙げられる。
酸性リン酸エステルのアミン塩を構成する酸性リン酸エステルとしては、モノブチルアシッドホスフェート、モノペンチルアシッドホスフェート、モノヘキシルアシッドホスフェート、モノヘプチルアシッドホスフェート、モノオクチルアシッドホスフェート、モノノニルアシッドホスフェート、モノデシルアシッドホスフェート、モノウンデシルアシッドホスフェート、モノドデシルアシッドホスフェート、モノトリデシルアシッドホスフェート、モノテトラデシルアシッドホスフェート、モノペンタデシルアシッドホスフェート、モノヘキサデシルアシッドホスフェート、モノヘプタデシルアシッドホスフェート、モノオクタデシルアシッドホスフェート、モノオレイルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジペンチルアシッドホスフェート、ジヘキシルアシッドホスフェート、ジヘプチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジノニルアシッドホスフェート、ジデシルアシッドホスフェート、ジウンデシルアシッドホスフェート、ジドデシルアシッドホスフェート、ジトリデシルアシッドホスフェート、ジテトラデシルアシッドホスフェート、ジペンタデシルアシッドホスフェート、ジヘキサデシルアシッドホスフェート、ジヘプタデシルアシッドホスフェート、ジオクタデシルアシッドホスフェート、ジオレイルアシッドホスフェートなどが挙げられる。
また、酸性リン酸エステルのアミン塩を構成するアミンとしては、直鎖またば分岐のメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、ジトリデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジペンタデシルアミン、ジヘキサデシルアミン、ジヘプタデシルアミン、ジオクタデシルアミン、ジオレイルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリドデシルアミン、トリトリデシルアミン、トリテトラデシルアミン、トリペンタデシルアミン、トリヘキサデシルアミン、トリヘプタデシルアミン、トリオクタデシルアミン、トリオレイルアミンなどのアミンとの塩が挙げられる。アミンは単独の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であっても良い。
本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物において、酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量は、冷凍機油全量基準(基油と全配合添加剤の合計量基準)で、0を超え400質量ppm未満であり、好ましくは100〜350質量ppm、より好ましくは200〜300質量ppmである。酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量を400質量ppm未満とすることによって、化学的安定性と潤滑性とをバランスよく両立することが可能となる。
また、本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物は、アミン系酸化防止剤を含有する。アミン系酸化防止剤としては、以下の式(24)で示すフェニル−α−ナフチルアミン類、あるいは式(25)で示すp,p’−ジアルキル化ジフェニルアミン等が挙げられる。
Figure 0005399820

Figure 0005399820
一般式(24)において、R58は水素原子または炭素数1〜16のアルキル基を示す。
一般式(25)において、R59およびR60は、それぞれ個別に、炭素数1〜16のアルキル基を示す。
一般式(24)で表される化合物の中でもR58がアルキル基である場合は、より優れたスラッジ生成抑制効果が得られることから、R58は、炭素数8〜16の分枝アルキル基が好ましく、さらに炭素数3または4のオレフィンのオリゴマーから誘導される炭素数8〜16の分枝アルキル基がより好ましい。炭素数3または4のオレフィンとしては、具体的にはプロピレン、1−ブテン、2−ブテンおよびイソブチレンが挙げられるが、より優れたスラッジ生成抑制効果を得るためには、プロピレンまたはイソブチレンが好ましい。更に優れたスラッジ生成抑制効果を得るためには、R58は、イソブチレンの2量体から誘導される分枝オクチル基、プロピレンの3量体から誘導される分枝ノニル基、イソブチレンの3量体から誘導される分枝ドデシル基、プロピレンの4量体から誘導される分枝ドデシル基またはプロピレンの5量体から誘導される分枝ペンタデシル基がさらに好ましく、イソブチレンの2量体から誘導される分枝オクチル基、イソブチレンの3量体から誘導される分枝ドデシル基またはプロピレンの4量体から誘導される分枝ドデシル基がより好ましく、分岐ドデシル基が最も好ましい。
一般式(25)で表されるp,p’−ジアルキルジフェニルアミンのR59およびR60は、より優れたスラッジ生成抑制効果を得るために、それぞれ個別に、炭素数3〜16の分枝アルキル基が好ましく、さらに炭素数3または4のオレフィン、またはそのオリゴマーから誘導される炭素数3〜16の分枝アルキル基がより好ましい。上記炭素数3または4のオレフィンとしては、具体的にはプロピレン、1−ブテン、2−ブテンおよびイソブチレン等が挙げられるが、より優れたスラッジ生成抑制効果を得るためにプロピレンまたはイソブチレンが好ましい。
さらに、R59またはR60は、より優れた酸化防止効果を得るために、イソブチレンから誘導されるtert−ブチル基、イソブチレンの2量体から誘導される分枝オクチル基、が最も好ましい。
一般式(25)で表されるp,p’−ジアルキルジフェニルアミンは市販のものを用いても良くまた合成物を用いても良い。合成物は、一般式(24)で表されるフェニル−α−ナフチルアミンと同様に、炭素数1〜16のハロゲン化アルキル化合物とジフェニルアミン、あるいは炭素数2〜16のオレフィンまたは炭素数2〜16のオレフィンまたはこれらのオリゴマーとジフェニルアミンとをフリーデル・クラフツ触媒を用いて反応させることにより、容易に合成することができるが、いずれの合成方法であっても良い。
アミン系酸化防止剤の含有量の上限値は、組成物全量基準で2質量%が好ましく、より好ましくは1.5質量%、さらに好ましくは1質量%である。含有量が2質量%を超える場合、スラッジ発生の原因となるので好ましくない。一方、アミン系酸化防止剤の含有量の下限値は、組成物全量基準で、0.001質量%が好ましく、より好ましくは0.05質量%、さらに好ましくは0.1質量%である。酸化防止剤の含有量が0.001質量%に満たない場合は、酸化防止効果が不足するので好ましくない。
また、本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物は、金属不活性化剤を含有する。金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体が好適に用いられる。
ベンゾトリアゾールは、下記式(26)で表される化合物である。
Figure 0005399820
ベンゾトリアゾール誘導体としては、例えば、下記一般式(27)で表されるアルキルベンゾトリアゾールや、下記一般式(28)で表される(アルキル)アミノアルキルベンゾトリアゾール等が挙げられる。
Figure 0005399820

Figure 0005399820
一般式(27)中、R61は炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基、好ましくはメチル基またはエチル基を示し、aは1〜3、好ましくは1または2を示す。R61としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。一般式(27)で表されるアルキルベンゾトリアゾールとしては、特に酸化防止性に優れるという点から、R61がメチル基またはエチル基であり、aが1または2である化合物が好ましく、例えば、メチルベンゾトリアゾール(トリルトリアゾール)、ジメチルベンゾトリアゾール、エチルベンゾトリアゾール、エチルメチルベンゾトリアゾール、ジエチルベンゾトリアゾールまたはこれらの混合物等が挙げられる。
一般式(28)中、R62は炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基、好ましくはメチル基またはエチル基を示し、R63はメチレン基またはエチレン基を示し、R64およびR65は同一または異なる基であって、水素原子または炭素数1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、bは0〜3、好ましくは0または1を示す。
62としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。R64およびR65としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等のアルキル基が挙げられる。R64およびR65は同一でも異なっていてもよい。
一般式(28)で表される(アルキル)アミノベンゾトリアゾールとしては、特に酸化防止性に優れるという点から、R62がメチル基、bが0または1、R63がメチレン基またはエチレン基、R64およびR65が炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基であるジアルキルアミノアルキルベンゾトリアゾールやジアルキルアミノアルキルトリルトリアゾールまたはこれらの混合物等が好ましく用いられる。
これらのジアルキルアミノアルキルベンゾトリアゾールとしては、例えば、ジメチルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジエチルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジプロピルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジブチルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジペンチルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジヘキシルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジヘプチルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジオクチルアミノメチルベンゾトリアゾール、N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−メチルベンゾトリアゾール、ジノニルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジデシルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジウンデシルアミノメチルベンゾトリアゾール、ジドデシルアミノメチルベンゾトリアゾール;ジメチルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジエチルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジプロピルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジブチルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジペンチルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジヘキシルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジヘプチルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジオクチルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジノニルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジデシルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジウンデシルアミノエチルベンゾトリアゾール、ジドデシルアミノエチルベンゾトリアゾール;ジメチルアミノメチルトリルトリアゾール、ジエチルアミノメチルトリルトリアゾール、ジプロピルアミノメチルトリルトリアゾール、ジブチルアミノメチルトリルトリアゾール、ジペンチルアミノメチルトリルトリアゾール、ジヘキシルアミノメチルトリルトリアゾール、ジヘプチルアミノメチルトリルトリアゾール、ジオクチルアミノメチルトリルトリアゾール、ジノニルアミノメチルトリルトリアゾール、ジデシルアミノメチルトリルトリアゾール、ジウンデシルアミノメチルトリルトリアゾール、ジドデシルアミノメチルトリルトリアゾール;ジメチルアミノエチルトリルトリアゾール、ジエチルアミノエチルトリルトリアゾール、ジプロピルアミノエチルトリルトリアゾール、ジブチルアミノエチルトリルトリアゾール、ジペンチルアミノエチルトリルトリアゾール、ジヘキシルアミノエチルトリルトリアゾール、ジヘプチルアミノエチルトリルトリアゾール、ジオクチルアミノエチルトリルトリアゾール、ジノニルアミノエチルトリルトリアゾール、ジデシルアミノエチルトリルトリアゾール、ジウンデシルアミノエチルトリルトリアゾール、ジドデシルアミノエチルトリルトリアゾール;またはこれらの混合物等が挙げられる。
本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物が金属不活性化剤を含有する場合、その含有量は特に制限されないが、通常、冷凍機油全量基準で0.001〜1.0質量%が好ましく、0.005〜0.5質量%がより好ましい。金属不活性化剤の含有量が0.001質量%未満の場合、その添加効果が十分でないおそれがあり、一方、1.0質量%を超える場合は、含有量に見合うだけの添加効果が得られず経済的に不利であるので好ましくない。
また、本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物は、脂環式エポキシ化合物を含有する。脂環式エポキシ化合物としては、下記一般式(29)で表される化合物のように、エポキシ基を構成する炭素原子が直接脂環式環を構成している化合物が挙げられる。
Figure 0005399820
脂環式エポキシ化合物としては、例えば、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロペンタン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、エキソ−2,3−エポキシノルボルナン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)−スピロ(1,3−ジオキサン−5,3’−[7]オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、4−(1’−メチルエポキシエチル)−1,2−エポキシ−2−メチルシクロヘキサン、4−エポキシエチル−1,2−エポキシシクロヘキサン等が挙げられる。上記の脂環式エポキシ化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物が脂環式エポキシ化合物を含有する場合、その含有量は特に制限されないが、通常、冷凍機油全量基準で、0.01〜6.0質量%が好ましく、0.05〜5.0質量%がより好ましく、0.10〜4.0質量%がより一層好ましく、0.15〜3.0質量%が更により一層好ましく、0.20〜2.0質量%が最も好ましい。脂環式エポキシ化合物の含有量が0.01質量%未満の場合は、脂環式エポキシ化合物の添加による熱・加水分解安定性向上効果が十分でないおそれがあり、一方、6.0質量%を超える場合は、不溶分が析出するおそれがあり好ましくない。
なお、本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物においては、脂環式エポキシ化合物を単独で用いることができるが、脂環式エポキシ化合物と、脂環式エポキシ化合物以外のエポキシ化合物とを併用してもよい。脂環式エポキシ化合物以外のエポキシ化合物としては、フェニルグリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、エポキシ化脂肪酸モノエステル等が好ましく、グリシジルエステル型エポキシ化合物がより好ましい。
また、本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物は、その性能をさらに高めるため、必要に応じて従来公知の冷凍機油用添加剤を含有することができる。かかる添加剤としては、例えばジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ビスフェノールA等のフェノール系の酸化防止剤、ジチオリン酸亜鉛、本願以外のリン化合物などの摩耗防止剤、塩素化パラフィン、硫黄化合物等の極圧剤、脂肪酸等の油性剤、シリコーン系等の消泡剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、清浄分散剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの添加剤の含有量は特に制限されないが、冷凍機油全量基準で、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
本発明の冷凍機油の動粘度は特に限定されないが、40℃における動粘度は、好ましくは3〜1000mm/s、より好ましくは4〜500mm/s、最も好ましくは5〜400mm/sとすることができる。また、100℃における動粘度は好ましくは1〜100mm/s、より好ましくは2〜50mm/sとすることができる。
また、本発明の冷凍機油の水分含有量は特に限定されないが、冷凍機油全量基準で好ましくは500質量ppm以下、より好ましくは300質量ppm以下、最も好ましくは200質量ppm以下とすることができる。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には、冷凍機油の熱・化学的安定性や電気絶縁性への影響の観点から、水分含有量が少ないことが求められる。
また、本発明の冷凍機油の酸価は特に限定されないが、冷凍機または配管に用いられている金属への腐食を防止するため、および本発明の冷凍機油に含有されるエステルの分解を防止するため、好ましくは0.1mgKOH/g以下、より好ましくは0.05mgKOH/g以下とすることができる。なお、本発明において、酸価とは、JISK2501「石油製品および潤滑油−中和価試験方法」に準拠して測定した酸価を意味する。
また、本発明の冷凍機油の灰分は特に限定されないが、本発明の冷凍機油の熱・化学的安定性を高めスラッジ等の発生を抑制するため、好ましくは100質量ppm以下、より好ましくは50質量ppm以下とすることができる。なお、本発明において、灰分とは、JISK2272「原油および石油製品の灰分並びに硫酸灰分試験方法」に準拠して測定した灰分の値を意味する。
本発明の冷凍機油は不飽和フッ化炭化水素冷媒と共に用いられるものであり、また、本発明の冷凍機用作動流体組成物は不飽和フッ化炭化水素冷媒を含有するものである。
不飽和フッ化炭化水素冷媒としては、フッ素数が3〜5の不飽和フッ化炭化水素が好ましく、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、1,2,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO1234ye)、および3,3,3−トリフルオロプロペン(HFO−1243zf)のいずれかの1種または2種以上の混合物であることが好ましい。冷媒物性の観点からは、HFO−1225ye、HFO−1234zeおよびHFO−1234yfから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
また、本発明において使用される冷媒は、不飽和フッ化炭化水素冷媒と他の冷媒との混合冷媒であってもよい。他の冷媒としては、HFC冷媒、バーフルオロエーテル類等の含フッ素エーテル系冷媒、ジメチルエーテル、アンモニアおよび炭化水素等の自然系冷媒が挙げられる。
HFC冷媒としては、炭素数1〜3、好ましくは1〜2のハイドロフルオロカーボンが挙げられる。具体的には例えば、ジフルオロメタン(HFC−32)、トリフルオロメタン(HFC−23)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、フルオロエタン(HFC−161)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、またはこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの冷媒は用途や要求性能に応じて適宜選択されるが、例えばHFC−32単独;HFC−23単独;HFC−134a単独;HFC−125単独;HFC−134a/HFC−32=60〜80質量%/40〜20質量%の混合物;HFC−32/HFC−125=40〜70質量%/60〜30質量%の混合物;HFC−125/HFC−143a=40〜60質量%/60〜40質量%の混合物;HFC−134a/HFC−32/HFC−125=60質量%/30質量%/10質量%の混合物;HFC−134a/HFC−32/HFC−125=40〜70質量%/15〜35質量%/5〜40質量%の混合物;HFC−125/HFC−134a/HFC−143a=35〜55質量%/1〜15質量%/40〜60質量%の混合物などが好ましい例として挙げられる。さらに具体的には、HFC−134a/HFC−32=70/30質量%の混合物;HFC−32/HFC−125=60/40質量%の混合物;HFC−32/HFC−125=50/50質量%の混合物(R410A);HFC−32/HFC−125=45/55質量%の混合物(R410B);HFC−125/HFC−143a=50/50質量%の混合物(R507C);HFC−32/HFC−125/HFC−134a=30/10/60質量%の混合物;HFC−32/HFC−125/HFC−134a=23/25/52質量%の混合物(R407C);HFC−32/HFC−125/HFC−134a=25/15/60質量%の混合物(R407E);HFC−125/HFC−134a/HFC−143a=44/4/52質量%の混合物(R404A)などが挙げられる。
また、HFC冷媒のうち、飽和ハイドロフルオロカーボンとしては、ジフルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、フルオロエタン(HFC−161)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)のいずれかの1種または2種以上の混合物であることが好ましく、冷媒物性の観点から、さらにHFC−32、HFC−125、HFC−134a、HFC−152a、またはHFC−32とHFC−134aの混合物であることが好ましい。
炭化水素冷媒としては、炭素数3〜5の炭化水素が好ましく、具体的には例えば、メタン、エチレン、エタン、プロピレン、プロパン、シクロプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、2−メチルブタン、ノルマルペンタンまたはこれらの2種以上の混合物があげられる。これらの中でも、25℃、1気圧で気体のものが好ましく用いられ、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、2−メチルブタンまたはこれらの混合物が好ましい。
含フッ素エーテル系冷媒としては、具体的には例えば、HFE−134p、HFE−245mc、HFE−236mf、HFE−236me、HFE−338mcf、HFE−365mcf、HFE−245mf、HFE−347mmy、HFE−347mcc、HFE−125、HFE−143m、HFE−134m、HFE−227meなどが挙げられ、これらの冷媒は用途や要求性能に応じて適宜選択される。
本発明において使用される冷媒が混合冷媒である場合、当該混合冷媒は、不飽和フッ化炭化水素冷媒から選ばれる少なくとも1種(以下、「冷媒(A)」という。)と、飽和ハイドロフルオロカーボン、炭素数3〜5の炭化水素、ジメチルエーテル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロメチル)サルファイドおよび3フッ化ヨウ化メタン冷媒から選ばれる少なくとも1種(以下、「冷媒(B)」という。)とを含有することが好ましい。
また、本発明において使用される冷媒が冷媒(A)と冷媒(B)とを含有する混合冷媒である場合、当該混合冷媒は共沸混合物であることが好ましいが、冷媒として必要な物性を有していれば特に共沸混合物である必要はなく、両者の混合比は1:99〜99:1が好ましく、5:95〜95:5がより好ましい。
さらに、本発明において使用される冷媒が冷媒(A)と冷媒(B)とを含有する混合冷媒である場合、当該混合冷媒は、不飽和フッ化炭化水素冷媒又は飽和ハイドロフルオロカーボン以外のHFC冷媒、バーフルオロエーテル類等の含フッ素エーテル系冷媒、炭素数3〜5の炭化水素以外の炭化水素あるいはアンモニア等の自然系冷媒を更に含有してもよい。
本発明の冷凍機油は、通常、冷凍空調機器において、上述したような不飽和フッ化炭化水素冷媒あるいは混合冷媒と混合された冷凍機用流体組成物の形で存在している。この組成物における冷凍機油と冷媒との配合割合、並びに本発明の冷凍機用作動流体組成物における冷凍機油と冷媒との配合割合は特に制限されないが、冷媒100質量部に対して冷凍機油が好ましくは1〜500質量部、より好ましくは2〜400質量部である。
本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物は、往復動式や回転式の密閉型圧縮機を有するエアコン、冷蔵庫、あるいは開放型または密閉型のカーエアコンに好ましく用いられる。また、本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物は、除湿機、給湯器、冷凍庫、冷凍冷蔵倉庫、自動販売機、ショーケース、化学プラント等の冷却装置等に好ましく用いられる。さらに、本発明の冷凍機油および冷凍機用作動流体組成物は、遠心式の圧縮機を有するものにも好ましく用いられる。
以下、実施例および比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1〜23、比較例1〜10]
実施例1〜23および比較例1〜10においては、それぞれ以下に示す基油および添加剤を用いて冷凍機油を調製した。得られた冷凍機油の各種性状を表1〜4に示す。
(基油)
基油1:ポリエチレンプロピレングリコールモノメチルエーテル。
基油2:ポリプロピレングリコールジメチルエーテル。
基油3:ポリビニルエーテル。
(添加剤)
A−1:ジ(2−エチルヘキシル)アシッドホスフェートのオレイルアミン塩
A−2:ジオクチルアシッドホスフェートの2−エチルヘキシルアミン塩
A−3:ジヘキシルアシッドホスフェートのモノ(C11〜C14混合アルキル)アミン塩
B−1:ジオクチルジフェニルアミン
B−2:ジノニルジフェニルアミン
B−3:オクチルフェニルαナフチルアミン
C−1:ベンゾトリアゾール
C−2:N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−メチルベンゾトリアゾール
D−1:1,2−エポキシシクロヘキサン
D−2:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
D−3:4−(1’−メチルエポキシエチル)−1,2−エポキシ−2−メチルシクロヘキサン
a−1:トリクレジルホスフェート
b−1:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
b−2:3,5−ビス(1,1−ジメチル−エチル)−4−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸C7−C9分岐アルキルエステル
c−1:2,5−ビス(アルキルジチオ)1,3,4−チアジアゾール
d−1:p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル
d−2:グリシジル−2、2’−ジメチルオクタノエート
d−3:1,2−エポキシオクタデカン
次に、実施例1〜23および比較例1〜10の各冷凍機油について、以下に示す評価試験を実施した。
(熱・化学的安定性の評価)
水分を100質量ppm以下に調整した試料油(初期色相L0.5)30gと、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン30gと、触媒(鉄、銅、アルミの各線)とを200mlのステンレス製オートクレーブに封入した後、175℃に加熱して2週間保持し試験した。試験後は冷凍機油組成物の色相、酸価、フッ素イオンの量、および触媒外観変化を測定した。得られた結果を表1〜4に示す。
(潤滑性の評価)
ASTM D2670に準拠し、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン10L/hを試料油に吹き込みながら、油温80℃、荷重250LBにて一時間試験を行い、試験後のピン摩耗量を測定した。得られた結果を表1〜4に示す。
Figure 0005399820
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Claims (5)

  1. エーテル系化合物を含有する基油、酸性リン酸エステルのアミン塩、アミン系酸化防止剤、金属不活性化剤および脂環式エポキシ化合物を含有する冷凍機油と、
    不飽和フッ化炭化水素冷媒と、
    を含有し、
    前記酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量が、前記冷凍機油全量を基準として、0を超え400質量ppm未満であることを特徴とする冷凍機用作動流体組成物。
  2. 前記不飽和フッ化炭化水素冷媒として、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,2,3,3−テトラフルオロプロペンおよび3,3,3−トリフルオロプロペンから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1に記載の冷凍機用作動流体組成物。
  3. 飽和ハイドロフルオロカーボン、炭素数3〜5の炭化水素、ジメチルエーテル、二酸化炭素、ビス(トリフルオロメチル)サルファイドおよび3フッ化ヨウ化メタン冷媒から選ばれる少なくとも1種をさらに含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の冷凍機用作動流体組成物。
  4. 前記不飽和フッ化炭化水素冷媒が、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,2,3,3−テトラフルオロプロペンおよび3,3,3−トリフルオロプロペンから選ばれる少なくとも1種であり、前記飽和ハイドロフルオロカーボンが、ジフルオロメタン、ペンタフルオロエタン、1,1,2,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、フルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンおよび1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンから選ばれる少なくとも1種であり、前記炭素数3〜5の炭化水素が、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、2−メチルブタンおよびノルマルペンタンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項3に記載の冷凍機用作動流体組成物。
  5. エーテル系化合物を含有する基油、酸性リン酸エステルのアミン塩、アミン系酸化防止剤、金属不活性化剤および脂環式エポキシ化合物を含有し、
    前記酸性リン酸エステルのアミン塩の含有量が、冷凍機油全量を基準として、0を超え400質量ppm未満であり、
    不飽和フッ化炭化水素冷媒とともに用いられることを特徴とする冷凍機油。
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